JP2003314737A - 電磁弁 - Google Patents

電磁弁

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JP2003314737A
JP2003314737A JP2002119648A JP2002119648A JP2003314737A JP 2003314737 A JP2003314737 A JP 2003314737A JP 2002119648 A JP2002119648 A JP 2002119648A JP 2002119648 A JP2002119648 A JP 2002119648A JP 2003314737 A JP2003314737 A JP 2003314737A
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plunger
attraction force
electromagnetic
valve
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JP2002119648A
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Koichi Takanishi
孝一 高西
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Toyoda Koki KK
Original Assignee
Toyoda Koki KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 励磁されることで電磁吸引力が作用して
移動する移動部材に、効率良く、安定した充分な電磁吸
引力が供給される電磁弁を提供する。 【解決手段】 略円筒形のプランジャ20(移動部材)
の軸方向の一端から弁部3の方向の他端に向けて、プラ
ンジャ20の外周部の径方向に対向する2箇所に作動油
が流通する通路20aが設けられている。通路20a
は、プランジャ20のテーパ部20cの手前まで設けら
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ソレノイド部の励
磁によりソレノイド部に設けられている移動部材を移動
させることでソレノイド部に接続された弁体を変位させ
る電磁弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両に装備された自動変速機等
には電磁弁が設けられている。例えば、図4に示すよう
に、電磁弁のソレノイド部102が励磁されると(コイ
ル117に所定値の電流が流されると)、コア112に
電磁吸引力が生じてプランジャ120に作用し、プラン
ジャ120がコア112に吸引される。そして、プラン
ジャ120は、コイル117に流される電流値に対応す
る所定量、図4において下方向に変位する。プランジャ
120は、シャフト124を介して弁体(図示していな
い。)を変位させる。すなわち、弁体に設けられた図略
のバネの力と平衡するようにプランジャ120が所定量
変位することで、弁体が同量変位し、電磁弁は作動油の
供給圧を変化させることができる。プランジャ120、
コイル117、シャフト124は、ケース104の中に
収容されている。そして、ケース104の空間149、
160、162、163には、作動油が充填されてい
る。作動油は、プランジャ120が移動する際に振動抑
制作用(ダンピング作用)を付与する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように作動油が充
填されたケース104の中をプランジャ120が移動す
る場合、例えば、低温時には作動油の粘性が高くなるた
めプランジャ120が作動油の抵抗を受けて応答性が低
下する。そこで、図4に示すように、プランジャ120
には、その外表面の径方向に対向する2箇所に通路12
0aが設けられている。各通路120aは、プランジャ
120の軸方向の一方の端面からテーパ面が形成されて
いる他方の端面120bまで貫通している。これによ
り、作動油が、空間149、160、162、163及
び通路120aの間を移動することが容易になってい
る。しかしながら、テーパ面が形成されている他方の端
面120bに通路120aにより切り欠き部が形成され
るが、この端面120bは、ソレノイド部102が励磁
された時に電磁吸引力が作用する。このため、端面12
0bに通路120aにより切り欠き部が形成されること
による電磁吸引力の低下及び電磁吸引力のバラつき等の
問題があった。そこで、本発明は、ソレノイド部が励磁
されることで電磁吸引力が作用して移動する移動部材
に、効率良く、安定した充分な電磁吸引力を発生させる
ことができるようにした電磁弁を提供することを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するため
に、請求項1に記載の発明は、ソレノイド部と、ソレノ
イド部の軸方向に接続された弁体とを備え、ソレノイド
部は、作動油が充填されている収納部材の中に、励磁さ
れることで弁体の方向に移動可能に設けられている移動
部材を備え、移動部材には、移動部材の移動によって収
納部材内に充填されている作動油が流通する通路が外表
面の長手方向に設けられている電磁弁であって、移動部
材の軸方向の一端から弁体の方向の他端に向けて設けら
れている前記通路は、磁気吸引力を受ける先端部外表面
を残して形成されていることを特徴とする電磁弁であ
る。請求項1に記載の電磁弁によれば、移動部材に設け
られている作業油が流通する通路は、磁気吸引力を受け
る先端部外表面を残して形成されている。そこで、励磁
されることで電磁吸引力が作用する移動部材の端部に、
通路による切り欠き部が形成されることによる電磁吸引
力の低下及び電磁吸引力のバラつきを防止することがで
きる。これにより、移動部材に、効率良く、安定した充
分な電磁吸引力を発生させることができる。
【0005】また、請求項2に記載の発明は、ソレノイ
ド部と、ソレノイド部の軸方向に接続された弁体とを備
え、ソレノイド部は、作動油が充填されている収納部材
の中に収納され励磁されることで電磁吸引力を発生する
中空の吸引部材と、吸引部材に発生した電磁吸引力で吸
引され弁体の方向に移動可能に設けられている移動部材
と、吸引部材の中空部に挿通され移動部材の動きを弁体
に伝える軸部とを備え、 移動部材には、外周部分の所
定の位置に軸方向に、移動部材の移動によって収納部材
内に充填されている作動油が流通する通路が設けられて
いる電磁弁であって、 移動部材の軸方向の一端から弁
体の方向の他端に向けて設けられている前記通路は、吸
引部材から電磁吸引力が作用する他端部の外周部を残し
て形成されていることを特徴とする電磁弁である。請求
項2に記載の電磁弁によれば、移動部材に設けられてい
る作業油が流通する通路は、吸引部材から電磁吸引力を
受ける他端側の外周部を残して形成されている。そこ
で、励磁されることで電磁吸引力が作用する移動部材の
他端側の外周部に、通路による切り欠き部が形成するこ
とによる電磁吸引力の低下及び電磁吸引力のバラつきを
防止することができる。これにより、移動部材に、効率
良く、安定した充分な電磁吸引力を発生させることがで
きる。好ましくは請求項3に記載されるように、移動部
材の他端に形成されるテーパ部に切り欠きを形成しない
ようにしたので、テーパ部への切り欠き形成による吸引
特性の劣化を防止できる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施の形態
を、図1〜図3を用いて説明する。まず、図1を用いて
電磁弁1の構成及び動作について説明する。図1の縦断
面図に示すように、本実施の形態の電磁弁1は、ソレノ
イド部2と、そのソレノイド部2の一端に設けられた弁
部3とから構成されている。なお、この電磁弁1に対す
る以下の説明では、ソレノイド部2側を基端側(図1に
おいて上側)とし、弁部3側を先端側(図1において下
側)とする。
【0007】ソレノイド部2のケース(収納部材)4
は、同ケース4を所定の箇所で屈曲させた際にその屈曲
後の復元力が極めて小さい性質を有する磁性体(例え
ば、鉄等の金属)により、円筒状に形成されている。ケ
ース4の基端側には内筒5が同軸上に設けられており、
基端側でこの内筒5と連結されて同内筒5との間に収容
空間6が形成されている。ケース4の基端側には、その
かしめ部(折り曲げ部)をかしめることにより円板状の
キャップ7が固定され、このキャップ7によってケース
4の基端側が閉塞されている。
【0008】ケース4の先端側にはその内面全体に規制
部としての段部8が形成されている。その段部8よりも
先端側は、内径が拡大されたかしめ部9となっている。
ケース4には、先端から段部8を超えて基端側へその軸
方向に沿って延びる切欠部10が形成されている。
【0009】ケース4の先端側には、筒状のコア12が
同コア12自身及びその中空部13をケース4と同軸と
なるように設けられている。コア12は、コイル17の
内周に挿入される筒部12aと、その筒部12aの先端
側に設けられ、ケース4のかしめ部9の内面とほぼ同形
状の断面円形状に形成された圧入部としてのフランジ部
14とから構成されていて、フランジ部14の基端側端
面の外周部が前記切欠部10が形成された部分を除きそ
のほぼ全周に亘って前記段部8に当接されている。フラ
ンジ部14の先端側端面とコア12の先端側端面とは面
一に形成されていて面一端面15を形成している。ま
た、フランジ部14の外径は、前記かしめ部9の内径に
比べて若干大きく形成されていて、コア12はそのフラ
ンジ部14においてケース4に圧入された状態で設けら
れている。従って、前記コア12はケース4に圧入され
た状態で、前記段部8にフランジ部14が当接した位置
がケース4内における保持位置とされている。
【0010】また、コア12のフランジ部14には、そ
の先端側の外周部にケース4の内側へ傾斜するテーパ部
16が形成され、このテーパ部16の傾斜に沿って前記
かしめ部9が内側へ屈曲されている。このため、フラン
ジ部14の外周部が、テーパ部16の傾斜面において、
屈曲されたかしめ部9によって押圧される。この押圧力
によって、前記ケース4内に保持されたコア12のフラ
ンジ部14がかしめ部9によって押さえ込まれ、それに
より、コア12は前記保持位置で固定される。つまり、
かしめ部9のテーパ部16に沿って屈曲している部分に
よって固定部が構成されている。
【0011】ケース4内において、コア12の外周側の
前記収容空間6には絶縁部材のボビン(コイル収納部
材)17aにワイヤーが巻かれたコイル17が設けられ
ている。従って、コイル17の内周側にコア12の筒部
が挿入された状態に配置されている。コイル17とコア
12のフランジ部14との間には、コイル17がガタつ
くのを防止し、且つシール機能をも有するフィルタ18
が設けられている。このフィルタ18は弾性材料にて形
成されており、押しつぶされた状態で設けられている。
また、図2に示すように、前記コイル17に電流を供給
するための配線が前記切欠部10を介してコイル17よ
り導出され、その配線と外部機器とを接続するためのコ
ネクタ部19が前記切欠部10に対応する箇所のケース
4外に設けられている。
【0012】一方、コア12の基端側には、柱状のプラ
ンジャ20が設けられている。このプランジャ20は若
干の隙間を有して前記内筒5に挿通され、その軸方向に
移動可能とされている。そして、前記コイル17の励磁
に基づき、コア12の基端部に設けられたヨーク部21
に発生する電磁吸引力がプランジャ20(プランジャ2
0の端面20b)に作用し、プランジャ20はコア12
側へ引き寄せられるようになっている。
【0013】プランジャ20の基端部には、その中央部
に突起部22が形成されていて、外周縁部が前記キャッ
プ7とともにケース4の一端にかしめ固定された円板状
のディスクスプリング23に前記突起部22が取り付け
られている。ディスクスプリング23の中央部には嵌合
孔が形成されており、この嵌合孔に前記突起部22が挿
入取り付けされ、それによって、プランジャ20が支持
されている。
【0014】コア12の中空部13には、コア12の両
端から突出するシャフト24が、コア12と同軸となる
ように挿通されている。このシャフト24の基端部は前
記プランジャ20に形成された取付用凹部25に打ち込
み挿入されて同プランジャ20に連結されている。な
お、コア12内には軸受ブッシュ26が設けられ、この
軸受ブッシュ26によりシャフト24が支持されてい
る。従って、一体的に構成されたシャフト24及びプラ
ンジャ20は、その両端部がそれぞれブッシュ26及び
ディスクスプリング23を介してコア12及びケース4
に支持されることとなる。
【0015】また、シャフト24には、コア12に当接
してプランジャ20のコア12側への移動を規制するス
トッパ27が設けられている。プランジャ20の前記キ
ャップ7側への移動は、プランジャ20がキャップ7と
当接することにより規制される。従って、プランジャ2
0及びシャフト24は、プランジャ20がキャップ7と
当接した位置(図1において一点鎖線で示す中心線の右
側)と、ストッパ27がコア12と当接した位置(同左
側)との間で、軸方向に移動可能とされている。
【0016】一方、前記弁部3は、筒状のスリーブ31
と、同スリーブ31に収容された弁体としてのスプール
32とから構成されている。スリーブ31の基端側端面
は、前記コア12の面一端面15に当接されている。ス
リーブ31には前記面一端面15とかしめ部9の先端と
の間に配置される円形状の鍔部33が設けられている。
鍔部33はスリーブ31の基端に設けられている。鍔部
33の外径はコア12のフランジ部14の外径とほぼ同
径に形成されて、スリーブ31の基端側端面がコア12
の面一端面15に当接した状態で、前記かしめ部9をコ
ア12のフランジ部14に形成されたテーパ部16の傾
斜に沿って内側へ屈曲させたときに、同かしめ部9が鍔
部33のスリーブ31先端側にある外周角部34に当接
する径とされている。そして、その鍔部33の外周角部
34でさらにそのかしめ部9を内側に屈曲させて、鍔部
33がかしめ着されている。これにより、スリーブ31
が、その基端側端面をコア12の面一端面15に当接さ
せた状態で固定される。
【0017】また、スリーブ31は、段階的に径の大き
くなる第1の摺動孔35、第2の摺動孔36及びばね収
容孔37が基端側から順に形成されている。これら各孔
35〜37は、前記ケース4、前記コア12及び前記プ
ランジャ20と同軸上を延びるように形成されている。
【0018】前記第1の摺動孔35と前記第2の摺動孔
36との境界部分に対応するスリーブ31には環状溝3
8が形成され、この環状溝38内に連通する図示しない
フィードバックポートがスリーブ31に形成されてい
る。第2の摺動孔36に対応するスリーブ31には、基
端側から順に供給ポート39、出力ポート40及び排出
ポート41が形成されている。第2の摺動孔36とばね
収容孔37との境界部分に対応するスリーブ31には、
ばね収容孔37からのドレンを排出するドレン用ポート
42が形成されている。また、前記ばね収容孔37には
その内周面に形成されたネジ溝43に螺着するプラグ4
4が設けられている。
【0019】なお、出力ポート40の出力圧を環状溝3
8内にフィードバックするため、図示しないフィードバ
ック流路がスリーブ31に形成されている。前記スプー
ル32は前記シャフト24と同軸上に延びるように形成
され、その基端がシャフト24の先端部と当接されてい
る。スプール32の先端部には、前記プラグ44との間
にばね45が設けられており、スプール32はそのばね
45によりその基端側へ常時付勢されている。そのた
め、前記コイル17に電流が流されておらず非励磁状態
の場合、スプール32、シャフト24及びプランジャ2
0は、同プランジャ20が前記キャップ7に当接した状
態で保持されている。そして、コイル17に電流が流さ
れて励磁されると、スプール32はシャフト24及びプ
ランジャ20の移動に伴って先端側へ移動する。
【0020】また、スプール32には、前記第1の摺動
孔35に対応する第1のランド46と、前記第2の摺動
孔36に対応する第2のランド47及び第3のランド4
8とがそれぞれ基端側から先端側に向かって順に設けら
れている。第1のランド46及び第2のランド47は両
者が対向する端面が、前記環状溝38内に面して設けら
れている。また、第2のランド47及び第3のランド4
8は両者が対向する端面が、それぞれ前記供給ポート3
9及び前記排出ポート41に対応して設けられている。
前記コイル17が非励磁状態の場合には、第2のランド
47の前記端面と供給ポート39との間に隙間が形成さ
れていて、排出ポート41は第3のランド48によって
閉塞されている。そして、コイル17が励磁されてスプ
ール32が先端側へ移動するにつれて第2のランド47
の前記端面と供給ポート39との間の隙間が減少し、第
3のランド48の前記端面と排出ポート41との間に隙
間が形成される。このように、スプール32の変位によ
って、第2のランド47及び第3のランド48の相対向
する端面と供給ポート39及び排出ポート41との間の
隙間が適宜変更され、両ポートの間にある出力ポート4
0から出力される圧力が制御される。
【0021】なお、上述のとおり、この電磁弁1ではケ
ース4、コア12、プランジャ20、シャフト24、ス
リーブ31及びその各孔35〜37、スプール32等は
全て同軸上に設けられている。また、スリーブ31の基
端側に、同スリーブ31の基端側端面がコア12の面一
端面15に当接されることで油貯留室49が形成され、
コア12の中空部13、プランジャ20の周囲及びプラ
ンジャ20とキャップ7との間に形成された空間60に
作動油が充填されている。そして、軸受ブッシュ26の
両端の空間を連通するようにコア12の内孔面に形成さ
れた連通溝12a及びプランジャ20に形成された通路
20aを介して作動油が流通して、プランジャ20の動
作にダンピング作用を付与している。作業油の流通に関
するプランジャ20の構成の詳細は後述する。
【0022】さて、以上のように構成された電磁弁1で
は、コイル17の非励磁状態において供給ポート39に
作動油を供給すると、その作動油は第2のランド47の
第3のランド48と相対向する端面と供給ポート39と
の間に形成された隙間及び第2の摺動孔36を介して出
力ポート40に至り、同出力ポート40から出力され
る。このとき、供給された作動油はその圧力が前記隙間
に応じた制御圧に制御されて出力される。
【0023】コイル17を励磁すると、プランジャ20
がコア12側へ引き寄せられることにより前記ばね45
の付勢力に抗してスプール32が変位する。その結果、
第2のランド47の前記端面と供給ポート39との間の
隙間が次第に小さくなる。逆に、第3のランド48の第
2のランド47と相対向する端面と、その第3のランド
48によって当初閉塞されていた排出ポート41との間
に隙間が形成され、その隙間が次第に大きくなる。この
ため、出力ポート40の制御圧は次第に小さくなる。
【0024】また、出力ポート40の制御圧は、図示し
ないフィードバック流路を介して環状溝38内に導入さ
れる。そして、この制御圧は、第1のランド46及び第
2のランド47の両者がそれぞれ対向する端面に作用す
る。このため、第1のランド46と第2のランド47と
の面積差の推力がばね45に対向して作用する。
【0025】すなわち、この電磁弁1では、コイル17
に流す電流の大きさに応じて作用するプランジャ20を
引き寄せる力(プランジャ20に作用する電磁吸引力
(図3に示すF))と、ばね45による付勢力と、フィ
ードバックされた制御圧による力とのバランスによっ
て、制御圧をコイル17に通電された電流値に応じた圧
力となるように制御している。
【0026】次に、図2、図3を用いて、作業油の流通
に関するプランジャ20の構成の詳細について説明す
る。図2に示すように、プランジャ20は円筒形であ
り、先端側にはテーパ部20cが設けられている。この
テーパ部20cは、コア12のヨーク部21から磁気吸
引力を受けるプランジャ20の先端部外表面に形成され
ている。また、プランジャ20には、外周部分の径方向
に対向する2箇所に通路20aが設けられている。通路
20aは、プランジャ20の基端側の端面に開口し、か
つ、この端面から先端側の端面20bに向けて、テーパ
部20cの手前まで形成されている(寸法N)。すなわ
ち、各通路20aはテーパ部20cまでは開口しないよ
うにテーパ部20cを残して形成されているので、その
長さNは基端側の端面から先端側の端面20bまでの長
さ(寸法M)よりも短い。なお、図2において寸法L
は、テーパ部20cによるプランジャ20の径の減少分
である。このように通路20aが形成されたプランジャ
20によれば、ソレノイド部2は、コイル17に電流が
流されることで励磁され、プランジャ20に電磁吸引力
Fが作用する。この場合、プランジャ20の端面20b
に通路20aによる切り欠き部がなくなることで、電磁
吸引力が作用する面が増え、安定した充分な電磁吸引力
が供給される。そして、図3に示すように、プランジャ
20がコア12に吸引されて移動すると、以下のように
作動油が流通する。
【0027】弁部3に貯留している作動油が、軸受ブッ
シュ26の外周面を縦断して形成された連通溝12a→
空間63→油貯留室49→空間62及び通路20a→空
間60に流通する。ここで、図3に示すように、プラン
ジャ20のテーパ部20cの位置には通路20aが設け
られていないが、ケース4の内筒5と、コア12とプラ
ンジャ20によって形成される空間62があるため、作
動油の抵抗による応答性には問題がない構成となってい
る。すなわち、プランジャ20が移動する際に作業油が
流通することで、作業油によるダンピング作用が確保で
きる。上記説明では、通路20aはテーパ部20cまで
開口しないように、あるいはテーパ部20cを残して形
成される旨述べたが、この記述における「開口しないよ
うに」とか「残して」の意味は、実態的な磁気吸引力低
下が生じなければ前記テーパ部20cに通路20aが若
干かかっていても差し支えないものである。
【0028】本発明は、実施の形態の構成及び動作に限
定されるものではない。通路20aの断面形状は、例え
ば、角型、半円型等のいずれでもよい。また、通路20
aが設けられている位置は、作業油の流通ができて、プ
ランジャ20の端面20bに達していなければよい。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
電磁弁によれば、励磁されることで電磁吸引力が作用す
る移動部材の先端部外表面を残して通路を形成したの
で、通路が形成されることによる電磁吸引力の低下及び
電磁吸引力のバラつきを防止することができる。これに
より、移動部材に、効率良く、安定した充分な電磁吸引
力を発生させることができる。また、請求項2に記載の
電磁弁によれば、吸引部材(ヨーク部21)から電磁吸
引力が作用する移動部材の他端部の外周部を残して通路
を形成したので、通路による切り欠き部が形成されるこ
とによる電磁吸引力の低下及び電磁吸引力のバラつきを
防止することができる。これにより、移動部材に、効率
良く、安定した充分な電磁吸引力を発生させることがで
きる。好ましくは請求項3のように、磁気飽和そやすい
テーパ部を通路形成範囲から残したので、吸引力の低下
のみならず吸引力がバラつくといった問題が解消され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電磁弁1の実施の形態の縦断面図であ
る。
【図2】ソレノイド部2の非励磁状態の拡大縦断面図で
ある。
【図3】ソレノイド部2の励磁状態の拡大縦断面図であ
る。
【図4】従来のソレノイド部102の非励磁状態の拡大
縦断面図である。
【符号の説明】
1 電磁弁 2 ソレノイド部 3 弁部 4 ケース 12 コア 20c テーパ部 20 プランジャ 20a 通路 20b 端面 24 シャフト

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ソレノイド部と、ソレノイド部の軸方向
    に接続された弁体とを備え、ソレノイド部は、作動油が
    充填されている収納部材の中に、励磁されることで弁体
    の方向に移動可能に設けられている移動部材を備え、移
    動部材には、移動部材の移動によって収納部材内に充填
    されている作動油が流通する通路が外表面の長手方向に
    設けられている電磁弁であって、 移動部材の軸方向の一端から弁体の方向の他端に向けて
    設けられている前記通路は、磁気吸引力を受ける先端部
    外表面を残して形成されていることを特徴とする電磁
    弁。
  2. 【請求項2】 ソレノイド部と、ソレノイド部の軸方向
    に接続された弁体とを備え、 ソレノイド部は、作動油が充填されている収納部材の中
    に収納され励磁されることで電磁吸引力を発生する中空
    の吸引部材と、吸引部材に発生した電磁吸引力で吸引さ
    れ弁体の方向に移動可能に設けられている移動部材と、
    吸引部材の中空部に挿通され移動部材の動きを弁体に伝
    える軸部とを備え、 移動部材には、外周部分の所定の位置に軸方向に、移動
    部材の移動によって収納部材内に充填されている作動油
    が流通する通路が設けられている電磁弁であって、 移動部材の軸方向の一端から弁体の方向の他端に向けて
    設けられている前記通路は、吸引部材から電磁吸引力が
    作用する他端部の外周部を残して形成されていることを
    特徴とする電磁弁。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の電磁弁において、前
    記移動部材の電磁吸引力が作用する他端部の外周部はテ
    ーパ形状とされていることを特徴とする電磁弁。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007154947A (ja) * 2005-12-02 2007-06-21 Denso Corp ソレノイドバルブ

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