JPH1193081A - 表面物性に優れた立体感のある合成皮革 - Google Patents

表面物性に優れた立体感のある合成皮革

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JPH1193081A
JPH1193081A JP25029297A JP25029297A JPH1193081A JP H1193081 A JPH1193081 A JP H1193081A JP 25029297 A JP25029297 A JP 25029297A JP 25029297 A JP25029297 A JP 25029297A JP H1193081 A JPH1193081 A JP H1193081A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】表面強力および剥離強力がきわめて高く、かつ
立体感に優れ、クッション性のある合成皮革を提供す
る。 【解決手段】深さ50μ以上の凹凸模様を有する、ポリ
ウレタンを主体とする重合体層により被覆された繊維質
基材の該被覆層表面に、ポリウレタンを主体とした15
0μ以上の透明な無孔質層が積層されている合成皮革に
おいて、該凹部の少なくとも一部と該無孔質層との間に
は空気層が存在しており、かつ該凸部と該無孔質層は接
着されており、その接着部分の総面積が合成皮革の表面
積の50〜90%である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面強力および剥離強
力がきわめて高く、かつ立体感に優れ、クッション性の
ある合成皮革に関するもので、特に、ボール、鞄、靴と
いった、表面物性とデザインを必要とする用途に広く使
用することができる合成皮革に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタンやポリ塩化ビニルなどの重
合体と繊維質基体からなるシート、すなわち、合成皮
革、人工皮革は、天然皮革の代替品として靴、衣料、
鞄、ボール、装飾などのあらゆる分野に多く利用されて
いる。これらは、それぞれの用途に適合できる程度に物
性や、風合いが優れていなければならないのはもちろん
であるが、表面の色や型押し模様も商品価値を大きく左
右するので、表面物性と外観の両立は常にユーザーの要
望である。さらに最近は、差別化のためのファッション
性、意匠効果の付与も強く望まれている。
【0003】従来、立体感のある合成皮革の製造方法と
しては、模様のある離型紙上にポリウレタン溶液を塗布
し、乾燥してフイルムを形成したあと、該フイルムを基
材の表面に接着剤で貼り合せ、離型紙を剥離する方法
(乾式法)、あるいは、繊維質基材の表面に、ポリウレ
タン溶液を塗布し、湿式凝固又は乾式凝固方法にて多孔
質のポリウレタン層を形成し、そのうえに着色剤を含む
樹脂溶液を塗布、乾燥して着色層を形成した後、エンボ
スロールで凹凸模様を形成する方法(型押し)が広く一
般に用いられている。
【0004】なかでも特に立体感のある深い凹凸模様を
つける場合には、エンボスロールによる型押しが一般的
で、多くの特許が出願されている。たとえば、特公昭6
1ー42019号公報には、K/S値が0.5〜7.0
の表面に深さが80μm以上の型押模様を有し、凹部の
K/S値と凸部のK/S値の差が1.0以上の立体的色
感の優れた繊維質シートが記載されている。また特開昭
53ー62803号公報には、基材上に形成した合成樹
脂層の上に、押出機を用いて合成樹脂溶融物を膜状に押
し出し、一体化すると共に表面をエンボスする合成皮革
の製造方法が記載されている。
【0005】さらに、凹凸模様のある繊維質シートの表
面強度の向上に関しても、様々なものが提供されてい
る。たとえば、特開平4−333674号公報に、最表
面にブリネル硬さ20〜100の微粒子を含有するポリ
ウレタンからなるコート層を形成したシートにエンボス
する方法が記載されている。また、最表面に100%モ
ジュラス100kg/cm2以上の1液型ポリウレタン
を使用した皮革様シート、シリコン変性ポリウレタン層
を最表面に用い、表面を滑らせることによって耐傷性を
向上させた皮革様シートも知られている。
【0006】一方、透明表面層と凹凸模様を有するシー
トに関しては、たとえば、特許第2600958号公報
には、フィラーを含有したポリエステルフィルム上に着
色層を介して、光線透過率55%以上の延伸ポリエステ
ルフィルムを積層し、表面に凹凸模様を形成した擬革調
シートが記載されている。また、実公平7−36742
号公報には、透明表面層と透明エンボス樹脂層と光反射
