JP2003314653A - ボールねじ - Google Patents

ボールねじ

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JP2003314653A
JP2003314653A JP2002121077A JP2002121077A JP2003314653A JP 2003314653 A JP2003314653 A JP 2003314653A JP 2002121077 A JP2002121077 A JP 2002121077A JP 2002121077 A JP2002121077 A JP 2002121077A JP 2003314653 A JP2003314653 A JP 2003314653A
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JP
Japan
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ball
screw
rolling
circulation path
path
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JP2002121077A
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English (en)
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Eiji Hayashi
栄治 林
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NSK Ltd
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NSK Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボール転動路を転動したボールがボール循環
路に入る際にボール循環路内面に衝突することを防止し
て低騒音化および低振動化を図ることのできるボールね
じを提供する。 【解決手段】 ボール循環路形成部材の方向変更部17
2,173をナット13に貫設された方向変更部挿入孔
21,22に挿入してボール循環路18を形成したボー
ルねじにおいて、ボール循環路形成部材とボール転動路
16との境目部分において、ボール循環路内面18aの
一部をボール転動路16を転動するボール15の外形軌
跡面15aの一部と一致させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転運動を直線運
動に或は直線運動を回転運動に変換する手段として工作
機械等に用いられるボールねじに関する。
【0002】
【従来の技術】ボールねじのボールを循環させる方式に
は、外部循環方式と内部循環方式とがあり、前者の方式
としては、例えば、ボール循環部品としてリタ一ンチュ
ープを使用したリターンチューブ式ボールねじが知られ
ている。このリターンチューブ式ボールねじは、エンド
キャップ式ボールねじのように、ナットの内部にボール
循環路を形成しなくてもよいため、構造の簡素化やコス
トの低減等を図ることができるが、ねじ軸とナットの両
ボールねじ溝間に形成されたボール転動路を転動するボ
ールをリターンチューブのタング部に衝突させてボール
の進行方向をねじ軸の軸方向に対して直角方向に変更し
ているため、騒音の発生やボール及びリターンチューブ
のタング部の損傷等を引き起こす可能性がある。
【0003】そこで、タング部へのポールの衝突を回避
するために、図14に示されるように、ボールBの掬い
上げ角度を小さくしてポールを循環させる方式のボール
ねじか提案されている。ここで、ボールの掬い上げ角度
とは、図15に示されるように、ねじ軸BSとナットN
の両ボールねじ溝間を転動するボールBの中心軌道L B
とリターンチューブTの中心線LTとの交点PCにおける
中心軌道LBの接線LPと、リターンチューブTの中心線
Tとのなす角度αをいう。例えば、掬い上げ角度αが
0°となる場合とは、前記接線LPと前記中心線LTとが
なす角度が0°であり、この場合の掬い上げは、所謂、
接線掬い上げと呼ばれるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、リター
ンチューブ等のボール循環路形成部材内に形成されるボ
ール循環路の孔径は、ボールの詰まり現象等を回避する
ために、通常、ボールの直径よりも例えば1.1〜1.
