JP2003315554A - 積層偏光板、およびそれを用いた画像表示装置 - Google Patents

積層偏光板、およびそれを用いた画像表示装置

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JP2003315554A
JP2003315554A JP2003038733A JP2003038733A JP2003315554A JP 2003315554 A JP2003315554 A JP 2003315554A JP 2003038733 A JP2003038733 A JP 2003038733A JP 2003038733 A JP2003038733 A JP 2003038733A JP 2003315554 A JP2003315554 A JP 2003315554A
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JP2003038733A
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Yuichi Nishikoji
祐一 西小路
Shinichi Sasaki
伸一 佐々木
Hisashi Yamaoka
尚志 山岡
Naho Murakami
奈穗 村上
Hiroyuki Yoshimi
裕之 吉見
Masaki Hayashi
政毅 林
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶表示装置に適用した際に、優れた視角特
性を示し、かつ、薄型化を実現できる積層偏光板を提供
する。 【解決手段】 面内位相差が20〜300nm、厚み方向位
相差と前記面内位相差との比が1.0以上であるポリマー
製光学異方層(A)と、面内位相差が3nm以上、厚み
方向位相差と前記面内位相差との比が1.0以上であるポ
リイミド等の非液晶性ポリマー製光学異方層(B)とを
積層して積層位相差板を形成し、これを偏光板と積層す
ることによって積層偏光板を形成する。前記積層位相差
板は、面内位相差(Re)が10nm以上、厚み方向位相
差と前記面内位相差との差が50nm以上であるため、
これを備える積層偏光板は、優れた光学特性を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層偏光板、およ
びそれを用いた各種画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、各種画像表示装置には、全方位に
おいて優れた表示品位を実現するために、屈折率が制御
された位相差板が必要とされており、偏光板と組合わせ
た位相差板付偏光板として使用されている。前記位相差
板の種類は、例えば、液晶表示装置の表示方式等に応じ
て選択されている。特に、VA(Vertically Aligned)
型、OCB(Optically Compensated Bend)型等の液晶表
示装置では、3つの軸方向(X軸、Y軸、Z軸)におけ
る屈折率(nx,ny,nz)が「nx>ny>nz」
となる、すなわち光学的に負の二軸性を示す位相差板が
必要である。このように「nx>ny>nz」を満足す
る位相差板としては、例えば、自由端一軸延伸によって
nx>ny=nzとした二枚の延伸高分子フィルムを、
面内における遅相軸方向が互いに直交するように積層し
た積層位相差板や、高分子フィルムをテンター横延伸ま
たは二軸延伸することによって、「nx>ny>nz」
に制御した単層位相差板が知られている。
【0003】しかしながら、前者の積層位相差板は、前
記延伸フィルムの組み合わせによって得られる位相差値
の範囲が広くなるという利点がある反面、一枚が厚型で
あり、積層によってフィルムがさらに厚型化するという
欠点があった。一方、後者の単層位相差板は、単層であ
りながら「nx>ny>nz」という光学特性を備える
利点を有するが、その反面、厚型であり、また得られる
位相差値の範囲が狭いという欠点がある。このため、さ
らに他の位相差フィルムを積層して位相差値の範囲を広
げる必要がある。また、この単層位相差板を用いて、そ
の厚み方向の位相差値が面内位相差値よりも著しく大き
い位相差値を得るために、前者の積層位相差板と同様、
さらに他の位相差フィルムを積層する必要がある。そう
すると結果として、さらに厚型化するという欠点が生じ
る。
【0004】また、ポリイミド等の非液晶ポリマーを用
いて、薄型であり、かつ、「nx>ny>nz」を満た
す単層の位相差フィルムを製造する方法も開示されてい
る(例えば、特許文献1等参照)。しかし、このような
単層のポリイミド製位相差フィルムは、厚み方向位相差
を大きく設定すると、理由は不明であるが、着色が見ら
れ、表示品位が低下するおそれがあった。
【0005】
【特許文献1】特開2000−190385号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、液
晶表示装置に使用した際に、視野角特性に優れ、高いコ
ントラストを示す積層型の位相差板を有する偏光板であ
って、厚み位相差値が大きく、かつ、薄型化も図ること
ができる、着色が防止された積層位相差板を有する積層
偏光板の提供である。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の積層偏光板は、位相差板を含む積層偏光板
であって、偏光板の少なくとも一方の表面に、前記位相
差板が配置され、前記位相差板が、少なくとも2層の光
学異方層を含む積層位相差板であり、少なくとも、ポリ
マー製の光学異方層(A)と、ポリアミド、ポリイミ
ド、ポリエステル、ポリアリールエーテルケトン、ポリ
エーテルケトン、ポリアミドイミドおよびポリエステル
イミドからなる群から選択された少なくとも一つの非液
晶性ポリマー製の光学異方層(B)とを含み、下記数式
で表される面内位相差(Re)が10nm以上であり、下
記式で表される厚み方向位相差(Rth)と前記面内位相
差(Re)との差(Rth-Re)が50nm以上であることを
特徴とする。 Re=(nx-ny)・d Rth=(nx-nz)・d 前記式において、nx、nyおよびnzは、それぞれ前
記積層位相差板におけるX軸、Y軸およびZ軸方向の屈
折率を示し、前記X軸とは、前記積層位相差板の面内に
おいて最大の屈折率を示す軸方向であり、Y軸は、前記
面内において前記X軸に対して垂直な軸方向であり、Z
軸は、前記X軸およびY軸に垂直な厚み方向であって、
dは、前記積層位相差板における厚みを示す。
【0008】発明者らは、このように前記ポリマー製の
光学異方層(A)と、前記ポリイミド等の非液晶性ポリ
マー製の光学異方層(B)とを積層することによって、
面内位相差(Re)が10nm以上であり、厚み方向位相
差(Rth)と前記面内位相差(Re)との差(Rth-Re)5
0nm以上であるという優れた光学特性を示し、かつ、
薄型化も実現した積層位相差板が得られることを見出
し、この積層位相差板を偏光板と組合わせることによっ
て本発明の積層偏光板に至った。さらに、このような積
層位相差板を有する積層偏光板であれば、従来のように
ポリイミドフィルム単独で大きな厚み方向位相差を実現
することによって生じる着色の問題をも防止できる。し
たがって、本発明の積層偏光板によれば、例えば、液晶
表示装置等の各種画像表示装置に適用した際に、広視野
角特性等の優れた表示特性を実現できるだけでなく、前
記装置自体の薄型化も実現できるため、非常に有用であ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の積層偏光板は、前述のよ
うに、位相差板を含む積層偏光板であって、偏光板の少
なくとも一方の表面に前記位相差板が配置され、前記位
相差板が、少なくとも2層の光学異方層を含む積層位相
差板であり、ポリマー製の光学異方層(A)と、ポリア
ミド、ポリイミド、ポリエステル、ポリアリールエーテ
ルケトン、ポリエーテルケトン、ポリアミドイミドおよ
びポリエステルイミドからなる群から選択された少なく
とも一つの非液晶性ポリマー製の光学異方層(B)とを
含み、下記数式で表される面内位相差(Re)が10nm
以上であり、下記式で表される厚み方向位相差(Rth)
と前記面内位相差(Re)との差(Rth-Re)が50nm以
上であることを特徴とする。
【0010】本発明の積層偏光板は、位相差板として前
述のような積層位相差板を供え、前記積層位相差板が、
前記偏光板の少なくとも一方の表面に配置されていれ
ば、その他の構成は特に制限されない。したがって、さ
らに他の光学部材等を含んでもよい。
【0011】本発明において、前記積層位相差板は、前
記光学異方層(A)と(B)とを積層することによっ
て、全体として、X軸、Y軸およびZ軸における屈折率
が「nx>ny>nz」の関係を満たし、さらに、その
Re値が10nm以上、RthとReとの差(Rth-
Re)が50nm以上となる。このため、このような積
層位相差板を備える本発明の積層偏光板は、例えば、前
述のようなVAモードや、OCBモード等の表示方式で
ある液晶表示装置において、液晶セルの複屈折を十分に
補償でき、優れた視野角拡大の効果を奏する。これに対
して、前記Re値が10nm未満、または前記Rth-Reが5
0nm未満であると、前述のような視野角拡大効果が得
られないという問題がある。
【0012】前記Re値は、10〜500nmの範囲で
あることが好ましく、より好ましくは20〜300nm
の範囲である。また、前記(Rth-Re)の値は、5
0〜1,000nmの範囲であることが好ましく、より
好ましくは50〜900nmの範囲であり、特に好まし
くは50〜800nmの範囲である。
【0013】前記Rthは、60nm以上であり、好ま
しくは60〜1500nmの範囲であり、より好ましく
は60〜1400nmの範囲であり、特に好ましくは6
0〜1300nmの範囲である。また、本発明における
前記積層位相差板のRth/Reは、1以上である。
【0014】本発明において、前記積層位相差板は、前
記光学異方層(A)は、前記光学異方層(B)と組合わ
せることによって、全体として前述のようなReと(Rth-
Re)の条件を満たすことができれば特に制限されない
が、例えば、その面内位相差[Re(A)]が20〜300n
mであり、その厚み方向位相差[Rth(A)]と前記面内位相
差[Re(A)]との比[Rth(A)/Re(A)]が1.0以上であるこ
とが好ましい。これは、前記厚み方向位相差と面内位相
差との比[Rth(A)/Re(A)]が1.0未満であると、例え
ば、前記積層位相差板を備える本発明の積層偏光板を液
晶表示装置に使用した際に、厚み方向における位相差値
を十分に補償することができず、視野角が狭くなるとい
う問題があり、面内位相差が20nm未満もしくは30
0nmより大きいと、視野角が狭くなるという問題があ
るためである。また、前記Rth(A)/Re(A)は、より好まし
くは1.2以上であり、特に好ましくは1.2〜40であ
る。 Re(A)=(nx(A)-ny(A))・d(A) Rth(A)=(nx(A)-nz(A))・d(A) 前記式において、nx(A)、ny(A)およびnz(A)は、
それぞれ前記光学異方層(A)におけるX軸、Y軸およ
びZ軸方向の屈折率を示し、前記X軸とは、前記光学異
方層(A)の面内において最大の屈折率を示す軸方向で
あり、Y軸は、前記面内において前記X軸に対して垂直
な軸方向であり、Z軸は、前記X軸およびY軸に垂直な
厚み方向であって、d(A)は、前記光学異方層(A)の厚
みを示す(以下同様)。
【0015】一方、前記光学異方層(B)は、前述のよ
うな非液晶ポリマー製の光学異方層であれば、その屈折
率は特に制限されないが、例えば、X軸、Y軸およびZ
軸における屈折率が「nx(B)>ny(B)>nz(B)」の
関係を満たしてもよいし、「nx(B)≒ny(B)>nz
(B)」を満たしてもよい。前記nx(B)、ny(B)および
nz(B)は、それぞれ前記光学異方層(B)におけるX
軸、Y軸およびZ軸方向の屈折率を示し、前記X軸と
は、前記光学異方層(B)の面内において最大の屈折率
を示す軸方向であり、Y軸は、前記面内において前記X
軸に対して垂直な軸方向であり、Z軸は、前記X軸およ
びY軸に垂直な厚み方向を示す(以下同様)。
【0016】前記光学異方層(B)が「nx(B)>ny
(B)>nz(B)」の関係を示す場合、その面内位相差[Re
(B)]が3nm以上、その厚み方向位相差[Rth(B)]と
前記面内位相差[Re(B)]との比[Rth(B)/Re(B)]が1.