層を積層した装飾シートが記載されている。
【0007】
【発明を解決しようとする課題】表面に凹凸が存在する
シート状物は、球技用ボール、球技用シューズ等、強い
衝撃が加わる用途においては、特に凸部や凸部の角部分
が摩耗され、しだいに品位が損なわれる。これは、凹凸
の深い模様の場合、特に顕著である。表面物性の改善に
ついて従来より提案されている方法のうち、ブリネル硬
さ20〜100の微粒子を含有するポリウレタンの場合
においては、ツヤ感に悪影響を及ぼしやすく、表面に露
出した場合、傷の促進につながるという欠点があった。
また、最表面に100%モジュラス100kg/cm2
以上の1液型ポリウレタンを使用したシート、シリコン
変性ポリウレタン層を最表面に用いたシート、特許第2
600958号公報に記載のシートも、表面に凹凸があ
る限り、凹凸模様の摩耗は避けられなかった。また実公
平7−36742号公報に記載の装飾シートは、表面は
平滑であるが、各層が密着するため凹凸の立体感が不十
分であり、風合いもかたく合成皮革の用途には使用が困
難である。本発明は、表面強力および剥離強力がきわめ
て高く、かつ立体感に優れ、クッション性があり、ボー
ル、鞄、靴といった用途に広く使用できる合成皮革を提
供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意検討の結果、深さ50μm以上の凹
凸模様を有する、ポリウレタンを主体とする重合体層に
より被覆された繊維質基材の表面に、ポリウレタンを主
体とした厚さ150μm以上の透明な無孔質層を、凹部
に空気層を残したまま積層し、かつ凸部と無孔質層の接
着部分の総面積が合成皮革の表面積の50〜90%にな
るように接着することで、強い表面物性とクッション性
を持ち、かつ立体感を際立たせた合成皮革が得られるこ
とを見いだし、本発明に到達した。さらには、数平均分
子量が2万〜10万の2液型ポリウレタン樹脂と、数平
均分子量が13万〜28万の2液型ポリウレタン樹脂
が、ポリイソシアネート系硬化剤により架橋された樹脂
からなる透明層を最表面に設けることによって、表面の
耐傷性をより一層大きく向上できることを見いだした。
【0009】すなわち、本発明の合成皮革は、深さ50
μm以上の凹凸模様を有する、ポリウレタンを主体とす
る重合体層により被覆された繊維質基材の該被覆層表面
に、ポリウレタンを主体とした厚さ150μm以上の透
明な無孔質層が積層されている合成皮革において、該凹
部の少なくとも一部と該無孔質層との間には空気層が存
在しており、かつ該凸部と該無孔質層は接着されてお
り、その接着部分の総面積が合成皮革の表面積の50〜
90%であることを特徴とするものである。
【0010】以下本発明を詳細に説明する。まず本発明
で使用する繊維質基材は、適度な厚み及び充実感を有
し、且つ柔軟な風合いを有するシートであれば使用する
ことができる。従って、従来一般の皮革様シートの製造
方法に使用されている各種の繊維質基材を、そのまま本
発明に使用することができる。たとえば、ポリエステ
ル、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、ポリオレフィ
ン、ポリビニルアルコールなどの合成繊維、再生セルロ
ースなどの化学繊維、天然繊維、または特殊形態の繊
維、たとえばポリエステル、ポリアミド、ポリアクリロ
ニトリル等の極細繊維あるいはその束状繊維からなる絡
合不織布シート、編織物シート、及びそのシートの繊維
間にバインダーとしてポリウレタン等の高分子弾性体が
含有されている繊維質基材が挙げられる。
【0011】なかでも、本発明における凹凸模様の付与
性、そして天然皮革にもっとも近い風合いを有する点か
ら、好適な繊維質基材として、極細繊維束からなる不織
布中に、高分子弾性体を有する繊維シートが挙げられ
る。この場合の、極細繊維束を構成する繊維の細さとし
ては、好ましくは0.5デニール以下、特に望ましくは
0.1デニール以下であり、また極細繊維束のトータル
デニールとしては0.5〜10デニールの範囲が好まし
い。
【0012】高分子弾性体としては、従来から皮革様シ
ートの製造に使用されている樹脂であり、ポリウレタン
系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリビニルブチラール
系樹脂、ポリアクリル酸系樹脂、ポリアミノ酸系樹脂、
シリコン系樹脂やこれらの樹脂の混合物が挙げられ、こ
れらの樹脂はもちろん共重合体であってもよい。これら
は、水系エマルジョン、または有機溶剤溶液として前記
繊維質に含浸した後、凝固されて繊維質と高分子弾性体
