JP3652821B2 - フィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置と当該装置を用いたssb送信機およびssb受信機 - Google Patents
フィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置と当該装置を用いたssb送信機およびssb受信機 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3652821B2 JP3652821B2 JP29779796A JP29779796A JP3652821B2 JP 3652821 B2 JP3652821 B2 JP 3652821B2 JP 29779796 A JP29779796 A JP 29779796A JP 29779796 A JP29779796 A JP 29779796A JP 3652821 B2 JP3652821 B2 JP 3652821B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- frequency
- signal
- filter
- band edge
- bandwidth
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Transmitters (AREA)
- Superheterodyne Receivers (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィルタの実際の特性から所定帯域幅で上下両側の帯域端で同じ減衰量となる周波数を検出する装置に関するものであり、また当該装置を用いてUSBとLSBの音質の違いがないようにしたSSB送信機およびSSB受信機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
SSB送信機にあっては、発振手段から発生される搬送波周波数信号が、マイク入力信号により平衡変調器で振幅変調され、この変調信号から狭い通過帯域幅のフィルタでUSBまたはLSBの一方のサイドバンドが抽出される。さらに、この抽出信号に混合器で局部発振信号を混合し、この混合信号から比較的に広い通過帯域幅のフィルタで所定周波数の無線周波数信号が抽出される。この無線周波数信号が励振増幅器および電力増幅器で適宜に増幅されてアンテナから送信される。
【0003】
ここで、狭い通過帯域幅のフィルタの実際の特性が設計値からずれていると、フィルタにおける所定の帯域幅の周波数位置がずれることとなる。そこで、発振手段から発生される搬送波周波数信号が、設計上は狭い通過帯域幅のフィルタでUSBまたはLSBを抽出するのに適した値であっても、実際上の狭い通過帯域幅のフィルタの特性の設計値からのずれによって抽出されるUSBとLSBの周波数帯域が搬送波周波数に対して対称でなくなる。この結果、SSB受信機側で復調された音声は、USBとLSBで音質が相違する。
【0004】
また、SSB受信機にあっては、アンテナで受信された所望の周波数の受信信号が適宜に周波数変換され、この周波数変換された信号から狭い通過帯域幅のフィルタでUSBまたはLSBの一方が抽出される。そして、この抽出信号が復調器で復調されて低周波増幅器で増幅されてスピーカーより拡声される。
【0005】
ここで、狭い通過帯域幅のフィルタの実際の特性が設計値よりずれていると、受信周波数を周波数変換するために混合される局部発振信号の周波数が適正であっても、フィルタで実際に抽出される周波数帯域は、USBとLSBとで後段の復調器で復調するための復調用周波数信号に対して対称でなくなる。この結果、復調拡声される音声は、USBとLSBで音質が相違したものとなる。
【0006】
かかる不具合を改善する技術として、SSB送信機において、狭い通過帯域幅のフィルタの実際の特性に合わせて搬送波周波数信号を発生させ、狭い通過帯域幅のフィルタから抽出された信号に混合される局部発振信号を調整して所定の無線周波数信号を得るようにすれば良い。この搬送波周波数信号を調整するためには、狭い通過帯域幅のフィルタの実際の特性を予め知る必要がある。また、SSB受信機にあっては、狭い通過帯域幅のフィルタの実際の特性に合わせて、受信周波数を周波数変換する局部発振信号を発生させ、狭い通過帯域幅のフィルタから抽出された信号を復調するための復調器の復調用周波数信号を適宜に調整すれば良い。この局部発振信号を調整するためには、SSB送信機と同様に、狭い通過帯域幅のフィルタの実際の特性を予め知る必要がある。そこで、フィルタの周波数特性を検出する技術の一例として、特公平2−4175号公報に示された技術がある。
【0007】
特公平2−4175号公報に示される技術を簡単に説明すれば、以下のごときものである。すなわち、フィルタに与えるマーカ周波数信号を順次に変化させ、フィルタを通過する出力信号が消滅するのを判別して通過帯域端を検出し、フィルタの上下両側の通過帯域端をそれぞれに検出する。そして、これらの両側の通過帯域端の周波数の中央の値をフィルタの中心周波数として特定する。そこで、該中心周波数を中心とした所定の通過帯域幅の特性をフィルタが有するものとして、搬送波周波数信号等を調整すれば良い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述のフィルタの実際の特性を検出する技術にあっては、検出された中心周波数に対して上下の周波数特性が対称であれば、何んら不具合は生じない。しかるに、中心周波数に対して上下の周波数特性が対称でない場合、すなわち肩特性が異なる場合には、以下のごとき重大な不具合を生じる。
【0009】
例えば、フィルタの実際の通過特性が上述のごとくして定められた中心周波数に対して、上側は緩やかに減衰し下側で急峻に減衰する場合等では、肩特性が異なるために、上記中心周波数から同じ周波数だけずれた上下の通過帯域端の減衰量が相違する。そこで、該フィルタで抽出されたUSBおよびLSBの信号の周波数特性が相違し、結果的に受信側の音質の違いの原因となる。
【0010】
本発明は、上述のごとき事情に鑑みてなされたもので、フィルタの実際の特性から所定帯域幅で上下両側の帯域端で同じ減衰量となる周波数を検出するフィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置を提供することを目的とする。そして、フィルタの上下両側の帯域端で同じ減衰量となる所定帯域幅端の周波数を予め検出し、これに応じて搬送波周波数信号を調整するとともに局部発振信号を調整するようにしたSSB送信機を提供することを目的とする。また、フィルタの上下両側の帯域端で同じ減衰量となる所定帯域幅端の周波数を予め検出し、これに応じて受信周波数を周波数変換するための局部発振信号を調整するとともに、復調用周波数信号を調整するようにしたSSB受信機を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明のフィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置は、所定周波数を中心として所定帯域幅となるように設定されたフィルタに対して、前記帯域幅だけの周波数差を有する第1と第2の周波数信号を発振手段でそれぞれ発生させ、前記第1と第2の周波数信号が前記フィルタを通過した出力信号の大きさをパワー検出手段でそれぞれに検出し、これらの前記第1と第2の周波数信号の出力信号の大きさを比較手段で比較し、中央演算手段で前記発振手段を制御して前記第1と第2の周波数信号の一方が前記帯域幅外となる状態から前記所定帯域幅の中心方向に周波数を順次に変更させ、前記比較手段による比較結果が反転すると、前記中央演算手段は前記反転直前または反転した前記第1と第2の周波数信号を前記所定帯域幅の両側の帯域端周波数として検出するように構成されている。
【0012】
そして、前記中央演算手段で、前記発振手段を前記第1と第2の周波数信号を所定周波数から所定周波数幅で順次に変更させて発生させるように制御するとともに、前記反転直前または反転した前記第1と第2の周波数信号の変更したステップ数に応じたデータを記憶手段に記憶させるように構成しても良い。
【0013】
さらに、前記中央演算手段で、前記所定帯域幅の両側の帯域端周波数として検出された前記第1と第2の周波数信号から中心の周波数を演算により求め、この周波数を前記フィルタの所定帯域幅の中心周波数として検出するように構成することもできる。
【0014】
また、本発明のSSB送信機は、発振手段から発生される搬送波周波数信号をマイク入力信号で振幅変調し、この変調信号から狭い通過帯域幅のフィルタで一方のサイドバンドを抽出し、この抽出信号に局部発振手段で発生される局部発振信号を混合して所定周波数の無線周波数信号とするSSB送信機において、予め前記請求項1記載のフィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置によって、前記搬送波周波数信号を前記第1と第2の周波数信号として、前記狭い通過帯域幅のフィルタの所定帯域幅の両側の帯域端周波数を検出し、さらに前記請求項1の中央演算手段は、前記帯域端周波数に応じて前記発振手段で前記搬送波周波数信号を制御発生させるとともに、前記局部発振手段で前記無線周波数信号が前記所定周波数となるように前記局部発振信号を制御発生させるように構成されている。
【0015】
そして、発振手段から発生される搬送波周波数信号をマイク入力信号で振幅変調し、この変調信号から狭い通過帯域幅のフィルタで一方のサイドバンドを抽出し、この抽出信号に局部発振手段で発生される局部発振信号を混合して所定周波数の無線周波数信号とするSSB送信機において、予め前記請求項2記載のフィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置によって、前記搬送波周波数信号を前記第1と第2の周波数信号として、前記狭い通過帯域幅のフィルタの所定帯域幅の両側の帯域端周波数を検出するとともにこれらに応じたデータを記憶手段に記憶させ、さらに前記請求項2の中央演算手段は、前記記憶手段から前記データを読み出し、前記データから前記帯域端周波数に応じて前記発振手段で前記搬送波周波数信号を制御発生させるとともに、前記局部発振手段で前記無線周波数信号が前記所定周波数となるように前記局部発振信号を制御発生させるように構成しても良い。
【0016】
また、本発明のSSB受信機は、受信された受信信号に局部発振手段で発生される局部発振信号を混合して周波数変換し、この周波数変換された信号から狭い通過帯域幅のフィルタで一方のサイドバンドを抽出し、この抽出信号を復調手段で復調用周波数発振手段で発生される復調用周波数信号と混合して前記抽出されたサイドバンドを復調するSSB受信機において、予め前記請求項1記載のフィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置により、標準信号発生手段から送信される標準信号を受信するとともにこれと混合する前記局部発振信号を調整して周波数変換された信号を前記第1と第2の周波数信号として、前記狭い通過帯域幅のフィルタの所定帯域幅の両側の帯域端周波数を検出し、さらに前記請求項1の中央演算手段は、前記帯域端周波数に応じて前記局部発振手段で前記局部発振信号を制御発生させるとともに、前記復調用周波数発振手段で前記復調用周波数信号を制御発生させるように構成されている。
【0017】
そして、受信された受信信号に局部発振手段で発生される局部発振信号を混合して周波数変換し、この周波数変換された信号から狭い通過帯域幅のフィルタで一方のサイドバンドを抽出し、この抽出信号を復調手段で復調用周波数発振手段で発生される復調用周波数信号と混合して前記抽出されたサイドバンドを復調するSSB受信機において、予め前記請求項2記載のフィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置により、標準信号発生手段から送信される標準信号を受信するとともにこれと混合する前記局部発振信号を調整して周波数変換された信号を前記第1と第2の周波数信号として、前記狭い通過帯域幅のフィルタの所定帯域幅の両側の帯域端周波数を検出するとともにこれらに応じたデータを記憶手段に記憶させ、さらに前記請求項2の中央演算手段は、前記記憶手段から前記データを読み出し、前記データから前記帯域端周波数に応じて前記局部発振手段で前記局部発振信号を制御発生させるとともに、前記復調用周波数発振手段で前記復調用周波数信号を制御発生させるように構成しても良い。
【0018】
さらに、前記標準信号を受信することなしに、前記局部発振手段で発生される前記局部発振信号をそのまままたは周波数変換して前記狭い通過帯域幅のフィルタに与えるようになし、この信号を前記帯域端周波数検出装置は前記第1と第2の周波数信号として前記狭い通過帯域幅のフィルタの所定帯域幅の両側の帯域端周波数を検出するように構成することもできる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のフィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置およびSSB送信機について、図1ないし図3を参照して説明する。図1は、本発明のフィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置の動作を説明するフローチャートの一例である。図2は、フィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置を用いたSSB送信機のブロック回路図の一例である。図3は、フィルタに対して所定帯域幅の周波数差を有する第1と第2の周波数信号が順次に変更されるのを説明する図である。
【0020】
まず、図2を参照してSSB送信機の構造の一例につき説明する。図2において、搬送波発振手段10から発生する搬送波周波数信号とマイク12からのマイク入力信号が平衡変調器14に与えられ、搬送波周波数信号がマイク入力信号で振幅変調される。この変調信号が狭い通過帯域幅の第1フィルタ16に与えられ、USBまたはLSBの一方のサイドバンドが抽出されて第1混合器18に与えられる。この第1混合器18には、第1局部発振手段20で発生される第1局部発振信号が与えられている。第1混合器18の混合出力信号は、さらに第2混合器22に与えられる。この第2混合器22には、第2局部発振手段24で発生される第2局部発振信号が与えられる。第2混合器22の混合出力信号は、比較的に広い通過帯域幅の第2フィルタ26に与えられて所定周波数の無線周波数信号が抽出される。この無線周波数信号は、励振増幅器28および電力増幅器30で適宜に増幅されてアンテナ32から送信される。また、電力増幅器30で増幅された無線周波数信号の一部は、パワー検出手段34に与えられて無線周波数信号の大きさに応じた直流信号に変換出力され、ALC回路とA/D変換器36に与えられる。そして、A/D変換器36でデジタル信号に変換されて中央演算手段38に与えられる。この中央演算手段38には、記憶手段40が接続されている。
【0021】
そして、搬送波発振手段10および第2局部発振手段24は、電圧制御発振器を含むPLL回路からなり、中央演算手段38からの制御信号により発生させる信号の周波数が制御調整される。また、中央演算手段38には、A/D変換器36から与えられるデジタル信号の大きさを比較する比較手段の機能が含まれている。さらに、ALC回路は、最終の電力増幅器30に過大な入力が与えられないように制御する周知の技術であり、説明を省略する。
【0022】
続いて、図2における狭い通過帯域幅の第1フィルタ16の所定帯域幅の上下両側の帯域端周波数の検出につき、図1および図3を参照して説明する。まず、中央演算手段38には、初期値として、第1フィルタ16の所定中心周波数fcと所定帯域幅Bwと許容誤差を考慮したフィルタの帯域端より外側位置となる周波数fsとステップ幅fpおよびステップ番号Nが設定される(ステップ1)。
ここで一例として、
fc=9.0115MHz,Bw=2.3KHz,
fs=200Hz,fp=10Hz,N=0である。
【0023】
そして、上記初期値に基づいて、
BFO(−)=fc−Bw/2−(fs−fp・N)
となる周波数信号が第1の周波数信号として発生されるように、中央演算手段38は搬送波発生手段10を制御する(ステップ2)。このN=0におけるBFO(−)は、第1フィルタ16の所定帯域幅の外である。かかるBFO(−)の第1の周波数信号を第1フィルタ16に通過させ、その出力信号の大きさに応じた値pが、パワー検出手段34とA/D変換器36を介して中央演算手段38に与えられ、これがP(−)として記憶手段40に記憶される(ステップ3)。ここで、搬送波発振手段10で発生された周波数信号に対して、第1と第2の混合器18,22で混合された信号が所定の無線周波数となるように、中央演算手段38は第2局部発振手段24を制御している。
【0024】
また、BFO(+)=fc+Bw/2−(fs−fp・N)
となる周波数信号が第2の周波数信号として発生されるように、中央演算手段38は搬送波発生手段10を制御する(ステップ4)。この第2の周波数信号としてのBFO(+)は、第1の周波数信号としてのBFO(−)に対して、所定帯域幅Bwだけの差を有する。このN=0におけるBFO(+)は、第1フィルタ16の所定帯域幅の内にある。かかるBFO(+)の第2の周波数信号を第1フィルタ16に通過させ、その出力信号の大きさに応じた値pが、中央演算手段38に与えられ、P(+)として記憶される(ステップ5)。
【0025】
さらに、中央演算手段38で記憶手段40に先に記憶した値P(−)とP(+)を読み出し、比較機能によりP(−)とP(+)との大きさを比較する(ステップ6)。ここで、P(−)>P(+)であるならば、しかもN=0(ステップ7)であるならば、初期値の設定または第1フィルタ16の特性が異常であり、以後の動作を終了させる(ステップ8)。なぜならば、N=0にあっては、BFO(−)は第1フィルタ16の帯域幅外であり、BFO(+)は帯域幅内であり、P(−)<P(+)でなければならない。ステップ6において、P(−)>P(+)でなければ、N≧2・fs/fpを判別し(ステップ9)、N≧2・fs/fpであれば異常であり、以後の動作を終了させる(ステップ8)。なぜならば、N≧2・fs/fpにあっては、BFO(−)は第1フィルタ16の帯域幅内であり、BFO(+)は帯域幅外であり、P(−)>P(+)でなければならない。そして、ステップ9において、N≧2・fs/fpでなければ、Nを1つ増加させ(ステップ10)、ステップ2に戻る。
【0026】
このようにして、Nを1つずつ順次に増加させて、ステップ2からステップ6およびステップ9,10を繰り返して、第1と第2の周波数信号BFO(−),BFO(+)は所定帯域幅の周波数差をもって、第1フィルタ16の中心方向に向けて順次に変更される。すると、Nがある値α(図3参照)において、P(−)とP(+)の大きさが反転し、ステップ6でP(−)>P(+)として判別される。すると、ステップ7ではNは0でないので、Nを1つ前の値(N−1)としてこれを記憶し(ステップ11)、検出動作を終了する(ステップ12)。
【0027】
ここで、第1の周波数信号BFO(−)の大きさP(−)が第2の周波数信号BFO(+)の大きさP(+)より大きくなって、比較結果が反転することで、BFO(−)とBFO(+)が第1フィルタ16の所定帯域幅の上下両端の帯域端周波数より高い周波数側にずれたことが検出される。そこで、反転するNの1つ前の状態でBFO(−)とBFO(+)が第1フィルタ16の所定帯域幅の上下両端の帯域端周波数に最も近い周波数として特定することができる。なお、比較結果が反転するNにおけるBFO(−)とBFO(+)をもって、第1フィルタ16の所定帯域幅の両端の周波数として特定しても良い。
【0028】
したがって、第1フィルタ16の所定帯域幅でその上下両端における減衰量が同じとなる第1と第2の周波数信号が特定される。さらに、中央演算手段38は特定された第1と第2の周波数信号の算術平均より中心の周波数を演算して求め、この周波数を第1フィルタ16の所定帯域幅の中心周波数として特定することができる。
【0030】
このようにして、予め第1フィルタ16の上下両端で減衰量が同じとなる所定帯域幅の中心周波数が検出されるので、SSB送信機として動作する場合に、中央演算手段38は搬送波発振手段10を第1フィルタ16で抽出されるUSBおよびLSBが同じ周波数帯域となるように適宜に搬送波周波数信号を発生させるように制御することができる。そして、中央演算手段38は、第1フィルタ16で抽出されたUSBまたはLSBから所定の無線周波数信号が第2フィルタ26で抽出され得るような第2局部発振信号が発生するように第2局部発振手段24を制御すれば良い。
【0031】
なお、上記SSB送信機にあっては、第1の周波数信号と第2の周波数信号が第1フィルタ16を通過した出力信号の大きさが反転するNまたはN−1が検出データとして記憶されるように構成されているが、所定帯域幅の上下両端を示す第1と第2の周波数信号に応じたデータが記憶されていれば良く、両端の値として第1と第2の周波数信号自体を示すデータが記憶されても良い。そして、第1フィルタ16を通過した出力信号の大きさを検出する構成として、上記説明では電力増幅器30の後段に接続されるALC回路に用いるパワー検出手段34等を用いているが、これに限られず、第1フィルタ16の直後にパワー検出手段相当の回路を接続し、さらにその後段にA/D変換器36を接続するようにしても良い。
【0032】
そして、フィルタの所定帯域幅の上下両端を示す第1と第2の周波数信号の検出精度を高めるためには、BFO(−),BFO(+)が順次に変更されるステップ幅fpをより小さい値に設定すれば良い。そこで、第1回目の検出動作ではfpを大きな値とし、第2回目の検出動作でfpを小さい値に設定して大きさが反転する付近を細かく判別すれば、精度を極めて高いものとすることも可能である。そして、fsは、フィルタの実際の特性の誤差範囲を充分にカバーできる適宜な値に設定されれば良い。また、上記実施例では、BFO(−)とBFO(+)を低い周波数から順次に高い周波数に変更したが、逆に高い周波数から順次に低い周波数に変更しても良い。
【0033】
さらに、パワー検出手段34とA/D変換器36および記憶手段40は、中央演算手段38と別個に設けても良いが、中央演算手段38の一部でその作用がなされるように構成しても良い。そしてまた、比較手段は、中央演算手段38の作用の一部であっても良いが、別個に設けられても良いことは勿論である。
【0034】
また、SSB送信機に組み込まれるフィルタの所定帯域幅の帯域端周波数の検出に限られず、フィルタ単体の所定帯域幅の上下両端の帯域端周波数を検出するために本発明の装置を用いても良い。かかる場合には、被検出対象となるフィルタに第1と第2の周波数信号を与える発振手段と、フィルタを通過した出力信号の大きさを検出するパワー検出手段と、発振手段を制御するとともにパワー検出手段から出力されるフィルタの出力信号の大きさに応じた信号を比較する中央演算手段で構成することができる。
【0035】
次に、フィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置を用いたSSB受信機について、図4および図5を参照して説明する。図4は、SSB受信機に用いられたフィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置の動作を説明するフローチャートの一例である。図5は、フィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置を用いたSSB受信機のブロック回路図の一例である。
【0036】
まず、図5を参照してSSB受信機の構造の一例につき説明する。図5において、アンテナ50で受信された信号が高周波増幅器52で増幅されて第1混合器54に与えられる。この第1混合器54には、第1局部発振手段56で発生される第1局部発振信号が与えられている。第1混合器54の混合出力信号は、比較的に広い通過帯域幅の第1フィルタ58に与えられ、第1局部発振信号と受信信号の差の周波数成分が抽出されて、第2混合器60に与えられる。この第2混合器60には、第2局部発振手段62で発生される第2局部発振信号が与えられている。第2混合器60の混合出力信号は、狭い通過帯域幅の第2フィルタ64に与えられ、第1フィルタ58で抽出された差の周波数成分と第2局部発振信号との差の周波数成分が抽出される。ここで、第2フィルタ64により、USBまたはLSBの一方のサイドバンドが抽出される。そして、抽出されたサイドバンドは、中間周波数増幅器66で増幅されて復調器68に与えられる。この復調器68には、復調用周波数発生手段70で発生される復調用周波数信号が与えられていて、その復調信号が低周波増幅器72で増幅されてスピーカー74から拡声される。また、第2フィルタで抽出された信号の一部は、パワー検出手段76に与えられて、抽出信号の大きさに応じた直流信号に変換され、A/D変換器78に与えられてデジタル信号に変換される。このデジタル信号が中央演算手段80に与えられる。この中央演算手段80には、記憶手段82が接続されている。
【0037】
そして、第1局部発振手段56および復調用周波数発生手段70は、電圧制御発振器を含むPLL回路からなり、中央演算手段80からの制御信号により発生させる信号の周波数が制御調整される。また、中央演算手段80には、A/D変換器78から与えられデジタル信号の大きさを比較する比較手段の機能が含まれている。さらに、かかるSSB受信機で標準信号を受信するために、標準信号発生装置90と送信アンテナ92が、SSB受信機とは別個に準備される。
【0038】
次に、図5における狭い通過帯域幅の第2フィルタ64の所定帯域幅の上下両側の帯域端周波数の検出につき、図4を参照して説明する。まず、中央演算手段80には、初期値として、第2フィルタ64の所定中心周波数fcと所定帯域幅Bwと許容誤差を考慮したフィルタの帯域端より外側位置となる周波数fsとステップ幅fpとステップ番号Nと標準信号発振装置90から送信される標準信号周波数SGおよび第2局部発振信号の周波数2ndLOが設定される(ステップ1)。
ここで一例として、
fc=9.0115MHz,Bw=2.3KHz,
fs=200Hz,fp=10Hz,N=0,
SG=14.1015MHz,2ndLO=60.000MHzである。
【0039】
そして、標準信号発生装置90が動作されて、標準信号がSSB受信機に向けて送信される(ステップ2)。ここで、上記初期値に基づいて、
BFO(−)=fc−Bw/2−(fs−fp・N)
となる第1の周波数信号が第2フィルタ64に与えられるように、中央演算手段80は第1局部発振手段56を制御して、第1局部発振信号1stLOの周波数が、
1stLO(−)=SG+2ndLO+BFO(−)であり、
1stLO(−)=SG+2ndLO+fc−Bw/2−(fs−fp・N)
となるように調整する(ステップ3)。このN=0において第2フィルタ64に与えられる第1の周波数信号BFO(−)は所定帯域外である。そして、第2フィルタ64の抽出信号の大きさに応じた値Pが、パワー検出手段76とA/D変換手段78を介して中央演算手段80に与えられ、これがP(−)として記憶手段に記憶される(ステップ4)。
【0040】
また、BFO(+)=fc+Bw/2−(fs−fp・N)
となる第2の周波数信号が第2フィルタ64に与えられるように、中央演算手段80は第1局部発振手段56を制御して、第1局部発振信号1stLOの周波数が、
1stLO(+)=SG+2ndLO+BFO(+)であり、
1stLO(+)=SG+2ndLO+fc+Bw/2−(fs−fp・N)
となるように調整する(ステップ5)。このN=0におけるBFO(+)は、第2フィルタ64の所定帯域内である。そして、第2フィルタ64の抽出信号の大きさに応じた値Pが、中央演算手段80に与えられて、これがP(+)として記憶手段に記憶される(ステップ6)。
【0041】
さらに、中央演算手段80で記憶手段82に先に記憶した値P(−)とP(+)を読み出し、比較機能によりP(−)とP(+)との大きさを比較する(ステップ7)。ここで、P(−)>P(+)であるならば、しかもN=0(ステップ8)であるならば、初期値の設定または第2フィルタ64の特性が異常であり、以後の動作を終了させる(ステップ9)。なぜならば、N=0にあっては、BFO(−)は第2フィルタ64の帯域幅外であり、BFO(+)は帯域幅内であり、P(−)<P(+)でなければならない。ステップ7において、P(−)>P(+)でなければ、N≧2・fs/fpを判別し(ステップ10)、N≧2・fs/fpであれば異常であり、以後の動作を終了させる(ステップ9)。なぜならば、N≧2・fs/fpにあっては、BFO(−)は第2フィルタ64の帯域幅内であり、BFO(+)は帯域幅外であり、P(−)>P(+)でなければならない。そして、ステップ10において、N≧2・fs/fpでなければ、Nを1つ増加させ(ステップ11)、ステップ3に戻る。
【0042】
このようにして、Nを1つずつ順次に増加させて、ステップ3からステップ7およびステップ10,11を繰り返して、第1と第2の周波数信号BFO(−),BFO(+)は所定帯域幅の周波数差をもって、第2フィルタ64の中心方向に向けて順次に変更される。すると、Nがある値において、P(−)とP(+)の大きさが反転し、ステップ7でP(−)>P(+)として判別される。すると、ステップ8ではNは0でないので、Nを1つ前の値(N−1)としてこれを記憶し(ステップ12)、検出動作を終了する(ステップ13)。
【0043】
ここで、第1の周波数信号BFO(−)の大きさP(−)が第2の周波数信号BFO(+)の大きさP(+)より大きくなって、比較結果が反転することで、BFO(−)とBFO(+)が第2フィルタ64の所定帯域幅の上下両端の帯域端周波数より高い周波数側にずれたことが検出される。そこで、反転するNの1つ前の状態でBFO(−)とBFO(+)が第2フィルタ64の所定帯域幅の上下両端の帯域端周波数に最も近い周波数として特定することができる。なお、比較結果が反転するNにおけるBFO(−)とBFO(+)をもって、第2フィルタ64の所定帯域幅の両端の周波数として特定しても良い。
【0044】
したがって、第2フィルタ64の所定帯域幅でその上下両端における減衰量が同じとなる第1と第2の周波数信号が特定される。さらに、中央演算手段80は特定された第1と第2の周波数信号の算術平均より中心の周波数を演算して求め、この周波数を第2フィルタ64の所定帯域幅の中心周波数として特定することができる。ここで、中央演算手段80は、1stLO(−),1stLO(+)からBFO(−),BFO(+)を演算することは勿論である。
【0045】
このようにして、予め第2フィルタ64の上下両端で減衰量が同じとなる所定帯域幅の中心周波数が検出されるので、SSB受信機として動作する場合に、中央演算手段80は第1局部発振手段56を第2フィルタ64で抽出されるUSBおよびLSBが同じ周波数帯域となるように適宜に第1局部発振信号を発生させるように制御することができる。そして、中央演算手段80は、第2フィルタ64で抽出されたUSBまたはLSBを、復調器68で適切に復調できる復調用周波数信号が発生されるように復調用周波数発生手段70を制御する。
【0046】
なお、上記SSB受信機にあっては、受信機自体の回路を大幅に変更することなしに、第2フィルタ64の所定帯域幅の帯域端周波数を検出するために、標準信号発生装置90からの標準信号を用いている。そこで、標準信号発生装置90がなければ、第2フィルタ64の所定帯域幅の帯域端周波数の検出ができない。これは、経年変化により第2フィルタ64の特性が変化するような場合に、SSB受信機の一般需要者が簡単に調整できないことを意味する。そこで、予め周波数が明らかな無線周波数信号を標準信号として用いるようにしても良い。かかる場合には、当該無線周波数信号の周波数SGを初期値として中央演算手段に需要者が適宜に入力できるようにすれば良い。
【0047】
さらに、SSB受信機の外部から受信により得られる標準信号を用いずに、SSB受信機自体の回路に付加回路を設ける等で、第2フィルタ64の所定帯域幅の帯域端周波数を検出することも可能である。
【0048】
まず、第1混合器54が、高周波増幅器52からの受信信号が与えられていなくとも、第1局部発振手段56から第1局部発振信号が与えられると、この第1局部発振信号を第1フィルタ58に出力する構造であるならば、第1局部発振信号の周波数1stLOを、
1stLO(−)=2ndLO+BFO(−)であり、
1stLO(−)=2ndLO+fc−Bw/2−(fs−fp・N)
と、
1stLO(+)=2ndLO+BFO(+)であり、
1stLO(+)=2ndLO+fc+Bw/2−(fs−fp・N)
となるように、中央演算手段80は第1局部発振手段56を制御調整すれば良い。そして、第1混合器54の構造が、高周波増幅器52からの受信信号が与えられていないと第1フィルタ58に出力がなされないならば、第2フィルタ64の所定帯域幅の帯域端周波数を検出する際に、第1局部発振信号を第1局部発振信号および高周波増幅器52からの出力に代える信号として第1混合器54に与えるようにしても良い。また、第1局部発振信号を第1混合器54の後段に与えるようにしても良い。
【0049】
上述のごとく、標準信号を用いずに、第2フィルタ64の所定帯域幅の帯域端周波数を検出するならば、第1混合器54による周波数変換が検出から省かれるので、標準信号の実際の周波数と初期値として設定された値SGとのずれによる検出誤差が生じない。しかるに、かかる構成にあっても、第2混合器60による周波数変換が検出に含まれ、第2局部発振信号の実際の周波数と初期値として設定された値2ndLOとのずれによる検出誤差が生じる。そこで、第1局部発振信号を直接的に第2フィルタ64に与えるようにしても良い。この場合では、
1stLO(−)=BFO(−)であり、
1stLO(−)=fc−Bw/2−(fs−fp・N)
と、
1stLO(+)=BFO(+)であり、
1stLO(+)=fc+Bw/2−(fs−fp・N)
となるように、中央演算手段80は第1局部発振手段56を制御調整すれば良い。ここで、第1局部発振信号を第1混合器54の後段または第2フィルタ64に直接的に与える付加回路は、中央演算手段80によって開閉制御されることは勿論である。
【0050】
なお、上記実施例の説明では、SSB送信機とSSB受信機を別々に説明したが、送信系統と受信系統の一部が共用されるSSB送受信機であっても良い。そして、狭い通過帯域幅のフィルタが共用されるならば、上述のSSB送信機またはSSB受信機のいずれか一方として当該フィルタの所定帯域幅の帯域端周波数を検出し、この検出に基づいて送信と受信の両系統を制御しても良く、またSSB送信機およびSSB受信機のそれぞれとして当該フィルタの所定帯域幅の帯域端周波数をそれぞれに検出し、送信系統と受信系統とをそれぞれの検出に基づいて制御しても良い。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したところから明らかなように、本発明のフィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置と当該装置を用いたSSB送信機およびSSB受信機は、以下のごとき格別な効果を奏する。
【0052】
請求項1記載のフィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置にあっては、フィルタに、所定帯域幅の周波数差を有する第1と第2の周波数信号を順次に周波数を変更させてそれぞれ入力し、そのフィルタを通過した出力信号の大きさを比較して、所定帯域幅の上下両端で減衰量が同じとなる周波数を検出するので、フィルタの肩特性が上側と下側とで対称でなくても適正な所定帯域幅を特定することができる。
【0053】
さらに、請求項2記載のフィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置にあっては、第1と第2の周波数信号を所定周波数から所定周波数幅で順次に変更していくので、第1と第2の周波数信号の特定を、周波数を変更したステップ数に応じたデータで行ない得る。そこで、このデータを記憶することで、必要によりフィルタの所定帯域幅の両端の周波数をこのデータから演算等することができる。
【0054】
さらに、請求項3記載のフィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置にあっては、フィルタの上下両端で同じ減衰量となる所定帯域幅の中心周波数が検出できる。
【0055】
また、請求項4記載のSSB送信機にあっては、狭い通過帯域幅のフィルタの実際の所定帯域幅の周波数に応じて搬送波周波数信号が調整されるので、このフィルタで抽出されるUSBとLSBの周波数帯域を同じとすることができ、受信側でUSBとLSBの音質が相違する等の不具合を生じない。
【0056】
そして、請求項5記載のSSB送信機にあっては、請求項4記載のものと同等の効果を奏するとともに、狭い通過帯域幅のフィルタの所定帯域幅の上下両端の周波数を示すデータが記憶されているので、必要により読み出してこのデータに基づいて適宜に搬送波周波数信号を設定することが可能である。
【0057】
また、請求項6および7記載のSSB受信機にあっては、狭い通過帯域幅のフィルタの実際の所定帯域幅の周波数に応じて局部発振信号が調整されるので、このフィルタで抽出されるUSBとLSBの周波数帯域を同じとすることができ、復調されたUSBとLSBの音質が相違する等の不具合を生じない。
【0058】
そして、請求項8記載のSSB受信機にあっては、局部発振信号を用いて狭い通過帯域幅のフィルタの実際の所定帯域幅の周波数を検出できるので他の装置を必要なしに検出ができ、経年変化によりフィルタの特性が変化した場合に変化した所定帯域幅の周波数を検出するのに好都合である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置の動作を説明するフローチャートの一例である。
【図2】フィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置を用いたSSB送信機のブロック回路図の一例である。
【図3】フィルタに対して所定帯域幅の周波数差を有する第1と第2の周波数信号が順次に変更されるのを説明する図である。
【図4】SSB受信機に用いられたフィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置の動作を説明するフローチャートの一例である。
【図5】フィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置を用いたSSB受信機のブロック回路図の一例である。
【符号の説明】
10 搬送波発振手段
14 平衡変調器
16,58 第1フィルタ
18,54 第1混合器
20,56 第1局部発振手段
22,60 第2混合器
24,62 第2局部発振手段
26,64 第2フィルタ
34,76 パワー検出手段
36,78 A/D変換器
38,80 中央演算手段
40,82 記憶手段
50,92 アンテナ
68 復調器
70 復調用周波数発生手段
Claims (8)
- 所定周波数を中心として所定帯域幅となるように設定されたフィルタに対して、前記帯域幅だけの周波数差を有する第1と第2の周波数信号を発振手段でそれぞれ発生させ、前記第1と第2の周波数信号が前記フィルタを通過した出力信号の大きさをパワー検出手段でそれぞれに検出し、これらの前記第1と第2の周波数信号の出力信号の大きさを比較手段で比較し、中央演算手段で前記発振手段を制御して前記第1と第2の周波数信号の一方が前記帯域幅外となる状態から前記所定帯域幅の中心方向に周波数を順次に変更させ、前記比較手段による比較結果が反転すると、前記中央演算手段は前記反転直前または反転した前記第1と第2の周波数信号を前記所定帯域幅の両側の帯域端周波数として検出するように構成したことを特徴とするフィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置。
- 請求項1記載のフィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置において、前記中央演算手段で、前記発振手段を前記第1と第2の周波数信号を所定周波数から所定周波数幅で順次に変更させて発生させるように制御するとともに、前記反転直前または反転した前記第1と第2の周波数信号の変更したステップ数に応じたデータを記憶手段に記憶させるように構成したことを特徴とするフィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置。
- 請求項1記載のフィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置において、前記中央演算手段で、前記所定帯域幅の両側の帯域端周波数として検出された前記第1と第2の周波数信号から中心の周波数を演算により求め、この周波数を前記フィルタの所定帯域幅の中心周波数として検出するように構成したことを特徴とするフィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置。
- 発振手段から発生される搬送波周波数信号をマイク入力信号で振幅変調し、この変調信号から狭い通過帯域幅のフィルタで一方のサイドバンドを抽出し、この抽出信号に局部発振手段で発生される局部発振信号を混合して所定周波数の無線周波数信号とするSSB送信機において、予め前記請求項1記載のフィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置によって、前記搬送波周波数信号を前記第1と第2の周波数信号として、前記狭い通過帯域幅のフィルタの所定帯域幅の両側の帯域端周波数を検出し、さらに前記請求項1の中央演算手段は、前記帯域端周波数に応じて前記発振手段で前記搬送波周波数信号を制御発生させるとともに、前記局部発振手段で前記無線周波数信号が前記所定周波数となるように前記局部発振信号を制御発生させるように構成したことを特徴とするSSB送信機。
- 発振手段から発生される搬送波周波数信号をマイク入力信号で振幅変調し、この変調信号から狭い通過帯域幅のフィルタで一方のサイドバンドを抽出し、この抽出信号に局部発振手段で発生される局部発振信号を混合して所定周波数の無線周波数信号とするSSB送信機において、予め前記請求項2記載のフィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置によって、前記搬送波周波数信号を前記第1と第2の周波数信号として、前記狭い通過帯域幅のフィルタの所定帯域幅の両側の帯域端周波数を検出するとともにこれらに応じたデータを記憶手段に記憶させ、さらに前記請求項2の中央演算手段は、前記記憶手段から前記データを読み出し、前記データから前記帯域端周波数に応じて前記発振手段で前記搬送波周波数信号を制御発生させるとともに、前記局部発振手段で前記無線周波数信号が前記所定周波数となるように前記局部発振信号を制御発生させるように構成したことを特徴とするSSB送信機。
- 受信された受信信号に局部発振手段で発生される局部発振信号を混合して周波数変換し、この周波数変換された信号から狭い通過帯域幅のフィルタで一方のサイドバンドを抽出し、この抽出信号を復調手段で復調用周波数発振手段で発生される復調用周波数信号と混合して前記抽出されたサイドバンドを復調するSSB受信機において、予め前記請求項1記載のフィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置により、標準信号発生手段から送信される標準信号を受信するとともにこれと混合する前記局部発振信号を調整して周波数変換された信号を前記第1と第2の周波数信号として、前記狭い通過帯域幅のフィルタの所定帯域幅の両側の帯域端周波数を検出し、さらに前記請求項1の中央演算手段は、前記帯域端周波数に応じて前記局部発振手段で前記局部発振信号を制御発生させるとともに、前記復調用周波数発振手段で前記復調用周波数信号を制御発生させるように構成したことを特徴とするSSB受信機。
- 受信された受信信号に局部発振手段で発生される局部発振信号を混合して周波数変換し、この周波数変換された信号から狭い通過帯域幅のフィルタで一方のサイドバンドを抽出し、この抽出信号を復調手段で復調用周波数発振手段で発生される復調用周波数信号と混合して前記抽出されたサイドバンドを復調するSSB受信機において、予め前記請求項2記載のフィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置により、標準信号発生手段から送信される標準信号を受信するとともにこれと混合する前記局部発振信号を調整して周波数変換された信号を前記第1と第2の周波数信号として、前記狭い通過帯域幅のフィルタの所定帯域幅の両側の帯域端周波数を検出するとともにこれらに応じたデータを記憶手段に記憶させ、さらに前記請求項2の中央演算手段は、前記記憶手段から前記データを読み出し、前記データから前記帯域端周波数に応じて前記局部発振手段で前記局部発振信号を制御発生させるとともに、前記復調用周波数発振手段で前記復調用周波数信号を制御発生させるように構成したことを特徴とするSSB受信機。
- 請求項6または7記載のSSB受信機において、前記標準信号を受信することなしに、前記局部発振手段で発生される前記局部発振信号をそのまままたは周波数変換して前記狭い通過帯域幅のフィルタに与えるようになし、この信号を前記帯域端周波数検出装置は前記第1と第2の周波数信号として前記狭い通過帯域幅のフィルタの所定帯域幅の両側の帯域端周波数を検出するように構成したことを特徴とするSSB受信機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29779796A JP3652821B2 (ja) | 1996-10-21 | 1996-10-21 | フィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置と当該装置を用いたssb送信機およびssb受信機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29779796A JP3652821B2 (ja) | 1996-10-21 | 1996-10-21 | フィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置と当該装置を用いたssb送信機およびssb受信機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10126302A JPH10126302A (ja) | 1998-05-15 |
JP3652821B2 true JP3652821B2 (ja) | 2005-05-25 |
Family
ID=17851300
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29779796A Expired - Lifetime JP3652821B2 (ja) | 1996-10-21 | 1996-10-21 | フィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置と当該装置を用いたssb送信機およびssb受信機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3652821B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016122903A (ja) * | 2014-12-24 | 2016-07-07 | アイコム株式会社 | 無線通信装置におけるフィルタ特性検出方法及びその機能を備えた無線通信装置 |
JP2019054462A (ja) * | 2017-09-15 | 2019-04-04 | アイコム株式会社 | 周波数調整装置、周波数調整方法、および無線機器 |
-
1996
- 1996-10-21 JP JP29779796A patent/JP3652821B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016122903A (ja) * | 2014-12-24 | 2016-07-07 | アイコム株式会社 | 無線通信装置におけるフィルタ特性検出方法及びその機能を備えた無線通信装置 |
JP2019054462A (ja) * | 2017-09-15 | 2019-04-04 | アイコム株式会社 | 周波数調整装置、周波数調整方法、および無線機器 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10126302A (ja) | 1998-05-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0528118B1 (en) | Multi-frequency communication system with an improved diversity scheme | |
JPH06509691A (ja) | ラジオ受信機用の隣接チャネル・コントローラ | |
NZ202844A (en) | Fm demodulator:quadrature channel zero if with automatic frequency control | |
JPS61133729A (ja) | フエーズロツクドループ及びそれを用いる直接混合同期am受信機 | |
JPH07170203A (ja) | スペースダイバーシティのスケルチ方式 | |
US4457020A (en) | Signal processing device for use on radio links | |
JP3652821B2 (ja) | フィルタの所定帯域幅の帯域端周波数検出装置と当該装置を用いたssb送信機およびssb受信機 | |
US7027505B2 (en) | System and method for bandwidth compression of frequency and phase modulated signals and suppression of the upper and lower sidebands from the transmission medium | |
KR880000649B1 (ko) | 다중톤(Tone) 파이롯트 신호 시스템 | |
US6047170A (en) | Automatic squelch control for narrow band AM radio | |
WO1991016767A1 (en) | Radio sensitivity enhancer | |
JP4918710B2 (ja) | Ssb無線通信方式及び無線機 | |
JP2002026759A (ja) | 振幅変調方式の受信装置 | |
US4447909A (en) | Circuit for rapid recognition of FSK signals in a radio channel | |
US20010050951A1 (en) | Circuit and method for signal phase control in a radio transceiver | |
JP2531377B2 (ja) | 変調方式識別回路 | |
JP3422484B2 (ja) | 復調回路及びそれを有する受信装置 | |
JPS5928299B2 (ja) | 単側波帯トランシ−バ | |
JPH05336017A (ja) | 周波数分割多元接続通信方式における受信装置 | |
JPH084237B2 (ja) | 受信機 | |
JP3268083B2 (ja) | Fm受信装置 | |
JP2003125309A (ja) | デジタルアナログ信号判別装置、受信装置及びデジタルアナログ信号判別方法 | |
JPH11501192A (ja) | 受信機 | |
JPH05130055A (ja) | 受信信号電力警報回路 | |
JPS6386334A (ja) | スペクトラム拡散通信用受信装置の受信周波数追随装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050208 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050222 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050224 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090304 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100304 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110304 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110304 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120304 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120304 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120304 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120304 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130304 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130304 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130304 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130304 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140304 Year of fee payment: 9 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |