JPH10126302A - フィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置と当該装置を用いたssb送信機およびssb受信機 - Google Patents

フィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置と当該装置を用いたssb送信機およびssb受信機

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JPH10126302A
JPH10126302A JP29779796A JP29779796A JPH10126302A JP H10126302 A JPH10126302 A JP H10126302A JP 29779796 A JP29779796 A JP 29779796A JP 29779796 A JP29779796 A JP 29779796A JP H10126302 A JPH10126302 A JP H10126302A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルタの、所定帯域幅でその上下両端が同
じ減衰量となる周波数を検出する。 【解決手段】 フィルタに所定帯域幅の周波数差を有す
る第1と第2の周波数信号をそれぞれに与え、フィルタ
を通過した出力信号の大きさを比較する。第1と第2の
周波数信号の一方がフィルタの帯域外となる周波数から
フィルタの中心周波数の方向に、所定周波数幅で第1と
第2の周波数信号を順次に変更する。第1と第2の周波
数信号に対するフィルタを通過した出力信号の大きさが
反転すると、反転する1つ前の第1と第2の周波数信号
を所定帯域幅の上下両端の周波数として特定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルタの実際の
特性から所定帯域幅で上下両側の帯域端で同じ減衰量と
なる周波数を検出する装置に関するものであり、また当
該装置を用いてUSBとLSBの音質の違いがないよう
にしたSSB送信機およびSSB受信機に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】SSB送信機にあっては、発振手段から
発生される搬送波周波数信号が、マイク入力信号により
平衡変調器で振幅変調され、この変調信号から狭い通過
帯域幅のフィルタでUSBまたはLSBの一方のサイド
バンドが抽出される。さらに、この抽出信号に混合器で
局部発振信号を混合し、この混合信号から比較的に広い
通過帯域幅のフィルタで所定周波数の無線周波数信号が
抽出される。この無線周波数信号が励振増幅器および電
力増幅器で適宜に増幅されてアンテナから送信される。
【0003】ここで、狭い通過帯域幅のフィルタの実際
の特性が設計値からずれていると、フィルタにおける所
定の帯域幅の周波数位置がずれることとなる。そこで、
発振手段から発生される搬送波周波数信号が、設計上は
狭い通過帯域幅のフィルタでUSBまたはLSBを抽出
するのに適した値であっても、実際上の狭い通過帯域幅
のフィルタの特性の設計値からのずれによって抽出され
るUSBとLSBの周波数帯域が搬送波周波数に対して
対称でなくなる。この結果、SSB受信機側で復調され
た音声は、USBとLSBで音質が相違する。
【0004】また、SSB受信機にあっては、アンテナ
で受信された所望の周波数の受信信号が適宜に周波数変
換され、この周波数変換された信号から狭い通過帯域幅
のフィルタでUSBまたはLSBの一方が抽出される。
そして、この抽出信号が復調器で復調されて低周波増幅
器で増幅されてスピーカーより拡声される。
【0005】ここで、狭い通過帯域幅のフィルタの実際
の特性が設計値よりずれていると、受信周波数を周波数
変換するために混合される局部発振信号の周波数が適正
であっても、フィルタで実際に抽出される周波数帯域
は、USBとLSBとで後段の復調器で復調するための
復調用周波数信号に対して対称でなくなる。この結果、
復調拡声される音声は、USBとLSBで音質が相違し
たものとなる。
【0006】かかる不具合を改善する技術として、SS
B送信機において、狭い通過帯域幅のフィルタの実際の
特性に合わせて搬送波周波数信号を発生させ、狭い通過
帯域幅のフィルタから抽出された信号に混合される局部
発振信号を調整して所定の無線周波数信号を得るように
すれば良い。この搬送波周波数信号を調整するために
は、狭い通過帯域幅のフィルタの実際の特性を予め知る
必要がある。また、SSB受信機にあっては、狭い通過
帯域幅のフィルタの実際の特性に合わせて、受信周波数
を周波数変換する局部発振信号を発生させ、狭い通過帯
域幅のフィルタから抽出された信号を復調するための復
調器の復調用周波数信号を適宜に調整すれば良い。この
局部発振信号を調整するためには、SSB送信機と同様
に、狭い通過帯域幅のフィルタの実際の特性を予め知る
必要がある。そこで、フィルタの周波数特性を検出する
技術の一例として、特公平2−4175号公報に示され
た技術がある。
【0007】特公平2−4175号公報に示される技術
を簡単に説明すれば、以下のごときものである。すなわ
ち、フィルタに与えるマーカ周波数信号を順次に変化さ
せ、フィルタを通過する出力信号が消滅するのを判別し
て通過帯域端を検出し、フィルタの上下両側の通過帯域
端をそれぞれに検出する。そして、これらの両側の通過
帯域端の周波数の中央の値をフィルタの中心周波数とし
て特定する。そこで、該中心周波数を中心とした所定の
通過帯域幅の特性をフィルタが有するものとして、搬送
波周波数信号等を調整すれば良い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のフィルタの実際
の特性を検出する技術にあっては、検出された中心周波
数に対して上下の周波数特性が対称であれば、何んら不
具合は生じない。しかるに、中心周波数に対して上下の
