JPH05345726A - 蛋白多糖体を含有する抗脱毛症剤 - Google Patents

蛋白多糖体を含有する抗脱毛症剤

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JPH05345726A
JPH05345726A JP4148136A JP14813692A JPH05345726A JP H05345726 A JPH05345726 A JP H05345726A JP 4148136 A JP4148136 A JP 4148136A JP 14813692 A JP14813692 A JP 14813692A JP H05345726 A JPH05345726 A JP H05345726A
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JP
Japan
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substance
antialopecic
alopecia
proteopolysaccharide
agent containing
Prior art date
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Pending
Application number
JP4148136A
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English (en)
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Masanori Noborikawa
正紀 登川
Kenji Sakauchi
堅二 坂内
Takao Ando
隆雄 安藤
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Kureha Corp
Original Assignee
Kureha Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 カワラタケ属に属する菌類より得られる、蛋
白質を約18〜38%含有する蛋白多糖体を含有するこ
とを特徴とする抗脱毛症剤。 【効果】 有効成分として急性毒性が極めて低く、安全
な物質を含有するものであり、化学療法剤によって誘発
される脱毛症の阻止に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カワラタケ属に属する
菌類より得られる蛋白多糖体を含有する抗脱毛症剤に関
する。
【0002】
【従来の技術】化学療法剤を用いた悪性腫瘍の治療は、
単独で又は他の治療法例えば悪性腫瘍の外科的除去及び
放射線療法と組み合わせてますます広く行われている。
また、化学療法剤としての新しい活性物質が絶えずスク
リーニングされ、様々な開発努力がなされており、治療
範囲は拡大してきている。しかし大部分の活性物質は多
くの又は幾らかの重大な一連の副作用を引き起こす。こ
れらの副作用は臨床的な投薬制限の一因となっており、
それらの副作用の1つに脱毛症(禿頭病)がある。この
脱毛症の阻止方法も種々試みられているが、従来法の治
療効果は依然として不満足なものであった。
【0003】例えば、化学療法剤を用いた悪性腫瘍の治
療に伴う脱毛症阻止に育毛化粧品を用いる方法が試みら
れている(朝日新聞1990年11月12日号)。この
方法は、化学療法剤の投与とは独立して別途に育毛化粧
品を頭部に擦り込むと同時に、頭部を冷却することから
なり、患者にそれだけ負担を強制するものである。しか
し、この方法では脱毛を完全に防ぐことが出来ないこと
が報告されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者等は、
特に化学療法剤による脱毛症に有用な抗脱毛症剤を開発
すべく鋭意検討した結果、カワラタケ属に属する菌類よ
り得られる蛋白多糖体が有効であることを知見して、本
発明を完成した。
【0005】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、カワ
ラタケ属に属する菌類より得られる、蛋白質を約18〜
38%含有する蛋白多糖体(以下、本物質と略称するこ
とがある)を含有することを特徴とする抗脱毛症剤に関
する。
【0006】本物質は、例えば特公昭46−17149
号公報、特公昭51−36322号公報、特公昭56−
14274号公報、特公昭56−14275号公報及び
特公昭56−14276号公報などに記載されている。
本物質は、カワラタケ属に属する菌類を培養して得られ
る菌糸体、培養物(Broth)、又は子実体からの抽
出により得られる抽出物であって、約18〜38%の蛋
白質を含み、分子量(超遠心分離測定法)が5000以
上、好ましくは5000〜300,000の蛋白多糖体
である。本物質の内、カワラタケ菌糸体〔FERM−P
2412(ATCC20547)〕由来の或る蛋白多糖
体はクレスチンという商品名で三共株式会社から市販さ
れている。また、最近の新薬,第28集第14〜16
頁,1977年及び第29集第96〜101頁,197
8年や、医薬品要覧,第1346頁,昭和54年5月第
6版,薬業時報社発行等にも開示されている。
【0007】また、本物質はPS−Kとも呼称されてい
るものであって、その性状の一端を示せば次のとおりで
ある。主要画分の糖部分はβ−D−グルカンで、このグ
ルカン部分の構造は1→3、1→4及び1→6結合を含
む分枝構造であり、蛋白質の構成アミノ酸は、アスパラ
ギン酸やグルタミン酸等の酸性アミノ酸と、バリンやロ
イシン等の中性アミノ酸が多く、リジンやアルギニン等
の塩基性アミノ酸は少ない。水に可溶であるが、メタノ
ール、ピリジン、クロロホルム、ベンゼン又はヘキサン
には殆ど溶けない。約120℃から徐々に分解する。
【0008】本物質はその毒性が極めて低く且つ副作用
も殆ど無い非常に安全な物質である。急性毒性値を表1
に示す。
【0009】
【表1】
【0010】なお、この急性毒性値は次の方法で調べた
ものである。マウスとしてはICR−JCL系の、4〜
5週令で体重21〜24gのものを、ラットとしては呑
竜系の、4〜5週令で体重100〜150gのものを用
いた。投与経路は、表1に示すとおり、静脈内、皮下、
腹腔内及び経口の四経路で投与を実施した。本物質を生
理食塩水に溶解して投与し、7日間にわたり、死亡なら
びに体重について観察し、観察期間終了後に屠殺剖検し
た。ラット及びマウスとも投与可能な最大投与量におい
てもまったく死亡例は認められず、LD50値の算定が事
実上不可能であった。
【0011】本物質は化学療法剤誘発の脱毛症動物にお
いて脱毛阻止に有効であることが認められる。例えば、
後記実施例1に示すように、新生児ラットに化学療法剤
を投与して脱毛症実験モデル動物(A.M.Husse
in et al,Science;249,1564
−1566,1990)とし、本物質を投与すると脱毛
症の阻止が認められる。本物質は急性毒性も極めて低
く、安全な医薬品である。従って、本物質を有効成分と
して含有する抗脱毛症剤は、化学療法剤による脱毛症阻
止に有用である。
【0012】本物質を含有する抗脱毛症剤は経口投与、
又は注射若しくは座薬のような非経口投与などの投与経
路で用いてもよい。経口投与は、それに適用される錠
剤、顆粒剤、散剤又はカプセル剤などである。それらの
組成物中に結合剤、包含剤、賦形剤、潤滑剤、崩壊剤又
は湿潤剤を含有していてもよい。また、経口用液体製剤
は、内用水剤、振とう合剤、懸濁液剤、乳剤、シロップ
剤の形態であってもよく、あるいは使用する前に再溶解
させる乾燥生成物の形態であってもよい。更に、このよ
うな液体製剤は、添加剤或いは保存剤のいずれを含有し
ていてもよい。注射剤、座剤又は軟膏等の非経口投与剤
においては、その組成物が安定剤、緩衝剤、保存剤又は
等張化剤などの添加剤を含んでいてもよい。なお、上記
組成物は水溶液、懸濁液、溶液、油性又は水性ビヒクル
中の乳液のような形態であってもよく、一方、活性成分
は使用する前に適当なビヒクル(例えば、発熱物質不含
の滅菌した水)で再溶解させる粉末であってもよい。
【0013】本発明の抗脱毛症剤は、人間及び動物に経
口的又は非経口的に投与することもできるが経口投与が
好ましい。経口投与は舌下投与を包含する。非経口投与
は注射、例えば皮下、筋肉、静脈注射、点滴及び直腸内
投与を含む。投与量は動物か人間により、また年齢、個
人差、病状などに影響されるので、場合によっては下記
範囲外の量を投与する場合もあるが、一般に人間を対象
とする場合、本物質の投与量は体重1kg、1日当たり1
0〜1000mgである。これを1回から3回に分けて投
与することができる。
【0014】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、これらは本発明の範囲を限定するものではな
い。実施例1 第1群(18匹)のF344雄ラット(日本チカールス
・リバー)に0.2重量%生理食塩水溶液のサイトシン
アラビノサイド20mg/kg量を腹腔内経路で生後8日目
から7日間連続して投与し、生後17日目の発毛状態を
観察した。第2群(18匹)のF344雄ラットに0.
1重量%生理食塩水溶液の本物質(クレスチン)10mg
/kgをサイトシンアラビノサイド20mg/kg量と併用し
て生後8日目から7日間連続して腹腔内投与した。第3
群(18匹)のF344雄ラットに0.5重量%生理食
塩水溶液の本物質(クレスチン)50mg/kgをサイトシ
ンアラビノサイド20mg/kg量と併用して生後8日目か
ら7日間連続して腹腔内投与した。第4群(8匹)のF
344雄ラットに育毛化粧品テタリス(商品名)50mg
/kgを生後8日目から7日間連続して腰部に塗布すると
同時に0.2重量%生理食塩水溶液のサイトシンアラビ
ノサイド20mg/kg量を生後8日目から7日間連続して
腹腔内投与した。無処置群として第5群(8匹)のF3
44雄ラットに生後8日目からサイトシンアラビノサイ
ドのかわりに生理食塩水溶液のみを7日間連続して腹腔
内投与した。各群のラットの生後17日目の脱毛状態を
観察した。結果を表2に示す。本物質(クレスチン)
は、サイトシンアラビノサイドによる脱毛を阻止した。
【0015】
【表2】
【0016】実施例2:カプセル剤の作製 圧力式自動充填機を用い、0号硬カプセルに本物質(ク
レスチン)を200mg充填し、カプセルを作製した。
【0017】
【発明の効果】本発明の抗脱毛症剤は、有効成分として
急性毒性が極めて低く、安全な本物質を含有するもので
あり、化学療法剤によって誘発される脱毛症の阻止に有
用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カワラタケ属に属する菌類より得られ
    る、蛋白質を約18〜38%含有する蛋白多糖体を含有
    することを特徴とする抗脱毛症剤。
JP4148136A 1992-05-14 1992-05-14 蛋白多糖体を含有する抗脱毛症剤 Pending JPH05345726A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005314330A (ja) * 2004-04-30 2005-11-10 Tadashi Goino 頭皮頭髪用組成物
WO2005112877A1 (ja) * 2004-05-21 2005-12-01 Furusatomura Development Center Co., Ltd. 頭皮頭髪用組成物

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