JP2003318997A - 二値化回路、無線通信装置および二値化方法 - Google Patents

二値化回路、無線通信装置および二値化方法

Info

Publication number
JP2003318997A
JP2003318997A JP2002119650A JP2002119650A JP2003318997A JP 2003318997 A JP2003318997 A JP 2003318997A JP 2002119650 A JP2002119650 A JP 2002119650A JP 2002119650 A JP2002119650 A JP 2002119650A JP 2003318997 A JP2003318997 A JP 2003318997A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
value
output
circuit
signal
level
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002119650A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3683550B2 (ja
Inventor
Shinpei Kubota
晋平 久保田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2002119650A priority Critical patent/JP3683550B2/ja
Priority to US10/413,134 priority patent/US7308045B2/en
Publication of JP2003318997A publication Critical patent/JP2003318997A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3683550B2 publication Critical patent/JP3683550B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03MCODING; DECODING; CODE CONVERSION IN GENERAL
    • H03M1/00Analogue/digital conversion; Digital/analogue conversion
    • H03M1/06Continuously compensating for, or preventing, undesired influence of physical parameters
    • H03M1/0602Continuously compensating for, or preventing, undesired influence of physical parameters of deviations from the desired transfer characteristic
    • H03M1/0604Continuously compensating for, or preventing, undesired influence of physical parameters of deviations from the desired transfer characteristic at one point, i.e. by adjusting a single reference value, e.g. bias or gain error
    • H03M1/0607Offset or drift compensation
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03MCODING; DECODING; CODE CONVERSION IN GENERAL
    • H03M1/00Analogue/digital conversion; Digital/analogue conversion
    • H03M1/12Analogue/digital converters