とからなる基体とされる。繊維質基材の少なくとも表面
部を構成する高分子弾性体としては、表面仕上げに用い
る熱可塑性エラストマーと同種のものが接着性の点で好
ましく、特にポリウレタンが強度や天然皮革調の性能が
得られる点で好ましい。
【0013】繊維質に含浸するポリウレタンとしては、
従来公知のものはすべて適用することができる。たとえ
ば、平均分子量500〜3000のポリエステルジオ―
ル、ポリエ―テルジオ―ル、ポリカ―ボネ―トジオ―ル
などから選ばれた少なくとも1種類のポリマ―ジオ―ル
と、4,4' −ジフェニルメタンジイソシアネ―ト、イ
ソホロジイソシアネ―ト、ヘキサメチレンジイソシアネ
―トなどの、芳香族系、脂環族系、脂肪族系のジイソシ
アネ―トなどから選ばれた少なくとも1種のジイソシア
ネ―トと、2個以上の活性水素原子を有する、少なくと
も1種の低分子化合物で分子量300以下の化合物、た
とえば、エチレングリコール、プロピレングリコール、
ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオー
ル等のジオール類、エチレンジアミン、イソホロンジア
ミン、ピペラジン、フェニレンジアミン等のジアミン
類、アジピン酸ヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド
等のヒドラジド類から選ばれた少なくとも1種類とを、
所定のモル比で反応させて得たポリウレタンである。ポ
リウレタンは必要に応じて、合成ゴム、ポリエステルエ
ラストマ―などの重合体を添加した重合体組成物として
もよい。
【0014】繊維質基材の厚みは、得られた合成皮革の
用途により任意に選択でき、特に限定されるものではな
いが、中間層及び表面層とのバランスの点から好ましく
は0.3mm〜3mm、特に好ましくは0.5mm〜
2.0mmの範囲である。繊維質基材を構成する繊維と
高分子弾性体との量比としては、重量比で90:10〜
40:60の範囲が好ましい。
【0015】繊維質基材は、まず、その表面をポリウレ
タンを主体とする重合体層により被覆する。積層する樹
脂は、ポリエステル系ポリウレタン、ポリエーテル系ポ
リウレタン、ポリカーボネート系ポリウレタン、および
これらの混合系、シリコン変性ポリウレタン等の変性ポ
リウレタン樹脂など、公知の樹脂が用いられ、用途に応
じて選択することができる。また、必要に応じて、酸化
防止剤等の添加剤や、他の着色剤、顔料、紫外線吸収剤
等を本発明の目的を大きく損なわない範囲で添加しても
よい。樹脂の100%モジュラスも用途に応じて選択す
ればよいが、風合いの点から、30〜100kg/cm
2の範囲が好ましい。
【0016】積層の方法は、ナイフコート、グラビアコ
ート等によりコートして乾燥するコーティング法、離型
紙上に樹脂を塗布し、基体と接着、乾燥した後、離型紙
を剥離する乾式法、コーティングした後、ポリウレタン
の非溶剤でかつポリウレタンを溶解している有機溶剤と
混和性のある凝固浴中で凝固を生じさせる湿式法、ポリ
ウレタンの有機溶剤溶液あるいは分散液に、水を微分散
させたW/Oタイプのエマルジョンをコーティングした
後、有機溶剤を選択的に蒸発させてポリウレタンを凝固
させる方法、溶融した樹脂を基体上に塗布し、冷却固化
させる方法など、従来公知の方法が用いられる。
【0017】被膜層の厚さは、得られた合成皮革の用途
により任意に選択でき、特に限定されるものではない
が、基体層及び表面層とのバランスの点から、10〜4
00μm、好ましくは50〜200μmである。厚さが
10μmに満たない場合は、凹凸模様の深さが不十分に
なったり、繊維質の生地目が表面に現れ表面のスムース
感が得られにくくなるため好ましくない。一方、400
μmを超えると、風合いがゴムライクになることや、生
産性が低下する点で好ましくない。また、積層に先だっ
て、着色、風合いを改良するためのリラックス処理等、
基体に前処理を施すことは可能である。
【0018】次に、ポリウレタンを主体とする重合体層
により表面を被覆した繊維質基材に、凹凸模様を形成す
る。凹凸模様の形成は、皮革の表面模様、任意の模様、
幾何学模様に彫刻した金属ロール、金属板、金属ベルト
を用い、通常皮革様シートの模様付けに使用している加
熱エンボス法が適用できる。型押しによる凹凸の深さ
は、製品の立体感を強調するため50μm以上、好まし
くは100〜300μmである。50μmに満たない場
合は、立体感を表現することが難しい上、後述する無孔
質層の積層の際に、無孔質層の樹脂あるいは接着剤が凹
部に浸透し、無孔質層と凹部の間に本発明の特徴である
空気層が形成されず、目的とする立体感、クッション性
