JP2003315337A - 還流型生化学反応装置 - Google Patents

還流型生化学反応装置

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JP2003315337A
JP2003315337A JP2002220604A JP2002220604A JP2003315337A JP 2003315337 A JP2003315337 A JP 2003315337A JP 2002220604 A JP2002220604 A JP 2002220604A JP 2002220604 A JP2002220604 A JP 2002220604A JP 2003315337 A JP2003315337 A JP 2003315337A
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Norito Kuno
範人 久野
Noritaka Uchida
憲孝 内田
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01LCHEMICAL OR PHYSICAL LABORATORY APPARATUS FOR GENERAL USE
    • B01L2400/00Moving or stopping fluids
    • B01L2400/08Regulating or influencing the flow resistance
    • B01L2400/084Passive control of flow resistance
    • B01L2400/086Passive control of flow resistance using baffles or other fixed flow obstructions

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハイブリダイゼーション反応を,効率良く均
一に行う還流型生化学反応装置を提供する。 【解決手段】 試料溶液を還流させる流路6,流入口
7,流出口8,整流のための突起部9が形成された板状
部材5と,プローブ基板1を保持するための凹部3が形
成された板状部材7を重ねて締結して結合体を形成し,
結合体を水平面に対して傾斜をつけて,配置し,流入口
7が流出口8の下側になるようする。流入口7より試料
溶液を送液し,試料溶液を流路に注入して,試料溶液を
還流する。 【効果】 還流による反応効率向上により,シグナル強
度の増強と反応時間の短縮が達成される。さらに,反応
が均一に進行するため,シグナル強度の定量性向上も達
成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,基板上に固定化さ
れたプローブと相互作用する生体分子を含む試料溶液を
還流させる流路を持つ還流型生化学反応装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ゲノムシーケンスプロジェクトの進展及
びドラフトシーケンス作製完了に伴い,遺伝子発現量の
変動解析及び蛋白質発現量の変動解析が,ポストゲノム
シーケンス時代の課題の1つとして注目されている。そ
のため,最近の分子生物学分野における研究では,遺伝
子の発現時期を解析するマイクロアレイ法や遺伝子の発
現部位や組織を解析するインサイチュウ(in situ)ハ
イブリダイゼーション法の重要性がますます高まってい
る。マイクロアレイ法やインサイチュウハイブリダイゼ
ーション法では,核酸,蛋白質,組織切片等を基板上に
固定化し,試料とプローブをハイブリダイゼーションさ
せることにより,試料中の核酸や蛋白質の変動を解析す
る。
【0003】一般に,これらのハイブリダイゼーション
反応は,試料またはプローブを固定した基板上にプロー
ブまたは試料を含むハイブリダイゼーション溶液を滴下
し,ハイブリダイゼーション溶液が蒸発しないようにカ
バーガラスで覆い,湿箱内や密閉されたカセット内にそ
の基板を置いて,長時間(12時間以上),基板を一定
温度に保持して行なわれている。
【0004】上記のハイブリダイゼーション反応を容易
に行うための反応装置がこれまでに開発されている。ハ
イブリダイゼーション溶液をカバーガラスで覆ったDN
Aマイクロアレイを保持して,ハイブリダイゼーション
反応を行う密閉型のカセットが知られている。
【0005】しかし,ハイブリダイゼーション溶液上に
カバーガラスを静置させて溶液を覆う場合に,カバーガ
ラスと基板上のDNAスポットとの接触により,DNA
スポットの部分的,又は,全体的な脱落が生じ,ハイブ
リダーゼーション後のスポット強度に影響を及ぼし,デ
ータの信頼性が低下する原因の1つとなっている。
【0006】そこで,ハイブリダイゼーション溶液上に
カバーガラスを静置させるのではなく,ハイブリダイゼ
ーション溶液を保持するための0.02mmの高さの空
間が,DNAマイクロアレイのスポット面上に形成され
るように設計されたカバーガラスがある。
【0007】しかし,上述のカセットやカバーガラスを
用いた場合には,ハイブリダイゼーション溶液の移動が
基板上で殆どなく,基板に固定化されたプローブと溶液
中の試料の衝突頻度が低く,ハイブリダイゼーション効
率自体は向上しない。そのため,ハイブリダイゼーショ
ン反応には長時間(12時間以上)を要し,また,不均
一なハイブリダイゼーションに起因するデータの信頼性
の問題,特に,低い再現性が,基板上に固定化されたプ
ローブに対しハイブリダイゼーションを行う際の課題の
1つとなっている。
【0008】従来,分子生物学の研究において実施され
てきた,メンブレンを試料固定支持体として用いたハイ
ブリダイゼーションでは,ハイブリダイゼーション溶液
の振盪,攪拌により,ハイブリダイゼーション時間の短
縮やハイブリダイゼーションシグナルの均一化の効果が
得られることが良く知られている。そのため,現在で
は,メンブレンを用いたハイブリダイゼーションでは,
シーソー式やローラーボトル式の溶液振盪機能,又は,
攪拌機能を持つハイブリダイゼーションオーブンが広く
用いられている。
【0009】上述の基板上に固定化された生体分子に対
