JP2003331861A - 燃料電池の低接触抵抗性セパレータ/炭素材料界面構造およびその炭素材料およびセパレータ、ならびに燃料電池用ステンレス鋼製セパレータの製造方法 - Google Patents

燃料電池の低接触抵抗性セパレータ/炭素材料界面構造およびその炭素材料およびセパレータ、ならびに燃料電池用ステンレス鋼製セパレータの製造方法

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寛 紀平
Michiro Kaneko
道郎 金子
Satoshi Akamatsu
聡 赤松
Hodaka Honma
穂高 本間
Takehide Senuma
武秀 瀬沼
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料電池の低接触抵抗性セパレータ/炭素材
料界面構造及びその炭素材料及びセパレータ、並びに燃
料電池用ステンレス鋼製セパレータの製造方法。 【解決手段】 ステンレス鋼製セパレータと、それに接
触する炭素材料との間に、厚み 0.1〜200 μmの窒化チ
タン層を有することを特徴とする、燃料電池の低接触抵
抗性セパレータ/炭素材料界面構造。またそれを構成す
るステンレス鋼製セパレータとの製造において、質量%
で、C:0.0005〜0.03%,Si:0.01 〜2%,Mn:0.01〜2.5%,S:
0.01%以下,P:0.03%以下,Cr:13〜30%, Ti:0.05〜5%を含
有し、残部Feおよび不可避的不純物からなるステンレス
鋼を、所定の形状に加工した後に、窒素を含有する雰囲
気ガス中で窒化処理を施すことにより、表面に厚み 0.1
〜200μmの窒化チタン層を形成させることを特徴とす
る、燃料電池用ステンレス鋼製セパレータの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力を直接的駆動
源とする自動車、小規模の発電システムなどに用いられ
る固体高分子型燃料電池部材用材料におけるセパレータ
/炭素材料界面構造に関する。さらに詳しくは、燃料電
池の低接触抵抗性セパレータ/炭素材料界面構造および
その電極およびセパレータならびに燃料電池用ステンレ
ス鋼製セパレータの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年電気自動車用燃料電池の開発が、固
体高分子材料の開発成功を契機に急速に進展し始めてい
る。固体高分子型燃料電池とは、従来のアルカリ型燃料
電池、燐酸型燃料電池、溶融炭酸塩型燃料電池、固体電
解質型燃料電池などとは異なり、水素イオン選択透過型
の有機物膜を電解質として用いることを特徴とする燃料
電池である。
【0003】固体高分子型燃料電池の燃料には、純水素
のほかアルコール類の改質によって得た水素ガスなどを
用い、空気中の酸素との反応を電気化学的に制御するこ
とによって、電力を取り出すシステムである。固体高分
子膜は、薄くても電解質が膜中に固定されていることか
ら、電池内の露点を制御すれば電解質として機能するた
め、水溶液系電解質や溶融塩系電解質など流動性のある
媒体を使う必要がなく、電池自体をコンパクトに単純化
して設計できることも特徴である。
【0004】従来、燃料電池用ステンレス鋼としては、
特開平4−247852号公報で開示された溶融炭酸塩
型燃料電池用耐食ステンレス鋼、特開平4−35804
4号公報で開示された溶融炭酸塩型燃料電池セパレータ
用高耐食鋼板、特開平7−188870号公報で開示さ
れた溶融塩に対する耐食性に優れたステンレス鋼および
その製造方法、特開平8−165546号公報で開示さ
れた耐溶融炭酸塩性に優れたステンレス鋼、特開平8−
225892号公報で開示された耐溶融炭酸塩腐食性に
優れたステンレス鋼、及び特開平8−3114620号
公報で開示された熱間加工性及び耐溶融塩腐食性に優れ
たステンレス鋼などが公知である。
【0005】また、高い耐食性が要求される溶融炭酸塩
環境で稼動する燃料電池用ステンレス鋼として、特開平