周波数特性が対称でない場合、すなわち肩特性が異なる
場合には、以下のごとき重大な不具合を生じる。
【0009】例えば、フィルタの実際の通過特性が上述
のごとくして定められた中心周波数に対して、上側は緩
やかに減衰し下側で急峻に減衰する場合等では、肩特性
が異なるために、上記中心周波数から同じ周波数だけず
れた上下の通過帯域端の減衰量が相違する。そこで、該
フィルタで抽出されたUSBおよびLSBの信号の周波
数特性が相違し、結果的に受信側の音質の違いの原因と
なる。
【0010】本発明は、上述のごとき事情に鑑みてなさ
れたもので、フィルタの実際の特性から所定帯域幅で上
下両側の帯域端で同じ減衰量となる周波数を検出するフ
ィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置を提供する
ことを目的とする。そして、フィルタの上下両側の帯域
端で同じ減衰量となる所定帯域幅端の周波数を予め検出
し、これに応じて搬送波周波数信号を調整するとともに
局部発振信号を調整するようにしたSSB送信機を提供
することを目的とする。また、フィルタの上下両側の帯
域端で同じ減衰量となる所定帯域幅端の周波数を予め検
出し、これに応じて受信周波数を周波数変換するための
局部発振信号を調整するとともに、復調用周波数信号を
調整するようにしたSSB受信機を提供することを目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明のフィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検
出装置は、所定周波数を中心として所定帯域幅となるよ
うに設定されたフィルタに対して、前記帯域幅だけの周
波数差を有する第1と第2の周波数信号を発振手段でそ
れぞれ発生させ、前記第1と第2の周波数信号が前記フ
ィルタを通過した出力信号の大きさをパワー検出手段で
それぞれに検出し、これらの前記第1と第2の周波数信
号の出力信号の大きさを比較手段で比較し、中央演算手
段で前記発振手段を制御して前記第1と第2の周波数信
号の一方が前記帯域幅外となる状態から前記所定帯域幅
の中心方向に周波数を順次に変更させ、前記比較手段に
よる比較結果が反転すると、前記中央演算手段は前記反
転直前または反転した前記第1と第2の周波数信号を前
記所定帯域幅の両側の帯域端周波数として検出するよう
に構成されている。
【0012】そして、前記中央演算手段で、前記発振手
段を前記第1と第2の周波数信号を所定周波数から所定
周波数幅で順次に変更させて発生させるように制御する
とともに、前記反転直前または反転した前記第1と第2
の周波数信号の変更したステップ数に応じたデータを記
憶手段に記憶させるように構成しても良い。
【0013】さらに、前記中央演算手段で、前記所定帯
域幅の両側の帯域端周波数として検出された前記第1と
第2の周波数信号から中心の周波数を演算により求め、
この周波数を前記フィルタの所定帯域幅の中心周波数と
して検出するように構成することもできる。
【0014】また、本発明のSSB送信機は、発振手段
から発生される搬送波周波数信号をマイク入力信号で振
幅変調し、この変調信号から狭い通過帯域幅のフィルタ
で一方のサイドバンドを抽出し、この抽出信号に局部発
振手段で発生される局部発振信号を混合して所定周波数
の無線周波数信号とするSSB送信機において、予め前
記請求項1記載のフィルタの所定帯域幅の帯域端周波数
検出装置によって、前記搬送波周波数信号を前記第1と
第2の周波数信号として、前記狭い通過帯域幅のフィル
タの所定帯域幅の両側の帯域端周波数を検出し、さらに
前記請求項1の中央演算手段は、前記帯域端周波数に応
じて前記発振手段で前記搬送波周波数信号を制御発生さ
せるとともに、前記局部発振手段で前記無線周波数信号
が前記所定周波数となるように前記局部発振信号を制御
発生させるように構成されている。
【0015】そして、発振手段から発生される搬送波周
波数信号をマイク入力信号で振幅変調し、この変調信号
から狭い通過帯域幅のフィルタで一方のサイドバンドを
抽出し、この抽出信号に局部発振手段で発生される局部
発振信号を混合して所定周波数の無線周波数信号とする
SSB送信機において、予め前記請求項2記載のフィル
タの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置によって、前記
搬送波周波数信号を前記第1と第2の周波数信号とし
て、前記狭い通過帯域幅のフィルタの所定帯域幅の両側
の帯域端周波数を検出するとともにこれらに応じたデー
タを記憶手段に記憶させ、さらに前記請求項2の中央演
算手段は、前記記憶手段から前記データを読み出し、前
記データから前記帯域端周波数に応じて前記発振手段で
前記搬送波周波数信号を制御発生させるとともに、前記
局部発振手段で前記無線周波数信号が前記所定周波数と
なるように前記局部発振信号を制御発生させるように構
成しても良い。
【0016】また、本発明のSSB受信機は、受信され
た受信信号に局部発振手段で発生される局部発振信号を
混合して周波数変換し、この周波数変換された信号から
狭い通過帯域幅のフィルタで一方のサイドバンドを抽出
し、この抽出信号を復調手段で復調用周波数発振手段で
発生される復調用周波数信号と混合して前記抽出された
サイドバンドを復調するSSB受信機において、予め前
記請求項1記載のフィルタの所定帯域幅の帯域端周波数
検出装置により、標準信号発生手段から送信される標準
信号を受信するとともにこれと混合する前記局部発振信
号を調整して周波数変換された信号を前記第1と第2の
周波数信号として、前記狭い通過帯域幅のフィルタの所
定帯域幅の両側の帯域端周波数を検出し、さらに前記請
求項1の中央演算手段は、前記帯域端周波数に応じて前
記局部発振手段で前記局部発振信号を制御発生させると
ともに、前記復調用周波数発振手段で前記復調用周波数
信号を制御発生させるように構成されている。
【0017】そして、受信された受信信号に局部発振手
段で発生される局部発振信号を混合して周波数変換し、
この周波数変換された信号から狭い通過帯域幅のフィル
タで一方のサイドバンドを抽出し、この抽出信号を復調
手段で復調用周波数発振手段で発生される復調用周波数
信号と混合して前記抽出されたサイドバンドを復調する
SSB受信機において、予め前記請求項2記載のフィル
タの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置により、標準信
号発生手段から送信される標準信号を受信するとともに
これと混合する前記局部発振信号を調整して周波数変換
された信号を前記第1と第2の周波数信号として、前記
狭い通過帯域幅のフィルタの所定帯域幅の両側の帯域端
周波数を検出するとともにこれらに応じたデータを記憶
手段に記憶させ、さらに前記請求項2の中央演算手段
は、前記記憶手段から前記データを読み出し、前記デー
タから前記帯域端周波数に応じて前記局部発振手段で前
記局部発振信号を制御発生させるとともに、前記復調用
周波数発振手段で前記復調用周波数信号を制御発生させ
るように構成しても良い。
【0018】さらに、前記標準信号を受信することなし
に、前記局部発振手段で発生される前記局部発振信号を
そのまままたは周波数変換して前記狭い通過帯域幅のフ
ィルタに与えるようになし、この信号を前記帯域端周波
数検出装置は前記第1と第2の周波数信号として前記狭
い通過帯域幅のフィルタの所定帯域幅の両側の帯域端周
波数を検出するように構成することもできる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明のフィルタの所定帯
域幅の帯域端周波数検出装置およびSSB送信機につい
て、図1ないし図3を参照して説明する。図1は、本発
明のフィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置の動
作を説明するフローチャートの一例である。図2は、フ
ィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置を用いたS
SB送信機のブロック回路図の一例である。図3は、フ
ィルタに対して所定帯域幅の周波数差を有する第1と第
2の周波数信号が順次に変更されるのを説明する図であ
る。
【0020】まず、図2を参照してSSB送信機の構造
の一例につき説明する。図2において、搬送波発振手段
10から発生する搬送波周波数信号とマイク12からの
マイク入力信号が平衡変調器14に与えられ、搬送波周
波数信号がマイク入力信号で振幅変調される。この変調
信号が狭い通過帯域幅の第1フィルタ16に与えられ、
USBまたはLSBの一方のサイドバンドが抽出されて
第1混合器18に与えられる。この第1混合器18に
は、第1局部発振手段20で発生される第1局部発振信
号が与えられている。第1混合器18の混合出力信号
は、さらに第2混合器22に与えられる。この第2混合
器22には、第2局部発振手段24で発生される第2局
部発振信号が与えられる。第2混合器22の混合出力信
号は、比較的に広い通過帯域幅の第2フィルタ26に与
えられて所定周波数の無線周波数信号が抽出される。こ
の無線周波数信号は、励振増幅器28および電力増幅器
30で適宜に増幅されてアンテナ32から送信される。
また、電力増幅器30で増幅された無線周波数信号の一
部は、パワー検出手段34に与えられて無線周波数信号
の大きさに応じた直流信号に変換出力され、ALC回路
とA/D変換器36に与えられる。そして、A/D変換
器36でデジタル信号に変換されて中央演算手段38に
与えられる。この中央演算手段38には、記憶手段40
が接続されている。
【0021】そして、搬送波発振手段10および第2局
部発振手段24は、電圧制御発振器を含むPLL回路か
らなり、中央演算手段38からの制御信号により発生さ
せる信号の周波数が制御調整される。また、中央演算手
段38には、A/D変換器36から与えられるデジタル
信号の大きさを比較する比較手段の機能が含まれてい
る。さらに、ALC回路は、最終の電力増幅器30に過
大な入力が与えられないように制御する周知の技術であ
り、説明を省略する。
【0022】続いて、図2における狭い通過帯域幅の第
1フィルタ16の所定帯域幅の上下両側の帯域端周波数
の検出につき、図1および図3を参照して説明する。ま
ず、中央演算手段38には、初期値として、第1フィル
タ16の所定中心周波数fcと所定帯域幅Bwと許容誤
差を考慮したフィルタの帯域端より外側位置となる周波
数fsとステップ幅fpおよびステップ番号Nが設定され
る(ステップ1)。ここで一例として、fc=9.01
15MHz,Bw=2.3KHz,fs=200Hz,
p=10Hz,N=0である。
【0023】そして、上記初期値に基づいて、 BFO(−)=fc−Bw/2−(fs−fp・N) となる周波数信号が第1の周波数信号として発生される
ように、中央演算手段38は搬送波発生手段10を制御
する(ステップ2)。このN=0におけるBFO(−)
は、第1フィルタ16の所定帯域幅の外である。かかる
BFO(−)の第1の周波数信号を第1フィルタ16に
通過させ、その出力信号の大きさに応じた値pが、パワ
ー検出手段34とA/D変換器36を介して中央演算手
段38に与えられ、これがP(−)として記憶手段40
に記憶される(ステップ3)。ここで、搬送波発振手段
10で発生された周波数信号に対して、第1と第2の混
合器18,22で混合された信号が所定の無線周波数と
なるように、中央演算手段38は第2局部発振手段24
を制御している。
【0024】また、BFO(+)=fc+Bw/2−
(fs−fp・N)となる周波数信号が第2の周波数信号
として発生されるように、中央演算手段38は搬送波発
生手段10を制御する(ステップ4)。この第2の周波
数信号としてのBFO(+)は、第1の周波数信号とし
てのBFO(−)に対して、所定帯域幅Bwだけの差を
