JP2003324176A - リードフレーム、半導体パワーモジュール、および、その製造方法 - Google Patents
リードフレーム、半導体パワーモジュール、および、その製造方法Info
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Abstract
や、ワイヤー接続作業の単純化を図り、作業効率および
歩留まりを向上させ、製造コストを低減させること。チ
ップ部品を内蔵しても熱的特性および電気的特性に優れ
低コストなモジュールを作製すること。 【解決手段】 一体して切断可能な直線状の共通切断片
と、共通切断片からフレーム内部に略直角方向に延在さ
れた同一棒状をなす複数のくし型形状端と、各くし型形
状端の延長線上に電極パッドが配置できるように形成さ
れた部品搭載領域とを有するリードフレームを用い、く
し型形状端の延長線上で、チップ部品と半導体素子との
ワイヤーボンディングを行い、モールド後にリードフレ
ームの共通切断片を除去することによって、各くし型形
状端を入出力用端子とした。
Description
装置に適用可能な、リードフレーム、半導体パワーモジ
ュール、および、その製造方法に関する。
子、チップ部品などの電子部品を実装して構成されるも
のである。この半導体パワーモジュールは、従来、セラ
ミックスや金属ベース基板などの絶縁基板上に銅箔をエ
ッチングすることで回路となるパターンを形成した回路
基板を用い、回路基板の銅箔パターン上に半導体素子、
チップ部品などの電子部品を半田付けなどで実装するこ
とによって構成していた。
導体パワーモジュールの製造工程100を示す。先ず、
金属ベース基板の銅箔上に回路パターニングを施す。そ
れとは別に、銅チップなどで構成した発熱拡散用のヒー
トスプレッダを準備し、半導体素子を半田付けする。次
に、金属ベース基板上にクリーム半田を塗工、半導体素
子を半田付けしたヒートスプレッダ、ゲート用抵抗素
子、サーミスタを所定位置にマウントし、半田付けす
る。更に、半田付けが終了した金属ベース基板上に残存
している半田フラックスは洗浄により除去され、アルミ
製ワイヤーなどがボンディングされる。
し、これを金属ベース基板の周囲を囲むようにはめ込ん
でケース枠の底部と金属ベース基板の全周囲とを接着剤
で固着し、更に、ケース枠の端子部分を金属ベース基板
上の銅箔パターンの所定の位置に半田付けし、その後、
洗浄を施し、シリコーン樹脂やエポキシ樹脂などの封止
樹脂を準備して、これを金属ベース基板とケース枠で囲
まれた部分に注入し、硬化させる。このようにして、金
属ベース基板上に半導体素子が実装された、ケース枠付
きの半導体パワーモジュールが作製される。
今の半導体パワーモジュールには、製造コストを低減さ
せ、かつ、半導体素子と放熱フィンとの間の熱抵抗を低
減させることが要求されている。
導体パワーモジュールの構成部品数を減らして製造方法
を簡略化させることが必要とされるものの、従来型の半
導体パワーモジュールでは金属ベース基板と樹脂製ケー
ス枠を必須の構成要素とするために、銅箔をエッチング
して回路パターンを形成したり、外部端子との接続のた
めに予め端子を付属させたケース枠を必要とされること
から、製造コストの低減には限界があった。
やクラックの発生を防止するためには、ケース枠に封止
樹脂を充填しそれを硬化させる工程が必要とされるた
め、製造に要する時間が長くなり、スループットが低下
して製造コストを上昇させる原因となっていた。
ュールの製造コストの低減を図るために、トランスファ
ー成形、射出成形などのフルモールド成形方法を採用し
た低コストの半導体モジュールが考案されている。
ールでは、ヒートシンク下面とリードフレームの外部端
子部分の一部を除くモジュール全体が形成樹脂によって
モールドされているため、高価な金属ベース基板やケー
ス枠を必要としない。また、比較的長時間を必要とする
封止樹脂の充填・硬化工程も不要である。このため、製
造コストを大幅に削減することができる。
開示されているように、リードフレームが配線パターン
と外部端子とを兼ねたものがある。すなわち、この製造
方法は、打ち抜き加工によって得たリードフレーム上
に、IGBT素子、フリーホイールダイオード、集積回
路素子、抵抗素子、容量素子などの各素子を固着し、そ
の後、ボンディングワイヤーによるワイヤーボンディン
グを行い、金型を用いて絶縁樹脂の封止をするものであ
る。
ートシンクとの間に絶縁性を有する封止樹脂を充填させ
て、リードフレームとヒートシンクとの間の電気的絶縁
を図りつつ、これらを相互に連結させて樹脂封止を行っ
ている。
ミスタ素子等のチップ部品は、外形が1.6×0.8、
2.0×1.25又は3.2×1.6mmと微小であ
り、さらに図7に示すように、1辺とそれと対向する辺
に電極を形成したものであるため、それらチップ部品を
数mm間隔のリードフレーム間に正確に固着する必要が
ある。
の精度が要求され面倒であり、これにより、製造工程が
複雑化し、作業効率や歩留まりに悪影響を及ぼすという
問題が生じる。
ば、特開2001−196495号公報に開示されてい
るような樹脂モールド用回路基板がある。
板上に絶縁層を介して設けたことを特徴とするものであ
る。
ムの厚さの分、ゲート用抵抗素子やサーミスタ素子の下
部分にトンネル状の空間ができてしまい、成形樹脂の流
れ込みが困難であり、フロー性の良い高価な成形樹脂を
使う必要がある。
コストタイプの半導体パワーモジュールでは、ゲート用
抵抗素子やサーミスタ素子等のチップ部品を半導体パワ
ーモジュール内部に実装することが困難であった。
ードフレームへの接着作業や、ワイヤー接続作業の単純
化を図り、作業効率および歩留まりを向上させ、製造コ
ストを低減させることが可能な、リードフレーム、半導
体パワーモジュール、および、その製造方法を提供する
ことにある。
内蔵しても熱的特性および電気的特性に優れた低コスト
な、半導体パワーモジュール、および、その製造方法を
提供することにある。
搭載可能なリードフレームであって、該フレームの一側
端に設けられ、一体して切断可能な直線状の共通切断片
と、前記共通切断片からフレーム内部に略直角方向に延
在され、チップ部品を橋渡し搭載するために同一棒状を
なす複数のくし型形状端と、前記各くし型形状端と対向
するフレーム内部に設けられ、該各くし型形状端の延長
線上に電極パッドが配置できるように形成された部品搭
載領域とを具え、ここで、前記各くし型形状端は、前記
チップ部品を橋渡し搭載するために一定間隔で配列され
ると共に、該チップ部品が橋渡しされた一方のくし型形
状端は外部回路への入出力用端子とされ、かつ、該チッ
プ部品が橋渡しされた他方のくし型形状端は前記フレー
ム内部の電極パッドと延長線上でワイヤー接続され、前
記共通切断片は、前記チップ部品を橋渡し搭載前は前記
各くし型形状端を共通接続し、かつ、前記チップ部品を
橋渡し搭載後は切断されて前記各くし型形状端を入出力
用端子とすることによって、リードフレームを構成す
る。
体パワーモジュールを製造する方法であって、上記リー
ドフレームの共通切断片に設けられた複数のくし型形状
端の延長線上に、半導体電子部品を電気的に接続するた
めの電極パッドが位置するように位置合わせを行う接続
位置調整工程と、前記各くし型形状端と該くし型形状端
の延長線上に位置する前記電極パッドとの間、および、
該延長線上に位置する電極パッド間で、接続ワイヤーを
用いて延長線方向に沿って順次電気的接続を行う配線工
程と、ヒートシンク上に絶縁樹脂層を介して、前記電極
パッドが位置合わせされた前記リードフレームを設ける
フレーム接合工程と、成形樹脂を用いて、前記リードフ
レームの前記共通切断片の領域を除くフレーム内部領域
をモールドする封止工程と、前記モールドされていない
共通切断片を除去して、前記各くし型形状端を入出力用
端子として形成する切断片除去工程とを具えることによ
って、半導体パワーモジュールの製造方法を提供する。
部品が、エポキン樹脂と有機酸を主成分とするフラック
ス入りの半田を塗工し、所定の熱処理条件で前記リード
フレームへ固着させる工程を含んでもよい。
部品を搭載するための段差状の薄板部を形成してもよ
い。
載位置が、前記フレーム内部に搭載される前記半導体電
子部品の搭載位置よりも一段高くなるように、該フレー
ム形状を形成してもよい。
と、前記ヒートシンク上に絶縁層を介して設けられた上
記リードフレームと、前記リードフレームを構成するく
し型形状端間に橋渡し搭載されたチップ部品とを具える
ことによって、半導体パワーモジュールを構成する。
スタ、コンデンサ、又は、サージアブソーバからなり、
前記チップ部品が搭載される前記リードフレームのくし
型形状端は、インバータ又は電源装置からなる外部回路
の入出力端子と接続される大きさの形状を有してもよ
い。
実施の形態を詳細に説明する。 [第1の例]本発明の第1の実施の形態を、図1に基づ
いて説明する。 (リードフレーム)本例では、リードフレームの構成に
ついて説明する。図1は、本発明に係るリードフレーム
1の構成例を示す。
きな平面部を有するフレーム本体部2,3,4,5と、
接続片6と、フレームの一側端のX方向に沿って配設さ
れた直線状の共通切断片7と、共通切断片7に連接され
Y方向に延在する複数のくし型形状端8とに大別され
る。共通切断片7と複数のくし型形状端8とは、モール
ド後に切断される。
状端8の特徴について説明する。共通切断片7は、各く
し型形状端8を共通接続して固定端とされているが、部
品搭載したモールド後はフレーム本体から切断されるた
め、各くし型形状端8が自由端となる。
方向(X方向)に対して略直角なY方向すなわち該形状
端の延長線上に延在されており、全て同一な平板棒形状
(例えば、幅、板厚さが略同じ)をなしている。また、
各くし型形状端8は、チップ部品を橋渡し搭載するため
に、X方向に対して一定の間隔Δで配列されている。
ーム1の電極パッドの位置を示す。
形状端8aは、外部回路への引出線とされている。ま
た、そのチップ部品10を橋渡しする他方のくし型形状
端8bは、フレーム内部における部品搭載領域A内の電
極パッド9の延長線上に配置されている。
形状端8の延長線上(すなわち、Y方向)に、半導体電
子部品としての半導体素子11を電気的に接続するため
の電極パッド9が配置されている。
に電極パッド9を配置したことにより、くし型形状端8
と該延長線上に位置する電極パッド9との間、又は、互
いに延長線上に位置する電極パッド9間で、ボンディン
グワイヤーを用いて電気的接続を行う場合に、単にY方
向の1ライン方向のみに沿って順次配線を行っていけば
よいことになる。
部品および半導体素子の電極パッドを単純に配置し、そ
のライン方向に沿って単純にワイヤーボンディングを行
うことにより、チップ部品のリードフレームへの接着作
業を簡略化させると共に、ワイヤー接続工程の単純化を
図ることができる。
を、図3〜図9に基づいて説明する。 (製造方法)本例では、半導体パワーモジュールの製造
方法について説明する。図3は、本発明に係る半導体パ
ワーモジュールの基本的な製造工程を示す。
通切断片7に設けられた複数のくし型形状端8の延長線
上(Y方向)に、半導体素子11を電気的に接続するた
めの電極パッド9が位置するように位置合わせを行う
(図2参照)。
の延長線上に位置する電極パッド9との間、又は、延長
線上に位置する電極パッド9間で、ボンディングワイヤ
ーを用いて延長線方向に沿って順次電気的接続(いわゆ
る、1ライン配線)を行う。
わせが調整されたリードフレーム1を、ヒートシンク上
に絶縁樹脂層を介して接合する。
ードフレーム1の共通切断片7の領域を除いたフレーム
内部の部品搭載領域Aをモールドして封止する。
共通切断片7をフレーム本体から除去することにより、
各くし型形状端8a,8bを入出力用端子として形成す
る。
て単純に移動させながらワイヤー配線を行うことによ
り、チップ部品10や半導体素子11の電気的接続作業
を簡略化して製造工程の単純化を図ることが可能とな
り、これにより、作業効率および歩留まりを向上させて
製造コストを低減させることができる。
タ、コンデンサ、サージアブソーバを用いることができ
る。半導体素子11としては、IGBT(Insula
ted Gate Bipolar Transist
or)、FWD(FreeWheel Diode)を
用いることができる。
を示すステップS11では、図1に示したような、共通
切断片7および複数のくし型形状端8を備えたリードフ
レーム1を準備する。リードフレーム1は、銅からな
り、打ち抜き構造となっており、これによりくし型形状
端8は共通切断片7に連結されているため、バラバラに
なることがない。
導体素子11を搭載するために、リードフレーム1のく
し型形状端8や部品搭載領域A内の所定位置に、クリー
ム半田をディスペンサーにより塗工する。
極パッド9の位置合わせを行う(接続位置調整工程)。
治具20の構成例を示す。図5(a)はカーボン治具2
0の平面図、図5(b)はそのa−a断面図である。
ン治具20を準備する。このカーボン治具20には、深
掘部分21,22と、浅掘部分23とが形成されてい
る。そして、深堀部分21の所定位置、すなわち、くし
型形状端8に対応する位置には、チップ部品10を落し
込む。同様に、他の深堀部分22の所定位置、すなわ
ち、部品搭載領域Aに対応する位置には、半導体素子1
1を落し込む。一方、浅掘部分23には、リードフレー
ム1を落し込む。
半田付け行う(配線工程)。すなわち、炉組みしたカー
ボン治具20とは別のカーボン治具30を用意し、この
カーボン治具30をピン位置に合わせて炉組みしたカー
ボン治具20の全体を覆わせ、その後、ひっくり返して
リフロー炉中で、240℃、10分間の条件で半田付け
を行うことにより、リードフレーム1上にチップ部品1
0や半導体素子11を固着する。
フレーム14の各々2本のくし型形状端8(図2では、
くし型形状端8a,8b)上に橋渡しさせて配置させ、
さらに、そのくし型形状端8(図2では、くし型形状端
8b)の対となる延長線上の位置に半導体素子11の電
極パッド9が配置されるように位置合わせをした状態
で、リードフレーム1上の所定位置でチップ部品10や
半導体素子11を半田付けする。
0aでリードフレーム1上の各々2本のくし型形状端8
に橋渡しさせて並べた構造の例を示す。図7は、その断
面構造の例を示す。
洗浄する。
0.3mmのアルミニウムワイヤーを用い、ワイヤーボ
ンディングすることによって素子間を電気的に接続して
実装する。
→→→→→→)を示す。
から上へ接続する。これは、くし型形状端8bから、フ
レーム本体部3の電極パッド9への接続である。
ヤー41を下から上へ接続する。これは、フレーム本体
部3の電極パッド9から、フレーム本体部2の電極パッ
ド9への接続である。
イヤー42を上から下へ接続する。これは、フレーム本
体部2の電極部9から、フレーム本体部3の電極パッド
9への接続である。
向ライン上で、ワイヤー43の上から下へ接続する。こ
れは、フレーム本体部3の電極パッド9から、くし型形
状端8bへの接続である。
向ライン上で、ワイヤー44の下から上へ接続する。こ
れは、フレーム本体部3の電極部9から、フレーム本体
部6の電極パッド9への接続である。
イヤー45を上から下へ接続する。これは、フレーム本
体部6の電極部9から、フレーム本体部3の電極パッド
9への接続である。
向ライン上で、ワイヤー46をYラインの下から上へ接
続する。これは、くし型形状端8bから、フレーム本体
部2の電極パッド9への接続である。
領でワイヤー接続することが可能となり、接続作業の簡
略化を図ることができる。
モールド成形を行う。すなわち、図6に示すように、ヒ
ートシンクとしての金属絶縁板50上に絶縁樹脂層51
を介して、リードフレーム1を積載し、さらに、成形樹
脂52を準備して、トランスファー成形機を使用して1
75℃で2分間のトランスファ成形を行うことによっ
て、樹脂をモールドする。
モールドされていないリードフレーム1の不要部分、す
なわち共通切断片7を切断し、これにより、各くし型形
状端8a,8bを入出力用端子として形成する。
ーム1を用いた半導体モジュールの製造方法における利
点についてまとめる。
とができる。すなわち、従来は、個別チップ、又は、裏
面共通電極の複数個のチップに対して、それぞれヒート
スプレッドを置いていたため、多数のヒートスプレッダ
が必要であった。これに対して、共通切断片7をもつリ
ードフレーム1の構造とすることにより、多数のヒート
スプレッダを必要とせず、一括で切断処理することがで
きる。これにより、基板上へ半田付けするためのマウン
トを簡略化することができる。
ュール小型化を図ることができる。すなわち、図9に示
すように、リードフレーム1の共通切断片7から延在し
た複数のくし型形状端8の延長線上に、半導体素子11
の電極パッド9が位置するように設計することにより、
半導体素子11やワイヤー60を密に配置することがで
き、半導体モジュールの小型化をさらに図ることができ
る。
ヤーボンディング工程の簡略化を図ることができる。す
なわち、図9に示すように、リードフレーム1の共通切
断片7から延在した複数のくし型形状端8の延長線上
に、半導体素子11の電極パッド9が位置するように設
計することにより、ワイヤー60を一方向に配置するこ
とができ、ワイヤーボンディング時にヘッド回転するこ
とがなくなり、ワイヤー組み付けの作業速度を向上させ
ることができる。
イヤー倒れを防止することができる。すなわち、図9に
示すように、リードフレーム1の共通切断片7から延在
した複数のくし型形状端8の延長線上に、半導体素子1
1の電極パッド9が位置するように設計することによ
り、ワイヤー60を一方向に配置することができ、トラ
ンスファー成形時の成形樹脂52の注入方向と揃えるこ
とにより、ワイヤー倒れをなくすことができ、歩留まり
を向上させることができる。
等に関する電気的特性や熱的特性を改善することができ
る。すなわち、接続されるワイヤー60は一方向すなわ
ちY方向に全て揃えられ、かつ、一定間隔をもって平行
に配列されていることから、ワイヤー配線ミスや混線に
よるショートを発生する割合を少なくすることができ
る。
て一方向(Y方向)に統一するフレーム設計としている
ので、ワイヤー60に流れる電流(例えば、20A程
度)によって発生するインダクタンスによる電磁誘導の
影響を相殺させることができ、電気的特性を改善でき
る。
素子であるため熱を放出するが、リードフレーム1のフ
レーム本体部2〜5のレイアウト、すなわち、放熱面
積、素子間の配置間隔、熱の伝導方向、モールド後の基
板の厚さ等を考慮して設計しているので、その熱の効果
的な放散を行うことができ、熱的特性を改善することが
できる。
善を図ることができるため、ノイズ等を効率良く低減し
て、多相交流の電圧・電流を安定した状態で出力するこ
とが可能となる。
を、図10〜図12に基づいて説明する。 (半導体パワーモジュール)本例では、半導体パワーモ
ジュールの構造について説明する。
ュールの構成例を示す。図11は、そのモジュールの断
面図を示す。
したリードフレーム1、および、第2の例で示したモジ
ュール製造方法を用いて作製される。
縁樹脂層51を介してリードフレーム1が設けられてい
る。リードフレーム1上には、半田で固着されたパワー
型の半導体素子11と微小なチップ部品10とが搭載さ
れており、これら部品間はワイヤー60で配線されてい
る。この場合、チップ部品10は、2本のくし型形状端
8a,8b間に橋渡し搭載されている。その一方のくし
型形状端8bと、その延長線上に位置する電極パッド9
との間は、ワイヤー60(アルミワイヤー)で接続され
ている。従って、このワイヤー60を介して、電極パッ
ド9に接続された半導体素子11と、チップ部品10と
が電気的に接続されることになる。
続されたモジュール全体を成形樹脂52で覆う構造とす
ることにより、所望の半導体パワーモジュールが作製さ
れる。なお、絶縁樹脂層51は、成形樹脂52と同じ材
料を使用してもよい。
応した回路構成を示す。U,V,Wの各素子は、フレー
ム本体部2に搭載されたパワー型の半導体素子としての
IGBT11である。このコレクタ端子とエミッタ端子
間には、FWD12が接続されている。各素子におい
て、UG,VG,WGは、制御信号用のゲート端子であ
る。UE,VE,WEは、エミッタ端子であり、センシ
ング用端子として用いられる。これらゲート・エミッタ
の各端子は、くし型形状端8として構成されている。
本体部3,4,5にそれぞれ搭載されたIGBT11で
あり、これら各素子にはFWD12がそれぞれ接続され
ている。各素子において、XG,YG,ZGは、制御信
号用のゲート端子である。XE,YE,ZEは、エミッ
タ端子であり、センシング用端子として用いられる。こ
れらゲート・エミッタの各端子は、くし型形状端8とし
て構成されている。
場合は、端子P−端子UX間、端子P−端子VY間、端
子P−端子WZ間にそれぞれ、600Vを印加し、20
Aを供給する。これにより、電流は、端子Pから端子U
Xへ、端子Pから端子VYへ、端子Pから端子WZへと
流れ、負荷に供給される。
下段の両方を同時に駆動する場合は、上記条件に加えさ
らに、端子N−端子UX間、端子N−端子VY間、端子
N−端子WZ間にmそれぞれ、600Vを印加する。こ
れにより、電流は、端子Pから端子Nへと流れ、負荷に
供給される。
0.8mm、くし型形状端8の幅w=1mm、間隔d=
2mmとし、また、端子P、端子Nの幅w=4mmとし
て設計した。
ク50上に絶縁樹脂層51を介して設けられたリードフ
レーム1とからなり、リードフレーム1の2本のくし型
形状端8a,8b上に橋渡しされたチップ部品10を固
着して半導体パワーモジュールを構成することにより、
従来モジュール外部に設けていた外形が1.6mm×
0.8mm、2.0mm×1.25mm、又は3.2m
m×1.6mmと微小なチップ部品をモジュールに内蔵
することができる。
構造の微小なチップ部品10を内蔵した半導体パワーモ
ジュールを作製することができる。
る。このようにして作製した半導体パワーモジュールを
用いてインバータ回路を構成して、動作試験を行った。
Tベアチップ、FWDベアチップ、ゲート抵抗素子を各
々6チップと、サーミスタ素子1チップを搭載させた6
00V・20A定格のモジュールにおいて、定格の12
0%印加で30分の運転を行った。その合否の判定は、
別の制御回路(例えば、センシング用端子XEを使用)
により、3相のアウトプットの電流・電圧が安定して取
り出されるか否か、暴走や短絡がなく、かつ、運転時間
中一定であるか否かに基づいて判断した。
としての特性を十分に満足していることが確認された。
駆動周波数は、50kHzとした。
やサーミスタ素子だけでなく、コンデンサやサージアブ
ソーバを使用した回路構成のモジュールにおいても、同
様な試験を行った結果、所望の回路特性を満足する結果
が得られた。
を、図10に基づいて説明する。なお、前述した各例と
同一部分についてはその説明を省略し、同一符号を付
す。
ム1を準備し、所定位置、すなわち、フレーム本体部
2,3,4,5上の部品搭載領域Aおよびくし型形状端
8に、クリーム半田として、エポキン樹脂と有機酸とを
主成分とするフラックス入りのクリーム半田をディスペ
ンサーによって塗工した。
11を配置すると共に、各々2本のくし型形状端8a,
8b上にゲート抵抗とサーミスタとからなるチップ部品
10を橋渡しさせて配置した。
中で、240℃、10分間の条件で半田付けを行うこと
により、リードフレーム1上に固着した。その後、不要
なフラックスを洗浄する工程を行うことなく、ワイヤー
60としてφ0.3mmのアルミニウムワイヤーを用い
てワイヤーボンディングすることによって、素子を実装
した。
ァー成形機を使って175℃で2分間のトランスファ成
形を行うことによって、樹脂をモールドした。
り、接着強度を増加させることができる。すなわち、チ
ップ部品10が、エポキン樹脂と有機酸を主成分とする
フラックス入りの半田を塗工し、所定の熱処理条件でリ
ードフレーム1へ固着させることにより、通常のロジン
を主成分とするフラックス入り半田付けでは必要であっ
た半田付け後の洗浄を行うこと無しに、ワイヤーボンデ
ィングやモールドなどの後工程を行うことができる。さ
らに、硬化したエポキシにより、通常よりも強固に固着
することができる。
る。このようにして作製した半導体パワーモジュールを
用いたインバータ回路について、動作試験を行った。
は、IGBTベアチップ、FWDベアチップ、ゲート抵
抗素子を各々6チップと、サーミスタ素子1チップを搭
載させた600V・20A定格のモジュールにおいて、
定格の120%印加で30分の運転を行った。
3相のアウトプットの電流・電圧が安定して取り出され
ているか否か、暴走や短絡がなく、かつ、運転時間中一
定であるか否かによって判断した。その結果、半導体パ
ワーモジュールとしての特性を十分に満足していること
が確認された。
を、図13に基づいて説明する。なお、前述した各例と
同一部分についてはその説明を省略し、同一符号を付
す。
レーム1において、形状打ち抜き時にチップ部品10が
橋渡し搭載されるくし型形状端8a,8bに、ハーフプ
レスによって段差状の薄板部15を形成したものであ
る。
なわち、フレーム本体部2,3,4,5上の部品搭載領
域Aとくし型形状端8とに、クリーム半田をディスペン
サーで塗工した。
載領域Aに半導体素子11を配置し、さらに、各々2本
のくし型形状端8a,8bの段差状の薄板部15にゲー
ト抵抗とサーミスタとからなるチップ部品10を橋渡し
させて配置した。その後の工程は、前述した第4の例と
同様に行うことができる。
チップ部品10が橋渡し搭載されるくし型形状端8を予
め段差状の薄板部15に形成しておくことにより、半田
付け時の表面張力でセルファライメントされ、微小のチ
ップ部品を正確に搭載することができる。
る。このようにして作製した半導体パワーモジュールを
用いたインバータ回路について、動作試験を行った。
は、IGBTベアチップ、FWDベアチップ、ゲート抵
抗素子を各々6チップと、サーミスタ素子1チップを搭
載させた600V・20A定格のモジュールにおいて、
定格の120%印加で30分の運転を行った。
3相のアウトプットの電流・電圧が安定して取り出され
たか否か、暴走や短絡がなく、かつ、運転時間中一定で
あるか否かによって判断した。その結果、半導体パワー
モジュールとしての特性を十分に満足していることが確
認された。
を、図14に基づいて説明する。なお、前述した各例と
同一部分についてはその説明を省略し、同一符号を付
す。
レーム1において、チップ部品10が橋渡し搭載される
くし型形状端8の領域を、フレーム本体部2,3,4,
5上の部品搭載領域Aに対して、高さhだけ高くなるよ
うに段差を付けたものである。段差としては、通常h=
1mm〜5mmの範囲であるが、図14ではh=2mm
に設定した。
定形状に打ち抜いた後、チップ部品10が橋渡し搭載さ
れる部分を曲げ加工を行うことによって簡単に実現でき
る。なお、その後の工程は、前述した第4の例と同様に
行うことができる。ただし、175℃での粘度が15P
a・sと80Pa・sと異なる2種類の成形樹脂52を
準備し、トランスファ成形機を使用して、175℃で2
分間のトランスファ成形を行うことによって樹脂をモー
ルドした。
転時に発熱を伴うパワー半導体チップ部分について、放
熱を良くするため、リードフレーム1直下のヒートシン
クまでの絶縁樹脂層51を薄くする必要がある。しかし
ながら、リードフレーム1の2本のくし型形状端8上に
橋渡し搭載されてチップ部品が固着された構造では、チ
ップ部品10の裏面のリードフレーム1との間に隙間部
分ができ、樹脂の充填が困難であり、その結果、隙間の
発生を防ぐためフロー性の優れた高価な成形樹脂を使う
必要があった。
を、チップ部品10が橋渡し搭載されるくし型形状端8
の領域を、半導体素子11が搭載される部分よりも一段
高く設定することにより、フロー性の優れた高価な成形
樹脂を使う必要がなく、低コストな成形樹脂を使用する
ことが可能となった。
る。このようにして作製した半導体パワーモジュールを
用いたインバータ回路について、動作試験を行った。
は、IGBTベアチップ、FWDベアチップ、ゲート抵
抗素子を各々6チップと、サーミスタ素子1チップを搭
載させた600V・20A定格のモジュールにおいて、
定格の120%印加で30分の運転を行った。
3相のアウトプットの電流・電圧が安定して取り出され
ているか否か、暴走や短絡がなく、かつ、運転時間中一
定であるか否かによって判断した。
たものでも、半導体パワーモジュールとしての特性を十
分に満足していることが確認された。
一体して切断可能な直線状の共通切断片と、共通切断片
からフレーム内部に略直角方向に延在された同一棒状を
なす複数のくし型形状端と、各くし型形状端の延長線上
に電極パッドが配置できるように形成された部品搭載領
域とを有するリードフレームを構成したので、くし型形
状端の延長線上にチップ部品および半導体素子を配置
し、そのライン方向に沿ってワイヤーボンディングを単
純に行うことが可能となり、製造工程の単純化を図るこ
とができる。
くし型形状端の延長線上で、チップ部品と半導体素子と
のワイヤーボンディングを行い、モールド後にリードフ
レームの共通切断片を除去することによってくし型形状
端を入出力用端子として形成したので、チップ部品、半
導体部品の接着作業、ワイヤー接続作業、端子切断作業
を単純化して、作業効率および歩留まりを向上させるこ
とが可能な、半導体パワーモジュールの製造方法を提供
できる。
ームと、上記製造方法とを用いて、板状金属からなるヒ
ートシンク上に絶縁層を介してリードフレームを備えた
モジュールを構成したので、微小なチップ部品を内蔵し
ても、ノイズ等に対する熱的特性および電気的特性に優
れた半導体パワーモジュールを作製することができる。
ームの構成を示す平面図である。
面図である。
ーモジュールの基本的製造方法を示すフローチャートで
ある。
示すフローチャートである。
あり、(a)は平面図、(b)は断面図である。
る。
である。
である。
ーモジュールのレイアウト例を示す平面図である。
の構成例を示す平面図である。
回路構成を示す回路図である。
レームのくし型形状端に形成されたチップ部品搭載用の
凹部を示す側面図である。
レームのくし型形状端を一段高くした形状を示す半導体
モジュールの断面図である。
ローチャートである。
Claims (7)
- 【請求項1】 チップ部品を搭載可能なリードフレーム
であって、 該フレームの一側端に設けられ、一体して切断可能な直
線状の共通切断片と、 前記共通切断片からフレーム内部に略直角方向に延在さ
れ、チップ部品を橋渡し搭載するために同一棒状をなす
複数のくし型形状端と、 前記各くし型形状端と対向するフレーム内部に設けら
れ、該各くし型形状端の延長線上に電極パッドが配置で
きるように形成された部品搭載領域とを具え、 ここで、前記各くし型形状端は、 前記チップ部品を橋渡し搭載するために一定間隔で配列
されると共に、該チップ部品が橋渡しされる一方のくし
型形状端は外部回路への入出力用端子とされ、かつ、該
チップ部品が橋渡しされる他方のくし型形状端は前記フ
レーム内部の電極パッドと延長線上でワイヤー接続さ
れ、 前記共通切断片は、 前記チップ部品を橋渡し搭載前は前記各くし型形状端を
共通接続し、かつ、前記チップ部品を橋渡し搭載後は切
断されて前記各くし型形状端を入出力用端子としたこと
を特徴とするリードフレーム。 - 【請求項2】 リードフレームを用いて、半導体パワー
モジュールを製造する方法であって、 請求項1記載のリードフレームの共通切断片に設けられ
た複数のくし型形状端の延長線上に、半導体電子部品を
電気的に接続するための電極パッドが位置するように位
置合わせを行う接続位置調整工程と、 前記各くし型形状端と該くし型形状端の延長線上に位置
する前記電極パッドとの間、および、該延長線上に位置
する電極パッド間で、接続ワイヤーを用いて延長線方向
に沿って順次電気的接続を行う配線工程と、 ヒートシンク上に絶縁樹脂層を介して、前記電極パッド
が位置合わせされた前記リードフレームを設けるフレー
ム接合工程と、 成形樹脂を用いて、前記リードフレームの前記共通切断
片の領域を除くフレーム内部領域をモールドする封止工
程と、 前記モールドされていない共通切断片を除去して、前記
各くし型形状端を入出力用端子として形成する切断片除
去工程とを具えたことを特徴とする半導体パワーモジュ
ールの製造方法。 - 【請求項3】 前記部品搭載工程は、 前記チップ部品が、エポキン樹脂と有機酸を主成分とす
るフラックス入りの半田を塗工し、所定の熱処理条件で
前記リードフレームへ固着させる工程を含むことを特徴
とする請求項2記載の半導体パワーモジュールの製造方
法。 - 【請求項4】 前記リードフレームの一部に、 前記チップ部品を搭載するための段差状の薄板部を形成
したことを特徴とする請求項2又は3記載の半導体パワ
ーモジュールの製造方法。 - 【請求項5】 前記リードフレームの前記チップ部品の
搭載位置が、前記フレーム内部に搭載される前記半導体
電子部品の搭載位置よりも一段高くなるように、該フレ
ーム形状を形成したことを特徴とする請求項2ないし4
のいずれかに記載の半導体パワーモジュールの製造方
法。 - 【請求項6】 板状金属からなるヒートシンクと、 前記ヒートシンク上に絶縁層を介して設けられた請求項
1記載のリードフレームと、 前記リードフレームを構成するくし型形状端間に橋渡し
搭載されたチップ部品とを具えたことを特徴とする半導
体パワーモジュール。 - 【請求項7】 前記チップ部品は、抵抗、サーミスタ、
コンデンサ、又は、サージアブソーバからなり、 前記チップ部品が搭載される前記リードフレームのくし
型形状端は、インバータ又は電源装置からなる外部回路
の入出力端子と接続される大きさの形状を有することを
特徴とする請求項6記載の半導体パワーモジュール。
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