0以上であることが好ましい。前記厚み方向位相差と面
内位相差との比[Rth(B)/Re(B)]が1.0未満であると、
例えば、前記積層位相差板を備える本発明の積層偏光板
を液晶表示装置に使用した際に、厚み方向における位相
差値を十分に補償することができず、視野角が狭くなる
という問題があるからである。また、光学異方層(B)
が、「nx(B)≒ny(B)>nz(B)」の関係を示す場
合、すなわち面内位相差[Re(B)]がほぼ0nmであっ
ても、例えば、光学異方層(A)の面内位相差[Re(A)]
を前記範囲に設定することによって、前記積層位相差板
におけるReと(Rth-Re)の条件を前述のとおり満たすこ
ともできる。前記Re(B)は、より好ましくは3〜800
nmであり、特に好ましくは5〜500nmであり、前
記Rth(B)/Re(B)は、より好ましくは1.2以上であり、
特に好ましくは1.2〜160である。なお、下記式に
おいて、d(B)は、前記光学異方層(B)の厚みを示す
(以下同様)。 Re(B)=(nx(B)-ny(B))・d(B) Rth(B)=(nx(B)-nz(B))・d(B)
【0017】前記光学異方層(A)と光学異方層(B)
との組み合わせの具体例としては、例えば、面内位相差
[Re(A)]が20〜300nmであり、その厚み方向位相
差[Rth(A)]と前記面内位相差[Re(A)]との比[Rth(A)/Re
(A)]が1.0以上である光学異方層(A)と、面内位相
差[Re(B)]が3nm以上、厚み方向位相差[Rth(B)]
と前記面内位相差[Re(B)]との比[Rth(B)/Re(B)]が
1.0以上である光学異方層(B)との組み合わせ等が
あげられる。
【0018】本発明の積層偏光板において、前記積層位
相差板の全体厚みは、通常、1mm以下であり、前述の
ような従来の積層位相差板よりも十分に薄型である。好
ましくは1〜500μmの範囲であり、特に好ましくは
5〜300μmの範囲である。例えば、前述のように
「nx>ny=nzとした二枚の延伸高分子フィルム
を、面内における遅相軸方向が互いに直交するように積
層した従来の積層位相差板」と比較して、本発明におけ
る前記積層位相差板によれば、その厚みを、例えば、約
2分の1程度に薄型化できる。このため、結果として、
本発明の積層偏光板の全体厚みを薄型化できる。
【0019】また、前記光学異方層(A)の厚みは、例
えば、1〜800μmであり、好ましくは5〜500μ
mであり、より好ましくは10〜400μmであり、特
に好ましくは50〜400μmである。前記光学異方層
(B)の厚みは、例えば、1〜50μmであり、好まし
くは2〜30μmであり、特に好ましくは1〜20μm
である。このように、光学異方層(B)の厚みを十分に
薄型化できるため、本発明の積層位相差板の全体厚みも
薄くなり、かつ、光学異方層(A)の積層によって光学
特性にも優れたものとなる。
【0020】また、本発明の積層偏光板は、前述のよう
な積層位相差板を有していればその構成は特に制限され
ないが、その全体厚みが、例えば、100〜800μm
であり、好ましくは100〜300μmの範囲、より好
ましくは125〜275μmであり、特に好ましくは1
50〜250μmである。
【0021】前記光学異方層(A)の形成材料として
は、特に制限されないが、例えば、正の複屈折を示すポ
リマーが好ましい。このようなポリマーを選択すること
によって、光学異方層(A)の面内位相差および厚み方
向位相差を大きくすることができるからである。なお、
本発明において、「正の複屈折を示すポリマー」とは、
フィルムを延伸した場合に、延伸方向の屈折が最大にな
る性質を示すポリマーをいうが、前記ポリマーから形成
された光学異方層(A)は、延伸フィルムでも未延伸フ
ィルムのいずれであってもよい(以下同様)。
【0022】前記ポリマーとしては、前述のように前記
光学異方層(A)の形態として延伸フィルムがあげられ
ることから、例えば、延伸処理を施し易い熱可塑性ポリ
マーが好ましい。前記熱可塑性ポリマーとしては、例え
ば、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン
等)、ポリノルボルネン系ポリマー、ポリエステル、ポ
リ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリスルホン、
ポリアリレート、ポリビニルアルコール、ポリメタクリ
ル酸エステル、ポリアクリル酸エステル、セルロースエ
ステルおよびそれらの共重合体等が使用可能である。こ
れらのポリマーは、例えば、単独で使用してもよいし、
二種類以上を併用してもよい。また、特開2001−3
43529号公報(WO01/37007)に記載のポ
リマーフィルムも、前記光学異方層(A)として使用で
きる。このポリマー材料としては、例えば、側鎖に置換
または非置換のイミド基を有する熱可塑性樹脂と、側鎖
に置換または非置換のフェニル基およびシアノ基を有す
る熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物が使用でき、例え
ば、イソブテンとN−メチレンマレイミドからなる交互
共重合体と、アクリロニトリル・スチレン共重合体とを
有する樹脂組成物があげられる。なお、前記ポリマーフ
ィルムは、例えば、前記樹脂組成物の押出成形物であっ
てもよい。また、透明性に優れることが好ましい。
【0023】前記光学異方層(B)の形成材料は、耐熱
性、耐薬品性、透明性等に優れる、ポリアミド、ポリイ
ミド、ポリエステル、ポリアリールエーテルケトン、ポ
リエーテルケトン、ポリアミドイミド、ポリエステルイ
ミド等の非液晶性ポリマーである。このような非液晶性
材料は、例えば、液晶性材料とは異なり、基板の配向性
に関係なく、それ自身の性質によりnx>nz、ny>
nzという光学的一軸性を示す膜を形成する。このた
め、例えば、前記異方層(B)を形成する際に使用する
基板としては、配向基板に限定されることもなく、例え
ば、未配向基板であってもそのまま使用することができ
る。
【0024】これらのポリマーは、いずれか一種類を単
独で使用してもよいし、例えば、ポリアリールエーテル
ケトンとポリアミドとの混合物のように、異なる官能基
を持つ2種以上の混合物として使用してもよい。このよ
うなポリマーの中でも、高透明性、高配向性、高延伸性
であることから、ポリイミドが特に好ましい。
【0025】前記ポリマーの分子量は、特に制限されな
いが、例えば、重量平均分子量(Mw)が1,000〜
1,000,000の範囲であることが好ましく、より好
ましくは2,000〜500,000の範囲である。前記
重量平均分子量は、例えば、標準試料としてポリエチレ
ンオキシド、溶媒としてDMF(N,N-ジメチルホルムア
ミド)を使用して、ゲル・パーミエーション・クロマト
グラフ(GPC)法で測定できる。
【0026】前記ポリイミドとしては、例えば、面内配
向性が高く、有機溶剤に可溶なポリイミドが好ましい。
具体的には、例えば、特表2000-511296号公
報に開示された、9,9-ビス(アミノアリール)フルオレ
ンと芳香族テトラカルボン酸二無水物との縮合重合生成
物を含み、下記式(1)に示す繰り返し単位を1つ以上
含むポリマーが使用できる。
【0027】
【化1】 前記式(1)中、R3〜R6は、水素、ハロゲン、フェニ
ル基、1〜4個のハロゲン原子またはC110アルキル
基で置換されたフェニル基、およびC110アルキル基
からなる群からそれぞれ独立に選択される少なくとも一
種類の置換基である。好ましくは、R3〜R6は、ハロゲ
ン、フェニル基、1〜4個のハロゲン原子またはC1
10アルキル基で置換されたフェニル基、およびC110
アルキル基からなる群からそれぞれ独立に選択される少
なくとも一種類の置換基である。
【0028】前記式(1)中、Zは、例えば、C620
の4価芳香族基であり、好ましくは、ピロメリット基、
多環式芳香族基、多環式芳香族基の誘導体、または、下
記式(2)で表される基である。
【0029】
【化2】 前記式(2)中、Z'は、例えば、共有結合、C(R7)2
基、CO基、O原子、S原子、SO2基、Si(C25)2
基、または、NR8基であり、複数の場合、それぞれ同
一であるかまたは異なる。また、wは、1から10まで
の整数を表す。R7は、それぞれ独立に、水素またはC
(R93である。R8は、水素、炭素原子数1〜約20
のアルキル基、またはC620アリール基であり、複数
の場合、それぞれ同一であるかまたは異なる。R9は、
それぞれ独立に、水素、フッ素、または塩素である。
【0030】前記多環式芳香族基としては、例えば、ナ
フタレン、フルオレン、ベンゾフルオレンまたはアント
ラセンから誘導される4価の基があげられる。また、前
記多環式芳香族基の置換誘導体としては、例えば、C1
10のアルキル基、そのフッ素化誘導体、およびFやC
l等のハロゲンからなる群から選択される少なくとも一
つの基で置換された前記多環式芳香族基があげられる。
【0031】この他にも、例えば、特表平8-5118
12号公報に記載された、繰り返し単位が下記一般式
(3)または(4)で示されるホモポリマーや、繰り返
し単位が下記一般式(5)で示されるポリイミド等があ
げられる。なお、下記式(5)のポリイミドは、下記式
(3)のホモポリマーの好ましい形態である。
【0032】
【化3】
【化4】
【化5】
【0033】前記一般式(3)〜(5)中、Gおよび
G'は、例えば、共有結合、CH2基、C(CH3)2基、C
(CF3)2基、C(CX3)2基(ここで、Xは、ハロゲンで
ある。)、CO基、O原子、S原子、SO2基、Si(C
2CH3)2基、および、N(CH3)基からなる群から、
それぞれ独立して選択される基を表し、それぞれ同一で
も異なってもよい。
【0034】前記式(3)および式(5)中、Lは、置
換基であり、dおよびeは、その置換数を表す。Lは、
例えば、ハロゲン、C1-3アルキル基、C1-3ハロゲン化
アルキル基、フェニル基、または、置換フェニル基であ
り、複数の場合、それぞれ同一であるかまたは異なる。
前記置換フェニル基としては、例えば、ハロゲン、C
1-3アルキル基、およびC1-3ハロゲン化アルキル基から
なる群から選択される少なくとも一種類の置換基を有す
る置換フェニル基があげられる。また、前記ハロゲンと
しては、例えば、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素があ
げられる。dは、0から2までの整数であり、eは、0
から3までの整数である。
【0035】前記式(3)〜(5)中、Qは置換基であ
り、fはその置換数を表す。Qとしては、例えば、水
素、ハロゲン、アルキル基、置換アルキル基、ニトロ
基、シアノ基、チオアルキル基、アルコキシ基、アリー
ル基、置換アリール基、アルキルエステル基、および置
換アルキルエステル基からなる群から選択される原子ま
たは基であって、Qが複数の場合、それぞれ同一である
かまたは異なる。前記ハロゲンとしては、例えば、フッ
素、塩素、臭素およびヨウ素があげられる。前記置換ア
ルキル基としては、例えば、ハロゲン化アルキル基があ
げられる。また前記置換アリール基としては、例えば、
ハロゲン化アリール基があげられる。fは、0から4ま
での整数であり、gおよびhは、それぞれ0から3およ
び1から3までの整数である。また、gおよびhは、1
より大きいことが好ましい。
【0036】前記式(4)中、R10およびR11は、水
素、ハロゲン、フェニル基、置換フェニル基、アルキル
基、および置換アルキル基からなる群から、それぞれ独
立に選択される基である。その中でも、R10およびR11
は、それぞれ独立に、ハロゲン化アルキル基であること
が好ましい。
【0037】前記式(5)中、M1およびM2は、同一で
あるかまたは異なり、例えば、ハロゲン、C1-3アルキ
ル基、C1-3ハロゲン化アルキル基、フェニル基、また
は、置換フェニル基である。前記ハロゲンとしては、例
えば、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素があげられる。
また、前記置換フェニル基としては、例えば、ハロゲ
ン、C1-3アルキル基、およびC1-3ハロゲン化アルキル
基からなる群から選択される少なくとも一種類の置換基
を有する置換フェニル基があげられる。
【0038】前記式(3)に示すポリイミドの具体例と
しては、例えば、下記式(6)で表されるもの等があげ
られる。
【化6】
【0039】さらに、前記ポリイミドとしては、例え
ば、前述のような骨格(繰り返し単位)以外の酸二無水
物やジアミンを、適宜共重合させたコポリマーがあげら
れる。
【0040】前記酸二無水物としては、例えば、芳香族
テトラカルボン酸二無水物があげられる。前記芳香族テ
トラカルボン酸二無水物としては、例えば、ピロメリト
酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水
物、ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、複素環式芳
香族テトラカルボン酸二無水物、2,2'-置換ビフェニ
ルテトラカルボン酸二無水物等があげられる。
【0041】前記ピロメリト酸二無水物としては、例え
ば、ピロメリト酸二無水物、3,6-ジフェニルピロメリ
ト酸二無水物、3,6-ビス(トリフルオロメチル)ピロメ
リト酸二無水物、3,6-ジブロモピロメリト酸二無水
物、3,6-ジクロロピロメリト酸二無水物等があげられ
る。前記ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物とし
ては、例えば、3,3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカ
ルボン酸二無水物、2,3,3',4'-ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸二無水物、2,2',3,3'-ベンゾフェノン
テトラカルボン酸二無水物等があげられる。前記ナフタ
レンテトラカルボン酸二無水物としては、例えば、2,
3,6,7-ナフタレン-テトラカルボン酸二無水物、1,
2,5,6-ナフタレン-テトラカルボン酸二無水物、2,
6-ジクロロ-ナフタレン-1,4,5,8-テトラカルボン
酸二無水物等があげられる。前記複素環式芳香族テトラ
