JP2003320569A - 射出成形機の型締力設定方法及び型締方法 - Google Patents
射出成形機の型締力設定方法及び型締方法Info
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Abstract
り、過大な型締力が付加されることに伴う不具合を解消
し、金型の長寿命化,消費エネルギの低減,生産の中断
回避等を確実かつ十分に達成する。 【解決手段】型締力Fを、最大となる型締力Fmから順
次段階的に変化させるとともに、各型締力F1,F2…
による仮成形を行い、仮成形時における可動型Cmの開
きを検出することにより、可動型Cmの開きが生じない
最小の型締力又はこの型締力に所定の余裕を付加した型
締力を求め、求めた型締力を正規の型締力Fsとして設
定する。
Description
力を設定する射出成形機の型締力設定方法及びこの型締
力を金型に付与して型締を行う射出成形機の型締方法に
関する。
所定の型締力を付与して型締を行う射出成形機の型締方
法としては、既に、本出願人が提案した特公平4−28
531号公報で開示される電動式射出成形機の強力型締
方法が知られている。
ボモータとし、そのサーボモータの回転力を伝動機構を
介して可動盤の推力に変換し、その可動盤の移動による
型閉と低圧型締に引続いて強力型締を行うに当たり、強
力型締工程におけるサーボモータの出力トルクを、所定
の型締力に応じたトルク値に設定してトルク制御を行う
とともに、速度設定値を型閉スローダウン工程の速度設
定値よりも高く設定するようにしたものであり、これに
より、型閉スローダウン工程の最終区間における低圧型
締から、強力型締への移行をスムーズに行うことがで
き、また、トルク制御により型締力の設定も容易で、無
段階に調整できるとともに、必要最小限の力により強力
型締を行うことができ、しかも、型締工程の時間短縮,
金型の長寿命化,消費エネルギの低減等を図ることがで
きる。
類のみならず、樹脂温度,射出速度,保圧力等の各種成
形条件により変化するため、的確な型締力を設定するこ
とは容易でない。このため、上述した型締方法をはじ
め、従来の型締方法では、予め、型締装置(金型)に見
合うサーボモータを選定することにより実機に搭載し、
型締(型締力)は、このサーボモータの定格出力(最大
出力)で行うようにしたり或いはオペレータの経験等に
より設定していた。
力設定方法)では、金型に対する最適な型締力が設定さ
れているとは言えず、結局、金型の長寿命化,消費エネ
ルギの低減などの目的を十分に達成できないとともに、
サーボモータに過大負荷が加わりやすくなるため、過負
荷異常の発生により生産の中断を招きやすいという解決
すべき課題が存在した。
課題を解決したものであり、最適な型締力を容易に設定
可能にして、過大な型締力が付加されることに伴う不具
合を解消、即ち、金型の長寿命化,消費エネルギの低
減,生産の中断回避等を確実かつ十分に達成できるよう
にした射出成形機の型締力設定方法及び型締方法の提供
を目的とする。
係る射出成形機Mの型締力設定方法は、型締装置Mcに
取付けた金型Cに対する型締力Fsを設定するに際し、
型締力Fを、最大となる型締力Fmから順次段階的に変
化させるとともに、各型締力F1,F2,F3…による
仮成形を行い、仮成形時における可動型Cmの開きを検
出することにより、可動型Cmの開きが生じない最小の
型締力又はこの型締力に所定の余裕を付加した型締力を
求め、求めた型締力を正規の型締力Fsとして設定する
ようにしたことを特徴とする。
型Cmの開きは、当該可動型Cmを加圧する駆動モータ
2の逆回転量により検出することができる。また、型締
力Fsは、最大となる型締力Fmから、順次1/N(N
>1)に変化させ、可動型Cmの開きを検出したなら、
順次M倍(1<M<N)に変化させる処理を行い、可動
型Cmが開いた後、最初に開かなくなった型締力を正規
の型締力Fsとして設定することができる。なお、最大
となる型締力Fmによる仮成形時に、可動型Cmの開き
を検出したなら、型締力不足としてエラー処理を行う。
は、型締装置Mcに取付けた金型Cに所定の型締力Fを
付与して型締を行うに際し、上述した型締力設定方法に
より正規の型締力Fsを設定したなら、正規の成形時
に、設定された型締力Fsを目標値として型締を行うよ
うにしたことを特徴とする。
面に基づき詳細に説明する。
締方法)を実施できる射出成形機Mの構成について、図
3を参照して説明する。
え、この成形機ベッド11の上面一側に射出装置Miを
配設するとともに、上面他側に型締装置Mcを配設す
る。型締装置Mcは、成形機ベッド11の上面に離間し
て固定した固定盤12と圧受盤13を備え、固定盤12
と圧受盤13間に架設した四本のタイバー14…には、
可動盤15をスライド自在に装填する。そして、固定盤
12には固定型Ccを取付けるとともに、可動盤15に
は可動型Cmを取付ける。この固定型Ccと可動型Cm
は金型Cを構成する。
を取付ける。ボールねじ機構16は、ボールナット部1
6nとこのボールナット部16nに螺合するスクリュ部
16sからなり、ボールナット部16nの外周部を、圧
受盤13に対して回動自在に取付けるとともに、スクリ
ュ部16sの前端を、規制盤17を介して可動盤15の
裏面に結合する。この場合、規制盤17の一面側にスク
リュ部16sの前端を固定し、かつ規制盤17の他面側
に可動盤15を回動自在に結合するとともに、規制盤1
7の下端は、成形機ベッド11の上面に敷設したガイド
レール18にスライド自在に装填する。さらに、ボール
ナット部16nの後端には、被動プーリ19を取付け
る。他方、成形機ベッド11の内部には、サーボモータ
2s(駆動モータ2)を配設する。このサーボモータ2
sは成形機ベッド11に固定した支持板20に支持され
る。そして、サーボモータ2sの回転シャフトには、駆
動プーリ21を取付けるとともに、この駆動プーリ21
と被動プーリ19間にタイミングベルト22を架け渡し
て回転伝達機構23を構成する。なお、サーボモータ2
sには、このサーボモータ2sの回転を検出するロータ
リエンコーダ2eが付設されている。
回転伝達機構23を介してボールナット部16nに伝達
され、規制盤17により回転が規制されたスクリュ部1
6sが前進又は後退移動する。この結果、可動盤15が
一体となって進退移動し、金型Cに対する型閉,型締及
び型開を行うことができる。この場合、スクリュ部16
sの回転方向の応力は、規制盤17により吸収され、可
動盤15には伝達されない。
は、各種制御及び処理を実行するコントローラ(コンピ
ュータ処理部)31を備え、内蔵するメモリには、本実
施例に係る型締力設定方法(型締方法)を実行する処理
プログラムPsを格納するとともに、各種設定を行う設
定部32を備える。また、コントローラ31の出力ポー
トは、モータドライバ(サーボアンプ)33,負荷電流
を検出する電流検出部34を介してサーボモータ2sに
接続するとともに、コントローラ31の入力ポートに
は、電流検出部34及びロータリエンコーダ2eを接続
する。
いて、図2及び図3を参照しつつ図1に示すフローチャ
ートに従って説明する。
て、最大となる型締力Fmを設定する(ステップS
1)。この場合の型締力Fmは、搭載したサーボモータ
2sの定格出力に基づいて発生する型締力を設定でき
る。そして、この型締力Fmによる仮成形(射出成形処
理)を行う(ステップS2)。なお、この際の成形条件
は、型締力Fmを除いて、正規の成形時における成形条
件を用いる。一方、コントローラ31は、この仮成形時
における可動型Cmの開きの有無を検出する。即ち、ロ
ータリエンコーダ2eからサーボモータ2sの逆回転量
を検出し、一定量以上の逆回転が発生したなら可動型C
mが開いたとして検出する。
にも拘わらず、可動型Cmの開きを検出したなら、型締
力不足として設定処理を中止し、アラーム表示などのエ
ラー処理を行う(ステップS3)。これに対して、可動
型Cmの開きを検出しないときは、型締力Fmを、Fm
/N=F1(Fn)に設定する(ステップS3,S
4)。この場合、Nは、N>1を満たすことを条件とす
る。実施例ではN=2を用いた。なお、サーボモータ2
sの回転トルクは、負荷電流に比例するとともに、型締
力Fは、回転トルクにより設定できる。したがって、電
流検出部34から検出される負荷電流の大きさに基づい
て型締力Fを設定することができ、具体的には、型締力
Fを、Fm/Nに設定する際は、型締力Fmを設定した
際における負荷電流の1/Nに制御する。
出成形処理)を行い、この際における可動型Cmの開き
の有無を検出する(ステップS5,S6)。この際、可
動型Cmの開きを検出したなら、型締力F1を、F1×
M=F2(Fn)に設定する(ステップS6,S7)。
この場合、Mは、1<M<Nを満たすことを条件とす
る。実施例では、M=1.2を用いた。次いで、この型
締力F2による仮成形(射出成形処理)を行い、この際
における可動型Cmの開きの有無を検出する(ステップ
S5,S6)。
最小の型締力(臨界型締力)をFoで示している。した
がって、実施例の場合には、型締力F2でも可動型Cm
が開くため、さらに、型締力F2を、F2×M=F3
(Fn)に設定する(ステップS6,S7)。そして、
この型締力F3による仮成形(射出成形処理)を行い、
この際における可動型Cmの開きの有無を検出する(ス
テップS5,S6)。これにより、実施例の場合には、
F3>Foとなり、型締力F3では可動型Cmの開きを
検出しない。
Cmの開きの有無を判断する(ステップS8)。実施例
の場合には、前回、可動型Cmの開きがあったため、こ
の型締力F3を正規の型締力Fs(設定値)としてコン
トローラ31に設定する(ステップS9)。この場合、
F3−Fo=fが余裕(余裕値)となる。
て、型締力Fm/N=F1(Fn)により仮成形を行っ
た際に、可動型Cmに開きがない場合(ステップS6,
S7)は、この時点で、前回における可動型Cmの開き
の有無を判断する(ステップS8)。この場合、前回、
可動型Cmの開きはないため、さらに、F1/Nを設定
する(ステップS10)。そして、この型締力F1/N
による仮成形(射出成形処理)を行い、この際における
可動型Cmの開きの有無を検出する(ステップS5,S
6)。
力Fmから順次段階的に変化、即ち、最大となる型締力
Fmから、順次1/N=1/2に変化させ、可動型Cm
の開きを検出したなら、順次M=1.2倍に変化させる
とともに、各型締力F1,F2…による仮成形を行い、
仮成形時における可動型Cmの開きを検出することによ
り、可動型Cmが開いた後、最初に開かなくなった型締
力Fを求めれば、求めれた型締力Fが、可動型Cmの開
きが生じない最小の型締力又はこの型締力に所定の余裕
を付加した型締力となる。よって、コントローラ31
は、この型締力Fを正規の型締力Fsとして設定する。
なお、実施例は、収束しやすい係数値として、N=2,
M=1.2を選定したが、この係数値は、設定部32に
より任意に設定することができる。また、正規の型締力
Fsを求める上述した一連の処理は、コントローラ31
により自動で実行される。
されることにより、正規の成形時には、設定された型締
力Fsを目標値として金型Cに対する型締を行う。この
際、サーボモータ2sの負荷電流を監視し、設定した型
締力Fsに対応する負荷電流となるように制御できる。
本発明はこのような実施例に限定されるものではなく、
細部の手法,数値等において、本発明の要旨を逸脱しな
い範囲で任意に変更,追加,削除することができる。例
えば、実施例は、型締力Fとして負荷電流を検出した場
合を示したが、タイバー14…の伸縮度合等から直接型
締力Fを検出してもよい。また、可動型Cmの開きも位
置センサ等により直接検出してもよい。さらに、実施例
の型締装置Miは、直圧式型締装置を例示したが、トグ
ル式型締装置にも同様に適用できる。この場合、型締力
Fは、クロスヘッド位置から検出することもできる。
型締力設定方法(型締方法)は、型締力を、最大となる
型締力から順次段階的に変化させるとともに、各型締力
による仮成形を行い、仮成形時における可動型の開きを
検出することにより、可動型の開きが生じない最小の型
締力又はこの型締力に所定の余裕を付加した型締力を求
め、求めた型締力を正規の型締力として設定するように
したため、最適な型締力を容易に設定でき、もって、過
大な型締力が付加されることに伴う不具合を解消し、金
型の長寿命化,消費エネルギの低減,生産の中断回避等
を確実かつ十分に達成できるという顕著な効果を奏す
る。
(型締方法)の処理手順を示すフローチャート、
おける仮成形回数に対する型締力の変化特性図、
出成形機の構成図、
Claims (6)
- 【請求項1】 型締装置に取付けた金型に対する型締力
を設定する射出成形機の型締力設定方法において、型締
力を、最大となる型締力から順次段階的に変化させると
ともに、各型締力による仮成形を行い、仮成形時におけ
る可動型の開きを検出することにより、可動型の開きが
生じない最小の型締力又はこの型締力に所定の余裕を付
加した型締力を求め、求めた型締力を正規の型締力とし
て設定することを特徴とする射出成形機の型締力設定方
法。 - 【請求項2】 前記可動型の開きは、当該可動型を加圧
する駆動モータの逆回転量により検出することを特徴と
する請求項1記載の射出成形機の型締力設定方法。 - 【請求項3】 型締力は、最大となる型締力から順次1
/N(N>1)に変化させ、可動型の開きを検出したな
ら、順次M倍(1<M<N)に変化させる処理を行い、
可動型が開いた後、最初に開かなくなった型締力を正規
の型締力として設定することを特徴とする請求項1記載
の射出成形機の型締力設定方法。 - 【請求項4】 最大となる型締力による仮成形時に、可
動型の開きを検出したなら、型締力不足としてエラー処
理を行うことを特徴とする請求項1記載の射出成形機の
型締力設定方法。 - 【請求項5】 型締装置に取付けた金型に所定の型締力
を付与して型締を行う射出成形機の型締方法において、
予め、型締力を、最大となる型締力から順次段階的に変
化させるとともに、各型締力による仮成形を行い、仮成
形時における可動型の開きを検出することにより、可動
型の開きが生じない最小の型締力又はこの型締力に所定
の余裕を付加した型締力を求めて設定し、正規の成形時
に、設定された型締力を目標値として型締を行うことを
特徴とする射出成形機の型締方法。 - 【請求項6】 型締力は、最大となる型締力から順次1
/N(N>1)に変化させ、可動型の開きを検出したな
ら、順次M倍(1<M<N)に変化させる処理を行い、
可動型が開いた後、最初に開かなくなった型締力を正規
の型締力として設定することを特徴とする請求項5記載
の射出成形機の型締方法。
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DE102012018749B4 (de) * | 2011-09-29 | 2015-10-22 | Fanuc Corporation | Verfahren zum Vorgeben der Zuhaltekraft einer Spritzgussform und Vorrichtung zum Vorgeben der Zuhaltekraft einer Spritzgussform für eine Spritzgießmaschine |
TWI631004B (zh) * | 2014-03-13 | 2018-08-01 | 住友重機械工業股份有限公司 | Information processing device for injection molding machine, injection molding machine, and information processing method for injection molding machine |
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CN110667064A (zh) * | 2019-09-24 | 2020-01-10 | 珠海格力电器股份有限公司 | 一种注塑加工方法、计算机装置和计算机可读存储介质 |
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- 2002-05-01 JP JP2002129888A patent/JP3833140B2/ja not_active Expired - Fee Related
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