JP2003313784A - 皮革様シート - Google Patents

皮革様シート

Info

Publication number
JP2003313784A
JP2003313784A JP2002119126A JP2002119126A JP2003313784A JP 2003313784 A JP2003313784 A JP 2003313784A JP 2002119126 A JP2002119126 A JP 2002119126A JP 2002119126 A JP2002119126 A JP 2002119126A JP 2003313784 A JP2003313784 A JP 2003313784A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyurethane
layer
leather
porous layer
surface porous
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002119126A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3993013B2 (ja
JP2003313784A5 (ja
Inventor
Kohei Hayashi
公平 林
Masaru Makimura
勝 牧村
Yasuhiro Yoshida
康弘 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP2002119126A priority Critical patent/JP3993013B2/ja
Publication of JP2003313784A publication Critical patent/JP2003313784A/ja
Publication of JP2003313784A5 publication Critical patent/JP2003313784A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3993013B2 publication Critical patent/JP3993013B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 天然皮革調の高級な外感とソフト性、高い剥
離強力を有する皮革様シートを提供する。 【解決手段】 三次元絡合不織布の絡合空間にポリウレ
タンを主体とする弾性樹脂が充填された繊維質基体層と
繊維質基体層の表面に密着したポリウレタンからなる表
面多孔層と表面仕上げ層とからなり、表面多孔層と密着
した繊維質基体層中の上層部分には、表面多孔層を構成
するポリウレタンより熱変形しにくいポリウレタン樹脂
が充填されており、該表面多孔層を構成するポリウレタ
ン樹脂量に対する着色剤の含有率(A)、該基体層中の
上層部分を構成するポリウレタン樹脂量に対する着色剤
の含有率(B)、該基体層中の下層部分を構成するポリ
ウレタン樹脂量に対する着色剤の含有率(C)がA>B
>Cを満足することを特徴とする皮革様シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、天然皮革調の優美
な外観、優れた柔軟性を有し、高い剥離強力を兼ね備え
た皮革様シートに関するもので、さらに該皮革様シート
の切断断面が適度な色傾斜を有し、切断断面および表面
が摩耗したときに見た目の違和感が感じられない皮革様
シートに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、合成皮革や人工皮革は、天然皮革
の代替品として靴、衣料、手袋、鞄、ボール、インテリ
アなどのあらゆる分野に多く利用されている。これら
は、より高い品質と感性が要求されており、とりわけ優
美な天然皮革調の外観、および風合いと剥離強度が両立
したものが強く望まれている。さらには、経時的に表面
部分が摩耗したときの摩耗によって露出した下地との色
差に違和感が生じないものや、あらゆる用途の製品を製
造する場合に切断断面が着色されているものが望まれて
いる。
【0003】従来、天然皮革調の外観を作り出すために
離型紙を用いて天然皮革のシボを再現した樹脂フィルム
を作り基体に貼り付ける造面法が提案され、あるいは、
同一の弾性体が均一に充填された基体層の片面に密着し
た多孔樹脂層を形成し、エンボスロールで型押しするこ
とで天然皮革のシボを再現する方法がとられてきた。ま
た、基体の上に多孔層を形成するに際し、基体表面の界
面をまたがるように高剥離強度を得るための高密度樹脂
層を形成し、その上に必要な多孔皮膜層を形成する方法
が提案されている。さらには、特開平11−14077
9号公報では、表面多孔層と同一の弾性樹脂を表面多孔
層と連続して基体表層に充填する方法が提案されてい
る。
【0004】
【発明を解決しようとする課題】しかしこれらの方法で
は目的とする天然皮革調の優美な外観とソフトな表面タ
ッチ、柔軟性および高い剥離強力、さらに該皮革様シー
トの切断断面が適度な色傾斜を有し、切断断面および表
面が摩耗したときに見た目の違和感が感じられない皮革
様シートのすべてを満たすことは困難である。まず、離
型紙を用いる造面法では、あまりに均一で人工的であり
天然皮革調とは言えず、また深いシボ模様を形成するこ
とは出来ない。また、同一の弾性体が均一に充填された
基体層の片面に密着した多孔樹脂層を形成し、エンボス
ロールで型押しすることで天然皮革のシボを再現する方
法では、自然な天然皮革調の外観を得られるが、ソフト
性を重視すると、基体層にソフトな弾性体を比較的少量
充填する必要があるが、これでは必要な剥離強力を得る
事は出来ない。また、必要な剥離強力を得ようとする
と、比較的硬質の弾性体を多量に充填する必要があり、
そうするとソフト性が失われることになりこれらをすべ
て満たすことは出来なかった。
【0005】さらには、特開平11−140779号公
報で提案されている表面多孔層と同一の弾性樹脂を表面
多孔層と連続して基体表層に充填する方法では、エンボ
ス型押しにより自然な天然皮革調の外観を得られるが、
エンボス型押し時に表面多孔層と同時に、同一の樹脂か
らなる基体層上層も圧縮変形して基体層のソフト性を損
う傾向がある。これを避けるために、エンボスにより変
形しにくい弾性体に変えると、エンボス型押しが不十分
であり、天然皮革調の外観が得られにくい傾向がある。
また、基体の上に多孔層を形成するに際し、基体表面の
界面をまたがるように高剥離強度を得るための高密度樹
脂層を形成し、さらにその上に多孔皮膜層を形成する方
法では、上記提案と同様に表面多孔層と基体層との界面
をまたがるように存在する高密度樹脂層と表面多孔層と
を同一樹脂とした場合、エンボス型押しにより天然皮革
調の外観を得た場合には、必要な剥離強力も得られるが
ソフト性が損なわれ、ソフト性を優先すると十分にエン
ボス型押しすることが出来ず天然皮革調の外観を得るこ
とが難しい。また、異種の弾性体を組み合わせて使用し
た場合、つまり表面多孔層にエンボス型押し性が良好な
樹脂を用い、基体層との界面をまたがるように存在する
高密度樹脂層にはエンボス型押しにより変形しにくい樹
脂を用いた場合では、同一の樹脂を両方に使用した場合
に比べると、型押し性とソフト性のバランスが良好には
なる傾向はあるが、表面多孔層の一部に型押し性が不十
分な樹脂があることには変わらず、ソフト性を重視する
と十分な型押し性は得られない。さらに複数の層が形成
