JP3486058B2 - Dcオフセット除去機能を備えた受信機 - Google Patents

Dcオフセット除去機能を備えた受信機

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JP3486058B2
JP3486058B2 JP16278896A JP16278896A JP3486058B2 JP 3486058 B2 JP3486058 B2 JP 3486058B2 JP 16278896 A JP16278896 A JP 16278896A JP 16278896 A JP16278896 A JP 16278896A JP 3486058 B2 JP3486058 B2 JP 3486058B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線通信システム
で使用可能な携帯無線端末及びこれを用いた無線通信シ
ステムに関し、特にダイレクトコンバージョン受信方式
を使用した小型の受信機及びそれを用いたシステムに関
する。
【0002】
【従来の技術】近年の無線通信システムの発展に伴い、
無線端末に対する小型化・低価格化の要求が高まってい
る。ダイレクトコンバージョン受信方式は、この要求に
答える受信方式として注目を集めている。以下に図面を
用いてダイレクトコンバージョン受信機の構成と動作原
理について説明する。
【0003】図8はダイレクトコンバージョン受信機の
基本的な構成を示す図である。ここで、アンテナ101
で受信された高周波信号は、アナログ信号処理回路2に
おいて、RF増幅器201で増幅された後、2系統に分配
される。そして、ミキサ203、ミキサ204で、各々
局部発信器205から供給される受信信号とほぼ同じ周
波数の搬送波とミキシングされ、直接ベースバンド周波
数帯に周波数変換される。ここで、局部発信器205
は、ミキサ203には直接、また、ミキサ204にはπ
/ 2移相器206を介して接続されている。従って、ベ
ースバンドに周波数変換された2系統の信号はお互いに
π/ 2の位相を持っている。この2系統のベースバンド
信号は、各々チャネル選択の役目をするローパスフィル
タ( 以下LPF)209、210によって不要周波数成分を
除去される。この後、ベースバンド信号は、ベースバン
ド増幅器213、214によって所望の信号レベルまで
増幅された後、A/D 変換器3にてA/D 変換され、デジタ
ル信号処理回路4を構成する検波・復調手段にて原デー
タに復調される。
【0004】このダイレクトコンバージョン受信方式で
は、受信信号を直接ベースバンドに周波数変換するた
め、中間周波数を持たず、原理的にイメージ応答が存在
しない。従って、スーパーヘテロダイン方式で必須のイ
メージ除去用の急峻なフィルタが不要になるという利点
がある。また、チャネル選択用のLPF 209、210が
LSI 化可能であり、近年のLSI の進歩と共に、受信機の
小型化、低価格化を実現できる利点があった。
【0005】さて、小形化・低価格化に適したダイレク
トコンバージョン受信方式ではあるが、本方式では次の
様な問題点がある。これについて図9を用いて説明す
る。図9(a) で、ミキサ203( もしくは204) で周
波数変換操作を行う為に必要な基準搬送波が局部発振器
205から供給されている。ここで、ミキサ203のロ
ーカルポート909とRFポート910間のアイソレーシ
ョンは、理想的には無限大であることが望ましいが、実
際にはおおむね30dB程度である。従って、ローカルポ
ート909から入力された基準搬送波はRFポート910
側にリークし、一部はRF増幅器201出力側で反射して
反射波901となり、ミキサ203に再入力される。あ
るいは、RF増幅器201をスルーしてアンテナへのリー
クし(903) 、アンテナ101から外部へ放射した
後、反射物905で反射してアンテナ101から再入力
され、反射波904となって再度ミキサ203に入力さ
れる。これら反射波901、904は、局部発振器20
5からの基準搬送波とミキサ203でミキシングされる
ことになる( セルフミキシング) 。ここで、反射波90
1、904は、基準搬送波と同じ周波数である為、セル