カルボン酸二無水物としては、例えば、チオフェン-2,
3,4,5-テトラカルボン酸二無水物、ピラジン-2,3,
5,6-テトラカルボン酸二無水物、ピリジン-2,3,5,
6-テトラカルボン酸二無水物等があげられる。前記2,
2'-置換ビフェニルテトラカルボン酸二無水物として
は、例えば、2,2'-ジブロモ-4,4',5,5'-ビフェニ
ルテトラカルボン酸二無水物、2,2'-ジクロロ-4,
4',5,5'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,
2'-ビス(トリフルオロメチル)-4,4',5,5'-ビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物等があげられる。
【0042】また、前記芳香族テトラカルボン酸二無水
物のその他の例としては、3,3',4,4'-ビフェニルテ
トラカルボン酸二無水物、ビス(2,3-ジカルボキシフ
ェニル)メタン二無水物、ビス(2,5,6-トリフルオロ-
3,4-ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、2,2-
ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)-1,1,1,3,3,3
-ヘキサフルオロプロパン二無水物、4,4'-(3,4-ジ
カルボキシフェニル)-2,2-ジフェニルプロパン二無水
物、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)エーテル二無水
物、4,4'-オキシジフタル酸二無水物、ビス(3,4-ジ
カルボキシフェニル)スルホン酸二無水物(3,3',4,
4'-ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物)、
4,4'-[4,4'-イソプロピリデン-ジ(p-フェニレンオ
キシ)]ビス(フタル酸無水物)、N,N-(3,4-ジカルボ
キシフェニル)-N-メチルアミン二無水物、ビス(3,4-
ジカルボキシフェニル)ジエチルシラン二無水物等があ
げられる。
【0043】これらの中でも、前記芳香族テトラカルボ
ン酸二無水物としては、2,2'-置換ビフェニルテトラ
カルボン酸二無水物が好ましく、より好ましくは、2,
2'-ビス(トリハロメチル)-4,4',5,5'-ビフェニル
テトラカルボン酸二無水物であり、さらに好ましくは、
2,2'-ビス(トリフルオロメチル)-4,4',5,5'-ビフ
ェニルテトラカルボン酸二無水物である。
【0044】前記ジアミンとしては、例えば、芳香族ジ
アミンがあげられ、具体例としては、ベンゼンジアミ
ン、ジアミノベンゾフェノン、ナフタレンジアミン、複
素環式芳香族ジアミン、およびその他の芳香族ジアミン
があげられる。
【0045】前記ベンゼンジアミンとしては、例えば、
o-、m-およびp-フェニレンジアミン、2,4-ジアミ
ノトルエン、1,4-ジアミノ-2-メトキシベンゼン、
1,4-ジアミノ-2-フェニルベンゼンおよび1,3-ジア
ミノ-4-クロロベンゼンのようなベンゼンジアミンから
成る群から選択されるジアミン等があげられる。前記ジ
アミノベンゾフェノンの例としては、2,2'-ジアミノ
ベンゾフェノン、および3,3'-ジアミノベンゾフェノ
ン等があげられる。前記ナフタレンジアミンとしては、
例えば、1,8-ジアミノナフタレン、および1,5-ジア
ミノナフタレン等があげられる。前記複素環式芳香族ジ
アミンの例としては、2,6-ジアミノピリジン、2,4-
ジアミノピリジン、および2,4-ジアミノ-S-トリアジ
ン等があげられる。
【0046】また、前記芳香族ジアミンとしては、これ
らの他に、4,4'-ジアミノビフェニル、4,4'-ジアミ
ノジフェニルメタン、4,4'-(9-フルオレニリデン)-
ジアニリン、2,2'-ビス(トリフルオロメチル)-4,4'
-ジアミノビフェニル、3,3'-ジクロロ-4,4'-ジアミ
ノジフェニルメタン、2,2'-ジクロロ-4,4'-ジアミ
ノビフェニル、2,2',5,5'-テトラクロロベンジジ
ン、2,2-ビス(4-アミノフェノキシフェニル)プロパ
ン、2,2-ビス(4-アミノフェニル)プロパン、2,2-
ビス(4-アミノフェニル)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフ
ルオロプロパン、4,4'-ジアミノジフェニルエーテ
ル、3,4'-ジアミノジフェニルエーテル、1,3-ビス
(3-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミ
ノフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェノ
キシ)ベンゼン、4,4'-ビス(4-アミノフェノキシ)ビ
フェニル、4,4'-ビス(3-アミノフェノキシ)ビフェニ
ル、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プ
ロパン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニ
ル]-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、4,
4'-ジアミノジフェニルチオエーテル、4,4'-ジアミ
ノジフェニルスルホン等があげられる。
【0047】前記複屈折層(a)の形成材料である前記
ポリエーテルケトンとしては、例えば、特開2001−
49110号公報に記載された、下記一般式(7)で表
されるポリアリールエーテルケトンがあげられる。
【0048】
【化7】 前記式(7)中、Xは、置換基を表し、qは、その置換
数を表す。Xは、例えば、ハロゲン原子、低級アルキル
基、ハロゲン化アルキル基、低級アルコキシ基、また
は、ハロゲン化アルコキシ基であり、Xが複数の場合、
それぞれ同一であるかまたは異なる。
【0049】前記ハロゲン原子としては、例えば、フッ
素原子、臭素原子、塩素原子およびヨウ素原子があげら
れ、これらの中でも、フッ素原子が好ましい。前記低級
アルキル基としては、例えば、C16の直鎖または分岐
鎖を有する低級アルキル基が好ましく、より好ましくは
14の直鎖または分岐鎖のアルキル基である。具体的
には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、および、
tert-ブチル基が好ましく、特に好ましくは、メチル基
およびエチル基である。前記ハロゲン化アルキル基とし
ては、例えば、トリフルオロメチル基等の前記低級アル
キル基のハロゲン化物があげられる。前記低級アルコキ
シ基としては、例えば、C16の直鎖または分岐鎖のア
ルコキシ基が好ましく、より好ましくはC14の直鎖ま
たは分岐鎖のアルコキシ基である。具体的には、メトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、
ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、およ
び、tert-ブトキシ基が、さらに好ましく、特に好まし
くはメトキシ基およびエトキシ基である。前記ハロゲン
化アルコキシ基としては、例えば、トリフルオロメトキ
シ基等の前記低級アルコキシ基のハロゲン化物があげら
れる。
【0050】前記式(7)中、qは、0から4までの整
数である。前記式(7)においては、q=0であり、か
つ、ベンゼン環の両端に結合したカルボニル基とエーテ
ルの酸素原子とが互いにパラ位に存在することが好まし
い。
【0051】また、前記式(7)中、R1は、下記式
(8)で表される基であり、mは、0または1の整数で
ある。
【0052】
【化8】 前記式(8)中、X’は置換基を表し、例えば、前記式
(7)におけるXと同様である。前記式(8)におい
て、X'が複数の場合、それぞれ同一であるかまたは異
なる。q'は、前記X'の置換数を表し、0から4までの
整数であって、q'=0が好ましい。また、pは、0ま
たは1の整数である。
【0053】前記式(8)中、R2は、2価の芳香族基
を表す。この2価の芳香族基としては、例えば、o-、
m-もしくはp-フェニレン基、または、ナフタレン、ビ
フェニル、アントラセン、o-、m-もしくはp-テルフ
ェニル、フェナントレン、ジベンゾフラン、ビフェニル
エーテル、もしくは、ビフェニルスルホンから誘導され
る2価の基等があげられる。これらの2価の芳香族基に
おいて、芳香族に直接結合している水素が、ハロゲン原
子、低級アルキル基または低級アルコキシ基で置換され
てもよい。これらの中でも、前記R2としては、下記式
(9)〜(15)からなる群から選択される芳香族基が
好ましい。
【0054】
【化9】
【0055】前記式(7)中、前記R1としては、下記
式(16)で表される基が好ましく、下記式(16)に
おいて、R2およびpは前記式(8)と同義である。
【0056】
【化10】
【0057】さらに、前記式(7)中、nは重合度を表
し、例えば、2〜5000の範囲であり、好ましくは、
5〜500の範囲である。また、その重合は、同じ構造
の繰り返し単位からなるものであってもよく、異なる構
造の繰り返し単位からなるものであってもよい。後者の
場合には、繰り返し単位の重合形態は、ブロック重合で
あってもよいし、ランダム重合でもよい。
【0058】さらに、前記式(7)で示されるポリアリ
ールエーテルケトンの末端は、p-テトラフルオロベン
ゾイレン基側がフッ素であり、オキシアルキレン基側が
水素原子であることが好ましく、このようなポリアリー
ルエーテルケトンは、例えば、下記一般式(17)で表
すことができる。なお、下記式において、nは前記式
(7)と同様の重合度を表す。
【0059】
【化11】
【0060】前記式(7)で示されるポリアリールエー
テルケトンの具体例としては、下記式(18)〜(2
1)で表されるもの等があげられ、下記各式において、
nは、前記式(7)と同様の重合度を表す。
【0061】
【化12】
【化13】
【化14】
【化15】
【0062】また、これらの他に、前記複屈折層(a)
の形成材料である前記ポリアミドまたはポリエステルと
しては、例えば、特表平10−508048号公報に記
載されるポリアミドやポリエステルがあげられ、それら
の繰り返し単位は、例えば、下記一般式(22)で表す
ことができる。
【0063】
【化16】 前記式(22)中、Yは、OまたはNHである。また、
Eは、例えば、共有結合、C2アルキレン基、ハロゲン
化C2アルキレン基、CH2基、C(CX3)2基(ここで、
Xはハロゲンまたは水素である。)、CO基、O原子、
S原子、SO2基、Si(R)2基、および、N(R)基から
なる群から選ばれる少なくとも一種類の基であり、それ
ぞれ同一でもよいし異なってもよい。前記Eにおいて、
Rは、C1-3アルキル基およびC1-3ハロゲン化アルキル
基の少なくとも一種類であり、カルボニル官能基または
Y基に対してメタ位またはパラ位にある。
【0064】また、前記(22)中、AおよびA'は、
置換基であり、tおよびzは、それぞれの置換数を表
す。また、pは、0から3までの整数であり、qは、1
から3までの整数であり、rは、0から3までの整数で
ある。
【0065】前記Aは、例えば、水素、ハロゲン、C
1-3アルキル基、C1-3ハロゲン化アルキル基、OR(こ
こで、Rは、前記定義のものである。)で表されるアル
コキシ基、アリール基、ハロゲン化等による置換アリー
ル基、C1-9アルコキシカルボニル基、C1-9アルキルカ
ルボニルオキシ基、C1-12アリールオキシカルボニル
基、C1-12アリールカルボニルオキシ基およびその置換
誘導体、C1-12アリールカルバモイル基、ならびに、C
1-12アリールカルボニルアミノ基およびその置換誘導体
からなる群から選択され、複数の場合、それぞれ同一で
あるかまたは異なる。前記A'は、例えば、ハロゲン、
1-3アルキル基、C1-3ハロゲン化アルキル基、フェニ
ル基および置換フェニル基からなる群から選択され、複
数の場合、それぞれ同一であるかまたは異なる。前記置
換フェニル基のフェニル環上の置換基としては、例え
ば、ハロゲン、C1-3アルキル基、C1-3ハロゲン化アル
キル基およびこれらの組み合わせがあげられる。前記t
は、0から4までの整数であり、前記zは、0から3ま
での整数である。
【0066】前記式(22)で表されるポリアミドまた
はポリエステルの繰り返し単位の中でも、下記一般式
(23)で表されるものが好ましい。
【0067】
【化17】 前記式(23)中、A、A'およびYは、前記式(2
2)で定義したものであり、vは0から3の整数、好ま
しくは、0から2の整数である。xおよびyは、それぞ
れ0または1であるが、共に0であることはない。
【0068】本発明の積層偏光板において、前記偏光板
は、例えば、偏光子のみでもよいし、前記偏光子に加え
てさらに透明保護層を含んでもよい。前記透明保護層を
含む場合は、前記偏光子の一方の面のみに透明保護層が
配置されてもよいし、前記偏光子の両面に透明保護層が
それぞれ配置されてもよい。
【0069】前記偏光子としては、特に制限されず、例
えば、従来公知の方法により、各種フィルムに、ヨウ素
や二色性染料等の二色性物質を吸着させて染色し、架
橋、延伸、乾燥することによって調製したもの等が使用
できる。この中でも、自然光を入射させると直線偏光を
透過するフィルムが好ましく、光透過率や偏光度に優れ
るものが好ましい。前記二色性物質を吸着させる各種フ
ィルムとしては、例えば、ポリビニルアルコール(PV
A)系フィルム、部分ホルマール化PVA系フィルム、
エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム、
セルロース系フィルム等の親水性高分子フィルム等があ
げられ、これらの他にも、例えば、PVAの脱水処理物
やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等のポリエン配向フィ
ルム等も使用できる。これらの中でも、好ましくはPV
A系フィルムである。また、前記偏光フィルムの厚み
は、通常、1〜80μmの範囲であるが、これには限定
されない。
【0070】前記保護層としては、特に制限されず、従
来公知の透明フィルムを使用できるが、例えば、透明
性、機械的強度、熱安定性、水分遮断性、等方性などに
