JP2003327066A - 車両の乗員保護構造 - Google Patents

車両の乗員保護構造

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JP2003327066A
JP2003327066A JP2002136765A JP2002136765A JP2003327066A JP 2003327066 A JP2003327066 A JP 2003327066A JP 2002136765 A JP2002136765 A JP 2002136765A JP 2002136765 A JP2002136765 A JP 2002136765A JP 2003327066 A JP2003327066 A JP 2003327066A
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JP2002136765A
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Yoshihiro Torii
佳弘 鳥居
Takeo Kikko
猛夫 橘高
Hideyuki Uesugi
英之 上杉
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Toyota Auto Body Co Ltd
Original Assignee
Toyota Auto Body Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の急減速時、インストルメントパネル下
部に衝突した乗員の膝への衝撃を充分に緩和し、かつ膝
の移動範囲を規制して乗員を保護すること。 【解決手段】 車室のインストルメントパネル1の下部
に設けられ、乗員の膝Nと対向して車両急減速時に乗員
の膝Nを受入れる合成樹脂のインパネロア部材2の内面
側に、インパネロア部材2の内面前方かつ上方に位置す
るインパネリインフォースメント3からインパネロア部
材2に向かって突出し、インパネロア部材2と間隔をお
いて対向する対向面41を備えた金属ブラケット4を設
けるとともに、金属ブラケット4の対向面41とインパ
ネロア部材2との間にパッド部材5を介設し、インパネ
ロア部材2に乗員の膝Nが衝突したときに、膝荷重によ
りパッド部材5が圧縮変形して膝Nへの衝撃を緩和する
とともに、ブラケット4が膝Nの移動範囲を規制する構
造とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の衝突などに
よる急減速時に、乗員の膝を保護するとともに、乗員の
移動を阻止する車両の乗員保護構造に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の乗員保護構造として、自動車の
運転席正面のインストルメントパネルの下部で、車両の
衝突などによる急減速時に乗員の膝を受け入れ、上記下
部の内面側に設けられた衝撃吸収部材で衝撃を緩和して
乗員の膝を保護するようにしたものがある。衝撃吸収部
材としては、薄肉の帯状金属板を断面ほぼコ字形等に曲
成したものをインストルメントパネルの下部と、その前
方のインパネリインフォースメントとの間に介設した構
造のものが採用されている(特開平11−321501
号)。
【0003】図7は自動車のインストルメントパネルを
示し、図8(図7のA−A断面)はこの種の乗員保護構
造の従来の代表例を示すもので、インストルメントパネ
ル1の下端にインパネロア部材2を設け、インパネロア
部材2に対して前方かつ上方に位置してインストルメン
トパネル1を補強する筒状のインパネリインフォースメ
ント3にインパネロア部材2の内面に向けて衝撃吸収部
材9が設置されている。図中、10はインストルメント
パネル1内に設置されたメーター類、Nは乗員の膝であ
る。また、車種によってはインパネロア部材2に小物入
れ6(図7の鎖線部)を設けたものがある。
【0004】衝撃吸収部材9は、薄肉の帯状金属板を底
広がりの断面ほぼコ字形に曲成するとともに両側の側縁
にフランジ90を形成したもので、底辺をインパネロア
部材2の内面に対向せしめるとともに、先端開口をイン
パネリインフォースメント3の外周に溶接して、インパ
ネリインフォースメント3とインパネロア部材2との間
に前後方向に設置している。衝撃吸収部材9は、車両の
急減速時に乗員の膝Nが前斜め上方(矢印方向)へ移動
してインパネロア部材2に当たって、インパネロア部材
2を押し込むと、撓み変形して膝荷重を吸収し衝撃を緩
和する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
保護構造では、衝撃吸収部材9に大きな膝荷重が作用し
た場合、衝撃吸収部材9が大きく変形してしまい、膝N
の移動を抑える抑止力が不充分である。膝Nの前方への
移動が大きいと、シートベルトやエアバックでは乗員の
身体を充分に拘束しきれず、乗員がインストルメントパ
ネル1の下方へ沈み込んでしまい、乗員のダメージが大
きくなるおそれがある。そこで、衝撃吸収部材9を厚肉
にして剛性を強化することで膝Nの移動は阻止できるも
のの、膝Nにかかる衝撃を緩和することができない。
【0006】上記事情に鑑み本発明は、膝にかかる衝撃
を充分に緩和し、かつ膝の移動を効果的に阻止して乗員
を保護する車両の乗員保護構造を提供することを課題と
してなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、車両の急減速
時に乗員を保護する乗員保護構造であって、車室のイン
ストルメントパネルの下部に設けられ、乗員の膝と対向
して車両急減速時に乗員の膝を受入れる合成樹脂のイン
パネロア部材の内面側に、該インパネロア部材の内面前
方かつ上方に位置するインパネリインフォースメントか
ら上記インパネロア部材に向かって突出し、インパネロ
ア部材と間隔をおいて対向する対向面を備えた金属ブラ
ケットを設けるとともに、上記ブラケットの対向面と上
記インパネロア部材との間にパッド部材を介設する(請
求項1)。インパネロア部材とインパネリインフォース
メントに設けたブラケットとの間でパッド部材が圧縮変
形して膝への衝撃を緩和せしめるとともに、ブラケット
が膝の移動を阻止する。
【0008】上記ブラケットを、上記インパネロア部材
と間隔をおいて対向して上記対向面を形成する縦板状の
プレート部材と、上記インパネリインフォースメントに
固着されて上記プレート部材を支持する支持部材とで構
成し、上記プレート部材に上記パッド部材を接合せしめ
る(請求項2)。縦板状のプレート部材により膝の移動
を阻止することができ、パッド部材は上記プレート部材
に接合させることで容易に設置することができる。
【0009】上記インパネロア部材に開口を設け、該開
口部の下縁に回動自在に軸支せしめて上記開口部を閉じ
る容器状の小物入れを設置し、上記ブラケットの上記対
向面を上記小物入れと対向せしめて、上記対向面と上記
小物入れとの間に上記パッド部材を配設する(請求項
3)。小物入れおよびパッド部材の圧縮変形で膝荷重を
吸収し衝撃を緩和することができ、ブラケットが膝の移
動を阻止する。
【0010】上記インパネリインフォースメントと上記
インパネロア部材との間に合成樹脂のエアダクトを配設
し、上記ブラケットの上記対向面と上記インパネロア部
材との間に上記パッド部材を配設するとともに、上記エ
アダクトと上記インパネロア部材との間にパッド部材を
配設する(請求項4)。エアダクトを乗員保護構造とし
て利用できる。
【0011】
【発明の実施の形態】図7に示すように、車両のインス
トルメントパネル1には、メーター類10を設けた運転
席側の下部に合成樹脂板のインパネロア部材2が取付け
てある。インストルメントパネル1の下縁とインパネロ
ア部材2の上縁の接合部には中央にステアリングコラム
(図略)を挿通する開口11が形成してある。インパネ
ロア部材2は開口11の左右両側に位置するパネル面2
a,2bをそれぞれ乗員の左右の膝と対向せしめ、両パ
ネル面2a,2bを膝受入れ部として車両の衝突等によ
る急減速時に乗員の膝を受け入れるようにし、各膝受入
れ部2a,2bの内面側(前面側)に乗員保護構造が形
成してある。尚、車種によっては、右側の膝受入れ部2
aに図の鎖線で示す小物入れ6を設置したものがある。
以下、図1、図2に基づいて、小物入れのない車種の膝
受入れ部2a側の乗員保護構造に本発明を適用した第1
の実施形態を説明し、後述の第2の実施形態で小物入れ
6を設けた車種の保護構造を説明する。
【0012】図1は第1の実施形態の図7のA−A線に
沿う位置での断面図であり、図2は分解斜視図である。
図1および図2に示すように、インパネロア部材2の膝
受入れ部2aは、インストルメントパネル1の下縁から
前斜め下方へ向かう傾斜状に設置してある。インパネロ
ア部材2は弾性のある合成樹脂で成形され、割れ破損し
にくくしてある。膝受入れ部2aの内面側の前方かつ上
方位置に、図略の左右のフロントピラー間に架設したパ
イプ状のインパネリインフォースメント3が設けてあ
り、インストルメントパネル1を補強している。インパ
ネリインフォースメント3と膝受入れ部2aとは離間し
ている。
【0013】インパネリインフォースメント3と膝受入
れ部2aとの間には、インパネリインフォースメント3
から膝受入れ部2aへ向かって斜め下方へ突出するブラ
ケット4を設け、ブラケット4と膝受入れ部2aとの間
にパッド部材5が介設してある。
【0014】ブラケット4は、膝受入れ部2aと対面す
る縦板状のプレート部材40をインパネリインフォース
メント3に溶接した支持部材42,43で支持せしめた
ものである。プレート部材40は四角形平板状で、一方
の縦縁からL字形に屈曲して前斜め上方へ延びる脚部4
4が形成してある。脚部44の先端にはL字形に屈曲し
て複数のボルト貫通穴を形成した締結フランジが形成し
てある。また、プレート部材40の他方の縦縁には中間
位置に側方へ突出する舌片状の締結片45が形成してあ
り、締結片45にもボルト貫通穴が形成してある。
【0015】プレート部材40の脚部44に対応する支
持部材42は断面ほぼハット形の金属片で、開口をイン
パネリインフォースメント3へ向けて左右の側壁の前縁
フランジをそれぞれインパネリインフォースメント3の
外周に溶接し、インパネリインフォースメント3から後
斜め下方へ向けて突設してある。支持部材42は後面4
21を締結座面として、これに複数のネジ穴が形成して
ある。そして、支持部材42の後面421にプレート部
材40の脚部44の締結フランジを重ね合わせて複数の
ボルト部材で締結してある。
【0016】一方、支持部材43は浅い箱形の金属体か
らなり、前縁をインパネリインフォースメント3の外周
に溶接してその後斜め下方へ向けて突設してある。支持
部材43はインパネリインフォースメント3から突出す
る突出長が支持部材42よりも長くしてあり、突出端4
31は下方へ屈折してほぼ垂直な締結座面としてあり、
ネジ穴が形成してある。突出端431にはプレート部材
40の締結片45を重ね合わせてボルト部材により締結
してある。支持部材43は、例えばブレーキペダルのブ
ースタ等の設置に利用され得る。
【0017】支持部材42,43で支持されたプレート
部材40はほぼ垂直姿勢をなし、その後面がインパネロ
ア部材2の膝受入れ部2aの内面と間隔をおいて対面す
る対向面41を形成する。尚、プレート部材40および
各支持部材42,43は比較的に厚肉で剛性が高くして
ある。。そして、対向面41にはその全面を覆うパッド
部材5が接合してある。パッド部材5はウレタン材から
なる厚肉のブロック状で、プレート部材40の対向面4
1にインジェクション成形してプレート部材40と一体
に設けてある。パッド部材5の後端面は膝受入れ部2a
の内面に沿う傾斜面状で、膝受入れ部2aの内面とは若
干の間隙をおいて対面している。
【0018】車両走行時、衝突等により急減速し、乗員
の膝Nが前斜め上方へ移動してインパネロア部材2の膝
受入れ部2aに衝突すると、膝荷重により膝受入れ部2
aが撓み変形しつつ前斜め上方へ押し込まれ、更に膝N
が膝受入れ部2aを介してパッド部材5を押し込み、膝
受入れ部2aとブラケット4の対向面41との間でパッ
ド部材5が圧縮変形して膝荷重が吸収される。最終的に
膝受入れ部2aがパッド部材5を介してブラケット4の
対向面41に衝き当たり、膝Nの移動が阻止される。こ
のようにパッド部材5の圧縮変形で膝Nに対する衝撃は
緩和され、また膝Nの移動範囲は所定の範囲ですむの
で、乗員がインストルメントパネル1の下方へ沈み込む
ことが起こらない。尚、インパネロア部材2の膝受入れ
部2aがブラケット4の対向面41に衝き当っても、そ
れまでにパッド部材5の圧縮変形で膝荷重が吸収され、
かつ衝き当たりはパッド部材5を介してなされるので、
膝Nに大きな衝撃が加えられることはない。
【0019】次に、図7の鎖線で示すようにインパネロ
ア部材2の膝受入れ部2aに小物入れ6を設置した車両
に本発明の乗員保護構造を適用した第2の実施形態を、
図3および図4に基づいて説明する。尚、本実施形態の
基本構造は第1の実施形態とほぼ同じで、相違点を中心
に説明し、図において同一部材は同一符号で表す。図3
は小物入れを備えた乗員保護構造の図7のA−A線に沿
う位置での断面図であり、図4は分解斜視図である。図
3および図4に示すように、膝受入れ部2aのほぼ中央
位置には小物入れ6を設置するための角形の開口部20
が形成してある。小物入れ6は、開口部20を塞ぐ傾斜
状の後壁61の内面側に上方が開口する角形の容器部6
0を一体に設けた薄板の合成樹脂の容器体で、上部開口
から容器底に向かって前後幅が狭くしてある。小物入れ
6は、後壁61の下縁を膝受入れ部2aの開口部20の
下縁に支軸21により前後方向に回動可能に軸支され、
後方へ引き出して小物入れ6を開き、前方へ押し込み回
動して容器部60を開口部20内へ収納するとともに後
壁61で開口部20を閉じる。
【0020】インストルメントパネル1を補強するパイ
プ状のインパネリインフォースメント3は膝受入れ部2
aの小物入れ6の前方かつ上方に位置し、小物入れ6と
の間は離間している。インパネリインフォースメント3
には斜め下方へ突出するブラケット4が設けてあり、ブ
ラケット4と膝受入れ部2aおよび小物入れ6との間に
パッド部材5Aが介設してある。
【0021】ブラケット4は第1の実施形態と同一で、
プレート部材40の対向面41は、小物入れ6の容器部
60の前面上半部および膝受入れ部2a内面の開口部2
0まわりと間隔をおいて対面している。
【0022】パッド部材5Aはウレタン材からなるブロ
ック状で、プレート部材40の対向面41に固着してあ
る。パッド部材5Aは下面側の中央下半部が小物入れ6
の容器部60に対応して切欠いてある。パッド部材5A
は、切欠き50で小物入れ6の容器部60を回避し、切
欠き50の内面で間隔をおいて小物入れ6の容器部60
を取り囲み、パッド部材5Aの後端面がインパネロア部
材2の開口部20まわりの内面と間隔をおいて対面して
いる。
【0023】車両の急減速時、乗員の膝Nが小物入れ6
の後壁61およびそのまわりのインパネロア部材2の膝
受入れ部2aの開口部20周囲に衝突し、これらを前斜
め上方へ押し込む。この時、膝Nは小物入れ6の後壁6
1および膝受入れ部2aの開口部20周囲と、これらと
対面するブラケット4の対向面41との間で、パッド部
材5Aおよび小物入れ6の容器部60を潰しつつ、最終
的にブラケット4の対向面41にパッド部材5Aを介し
て小物入れ6の容器部60が衝き当たり、膝Nの移動が
阻止される。このように本実施形態は、第1の実施形態
と同様に膝Nの移動範囲を抑制して乗員の沈み込みを防
ぐとともに、小物入れ6とパッド部材5Aの潰れ変形で
膝荷重を吸収し膝Nへの衝撃を充分に緩和できる。
【0024】図5は第3の実施形態の図7のB−B線に
沿う位置での断面図であり、図6は分解斜視図である。
本実施形態の基本構造は第1の実施形態とほぼ同じで、
相違点を中心に説明し、図において同一部材は同一符号
で表す。図5および図6に示すように、インパネロア部
材2の膝受入れ部2bはインストルメントパネル1の下
縁から前斜め下方へ向かう傾斜面状に設けてある。膝受
入れ部2bの内面側には、前方かつ上方位置にパイプ状
のインパネリインフォースメント3が配設され、図6に
示すように、インパネリインフォースメント3は運転席
側から助手席側にかけてパイプ径を小径にしてある。ま
た小径部との境には下方へ突出するステー30が溶接し
てあり、ステー30に車室フロアから立設したブレース
31の上端を締結してインパネリインフォースメント3
の中間部を支えるようにしている。
【0025】図5および図6に示すように、離間したイ
ンパネリインフォースメント3と膝受入れ部2bとの中
間位置には合成樹脂製のヒーターダクト7が車幅方向に
沿って延設してある。ヒーターダクト7は幅方向に長径
の断面ほぼ長方形状のダクトで、先端下面に乗員の足元
へ向かって温風を吹き出す吹出口70が形成してある。
【0026】インパネリインフォースメント3とヒータ
ーダクト7との間には、縦板状の対向面41を備えたプ
レート部材40aと、これを支持する複数の支持部材4
2a,43aとで構成したブラケット4Aが、インパネ
リインフォースメント3から斜め下方へ向かって突設し
てある。
【0027】プレート部材40aは第1の実施形態と同
様に、一方の縦縁から前方へ延びる脚部44が形成して
あり、他方の縦縁には舌片状の締結片45が形成してあ
る。プレート部材40aはその対向面41がヒーターダ
クト7の上方位置に起立しており、プレート部材40a
の下端部がヒーターダクト7の上面後端と対向し、対向
面41の上部がインパネロア部材2の膝受入れ部2bの
内面上部と対面している。
【0028】ブラケット4Aの支持部材42aは、実質
的に第1の実施形態のブラケット4の支持部材42と同
様で、底壁421にプレート部材40aの脚部44の締
結フランジを重ね合わせて複数のボルト部材で締結して
ある。一方、支持部材43aは外周縁に屈折フランジを
設けた金属板からなり、インパネリインフォースメント
3に溶接した上記ステー30に上記ブレース31の上端
と一体に締結しほぼ水平方向後方へ突設してある。支持
部材43aは支持部材42aよりも後方に突出し、突出
端431が締結座面としてあり、突出端431にはプレ
ート部材40aの締結片45を重ね合わせて締結してあ
る。
【0029】ブラケット4Aの対向面41にはウレタン
材からなるブロック状のパッド部材5Bを設け、対向面
41とヒーターダクト7の上面後端およびインパネロア
部材2の膝受入れ部2bの内面上部との間にパッド部材
5Bを介在せしめている。パッド部材5Bはインジェク
ション成形により前面が対向面41と一体に接合され、
後端面は膝受入れ部2bの内面上部と対面している。パ
ッド部材5Bは下面の前半部を切欠いてヒーターダクト
7を回避し、切欠き51とヒーターダクト7の上面後端
とが対面している。
【0030】更に、ヒーターダクト7と膝受入れ部2b
の内面下部との間にもウレタン材からなるブロック状の
パッド部材5Cが介設してある。パッド部材5Cはその
後面を膝受入れ部2bの内面下部に接着し、ヒーターダ
クト7を避けて前面上部を切欠いた切欠き52がヒータ
ーダクト7の下面後端と後面下端との間のコーナー部を
覆うように対面している。
【0031】車両の急減速時に、乗員の膝Nがインパネ
ロア部材2の膝受入れ部2bに衝突し、これを前斜め上
方へ押し込む。これによりパッド部材5Bが圧縮変形
し、同時に、パッド部材5Cが圧縮変形するとともにヒ
ーターダクト7が潰れ変形する。そして、最終的にイン
パネロア部材2の膝受入れ部2bがパッド部材5Bを介
してブラケット4Aの対向面41に衝き当たり、膝Nの
移動が阻止される。このように本実施形態も、第1の実
施形態と同様に膝Nの移動範囲を抑制して乗員の沈み込
みを防ぐとともに、パッド部材5B,5Cおよびヒータ
ーダクト7が潰れ変形して膝荷重を吸収するので膝Nへ
の衝撃を充分に緩和できる。
【0032】尚、上記実施形態ではプレート部材40,
40aを支持する左右の支持部材42,43,42a,
43bを異なる構造としたが、同一構造としてもよい。
またインパネロア部2a,2bの乗員保護構造を同一と
してもよい。
【0033】
【発明の効果】本発明の乗員保護構造によれば、インス
トルメントパネルの膝受入れ部とインパネリインフォー
スメントに設けたブラケットとを所定の間隔をおいて対
向させ、両者間にパッド部材を設けたので、車両の急減
速時の乗員の膝への衝撃の緩和効果とともに、膝の移動
範囲が規制され、乗員のダメージを確実に軽減すること
ができる。また、小物入れやヒーターダクト等も衝撃吸
収部材として利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すもので、図7の
A−A線に沿う位置での断面図である。
【図2】第1の実施形態の分解斜視図である。
【図3】本発明の第2の実施形態を示すもので、図7の
A−A線に沿う位置での断面図である。
【図4】第2の実施形態の分解斜視図である。
【図5】本発明の第3の実施形態を示すもので、図7の
B−B線に沿う位置での断面図である。
【図6】第3の実施形態の分解斜視図である。
【図7】自動車のインストルメントパネルの正面図であ
る。
【図8】従来の保護構造を示す図7のA−A線に沿う位
置での断面図である。
【符号の説明】
1 インストルメントパネル 2 インパネロア部材 2a,2b 膝受入れ部 20 開口部 3 インパネリインフォースメント 4,4A ブラケット 40,40a プレート部材 41 対向面 42,43,42a 43a 支持部材 5,5A,5B,5C パッド部材 6 小物入れ 7 エアダクト(ヒーターダクト)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上杉 英之 鹿児島県国分市上之段395番地1 株式会 社トヨタ車体研究所内 Fターム(参考) 3D003 AA05 BB01 CA09 DA09 DA10 3D044 BA05 BA07 BB01 BC07 BC30 BD11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の急減速時に乗員を保護する乗員保
    護構造であって、 車室のインストルメントパネルの下部に設けられ、乗員
    の膝と対向して車両急減速時に乗員の膝を受入れる合成
    樹脂のインパネロア部材の内面側に、該インパネロア部
    材の内面前方かつ上方に位置するインパネリインフォー
    スメントから上記インパネロア部材に向かって突出し、
    インパネロア部材と間隔をおいて対向する対向面を備え
    た金属ブラケットを設けるとともに、上記ブラケットの
    対向面と上記インパネロア部材との間にパッド部材を介
    設し、上記インパネロア部材が乗員の膝を受入れたとき
    に、膝荷重により上記パッド部材が圧縮変形して膝への
    衝撃を緩和せしめるとともに、上記ブラケットが膝の移
    動を阻止せしめる車両の乗員保護構造。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の乗員保護構造におい
    て、 上記ブラケットを、上記インパネロア部材と間隔をおい
    て対向して上記対向面を形成する縦板状のプレート部材
    と、上記インパネリインフォースメントに固着されて上
    記プレート部材を支持する支持部材とで構成し、上記プ
    レート部材に上記パッド部材を接合せしめた車両の乗員
    保護構造。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の乗員保
    護構造において、 上記インパネロア部材に開口を設け、該開口部の下縁に
    回動自在に軸支せしめて上記開口部を閉じる容器状の小
    物入れを設置し、 上記ブラケットの上記対向面を上記小物入れと対向せし
    めて、上記対向面と上記小物入れとの間に上記パッド部
    材を配設し、上記膝荷重により上記小物入れおよび上記
    パッド部材が圧縮変形して膝への衝撃を緩和せしめると
    ともに、上記ブラケットで膝の移動を阻止せしめる車両
    の乗員保護構造。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2に記載の乗員保
    護構造において、 上記インパネリインフォースメントと上記インパネロア
    部材との間に合成樹脂のエアダクトを配設し、 上記ブラケットの上記対向面と上記インパネロア部材と
    の間に上記パッド部材を配設するとともに、上記エアダ
    クトと上記インパネロア部材との間にパッド部材を配設
    し、上記膝荷重により上記パッド部材および上記エアダ
    クトが圧縮変形して膝への衝撃を緩和せしめるととも
    に、上記ブラケットで膝の移動を阻止せしめる車両の乗
    員保護構造。
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