6−264193号公報および特開平6−293941
号公報で開示された固体電解質型燃料電池用金属材料、
特開平9−67672号公報で開示されたフェライト系
ステンレス鋼など、数百度の高温で稼動する固体電解質
型燃料電池材料の発明がなされている。
【0006】これに対して、150℃以下の領域で稼動
する固体高分子型燃料電池の構成材料としては、温度が
さほど高くないこと、およびその環境下で耐食性・耐久
性を十分発揮させることが可能であることなどの理由
で、炭素系の材料が使用されてきているが、軽量化やコ
ンパクト化と同時に低価格化ニーズからステンレス鋼製
セパレータの研究開発も開始されている。
【0007】固体高分子型燃料電池は、電解質となる固
体高分子膜の両面に炭素微粒子と貴金属超微粒子からな
る触媒電極部、そこで発生する電力を電流として取り出
すと同時に触媒電極部へ反応ガスを供給する機能を持っ
た、フェルト状炭素繊維集合体(通称カーボンペーパ
ー)からなるカレントコレクター、そこからの電流を受
けると共に酸素主体および水素主体の2種の反応ガスや
冷却媒体を分離するセパレータなどが積層されることに
より構成される。
【0008】従来、このセパレータにも炭素材料が使用
されていたが、自動車への搭載を考慮した場合、コスト
が高い、電池の大きさが大きいといった問題点があり、
セパレータなどの部材へのステンレス鋼の適用が検討さ
れ始めている。本発明者らは、既に特開2000−26
0439号公報や特開2000−256808号公報に
より、ステンレス鋼をセパレータなどの固体高分子型燃
料電池用部材として使用するための具体的形状や成分な
どを開示しているが、ステンレス鋼製セパレータにおい
ては、カレントコレクターとなるカーボンペーパーとの
接触抵抗が大きいため、燃料電池としてのエネルギー効
率を大幅に低下させることが問題として指摘され始めて
いる。
【0009】かかる状況に鑑み、使用される素材間の接
触抵抗を検討し、固体高分子型燃料電池のエネルギー変
換効率を最大限に発揮させるための固体高分子型燃料電
池部材用の低接触抵抗材料も検討されつつある。このよ
うな発明としてはこれまで、特開平9−6888号公報
にSUS304をプレス成形することにより内周部に多
数個の凹凸からなる膨出成形部を形成し、膨出先端側端
面に0.01〜0.02μmの厚さの金メッキ層を形成
させた燃料電池セパレータが開示されている。また、特
開2001−6713号公報には、他の部分に接触し接
触抵抗を生ずる部分に貴金属または貴金属の合金が付着
していることを特徴とする固体高分子型燃料電池用低接
触抵抗ステンレス鋼、チタン、およびセパレータなどが
開示されている。
【0010】これらは、いずれも接触抵抗を低下させる
ために貴金属を用いる形式をとっており、さらなるコス
トダウンや希少の資源節約の観点から、貴金属を使わな
いで接触抵抗を下げる方法が望まれている。
【0011】貴金属の使用を控える方策として、ステン
レス鋼中のクロムと炭素を焼鈍過程で析出させ、不動態
被膜から表面に露出したクロム炭化物析出物を介して通
電させることにより接触抵抗を下げる手法が、特開20
00−309854号公報に開示されている。
【0012】しかしながらこの発明は、ステンレス鋼の
焼鈍工程に時間がかかりすぎ、生産性を低下させ生産コ
ストを上昇させる懸念が大きいこと、逆に低コスト化の
ために焼鈍時間を短くすると、析出するクロム炭化物周
辺で金属組織学的にクロム欠乏層が生じ耐食性を低下さ
せる懸念が大きいこと、さらにはセパレータ加工には強
加工工程が必須であるなか、加工前に金属組織中に多量
のクロム炭化物析出が起きていると加工工程において割
れ発生の懸念もある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な現状に鑑み、貴金属を使用せず、さらにはセパレータ
加工も行え、十分な耐食性を発揮しつつ、対炭素接触抵
抗を低下させることのできる、燃料電池の低接触抵抗性
セパレータ/電極界面構造およびその電極およびセパレ
ータならびに燃料電池用ステンレス鋼製セパレータの製