有する。このN=0におけるBFO(+)は、第1フィ
ルタ16の所定帯域幅の内にある。かかるBFO(+)
の第2の周波数信号を第1フィルタ16に通過させ、そ
の出力信号の大きさに応じた値pが、中央演算手段38
に与えられ、P(+)として記憶される(ステップ
5)。
【0025】さらに、中央演算手段38で記憶手段40
に先に記憶した値P(−)とP(+)を読み出し、比較
機能によりP(−)とP(+)との大きさを比較する
(ステップ6)。ここで、P(−)>P(+)であるな
らば、しかもN=0(ステップ7)であるならば、初期
値の設定または第1フィルタ16の特性が異常であり、
以後の動作を終了させる(ステップ8)。なぜならば、
N=0にあっては、BFO(−)は第1フィルタ16の
帯域幅外であり、BFO(+)は帯域幅内であり、P
(−)<P(+)でなければならない。ステップ6にお
いて、P(−)>P(+)でなければ、N≧2・fs
pを判別し(ステップ9)、N≧2・fs/fpであれ
ば異常であり、以後の動作を終了させる(ステップ
8)。なぜならば、N≧2・fs/fpにあっては、BF
O(−)は第1フィルタ16の帯域幅内であり、BFO
(+)は帯域幅外であり、P(−)>P(+)でなけれ
ばならない。そして、ステップ9において、N≧2・f
s/fpでなければ、Nを1つ増加させ(ステップ1
0)、ステップ2に戻る。
【0026】このようにして、Nを1つずつ順次に増加
させて、ステップ2からステップ6およびステップ9,
10を繰り返して、第1と第2の周波数信号BFO
(−),BFO(+)は所定帯域幅の周波数差をもっ
て、第1フィルタ16の中心方向に向けて順次に変更さ
れる。すると、Nがある値α(図3参照)において、P
(−)とP(+)の大きさが反転し、ステップ6でP
(−)>P(+)として判別される。すると、ステップ
7ではNは0でないので、Nを1つ前の値(N−1)と
してこれを記憶し(ステップ11)、検出動作を終了す
る(ステップ12)。
【0027】ここで、第1の周波数信号BFO(−)の
大きさP(−)が第2の周波数信号BFO(+)の大き
さP(+)より大きくなって、比較結果が反転すること
で、BFO(−)とBFO(+)が第1フィルタ16の
所定帯域幅の上下両端の帯域端周波数より高い周波数側
にずれたことが検出される。そこで、反転するNの1つ
前の状態でBFO(−)とBFO(+)が第1フィルタ
16の所定帯域幅の上下両端の帯域端周波数に最も近い
周波数として特定することができる。なお、比較結果が
反転するNにおけるBFO(−)とBFO(+)をもっ
て、第1フィルタ16の所定帯域幅の両端の周波数とし
て特定しても良い。
【0028】したがって、第1フィルタ16の所定帯域
幅でその上下両端における減衰量が同じとなる第1と第
2の周波数信号が特定される。さらに、中央演算手段3
8は特定された第1と第2の周波数信号の算術平均より
中心の周波数を演算して求め、この周波数を第1フィル
タ16の所定帯域幅の中心周波数として特定することが
できる。
【0030】このようにして、予め第1フィルタ16の
上下両端で減衰量が同じとなる所定帯域幅の中心周波数
が検出されるので、SSB送信機として動作する場合
に、中央演算手段38は搬送波発振手段10を第1フィ
ルタ16で抽出されるUSBおよびLSBが同じ周波数
帯域となるように適宜に搬送波周波数信号を発生させる
ように制御することができる。そして、中央演算手段3
8は、第1フィルタ16で抽出されたUSBまたはLS
Bから所定の無線周波数信号が第2フィルタ26で抽出
され得るような第2局部発振信号が発生するように第2
局部発振手段24を制御すれば良い。
【0031】なお、上記SSB送信機にあっては、第1
の周波数信号と第2の周波数信号が第1フィルタ16を
通過した出力信号の大きさが反転するNまたはN−1が
検出データとして記憶されるように構成されているが、
所定帯域幅の上下両端を示す第1と第2の周波数信号に
応じたデータが記憶されていれば良く、両端の値として
第1と第2の周波数信号自体を示すデータが記憶されて
も良い。そして、第1フィルタ16を通過した出力信号
の大きさを検出する構成として、上記説明では電力増幅
器30の後段に接続されるALC回路に用いるパワー検
出手段34等を用いているが、これに限られず、第1フ
ィルタ16の直後にパワー検出手段相当の回路を接続
し、さらにその後段にA/D変換器36を接続するよう
にしても良い。
【0032】そして、フィルタの所定帯域幅の上下両端
を示す第1と第2の周波数信号の検出精度を高めるため
には、BFO(−),BFO(+)が順次に変更される
ステップ幅fpをより小さい値に設定すれば良い。そこ
で、第1回目の検出動作ではfpを大きな値とし、第2
回目の検出動作でfpを小さい値に設定して大きさが反
転する付近を細かく判別すれば、精度を極めて高いもの
とすることも可能である。そして、fsは、フィルタの
実際の特性の誤差範囲を充分にカバーできる適宜な値に
設定されれば良い。また、上記実施例では、BFO
(−)とBFO(+)を低い周波数から順次に高い周波
数に変更したが、逆に高い周波数から順次に低い周波数
に変更しても良い。
【0033】さらに、パワー検出手段34とA/D変換
器36および記憶手段40は、中央演算手段38と別個
に設けても良いが、中央演算手段38の一部でその作用
がなされるように構成しても良い。そしてまた、比較手
段は、中央演算手段38の作用の一部であっても良い
が、別個に設けられても良いことは勿論である。
【0034】また、SSB送信機に組み込まれるフィル
タの所定帯域幅の帯域端周波数の検出に限られず、フィ
ルタ単体の所定帯域幅の上下両端の帯域端周波数を検出
するために本発明の装置を用いても良い。かかる場合に
は、被検出対象となるフィルタに第1と第2の周波数信
号を与える発振手段と、フィルタを通過した出力信号の
大きさを検出するパワー検出手段と、発振手段を制御す
るとともにパワー検出手段から出力されるフィルタの出
力信号の大きさに応じた信号を比較する中央演算手段で
構成することができる。
【0035】次に、フィルタの所定帯域幅の帯域端周波
数検出装置を用いたSSB受信機について、図4および
図5を参照して説明する。図4は、SSB受信機に用い
られたフィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置の
動作を説明するフローチャートの一例である。図5は、
フィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置を用いた
SSB受信機のブロック回路図の一例である。
【0036】まず、図5を参照してSSB受信機の構造
の一例につき説明する。図5において、アンテナ50で
受信された信号が高周波増幅器52で増幅されて第1混
合器54に与えられる。この第1混合器54には、第1
局部発振手段56で発生される第1局部発振信号が与え
られている。第1混合器54の混合出力信号は、比較的
に広い通過帯域幅の第1フィルタ58に与えられ、第1
局部発振信号と受信信号の差の周波数成分が抽出され
て、第2混合器60に与えられる。この第2混合器60
には、第2局部発振手段62で発生される第2局部発振
信号が与えられている。第2混合器60の混合出力信号
は、狭い通過帯域幅の第2フィルタ64に与えられ、第
1フィルタ58で抽出された差の周波数成分と第2局部
発振信号との差の周波数成分が抽出される。ここで、第
2フィルタ64により、USBまたはLSBの一方のサ
イドバンドが抽出される。そして、抽出されたサイドバ
ンドは、中間周波数増幅器66で増幅されて復調器68
に与えられる。この復調器68には、復調用周波数発生
手段70で発生される復調用周波数信号が与えられてい
て、その復調信号が低周波増幅器72で増幅されてスピ
ーカー74から拡声される。また、第2フィルタで抽出
された信号の一部は、パワー検出手段76に与えられ
て、抽出信号の大きさに応じた直流信号に変換され、A
/D変換器78に与えられてデジタル信号に変換され
る。このデジタル信号が中央演算手段80に与えられ
る。この中央演算手段80には、記憶手段82が接続さ
れている。
【0037】そして、第1局部発振手段56および復調
用周波数発生手段70は、電圧制御発振器を含むPLL
回路からなり、中央演算手段80からの制御信号により
発生させる信号の周波数が制御調整される。また、中央
演算手段80には、A/D変換器78から与えられデジ
タル信号の大きさを比較する比較手段の機能が含まれて
いる。さらに、かかるSSB受信機で標準信号を受信す
るために、標準信号発生装置90と送信アンテナ92
が、SSB受信機とは別個に準備される。
【0038】次に、図5における狭い通過帯域幅の第2
フィルタ64の所定帯域幅の上下両側の帯域端周波数の
検出につき、図4を参照して説明する。まず、中央演算
手段80には、初期値として、第2フィルタ64の所定
中心周波数fcと所定帯域幅Bwと許容誤差を考慮した
フィルタの帯域端より外側位置となる周波数fsとステ
ップ幅fpとステップ番号Nと標準信号発振装置90か
ら送信される標準信号周波数SGおよび第2局部発振信
号の周波数2ndLOが設定される(ステップ1)。こ
こで一例として、fc=9.0115MHz,Bw=
2.3KHz,fs=200Hz,fp=10Hz,N=
0,SG=14.1015MHz,2ndLO=60.
000MHzである。
【0039】そして、標準信号発生装置90が動作され
て、標準信号がSSB受信機に向けて送信される(ステ
ップ2)。ここで、上記初期値に基づいて、 BFO(−)=fc−Bw/2−(fs−fp・N) となる第1の周波数信号が第2フィルタ64に与えられ
るように、中央演算手段80は第1局部発振手段56を
制御して、第1局部発振信号1stLOの周波数が、1
stLO(−)=SG+2ndLO+BFO(−)であ
り、 1stLO(−)=SG+2ndLO+fc−Bw/2−
(fs−fp・N) となるように調整する(ステップ3)。このN=0にお
いて第2フィルタ64に与えられる第1の周波数信号B
FO(−)は所定帯域外である。そして、第2フィルタ
64の抽出信号の大きさに応じた値Pが、パワー検出手
段76とA/D変換手段78を介して中央演算手段80
に与えられ、これがP(−)として記憶手段に記憶され
る(ステップ4)。
【0040】また、BFO(+)=fc+Bw/2−
(fs−fp・N)となる第2の周波数信号が第2フィル
タ64に与えられるように、中央演算手段80は第1局
部発振手段56を制御して、第1局部発振信号1stL
Oの周波数が、1stLO(+)=SG+2ndLO+B
FO(+)であり、 1stLO(+)=SG+2ndLO+fc+Bw/2−
(fs−fp・N) となるように調整する(ステップ5)。このN=0にお
けるBFO(+)は、第2フィルタ64の所定帯域内で
ある。そして、第2フィルタ64の抽出信号の大きさに
応じた値Pが、中央演算手段80に与えられて、これが
P(+)として記憶手段に記憶される(ステップ6)。
【0041】さらに、中央演算手段80で記憶手段82
に先に記憶した値P(−)とP(+)を読み出し、比較
機能によりP(−)とP(+)との大きさを比較する
(ステップ7)。ここで、P(−)>P(+)であるな
らば、しかもN=0(ステップ8)であるならば、初期
値の設定または第2フィルタ64の特性が異常であり、
以後の動作を終了させる(ステップ9)。なぜならば、
N=0にあっては、BFO(−)は第2フィルタ64の
帯域幅外であり、BFO(+)は帯域幅内であり、P
(−)<P(+)でなければならない。ステップ7にお
いて、P(−)>P(+)でなければ、N≧2・fs
pを判別し(ステップ10)、N≧2・fs/fpであ
れば異常であり、以後の動作を終了させる(ステップ
9)。なぜならば、N≧2・fs/fpにあっては、BF
O(−)は第2フィルタ64の帯域幅内であり、BFO
(+)は帯域幅外であり、P(−)>P(+)でなけれ
ばならない。そして、ステップ10において、N≧2・
s/fpでなければ、Nを1つ増加させ(ステップ1
1)、ステップ3に戻る。
【0042】このようにして、Nを1つずつ順次に増加
させて、ステップ3からステップ7およびステップ1
0,11を繰り返して、第1と第2の周波数信号BFO
(−),BFO(+)は所定帯域幅の周波数差をもっ
て、第2フィルタ64の中心方向に向けて順次に変更さ
れる。すると、Nがある値において、P(−)とP
(+)の大きさが反転し、ステップ7でP(−)>P
(+)として判別される。すると、ステップ8ではNは
0でないので、Nを1つ前の値(N−1)としてこれを
記憶し(ステップ12)、検出動作を終了する(ステッ
プ13)。
【0043】ここで、第1の周波数信号BFO(−)の
大きさP(−)が第2の周波数信号BFO(+)の大き
さP(+)より大きくなって、比較結果が反転すること
で、BFO(−)とBFO(+)が第2フィルタ64の
所定帯域幅の上下両端の帯域端周波数より高い周波数側
にずれたことが検出される。そこで、反転するNの1つ
前の状態でBFO(−)とBFO(+)が第2フィルタ
64の所定帯域幅の上下両端の帯域端周波数に最も近い
周波数として特定することができる。なお、比較結果が
反転するNにおけるBFO(−)とBFO(+)をもっ
て、第2フィルタ64の所定帯域幅の両端の周波数とし
て特定しても良い。
【0044】したがって、第2フィルタ64の所定帯域
幅でその上下両端における減衰量が同じとなる第1と第
2の周波数信号が特定される。さらに、中央演算手段8
0は特定された第1と第2の周波数信号の算術平均より
中心の周波数を演算して求め、この周波数を第2フィル
タ64の所定帯域幅の中心周波数として特定することが
できる。ここで、中央演算手段80は、1stL
O(−),1stLO(+)からBFO(−),BFO
(+)を演算することは勿論である。
【0045】このようにして、予め第2フィルタ64の
上下両端で減衰量が同じとなる所定帯域幅の中心周波数
が検出されるので、SSB受信機として動作する場合
に、中央演算手段80は第1局部発振手段56を第2フ
ィルタ64で抽出されるUSBおよびLSBが同じ周波
数帯域となるように適宜に第1局部発振信号を発生させ
るように制御することができる。そして、中央演算手段
80は、第2フィルタ64で抽出されたUSBまたはL
SBを、復調器68で適切に復調できる復調用周波数信
号が発生されるように復調用周波数発生手段70を制御
する。
【0046】なお、上記SSB受信機にあっては、受信
機自体の回路を大幅に変更することなしに、第2フィル
タ64の所定帯域幅の帯域端周波数を検出するために、
標準信号発生装置90からの標準信号を用いている。そ
こで、標準信号発生装置90がなければ、第2フィルタ
64の所定帯域幅の帯域端周波数の検出ができない。こ
れは、経年変化により第2フィルタ64の特性が変化す
るような場合に、SSB受信機の一般需要者が簡単に調
整できないことを意味する。そこで、予め周波数が明ら
かな無線周波数信号を標準信号として用いるようにして
も良い。かかる場合には、当該無線周波数信号の周波数
SGを初期値として中央演算手段に需要者が適宜に入力
できるようにすれば良い。
【0047】さらに、SSB受信機の外部から受信によ
り得られる標準信号を用いずに、SSB受信機自体の回
路に付加回路を設ける等で、第2フィルタ64の所定帯
域幅の帯域端周波数を検出することも可能である。
【0048】まず、第1混合器54が、高周波増幅器5
2からの受信信号が与えられていなくとも、第1局部発
振手段56から第1局部発振信号が与えられると、この
第1局部発振信号を第1フィルタ58に出力する構造で
あるならば、第1局部発振信号の周波数1stLOを、
1stLO(−)=2ndLO+BFO(−)であり、 1stLO(−)=2ndLO+fc−Bw/2−(fs
p・N) と、1stLO(+)=2ndLO+BFO(+)であ
り、 1stLO(+)=2ndLO+fc+Bw/2−(fs
p・N) となるように、中央演算手段80は第1局部発振手段5
6を制御調整すれば良い。そして、第1混合器54の構
造が、高周波増幅器52からの受信信号が与えられてい
ないと第1フィルタ58に出力がなされないならば、第
2フィルタ64の所定帯域幅の帯域端周波数を検出する
際に、第1局部発振信号を第1局部発振信号および高周
波増幅器52からの出力に代える信号として第1混合器
54に与えるようにしても良い。また、第1局部発振信
号を第1混合器54の後段に与えるようにしても良い。
【0049】上述のごとく、標準信号を用いずに、第2
フィルタ64の所定帯域幅の帯域端周波数を検出するな
らば、第1混合器54による周波数変換が検出から省か
れるので、標準信号の実際の周波数と初期値として設定
された値SGとのずれによる検出誤差が生じない。しか
るに、かかる構成にあっても、第2混合器60による周
波数変換が検出に含まれ、第2局部発振信号の実際の周
波数と初期値として設定された値2ndLOとのずれに
よる検出誤差が生じる。そこで、第1局部発振信号を直
接的に第2フィルタ64に与えるようにしても良い。こ
の場合では、1stLO(−)=BFO(−)であり、 1stLO(−)=fc−Bw/2−(fs−fp・N) と、1stLO(+)=BFO(+)であり、 1stLO(+)=fc+Bw/2−(fs−fp・N) となるように、中央演算手段80は第1局部発振手段5
6を制御調整すれば良い。ここで、第1局部発振信号を
第1混合器54の後段または第2フィルタ64に直接的
に与える付加回路は、中央演算手段80によって開閉制
御されることは勿論である。
【0050】なお、上記実施例の説明では、SSB送信
機とSSB受信機を別々に説明したが、送信系統と受信
系統の一部が共用されるSSB送受信機であっても良
い。そして、狭い通過帯域幅のフィルタが共用されるな
らば、上述のSSB送信機またはSSB受信機のいずれ
か一方として当該フィルタの所定帯域幅の帯域端周波数
を検出し、この検出に基づいて送信と受信の両系統を制
御しても良く、またSSB送信機およびSSB受信機の
それぞれとして当該フィルタの所定帯域幅の帯域端周波
数をそれぞれに検出し、送信系統と受信系統とをそれぞ
れの検出に基づいて制御しても良い。
【0051】
【発明の効果】以上説明したところから明らかなよう
に、本発明のフィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出
装置と当該装置を用いたSSB送信機およびSSB受信
機は、以下のごとき格別な効果を奏する。
【0052】請求項1記載のフィルタの所定帯域幅の帯
域端周波数検出装置にあっては、フィルタに、所定帯域
幅の周波数差を有する第1と第2の周波数信号を順次に
周波数を変更させてそれぞれ入力し、そのフィルタを通
過した出力信号の大きさを比較して、所定帯域幅の上下
両端で減衰量が同じとなる周波数を検出するので、フィ
ルタの肩特性が上側と下側とで対称でなくても適正な所
定帯域幅を特定することができる。
【0053】さらに、請求項2記載のフィルタの所定帯
域幅の帯域端周波数検出装置にあっては、第1と第2の
周波数信号を所定周波数から所定周波数幅で順次に変更
していくので、第1と第2の周波数信号の特定を、周波
数を変更したステップ数に応じたデータで行ない得る。
そこで、このデータを記憶することで、必要によりフィ
ルタの所定帯域幅の両端の周波数をこのデータから演算
等することができる。
【0054】さらに、請求項3記載のフィルタの所定帯
域幅の帯域端周波数検出装置にあっては、フィルタの上
下両端で同じ減衰量となる所定帯域幅の中心周波数が検
出できる。
【0055】また、請求項4記載のSSB送信機にあっ
ては、狭い通過帯域幅のフィルタの実際の所定帯域幅の
周波数に応じて搬送波周波数信号が調整されるので、こ
のフィルタで抽出されるUSBとLSBの周波数帯域を
同じとすることができ、受信側でUSBとLSBの音質
が相違する等の不具合を生じない。
【0056】そして、請求項5記載のSSB送信機にあ
っては、請求項4記載のものと同等の効果を奏するとと
もに、狭い通過帯域幅のフィルタの所定帯域幅の上下両
端の周波数を示すデータが記憶されているので、必要に
より読み出してこのデータに基づいて適宜に搬送波周波
数信号を設定することが可能である。
【0057】また、請求項6および7記載のSSB受信
機にあっては、狭い通過帯域幅のフィルタの実際の所定
帯域幅の周波数に応じて局部発振信号が調整されるの
で、このフィルタで抽出されるUSBとLSBの周波数
帯域を同じとすることができ、復調されたUSBとLS
Bの音質が相違する等の不具合を生じない。
【0058】そして、請求項8記載のSSB受信機にあ
っては、局部発振信号を用いて狭い通過帯域幅のフィル
タの実際の所定帯域幅の周波数を検出できるので他の装
置を必要なしに検出ができ、経年変化によりフィルタの
特性が変化した場合に変化した所定帯域幅の周波数を検
出するのに好都合である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフィルタの所定帯域幅の帯域端周波数
検出装置の動作を説明するフローチャートの一例であ
る。
【図2】フィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置
を用いたSSB送信機のブロック回路図の一例である。
【図3】フィルタに対して所定帯域幅の周波数差を有す
る第1と第2の周波数信号が順次に変更されるのを説明
する図である。
【図4】SSB受信機に用いられたフィルタの所定帯域
幅の帯域端周波数検出装置の動作を説明するフローチャ
ートの一例である。
【図5】フィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置
を用いたSSB受信機のブロック回路図の一例である。
【符号の説明】
10 搬送波発振手段 14 平衡変調器 16,58 第1フィルタ 18,54 第1混合器 20,56 第1局部発振手段 22,60 第2混合器 24,62 第2局部発振手段 26,64 第2フィルタ 34,76 パワー検出手段 36,78 A/D変換器 38,80 中央演算手段 40,82 記憶手段 50,92 アンテナ 68 復調器 70 復調用周波数発生手段

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定周波数を中心として所定帯域幅とな
    るように設定されたフィルタに対して、前記帯域幅だけ
    の周波数差を有する第1と第2の周波数信号を発振手段
    でそれぞれ発生させ、前記第1と第2の周波数信号が前
    記フィルタを通過した出力信号の大きさをパワー検出手
    段でそれぞれに検出し、これらの前記第1と第2の周波
    数信号の出力信号の大きさを比較手段で比較し、中央演
    算手段で前記発振手段を制御して前記第1と第2の周波
    数信号の一方が前記帯域幅外となる状態から前記所定帯
    域幅の中心方向に周波数を順次に変更させ、前記比較手
    段による比較結果が反転すると、前記中央演算手段は前
    記反転直前または反転した前記第1と第2の周波数信号
    を前記所定帯域幅の両側の帯域端周波数として検出する
    ように構成したことを特徴とするフィルタの所定帯域幅
    の帯域端周波数検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のフィルタの所定帯域幅の
    帯域端周波数検出装置において、前記中央演算手段で、
    前記発振手段を前記第1と第2の周波数信号を所定周波
    数から所定周波数幅で順次に変更させて発生させるよう
    に制御するとともに、前記反転直前または反転した前記
    第1と第2の周波数信号の変更したステップ数に応じた
    データを記憶手段に記憶させるように構成したことを特
    徴とするフィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のフィルタの所定帯域幅の
    帯域端周波数検出装置において、前記中央演算手段で、
    前記所定帯域幅の両側の帯域端周波数として検出された
    前記第1と第2の周波数信号から中心の周波数を演算に
    より求め、この周波数を前記フィルタの所定帯域幅の中
    心周波数として検出するように構成したことを特徴とす
    るフィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置。
  4. 【請求項4】 発振手段から発生される搬送波周波数信
    号をマイク入力信号で振幅変調し、この変調信号から狭
    い通過帯域幅のフィルタで一方のサイドバンドを抽出
    し、この抽出信号に局部発振手段で発生される局部発振
    信号を混合して所定周波数の無線周波数信号とするSS
    B送信機において、予め前記請求項1記載のフィルタの
    所定帯域幅の帯域端周波数検出装置によって、前記搬送
    波周波数信号を前記第1と第2の周波数信号として、前
    記狭い通過帯域幅のフィルタの所定帯域幅の両側の帯域
    端周波数を検出し、さらに前記請求項1の中央演算手段
    は、前記帯域端周波数に応じて前記発振手段で前記搬送
    波周波数信号を制御発生させるとともに、前記局部発振
    手段で前記無線周波数信号が前記所定周波数となるよう
    に前記局部発振信号を制御発生させるように構成したこ
    とを特徴とするSSB送信機。
  5. 【請求項5】 発振手段から発生される搬送波周波数信
    号をマイク入力信号で振幅変調し、この変調信号から狭
    い通過帯域幅のフィルタで一方のサイドバンドを抽出
    し、この抽出信号に局部発振手段で発生される局部発振
    信号を混合して所定周波数の無線周波数信号とするSS
    B送信機において、予め前記請求項2記載のフィルタの
    所定帯域幅の帯域端周波数検出装置によって、前記搬送
    波周波数信号を前記第1と第2の周波数信号として、前
    記狭い通過帯域幅のフィルタの所定帯域幅の両側の帯域
    端周波数を検出するとともにこれらに応じたデータを記
    憶手段に記憶させ、さらに前記請求項2の中央演算手段
    は、前記記憶手段から前記データを読み出し、前記デー
    タから前記帯域端周波数に応じて前記発振手段で前記搬
    送波周波数信号を制御発生させるとともに、前記局部発
    振手段で前記無線周波数信号が前記所定周波数となるよ
    うに前記局部発振信号を制御発生させるように構成した
    ことを特徴とするSSB送信機。
  6. 【請求項6】 受信された受信信号に局部発振手段で発
    生される局部発振信号を混合して周波数変換し、この周
    波数変換された信号から狭い通過帯域幅のフィルタで一
    方のサイドバンドを抽出し、この抽出信号を復調手段で
    復調用周波数発振手段で発生される復調用周波数信号と
    混合して前記抽出されたサイドバンドを復調するSSB
    受信機において、予め前記請求項1記載のフィルタの所
    定帯域幅の帯域端周波数検出装置により、標準信号発生
    手段から送信される標準信号を受信するとともにこれと
    混合する前記局部発振信号を調整して周波数変換された
    信号を前記第1と第2の周波数信号として、前記狭い通
    過帯域幅のフィルタの所定帯域幅の両側の帯域端周波数
    を検出し、さらに前記請求項1の中央演算手段は、前記
    帯域端周波数に応じて前記局部発振手段で前記局部発振
    信号を制御発生させるとともに、前記復調用周波数発振
    手段で前記復調用周波数信号を制御発生させるように構
    成したことを特徴とするSSB受信機。
  7. 【請求項7】 受信された受信信号に局部発振手段で発
    生される局部発振信号を混合して周波数変換し、この周
    波数変換された信号から狭い通過帯域幅のフィルタで一
    方のサイドバンドを抽出し、この抽出信号を復調手段で
    復調用周波数発振手段で発生される復調用周波数信号と
    混合して前記抽出されたサイドバンドを復調するSSB
    受信機において、予め前記請求項2記載のフィルタの所
    定帯域幅の帯域端周波数検出装置により、標準信号発生
    手段から送信される標準信号を受信するとともにこれと
    混合する前記局部発振信号を調整して周波数変換された
    信号を前記第1と第2の周波数信号として、前記狭い通
    過帯域幅のフィルタの所定帯域幅の両側の帯域端周波数
    を検出するとともにこれらに応じたデータを記憶手段に
    記憶させ、さらに前記請求項2の中央演算手段は、前記
    記憶手段から前記データを読み出し、前記データから前
    記帯域端周波数に応じて前記局部発振手段で前記局部発
    振信号を制御発生させるとともに、前記復調用周波数発
    振手段で前記復調用周波数信号を制御発生させるように
    構成したことを特徴とするSSB受信機。
  8. 【請求項8】 請求項6または7記載のSSB受信機に
    おいて、前記標準信号を受信することなしに、前記局部
    発振手段で発生される前記局部発振信号をそのまままた
    は周波数変換して前記狭い通過帯域幅のフィルタに与え
    るようになし、この信号を前記帯域端周波数検出装置は
    前記第1と第2の周波数信号として前記狭い通過帯域幅
    のフィルタの所定帯域幅の両側の帯域端周波数を検出す
    るように構成したことを特徴とするSSB受信機。
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