フミキシングによってミキサ203出力でDC出力成分
(以下DCオフセット)となって現れる。図9(b) は、こ
のDCオフセットの様子を周波数軸上で表した図である。
すなわち、ダイレクトコンバージョン方式では、所望波
は本来DC成分を含むベ−スバンド周波数帯に周波数変換
される為、反射によって生じたDCオフセット成分907
が所望波906に重畳する形になる。この種のDCオフセ
ットは、特に遅延検波に於いては受信誤り率を劣化させ
る要因となることが知られており、所望の受信誤り率を
得る為のD(= 所望波)U(=DCオフセット成分) 比( 以下D/
U)として、例えば20〜30dBを得られる程度までDCオ
フセット成分を減衰させる必要がある。しかし、局部発
振器205から供給される基準搬送波は、通常0dBm 程
度もあり、これに伴って生じる反射波901、904
も、本来受信すべき所望波レベルよりも大きなレベルに
なるのが普通である。その為、所望のD/U を得る為に
は、ミキサ203出力側でDCオフセット成分のみを除去
する手段が必要となる。
【0006】このDCオフセットを除去する為に従来から
用いられていた方法として、図8に示す様に、ミキサ2
03、204出力に交流結合手段( 以下、ACカップル)
801、802を備える方法がある。この方法は、DCオ
フセットが常時一定である場合には効果があるが、DCオ
フセットが時間と共に変動する場合には次の様な問題が
ある。図10(a) は、ACカップル無しのミキサ203出
力であり、所望波1008にDCオフセット1004が重
畳した場合を示している。ここで、期間1001でのDC
オフセット1004が、時刻t'1003で、DCオフセッ
ト1005に変化したとする。これは、図9でRF増幅器
201の回路の動作条件が変化した場合に相当し、例え
ば、時刻t'1003でディジタル信号処理回路405か
らの制御信号902に基づいてRF増幅器201の利得を
切り換えた場合に、RF増幅器201の出力インピーダン
スが変化して反射量901が変動する場合が挙げられ
る。この時、図10の時刻t'1003前までのDCオフセ
ット1004と時刻t'1003後のDCオフセット100
5の差分1006が、DCオフセット変動となる。この様
な際に、ミキサ203出力にACカップルを施した場合を
図10(b) に示す。すなわち、上記DCオフセットの差分
1006の影響で、ACカップルの時定数に対応した過渡
応答1009が期間1007で生じる。この過渡応答が
収まるまでに受信すべき信号が到来すると、所望波はDC
オフセットの影響を受け、受信特性の劣化を生じる。す
なわち、ACカップルを用いてもDCオフセットの影響を除
去出来ないことになる。さらにACカップルでは、図9
(b) に示す様に、DC成分のある所望信号に対しては、AC
カップルの周波数特性908によって所望波の一部が削
除され、これによっても受信特性が劣化するという欠点
があった。
【0007】上述の様な、RF増幅器201に対して利得
を切り換える手段は、特にダイレクトコンバージョン受
信機に於いて、受信ダイナミックレンジを拡大する為に
しばしば用いられる手段である。また、小形受信機でバ
ッテリーの消耗を防ぐ為に通常行われる、RF回路に対す
るバッテリーセービング制御によっても回路の動作条件
の変化が生じる為、同様のDCオフセット変動が生じる。
従って、上記の様なDCオフセット変動の影響を回避する
ことは、小形受信機、特にダイレクトコンバージョン受
信機では必須のものとなる。
【0008】また、これまでの説明からも分かる様に、
一般にDCオフセットの変動する速さは、ミキサ203へ
再入力する反射波の変動する速さに対応している。これ
については、これまで図9のRF増幅器201からの反射
波901を中心に説明してきた。これに対して、図9
で、アンテナ101から放射して外部の反射物905に
よって反射しミキサ203に再入力する場合には、外部
の反射物905の状態の変化する速さに対応してミキサ
203出力のDCオフセット量も変動することになる。例
えば、外部の反射物905が移動車両である様な場合に
は、移動速度に基づいて生じるフェージングピッチと同
じ速さでDCオフセット量が変化することになる。
【0009】この状況を示したのが図11である。ここ
