JP2003325410A - 油膜除去用塗擦材および油膜除去用塗擦具 - Google Patents

油膜除去用塗擦材および油膜除去用塗擦具

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JP2003325410A
JP2003325410A JP2002137502A JP2002137502A JP2003325410A JP 2003325410 A JP2003325410 A JP 2003325410A JP 2002137502 A JP2002137502 A JP 2002137502A JP 2002137502 A JP2002137502 A JP 2002137502A JP 2003325410 A JP2003325410 A JP 2003325410A
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oil film
fiber
rayon
rub
mass
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Okinobu Okamura
起宜 岡村
Shogo Shinohara
生悟 篠原
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Taiho Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Taiho Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス、セラミックス、金属などの硬質材の
表面に強固に付着した油膜を迅速かつ有効に除去するこ
とのできる油膜除去用塗擦材及び油膜除去用塗擦具を提
供すること。 【解決手段】 レーヨンを用いて形成された不織布、ま
たはレーヨンとポリエステル繊維、ポリオレフィン繊
維、ポリアミド繊維、ポリアクリル繊維および羊毛繊維
から選ばれた少なくとも1種の繊維とを用いて形成され
た不織布を有することを特徴とする油膜除去用塗擦材な
らびに支持体と、この支持体に支持された前記油膜除去
用塗擦材とを有することを特徴とする油膜除去用塗擦
具。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、油膜除去用塗擦
材および油膜除去用塗擦具に関し、さらに詳しくは、ガ
ラス、セラミックス、金属などの硬質材の表面に強固に
付着した油膜を迅速かつ有効に除去することのできる油
膜除去用塗擦材および油膜除去用塗擦具に関する。
【0002】
【従来の技術】油膜、殊にシリコーン系またはフッ素系
のコーティング剤に由来する油膜は、ガラス、セラミッ
クス、金属などの硬質材の表面、例えば、自動車のフロ
ントガラスの外表面にきわめて強固に付着しているの
で、この油膜を除去することは容易ではない。このよう
な状態は、自動車のフロントガラスに限らず、ビル、家
屋などの窓ガラス、ショーウインドー、鏡、陶磁器など
のセラミックス、金属製機械、器具または装置など、家
庭内環境および産業的環境下で、広範に存在している。
【0003】従来、このような硬質材の表面に強固に付
着した油膜は、シリカなどの無機物の粉末を水に分散さ
せて油膜除去剤を調製し、この油膜除去剤をスポンジに
含ませて、硬質材の表面を多数回にわたり強く擦ること
によって除去されていた。
【0004】しかしながら、この油膜除去方法では、硬
質材の表面に強固に付着した油膜、殊にシリコーン系ま
たはフッ素系のコーティング剤に由来する油膜は十分に
除去され難く、このため、多量の無機物粉末を使用する
ことを余儀なくされていた。しかも多大の労力と時間を
要するという問題があり、また、多量の無機物粉末を使
用して強く擦ることから、硬質材の表面を傷つけること
もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、このよう
な従来の問題点を解消し、ガラス、セラミックス、金属
などの硬質材の表面に強固に付着した油膜を迅速かつ有
効に除去することのできる油膜除去用塗擦材および油膜
除去用塗擦具を提供することをその課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために、油膜を除去する材料に着目して種々