が得られにくくなる。押圧する圧力、温度、時間は、熱
可塑性エラストマーの流動性に応じて、賦型性と接着強
力を満足する条件で行えばよい。
【0019】次に、凹凸模様を形成した繊維質基体の表
面に積層する無孔質層について説明する。表面層には、
表面物性、触感等の品質に関わる項目が多く、用途によ
り適宜最適条件を選べばよいが、強度、耐久性および天
然皮革調の性能が得られる点で、熱可塑性ポリウレタン
が最適である。ポリウレタンとしては、従来公知のポリ
エステル系、ポリエーテル系、ポリカーボネート系等が
使用できるが、各種混合したものでもよく、また、他の
熱可塑性エラストマー等をブレンドしてもよい。必要に
応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤を混合す
ることも可能であり、着色剤により着色してもよいが、
繊維質基体表面の凹凸模様が見えるようにするため、該
無孔質層は有色であってもよいが実質的に透明でなけれ
ばならない。ブリネル硬度は、80〜95が好ましい。
80より低いと樹脂が柔らかいために、繊維質基体と積
層する際に、表面の凹凸の影響を受けやすくなり、表面
の平滑性が得られにくくなる。95より高いと、繊維質
基体とのバランスが悪くなったり、屈曲性が悪くなった
りする。
【0020】無孔質層の厚みは、熱可塑性エラストマー
の種類や性能などによっても異なるが、表面強度、特に
摩耗強度を満足させる上で150μm以上が必要であ
る。また、凹凸模様の立体感を際立たせる上で、好まし
くは300〜500μmである。厚みが150μmに満
たないと、満足する耐摩耗性が得られないうえ、繊維質
基体と積層する際に、表面の凹凸の影響を受けやすくな
り、表面の平滑性が得られにくくなる。厚みが500μ
mを越えると、摩耗性、平滑性は向上するが、繊維質基
体とのバランスが悪くなったり、製造コストが増大する
という欠点が生じる。
【0021】表面層の成形方法としては、熱可塑性エラ
ストマーのチップに、必要があれば着色剤及び酸化防止
剤などを添加して、押出機にて加温加圧下で溶融混練し
た後に、Tーダイから溶融状態でフイルム状に押出す方
法が一般的に使用できる。離型紙上にポリウレタン溶液
を塗布し、乾燥してフイルムを形成する乾式法も使用で
きるが、厚さ150μm以上の無孔質フィルムを成形す
る場合には生産性が低くなることは否めない。
【0022】次いで、凹凸模様を形成した繊維質基材の
表面に上記無孔質層を積層するが、この際、該凹部の少
なくとも一部と該無孔質層との間には空気層が存在し、
かつ該凸部と該無孔質層は接着されていて、その接着部
分の総面積が合成皮革の表面積の50〜90%となるよ
うにする。接着面積が50%未満の場合には、靴などの
製品として着用された時に、無孔質層と凸部が剥離する
問題が生じるため好ましくない。また、90%を超える
と、目的とする立体感が得られにくくなる。立体感と接
着強力を両立するうえで、接着面積のより好ましい範囲
は60%〜80%である。また、空気層の存在により、
屈折率の変化が生じ、凹部が樹脂等で充填されている場
合に比べ、一層凹凸の立体感を際立たせることができる
と同時に、クッション性も付与することができる。
【0023】接着する方法としては、凹凸模様を有する
繊維質基体と無孔質フィルムとを重ね合わせた後、加
熱、加圧下で一定時間プレスして接着する方法、無孔質
フィルムの片面に二液型接着剤を塗布、乾燥した後、乾
燥完了直前のまだ粘着性を有する状態で繊維質基体上に
貼り合わせ、プレスして接着する方法などが挙げられ
る。いずれの場合でも凹部に樹脂あるいは接着剤が入り
込まないよう、圧力、温度、時間等の条件を設定するこ
とが必要である。
【0024】以上のようにして本発明の合成皮革は製造
されるが、用途によっては耐傷性、特に瞬間的な擦過傷
に対する耐性を要求されるものがある。これに対して
は、無孔質層の表面に、架橋型弾性重合体樹脂を最表面
層として積層することで解決することができる。本発明
において、架橋型弾性重合体樹脂を構成するポリウレタ
ンの種類は特に限定されず、例えばポリエステル系、ポ
リエーテル系、ポリカーボネート系あるいはそれらのブ
レンドまたはその変性体等が挙げられ、耐久性や物性等
を考慮するとポリエーテル系またはポリカーボネート系
が好ましいが、一般に架橋型弾性重合体樹脂を使用する
と、風合いが硬くなる、耐屈曲性に劣る、といった欠点
が生じる。これらの欠点を解消するための架橋型弾性重
合体樹脂の構成について次に述べる。
【0025】最表面層として本発明で使用する樹脂は、
数平均分子量が2万〜10万の2液型ポリウレタン樹脂
(a)と数平均分子量が13万〜28万の2液型ポリウ
レタン樹脂(b)のブレンド物の架橋物であり、ポリウ
レタン(a)とポリウレタン(b)のブレンド重量比
(a)/(b)は0.05〜4が好ましく、0.05未
満の場合には耐擦過傷性、耐摩耗性および滑り性は良い
が耐屈曲性が悪い欠点がある。(a)/(b)が4を越
える場合には最表面のタックが有りすぎて滑り性が悪く
なる。また表面粘着性が大きいためブロッキングが発生
するといった欠点がある。
【0026】さらに数平均分子量が10万よりも小さい
ポリウレタン樹脂単品で使用すると造面後のタックがか
なりあるため縫製その他の工程通過性に問題があり、数
平均分子量13万以上のポリウレタン樹脂単品で使用す
ると造面後のタックは良好であるが、耐擦過傷性、耐屈
曲性が落ちるといった問題がある。また、数平均分子量
10万〜13万のポリウレタン樹脂単品で使用すると耐
擦過傷性が十分でなく、かつタックが出てくるため縫製
その他の工程通過性に問題がある。
【0027】また数平均分子量10万〜13万のポリウ
レタン樹脂と数平均分子量2万〜10万のポリウレタン
樹脂のブレンドの場合、タックが残るといった欠点があ
り、数平均分子量10万〜13万のポリウレタン樹脂と
数平均分子量13万〜28万のポリウレタン樹脂のブレ
ンドの場合、耐屈曲性が悪くなるといった欠点がある。
また、数平均分子量が2万よりも小さいポリウレタン樹
脂と数平均分子量13万〜28万のポリウレタン樹脂の
ブレンドの場合もタックが残ってしまうという欠点があ
り、数平均分子量が28万よりも大きいポリウレタン樹
脂のブレンドの場合にも耐屈曲性が悪くなってしまう欠
点がある。よってブレンドするポリウレタン樹脂は数平
均分子量が2万〜10万の2液型ポリウレタン樹脂と数
平均分子量が13万〜28万の2液型ポリウレタン樹脂
であり、さらに該ポリウレタンのブレンド樹脂比率(重
量)(a)/(b)は0.05〜4の範囲が好ましく、
より好ましくは(a)/(b)が0.2〜2の割合でブ
レンドされたものである。
【0028】添加するポリイソシアネート硬化剤として
は、トリメチロールプロパン(TMP)とトリレンジイ
ソシアネート(TDI)のアダクト体、TMPと4,
4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)
(HMDI)のアダクト体、TMPとHDIのアダクト
体、TMPとIPDIのアダクト体、HMDIの三量体
等の有機ポリイソシアネートが挙げられる。本発明に用
いられる有機ポリイソシアネートは2種以上の異なる有
機ポリイソシアネートを併用しても良く、特に脂肪族系
または脂環系ポリイソシアネートに芳香族系ポリイソシ
アネートを併用しても良い。添加量はポリウレタン樹脂
に対しポリイソシアネート硬化剤を固形分重量比で10
%より少ないと耐擦過傷性および耐摩耗性が悪くなり、
75%を超えると耐屈曲性が悪くなるため、10〜75
%の範囲が良い。さらに好ましくは、20〜50%の範
囲である。また必要に応じて硬化剤の反応を阻害しない
範囲で酸化防止剤、紫外線吸収剤、染料、界面活性剤、
帯電防止剤、難燃剤、粘着防止剤、充填剤等の各種添加
剤やコラーゲン粉末等を添加することもできるが、繊維
質基体表面の凹凸模様が見えるようにするため、該無孔
質層は実質的に透明層でなければならない。
【0029】該架橋型弾性重合体層の製造方法として
は、ポリオレフィン系樹脂をコーテイングした離型紙上
にポリウレタン樹脂(c)を塗布する方法を用いるのが
好ましい。他に最表面にアルキッド系樹脂、アミノアク
リレート系樹脂、アクリル系樹脂のコーテイングした離
型紙があるが、これらの離型紙は本発明において、コー
ティング樹脂との密着性が良すぎるため剥離しづらいと
いった欠点がある。よって、離型紙は最表面コーテイン
グ層がポリオレフィン系樹脂によるものが本発明におい
ては好ましい。
【0030】塗布方法は、離型紙上にナイフコーター、
コンマコーター、ロールコーター、リバースコーター、
ロータリースクリーンコーターなどの手段によって塗布
する方法が用いられる。表面層(C)の乾燥後の厚みは
5〜100μm、好ましくは10〜50μmである。5
μm未満の場合には耐摩耗性が悪くなるという問題があ
り、100μmを越える場合には表面が勝ちすぎて風合
いが悪くなるという問題がある。
【0031】さらに、本発明においては、無孔質層と繊
維質基材の層間の一部に、意匠模様を、該模様と該無孔
質層との間には実質的に空気層が存在しない状態で存在
させることにより、一層の意匠効果を付与することがで
きる。すなわち、繊維質基体の凹凸と、凹部に存在する
空気層により、意匠模様があたかも宙に浮いたかのよう
に見えるという、視覚効果があり、商品としての差別化
につなげることが可能になる。意匠模様としては、製造
メーカーのマークやキャラクター模様等いずれであって
もよい。
【0032】本発明の合成皮革の一例の模式図を図1お
よび図2に示す。図1は断面を示すものであるが、合成
皮革の表面から、架橋樹脂層(1)、無孔質層(2)、
繊維質基材(4)の順に積層され、無孔質層と繊維質基
材との層間の一部に空気層(3)が存在する。そして、
繊維質基材は凹凸を有するが、合成皮革の表面は平滑面
である。また図2は本発明合成皮革を表面から見た図で
あるが、表面からは、透明な無孔質層を通して繊維質基
材の凹凸が立体的に見え、さらに該凸部上に意匠模様
(A)(符号5)で表されている模様が存在しており、
それが浮き上がって見える。
【0033】
【実施例】次に本発明を具体的に実施例で説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。な
お、実施例中の部及び%は断わりのない限り重量に関す
るものである。また以下の実施例及び比較例において、
テーバー摩耗、立体感、平滑感、耐擦過傷性の測定また
は評価は以下の方法に従って行った。なお、層の厚さは
走査電子顕微鏡で測定したものである。
【0034】〔テーバー摩耗〕JIS K7204のテ
ーバー摩耗試験法に従って測定した。すなわち、実施例
および比較例で得られた皮革様シートより直径12cm
の円形の試験片を切り出した。この円形試験片の造面側
に摩耗輪(Hー22)を当て、荷重1kgfで円形の試
験片を10000回転させて摩耗試験を行い、摩耗試験
の前の試験片の重量から摩耗試験後の試験片の重量を差
し引いて、摩耗によって減少した重量(mg)を求め
た。また、連続して100000回転させて、摩耗の状
態を判定した。 ○:表面層が大部分残っている。 △:表面層の半分
以上が摩耗している。 ×:凹凸まで摩耗している。
【0035】[立体感および平滑感]任意に選出した1
0人のパネラーによる評価結果 ○:良好。 △:やや不良。 ×:不良。
【0036】[凹部の深さ]任意の断面3カ所を走査型
電子顕微鏡で撮影し、測定値の平均を計算した。
【0037】〔耐擦過傷性〕耐擦過傷性は、実施例およ
び比較例で得られた皮革様シートに対し、爪で約2kg
の荷重が掛かるように調整して時速約30〜50kmの
スピードでこすった後の白化傷の状態を判定した。白化
傷の状態評価は次に示す通りである。 ○:白化傷無し。 △:白化傷薄く見える。 ×:白化
傷目立つ。
【0038】実施例1 海成分としてポリエチレン50重量部および島成分とし
て6−ナイロン50重量部を同一溶融系で溶融紡糸し
て、単繊維繊度10デニールの複合繊維を製造した。こ
の複合繊維を3.0倍に延伸し、捲縮を付与した後、繊
維長51mmに切断し、カードで解繊した後クロスラッ
パーウェバーでウェブとした。次に、ニードルパンチに
より、目付650g/m2の繊維絡合不織布とした。こ
の不織布にポリエステル系ポリウレタンを主体とするポ
リウレタン組成物18重量部とジメチルホルムアミド8
2重量部よりなる溶液を含浸し、凝固、水洗後、複合繊
維中のポリエチレンを抽出除去して、0.005デニー
ルの極細繊維からなる6−ナイロン極細繊維束状繊維と
ポリウレタンとからなる厚さ1.3mmの繊維質基体
(A)を得た。
【0039】この繊維質基体(A)の片面に、ポリカー
ボネートジオール、ポリテトラメチレングリコール、ポ
リエチレングリコール、4,4’−ジシクロヘキシルメ
タンジイソシアネートから重合して得られたポリウレタ
ンを主体とするポリウレタンに、酸化チタンを加えて白
色に調色したポリウレタン組成物溶液を、離型紙上に塗
布、乾燥して皮膜を得た。そして、その上に、接着層と
して2液型ポリウレタン、ポリシソシアネート硬化剤、
アミン系触媒、溶剤からなる混合液を塗布、乾燥し、乾
燥完了直前の粘着性を有する状態で該繊維質基体(A)
にプレスして貼り合わせた。その後60℃で48時間放
置してから離型紙を剥がしたところ、表面層の厚さは2
0ミクロン、接着層の厚さは30ミクロンであった。次
いで、凹部の平均深さ400ミクロンの山谷模様のエン
ボスロールを用い、ロール温度170度、シリンダー空
気圧力10kg/cm2の条件で加熱型押しを行い、凹
凸深さ170ミクロンの型押しシート(B)を得た。
【0040】別途、無孔質表面層用として、ポリメチル
ペンタンジオールとアジピン酸から得られたポリエステ
ルジオール、ブタンジオール、4,4’−ジフェニルメ
タンジイソシアネートから重合して得た、熱可塑性ポリ
ウレタンペレットを、押出機及びT−ダイを用いて、溶
融帯温度215℃、ダイス導入部温度220℃で、厚さ
平均400μmの透明フイルム(C)に製膜した。次い
で、型押しシート(B)の凸部に、ポリウレタン組成物
溶液をグラビアロールにより塗布し、乾燥する前にフイ
ルム(C)を重ね合わせ、プレスロールでプレス、乾燥
して積層シート(D)を得た。この積層シート(D)
は、凹部の平均深さは120ミクロンであり、該凹部と
該無孔質層との間には空気層が存在しており、かつ該凸
部と該無孔質層は接着されており、その接着部分の総面
積が合成皮革の表面積の70%を占めていた。得られた
合成皮革の物性を表1に記す。
【0041】実施例2 繊度2.5デニールのポリエステル繊維からなる絡合不
織布に、ポリエステル系ポリウレタンを主体とするポリ
ウレタン組成物13重量部とジメチルホルムアミド87
重量部よりなる溶液を含浸した含浸基体の片面に、含浸
用ポリウレタンと同じ樹脂を用い、白色に調色したポリ
ウレタン組成物25重量部とジメチルホルムアミド75
重量部よりなる溶液をコートし、凝固、水洗、乾燥し
て、繊維質層の厚さ1.2mm、多孔質層の厚さ0.3
mm、目付550g/m2の繊維質基体(E)を準備し
た。
【0042】この繊維質基体(E)の多孔質層面に、ポ
リカーボネートジオール、ポリテトラメチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、4,4’−ジシクロヘキ
シルメタンジイソシアネート、ブタンジオールから重合
して得られたポリウレタンに、酸化チタンを加えて白色
に調色したポリウレタン組成物溶液をグラビアロールに
より塗布、乾燥した。この層の厚さは10μmであっ
た。次いで、凹部の平均深さ400μmの山谷模様の金
属板を用い、平板プレス機で、温度170度、プレス圧
力3kg/cm2、時間10秒間の条件で型押しした。
得られた型押しシート(F)の凹部の深さは270μm
であった。次いで、型押しシート(F)の凹凸面に、実
施例1と同じ平均厚さ400μmのフイルム(C)を重
ね合わせ、さらにミラー調離型紙を重ね合わせた後、平
板プレス機で、温度160度、プレス圧力3kg/cm
2、時間10秒間の条件で溶融接着し、積層シート
(G)た。この積層シート(G)は、溶融接着時に凸部
の一部が平滑化されたため、凹部の平均深さは150μ
mとなったが、該凹部と該無孔質層との間には空気層が
存在しており、かつ該凸部と該無孔質層は接着されてお
り、その接着部分の総面積が合成皮革の表面積の85%
を占めていた。得られた合成皮革の物性を表1に記す。
【0043】実施例3 2液型ポリウレタン(a)(1,6−ヘキサンポリカー
ボネートポリオール、トリレンジイソシアネート、エチ
レングリコールから重合したポリウレタンのジメチルホ
ルムアミド溶液、固形分濃度:70%、数平均分子量:
7万)10部と2液型ポリウレタン(b)(1,6−ヘ
キサンポリカーボネートポリオール、トリレンジイソシ
アネート、エチレングリコールから重合したポリウレタ
ンのジメチルホルムアミド溶液、固形分濃度:30%、
数平均分子量:17万)90部を、(a)/(b)=
0.26のブレンド比率でブレンドした。このブレンド
樹脂(c)100部に対し、顔料として酸化チタン粉末
6部、ポリイソシアネート硬化剤(d)(TMPとHD
Iのアダクト体で固形分濃度75%酢酸エチル溶液)1
5部(ポリウレタン樹脂に対する硬化剤の固形分比率3
3%)、硬化促進剤としてアミン系触媒(e)(固形分
4%)5部、希釈溶剤としてジメチルホルムアミド40
部、メチルエチルケトン40部添加し、均一に混合して
離型紙上に塗布、乾燥して厚さ50μmの架橋皮膜を作
製した。その上に、接着層として2液型ポリウレタン、
ポリシソシアネート硬化剤、アミン系触媒、溶剤からな
る混合液を塗布、乾燥し、乾燥直後のまだ粘着性を有す
る状態で、実施例1の積層シート(D)にプレスして貼
り合わせた。その後60℃で48時間放置してから離型
紙を剥がし、積層シート(H)を得た。
【0044】比較例1 無孔質層フィルムの厚さを平均75μmとした以外は実
施例1と同様にして、積層シート(I)を得た。この積
層シート(I)は、該凹部と該無孔質層との間には空気
層が存在していたが、表面の平滑性と耐摩耗性が劣って
いた。
【0045】比較例2 型押しシート(B)に変えて、凹部の平均深さ50ミク
ロンの皮しぼ模様のエンボスロールを用い、ロール温度
170度、シリンダー空気圧力10kg/cm2の条件
で加熱型押しを行った、凹凸深さ40μmの型押しシー
トを使用する以外は実施例1と同様にして、積層シート
(J)を得た。この積層シート(J)は、凹凸深さ25
μmで、凸部と無孔質層の接着部分の総面積が合成皮革
の表面積の95%を占めており、表面の平滑性と耐摩耗
性は優れているが、立体感に欠けるものであった。
【0046】比較例3 型押しシート(B)とフイルム(C)の接着の際に、型
押しシート(B)の凹凸面に接着剤を流し込み、シート
(B)表面とのクリアランスを50μmに設定したナイ
フで液を切った後、フイルム(C)を重ね合わせ、プレ
スロールでプレス、乾燥する以外は実施例1と同様にし
て、積層シート(K)を得た。この積層シート(K)
は、表面の平滑性と耐摩耗性は優れているが、凹部に接
着剤が存在し空気層がないため、立体感に欠け、クッシ
ョン性もなく風合いのかたいものであった。
【0047】実施例4 実施例1の製造過程において、無孔質フィルム(C)
の、繊維質基材と接着する面に、スクリーンロールを用
いて約5cm間隔でロゴマークを印刷した。次いで、実
施例1と同様に、型押しシート(B)の凸部に、ポリウ
レタン組成物溶液をグラビアロールにより塗布し、乾燥
する前にフイルムを重ね合わせ、プレスロールでプレ
ス、乾燥して積層シート(L)を得た。この積層シート
(L)を表面から見るとロゴマークが宙に浮いたように
見えた。また、平滑性、凹凸深さ、表面物性、風合いは
いずれも実施例1で得られた積層シート(D)と変わら
ないものであった。
【0048】
【表1】
【0049】
【発明の効果】上記したように、本発明は、(1)深さ
50μm以上の凹凸模様による立体感、(2)150μ
m以上の無孔質層と、凹部に存在する空気層での屈折率
の変化による立体感の強調、(3)凹凸模様に150μ
m以上の無孔質層を積層することによる強い表面物性、
(4)凸部と無孔質層の接着部分の総面積が合成皮革の
表面積の50〜90%になるように接着することによる
十分な接着強力を付与した合成皮革である。さらには、
架橋樹脂層を最表面に設けることによって、表面の耐傷
性を大きく向上した合成皮革である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の合成皮革を模式的に表す断面図であ
る。
【図2】本発明の合成皮革の表面図である。
【符号の説明】
1 架橋樹脂層 2 無孔質層 3 空気層 4 繊維質基体 5 意匠模様

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】深さ50μm以上の凹凸模様を有する、ポ
    リウレタンを主体とする重合体層により被覆された繊維
    質基材の該被覆層表面に、ポリウレタンを主体とした厚
    さ150μm以上の透明な無孔質層が積層されている合
    成皮革において、該凹部の少なくとも一部と該無孔質層
    との間には空気層が存在しており、かつ該凸部と該無孔
    質層は接着されており、その接着部分の総面積が合成皮
    革の表面積の50〜90%であることを特徴とする合成
    皮革。
  2. 【請求項2】請求項1の無孔質層の表面に、数平均分子
    量が2万〜10万の2液型ポリウレタン樹脂と、数平均
    分子量が13万〜28万の2液型ポリウレタン樹脂が、
    ポリイソシアネート系硬化剤により架橋された樹脂から
    なる透明層が積層されている合成皮革。
  3. 【請求項3】無孔質層と繊維質基材の層間の一部に、意
    匠模様が存在しており、該模様と該無孔質層との間には
    実質的に空気層が存在しない請求項1記載の合成皮革。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の合成皮革
    からなる球技用ボール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005097268A1 (ja) 2004-04-09 2005-10-20 Kuraray Co., Ltd. クッション性、ノンスリップ性に優れたシート状物
WO2008013177A1 (fr) 2006-07-26 2008-01-31 Kuraray Co., Ltd. Objet de type feuille pour une balle, et balle
US10136695B2 (en) 2013-02-26 2018-11-27 Nike, Inc. Footwear upper having selectively located padding

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