で、図11(b) の1101はTDMAフレームであり、周期
的に自端末に割り当てられた受信スロット1102、1
106を周期的に受信している。図11(a) はDCオフセ
ットを表しており、1105はフェージングピッチに対
応して生じる比較的高速のDCオフセット変動である。一
方、1103、1104もDCオフセットであり、時刻t'
1003でバッテリーセービングもしくは利得切り換え
等が行なわれて、変化する様な、比較的遅いDCオフセ
ットの変動分である。従って、実環境下でのダイレクト
コンバージョン受信機では、この様な高速なDCオフセ
ット変動と、低速なDCオフセット変動が混在している。
この為、実用的には、DCオフセットの生じる原因やDCオ
フセットの時間変動の違い等に応じて、より柔軟にDCオ
フセット変動の影響を除去出来る様にすることが望まし
い。
【0010】また、以上に述べたDCオフセット変動に関
わる問題点は、図12に示す様な、受信周波数を一度中
間周波数に周波数変換( 202) した後、再度、ベース
バンドに周波数変換する方式においても同様に発生す
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
受信した信号をアナログ信号処理回路で処理する際に発
生するDCオフセットによる受信誤り率の劣化が問題であ
った。また、ACカップルによりこのDCオフセットを除去
しようとしても、DCオフセットの時間変動があるとACカ
ップルにおける過渡応答のためDCオフセットの影響を完
全に除去できないという欠点があった。さらには、DCに
信号成分を持つ受信信号に対してACカップルは信号成分
の一部削除となり、受信特性が劣化するので用いること
ができないという問題点もあった。
【0012】このように受信した信号をアナログ信号処
理回路で処理する際に発生するDCオフセットによる受信
誤り率の劣化のため、このような受信機を用いるシステ
ムでは良好な通話ができないという欠点があった。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明においては、無線周波数信号を受信する受信
部と、受信部より入力したアナログ信号を基底帯域周波
数信号に変換する周波数変換部と、前記周波数変換部の
出力をA/D 変換する変換部と、前記変換部にて変換され
たデジタル信号を処理するデジタル信号処理部とを具備
する受信機において、前記デジタル信号処理部は前記受
信部または周波数変換部で生じた直流オフセット信号を
検出する検出部と検出された直流オフセット信号を保持
する手段とを具備し、前記受信部または周波数変換部は
前記保持された直流オフセット信号に基づき受信信号を
補正することを特徴とする。
【0014】また本発明の受信機は、少なくとも信号入
力部と、前記信号入力部より入力したアナログ信号を増
幅・周波数変換・帯域制限し、かつ信号経路に不要な直
流(以下DC) オフセットを発生してしまうアナログ信号
処理回路と、前記アナログ信号処理回路の出力をA/D 変
換するA/D 変換器と、前記A/D 変換器にて変換されたデ
ジタル信号を処理するデジタル信号処理回路と、を具備
する受信機において、前記デジタル信号処理回路は前記
DCオフセットを検出するオフセット検出手段と検出した
DCオフセットを保持する手段を備え、少なくとも前記保
持されたDCオフセットの一部をD/A 変換器によりアナロ
グ信号に変換し、前記アナログ信号処理回路の周波数変
換処理直後に第2のDCオフセット補正手段にて前記アナ
ログ信号に変換されたDCオフセットを減じることによ
り、アナログ信号処理回路で発生するDCオフセットの少
なくとも一部を除去する機能を有する。
【0015】上述の如く構成すれば、A/D 変換器の入力
でアナログ信号処理回路で発生するDCオフセットを低減
できる。また、信号がDCオフセットによりA/D 変換器の
入力範囲を越え歪むのを防ぐこともでき受信誤り率の劣
化を低減できる。さらに、ACカップルを用いないのでDC
オフセットの時間変化の過渡応答による影響を受けない
ので、受信誤り率を劣化させることはない。特にDCを含
む低周波成分を多く含む変調方式の信号に対して誤差と
なるDCオフセット成分のみを除去できるので、受信信号
