JP2003319777A - プロテインキナーゼc活性化剤及びそれを含有する組成物 - Google Patents

プロテインキナーゼc活性化剤及びそれを含有する組成物

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JP2003319777A JP2002131184A JP2002131184A JP2003319777A JP 2003319777 A JP2003319777 A JP 2003319777A JP 2002131184 A JP2002131184 A JP 2002131184A JP 2002131184 A JP2002131184 A JP 2002131184A JP 2003319777 A JP2003319777 A JP 2003319777A
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Masaki Kamakura
昌樹 鎌倉
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Pola Chemical Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プロテインキナーゼCを副作用無く活性化す
ることにより、心筋や血管のパーオキサイド損傷からの
保護作用を発揮させる技術を提供する。 【解決手段】 下記に示す糖タンパク質からなる、プロ
テインキナーゼC活性化剤を経口投与組成物に含有させ
る。1)ローヤルゼリー中に存在し、非変性ポリアクリ
ルアミドゲル電気泳動において単一バンドを形成する。
2)還元条件下でのSDS−ポリアクリルアミドゲル電
気泳動により測定される分子量が約57キロダルトンで
ある。3)配列式1のアミノ酸番号1〜8のアミノ酸配
列を含む。本発明によれば、プロテインキナーゼCを副
作用無く活性化することにより、心筋や血管のパーオキ
サイド損傷からの保護作用を発揮させる技術を提供する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、心筋の保護などに
有用な、プロテインキナーゼC活性化剤及びそれを含有
する食品などの組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】心筋梗塞等の循環器系の疾患は生活慣習
病に分類され、近年の高齢化社会においては、癌と並ん
で、克服すべき重要な疾患の一つに数えられている。特
に、西欧化した食事に起因する動脈硬化と高脂血症は、
致命的な疾患である脳梗塞或いは心筋梗塞の基礎原因で
あり、健全な老化の大きな妨げになっている。これら脳
梗塞或いは心筋梗塞は、致命的な発作に先立って、一時
的な梗塞の発作が頻発することが知られている。この様
な一時的な発作に伴って、梗塞後の血流の再還流時にパ
ーオキサイドの発生があり、このパーオキサイドによっ
て心筋、冠状動脈、脳血管などが損傷し、致命的な発作
の下地を作るとも言われている。この為、動脈硬化或い
は高脂血症を持病として持っている人たちにとって、こ
の様な損傷を受けないように、パーオキサイドからの心
筋保護、血管保護を行うことは、健康に長生きする上で
重要な課題となっている。この様な作用はベラパミル、
フルナリジンなどのカルシウム拮抗薬が有していると言
われているが、かかる作用よりもカルシウム拮抗作用の
方が強いため、この様な作用を発揮する濃度では、カル
シウム拮抗作用に起因する血圧低下などの症状を発現し
てしまい、心筋や血管のパーオキサイドからの保護のた
めに用いることは困難が伴うと言わざるを得ない。
【0003】一方、プロテインキナーゼCの活性化がが
前記の再還流時の損傷の治癒に有用な働きをすることは
既に知られているが、副作用無くプロテインキナーゼC
の活性化を行う手段は知られていない。
【0004】他方、ローヤルゼリー中に存在する57キ
ロダルトンのタンパクであって、N末が配列式1に表さ
れるアミノ酸配列であるタンパクが、ローヤルゼリーの
生理活性の活性本体の一つであり、前記活性として、血
中糖濃度の維持作用、抗疲労作用、細胞増殖促進作用な
どの作用を有することは知られていたが、プロテインキ
ナーゼCの活性化作用を有することは全く知られていな
かったし、プロテインキナーゼCを副作用無く活性化す
ることにより、心筋や血管のパーオキサイド損傷からの
保護作用を発揮することも全く知られていない。更に、
ローヤルゼリーそのものにも、プロテインキナーゼCを
副作用無く活性化することにより、心筋や血管のパーオ
キサイド損傷からの保護作用を発揮することも全く知ら
れていない。従って、ローヤルゼリー中に存在する57
キロダルトンのタンパク質であって、N末端アミノ酸配
列が配列式1に表されるアミノ酸配列であるタンパク質
或いはローヤルゼリーそのものを含有する組成物を投与
して、プロテインキナーゼCを副作用無く活性化するこ
とにより、心筋や血管のパーオキサイド損傷からの保護
作用を発揮させる試みも全く為されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この様な状
況下為されたものであり、プロテインキナーゼCを副作
用無く活性化することにより、心筋や血管のパーオキサ
イド損傷からの保護作用を発揮させる技術を提供するこ
とを課題とする。
【0006】
【課題の解決手段】この様な状況に鑑みて、本発明者ら
はプロテインキナーゼCを副作用無く活性化することに
より、心筋や血管のパーオキサイド損傷からの保護作用
を発揮させる技術を求めて鋭意研究努力を重ねた結果、
ローヤルゼリー中に存在する57キロダルトンのタンパ
クであって、N末端アミノ酸配列が配列式1に表される
アミノ酸配列であるタンパク質が、プロテインキナーゼ
Cを副作用無く活性化することにより、心筋や血管のパ
ーオキサイド損傷からの保護作用を発揮させる作用を有
していることを見出し、発明を完成させるに至った。即
ち、本発明は以下に示す技術に関するものである。 (1)下記に示す糖タンパク質からなる、プロテインキ
ナーゼC活性化剤。 1)ローヤルゼリー中に存在し、非変性ポリアクリルア
ミドゲル電気泳動において単一バンドを形成する。 2)還元条件下でのSDS−ポリアクリルアミドゲル電
気泳動により測定される分子量が約57キロダルトンで
ある。 3)配列式1のアミノ酸番号1〜8のアミノ酸配列を含
む。 (2)(1)に記載のプロテインキナーゼC活性化剤を
有効成分とする、プロテインキナーゼ活性化のための組
成物。 (3)プロテインキナーゼ活性化が、心筋の保護を目的
とすることを特徴とする、(2)に記載の組成物。 (4)(1)に記載のプロテインキナーゼC活性化剤
を、ローヤルゼリーの形態で含有することを特徴とす
る、(2)又は(3)に記載の組成物。 (5)心筋の保護が、心筋梗塞の予防の為であることを
特徴とする、(2)〜(4)何れか1項に記載の組成
物。 (6)経口投与用であることを特徴とする、(2)〜
(5)何れか1項に記載の組成物。 (7)食品であることを特徴とする、(2)〜(6)何
れか1項に記載の組成物。 以下に、本発明について更に詳細に説明を加える。
【0007】
【発明の実施の形態】(1)本発明のプロテインキナー
ゼC活性化剤 本発明のプロテインキナーゼC活性化剤は、次に示す糖
タンパクからなる。 1)ローヤルゼリー中に存在し、非変性ポリアクリルア
ミドゲル電気泳動において単一バンドを形成する。 2)還元条件下でのSDS−ポリアクリルアミドゲル電
気泳動により測定される分子量が約57キロダルトンで
ある。 3)配列式1のアミノ酸番号1〜8のアミノ酸配列を含
む。かかる糖タンパク質は、以下に示す手技に従って定
性或いは定量することができる。即ち、凍結乾燥したロ
ーヤルゼリーを0.7重量%で10mMのトリス塩酸緩
衝液(pH7.0)に溶解し、UF10万(Minip
late100;限外濾過)で6倍濃縮、7回脱塩を行
い、その濾液をさらにUF3万(Miniplate3
0;限外濾過)で8倍濃縮、1回脱塩を行い、分子量1
0万〜3万の分画を得た。上記の分子量10万〜3万の
サンプルは、陰イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾
過クロマトグラフィーによって分画することで、分子量
57キロダルトンタンパク質を分離できる。陰イオン交
換クロマトグラフィーとしては、通常に知られている方
法に従って行えば良く、例えば東ソー株式会社製DEA
EーToyopearl650Mをカラムとして用い
て、20mMトリス塩酸緩衝液(pH7.0)を展開液
A、20mMトリス塩酸緩衝液(pH7.0)と1MN
aClを展開液Bとしてグラジェントにより、流速を5
ml/min、280nmの吸光度で検出し、2.5m
l/チューブで分画したフラクションNo.119〜1
27に分子量57キロダルトンのタンパク質画分を検出
することができる。さらにこの画分をゲル濾過クロマト
グラフィーにより、これは通常に知られている方法に従
って行えば良く、この様な好ましい例としては、例え
ば、ファルマシア株式会社製HiLoad16/60S
uperdex200をカラムとして用いて、0.15
M塩化ナトリウム含有50mMリン酸カリウムバッファ
ーpH7.0を展開液とし、流速を1.0ml/min
で280nmの吸光度で検出し、2.0ml/チューブ
で分画したフラクションNo.35〜43に分子量57
キロダルトンのタンパク質を検出することが出来る。ま
た、既知分子量のゲル濾過分析の結果より、上記タンパ
ク質は、分子量57キロダルトンモノマータンパク質で
あると確定された。又、このタンパク質は、N−グルコ
シダーゼFによって消化され、消化後の分子量が48キ
ロダルトンになるため糖タンパク質であることを本発明
者は見出している。又、前記の分析用のカラムから分取
用カラムに変えることにより、分取精製も行うことがで
きる。かくして得られた本発明のプロテインキナーゼC
活性化剤はプロテインキナーゼCを活性化させる作用に
優れ、活性化されたプロテインキナーゼCによって心
筋、脳血管、冠状動脈など循環器組織がパーオキサイド
によって損傷されるのを防ぐ作用を発揮する。特に心筋
保護作用に優れる。
【0008】本発明の組成物に於ける前記プロテインキ
ナーゼC活性化剤の含有形態としては、前記の手技に従
って分離精製した糖タンパクそのものを含有させる形態
でも可能であるし、ローヤルゼリーそのまま或いはロー
ヤルゼリーを一部分画精製し、前記プロテインキナーゼ
C活性化剤を多く含む分画を得、これを用いることも可
能である。この様な分画手段のうち好ましいものとして
は、例えば、エタノール不溶分画の内、低分子のものを
限外濾過などにより得るような手段が好ましく例示でき
る。この様な種々の含有形態が可能な理由は、ローヤル
ゼリー中に本発明のプロテインキナーゼC活性化剤の活
性を阻害する成分が含まれていないため、有効濃度のプ
ロテインキナーゼC活性化剤が含有できれば、特に精製
する必要が無いからである。通常、新鮮なローヤルゼリ
ーにおいて、かかる糖タンパク質はローヤルゼリー中の
タンパクの総量に対して、9〜15重量%含有されてい
る。本発明のプロテインキナーゼC活性化剤の、本発明
の組成物に於ける好ましい含有量は、組成物全量に対し
て、0.01〜5重量%が好ましい。これは少なすぎる
と効果を発揮しない場合があり、多すぎても効果が頭打
ちになる場合があるからである。
【0009】(2)本発明のプロテインキナーゼC活性
化のための組成物 本発明のプロテインキナーゼC活性化の為の組成物は、
前記本発明のプロテインキナーゼC活性化剤を含有する
ことを特徴とする。本発明の組成物のプロテインキナー
ゼCの活性化の目的としては、心筋の保護、脳血管の保
護、冠状動脈をはじめとする重要血管の保護などが好ま
しく例示でき、これらが、梗塞後に起こる再還流によっ
て生じるパーオキサイドで損傷されることから保護する
と同時に、損傷されたこれらの臓器が回復、再生するの
を促進する作用を有する。この様な作用を総称して保護
作用と本発明では称する。この為、本発明の組成物に於
けるプロテインキナーゼCの活性化は、心筋の保護、脳
血管の保護、冠状動脈をはじめとする重要血管の保護に
用いられることが好ましく、特に心筋の保護に用いられ
ることが好ましい。
【0010】本発明のプロテインキナーゼC活性化のた
めの組成物は、その投与経路に関しては何ら限定は受け
ないが、習慣的に摂取されることが好ましく、従って、
投与容易な経口投与形態を取ることが好ましい。経口投
与剤形については、特段の制限はされないが、本発明の
プロテインキナーゼC活性化剤は、その本体が糖タンパ
ク質であるため、経口投与においては、なるべく消化を
受けない剤形に加工して投与することが好ましい。かか
る剤形としては、セラック、ゼイン、オイドラギット
(登録商標)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースカ
プリン酸エステル等の腸溶性被覆剤でコートした錠剤或
いはカプセル剤が好ましく例示できる。この様な形態の
剤形に加工することによりペプシンによる消化が受けに
くくなるためである。従って、本発明の組成物では前記
の腸溶性の被覆剤を含有することが好ましい。かかる腸
溶性の被覆剤の好ましい含有量は、総量で、組成物全量
に対して1〜60重量%である。これは少なすぎると消
化からの保護作用を発揮しない場合があり、多すぎると
投与量そのものが多くなりすぎてしまい、連続的摂取が
妨げられることがあるからである。又、前記腸溶性の被
覆強度を増すためには、被覆剤に対して10〜20重量
%の可塑剤を添加することが好ましい。かかる可塑剤と
しては、クエン酸トリエチル、グリセリルモノ(カプレ
ート/カプリレート)などが好ましく例示できる。更
に、本発明のプロテインキナーゼC活性化剤が金属プロ
テアーゼによって分解されることから、エデト酸及び/
又はその塩などの金属封鎖剤を含有することも好まし
い。この意味で、ヒドロキシカルボン酸を含有すること
も有利である。かかる金属封鎖剤やヒドロキシカルボン
酸の好ましい含有量は、組成物全量に対して、0.01
〜1重量%である。
【0011】本発明の組成物の内、経口投与用のものに
は、これらの成分以外に、食品或いは経口投与医薬品で
使用される製剤化のための任意成分を含有することがで
きる。かかる任意成分としては、例えば、賦形剤、崩壊
剤、腸溶性被覆剤以外の被覆剤、糖衣剤、分散剤、滑沢
剤、矯味・矯臭剤、着色剤、安定剤などが好ましく例示
できる。前記の成分とこれらの任意の成分とを常法に従
って処理することにより、本発明の組成物の内、経口投
与用のものは製造することができる。かかる組成物とし
ては、食品や経口投与医薬品が好ましく例示できるが、
中でも習慣的な摂取の効果に鑑みて、食品が特に好まし
い。
【0012】経口投与用の組成物以外の本発明の組成物
の形態としては、例えば、化粧料や皮膚外用医薬組成物
のような皮膚外用剤が挙げられる。この様な剤形におい
ては、循環器臓器の保護作用用としてよりは、皮膚癌の
発生抑制用として用いられる。皮膚癌の発生抑制とは、
皮膚癌が発生しないように予防する作用を意味する。こ
れは、プロテインキナーゼCの活性化がホルボール酸に
よって誘導される皮膚癌の発生を抑制するためである。
この様な皮膚外用組成物に於いては、本発明のプロテイ
ンキナーゼC活性化剤以外に、皮膚外用剤で通常使用さ
れる任意成分を含有することができる。かかる任意成分
としては、例えば、ワセリンやマイクロクリスタリンワ
ックス等のような炭化水素類、ホホバ油やセチルイソオ
クタネート等のエステル類、オリーブ油等のトリグリセ
ライド類、オクタデシルアルコールやオレイルアルコー
ル等の高級アルコール類、グリセリンや1,3−ブタン
ジオール、1,2−ペンタンジオール、イソプレングリ
コール、ジプロピレングリコール等の多価アルコール
類、非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオ
ン界面活性剤、両性界面活性剤、エタノール、カーボポ
ール等の増粘剤、防腐剤、紫外線吸収剤、抗酸化剤類等
が例示できる。これらの内、好ましい形態としては、ジ
プロピレングリコールを4〜10重量%含有する形態及
び/又はフェノキシエタノールを0.2〜1重量%含有
する形態が例示できる。これらの成分を常法に従って処
理することにより、本発明の皮膚外用剤は製造すること
ができる。
【0013】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明について更に
詳細に説明を加えるが、本発明がかかる実施例にのみ限
定されないことは言うまでもない。
【0014】<実施例1>上記の如く、東ソー株式会社
製DEAEーToyopearl650Mとファルマシ
ア株式会社製HiLoad16/60Superdex
200をカラムとして用いて、本発明のプロテインキナ
ーゼC活性化剤である、57キロダルトンの糖タンパク
質を精製単離した。このものを用いて、プロテインキナ
ーゼC(PKC)の活性化作用を確かめた。即ち、先ず
ラットより肝細胞を分離し、無血清培養条件下で57-kDa
糖タンパク質添加(0.1mg/ml)あるいは、57-kDa糖タン
パク質無添加で10分間培養し、直ぐに回収し、PBSにて
洗浄後、以下の様にPKC活性を測定した。 1.細胞にLysisバッファーを添加し、懸濁の後、4℃で
20分静置した。その後、15000rpm、4℃、20分遠心を
し、その上清を細胞lysateとした。2、PKCの測定はNon-
radioactive protein kinase C detection kit (Promeg
a社製)を用いた。この手技については、図1に示す。
又、使用した試薬類は以下の表1〜4に示す。 (結果)結果は表5に示す。本発明のプロテインキナー
ゼC活性化剤である57キロダルトンの糖タンパク質
(p57)の添加によって、プロテインキナーゼCが活
性化していることがわかる。尚、プロテインキナーゼ活
性は、一分間にリン酸化した蛍光基質を1ナノモル(n
M)生成する酵素量を1ユニットとした。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】
【表3】
【0018】
【表4】
【0019】
【表5】
【0020】<実施例2>ラットの心臓を取り出し、57
-kDa糖タンパク質(0.1mg/ml)存在条件及び非
存在条件でリンゲル液を10分間還流させキモグラフを
測定した。その後、10秒間の狭窄処置をした後、10
分間再還流し、キモグラフの戻りを調べた。結果を表6
に示す。これより、本発明のプロテインキナーゼC活性
化剤である、57キロダルトンの糖タンパク質が存在す
ることにより、心筋が狭窄発作のダメージから保護され
ることがわかる。
【0021】
【表6】
【0022】<実施例3>ローヤルゼリー1重量部に8
0%エタノール水溶液10重量部を加え、可溶分を取り
除き、不溶分を集めた。不溶分に10重量部の水を加
え、不溶分を取り除いた後、分子量10万の限外濾過透
過部を集め、この内の分子量1万不透過分を分画し、凍
結乾燥して57キロダルトンの糖タンパク質を24.7
%含有する精製物(精製物1)を得た。このものについ
て、実施例1と同様の検討を行った。濃度は57キロダ
ルトン糖タンパク質が終濃度で0.1mg/ml含まれるように
検体を調整した。この検体のプロテインキナーゼC活性
に対する影響を測定した。結果を表7に示す。これよ
り、この様な含有形態でもプロテインキナーゼCを活性
化することがわかる。
【0023】
【表7】
【0024】<実施例4>下記に示す処方に従って、本
発明のプロテインキナーゼC活性化用の組成物である、
健康食品を作成した。即ち、イの成分をグラッド造粒装
置に仕込み、20%エタノール水溶液30重量部を噴霧
しながら造粒し、40℃で送風乾燥して顆粒を得た。こ
れを20mgの錠剤に打錠し、これをニューマルメライ
ザーに仕込み、全重量が25mgになるようにロの液を
噴霧、送風乾燥させて、本発明の組成物1を得た。 イ 精製物1 80重量部 結晶セルロース 80重量部 ヒドロキシプロピルセルロース 20重量部 乳糖 20重量部 エデト酸4酢酸塩 2重量部 ロ セラック 45重量部 クエン酸トリエチル 5重量部
【0025】<実施例5>下記に示す処方に従って、本
発明のプロテインキナーゼC活性化用の組成物である、
健康食品を作成した。即ち、イの成分をグラッド造粒装
置に仕込み、20%エタノール水溶液30重量部を噴霧
しながら造粒し、40℃で送風乾燥して顆粒を得た。こ
れを20mgの錠剤に打錠し本発明の組成物2を得た。 イ 精製物1 80重量部 結晶セルロース 80重量部 ヒドロキシプロピルセルロース 20重量部 乳糖 20重量部 エデト酸4酢酸塩 2重量部
【0026】<実施例6>下記に示す処方に従って、本
発明のプロテインキナーゼC活性化用の組成物である、
健康食品を作成した。即ち、イの成分をグラッド造粒装
置に仕込み、20%エタノール水溶液30重量部を噴霧
しながら造粒し、40℃で送風乾燥して顆粒を得た。こ
れを20mgの錠剤に打錠し、これをニューマルメライ
ザーに仕込み、全重量が25mgになるようにロの液を
噴霧、送風乾燥させて、本発明の組成物3を得た。 イ 57キロダルトンの糖タンパク質 30重量部 結晶セルロース 80重量部 ヒドロキシプロピルセルロース 20重量部 乳糖 70重量部 ロ セラック 45重量部 クエン酸トリエチル 5重量部
【0027】<実施例7>本発明の組成物1〜3及び、
組成物1の精製物1を乳糖に置換した比較組成物1につ
いて、ラット1群5匹4群20匹を用いて、心筋保護効
果を確かめた。検体を1日4錠を30日間経口投与し、
最後の投与後24時間に心臓を取り出し、実施例2の手
技でキモグラフの戻りを測定した。結果を表8に示す。
これより、本発明の組成物の投与により心筋が保護され
ることがわかる。又、この様な投与条件で毒性は全く観
察されず、本発明のプロテインキナーゼC活性化剤、本
発明の組成物の安全性の高さが確認できた。
【0028】
【表8】
【0029】<実施例8>以下に示す処方に従って、本
発明のプロテインキナーゼC活性化用の組成物である化
粧料を作成した。即ち、イ、ロ、ハの成分をそれぞれ7
0℃に加熱し、ロをハで中和し、攪拌しながらイを徐々
に加えて乳化し、ホモジナイザーで均質化した後、攪拌
冷却して乳液を得た。 イ スクワラン 10 重量部 ソルビタンセスキステアレート 2 重量部 ブチルパラベン 0.1重量部 ロ 1,3−ブタンジオール 5 重量部 キサンタンガム 0.1重量部 アクリル酸・メタクリル酸アルキル(C10〜30) 0.4重量部 メチルパラベン 0.1重量部 精製物1 1 重量部 エデト酸4酢酸塩 0.1重量部 水 50 重量部 ハ 水酸化カリウム 0.2重量部 水 31 重量部
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、プロテインキナーゼC
を副作用無く活性化することにより、心筋や血管のパー
オキサイド損傷からの保護作用を発揮させる技術を提供
することができる。
【0031】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> ポーラ化成工業株式会社 <120> プロテインキナーゼC活性化剤及びそれを含有する組成物 <130> P2002032 <140> <141>2002-5-7- <160> 1 <170> PatentIn Ver.2.0
【0032】 <210> 1 <211> 25 <212> PRT <213> Apis mellifera <220> <221> UNSURE <222> (24) <223> Xaa=unknown <BR> <400> Asn Ile Leu Arg Gly Glu Ser Leu Leu Lys Lys Leu Pro Ile Leu His 1 5 10 15 Glu Met Lys Phe Phe Asp Tyr Xaa Asp 20 25
【図面の簡単な説明】
【図1】 プロテインキナーゼCの活性測定のフロー
を示す図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07K 14/47 ZNA A61K 37/48 Fターム(参考) 4B018 LB10 MD20 MD76 ME14 MF01 4B050 CC10 DD11 HH01 KK07 KK18 LL01 LL02 4C084 AA02 AA03 AA07 BA01 BA19 CA49 DC25 MA52 ZA362 ZC192 4H045 AA10 AA30 BA18 BA53 CA51 EA23 FA71 GA01 GA10 GA31 HA06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記に示す糖タンパク質からなる、プロ
    テインキナーゼC活性化剤。 1)ローヤルゼリー中に存在し、非変性ポリアクリルア
    ミドゲル電気泳動において単一バンドを形成する。 2)還元条件下でのSDS−ポリアクリルアミドゲル電
    気泳動により測定される分子量が約57キロダルトンで
    ある。 3)配列式1のアミノ酸番号1〜8のアミノ酸配列を含
    む。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のプロテインキナーゼC
    活性化剤を有効成分とする、プロテインキナーゼ活性化
    のための組成物。
  3. 【請求項3】 プロテインキナーゼ活性化が、心筋の保
    護を目的とすることを特徴とする、請求項2に記載の組
    成物。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のプロテインキナーゼC
    活性化剤を、ローヤルゼリーの形態で含有することを特
    徴とする、請求項2又は3に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 心筋の保護が、心筋梗塞の予防の為であ
    ることを特徴とする、請求項2〜4何れか1項に記載の
    組成物。
  6. 【請求項6】 経口投与用であることを特徴とする、請
    求項2〜5何れか1項に記載の組成物。
  7. 【請求項7】 食品であることを特徴とする、請求項2
    〜6何れか1項に記載の組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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