JP2003331669A - Sn−Ti線状体及び複合体、これらの製造方法並びにこれらを使用したNb3Sn超電導線の先駆体 - Google Patents
Sn−Ti線状体及び複合体、これらの製造方法並びにこれらを使用したNb3Sn超電導線の先駆体Info
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Abstract
流密度を向上させることが可能な超電導線の先駆体を得
るための、Sn−Ti線状体及び複合体並びにそれらの
製造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明は、最大粒子径が10μm以下で
あるTi粉末及びSnを配合してなるSn−Ti線状体
であって、Tiの含有量が0.1〜5重量%であること
を特徴とするものである。また、本発明は、Sn粉末及
び最大粒子径10μm以下、Sn粉末に対して0.1〜
5重量%のTi粉末を混合して、混合粉末にする工程及
び前記混合粉末を、所望の形状の金型に入れて成形し、
焼結後、断面減少加工する工程を有するSn−Ti線状
体の製造方法である。 【効果】 本発明によれば、製造が容易、安価で品質が
一定しており、併せて臨界電流密度を向上させることが
可能な超電導線材を得ることができた。
Description
Nb3Sn超電導線の先駆体に用いられるSn−Ti線
状体及び複合体、これらの製造方法並びにこれらを使用
したNb3Sn超電導線の先駆体に関する。
リックス中央部にSn基金属材を、その周囲にNb基金
属フィラメントを配置した複合体を加工後、熱処理して
線材内部にNb3Sn化合物を生成させる内部拡散法が
知られている。図11及び図12はそれぞれ、従来の内
部拡散法によりNb3Sn超電導線の製造に用いられる
先駆体の横断面及び複数本の先駆体を組み合わせたNb
3Sn超電導線の先駆体を示す図である。図11におい
て、16は超電導線の先駆体であり、8はCuマトリッ
クス、15はCuマトリックス8の中央部に埋設された
Sn基金属材、7はNb基金属フィラメントである。図
12において、17は複数本の先駆体16を組み合わせ
たNb3Sn超電導線の先駆体、16は図11に示した
超電導線の先駆体、10は複数本の先駆体16の外周に
設けられたTaなどの障壁材、11は障壁材の外周に設
けられたCuからなる安定化材である。図12に示した
超電導線の先駆体は、以下のように製造される。まず、
Nb基金属フィラメントをCuマトリックス管に挿入
し、ある径まで断面減少加工をして線状体を得る。この
線状体を適当な長さに裁断し、Cuマトリックス容器中
に複数本充填する。ただし、中央部にはCuマトリック
ス棒又は複数のCuマトリックス線などのCuマトリッ
クス材を配置する。容器中の空気を排除し、蓋を溶接し
て密封し、押出加工した後、中心のCuマトリックス材
を機械的に穿孔する。この孔にSn基金属材を挿入し
て、先駆体を得る。この先駆体を複数本組合せて、その
周囲にTaなどの障壁材、さらにその周囲にCuなどの
安定化材を被覆し、断面減少加工する。最終径にまで断
面減少加工した後ツイスト加工して超電導線の先駆体を
得る。
部拡散法における超電導線の先駆体は、Cuマトリック
ス中にNb基金属フィラメントとSn基金属材とが埋設
された構造を有する。さらに、超電導特性の1つである
臨界電流密度(Jc)を少しでも向上させるために、S
n基金属材にTiを添加したSn−Ti合金材を使用す
る方法(例えば、特開昭62−174354号公報)が
提案されており、Sn基金属材のみを使用したNb3S
n超電導線に比べ超電導特性のより改善されたものが得
られることが知られている。しかし、ここで用いられる
Sn−Ti合金材を製造するに際し、Snの融点232
℃とTiの融点1670℃との間に大きな差があるこ
と、また高温においてTiの酸化が著しいことのため
に、通常の溶融鋳造では未融解Ti及びTi酸化物が発
生し、これらの合金中への混入により欠陥が生じるとい
う問題があった。
不活性ガス雰囲気下で、Snを600〜1750℃に加
熱溶融し、これにSnの0.3〜6.5重量%のTiを
添加して、500〜1750℃で、鋳鉄製又はステンレ
