JP2003315452A - レーダ装置 - Google Patents
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Abstract
された操舵角センサ等を用いて、車線変更する際の横位
置検出速度が向上されたレーダ装置を実現する。 【解決手段】車線変更判定手段215は操舵角センサ2
10等からヨーレート応答を入力し車線変更の操舵動作
があるかを判定する。車線変更状態であればゲイン設定
手段221によりトラッカゲイン値を通常走行より大に
切り替え、フィルタ処理222によるトラッカ結果から
縦距離、横位置及び相対速度などを算出する。算出した
縦距離、横位置及び相対速度などを用いて制御判定手段
223により、衝突危険があるかないかや操舵回避操作
が必要か否かを判定する。衝突危険がある場合には車間
距離警報と、自動ブレーキを作動する制御信号を発生
し、自動操舵する必要がある場合には自動操舵制御信号
を発生する。車線進路変更が終了すれば通常走行ゲイン
を使用する状態に復帰する。
Description
り、特に、車間距離自動制御と警報や追突防止(軽減)シ
ステムなどに用いて好適なレーダ装置に関する。
Control)と車間距離警報装置は、例えば特開平11−
39586号公報に記載されているように、設定したタ
ーゲットと自車との車間距離が維持されるように、自動
的に車速を調整しつつ追従走行を行い、警報をも行う装
置である。
は、例えば特開2000−142281号公報に記載さ
れているように、自動制動と運転者の操舵操作との調和
を行う装置である。
01−80491号公報に記載されているように、緊急
回避時に、ヨーイングモーメント制御のゲインを大とし
て、操舵角速度と操舵角加速度とに応じてヨーイングモ
ーメント量を大きくする操舵力制御装置である。
距離計測用センサとしてレーダ装置が使用されている。
このレーダ装置としては、レーザレーダを用いるものと
ミリ波レーダを用いるものとが一般的に知られている。
射し、車や障害物などの物体に反射されて、レーダ装置
に戻るまでの時間を計測し、これに基づいて、反射物ま
での距離を計測する。
レーザレーダ装置は細いレーザ線を用いており、安定し
た受光強度を受信するためには、ターゲットに光反射リ
フレクタとなるような反射面があると望ましい。
ミリ波レーダ装置は、レーザレーダ装置と比較して、雨
や霧の状態でも安定してターゲットを捉えることが可能
であるため、全天候型のセンサとして期待されている。
体までの距離や相対速度の計測にはいくつかの方式があ
る。
(Continuous Wave)方式や、送信周波数に三角変調を施
すFMCW(Frequency Modulated Continuous Wave)
方式などがあり、例えば、電子情報通信学会誌1996年10
月号pp977−981の「自動車用ミリ波レーダの開発動向」
に各種方式が記載されている。
号にFFT処理(Fast Fourier Transform)を施し、得ら
れた周波数スペクトルのピーク信号の周波数・位相・振
幅情報から、物体までの距離や相対速度を計測する。
た従来技術におけるミリ波レーダ装置は、レーザレーダ
装置に比べて、全天候型である等の種々の利点を有する
が、次のような問題点があった。
レーザのような狭いビームでは無く、拡がりをもってい
るため、乗用車のような大きさのターゲットに照射する
際、走行中、電波照射角度の変動により、電波照射中心
位置から乗用車が外れた場合であっても、その乗用車に
電波が照射されていることとなる。このため、自車の中
心延長線からターゲットとなる乗用車までの距離である
横位置の検知バラツキが大きい。
知精度を良くするために、通常、レーダ出力推定手段に
用いられるトラッカフィルタのゲインが小さく設定され
ている。
ダ搭載車のヨー角と横位置は共に大きく変化し、通常設
定している小さいなトラッカフィルタゲインでは、レー
ダ出力に大きな位相遅れ現象が生じてしまう。
たように、ミリ波は拡がりをもって放射されるため、横
位置がオフセットされた状態でターゲット車両に接近す
る場合、ターゲット車両のサイド面からの電波反射電力
強度が増え続け、電波反射中心位置がターゲットの車幅
中心位置から車両サイド面へ移動する現象がある。
め車線変更を行う際、検知した障害物の横位置応答はレ
ーダ搭載車の車線変更挙動に比較して、位相遅れ現象が
発生してしまい、検出遅れ現象が発生していた。
うことなく、車両に搭載された操舵角センサやジャイロ
センサなどのセンサ応答を用いて、車線変更する際の横
位置検出速度が向上されたレーダ装置を実現することで
ある。
め、本発明は次のように構成される。 (1)被測定物との縦距離、横位置、方位角度及び相対
速度のうち少なくとも1つを検出する車両用レーダ装置
において、自車両が進路変更挙動状態か否かを検出する
進路変更挙動状態検出手段と、この進路変更挙動状態検
出手段が、自車両が進路変更挙動状態であることを検出
したとき、レーダ装置の被測定物検知応答速度を、進路
変更挙動状態以外の走行状態より大の値に変更する検知
応答速度変更手段とを備える。
用レーダ装置において、上記検知応答速度変更手段は、
被測定物との縦距離、横位置及び相対速度のうち少なく
とも1つに対し、平滑化効果があるフィルタ処理を行う
フィルタ処理手段と、このフィルタ処理手段のゲインを
大きくするフィルタゲイン変更手段と有し、フィルタ処
理手段のゲインを大きくすることにより、被測定物検知
応答速度を、進路変更挙動状態以外の走行状態より大の
値とする。
いて、上記進路変更挙動状態検出手段は、ヨーレートま
たは横加速度センサ、操舵角センサ、操舵トルクセン
サ、ヨーレートセンサ、タイヤ圧力センサ、横加速度セ
ンサのうち、少なくとも一つを有し、そのセンサの出力
に基づいて、自車両の進路変更挙動状態を検出する。
いて、上記進路変更挙動状態検出手段は、操舵角速度変
化量またはヨーレート変化量である2次時間微分状態量
に相当する状態量を算出し、算出した状態量が所定レベ
ルを超えた場合に、自車両が進路変更挙動状態であると
判定する自車両進路判定手段を有する。
いて、上記進路変更挙動状態検出手段が自車両は進路変
更挙動状態であることを検出したとき、上記被測定物と
の縦距離、横位置、方位角度及び相対速度のうちの少な
くとも1つを、自車の縦方向、横方向の運動量または車
速度を用いて補正するレーダ検知値補正手段を備える。
いて、上記自車の縦方向運動量、横方向運動量の検出ま
たは車速度を、車速センサ、加速度センサ、または操舵
角センサの出力を用いて検出する自車横方向移動量検出
手段を備える。
いて、上記被測定物との横位置が自車の中心から所定値
未満であることを検出したとき、車間距離警報を発生
し、上記被測定物との横位置が自車の中心から所定値以
上であることを検出したときには、上記車間距離警報を
自動停止する。
いて、上記被測定物との横位置が自車の中心から所定値
未満であることを検出したとき、ブレーキによる減速制
御を行い、上記被測定物との横位置が自車の中心から所
定値以上であることを検出したときには、上記ブレーキ
による減速制御を自動停止する。
角度及び相対速度のうち少なくとも1つを検出する車両
用レーダ装置において、自車両が進路変更挙動状態か否
かを検出する進路変更挙動状態検出手段と、上記進路変
更挙動状態検出手段が自車両は進路変更挙動状態である
ことを検出したとき、上記被測定物との縦距離、横位
置、方位角度及び相対速度のうちの少なくとも1つを、
自車の縦方向、横方向の運動量または車速度を用いて補
正するレーダ検知値補正手段とを備える。
位角度及び相対速度のうち少なくとも1つを検出する車
両用レーダ装置において、自車両が進路変更挙動状態か
否かを検出する進路変更挙動状態検出手段と、上記被測
定物との横位置が自車の中心から所定値未満であること
を検出したとき、車間距離警報を発生し、上記被測定物
との横位置が自車の中心から所定値以上であることを検
出したときには、上記車間距離警報を自動停止する警報
停止手段とを備える。
位角度及び相対速度のうち少なくとも1つを検出する車
両用レーダ装置において、自車両が進路変更挙動状態か
否かを検出する進路変更挙動状態検出手段と、上記被測
定物との横位置が自車の中心から所定値未満であること
を検出したとき、ブレーキによる減速制御を行い、上記
被測定物との横位置が自車の中心から所定値以上である
ことを検出したときには、上記ブレーキによる減速制御
を自動停止するブレーキ減速キャンセル手段とを備え
る。
車両の横位置検出バラツキより、検出応答性を重視し、
検出応答性を最大とする。
角センサ、角速度センサ、方向指示器等を使用して判断
する。
となく、車両に搭載された操舵角センサやジャイロセン
サなどのセンサ応答を用いて、車線変更する際の横位置
検出速度が向上されたレーダ装置を実現することが可能
となる。
面を参照して詳細に説明する。まず、図1〜図5を参照
して、本発明の一実施形態である車載レーダ装置におけ
る衝突警報と、自動回避との概要を説明する。
ダ衝突警報と自動回避の機能説明図である。図1におい
て、レーダ搭載車1のミリ波レーダ装置3からターゲッ
ト車2に向けてミリ波信号を発し、ターゲット車2との
相対速度、方位角度、車間距離4などを検知する。そし
て、レーダ装置3は、警報・制御判定ロジック5を用い
て自車両が位置する車線内における障害物の有無及び衝
突危険性を判定し、衝突危険がある場合には、左右隣接
車線内の障害物の有無を判定する。
舵系などのアクチュエータ6を用いて加、減速制御を行
うことにより、ターゲット車2との車間距離4を自動制
御する。そして、追突の恐れがある場合には、警報発
生、または操舵回避制御を行う。
置3によりターゲット車2との車間距離・相対速度・方
位角度の計測を行う。警報・制御判定ロジック5は、こ
れら車間距離・相対速度・方位角度であるレーダ検知デ
ータとヨーレート情報とを用いて、ターゲット所在車線
の車線判断を行う。
場合、検知した車間距離・相対速度・方位角度、または
設定された車間距離しきい値を用いて自車の加・減速度
を判定する。
がある場合、衝突を回避するために移動する隣接車線に
障害物が存在するか否かの判定も行う。
トレイン及び操舵系などから構成するアクチュエータ系
6を加、減速制御して、ターゲット2との車間距離4を
自動調整する。また、急減速制御してもターゲット2と
の追突が避けならない場合には警報装置7によりドライ
バに警報を発するか、操舵系の操舵制御で安全側の隣接
車線へ自車両を移動し、衝突を回避する。
装置に使用されるミリ波レーダ装置3について、図2を
参照して説明する。
つかの方式があるが、例として二つのアンテナを用いる
モノパルス方式について説明する。図2の(a)は1個の
送信アンテナ11と、互いの左右位置に配置された2個
の受信アンテナ(左)12および受信アンテナ(右)1
3により構成される2周波CW方式レーダ3のアンテナ構
造を示す。また、図2の(b)はレーダ信号処理ブロック
の構成を示している。
すように、送信アンテナ11に接続され、レーダ送信波
を照射する発信器18と、この発信器18に供給する信
号を変調する変調器17と、受信アンテナ12及び13
に接続され、ターゲット等から反射されたレーダ波を受
信するミキサ14と、アナログ回路部15と、A/Dデ
ータ変換部16と、信号処理部100とを備える。
受信信号をFFT処理してターゲットまでの距離、相対
速度、方位角度などをレーダ原理に基づいて算出するF
FT波形解析部20と、装置内の各部の動作を制御する
タイミング制御部19と、FFT波形解析部20の検知
データを入力として測定ノイズやバラツキを除いて推定
値を求めるトラッカ演算部21とを備える。
21とは、自車速、ヨーレート、ブレーキ状態等の車両
運動状態検出部25からのレーダ情報が入力される。
測定によって取得した、いわゆる生の検知データをその
まま検知データとして出力に用いるのではなく、測定上
のバラツキと応答性の補正、またはノイズ除去と、時間
軸上で検知データに対して何らかのフィルタをかける数
学的な平滑化処理と、マルチターゲットの検知と追跡な
どのフィルタ処理とを行い、ターゲットのスムーズな動
きを反映する推定値を出力するフィルタを指すものとす
る。
定上のバラツキと応答性に直接影響する数学的な平滑化
処理を行う部分についてのトラッカフィルタを説明す
る。
装置3のトラッカフィルタ21は、図3の(a)に示す
ように、検知データ(距離、相対速度、方位角度(もし
くは横位置=距離×方位角度))を観測値41とし、前
回のタイムフレームでの推定値40から真値の予測値4
2を予測し、この予測値42と実際の観測値41とから
推定値40を決定するものである。
ルタ21を用いて連続的なフィルタ推定値40を得るこ
とができる。これは数式で表現すると、次式(1)、
(2)のように表わされる。 (a)トラッカフィルタ更新式 r[n]=r[n−1]+K{rM[n]−rP[n]} −−−(1) (b)予測方程式 rP[n]=r[n−1]+(∂rP/∂t)・Δt −−−(2) ただし、上記式(1)、(2)において、rは距離、相
対速度、方位角度(もしくは横位置)についてのトラッ
カフィルタの推定値40、rMはその毎回の観測値41
(実測値)、rPはその予測値42、Kはフィルタゲイ
ン、nはタイムフレームの回数である。なお、以上の変
数はいずれもベクトル表現とする。
処理されていない生の検知データ44との関係の具体例
を図3の(b)に示す。
車両とターゲット車両との直線距離)に関する検知デー
タ44のバラツキと、それに対応するフィルタ推定値4
0の時間変化を示している。
置(自車両の中心線の延長線に水平方向に直交する方向
におけるターゲット車両との直線距離)についての検知
データ44とフィルタ推定値40の時間変化を示してい
る。
のトラッカフィルタにおいて、上記式(1)のフィルタゲ
インKは固定値を用いている。具体的には、距離測定値
のバラツキの真値に対する比率は一定であるという前提
のもとに、ある大きさのバラツキを仮定して、これに対
して最適な計測精度と応答性とを確保すように、定数ゲ
インKを設定している(例えば、図6の(b)に示すよう
なA点のゲイン値を用いる)。
車の急操舵操作で車線変更の際、上述したように、横位
置の変動が通常走行より急に大きく増大するため、バラ
ツキ度を抑えながら一定の位相遅れを許す定ゲインKの
トラッカフィルタを用いている。このため、ゲインKを
一定値として固定されたトラッカフィルタの応答速度
は、緊急回避または進路変更ための操舵挙動によって、
実際の位置変化より約0.7秒以上大きく遅れる現象が
ある(図7に示す遅れT2参照)。
ミリ波レーダ装置3は、検知した障害物との横位置か
ら、衝突警報を継続するか中止するかを判定し、また、
衝突回避ができているかの判定によって自動ブレーキ及
び操舵制御を行う。
な警報を発したり、自動ブレーキと操舵制御の制御遅れ
の原因となる。
を早期に検出して判定するためには、前方障害物の横位
置計測の応答性が重要なパラメータであることがわか
る。
による前方障害物の横位置検知状況を示す説明図であ
る。
置検知位置M212は、電波ビームの反射中心位置と照
射ビーム中心軸の横方向距離である。
は変化し、ターゲット2の車両サイド側に移動してい
く。このため、ビームの照射方向変化に伴い、ターゲッ
ト2の車両サイド面からの電波反射強度が強くなり、電
波ビームの反射中心位置は、ターゲット車2に近づく方
向へ変動することがわかる。
ット2からの電波反射中心位置の変動は、従来技術にお
ける検知遅れT2(約0.7秒)の一つの発生要因と考え
る。
よる測定において、自車操舵による車線変更する際の横
位置生データの変化量は、一般追従走行状態より大きく
増大すること、このとき、レーダ検知結果の応答速度指
標はバラツキ度指標より重要であることを考慮し、一般
追従走行状態と車線変更状態との両状態において、応答
速度とバラツキ度とを適切に設定するものである。
くなるほど速くなる。自車両が通常の追従走行状態から
急操舵運転状態へ移行するタイミングを自動的に検知す
ることができれば、トラッカフィルタゲイン値をA点か
らB点(図6の(b)を参照)へ大きく変更することによっ
て、車線変更中の横位置応答性を改善することができ
る。
の遅れとゲインとの関係を示し、破線は横位置の検出バ
ラツキとゲインとの関係を示す。図6の(b)におい
て、トラッカフィルタゲイン値は、追従走行ではA点で
あるが、車線変更時にはB点に変更することにより、横
位置検出のバラツキは大となるが、応答性は大幅に向上
する。
ルタゲインを調整するための機能ブロック図である。
舵角センサからの操舵角度や、角速度センサからのヨー
レート応答などを用いて、急操舵による車線変更状態を
検知する車線変更判定手段(進路変更挙動状態検出手
段)215と、フィルタゲインを切り替える手段(検知
応答速度変更手段)221とを備え、レーダトラッカ応
答遅れを改善する例である。
定手段215は、操舵角センサ210、角速度センサ2
11、横加速度センサ212からの横加速度応答、方向
指示器からの方向指示操作信号213、タイヤ圧力セン
サ214からのいずれかの信号又はこれらの組み合わせ
から、車線変更状態を検知する。
舵運転状態へ移行中、フィルタゲイン設定手段221に
よりトラッカフィルタのゲイン値を自動的にA点からB
点へ切替えるてもよいし、ゲイン値をA点からB点へア
ナログ的に変化させてもよい。
調整部の動作フローチャートである。図6において、ま
ず、車線変更判定手段215は、操舵角センサ210や
角速度センサ211などのセンサ手段からヨーレート応
答を入力する(ステップS60)。次に、車線変更(進路
変更)のための操舵動作があるか否かを判定する(ステ
ップS61)。
状態から車線変更状態へ移行中と判断すると、ステップ
S63に進み、フィルタゲイン設定手段221により、
トラッカゲイン値をA点の値からB点の値に切り替え、
ステップS64に進む。
く、通常走行状態のままであると判断した場合には、ス
テップS62に進み、ゲイン値はA点の値を使用し、ス
テップするS64に進む。
プS62又はS63にて設定したゲイン値を用いて、フ
ィルタ処理222によるトラッカ結果から縦距離、横位
置及び相対速度などを算出する。
プS64で算出した縦距離、横位置及び相対速度などを
用いて、制御判定手段223により、衝突危険があるか
ないか、自動ブレーキ作動するかしないか、及びさらな
るの操舵回避操作が必要か否かを判定する。
段224により、衝突危険がある場合には車間距離警報
と、自動ブレーキを作動する制御信号を発生し、自動操
舵する必要がある場合には自動操舵制御信号を発生す
る。
プS61で車線変更終了と判断でき、ステップS62で
ゲインAを使用する状態に復帰する。
答フィルタのゲイン値とレーダ出力のバラツキ度及び応
答性の遅れとの関係を示している。
を考慮して、A点に示す中間値のゲインを選択する。そ
して、車線変更時においては、バラツキより応答性を重
視し、最も応答性が良い値であるB点の値を選択する。
の値からB点に示す値への切替えによる応答遅れの改善
効果を示すグラフである。
ジックの使用によって、横位置応答遅れが、従来技術
(太い実線で示す横位置203)では約0.7秒(遅れ
時間T2)であったものが、本発明の一実施形態(破線
で示す横位置230)では約0.5秒(遅れ時間T3)
となり、大幅に改善できることがわかる。
い場合に、車線変更するときであっても、横位置検出の
応答性を向上するため、フィルタゲインを大に変更す
る。この場合、フィルタゲインが大となっているため、
変更先の車線に車両が存在するか否かの判断の応答性が
向上されることとなる。
後のミリ波レーダ横位置230は、ヨー角センサ応答2
02と比較して、時間軸上オフセットの遅れがあること
がわかる。
車線変更操作時の横位置応答遅れを大幅に改善すること
ができるが、横位置応答遅れをさらに改善するために
は、上述した時間軸上オフセットによる時間遅れを改善
する必要がある。
30の、時間軸上オフセットによる時間遅れを改善する
例を説明する。
った上で、さらに横位置を自車両の横速度を用いて補正
した場合の結果を示すグラフである。
前の車線に前方車両が存在する場合には、レーダ反射中
心位置が変更前の車線方向へ移動する特性があるため
に、ミリ波レーダ横位置230がヨー角センサ応答20
2と比べて時間軸上オフセット遅れの発生原因になると
考える。
位置は次式(3)を用いて補正計算することができるレ
ーダ検知値補正手段をさらに備える。XRA=XRB+(車
速*sin(操舵角))*ΔT −−−(3)ただ
し、上記式(3)において、XRAは補正後の横位置、XR
Bは補正前の横位置、△Tはレーダ出力周期である。
した生データの横位置を修正した上で、上述したよう
に、トラッカフィルタのゲインを変更することによっ
て、レーダ出力の横位置応答性をさらに向上することが
できる。
位置のレーダ検知遅れT4は約0.3秒となり、さらに
改善できることがわかる。
置を修正した上で、上述したように、トラッカフィルタ
のゲインを変更する場合の動作フローチャートである。
できる操舵角センサや、ヨーレートセンサなどのセンサ
出力を入力して車両運動状態を検知し(ステップS9
0)、検知した車両運動状態が車線変更は否かを判定す
る(ステップS93)。
場合は、上記式(3)を用いて、ミリ波レーダで検知した
生データ220の横位置に対して補正を行う(ステップ
S94)。その後、ゲインを切り替え、トラッカフィル
タを用いて、この補正後のミリ波レーダ検知した生デー
タ220の平滑化処理を行う(ステップS95)。なお、
このステップS95においては、ステップS92で検知
した車速度を取り込む。
と判断した場合には、直接ステップS95に進み、平滑
化処理を行う。
及び相対速度を用いて、衝突可能性と衝突恐れがある場
合の回避方向を判定し、衝突可能性や衝突恐れがあると
きは、車間距離警報を発生させるとともに自動ブレーキ
を動作させる(ステップS96)。そして、衝突警報を発
しながら自動ブレーキを掛けても衝突恐れがある場合に
は、車線変更のための操舵を車両が自動的に行う(ステ
ップS97)。
m以上であれば、衝突恐れがないと判定することがで
き、車間距離警報と、自動ブレーキによる減速操作を中
止し(警報停止手段と、ブレーキ減速キャンセル手段と
をさらに備える)、自動操舵系では逆方向へ操舵し、通
常の直進走行状態へ戻る(ステップS99)。そして、処
理は終了する(ステップS100)。
ため、横位置が所定値以上となったことを早期に検出で
きることから、横位置が1.5m以上であれば衝突恐れ
がないと早期に判定でき、車間距離警報と、減速操作を
中止し、自動操舵系で逆方向へ操舵することができるも
のである。
判定に用いるためのヨーレートの変化量の状態量を示す
グラフである。この図10において、破線はヨーレート
を示し、実線はヨーレートの変化量を示す。
量は、通常のカープ路走行においても大きな出力がある
ため、車線変更か通常のカーブ路走行かの判定には適用
しにくい。
車線変更か否かの判断をヨーレートの状態量ではなく、
変化量で判断する自車両進路判定手段をさらに備える。
50の状態量を用いて、その大きさが6[deg/sec2]以
上にあるときには、車両の運動状態は通常の追従走行か
ら車線変更状態へ移行していると判定する。
には、フィルタゲインを通常走行より大とし、かつ、横
位置オフセットも補正することとしたが、フイルタゲイ
ンのみ大と変更することもできるし、フィルタゲインは
変更せず、横位置オフセットを補正するのみであって
も、横位置応答性を改善することができる。
ハードウエアの追加を伴うことなく、車両に搭載された
操舵角センサやジャイロセンサなどのセンサ応答を用い
て、車線変更する際の横位置検出速度が向上されたレー
ダ装置を実現することができる。
自動回避の機能説明図である。
リ波レーダ装置の概略構造と信号処理ブロックを示す図
である。
ある。
替できるフィルタの概略構成図である。
る。
すグラフである。
善された結果を示すグラフである。
改善するための動作フローチャートである。
量の例を示すグラフである。
Claims (11)
- 【請求項1】被測定物との縦距離、横位置、方位角度及
び相対速度のうち少なくとも1つを検出する車両用レー
ダ装置において、 自車両が進路変更挙動状態か否かを検出する進路変更挙
動状態検出手段と、 この進路変更挙動状態検出手段が、自車両が進路変更挙
動状態であることを検出したとき、レーダ装置の被測定
物検知応答速度を、進路変更挙動状態以外の走行状態よ
り大の値に変更する検知応答速度変更手段と、 を備えることを特徴とする車両用レーダ装置。 - 【請求項2】請求項1記載の車両用レーダ装置におい
て、上記検知応答速度変更手段は、被測定物との縦距
離、横位置及び相対速度のうち少なくとも1つに対し、
平滑化効果があるフィルタ処理を行うフィルタ処理手段
と、このフィルタ処理手段のゲインを大きくするフィル
タゲイン変更手段と有し、フィルタ処理手段のゲインを
大きくすることにより、被測定物検知応答速度を、進路
変更挙動状態以外の走行状態より大の値とすることを特
徴とする車両用レーダ装置。 - 【請求項3】請求項1記載の車両用レーダ装置におい
て、上記進路変更挙動状態検出手段は、ヨーレートまた
は横加速度センサ、操舵角センサ、操舵トルクセンサ、
ヨーレートセンサ、タイヤ圧力センサ、横加速度センサ
のうち、少なくとも一つを有し、そのセンサの出力に基
づいて、自車両の進路変更挙動状態を検出することを特
徴とする車両用レーダ装置。 - 【請求項4】請求項1記載の車両用レーダ装置におい
て、上記進路変更挙動状態検出手段は、操舵角速度変化
量またはヨーレート変化量である2次時間微分状態量に
相当する状態量を算出し、算出した状態量が所定レベル
を超えた場合に、自車両が進路変更挙動状態であると判
定する自車両進路判定手段を有することを特徴とする車
両用レーダ装置。 - 【請求項5】請求項1記載の車両用レーダ装置におい
て、上記進路変更挙動状態検出手段が自車両は進路変更
挙動状態であることを検出したとき、上記被測定物との
縦距離、横位置、方位角度及び相対速度のうちの少なく
とも1つを、自車の縦方向、横方向の運動量または車速
度を用いて補正するレーダ検知値補正手段を備えること
を特徴とする車両用レーダ装置。 - 【請求項6】請求項1記載の車両用レーダ装置におい
て、上記自車の縦方向運動量、横方向運動量の検出また
は車速度を、車速センサ、加速度センサ、または操舵角
センサの出力を用いて検出する自車横方向移動量検出手
段を備えることを特徴とする車両用レーダ装置。 - 【請求項7】請求項1記載の車両用レーダ装置におい
て、上記被測定物との横位置が自車の中心から所定値未
満であることを検出したとき、車間距離警報を発生し、
上記被測定物との横位置が自車の中心から所定値以上で
あることを検出したときには、上記車間距離警報を自動
停止することを特徴とする車両用レーダ装置。 - 【請求項8】請求項1記載のレーダ装置において、上記
被測定物との横位置が自車の中心から所定値未満である
ことを検出したとき、ブレーキによる減速制御を行い、
上記被測定物との横位置が自車の中心から所定値以上で
あることを検出したときには、上記ブレーキによる減速
制御を自動停止することを特徴とする車両用レーダ装
置。 - 【請求項9】被測定物との縦距離、横位置、方位角度及
び相対速度のうち少なくとも1つを検出する車両用レー
ダ装置において、 自車両が進路変更挙動状態か否かを検出する進路変更挙
動状態検出手段と、 上記進路変更挙動状態検出手段が自車両は進路変更挙動
状態であることを検出したとき、上記被測定物との縦距
離、横位置、方位角度及び相対速度のうちの少なくとも
1つを、自車の縦方向、横方向の運動量または車速度を
用いて補正するレーダ検知値補正手段と、 を備えることを特徴とする車両用レーダ装置。 - 【請求項10】被測定物との縦距離、横位置、方位角度
及び相対速度のうち少なくとも1つを検出する車両用レ
ーダ装置において、 自車両が進路変更挙動状態か否かを検出する進路変更挙
動状態検出手段と、 上記被測定物との横位置が自車の中心から所定値未満で
あることを検出したとき、車間距離警報を発生し、上記
被測定物との横位置が自車の中心から所定値以上である
ことを検出したときには、上記車間距離警報を自動停止
する警報停止手段と、 を備えることを特徴とする車両用レーダ装置。 - 【請求項11】被測定物との縦距離、横位置、方位角度
及び相対速度のうち少なくとも1つを検出する車両用レ
ーダ装置において、 自車両が進路変更挙動状態か否かを検出する進路変更挙
動状態検出手段と、 上記被測定物との横位置が自車の中心から所定値未満で
あることを検出したとき、ブレーキによる減速制御を行
い、上記被測定物との横位置が自車の中心から所定値以
上であることを検出したときには、上記ブレーキによる
減速制御を自動停止するブレーキ減速キャンセル手段
と、 を備えることを特徴とする車両用レーダ装置。
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