優れるものが好ましい。このような透明保護層の材質の
具体例としては、トリアセチルセルロール等のセルロー
ス系樹脂や、ポリエステル系、ポリカーボネート系、ポ
リアミド系、ポリイミド系、ポリエーテルスルホン系、
ポリスルホン系、ポリスチレン系、ポリノルボルネン
系、ポリオレフィン系、アクリル系、アセテート系等の
透明樹脂等があげられる。また、前記アクリル系、ウレ
タン系、アクリルウレタン系、エポキシ系、シリコーン
系等の熱硬化型樹脂または紫外線硬化型樹脂等もあげら
れる。この中でも、偏光特性や耐久性の点から、表面を
アルカリ等でケン化処理したTACフィルムが好まし
い。
【0071】また、特開2001-343529号公報
(WO01/37007)に記載のポリマーフィルムが
あげられる。このポリマー材料としては、例えば、側鎖
に置換または非置換のイミド基を有する熱可塑性樹脂
と、側鎖に置換または非置換のフェニル基ならびにニト
リル基を有す熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物が使用
でき、例えば、イソブテンとN-メチレンマレイミドか
らなる交互共重合体と、アクリロニトリル・スチレン共
重合体とを有する樹脂組成物があげられる。なお、前記
ポリマーフィルムは、例えば、前記樹脂組成物の押出成
形物であってもよい。
【0072】また、前記保護層は、例えば、色付きが無
いことが好ましい。具体的には、下記式で表されるフィ
ルム厚み方向の位相差値(Rth)が、−90nm〜+7
5nmの範囲であることが好ましく、より好ましくは−
80nm〜+60nmであり、特に好ましくは−70n
m〜+45nmの範囲である。前記位相差値が−90n
m〜+75nmの範囲であれば、十分に保護フィルムに
起因する偏光板の着色(光学的な着色)を解消できる。
なお、下記式において、nx,ny,nzは、前述と同
様であり、dは、その膜厚を示す。Rth=[[(nx+
ny)/2]-nz]・d
【0073】また、前記透明保護層は、さらに光学補償
機能を有するものでもよい。このように光学補償機能を
有する透明保護層としては、例えば、液晶セルにおける
位相差に基づく視認角の変化が原因である、着色等の防
止や、良視認の視野角の拡大等を目的とした公知のもの
が使用できる。具体的には、例えば、前述した透明樹脂
を一軸延伸または二軸延伸した各種延伸フィルムや、液
晶ポリマー等の配向フィルム、透明基材上に液晶ポリマ
ー等の配向層を配置した積層体等があげられる。これら
の中でも、良視認の広い視野角を達成できることから、
前記液晶ポリマーの配向フィルムが好ましく、特に、デ
ィスコティック系やネマチック系の液晶ポリマーの傾斜
配向層から構成される光学補償層を、前述のトリアセチ
ルセルロースフィルム等で支持した光学補償位相差板が
好ましい。このような光学補償位相差板としては、例え
ば、富士写真フィルム株式会社製「WVフィルム」等の
市販品があげられる。なお、前記光学補償位相差板は、
前記位相差フィルムやトリアセチルセルロースフィルム
等のフィルム支持体を2層以上積層させることによっ
て、位相差等の光学特性を制御したもの等でもよい。
【0074】前記透明保護層の厚みは、特に制限され
ず、例えば、位相差や保護強度等に応じて適宜決定でき
るが、通常、500μm以下であり、好ましくは5〜3
00μl、より好ましくは5〜150μmの範囲である
【0075】前記透明保護層は、例えば、偏光フィルム
に前記各種透明樹脂を塗布する方法、前記偏光フィルム
に前記透明樹脂製フィルムや前記光学補償位相差板等を
積層する方法等の従来公知の方法によって適宜形成で
き、また市販品を使用することもできる。
【0076】また、前記透明保護層は、さらに、例え
ば、ハードコート処理、反射防止処理、スティッキング
の防止や拡散、アンチグレア等を目的とした処理等が施
されたものでもよい。前記ハードコート処理とは、偏光
板表面の傷付き防止等を目的とし、例えば、前記透明保
護層の表面に、硬化型樹脂から構成される、硬度や滑り
性に優れた硬化被膜を形成する処理である。前記硬化型
樹脂としては、例えば、シリコーン系、ウレタン系、ア
クリル系、エポキシ系等の紫外線硬化型樹脂等が使用で
き、前記処理は、従来公知の方法によって行うことがで
きる。スティッキングの防止は、隣接する層との密着防
止を目的とする。前記反射防止処理とは、偏光板表面で
の外光の反射防止を目的とし、従来公知の反射防止層等
の形成により行うことができる。
【0077】前記アンチグレア処理とは、偏光板表面に
おいて外光が反射することによる、偏光板透過光の視認
妨害を防止すること等を目的とし、例えば、従来公知の
方法によって、前記透明保護層の表面に、微細な凹凸構
造を形成することによって行うことができる。このよう
な凹凸構造の形成方法としては、例えば、サンドブラス
ト法やエンボス加工等による粗面化方式や、前述のよう
な透明樹脂に透明微粒子を配合して前記透明保護層を形
成する方式等があげられる。
【0078】前記透明微粒子としては、例えば、シリ
カ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化錫、酸化イ
ンジウム、酸化カドミウム、酸化アンチモン等があげら
れ、この他にも導電性を有する無機系微粒子や、架橋ま
たは未架橋のポリマー粒状物等から構成される有機系微
粒子等を使用することもできる。前記透明微粒子の平均
粒径は、特に制限されないが、例えば、0.5〜20μ
mの範囲である。また、前記透明微粒子の配合割合は、
特に制限されないが、一般に、前述のような透明樹脂1
00質量部あたり2〜70質量部の範囲が好ましく、よ
り好ましくは5〜50質量部の範囲である。
【0079】前記透明微粒子を配合したアンチグレア層
は、例えば、透明保護層そのものとして使用することも
でき、また、透明保護層表面に塗工層等として形成され
てもよい。さらに、前記アンチグレア層は、偏光板透過
光を拡散して視角を拡大するための拡散層(視覚補償機
能等)を兼ねるものであってもよい。
【0080】なお、前記反射防止層、スティッキング防
止層、拡散層、アンチグレア層等は、前記透明保護層と
は別個に、例えば、これらの層を設けたシート等から構
成される光学層として、偏光板に積層してもよい。
【0081】本発明の積層偏光板の一例としては、例え
ば、前記積層位相差板、偏光子および二つの透明保護層
を有しており、前記偏光子の両面に透明保護層が、接着
層を介してそれぞれ積層されており、一方の透明保護層
に、接着層を介して、さらに前記積層位相差板が積層さ
れている形態があげられる。なお、積層位相差板は、前
述のように光学異方層(A)と光学異方層(B)との積
層体であるが、いずれの表面が透明保護層に面してもよ
い。
【0082】なお、透明保護層は、前述のように偏光子
の両側に積層してもよいし、いずれか一方の面のみに積
層してもよい。また、両面に積層する場合には、例え
ば、同じ種類の透明保護層を使用しても、異なる種類の
透明保護層を使用してもよい。また、各層の接着方法
は、特に制限されず、接着層として、粘着剤や接着剤を
使用してもよいし、直接積層が可能な場合は、前記接着
層を介さなくてもよい。
【0083】また、本発明の積層偏光板のその他の例と
しては、前記積層位相差板、偏光子および透明保護層を
有し、偏光子の一方の面に接着層を介して透明保護層が
積層され、前記偏光子の他方の面に接着層を介して、前
記積層位相差板が積層されている。
【0084】そして、積層位相差板は、光学異方層
(A)と光学異方層(B)とが接着層を介して積層した
積層体であるため、いずれの表面が偏光子に面してもよ
いが、例えば、以下のような理由から、積層位相差板の
光学異方層(A)側が、偏光子に面するように配置され
ることが好ましい。このような構成であれば、積層位相
差板の光学異方層(A)を、積層偏光板における透明保
護層として兼用できるからである。すなわち、偏光子の
両面に透明保護層を積層する代わりに、前記偏光子の一
方の面には透明保護層を積層し、他方の面には、光学異
方層(A)が面するように積層位相差板を積層すること
によって、前記光学異方層(A)が、偏光子の他方の透
明保護層の役割も果たすのである。このため、より一層
薄型化された偏光板を得ることができる。
【0085】つぎに、本発明の積層偏光板は、例えば、
前述のような積層位相差板と、偏光板とを準備し、これ
らを積層することによって製造できる。
【0086】以下に前記積層位相差板の製造方法の一例
を示すまず、前記光学異方層(A)を準備する。この光
学異方層(A)は、前述のように、面内位相差[Re(A)]
が20〜300nmであり、厚み方向位相差[Rth(A)]と
前記面内位相差[Re(A)]との比[Rth(A)/Re(A)]が1.0
以上であればよい。このようなポリマー製のフィルムと
しては、前述のように未延伸フィルムでも、延伸フィル
ムであってもよい。前記延伸フィルムとしては、例え
ば、押し出し成型や流延製膜によって形成したポリマー
フィルムを延伸することによって得られる。前記延伸フ
ィルムは、一軸延伸フィルムでも二軸延伸フィルムでも
よい。
【0087】前記延伸方法も特に制限されず、例えば、
ロール法縦延伸等の一軸延伸、テンター横延伸等の二軸
延伸等、従来公知の延伸方法があげられる。前記ロール
法縦延伸は、例えば、加熱ロールを使用する方法であっ
ても、雰囲気を加熱条件下とする方法のいずれでもよい
し、これらを併用してもよい。また、二軸延伸として
は、例えば、全テンター方式による同時二軸延伸、ロー
ルテンター法による逐次二軸延伸等があげられる。ま
た、延伸倍率は、特に制限されず、例えば、延伸方法
や、形成材料等によって適宜決定できる。前記光学異方
層(A)の特性としては、表面平滑性、複屈折の均一
性、透明性、耐熱性に優れるものが好ましい。
【0088】延伸前のポリマーフィルムの厚みは、通
常、10〜800μmであり、好ましくは10〜700
μmである。そして、延伸後のポリマーフィルム、すな
わち光学異方層(A)の厚みは、前述のとおりである。
【0089】一方、前記光学異方層(B)は、前記面内
位相差[Re(B)]が3nm以上、前記厚み方向位相差と前
記面内位相差との比[Rth(B)/Re(B)]が1.0以上であれ
ば、特に制限されないが、例えば、以下のようにして調
製することができる。
【0090】前記光学異方層(B)は、例えば、基板上
に、前記非液晶性ポリマーを塗工して塗工膜を形成し、
前記塗工膜における前記非液晶性ポリマーを固化させる
ことによって、前記基板上に形成できる。ポリイミドの
ような前記非液晶ポリマーは、その性質上、前記基板の
配向の有無に関わらず、nx>nz、ny>nz(nx
≒ny>nz)の光学特性を示す。このため、光学的一
軸性、つまり、厚み方向にのみ位相差を示す光学異方層
が形成できるのである。なお、前記光学異方層(B)
は、前記基材から剥離して使用してもよいし、基材上に
形成した状態で使用してもよい。
【0091】この際に前記基材として、前記光学異方層
(A)を使用することが好ましい。この光学異方層
(A)を基材として、その上に前記非液晶性ポリマーを
直接塗工すれば、光学異方層(A)と(B)とを粘着剤
や接着剤等によって積層することが不要となるため、積
層数が軽減され、より一層薄型化を図ることができるか
らである。
【0092】また、前述のように、前記非液晶ポリマー
は光学的一軸性を示す性質を有することから、基材の配
向性を利用する必要がない。このため、前記基材として
は、配向性基板、非配向性基板の両方が使用できる。ま
た、例えば、複屈折による位相差を生じるものでもよい
し、複屈折による位相差を生じないものでもよい。前記
複屈折による位相差を生じる透明基板としては、例え
ば、延伸フィルム等があげられ、厚み方向の屈折率が制
御されたもの等も使用できる。前記屈折率の制御は、例
えば、ポリマーフィルムを熱収縮性フィルムと接着し、
さらに加熱延伸する方法等によって行うことができる。
【0093】前記基材上に、前記非液晶性ポリマーを塗
工する方法としては、特に限定されないが、例えば、前
述のような非液晶性ポリマーを加熱溶融して塗工する方
法や、前記非液晶ポリマーを溶媒に溶解させたポリマー
溶液を塗工する方法等があげられる。その中でも、作業
性に優れることから、前記ポリマー溶液を塗工する方法
が好ましい。
【0094】前記ポリマー溶液におけるポリマー濃度
は、特に制限されないが、例えば、塗工が容易な粘度と
なることから、溶媒100重量部に対して、例えば、前
記非液晶性ポリマー5〜50重量部であることが好まし
く、より好ましくは10〜40重量部である。
【0095】前記ポリマー溶液の溶媒としては、前記非
液晶性ポリマー等の形成材料を溶解できれば特に制限さ
れず、前記形成材料の種類に応じて適宜決定できる。具
体例としては、例えば、クロロホルム、ジクロロメタ
ン、四塩化炭素、ジクロロエタン、テトラクロロエタ
ン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、クロ
ロベンゼン、オルソジクロロベンゼン等のハロゲン化炭
化水素類;フェノール、バラクロロフェノール等のフェ
ノール類;ベンゼン、トルエン、キシレン、メトキシベ
ンゼン、1,2-ジメトキシベンゼン等の芳香族炭化水素
類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2-ピ
ロリドン、N-メチル-2-ピロリドン等のケトン系溶
媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;t-ブ
チルアルコール、グリセリン、エチレングリコール、ト
リエチレングリコール、エチレングリコールモノメチル
エーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プ
ロピレングリコール、ジプロピレングリコール、2-メ
チル-2,4-ペンタンジオールのようなアルコール系溶
媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドのよ
うなアミド系溶媒;アセトニトリル、ブチロニトリルの
ようなニトリル系溶媒;ジエチルエーテル、ジブチルエ
ーテル、テトラヒドロフランのようなエーテル系溶媒;
あるいは二硫化炭素、エチルセルソルブ、ブチルセルソ
ルブ等があげられる。これらの溶媒は、一種類でもよい
し、二種類以上を併用してもよい。
【0096】前記ポリマー溶液は、例えば、必要に応じ
て、さらに、安定剤、可塑剤、金属類等の種々の添加剤
を配合してもよい。
【0097】また、前記ポリマー溶液は、例えば、前記
形成材料の配向性等が著しく低下しない範囲で、異なる
他の樹脂を含有してもよい。前記他の樹脂としては、例
えば、各種汎用樹脂、エンジニアリングプラスチック、
熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等があげられる。
【0098】前記汎用樹脂としては、例えば、ポリエチ
レン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン
(PS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、A
BS樹脂、およびAS樹脂等があげられる。前記エンジ
ニアリングプラスチックとしては、例えば、ポリアセテ
ート(POM)、ポリカーボネート(PC)、ポリアミ
ド(PA:ナイロン)、ポリエチレンテレフタレート
(PET)、およびポリブチレンテレフタレート(PB
T)等があげられる。前記熱可塑性樹脂としては、例え
ば、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテ
ルスルホン(PES)、ポリケトン(PK)、ポリイミ
ド(PI)、ポリシクロヘキサンジメタノールテレフタ
レート(PCT)、ポリアリレート(PAR)、および
液晶ポリマー(LCP)等があげられる。前記熱硬化性
樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノールノボ
ラック樹脂等があげられる。
【0099】このように、前記他の樹脂等を前記ポリマ
ー溶液に配合する場合、その配合量は、例えば、前記ポ
リマー材料に対して、例えば、0〜50質量%であり、
好ましくは、0〜30質量%である。
【0100】前記ポリマー溶液の塗工方法としては、例
えば、スピンコート法、ロールコート法、フローコート
法、プリント法、ディップコート法、流延成膜法、バー
コート法、グラビア印刷法等があげられる。また、塗工
に際しては、必要に応じて、ポリマー層の重畳方式も採
用できる。
【0101】前記塗工膜を形成する非液晶性ポリマーの
固化は、例えば、前記塗工膜を乾燥することによって行
うことができる。前記乾燥の方法としては、特に制限さ
れず、例えば、自然乾燥や加熱乾燥があげられる。その
条件も、例えば、前記非液晶性ポリマーの種類や、前記
溶媒の種類等に応じて適宜決定できるが、例えば、温度
は、通常、40℃〜300℃であり、好ましくは50℃
〜250℃であり、さらに好ましくは60℃〜200℃
である。なお、塗工膜の乾燥は、一定温度で行っても良
いし、段階的に温度を上昇または下降させながら行って
も良い。乾燥時間も特に制限されないが、通常、10秒
〜30分、好ましくは30秒〜25分、さらに好ましく
は1分〜20分以下である。
【0102】なお、前記光学異方層(B)中に残存する前
記ポリマー溶液の溶媒は、その量に比例して積層位相差
板の光学特性を経時的に変化させるおそれがあるため、
その残存量は、例えば、5%以下が好ましく、より好ま
しくは2%以下であり、さらに好ましくは0.2%以下
である。
【0103】また、前記基材として、面内において一方
向に収縮性を示す基材を使用することによって、光学的
二軸性、つまりnx>ny>nzを示す光学異方層
(B)を調製することもできる。具体的に説明すると、
例えば、前述と同様にして、前記収縮性を有する基材上
に、直接、前記非液晶性ポリマーを塗工して塗工膜を形
成した後、前記基板を収縮させる。前記基材が収縮すれ
ば、これに伴って前記基材上の塗工膜も共に面方向にお
いて収縮するため、前記塗工膜は、さらに面内において
屈折差が生じ、光学的二軸性(nx>ny>nz)を示
すようになるのである。そして、この塗工膜を形成する
非液晶性ポリマーを固化することによって、前記二軸性
の光学異方層(B)が形成されるのである。
【0104】前記基材は、面内において一方向に収縮性
を持たせるため、例えば、面内のいずれか一方向におい
て、延伸しておくことが好ましい。このように、予め延
伸しておくことによって、前記延伸方向と反対方向に収
縮力が発生する。この基材の面内の収縮差を利用して、
塗工膜の非液晶性ポリマーに面内の屈折率差を付与する
のである。延伸前の前記基材の厚みは、特に制限されな
いが、例えば、10〜200μmの範囲であり、好まし
くは20〜150μmの範囲であり、特に好ましくは3
0〜100μmの範囲である。そして、延伸倍率に関し
ては特に限定されない。
【0105】前記基材の収縮は、例えば、前述と同様に
して前記基材上に塗工膜を形成した後、加熱処理を施す
ことによって行うことができる。前記加熱処理の条件と
しては、特に制限されず、例えば、基材の材料の種類等
によって適宜決定できるが、例えば、加熱温度は、25
〜300℃の範囲であり、好ましくは50〜200℃の
範囲であり、特に好ましくは60〜180℃の範囲であ
る。前記収縮の程度は特に制限されないが、収縮前の基
材の長さを100%として、例えば、0を越え10%以
下の収縮割合があげられる。
【0106】一方、前述と同様に基材上に塗工膜を形成
し、前記透明基板と前記塗工膜とを共に延伸することに
よって、光学的二軸性、つまりnx>ny>nzを示す
光学異方層(B)を基材上に形成することもできる。こ
の方法によれば、前記基材と前記塗工膜との積層体を、
面内の一方向に共に延伸することによって、前記塗工膜
は、さらに面内において屈折差を生じ、光学的二軸性
(nx>ny>nz)を示すようになるのである。
【0107】前記基材と塗工膜との積層体の延伸方法
は、特に制限されないが、例えば、長手方向に一軸延伸
する自由端縦延伸、フィルムの長手方向を固定した状態
で、幅方向に一軸延伸する固定端横延伸、長手方向およ
び幅方向の両方に延伸を行う逐次または同時二軸延伸等
の方法があげられる。
【0108】そして、前記積層体の延伸は、例えば、前
記基材と前記塗工膜との両方を共に引っ張ることによっ
て行ってもよいが、例えば、以下の理由から、前記基材
のみを延伸することが好ましい。前記基材のみを延伸し
た場合、この延伸により前記基材に発生する張力によっ
て、前記基材上の前記塗工膜が間接的に延伸される。そ
して、積層体を延伸するよりも、単層体を延伸する方
が、通常、均一な延伸となるため、前述のように透明基
板のみを均一に延伸すれば、これに伴って、前記基材上
の前記塗工膜も均一に延伸できるためである。
【0109】延伸の条件としては、特に制限されず、例
えば、基材や前記非液晶性ポリマーの種類等に応じて適
宜決定できる。また、延伸時の加熱温度は、例えば、前
記基材や非液晶性ポリマーの種類、それらのガラス転移
点(Tg)、添加物の種類等に応じて適宜決定できるが、
例えば、80〜250℃であり、好ましくは120〜2
20℃、特に好ましくは140〜200℃である。特に
前記基材の材料のTg付近またはそれ以上の温度である
ことが好ましい。
【0110】以上のようにして得られた光学異方層
(A)と光学異方層(B)を、例えば、粘着剤や接着剤
を介して積層することによって、本発明における前記積
層位相差板を形成することができる。また、基材(第1
の基材)上に形成した前記光学異方層(B)を、前記光
学異方層(A)に粘着剤等を介して接着し、その後、前
記第1の基材を剥離してもよい。
【0111】前記接着剤または粘着剤としては、特に制
限されず、例えば、アクリル系、シリコーン系、ポリエ
ステル系、ポリウレタン系、ポリエーテル系、ゴム系等
の透明な感圧接着剤や粘着剤等、従来公知のものが使用
できる。これらの中でも、積層位相差体の光学特性の変
化を防止する点から、硬化や乾燥の際に高温のプロセス
を要しないものが好ましく、具体的には、長時間の硬化
処理や乾燥時間を要しないアクリル系粘着剤が望まし
い。
【0112】また、このような接着方法には限られず、
例えば、前述のように、光学異方層(B)を形成するた
めの基材として光学異方層(A)を使用し、この上に直
接光学異方層(B)を形成することによって、前記両者
を直接積層して前記積層位相差板を形成してもよい。こ
のような形態であれば、例えば、粘着剤層や接着剤層が
不要になるため積層数を軽減でき、より一層の薄型化が
実現できるからである。また、光学異方層(A)を基材
として、前述のように光学異方層(B)を直接積層し、
この積層体を、前述と同様にさらに延伸したり、前記光
学異方層(A)を収縮させて、この収縮によって前記光
学異方層(B)を収縮させてもよい。
【0113】そして、得られた前記積層位相差板と偏光
板とを、例えば、前述のような粘着剤や接着剤等の接着
層を介して積層することによって、本発明の積層偏光板
を得ることができる。
【0114】本発明の積層偏光板の製造において、「前
記積層位相差板と前記偏光板」、「偏光子と透明保護
層」等のような各構成物同士の積層方法は、特に制限さ
れず、従来公知の方法によって行うことができる。一般
には、前述と同様の粘着剤や接着剤等が使用でき、その
種類は、前記各構成物の材質等によって適宜決定でき
る。前記接着剤としては、例えば、アクリル系、ビニル
アルコール系、シリコーン系、ポリエステル系、ポリウ
レタン系、ポリエーテル系等のポリマー製接着剤や、ゴ
ム系接着剤等があげられる。前述のような粘着剤、接着
剤は、例えば、湿度や熱の影響によっても剥がれ難く、
光透過率や偏光度にも優れる。具体的には、前記偏光子
がPVA系フィルムの場合、例えば、接着処理の安定性
等の点から、PVA系接着剤が好ましい。これらの接着
剤や粘着剤は、例えば、そのまま偏光子や透明保護層の
表面に塗布してもよいし、前記接着剤や粘着剤から構成
されたテープやシートのような層を前記表面に配置して
もよい。また、例えば、水溶液として調製した場合、必
要に応じて、他の添加剤や、酸等の触媒を配合してもよ
い。なお、前記接着剤を塗布する場合は、例えば、前記
接着剤水溶液に、さらに、他の添加剤や、酸等の触媒を
配合してもよい。このような接着層の厚みは、特に制限
されないが、例えば、1nm〜500nmであり、好ま
しくは10nm〜300nmであり、より好ましくは2
0nm〜100nmである。特に限定されず、例えば、
アクリル系ポリマーやビニルアルコール系ポリマー等の
接着剤等を使用した従来公知の方法が採用できる。ま
た、湿度や熱等によっても剥がれにくく、光透過率や偏
光度に優れる積層偏光板を形成できることから、さら
に、グルタルアルデヒド、メラミン、シュウ酸等のPV
A系ポリマーの水溶性架橋剤を含む接着剤が好ましい。
これらの接着剤は、例えば、その水溶液を前記各構成物
表面に塗工し、乾燥すること等によって使用できる。前
記水溶液には、例えば、必要に応じて、他の添加剤や、
酸等の触媒も配合できる。これらの中でも、前記接着剤
としては、PVAフィルムとの接着性に優れる点から、
PVA系接着剤が好ましい。
【0115】また、本発明の積層偏光板は、前述のよう
に、前記積層位相差板を備えていればその構成は特に制
限されず、例えば、さらにその他の各種位相差板、拡散
制御フィルム、輝度向上フィルム等、従来公知の光学部
材と組合せて使用することもできる。前記位相差板とし
ては、例えば、ポリマーフィルムを一軸延伸または二軸
延伸したもの、Z軸配向処理したもの、液晶性高分子の
塗工膜等があげられる。前記拡散制御フィルムとして
は、例えば、拡散、散乱、屈折を利用したフィルムがあ
げられ、これらは、例えば、視野角の制御や、解像度に
関わるギラツキや散乱光の制御等に使用することができ
る。前記輝度向上フィルムとしては、例えば、コレステ
リック液晶の選択反射と1/4波長板(λ/4板)とを
用いた輝度向上フィルムや、偏光方向による異方性散乱
を利用した散乱フィルム等が使用できる。また、前記光
学フィルムは、例えば、ワイヤーグリッド型偏光子と組
合せることもできる。
【0116】また、本発明の積層偏光板は、実用に際し
て、さらに他の光学層を含んでもよい。前記光学層とし
ては、例えば、以下に示すような反射板、半透過反射
板、輝度向上フィルム等、液晶表示装置等の形成に使用
される、従来公知の各種光学層があげられる。これらの
光学層は、一種類でもよいし、二種類以上を併用しても
よく、また、一層でもよいし、二層以上を積層してもよ
い。このような光学層をさらに含む積層偏光板は、例え
ば、光学補償機能を有する一体型偏光板として使用する
ことが好ましく、例えば、液晶セル表面に配置する等、
各種画像表示装置への使用に適している。
【0117】以下に、このような一体型偏光板について
説明する。
【0118】まず、反射型偏光板または半透過反射型偏
光板の一例について説明する。前記反射型偏光板は、本
発明の積層偏光板にさらに反射板が、前記半透過反射型
偏光板は、本発明の積層偏光板にさらに半透過反射板
が、それぞれ積層されている。
【0119】前記反射型偏光板は、通常、液晶セルの裏
側に配置され、視認側(表示側)からの入射光を反射さ
せて表示するタイプの液晶表示装置(反射型液晶表示装
置)等に使用できる。このような反射型偏光板は、例え
ば、バックライト等の光源の内蔵を省略できるため、液
晶表示装置の薄型化を可能にする等の利点を有する。
【0120】前記反射型偏光板は、例えば、前記弾性率
を示す偏光板の片面に、金属等から構成される反射板を
形成する方法等、従来公知の方法によって作製できる。
具体的には、例えば、前記偏光板における透明保護層の
片面(露出面)を、必要に応じてマット処理し、前記面
に、アルミニウム等の反射性金属からなる金属箔や蒸着
膜を反射板として形成した反射型偏光板等があげられ
る。
【0121】また、前述のように各種透明樹脂に微粒子
を含有させて表面を微細凹凸構造とした透明保護層の上
に、その微細凹凸構造を反映させた反射板を形成した、
反射型偏光板等もあげられる。その表面が微細凹凸構造
である反射板は、例えば、入射光を乱反射により拡散さ
せ、指向性やギラギラした見栄えを防止し、明暗のムラ
を抑制できるという利点を有する。このような反射板
は、例えば、前記透明保護層の凹凸表面に、真空蒸着方
式、イオンプレーティング方式、スパッタリング方式等
の蒸着方式やメッキ方式等、従来公知の方法により、直
接、前記金属箔や金属蒸着膜として形成することができ
る。
【0122】また、前述のように偏光板の透明保護層に
前記反射板を直接形成する方式に代えて、反射板とし
て、前記透明保護フィルムのような適当なフィルムに反
射層を設けた反射シート等を使用してもよい。前記反射
板における前記反射層は、通常、金属から構成されるた
め、例えば、酸化による反射率の低下防止、ひいては初
期反射率の長期持続や、透明保護層の別途形成を回避す
る点等から、その使用形態は、前記反射層の反射面が前
記フィルムや偏光板等で被覆された状態であることが好
ましい。
【0123】一方、前記半透過型偏光板は、前記反射型
偏光板において、反射板に代えて、半透過型の反射板を
有するものである。前記半透過型反射板としては、例え
ば、反射層で光を反射し、かつ、光を透過するハーフミ
ラー等があげられる。
【0124】前記半透過型偏光板は、通常、液晶セルの
裏側に設けられ、液晶表示装置等を比較的明るい雰囲気
で使用する場合には、視認側(表示側)からの入射光を
反射して画像を表示し、比較的暗い雰囲気においては、
半透過型偏光板のバックサイドに内蔵されているバック
ライト等の内蔵光源を使用して画像を表示するタイプの
液晶表示装置等に使用できる。すなわち、前記半透過型
偏光板は、明るい雰囲気下では、バックライト等の光源
使用のエネルギーを節約でき、一方、比較的暗い雰囲気
下においても、前記内蔵光源を用いて使用できるタイプ
の液晶表示装置等の形成に有用である。
【0125】つぎに、本発明の積層偏光板に、さらに輝
度向上フィルムが積層された偏光板の一例を説明する。
【0126】前記輝度向上フィルムとしては、特に限定
されず、例えば、誘電体の多層薄膜や、屈折率異方性が
相違する薄膜フィルムの多層積層体のような、所定偏光
軸の直線偏光を透過して、他の光は反射する特性を示す
もの等が使用できる。このような輝度向上フィルムとし
ては、例えば、3M社製の商品名「D-BEF」等があ
げられる。また、コレステリック液晶層、特にコレステ
リック液晶ポリマーの配向フィルムや、その配向液晶層
をフィルム基材上に支持したもの等が使用できる。これ
らは、左右一方の円偏光を反射して、他の光は透過する
特性を示すものであり、例えば、日東電工社製の商品名
「PCF350」、Merck社製の商品名「Tran
smax」等があげられる。
【0127】以上のような本発明の各種偏光板は、例え
ば、さらに他の光学層が積層された光学部材であっても
よい。
【0128】このように前記積層位相差板を備えた積層
偏光板や、さらに他の光学層が積層された積層偏光板
は、例えば、液晶表示装置等の製造過程において、順次
別個に積層する方式によっても形成できるが、予め積層
した光学部材として使用すれば、例えば、品質の安定性
や組立作業性等に優れ、液晶表示装置等の製造効率を向
上できるという利点がある。なお、積層には、前述と同
様に、粘着層等の各種接着手段を用いることができる。
【0129】本発明の積層偏光板は、さらに、その最外
層に、粘着剤層または接着剤層を有することが好まし
い。これによって、本発明の積層偏光板と、他の光学層
や液晶セル等の他部材との接着が容易になるとともに、
本発明の積層偏光板の剥離を防止することができるから
である。なお、前記粘着剤は、積層偏光板の一方の最外
層でもよいし、両方の最外層に積層されてもよい。ま
た、例えば、前記積層偏光板における前記積層位相差板
の露出面に形成してもよい。
【0130】前記粘着層の材料としては、特に制限され
ないが、光学的透明性に優れ、適度な濡れ性、凝集性や
接着性の粘着特性を示すものが好ましい。具体的な例と
しては、アクリル系ポリマーやシリコーン系ポリマー、
ポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテル、合成ゴム
等のポリマーを適宜ベースポリマーとして調製された粘
着剤等、従来公知の材料が使用できる。特に、吸湿によ
る発泡や剥離の防止、熱膨張差等による光学特性の低下
や、本発明の積層偏光板を液晶セルに使用した際の液晶
セルの反り防止、ひいては高品質で耐久性に優れる液晶
表示装置の形成性等の点より、例えば、吸湿率が低くて
耐熱性に優れる粘着層となることが好ましい。また、微
粒子を含有して光拡散性を示す粘着層等でもよい。前記
積層偏光板表面への前記粘着剤層の形成は、例えば、各
種粘着材料の溶液または溶融液を、流延や塗工等の展開
方式により、前記偏光板の所定の面に直接添加して層を
形成する方式や、同様にして後述するライナー上に粘着
剤層を形成させて、それを前記積層偏光板の所定面に移
着する方式等によって行うことができる。
【0131】前記粘着剤層の粘着特性の制御は、例え
ば、前記粘着剤層を形成するベースポリマーの組成や分
子量、架橋方式、架橋性官能基の含有割合、架橋剤の配
合割合等によって、その架橋度や分子量を調節するとい
うような、従来公知の方法によって適宜行うことができ
る。
【0132】前記粘着剤層等は、例えば、単層体でもよ
いし、積層体でもよい。前記積層体としては、例えば、
異なる組成や異なる種類の単層を組合せた積層体を使用
することもできる。また、前記積層偏光板の両面に配置
する場合は、例えば、それぞれ同じ粘着剤層でもよい
し、異なる組成や異なる種類の粘着剤層であってもよ
い。
【0133】前記粘着剤層の厚みは、例えば、積層偏光
板の構成等に応じて適宜に決定でき、一般には、1〜5
00μmである。
【0134】このように積層偏光板に設けた粘着剤層等
の表面が露出する場合は、前記粘着層を実用に供するま
での間、汚染防止等を目的として、ライナーによって前
記表面をカバーすることが好ましい。このライナーは、
透明フィルム等のような適当なフィルムに、必要に応じ
て、シリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系、硫化モ
リブデン等の剥離剤による剥離コートを一層以上設ける
方法等によって形成できる。
【0135】以上のような本発明の積層偏光板や、それ
を構成する各部材(例えば、積層位相差板、偏光板、粘
着剤層等)は、例えば、サリチル酸エステル系化合物、
ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合
物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合
物等の紫外線吸収剤で適宜処理することによって、紫外
線吸収能を持たせたものでもよい。
【0136】本発明の積層偏光板は、前述のように、液
晶表示装置等の各種装置の形成に使用することが好まし
く、例えば、本発明の積層偏光板を液晶セルの片側また
は両側に配置して液晶パネルとし、反射型や半透過型、
あるいは透過・反射両用型等の液晶表示装置に用いるこ
とができる。
【0137】液晶表示装置を形成する前記液晶セルの種
類は、任意で選択でき、例えば、薄膜トランジスタ型に
代表されるアクティブマトリクス駆動型のもの、ツイス
トネマチック型やスーパーツイストネマチック型に代表
される単純マトリクス駆動型のもの等、種々のタイプの
液晶セルが使用できる。これらの中でも、本発明の積層
偏光板は、特にVA(垂直配向;Vertical Aligned)セ
ルの光学補償に非常に優れているので、VAモードの液
晶表示装置用の視角補償フィルムとして非常に有用であ
る。
【0138】また、前記液晶セルは、通常、対向する液
晶セル基板の間隙に液晶が注入された構造であって、前
記液晶セル基板としては、特に制限されず、例えば、ガ
ラス基板やプラスチック基板が使用できる。なお、前記
プラスチック基板の材質としては、特に制限されず、従
来公知の材料があげられる。
【0139】また、液晶セルの両面に偏光板や光学部材
を設ける場合、少なくとも一方の面に本発明の積層偏光
板を配置すればよく、それらは同じ種類のものでもよい
し、異なっていてもよい。さらに、液晶表示装置の形成
に際しては、例えば、プリズムアレイシートやレンズア
レイシート、光拡散板やバックライト等の適当な部品
を、適当な位置に1層または2層以上配置することがで
きる。
【0140】さらに、本発明の液晶表示装置は、液晶パ
ネルを含み、前記液晶パネルとして、前記積層偏光板を
供えた本発明の液晶パネルを使用する以外は、特に制限
されない。光源を含む場合、特に制限されないが、例え
ば、光のエネルギーが有効に使用できることから、例え
ば、偏光を出射する平面光源であることが好ましい。
【0141】本発明の液晶パネルの一例としては、例え
ば、液晶セル、本発明の積層偏光板(例えば、前記積層
位相差板、偏光子および透明保護層)を有しており、液
晶セルの一方の面に前記積層位相差板が積層されてお
り、前記積層位相差板の他方の面に、前記偏光子および
前記透明保護層が、この順序で積層されている。前記液
晶セルは、二枚の液晶セル基板の間に、液晶が保持され
た構成となっている。また、前記積層位相差板は、前述
のように光学異方層(A)と光学異方層(B)の積層体
であり、いずれの面が偏光子に面してもよい。
【0142】本発明の液晶表示装置は、視認側の光学フ
ィルム(積層偏光板)の上に、例えば、さらに拡散板、
アンチグレア層、反射防止膜、保護層や保護板を配置し
たり、または液晶パネルにおける液晶セルと偏光板との
間に補償用位相差板等を適宜配置することもできる。
【0143】なお、本発明の積層偏光板は、前述のよう
な液晶表示装置には限定されず、例えば、有機エレクト
ロルミネッセンス(EL)ディスプレイ、PDP、FE
D等の自発光型表示装置にも使用できる。自発光型フラ
ットディスプレイに使用する場合は、例えば、本発明の
積層偏光板の面内位相差値Δndをλ/4にすること
で、円偏光を得ることができるため、反射防止フィルタ
ーとして利用できる。
【0144】以下に、本発明の積層偏光板を備えるエレ
クトロルミネッセンス(EL)表示装置について説明す
る。本発明のEL表示装置は、本発明の積層偏光板を有
していれば、その他の構成は制限されず、例えば、有機
ELおよび無機ELのいずれでもよい。
【0145】近年、EL表示装置においても、黒状態に
おける電極からの反射防止として、例えば、偏光子や偏
光板等の光学フィルムをλ/4板とともに使用すること
が提案されている。本発明の積層偏光板は、特に、EL
層から、直線偏光、円偏光もしくは楕円偏光のいずれか
の偏光が発光されている場合、あるいは、正面方向に自
然光を発光していても、斜め方向の出射光が部分偏光し
ている場合等に、非常に有用である。
【0146】まずここで、一般的な有機EL表示装置に
ついて説明する。前記有機EL表示装置は、一般に、透
明基板上に、透明電極、有機発光層および金属電極がこ
の順序で積層された発光体(有機EL発光体)を有して
いる。前記有機発光層は、種々の有機薄膜の積層体であ
り、例えば、トリフェニルアミン誘導体等からなる正孔
注入層とアントラセン等の蛍光性有機固体からなる発光
層との積層体や、このような発光層とペリレン誘導体等
からなる電子注入層との積層体や、また、前記正孔注入
層と発光層と電子注入層との積層体等、種々の組み合わ
せがあげられる。
【0147】そして、このような有機EL表示装置は、
前記陽極と陰極とに電圧を印加することによって、前記
有機発光層に正孔と電子とが注入され、前記正孔と電子
とが再結合することによって生じるエネルギーが、蛍光
物質を励起し、励起された蛍光物質が基底状態に戻ると
きに光を放射する、という原理で発光する。前記正孔と
電子との再結合というメカニズムは、一般のダイオード
と同様であり、電流と発光強度とは、印加電圧に対して
整流性を伴う強い非線形性を示す。
【0148】前記有機EL表示装置においては、前記有
機発光層での発光を取り出すために、少なくとも一方の
電極が透明であることが必要なため、通常、酸化インジ
ウムスズ(ITO)等の透明導電体で形成された透明電
極が陽極として使用される。一方、電子注入を容易にし
て発光効率を上げるには、陰極に、仕事関数の小さな物
質を用いることが重要であり、通常、Mg−Ag、Al
−Li等の金属電極が使用される。
【0149】このような構成の有機EL表示装置におい
て、前記有機発光層は、例えば、厚み10nm程度の極
めて薄い膜で形成されることが好ましい。これは、前記
有機発光層においても、透明電極と同様に、光をほぼ完
全に透過させるためである。その結果、非発光時に、前
記透明基板の表面から入射して、前記透明電極と有機発
光層とを透過して前記金属電極で反射した光が、再び前
記透明基板の表面側へ出る。このため、外部から視認し
た際に、有機EL表示装置の表示面が鏡面のように見え
るのである。
【0150】本発明の有機EL表示装置は、例えば、前
記有機発光層の表面側に透明電極を備え、前記有機発光
層の裏面側に金属電極を備えた前記有機EL発光体を含
む有機EL表示装置において、前記透明電極の表面に、
本発明の積層偏光板が配置されることが好ましく、さら
にλ/4板を偏光板とEL素子との間に配置することが
好ましい。このように、本発明の積層偏光板を配置する
ことによって、外界の反射を抑え、視認性向上が可能で
あるという効果を示す有機EL表示装置となる。また、
前記透明電極と光学フィルムとの間に、さらに位相差板
が配置されることが好ましい。
【0151】前記位相差板および偏光板等は、例えば、
外部から入射して前記金属電極で反射してきた光を偏光
する作用を有するため、その偏光作用によって前記金属
電極の鏡面を外部から視認させないという効果がある。
特に、位相差板として1/4波長板を使用し、かつ、前
記偏光板と前記位相差板との偏光方向のなす角をπ/4
に調整すれば、前記金属電極の鏡面を完全に遮蔽するこ
とができる。すなわち、この有機EL表示装置に入射す
る外部光は、前記偏光板によって直線偏光成分のみが透
過する。この直線偏光は、前記位相差板によって、一般
に楕円偏光となるが、特に前記位相差板が1/4波長板
であり、しかも前記角がπ/4の場合には、円偏光とな
る。
【0152】この円偏光は、例えば、透明基板、透明電
極、有機薄膜を透過し、金属電極で反射して、再び、有
機薄膜、透明電極、透明基板を透過して、前記位相差板
で再び直線偏光となる。そして、この直線偏光は、前記
偏光板の偏光方向と直交しているため、前記偏光板を透
過できず、その結果、前述のように、金属電極の鏡面を
完全に遮蔽することができるのである。
【0153】
【実施例】以下、実施例及び比較例を用いて本発明を更