造方法を提供することをその課題としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、貴金属に
よらない低接触抵抗性セパレータ/炭素材料界面構造の
検討を重ねた結果、窒化チタンに接触抵抗低減効果があ
ることを見出し、本発明に至ったもので、その要旨とす
るところは以下の通りである。 (1)ステンレス鋼製セパレータと、それに接触する炭
素材料との間に、厚み0.1〜200μmの窒化チタン
層を有することを特徴とする、燃料電池の低接触抵抗性
セパレータ/炭素材料界面構造。 (2)前記窒化チタン層が、ステンレス鋼製セパレー
タ、炭素材料のいずれか一方または両方の表面に形成さ
れていることを特徴とする上記(1)に記載の燃料電池
の低接触抵抗性セパレータ/炭素材料界面構造。 (3)前記窒化チタン層中の窒化チタンは、全部または
一部が粒子状であることを特徴とする、上記(1)また
は(2)に記載の燃料電池の低接触抵抗性セパレータ/
炭素材料界面構造。
【0015】(4)上記(1)ないし(3)のいずれか
1項に記載の燃料電池の低接触抵抗性セパレータ/電極
界面構造に用いられる炭素材料電極であって、ステンレ
ス鋼製セパレータが接触する表面に、厚み0.1〜20
0μmの窒化チタン層を有することを特徴とする、燃料
電池用炭素材料。 (5)上記(1)ないし(3)のいずれか1項に記載の
燃料電池の低接触抵抗性セパレータ/炭素材料界面構造
に用いられるステンレス鋼製セパレータであって、炭素
材料が接触する表面に、厚み0.1〜200μmの窒化
チタン層を有することを特徴とする燃料電池用ステンレ
ス鋼製セパレータ。
【0016】(6)質量%で、C:0.0005〜0.
03%、Si:0.01〜2%、Mn:0.01〜2.
5%、S:0.01%以下、P:0.03%以下、C
r:13〜30%、Ti:0.05〜5%を含有し、残
部Feおよび不可避的不純物からなるステンレス鋼を、
所定の形状に加工した後に、窒素を含有する雰囲気ガス
中で窒化処理を施すことにより、表面に厚み0.1〜2
00μmの窒化チタン層を形成させることを特徴とす
る、燃料電池用ステンレス鋼製セパレータの製造方法。
(7)前記ステンレス鋼が、質量%でさらに、Ni:1
〜25%、Cu:0.1〜3%、Mo:0.1〜7%の
1種または2種以上を含有することを特徴とする、上記
(6)に記載の燃料電池用ステンレス鋼製セパレータの
製造方法。 (8)前記窒化処理の雰囲気の露点が−20℃以下、処
理温度が800〜1300℃、処理時間が10秒〜1時
間であることを特徴とする、上記(6)または(7)に
記載の燃料電池用ステンレス鋼製セパレータの製造方
法。 (9)前記窒素を含有する雰囲気ガスが、アンモニアク
ラッキングガスもしくは純窒素であることを特徴とす
る、上記(6)ないし(8)のいずれか1項に記載の燃
料電池用ステンレス鋼製セパレータの製造方法。
【0017】
【発明の実施の形態】セパレータとなるステンレス鋼
と、電極となるカーボンペーパーなどの炭素材料との間
の接触部において発生する電気抵抗は、一般にステンレ
ス鋼表面の不働態皮膜と呼ばれる酸化皮膜に起因してい
ると言われているが、発明者らの解析によるとそれだけ
ではない。
【0018】すなわち、接触するステンレス鋼と炭素材
料とのフェルミレベルの差に起因した炭素側に生ずるシ
ョットキー障壁による非線形抵抗成分が上乗せされるこ
とが異様に高い接触抵抗値を観測させる原因となってい
る。つまり、接触界面の電子構造を制御し、ショットキ
ー障壁を緩和、またはトンネルさせる界面準位形成措置
をとることで、ステンレス鋼と炭素材料の接触抵抗を大
幅に低下させることが可能であることを意味する。
【0019】発明者らは、このような条件を満たすよう
なステンレス鋼/炭素材料界面における貴金属以外の介
在物について検討してきた結果、窒化チタンの存在がこ
のような効果を示すことを見出し本発明に至った。実用
上は、Ti含有ステンレス鋼の窒化処理によってステン
レス鋼表面に窒化チタン層を形成することが最も有力な
方法であるが、炭素材料との間の接触抵抗を低下させる
には、その間に窒化チタンが介在していることが有効で
あり、その意味では必ずしもステンレス表面側に窒化チ
タンを形成させておく必要はない。つまり、炭素材料の
表面に窒化チタンが付着しているだけでも十分な効果が
期待できる。また、両者の表面に窒化チタンが付着また
は析出している場合が、接触抵抗の低減効果が最も高
い。
【0020】ステンレス鋼板表面を窒化処理する以外の
方法で有効なのは、窒化チタン粉末の付着である。ステ
ンレス鋼、炭素材料のいずれの表面にも処理できるし、
すでに窒化処理したステンレス鋼の表面にさらに施して
も良い。粉末の粒度は#300程度が好ましい。粗すぎ
ると付着しないし、細かすぎると凝集により扱いにくい
うえ、窒化チタン層にむらができやすくなる。また、付
着方法は、粉末のまま刷毛で塗ったり、揮発性の溶媒に
分散させて塗布しても良い。窒化チタン粉末は、純度9
9%程度の試薬が入手しやすい。これ以上の純度でも構
わないが、99%を超える純度は接触抵抗低減効果に影
響はない。
【0021】窒化チタン層の付与は、ステンレスと相対
峙して接する炭素材料の表面電子構造に変化を加える目
的でなされるが、厚みとして0.1μmより効果が発現
する。厚すぎると窒化チタン自体の抵抗により接触抵抗
が増大すると同時に処理に時間がかかりコストアップに
もなる。最大で200μmに抑えるのが望ましい。
【0022】上記の通り、窒化チタン層の形成はTi含
有ステンレス鋼を窒素含有雰囲気中で加熱する窒化処理
によってステンレス鋼表面に窒化チタン層を形成するこ
とが最も有力な方法であるので、その方法について詳細
に説明する。まず、ステンレス鋼成分について説明す
る。なお、%は質量%を意味する。
【0023】C:ステンレス鋼においてCは、特に結晶
粒界においてクロムカーバイドの析出に伴い、クロム欠
乏層を生じ耐食性を劣化させることが知られている。ま
た、固溶したCは転位を固着し加工性を低下させること
も知られている。その意味でC量は少ないほど望ましい
が、一方で精錬過程においてCを完全に除去するにはコ
ストがかかる。それらを両立し得る成分範囲として、
C:0.0005〜0.03%とした。
【0024】Si:Siはステンレス鋼を製造する際の
脱酸剤として必要であることから、最低0.01%添加
することとし、またオーステナイト系ステンレスの場合
の応力腐食割れ感受性に効果があるため成形性に悪影響
を及ぼさない範囲で、最大2%まで添加するものとし
た。
【0025】Mn:Mnは製造時の熱間加工性を改善す
るうえで0.01%以上の添加が必要であり、脱酸機能
や加工性、さらにはオーステナイト率を制御する上で最
大2.5%まで添加する。
【0026】S,P:S,Pは耐食性に有害な元素であ
るため低ければ低いほど望ましく、それぞれS:0.0
1%以下、P:0.03%以下とした。下限は製鋼コス
トの観点から、いずれも0.001%とすることが好ま
しい。
【0027】Cr:Crはステンレス鋼の耐食性を支え
る中核元素であり、最低13%の添加が必要である。一
方、あまり多く添加すると加工が困難になり製造も難し
くなるので、最大30%までの添加とする。
【0028】Ti:本発明のステンレス鋼は、セパレー
タの形状に加工され、窒素を含む雰囲気中で窒化処理を
行い、鋼中に含まれるTiをその表面に窒化チタンとし
て微量析出させることで、対炭素低接触抵抗性を付与す
ることを最大の特徴としている。したがってTiは、窒
化チタン層を形成し本発明を実現する上で必須の添加元
素である。本発明の効果を得るための最小限の添加量は
0.05%であるが、5%を超える添加は介在物を過度
に析出させ、靱性などを劣化させ、セパレータとしての
加工が困難になる。好ましくは、0.1〜2%の範囲で
添加する。
【0029】Ni:Niは耐食性を支えると同時に加工
性を改善しうる元素である。コスト的にはフェライト系
のNiを含まないステンレス鋼の方が有意となるので、
選択的に添加するが、強加工が要求される場合はNiを
添加してオーステナイト系のステンレスとする必要があ
る。また、Ni含有量が高い鋼種ほど燃料電池セパレー
タとして使用した場合、酸化皮膜の成長が抑制され、耐
食性にも優位となるため、この観点からも添加が好まし
い。添加する場合1%以上添加しないとその効果は望め
ない。一方、25%で効果がほぼ飽和するのでコストに
見合わなくなる。そのため、上限を25%とした。
【0030】Cu:CuもNiと同様加工性、耐食性を
改善する元素である。効果の見られる0.1%以上を選
択的に添加するが、3%を超えて添加すると析出物の形
成により不動態皮膜の均質性に問題が生じ耐食性が劣化
する。
【0031】Mo:Moは、Crと複合添加されて耐食
性を大幅に改善する。効果の見られる0.1%以上を選
択的に添加するが、7%を超えて添加すると硬質化して
加工や製造が困難になる。
【0032】窒化のための高温処理は、前記(3)に記
載のステンレス鋼製セパレータが製造できれば、いわゆ
る表面窒化の如何なる方法によってもいいが、推奨され
る好ましい方法を例示すると、露点が−20℃以下、温
度は800〜1300℃、処理時間10秒から1時間で
あり、窒素を含む雰囲気ガスとしては、アンモニアクラ
ッキングガス、純窒素が好ましく使用できる。
【0033】窒化処理以外のステンレス鋼製造過程にお
いては、製鋼、熱延、熱延板酸洗、冷間圧延、連続焼
鈍、脱スケール酸洗、箔圧延、光輝焼鈍などすべての工
程においてステンレス鋼中に固溶した状態で含有される
ことが望ましく、またセパレータ加工に至るまでは極力
軟質となる熱処理が施されることが望ましい。その意味
で、板または箔素材となるまでは外来からのCやNが素
材内や表面に取り込まれにくい条件となる大気焼鈍や純
水素雰囲気中での光輝焼鈍が施されることが好ましい。
【0034】なお、セパレータによっては、必ずしも加
工をせず平坦な板または箔をそのまま使うことも考えら
れる。そのような場合には板または箔素材製造の最終工
程となる光輝焼鈍炉内の雰囲気を制御することにより本
発明の機能をステンレス鋼に付与することも可能であ
る。このようにして製造されたステンレス鋼板または箔
は、電気接点の安定性を重視する、バネ性などの観点か
ら素材の圧延や熱処理により硬質にすることが必要な場
合もある。
【0035】
【実施例】以下本発明の実施例につき説明する。 (実施例1)種々のステンレス鋼を実験室的に溶製し、
熱間圧延、脱スケール酸洗、冷間圧延、水素気流中での
光輝焼鈍を行って厚さ2mmの板を用意した。この素材を
直径30mmの円盤状に切り出し試験材とした。窒素化処
理条件として、アンモニアクラッキングガス中で露点を
−30℃に制御し、1100℃で60秒を標準に設定し
た。なお、一部皮膜厚さの上限を求めるために長時間処
理を施すことにした。
【0036】接触抵抗の測定法として、直径30mmの円
盤状の電流供給面をもつ治具を上下に配し、その間に2
個の直径30mm、厚さ4mmの円盤状の金メッキ銅製電位
測定板、カーボンペーパー、そして被測定対象となる直
径30mm、厚さ2mmの各種ステンレス板を挟み込み、接
触面の面圧が7 kg/cm2 となるよう上部に錘を乗せ、電
流密度1.0A/cm2 の定電流を供給して、円盤状金メッ
キ銅製電位測定板とステンレス板間の電位差を測定する
ことにより、接触抵抗を求めた。
【0037】金/カーボンペーパーの接触抵抗は、カー
ボンペーパーを2枚の金めっき銅円盤状試験片で挟み、
金めっき銅円盤状試験片間の電位差を電流密度で除算し
た後、2で割って値を得たため、カーボンペーパーの厚
み半分の抵抗値も含まれる。ステンレス鋼とカーボンペ
ーパーとの接触抵抗値はステンレス鋼/カーボンペーパ
ー/金めっき銅の組合せの両端で電位差を測定して、電
流密度で除算して得た全抵抗値から金/カーボンペーパ
ーの接触抵抗値を差し引くことによって求めた。
【0038】表1は鋼材の化学成分の内、チタン以外を
一定としてチタン含有量と接触抵抗低減効果の関係を調
査したものである。処理欄における窒素とは上述の窒素
を含む雰囲気における窒化処理であることを示す。0.
05%のチタン含有量から接触抵抗値が100 mΩcm2
以下の値になっており、本発明の効果が現れていること
がわかる。発明材のESCA表面分析の結果、窒素を含
む雰囲気での窒化処理材には窒化チタンが検出された。
厚さの測定はAES深さ分析結果からTiとNの深さ分
布を求め、スパッタ時間から検量線を用いて厚さに換算
し一覧に記載した。
【0039】
【表1】
【0040】表2は、窒化チタン厚みを厚くして効果が
現れる上限を求めるために窒素を含む雰囲気における窒
化処理時間を長くして窒化チタン皮膜を成長させた時の
接触抵抗値を求めた結果の一覧である。窒化チタン層の
厚さが200ミクロンを超えるあたりから接触抵抗の増
大が見られ、効果が低減していることがわかる。
【0041】
【表2】
【0042】表3は、より広い範囲で母材の化学成分を
変化させ、窒化処理を施さない状態で接触抵抗を測定し
た結果一覧である。本発明の処理をしない場合は窒化チ
タン層が存在しないため、いずれもカーボンペーパーと
の接触抵抗は非常に大きな値を示している。
【0043】
【表3】
【0044】表4は、表3と同じ化学組成を有する各種
ステンレス鋼にそれぞれ窒素を含有した雰囲気での窒化
処理を施した後の対カーボンペーパー接触抵抗を測定し
た結果である。Ti含有量0.05%以上の鋼種は、い
ずれも100 mΩcm2 以下の値になっていることがわか
る。一般に実用レベルの接触抵抗値はさらに1オーダー
低い値が求められるが、窒化処理条件をさらに最適化す
ることで改善の可能性が示唆される。
【0045】
【表4】
【0046】一方、炭素側の表面電子構造が接触抵抗の
増大に大きな影響を及ぼしていることを考慮すると、カ
ーボンペーパー側に窒化チタンが付着していることで低
接触抵抗化に効果が出る可能性もある。そこで、市販の
カーボンペーパーに#300、純度99%の窒化チタン
粉末を少量付着させて各種ステンレス鋼に接触させ、接
触抵抗を測定した。
【0047】表5は各種無処理のステンレス鋼と窒化チ
タン付着カーボンペーパー(炭素材料側に窒化チタンが
存在する場合)の接触抵抗値、表6は窒素雰囲気で窒化
処理した各種ステンレス鋼と窒化チタン付着カーボンペ
ーパー(ステンレス鋼側、炭素材料側双方に窒化チタン
が存在する場合)の接触抵抗値であるが、いずれも接触
抵抗の低減に大きな効果があることを示している。表6
においてカーボンペーパー側に窒化チタンを付着させ、
さらにチタンが0.05%含むステンレスに窒素を含む
高温処理を施した場合、実用に耐えうる接触抵抗値が実
現できている。
【0048】
【表5】
【0049】
【表6】
【0050】これら一連の実測結果より、ステンレス鋼
と、それに接触する炭素材料との間に、窒化チタンが介
在することにより、従来のような貴金属の付与を必要と
しない、低接触抵抗界面構造を提供できることがわかっ
た。
【0051】(実施例2)実施例2においては、実際の
燃料電池のセル構造に適用した場合における電流密度に
ついて検討を行った。母材として表1のN5のステンレ
ス鋼板をセパレータとして加工し、市販の固体高分子膜
に白金含有の炭素微細粒ペーストを塗布・乾燥させ、カ
ーボンペーパーをカレントコレクターとして燃料電池を
作製した。燃料ガスとして、水素極側に純水素を、酸素
極側には模擬空気ガス(20%O 2 、80%N2 )を大
気圧で供給し、電池全体を90℃になるよう高温チャン
バー内に保持し、正極から負極に向けて外部に流れる電
流を測定することで、燃料電池性能の確認試験を行っ
た。
【0052】この試験に用いた電極部のサイズは、20
×20mmであり、セパレータは耐食性を考慮し、板厚
0.1mmにした箔をプレス成形によりガス流路や冷却水
流路となる溝や穴を加工し、上述の窒素雰囲気における
高温処理を施して用いた。比較のために無処理ステンレ
スセパレータや炭素セパレータで構成した燃料電池の特
性も調べた。その結果は表7に示した。
【0053】
【表7】
【0054】0.5Vの起電力電圧において、従来技術
の標準である炭素セパレータを用いた燃料電池構成N
o.1、および金メッキステンレスセパレータを用いた
燃料電池構成No.2では、それぞれ720 mA/cm2
721 mA/cm2 の電流密度が得られ、これらを性能目標
を示す比較データとする。燃料電池構成No.3は、無
処理のステンレスセパレータおよび無処理のカーボンペ
ーパーにて電池構成した時の結果であり、得られた電流
密度はわずか62mA/cm2 であり、これまでの問題
点を示す比較データとなっている。燃料電池構成No.
4は、本発明におけるステンレスセパレータへの窒素雰
囲気での高温処理の効果を調査した結果であり、341
mA/cm2 の電流密度が得られた。
【0055】燃料電池構成No.5は、本発明における
カーボンペーパーへの窒化チタン付着の効果を調査した
結果であり、552mA/cm2 の電流密度が得られ
た。燃料電池構成No.6は、本発明におけるステンレ
スセパレータへの窒素雰囲気での高温処理と、カーボン
ペーパーへの窒化チタン付着の、両者組合せ効果の結果
であり、715mA/cm2 の電流密度が得られた。こ
れは、目標とする炭素セパレータや金メッキセパレータ
並の性能が、ほぼ達成されているといえる。
【0056】
【発明の効果】上記のように本発明によれば、自動車内
燃機関や可搬型発電器として有望視されている固体高分
子型燃料電池のセパレータなどの材料として、これまで
の炭素材料に比べ低コストでコンパクト化が可能なステ
ンレス材料の適用にあたり、問題であった部材の接触抵
抗を、貴金属類を使わずに大幅に低減でき、固体高分子
型燃料電池の実用化に寄与する。したがって、本発明の
産業上の価値は極めて高いといえる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成15年4月2日(2003.4.2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】従来、燃料電池用ステンレス鋼としては、
特開平4−247852号公報で開示された溶融炭酸塩
型燃料電池用耐食ステンレス鋼、特開平4−35804
4号公報で開示された溶融炭酸塩型燃料電池セパレータ
用高耐食鋼板、特開平7−188870号公報で開示さ
れた溶融塩に対する耐食性に優れたステンレス鋼および
その製造方法、特開平8−165546号公報で開示さ
れた耐溶融炭酸塩性に優れたステンレス鋼、特開平8−
225892号公報で開示された耐溶融炭酸塩腐食性に
優れたステンレス鋼などが公知である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】また、高い耐食性が要求される高温環境で
稼動する燃料電池用ステンレス鋼として、特開平6−2
64193号公報および特開平6−293941号公報
で開示された固体電解質型燃料電池用金属材料、特開平
9−67672号公報で開示されたフェライト系ステン
レス鋼など、数百度の高温で稼動する固体電解質型燃料
電池材料の発明がなされている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】かかる状況に鑑み、使用される素材間の接
触抵抗を検討し、固体高分子型燃料電池のエネルギー変
換効率を最大限に発揮させるための固体高分子型燃料電
池部材用の低接触抵抗材料も検討されつつある。このよ
うな発明としてはこれまで、特開平10−228914
号公報にSUS304をプレス成形することにより内周
部に多数個の凹凸からなる膨出成形部を形成し、膨出先
端側端部に0.01〜0.02μmの厚さの金メッキ層
を形成させた燃料電池セパレータが開示されている。ま
た、特開2001−6713号公報には、他の部分に接
触し接触抵抗を生ずる部分に貴金属または貴金属の合金
が付着していることを特徴とする固体高分子型燃料電池
用低接触抵抗ステンレス鋼、チタン、およびセパレータ
などが開示されている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C22C 38/00 302 C22C 38/00 302Z 38/38 38/38 38/58 38/58 (72)発明者 赤松 聡 富津市新富20−1 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内 (72)発明者 本間 穂高 富津市新富20−1 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内 (72)発明者 瀬沼 武秀 富津市新富20−1 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内 Fターム(参考) 4K028 AA02 AB02 AB06 5H026 AA06 EE05 EE08 EE11 HH03 HH05

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステンレス鋼製セパレータと、それに接
    触する炭素材料との間に、厚み0.1〜200μmの窒
    化チタン層を有することを特徴とする、燃料電池の低接
    触抵抗性セパレータ/炭素材料界面構造。
  2. 【請求項2】 前記窒化チタン層が、ステンレス鋼製セ
    パレータ、炭素材料のいずれか一方または両方の表面に
    形成されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料
    電池の低接触抵抗性セパレータ/炭素材料界面構造。
  3. 【請求項3】 前記窒化チタン層中の窒化チタンは、全
    部または一部が粒子状であることを特徴とする、請求項
    1または2に記載の燃料電池の低接触抵抗性セパレータ
    /炭素材料界面構造。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項に記載
    の燃料電池の低接触抵抗性セパレータ/炭素材料界面構
    造に用いられる炭素材料であって、ステンレス鋼製セパ
    レータが接触する表面に、厚み0.1〜200μmの窒
    化チタン層を有することを特徴とする、燃料電池用炭素
    材料。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし3のいずれか1項に記載
    の燃料電池の低接触抵抗性セパレータ/炭素材料界面構
    造に用いられるステンレス鋼製セパレータであって、炭
    素材料が接触する表面に、厚み0.1〜200μmの窒
    化チタン層を有することを特徴とする燃料電池用ステン
    レス鋼製セパレータ。
  6. 【請求項6】 質量%で、 C :0.0005〜0.03%、 Si:0.01〜2%、 Mn:0.01〜2.5%、 S :0.01%以下、 P :0.03%以下、 Cr:13〜30%、 Ti:0.05〜5% を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなるステ
    ンレス鋼を、所定の形状に加工した後に、窒素を含有す
    る雰囲気ガス中で窒化処理を施すことにより、表面に厚
    み0.1〜200μmの窒化チタン層を形成させること
    を特徴とする、燃料電池用ステンレス鋼製セパレータの
    製造方法。
  7. 【請求項7】 前記ステンレス鋼が、質量%でさらに、 Ni:1〜25%、 Cu:0.1〜3%、 Mo:0.1〜7% の1種または2種以上を含有することを特徴とする、請
    求項6に記載の燃料電池用ステンレス鋼製セパレータの
    製造方法。
  8. 【請求項8】 前記窒化処理の雰囲気の露点が−20℃
    以下、処理温度が800〜1300℃、処理時間が10
    秒〜1時間であることを特徴とする、請求項6または7
    に記載の燃料電池用ステンレス鋼製セパレータの製造方
    法。
  9. 【請求項9】 前記窒素を含有する雰囲気ガスが、アン
    モニアクラッキングガスもしくは純窒素であることを特
    徴とする、請求項6ないし8のいずれか1項に記載の燃
    料電池用ステンレス鋼製セパレータの製造方法。
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