の誤り率を低減することができる。
【0016】また、本発明の通信システムは、少なくと
も信号入力部と、前記信号入力部より入力したアナログ
信号を増幅・周波数変換・帯域制限し、かつ信号経路に
不要な直流( 以下DC) オフセットを発生するアナログ信
号処理回路と、前記アナログ信号処理回路の出力をA/D
変換するA/D 変換器と、前記A/D 変換器にて変換された
デジタル信号を処理するデジタル信号処理回路と、を具
備する受信機において、前記デジタル信号処理回路は前
記DCオフセットを検出するオフセット検出手段と検出し
たDCオフセットを保持する手段を備え、少なくとも前記
保持されたDCオフセットの一部をD/A 変換器によりアナ
ログ信号に変換し、前記アナログ信号処理回路の周波数
変換処理直後に第2のDCオフセット補正手段にて前記ア
ナログ信号に変換されたDCオフセットを減じることによ
り、少なくともアナログ信号処理回路で発生するDCオフ
セットの一部を除去する受信機を用いる。
【0017】上述の如く通信システムを構成すれば、受
信機のA/D 変換器の入力でアナログ信号処理回路で発生
するDCオフセットを低減できるので、信号がDCオフセッ
トによりA/D 変換器の入力範囲を越え歪むのを防ぐこと
ができ受信誤り率の劣化を低減でき、良好な通信を行な
うことができる。また、ACカップルを用いないので、DC
オフセットの時間変化の過渡応答による影響を受けない
ので、受信誤り率を劣化させることはないので良好な通
信を行なうことができる。さらに、特にDCを含む低周波
成分を多く含む変調方式を用いる信号に対して誤差とな
るDCオフセット成分のみを除去できるので、受信信号の
誤り率を低減することができ、良好な通信を行なうこと
ができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。図1は、本発明が適用されたDCオフ
セット除去機能を備えた受信機の第1の実施例を示す構
成図である。信号入力部1を構成するアンテナ101で
受信された高周波信号は、アナログ信号処理回路2にお
いて、RF増幅器201で増幅された後、局部発振器20
21及びミキサ2022、バンドパスフィルタ( 以下BP
F)2023で構成される周波数変換器202で一度中間
周波数に変換した後、2系統に分配される。そして、ミ
キサ203、ミキサ204で、各々局部発信器205か
ら供給される中間周波信号とほぼ同じ周波数の搬送波と
ミキシングされ、直接ベースバンド周波数帯に周波数変
換される。ここで、局部発信器205は、ミキサ203
には直接、また、ミキサ204にはπ/ 2移相器206
を介して接続されている。従って、ベースバンドに周波
数変換された2系統の信号はお互いにπ/ 2の位相差を
持っている。この2系統のベースバンド信号は、各々チ
ャネル選択の役目をするLPF 209、LPF 210によっ
て不要周波数成分を除去される。この後、ベースバンド
信号は、ベースバンド増幅器213、214によって所
望の信号レベルまで増幅された後、A/D 変換器3にてA/
D 変換され、デジタル信号処理回路4を構成する検波・
復調手段にて原データに復調される。デジタル信号処理
回路4では、DCオフセット検出手段401、402にて
各々のベースバンド信号に重畳されているDCオフセット
を検出し、DCオフセット保持手段403、404にて各
々のDCオフセット保持している。この保持されたDCオフ
セットはD/A 変換器5によりデジタルからアナログ信号
に変換され、LPF 209、210の出力に設けた第2の
オフセット補正手段211、212或は、増幅器21
3、214の出力に設けた第2のオフセット手段21
5、216にてベースバンド信号からD/A 変換器5でア
ナログ信号に変換したDCオフセットを差し引く。
【0019】これにより、A/D 変換器3の入力でアナロ
グ信号処理回路で発生するDCオフセットを低減でき、受
信誤り率を低減できる。また、信号がDCオフセットによ
りA/D 変換器の入力範囲を越え歪むのを防ぐこともで
き、この歪みによる受信誤りを防ぐことができる。さら
に、ACカップルを用いないのでDCオフセットの時間変化
の過渡応答による影響を受けないので、受信誤り率を劣
化させることはない。特にDCを含む低周波成分を多く含
む変調方式の信号に対して誤差となるDCオフセット成分
のみを除去できるので、受信信号の誤り率の劣化を低減
することができる。
【0020】また、ミキサ203、204直後に第2の
オフセット補正手段207、208にて周波数変換され
たベースバンド信号からD/A 変換器5でアナログ信号に
変換したDCオフセットを差し引いてもよい。特に、この
場合は、予め所定の利得でのDCオフセットを検出保持し
ておくことにより、周波数変換前での利得切り替えなど
で生じるDCオフセットの変化に対して、ミキサ出力(LPF
入力) でDCオフセットをキャンセルできるので、LPF 出
力以降でキャンセルする場合に比べ、LPF の時定数によ
る残留DCオフセットの過渡応答を小さく抑えることがで
きるという特徴がある。
【0021】なお、図1中、周波数変換器202がない
ダイレクトコンバージョン受信機においてもDCオフセッ
トを除去し受信信号の誤り率を低減できるのは全く同じ
である。また無線通信システムに、このような受信機を
用いることにより、受信信号の誤り率を低減することが
でき、良好な通信を行なうことができる。
【0022】図2は、図1においてデジタル信号処理回
路4において第1のDCオフセット補正手段406、40
7を設けた例で、DCオフセット保持手段403、404
で保持されるDCオフセットの一部を第1のDCオフセット
補正手段406、407で除去するものである。これに
より、アナログ信号処理回路2では、第2のDCオフセッ
ト補正手段で信号がDCオフセットによりA/D 変換器の入
力範囲を越え歪むのを防ぐ程度の大まかなDCオフセット
の補正を行ない、デジタル信号処理回路4で細かなDCオ
フセット補正を行なうことが可能となる。よって、D/A
変換器5の精度及び第2の補正手段による補正の精度を
緩和できるので、高価な高精度のD/A 変換器や第2のオ
フセット補正手段のための高精度なアナログ減算器が不
必要となりコストを低減できる。
【0023】DCオフセットの時間的な変化に対しては、
DCオフセット検出手段による検出を度々行ない、オフセ
ット検出毎にオフセット保持手段に保持するオフセット
の値を更新することにより、DCオフセット除去を精度よ
く行なうことができる。例えば、受信信号がTDMAの場
合、周期的に自端末に割り当てられる受信スロットが始
まる前に更新を行なえば良い。
【0024】また、図2におけるDCオフセット保持手段
は、図7に示すようにオフセットの初期値を保持する第
1の記憶手段4011と、このオフセットの初期値に基
づきオフセット補正後、DCオフセット検出手段にて検出
した時間とともに変わるオフセットを保持する第2の記
憶手段4012を備えることで、DCオフセットの時間的
な変化に対応しても良い。
【0025】例えば出荷時或は、電源投入時などにアン
テナからの入力を切断した状態で、DCオフセット検出手
段にて検出したDCオフセットを初期値とすれば良い。特
に、フェージングピッチに対応して起こるDCオフセット
など、DCオフセットの時間的変化分がDCオフセット全体
からみて小さい時は出荷時に一度初期値を設定しておく
だけでよい。これにより、予め第1の記憶手段に保持さ
れているDCオフセットを除去しているので、電源投入後
はじめての自端末に割り当てられている受信スロットを
受信する時の受信誤り率の劣化を低減できる。
【0026】図2において、第1と第2のオフセット補
正手段への補正するDCオフセットの振り分けは、例えば
図3に示すように、所定の閾値Ref 1により第1及び第
2のDCオフセット補正手段にて補正するDCオフセットを
振り分ける手段408、409を備え、閾値Ref 1をDC
オフセットがあっても信号がA/D 変換器3の入力範囲を
越えて歪まない値に設定しておけばよい。
【0027】図4は、オフセット振り分け手段408、
409の一具体例を示す図である。オフセット保持手段
より入力したDCオフセットは、絶対値算出手段4001
にてDCオフセットの絶対値を算出され所定の閾値と比較
手段4002で比較される。また、極性選択回路により
閾値Ref 1の極性を入力したDCオフセットの極性と合わ
せ、引き算回路4003にて入力されたDCオフセットか
ら引かれる。入力したDCオフセットの絶対値が閾値Ref
1より大きい時は、比較手段4002の出力によりスイ
ッチ手段SW2で引き算回路4003の出力が選択され、
D/A 変換器5によりアナログ値に変換され第2のオフセ
ット補正手段へ出力され、また、第1のオフセット補正
手段には極性選択回路4004の出力がスイッチ手段SW
1によって選択され出力される。入力したDCオフセット
の絶対値が閾値Ref 1より小さい時は、比較手段400
2の出力によりD/A 変換器への出力はスイッチ手段SW2
でゼロが選択される。また、第1のオフセット補正手段
にはスイッチ手段SW1にて入力したDCオフセットが選択
される。
【0028】このようにオフセット振り分け手段を構成
することにより、閾値Ref 1により、入力するDCオフセ
ットの絶対値が閾値Ref 1を越えると、その越えた分D/
A 変換器を介して第2のオフセット補正手段に出力さ
れ、閾値Ref 1分第1のオフセット補正手段に出力され
る。また、入力するDCオフセットの絶対値が閾値Ref 1
を越えない時は、DCオフセットは全て第1のオフセット
補正手段に出力することができる。
【0029】図5は閾値Ref 1が2のべき乗で表される
値に選んだ時の図4における比較手段4002の具体例
である。図5では、最上位ビット(MSB) からN 番目のビ
ットを閾値に選んだ場合を示している。入力したDCオフ
セットのMSB からN 番目のビットまでのN 本の信号のオ
アを取ることにより、DCオフセットが閾値以上であるか
どうかが分かり、複雑なコンパレータ回路は不要とな
る。このように閾値Ref1を2のべき乗で表される値に
選ぶことにより、オフセット振り分け手段を簡単化でき
る。
【0030】図6は、図2に示す実施例の具体例であ
る。第1のオフセット補正手段では、検出・保持された
DCオフセットの下位ビット分を、また、第2のオフセッ
ト補正手段では、検出・保持されたDCオフセットの上位
ビット分を除去するものである。これにより、オフセッ
トの振り分け手段を簡略化できる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、受信した信号をアナログ信号処理回路で処理する際
に発生するDCオフセットによる受信誤り率を低減するこ
とができる。また本発明による受信機を用いることによ
り、受信した信号をアナログ信号処理回路で処理する際
に発生するDCオフセットによる受信誤り率を劣化させる
ことなく、良好な品質で音声、データ通信を実現するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の構成を示す図
【図2】本発明の第2実施例の構成を示す図
【図3】第2実施例の具体例の構成を示す図
【図4】オフセット振り分け手段の具体例の構成を示す
【図5】比較手段の具体例の構成を示す図
【図6】第2実施例の具体例の構成を示す図
【図7】オフセット保持手段の具体例の構成を示す図
【図8】アナログ信号処理回路内で信号経路にAC結合が
あった従来のダイレクトコンバージョン受信機の構成を
示す図
【図9】DCオフセットが生ずることを説明する図
【図10】ACカップルではDCオフセット除去が不十分な
ことを説明する図
【図11】DCオフセットに変動分と固定分があることを
説明する図
【図12】一度中間周波数に変換するシステムでもDCオ
フセットが問題になることを説明する図
【符号の説明】
1:信号入力部 101:アンテナ 2:アナログ信号処理回路 201:RF増幅器 202:周波数変換器 2021:局部発振器 2022: ミキサ 2023: BPF 203、204:ミキサ 205:局部発振器 206:π/ 2移相器 207、208、211、212、215、216:第
2のオフセット補正手段 209、210:LPF 213、214:増幅器 3:A/D 変換器 4:デジタル信号処理回路 401、402:DCオフセット検出手段 403、404:DCオフセット保持手段 405:検波・復調手段 406、407:第1のオフセット補正手段 408、409:オフセット振り分け手段 4001:絶対値算出手段 4002:比較手段 4003:引算手段 4004:極性選択回路 4011:第1の記憶手段 4012:第2の記憶手段 4013:加算手段 SW1、SW2:スイッチ手段 5:D/A 変換器 Ref 1:オフセット振り分け用閾値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上野 隆 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝 研究開発センター内 (72)発明者 谷本 洋 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝 研究開発センター内 (72)発明者 山路 隆文 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝 研究開発センター内 (72)発明者 堀口 浩 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝 研究開発センター内 (56)参考文献 特開 平7−162469(JP,A) 特開 平6−326739(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 27/00 - 27/30 H04L 25/00 - 25/66 H04B 1/06,1/16

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】信号入力部と; 前記信号入力部より入力したアナログ信号を増幅・周波
    数変換・帯域制限し、かつ信号経路に不要な直流(以下
    DC)オフセットを発生するアナログ信号処理回路と; 前記アナログ信号処理回路の出力をアナログ−デジタル
    (以下A/D)変換するA/D変換器と; 前記A/D変換器にて変換されたデジタル信号を処理す
    るデジタル信号処理回路であって、前記DCオフセット
    を検出するオフセット検出手段と、検出したDCオフセ
    ットを保持する手段と、前記保持されたDCオフセット
    の一部をデジタル的に減じる第1のDCオフセット補正
    手段とを備えたデジタル信号処理回路と; 前記保持されたDCオフセットの少なくとも一部をデジ
    タル−アナログ(以下D/A)変換器によりアナログ信
    号に変換し、前記アナログ信号処理回路の周波数変換処
    理後の信号から前記アナログ信号に変換されたDCオフ
    セットを減じる第2のDCオフセット補正手段と; 前記オフセット検出手段で検出されたオフセットの絶対
    値が所定の閾値を超えた場合に、前記閾値を超えたオフ
    セット分について前記第2のDCオフセット補正手段で
    補正するためのオフセット振り分け手段 とを具備したこ
    とを特徴とする受信機。
  2. 【請求項2】前記所定の閾値は2のべき乗であることを
    特徴とする請求項1記載の受信機。
  3. 【請求項3】 前記オフセット保持手段にて保持されているオフセット
    の上位ビットを前記D/A変換器にてアナログ値に変換
    して前記第2のオフセット補正手段でオフセットを補正
    し、前記オフセット保持手段にて保持されているオフセ
    ットの下位ビットを用いて前記第1のオフセット補正手
    段でオフセット補正を行うことを特徴とする請求項1記
    載の受信機。
  4. 【請求項4】前記オフセット保持手段は、少なくとも前
    記オフセット検出手段より検出されたオフセットの初期
    値を保持する第1の記憶手段と、このオフセットの初期
    値に基づきオフセット補正手段1及び2でオフセット補
    正後、前記オフセット検出手段にて検出した時間ととも
    に変わるオフセットを保持する第2の記憶手段を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の受信機。
  5. 【請求項5】前記オフセット保持手段に保持されたオフ
    セットは、前記オフセット検出手段にてオフセットを検
    出するごとに更新することを特徴とすることを特徴とす
    る請求項1記載の受信機。
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