ス製の鋳型に鋳造することにより、合金中の欠陥を減少
させる方法が提案されている。しかし、溶湯中にTiが
不均一に分布するために、前記方法で得られたSn−T
i合金材では、0.6%ものTi含有量のばらつきがあ
り、合金中にSn−Ti化合物が不均一に存在する(図
10参照)。その結果、Ti添加の効果が充分に発揮さ
れず、超電導特性の1つである臨界電流密度の更なる向
上が望めなかった。
電流密度を向上させることが可能な超電導線の先駆体を
得るための、Sn−Ti線状体及び複合体並びにそれら
の製造方法を提供することを目的とする。
を達成するため鋭意検討した結果、最大粒子径が10μ
m以下のTi粉末及びSnを配合してなる線状体を、超
電導線の先駆体に用いることによって、超電導線の臨界
電流密度を向上させることが可能であることを見出し、
本発明に至った。即ち、本発明は、最大粒子径が10μ
m以下であるTi粉末及びSnを配合してなるSn−T
i線状体であって、Tiの含有量が0.1〜5重量%で
あることを特徴とするものである。また、本発明は、前
記Sn−Ti線状体を、Sn基材に設けられた1又は1
以上の縦孔に挿入してなるSn−Ti複合体である。
び前期Sn−Ti複合体からなる群より選ばれた1種又
は1種以上と、Nb基金属フィラメントの1又は1以上
を、Cuマトリックス中に、相互に接触しないように配
置されたことを特徴とするNb3Sn超電導線材の先駆
体である。
10μm以下、Sn粉末に対して0.1〜5重量%のT
i粉末を混合して、混合粉末にする工程及び前記混合粉
末を、所望の形状の金型に入れて成形し、焼結後、断面
減少加工する工程を有するSn−Ti線状体の製造方法
である。
及び複合体、これらの製造方法並びにこれらを使用した
Nb3Sn超電導線の先駆体について具体的に説明す
る。なお、本発明で用いられる、例えば「A基金属」と
いう表現は、A金属を主体とするものであって、純粋な
ものでも、また添加剤の加わったものであってもよいこ
とを意味する。熱処理などの結果、該金属を基本金属と
して他の金属との間に合金又は金属間化合物を生成する
場合があるので「A基金属」という表現が用いられる。
0μm以下、Sn粉末に対して0.1〜5重量%のTi
粉末を混合することにより、混合粉末を調製する。この
際、混合手段としては、粉末を混合するための従来公知
の方法を制限なく用いることができる。Sn粉末として
は、Ti粉末との混合が良好に行えるものであればよ
く、好ましくは最大粒子径が10μm以下のSn粉末で
ある。以上のようにして得られるSn−Ti混合粉末
を、例えば筒状の金型に入れて、100〜1000kg
/cm2で加圧して成形することにより、Sn−Ti成
形体が得られ、これを不活性ガス(例えば、アルゴンガ
ス、窒素ガス等)雰囲気中、約180〜200℃で焼結
する。この焼結体を、断面減少加工することにより所望
の外径に仕上げ、Sn−Ti線状体が得られる。
るSn基材(例えば、Snパイプ、Sn基材に複数の縦
孔を穿孔したもの等)の縦孔に、最大粒子径10μm以
下のTi粉末を100〜1000kg/cm2で圧入
し、これを不活性ガス(例えば、アルゴンガス、窒素ガ
ス等)雰囲気中、約180〜200℃で焼結する。この
焼結体を、断面減少加工することにより所望の外径に仕
上げ、Sn−Ti線状体が得られる。
は1以上の溝に、最大粒子径10μm以下のTi粉末を
配置する。必要に応じて、配置したTi粉末上に加熱溶
融したSnを滴下してもよい。次いで、この板の溝方向
を軸としてロール巻き加工し、断面減少加工することに
より所望の外径に仕上げた後、不活性ガス(例えば、ア
ルゴンガス、窒素ガス等)雰囲気中、約180〜200
℃で焼結して、Sn−Ti線状体が得られる。
て、250〜300℃に加熱して、Sn溶湯を準備す
る。Sn溶湯に最大粒子径が10μm以下、Snに対し
て0.1〜5重量%のTi粉末を添加して攪拌後、すぐ
にこの溶湯を所望形状の鋳型に鋳込み、冷却、脱型す
る。これを断面減少加工することにより所望の外径に仕
上げ、Sn−Ti線状体が得られる。
が10μm以下、Sn粉末に対して0.1〜5重量%の
Ti粉末を混合することにより、混合粉末を調製する。
得られたSn−Ti混合粉末を、例えば筒状の金型に入
れて、100〜1000kg/cm2で加圧して成形す
ることにより、Sn−Ti成形体を得、これを不活性ガ
ス(例えば、アルゴンガス、窒素ガス等)雰囲気中、約
180〜200℃で焼結する。得られた焼結体を必要に
応じて断面減少加工し、1又は1以上の縦孔を有するS
n基材(例えば、Snパイプ、Sn基材に複数の縦孔を
穿孔したもの等)の縦孔に挿入し、更に断面減少加工す
ることにより所望の外径に仕上げ、Sn−Ti線状複合
体が得られる。
央部にCuマトリックス棒、それ以外の部分に複数本の
Nb基金属フィラメントを充填し、押し出し加工した
後、前記のように得られるSn−Ti線状体及び複合体
からなる群より選ばれた1種又は1種以上が挿入できる
ように、中心のCuマトリックス棒を機械的に穿孔し縦
孔を設け、前記Sn−Ti線状体及び複合体を挿入して
断面減少加工する。これを必要に応じて、複数本に切断
して、組み合わせて用いてもよい。次いで、その周囲に
Taなどの障壁材、更にその周囲にCuなどの安定化材
を被覆し、断面減少加工して所望の外径に仕上げ、超電
導線の先駆体が得られる。
の先駆体を、約600〜800℃で100〜200時間
の熱処理をしてSnの拡散処理を行い、先駆体内のSn
を拡散させてNbと反応させ、最終的にNb3Snを形
成させて、Nb3Sn超電導線を得ることができる。
本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
Sn粉末49重量部及び最大粒子径10μm以下のTi
粉末1重量部を混合した。その混合粉末を内径Φ58m
mの金型に入れ、700kg/cm2で成形し、外径Φ
58mm、長さ200mmのSn−Ti成形体を得た。
これを窒素ガス雰囲気下、180℃で焼結した後、断面
減少加工により外径Φ20mmに仕上げ、図1の如きS
n−Ti線状体を得た。このSn−Ti線状体中のTi
含有量をICP発光分析法により測定したところ、Ti
含有量は1.8〜2.1重量%の範囲であり、0.3重
量%と小さなばらつきであった。 (超電導線の先駆体の調製)Cuマトリックス容器の中
央部にCuマトリックス棒、それ以外の部分に200本
のNb基金属フィラメントを充填し、押し出し加工した
後、中心のCuマトリックス棒を機械的に穿孔し、孔径
Φ20mmの縦孔を設けた。この孔に前記のようにして
得たSn−Ti線状体を挿入して断面減少加工し、図8
の如き超電導線の先駆体を得た。この先駆体を7本に切
断し、これらを組み合わせて、その周囲にTa障壁材、
さらにその周囲にCu安定化材を被覆し、断面減少加工
して、外径Φ0.9mmに仕上げ、図9の如き7本の先
駆体を組み合わせたNb3Sn超電導線の先駆体を得
た。 (超電導線の調製とJc値測定)得られた先駆体を、約
670℃で200時間加熱してSnの拡散処理を行い、
先駆体内のSnを拡散させてNbと反応させ、最終的に
Nb3Snを形成させて、Nb3Sn超電導線を得た。こ
の超電導線を液体ヘリウム(4.2K)、外部磁場12
T中で、臨界電流密度Jcを測定した。その結果、本発
明の先駆体を用いたNb3Sn超電導線は、臨界電流密
度810A/mm2を示した。また、安定化Cuの割合
は65%であった。
Φ58mm、内径Φ10mmのSnパイプに700kg
/cm2で圧入し、続いて断面減少加工により外径Φ2
0mmに仕上げ、図2の如きSn−Ti線状体を得た。
このSn−Ti線状体の単位断面積当たりのTi含有量
を測定したところ、Ti含有量は1.8〜2.1重量%
の範囲であり、0.3重量%と小さなばらつきであっ
た。得られたSn−Ti線状体を用いて、実施例1と同
様にしてNb3Sn超電導線の先駆体を調製し、熱処理
を施して超電導線を得た。得られたNb3Sn超電導線
の臨界電流密度を測定したところ、803A/mm2で
あった。
に、最大粒子径10μm以下のTi粉末50重量部を7
00kg/cm2でそれぞれ圧入し、続いて断面減少加
工により外径Φ20mmに仕上げ、図3の如きSn−T
i線状体を得た。このSn−Ti線状体の単位断面積当
たりのTi含有量を測定したところ、Ti含有量は1.
8〜2.0重量%の範囲であり、0.2重量%と小さな
ばらつきであった。得られたSn−Ti線状体を用い
て、実施例1と同様にしてNb3Sn超電導線の先駆体
を調製し、熱処理を施して超電導線を得た。得られたN
b3Sn超電導線の臨界電流密度を測定したところ、8
20A/mm2であった。
の、横方向に一端から他端まで連続した幅10mm、深
さ1.0mmの溝を7本設けた。最大粒子径10μm以
下のTi粉末を、全溝の全長に渡って深さ0.3mmま
で充填した(図4参照)、続いて加熱溶融したSnを、
それぞれの溝に滴下して残りの深さを埋めた。次いで、
この板の溝方向を軸としてロール巻き加工し、断面減少
加工により外径Φ20mmにした後、窒素ガス雰囲気
下、約180℃で焼結して、Sn−Ti線状体を得た。
このSn−Ti線状体の単位断面積当たりのTi含有量
を測定したところ、Ti含有量は1.7〜2.0重量%
の範囲であり、0.3重量%と小さなばらつきであっ
た。得られたSn−Ti線状体を用いて、実施例1と同
様にしてNb3Sn超電導線の先駆体を調製し、熱処理
を施して超電導線を得た。得られたNb3Sn超電導線
の臨界電流密度を測定したところ、804A/mm2で
あった。
て、Sn溶湯を準備した。Sn溶湯に最大粒子径10μ
m以下のTi粉末を1重量部添加し、チタン製の棒で攪
拌後、すぐに内径Φ30mm×長さ200mmの鋳型に
鋳込んだ。冷却後、脱型し、断面減少加工により外径Φ
20mmに仕上げて、図5の如きSn−Ti線状体を得
た。このSn−Ti線状体中のTi分析を行ったとこ
ろ、Ti含有量は1.7〜2.0重量%の範囲であり、
0.3重量%と小さなばらつきであった。得られたSn
−Ti線状体を用いて、実施例1と同様にしてNb3S
n超電導線の先駆体を調製し、熱処理を施して超電導線
を得た。得られたNb3Sn超電導線の臨界電流密度を
測定したところ、801A/mm2であった。
最大粒子径10μm以下のTi粉末2.7重量部を混合
した。その混合粉末を内径Φ58mmの金型に入れ、7
00kg/cm2で成形し、外径Φ58mm、長さ20
0mmのSn−Ti成形体を得た。これを窒素ガス雰囲
気下、180℃で焼結した後、断面減少加工により外径
Φ30mmにし、Snパイプに挿入した。更に断面減少
加工により外径Φ20mmに仕上げ、図6の如きSn−
Ti線状複合体を得た。このSn−Ti線状複合体の単
位断面積当たりのTi含有量を測定したところ、Ti含
有量は1.9〜2.1重量%の範囲であり、0.2重量
%と小さなばらつきであった。得られたSn−Ti線状
複合体を用いて、実施例1と同様にしてNb3Sn超電
導線の先駆体を調製し、熱処理を施して超電導線を得
た。得られたNb3Sn超電導線の臨界電流密度を測定
したところ、816A/mm2であった。
最大粒子径10μm以下のTi粉末2.7重量部を混合
した。その混合粉末50重量部を内径Φ58mmの金型
に入れ、700kg/cm2で成形し、外径Φ58m
m、長さ200mmのSn−Ti成形体を得た。前記操
作を繰り返し行い合計7本の成形体を作製した。これら
を窒素ガス雰囲気下、180℃で焼結した後、それぞれ
断面減少加工して外径Φ10mmのSn−Ti線状体を
得た。次いで、7本の縦孔(孔径Φ10mm)を設けた
Sn基材の縦孔に、前記のようにして得た線状体をそれ
ぞれ挿入した。更に断面減少加工により外径Φ20mm
に仕上げ、図7の如きSn−Ti線状複合体を得た。こ
のSn−Ti線状複合体の単位断面積当たりのTi含有
量を測定したところ、Ti含有量は2.0〜2.1重量
%の範囲であり、0.1重量%と小さなばらつきであっ
た。得られたSn−Ti線状複合体を用いて、実施例1
と同様にしてNb3Sn超電導線の先駆体を調製し、熱
処理を施して超電導線を得た。得られたNb3Sn超電
導線の臨界電流密度を測定したところ、835A/mm
2であった。
m以下であるTi粉末及びSnを配合してなるSn−T
i線状体であるので、Ti含有量のばらつき範囲を小さ
くすることができ、これをNb3Sn超電導線材の先駆
体に用いることにより、超電導線の臨界電流密度を向上
させることができる。
求項1に記載のSn−Ti線状体であるので、Ti含有
量のばらつき範囲を更に小さくすることができ、これを
Nb 3Sn超電導線材の先駆体に用いることにより、超
電導線の臨界電流密度をより一層向上させることができ
る。
末を攪拌下に混合してなる、請求項1に記載のSn−T
i線状体であるので、これをNb3Sn超電導線材の先
駆体に用いることにより、超電導線の臨界電流密度を向
上させることができる。
1又1以上の縦孔に、前記Ti粉末を圧入してなる、請
求項1に記載のSn−Ti線状体であるので、これをN
b3Sn超電導線材の先駆体に用いることにより、超電
導線の臨界電流密度を向上させることができる。また、
線状体の調製が容易にできるので、一層低コストな超電
導線が提供される。
1又は1以上の溝に、前記Ti粉末を配置した後、該S
n板をロール巻き加工してなる請求項1に記載のSn−
Ti線状体であるので、これをNb3Sn超電導線材の
先駆体に用いることにより、超電導線の臨界電流密度を
向上させることができる。
〜5重量%である請求項1〜5のいずれか一項に記載の
Sn−Ti線状体であるので、これをNb3Sn超電導
線材の先駆体に用いることにより、Ti添加の効果が充
分に発揮され、超電導線の臨界電流密度を更に向上させ
ることができる。
線状体を、Sn基材に設けられた1又は1以上の縦孔に
挿入してなるSn−Ti複合体であるので、これをNb
3Sn超電導線材の先駆体に用いることにより、超電導
線の臨界電流密度を向上させることができる。
か一項に記載の線状体及び請求項7に記載のSn−Ti
複合体からなる群より選ばれた1種又は1種以上と、N
b基金属フィラメントの1又は1以上を、Cuマトリッ
クス中に、相互に接触しないように配置されたことを特
徴とするNb3Sn超電導線材の先駆体であるので、内
部拡散法によるNb3Sn超電導線材に使用した場合
に、優れた超電導特性を示す。
3Sn超電導線材の先駆体の1又は1以上をさらに障壁
材と安定化材で囲むことを特徴とするNb3Sn超電導
線材の先駆体であるので、内部拡散法によるNb3Sn
超電導線材に使用した場合に、電気的、熱的な処理に対
して優れた安定性を示す。
子径10μm以下、Sn粉末に対して0.1〜5重量%
のTi粉末を混合して、混合粉末にする工程及び前記混
合粉末を、所望の形状の金型に入れて成形し、焼結後、
断面減少加工する工程を有するSn−Ti線状体の製造
方法であるので、Ti含有量のばらつきが小さく、製造
の容易なNb3Sn超電導線材の先駆体を提供すること
ができる。
0℃に加熱溶融し、最大粒子径が10μm以下、Snに
対して0.1〜5重量%のTi粉末を添加して、攪拌す
る工程及びこの溶湯を所望の形状の鋳型に鋳込み、冷却
して脱型する工程を有するSn−Ti線状体の製造方法
であるので、Ti含有量のばらつきが小さい、Nb3S
n超電導線材の先駆体を提供することができる。
横断面を示したものである。
末を圧入したSn−Ti線状体の横断面図を示したもの
である。
数の縦孔にTi粉末を圧入したSn−Ti線状体の横断
面図を示したものである。
の溝にTi粉末を配置したSn板の横断面図を示したも
のである。
を添加して攪拌し、鋳型に鋳込み、冷却後、脱型して得
られたSn−Ti線状体の横断面を示したものである。
Snパイプに挿入したSn−Ti線状複合体の横断面図
を示したものである。
数の縦孔にSn−Ti線状体を挿入したSn−Ti線状
複合体の横断面図を示したものである。
断面図を示したものである。
3Sn超電導線の先駆体の横断面図を示したものであ
る。
i合金材の断面図を示したものである。
断面図を示したものである。
3Sn超電導線の先駆体の横断面図を示したものであ
る。
4 Sn基材、5 Sn板、6 Snマトリックス、7
Nb基金属フィラメント、8 Cuマトリックス、9
本発明のNb3Sn超電導線の先駆体、10 障壁
材、11 安定化材、12 本発明の複数本の先駆体を
組み合わせたNb3Sn超電導線の先駆体、13 Sn
−Ti化合物、14 従来の溶融鋳造法により得られた
Sn−Ti合金材、15 Sn基金属材、16 従来の
Nb3Sn超電導線の先駆体、17従来の複数本の先駆
体を組み合わせたNb3Sn超電導線の先駆体。
Claims (11)
- 【請求項1】 最大粒子径が10μm以下であるTi粉
末及びSnを配合してなるSn−Ti線状体。 - 【請求項2】 Snが粉末である、請求項1に記載のS
n−Ti線状体。 - 【請求項3】 溶融Snに前記Ti粉末を攪拌下に混合
してなる、請求項1に記載のSn−Ti線状体。 - 【請求項4】 Sn基材に設けられた1又1以上の縦孔
に、前記Ti粉末を圧入してなる、請求項1に記載のS
n−Ti線状体。 - 【請求項5】 Sn板上に設けられた1又は1以上の溝
に、前記Ti粉末を配置した後、該Sn板をロール巻き
加工してなる請求項1に記載のSn−Ti線状体。 - 【請求項6】 Ti含有量が、0.1〜5重量%である
請求項1〜5のいずれか一項に記載のSn−Ti線状
体。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか一項に記載の線
状体を、Sn基材に設けられた1又は1以上の縦孔に挿
入してなるSn−Ti複合体。 - 【請求項8】 請求項1〜6のいずれか一項に記載の線
状体及び請求項7に記載のSn−Ti複合体からなる群
より選ばれた1種又は1種以上と、Nb基金属フィラメ
ントの1又は1以上を、Cuマトリックス中に、相互に
接触しないように配置したことを特徴とするNb3Sn
超電導線材の先駆体。 - 【請求項9】 請求項8に記載のNb3Sn超電導線材
の先駆体の1又は1以上をさらに障壁材と安定化材で囲
むことを特徴とするNb3Sn超電導線材の先駆体。 - 【請求項10】 Sn粉末及び最大粒子径10μm以
下、Sn粉末に対して0.1〜5重量%のTi粉末を混
合して、混合粉末にする工程及び前記混合粉末を、所望
の形状の金型に入れて成形し、焼結後、断面減少加工す
る工程を有するSn−Ti線状体の製造方法。 - 【請求項11】 Snを225〜700℃に加熱溶融
し、最大粒子径が10μm以下、Snに対して0.1〜
5重量%のTi粉末を添加して、攪拌する工程及びこの
溶湯を所望の形状の鋳型に鋳込み、冷却して脱型する工
程を有するSn−Ti線状体の製造方法。
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JP2002135840A JP4190802B2 (ja) | 2002-05-10 | 2002-05-10 | Sn−Ti複合体、その製造方法並びにそれを使用したNb3Sn超電導線の先駆体 |
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