JP2003313828A - ロープ用緩衝具及び緩衝装置 - Google Patents
ロープ用緩衝具及び緩衝装置Info
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Abstract
れ、運搬取扱性や組付性に優れたロープ用緩衝具及び緩
衝装置を提供すること。 【解決手段】 引張力が作用する1本のロープ20に設
置するロープ用緩衝具30であって、板体の中央を折り
返して形成した拡張部311を有する拘束板31と、前
記拘束板31の拡張部311を収縮方向に締付けてロー
プ20に接面させる締付手段32と、からなり、拘束板
31へ作用させた締付力は拡張部311を通じてロープ
20に均等な拘束力を作用し、その摩擦抵抗によってロ
ープ20を定着することを特徴とするものである。
Description
砂等の衝撃力を吸収する衝撃吸収柵やロープ製のガード
レール等に適用可能なロープ用緩衝具及び緩衝装置に関
するものである。
ープ用緩衝具は、ロープに作用する張力を減衰する等の
機能性から、重量が重く、操作・組立て性が複雑であ
り、さらには、製作費用も高価であった。
用緩衝具にあっては、次のような問題点がある。 <イ>緩衝具の本体は、切削加工に適さない形状である
ため鋳鉄で製造している。 そのため、緩衝具は数十キロと重たく、持ち運びや組付
けに多大の労力を必要とする。 <ロ>落石防護柵に使用する緩衝具は、巨大落石の衝撃
にも耐え得るように厚肉に形成することから、重量面だ
けではなく製造コストも嵩む。 <ハ>楔要素を備えたボルトでロープを部分的に締付け
るタイプにあっては、ロープとの接触面積が小さいた
め、ボルトの締付力が大きい割に緩衝性能が低い。 <ニ>緩衝具が2枚の板体の間でロープを挟持するタイ
プである場合、所定の緩衝性能を発揮するには、ロープ
を跨ぐように緩衝具本体の両側に設置するすべてのボル
トを均等に締結する必要がある。しかし、各ボルトを均
等に締付けることは難しく、しかも緩衝具の製造公差も
加わって、各側のボルトの締付力にバラツキを生じ易
い。殊に、従来の緩衝具は実際の落石などが作用して初
めて緩衝性能を評価できるものであって、実際の緩衝性
能を設置直後に確認することはできない。そのため、安
定した緩衝性能に対する信頼性の点で不安が残る。 <ホ>コンプレッサなどの機器の搬入が困難な山岳地帯
での取り付け工事においては、スパナやレンチ等の簡単
な工具によるボルトの締付作業を強いられる。ボルトの
締付作業を手作業に頼ると、ロープの把持力のバラツキ
がさらに生じ易くなる。
で、その目的とするところはつぎの何れかひとつのロー
プ用緩衝具及び緩衝装置を提供することにある。 小型軽量化と緩衝性能の高性能化の両立を図ることが
できるロープ用緩衝具及び緩衝装置。 運搬取扱性、組付性に優れたロープ用緩衝具及び緩衝
装置。 製作性に優れたロープ用緩衝具及び緩衝装置。
するために、本発明のロープ用緩衝具は、引張力が作用
する1本のロープを把持し、ロープとの間の摩擦抵抗に
より前記引張力を減衰するロープ用緩衝具であって、板
体の中央を折り返してロープを収容可能に形成した拡張
部を有する拘束板と、前記拘束板の拡張部を収縮方向に
締付けてロープに接面させる締付手段と、からなり、拘
束板へ作用させた締付力が拡張部を通じてロープに均等
な拘束力として作用し、その摩擦抵抗によってロープを
定着することを特徴としたものである。
成の拘束板の締付部間に間隔保持板を介挿したことを特
徴としたものである。
力が作用する1本のロープを把持し、ロープとの間の摩
擦抵抗により前記引張力を減衰するロープ用緩衝装置で
あって、板体の中央を折り返してロープを収容可能に形
成した拡張部を有する拘束板と、前記拘束板を収縮方向
に締付けて拡張部をロープに接面させる締付手段とを具
備する緩衝具と、一方を前記拘束板に接続すると共に、
他方を反力源へ接続して前記引張力を支持する掛止手段
と、からなり、拘束板へ作用させた締付力が拡張部を通
じてロープに均等な拘束力として作用し、その摩擦抵抗
によってロープを定着することを特徴としたものであ
る。
置であって、掛止手段がロープを挿通するスリットを備
えた複数の掛止材と、これらの掛止材に貫通して掛止す
るU字形の連結材とから構成することを特徴としたもの
である。
であって、前記拘束板の締付部の間に間隔保持板を介挿
することを特徴としたものである。
であって、拘束板をばね鋼板で形成したことを特徴とす
るものである。
であって、前記連結材と前記拘束板側面とに跨って回転
防止板を追加して設けたことを特徴とするものである。
の実施の形態について説明する。
の横断面図を示す。本発明に係る緩衝装置10は、引張
力が作用する1本のロープ20を把持してロープ20と
の間の摩擦抵抗により引張力を減衰する緩衝具30と、
緩衝具30に掛止してアンカー頭部等の反力源へ繋ぎ止
める掛止手段40とからなる。
板31と、その両端部の間に介挿させる間隔保持板33
と、該側部から締付ける締付手段32とを具備する。掛
止手段40は、拘束板31の一側に当接して掛止し、引
張力を受ける掛止材41と、掛止材41と反力源を結ぶ
連結材42と、回転防止板50とを具備する。
ンド、PC鋼棒等の引張耐力に優れた各種のロープを含
むものである。また本例では締付手段32がボルト32
1とナット322である場合について示すが、これに限
定されるものでなく、拘束板31の締付部312を締付
け可能な公知の手段を適用できる。
で、この板体の中央部を円形に折曲した拡張部311
と、拡張部311終端から板体の先端にかけて平らに形
成した締付部312、312とから形成する。締付部3
12、312の開口間隔はロープ20の挿入作業性を考
慮して、できるだけ広く確保することが望ましい。
ルト孔313を穿設する。ボルト孔313の形成位置、
すなわちボルト321の締結位置は、拘束板31の拘束
効果を考慮すると拡張部311により近い位置が望まし
い。
触が可能な形状とする。拘束板31を一枚ものの板体で
形成したのは、締付部312、312をボルト321で
締付けたとき、この締付力を拡張部311を通じてロー
プ20に均等な拘束力として作用させるためである。し
たがって、拡張部311内側の周方向の長さは締付部3
12、312をボルト321で締付けたとき、ロープ2
0を拘束可能な寸法に設定するものとする。
1の設置本数は、ロープ20径やロープ20に作用する
引張力に応じて適宜決定するものとする。
属板を使用できるが、ばね鋼で形成することが望まし
い。拘束板31を一枚ものの一般鋼板で形成した場合、
ロープ20を均等な力で拘束できるものの、その拘束力
はボルト321の締付力だけの要因で決まり、各ボルト
321のトルク管理を厳密に行う必要がある。拘束板3
1にばね鋼を用いれば、ボルト321の締付力に加えて
ばね鋼固有のばね力を利用できるので、ロープ20をよ
り強固で弾力的に拘束することが可能となる。また拘束
板31にばね鋼を使用した場合には、各ボルト321の
締付力に多少のバラツキがあっても、拘束板31のばね
力がこのバラツキを緩和するため、ロープ20に対して
安定した力で拘束することが可能となる。
介挿する部材であって、ロープ20を容易に収容するた
めに締付部312、312の開口幅を広く確保するため
の部材である。間隔保持板33の板厚の上限値は、ロー
プ20幅より小さく設定する。
締付部312のボルト孔313ピッチに併せて孔331
又は長孔を穿設した板体である。長孔を穿設してある場
合には、ロープ20径の変化にある程度対応することが
できる。間隔保持板33は、ロープ20の周面に当接可
能な寸法に形成する。この場合、間隔保持板33のロー
プ20との当接面332を窪み部状に形成するとよい。
で、拘束板31に当接して引張力を連結材42へ伝播す
る部材である。掛止材41は、外周縁からロープ20を
取り入れるためにその側方から中央付近まで開口して形
成したスリット411と、スリット411の両側に形成
した二つの孔412を備えている。
け終えたロープ20の両側から各スリット411を差し
込むことで、互いのスリット411の開放部を閉鎖し合
う状態で取り付けることができる。なお、掛止材41は
かならずしも上記のような構成や形状とする必要はな
く、ロープ20を貫通して、拘束板31の一側に当接し
て掛止可能な構造であれば特に制約は受けない。
のアンカー等の反力源に接続して引張力を伝播する部材
である。連結材42は一本の棒体の中央を略U字形に折
り曲げて形成しており、その両端部におねじを形成し、
ナット43を取り付けられるようになっている。なお、
連結材42は引張力を伝播できる素材であれば、鋼材以
外に鎖や各種ロープ材を使用できる。
配置して、相互にロープ周方向の回転を防止するための
部材である。
には拘束板31の拡張部311外形寸法より大きい開口
幅Lのスリット501と、先述した連結材42を挿通す
る二つの孔502、502を形成している。これらの二
つの孔502、502は、スリット501の開口軸に対
して対称に配置し、それぞれに挿通するロープ20およ
び連結材42の軸芯が一直線上となるようにする。ま
た、回転防止板50はかならずしも備える必要はない。
て説明する。
2、312が開口しており、その開口から容易にロープ
20を差し込み、ロープ20を拡張部311内に収容す
る。
2間に間隔保持板33を介挿して、拘束板31の対峙す
る締付部312、312のボルト孔313にボルト32
1を挿通し、ナット322を螺着してスパナやレンチ等
の簡単な工具で締付けて、ロープ20の周面を所要の力
で拘束する。つまり、一対の締付部312、312を間
隔保持板33に当接するように向けた締付力Fが、拘束
板31の拡張部311の全体がロープ20を拘束する方
向への力へと変位して、拡張部311の内周面がロープ
20を当接して拘束する(図5参照)。このように拘束
板31の片側を締付ける操作だけで、ロープ20を均等
に、かつ大きな力で拘束することができる。また、間隔
保持板33を介挿することで締付部312、312の離
間距離を小さくし、締付量の減少による締付け負担を軽
減する。
締付ける。締付部312、312が間隔保持板33に当
接したときに、ロープ20の拘束力が所定の値に達する
ように予め拘束板31を形成しておけば、面倒なボルト
321の締付トルクの管理が不要となる。このようにし
て、ロープ20の所定の位置に緩衝具30を組付ける。
する。緩衝具30に回転防止板50を外装すると共に、
緩衝具30の把持位置より上流側のロープ20の側方か
ら二枚の掛止材41、41を外装する。連結材42の両
端を回転防止板50、掛止材41、41に挿通して、ナ
ット43を組付ける。また、掛止材41を一枚のみ使用
するか、或いは三枚以上重合して用いてもよい。
0を拘束する拘束板31と掛止材41との当接(図3参
照)によって、連結材42を介し反力源に伝播して支持
される。ロープ20に作用する引張力が、ロープ20を
拘束する緩衝装置10の拘束力に基づく摩擦抵抗より大
きくなると、ロープ20と緩衝装置10の間では摺動を
開始する。すなわち、ロープ20の周面に圧接する拘束
板31の拡張部311との接触部の摩擦抵抗によりエネ
ルギーが減衰される。特にロープ20と拘束板31との
接触面を、ロープ20の軸線方向に沿って広範囲に形成
しているため、大きな摩擦抵抗面の確保によって極めて
高い緩衝性能が得られる。また、締付部312、312
間に介在する間隔保持板33の当接面332もロープ2
0と面接触する摩擦力の発生要因となる。
持板33を省略し、締付部312、312を直接締付け
てもよい(図示せず)。本例にあっては、構成部品の点
数を削減できる利点がある。
る場合について示したが、複数の連結材42を並設して
使用してもよい(図示せず)。本例にあっては、掛止材
41を介して伝播される各連結材42への力が等しくな
るように、掛止材41上における各連結材42の貫通位
置がロープ20を中心として対称となるようにする。本
例にあっては、巨大な引張力に対応するのに好適である
ことの他に、複数地点に分散させて設置した複数の反力
源への接続性が良好となる等の利点がある。
のような効果を得ることができる。 <イ>緩衝具の組立操作と緩衝装置の組立操作を共に簡
単に行うことができ、作業環境の悪い現場での取扱性と
組立性に優れる。 <ロ>緩衝装置を構成する拘束板を板材で形成できるた
め、従前の鋳鉄製のものと比較して小型軽量化と低コス
ト化が可能となる。 <ハ>折り返した拘束板の端部を締付けるだけで、各ロ
ープを均等な力で拘束できると共に、ロープの長さ方向
に沿った連続した接触面を確保できるので、高い減衰性
能を発揮できる。したがって、前記したように装置の小
型軽量化が図れるだけでなく、緩衝性能の高性能化の両
立を図ることができる。 <ニ>スパナやレンチ等の簡単な工具だけで緩衝装置を
セットできて、組付けの作業性がよい。 <ホ>拘束板にばね鋼を用いると、ばね鋼固有のばね力
を利用できるので、締付力のバラツキを緩和して、ロー
プを強固で弾力的に拘束することが可能となる。さらに
拘束力のバラツキがなくなり、安定した減衰性能を発揮
できることができる。
Claims (7)
- 【請求項1】引張力が作用する1本のロープを把持し、
ロープとの間の摩擦抵抗により前記引張力を減衰するロ
ープ用緩衝具であって、 板体の中央を折り返してロープを収容可能に形成した拡
張部を有する拘束板と、 前記拘束板を収縮方向に締付けて拡張部をロープに接面
させる締付手段と、からなり、 拘束板へ作用させた締付力が拡張部を通じてロープに均
等な拘束力として作用し、その摩擦抵抗によってロープ
を定着することを特徴とする、ロープ用緩衝具。 - 【請求項2】請求項1に記載するロープ用緩衝具であっ
て、前記拘束板の締付部の間に間隔保持板を介挿したこ
とを特徴とする、ロープ用緩衝具。 - 【請求項3】引張力が作用する1本のロープを把持し、
ロープとの間の摩擦抵抗により前記引張力を減衰するロ
ープ用緩衝装置であって、 板体の中央を折り返してロープを収容可能に形成した拡
張部を有する拘束板と、前記拘束板を収縮方向に締付け
て拡張部をロープに接面させる締付手段とを具備する緩
衝具と、 一方を前記拘束板に接続すると共に、他方を反力源へ接
続して前記引張力を支持する掛止手段と、からなり、 拘束板へ作用させた締付力が拡張部を通じてロープに均
等な拘束力として作用し、その摩擦抵抗によってロープ
を定着することを特徴とする、ロープ用緩衝装置。 - 【請求項4】請求項3に記載するロープ用緩衝装置であ
って、掛止手段がロープを挿通するスリットを備えた複
数の掛止材と、これらの掛止材に貫通して掛止するU字
形の連結材とから構成したことを特徴とする、ロープ用
緩衝装置。 - 【請求項5】請求項3又は請求項4に記載するロープ用
緩衝装置であって、前記拘束板の締付部の間に間隔保持
板を介挿したことを特徴とする、ロープ用緩衝装置。 - 【請求項6】請求項3乃至請求項5のいずれかに記載す
るロープ用緩衝装置であって、拘束板をばね鋼板で形成
したことを特徴とする、ロープ用緩衝装置。 - 【請求項7】請求項4乃至請求項6のいずれかに記載す
るロープ用緩衝装置であって、前記連結材と前記拘束板
側面とに跨って回転防止板を追加して設けたことを特徴
とする、ロープ用緩衝装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002118328A JP3822836B2 (ja) | 2002-04-19 | 2002-04-19 | ロープ用緩衝具及び緩衝装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2003313828A true JP2003313828A (ja) | 2003-11-06 |
JP3822836B2 JP3822836B2 (ja) | 2006-09-20 |
Family
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015158196A (ja) * | 2014-02-25 | 2015-09-03 | ツインバード工業株式会社 | 熱交換器 |
CN106906768A (zh) * | 2017-04-19 | 2017-06-30 | 中国科学院新疆生态与地理研究所 | 基于护栏结构调整的沙区高等级公路路面积沙的治理方法 |
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-
2002
- 2002-04-19 JP JP2002118328A patent/JP3822836B2/ja not_active Expired - Fee Related
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