されることによりゴムライクな風合いになる傾向があ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意検討の結果、天然皮革調の優美な外
観と柔軟性、高い剥離強力を兼ね備え、さらに、経時的
に表面部分が摩耗したときの露出した下地部分との間の
色差に違和感のない分野に使用することができる皮革様
シートが得られることを見出した。すなわち、本発明は
三次元絡合不織布の絡合空間にポリウレタンを主体とす
る弾性樹脂が充填された繊維質基体層、繊維質基体層の
表面に密着したポリウレタンからなる表面多孔層、およ
び表面仕上げ層とからなり、表面多孔層と密着した繊維
質基体層中の上層部分には、表面多孔層を構成するポリ
ウレタンより熱変形しにくいポリウレタン樹脂が充填さ
れており、該表面多孔層を構成するポリウレタン樹脂量
に対する着色剤の含有率(A)、該基体層中の上層部分
を構成するポリウレタン樹脂量に対する着色剤の含有率
(B)、該基体層中の下層部分を構成するポリウレタン
樹脂量に対する着色剤の含有率(C)がA>B>Cを満
足することを特徴とする皮革様シートである。そして好
ましくは、着色剤が顔料であり、また表面多孔層を構成
するポリウレタン樹脂量に対する着色剤の含有率(A)
が1.5重量%以上、40重量%以下である皮革様シー
トである。また、極細繊維が原着繊維からなる皮革様シ
ートに関するものである。
【0007】以下本発明を詳細に説明する。まず本発明
で使用する繊維質基体は、三次元絡合不織布を構成する
従来公知の繊維いずれもが使用可能であり、極細繊維、
中空繊維、および多空中空繊維の群から選ばれた少なく
とも1種の繊維からなる三次元絡合不織布とその絡合空
間に存在する弾性樹脂の多孔構造体とからなる表面平滑
な繊維質基体である。例えば皮革様シートの柔軟性を発
揮させるために極細繊維を用いた場合には、好ましくは
単繊維繊度0.2デシテックス(dtexと称すことも
ある)以下、より好ましくは単繊維繊度0.0001〜
0.05dtexの極細繊維の束が用いられる。そし
て、単繊維繊度0.2dtex以下の極細繊維の束は、
従来公知の方法で作られる。例えば、少なくとも2種類
のポリマーからなる極細繊維発生型繊維から少なくとも
1成分を溶解又は分解除去することにより、又は機械的
又は化学的な処理により2成分の界面で剥離することに
より得ることができる。得られる極細繊維の束を構成す
る極細繊維の単繊維繊度を0.2dtex以下とするた
めには、貼合わせ型の極細繊維発生型繊維を用いるより
は繊維断面が海島構造となっている極細繊維発生型繊維
を用いることが工程上有利である。
【0008】本発明の繊維質基体層を構成する繊維とし
ては前述の通り従来公知の天然または合成繊維を用いる
ことが可能である。例えば極細繊維発生型繊維を用いる
場合において、極細繊維発生型繊維中で極細繊維を構成
するポリマーとしては、6−ナイロン、66−ナイロン
をはじめとする溶融紡糸可能なポリアミド類、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、カ
チオン可染型変性ポリエチレンテレフタレートをはじめ
とする溶融紡糸可能なポリエステル類などから選ばれた
少なくとも1種類のポリマーが挙げられる。溶解または
分解除去される成分としては、極細繊維成分と溶剤また
は分解剤に対する溶解性または分解性を異にし、極細繊
維成分との相溶性の低いポリマーであり、かつ紡糸条件
下で極細繊維成分より溶融粘度が小さいかあるいは表面
張力が小さいポリマーであり、例えば、ポリエチレン、
ポリスチレン、ポリエチレンプロピレン共重合体、変性
ポリエステルなどのポリマーから選ばれた少なくとも1
種類のポリマーが挙げられる。
【0009】本発明に用いられる繊維は原着しているこ
とが皮革様シートを厚み方向に切断した場合、繊維自体
が着色されていることによって切断断面の違和感が低減
すること、さらには繊維質基体層中の上層部分と下層部
分の界面部分の色差を緩和し緩やかな色傾斜を発現する
点から特に好ましい。そして原着剤としては公知の繊維
に用いる着色剤が用いられるが、取り扱い性の容易さ、
天然皮革の断面が濃色系の色であることからカーボンブ
ラックが好ましく用いられる。原着剤の含有量として
は、ポリウレタンの着色状態によって自由に選択できる
ものの、好ましくは繊維を構成する樹脂成分100重量
部に対して7重量部以下であり、より好ましくは5重量
部以下である。7重量部を越えた場合には繊維の機械物
性が低下する傾向にある。また、本発明の皮革様シート
を作成する工程中いずれかの段階で繊維部分を染色して
着色することも本発明の効果を損なわない範囲で行うこ
とは可能である。
【0010】極細繊維発生型繊維は、カードで解繊し、
ウェッバーを通してウェッブを形成し、得られた繊維ウ
ェッブは、所望の重さ、厚さに積層し、次いで、ニード
ルパンチ、高速水流などの公知の方法で絡合処理を行っ
て三次元絡合不織布とする。ウエッブには必要に応じて
織編物等を積層することもできる。三次元絡合不織布
は、得られるシートの風合いの点から繊維シート全体が
極細繊維発生型繊維又は極細繊維からなっていることが
好ましい。三次元絡合不織布は、表面平滑な基体層とす
るため、さらには繊維質基体層と表面多孔層の界面を平
滑な層状とし、エンボス型押し斑の防止のため、弾性重
合体の含浸前にプレス処理などにより表面平滑化するこ
とが好ましい。三次元絡合不織布、あるいはプレスして
得られる不織布の厚みは、得られる皮革様シートの用途
等によって任意に選択でき、特に制限されるものではな
いが、1枚ものの場合にその厚みは0.2〜10mm程
度であることが好ましく、0.4〜5mm程度であるこ
とがより好ましい。密度は0.15〜0.50g/cm
が好ましく、0.20〜0.40g/cmがより好
ましい。0.15g/cm未満であると含浸する樹脂
が多くなることによってゴムライクな風合いとなり、さ
らに剥離強力も低下する。0.50g/cmを越える
と得られる皮革様シートの風合いが硬くなる傾向があ
る。
【0011】次に該三次元絡合不織布中にポリウレタン
樹脂溶液または分散液を充填し、ポリウレタン樹脂溶液
をコートしたのち、凝固し多孔質表面層を形成する。充
填およびコートするポリウレタンの好ましい代表例とし
ては、ポリエステル系ジオール、ポリエーテル系ジオー
ル、ポリカーボネート系ジオール、ポリエステル・エー
テル系ジオール、ポリカーボネート・エーテル系ジオー
ルなどの高分子ジオールの1種または2種以上と、有機
ポリイソシアネート、好ましくは脂肪族系、芳香族系あ
るいは脂環族系の有機ジイソシアネートの1種または2
種以上と、低分子ジオール、低分子ジアミン、ヒドラジ
ンなどの活性水素原子を2個有する鎖伸長剤とから得ら
れるポリウレタン等が挙げられる。
【0012】中でも、ポリウレタンエラストマー全重量
に対する、該ポリウレタンエラストマーを合成するのに
用いた有機ポリイソシアネート中のイソシアネート基を
構成する窒素原子の重量百分率(以下N%と称す)が
2.5〜5%であるようなポリウレタンエラストマーま
たはこのポリウレタンエラストマーを主体とするポリマ
ー混合物が好ましい。N%が2.5%未満の場合には、
得られる表面多孔質層や基材層は耐摩耗性や耐引っ掻き
強さにおいて劣ることとなり、またN%が5%を越える
場合には、折り曲げシワが粗くなり、風合いも硬く、得
られる皮革様シートが安っぽくなると同時に、耐屈曲疲
労性においても劣ったものとなる。
【0013】表面多孔質層に用いるポリウレタンは、エ
ンボス型押しにより天然皮革調のシボが形成可能なポリ
ウレタンを用いる。好ましい代表例としては、両末端に
ヒドロキシル基を有する分子量500〜5000のポリ
マーグリコールと4,4′−ジフェニルメタン−ジイソ
シアネートと炭素数2〜6の低級アルキレングリコール
を主体とするハードセグメントから得られたポリウレタ
ン、あるいは、両末端にヒドロキシル基を有する分子量
500〜5000のポリマーグリコールと脂肪族または
脂環族ジイソシアネートと有機ジアミンあるいは有機酸
ジヒドラジドを主体とするハードセグメントから得られ
たポリウレタンなどがあげられる。ただし、ソフト性、
耐久性、加工性、多孔質膜形成性等を考慮し、これらの
共重合物、混合物も用いられる。
【0014】両末端にヒドロキシル基を有する分子量5
00〜5000のポリマーグリコールとしては、ポリエ
チレンアジペートグリコール、ポリブチレンアジペート
グリコール、ポリヘキサメチレンアジペートグリコー
ル、ポリカプロラクトングリコールなどのポリエステル
系グリコールや、ポリヘキサメチレンカーボネートグリ
コールで代表されるポリカーボネート系グリコール、ポ
リエチレンエーテルグリコール、ポリプロピレンエーテ
ルグリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコー
ル、ポリヘキサメチレンエーテルグリコールなどのポリ
エーテル系グリコールおよびこれらの混合物が使用され
るが、特に、ポリエステル系グリコール、ポリカーボネ
ート系グリコールあるいはポリエステル系グリコールと
ポリカーボネート系グリコールとの混合グリコール、ポ
リエステル系グリコール、ポリカーボネート系グリコー
ルとポリエーテル系グリコールとの混合グリコールが好
ましい。
【0015】脂肪族ジイソシアネートとしては、テトラ
メチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシア
ネートなどが、また脂環族ジイソシアネートとしては、
シクロヘキサンジイソシアネート、4,4′−ジシクロ
ヘキシルメタン−ジイソシアネートなどが挙げられる。
有機ジアミンとしては、p−フェニレンジアミン、メタ
フェニレンジアミン、4,4′−ジアミンジフェニルメ
タン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ジエタ
ノールアミン、4,4′−ジアミノジシクロヘキシルメ
タン、イソホロンジアミンなどが挙げられ、有機酸ジヒ
ドラジドとしてはアジピン酸ジヒドラジド、セバチン酸
ジヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド、イソフタル
酸ジヒドラジドなどが挙げられる。
【0016】炭素数2〜6の低級アルキレングリコール
の代表例としては、エチレングリコール、ブタンジオー
ル、ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロ
ピレングリコールなどがあり、中でもエチレングリコー
ルが良好な型押し性が得られる点で好ましい。得られる
ポリウレタンの好ましい100%モジュラスとしては、
20〜120kg/cmであり、より好ましくは40
〜80kg/cmである。20kg/cm未満の場
合は、表面物性が劣る傾向があり、120kg/cm
を越えると、風合いが硬くなる傾向がある。また、表面
多孔質層の好ましい厚みとしては、0.02〜1.50
mmであり、より好ましくは0.05〜1.00mmで
ある。0.02mm未満の場合には、平滑な面が得られ
ず、さらにエンボス型押し性も不良となる傾向があり、
1.50mmを越えると、エンボス型押し性は良好であ
るが、ゴムライクな風合いになる傾向がある。
【0017】基体層にもポリウレタンを充填するが、特
に表面多孔層に接する基体層中の上層部分を構成する三
次元絡合不織布の絡合空間には表面多孔層を形成するポ
リウレタンより対熱変形固定性が大きいポリウレタン樹
脂、下層にはソフト性を重視し、上層とのバランスを考
慮した100%モジュラスが20〜90kg/cm
あり、より好ましくは20〜60kg/cmのポリウ
レタン樹脂を充填する。これは、エンボス型押し処理に
より表面多孔層が熱変形固定する際に、基体層は熱変形
固定しにくく、柔軟性を保持するためである。そのため
に、基体層中の上層部分は表面多孔層を構成するポリウ
レタンより対熱変形固定性が大きい(スポンジ構造が潰
れにくい)ポリウレタンを選択する必要がある。具体的
には、表面多孔層に使用するポリウレタンと基体層中の
上層部分に使用するポリウレタンの後述する評価方法に
よる対熱変形固定性比が1.05〜2.0、好ましくは
1.10〜1.50のものを使用する。対熱変形固定性
比が1.05に満たない場合は、エンボス型押し時に表
面多孔層と同様に変形し、基体層の風合いが硬化する傾
向がある。また、対熱変形固定性比が2.0を越える場
合は、エンボス型押し時に生じるはずの表面多孔層と基
体層の一体感が損なわれ、風合いが劣る傾向がある。
【0018】ここで、基体層中の上層に選択されるポリ
ウレタンの種類は特に限定されず、エステル系、エーテ
ル系、カーボネート系あるいはこれらの共重合系、ある
いは混合物が用いることが出来る。ここでは、ソフトセ
グメントにエーテル系を主体とするもの、ハードセグメ
ントには、芳香族ジイソシアネートと芳香族ジアミンを
主体とするものを使用することが、対熱変形固定性が大
きい点より好ましい。例えば、平均分子量500〜30
00のポリエーテルジオール、好ましくはポリテトラメ
チレングリコールを50%以上、さらに好ましくは、7
0%以上含むソフトセグメントと4,4′−ジフェニル
メタン−ジイソシアネート、p−フェニレンジアミン、
メタフェニレンジアミン、4,4′−ジアミンジフェニ
ルメタンなどから選ばれた芳香族ジイソシアネートから
なるポリウレタンが用いられる。このポリウレタンに
は、必要に応じ本発明の効果を損なわない範囲で上記と
は異なるポリウレタンまたは公知の弾性体樹脂を混合さ
せることや、表面多孔層との良好な接着性を満たすため
に表面多孔層と同一または近似したポリウレタンを混合
させることも可能である。また、このポリウレタンは、
上記のようなポリウレタンの混合物でも良いが、エーテ
ル系ポリマージオール、ポリカーボネート系ポリマージ
オール、ポリエステル系ポリマージオール等が、同一の
分子鎖に共存する共重合型ポリウレタンでも良い。
【0019】これらのポリウレタンは、基体層のソフト
性を発現できるようにソフトなポリウレタンを使用す
る。例えば、100%モジュラスが、20〜100kg
/cm 、好ましくは、30〜60kg/cmのポリ
ウレタンが用いられる。また、ソフト性と剥離強力を重
視し、全体のバランスを損なわない範囲の量を充填す
る。充填量としては、充填する上層部分の不織布の繊維
重量に対して、固型分で0.3〜3.0倍、好ましく
は、0.8〜2.0倍で設定する。不織布の繊維重量に
対して、0.3倍未満では、繊維とのバインダー効果が
弱く剥離強力低下する傾向があり、3.0倍を越える場
合には繊維を固定しすぎ、また密度が高くなりすぎて、
基体層のソフト性が低下する傾向がある。
【0020】また、表面多孔層を形成する反対側の基体
下層を構成する三次元絡合不織布の絡合空間にもポリウ
レタンを充填する。このポリウレタンとしては特に制限
はないが、基体上層を構成するポリウレタンは、エンボ
ス型押し時に表面多孔層を通して熱による影響を受けや
すく熱プレスにより変形し易いのに対し、基体下層は基
体上層よりもエンボス型押し時の熱による影響を受けに
くい傾向があるため、基体層のソフト性を発現できるよ
うに、対熱変形固定性が基体上層部分よりも小さいポリ
ウレタン、またはソフトなポリウレタンを使用すること
が好ましい。例えば、100%モジュラスが、20〜9
0kg/cm、好ましくは、20〜60kg/cm
である。そして、基体上層を構成するポリウレタンの1
00%モジュラスよりも10kg/cm以上低いポリ
ウレタンも好ましく用いられる。また、ソフト性を重視
し、全体のバランスを損なわない範囲の量を充填する。
例えば、充填する下層部分の不織布繊維重量に対して、
0.1〜1.5倍、好ましくは、0.3〜1.0倍に充
填する。0.1倍を下回るとソフト性は得られるが、あ
まりに充填される樹脂が少ないために、充実感が失わ
れ、全体の風合いバランスが損なわれ易く。また、1.
5倍を越えると樹脂の充填度が高くなりゴム弾性が強く
天然皮革調の高級な風合いが得られにくい。
【0021】本発明に用いられるそれぞれの層を構成す
るポリウレタンの着色剤に関して、表面多孔層を構成す
るポリウレタン樹脂量に対する着色剤の含有率(A)、
繊維質基体層中の上層部分を構成するポリウレタン樹脂
量に対する着色剤の含有率(B)、繊維質基体層中の下
層部分を構成するポリウレタン樹脂量に対する着色剤の
含有率(C)の比率がA>B>Cであることが必須であ
る。すなわち、着色剤の含有率の関係がA>B>Cであ
ることで繊維質基体層中の下層部分から表面多孔層まで
の色の勾配が生じ、表面多孔層が摩耗して繊維質基体層
が露出しても表面多孔層から繊維質基体層にかけて色が
次第に薄くなることにより摩耗による違和感が感じられ
にくく、より天然皮革並みの素材に近づいたものとな
る。A<BまたはB<Cの場合には、天然皮革の表面が
緻密で裏面が疎となったコラーゲン繊維構造から派生す
る色の勾配が感じられず、より人工的な素材に感じられ
る。ここでポリウレタン樹脂量に対する着色剤の含有率
とは、ポリウレタンの固型分に対する着色剤の固型分の
重量比率を意味する。
【0022】着色剤としては、染料や顔料等公知のもの
が使用できる。好ましくは、色の移行や退色のしにくい
顔料が用いられる。そして、着色剤の含有率としては表
面仕上げ層との関係もあるが表面多孔層を構成するポリ
ウレタン樹脂量に対する着色剤の含有率(A)が1.5
重量%以上、40重量%以下であることが好ましい。
1.5重量部未満の場合には、表面仕上げ層の着色を表
面多孔層上に付与した場合に表面仕上げ層の色と表面多
孔層の色との色差が顕著になる場合があるため仕上層が
摩耗して表面多孔層が露出した時に違和感が生じる。ま
た、40重量%を越えた場合には、表面多孔層の耐屈曲
性が低下する傾向がある。従って、表面仕上げ層と表面
多孔層、表面多孔層と基体層の上層、基体層の上層と下
層を構成するポリウレタンのそれぞれ隣接する層と相互
の着色剤の含有率の差は0.5〜16%であることがよ
り好ましい。0.5%未満の場合には、天然皮革並みの
色差の勾配が得られにくく、16%を越えると層状に色
の境界線が目立ちやすくなる傾向がある。着色剤が染料
の場合には、もちろん各層を構成するポリウレタンそれ
ぞれに添加する量をA>B>Cとする方法もあるが、各
層を構成するポリウレタン自体を染着量の勾配を持たせ
たポリウレタンとし、1度の染色によって、各層のポリ
ウレタンの着色剤の含有率をA>B>Cとする方法も好
ましく用いられる。
【0023】また、基体層の上層に充填されたポリウレ
タンと基体層中の下層部分に充填されたポリウレタンは
出来るだけ層状に充填することがエンボス加工を行って
天然皮革調の優美な外観を均一に付与できることから好
ましい。表面多孔層に接する基体層中の上層部分に充填
されたポリウレタン層は、基体層の厚みにもよるが、例
えば0.1mm以上、好ましくは0.2〜0.6mmの
範囲で存在させることが好ましい。層厚みが、0.1m
m未満の場合には必要な剥離強力が得られず、またエン
ボス型押し時の変形に抗しきれず、ソフト性が損なわれ
ることになる。また、1.0mmを上回ると、必要な剥
離強力は得られるが、ゴム弾性が強くなる傾向がある。
さらに基体層中の上層部分と下層部分を構成するポリウ
レタン樹脂の好ましい重量比率は固型分で10:90〜
90:10より好ましくは20:80〜80:20であ
る。上層部分が10%に満たない場合、必要な剥離強力
を得られにくく、またエンボス型押し時の変形に抗しき
れず、ソフト性が損なわれ易くなる。また90%を越え
た場合、必要な剥離強力は得られるがゴム弾性が強くな
る傾向がある。
【0024】基体層へのポリウレタン溶液の含浸は、以
下のいくつかの方法が好ましい。まず、三次元絡合不織
布に上面より表面多孔層を形成するポリウレタンより対
熱変形固定性が大きいポリウレタン樹脂を所定量塗布
し、自然浸透させるか、ロールあるいはナイフでこすり
付けるように浸透させ、下面より基体下層用のポリウレ
タン溶液をロールあるいはナイフ等でこすりつけるよう
に浸透させ、過剰分はナイフ等でかきとる方法がある。
あるいは、不織布全体にいったん基体下層用のポリウレ
タン溶液を充填した後、ロールあるいはナイフで圧縮
し、その直後に表面多孔層を形成するポリウレタンより
対熱変形固定性が大きいポリウレタン樹脂をコートし、
不織布の回復力を利用して浸透させ、その後該三次元絡
合不織布よりはみ出した過剰分はナイフでかきとる方法
も使用できる。
【0025】ポリウレタン溶液を充填させた基体に表面
多孔層を形成する方法は、上記基体層に基体層用のポリ
ウレタン溶液を含浸し、続いて表面多孔層用のポリウレ
タン溶液をコートした後に凝固する方法、あるいは含浸
後に凝固液中で基体層のポリウレタンを凝固し乾燥した
後にコートする方法があるが、基体層と表面多孔層の密
着性を考えると、含浸後に引き続いてコートし、その後
に凝固する方法が好ましい。密着とは基体層表面と表面
多孔層が実質的に該2層以外の物質を介さず連続的に結
合している状態を言う。そして部分的に接している状態
と異なる場合を言う。部分的に接している状態とは、基
体層表面にグラビアロール等でポリウレタン溶液等を塗
布し、表面多孔層を貼り合せることによって基体層表面
と表面多孔層とが点接着されている場合や、基体層表面
と表面多孔層とが架橋型ポリウレタン接着剤によりドラ
イ接着されているような状態を言う。
【0026】ポリウレタンの凝固方法としては、ポリウ
レタンの非溶剤を含む液に浸漬して湿式凝固するか、ゲ
ル化させた後加熱乾燥する乾式凝固方法等公知の凝固方
法が用いられる。そして、基体層および表面多孔層がソ
フトな多孔構造を作ることが可能な湿式凝固する方法が
好ましく用いられる。また、ポリウレタン溶液には、必
要に応じて着色剤、凝固調節剤、酸化防止剤、分散剤等
の添加剤を配合する。そして、発明の効果が損なわれな
い範囲であれば、少量別のポリウレタン等の樹脂を添加
させても良い。
【0027】ついで、繊維質基体層を構成する繊維が極
細繊維からなる場合には、例えば極細繊維発生型繊維を
少なくとも1成分の溶解剤若しくは分解剤で処理して、
又は機械的若しくは化学的処理により2成分の界面で剥
離して極細繊維束に変性する。極細繊維発生型繊維の変
性処理は弾性重合体の付与前であってもよいが、極細繊
維束に変性後に弾性重合体を含浸・凝固すると、弾性重
合体が極細繊維に接着し風合いが硬くなりやすいため弾
性重合体付与後に極細繊維または極細繊維束に変性する
ことが好ましい。弾性重合体付与前に変性処理を行う場
合あるいは変性処理を行わないレギュラー繊維等の場合
には、極細繊維あるいはレギュラー繊維と弾性重合体が
接着しないようにポリビニルアルコールなどの溶解除去
可能な仮充填剤を付与した後に弾性重合体を付与し、そ
の後に該仮充填剤を除去することが好ましい。
【0028】また、上記の三次元絡合不織布とポリウレ
タンを主体とした弾性重合体からなり、表面多孔層を有
する繊維質基体層は、以下の方法で代表される公知の表
面仕上げ方法で表面仕上げ層を形成することによって、
天然皮革調の外観を得ることが出来る。すなわち、顔
料、染料等の着色剤と樹脂とからなるインクをグラビア
ロール、リバースロール、スクリーン等の手法で表面多
孔層に転写して着色し、エンボスロールで型押しして天
然皮革調のシボを再現する。これにより得られたシート
状物は、天然皮革調の高級な外観を有するものであっ
た。また、エンボス加工により天然皮革調の外観を付与
するためのエンボス加工条件は、エンボスロールの加熱
温度100〜230℃の範囲が好ましい。加熱温度が1
00℃未満の場合、表面多孔層を形成するポリウレタン
樹脂の軟化温度にもよるが、エンボス絞の掛かり斑が発
生する場合があり、230℃を越えた場合には、絞のく
ずれが生じたり基体層中のポリウレタン樹脂の軟化にも
影響を与え風合いが硬くなる場合がある。エンボスロー
ルのプレス圧力は0.5〜15kg/cmの範囲が好
ましい。0.5kg/cm未満の場合、エンボス絞の
掛かり斑が発生する場合があり、15kg/cmを越
えた場合には、基体層下層にくたりを生じ風合いが硬く
なる場合がある。得られる皮革様シートの柔軟性と天然
皮革調の外観を兼ね備える為、さらに好ましくは、加熱
温度120〜190℃、プレス圧力1〜6kg/cm
の範囲で処理する。
【0029】さらに、エンボス加工後に機械的な揉み処
理あるいは液流型染色機等でリラックス処理を行うこと
で、自然な揉みシワが入り、ソフト性も増すことができ
る。また、グラビア着色時に染料で染色可能な樹脂を塗
布しておき、エンボス後に染色機で染料による着色を行
うと透明感のある着色がされ、自然なシュリンク等も表
現され、さらにソフト性も増すので、より高い高級感が
得られる。
【0030】本発明皮革様シートの一例の模式図を図1
に示す。図1は断面を示すものであるが、皮革様シート
の表面から、表面仕上げ層(1)、表面多孔層(2)、
繊維質基体層(3)の順に積層され、繊維質基体層は上
層(4)と下層(5)が存在する。
【0031】本文中で述べている対熱変形固定性につい
ては、以下の方法により評価している。 <測定サンプル作成>海成分としてメルトインデックス
70のポリエチレン50重量部および島成分として6−
ナイロン50重量部を同一溶融系で溶融紡糸して、単繊
維繊度10dtex、島数約300の複合繊維を製造し
た。この複合繊維を3.0倍に延伸し、捲縮を付与した
後、繊維長51mmに切断し、カードで解繊した後クロ
スラッパーウェバーでウェブとした。次に、9バーブの
ニードル針でパンチ数500パンチ/cmの条件でニ
ードルパンチを行い、120℃に加熱したロールでプレ
スし、厚み2.17mm、目付650g/m2、密度
0.30g/cmの繊維絡合不織布を作成する。この
不織布に評価するポリウレタンの13%ジメチルホルム
アミド(以下DMFと略すこともある)溶液を含浸し、
DMF/水=30/70、温度40℃の凝固浴中で凝固
して、多孔構造体とする。続いて、水洗後、複合繊維中
のポリエチレンを90℃に加熱したトルエンにて抽出除
去して、0.01dtexの6−ナイロン極細繊維束状
繊維とポリウレタンとからなるサンプルを作成する。
【0032】<対熱変形固定性の評価>上記サンプルを
150℃に加熱された平板金型にクリアランスなしで
2.0kg/cmの圧力で挟み、10秒間圧着する。
その後、平板金型で圧縮された後の厚みを3点測定し、
これらの平均をTとする。Tを対熱変形固定性と定義
し、大きい程つぶれにくく、小さい程つぶれ易い。比較
するサンプル同士の圧縮された後の厚み(T1:表面多
孔層構成するウレタン樹脂使用時の圧縮された後の厚
み、T2:基体層中の上層部分を構成するウレタン樹脂
使用時の圧縮された後の厚み)の比を算出し、これを対
熱変形固定性比と呼ぶ。 対熱変形固定性比=T2/T1
【0033】
【実施例】次に本発明を具体的に実施例で説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。な
お、実施例中の部及び%は断わりのない限り重量に関す
るものである。本発明でいう単繊維繊度は、繊維束の断
面の顕微鏡写真から、繊維束を構成する極細繊維の本数
を数え、繊維束のトータル繊度を該本数で除した値であ
る。
【0034】実施例1 海成分としてポリエチレン50重量部および島成分とし
て6−ナイロン50重量部(6−ナイロン100重量部
に対してカーボンブラック粉末添加量1重量部添加)を
同一溶融系で溶融紡糸して、繊度10dtexの複合繊
維を製造した。この複合繊維を3.0倍に延伸し、捲縮
を付与した後、繊維長51mmに切断し、カードで解繊
した後クロスラッパーウェバーでウェブとした。次に、
ニードルパンチにより、目付650g/m2の繊維絡合
不織布とした。
【0035】この不織布にポリヘキサカーボネートグリ
コール、ポリメチレンプロピレンアジペート、メチレン
ジアミンが5:2:3の重量比で構成され、n−ヘキサ
ンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタン−ジ
イソシアネート(以下MDIと略す)、エチレングリコ
ール(以下EGと略す)で共重合された100%モジュ
ラス60kg/cmのポリカーボネート系ポリウレタ
ン13%ジメチルホルムアミド溶液に該ポリウレタン溶
液のポリウレタン固型分に対してカーボンブラック1.
0重量%含有したもの(T3(基体層中の下層部分を構
成するウレタン使用時の圧縮された後の厚みであり、測
定方法はT1、T2と同様の方法。)=0.80mm)
を含浸後にナイフを押し当てて、不織布厚みの70%ま
で圧縮し、その直後にソフトセグメントがポリテトラメ
チレングリコール、ポリカプロラクトン、ポリエチレン
グリコールが67.5:22.5:10の重量比で構成
され、MDI、4,4′−ジアミンジフェニルメタン
(以下DAMと略す)、EGで共重合された100%モ
ジュラス50kg/cmのポリウレタンの18%ジメ
チルホルムアミド溶液に該ポリウレタン溶液のポリウレ
タン固型分に対してカーボンブラック2重量%含有した
もの(T2=1.05mm)をコートし浸透させた後、
浸透しきれなかった溶液をナイフでかきとった。
【0036】その後、かきとった上面に、ポリヘキサカ
ーボネートグリコール、ポリメチレンプロピレンアジペ
ート、メチレンジアミンが5:2:3の重量比で構成さ
れ、n−ヘキサンジイソシアネート、MDI、EGで共
重合された100%モジュラス60kg/cmのポリ
カーボネート系ポリウレタン18%ジメチルホルムアミ
ド溶液に該ポリウレタン溶液のポリウレタン固型分に対
してカーボンブラック6重量%含有したもの(T1=
0.80mm)をコートし、DMF/水=30/70の
比率の凝固浴中で凝固して、多孔構造体とする。続い
て、水洗後、複合繊維中のポリエチレンを抽出除去し
て、0.01dtexの極細繊維からなる6−ナイロン
極細繊維束状繊維三次元絡合不織布からなる皮革様シー
トとした。得られた皮革様シートの表面多孔層の厚さは
0.2mmで、繊維質基体の厚さは1.3mmであっ
た。そして、表面多孔層と基体層中の上層部分のポリウ
レタンの対熱変形固定性比は1.3であった。この基体
中の表面多孔層に接する基体上層部のポリカーボネート
系エーテル系ポリウレタンの層は、厚みが0.3mm、
繊維とポリウレタンの比率は、重量比50/50であ
り、その下層部は、繊維とポリウレタンの比が重量比6
0/40であった。
【0037】この表面多孔質層の表面に表面仕上げ層用
のポリウレタン溶液としてポリウレタンの固型分に対し
てカーボンブラック8重量%含有したポリウレタン液を
グラビアロールで塗布し、固型分で5g/mの着色層
を形成した。その後、150℃に加熱したエンボスロー
ルを30秒間プレス圧2kg/cmで型押しし、天然
皮革調模様を付与した。さらに揉み機で揉み処理を行っ
たことで、天然皮革調の自然な外感とソフトな外感を有
し、さらに目標とする剥離強力を上回る2.8kg/c
m以上、また切断部分の断面を確認したところ天然皮革
に類似した断面の皮革様シートが得られた。さらにテー
バー摩耗試験機にて強制的に傷や摩耗処理し表面多孔層
または基体層の上層が露出した状態を作ってその表面を
観察したところ損傷の状態は天然皮革並の違和感のない
外観であった。上記皮革様シートを用いてスポーツ靴を
作製したところ天然皮革調の優美な外観、優れた柔軟性
および高い剥離強力を兼ね備えたものである。
【0038】実施例2 実施例1と同一の不織布の上層より、ポリテトラメチレ
ングリコール、ポリカプロラクトンが70:30の重量
比であり、MDI、DAM、EGで共重合された100
%モジュラス50kg/cmのポリウレタン18%ジ
メチルホルムアミド溶液(T2=1.05mm)の該ポ
リウレタン溶液のポリウレタン固型分に対して茶色顔料
4重量%含有したものをコートし、ロールでこすり付け
るように浸透させ、浸透しきれなかった溶液をナイフで
かきとった後、下層より100%モジュラス40kg/
cmポリカーボネート系ポリウレタンを主体とするポ
リウレタン13%ジメチルホルムアミド溶液の該ポリウ
レタン溶液のポリウレタン固型分に対して茶色顔料2重
量%含有したものをロールでパンより持ち上げ、こすり
付けるように含浸後し、浸透しきれなかった溶液をナイ
フでかきとった後、不織布の上層面に、100%モジュ
ラス60kg/cmのポリカーボネート系ポリウレタ
ン18%ジメチルホルムアミド溶液(T1=0.80m
m)の該ポリウレタン溶液のポリウレタン固型分に対し
てカーボンブラック5重量%含有したものをコートし、
DMF/水=30/70の比率の凝固浴中で凝固して多
孔構造体とした。
【0039】続いて、水洗後、複合繊維中のポリエチレ
ンを抽出除去して、0.01dtexの極細繊維からな
る6−ナイロン極細繊維束状繊維とポリウレタンとから
なり、厚さ0.2mmの表面多孔層を有する厚さ1.3
mmの繊維質基体を得た。なお、表面多孔層と基体層上
層のポリウレタンの対熱変形固定性比は、1.3であっ
た。この基体中の表面多孔層に接する基体上層部のエー
テル系ポリウレタンの層は、厚みが0.3mm、繊維と
ポリウレタンの比率は、重量比50/50であり、その
下層部は、繊維とポリウレタンの比が重量比60/40
であった。
【0040】この表面多孔質層の表面に茶色顔料を主体
とした着色剤を表面仕上げ層用のポリウレタン溶液のポ
リウレタン固型分に対して7重量%含有したもの含むポ
リウレタン液をグラビアロールで塗布し、固型分で5g
/mの着色層を形成した。その後、150℃に加熱し
たエンボスロールを30秒間プレス圧2kg/cm
型押しし、天然皮革調模様を付与した。さらに揉み機で
揉み処理を行ったことで、天然皮革調の自然な外感とソ
フトな外感を有し、さらに目標とする剥離強力を上回る
2.7kg/cm以上、また切断部分の断面を確認した
ところ天然皮革に類似した断面の皮革様シートが得られ
た。さらにテーバー摩耗試験機にて強制的に傷や摩耗処
理し表面多孔層または基体層の上層が露出した状態を作
ってその表面を観察したところ損傷の状態は天然皮革並
の外観であった。上記皮革様シートを用いてスポーツ靴
を作製したところ天然皮革調の優美な外観、優れた柔軟
性および高い剥離強力を兼ね備えたものである。
【0041】比較例1 実施例1と同一の極細繊維発生型複合繊維からなる不織
布に、100%モジュラス40kg/cmポリカーボ
ネート系ポリウレタンを主体とするポリウレタン13%
ジメチルホルムアミド溶液の該ポリウレタン溶液のポリ
ウレタン固型分に対してカーボンブラック10重量%含
有したものを含浸後にナイフを押し当てて、不織布厚み
の70%まで圧縮し、その直後に100%モジュラス6
0kg/cmポリカーボネート系ポリウレタンを主体
とするポリウレタン13%ジメチルホルムアミド溶液
(T2=0.80mm)の該ポリウレタン溶液のポリウ
レタン固型分に対してカーボンブラック5重量%含有し
たものをコートし、不織布の回復力を利用して浸透させ
た後、浸透しきれなかった溶液をナイフでかきとった
後、さらに同一の100%モジュラス60kg/cm
のポリカーボネート系ポリウレタン18%ジメチルホル
ムアミド溶液(T1=0.80mm)の該ポリウレタン
溶液のポリウレタン固型分に対してカーボンブラック3
重量%含有したものをコートし、DMF/水=30/7
0の比率の凝固浴中で凝固して多孔構造体とした。
【0042】続いて、水洗後、複合繊維中のポリエチレ
ンを抽出除去して、0.01dtexの極細繊維からな
る6−ナイロン極細繊維束状繊維からなる三次元絡合不
織布からなる皮革様シートとした。得られた皮革様シー
トの表面多孔層の厚さは0.2mmで、繊維質基体の厚
さは1.3mmであった。そして、表面多孔層と基体層
上層のポリウレタンの対熱変形固定性比は、1.0であ
った。この基体中の表面多孔層に接する基体上層部のエ
ーテル系ポリウレタンの層は、厚みが0.3mm、繊維
とポリウレタンの比率は、重量比50/50であり、そ
の下層部は、繊維とポリウレタンの比が重量比60/4
0であった。
【0043】この表面多孔質層の表面に仕上用ポリウレ
タン溶液としてポリウレタンの固型分に対してカーボン
ブラック8重量%含有したポリウレタン液をグラビアロ
ールで塗布し、固型分で5g/mの着色層を形成し
た。その後、150℃に加熱したエンボスロールを30
秒間プレス圧2kg/cmで型押しし、天然皮革調模
様を付与した。さらに揉み機で揉み処理をした。このも
のは、目標とする剥離強力を上回る2.8kg/cm以
上が得られたが、エンボス型押し時に表面多孔層のみな
らず、基体層も圧縮変形し風合いの硬い、高級感の乏し
いものとなった。また切断部分の断面を確認したところ
断面部分は着色されているものの天然皮革並みの着色勾
配を有するものではなかった。さらにテーバー摩耗試験
機にて強制的に傷や摩耗処理し表面多孔層または基体層
の上層が露出した状態を作ってその表面を観察したとこ
ろ傷の深いところが色が濃い状態となっており違和感を
感じた。さらに、上記皮革様シートを用いてスポーツ靴
を作製したところ天然皮革調の優美な外観、高い剥離強
力を有するが柔軟性に劣るものであった。
【0044】比較例2 繊維を原着していない他は実施例1と同様の極細繊維発
生型複合繊維からなる不織布に、100%モジュラス4
0kg/cmポリカーボネート系ポリウレタンを主体
とするポリウレタン13%ジメチルホルムアミド溶液
(該ポリウレタン溶液のポリウレタン固型分に対して茶
色顔料1.0重量%含有したもの)を含浸後にナイフを
押し当てて、不織布厚みの70%まで圧縮し、その直後
にポリテトラメチレングリコール、ポリカプロラクトン
が70:30の重量比であり、MDI、DAM、EGで
共重合された100%モジュラス50kg/cmのポ
リウレタンの18%ジメチルホルムアミド溶液(T2=
1.05mm)(該ポリウレタン溶液のポリウレタン固
型分に対して茶色顔料1.0重量%含有したもの)をコ
ートし、不織布の回復力を利用して浸透させた後、浸透
しきれなかった溶液をナイフでかきとった後、さらに同
一のポリテトラメチレングリコール、ポリカプロラクト
ンが70:30の重量比であり、MDI、DAM、EG
で共重合された100%モジュラス50kg/cm
ポリウレタンの18%ジメチルホルムアミド溶液(T1
=1.05mm)(該ポリウレタン溶液のポリウレタン
固型分に対して茶色顔料1.0重量%含有したもの)を
コートし、DMF/水=30/70の比率の凝固浴中で
凝固して多孔構造体とした。
【0045】続いて、水洗後、複合繊維中のポリエチレ
ンを抽出除去して、0.01dtexの極細繊維からな
る6−ナイロン極細繊維束状繊維からなる三次元絡合不
織布からなる皮革様シートとした。得られた皮革様シー
トの表面多孔層の厚さは0.2mmで、繊維質基体の厚
さは1.3mmであった。そして、表面多孔層と基体層
上層の対熱変形固定性比は1.00であった。この基体
中の表面多孔層に接する基体上層部のエーテル系ポリウ
レタンの層は、厚みが0.3mm、繊維とポリウレタン
の比率は、重量比50/50であり、その下層部は、繊
維とポリウレタンの比が重量比60/40であった。
【0046】この表面多孔質層の表面に茶色顔料をポリ
ウレタン固型分に対して7.0重量%含有したものを含
むポリウレタン液をグラビアロールで塗布し、固型分で
5g/mの着色層を形成した。その後、150℃に加
熱したエンボスロールを30秒間プレス圧2kg/cm
で型押しし、天然皮革調の模様を付与した。さらに揉
み機で揉み処理をした。このものは、目標とする剥離強
力を上回る2.8kg/cm以上が得られ、風合いもソ
フトであったが、表面多孔層に用いられたポリウレタン
がエンボス型押し性の乏しいものであり、表面多孔層に
天然皮革並みの模様が型押し出来ず、高級感の乏しいも
のであり、またテーバー摩耗試験機にて強制的に傷や摩
耗処理し表面多孔層または基体層の上層が露出した状態
を作ってその表面を観察したところ損傷の状態は天然皮
革並の外観であったが切断部分の断面に色差の勾配が感
じられず人工的なものとして違和感を感じた皮革様シー
トであった。上記皮革様シートを用いてスポーツ靴を作
製したところ、優れた柔軟性と高い剥離強力を有する
が、天然皮革調の優美な外観を有さず高級感の乏しいも
のであった。
【0047】比較例3 繊維を原着していない他は実施例1と同様の不織布に1
00%モジュラス40kg/cmポリカーボネート系
ポリウレタンを主体とするポリウレタン13%ジメチル
ホルムアミド溶液(着色剤無し)を含浸後にナイフを押
し当てて、不織布厚みの70%まで圧縮し、その直後に
実施例1でコート層に使用した100%モジュラス60
kg/cmのポリカーボネート系ポリウレタン18%
ジメチルホルムアミド溶液(T2=0.80mm)(着
色剤無し)をコートし、不織布の回復力を利用して浸透
させた後、浸透しきれなかった溶液をナイフでかきとっ
た後の上面にソフトセグメントがポリテトラメチレング
リコール、ポリカプロラクトン、ポリエチレングリコー
ルが67.5:22.5:10の重量比で構成され、M
DI、DAM、EGで共重合された100%モジュラス
50kg/cmのポリウレタンの18%ジメチルホル
ムアミド溶液(T1=1.05mm)(着色剤無し)を
コートし、DMF/水=30/70の比率の凝固浴中で
凝固して多孔構造体とした。
【0048】続いて、水洗後、複合繊維中のポリエチレ
ンを抽出除去して、0.01dtexの極細繊維からな
る6−ナイロン極細繊維束状繊維からなる三次元絡合不
織布からなる皮革様シートとした。得られた皮革様シー
トの表面多孔層の厚さは0.2mmで、繊維質基体の厚
さは1.3mmであった。そして、表面多孔層と基体層
上層のポリウレタンの対熱変形固定性比は0.76であ
った。この基体中の表面多孔層に接する基体上層部のポ
リカーボネート系ポリウレタンの層は、厚みが0.3m
m、繊維とポリウレタンの比率は、重量比50/50で
あり、その下層部は、繊維とポリウレタンの比が重量比
60/40であった。
【0049】この表面多孔質層の表面に茶色顔料をポリ
ウレタン固型分に対して7重量%含有したものを含むポ
リウレタン液をグラビアロールで塗布し、固型分で5g
/m の着色層を形成した。その後、150℃に加熱し
たエンボスロールを30秒間プレス圧2kg/cm
型押しし、天然皮革調模様を付与した。さらに揉み機で
揉み処理を行ったが、得られた皮革様シートは剥離強力
が2.8kg/cmと高い値を示したが、天然皮革模調
の模様が得られず、不織布層がつぶれ風合いが硬いもの
であった。また切断部分の断面や、テーバー摩耗試験機
にて強制的に傷や摩耗処理し表面多孔層または基体層の
上層が露出した状態を作ってその表面を観察したところ
摩耗部分が着色されていない状態となっており違和感を
感じた皮革様シートであった。上記皮革様シートを用い
てスポーツ靴を作製したところ高い剥離強力を有した
が、外観に劣り風合いの硬いものであった。
【0050】
【発明の効果】本発明は、天然皮革調の優美な外観、優
れた柔軟性を有し、高い剥離強力を兼ね備えた皮革様シ
ートであり、さらに該皮革様シートの切断断面が適度な
色傾斜を有し、切断断面および表面が摩耗したときに見
た目の違和感が感じられない皮革様シートである。これ
により高級な天然皮革調の外観とソフト性、剥離強力を
兼ね備えた靴、ボール、鞄等の用途に広く使用できる皮
革様シートが提供できる。
【0051】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の皮革様シートを模式的に表す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 表面仕上げ層 2 表面多孔層 3 繊維質基体層 4 繊維質基体上層 5 繊維質基体下層
フロントページの続き Fターム(参考) 4F055 AA27 BA13 DA02 EA05 EA12 EA24 EA34 FA20 FA39 GA02 HA05 HA06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】三次元絡合不織布の絡合空間にポリウレタ
    ンを主体とする弾性樹脂が充填された繊維質基体層、繊
    維質基体層の表面に密着したポリウレタンからなる表面
    多孔層、および表面仕上げ層とからなり、表面多孔層と
    密着した繊維質基体層中の上層部分には、表面多孔層を
    構成するポリウレタンより熱変形しにくいポリウレタン
    樹脂が充填されており、該表面多孔層を構成するポリウ
    レタン樹脂量に対する着色剤の含有率(A)、該基体層
    中の上層部分を構成するポリウレタン樹脂量に対する着
    色剤の含有率(B)、該基体層中の下層部分を構成する
    ポリウレタン樹脂量に対する着色剤の含有率(C)がA
    >B>Cを満足することを特徴とする皮革様シート。
  2. 【請求項2】着色剤が顔料である請求項1に記載の皮革
    様シート。
  3. 【請求項3】表面多孔層を構成するポリウレタン樹脂量
    に対する着色剤の含有率(A)が1.5重量%以上、4
    0重量%以下である請求項1または2に記載の皮革様シ
    ート。
  4. 【請求項4】極細繊維が原着繊維からなる請求項1〜3
    いずれかに記載の皮革様シート。
JP2002119126A 2002-04-22 2002-04-22 皮革様シート Expired - Fee Related JP3993013B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002119126A JP3993013B2 (ja) 2002-04-22 2002-04-22 皮革様シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002119126A JP3993013B2 (ja) 2002-04-22 2002-04-22 皮革様シート

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2003313784A true JP2003313784A (ja) 2003-11-06
JP2003313784A5 JP2003313784A5 (ja) 2005-06-09
JP3993013B2 JP3993013B2 (ja) 2007-10-17

Family

ID=29535776

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002119126A Expired - Fee Related JP3993013B2 (ja) 2002-04-22 2002-04-22 皮革様シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3993013B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017002419A (ja) * 2015-06-08 2017-01-05 株式会社クラレ 人工皮革
WO2018124524A1 (ko) * 2016-12-27 2018-07-05 코오롱인더스트리 주식회사 원착 폴리에스테르 섬유로 이루어진 인공피혁 및 이의 제조방법

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017002419A (ja) * 2015-06-08 2017-01-05 株式会社クラレ 人工皮革
WO2018124524A1 (ko) * 2016-12-27 2018-07-05 코오롱인더스트리 주식회사 원착 폴리에스테르 섬유로 이루어진 인공피혁 및 이의 제조방법
CN109072544A (zh) * 2016-12-27 2018-12-21 可隆工业株式会社 由原液染色的聚酯纤维组成的人造革及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3993013B2 (ja) 2007-10-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7442429B2 (en) Grain-finished artificial leathers
JP3187357B2 (ja) 皮革様シート状物およびその製造方法
CN101583757A (zh) 皮革样片材及皮革样片材的制造方法
JP4560511B2 (ja) 銀付き調人工皮革
US6299977B1 (en) Non-Woven fabric and artificial leather
JP2004211258A (ja) 意匠形成用皮革様シート
JP4060770B2 (ja) 気体充填型スポーツ用ボール
JP4275333B2 (ja) 皮革様シート
JP2004211262A (ja) 耐摩耗性の良好な皮革様シート
JP3993013B2 (ja) 皮革様シート
JP3961327B2 (ja) 皮革様シート
JP4024691B2 (ja) 皮革様シート
JP4024692B2 (ja) 皮革様シート
JP3993012B2 (ja) 皮革様シート
JP4048160B2 (ja) 皮革様シート状物およびその製造方法
JP4266630B2 (ja) 皮革様シート状物の製造方法
JP2002317387A (ja) 銀付人工皮革及びその製造方法
JPH093783A (ja) 表面立体感の優れた銀面合成皮革及びその製造方法
JPH1193081A (ja) 表面物性に優れた立体感のある合成皮革
JP2005146446A (ja) 皮革様シート
JPH06330474A (ja) 柔軟性に優れた皮革様シート状物およびその製造方法
JP2003301382A (ja) 皮革様シート
JP2007204863A (ja) ヌバック調人工皮革の製造方法
JPH0138917B2 (ja)
JP2002173877A (ja) スエード調人工皮革の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Effective date: 20040902

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A621 Written request for application examination

Effective date: 20040902

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060822

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070703

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070725

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100803

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees