JP2003318002A - 薄膜抵抗素子、これを搭載したシリコンオプティカルベンチ及びレーザダイオードモジュール、並びに製造方法 - Google Patents

薄膜抵抗素子、これを搭載したシリコンオプティカルベンチ及びレーザダイオードモジュール、並びに製造方法

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JP2003318002A
JP2003318002A JP2002121691A JP2002121691A JP2003318002A JP 2003318002 A JP2003318002 A JP 2003318002A JP 2002121691 A JP2002121691 A JP 2002121691A JP 2002121691 A JP2002121691 A JP 2002121691A JP 2003318002 A JP2003318002 A JP 2003318002A
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thin film
silicon
electrode
forming
tantalum nitride
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JP2002121691A
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English (en)
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Teruhisa Akashi
照久 明石
Hideaki Takemori
英昭 竹盛
Kazuhiro Hirose
一弘 廣瀬
Masashi Higashiyama
賢史 東山
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】熱プロセスによる窒化タンタルの薄膜の抵抗値
変動を低減できる薄膜抵抗素子、これを搭載したシリコ
ンオプティカルベンチ及びレーザダイオードモジュー
ル、並びに製造方法を提供する。 【解決手段】表面に酸化膜3を有するシリコン基板2上
に、電気抵抗となる窒化タンタルの薄膜21を形成し、
該薄膜21に薄膜電極14,15を接続してなる薄膜抵
抗素子において、酸化膜3と窒化タンタルの薄膜21と
の間に窒化物の薄膜18を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜抵抗素子、こ
れを搭載したシリコンオプティカルベンチ及びレーザダ
イオードモジュール、並びに製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光半導体素子(レーザダイオー
ド、ホトダイオード)と光ファイバまたはレンズとの光
結合を行うシリコンオプティカルベンチとして、特開平
8−201660号公報に開示されるものがある。この
シリコンオプティカルベンチには、光ファイバや球状レ
ンズを搭載するためのシリコン異方性エッチングによる
V溝が形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記従来技術に
は、シリコンの異方性エッチングによるV溝が形成され
た凹凸の基板に、光半導体素子を実際に駆動させるため
に必要な、光半導体素子に通電するための薄膜電極や薄
膜抵抗等の形成方法については明確に記載されていな
い。
【0004】本発明の目的は、酸化膜とタンタル薄膜と
の間に窒化シリコンの薄膜を形成し、熱プロセスにおけ
る、抵抗値の変動を低減できる薄膜抵抗素子を提供する
ことにある。
【0005】また本発明の目的は、上記薄膜抵抗素子を
備えることによって、レーザダイオード、ホトダイオー
ドなどを実装する際の熱プロセスによる抵抗値の変動を
低減できるシリコンオプテカルベンチ、レーザダイオー
ドモジュール、並びに製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る薄膜抵抗素子の発明は、表面に酸化膜
を有するシリコン基板上に、電気抵抗となる窒化タンタ
ルの薄膜を形成し、該薄膜に薄膜電極を接続してなる薄
膜抵抗素子において、前記酸化膜と前記窒化タンタルの
薄膜との間に窒化物の薄膜を形成するものである。
【0007】上記目的を達成するために、本発明に係る
シリコンオプティカルベンチの発明は、表面に酸化膜を
有するシリコン基板上に、電気抵抗となる窒化タンタル
の薄膜を形成し、該薄膜に薄膜電極を接続してなる薄膜
抵抗素子を備え、該薄膜抵抗素子周囲のシリコン基板上
に、光半導体素子と光ファイバまたはレンズとを固定さ
せて光結合をさせるシリコンオプティカルベンチにおい
て、前記薄膜抵抗素子は、前記窒化タンタルの薄膜、該
窒化タンタルの薄膜と前記酸化膜との間の窒化物、及び
窒化タンタルの薄膜に接続される薄膜電極とから構成さ
れるものである。
【0008】より好ましくは、窒化物はシリコンの窒化
物とするものである。
【0009】上記目的を達成するために、本発明に係る
レーザダイオードモジュールの発明は、表面に酸化膜を
有するシリコン基板上に、電気抵抗となる窒化タンタル
の薄膜を形成し、該薄膜に薄膜電極を接続してなる薄膜
抵抗素子を備え、該薄膜抵抗素子周囲のシリコン基板上
に、光半導体素子と光ファイバまたはレンズとを固定さ
せて光結合をさせるシリコンオプティカルベンチが実装
されるレーザダイオードモジュールにおいて、前記薄膜
抵抗素子は、前記窒化タンタルの薄膜、該窒化タンタル
の薄膜と前記酸化膜との間の窒化物、及び前記窒化タン
タルの薄膜に接続される薄膜電極とから構成されるもの
である。
【0010】上記目的を達成するために、本発明に係る
シリコンオプティカルベンチの製造方法の発明は、次の
工程を有するものである。すなわち、(a)シリコンの
異方性エッチングにより溝を形成する工程(b)表面に
酸化膜を形成したシリコン基板表面に窒化シリコン薄膜
を成膜し、該窒化シリコン薄膜をエッチングする工程
(c)電極薄膜を成膜する工程(d)前記電極薄膜をエ
ッチングし、薄膜電極を形成する工程(e)窒化タンタ
ル薄膜を成膜し、エッチングを行い薄膜抵抗を形成する
工程(f)前記薄膜電極上に薄膜のはんだを形成する工
程 上記目的を達成するために、本発明に係る他のシリ
コンオプティカルベンチの製造方法の発明は、表面に酸
化膜を有するシリコン基板上に、電気抵抗となる窒化タ
ンタルの薄膜を形成し、該薄膜に薄膜電極を接続してな
る薄膜抵抗素子を備え、該薄膜抵抗素子周囲のシリコン
基板上に、光半導体素子と光ファイバまたはレンズとを
固定させて光結合をさせるシリコンオプティカルベンチ
の製造方法において、次の(a)から(h)の工程を有
するものである。すなわち、(a)シリコンの異方性エ
ッチングにより溝を形成する工程(b)表面に酸化膜を
形成したシリコン基板表面上に窒化シリコン薄膜を成膜
し、該窒化シリコン薄膜をエッチングする工程(c)窒
化タンタル薄膜を成膜し、エッチングを行う工程(d)
前記窒化タンタル薄膜上に保護用のレジストパターンを
形成する工程(e)電極薄膜を成膜する工程(f)前記
電極薄膜をエッチングし、薄膜電極を形成する工程
(g)レジストを除去し、薄膜抵抗を形成する工程
(h)前記薄膜電極上に薄膜のはんだを形成する工程
上記目的を達成するために、本発明に係るさらに他のシ
リコンオプティカルベンチの製造方法の発明は、表面に
酸化膜を有するシリコン基板上に、電気抵抗となる窒化
タンタルの薄膜を形成し、該薄膜に薄膜電極を接続して
なる薄膜抵抗素子を備え、該薄膜抵抗素子周囲のシリコ
ン基板上に、レーザダイオード及びレンズを、該レーザ
ダイオードからの出射光とレンズの光軸とが一致するよ
うに固定し、電気信号を該レーザダイオードに印加して
光信号を送信するシリコンオプティカルベンチの製造方
法において、次の(a)から(f)の工程を有するもの
である。すなわち、(a)表面に酸化膜を形成したシリ
コン基板表面に窒化シリコン膜を成膜する工程(b)ホ
トマスクのパターンを転写してレジストマスクを形成
し、これをマスクとして窒化シリコン薄膜をエッチング
する工程(c)Au/Pt/Ti薄膜を成膜する工程(d)ホト
マスクのパターンを転写してレジストマスクを形成し、
これをマスクとしてAu/Pt/Ti薄膜をエッチングし、共通
薄膜電極、ホトダイオード用薄膜電極、薄膜抵抗用薄膜
電極を形成する工程(e)窒化タンタル薄膜抵抗用の窒
化タンタル薄膜を成膜する。次に、前記(b)と同様に
して低粘性レジストを塗布する工程(f)低粘性レジス
トにホトマスクのパターンを転写し、窒化タンタル薄膜
抵抗用のレジストパターンを形成する。その後、これを
マスクとして窒化タンタル薄膜をエッチングし、次にAu
Snはんだ膜を成膜する工程 上記目的を達成するため
に、本発明に係るさらに他のシリコンオプティカルベン
チの製造方法の発明は、表面に酸化膜を有するシリコン
基板上に、電気抵抗となる窒化タンタルの薄膜を形成
し、該薄膜に薄膜電極を接続してなる薄膜抵抗素子を備
え、該薄膜抵抗素子周囲のシリコン基板上に、レーザダ
イオード及びレンズを、該レーザダイオードからの出射
光とレンズの光軸とが一致するように固定し、電気信号
を該レーザダイオードに印加して光信号を送信するシリ
コンオプティカルベンチの製造方法において、次の
(a)から(k)の工程を有するものである。すなわ
ち、(a)表面に酸化膜を形成したシリコン基板表面に
窒化シリコン膜を成膜する工程(b)ホトマスクのパタ
ーンを転写してレジストマスクを形成し、これをマスク
として窒化シリコン薄膜をエッチングする工程(c)窒
化タンタル薄膜を成膜し、ネガ型の低粘性レジストを塗
布する工程(d)レジストにホトマスクのパターンを転
写し、これをマスクとして窒化シリコン薄膜パターン上
に窒化タンタル薄膜パターンを形成する工程(e)低粘
性レジストを塗布する工程(f)窒化タンタル薄膜パタ
ーン上に保護用レジストパターンを形成する工程(g)
Au/Pt/Ti薄膜を成膜する工程(h)Au/Pt/Ti薄膜上に、
低粘性レジストを塗布する工程(i)レジストにホトマ
スクのパターンを転写し、薄膜電極形成用レジストパタ
ーンを形成する工程(j)Au/Pt/Ti薄膜をエッチングす
る工程(k)保護用レジストパターン及び薄膜電極形成
用レジストパターンを除去し、共通薄膜電極、ホトダイ
オード用第一薄膜電極、ホトダイオード用第二薄膜電
極、薄膜抵抗用第一薄膜電極、薄膜抵抗用第二薄膜電極
を形成する。次に、共通薄膜電極上にレーザダイオード
用AuSnはんだ薄膜を形成する工程。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。 図1は、本発明に係るシリコン
オプティカルベンチの実施例の斜視図である。 シリコ
ンオプティカルベンチ1は、表面にシリコン酸化膜3が
形成された結晶面方位(100)の単結晶シリコン基板
2から形成されている(なお、結晶面方位は面方位{1
00}を表せばその他の方位でもよい)。このシリコン
オプティカルベンチ1には、ボールレンズを搭載するた
めのボールレンズ搭載用溝4(溝深さ、おおよそ450
μm)、レーザダイオードからの出射光を反射させホト
ダイオードに光を入射させるための第二V溝5(溝深
さ、おおよそ70μm)が形成されている。さらにシリ
コンオプティカルベンチ1には、窒化タンタル薄膜抵抗
(薄膜抵抗素子)6、レーザダイオードと電気的接続を
行うための共通薄膜電極7、この共通薄膜電極7上に形
成され、レーザダイオードを実装するためのレーザダイ
オード用AuSnはんだ薄膜8が形成されている。さらにシ
リコンオプティカルベンチ1には、シリコンオプティカ
ルベンチ1をパッケージに実装させるための接合用裏面
薄膜電極9、ホトダイオードと電気的接続を行うための
ホトダイオード用第一薄膜電極10、このホトダイオー
ド用第一薄膜電極10上に形成され、ホトダイオードを
実装するためのホトダイオード用AuSnはんだ薄膜11、
ホトダイオードのもう一つの電極となるホトダイオード
用第二薄膜電極12が形成されている。
【0012】図示するように、窒化タンタル薄膜抵抗6
は、レーザダイオードが実装されるレーザダイオード用
AuSnはんだ薄膜8が形成されている位置の近傍で、共通
薄膜電極7に囲まれるように形成されている。なお、こ
の場合のシリコンオプティカルベンチ1の大きさは、お
およそ3×3×1mm(厚さ)で、一般には、直径10
0mm等のシリコンウエハから多数個が一括して形成さ
れる。
【0013】図2は、図1におけるa−a’断面を模式
的に示す断面図である。 上記したように、シリコンオ
プティカルベンチ1は、結晶面方位(100)の単結晶
シリコン基板2を用いて形成されており、これにはシリ
コンの異方性エッチング(加工方法は後述する)によっ
て形成された角度54.7°の斜面を備えたボールレン
ズ搭載用溝4が形成されている。ボールレンズ搭載用溝
4の斜面は、シリコン結晶面の{111}面から形成さ
れ、底面は(100)面である。このボールレンズ搭載
用溝4は、シリコンの異方性エッチングにより形成され
るので、結晶面で決められた高い精度と再現性とを備え
た形状である。さらにこの表面には、シリコン酸化膜3
が図のように形成されている。
【0014】図3は、図1におけるb−b’断面を模式
的に示すもので、窒化タンタル薄膜抵抗6の第一の構成
例の断面図である。 抵抗率が、おおよそ220μΩc
mの窒化タンタル薄膜21の下地に、窒化物の窒化シリ
コン薄膜18が形成され、これらに薄膜抵抗用第一薄膜
電極14及び薄膜抵抗用第二薄膜電極15が一部で重な
るように形成されている。当然ながら、窒化シリコン薄
膜18の抵抗率は、窒化タンタル薄膜21のそれに比べ
て高く、絶縁性が高い。窒化タンタル薄膜21は、薄膜
抵抗用第一薄膜電極14と薄膜抵抗用第二薄膜電極15
との一部で重なるように(すなわち接続するように)形
成されて電気的導通がとられように構成されている。薄
膜抵抗用第一薄膜電極14及び薄膜抵抗用第二薄膜電極
15と重なっていない部分の窒化タンタル薄膜21の大
きさは、おおよそ300×300μmである。ここで
は、窒化シリコン薄膜18と薄膜抵抗用第一薄膜電極1
4及び薄膜抵抗用第二薄膜電極15とは図示するように
一部重なって形成されているが、窒化シリコン薄膜18
が薄膜抵抗用第一薄膜電極14及び薄膜抵抗用第二薄膜
電極15の下に形成されていてもよい。窒化タンタル薄
膜21がシリコン酸化膜3と接触しないように窒化タン
タル薄膜抵抗6が形成されていればよい。
【0015】上記構成によって、窒化シリコン薄膜18
がバリア層となり、シリコン酸化膜3から窒化タンタル
薄膜21への酸素の拡散が抑制される。そのため、窒化
タンタル薄膜21の酸化による抵抗値変動が低減でき
る。
【0016】次に図4を用いて、図3に示した窒化タン
タル薄膜抵抗6を備えたシリコンオプティカルベンチ1
の製造方法を説明する。
【0017】まず、シリコンの異方性エッチングによっ
て複数の異種形状の溝(深さの異なる溝または、大きさ
の異なる溝)、すなわちボールレンズ搭載用溝4や第二
V溝5を先に同時に形成する。その後、窒化物の窒化シ
リコン薄膜パターン16、窒化タンタル薄膜抵抗6、共
通薄膜電極7、ホトダイオード用第一薄膜電極10、ホ
トダイオード用第二薄膜電極12の各パターンを形成す
ることに特徴がある。これらパターンを形成するため
に、ネガ型の低粘性レジスト19(例えば、OMR85
―35cp、東京応化工業製)を用いる。レジスト19
の塗布にはスピンコータを用い、低速回転(例えば、5
00rpm)で塗布する。
【0018】図4は、シリコンオプティカルベンチ1の
特徴的な構造を形成する製造方法を理解しやすく示す模
式図であり、図1に示すシリコンオプティカルベンチ1
の断面とは、必ずしも一致していない。図4の(a)か
ら(h)に従って、以下順に製造プロセスを説明する。
(a)まず、結晶面方位(100)の単結晶シリコン基
板2の両面に、Si3N4/SiO2積層膜17を成膜する。SiO2
膜(例えば、膜厚120nm)は熱酸化により形成され
た熱酸化膜で、Si3N4膜(例えば、膜厚160nm)は
減圧CVD法(Chemical Vapor Depo
sition)により成膜される。次に、このSi 3N4/Si
O2積層膜17に、ボールレンズ搭載用溝4及び第二V溝
5を形成するための開口部を設ける。この方法には、従
来の半導体技術で用いられる方法(レジスト塗布、レジ
ストパターン形成、レジストをマスク剤としてSi3N4/Si
O2積層膜17にパターンを転写する)を適用し、また、
Si3N4/SiO2積層膜17のエッチングには、RIE(Re
active Ion Etching)を適用する。そ
の後、濃度40wt%の水酸化カリウム水溶液(温度7
0℃)にてシリコンの異方性エッチングを行う。このと
き、ボールレンズ搭載用溝4の深さが450μmになる
までエッチングする。第二V溝5は、Si3N4/SiO2積層膜
17によるマスク開口部が小さいので、ボールレンズ搭
載用溝4のエッチング深さが450μmになる前に{1
11}面が出現してV形状の溝(溝深さ70μm)とな
り、見かけ上エッチングが停止した状態となる。このよ
うに、シリコンの異方性エッチングによる異種形状溝
(深さの異なる溝、大きさの異なる溝)の形成は、深さ
が最も深い溝のエッチングに律速されるが、同時に複数
の溝を形成することができる。 (b)次に、Si3N4/SiO2積層膜17を熱りん酸、BHF
(HF+NH4F混合液)を用いて順次剥離し、新たに熱酸化
によりシリコン酸化膜3を1μmの厚さに形成する。次
いで、プラズマCVDにより、ボールレンズ搭載用溝4
が形成された面に窒化シリコン膜18を約200nmの
厚さに成膜する。さらに、低粘性レジスト19をスピン
コータにより低速回転で塗布する。その後、プリベーク
してレジスト19の溶剤を除去する。必要に応じてこれ
を繰り返し、レジスト19の膜厚を厚くしてボールレン
ズ搭載用溝4及び第二V溝5をレジスト19によってカ
バーする。この場合の窒化シリコン膜18の膜厚は、下
地のシリコン酸化膜3からの酸素の拡散を抑制できれば
よく、必ずしもこの膜厚でなくてもよい。 (c)この低粘性レジスト19にホトマスクのパターン
を転写し、ポストベークしてレジストマスクを形成し、
これをマスクとしてRIEによって窒化シリコン薄膜1
8をエッチングする。この後、剥離液を用いてマスクを
剥離し、窒化シリコン薄膜パターン16を得る。 (d)その後、ボールレンズ搭載用溝4が形成された面
に、Au(例えば、膜厚500nm)/Pt(例えば、膜厚
300nm)/Ti(例えば、膜厚100nm)の薄膜2
0を成膜する。成膜方法には、スパッタ法、真空蒸着法
などのいずれかを適用することができる。この場合、金
属膜であればこれ以外の金属膜でもよく、Al薄膜やCr薄
膜等の単層膜でもよい。次に、前記工程b)と同様に低
粘性レジスト19を低速回転でスピンコータにて塗布
し、プリベークしてレジストマスクの溶剤を除去する。 (e)低粘性レジスト19にホトマスクのパターンを転
写し、ポストベークしてレジストマスクを形成し、これ
をマスクとしてイオンミリングによってAu/Pt/Ti薄膜2
0をエッチングする。この後、剥離液を用いてレジスト
マスクを剥離し、共通薄膜電極7、ホトダイオード用第
一薄膜電極10、ホトダイオード用第二薄膜電極12、
薄膜抵抗用第一薄膜電極14、薄膜抵抗用第二薄膜電極
15を形成する。 (f)窒化タンタル薄膜抵抗6用の窒化タンタル薄膜2
1を成膜する。窒化タンタル薄膜21は、スパッタ法に
より成膜することができる。この場合のスパッタには、
アルゴン雰囲気中に微量の窒素ガスを導入して成膜する
リアクティブスパッタ法を適用する。その際の窒素分圧
比は、おおおよそ5〜8%である。この条件で成膜した
とき、窒化タンタル薄膜21の抵抗率は、おおよそ22
0μΩcmとなる。次に、工程(b)と同様にして低粘
性レジスト19を塗布し、プリベークする。 (g)低粘性レジスト19にホトマスクのパターンを転
写し、窒化タンタル薄膜抵抗6用のレジストパターンを
ポストベークして形成する。その後、これをマスクとし
てイオンミリングにより窒化タンタル薄膜21をエッチ
ングし、レジストを除去して窒化タンタル薄膜パターン
13を形成する。さらに、低粘性レジスト19を塗布
し、レジストパターン22を形成する。最後にAuSnはん
だ膜23を真空蒸着法によって成膜する。 (h)レジストパターン22を剥離し、リフトオフ法に
よりレーザダイオード用AuSnはんだ薄膜8を共通薄膜電
極7上に形成する。その後、ボールレンズ搭載用溝4及
び第二V溝5が形成された面と逆側の面に接合用裏面薄
膜電極9を形成する。これには、Au(例えば、膜厚50
0nm)/Pt(例えば、膜厚300nm)/Ti(例えば、
膜厚100nm)薄膜を適用できる。この成膜方法に
は、スパッタ法、真空蒸着法などのいずれかを適用でき
る。上記工程を順次経ることで、シリコンオプティカル
ベンチ1を得ることができる。
【0019】図5は、図1におけるb−b’断面を模式
的に示す断面図であり、窒化タンタル薄膜抵抗(薄膜抵
抗素子)6の第二の構成例を示す。抵抗率が、おおよそ
220μΩcmの窒化タンタル薄膜21の下地に窒化物
の窒化シリコン薄膜18が形成され、薄膜抵抗用第一薄
膜電極14及び薄膜抵抗用第二薄膜電極15が一部で重
なるように形成されている。当然ながら、窒化シリコン
薄膜18の抵抗率は、窒化タンタル薄膜21のそれに比
べて高く、絶縁性が高い。窒化タンタル薄膜21は薄膜
抵抗用第一薄膜電極14と薄膜抵抗用第二薄膜電極15
との一部で重なるように形成されて電気的導通がとられ
ている。薄膜抵抗用第一薄膜電極14及び薄膜抵抗用第
二薄膜電極15と重なっていない部分の窒化タンタル薄
膜21の大きさは、おおよそ300×300μmであ
る。
【0020】第一の構成である図3の場合と比較して、
この構成は、窒化タンタル薄膜21と薄膜抵抗用第一薄
膜電極14及び薄膜抵抗用第二薄膜電極15との重なり
かたが上下逆になっている。しかしこの図の構成でも、
図3の場合と同様に窒化タンタル薄膜抵抗6が機能する
ので問題はない。上記構成のように、窒化シリコン薄膜
18の上層に窒化タンタル薄膜21が形成されているの
で、酸素の拡散による抵抗値変動が抑制され、図3の場
合と同様の効果を得ることができる。
【0021】次に図6を用いて、図5に示す窒化タンタ
ル薄膜抵抗6を備えたシリコンオプティカルベンチ1の
製造方法を説明する。ただし、図6はシリコンオプティ
カルベンチ1の特徴的な構造を形成する製造方法を理解
しやすいように示した模式図であり、図1に示すシリコ
ンオプティカルベンチ1の断面と必ずしも一致していな
い。
【0022】図6の(a)から(i)に従って、以下、
順に製造プロセスを説明する。この製造プロセスは、図
4で示す(a)〜(c)までと同様の工程を有している
ので、これらの工程の説明を省略する。つまり、ここで
は、結晶面方位(100)の単結晶のシリコン基板2の
表面にシリコン酸化膜3を1μmの厚さで形成し、その
上に膜厚約200nmの窒化シリコン薄膜パターン16
が形成されている状態を初期状態として説明を行う。こ
の場合の窒化シリコン薄膜パターン16の膜厚は、下地
のシリコン酸化膜3からの酸素の拡散を抑制できればよ
く、必ずしもこの膜厚でなくてもよい。 (a)ボールレンズ搭載用溝4及び第二V溝5が形成さ
れた面に、図4の場合と同様に窒化タンタル薄膜21を
成膜する。窒化タンタル薄膜21は、スパッタ法により
成膜することができる。この場合のスパッタには、アル
ゴン雰囲気中に微量の窒素ガスを導入して成膜するリア
クティブスパッタ法を適用する。その際の窒素分圧比
は、おおよそ5〜8%でよい。この条件で成膜したと
き、窒化タンタル薄膜21の抵抗率は、おおよそ220
μΩcmとなる。次に、ネガ型の低粘性レジスト19
(例えば、OMR85―35cp、東京応化工業製)を
スピンコートにより低回転(例えば、500rpm)で
塗布し、プリベークして溶剤成分を除去する。必要に応
じてこれを繰り返し、レジストの膜厚を厚くして上記溝
4,5をレジストでカバーする。 (b)この後、露光・現像・ポストベークを行い、レジ
ストにホトマスクのパターンを転写し、これをマスクと
してイオンミリングにより窒化シリコン薄膜パターン1
6上に窒化タンタル薄膜パターン13を形成する。その
後前記レジストを剥離液にて除去する。 (c)再度低粘性レジスト19を塗布し、プリベークを
行う。 (d)露光・現像・ポストベークして、窒化タンタル薄
膜パターン13上に保護用レジストパターン24を形成
する。 (e)スパッタまたは蒸着により、Au/Pt/Ti薄膜20を
成膜する。このときの膜厚は、例えばAuが膜厚500n
m、Ptが膜厚300nm、Tiが膜厚100nmである。
さらに、金属膜であればこれ以外の金属膜でもよく、Al
薄膜やCr薄膜等の単層膜でもよい。 (f)この上に、低粘性レジスト19を同様に塗布し、
プリベークを行う。 (g)露光・現像・ポストベークして、このレジストに
ホトマスクのパターンを転写し、薄膜電極形成用レジス
トパターン25を形成する。 (h)イオンミリングにより、Au/Pt/Ti薄膜20をエッ
チングする。この際、窒化タンタル薄膜パターン13上
に保護用レジストパターン24が形成されているので、
イオンミリングのオーバーエッチングで窒化タンタル薄
膜パターン13がエッチングされるのを防ぐことができ
る。すなわち、窒化タンタル薄膜パターン13の膜厚が
薄くなることを防ぐことができ、窒化タンタル薄膜抵抗
6の抵抗値上昇を防ぐことができる。 (i)保護用レジストパターン24及び薄膜電極形成用
レジストパターン25を剥離液により除去することによ
って、共通薄膜電極7、ホトダイオード用第一薄膜電極
10、ホトダイオード用第二薄膜電極12、薄膜抵抗用
第一薄膜電極14、薄膜抵抗用第二薄膜電極15を形成
することができる。最後に、共通薄膜電極7上にレーザ
ダイオード用AuSnはんだ薄膜を形成すればよいが、図4
で示す工程(g)、(h)と同様なのでここでは説明は
省略する。 上記工程を順次経ることで、図5で示した構成の窒化タ
ンタル薄膜抵抗6を備えたシリコンオプティカルベンチ
1を得ることができる。
【0023】図7は、窒化タンタル薄膜21の下地膜を
窒化シリコン薄膜18(図では、Si 3N4 薄膜、膜厚約1
60nm)としたときと、シリコン酸化膜3(図ではSi
O2薄膜、膜厚約1000nm)のみとしたときの温度依
存性を測定した結果である。横軸は、レーザダイオード
及びホトダイオードをシリコンオプティカルベンチ1に
実装する際に適用される温度(℃)を示し、縦軸は抵抗
値の変化率(%)を示す。
【0024】この図より、温度が350℃のとき、下地
がシリコン酸化膜3のみの場合(○印)でおおよそ1.
67%抵抗値が変動し、下地にさらに窒化シリコン薄膜
18を成膜した場合(□印)でおおよそ1.36%変動
するが、低下している。また、温度が370℃のとき、
下地がシリコン酸化膜3のみの場合でおおよそ2.51
%変動し、下地にさらに窒化シリコン薄膜18を成膜し
た場合でおおよそ1.92%変動するが、低下してい
る。図からわかるように、下地にさらに窒化シリコン薄
膜18を成膜した場合には、下地がシリコン酸化膜3の
みの場合に比べ、窒化タンタル薄膜抵抗6の抵抗値の変
動を低減できる効果がある。
【0025】図8は、本発明に係るシリコンオプティカ
ルベンチ1に、レーザダイオード26、ホトダイオード
27、ボールレンズ28等を実装したときの状態を示す
模式図である。
【0026】ボールレンズ28は接着剤によってボール
レンズ搭載用溝4に固定される。レーザダイオード26
及びホトダイオード27は、レーザダイオード用AuSnは
んだ薄膜8、ホトダイオード用AuSnはんだ薄膜11に熱
を加えて溶かすことにより、それぞれシリコンオプティ
カルベンチ1に固定される。その際、レーザダイオード
26、ホトダイオード27、ボールレンズ28の光軸が
合致するようにアライメントされる。
【0027】各光部品を実装したシリコンオプティカル
ベンチ1に高周波の電気信号を印可して外部へ光信号を
送信するために、ワイヤボンディングによって各部品の
電気的接続を行う。高周波電気信号を取り扱うので、ワ
イヤの長さが短くなるように、共通薄膜電極7、薄膜抵
抗用第一薄膜電極14、薄膜抵抗用第二薄膜電極15等
から成る窒化タンタル薄膜抵抗6(図3参照)、ホトダ
イオード用第一薄膜電極10、ホトダイオード用第二薄
膜電極12が予め最適な位置に形成されている。また、
上記各薄膜はレーザダイオード26やホトダイオード2
7とインピーダンス整合がとれるようにパターンの形状
が予め決められてある。
【0028】次に、ワイヤボンディングを用いた電気的
結線について説明する。第一ボンディングワイヤ29
は、共通薄膜電極7とシリコンオプティカルベンチ1の
外部にある外部電極(図示せず)とを接続している。ま
た第二ボンディングワイヤ30は、窒化タンタル薄膜抵
抗6を構成する薄膜抵抗用第一薄膜電極14とシリコン
オプティカルベンチ1の外部にある外部電極(図示せ
ず)とを接続し、第三ボンディングワイヤ31は、レー
ザダイオード26と窒化タンタル薄膜抵抗6を構成する
薄膜抵抗用第二薄膜電極15とを接続している。さらに
第四ボンディングワイヤ32は、ホトダイオード用第二
薄膜電極12とシリコンオプティカルベンチ1の外部に
ある外部電極(図示せず)とを接続している。さらに第
五ボンディングワイヤ33は、ホトダイオード27とホ
トダイオード用第二薄膜電極12とを接続し、第六ボン
ディングワイヤ34は、ホトダイオード用第一薄膜電極
10とシリコンオプティカルベンチ1の外部にある外部
電極(図示せず)とを接続している。
【0029】高周波電気信号は、第二ボンディングワイ
ヤ30を通じてシリコンオプティカルベンチ1に印加さ
れ、シリコンオプティカルベンチ1上の窒化タンタル薄
膜抵抗6を通ってレーザダイオード26に印加される。
ここで窒化タンタル薄膜抵抗6は、終端抵抗の役割をす
る。レーザダイオード26において電気信号は光信号に
変換され、レーザダイオード26から出射された光信号
はボールレンズ28を通って光ファイバ等の外部へ送信
される。このとき、レーザダイオード26から出射され
た光信号は、ホトダイオード27においてモニタされ
る。
【0030】図9は、本発明に係るシリコンオプティカ
ルベンチ1をバタフライタイプのレーザダイオードモジ
ュールに実装した例を示す模式図である。レーザダイオ
ード26、ホトダイオード27、ボールレンズ28がそ
れぞれ実装され、窒化タンタル薄膜抵抗6が形成された
シリコンオプティカルベンチ1が、バタフライパッケー
ジ35の中に実装されている。詳しくは、レーザダイオ
ード26からの光信号は、ボールレンズ28、非球面レ
ンズ36、リング状のフェルール37で固定された光フ
ァイバ38を通って外部に発信されるもので、このよう
な構成によって本発明に係るリコンオプティカルベンチ
1は、例えばレーザダイオードモジュールに適用され
る。
【0031】なお以上の説明において、シリコンオプテ
ィカルベンチ1のボールレンズ搭載用溝4や第二V溝5
の形成には水酸化カリウム水溶液を用いたが、TMAH
(水酸化テトラメチルアンモニウム)やEDP(エチレ
ンジアミンピロカテコール水)等のシリコンの異方性エ
ッチングが可能な他のエッチング液を適用してもよい。
ただし、エッチング形状及び取扱の観点から、水酸化カ
リウム水溶液がより適している。
【0032】また本実施例では、単結晶シリコン基板2
を用いたシリコンオプティカルベンチ1に関して述べた
が、シリコン酸化膜3が形成された単結晶シリコン基板
2の代わりに、例えばガラス基板を用いたサブマウント
にも上記の窒化タンタル薄膜抵抗6を適用することがで
きる。この場合、ダイシングカッタによる加工によって
ボールレンズや光ファイバ用の溝を製作することが好ま
しい。ただし、サブマウントの場合、レーザダイオード
26やホトダイオード27を実装できればよく、必ずし
もこれに溝を必要としない。例えば、溝をシリコン基板
等の別の基板に製作して組み合わせてもよい。
【0033】上記実施例の説明では、窒化物の膜として
窒化タンタル薄膜よりも抵抗率が高く絶縁性の高い窒化
シリコン薄膜を適用した。また、窒化アルミニウムや窒
化チタン等の窒化物膜でも、絶縁性が高ければ同様の効
果を得ることができる。窒化アルミニウムの場合、アル
ゴン雰囲気に窒素を導入して成膜するリアクティブスパ
ッタリングによって成膜することができる。本実施例に
よれば、酸化膜と窒化タンタル薄膜との間に窒化物の薄
膜を形成しているので、レーザダイオード、ホトダイオ
ードを実装するときの熱プロセスにより、酸化膜から窒
化タンタル薄膜への酸素の拡散を防止して、窒化タンタ
ル薄膜の抵抗値変動を低減することができる。また、酸
化膜と窒化タンタルの薄膜の間にのみ窒化シリコン薄膜
を部分的に形成すればよいので、シリコンオプティカル
ベンチの構造や構成を変える必要がない。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明の薄膜抵抗素
子によれば、酸化膜とタンタル薄膜との間に窒化物の薄
膜を形成し、熱プロセスにおける、酸化膜から窒化タン
タルの薄膜への酸素の拡散を防止することによって、抵
抗値の変動を低減することができる。また本発明のシリ
コンオプティカルベンチ及びレーザダイオードモジュー
ルによれば、上記薄膜抵抗素子を搭載することによっ
て、シリコンダイオード、ホトダイオードなどを実装す
る際の熱プロセスによる抵抗値の変動を低減することが
できる。
【0035】さらに本発明によれば、上記シリコンオプ
ティカルベンチの製造方法を提供することができる。さ
らにまた、酸化膜と窒化タンタルの薄膜との間にのみ窒
化物の薄膜を部分的に形成すればよいので、シリコンオ
プティカルベンチの構造や構成を変える必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシリコンオプティカルベンチの実
施例の斜視図である。
【図2】図1におけるa−a’断面を模式的に示す断面
図である。
【図3】図1におけるb−b’断面を模式的に示すもの
で、窒化タンタル薄膜抵抗(薄膜抵抗素子)の第一の構
成例の断面図である。
【図4】窒化タンタル薄膜抵抗の第一の構成例の製造方
法の説明図である。
【図5】窒化タンタル薄膜抵抗(薄膜抵抗素子)の第二
の構成例の断面図である。
【図6】窒化タンタル薄膜抵抗の第二の構成例の製造方
法の説明図である。
【図7】窒化タンタル薄膜パターンの下地膜を、窒化シ
リコン薄膜パターンとシリコン酸化膜としたときの抵抗
値の変化率を比較して示す図である。
【図8】本発明に係るシリコンオプティカルベンチに光
部品を実装した模式図である。
【図9】本発明に係るシリコンオプティカルベンチを、
バタフライタイプのレーザダイオードモジュールに実装
した模式図である。
【符号の説明】
1…シリコンオプティカルベンチ、2…単結晶シリコン
基板、3…シリコン酸化膜、4…ボールレンズ搭載用
溝、5…第二V溝、6…窒化タンタル薄膜抵抗、7…共
通薄膜電極、8…レーザダイオード用AuSnはんだ薄膜、
9…接合用裏面薄膜電極、10…ホトダイオード用第一
薄膜電極、11…ホトダイオード用AuSnはんだ薄膜、1
2…ホトダイオード用第二薄膜電極、13…窒化タンタ
ル薄膜パターン、14…薄膜抵抗用第一薄膜電極、15
…薄膜抵抗用第二薄膜電極、16…窒化シリコン薄膜パ
ターン、17…Si3N4/SiO2積層膜、18…窒化シリコン
薄膜、19…低粘性レジスト、20…Au/Pt/Ti薄膜、2
1…窒化タンタル薄膜、22…レジストパターン、23
…AuSnはんだ膜、24…保護用レジストパターン、25
…薄膜電極形成用レジストパターン、26…レーザダイ
オード、27…ホトダイオード、28…ボールレンズ、
29…第一ボンディングワイヤ、30…第二ボンディン
グワイヤ、31…第三ボンディングワイヤ、32…第四
ボンディングワイヤ、33…第五ボンディングワイヤ、
34…第六ボンディングワイヤ、35…バタフライパッ
ケージ、36…非球面レンズ、37…フェルール、38
…光ファイバ。
フロントページの続き (72)発明者 廣瀬 一弘 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所火力・水力事業部内 (72)発明者 東山 賢史 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所火力・水力事業部内 Fターム(参考) 5E033 AA06 BA01 BB02 BC01 BD01 BE04 BG02 5F073 FA08 FA13 FA30

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に酸化膜を有するシリコン基板上に、
    電気抵抗となる窒化タンタルの薄膜を形成し、該薄膜に
    薄膜電極を接続してなる薄膜抵抗素子において、 前記酸化膜と前記窒化タンタルの薄膜との間に窒化物の
    薄膜を形成することを特徴とする薄膜抵抗素子。
  2. 【請求項2】表面に酸化膜を有するシリコン基板上に、
    電気抵抗となる窒化タンタルの薄膜を形成し、該薄膜に
    薄膜電極を接続してなる薄膜抵抗素子を備え、該薄膜抵
    抗素子周囲のシリコン基板上に、光半導体素子と光ファ
    イバまたはレンズとを固定させて光結合をさせるシリコ
    ンオプティカルベンチにおいて、 前記薄膜抵抗素子は、前記窒化タンタルの薄膜、該窒化
    タンタルの薄膜と前記酸化膜との間の窒化物、及び窒化
    タンタルの薄膜に接続される薄膜電極とから構成される
    ことを特徴とするシリコンオプティカルベンチ。
  3. 【請求項3】前記窒化物は、シリコンの窒化物であるこ
    とを特徴とする請求項2に記載のシリコンオプティカル
    ベンチ。
  4. 【請求項4】表面に酸化膜を有するシリコン基板上に、
    電気抵抗となる窒化タンタルの薄膜を形成し、該薄膜に
    薄膜電極を接続してなる薄膜抵抗素子を備え、該薄膜抵
    抗素子周囲のシリコン基板上に、光半導体素子と光ファ
    イバまたはレンズとを固定させて光結合をさせるシリコ
    ンオプティカルベンチが実装されるレーザダイオードモ
    ジュールにおいて、 前記薄膜抵抗素子は、前記窒化タンタルの薄膜、該窒化
    タンタルの薄膜と前記酸化膜との間の窒化物、及び前記
    窒化タンタルの薄膜に接続される薄膜電極とから構成さ
    れることを特徴とするレーザダイオードモジュール。
  5. 【請求項5】表面に酸化膜を有するシリコン基板上に、
    電気抵抗となる窒化タンタルの薄膜を形成し、該薄膜に
    薄膜電極を接続してなる薄膜抵抗素子を備え、該薄膜抵
    抗素子周囲のシリコン基板上に、光半導体素子と光ファ
    イバまたはレンズとを固定させて光結合をさせるシリコ
    ンオプティカルベンチの製造方法において、 次の(a)から(f)の工程を有することを特徴とする
    シリコンオプティカルベンチの製造方法。 (a)シリコンの異方性エッチングにより溝を形成する
    工程 (b)表面に酸化膜を形成したシリコン基板表面に窒化
    シリコン薄膜を成膜し、該窒化シリコン薄膜をエッチン
    グする工程 (c)電極薄膜を成膜する工程 (d)前記電極薄膜をエッチングし、薄膜電極を形成す
    る工程 (e)窒化タンタル薄膜を成膜し、エッチングを行い薄
    膜抵抗を形成する工程 (f)前記薄膜電極上に薄膜のはんだを形成する工程
  6. 【請求項6】表面に酸化膜を有するシリコン基板上に、
    電気抵抗となる窒化タンタルの薄膜を形成し、該薄膜に
    薄膜電極を接続してなる薄膜抵抗素子を備え、該薄膜抵
    抗素子周囲のシリコン基板上に、光半導体素子と光ファ
    イバまたはレンズとを固定させて光結合をさせるシリコ
    ンオプティカルベンチの製造方法において、 次の(a)から(h)の工程を有することを特徴とする
    シリコンオプティカルベンチの製造方法。 (a)シリコンの異方性エッチングにより溝を形成する
    工程 (b)表面に酸化膜を形成したシリコン基板表面上に窒
    化シリコン薄膜を成膜し、該窒化シリコン薄膜をエッチ
    ングする工程 (c)窒化タンタル薄膜を成膜し、エッチングを行う工
    程 (d)前記窒化タンタル薄膜上に保護用のレジストパタ
    ーンを形成する工程 (e)電極薄膜を成膜する工程 (f)前記電極薄膜をエッチングし、薄膜電極を形成す
    る工程 (g)レジストを除去し、薄膜抵抗を形成する工程 (h)前記薄膜電極上に薄膜のはんだを形成する工程
  7. 【請求項7】表面に酸化膜を有するシリコン基板上に、
    電気抵抗となる窒化タンタルの薄膜を形成し、該薄膜に
    薄膜電極を接続してなる薄膜抵抗素子を備え、該薄膜抵
    抗素子周囲のシリコン基板上に、レーザダイオード及び
    レンズを、該レーザダイオードからの出射光とレンズの
    光軸とが一致するように固定し、電気信号を該レーザダ
    イオードに印加して光信号を送信するシリコンオプティ
    カルベンチの製造方法において、 次の(a)から(f)の工程を有することを特徴とする
    シリコンオプティカルベンチの製造方法。 (a)表面に酸化膜を形成したシリコン基板表面に窒化
    シリコン膜を成膜する工程 (b)ホトマスクのパターンを転写してレジストマスク
    を形成し、これをマスクとして窒化シリコン薄膜をエッ
    チングする工程 (c)Au/Pt/Ti薄膜を成膜する工程 (d)ホトマスクのパターンを転写してレジストマスク
    を形成し、これをマスクとしてAu/Pt/Ti薄膜をエッチン
    グし、共通薄膜電極、ホトダイオード用薄膜電極、薄膜
    抵抗用薄膜電極を形成する工程 (e)窒化タンタル薄膜抵抗用の窒化タンタル薄膜を成
    膜する。次に、前記(b)と同様にして低粘性レジスト
    を塗布する工程 (f)低粘性レジストにホトマスクのパターンを転写
    し、窒化タンタル薄膜抵抗用のレジストパターンを形成
    する。その後、これをマスクとして窒化タンタル薄膜を
    エッチングし、次にAuSnはんだ膜を成膜する工程
  8. 【請求項8】表面に酸化膜を有するシリコン基板上に、
    電気抵抗となる窒化タンタルの薄膜を形成し、該薄膜に
    薄膜電極を接続してなる薄膜抵抗素子を備え、該薄膜抵
    抗素子周囲のシリコン基板上に、レーザダイオード及び
    レンズを、該レーザダイオードからの出射光とレンズの
    光軸とが一致するように固定し、電気信号を該レーザダ
    イオードに印加して光信号を送信するシリコンオプティ
    カルベンチの製造方法において、 次の(a)から(k)の工程を有することを特徴とする
    シリコンオプティカルベンチの製造方法。 (a)表面に酸化膜を形成したシリコン基板表面に窒化
    シリコン膜を成膜する工程 (b)ホトマスクのパターンを転写してレジストマスク
    を形成し、これをマスクとして窒化シリコン薄膜をエッ
    チングする工程 (c)窒化タンタル薄膜を成膜し、ネガ型の低粘性レジ
    ストを塗布する工程 (d)レジストにホトマスクのパターンを転写し、これ
    をマスクとして窒化シリコン薄膜パターン上に窒化タン
    タル薄膜パターンを形成する工程 (e)低粘性レジストを塗布する工程 (f)窒化タンタル薄膜パターン上に保護用レジストパ
    ターンを形成する工程 (g)Au/Pt/Ti薄膜を成膜する工程 (h)Au/Pt/Ti薄膜上に、低粘性レジストを塗布する工
    程 (i)レジストにホトマスクのパターンを転写し、薄膜
    電極形成用レジストパターンを形成する工程 (j)Au/Pt/Ti薄膜をエッチングする工程 (k)保護用レジストパターン及び薄膜電極形成用レジ
    ストパターンを除去し、共通薄膜電極、ホトダイオード
    用第一薄膜電極、ホトダイオード用第二薄膜電極、薄膜
    抵抗用第一薄膜電極、薄膜抵抗用第二薄膜電極を形成す
    る。次に、共通薄膜電極上にレーザダイオード用AuSnは
    んだ薄膜を形成する工程
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020198353A (ja) * 2019-05-31 2020-12-10 住友電気工業株式会社 接合構造及び光デバイス
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