2倍程度大きく形成されている。このため、ボールの掬
い上げ角度を0°にすると、ナットに形成されたボール
ねじ溝とボール循環路との接続部分に図14に示すよう
な段部Sが生じ、この段部Sによってボールがボール循
環路の内面に衝突する可能性がある。特に、高速運転時
には、ボール転動路からボール循環路に入ったボールが
遠心力のため、上記段部によってボール循環路の内面に
衝突し、騒音や振動の発生原因となる可能性があった。
【0005】また、このような課題をリターンチューブ
式ボールねじで解決しようとした場合には、構造が複雑
になったり、加工が困難であったり、部品点数が多くな
るなどの問題があった。そこで本発明は、このような問
題点に着目してなされたものであり、ボール転動路を転
動したボールがボール循環路に入る際にボール循環路内
面に衝突することを防止して低騒音化および低振動化を
図ることのできるボールねじを提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のボールねじは、外周面に第1のボールね
じ溝を有するねじ軸と、このねじ軸の外周面と対向する
内周面に第2のボールねじ溝を有するナットと、前記第
1及び第2のボールねじ溝間に形成されたボール転動路
を転動する多数のボールと、前記ボール転動路を転動す
るボールの進行方向を変更する方向変更部を有するボー
ル循環路形成部材とを備えてボール循環路を形成したボ
ールねじであって、前記ボール循環路形成部材と前記ボ
ール転動路との境目部分において、前記ボール循環路内
面の一部を、前記ボール転動路を転動する前記ボールの
外形軌跡面の一部と一致させたことを特徴とする。
【0007】このような構成であると、ボールの掬い上
げ角度を小さくしても、また高速回転時もボール転動路
を転動したボールがボール循環路に入る際にボール循環
路内面に衝突することを防止できるので、ボールねじの
低騒音化と低振動化を図ることができる。この場合、請
求項2記載の発明のように、ボール循環路の中心線はボ
ール転動路との境目部分でねじ軸の軸方向と直角方向に
対して第1及び第2のボールねじ溝のリード角分だけ傾
斜していることが望ましく、このような構成とすること
により、ボール転動路からボール循環路にボールが入る
際にボール循環路の内面にボールが衝突することをさら
に防止することができる。
【0008】また、請求項3記載の発明のように、ボー
ルの掬い上げ角度を0〜15°にしたボールねじにおい
ては、方向変更部へのボールの衝突角度を小さくし、衝
突を和らげることができるという効果が得られる。さら
に、請求項4記載の発明のように、各ボール間に保持ピ
ースまたはその連結体を設けることにより、ボール同士
の衝突や競り合いに起因する騒音の発生やボールの摩耗
等を抑制することができるとともに、保持ピースまたは
その連結体の引っ掛かりを防止できる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1乃至図10は本発明の第1の
実施形態を示すもので、図1は本発明の第1の実施形態
に係るボールねじ10の側面図である。同図に示される
ように、本発明の第1の実施形態に係るボールねじ10
はねじ軸11を備えており、このねじ軸11の外周面に
は第1のポールねじ溝12が形成されている。また、ボ
ールねじ10は円筒状のナット13を備えており、この
ナット13の内周面には第2のボールねじ溝14(図2
参照)が形成されている。
【0010】上記第1及び第2のポールねじ溝12,1
4は互いに対向しており、これらの両ボールねじ溝1
2,14間には、図2に示されるように、転動体として
の多数のボール15が配設されている。これらのボール
15はねじ軸11又はナット13の一方が軸芯回りに回
転するとボールねじ溝12,14間に形成された螺旋状
のボール転動路16(図3参照)を転動するようになっ
ており、ボール転動路16を転動した各ボール15は、
ボール循環路形成部材17によりナット13の外部に形
成されたボール循環路18を通って元の位置に戻される
ようになっている。
【0011】ボール循環路形成部材17は、図4乃至図
6に示されるように、プレート状のボール戻し部171
を有しており、このボール戻し部171は取付ネジ1
9,20(図1参照)によりナット13の側面に取り付
けられている。また、ボール循環路形成部材17はボー
ル転動路16を転動するボール15の進行方向を変更す
る柱状の方向変更部172,173を有しており、これ
らの方向変更部172,173はナット13に貫設され
た方向変更部挿入孔21,22(図3参照)に挿入され
ている。
【0012】図7は図2のA部を拡大して示す図であ
り、同図に示されるように、ボール循環路形成部材17
内に形成されたボール循環路18の両端部分はその中心
線L18をねじ軸11の軸方向と直角方向に対してボール
ねじ溝12,14のリード角θ分だけ傾斜させて方向変
更部172,173内に形成されている。図8は図7の
VIII−VIII線に沿う矢視断面図であり、同図に示される
ように、ボール15がボール循環路18からボール転動
路16に戻される際には、ボール15がボールねじ溝1
4の肩部14aに衝突する可能性があるので、本実施形
態では図中斜線で示される部分に面取りが施されてい
る。また、ナット13の内周面に形成されたボールねじ
溝14の溝面中央部には、研削時の逃げ溝25が形成さ
れている。さらに、ボール循環路18の内面18aの一
部とボール転動路16を転動するボール15の外形軌跡
面15aの一部は、ボール転動路16とボール循環路1
8との境目部でPO点で一致している。なお、図8中C
Pはボール15とボールねじ溝14との接触点、O15
ボール15の中心軌跡、O18はボ−ル循環路18の中
心、POはねじ軸11上のボール15の最も外側となる
点で、ボール15とボール循環路18の接触点を示して
いる。
【0013】図9は図2のB部を拡大して示す図であ
り、同図に示されるように、各ボール15間には保持ピ
ース24が設けられている。この保持ピース24はボー
ル15の直径よりも小さい直径で円盤状に形成されてお
り、各保持ピース24の両端面には、図10に示される
ように、転動体接触面24a,24bが形成されてい
る。
【0014】図11は図3のC部を拡大して示す図であ
り、同図に示されるように、ボール15の直径をdw、
ボール循環路18の孔径をd、ボール転動路16を転動
するボール15の中心O15からねじ軸11の中心O11
での距離をDとすると、前記方向変更部挿入孔21,2
2は、ボール循環路18の中心線L18がねじ軸11の中
心O11からD−((d−dw)/2)の距離だけ離れた
地点O18に位置するようにナット13内に貫設されてい
る。また、ボール循環路18はポール15の掬い上げ角
度αがα=0〜15°となる角度で方向変更部172,
173内に形成されている。
【0015】このように、ボール循環路18の中心線L
18がねじ軸11の中心O11からD−((d−dw)/
2)の距離だけ離れた地点に位置するように方向変更部
挿入孔21,22をナット13に設けると、ボール転動
路16とボール循環路18との境目部においてボール循
環路内面18aの一部がボール転動路16を転動するボ
ール15の外形軌跡面15aの一部とPO点にて一致す
る。これにより、ボール転動路16を転動したボール1
5がボール循環路18に入る際にボール転動路16とボ
ール循環路18との境目部分で不安定な状態となり、遠
心力によりボール循環路18の内面に衝突したりするこ
とがないので、ボールねじ10の低騒音化と低振動化を
図ることができる。
【0016】また、上述した実施形態では、方向変更部
172,173内のボール循環路18の中心線L18がね
じ軸11の軸方向と直角方向に対してボールねじ溝1
2,14のリード角θ分だけ傾斜しているため、ボール
転動路16からボール循環路18にボール15が入る際
にボール循環路18の内面にボール15が衝突すること
をさらに防止することができる。
【0017】さらに、上述した実施形態ではボール15
の掬い上げ角度αをα=0〜15°としたボールねじに
て実現したことにより、方向変更部172,173への
ボール15の衝突を和らげることができる。また、上述
した実施形態では各ボール15間に保持ピース24を設
けたことにより、ボール同士の衝突や競り合いが保持ピ
ース24によって回避されるため、騒音の発生やボール
の摩耗等を防止することができる。さらに、第2のボー
ルねじ溝14とボール循環路18との接続部分でボール
15が不連続に移動し難くなっているため、保持ピース
24の引っ掛かりを防止できる。
【0018】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れるものではない。たとえば、上述した第1の実施形態
ではボール18の遠心力のみを考慮してボール外形軌跡
面15aとボール循環路内面18aをPO点で一致させ
たが、軸方向のボール15の慣性を考慮してボール外形
軌跡面15aのP1点で一致させてもよい。また、ボー
ル循環路形成部材17のボール戻し部171をプレート
状に形成したが、図12及び図13に示す第2の実施形
態のように、ボ一ル循環路形成部材17の方向変更部1
72,173をデフレクターピースとし、またボール戻
し部171を管状に形成したものでもよいし、あるいは
ボ一ル循環路形成部材全体を管状に形成したものでもよ
い。
【0019】また、上述した第1の実施形態では保持ピ
ース24を各ボール間に各々独立して設けたが、保持ピ
ース同士が連結された連結体を用いてもよい。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、ボール転動路を転動したボールがボール循環路
に入る際にボール循環路内面に衝突することを防止して
ボールねじの低騒音化および低振動化を図ることができ
る。請求項2の発明に係るボールねじによれば、上述し
た効果に加え、ボール転動路からボール循環路にボール
が入る際にボール循環路の内面にボールが衝突すること
をさらに防止することができる。
【0021】請求項3の発明に係るボールねじによれ
ば、請求項1に係る発明の効果に加え、方向変更部への
ボールの衝突を和らげることができるという効果が得ら
れる。請求項4の発明に係るボールねじによれば、請求
項1に係る発明の効果に加え、ボール同士の衝突や競り
合いに起因する騒音の発生やボールの摩耗等を抑制する
ことができるとともに、保持ピース又はその連結体の引
っ掛かりを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るボールねじの側面図
である。
【図2】図1に示すボールねじの軸方向断面図である。
【図3】図1に示すボールねじの径方向断面図である。
【図4】図1に示すボール循環路形成部材の平面図であ
る。
【図5】図4に示すボール循環路形成部材の側面図であ
る。
【図6】図4に示すボール循環路形成部材の背面図であ
る。
【図7】図2のA部を拡大して示す図である。
【図8】図7のVIII−VIII線に沿う矢視断面図である。
【図9】図2のB部を拡大して示す図である。
【図10】図9に示す保持ピースの断面図である。
【図11】図3のC部を拡大して示す図である。
【図12】本発明の第2の実施形態に係るボールねじの
側面図である。
【図13】図12に示すボールねじの断面図である。
【図14】ボールの掬い上げ角度を0°にした場合のリ
ターンチューブ式ボールねじの断面図である。
【図15】ボールの掬い上げ角度を説明するための図で
ある。
【符号の説明】
10 ボールねじ 11 ねじ軸 12 第1のボールねじ溝 13 ナット 14 第2のボールねじ溝 14a 肩部 15 ボール 15a ボール転動路を転動するボールの外形軌跡面 16 ボール転動路 17 ボール循環路形成部材 171 ボール戻し部 172,173 方向変更部 18 ボール循環路 18a ボール循環路内面 19,20 取付ネジ 21,22 方向変更部挿入孔 24 保持ピース 24a,24b 転動体接触面 25 逃げ溝
【手続補正書】
【提出日】平成14年4月26日(2002.4.2
6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】図11は図3のC部を拡大して示す図であ
り、同図に示されるように、ボール15の直径をdw、
ボール循環路18の孔径をd、ボール転動路16を転動
するボール15の中心O15からねじ軸11の中心O11
での距離をDとすると、前記方向変更部挿入孔21,2
2は、ボール循環路18の中心線L18がねじ軸11の中
心O11からD−((d−dw)/2)の距離だけ離れた
地点O18に位置するようにナット13内に貫設されてい
る。また、ボール循環路18はール15の掬い上げ角
度αがα=0〜15°となる角度で方向変更部172,
173内に形成されている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図14
【補正方法】変更
【補正内容】
【図14】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図15
【補正方法】変更
【補正内容】
【図15】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面に第1のボールねじ溝を有するね
    じ軸と、このねじ軸の外周面と対向する内周面に第2の
    ボールねじ溝を有するナットと、前記第1及び第2のボ
    ールねじ溝間に形成されたボール転動路を転動する多数
    のボールと、前記ボール転動路を転動するボールの進行
    方向を変更する方向変更部を有するボール循環路形成部
    材とを備えてボール循環路を形成したボールねじであっ
    て、 前記ボール循環路形成部材と前記ボール転動路との境目
    部分において、前記ボール循環路内面の一部を、前記ボ
    ール転動路を転動する前記ボールの外形軌跡面の一部と
    一致させたことを特徴とするボールねじ。
  2. 【請求項2】 前記ボール循環路の中心線は、前記ボー
    ル転動路との境目部分で前記ねじ軸の軸方向と直角方向
    に対して前記第1及び第2のボールねじ溝のリード角分
    だけ傾斜していることを特徴とする請求項1記載のボー
    ルねじ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のボールねじにおい
    て、前記ボールの掬い上げ角度が0〜15°であること
    を特徴とするボールねじ。
  4. 【請求項4】 前記各ボール間に保持ピース又はその連
    結体を設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれ
    か1項記載のボールねじ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015206409A (ja) * 2014-04-21 2015-11-19 日本精工株式会社 ボールねじ

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