に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定さ
れるものではない。なお、光学特性や厚みは、以下の方
法で測定した。
【0154】(位相差値の測定)平行ニコル回転法を原
理とする位相差計(王子計測機器製商品名KOBRA−
21ADH)を用いて測定した(測定波長610n
m)。
【0155】(膜厚測定)アンリツ製商品名デジタルマ
イクロメーターK−351C型を使用して測定した。
【0156】(実施例A)本発明の積層偏光板に使用す
る積層位相差板を製造した。 (実施例A−1)厚み100μmのノルボルネンフィル
ムについて、175℃でテンター横延伸を行った。延伸
倍率は、延伸方向における、延伸前の長さに対して、
1.4倍として。これによって、厚み69μm、Re(A)=
67nm、Rth(A)=136nmの光学異方層Aを得た。
一方、2,2'−ビス(3,4−ジカルボキジフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン)および2,2'−ビス
(トリフルオロメチル)−4,4'−ジアミノビフェニ
ルから合成されたポリイミド(重量平均分子量59,0
00)をシクロヘキサノンに溶解し、15重量%のポリ
イミド溶液を調製した。このポリイミド溶液を、二軸延
伸した延伸PETフィルム上に塗工した後、前記塗工膜
を乾燥し(温度150℃;時間5分)、前記延伸PET
フィルム上に、厚み3μmの光学異方層(B)を形成し
た。この光学異方層(B)の光学特性は、Re(B)=3n
m、Rth(B)=110nm、Rth(B)/Re(B)=32.7であ
った。そして、前記延伸PETフィルム上の光学異方層
(B)と、光学異方層(A)とを、厚み15μmのアク
リル系粘着剤を介して接着した後、前記延伸PETフィ
ルムを剥離して、積層位相差板を得た。
【0157】(実施例A−2)厚み70μmのポリエス
テルフィルムについて、160℃で縦延伸を行った。延
伸倍率は、延伸方向における、延伸前の長さに対して、
1.1倍として。これによって、厚み64μm、Re(A)=
65nm、Rth(A)=70nm、Rth(A)/Re(A)=1.1
の光学異方層(A)を得た。次に、この光学異方層
(A)の上に、実施例A-1と同様にして調製したポリ
イミド溶液を直接塗工し、その塗工膜を乾燥させて(温
度150℃;時間5分)、前記光学異方層(A)上に光
学異方層(B)を形成し、積層位相差板を製造した。前
記光学異方層(B)は、厚み5μmであって、その光学
特性は、Re(B)=5nm、Rth(B)=180nm、Rth(B)/
Re(B)=36.0であった。なお、光学異方層(B)の光
学特性は、前記光学異方層(A)から剥離して測定し
た。
【0158】(実施例A−3)実施例A−1と同様にし
て調製したポリイミド溶液を、厚み80μmのトリアセ
チルセルロース(TAC)フィルムに塗工し、温度18
0℃で時間5分乾燥させながら、テンター横延伸を行っ
た。延伸倍率は、延伸方向において、延伸前の2.0倍
とした。この延伸によって、前記延伸TACフィルム
(光学異方層(A))上に、ポリイミド製の光学異方層
(B)が形成され、積層位相差板が得られた。前記光学
異方層(A)は、厚みが67μmであって、その光学特
性は、Re(A)=30nm、Rth(A)=55nm、Rth(A)/Re
(A)=1.8であった。また、前記光学異方層(B)
は、厚みが5μmであって、その光学特性は、Re(B)=
40nm、Rth(B)=198nm、Rth(B)/Re(B)=5であ
った。
【0159】(実施例A-4)4,4'−ビス(3,4−
ジカルボキシフェニル)−2,2−ジフェニルプロパン
二無水物および2,2'−ジクロロ−4,4−ジアミノ
ビフェニルから合成された重量平均分子量60,000
のポリイミドをシクロペンタノンに溶解し、20重量%
のポリイミド溶液を調製した。このポリイミド溶液を、
厚み80μmのTACフィルムに塗工し、温度180℃
で時間5分乾燥させながら、テンター横延伸を行った。
延伸倍率は、延伸方向において、延伸前の1.1倍とし
た。この延伸によって、前記延伸TACフィルム(光学
異方層(A))上に、ポリイミド製の光学異方層(B)
が形成され、積層位相差板が得られた。前記光学異方層
(A)は、厚みが74μmであって、その光学特性は、
Re(A)=25nm、Rth(A)=50nm、Rth(A)/Re(A)=
2であった。また、前記光学異方層(B)は、厚みが6
μmであって、その光学特性は、Re(B)=38nm、Rth
(B)=220nm、Rth(B)/Re(B)=44であった。
【0160】(比較例A−1)厚み100μmのノルボ
ルネンフィルムについて、175℃でテンター横延伸を
行った。延伸倍率は、延伸方向における、延伸前の長さ
に対して、1.8倍とした。これによって、厚み88μ
m、Re(A)=252nm、Rth(A)=252nm、Rth(A)/
Re(A)=1.0の光学異方層(A)を得た。一方、同様
にして厚み100μmのノルボルネンフィルムを1.5
倍に延伸して、厚み95μm、Re(B)=180nm、Rth
(B)=181nm、Rth(B)/Re(B)=1.0の光学異方層
(B)を得た。そして、前記光学異方層(A)に、厚み
15μmのアクリル系粘着剤を塗布し、前記光学異方層
(A)と光学異方層(B)のそれぞれの面内遅相軸が互
いに直交するように貼り合わせた。これによって積層位
相差板(nx>ny>nz)を製造した。
【0161】実施例A−1〜A−4、比較例1で得られ
た積層位相差板について、その厚み、面内位相差値(R
e)および厚み方向位相差(Rth)の測定を行った。
これらの結果を表1に示す。
【0162】
【表1】
【0163】前記表1に示すように、光学異方層(B)
としてノルボルネンポリマーを使用した比較例A-1の積
層位相差板では、実施例と同様の光学特性を得るために
は、183μmもの厚みが必要となった。これに対し
て、光学異方層(B)としてポリイミドを使用した各実
施例の積層位相差板によれば、十分な光学特性が得られ
ただけでなく、比較例A-1の2分の1程度の薄型化が実
現できた。以上のことから、これらの積層位相差板を備
えた積層偏光板であれな、優れた光学特性を示し、かつ
薄型化が図れるといえる。
【0164】(実施例B)本発明の積層偏光板として、
図1〜図8に示す積層偏光板を製造した。なお、これら
の図において、同一箇所には同一符号を付している。
【0165】(実施例B−1)この実施例において、図
1に示す形態の積層偏光板10を作製した。まず、厚み
100μmのノルボルネンフィルムについて、180℃
で縦延伸を行った。延伸倍率は、延伸方向における、延
伸前の長さに対して、1.2倍として。これによって、
厚み90μmの光学異方層(A)11aを得た。一方、
2,2'−ビス(3,4−ジカルボキジフェニル)ヘキ
サフルオロプロパン)および2,2'−ビス(トリフル
オロメチル)−4,4'−ジアミノビフェニルから合成
されたポリイミド(重量平均分子量59000)をシク
ロヘキサノンに溶解し、15重量%のポリイミド溶液を
調製した。このポリイミド溶液を、二軸延伸した延伸P
ETフィルム上に塗工した後、前記塗工膜を乾燥し(温
度150℃;時間5分)、前記延伸PETフィルム上
に、厚み5μmの光学異方層(B)11bを形成した。
そして、前記延伸PETフィルム上の光学異方層(B)
11bと、光学異方層(A)11aとを、厚み15μm
のアクリル系粘着剤14を介して接着した後、前記延伸
PETフィルムを剥離して、厚み110μmの積層位相
差板11を得た。
【0166】さらに、厚み80μmのポリビニルアルコ
ール(PVA)フィルムを、ヨウ素水溶液中で5倍に延
伸処理し、その後乾燥することによって偏光層13を得
た。そして、厚み15μmのアクリル系粘着剤層14を
介して、前記偏光層13の片面に厚み80μmのTAC
フィルム12を接着し、もう一方の表面に、前記積層位
相差板11を前記光学異方層(A)11aが前記偏光層
13側になるように接着し、厚み240μmの広視角化
積層偏光板10を得た。
【0167】(実施例B−2)この実施例において、図
2に示す形態の積層偏光板20を作製した。光学異方層
(B)11bが偏光層13側となるように、積層位相差
板11を偏光層に接着した以外は、前記実施例B−1と
同様にして、厚み240μmの広視角化積層偏光板20
を得た。
【0168】(実施例B-3)この実施例において、図
3に示す形態の積層偏光板30を作製した。厚み70μ
mのポリエステルフィルムについて、160℃で、延伸
方向において、テンター横延伸を行い(延伸倍率1.2
倍)、厚み59μmの光学異方層(A)11aを得た。
次に、実施例1と同様にして調整したポリイミド溶液
を、前記光学異方層(A)11a上に塗工し、これを乾
燥して(温度180℃;時間5分)、厚み3μmの光学
異方層(B)11bを形成した。これによって、光学異
方層(A)11aと光学異方層(B)11bとの積層体
である、厚み62μmの積層位相差板31を得た。つぎ
に、厚み15μmのアクリル系粘着剤層14を介して、
実施例1と同様の偏光層13の片面に、厚み80μmの
TACフィルム12を接着し、他方の片面に前記光学異
方層(A)11aが前記偏光層13側になるように前記
積層位相差板31を接着し、厚み192μmの広視角化
積層偏光板30を得た。
【0169】(実施例B−4)この実施例において、図
4に示す形態の積層偏光板40を作製した。光学異方層
(B)が偏光層13側になるように積層位相差板31を
前記偏光層13に接着した以外は、前記実施例B-3と
同様にして、厚み192μmの広視角化積層偏光板40
を得た。
【0170】(実施例B-5)この実施例において、図
5に示す形態の積層偏光板50を作製した。実施例1と
同様にして調整したポリイミド溶液を、厚み80μmの
TACフィルムに塗布し、温度190℃で5分乾燥しな
がら、延伸倍率1.3倍となるようにテンター横延伸を
行った。これによって、厚み60μmの延伸TACフィ
ルム(光学異方層(A)11a)に、厚み6μmのポリ
イミドフィルム(光学異方層(B)11b)が積層され
た、全体厚み66μmの積層位相差板31を得た。そし
て、厚み5μmのPVA系接着剤層15を介して、実施
例1と同様の偏光層13の片面に厚み80μmのTAC
フィルム12、他方の面に前記積層位相差板31をその
光学異方層(A)11aが前記偏光層13側になるよう
に接着し、厚み183μmの広視角化積層偏光板176
を得た。
【0171】(実施例B-6)この実施例において、図
6に示す形態の積層偏光板60を作製した。光学異方層
(B)11bが偏光層13側になるように前記積層位相
差板31を前記偏光層13に接着した以外は、前記実施
例B−5と同様にして、厚み176μmの広視角化積層
偏光板60を得た。
【0172】(実施例B-7)この実施例において、図
7に示す形態の積層偏光板70を作製した。TACフィ
ルムを、190℃で、延伸倍率1.4倍となるようにテ
ンター横延伸して、厚み69μmの光学異方層(A)1
1aを得た。そして、前記実施例B−1と同様の偏光層
13の片面に厚み80μmのTACフィルム12を、前
記偏光層13の他方の面に前記光学異方層(A)11a
を、それぞれ厚み5μmのPVA系接着剤層15を介し
て接着した。さらに、前記実施例B-1と同様にして得
た厚み5μmの光学異方層(B)11bを、厚み15μ
mのアクリル系粘着剤14を介して、前記光学異方層
(A)11aに積層した後、前記延伸PETフィルムを
剥離して、厚み199μmの広視角化積層偏光板70を
得た。
【0173】(実施例B−8)この実施例において、図
8に示す形態の積層偏光板80を作製した。4,4'−
ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−2,2−ジフ
ェニルプロパン二無水物および2,2'−ジクロロ−
4,4−ジアミノビフェニルから合成された重量平均分
子量65,000のポリイミドをシクロペンタノンに溶
解し、20重量%のポリイミド溶液を調製した。このポ
リイミド溶液を、厚み80μmのTACフィルムに塗工
し、温度200℃で5分間乾燥させながら、テンター横
延伸を行った。延伸倍率は、延伸方向において、延伸前
の1.5倍とした。これによって、厚み54μmの延伸
TACフィルム(光学異方層(A))上に、厚み6μm
のポリイミドフィルム(光学異方層(B))が積層され
た、全体厚み60μmの積層位相差板が形成された。さ
らに、前記実施例B-1と同様の偏光層の片面に、前記光
学異方層(A)が対向するように、前記積層位相差板を
ポリビニルアルコール(PVA)系粘着剤層15を介し
て接着し、さらに、前記偏光層の他方の表面にPVA系
接着剤層を介して、厚み80μmのTACフィルム12
を接着した。これによって厚み170μmの広視野角化
積層偏光板を得た。
【0174】(比較例B−1)厚み80μm、Re
(A)0.9nm、Rth(A)59nm、Rth(A)/Re
(A)66であるTACフィルムを光学異方層(A)とし
た。この上に、前記実施例B−1と同じポリイミド溶液
を塗工し、130℃で5分間乾燥して、前記光学異方層
(A)の上に、光学異方層(B)を形成し、厚み85μ
m、nx≒ny>nzを示す積層位相差板を作製した。
さらに、前記実施例B-1と同様の偏光層の片面に、前記
光学異方層(A)が対向するように、前記積層位相差板
を厚み5μmのポリビニルアルコール(PVA)系粘着
剤層を介して接着し、さらに、前記偏光層の他方の表面
にPVA系接着剤層(厚み5μm)を介して、厚み80
μmのTACフィルムを接着した。これによって厚み1
70μmの広視野角化積層偏光板を得た。
【0175】(比較例B−2)実施例B−1と同様のポ
リイミド溶液を、ポリエステルフィルム上に塗工し、1
30℃で5分間乾燥し、160℃で1.1倍のテンター
横延伸を行った。前記ポリエステルフィルムを除去する
ことによって、ポリイミド製の光学異方層(B)を得
た。この光学異方層(B)は、厚み6μm、Re(B)
55nm、Rth(B)240nm、Rth(B)/Re(B)4.4
であった。さらに、前記実施例B-1と同様の偏光層の片
面に、前記光学異方層(A)を厚み5μmのポリビニル
アルコール(PVA)系粘着剤層を介して接着し、さら
に、前記偏光層の他方の表面にアクリル系粘着剤(厚み
15μm)を介して、厚み80μmのTACフィルムを
接着した。これによって光学異方層層(A)を含まない
広視野角化積層偏光板を得た。
【0176】(比較例B−3)厚み80μmのTACフ
ィルムを、190℃で1.4倍にテンター横延伸するこ
とによって、厚み58μm、Re(A)40nm、Rt
h(A)46nm、Rth(A)/Re(A)1.2の光学異方層
(A)を得た。一方、実施例B−1と同様のポリイミド
溶液を、ポリエステルフィルム上に塗工し、130℃で
5分間乾燥し、160℃で1.2倍の自由端縦延伸を行
うことによって、前記ポリエステルフィルム上にポリイ
ミド製の光学異方層(B)を形成した。この光学異方層
(B)は、厚み6μm、Re(B)170nm、Rth
(B)200nm、Rth(B)/Re(B)1.2であった。前記
光学異方層(A)と光学異方層(B)とが対向するよう
に、厚み15μmのアクリル系粘着剤で両者を接着した
後、前記ポリエステルフィルムを除去することによっ
て、積層位相差板を得た。この積層位相差板は、厚み6
4μm、Reが210nm、Rthが246nm、Rt
h/Reが1.2、(Rth-Re)が36nmであっ
た。前記実施例B-1と同様の偏光層の片面に、前記光学
異方層(A)が対向するように、前記積層位相差板を厚
み5μmのPVA系粘着剤層を介して接着し、さらに、
前記偏光層の他方の表面にPVA系接着剤層(厚み5μ
m)を介して、厚み80μmのTACフィルムを接着し
た。これによって厚み189μmの広視野角化積層偏光
板を得た。
【0177】(比較例B−4)実施例B−1と同様にし
て偏光層を得た。
【0178】実施例B−1〜B−8および比較例B−1
〜B−3で得られた広視角化積層偏光板における、光学
異方層(A)、光学異方層(B)および積層位相差板に
ついて、それぞれ前述のようにして面内位相差値、厚み
方向位相差等を測定した。その結果を下記表2に示す。
【0179】
【表2】
【0180】実施例B−1〜B−8、比較例B−1〜B
−3で得た広視角化積層偏光板、および比較例B−4で
得た偏光板について、視野角特性を評価した。偏光板
を、VA型液晶セルの両面に互いに透過軸が直交となる
ように配置して液晶表示装置を作製した。なお、実施例
の広視角化積層偏光板は、積層位相差板が液晶セル側に
なるように配置した。そして、前記液晶表示装置の表示
画面におけるCo(コントラスト)が10以上となる視
野角を測定した。
【0181】コントラストは、以下の方法によって算出
した。前記液晶表示装置に、白画像および黒画像を表示
させ、商品名Ez contrast 160D(ELDIM社製)によ
り、表示画面の正面、上下、左右、対角45°−225
°、対角135°−315°方向におけるXYZ表示系
のY値、x値、y値をそれぞれ測定した。そして、白画
像におけるY値(Yw)と、黒画像におけるY値(YB
とから、各視野角におけるコントラスト「Yw/YB」を
算出した。一方、比較例B−1として、前記積層偏光板
に代えて前記偏光板のみを実装した液晶表示装置につい
ても前記視野角におけるコントラストを確認した。コン
トラストが10以上を示す視野角の範囲を下記表3に示
す。また、前記各液晶表示装置の表示画面を目視で観察
して、前記積層位相差板の着色の有無を評価した。これ
らの結果を下記表3にあわせて示す。
【0182】 (表3) 視 野 角 (°) 着色 上下 左右 対角(45°-225°) 対角(135°-315°) 実施例B-1 ±80 ±80 ±65 ±65 なし 実施例B-2 ±80 ±80 ±65 ±65 なし 実施例B-3 ±80 ±80 ±60 ±60 なし 実施例B-4 ±80 ±80 ±60 ±60 なし 実施例B-5 ±80 ±80 ±65 ±65 なし 実施例B-6 ±80 ±80 ±65 ±65 なし 実施例B-7 ±80 ±80 ±60 ±60 なし 比較例B-1 ±80 ±80 ±40 ±40 なし 比較例B-2 ±80 ±80 ±55 ±55 あり 比較例B-3 ±80 ±80 ±40 ±40 あり比較例B-4 ±80 ±80 ±35 ±35 なし
【0183】前記表2に示すような積層位相差板を含む
実施例の積層偏光板によれば、前記表3に示すように、
各比較例に比べて、広視野角の液晶表示装置が得られ
た。比較例1は、光学異方層(A)によって十分に面内
位相差が補われていないため、面内位相差(Re)が10
nmより小さく、比較例B−3は、(Rth-Re)が
50nmより小さいため、対角における視野角特性が劣
り、比較例B−3については、着色も確認された。ま
た、ポリイミド製の光学異方層(B)のみからなる比較
例B−2は、実施例のように優れた対角における視野角
特性を示さず、光学異方層(B)単独で、厚み方向位相
差を大きくしたため、着色も確認された。このことか
ら、本発明による広視角積層偏光板を用いれば、従来と
比較し薄型で、かつ、視認性に優れる高品位表示の液晶
表示装置を提供できると言える。
【0184】
【発明の効果】以上のように、本発明の積層偏光板は、
そのReが10nm以上であり、かつ(Rth−Re)
が50nm以上の積層位相差板を備えることにより、各
種画像表示装置に適用した際に、広視角特性に優れ、か
つ、薄型化も実現することができ非常に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例における、積層偏光板の一例
を示す断面図である。
【図2】 本発明のその他の実施例における、積層偏光
板の一例を示す断面図である。
【図3】 本発明のさらにその他の実施例における、積
層偏光板の一例を示す断面図である。
【図4】 本発明のさらにその他の実施例における、積
層偏光板の一例を示す断面図である。
【図5】 本発明のさらにその他の実施例における、積
層偏光板の一例を示す断面図である。
【図6】 本発明のさらにその他の実施例における、積
層偏光板の一例を示す断面図である。
【図7】 本発明のさらにその他の実施例における、積
層偏光板の一例を示す断面図である。
【図8】 本発明のさらにその他の実施例における、積
層偏光板の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
10、20、30、40、50、60、70、80 積
層偏光板 11 積層位相差板 11a 光学異方層(A) 11b 光学異方層(B) 12 透明保護層 13 偏光層 14 粘着剤層 15 接着剤層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山岡 尚志 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 村上 奈穗 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 吉見 裕之 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 林 政毅 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 Fターム(参考) 2H049 BA02 BA06 BA27 BA42 BB03 BB42 BB43 BB49 BC03 BC14 BC22 2H091 FA08X FA11X FB02 FC08 FC09 FD06 FD15 GA17 HA06 HA09 LA19

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 位相差板を含む積層偏光板であって、偏
    光板の少なくとも一方の表面に、前記位相差板が配置さ
    れ、前記位相差板が、少なくとも2層の光学異方層を含
    む積層位相差板であり、ポリマー製の光学異方層(A)
    と、ポリアミド、ポリイミド、ポリエステル、ポリアリ
    ールエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリアミド
    イミドおよびポリエステルイミドからなる群から選択さ
    れた少なくとも一つの非液晶性ポリマー製の光学異方層
    (B)とを含み、下記数式で表される面内位相差(Re)
    が10nm以上であり、下記式で表される厚み方向位相
    差(Rth)と前記面内位相差(Re)との差(Rth-Re)が
    50nm以上であることを特徴とする積層偏光板。 Re=(nx-ny)・d Rth=(nx-nz)・d 前記式において、nx、nyおよびnzは、それぞれ前
    記積層位相差板におけるX軸、Y軸およびZ軸方向の屈
    折率を示し、前記X軸とは、前記積層位相差板の面内に
    おいて最大の屈折率を示す軸方向であり、Y軸は、前記
    面内において前記X軸に対して垂直な軸方向であり、Z
    軸は、前記X軸およびY軸に垂直な厚み方向であって、
    dは、前記積層位相差板における厚みを示す。
  2. 【請求項2】 前記光学異方層(A)の形成材料が、正
    の複屈折を示すポリマーである請求項1記載の積層偏光
    板。
  3. 【請求項3】 前記積層位相差板が、下記条件を満たす
    請求項1または2記載の積層偏光板。 nx>ny>nz
  4. 【請求項4】 前記光学異方層(B)が、下記条件を満
    たす請求項1〜3のいずれか一項に記載の積層偏光板。 nx(B)=ny(B)>nz(B) 前記式において、nx(B)、ny(B)およびnz(B)は、
    それぞれ前記光学異方層(B)におけるX軸、Y軸およ
    びZ軸方向の屈折率を示し、前記X軸とは、前記光学異
    方層(B)の面内において最大の屈折率を示す軸方向で
    あり、Y軸は、前記面内において前記X軸に対して垂直
    な軸方向であり、Z軸は、前記X軸およびY軸に垂直な
    厚み方向を示す。
  5. 【請求項5】 前記光学異方層(B)が、下記条件を満
    たす請求項1〜3のいずれか一項に記載の積層偏光板。 nx(B)>ny(B)>nz(B) 前記式において、nx(B)、ny(B)およびnz(B)は、
    それぞれ前記光学異方層(B)におけるX軸、Y軸およ
    びZ軸方向の屈折率を示し、前記X軸とは、前記光学異
    方層(B)の面内において最大の屈折率を示す軸方向で
    あり、Y軸は、前記面内において前記X軸に対して垂直
    な軸方向であり、Z軸は、前記X軸およびY軸に垂直な
    厚み方向を示す。
  6. 【請求項6】 前記光学異方層(A)が、下記数式で表
    される面内位相差[Re(A)]20〜300nm、下記式で
    表される厚み方向位相差[Rth(A)]と前記面内位相差[Re
    (A)]との比[Rth(A)/Re(A)]1.0以上である請求項1〜
    5のいずれか一項に記載の積層偏光板。 Re(A)=(nx(A)-ny(A))・d(A) Rth(A)=(nx(A)-nz(A))・d(A) 前記式において、nx(A)、ny(A)およびnz(A)は、
    それぞれ前記光学異方層(A)におけるX軸、Y軸およ
    びZ軸方向の屈折率を示し、前記X軸とは、前記光学異
    方層の面内において最大の屈折率を示す軸方向であり、
    Y軸は、前記面内において前記X軸に対して垂直な軸方
    向であり、Z軸は、前記X軸およびY軸に垂直な厚み方
    向であって、d(A)は、前記光学異方層(A)の厚みを示
    す。
  7. 【請求項7】 前記光学異方層(A)が、下記数式で表
    される面内位相差[Re(A)]20〜300nm、下記式で
    表される厚み方向位相差[Rth(A)]と前記面内位相差[Re
    (A)]との比[Rth(A)/Re(A)]1.0以上であり、かつ、前
    記光学異方層(B)が、下記数式で表される面内位相差
    [Re(B)]3nm以上、下記数式で表される厚み方向位相
    差[Rth(B)]と前記面内位相差[Re(B)]との比[Rth(B)/Re
    (B)]1.0以上である請求項5または6記載の積層偏光
    板。 Re(A)=(nx(A)-ny(A))・d(A) Rth(A)=(nx(A)-nz(A))・d(A) Re(B)=(nx(B)-ny(B))・d(B) Rth(B)=(nx(B)-nz(B))・d(B) 前記式において、nx(A)、ny(A)およびnz(A)は、
    それぞれ前記光学異方層(A)におけるX軸、Y軸およ
    びZ軸方向の屈折率を示し、nx(B)、ny(B)およびn
    z(B)は、それぞれ前記光学異方層(B)におけるX
    軸、Y軸およびZ軸方向の屈折率を示し、前記X軸と
    は、前記各光学異方層の面内において最大の屈折率を示
    す軸方向であり、Y軸は、前記面内において前記X軸に
    対して垂直な軸方向であり、Z軸は、前記X軸およびY
    軸に垂直な厚み方向であって、d(A)は、前記光学異方
    層(A)の厚み、d(B)は、前記光学異方層(B)の厚み
    をそれぞれ示す。
  8. 【請求項8】 前記光学異方層(A)の形成材料が、熱
    可塑性ポリマーである請求項1〜7のいずれか一項に記
    載の積層位相差板。
  9. 【請求項9】 前記光学異方層(A)が、延伸フィルム
    である請求項8記載の積層偏光板。
  10. 【請求項10】 偏光板が、偏光子である請求項1〜9
    のいずれか一項に記載の積層偏光板。
  11. 【請求項11】 偏光板が、さらに透明保護層を含む請
    求項10記載の積層偏光板。
  12. 【請求項12】 さらに、少なくとも一方の最外層に粘
    着剤層が積層された請求項1〜11のいずれか一項に記
    載の積層偏光板。
  13. 【請求項13】 液晶セルおよび光学部材を含み、前記
    液晶セルの少なくとも一方の表面に前記光学部材が配置
    された液晶パネルであって、前記光学部材が、請求項1
    〜12のいずれか一項に記載の積層偏光板である液晶パ
    ネル。
  14. 【請求項14】 液晶パネルを含む液晶表示装置であっ
    て、前記液晶パネルが請求項13記載の液晶パネルであ
    る液晶表示装置。
  15. 【請求項15】 請求項1〜12のいずれか一項に記載
    の積層偏光板を含む自発光型表示装置。
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