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Manipulation Of Pulses (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
  • Dc Digital Transmission (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 長い時間にわたって入力信号のレベルがほぼ
一定であっても正確に二値化する二値化回路、それを備
えた無線通信装置および二値化方法を提供する。 【解決手段】 二値化回路11は、復調信号Iから生成
される生成信号Kと0レベルとを比較してデータスライ
サ出力Jを出力するコンパレータ13と、生成信号Kの
直流レベルを検出して、その直流レベルを反転させた信
号をフィードバック出力Mとして出力するフィードバッ
ク回路14と、フィードバック出力Mと復調信号Iとを
加算して生成信号Kを出力する加算回路12とを備えて
いる。フィードバック回路14のオフセットキャンセラ
15は、生成信号Kが所定の範囲内である場合には0を
積分回路16に出力するので、復調信号Iが一定のレベ
ルを保ってもそれに追随せずに、ノイズによる誤りを防
止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入力信号を二値化
して出力する二値化回路、無線通信装置および二値化方
法に関するものであり、より詳細には、例えば受信信号
を復調して得られる復調信号を二値化する二値化回路、
無線周波数を用いて無線通信を行う上記二値化回路を備
えた無線通信装置、および復調信号を二値化する二値化
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、無線信号を受信する無線通信
装置においては、所定の構成によって受信信号をアナロ
グの復調信号に変換し、この復調信号を二値化回路を用
いて二値化することによって、送信された無線信号を復
元するようになっていた。
【0003】復調信号を二値化する二値化回路の一例
を、図10に基づいて説明する。
【0004】二値化回路41は、微分回路42とコンパ
レータ43とを備えている。
【0005】微分回路42は、入力信号の時間変化に応
じて、その時間変化の傾きレベルに応じた値を出力する
ものである。
【0006】コンパレータ43は、入力される複数の信
号レベルの大小関係を判別し、その結果に応じた所定の
信号を出力するものである。このコンパレータ43は、
入力される微分回路42の出力を図示しない0Vの信号
と比較して、微分回路42の出力の正負に応じた値を出
力する。
【0007】ここで、二値化回路41における信号波形
の一例を図11に基づいて説明する。
【0008】図11の最上段には、無線信号の送信する
側における、元々の二値化データ(元データ)Rを参考
のために示す。
【0009】図11の中段には、上記二値化データRを
変調して送信した無線信号を、受信して復調した復調器
44の出力である復調信号Qを示す。
【0010】図11の下段には、復調信号Qが微分回路
42およびコンパレータ43によって処理された、二値
化回路41の出力信号であるデータスライサ出力Uを示
す。
【0011】図10に戻ると、上記構成の二値化回路4
1に対して、図示しないアンテナなどから得られる受信
信号Nが、復調器44において復調信号Qに変換され
て、微分回路42に入力される。この微分回路42の出
力はコンパレータ43に入力される。コンパレータ43
は、入力される微分回路42の出力信号の正負に応じて
二値化を行い、データスライサ出力Uを出力する。
【0012】以上に示すように、二値化回路41によっ
て、復調信号Qを二値化してデータスライサ出力Uを得
ることができる。
【0013】次に、従来の二値化回路の他の一例につい
て、図12に基づいて説明する。
【0014】なお、以下においては、上述の部材と同じ
働きをする部材については、同じ符号を用いて参照し、
説明は省略する。
【0015】二値化回路45は、図12に示すように、
ローパスフィルタ(低域フィルタ:low-pass filter:L
PF)46とコンパレータ47とを備えている。
【0016】ローパスフィルタ46は、入力される信号
における所定のカットオフ周波数以上の成分を除去し
て、カットオフ周波数以下で振動する成分のみを出力す
るものである。
【0017】例えば、入力される信号における所定の周
波数以上の成分を交流(alternatingcurrent)成分と呼
び、その所定の周波数以下で振動する成分を直流(direc
t current)成分と呼ぶ場合には、ローパスフィルタ46
は、入力される信号の交流成分を除去して直流成分を出
力する。
【0018】コンパレータ47は、入力される複数の信
号レベルの大小関係を判別し、その結果に応じた所定の
信号を出力するものである。コンパレータ47は、復調
器44の出力である復調信号Qをローパスフィルタ46
の出力であるスライスレベルSと比較して、その大小関
係に応じた値を出力する。
【0019】ここで、二値化回路45における信号波形
の例を図13および図14に基づいて説明する。
【0020】図13の上段には、復調信号Qとスライス
レベルSとの時間変化を示す。図13の下段には、デー
タスライサ出力Uを示す。
【0021】また、図14の上段には、復調信号Qとス
ライスレベルSとを示す。図14の下段には、データス
ライサ出力Uを示す。
【0022】図12に戻ると、上記構成の二値化回路4
5に対して、図示しないアンテナなどから得られる受信
信号Nが復調器44において復調信号Qに変換される。
この復調信号Qは、ローパスフィルタ46およびコンパ
レータ47に入力される。
【0023】ローパスフィルタ46は、復調信号Qの直
流成分を取り出して、スライスレベルSとして出力す
る。
【0024】コンパレータ47は、復調信号Qとスライ
スレベルSとを比較して、その結果に応じた所定の値を
データスライサ出力Uとして出力する。
【0025】以上に示すように、二値化回路45によっ
て、復調信号Qのレベルに応じて変化するスライスレベ
ルSを用いて復調信号Qを二値化してデータスライサ出
力Uを得ることができる。
【0026】次に、従来の二値化回路のさらに他の一例
について、図15に基づいて説明する。
【0027】二値化回路48は、図15に示すように、
スライスレベル検出回路49とコンパレータ50とを備
えている。
【0028】スライスレベル検出回路49は、復調信号
Qの最大ホールド値MAX、最小ホールド値MINを利
用してスライスレベルSを生成して出力する回路であ
り、詳細については後述する。
【0029】コンパレータ50は、入力される複数の信
号レベルの大小関係を判別し、その結果に応じた所定の
値を出力するものである。コンパレータ50は、復調信
号QをスライスレベルSと比較して、その大小関係に応
じた値を出力する。
【0030】ここで、上述のスライスレベル検出回路4
9の詳細について説明する。
【0031】スライスレベル検出回路49は、最大値検
出回路51、最小値検出回路52、加算回路53、およ
びアンプ54を備えている。
【0032】最大値検出回路51は、入力される信号の
最大ピーク値を検出し保持して、最大ホールド値MAX
として出力する。最小値検出回路52は、入力される信
号の最小ピーク値を検出し保持して、最小ホールド値M
INとして出力する。加算回路53は、入力される信号
を加算して出力する。アンプ54は、入力される信号の
レベルを(1/2)倍して出力する。
【0033】ここで、二値化回路48の信号波形の一例
について、図16に基づいて説明する。
【0034】図16の上段には、無線信号を送信する側
における、元々の二値化データ(元データ)Rを参考の
ため示す。
【0035】図16の中段には、二値化データRを変調
して送信した無線信号を、受信して復調した復調器44
の出力を復調信号Qとして示す。
【0036】また、図16の中段には、さらに最大値検
出回路51の出力である最大ホールド値MAX、最小値
検出回路52の出力である最小ホールド値MIN、およ
びスライスレベル検出回路49の出力であるスライスレ
ベルSをも示す。
【0037】図16の下段には、復調信号Qおよびスラ
イスレベルSを用いて、コンパレータ50によって得ら
れるデータスライサ出力Uを示す。
【0038】図15に戻ると、上記構成の二値化回路4
8に対して、図示しないアンテナなどから得られる受信
信号Nが復調器44において復調信号Qに変換され、ス
ライスレベル検出回路49とコンパレータ50とに入力
される。
【0039】スライスレベル検出回路49においては、
最大値検出回路51と最小値検出回路52とが、それぞ
れ復調信号Qの最大値ホールド値MAXまたは最小ホー
ルド値MINを出力する。
【0040】加算回路53は、入力される最大値ホール
ド値MAXおよび最小ホールド値MINを加算して、出
力する。アンプ54は、入力される最大値ホールド値M
AXおよび最小ホールド値MINの和を、(1/2)倍し
て、スライスレベルSとして出力する。
【0041】したがって、以上の動作によって、スライ
スレベル検出回路49は、(MAX+MIN)/2の値
をスライスレベルSとして出力する。
【0042】コンパレータ50は、入力されるスライス
レベルSと復調信号Qとを比較して、その結果に応じた
所定の値を出力する。
【0043】以上に示すように、二値化回路48によっ
て、復調信号Qを二値化してデータスライサ出力Uを得
ることができる。
【0044】また、上述と同様の二値化回路のさらに他
の構成として、日本国の公開特許公報「特開平3−14
3012号公報(公開日:1991年6月18日)」に
記載された構成について、図17に基づいて説明する。
【0045】二値化回路55は、図17に示すように、
極大点検出部および極小点検出部56、極大値保持部5
7、極小値保持部58、中間レベル生成部59、および
比較器60を備えている。
【0046】ここで、上記構成の二値化回路55は、極
大値保持部57と極小値保持部58とを備えていること
が、上述の二値化回路48と異なっている。
【0047】一方、上記構成の二値化回路55におい
て、比較器60は上述のコンパレータ50に、極大点検
出部および極小点検出部56は、上述の最大値検出回路
51および最小値検出回路52に、中間レベル生成部5
9は上述の加算回路53とアンプ54とに対応してい
る。
【0048】上記の極大値保持部57と極小値保持部5
8とは、それぞれ、極大点検出部および極小点検出部5
6とは異なるタイムスケールを設定することによって、
より正確に最大ホールド値および最小ホールド値を求め
て、より正確に二値化を行うためのものである。
【0049】二値化回路55は、上記構成によって、例
えば図16に示す二値化回路48と同様の動作によっ
て、二値化を行うようになっている。
【0050】以上に示すように、二値化回路55によっ
て、復調信号Qを二値化してデータスライサ出力Uを得
ることができる。
【0051】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記構成にお
いては、所定のタイムスケールよりも長い時間に渡って
復調信号のレベルがほぼ一定となると、スライスレベル
がその一定レベルに追随してしまうので、そのレベルで
ノイズが生じると誤りを検出してしまう虞れがある。
【0052】すなわち、図10に示す二値化回路41の
動作の一例を示す図11においては、以下のような問題
を生じる虞れがある。
【0053】図11に示す一例においては、無線信号の
ノイズのため、復調信号Qに、タイミングP1において
ノイズを生じている。このため、タイミングP1におい
てデータスライサ出力Uに誤りの反転が生じている。
【0054】すなわち、復調信号Qのレベルがほぼ一定
である場合にノイズを検出すると、これによってデータ
スライサ出力Uに誤りを生じてしまう虞れがある。
【0055】また、特に、このタイミングP1のノイズ
は、時間変化の傾きが発散を生じるような形状となって
いる。このため、タイミングP1において反転したデー
タスライサ出力Uは、値が元に復帰しなくなっている。
【0056】これにより、タイミングP2付近で復調信
号が反転するまで、タイミングP1ないしP2におい
て、データスライサ出力Uに誤りが生じてしまう。
【0057】このように、微分回路42を用いた二値化
回路41は、ノイズに敏感に反応して誤りを生じてしま
うという虞れがある。また、誤りが発生した場合に、そ
の誤りが維持されて、結局ビット誤り率(bit error rat
e:BER)が悪化する虞れもある。
【0058】また、図12に示す二値化回路45におい
ては、図13および図14に示すように、以下のような
問題を生じる虞れがある。
【0059】図13に示すように、例えばタイミングP
3からP5のように、二値化するための復調信号Qは、
図示しない送信信号のレベルに応じて、所定の間、一定
のレベルを保つことがある。
【0060】一方、スライスレベルSは、ローパスフィ
ルタ46の出力であって、復調信号Qの直流レベルを示
すものである。
【0061】このため、上述のタイミングP3からP5
のように二値化するための復調信号Qが所定の時間以上
に一定のレベルを保つ場合には、タイミングP4からP
5までに示すようにスライスレベルSはその一定のレベ
ルに追随してしまう。
【0062】ここで、ローパスフィルタ46は上述のよ
うにカットオフ周波数以下で振動する成分を出力するも
のであるので、例えばこのカットオフ周波数における一
周期分の時間にわたって復調信号が一定のレベルを保つ
と、スライスレベルSが復調信号Qに追随することにな
る。すなわち、上記の一周期分の時間は、スライスレベ
ルSが復調信号Qに追随するタイムスケールに相当す
る。
【0063】したがって、この場合にはタイミングP4
からP5までに示すように、スライスレベルSが復調信
号Qとほぼ同じレベルとなるので、復調信号Qにおける
小さなノイズを検出して、仮想線で示すデータスライサ
出力Uのように誤りを生じてしまう虞れがある。
【0064】また、図14に示すように、上述とは反対
の構成として、例えばローパスフィルタ46におけるカ
ットオフ周波数を小さくして、このカットオフ周波数に
おける一周期分の時間を大きくしたローパスフィルタ4
6を用いる構成においても、以下のような問題を生じる
虞れがある。
【0065】この場合には、上述のように、スライスレ
ベルSが復調信号Qに追随するための時間を大きくして
いるので、例えば図14のタイミングP6ないしP7に
おいて示すように、スライスレベルSが復調信号Qに追
随しないことも生じ得る。この場合には、図14に示す
ように、データスライサ出力Uの誤りを生じてしまう。
【0066】したがって、図12に示す構成の二値化回
路によれば、ローパスフィルタ46における追随のタイ
ムスケールがあるため、このタイムスケールを短くした
場合には図13に示すようにノイズを検出することによ
る誤りを生じやすくなり、またこのタイムスケールを長
くした場合には図14に示すように復調信号に追随しな
いことによる誤りを生じやすくなるという問題がある。
【0067】また、例えば上述の二値化回路45が無線
通信装置に備えられる場合には、以下のような問題も生
じ得る。すなわち、無線通信装置においては、通常、例
えば無線信号の受け待ちの待機時間のような、受信信号
がない時間帯が存在する。したがって、例えば長い待機
時間の後に無線信号を受信し始める場合には、待機時間
における偽の信号レベルに対してスライスレベルが追随
し、その後に受信を開始した受信信号から得られた復調
信号のレベルに正しく追随するまでの長い時間にわたっ
て誤りを生じる虞れもある。
【0068】また、図15に示す二値化回路48におい
ては、図16に示すように、以下のような問題を生じる
虞れがある。
【0069】ここで、図16に示す一例においては、元
データRに示すように、タイミングP8までは、送信ま
たは受信を行わない待機状態に相当する。そして、タイ
ミングP8以降は、送信データまたは受信データのパケ
ットヘッダ部に相当する。
【0070】図16に示すように、タイミングP8まで
の待機状態においては、ノイズまたは妨害電波などの受
信によって得られる復調信号にスライスレベルが追随す
るため、データ受信開始直後のタイミングP8ないしP
9において、データスライサ出力には誤りが生じてい
る。
【0071】また、最大値検出回路51および最小値検
出回路52において得られる最大ホールド値MAXおよ
び最小ホールド値MINについても、タイミングP8ま
での待機状態においては、ノイズまたは妨害電波などの
受信によって得られる復調信号Qに追随してしまうこと
によって、誤りを生じる虞れがある。
【0072】すなわち、図16に示す一例においては、
最大ホールド値MAXが待機状態における偽の最大ホー
ルド値を記憶しているため、タイミングP10以降にお
いてデータスライサ出力Uに誤りが生じている。
【0073】また、図17に示す二値化回路55の動作
においても、二値化回路48と同様に、何らかのタイム
スケールを設定することには変わりがないので、例えば
受信の待機時間に偽の値に追随し、受信開始後に誤りを
生じる可能性がある。
【0074】以上のように、従来の二値化回路41・4
5・48・55の構成においては、例えば無線信号とし
てビット0の連続した信号が送信された場合、または無
線通信装置における待機状態の場合において、望ましく
ないレベルにスライスレベルが追随して維持され、誤差
を生じてしまう。
【0075】本発明は、上記の問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、長い時間にわたって入力信号
のレベルがほぼ一定であっても正確に二値化する二値化
回路、無線通信装置、および二値化方法を提供すること
にある。
【0076】
【課題を解決するための手段】本発明に係る二値化回路
は、上記課題を解決するために、所定の直流レベルを中
心として振動する入力信号を二値化した出力信号を出力
する二値化回路において、上記入力信号から生成された
生成信号と所定のレベル電圧とを比較して上記出力信号
を出力するコンパレータと、上記生成信号の上記直流レ
ベルを検出して、上記直流レベルを反転させた信号をフ
ィードバック出力として出力するフィードバック回路
と、上記フィードバック出力と上記入力信号とを加算し
て得た上記生成信号を出力する加算器とを備えているこ
とを特徴としている。
【0077】上記構成によれば、直流レベルの周りで振
動する入力信号に対して、入力信号の直流レベルを検出
してそれを反転させたフィードバック出力を加算するの
で、直流レベルがキャンセルされ、得られる生成信号は
0を中心として振動する信号となる。
【0078】ここで、上記所定のレベル電圧とは、この
生成信号の振動の中心レベルである0レベルに相当す
る。
【0079】したがって、コンパレータによって振動の
中心レベルを基準として二値化するので、適切に二値化
できる。
【0080】また、上記構成において、例えば以下に示
すような構成によって、適切なフィードバック出力が得
られるようにすれば、長い時間にわたって入力信号のレ
ベルがほぼ一定であっても正確に二値化することができ
る。
【0081】また、上記構成によれば、例えば以下に示
す出力抑制回路を用いて、上記コンパレータに入力する
信号値を確実に一定の範囲内に収めて、より正確に二値
化することができる。
【0082】したがって、本発明によれば、例えば時分
割多元接続(Time Division Multiple Access:TDMA)やス
ペクトル拡散方式の周波数ホッピング(Frequency Hoppi
ng:FH)方式等、送受信が時分割されているような方式で
の無線信号の送受信のように、信号レベルの直流レベル
が急激に変化することがあっても、正確に二値化して、
送信された無線信号を復元できる二値化回路を提供する
ことができる。また、その他パケット交換による無線通
信において、二値化を行うためのプリアンブルが少ない
無線規格による無線通信であっても、正確に二値化し
て、送信された無線信号を復元できる二値化回路を提供
することができる。
【0083】本発明に係る二値化回路は、上記課題を解
決するために、上記構成において、上記フィードバック
回路は、上記生成信号の入力値と、所定の閾値範囲を定
める最大制限値及び最小制限値とに応じて、上記入力値
が上記閾値範囲内である場合には0を出力値として出力
し、上記入力値が上記最大制限値よりも大きい場合には
上記入力値と上記最大制限値との差を反転させた値を出
力値として出力し、上記入力値が上記最小制限値よりも
小さい場合には上記入力値と上記最小制限値との差を反
転させた値を出力値として出力するオフセットキャンセ
ラ回路と、上記出力値を積分した値を上記フィードバッ
ク出力として出力する積分回路とを含んでいることを特
徴としている。
【0084】ここで、以下では、上記オフセットキャン
セラ回路の出力を、オフセットキャンセラ出力と呼ぶ。
このオフセットキャンセラ出力は、上述した従来のスラ
イスレベルを用いて二値化する構成におけるスライスレ
ベルを反転させた量に相当する。そして、オフセットキ
ャンセラ出力と入力信号との和である生成信号は、入力
信号とスライスレベルとの差を表す信号に相当する。
【0085】また、上記積分回路とは、入力される信号
を積分して出力するものである。この場合の出力は、入
力される信号の時間変化の傾きをなまらせて出力するこ
とに相当する。したがって、この積分回路は、いわゆる
ローパスフィルタ(低域フィルタ:low-pass filter)で
あってもよい。このローパスフィルタは、入力される信
号における所定の周波数以上の成分を除去して、その所
定の周波数以下で振動する成分のみを出力するものであ
る。
【0086】上記二値化回路は、上記構成において、以
下のように動作する。ここで、簡単のために、生成信号
の値に応じて場合分けをして動作を説明する。
【0087】まず、上記入力される上記生成信号の入力
値が、上記最大制限値よりも大きい場合を考える。
【0088】この場合には、オフセットキャンセラ出力
として、入力値と最大制限値との差を反転させた値とし
て、負の値が出力される。オフセットキャンセラ出力は
積分回路によって積分され、その後にフィードバック出
力として出力される。そして、このフィードバック出力
が入力信号と加算されて生成信号となる。したがって、
負のオフセットキャンセラ出力が、積分回路により積分
されて、入力信号に加算されるので、生成される生成信
号の値は減少する。
【0089】これにより、結局、生成信号の値が最大制
限値に近づくようにされる。
【0090】すなわち、例えば従来の構成におけるスラ
イスレベルを用いて説明すると、入力信号とスライスレ
ベルとの差としての生成信号が減少するということは、
最大制限値よりも大きな値の入力値に対して追随するよ
うにスライスレベルが増加することに相当する。
【0091】したがって、例えば入力信号の直流レベル
が急激に変化した場合であっても、適切に追随して、正
しく二値化することができる。
【0092】また、上記入力される上記生成信号の入力
値が、上記最小制限値よりも小さい場合も、同様であ
る。
【0093】すなわち、この場合には、オフセットキャ
ンセラ出力として、入力値と最小制限値との差を反転さ
せた値として、正の値が出力される。したがって、生成
される生成信号の値は増加して、最小制限値に近づくよ
うにされる。
【0094】これにより、上述と同様に、例えば入力信
号の直流レベルが急激に変化した場合であっても、適切
に追随して、正しく二値化することができる。
【0095】一方、上記入力される上記生成信号の入力
値が最大制限値と最小制限値との間の閾値範囲にある場
合には、オフセットキャンセラ出力として0が出力され
る。
【0096】このオフセットキャンセラ出力が積分回路
によって積分され、入力信号に加算される。ここで、オ
フセットキャンセラ出力は0なので、積分回路によるフ
ィードバック出力は変化しない。
【0097】したがって、この場合には、生成信号の値
は、入力信号の変化量と同じだけ変化する。すなわち、
例えば入力信号が変化しない時は生成信号も変化しな
い。
【0098】これにより、入力信号がほぼ一定のレベル
に所定の時間にわたって維持されたとしても、生成信号
は入力信号の変化量と同じだけしか変化しないので、入
力信号のレベルに無駄に追随させない。
【0099】したがって、入力信号において同じレベル
が維持される場合であっても、安定した出力を得ること
ができる。これにより、ビット誤り率(bit error rate:
BER)を低く維持して、入力信号を復元することができ
る。
【0100】なお、上述の、また以下に説明する、本発
明に係る二値化回路における一手段としての各部材は、
所定の機能を実現する構成であればよく、例えば所定の
回路素子を組み合わせて実現するものであってもよい
し、または所定のプログラム可能な回路素子におけるプ
ログラムによって機能ブロックとして実現するものであ
ってもよい。
【0101】また、所定の閾値範囲を定める上記最大制
限値及び上記最小制限値は、入力信号の特性に応じて予
め定めておく構成であってもよいし、または例えば以下
に説明するように入力信号の特性に応じて適切な値に変
化可能とする構成であってもよい。
【0102】したがって、長い時間にわたって入力信号
のレベルがほぼ一定であっても正確に二値化する二値化
回路を提供することができる。
【0103】本発明に係る二値化回路は、上記課題を解
決するために、上記構成において、上記オフセットキャ
ンセラ回路は、上記入力値と上記最大制限値とを比較
し、または上記入力値と上記最小制限値とを比較した結
果に応じた選択出力を行う比較回路と、上記最大制限値
と上記入力値との差分、または上記最小制限値と上記入
力値との差分を計算して出力する演算回路と、上記選択
出力に応じて、上記演算回路の上記差分を選択して、上
記出力値として出力するスイッチング回路とを含んでい
ることを特徴としている。
【0104】上記構成において、上記二値化回路の上記
オフセットキャンセラ回路は、以下のように動作する。
【0105】上記入力される生成信号の入力値は、比較
回路と演算回路とに入力される。
【0106】比較回路は、入力値と最大制限値とを比較
し、または入力値と最小制限値とを比較した結果に応じ
た選択出力をスイッチング回路に出力する。この選択出
力の値は、比較した結果が互いに区別できるものであれ
ばどのような値でもよい。
【0107】演算回路は、最大制限値と入力値との差
分、または最小制限値と入力値との差分を計算して、ス
イッチング回路に出力する。
【0108】スイッチング回路は、比較回路からの選択
出力に応じて、演算回路から入力される差分を選択し
て、上述のオフセットキャンセラ出力として出力する。
【0109】これによって、上述の本発明に係る二値化
回路を、簡単な構成で実現することができる。
【0110】本発明に係る二値化回路は、上記課題を解
決するために、上記構成において、上記オフセットキャ
ンセラ回路の上記最大制限値および上記最小制限値を変
化させる制限値変化回路を備えていることを特徴として
いる。
【0111】上記構成において、上記制限値変化回路を
用いて、上記オフセットキャンセラ回路の上記最大制限
値および上記最小制限値を適切に変化させると、さらに
正確で追随性のよい二値化回路を実現することができ
る。
【0112】ここで、上述の本発明に係る二値化回路
は、例えば入力値が最大制限値よりも大きい場合および
入力値が最小制限値よりも小さい場合には、入力信号の
直流レベルが急激に変化した場合であっても、適切に追
随して、正しく二値化することができる。
【0113】また、入力値が最大制限値と最小制限値と
の間の閾値範囲にある場合には、入力信号において同じ
レベルが維持される場合であっても、追随せずに、安定
した出力を得ることができる。
【0114】したがって、生成信号の入力値に応じて、
またはそれに対応する入力信号の値に応じて、またはそ
の他の理由によって、最大制限値および最小制限値を適
切に変化させれば、上述の効果を確実に得ることができ
る。
【0115】例えば、上記制限値変化回路は、入力信号
が入力され始める直後において、入力値が最大制限値よ
りも大きいか又は入力値が最小制限値よりも小さくなる
ように、最大制限値および最小制限値を変化させる構成
であってもよい。
【0116】この構成によれば、入力信号が入力され始
める直後において、生成信号の値を入力信号の値に素早
く追随させることができる。
【0117】また例えば、上記制限値変化回路は、入力
信号が入力され始めてから所定の時間経過後には、入力
値が最大制限値と最小制限値との間の閾値範囲にあるよ
うに、最大制限値および最小制限値を変化させる構成で
あってもよい。
【0118】この構成によれば、入力信号が入力され始
めてから所定の時間経過後において、入力信号において
同じレベルが維持される場合であっても、生成信号の値
を入力信号の値に追随させずに、安定した出力を得るこ
とができる。
【0119】本発明に係る二値化回路は、上記課題を解
決するために、上記構成において、上記積分回路の時定
数を変化させる時定数変化回路を備えていることを特徴
としている。
【0120】ここで、積分回路は、入力される信号の時
間変化の傾きをなまらせて出力するものであり、例え
ば、入力される信号の成分のうち、所定の時定数に対応
する周波数以上の成分を除去して、その所定の周波数以
下で振動する成分のみを出力するものである。
【0121】上記構成において、上記時定数変化回路を
用いて、上記積分回路の時定数を適切に変化させると、
より正確で追随性のよい二値化回路を実現することがで
きる。
【0122】例えば、上記時定数変化回路は、入力信号
が入力され始める直後において、通常入力信号が変化す
る時間スケールよりも、上記時定数を小さくする構成で
あってもよい。
【0123】この構成によれば、入力信号が入力され始
める直後において、生成信号の値を入力信号の値に素早
く追随させることができる。
【0124】また例えば、上記時定数変化回路は、入力
信号が入力され始めてから所定の時間経過後には、通常
入力信号が変化する時間スケールよりも、上記時定数を
大きくする構成であってもよい。
【0125】この構成によれば、入力信号が入力され始
めてから所定の時間経過後において、入力信号において
同じレベルが維持される場合であっても、生成信号の値
を入力信号の値に追随させずに、安定した出力を得るこ
とができる。
【0126】本発明に係る二値化回路は、上記課題を解
決するために、上記構成において、上記加算器から入力
される上記生成信号である生成値と、出力を抑制するた
めの抑制度と、所定の抑制範囲を定める最大抑制値およ
び最小抑制値とに応じて、上記生成値が上記抑制範囲内
である場合には上記生成値を抑制出力値として出力し、
上記生成値が上記最大抑制値よりも大きい場合には上記
生成値と上記最大抑制値との差に上記抑制度を掛けた値
に上記最大抑制値を加えた値を抑制出力値として出力
し、上記生成値が上記最小抑制値よりも小さい場合には
上記生成値と上記最小抑制値との差に上記抑制度を掛け
た値に上記最小抑制値を加えた値を抑制出力値として出
力する出力抑制回路を備え、上記抑制出力値は、上記コ
ンパレータおよび上記フィードバック回路に入力される
ことを特徴としている。
【0127】ここで、上記抑制度は、例えば0以上1未
満となるように設定される。
【0128】上記構成において、上記出力抑制回路は、
上記加算器から上記生成信号である生成値が入力される
と、抑制度、最大抑制値、および最小抑制値の値に応じ
て、以下のように動作する。
【0129】まず、生成値が、最大抑制値と最小抑制値
とで定められる抑制範囲内にある場合には、その生成値
をコンパレータおよびフィードバック回路に出力する。
【0130】また、生成値が、最大抑制値よりも大きい
場合には、生成値と最大抑制値との差に抑制度を掛けた
値に、最大抑制値を加えた値をコンパレータおよびフィ
ードバック回路に出力する。
【0131】また、生成値が最小抑制値よりも小さい場
合には、生成値と最小生成値との差に抑制度を掛けた値
に最小抑制値を加えた値をコンパレータおよびフィード
バック回路に出力する。
【0132】したがって、入力される生成値の振幅が大
きい場合であってもその振幅を小さくすることができ
る。
【0133】ここで、入力信号の特性に応じて、上記の
生成信号の振幅を適切に小さくして出力すれば、誤りを
減らしてより正確に二値化することもできる。
【0134】すなわち、例えば入力信号においては、周
波数に応じて典型的な振幅が異なることもある。例え
ば、二値化回路が無線通信装置に備えられる場合におい
て、復調信号を得るためのフィルタの特性や、送信側に
おける送信スプリアス出力(spurious output)抑制のた
めのフィルタの特性によって、周波数ごとに復調信号の
振幅が異なる場合がある。この場合に、単に振幅の大き
な周波数の場合に合わせて設定を行うと、この周波数に
おける振幅の大きな振動に合わせて二値化が行われるこ
とになり、誤りを生じる虞れもある。
【0135】ここで上述の出力抑制回路を用いて、入力
される生成値の振幅が大きい場合であってもその振幅を
小さくして、確実に正確な二値化を行うことができる。
【0136】本発明に係る二値化回路は、上記課題を解
決するために、上記構成において、上記出力抑制回路
は、上記生成値と上記最大抑制値とを比較し、または上
記生成値と上記最小抑制値とを比較した結果に応じた比
較出力を行う比較回路と、上記生成値と上記最大抑制値
との差に上記抑制度を掛けた値に上記最大抑制値を加え
た値を計算して設定値として出力するか、または上記生
成値と上記最小抑制値との差に上記抑制度を掛けた値に
上記最小抑制値を加えた値を計算して設定値として出力
する演算回路と、上記比較出力に応じて、上記演算回路
の上記設定値を選択して、上記抑制出力値として出力す
るスイッチング回路とを含んでいることを特徴としてい
る。
【0137】上記構成において、上記二値化回路の上記
出力抑制回路は、以下のように動作する。
【0138】上記加算器から入力される上記生成信号で
ある生成値は、比較回路と演算回路とに入力される。
【0139】比較回路は、生成値と最大抑制値とを比較
し、または生成値と最小抑制値とを比較した結果に応じ
た比較出力をスイッチング回路に出力する。この比較出
力の値は、比較した結果が互いに区別できるものであれ
ばどのような値でもよい。
【0140】演算回路は、生成値と最大抑制値との差に
抑制度を掛けた値に最大抑制値を加えた値を計算して設
定値としてスイッチング回路に出力するか、または生成
値と最小抑制値との差に抑制度を掛けた値に最小抑制値
を加えた値を計算して設定値としてスイッチング回路に
出力する。
【0141】スイッチング回路は、比較回路からの比較
出力に応じて、演算回路から入力される設定値を選択し
て、上述の抑制出力値として出力する。
【0142】これによって、上述の本発明に係る二値化
回路を、簡単な構成で実現することができる。
【0143】本発明に係る二値化回路は、上記課題を解
決するために、上記構成において、上記出力抑制回路の
上記最大抑制値および上記最小抑制値を変化させる抑制
値変化回路を備えていることを特徴としている。
【0144】上記構成において、上記抑制値変化回路を
用いて、上記出力抑制回路の上記最大抑制値および上記
最小抑制値を適切に変化させると、さらに正確で追随性
のよい二値化回路を実現することができる。
【0145】すなわち、生成信号である生成値に応じ
て、またはそれに対応する入力信号の値に応じて、また
はその他の理由によって、最大抑制値および最小抑制値
を適切に変化させれば、上述の効果を確実に得ることが
できる。
【0146】例えば、上記抑制値変化回路は、入力信号
が入力され始める直後において、生成値が最大抑制値よ
りも大きいか又は生成値が最小抑制値よりも小さくなる
ように、最大抑制値および最小抑制値を変化させる構成
であってもよい。
【0147】この構成によれば、入力信号が入力され始
める直後において、最大抑制値および最小抑制値の絶対
値を小さな値に設定して、生成信号の値を入力信号の値
に素早く追随させることができる。
【0148】また例えば、上記抑制値変化回路は、入力
信号が入力され始めてから所定の時間経過後には、生成
値が最大抑制値と最小抑制値との間の抑制範囲にあるよ
うに、最大抑制値および最小抑制値を変化させる構成で
あってもよい。
【0149】この構成によれば、入力信号が入力され始
めてから所定の時間経過後において、最大抑制値および
最小抑制値の絶対値を大きな値に設定して、入力信号に
おいて同じレベルが維持される場合であっても、生成信
号の値を入力信号の値に追随させずに、安定した出力を
得ることができる。
【0150】本発明に係る二値化回路は、上記課題を解
決するために、上記構成において、上記出力抑制回路の
上記抑制度を変化させる抑制度変化回路を備えているこ
とを特徴としている。
【0151】上記構成において、上記抑制度変化回路を
用いて、上記出力抑制回路の上記抑制度を適切に変化さ
せると、さらに正確で追随性のよい二値化回路を実現す
ることができる。
【0152】すなわち、生成信号である生成値に応じ
て、またはそれに対応する入力信号の値に応じて、また
はその他の理由によって、抑制度を適切に変化させれ
ば、上述の効果を確実に得ることができる。
【0153】例えば、上記抑制度変化回路は、入力信号
が入力され始める直後において、抑制度を小さい値に変
化させる構成であってもよい。
【0154】この構成によれば、入力信号が入力され始
める直後において、抑制度を小さな値に設定して、生成
信号の値を入力信号の値に素早く追随させることができ
る。
【0155】また例えば、上記抑制度変化回路は、入力
信号が入力され始めてから所定の時間経過後には、抑制
度を大きな値に変化させる構成であってもよい。
【0156】この構成によれば、入力信号が入力され始
めてから所定の時間経過後において、抑制度を大きな値
に設定して、入力信号において同じレベルが維持される
場合であっても、生成信号の値を入力信号の値に追随さ
せずに、安定した出力を得ることができる。
【0157】本発明に係る二値化回路は、上記課題を解
決するために、上記構成において、上記生成信号である
生成値と、所定の遮断範囲を定める最大遮断値および最
小遮断値とに応じて、上記生成値が上記遮断範囲内であ
る場合には上記生成値を遮断出力値として出力し、上記
生成値が上記最大遮断値よりも大きい場合には上記最大
遮断値を遮断出力値として出力し、上記生成値が上記最
小遮断値よりも小さい場合には上記最小遮断値を遮断出
力値として出力する出力ホールド回路を備え、上記遮断
出力値は、上記コンパレータおよび上記フィードバック
回路に入力されることを特徴としている。
【0158】上記構成において、上記出力ホールド回路
は、上記加算器から上記生成信号である生成値が入力さ
れると、最大遮断値および最小遮断値の値に応じて、以
下のように動作する。
【0159】まず、生成値が、最大遮断値と最小遮断値
とで定められる遮断範囲内にある場合には、その生成値
をコンパレータおよびフィードバック回路に出力する。
【0160】また、生成値が最大遮断値よりも大きい場
合には、最大遮断値をコンパレータおよびフィードバッ
ク回路に出力する。
【0161】また、生成値が最小遮断値よりも小さい場
合には、最小遮断値をコンパレータおよびフィードバッ
ク回路に出力する。
【0162】すなわち、上記構成の出力ホールド回路を
備えた二値化回路は、上述の出力抑制回路を備えた二値
化回路において、抑制度を0とし、最大抑制値を最大遮
断値とし、最小抑制値を最小遮断値とした場合に相当す
る。
【0163】したがって、入力される生成値の振幅が大
きい場合であっても、その振幅を確実に上述の遮断範囲
内にして、小さくすることができる。
【0164】ここで、入力信号の特性に応じて上記の生
成信号の振幅を適切に小さくして出力すれば、上述と同
様に、誤りを減らしてより正確に二値化することもでき
る。
【0165】本発明に係る二値化回路は、上記課題を解
決するために、上記構成において、上記出力ホールド回
路は、上記生成値と上記最大遮断値とを比較し、または
上記生成値と上記最小遮断値とを比較した結果に応じた
比較出力を行う比較回路と、上記最大遮断値を設定値と
して出力するか、または上記最小遮断値を設定値として
出力する演算回路と、上記比較出力に応じて、上記演算
回路の上記設定値を選択して、上記遮断出力値として出
力するスイッチング回路とを含んでいることを特徴とし
ている。
【0166】上記構成において、上記二値化回路の上記
出力ホールド回路は、以下のように動作する。
【0167】上記加算器から入力される上記生成信号で
ある生成値は、比較回路と演算回路とに入力される。
【0168】比較回路は、生成値と最大遮断値とを比較
し、または生成値と最小遮断値とを比較した結果に応じ
た比較出力をスイッチング回路に出力する。この比較出
力の値は、比較した結果が互いに区別できるものであれ
ばどのような値でもよい。
【0169】演算回路は、最大遮断値を設定値としてス
イッチング回路に出力するか、または最小遮断値を設定
値としてスイッチング回路に出力する。
【0170】スイッチング回路は、比較回路からの比較
出力に応じて、演算回路から入力される設定値を選択し
て、上述の遮断出力値として出力する。
【0171】これによって、上述の本発明に係る二値化
回路を、簡単な構成で実現することができる。
【0172】本発明に係る二値化回路は、上記課題を解
決するために、上記構成において、上記出力ホールド回
路の上記最大遮断値および上記最小遮断値を変化させる
遮断値変化回路を備えていることを特徴としている。
【0173】上記構成において、上記遮断値変化回路を
用いて、上記出力ホールド回路の上記最大遮断値および
上記最小遮断値を適切に変化させると、より正確で追随
性のよい二値化回路を実現することができる。
【0174】すなわち、生成信号である生成値に応じ
て、またはそれに対応する入力信号の値に応じて、また
はその他の理由によって、最大遮断値および最小遮断値
を適切に変化させれば、上述の効果を確実に得ることが
できる。
【0175】例えば、上記遮断値変化回路は、入力信号
が入力され始める直後において、生成値が最大遮断値よ
りも大きいか又は生成値が最小遮断値よりも小さくなる
ように、最大遮断値および最小遮断値を変化させる構成
であってもよい。
【0176】この構成によれば、入力信号が入力され始
める直後において、最大遮断値および最小遮断値の絶対
値を小さな値に設定して、生成信号の値を入力信号の値
に素早く追随させることができる。
【0177】また例えば、上記遮断値変化回路は、入力
信号が入力され始めてから所定の時間経過後には、生成
値が最大遮断値と最小遮断値との間の遮断範囲にあるよ
うに、最大遮断値および最小遮断値を変化させる構成で
あってもよい。
【0178】この構成によれば、入力信号が入力され始
めてから所定の時間経過後において、最大遮断値および
最小遮断値の絶対値を大きな値に設定して、入力信号に
おいて同じレベルが維持される場合であっても、生成信
号の値を入力信号の値に追随させずに、安定した出力を
得ることができる。
【0179】本発明に係る二値化回路は、上記課題を解
決するために、所定の直流レベルを中心として振動する
入力信号の上記直流レベルを検出して出力するローパス
フィルタと、上記入力信号と上記直流レベルとを比較す
ることによって得られる出力信号を出力するコンパレー
タとを備える二値化回路において、上記入力信号と上記
直流レベルとのレベル差、および所定の閾値範囲を定め
る最大制限値と最小制限値とに応じて、上記レベル差が
上記閾値範囲内である場合には0を出力値として出力
し、上記レベル差が上記最大制限値よりも大きい場合に
は上記レベル差と上記最大制限値との差を出力値として
出力し、上記レベル差が上記最小制限値よりも小さい場
合には上記レベル差と上記最小制限値との差を出力値と
して出力するオフセット生成部を含んでおり、上記ロー
パスフィルタは、上記出力値を用いて検出した上記直流
レベルを上記コンパレータおよび上記オフセット生成部
に出力することを特徴としている。
【0180】上記二値化回路は、上記構成において、以
下のように動作する。
【0181】まず、上記入力信号と上記直流レベルとの
レベル差が、上記最大制限値よりも大きい場合を考え
る。
【0182】この場合には、オフセット生成部の出力と
して、レベル差と最大制限値との差が正の出力値として
出力される。この出力値から、ローパスフィルタによっ
て直流レベルが検出され、コンパレータおよびオフセッ
ト生成部に出力される。
【0183】ここで、上記の出力値は正の値であるの
で、ローパスフィルタによって検出される直流レベルは
増加する。
【0184】一方、この検出された直流レベルは、オフ
セット生成部に入力される。ここで、入力信号が変化し
ないとすると、直流レベルが増加することによってレベ
ル差は減少する。
【0185】すなわち、この場合には、レベル差を減少
させて、入力信号の変化に対して追随するように、オフ
セット生成部の出力が変化する。
【0186】したがって、例えば入力信号の直流レベル
が急激に変化した場合であっても、適切に追随して、正
しく二値化することができる。
【0187】また、上記入力信号と上記直流レベルとの
レベル差が、上記最小制限値よりも小さい場合も、同様
である。
【0188】すなわち、この場合には、オフセット生成
部の出力として、レベル差と最小制限値との差が負の出
力値として出力される。したがって、直流レベルは減少
して、レベル差が最小制限値に近づくようにされる。
【0189】これにより、上述と同様に、例えば入力信
号の直流レベルが急激に変化した場合であっても、適切
に追随して、正しく二値化することができる。
【0190】一方、上記入力信号と上記直流レベルとの
レベル差が、最大制限値と最小制限値との間の閾値範囲
にある場合には、オフセット生成部の出力として0が出
力される。
【0191】この場合に、直流レベルは変化しない。こ
れにより、入力信号がほぼ一定のレベルに所定の時間に
わたって維持されたとしても、入力信号のレベルに無駄
に追随させない。
【0192】したがって、入力信号において同じレベル
が維持される場合であっても、安定した出力を得ること
ができる。
【0193】本発明に係る無線通信装置は、上記課題を
解決するために、本発明に係る二値化回路のいずれか一
つを備えていることを特徴としている。
【0194】上述のように、本発明に係る二値化回路
は、長い時間にわたって入力信号のレベルがほぼ一定で
あっても正確に二値化することのできる二値化回路であ
る。したがって、上記無線通信装置は、上記二値化回路
を用いて、入力信号のレベルがほぼ一定であっても正確
に二値化して、安定した無線通信を実現することができ
る。
【0195】本発明に係る無線通信装置は、上記課題を
解決するために、上記構成において、スペクトル拡散方
式による無線通信を行うことを特徴としている。
【0196】上記構成によれば、スペクトル拡散方式の
無線通信の際に、安定した無線通信を行う無線通信装置
を実現することができる。
【0197】本発明に係る二値化方法は、上記課題を解
決するために、所定の直流レベルを中心として振動する
入力信号を二値化して出力信号を出力する二値化方法に
おいて、上記入力信号から生成された生成信号を用いて
上記直流レベルを検出して、上記直流レベルを反転させ
た信号をフィードバック出力として出力する工程と、上
記入力信号とフィードバック出力とを加算して生成信号
として出力する工程と、上記生成信号と所定のレベル電
圧とを比較することによって得られる上記出力信号を出
力する工程とを含んでいることを特徴としている。
【0198】上記構成によれば、上述した二値化回路の
動作と同様の動作によって、振動の中心レベルを基準と
して二値化するので、適切に二値化できる。
【0199】また、上記構成において、例えば以下に示
すような構成によって、適切なフィードバック出力が得
られるようにすれば、長い時間にわたって入力信号のレ
ベルがほぼ一定であっても正確に二値化することができ
る。
【0200】本発明に係る二値化方法は、上記課題を解
決するために、上記構成において、上記フィードバック
出力として出力する工程は、上記生成信号の入力値と、
所定の閾値範囲を定める最大制限値及び最小制限値とに
応じて、上記入力値が上記閾値範囲内である場合には0
を出力値として出力し、上記入力値が上記最大制限値よ
りも大きい場合には上記入力値と上記最大制限値との差
を反転させた値を出力値として出力し、上記入力値が上
記最小制限値よりも小さい場合には上記入力値と上記最
小制限値との差を反転させた値を出力値として出力する
工程と、上記出力値を用いて上記直流レベルを反転させ
た信号を検出して出力する工程とを含んでいることを特
徴としている。
【0201】上記構成によれば、上述した二値化回路と
同様の動作によって、同様の効果を得ることができる。
【0202】すなわち、上記生成信号の入力値が最大制
限値と最小制限値との間の閾値範囲にある場合には0を
出力し、それを用いて検出して出力するので、フィード
バック出力は変化しない。
【0203】したがって、この場合には、入力信号が変
化しない時は生成信号も変化させずに、入力信号がほぼ
一定のレベルに所定の時間にわたって維持されたとして
も入力信号のレベルに無駄に追随させない。したがっ
て、入力信号において同じレベルが維持される場合であ
っても、安定した出力を得ることができる。
【0204】本発明に係る二値化方法は、上記課題を解
決するために、所定の直流レベルを中心として振動する
入力信号の上記直流レベルを検出し、上記入力信号と上
記直流レベルとを比較することによって得られる出力信
号を出力する二値化方法において、検出した上記直流レ
ベルと上記入力信号とのレベル差を計測する工程と、上
記入力信号と前回の上記直流レベルとのレベル差、およ
び所定の閾値範囲を定める最大制限値と最小制限値とに
応じて、上記レベル差が上記閾値範囲内である場合には
0を出力値として出力し、上記レベル差が上記最大制限
値よりも大きい場合には上記レベル差と上記最大制限値
との差を出力値として出力し、上記レベル差が上記最小
制限値よりも小さい場合には上記レベル差と上記最小制
限値との差を出力値として出力する工程と、上記出力値
を用いて上記直流レベルを検出する工程とを含んでいる
ことを特徴としている。
【0205】上記構成によれば、上述した二値化回路と
同様の動作によって、同様の効果を得ることができる。
【0206】すなわち、上記入力信号と上記直流レベル
とのレベル差が、最大制限値と最小制限値との間の閾値
範囲にある場合には、0を出力値として、それを用いて
直流レベルを検出するので、入力信号がほぼ一定のレベ
ルに所定の時間にわたって維持されたとしても、直流レ
ベルを変化させず、安定した出力を得ることができる。
【0207】本発明に係る二値化方法は、上記課題を解
決するために、入力信号と上記入力信号から検出した直
流レベルとの差分に応じて二値化を行う二値化方法にお
いて、上記入力信号と前に検出した上記直流レベルとの
差分を変換してオフセットとして出力する工程と、上記
オフセットから上記入力信号の直流レベルを検出する工
程とを含んでいることを特徴としている。
【0208】上記構成において、上記二値化方法は、入
力信号と前に検出した直流レベルとの差分を変換してオ
フセットとして出力し、オフセットから入力信号の直流
レベルを検出し、入力信号と検出した直流レベルとの差
分に応じて二値化を行う。これを繰り返すことによっ
て、入力信号を二値化して出力するようになっている。
【0209】上記構成において、入力信号と前に検出し
た直流レベルとの差分を適切に変換してオフセットとし
て出力すれば、長い時間にわたって入力信号のレベルが
ほぼ一定であっても、オフセットから検出する直流レベ
ルを変化させることなく、正確に二値化することができ
る。
【0210】すなわち、上記構成における差分の変換
は、上述のように、差分が所定の制限範囲内であれば0
を出力する変換ならば、上述の効果を得ることができ
る。
【0211】また、上記構成における差分の変換が、所
定の制限範囲内の差分に対して0でない所定量を出力す
るような差分の変換であっても、例えば入力信号のレベ
ルがほぼ一定となる時間の上限が分かっている場合に
は、出力する所定量の大きさを調節して、オフセットか
ら検出する直流レベルの変化を所定の範囲内に収めて、
正しく二値化することもできる。
【0212】また、上記構成において、入力信号と検出
した直流レベルとの差分に応じて二値化を行う際には、
例えば上述のように、直流レベルを反転させた信号と入
力信号とを加算した生成信号と所定のレベル電圧として
の0レベルとを比較することによって二値化する構成で
あってもよい。この場合には、上述のように、例えば差
分を反転した量をオフセットとして出力し、そのオフセ
ットから入力信号の直流レベルを反転した量を検出する
構成であってもよい。または、例えば差分からオフセッ
トを出力し、オフセットから得た直流レベルを反転して
出力する構成であってもよい。
【0213】または、例えば上述のように、単に入力信
号と直流レベルとを比較することによって二値化する構
成であってもよい。
【0214】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕本発明の一実施
の形態について図1ないし図3に基づいて説明すると以
下の通りである。
【0215】本発明に係る無線通信装置は、周波数偏移
変調(frequency shift keying:FSK)などの変調方式の無
線信号(無線周波数信号(radio frequency signal:RF信
号))を受信して復号するためのものである。上記無線通
信装置は、例えばBluetooth(商標)のような無線信号
の送受信を行うことができる。また、上記無線通信装置
は、スペクトル拡散方式による無線通信を行うことがで
きる。
【0216】上記無線通信装置は、本発明に係る二値化
回路を含んでいる。また、上記二値化回路は、入力信号
と入力信号から検出した直流レベルとの差分に応じて二
値化を行う二値化回路である。
【0217】すなわち、例えば、入力される信号におけ
る所定の周波数以上の成分を交流(alternating curren
t)成分と呼び、その所定の周波数以下で振動する成分を
直流(direct current)成分と呼ぶ場合には、上記二値化
回路は、入力信号から直流成分を検出し、入力信号と直
流成分とを比較して二値化を行う。
【0218】また、上記二値化回路は、以下に説明する
ように、入力信号とその入力信号から前に検出した直流
レベル(直流成分)との差分を、所定の方式で変換して
オフセットとして出力し、このオフセットから入力信号
の直流レベルを検出するようになっている。
【0219】上記無線通信装置1の構成について、図2
に基づいて説明する。
【0220】図2には、無線通信装置1の無線受信回路
のみの概略を示しており、得られたデータスライサ出力
が例えば図示しないバス配線を介して所定のクロック周
波数で所望の制御装置、メモリ装置などに送信されるよ
うになっている。これら図示しない制御装置などに関す
る構成は従来と同様である。
【0221】無線通信装置1は、アンテナ2、低雑音増
幅器(low noise amplifier:LNA)3、ミキサ4、局部発
振器5、帯域フィルタ(band-pass filter:BPF)6、自動
利得制御(automatic gain control:AGC)回路7、移相回
路8、ミキサ9、ローパスフィルタ(low-pass filter:L
PF)10、および二値化回路11を備えている。
【0222】アンテナ2は、送信されている無線信号を
受信するためのものである。
【0223】低雑音増幅器3は、アンテナ2において受
信された無線信号を増幅するものである。
【0224】ミキサ4は、低雑音増幅器3からの出力と
局部発振器5からの出力とをミキシングして出力する。
【0225】局部発振器5は、所定の周波数のローカル
信号を生成するためのものである。
【0226】帯域フィルタ6は、ミキサ4によってミキ
シングされた信号のうち、所望の周波数成分の信号のみ
を取り出して出力する。
【0227】AGC回路7は、入力された信号の振幅を
一定として出力するものである。なお、AGC回路7の
代わりに例えばリミッタアンプを用いる構成であっても
よい。
【0228】移相回路8は、入力される信号の位相を9
0°回転させた信号を出力する。
【0229】ミキサ9は、AGC回路7の出力と移相回
路8の出力とをミキシングして出力する。
【0230】ローパスフィルタ10は、入力される信号
の高周波成分を除去して復調信号(入力信号)Iとして
出力する。
【0231】二値化回路11は、入力される復調信号I
を、以下に説明するように二値化して、データスライサ
出力(出力信号)Jとして出力する。なお、図2におい
ては、二値化回路11をデータスライサ(data slicer:D
S)として示している。
【0232】上記構成の無線通信装置1は、無線信号を
受信すると、以下の動作によって復調して二値化する。
【0233】アンテナ2において受信されたRF信号
は、低雑音増幅器3によって増幅される。
【0234】また、局部発振器5においては、所定の周
波数のローカル信号が生成され、ミキサ4においてRF
信号とローカル信号とがミキシングされて、中間周波数
(intermediate frequency:IF)信号に変換される。
【0235】帯域フィルタ6によって、IF信号中の希
望波以外の周波数成分が減衰される。
【0236】帯域フィルタ6から出力されたIF信号
は、AGC回路7にて出力振幅を一定にされ、出力され
る。
【0237】この出力は2分岐され、1つは復調回路用
のミキサ9に入力される。もう1つは移相回路8に入力
される。移相回路8は、90°位相を回転させた信号を
出力する。移相回路8の出力とAGC回路7の出力と
を、ミキサ9に入力し乗算することによって、アナログ
の復調信号が出力される。
【0238】アナログ復調信号に含まれる乗算により発
生する高周波信号やキャリア成分はローパスフィルタ1
0にて除去される。このローパスフィルタ10のアナロ
グ復調出力としての復調信号Iが二値化回路11に出力
される。
【0239】二値化回路11においては、入力される復
調信号Iを二値化したデータスライサ出力Jを出力す
る。
【0240】次に、上記二値化回路11の詳細な構成に
ついて、図1に基づいて説明する。
【0241】二値化回路11は、加算回路12、コンパ
レータ13、およびフィードバック回路14を備えてい
る。
【0242】加算回路12は、入力される復調信号Iと
フィードバック回路14のフィードバック出力Mとの加
算を行うものである。この加算回路12の出力としての
生成信号Kは、コンパレータ13とフィードバック回路
14とに入力される。
【0243】コンパレータ13は、入力される生成信号
Kと所定のレベル電圧としての図示しない0Vの信号と
を比較して、二値化した出力信号としてのデータスライ
サ出力Jを出力する。
【0244】フィードバック回路14は、入力される生
成信号Kを変換してフィードバック出力Mを生成するも
のである。
【0245】フィードバック回路14は、オフセットキ
ャンセラ(オフセットキャンセラ回路)15と積分回路
16とを備えている。
【0246】オフセットキャンセラ15は、演算回路1
7・18、比較回路19、およびスイッチング回路20
を備えている。
【0247】加算回路12の出力としての生成信号K
は、オフセットキャンセラ15の演算回路17・18お
よび比較回路19に入力される。
【0248】これら演算回路17・18および比較回路
19は、入力信号としての生成信号Kに応じて所定の値
を出力するものである。
【0249】ここで、本実施形態に係るオフセットキャ
ンセラ15は、入力信号が所定の閾値範囲としての最大
制限値Aないし最小制限値−Aに含まれるか否かによっ
て、以下のように出力を生成する。
【0250】演算回路17は、所定の最大制限値Aから
生成信号Kを引いた値を出力する。逆にいうと、生成信
号Kを反転させた値に所定の制限値Aを加えたものを出
力する。このため、演算回路17は、生成信号Kを反転
させる反転回路、および反転回路により極性の反転した
生成信号Kと制限値Aとを加算する加算器とを備えてい
てもよい。
【0251】演算回路18は、所定の最小制限値−Aか
ら生成信号−Kを引いた値を出力する。逆にいうと、生
成信号Kを反転させた値に所定の制限値−Aを加えたも
のを出力する。このため、演算回路18は、生成信号K
を反転させる反転回路、および反転回路により極性の反
転した生成信号Kと制限値−Aとを加算する加算器とを
備えていてもよい。
【0252】比較回路19は、入力信号が最大制限値A
よりも小さくかつ最小制限値−Aよりも大きい場合は所
定の値Xを、入力信号が最大制限値Aよりも大きい場合
は所定の値Yを、入力信号が最小制限値−Aよりも小さ
い場合は所定のZをそれぞれ出力する。
【0253】スイッチング回路20は、比較回路19か
らの入力に応じて各選択回路17・18または0電位の
入力のうちからいずれか一つを選択して出力する。
【0254】具体的には、スイッチング回路20は、比
較回路19からの入力がXの時には0を、比較回路19
からの入力がYの時は演算回路17からの入力を、比較
回路19からの入力がZの時は演算回路18からの入力
を、それぞれ出力するようになっている。
【0255】したがって、オフセットキャンセラ15の
入出力動作は下記のようになる。ここで、オフセットキ
ャンセラ15の入力信号をIN、出力信号をOUTで表
すことにすると、A<INの時にはOUT=−IN+
A、−A≦IN≦Aの時にはOUT=0、IN<−Aの
時にはOUT=−IN−Aとなる。
【0256】よって、入力信号を生成信号Kとして、出
力信号をオフセットキャンセラ出力Lとすると、A<K
の時にはL=−K+A、−A≦K≦Aの時にはL=0、
K<−Aの時にはL=−K−Aとなる。
【0257】積分回路16は、入力信号としてのオフセ
ットキャンセラ出力Lを積分して、フィードバック出力
Mを出力するものである。
【0258】加算回路2において、フィードバック出力
Mと復調信号Iとを加算して、生成信号Kを生成する。
【0259】ここで、このフィードバック出力Mは、キ
ャンセル信号としてのオフセットキャンセラ出力Lを積
分したものであるので、復調信号Iの直流成分を打ち消
して、復調信号Iを0レベルを中心として振動する生成
信号Kに変換する。
【0260】生成信号Kが入力されるコンパレータ13
においては、生成信号Kが正か又は負かに応じて、正な
らば1を、負ならば0を、データスライサ出力Jとして
出力する。
【0261】次に、上記構成の二値化回路11の出力動
作について、図3に基づいて説明する。
【0262】図3の上段には、二値化回路11に入力さ
れる復調信号Iに加えて、コンパレータ13に入力され
る生成信号K、オフセットキャンセラ15の出力である
オフセットキャンセラ出力L、フィードバック回路14
の出力であるフィードバック出力Mを示す。
【0263】図3の下段には、二値化回路11の出力と
してのデータスライサ出力Jを示す。
【0264】図3に示すタイミングT1までは、無線通
信装置1における、信号の受信待ちの待機状態に相当す
る。
【0265】タイミングT1の前後に示すように、復調
信号Iが大きく変化する場合には、それに応じてフィー
ドバック出力Mも大きく変化して、復調信号Iの変化に
対して容易に追随するようになっている。
【0266】また、タイミングT2ないしT3に示すよ
うに、復調信号Iが所定の時間にわたって一定のレベル
を保つ場合であっても、オフセットキャンセラ出力Lは
0を出力し、それに対応してフィードバック出力Mは変
化しないので、生成信号Kのレベルを追随させずに、正
しく二値化することができる。
【0267】以上のように、本実施形態に係る二値化回
路11は、復調信号Iから生成された生成信号Kと0レ
ベルとを比較してデータスライサ出力Jを出力するコン
パレータ13と、入力される生成信号Kの直流レベルを
検出して、直流レベルを反転させた信号をフィードバッ
ク出力Mとして出力するフィードバック回路14と、入
力されるフィードバック出力Mと復調信号Iとを加算し
て得た生成信号Kを出力する加算器12とを備えている
構成である。
【0268】また、上記フィードバック回路14は、上
述のように、入力される生成信号Kと、所定の閾値範囲
を定める最大制限値A及び最小制限値−Aとに応じて、
生成信号Kが閾値範囲内である場合には0をオフセット
キャンセラ出力Lとして出力し、生成信号Kが最大制限
値Aよりも大きい場合には生成信号Kと最大制限値Aと
の差を反転させた値をオフセットキャンセラ出力Lとし
て出力し、生成信号Kが最小制限値−Aよりも小さい場
合には生成信号Kと最小制限値−Aとの差を反転させた
値をオフセットキャンセラ出力Lとして出力するオフセ
ットキャンセラ15と、入力されるオフセットキャンセ
ラ出力Lを積分した値をフィードバック出力Mとして出
力する積分回路16とを含んでいる構成である。
【0269】したがって、上述のように、長い時間にわ
たって入力信号としての復調信号Iのレベルがほぼ一定
であっても正確に二値化することができる。
【0270】〔実施の形態2〕本発明の他の実施の形態
について図4に基づいて説明すると以下の通りである。
【0271】本実施形態の二値化回路11aは、上述の
二値化回路11の構成に加えて、制限値変化回路21と
時定数変化回路22とを備えている。
【0272】なお、以下においては、上述の部材と同じ
働きをする部材については、同じ符号を用いて参照し、
説明は省略する。
【0273】二値化回路11aのフィードバック回路1
4aは、オフセットキャンセラ15aと積分回路16a
とを備えている。
【0274】制限値変化回路21は、オフセットキャン
セラ15aにおける閾値範囲を定める最大制限値Aおよ
び最小制限値−Aを変化させるためのものである。
【0275】本実施形態においては、制限値変化回路2
1は、二値化回路11aへの入力信号としての復調信号
Iが入力され始める直後において、入力信号の値が最大
制限値Aよりも大きいか又は入力信号の値が最小制限値
−Aよりも小さくなるように、最大制限値Aおよび最小
制限値−Aを変化させるようになっている。
【0276】また、本実施形態においては、制限値変化
回路21は、二値化回路11aへの入力信号が入力され
始めてから所定の時間経過後には、入力信号の値が最大
制限値Aと最小制限値−Aとの間の閾値範囲にあるよう
に、最大制限値Aおよび最小制限値−Aを変化させるよ
うになっている。
【0277】時定数変化回路22は、積分回路16aの
ローパスフィルタとしての機能における時定数を変化さ
せるためのものである。
【0278】すなわち、積分回路16aは、入力される
信号を積分して出力するものである。この場合の出力
は、入力される信号の時間変化の傾きをなまらせて出力
することに相当する。したがって、この積分回路16a
は、いわゆるローパスフィルタ(低域フィルタ:low-pas
s filter)としての機能を有する。ローパスフィルタ
は、入力される信号における所定の周波数以上の成分を
除去して、その所定の周波数以下で振動する成分のみを
出力するものであり、この所定の周波数に応じた時定数
を有している。
【0279】本実施形態においては、時定数変化回路2
2は、二値化回路11aへの入力信号が入力され始める
直後において、入力信号の値が変化する通常の時間スケ
ールよりも、時定数を小さくするようになっている。
【0280】また、本実施形態においては、時定数変化
回路22は、二値化回路11aへの入力信号が入力され
始めてから所定の時間経過後には、入力信号が変化する
通常の時間スケールよりも、時定数を大きくするように
なっている。
【0281】オフセットキャンセラ15aの演算回路1
7a・18aおよび比較回路19aは、入力信号として
の生成信号Kに応じて所定の値を出力するものである。
【0282】ここで、本実施形態に係るオフセットキャ
ンセラ15aは、制限値変化回路21によって設定され
る最大制限値Aおよび最小制限値−Aに応じて、以下の
ように所定の値を出力する。
【0283】演算回路17aは、設定された最大制限値
Aから生成信号Kを引いた値を出力する。逆にいうと、
生成信号Kを反転させた値に最大制限値Aを加えたもの
を出力する。
【0284】演算回路18aは、設定された最小制限値
−Aから生成信号−Kを引いた値を出力する。逆にいう
と、生成信号Kを反転させた値に最小制限値−Aを加え
たものを出力する。
【0285】比較回路19aは、入力信号が最大制限値
Aよりも小さくかつ最小制限値−Aよりも大きい場合は
所定の値Xを、入力信号が最大制限値Aよりも大きい場
合は所定の値Yを、入力信号が最小制限値−Aよりも小
さい場合は所定のZをそれぞれ出力する。
【0286】スイッチング回路20aは、比較回路19
aからの入力に応じて各選択回路17a・18aまたは
0電位の入力のうちからいずれか一つを選択して出力す
る。
【0287】具体的には、スイッチング回路20aは、
比較回路19aからの入力がXの時には0を、比較回路
19aからの入力がYの時は演算回路17aからの入力
を、比較回路19aからの入力がZの時は演算回路18
aからの入力を、それぞれ出力するようになっている。
【0288】積分回路16aは、時定数変化回路22に
よって設定される時定数によって、入力信号としてのオ
フセットキャンセラ出力Lを積分して、フィードバック
出力Mを出力するものである。
【0289】その他の構成および動作については、上述
の二値化回路11と同様である。
【0290】したがって、上記構成の二値化回路11a
によれば、例えば制限値変化回路21が最大制限値Aお
よび最小制限値−Aを定数とし、時定数変化回路22が
時定数を定数とすれば、上述の二値化回路11と同様に
二値化を行うことができる。
【0291】また、以上のように、二値化回路11a
は、最大制限値Aおよび最小制限値−Aを変化させる制
限値変化回路21を備えているので、最大制限値Aおよ
び最小制限値−Aを適切に変化させて、より正確に二値
化できる。
【0292】すなわち、上述のように、制限値変化回路
21が、二値化回路11aに入力信号が入力され始める
直後において、入力信号の値が最大制限値Aよりも大き
いか又は入力信号の値が最小制限値−Aよりも小さくな
るように、最大制限値Aおよび最小制限値−Aを変化さ
せれば、入力信号としての復調信号Iの変化に対して生
成信号Kの値を素早く追随させることができる。
【0293】また、上述のように、制限値変化回路21
が、二値化回路11aに入力信号が入力され始めてから
所定の時間経過後に、入力信号の値が最大制限値Aと最
小制限値−Aとの間の閾値範囲にあるように、最大制限
値Aおよび最小制限値−Aを変化させれば、入力信号と
しての復調信号Iにおいて同じレベルが維持される場合
であっても、生成信号Kの値を復調信号Iの値に追随さ
せずに、安定した出力を得ることができる。
【0294】また、二値化回路11aは、積分回路16
aの時定数を変化させる時定数変化回路22を備えてい
るので、時定数を適切に変化させて、より正確に二値化
できる。
【0295】すなわち、上述のように、時定数変化回路
22が、入力信号としての復調信号Iが入力され始める
直後において、入力信号が変化する時間スケールより
も、時定数を小さくすれば、入力信号の値の変化に対し
て生成信号Kの値を素早く追随させることができる。こ
れにより、データスライサ出力Jを適切に変化させるこ
とができる。
【0296】また上述のように、時定数変化回路22
が、入力信号が入力され始めてから所定の時間経過後
に、入力信号が変化する時間スケールよりも、時定数を
大きくすれば、入力信号において同じレベルが維持され
る場合であっても、生成信号Kの値を追随させずに、安
定した出力信号としてのデータスライサ出力Jを得るこ
とができる。
【0297】〔実施の形態3〕本発明の他の実施の形態
について図5に基づいて説明すると以下の通りである。
【0298】本実施形態の二値化回路11bは、上述の
二値化回路11の構成に加えて、出力抑制回路23を備
えている。
【0299】なお、以下においては、上述の部材と同じ
働きをする部材については、同じ符号を用いて参照し、
説明は省略する。
【0300】出力抑制回路23には、入力信号としての
復調信号Iから生成された生成信号Kが入力される。こ
の生成信号Kの値を生成値と呼ぶ。出力抑制回路23
は、この生成信号Kの振幅を減少させるためのものであ
る。より詳細には、後述の抑制度、最大抑制値および最
小抑制値を設定して、これに応じて生成信号Kの振幅を
減少させて、抑制出力値Fとして出力するようになって
いる。
【0301】出力抑制回路23は、演算回路24・2
5、比較回路26およびスイッチング回路27を備えて
いる。
【0302】演算回路24は、生成信号Kの値から最大
抑制値Dを引き、抑制度Bを掛けて、最大抑制値Dを加
えた値を出力する。
【0303】また、演算回路25は、生成信号Kの値か
ら最小抑制値−Dを引き、抑制度Bを掛けて、最小抑制
値−Dを加えた値を出力する。
【0304】比較回路26は、生成信号Kの値が最大抑
制値Dよりも小さくかつ最小抑制値−Dよりも大きい場
合はXを、生成信号Kの値が最大抑制値Dよりも大きい
場合はYを、生成信号Kの値が最小抑制値−Dよりも小
さい場合はZをそれぞれ出力する。
【0305】スイッチング回路27は、比較回路26の
出力がXの時は加算回路12の出力を、比較回路26の
出力がYの時は演算回路24の出力を、比較回路26の
出力がZの時は演算回路25の出力をそれぞれ出力す
る。
【0306】したがって、以上をまとめると、出力抑制
回路23の入出力動作は、以下のようになる。出力抑制
回路23への入力信号をIN、出力抑制回路23からの
出力信号をOUTで表すことにすると、D<INの時に
はOUT=B・(IN−D)+D、−D≦IN≦Dの時
にはOUT=IN、IN<−Dの時にはOUT=B・
(IN+D)−Dとなる。
【0307】その他の構成および動作については、上述
の二値化回路11と同様である。
【0308】したがって、上記構成の二値化回路11b
によれば、例えば上述の抑制度Bを1に設定すれば出力
抑制回路23の入力と出力とが等しくなるので、上述の
二値化回路11と同様に二値化を行うことができる。
【0309】また、二値化回路11bは、例えばBを1
以下の値に設定すれば、出力抑制回路23からの出力で
ある出力抑制値Fの絶対値を、出力抑制回路23への入
力である生成信号Kの絶対値よりも小さくできるので、
出力抑制回路23への入力信号である生成信号Kの振幅
を小さくして出力することができる。
【0310】ここで、入力信号の特性に応じて、上記入
力される信号の振幅を適切に小さくして出力すれば、誤
りを減らしてより正確に二値化することもできる。
【0311】すなわち、例えば入力信号においては、周
波数に応じて典型的な振幅が異なることもある。この場
合に、単に振幅の大きな周波数の場合に合わせて設定を
行うと、この周波数における振幅の大きな振動に合わせ
て二値化が行われることになり、誤りを生じる虞れもあ
る。
【0312】ここで上述の出力抑制回路23を用いて、
入力される生成値の振幅が大きい場合にその振幅を小さ
くすれば、確実に正確な二値化を行うことができる。
【0313】〔実施の形態4〕本発明の他の実施の形態
について図6に基づいて説明すると以下の通りである。
【0314】本実施形態の二値化回路11cは、上述の
構成に加えて、抑制値変化回路28と抑制度変化回路2
9とを備えている。
【0315】なお、以下においては、上述の部材と同じ
働きをする部材については、同じ符号を用いて参照し、
説明は省略する。
【0316】抑制値変化回路28は、上述の最大抑制値
Dおよび最小抑制値−Dを変化させるためのものであ
る。
【0317】本実施形態においては、抑制値変化回路2
8は、二値化回路11cに入力信号としての復調信号I
が入力され始める直後において、生成信号Kの値である
生成値が最大抑制値Dよりも大きいか又は生成値が最小
抑制値−Dよりも小さくなるように、最大抑制値Dおよ
び最小抑制値−Dを変化させるようになっている。
【0318】また、本実施形態においては、抑制値変化
回路28は、入力信号が入力され始めてから所定の時間
経過後には、生成値が最大抑制値Dと最小抑制値−Dと
の間の抑制範囲にあるように、最大抑制値Dおよび最小
抑制値−Dを変化させるようになっている。
【0319】抑制度変化回路29は、上述の抑制度Bを
変化させるためのものである。
【0320】本実施形態においては、抑制度変化回路2
9は、二値化回路11cに入力信号としての復調信号I
が入力され始める直後において、抑制度を小さい値に変
化させるようになっている。
【0321】また本実施形態においては、抑制度変化回
路29は、入力信号が入力され始めてから所定の時間経
過後に、抑制度を大きな値に変化させるようになってい
る。
【0322】上記構成において、抑制値変化回路28
は、上述のように最大抑制値Dおよび最小抑制値−Dを
変化させて、この値を出力抑制回路23cの演算回路2
4c・25c、および比較回路26cに出力する。
【0323】また、抑制度変化回路29は、上述のよう
に抑制度Bを変化させて、演算回路24cおよび演算回
路25cに出力する。
【0324】抑制値変化回路28から最大抑制値Dおよ
び最小抑制値−Dが入力され、抑制度変化回路29から
抑制度Bが入力される演算回路24c・25cは、それ
ぞれ設定に応じた値を、例えば図5に示す演算回路24
・25と同様に計算して出力する。
【0325】また、抑制値変化回路28から最大抑制値
Dおよび最小抑制値−Dが入力される比較回路26c
は、それぞれ設定に応じた値を、図5の比較回路26と
同様に計算して出力する。
【0326】他の動作および構成は、図5に示す二値化
回路11cと同様である。
【0327】したがって、上記構成の二値化回路11c
によれば、例えば抑制値変化回路28によって最大抑制
値Dおよび最小抑制値−Dを定数に設定し、また抑制度
変化回路29によって抑制度Bを定数に設定して例えば
B=1とすれば、上述の二値化回路11bと同様に二値
化を行うことができる。
【0328】また、二値化回路11cは、例えば抑制値
変化回路28によって最大抑制値Dおよび最小抑制値−
Dを適切に変化させ、または抑制度変化回路29によっ
て抑制度Bを適切に変化させれば、より正確に二値化す
ることができる。
【0329】すなわち、抑制値変化回路28が、入力信
号としての復調信号Iが二値化回路11cに入力され始
める直後において、生成信号Kの値である生成値が最大
抑制値Dよりも大きいか又は生成値が最小抑制値−Dよ
りも小さくなるように、最大抑制値Dおよび最小抑制値
−Dを変化させるので、入力信号の値の変化に対して、
出力する出力抑制値Fを素早く変化させ、これにより生
成信号Kの値をも変化させることができる。したがっ
て、データスライサ出力Jを適切に変化させることがで
きる。
【0330】また、抑制値変化回路28が、入力信号が
入力され始めてから所定の時間経過後に、生成値が最大
抑制値Dと最小抑制値−Dとの間の抑制範囲にあるよう
に、最大抑制値Dおよび最小抑制値−Dを変化させるの
で、入力信号において同じレベルが維持される場合であ
っても、出力抑制値Fを追随させずに、生成信号Kも変
化させず、安定したデータスライサ出力Jを得ることが
できる。
【0331】また、抑制度変化回路29が、入力信号が
入力され始める直後において、抑制度Bを小さい値に変
化させるので、出力抑制値F、生成信号Kおよびデータ
スライサ出力Jを入力信号の変化に適切に追随させるこ
とができる。
【0332】また、抑制度変化回路29が、入力信号が
入力され始めてから所定の時間経過後に、抑制度Bを大
きな値に変化させるので、出力抑制値F、生成信号Kを
変化させずに、安定したデータスライサ出力Jを得るこ
とができる。
【0333】〔実施の形態5〕本発明の他の実施の形態
について図7に基づいて説明すると以下の通りである。
【0334】本実施形態の二値化回路11dは、上述の
図1に示す二値化回路11の構成に加えて、出力ホール
ド回路30を備えている。
【0335】なお、以下においては、上述の部材と同じ
働きをする部材については、同じ符号を用いて参照し、
説明は省略する。
【0336】この出力ホールド回路30は、入力信号か
ら生成される生成信号Kの振幅を、確実に所定の遮断範
囲内に減少させて、遮断出力値Fとして出力するもので
ある。ここで、上記遮断範囲は、最大遮断値Cと最小遮
断値−Cとによって定められる。
【0337】また、以下に説明するように、出力ホール
ド回路30は、上述の出力抑制回路23・23cにおい
て抑制度B=0としたものに対応する。
【0338】出力ホールド回路30は、比較回路31お
よびスイッチング回路32を備えている。
【0339】比較回路31は、入力信号が最大遮断値C
よりも小さくかつ最小遮断値−Cよりも大きい場合はX
を、入力信号が最大遮断値Cよりも大きい場合はYを、
入力信号が最小遮断値−Cよりも小さい場合はZをそれ
ぞれ出力する。
【0340】スイッチング回路32は、比較回路31の
出力がXの時は加算回路12の出力を、比較回路31の
出力がYの時はCを、比較回路31の出力がZの時は−
Cをそれぞれ出力する。
【0341】したがって、以上をまとめると、出力ホー
ルド回路30の入出力動作は、以下のようになる。出力
ホールド回路30への入力信号をIN、出力ホールド回
路30からの出力信号をOUTで表すことにすると、C
<INの時にはOUT=C、−C≦IN≦Cの時にはO
UT=IN、IN<−Cの時にはOUT=−Cとなる。
【0342】すなわち、この出力ホールド回路30は、
上述の出力抑制回路23・23cにおいて、抑制度Bを
0と設定したものに相当する。
【0343】したがって、上記構成の二値化回路11d
によれば、上述の二値化回路11b・11cと同様に二
値化できる。
【0344】また、二値化回路11dの構成によれば、
出力ホールド回路30から出力される遮断出力値Fの振
幅を、確実に最大遮断値Cと最小遮断値−Cとによって
定められる遮断範囲内に収めることができる。したがっ
て、復調信号Iの振幅が変動する場合であっても、確実
に正確に二値化できる。
【0345】〔実施の形態6〕本発明の他の実施の形態
について図8に基づいて説明すると以下の通りである。
【0346】本実施形態の二値化回路11eは、上述の
構成に加えて、遮断値変化回路33を備えている。
【0347】なお、以下においては、上述の部材と同じ
働きをする部材については、同じ符号を用いて参照し、
説明は省略する。
【0348】遮断値変化回路33は、出力ホールド回路
30eの最大遮断値Cおよび最小遮断値−Cを変化させ
るためのものである。
【0349】本実施形態の遮断値変化回路33は、二値
化回路11eに入力信号が入力され始める直後におい
て、遮断値変化回路33に入力される生成信号Kの値で
ある生成値が最大遮断値Cよりも大きいか又は生成値が
最小遮断値−Cよりも小さくなるように、最大遮断値C
および最小遮断値−Cを変化させるようになっている。
【0350】また本実施形態の遮断値変化回路33は、
入力信号が入力され始めてから所定の時間経過後に、生
成値が最大遮断値Cと最小遮断値−Cとの間の遮断範囲
にあるように、最大遮断値Cおよび最小遮断値−Cを変
化させるようになっている。。
【0351】遮断値変化回路33は、上述のように最大
遮断値Cおよび最小遮断値−Cを変化させて、この値を
出力ホールド回路30eのスイッチング回路32eへの
入力値、および比較回路31eに出力する。
【0352】比較回路31eおよびスイッチング回路3
2eは、設定された最大遮断値Cおよび最小遮断値−C
に応じて、上述の比較回路31およびスイッチング回路
32と同様に動作するものである。
【0353】二値化回路11eのその他の構成および動
作は、図7に示す二値化回路11dと同様である。
【0354】したがって、上記構成の二値化回路11e
によれば、例えば遮断値変化回路33によって最大遮断
値Cおよび最小遮断値−Cを定数に設定すれば、上述の
二値化回路11dと同様に二値化を行うことができる。
【0355】また、二値化回路11eは、例えば遮断値
変化回路33によって最大遮断値Cおよび最小遮断値−
Cを適切に変化させれば、さらに正確に二値化すること
ができる。
【0356】すなわち、遮断値変化回路33が、二値化
回路11eに入力信号が入力され始める直後において、
生成値が最大遮断値Cよりも大きいか又は生成値が最小
遮断値−Cよりも小さくなるように、最大遮断値Cおよ
び最小遮断値−Cを変化させるので、出力ホールド回路
30eの遮断出力値F、これより生成される生成信号K
を入力信号の変化に対して適切に追随させて、適切なデ
ータスライサ出力Jを得ることができる。
【0357】また、遮断値変化回路33は、入力信号が
入力され始めてから所定の時間経過後に、生成値が最大
遮断値Cと最小遮断値−Cとの間の遮断範囲にあるよう
に、最大遮断値Cおよび最小遮断値−Cを変化させるの
で、遮断出力値Fおよび生成信号Kの値を変化させず
に、安定したデータスライサ出力Jを得ることができ
る。
【0358】〔実施の形態7〕本発明の他の実施の形態
について図9に基づいて説明すると以下の通りである。
【0359】本実施形態の二値化回路11fは、上述の
構成とは異なり、加算器を用いずに減算器を用いる構成
である。
【0360】本実施形態においては、入力信号としての
復調信号Iの直流レベルを得て、これをスライスレベル
(直流レベル)Gとして用いて、二値化をするようにな
っている。すなわち、オフセットとしての直流レベルを
生成するようになっている。
【0361】また、上記二値化回路は、以下に説明する
ように、入力信号とその入力信号から前に検出した直流
レベルとの差分を、所定の方式で変換してオフセットと
して出力し、このオフセットから入力信号の直流レベル
を検出するようになっている。
【0362】二値化回路11fは、図9に示すように、
コンパレータ34、オフセット生成部35、およびロー
パスフィルタ36を備えている。
【0363】ここで、図12に示す従来の二値化回路4
5と比較して分かるように、二値化回路11fはオフセ
ット生成部35を備えている点が二値化回路45と異な
っている。
【0364】以下、このオフセット生成部35について
説明する。
【0365】オフセット生成部35は、減算器37、演
算回路38a・38b、比較回路39、およびスイッチ
ング回路40を備えている。
【0366】減算器37は二つの入力信号の差を出力す
るものである。減算器37には、復調信号Iと、ローパ
スフィルタ36からのスライスレベルGとが入力され
る。減算器37は、復調信号IとスライスレベルGとの
差のI−Gを出力する。
【0367】ここで、本実施形態に係るオフセット生成
部35は、入力信号が所定の閾値範囲としての最大制限
値Aないし最小制限値−Aに含まれるか否かによって、
以下のように出力を生成する。
【0368】演算回路38aは、入力信号I−Gから、
所定の最大制限値Aを引いた値を出力する。
【0369】演算回路38bは、入力信号I−Gから、
所定の最小制限値−Aを引いた値を出力する。
【0370】比較回路39は、入力信号I−Gが最大制
限値Aよりも小さくかつ最小制限値−Aよりも大きい場
合は所定の値Xを、入力信号I−Gが最大制限値Aより
も大きい場合は所定の値Yを、入力信号I−Gが最小制
限値−Aよりも小さい場合は所定のZをそれぞれ出力す
る。
【0371】スイッチング回路40は、比較回路39か
らの入力に応じて各選択回路38a・38bまたは0電
位の入力のうちからいずれか一つを選択して出力する。
【0372】具体的には、スイッチング回路40は、比
較回路39からの入力がXの時には0を、比較回路39
からの入力がYの時は演算回路38aからの入力を、比
較回路39からの入力がZの時は演算回路38bからの
入力を、それぞれ出力するようになっている。
【0373】したがって、オフセット生成部35の入出
力動作は下記のようになる。ここで、オフセット生成部
35の入力信号をIN、出力信号をOUTで表すことに
すると、A<INの時にはOUT=IN−A、−A≦I
N≦Aの時にはOUT=0、IN<−Aの時にはOUT
=IN+Aとなる。
【0374】この出力信号がローパスフィルタ36に入
力され、例えば積分される。得られたスライスレベルG
が出力され、オフセット生成部35およびコンパレータ
34に入力される。
【0375】以上のように、本実施形態の二値化回路1
1fは、前に生成したスライスレベルGと入力信号とし
ての復調信号Iとの差分に応じて、直流レベルとしての
オフセットを生成して出力するオフセット生成部35を
備えている構成である。
【0376】一方、例えば上述の二値化回路11は、図
1に示すように、復調信号Iに対して、前に生成したフ
ィードバック出力Mから生成された生成信号Kを用い
て、上述のオフセットに対応するレベルを得て、このオ
フセットを反転させてフィードバック出力Mとして出力
するようになっている。
【0377】したがって、両者を比較して分かるよう
に、フィードバック出力MとスライスレベルGとは、互
いに値が反転した逆極性の対応量とみなすことができ
る。
【0378】よって、二値化回路11fにおいても、二
値化回路11と同様の効果を得ることができる。
【0379】ただし、上述の二値化回路11の構成によ
れば、上述の他の実施の形態において示したように、例
えば出力を抑制する出力制限回路23などを備えること
ができる。
【0380】本発明は上述した各実施形態に限定される
ものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能
であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手
段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても、本
発明の技術的範囲に含まれる。
【0381】上述の具体的な実施形態または実施例は、
あくまでも、本発明の技術内容を明らかにするものであ
って、本発明はそのような具体例にのみ限定して狭義に
解釈されるべきものではなく、特許請求の範囲に示した
範囲で種々の変更が可能であり、変更した形態も本発明
の技術的範囲に含まれる。
【0382】
【発明の効果】本発明に係る二値化回路は、以上のよう
に、入力信号から生成された生成信号と所定のレベル電
圧とを比較して出力信号を出力するコンパレータと、上
記生成信号の直流レベルを検出して、上記直流レベルを
反転させた信号をフィードバック出力として出力するフ
ィードバック回路と、上記フィードバック出力と上記入
力信号とを加算して得た上記生成信号を出力する加算器
とを備えている構成である。
【0383】それゆえ、コンパレータによって振動の中
心レベルを基準として二値化するので、適切に二値化で
きるという効果を奏する。
【0384】また、上記構成において、上述したような
構成によって、適切なフィードバック出力が得られるよ
うにすれば、長い時間にわたって入力信号のレベルがほ
ぼ一定であっても正確に二値化することができるという
効果を奏する。
【0385】本発明に係る二値化回路は、以上のよう
に、上記構成において、上記フィードバック回路は、上
記生成信号の入力値と、所定の閾値範囲を定める最大制
限値及び最小制限値とに応じて、上記入力値が上記閾値
範囲内である場合には0を出力値として出力し、上記入
力値が上記最大制限値よりも大きい場合には上記入力値
と上記最大制限値との差を反転させた値を出力値として
出力し、上記入力値が上記最小制限値よりも小さい場合
には上記入力値と上記最小制限値との差を反転させた値
を出力値として出力するオフセットキャンセラ回路と、
上記出力値を積分した値を上記フィードバック出力とし
て出力する積分回路とを含んでいる構成である。
【0386】それゆえ、上記生成信号の入力値が最大制
限値と最小制限値との間の閾値範囲にある場合に、オフ
セットキャンセラ出力として0を出力して、積分回路に
よるフィードバック出力を変化させないので、入力信号
がほぼ一定のレベルに所定の時間にわたって維持された
としても、生成信号を入力信号の変化量と同じだけしか
変化させず、入力信号のレベルに無駄に追随させないと
いう効果を奏する。
【0387】本発明に係る二値化回路は、以上のよう
に、上記構成において、上記オフセットキャンセラ回路
は、上記入力値と上記最大制限値とを比較し、または上
記入力値と上記最小制限値とを比較した結果に応じた選
択出力を行う比較回路と、上記最大制限値と上記入力値
との差分、または上記最小制限値と上記入力値との差分
を計算して出力する演算回路と、上記選択出力に応じ
て、上記演算回路の上記差分を選択して、上記出力値と
して出力するスイッチング回路とを含んでいる構成であ
る。
【0388】それゆえ、上述の本発明に係る二値化回路
を、簡単な構成で実現することができるという効果を奏
する。
【0389】本発明に係る二値化回路は、以上のよう
に、上記構成において、上記オフセットキャンセラ回路
の上記最大制限値および上記最小制限値を変化させる制
限値変化回路を備えている構成である。
【0390】それゆえ、上記制限値変化回路を用いて、
上記オフセットキャンセラ回路の上記最大制限値および
上記最小制限値を適切に変化させて、さらに正確で追随
のよい二値化回路を実現することができるという効果を
奏する。
【0391】本発明に係る二値化回路は、以上のよう
に、上記構成において、上記積分回路の時定数を変化さ
せる時定数変化回路を備えている構成である。
【0392】それゆえ、上記時定数変化回路を用いて、
上記積分回路の時定数を適切に変化させて、より正確で
追随性のよい二値化回路を実現することができるという
効果を奏する。
【0393】本発明に係る二値化回路は、以上のよう
に、上記構成において、上記加算器から入力される上記
生成信号である生成値と、出力を抑制するための抑制度
と、所定の抑制範囲を定める最大抑制値および最小抑制
値とに応じて、上記生成値が上記抑制範囲内である場合
には上記生成値を抑制出力値として出力し、上記生成値
が上記最大抑制値よりも大きい場合には上記生成値と上
記最大抑制値との差に上記抑制度を掛けた値に上記最大
抑制値を加えた値を抑制出力値として出力し、上記生成
値が上記最小抑制値よりも小さい場合には上記生成値と
上記最小抑制値との差に上記抑制度を掛けた値に上記最
小抑制値を加えた値を抑制出力値として出力する出力抑
制回路を備え、上記抑制出力値は、上記コンパレータお
よび上記フィードバック回路に入力される構成である。
【0394】それゆえ、出力抑制回路を用いて、入力さ
れる生成値の振幅が大きい場合であってもその振幅を小
さくして、確実に正確な二値化を行うことができるとい
う効果を奏する。
【0395】本発明に係る二値化回路は、以上のよう
に、上記構成において、上記出力抑制回路は、上記生成
値と上記最大抑制値とを比較し、または上記生成値と上
記最小抑制値とを比較した結果に応じた比較出力を行う
比較回路と、上記生成値と上記最大抑制値との差に上記
抑制度を掛けた値に上記最大抑制値を加えた値を計算し
て設定値として出力するか、または上記生成値と上記最
小抑制値との差に上記抑制度を掛けた値に上記最小抑制
値を加えた値を計算して設定値として出力する演算回路
と、上記比較出力に応じて、上記演算回路の上記設定値
を選択して、上記抑制出力値として出力するスイッチン
グ回路とを含んでいる構成である。
【0396】それゆえ、本発明に係る二値化回路を、簡
単な構成で実現することができるという効果を奏する。
【0397】本発明に係る二値化回路は、以上のよう
に、上記構成において、上記出力抑制回路の上記最大抑
制値および上記最小抑制値を変化させる抑制値変化回路
を備えている構成である。
【0398】それゆえ、上記抑制値変化回路を用いて、
上記出力抑制回路の上記最大抑制値および上記最小抑制
値を適切に変化させて、さらに正確で追随性のよい二値
化回路を実現することができるという効果を奏する。
【0399】本発明に係る二値化回路は、以上のよう
に、上記構成において、上記出力抑制回路の上記抑制度
を変化させる抑制度変化回路を備えている構成である。
【0400】それゆえ、上記抑制度変化回路を用いて、
上記出力抑制回路の上記抑制度を適切に変化させて、さ
らに正確で追随性のよい二値化回路を実現することがで
きるという効果を奏する。
【0401】本発明に係る二値化回路は、以上のよう
に、上記構成において、上記生成信号である生成値と、
所定の遮断範囲を定める最大遮断値および最小遮断値と
に応じて、上記生成値が上記遮断範囲内である場合には
上記生成値を遮断出力値として出力し、上記生成値が上
記最大遮断値よりも大きい場合には上記最大遮断値を遮
断出力値として出力し、上記生成値が上記最小遮断値よ
りも小さい場合には上記最小遮断値を遮断出力値として
出力する出力ホールド回路を備え、上記遮断出力値は、
上記コンパレータおよび上記フィードバック回路に入力
される構成である。
【0402】それゆえ、入力される生成値の振幅が大き
い場合であっても、その振幅を確実に上述の遮断範囲内
に小さくして、誤りを減らしてより正確に二値化するこ
とができるという効果を奏する。
【0403】本発明に係る二値化回路は、以上のよう
に、上記構成において、上記出力ホールド回路は、上記
生成値と上記最大遮断値とを比較し、または上記生成値
と上記最小遮断値とを比較した結果に応じた比較出力を
行う比較回路と、上記最大遮断値を設定値として出力す
るか、または上記最小遮断値を設定値として出力する演
算回路と、上記比較出力に応じて、上記演算回路の上記
設定値を選択して、上記遮断出力値として出力するスイ
ッチング回路とを含んでいる構成である。
【0404】それゆえ、本発明に係る二値化回路を、簡
単な構成で実現することができるという効果を奏する。
【0405】本発明に係る二値化回路は、以上のよう
に、上記構成において、上記出力ホールド回路の上記最
大遮断値および上記最小遮断値を変化させる遮断値変化
回路を備えている構成である。
【0406】それゆえ、上記遮断値変化回路を用いて、
上記出力ホールド回路の上記最大遮断値および上記最小
遮断値を適切に変化させると、より正確で追随性のよい
二値化回路を実現することができるという効果を奏す
る。
【0407】本発明に係る二値化回路は、以上のよう
に、入力信号と直流レベルとのレベル差、および所定の
閾値範囲を定める最大制限値と最小制限値とに応じて、
上記レベル差が上記閾値範囲内である場合には0を出力
値として出力し、上記レベル差が上記最大制限値よりも
大きい場合には上記レベル差と上記最大制限値との差を
出力値として出力し、上記レベル差が上記最小制限値よ
りも小さい場合には上記レベル差と上記最小制限値との
差を出力値として出力するオフセット生成部を含んでお
り、上記ローパスフィルタは、上記出力値を用いて検出
した上記直流レベルをコンパレータおよび上記オフセッ
ト生成部に出力する構成である。
【0408】それゆえ、入力信号と直流レベルとのレベ
ル差が最大制限値と最小制限値との間の閾値範囲にある
場合には、オフセット生成部の出力として0を出力する
ので、直流レベルを変化させず、入力信号がほぼ一定の
レベルに所定の時間にわたって維持されたとしても、入
力信号のレベルに無駄に追随させないという効果を奏す
る。
【0409】本発明に係る無線通信装置は、以上のよう
に、本発明に係る二値化回路のいずれか一つを備えてい
る構成である。
【0410】それゆえ、上記二値化回路を用いて、入力
信号のレベルがほぼ一定であっても正確に二値化して、
安定した無線通信を実現することができるという効果を
奏する。
【0411】本発明に係る無線通信装置は、以上のよう
に、上記構成において、スペクトル拡散方式による無線
通信を行う構成である。
【0412】それゆえ、スペクトル拡散方式の無線通信
の際に、安定した無線通信を行う無線通信装置を実現す
ることができるという効果を奏する。
【0413】本発明に係る二値化方法は、以上のよう
に、入力信号から生成された生成信号を用いて直流レベ
ルを検出して、上記直流レベルを反転させた信号をフィ
ードバック出力として出力する工程と、上記入力信号と
フィードバック出力とを加算して生成信号として出力す
る工程と、上記生成信号と所定のレベル電圧とを比較す
ることによって得られる出力信号を出力する工程とを含
んでいる構成である。
【0414】それゆえ、上述した二値化回路の動作と同
様の動作によって、同様の効果を得ることができる。
【0415】本発明に係る二値化方法は、以上のよう
に、上記構成において、上記フィードバック出力として
出力する工程は、上記生成信号の入力値と、所定の閾値
範囲を定める最大制限値及び最小制限値とに応じて、上
記入力値が上記閾値範囲内である場合には0を出力値と
して出力し、上記入力値が上記最大制限値よりも大きい
場合には上記入力値と上記最大制限値との差を反転させ
た値を出力値として出力し、上記入力値が上記最小制限
値よりも小さい場合には上記入力値と上記最小制限値と
の差を反転させた値を出力値として出力する工程と、上
記出力値を用いて上記直流レベルを反転させた信号を検
出して出力する工程とを含んでいる構成である。
【0416】それゆえ、上述した二値化回路の動作と同
様の動作によって、同様の効果を得ることができる。
【0417】本発明に係る二値化方法は、以上のよう
に、検出した直流レベルと入力信号とのレベル差を計測
する工程と、上記入力信号と前回の上記直流レベルとの
レベル差、および所定の閾値範囲を定める最大制限値と
最小制限値とに応じて、上記レベル差が上記閾値範囲内
である場合には0を出力値として出力し、上記レベル差
が上記最大制限値よりも大きい場合には上記レベル差と
上記最大制限値との差を出力値として出力し、上記レベ
ル差が上記最小制限値よりも小さい場合には上記レベル
差と上記最小制限値との差を出力値として出力する工程
と、上記出力値を用いて上記直流レベルを検出する工程
とを含んでいる構成である。
【0418】それゆえ、上述した二値化回路の動作と同
様の動作によって、同様の効果を得ることができる。
【0419】本発明に係る二値化方法は、以上のよう
に、入力信号と上記入力信号から検出した直流レベルと
の差分に応じて二値化を行う二値化方法において、上記
入力信号と前に検出した上記直流レベルとの差分を変換
してオフセットとして出力する工程と、上記オフセット
から上記入力信号の直流レベルを検出する工程とを含ん
でいる構成である。
【0420】それゆえ、入力信号と前に検出した直流レ
ベルとの差分を変換してオフセットとして出力する際
に、上述のように、例えば差分が所定の制限範囲内なら
オフセットを0として出力して、上述と同様の効果を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る二値化回路の一実施形態を示すブ
ロック図である。
【図2】上記二値化回路を備えた本発明に係る無線通信
装置の一例を示すブロック図である。
【図3】上記二値化回路の動作の一例を示すタイミング
チャートである。
【図4】本発明に係る二値化回路の他の一実施形態を示
すブロック図である。
【図5】本発明に係る二値化回路のさらに他の一実施形
態を示すブロック図である。
【図6】本発明に係る二値化回路のさらに他の一実施形
態を示すブロック図である。
【図7】本発明に係る二値化回路のさらに他の一実施形
態を示すブロック図である。
【図8】本発明に係る二値化回路のさらに他の一実施形
態を示すブロック図である。
【図9】本発明に係る二値化回路のさらに他の一実施形
態を示すブロック図である。
【図10】従来の二値化回路の一例を示すブロック図で
ある。
【図11】上記二値化回路の動作の一例を示すタイミン
グチャートである。
【図12】従来の二値化回路の他の一例を示すブロック
図である。
【図13】上記二値化回路の動作の一例を示すタイミン
グチャートである。
【図14】上記二値化回路の動作の他の例を示すタイミ
ングチャートである。
【図15】従来の二値化回路のさらに他の一例を示すブ
ロック図である。
【図16】上記二値化回路の動作の一例を示すタイミン
グチャートである。
【図17】従来の二値化回路のさらに他の一例を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
1 無線通信装置 11、11a〜11f 二値化回路 12 加算器 13 コンパレータ 14、14a フィードバック回路 15、15a オフセットキャンセラ
(オフセットキャンセラ回路) 16、16a 積分回路 17、17a、18、18a 演算回路 19、19a 比較回路 20、20a スイッチング回路 21 制限値変化回路 22 時定数変化回路 23、23c 出力抑制回路 24、24c、25、25c 演算回路 26、26c 比較回路 27、27c スイッチング回路 28 抑制値変化回路 29 抑制度変化回路 30、30e 出力ホールド回路 31、31e 比較回路 32、32e スイッチング回路 33 遮断値変化回路 34 コンパレータ 35 オフセット生成部 36 ローパスフィルタ A 最大制限値 −A 最小制限値 B 抑制度 C 最大遮断値 −C 最小遮断値 D 最大抑制値 −D 最小抑制値 F 抑制出力値、遮断出力値 G スライスレベル(直流レ
ベル) I 復調信号(入力信号) J データスライサ出力(出
力信号) K 生成信号 L オフセットキャンセラ出
力 M フィードバック出力

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の直流レベルを中心として振動する入
    力信号を二値化した出力信号を出力する二値化回路にお
    いて、 上記入力信号から生成された生成信号と所定のレベル電
    圧とを比較して上記出力信号を出力するコンパレータ
    と、上記生成信号の上記直流レベルを検出して、上記直
    流レベルを反転させた信号 をフィードバック出力として出力するフィードバック回
    路と、 上記フィードバック出力と上記入力信号とを加算して得
    た上記生成信号を出力する加算器とを備えていることを
    特徴とする二値化回路。
  2. 【請求項2】上記フィードバック回路は、上記生成信号
    の入力値と、所定の閾値範囲を定める最大制限値及び最
    小制限値とに応じて、上記入力値が上記閾値範囲内であ
    る場合には0を出力値として出力し、上記入力値が上記
    最大制限値よりも大きい場合には上記入力値と上記最大
    制限値との差を反転させた値を出力値として出力し、上
    記入力値が上記最小制限値よりも小さい場合には上記入
    力値と上記最小制限値との差を反転させた値を出力値と
    して出力するオフセットキャンセラ回路と、 上記出力値を積分した値を上記フィードバック出力とし
    て出力する積分回路とを含んでいることを特徴とする請
    求項1に記載の二値化回路。
  3. 【請求項3】上記オフセットキャンセラ回路は、 上記入力値と上記最大制限値とを比較し、または上記入
    力値と上記最小制限値とを比較した結果に応じた選択出
    力を行う比較回路と、 上記最大制限値と上記入力値との差分、または上記最小
    制限値と上記入力値との差分を計算して出力する演算回
    路と、 上記選択出力に応じて、上記演算回路の上記差分を選択
    して、上記出力値として出力するスイッチング回路とを
    含んでいることを特徴とする請求項2に記載の二値化回
    路。
  4. 【請求項4】上記オフセットキャンセラ回路の上記最大
    制限値および上記最小制限値を変化させる制限値変化回
    路を備えていることを特徴とする請求項2または3に記
    載の二値化回路。
  5. 【請求項5】上記積分回路の時定数を変化させる時定数
    変化回路を備えていることを特徴とする請求項2ないし
    4のいずれか1項に記載の二値化回路。
  6. 【請求項6】上記加算器から入力される上記生成信号で
    ある生成値と、出力を抑制するための抑制度と、所定の
    抑制範囲を定める最大抑制値および最小抑制値とに応じ
    て、上記生成値が上記抑制範囲内である場合には上記生
    成値を抑制出力値として出力し、上記生成値が上記最大
    抑制値よりも大きい場合には上記生成値と上記最大抑制
    値との差に上記抑制度を掛けた値に上記最大抑制値を加
    えた値を抑制出力値として出力し、上記生成値が上記最
    小抑制値よりも小さい場合には上記生成値と上記最小抑
    制値との差に上記抑制度を掛けた値に上記最小抑制値を
    加えた値を抑制出力値として出力する出力抑制回路を備
    え、 上記抑制出力値は、上記コンパレータおよび上記フィー
    ドバック回路に入力されることを特徴とする請求項1な
    いし5のいずれか1項に記載の二値化回路。
  7. 【請求項7】上記出力抑制回路は、上記生成値と上記最
    大抑制値とを比較し、または上記生成値と上記最小抑制
    値とを比較した結果に応じた比較出力を行う比較回路
    と、 上記生成値と上記最大抑制値との差に上記抑制度を掛け
    た値に上記最大抑制値を加えた値を計算して設定値とし
    て出力するか、または上記生成値と上記最小抑制値との
    差に上記抑制度を掛けた値に上記最小抑制値を加えた値
    を計算して設定値として出力する演算回路と、 上記比較出力に応じて、上記演算回路の上記設定値を選
    択して、上記抑制出力値として出力するスイッチング回
    路とを含んでいることを特徴とする請求項6に記載の二
    値化回路。
  8. 【請求項8】上記出力抑制回路の上記最大抑制値および
    上記最小抑制値を変化させる抑制値変化回路を備えてい
    ることを特徴とする請求項6または7に記載の二値化回
    路。
  9. 【請求項9】上記出力抑制回路の上記抑制度を変化させ
    る抑制度変化回路を備えていることを特徴とする請求項
    6ないし8のいずれか1項に記載の二値化回路。
  10. 【請求項10】上記生成信号である生成値と、所定の遮
    断範囲を定める最大遮断値および最小遮断値とに応じ
    て、上記生成値が上記遮断範囲内である場合には上記生
    成値を遮断出力値として出力し、上記生成値が上記最大
    遮断値よりも大きい場合には上記最大遮断値を遮断出力
    値として出力し、上記生成値が上記最小遮断値よりも小
    さい場合には上記最小遮断値を遮断出力値として出力す
    る出力ホールド回路を備え、上記遮断出力値は、上記コ
    ンパレータおよび上記フィードバック回路に入力される
    ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記
    載の二値化回路。
  11. 【請求項11】上記出力ホールド回路は、上記生成値と
    上記最大遮断値とを比較し、または上記生成値と上記最
    小遮断値とを比較した結果に応じた比較出力を行う比較
    回路と、 上記最大遮断値を設定値として出力するか、または上記
    最小遮断値を設定値として出力する演算回路と、 上記比較出力に応じて、上記演算回路の上記設定値を選
    択して、上記遮断出力値として出力するスイッチング回
    路とを含んでいることを特徴とする請求項10記載の二
    値化回路。
  12. 【請求項12】上記出力ホールド回路の上記最大遮断値
    および上記最小遮断値を変化させる遮断値変化回路を備
    えていることを特徴とする請求項10または11記載の
    二値化回路。
  13. 【請求項13】所定の直流レベルを中心として振動する
    入力信号の上記直流レベルを検出して出力するローパス
    フィルタと、上記入力信号と上記直流レベルとを比較す
    ることによって得られる出力信号を出力するコンパレー
    タとを備える二値化回路において、 上記入力信号と上記直流レベルとのレベル差、および所
    定の閾値範囲を定める最大制限値と最小制限値とに応じ
    て、上記レベル差が上記閾値範囲内である場合には0を
    出力値として出力し、上記レベル差が上記最大制限値よ
    りも大きい場合には上記レベル差と上記最大制限値との
    差を出力値として出力し、上記レベル差が上記最小制限
    値よりも小さい場合には上記レベル差と上記最小制限値
    との差を出力値として出力するオフセット生成部を含ん
    でおり、 上記ローパスフィルタは、上記出力値を用いて検出した
    上記直流レベルを上記コンパレータおよび上記オフセッ
    ト生成部に出力することを特徴とする二値化回路。
  14. 【請求項14】請求項1ないし13のいずれか1項に記
    載の二値化回路を備えていることを特徴とする無線通信
    装置。
  15. 【請求項15】スペクトル拡散方式による無線通信を行
    うことを特徴とする請求項14に記載の無線通信装置。
  16. 【請求項16】所定の直流レベルを中心として振動する
    入力信号を二値化して出力信号を出力する二値化方法に
    おいて、 上記入力信号から生成された生成信号を用いて上記直流
    レベルを検出して、上記直流レベルを反転させた信号を
    フィードバック出力として出力する工程と、 上記入力信号とフィードバック出力とを加算して生成信
    号として出力する工程と、 上記生成信号と所定のレベル電圧とを比較することによ
    って得られる上記出力信号を出力する工程とを含んでい
    ることを特徴とする二値化方法。
  17. 【請求項17】上記フィードバック出力として出力する
    工程は、 上記生成信号の入力値と、所定の閾値範囲を定める最大
    制限値及び最小制限値とに応じて、上記入力値が上記閾
    値範囲内である場合には0を出力値として出力し、上記
    入力値が上記最大制限値よりも大きい場合には上記入力
    値と上記最大制限値との差を反転させた値を出力値とし
    て出力し、上記入力値が上記最小制限値よりも小さい場
    合には上記入力値と上記最小制限値との差を反転させた
    値を出力値として出力する工程と、 上記出力値を用いて上記直流レベルを反転させた信号を
    検出して出力する工程とを含んでいることを特徴とする
    請求項16に記載の二値化方法。
  18. 【請求項18】所定の直流レベルを中心として振動する
    入力信号の上記直流レベルを検出し、上記入力信号と上
    記直流レベルとを比較することによって得られる出力信
    号を出力する二値化方法において、 検出した上記直流レベルと上記入力信号とのレベル差を
    計測する工程と、 上記入力信号と前回の上記直流レベルとのレベル差、お
    よび所定の閾値範囲を定める最大制限値と最小制限値と
    に応じて、上記レベル差が上記閾値範囲内である場合に
    は0を出力値として出力し、上記レベル差が上記最大制
    限値よりも大きい場合には上記レベル差と上記最大制限
    値との差を出力値として出力し、上記レベル差が上記最
    小制限値よりも小さい場合には上記レベル差と上記最小
    制限値との差を出力値として出力する工程と、 上記出力値を用いて上記直流レベルを検出する工程とを
    含んでいることを特徴とする二値化方法。
  19. 【請求項19】入力信号と上記入力信号から検出した直
    流レベルとの差分に応じて二値化を行う二値化方法にお
    いて、 上記入力信号と前に検出した上記直流レベルとの差分を
    変換してオフセットとして出力する工程と、 上記オフセットから上記入力信号の直流レベルを検出す
    る工程とを含んでいることを特徴とする二値化方法。
JP2002119650A 2002-04-22 2002-04-22 二値化回路、無線通信装置および二値化方法 Expired - Fee Related JP3683550B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002119650A JP3683550B2 (ja) 2002-04-22 2002-04-22 二値化回路、無線通信装置および二値化方法
US10/413,134 US7308045B2 (en) 2002-04-22 2003-04-15 Binarizing circuit, wireless communication device, and binarizing method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002119650A JP3683550B2 (ja) 2002-04-22 2002-04-22 二値化回路、無線通信装置および二値化方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003318997A true JP2003318997A (ja) 2003-11-07
JP3683550B2 JP3683550B2 (ja) 2005-08-17

Family

ID=29267348

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002119650A Expired - Fee Related JP3683550B2 (ja) 2002-04-22 2002-04-22 二値化回路、無線通信装置および二値化方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7308045B2 (ja)
JP (1) JP3683550B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007102189A1 (ja) * 2006-03-03 2007-09-13 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha 光受信器
JP2008109559A (ja) * 2006-10-27 2008-05-08 Nec Corp オフセット・キャンセル回路及びオフセット・キャンセル方法
JP2010178256A (ja) * 2009-02-02 2010-08-12 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光受信器の増幅器

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100936200B1 (ko) * 2005-02-28 2010-01-11 후지쯔 가부시끼가이샤 복조 회로 및 전자기기
JP4943171B2 (ja) * 2007-01-30 2012-05-30 東芝機械株式会社 振幅検出装置
CN103634004A (zh) * 2013-11-27 2014-03-12 苏州贝克微电子有限公司 一种消除采样和保持电路中谐波失真的电路

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3633768A1 (de) * 1986-10-03 1988-04-14 Endress Hauser Gmbh Co Verfahren und anordnung zur erzeugung eines mittelwertfreien binaeren signals
JP2856787B2 (ja) 1989-10-27 1999-02-10 日本電気ホームエレクトロニクス株式会社 2値化回路、中間レベル検出回路及びピーク包絡線検出回路
JP3240016B2 (ja) * 1993-05-11 2001-12-17 ソニー株式会社 光デイスク装置及び光デイスク装置の評価方法
JPH08163181A (ja) * 1994-11-30 1996-06-21 Sharp Corp 情報再生回路
FR2731125B1 (fr) 1995-02-28 1997-05-16 Sgs Thomson Microelectronics Circuit de traitement d'un signal asynchrone presentant periodiquement des salves de synchronisation
JP3486058B2 (ja) 1996-06-24 2004-01-13 株式会社東芝 Dcオフセット除去機能を備えた受信機
US6498929B1 (en) * 1996-06-21 2002-12-24 Kabushiki Kaisha Toshiba Receiver having DC offset decreasing function and communication system using the same
SE509772C2 (sv) * 1997-07-14 1999-03-08 Ericsson Telefon Ab L M Anordning och förfarande för generering av en tidsmedelvärdesfri binär signal
GB2335809B (en) * 1998-03-24 2001-09-12 Ericsson Telefon Ab L M Demodulator circuits
JPH11284678A (ja) 1998-03-31 1999-10-15 Mitsubishi Electric Corp Dcオフセット補正回路およびdcオフセット補正方法
EP1056236B1 (en) * 1999-05-28 2011-07-20 Canon Kabushiki Kaisha Apparatus and method for correcting data errors
JP3519075B2 (ja) * 2002-06-13 2004-04-12 沖電気工業株式会社 再生データ信号生成装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007102189A1 (ja) * 2006-03-03 2007-09-13 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha 光受信器
JPWO2007102189A1 (ja) * 2006-03-03 2009-07-23 三菱電機株式会社 光受信器
KR100946487B1 (ko) 2006-03-03 2010-03-10 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 광 수신기
JP4558829B2 (ja) * 2006-03-03 2010-10-06 三菱電機株式会社 光受信器
US8155535B2 (en) 2006-03-03 2012-04-10 Mitsubishi Electric Corporation Optical receiver
JP2008109559A (ja) * 2006-10-27 2008-05-08 Nec Corp オフセット・キャンセル回路及びオフセット・キャンセル方法
JP2010178256A (ja) * 2009-02-02 2010-08-12 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光受信器の増幅器

Also Published As

Publication number Publication date
JP3683550B2 (ja) 2005-08-17
US20030206126A1 (en) 2003-11-06
US7308045B2 (en) 2007-12-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7386067B2 (en) Frequency offset cancellation circuit for data determination in wireless communications
JP2751840B2 (ja) 信号検出装置
EP1878111B1 (en) Dc offset detection and cancellation in a receiver
US8971472B2 (en) Signal processing circuit and method
JPH09304503A (ja) Gps受信機
JP2003318997A (ja) 二値化回路、無線通信装置および二値化方法
JP4557702B2 (ja) 受信機
JP7037840B2 (ja) 位相同期化装置
JP2003309611A (ja) データスライサ
US6864756B2 (en) Automatic gain control circuit for controlling start-up time of oscillator and method thereof
JP2002026769A (ja) 自動周波数制御装置及び自動周波数制御方法
JP2004297137A (ja) 受信装置
JP3876815B2 (ja) 電波受信装置、電波受信回路及び電波時計
JP2752733B2 (ja) 周波数変調波受信装置
JPH1023081A (ja) 信号検出回路
JPH0563594A (ja) 周波数検出回路
JP2005286810A (ja) 無線通信用集積回路、及び無線通信用集積回路の制御方法
JPH06291689A (ja) 波形整形装置
JP4179294B2 (ja) 電波受信装置
JP2006074282A (ja) 周波数検出装置、および自動同調装置
JP2002305431A (ja) 自動周波数制御装置
JPH0946254A (ja) 受信装置
JP2005062077A (ja) 電波受信装置、電波時計及び中継器
JPH10224413A (ja) 周波数誤差補正回路
JPH10126302A (ja) フィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置と当該装置を用いたssb送信機およびssb受信機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040715

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20050201

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050201

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20050215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050301

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050427

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050524

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050525

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090603

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100603

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees