JP2003329057A - 樹脂製ジョイントブーツ - Google Patents

樹脂製ジョイントブーツ

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JP2003329057A
JP2003329057A JP2002139324A JP2002139324A JP2003329057A JP 2003329057 A JP2003329057 A JP 2003329057A JP 2002139324 A JP2002139324 A JP 2002139324A JP 2002139324 A JP2002139324 A JP 2002139324A JP 2003329057 A JP2003329057 A JP 2003329057A
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diameter
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Eiichi Imazu
栄一 今津
Hiroshi Ono
宏 大野
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Toyo Tire Corp
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Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トリポートタイプの等速ジョイントのように
非円形な外周形状のアウターケースを持つ等速ジョイン
トに取り付けられる樹脂製ジョイントブーツにおいて、
成形性を改善し、十分なシール性を確保する。 【解決手段】 樹脂製ジョイントブーツ10において、
アウターケース6に取り付けられる大径側取付部14
は、外周形状が円形状をなし、内周形状がアウターケー
ス6の複数の凹状部6bに対応して周方向の複数箇所に
おいて内方に張り出し形成されている。そして、この張
り出し部14bを、周方向に略一定の肉厚を持って内方
に張り出す内側壁部22と、周方向に略一定の肉厚を持
つ円弧状の外側壁部24と、両壁部22,24を両者の
周方向中央で連結する単一の支持壁部26とで構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂製ジョイント
ブーツに関し、詳しくは、自動車の等速ジョイントなど
に用いられる蛇腹状の樹脂製ジョイントブーツに関す
る。 【0002】 【従来の技術】車両のドライブシャフト等に用いられる
等速ジョイントの一つとして、トリポートタイプのジョ
イントが知られている。 【0003】トリポートタイプの等速ジョイントは、図
4,5に示すように、入力側と出力側の一方のシャフト
1に、ローラ2を持つ3本のトラニオン3を軸直角方向
に突設して構成したトリポート4と、他方のシャフト5
の端部に設けたアウターケース6とからなる。アウター
ケース6は、その内周にトリポート4に対応する軸方向
の3本の摺動溝6aを有する。そして、等速ジョイント
は、トリポート4のローラ2を摺動溝6aに対して軸方
向に摺動可能に嵌め合わせることにより、両シャフト
1,5の角度付けを可能にしながら、回転トルクを伝達
できるように構成されている。 【0004】このような等速ジョイントにおいては、ジ
ョイント内部への塵埃や異物の侵入防止のため、あるい
はまた封入されているグリースを保持するために、一般
に、アウターケース6からトリポート4側のシャフト1
の部分を覆うように適度に伸縮や曲げ変形が可能な蛇腹
状をなすジョイントブーツ100が装着されている。 【0005】かかるジョイントブーツ100は、軸方向
の一端部がアウターケース6の外周に嵌着されてリング
状バンド等の締付部材7により固定される大径側取付部
101として形成され、他端部がトリポート4側のシャ
フト1の外周にリング状バンド等の締付部材8により固
定される小径側取付部102として形成され、両者10
1,102が蛇腹部103により一体に連結されて構成
されている。 【0006】ところで、トリポートタイプの等速ジョイ
ントにおいては、軽量化等のため、アウターケース6
は、図5に示すように内周の摺動溝6aの配置に対応し
て、外周形状が周方向に凹凸形状をなしている。すなわ
ち、アウターケース6は、周方向に3つの均等配置され
た凹状部6bを有する非円形な外周形状をなしている。 【0007】そのため、アウターケース6に取り付けら
れるジョイントブーツ100の大径側取付部101は、
その内周形状がアウターケース6の外周形状に対応した
非円形状をなしている。すなわち、大径側取付部101
の内周は、アウターケース6の凹状部6bに対応して周
方向の3箇所において内方に凸状に張り出しており、こ
の張り出し部が中実な厚肉部104として形成されてい
る。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のジョイントブーツ100では、大径側取付部101
の周方向において厚肉部と薄肉部が交互に形成されてい
ることから、アウターケース6との間で十分なシール性
を確保しにくいという問題がある。これは、樹脂製の厚
肉部105では剛性が高く弾性変形しにくいことから、
締付部材7によりアウターケース6に締め付け固定する
際に、厚肉部105とその間の薄肉部とで締め付け力が
不均一となるためである。 【0009】また、樹脂製の厚肉部105は、成形後の
収縮に起因してヒケが発生しやすく、このヒケによる陥
没がアウターケース6とのシール面である内周面に発生
することによってもシール性を損なうことになる。 【0010】本発明は、このような点に鑑みてなされた
ものであり、トリポートタイプの等速ジョイントのよう
に非円形な外周形状のアウターケースに取り付けられる
樹脂製ジョイントブーツにおいて、成形性に優れ、十分
なシール性を確保することができるものを提供すること
を目的とする。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明の樹脂製ジョイン
トブーツは、周方向に複数の凹状部を有する非円形な外
周形状のアウターケースに取り付けられる大径側取付部
と、シャフトに取り付けられる小径側取付部と、両者を
一体に連結する蛇腹部とを備える樹脂製ジョイントブー
ツである。前記大径側取付部は、外周形状が円形状をな
す一方、内周形状が前記アウターケースの前記複数の凹
状部に対応して周方向の複数箇所において内方に張り出
している。そして、該張り出し部において大径側取付部
を、周方向に略一定の肉厚を持って内方に張り出す内側
壁部と、周方向に略一定の肉厚を持つ円弧状の外側壁部
と、該内側壁部と該外側壁部とを両者の周方向中央で連
結する単一の支持壁部とで構成している。 【0012】本発明の樹脂製ジョイントブーツである
と、大径側取付部における内方への張り出し部を、略一
定の肉厚を持つ内側壁部及び外側壁部と、両壁部の間を
連結する支持壁部とで構成したことから、張り出し部を
中実な厚肉部で形成する場合に比べて、成形性が大幅に
改善される。また、大径側取付部を締付部材でアウター
ケースに締め付け固定する際に、全周にわたって略均等
な力で締め付けることが可能となり、良好なシール性を
確保することができる。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態に係る
樹脂製ジョイントブーツ10について図面に基づいて説
明する。 【0014】図1は本実施形態の樹脂製ジョイントブー
ツ10の半断面半側面図であり、図2はその大径側の正
面図である。このジョイントブーツ10は、上記した図
4,5に示すトリポートタイプの等速ジョイントに装着
される熱可塑性エラストマー樹脂製ブーツであり、一端
側の小径側取付部12と、該小径側取付部12と離間し
て同軸的に配置された他端側の大径側取付部14と、こ
れら小径側取付部12と大径側取付部14を一体に連結
する蛇腹部16とからなり、インジェクションブロー成
形などの公知の成形方法により一体に形成されている。 【0015】小径側取付部12は、トリポート4側のシ
ャフト1に外嵌固定される短円筒状をなしており、外周
面にリング状の締付部材8を受け入れるための周方向に
延びる固定用凹部18が設けられている。 【0016】大径側取付部14は、アウターケース6に
外嵌固定される短円筒状をなしており、小径側取付部1
2と同軸的に、即ち共通の中心線Lを持つように配置さ
れている。大径側取付部14にも、外周面にはリング状
の締付部材7を受け入れるための周方向に延びる固定用
凹部20が設けられている。 【0017】蛇腹部16は、両端に口径差のある断面円
形の蛇腹体であり、その内部にグリース封入空間を形成
する。蛇腹部16は、大径側取付部14から小径側取付
部12へと順次に小さくなるようにテーパ状に形成され
ている。 【0018】図2に示すように、大径側取付部14は、
外周形状が円形状をなしている。一方、内周形状は、周
方向に3つの凹状部6bが均等配置されたアウターケー
ス6の外周形状に対応して、周方向の3箇所において内
方に湾曲面状に張り出した非円形状をなしている。これ
により、大径側取付部14は、アウターケース6の円弧
状の外周面に配される円弧状部14aと、アウターケー
ス6の凹状部6bに配される張り出し部14bとが周方
向に交互に配されてなる。 【0019】そして、上記張り出し部14bは、周方向
に略一定の肉厚を持って内方に張り出す内側壁部22
と、周方向に略一定の肉厚を持つ円弧状の外側壁部24
と、内側壁部22と外側壁部24とを連結する支持壁部
26とからなる。 【0020】外側壁部24は、上記円弧状部14aと略
同じ肉厚を持ち、該円弧状部14aと一体になって単一
の円筒体をなすように構成されている。内側壁部22
は、この円筒体の内周面から半径方向内側に向かって湾
曲面状に突出形成されており、外側壁部24と略同じ肉
厚に形成されている。支持壁部26は、内側壁部22を
外側壁部24に対して支持する半径方向に延びる壁部で
あり、内側壁部22と略同じ肉厚に形成されている。支
持壁部26は、各張り出し部14bに1つずつ設けられ
ており、内側壁部22の内方への突出高さの最も大きい
周方向中央に設けられている。 【0021】上記のように張り出し部14aを内側壁部
22と外側壁部24と支持壁部26とで構成したことに
より、張り出し部14bはその周方向中心線Mに関して
左右対称に配された2つの凹部28,28を持つ中空状
に形成されている。該凹部28は、断面略三角形状をな
し、図1,3に示すように大径側取付部14の端面(蛇
腹部16と反対側の端面)からブーツ10の軸方向に陥
没して形成されている。なお、張り出し部14bにおけ
る蛇腹部16側の端面は略半径方向に延びる縦壁部30
により閉塞されている。 【0022】以上よりなる本実施形態の樹脂製ジョイン
トブーツ10であると、大径側取付部14における張り
出し部14bを、略一定の肉厚を持つ内側壁部22及び
外側壁部24と、両壁部22,24の間を連結する支持
壁部26とにより中空状に形成したことから、成形不良
が大幅に改善され、特に張り出し部14bの内周面にお
けるヒケの発生を防止してアウターケース6に対する高
いシール性を確保することができる。 【0023】また、張り出し部14bを中空状とし、略
一定の肉厚を持つ内側壁部22をその中央部で単一の支
持壁部26により支持するようにしたので、大径側取付
部14をアウターケース6に締め付け固定する際に、全
周にわたって略均等な力で締め付けることが可能とな
り、良好なシール性を確保することができる。しかも、
単一の支持壁部26で支持する構造であり、形状がシン
プルであることから、成形しやすいというメリットもあ
る。 【0024】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
トリポートタイプの等速ジョイントのように非円形な外
周形状のアウターケースを持つジョイントに取り付けら
れる樹脂製ジョイントブーツにおいて、該アウターケー
スに取り付けられる大径側取付部の成形性を大幅に改善
することができるとともに、良好なシール性を確保する
ことができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施形態に係る樹脂製ジョイントブ
ーツの半断面半側面図である。 【図2】同ジョイントブーツを大径側取付部側から見た
正面図である。 【図3】同ジョイントブーツの要部拡大断面図である。 【図4】従来の樹脂製ジョイントブーツを取り付けたト
リポートタイプの等速ジョイントを示す断面図である。 【図5】同等速ジョイントの側面図である。 【符号の説明】 10……樹脂製ジョイントブーツ 12……小径側取付部 14……大径側取付部 14b……張り出し部 16……蛇腹部 22……内側壁部 24……外側壁部 26……支持壁部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J043 AA03 DA10 FA01 FA03 FA07 FB04 3J045 AA14 BA03 CB14 DA10 EA03

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】周方向に複数の凹状部を有する非円形な外
    周形状のアウターケースに取り付けられる大径側取付部
    と、シャフトに取り付けられる小径側取付部と、両者を
    一体に連結する蛇腹部とを備える樹脂製ジョイントブー
    ツにおいて、 前記大径側取付部は、外周形状が円形状をなす一方、内
    周形状が前記アウターケースの前記複数の凹状部に対応
    して周方向の複数箇所において内方に張り出しており、
    該張り出し部において大径側取付部を、周方向に略一定
    の肉厚を持って内方に張り出す内側壁部と、周方向に略
    一定の肉厚を持つ円弧状の外側壁部と、該内側壁部と該
    外側壁部とを両者の周方向中央で連結する単一の支持壁
    部とで構成したことを特徴とする樹脂製ジョイントブー
    ツ。
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