検討を重ねた結果、レーヨンを主体とした不織布を用い
ることによって、前記課題が解決されるということを見
出し、この知見に基づいてこの発明を完成するに到っ
た。
【0007】すなわち、この発明の前記課題を解決する
ための手段は、レーヨンを用いて形成された不織布、ま
たはレーヨンとポリエステル繊維、ポリオレフィン繊
維、ポリアミド繊維、ポリアクリル繊維および羊毛繊維
から選ばれた少なくとも1種の繊維とを用いて形成され
た不織布を有することを特徴とする油膜除去用塗擦材で
ある。
【0008】この油膜除去用塗擦材の好ましい態様とし
ては、前記不織布の目付量が30〜160g/mであ
る油膜除去用塗擦材、前記不織布がフェルトである油膜
除去用塗擦材および前記フェルトの密度が0.05〜
0.6g/cmである油膜除去用塗擦材を挙げること
ができる。
【0009】この発明の前記課題を解決するための他の
手段は、支持体と、この支持体に支持された前記油膜除
去用塗擦材とを有することを特徴とする油膜除去用塗擦
具である。
【0010】この油膜除去用塗擦具の好ましい態様とし
ては、前記支持体がプラスチック、木材、ゴムまたはス
ポンジである油膜除去用塗擦具を挙げることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】この発明は、レーヨンを用いて形
成された不織布、またはレーヨンとポリエステル繊維、
ポリオレフィン繊維、ポリアミド繊維、ポリアクリル繊
維および羊毛繊維から選ばれた少なくとも1種の繊維と
を用いて形成された不織布を有することを特徴とする油
膜除去用塗擦材ならびに支持体と、この支持体に支持さ
れた前記油膜除去用塗擦材とを有することを特徴とする
油膜除去用塗擦具を提供する。
【0012】この発明において用いるレーヨンに制限は
なく、ビスコースレーヨン、銅アンモニアレーヨン、ア
セテートレーヨンなど、いずれのレーヨンをも使用する
ことができる。
【0013】レーヨンは、再生セルロースを原料とする
繊維であることから、親水性に富み、この発明において
油膜除去用塗擦材または油膜除去用塗擦具と共に用いる
ことがある後記する研磨剤との親和性に優れた繊維であ
る。また、この発明において、このレーヨンを他の疎水
性繊維と複合させて使用する場合、レーヨンが有する親
水性によって、この疎水性が緩和されるという作用効果
をも奏する。
【0014】レーヨンは、様々な断面形状を有するが、
特にその断面の周囲が複雑な凹凸形状を有するレーヨン
が好ましい。このような形状を有するレーヨンの断面の
一例を図1に模式的に示す。
【0015】このような複雑な断面形状を有するレーヨ
ンは、その断面形状に即して側面には多数の条溝を有す
る。この条溝は、この発明において、油膜除去用塗擦材
または油膜除去用塗擦具と共に用いることのできる研磨
剤の保持性を向上させ、また、あたかもやすりを用いて
擦るように、その塗擦性をも向上させることができる。
したがって、油膜を除去する基材としての利便性に富む
繊維である。
【0016】さらに、レーヨンは、比較的機械強度の小
さい繊維であるが、他の大きな機械強度を有する繊維と
複合させて使用することにより、その耐用期間を延長さ
せることができるので、この点からも油膜を除去する基
材として有用な繊維である。
【0017】この発明は、まず、このような利点を有す
るレーヨンを用いて形成された不織布を有することを特
徴とする油膜除去用塗擦材を提供する。
【0018】レーヨンを用いて形成される不織布に特に
制限はなく、通常、採用される乾式法または湿式法によ
って布状とし、レーヨン自身の融着力または接着剤によ
り、繊維同士を接合させて製造される不織布を用いるこ
とができる。
【0019】乾式法は、適当な長さに切断したレーヨン
を空気流により搬送し、コンベアベルト上に均一な厚さ
となるように分散させて布状に成形し、これに接着剤液
をスプレーして乾燥する方法である。布状に成形した
後、これを接着剤液中に浸漬して引き上げ、乾燥しても
よい。湿式法は、抄紙法と同様の工程により抄いたレー
ヨンに接着剤を施す方法である。この発明においては、
乾式法を採用することが好ましい。
【0020】このようにして形成された不織布は、その
目付量が、30〜160g/mであることが好まし
く、さらに50〜100g/mであることがより好ま
しい。ここに目付量とは、不織布平方メートル当たりの
繊維質量をいう。この目付量が、30〜160g/m
の範囲にあることによって、油膜の掻き取り性が向上す
るという作用効果を奏するからである。
【0021】この目付量が、30g/m未満では、不
織布が柔軟に過ぎることから、塗擦面に指圧が伝わりに
くく、洗浄性に劣ることがあり、160g/mを超え
ると、不織布が強固に過ぎることから、塗擦面との密着
性が悪化して指圧が伝わりにくく、洗浄性に劣ることが
あるので好ましくない。
【0022】この発明の油膜除去用塗擦材は、通常は手
動によって扱われるので、自ずからその大きさなどは決
定される。しかし、大型の油膜除去用塗擦材とする必要
があるときは、電動式としてもよく、この場合は、これ
に対応した大きさや形状を有する不織布を採用すること
となる。
【0023】この発明は、前記の不織布を有する油膜除
去用塗擦材であるが、この不織布がフェルトであること
が好ましい。すなわち、この不織布を機械的にまたは化
学的に処理して縮れさせ、繊維が相互に絡み合った布状
物とすることによって、硬質材表面との塗擦状態が緊密
になるからである。
【0024】このフェルトは、その密度が0.05〜
0.6g/cmであることが好ましく、さらに0.1
〜0.4g/cmであることが好ましい。この密度
が、0.05〜0.6g/cmの範囲にあることによ
って、塗擦面との密着が良好となるため、油膜の掻き取
り性が向上するという作用効果を奏するからである。
【0025】この密度が、0.05g/cm未満で
は、フェルトが柔軟に過ぎることから、塗擦面に指圧が
伝わりにくく、洗浄性に劣ることがあり、0.6g/c
を超えると、フェルトが強固に過ぎることから、塗
擦面との密着性が悪化して指圧が伝わりにくく、洗浄性
に劣ることがあるので好ましくない。
【0026】この発明は、次に、レーヨンとポリエステ
ル繊維、ポリオレフィン繊維、ポリアミド繊維、ポリア
クリル繊維および羊毛繊維から選ばれた少なくとも1種
の繊維とを用いて形成された不織布を有することを特徴
とする油膜除去用塗擦材を提供する。
【0027】レーヨンについては、前記したとおりであ
る。ポリエステル繊維としては、主鎖に−COO−結合
を有するポリマーの繊維であれば制限はないが、ポリエ
チレンテレフタレート繊維、ポリカーボネート繊維が好
ましく、特にポリエチレンテレフタレート繊維が好まし
く用いられる。このポリエチレンテレフタレート繊維
は、ポリエチレンテレフタレートを主とし、これにテレ
フタル酸以外の酸が導入されたポリエステル繊維であっ
てもよい。これらポリエステル繊維は、通常は、溶融紡
糸法によって製造される。
【0028】ポリオレフィン繊維にも特に制限はない
が、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維が好まし
く、ポリプロピレン繊維が特に好ましい。このポリプロ
ピレン繊維としては、結晶性を有し、繊維形成性に優れ
たアイソタクチックポリプロピレンから形成された繊維
がさらに好ましい。これらポリオレフィン繊維は、通常
は、溶融紡糸法によって製造されるが、溶剤を用いた乾
式または湿式紡糸法によって製造してもよい。
【0029】ポリアミド繊維としては、主鎖に−CON
H−結合を有するポリマーの繊維であれば制限はなく、
天然ポリアミドまたは合成ポリアミドの繊維のいずれで
あってもよい。中でも、合成ポリアミドであるナイロン
の繊維が好ましい。このナイロン繊維も、通常は、溶融
紡糸法によって製造されるが、溶剤を用いた乾式または
湿式紡糸法によって製造してもよい。
【0030】また、ポリアクリル繊維としては、ポリア
クリルニトリル繊維が好ましく用いられ、溶剤を用いた
乾式または湿式紡糸法によって製造される。
【0031】さらに、羊毛繊維は、羊または山羊の毛か
ら形成された繊維であり、柔軟で吸湿性に富む繊維とし
て有用である。
【0032】この発明は、このようなレーヨンとポリエ
ステル繊維、ポリオレフィン繊維、ポリアミド繊維、ポ
リアクリル繊維および羊毛繊維から選ばれた少なくとも
1種の繊維とを用いて形成された不織布を有する油膜除
去用塗擦材である。
【0033】ここにおいて、用いるレーヨンとポリエス
テル繊維、ポリオレフィン繊維、ポリアミド繊維、ポリ
アクリル繊維および羊毛繊維から選ばれた少なくとも1
種の繊維(以下、レーヨン以外の繊維を「他の繊維」と
いうことがある)との使用割合に特別の制限はないが、
レーヨンと他の繊維との合計質量に対し、他の繊維を通
常は、90〜10質量%、好ましくは、70〜10質量
%の範囲で用いる。
【0034】他の繊維が、90質量%を超えると、レー
ヨンの油膜掻き取り性が極端に悪化して、洗浄性が著し
く低下することがあるので好ましくない。
【0035】用いる他の繊維は、1種であってもよく、
それぞれの繊維の特性を活かし、その繊維の特性を複合
させるために、2種以上を併用してもよい。2種以上の
繊維を併用するときの使用割合については任意である。
【0036】この発明のレーヨンとポリエステル繊維、
ポリオレフィン繊維、ポリアミド繊維、ポリアクリル繊
維および羊毛繊維から選ばれた少なくとも1種の繊維と
を用いて形成された不織布において、その大きさや形
状、その不織布の好ましい目付量、その不織布がフェル
トであることが好ましいこと、そのフェルトの好ましい
密度については、前記と変わるところはない。
【0037】この発明においては、油膜が付着したガラ
ス、セラミックス、金属などの硬質材の表面を、この発
明の油膜除去用塗擦材を用いて拭き擦ることにより、油
膜を除去することができるが、好ましくは、この油膜除
去用塗擦材を研磨剤と共に用いて塗り擦ることによっ
て、より迅速に、より有効に油膜を除去することができ
る。
【0038】この研磨剤は、ダイヤモンド、鋼玉など、
通常、金属などの研磨または研削に用いられる研磨剤で
あってもよいが、この発明において用いる研磨剤は、研
磨または研削を目的とするものではなく、硬質材表面の
塗擦状態を助長するために用いるものであるから、通
常、研磨剤と称されるもの以外の無機粉体および/また
は有機粉体が好ましい。
【0039】このような無機粉体としては、シリカ、カ
オリン、珪藻土、ゼオライト、炭化カルシウム、酸化ア
ルミニウム、酸化カルシウム、酸化セリウム、酸化マグ
ネシウム、ジルコン、ケイ酸ジルコニウム、炭化ケイ
素、アルミナ、チタニアなどの粉体を挙げることができ
る。
【0040】また、有機粉体としては、ポリエチレン、
ポリプロピレンなどのポリオレフィン粉体、フッ化ポリ
エチレン、フッ化ポリプロピレンなどのフッ化ポリオレ
フィン粉体などの合成樹脂粉体を挙げることができる。
【0041】これら研磨剤は、1種のみを用いてもよ
く、2種以上を併用してもよい。また、比較的硬質の無
機粉体から成る研磨剤と比較的軟質の有機粉体から成る
研磨剤とを混合して用いることにより、研磨剤の特性を
調整することもできる。
【0042】研磨剤の粒径に特に制限はないが、平均粒
径を通常は、1〜1000nm、好ましくは、20〜8
00nmとする。平均粒径がこの範囲を逸脱すると、研
磨剤としての機能が低下することがあるので好ましくな
い。
【0043】これら研磨剤は、この発明の油膜除去用塗
擦材にそのまま担持させて用いることができ、また、水
および/または有機溶媒中に、所望により界面活性剤を
添加し分散させて懸濁液または乳濁液を調製し、この懸
濁液または乳濁液をこの発明の油膜除去用塗擦材に含浸
させて用いてもよい。懸濁液または乳濁液を油膜除去用
塗擦材に含浸させる手段には、懸濁液または乳濁液を油
膜除去用塗擦材に吹付ける手段、懸濁液または乳濁液中
に油膜除去用塗擦材を浸漬する手段などがある。さら
に、この懸濁液または乳濁液を硬質材表面に塗布または
吹付けた後、油膜除去用塗擦材により擦ってもよい。
【0044】懸濁液または乳濁液を調製するために用い
る有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプ
ロパノール、ブタノールなどのアルコール類、エチレン
グリコール、プロピレングリコールなどのグリコール
類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトンなどのケトン類、ジメチルアセトアミドなどのア
ミド類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭
化水素類などを挙げることができ、中でもアルコール類
が好ましく用いられる。
【0045】前記懸濁液または乳濁液における研磨剤の
濃度に特に制限はないが、通常は、0.03〜70質量
%、好ましくは、0.05〜60質量%である。研磨剤
の濃度が0.03質量%未満では、塗擦機能が低下する
ことがあり、70質量%を超えると、懸濁液または乳濁
液が粘調となって取扱いが困難となることがあるので好
ましくない。
【0046】また、この発明は、支持体と、この支持体
に支持された前記油膜除去用塗擦材とを有することを特
徴とする油膜除去用塗擦具を提供する。
【0047】支持体の材料に特に制限はないが、プラス
チック、木材、ゴムまたはスポンジが好ましく用いられ
る。プラスチックまたはゴムは、発泡体であってもよ
い。これら支持体は通常、板状のものが用いられるが、
油膜除去用塗擦具の使用態様によって、任意の形状とす
ることができる。また、支持体の大きさも、適用される
硬質材の大きさによって適宜、決定される。
【0048】支持手段としては、例えば、接着剤によっ
て油膜除去用塗擦材を支持体に貼付する、係止具によっ
て油膜除去用塗擦材を支持体に係止するなどの手段を挙
げることができる。この発明の油膜除去用塗擦具を図2
に示す。1は油膜除去用塗擦材、2は支持体である。ま
た、支持体に把手部材を設けて、油膜の除去作業を円滑
に行うことができるようにしてもよい。
【0049】この発明によれば、前記のとおり、レーヨ
ンを用いて形成された不織布、またはレーヨンとポリエ
ステル繊維、ポリオレフィン繊維、ポリアミド繊維、ポ
リアクリル繊維および羊毛繊維から選ばれた少なくとも
1種の繊維とを用いて形成された不織布を有することを
特徴とする油膜除去用塗擦材ならびに支持体と、この支
持体に支持された前記油膜除去用塗擦材とを有すること
を特徴とする油膜除去用塗擦具が提供される。
【0050】
【実施例】以下に、実施例を挙げてこの発明をさらに詳
細に説明するが、これら実施例によってこの発明はなん
ら限定されるものではない。
【0051】用いた不織布およびフェルトは、次のとお
りである。 〔不織布A〕レーヨン100質量%、目付量55g/m
、クラレ製(クラレックス、JP4294、QB05
5)。
【0052】〔不織布B〕レーヨン35質量%、アクリ
ル繊維65質量%、目付量50g/m、旭化成工業製
(シャレリア、CR050)。
【0053】〔不織布C〕(レーヨン70質量%、ポリ
エステル繊維30質量%、目付量50g/m、オーミ
ケンシ製(ピロス、PXD7050M)。
【0054】〔フェルトD〕レーヨン100質量%、密
度0.28g/cm、フジコー製(フジロン200
0)。
【0055】〔フェルトE〕レーヨン40質量%、ポリ
エステル繊維60質量%、密度0.28g/cm、清
水フェルト工業製)。
【0056】〔フェルトF〕レーヨン60%、ポリエス
テル繊維40%、密度0.08g/cm、オーミケン
シ製。
【0057】〔フェルトG〕レーヨン70質量%、ポリ
エステル繊維30質量%、密度0.28g/cm、オ
ーミケンシ製。
【0058】〔フェルトH〕レーヨン40質量%、ポリ
エステル繊維50%、ポリプロピレン繊維10%、密度
0.28g/cm、清水フェルト工業製。
【0059】〔フェルトI〕(レーヨン60質量%、ナ
イロン繊維40質量%、密度0.20g/cm、オー
ミケンシ製。
【0060】〔フェルトJ〕レーヨン60質量%、ポリ
プロピレン繊維40質量%、密度0.20g/cm
オーミケンシ製。
【0061】〔フェルトK〕レーヨン60質量%、羊毛
繊維40質量%、密度0.23g/cm、オーミケン
シ製。
【0062】〔フェルトL〕レーヨン30質量%、羊毛
繊維70質量%、密度0.24g/cm、丸新フェル
ト紡織製(羊毛プレスフェルトC)。
【0063】〔実施例1〜12〕前記の不織布およびフ
ェルトA〜Lを、発泡ポリエチレン(発泡倍率30倍、
大きさ60×120×30mm)製支持体に接着剤で貼
付し、油膜除去用塗擦具(1〜12)を作製した。
【0064】〔比較例1〕ポリエステルスポンジ(密度
0.026g/cm)を油膜除去用塗擦材13とし
た。
【0065】〔比較例2〕羊毛繊維(100質量%、丸
新フェルト紡織製、羊毛プレスフェルトA、密度0.2
8g/cm)を油膜除去用塗擦材14とした。
【0066】〔比較例3〕ポリプロピレン繊維(100
質量%、丸新フェルト紡織製、ニードルフェルトFB、
密度0.525g/cm)を油膜除去用塗擦材15と
した。
【0067】〔比較例4〕ナイロン繊維(100質量
%、フジコー製、フジロン4000、密度0.20g/
cmのフェルト)を油膜除去用塗擦材16とした。
【0068】〔比較例5〕ポリエステル繊維(100質
量%、クラレ製、クラレックス、JP3594Q06
0、目付量60g/mの不織布)を油膜除去用塗擦材
17とした。
【0069】〔比較例6〕ポリエステル繊維90質量%
とポリプロピレン繊維10質量%(オーミケンシ製、ピ
ロス、PT8007、目付量70g/mの不織布)を
油膜除去用塗擦材18とした。
【0070】〔比較例7〕ポリエステル繊維30質量%
とアクリル繊維70質量%(旭化成工業製、シャレリ
ア、C3040、目付量80g/mの不織布)を油膜
除去用塗擦材19とした。
【0071】〔評価〕予め、シリコーン系ガラスコーテ
ィング剤(タイホー工業株式会社製、ガラスコート、X
2ストロング)によって処理したガラス表面上を、前記
油膜除去用塗擦材1〜16に、それぞれガラス用研磨剤
(タイホー工業株式会社製、クリンビュースペシャルV)
3gを塗擦面全体に塗布し、このものにより、油膜除去
用塗擦材の縦方向に30cm幅で擦りながら3往復させ
た。その後、水道水で研磨剤を洗浄除去して、乾燥しな
いうちにガラス表面(60×300mm)上に占める濡れ
面積の比率を求め、この濡れ面積の比率により油膜除去
力を評価した。評価結果を表1に示す。
【0072】
【表1】
【0073】なお、評価基準は、次のとおりである。 ◎ 濡れ面積80%以上。 ○ 濡れ面積60〜80%未満。 △ 濡れ面積40〜60%未満。 × 濡れ面積20〜40%未満。 ×× 濡れ面積0〜20%未満。
【0074】また、前記濡れ面積が80%(◎)に達する
までの塗擦往復回数を求めた。この回数を表2に示す。
【0075】
【表2】
【0076】
【発明の効果】この発明によれば、ガラス、セラミック
ス、金属などの硬質材の表面に強固に付着した油膜を迅
速かつ有効に除去することのできる油膜除去用塗擦材お
よび油膜除去用塗擦具が提供され、自動車のフロントガ
ラス、ビル、家屋などの窓ガラス、ショーウインドー、
鏡、陶器などのセラミックス、金属製機械、器具または
装置など、広範な家庭内環境および産業的環境における
硬質材の保全に寄与するところはきわめて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に用いるレーヨンの断面の一例を示す
模式図である。
【図2】この発明の油膜除去用塗擦具を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 油膜除去用塗擦材 2 支持体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B074 AA01 AA02 AA03 AA05 AA08 AB01 3D025 AA01 AC01 AC28 AC29 AD01 AE61 4L047 AA12 AA14 AA28 BA17 BA21 CA19 CC16

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーヨンを用いて形成された不織布、ま
    たはレーヨンとポリエステル繊維、ポリオレフィン繊
    維、ポリアミド繊維、ポリアクリル繊維および羊毛繊維
    から選ばれた少なくとも1種の繊維とを用いて形成され
    た不織布を有することを特徴とする油膜除去用塗擦材。
  2. 【請求項2】 前記不織布の目付量が30〜160g/
    である前記請求項1に記載の油膜除去用塗擦材。
  3. 【請求項3】 前記不織布がフェルトである前記請求項
    1に記載の油膜除去用塗擦材。
  4. 【請求項4】 前記フェルトの密度が0.05〜0.6
    g/cmである前記請求項3に記載の油膜除去用塗擦
    材。
  5. 【請求項5】 支持体と、この支持体に支持された前記
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の油膜除去用塗擦材
    とを有することを特徴とする油膜除去用塗擦具。
  6. 【請求項6】 前記支持体がプラスチック、木材、ゴム
    またはスポンジである前記請求項5に記載の油膜除去用
    塗擦具。
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