するハイブリダイゼーションに於いても,ハイブリダイ
ゼーション溶液の振盪機能,又は,攪拌機能を有し,反
応時間の短縮化やハイブリダイゼーションの均一化を目
的としたハイブリダイゼーション装置が近年開発されて
いる。このような装置として,組織切片に適用されるin
situハイブリダイゼーション反応用装置(米国特許第5
650327号)がある。この装置は,試薬の自動分注機能に
加え,独自の液体カバースリップとエアーミキサーによ
り,組織切片が固定化されたスライドガラス上でハイブ
リダイゼーション溶液の攪拌を行い,ハイブリダイゼー
ション反応の高効率化を実現している。
【0010】DNAマイクロアレイ用のハイブリダイゼ
ーション装置として,米国特許第6238910号に記載の装
置がある。この装置では,反応槽内のハイブリダイゼー
ション溶液を,空気によりアジテーション(液の往復震
盪)することにより,ハイブリダイゼーションの反応性
を向上させている。また,同様な液の往復震盪を行う装
置もある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来技術の,ハイブリ
ダイゼーション溶液の震盪機能,撹拌機能を持つハイブ
リダイゼーション装置は,震盪,攪拌を行わない装置と
比較して,ハイブリダイゼーション効率が向上する点で
は有効である。しかし,上述の米国特許第5650327号で
は,エア噴射による反応溶液の撹拌は,スライド中央部
では良好であるが,スライドガラスの周辺部では良好で
ないおそれがある。そのため,スライドガラス全面に試
料またはプローブが固定化される場合,特にDNAマイ
クロアレイの場合には,スライドガラス周辺部でのハイ
ブリダイゼーションが不均一になるおそれがある。
【0012】また,上述の米国特許第6238910号や液の
往復震盪を行う装置のように,ハイブリダーゼーション
溶液を往復震盪をさせる場合には,ハイブリダーゼーシ
ョン溶液内に一旦気泡が,混入したり発生すると,気泡
が溶液中に常に存在した状態でハイブリダイゼーション
反応を行うことになる。この溶液中に存在する気泡は,
不均一なハイブリダイゼーションを引き起こす主要な原
因の1つとなっている。均一なハイブリダイゼーション
行うために,ハイブリダイゼーション溶液中の気泡を捕
捉し除去することが課題となっている。
【0013】また,従来の装置では,アジテーション用
ポンプを装備した1個のメインコントロール部により,
複数個の反応槽が制御されているが,反応槽の数は一定
であり任意の数に変更できない。しかし,実際の検査実
験では,検査対象の試料の数は,実験毎に異なる場合が
多く,必ずしも装備されている反応槽の数と一致しない
ため,検査対象の試料の数の変化に柔軟に対応すること
が難しい。
【0014】本発明の目的は,基板上に固定化された生
体分子に対するハイブリダイゼーション反応を,効率良
く均一に行う還流型生化学反応装置を提供することにあ
る。
【0015】本発明の他の目的は,検査対象の試料の数
の変化に柔軟に対応できる還流型生化学反応装置を提供
することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】還流型生化学反応装置で
は,試料中の検査対象物質と選択的に結合するプローブ
が固定され相互に分離する複数の区画を具備する基板
(プローブ基板)を使用する。基板は第1の板状部材に
保持される。第2の板状部材には,検査対象物質とプロ
ーブとを結合させるのに必要な試薬と試料とを含む試料
溶液を流入させる流入口と,試料溶液を流出させる流出
口とが形成されている。試料溶液を還流させる流路は,
第1の板状部材に保持された基板のプローブが固定され
た面と第2の板状部材との間に形成される。試料溶液を
還流させるポンプは,第1の板状部材又は/及び第2の
板状部材と一体化して配置される。第1の板状部材と第
2の板状部材が水平面に対して傾斜を持つように配置さ
れ,流入口が流出口の下方に配置される。ポンプにより
試料溶液を下方から流路に流入させ流出口から流出させ
て試料溶液の還流を行なう。試料溶液の還流を行ないな
がら,検査対象物質とプローブとを結合させる反応を行
う。また,流路にある試料溶液内に気泡が混入したり発
生した場合に備え,気泡を捕捉するための部位を配置し
ておく。更に上記目的は、基板のプローブが固定された
面と第2の板状部材との間に形成され内部流路と、試料
溶液を還流させるための還流路を形成するべく内部流路
と流入口及び流出口を介して連結された外部流路とを設
け、かつ第2の板状部材において流入口が流出口の下方
になるよう配置することによっても達成される。
【0017】上記の構成により,気泡を混入させること
なく,試料溶液を流路に導入し試料溶液を還流させるこ
とができる。還流による反応効率向上により,シグナル
強度が増強され,反応時間も短縮され,さらに,反応が
均一に進行するため,シグナル強度の定量性も向上す
る。こように,検査対象物質とプローブとの結合反応,
例えば,ハイブリダイゼーション反応を,効率良く均一
に行なうことができる。
【0018】検査対象物質を,(1a)1本鎖又は2本
鎖核酸,(2a)抗体,(3a)抗原,(4a)レセプ
タ,(5a)リガンド,(6a)酵素,(7a)基質,
(8a)核酸,である時,(1a)〜(8a)にそれぞ
れ対応して,(1b)核酸,(2b)抗原,(3b)抗
体,(4b)リガンド,(5b)リセプタ,(6b)基
質,(7b)酵素,(8b)ペプチド核酸,がプローブ
として固定されたプローブ基板を使用することができ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下,本発明の実施例を図面を参
照して詳細に説明する。
【0020】図13は,本発明の実施例の還流型生化学
反応装置に使用される基板上のプローブが固定化される
区画の配列を説明する平面図である。図13では区画3
0の配列の一部を示し,相互に分離する区画30が基板
上にx,y方向に配置されている。64は円形の区画3
0の直径を示し,65,66,67は区画30の中心間
隔を示す。プローブを固定した区画30の大きさは直径
約100μmから350μmである。プローブ基板1は
板状であり,大きさは22mm×75mm,厚さは1.
0mmから2.0mmである。プローブ基板1には,プ
ローブが固定される区画30が最大約15000個形成
できる。以下の実施例で使用したプローブ基板1は,ガ
ラスにより構成され,大きさは22mm×75mm,厚
さは1.0mmである。区画30の直径64は約350
μmである。各区画の中心間隔65,66はx,y方向
に約600μmであり,またy方向には5区画毎に2m
mの間隔67をおいている。以下の実施例の説明では,
プローブとして1本鎖核酸を使用して,この1本鎖核酸
に相補結合する1本鎖核酸を試料とする場合を例にとり
説明する。なお,1本鎖の突出端をもつ2本鎖核酸を検
査対象物質とする場合も,以下の実施例を適用できる。 実施例1:図1は,本発明の実施例1の還流型生化学反
応装置の構成を示す図である。図1(A)は斜視図,図
1(B)はA―A’断面図,図1(C)B―B’断面図
である。
【0021】図2は,本発明の実施例1の還流型生化学
反応装置で使用する,プローブ基板を保持する第1の板
状部材の構成を示す図である。図2(A)は平面図,図
2(B)はA―A’断面図,図2(C)はB―B’断面
図である。
【0022】図3は,本発明の実施例1の還流型生化学
反応装置で使用する,プローブ基板を保持する第2の板
状部材の構成を示す図である。図3(A)は平面図,部
分拡大平面図,図3(B)はA―A’断面図,図3
(C)はB―B’断面図,図3(D)はC―C’断面図
である。
【0023】本発明の実施例1の還流型生化学反応装置
は,板状部材(第1の板状部材)2,板状部材(第2の
板状部材)5,プローブ基板1,加熱冷却ユニット1
1,O―リング4,10から構成される。
【0024】本発明の実施例1の還流型生化学反応装置
では,試料溶液を還流させる流路6,流入口7,流出口
8,整流のための突起部9が形成された板状部材5と,
プローブ基板1を保持するための凹部3が形成された板
状部材7を重ねて締結して結合体を形成する。この結合
体を水平面に対して傾斜をつけて配置し(水平面からお
よそ5度から90度が効果的であり、45度から90度
がより望ましい),流入口7が流出口8の下側になるよ
うする。流入口7より試料溶液を送液し,試料溶液を流
路に注入して,試料溶液を還流する。
【0025】図2に示すように,板状部材2は,凹部3
の周辺部に配置されたO―リング4を挾んでプローブ基
板1を受け入れ,プローブ基板1を保持する凹部3を持
つ。凹部3の底部の大きさは25mm×77mm,凹部
3の深さは1.2mmである。
【0026】図3に示すように,板状部材5は,プロー
ブ基板1との間に検査対象物質とプローブとを結合させ
るのに必要な試薬と試料を含む試料溶液を流す流路6を
形成し,板状部材5を貫通し試料溶液を流路に流入させ
る流入口7,板状部材5を貫通し試料溶液を流路に流出
させる流出口8,流路6における溶液の流れを一様にな
るよう制御するための六角形の突起部9を持つ。プロー
ブ基板1との間に形成される流路6の大きさは18mm
×68mm,深さは100μmである。流入口7,流出
口8は内径1mmの形状を持つ。突起部9は,流入口
7,流出口8の各中心を結ぶ線に対称に配置される。流
入口7,流出口8の各中心を結ぶ方向に平行な方向での
突起部9の底部の長さは7mm,流入口7,流出口8の
各中心を結ぶ方向に垂直な方向での突起部9の底部の長
さは1.2mm,突起部9の流路6での最大高さは,1
00μmである。
【0027】図1(B),図1(C)に示すように,凹
部3の周辺部に配置されたO―リング4を挾んで板状部
材2に受け入れられ保持されたプローブ基板1のプロー
ブが固定された面に,板状部材5の流路6の底面に配置
されたO―リング10が来るように,板状部材2と板状
部材5を重ね合わせ,図示しない締結部材により,板状
部材2と板状部材5とを固定して,板状部材2と板状部
材5との結合体を形成する。
【0028】即ち,プローブ基板1は,板状部材2と板
状部材5により形成される空間に,O―リング4,10
を介して保持される。この結果,プローブ基板1のプロ
ーブが固定された面と板状部材2の流路6との間に,試
料溶液を保持する流路,又は,試料溶液を還流させる流
路が,板状部材2と板状部材5との結合体の内部に形成
される。
【0029】プローブ基板1のプローブが固定された面
の流路6の深さは,20μmから250μm程度にする
のが好適であった。この間隔は形成された流路の全体に
わたり一定である。板状部材2と板状部材5との結合体
を水平面に対して傾斜させて配置し,流入口7が流出口
8の下側となるように配置する。
【0030】板状部材2又は/及び板状部材5に,流路
の温度制御のための加熱冷却ユニット11を装着する。
図1は,板状部材2に加熱冷却ユニット11を装着した
例を示す。
【0031】図示しない送液ポンプを用いて,試料溶液
を流入口7から流路に流入させ流出口8から試料溶液を
流出させて,流路に試料溶液を還流させる。流路に於け
る試料溶液の還流の速度は,例えば,50μL/分であ
る。
【0032】図4は,本発明の実施例1の還流型生化学
反応装置の流路での液流の様子を説明する図である。図
4(a)に示す流入口7から青色色素液を毎分約50μ
Lで送液し,送液の開始から0.5分毎に3.5分まで
色素液の流れを観察したところ,図4(c)〜図4
(g)に示すように,流れていく色素液のなす先端の面
(太い白線で示す円弧状の面)50,51,52,5
3,54は,送液時間1.0〜3.0分に対応して,流
入口7の側(流路下側)からほぼ一様に,平行に流出口
8の側(流路上側)へ移動することを確認した。また,
突起部9を配置することにより,配置しない場合に比較
して,青色色素液の流れが平均化された。更に,流路に
青色色素液を還流することにより,流路内に存在した空
気,青色色素液の流入口7からの流入中に発生した気
泡,及び,還流中に発生した気泡は,流路内に留まるこ
となく,上側に位置する流出口8より流路外に排出され
ることを確認した。
【0033】流入口7を流出口8より下側に配置し,突
起部9を設けて試料溶液を還流することで,流路内での
液の流れを均一にでき,また不均一なハイブリダイゼー
ション反応を引き起こす原因の1つである気泡の流路へ
の混入を抑制し,流路内からの気泡の除去を行うことが
できた。
【0034】図5は,本発明の実施例1の還流型生化学
反応装置を使用し,基板1にプローブとしてDNAを固
定化したDNAマイクロアレイに対して試料溶液を還流
させてハイブリダイゼーションを行ない得られた結果例
を示す図である。
【0035】図6は,比較例として撹拌,還流をしない
反応装置を使用し,図5と同じDNAマイクロアレイを
用いて,ハイブリダイゼーションを行ない得られた結果
例を示す図である。使用したDNAマイクロアレイは,
(配列1)を持つ30塩基の合成DNA(プローブ)の
異なる3つの濃度(1,2.5,5μmol/L)の溶液
を,図13に示すような区画の配置でガラス基板上に各
濃度について5点を1セットとしてスポット(合計15
区画)した後,共有結合により固定化したものである。
合成DNAをスライドガラスに固定する方法は,ネイチ
ャーバイオテクノロジー 18,(2000年)第43
8頁から第441頁(Nature Biotechnology 18 (200
0), PP438-441)にあるOkamotoらの方法に従い,スライ
ドガラスをマレイミド基で修飾し,このマレイミド基と
合成DNAの5‘末端のチオール基との架橋による共有
結合により行なった。
【0036】図14は,本発明の実施例1に於いて,ハ
イブリダイゼーション反応の後,蛍光強度を計測したD
NAマイクロアレイ上の区画(合計45区画)が位置する
領域A1,A2,A3,B1,B2,B3,C1,C
2,C3の,ガラス基板上での概略位置を説明する図で
ある。領域A1(プローブ濃度5μmol/L),領域A
2(2.5μmol/L),領域A3(1μmol/L)は,
流入口7,流出口8の各中心に対応するガラス基板1上
の位置を結ぶ中心線から右側に位置し,L1=350m
m,L2=68mm,L3=650mm,L4=62m
mである。領域B1(プローブ濃度5μmol/L),領
域B2(2.5μmol/L),領域B3(1μmol/L)
は上記の中心線から左側に位置し,L5=420mm,
L6=25mmである。領域C1(プローブ濃度5μmo
l/L),領域C2(2.5μmol/L),領域C3(1
μmol/L)においては,L7=470mm,L8=6
8mmである。なお,流入口7及び流出口8の基板上で
の位置は,L9,L10=66mmの位置に相当する。
また,L11=75mm,L12=22mmである。 (配列1) 5’CAAGCTTATCGATACCGTCGACC
TCGAGGG3’ 固定化した合成DNAに相補的な(配列2)を持ち,テ
キサスレッド(TexasRed)で蛍光標識された合成DNA
(検査対象物質)を用いて,(配列1)を持つDNAが
固定化されたDNAマイクロアレイに対しハイブリダイ
ゼーションを行った。 (配列2) 5’CCCTCGAGGTCGACGGTATCGAT
AAGCTTG3’ ハイブリダイゼーションは,検査対象物質であるDNA
の濃度を0.01μmol/Lに設定し,40°Cで1時
間,検査対象物質とハイブリダイゼーションに必要な試
薬を含む試料溶液を約50μL/分で還流して行った。
【0037】
【0038】比較例として,試料溶液の撹拌、還流を行
わない反応装置を用いて,DNA濃度を0.01μmol
/Lに設定し,40°Cで6時間のハイブリダイゼーシ
ョンを行った。
【0039】ハイブリダイゼーション後,図14に示す
DNAマイクロアレイ上の領域A1,A2,A3,B
1,B2,B3,C1,C2,C3の区画(合計45区
画)に於いて,蛍光標識を励起して発生する蛍光を測定
した。図5,図6に於いて,縦軸は蛍光強度(機器単
位)を示し,横軸はスポットしたプローブ溶液の基準濃
度(μmol/L)を示す。
【0040】図15は,ハイブリダイゼーションを行な
う際に、本発明の実施例1の還流型生化学反応装置を使
用して試料溶液を還流した場合(図5)と,別に準備し
た反応装置を用いて、前記試料溶液を還流しなかった場
合(図6)において、それぞれ各スポット領域に於て得
られた蛍光強度の平均値と標準偏差及び,相対標準偏差
を示す図である。
【0041】図5,図6,図15の結果から次のことが
明らかになった。試料溶液の還流を行なう方法では,ハ
イブリダイゼーション時間が比較例の1/6であるのに
も関わらず,(1)検出される蛍光強度が比較例の約2
倍以上に増強され,かつ(2)蛍光強度のばらつきが比
較例の約1/2以下に低下した。さらに,(3)スポッ
トDNA濃度に依存した検出蛍光強度の直線性が向上し
た。この結果から,試料溶液の還流によるハイブリダイ
ゼーション効率,再現性及び定量性の向上を確認でき
た。 実施例2:図7は,本発明の実施例2であり,送液ポン
プを具備する還流型生化学反応装置の構成を示す,図1
(B)に対応する位置での断面図である。送液ポンプ1
3を板状部材2,又は,5と一体化して,試料溶液の注
入,及び,試料溶液の還流を行なう。プローブ基板1を
保持し,流入口7が流出口8に対し下側になるよう水平
面に対して傾斜をつけて配置する。流入口7と流出口8
を繋ぐように流路12を形成する。送液を行なうポンプ
13,流路切り替えスイッチ14,及び,気泡を捕捉す
る部位15を流路12内に配置する。
【0042】気泡を捕捉する部位15の流入口が,重力
方向で,部位15の流出口より上方に配置されるので,
試料溶液中の気泡は,部位15から流出することなく捕
捉される。試料溶液を保持する試料槽16を流路切り替
えスイッチ14を介して流路12に連結する。試料溶液
を試料槽16に注入した後,流路切り替えスイッチ14
を操作し,試料槽16と流路12を連通させる。
【0043】送液ポンプ13により,試料槽16内の試
料溶液を流路12内に導入し,流入口7より,板状部材
2と板状部材5との結合体の内部に形成される流路に試
料溶液を吸入させる。板状部材2と板状部材5との結合
体の内部に形成される流路内,及び,流路12が,試料
溶液により充分満たされた後,流路切り替えスイッチ1
4により,試料槽16と流路12の連通を切断し,結合
体の内部に形成される流路と流路12により閉鎖した液
循環系を形成させ,所定の時間,及び,流速で試料溶液
の循環を行う。液循環系での試料溶液の流れる方向を,
図中に矢印で示した。
【0044】このように,送液を行なうポンプと試料
槽,及び,流路切り替えスイッチを使用することによ
り,単独でも反応装置を稼動させることができ,検査対
象の試料の数の変化に柔軟に対応することが可能とな
る。 実施例3:図8は,本発明の実施例3であり,洗浄液槽
と廃液槽を具備する還流型生化学反応装置の構成を示
す,図1(B)に対応する位置での断面図である。図7
に示す構成に加えて,プローブと検査対象物質との反応
後,プローブ基板,流路の洗浄を行なう洗浄液を収納す
る洗浄液槽と,洗浄の廃液を収納する廃液槽が配置され
る。図8では,一例として,それぞれ1個の洗浄液槽1
7と廃液槽20を配置した場合を示すが,配置する洗浄
液の数と廃液槽の数は任意に設定できる。
【0045】以下,図8に従って装置の動作を説明す
る。反応終了後,洗浄液槽17を流路切り替えスイッチ
19により流路18と連結する。次に,流路切り替えス
イッチ14により,流路18を流路12と連通させる。
また,そのとき,流路切り替えスイッチ14により廃液
槽20が流路を介し流出口8と連通するようにしてお
く。洗浄液槽17に洗浄液を注入する。
【0046】送液ポンプ13により,洗浄液を洗浄液槽
17から流入口7を通って板状部材2と板状部材5との
結合体の内部に形成される流路6に流入させ,プローブ
と検査対象物質との反応終了後の洗浄を行う。反応終了
後の試料溶液及び洗浄液は廃液槽20に導入し保持させ
る。プローブと検査対象物質との反応終了に続いて連続
的に,洗浄液の流入を行うことができるので,洗浄過程
のマニュアル操作による洗浄操作の不均一さを排除で
き,より信頼性の高いハイブリダイゼーション結果を得
ることができる。 実施例4:図9は,本発明の実施例4の還流型生化学反
応装置に於いて,図3に示した板状部材5に形成する突
起部9の他の構成例について説明する図である。図9
(A)は第2の板状部材に形成される六角形の突起部9
の配置を示す平面図,図9(B)はA―A’断面図であ
る。
【0047】図9では,図3に示す突起部9が流入口7
近傍に放射状に配置される。突起部9は,流入口7,流
出口8の各中心を結ぶ線に対称に配置される。
【0048】図10は,図3に示す六角形の突起部9を
代えた,他の突起部9の構成例について説明する図であ
る。図10(A)は線状の突起部9が流路全面に複数個
平行に形成された場合を示す平面図,図10(B)はA
―A’断面図,部分拡大断面図である。複数の線状の突
起部は,流入口7,流出口8の各中心を結ぶ線に対称に
配置される。流入口7,流出口8の各中心を結ぶ方向に
平行な方向での線状の突起部9の底部の長さは約60m
mである。また,流入口7,流出口8の各中心を結ぶ方
向に垂直な方向での線状の突起部9の底部の長さは約
2.0mmである。線状の突起部9の底面からの最大高
さ61は,底面から基板面までの深さ60よりも小さ
く,深さ60の2分の1より大きくなるように設定す
る。
【0049】図11では,図10に示す線状の突起部9
を,液流入口7と流出口8とに連結して構成した例を示
す図である。図11(A)は平面図,図11(B)はA
―A’断面図,部分拡大断面図を示す。突起部9の底面
からの最大高さ63は,底面から基板までの深さ62よ
りも小さく,その2分の1より大きくなるように設定す
る。なお,図10,図11において配置する突起部9の
形状や高さ,及び,配置する位置は任意に設定できる。
【0050】基板上に固定化されたプローブの配置は,
固定化するスポット数やプローブの種類により異なる。
特にスポット数が多い場合には,スポット面が基板の大
部分を占め,突起部9を設置するため基板上の領域が限
定される場合がある。このような場合に,図9のように
放射状にし設置面積を少なくすることで限定された基板
上領域内に設置可能となる。また,図10,図11に示
すように,突起部の上面又は上部が基板表面に接触しな
い様に突起部の高さを設定することにより,流路全面に
整流のための突起部を形成することが可能となり,基板
上の非スポット領域(区画30が配置されていない領
域)の面積に関わらず突起部を配置し,溶液の整流を行
うことが可能となる。 実施例5:図12は,本発明の実施例5の還流型生化学
反応装置に於いて,第2の板状部材に複数個形成される
流入口,流出口の配置例を示す平面図である。図1,図
3に示す構成では,板状部材5に,流入口7,流出口8
をそれぞれ1個形成した例を示したが,図12に示す構
成では,板状部材5に,流入口7,流出口8をそれぞれ
4個形成している。それぞれ対向する流入口7と流出口
8の中心を結ぶ線は平行である。なお,図10では,一
例として,流入口7,流出口8をそれぞれ4個が平行に
形成しているが,形成する流入口7,流出口8の数は任
意で良い。流入口,流出口を複数個配置することによ
り,突起部の有無に関わらず,反応流路内の流れを均一
にすることが可能となり,ハイブリダイゼーション効率
の向上,シグナル強度のばらつきを低減出来る。
【0051】
【発明の効果】本発明の還流型生化学反応装置によれ
ば,基板上に固定化されたプローブと相互作用する生体
分子を含む試料溶液を流路に還流させることにより,反
応効率の向上によるシグナル強度の増大と,反応時間の
短縮ができる。また,均一な試料溶液の還流と試料溶液
からの気泡除去により,反応を均一にでき,シグナル強
度のばらつきを低下できる。また,本発明の還流型生化
学反応装置を複数個を使用する場合に,各還流型生化学
反応装置に送液ポンプと温度制御ユニットを配置するこ
とにより,検査対象の試料の数の変化に柔軟に対応して
実験を実行できる。
【配列表】 SEQUENCE LISTING 〈110〉 HITACHI,LTD. 〈120〉 Circulating Type Biochemical Reaction Apparatus 〈130〉 H0201063A 〈150〉 JP 2002-045573 〈151〉 2002-02-22 〈160〉 2 〈210〉 1 〈211〉 30 〈212〉 DNA 〈213〉 Artificial Sequence 〈220〉 〈223〉 DNA probe. 〈400〉 1 caagcttatc gataccgtcg acctcgaggg 30 〈210〉 2 〈211〉 30 〈212〉 DNA 〈213〉 Artificial Sequence 〈220〉 〈223〉 DNA complementary with DNA probe defined by SEQ. No.1. 〈400〉 2 ccctcgaggt cgacggtatc gataagcttg 30 配列表フリーテキスト (1)配列番号1の配列に関する他の関連する情報の記
載 DNAプローブ。 (2)配列番号2の配列に関する他の関連する情報の記
載 配列番号1で規定されるDNAプローブに相補なDN
A。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の還流型生化学反応装置の構
成を示す図。
【図2】本発明の実施例1の還流型生化学反応装置で使
用する,プローブ基板を保持する第1の板状部材の構成
を示す図。
【図3】本発明の実施例1の還流型生化学反応装置で使
用する,プローブ基板を保持する第2の板状部材の構成
を示す図。
【図4】本発明の実施例1の還流型生化学反応装置の流
路での液流の様子を説明する図。
【図5】本発明の実施例1の還流型生化学反応装置にD
NAマイクロアレイをセットして試料溶液を還流させて
ハイブリダイゼーションを行ない得られた結果例を示す
図。
【図6】試料溶液の撹拌,還流をしない反応装置を使用
して、図5に用いたものと同様のDNAマイクロアレイ
のハイブリダイゼーションを行ない得られた結果例を示
す図。
【図7】本発明の実施例2であり,送液ポンプを具備す
る還流型生化学反応装置の構成を示す断面図。
【図8】本発明の実施例3であり,送液ポンプと洗浄液
槽と廃液槽を具備する還流型生化学反応装置の構成を示
す断面図。
【図9】本発明の実施例4の還流型生化学反応装置に於
いて,第2の板状部材に形成される整流のための突起部
の配置を示す図。
【図10】本発明の実施例4の還流型生化学反応装置に
於いて,第2の板状部材に形成される整流のため複数の
線状の突起部の配置を示す図。
【図11】本発明の実施例4の還流型生化学反応装置に
於いて,第2の板状部材に形成される整流のため複数の
線状の突起部の配置の他の例を示す図。
【図12】本発明の実施例5の還流型生化学反応装置に
於いて,第2の板状部材に複数個形成される流入口,流
出口の配置例を示す平面図。
【図13】本発明の実施例の還流型生化学反応装置に使
用されるプローブ基板上の区画の配置を説明する平面
図。
【図14】本発明の実施例1に於いて,蛍光検出を行っ
たプローブがスポットされた領域A1〜A3,B1〜B
3,C1〜C3の概略位置を説明する図。
【図15】本発明の実施例1に於いて,ハイブリダイゼ
ーションを行なう際に試料溶液を,還流させた場合(図
5),還流させない場合(図6)にそれぞれ各スポット
領域に於て得られた蛍光強度の平均値と標準偏差及び,
相対標準偏差を示す図。
【符号の説明】 1…プローブ基板,2…第1の板状部材,3…プローブ
基板を保持する凹部,4,10…O―リング,5…第2
の板状部材,6…プローブ基板と第2の板状部材の間に
形成される流路,7…流入口,8…流出口,9…突起
部,11…加熱冷却ユニット,12…流路,13…送液
ポンプ,14,19…流路切り替えスイッチ,15…気
泡を捕捉する部位,16…試料槽,17…洗浄液槽,1
8…流路,20…廃液槽,30…区画,50,51,5
2,53,54…色素液の先端の面,60,62…底面
から基板面までの深さ,61,63…突起部の高さ,6
4…区画30の直径,65,66,67…区画30の中
心間隔,A1,A2,A3,B1,B2,B3,C1,
C2,C3…プローブが固定された区画,L1〜L8…
プローブが固定された区画の位置,L9,L10…流入
口及び流出口の位置,L11…ガラス基板の垂直方向長
さ,L12…ガラス基板の水平方向長さ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 37/00 102 G01N 37/00 102

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料中の検査対象物質と選択的に結合する
    プローブが固定され相互に分離する複数の区画を具備す
    る基板と,前記基板を保持する第1の板状部材と,前記
    検査対象物質と前記プローブとを結合させるのに必要な
    試薬と前記試料を含む試料溶液を流入させる流入口と,
    前記試料溶液を流出させる流出口とを具備する第2の板
    状部材と,前記第1の板状部材に保持された前記基板の
    プローブが固定された面と前記第2の板状部材との間に
    形成され,前記試料溶液を還流させる流路とを有し,前
    記第1の板状部材及び前記第2の板状部材が水平面に対
    して傾斜を持つように配置され,前記流入口が前記流出
    口の下方に配置され,前記試料溶液を下方から前記流路
    に流入させ前記流出口から流出させて前記試料溶液の還
    流を行ない,前記検査対象物質と前記プローブとを結合
    させる反応を行うことを特徴とする還流型生化学反応装
    置。
  2. 【請求項2】試料中の検査対象物質と選択的に結合する
    プローブが固定され相互に分離する複数の区画を具備す
    る基板と,前記基板を保持する第1の板状部材と,前記
    検査対象物質と前記プローブとを結合させるのに必要な
    試薬と前記試料とを含む試料溶液を流入させる流入口
    と,前記試料溶液を流出させる流出口とを具備する第2
    の板状部材と,前記第1の板状部材に保持された前記基
    板のプローブが固定された面と前記第2の板状部材との
    間に形成され,前記試料溶液を還流させる流路と,前記
    第1の板状部材又は/及び前記第2の板状部材と一体化
    して配置され,前記試料溶液を還流させるポンプとを有
    し,前記第1の板状部材と前記第2の板状部材が水平面
    に対して傾斜を持つように配置され,前記流入口が前記
    流出口の下方に配置され,前記試料溶液を下方から前記
    流路に流入させ前記流出口から流出させて前記試料溶液
    の還流を行ない,前記検査対象物質と前記プローブとを
    結合させる反応を行うことを特徴とする還流型生化学反
    応装置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の還流型生化学反応装置に
    於いて,前記流路を加熱又は/及び冷却する温度制御手
    段を有することを特徴とする還流型生化学反応装置。
  4. 【請求項4】請求項2に記載の還流型生化学反応装置に
    於いて,前記流出口から前記流入口に至る流路に,前記
    試料溶液中で発生した気泡を捕捉する部位を有すること
    を特徴とする還流型生化学反応装置。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の還流型生化学反応装置に
    於いて,前記気泡を捕捉する部位の流入口が,前記気泡
    を捕捉する部位の流出口より上方に配置されることを特
    徴とする還流型生化学反応装置。
  6. 【請求項6】請求項2に記載の還流型生化学反応装置に
    於いて,前記流出口から前記流入口に至る流路に,少な
    くとも1つの流路切替え手段を有することを特徴とする
    還流型生化学反応装置。
  7. 【請求項7】請求項2に記載の還流型生化学反応装置に
    於いて,前記流出口から前記流入口に至る流路に連結さ
    れ,溶液を保持する少なくとも1つの容器を有すること
    を特徴とする還流型生化学反応装置。
  8. 【請求項8】請求項2に記載の還流型生化学反応装置に
    於いて,前記第2の板状部材の前記試料溶液と接触する
    面に,前記流路での前記試料溶液の流れを制御する突起
    部が形成されることを特徴とする還流型生化学反応装
    置。
  9. 【請求項9】請求項8に記載の還流型生化学反応装置に
    於いて,前記突起部が,前記流入口の近傍に形成される
    ことを特徴とする還流型生化学反応装置。
  10. 【請求項10】請求項8に記載の還流型生化学反応装置
    に於いて,前記第2の板状部材の前記試料溶液と接触す
    る面に,線状の複数の前記突起部が形成されることを特
    徴とする還流型生化学反応装置。
  11. 【請求項11】請求項2に記載の還流型生化学反応装置
    に於いて,前記第2の板状部材の前記試料溶液と接触す
    る面と前記基板の前記プローブが固定され面との間隔が
    一定であることを特徴とする還流型生化学反応装置。
  12. 【請求項12】請求項11記載の還流型生化学反応装置
    に於いて,前記間隔が20μmから250μmであるこ
    とを特徴とする還流型生化学反応装置。
  13. 【請求項13】請求項2に記載の還流型生化学反応装置
    に於いて,前記検査対象物質が,1本鎖又は2本鎖核
    酸,抗体,抗原,レセプタ,リガンド,酵素である時,
    前記プローブがそれぞれ,核酸又はペプチド核酸,抗
    原,抗体,リガンド,リセプタ,基質であることを特徴
    とする還流型生化学反応装置。
  14. 【請求項14】試料溶液中の検査対象物質に特異的に結
    合する少なくとも1つのプローブが固定された基板を保
    持するための第1の板状部材と、前記試料溶液を内部流
    路に流入させるための少なくとも1つの流入口と前記試
    料溶液を前記内部流路から流出させるための少なくとも
    1つの流出口とを具備する第2の板状部材と、前記試料
    溶液を還流させるための還流路を形成するために、前記
    内部流路と前記流入口及び前記流出口を介して連結され
    た少なくとも1つの外部流路を有し、前記内部流路は前
    記基板の前記プローブが固定された面と前記第2の板状
    部材との間に形成され、前記第2の板状部材においては
    前記流入口が前記流出口の下方に配置されたことを特徴
    とする還流型生化学反応装置。
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