JP2003313403A - 全芳香族液晶ポリエステル樹脂組成物および光ピックアップ部品 - Google Patents

全芳香族液晶ポリエステル樹脂組成物および光ピックアップ部品

Info

Publication number
JP2003313403A
JP2003313403A JP2002123107A JP2002123107A JP2003313403A JP 2003313403 A JP2003313403 A JP 2003313403A JP 2002123107 A JP2002123107 A JP 2002123107A JP 2002123107 A JP2002123107 A JP 2002123107A JP 2003313403 A JP2003313403 A JP 2003313403A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
wholly aromatic
mol
crystal polyester
melting point
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002123107A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Murouchi
聡士 室内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Petrochemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Petrochemicals Co Ltd filed Critical Nippon Petrochemicals Co Ltd
Priority to JP2002123107A priority Critical patent/JP2003313403A/ja
Publication of JP2003313403A publication Critical patent/JP2003313403A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
  • Optical Head (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】デジタルディスク情報読み取り用の光ピックア
ップ部材に適した樹脂組成物の提供。 【解決手段】p−ヒドロキシ安息香酸、テレフタル酸お
よび4,4’−ジヒドロキシビフェニルを95〜100
モル%と、これら以外の芳香族ジオール、芳香族ヒドロ
キシカルボン酸および芳香族ジカルボン酸から選ばれる
芳香族化合物を0〜5モル%(両者を合わせて100モ
ル%とする。)とを重縮合してなる融点が400℃以
上、融点+20℃の見かけ粘度が1000ポアズ以上、
液晶開始温度が400℃以上の全芳香族液晶ポリエステ
ル(1)70〜95重量部と、融点が250〜380
℃、液晶開始温度が400℃以下、融点+20℃の見か
け粘度が(1)の見かけ粘度の0.1〜3.0倍である
全芳香族液晶ポリエステル(2)5〜30重量部(両者
合計100重量部)およびホウ酸アルミニウムウイスカ
ー20〜100重量部からなる全芳香族液晶ポリエステ
ル樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、全芳香族液晶ポリ
エステルにホウ酸アルミニウムウイスカーを配合してな
る全芳香族液晶ポリエステル樹脂組成物に関するもので
あり、また該樹脂組成物から成形した、コンパクトディ
スク、レーザーディスク(登録商標)、ビデオディス
ク、光磁気ディスク等に用いる光ピックアップ部品に関
する。
【0002】
【従来の技術】光ピックアップは、コンパクトディス
ク、レーザーディスク、ビデオディスク、光磁気ディス
ク等に用いられ、半導体レーザーをレンズで数μm径ス
ポットまで絞って照射し、ディスク上に記録された情報
を読み取るものであり、一般に発光素子、受光素子、ミ
ラー等の光学素子等を固定する光フレームと、対物レン
ズ、対物レンズホルダーを光ディスクの動きに追従させ
るためのアクチュエーター部と、このアクチュエーター
部を保持し光フレームとの光学路を形成するベースフレ
ームとから構成されている。
【0003】近年、光ピックアップの軽量化、低コスト
化が促進され、構成材料を金属から樹脂に代替する試み
がなされており、特に液晶ポリエステル樹脂は、熱可塑
性樹脂の中でも、機械的特性、成形性、寸法精度、耐熱
性および制振性に優れていることからレンズホルダー、
ベースフレーム等の光ピックアップ部材として注目され
ている。しかし、近年のデジタルディスク駆動装置の扱
う情報の大容量化、高速化に伴い、光ピックアップ部材
にもさらなる性能向上が求められており、従来の液晶ポ
リエステル樹脂組成物では十分に対応できなくなってき
た。
【0004】デジタルディスク駆動装置には大きく2つ
の固有振動数があり、低い共振周波数に生じる1次共振
点はレンズを支持する金属バネや樹脂製ヒンジなどの固
有振動数であることが多いといわれ、また、2次共振点
は、レンズホルダー等の固有振動数であることが多いと
いわれている。さらには、光ピックアップ部品の性能向
上には、この2次共振点のピークと基準点の差(ゲイン
幅)が重要であると考えられている。そのため、高性能
光ピックアップの設計においては、2次共振点を高周波
側にシフトさせてゲイン幅を大きくする設計思想がとら
れ、光ピックアップ部材の弾性率、特に曲げ弾性率、の
高い材料を用いることが一般的な考えである。
【0005】さらに、光ピックアップ部材は、比較的比
重の小さい材料であることが求められる。光ピックアッ
プ部材に用いる樹脂組成物の比重が大きくなると、ピッ
クアップが重くなり駆動感度が低下する、ピックアップ
駆動時の消費電力が上昇する等の問題が生じる。
【0006】光ピックアップ部材用の組成物として、液
晶ポリステルとホウ酸アルミニウムウイスカーからなる
樹脂組成物が特開平11−80517に開示されてい
る。また、液晶ポリステルとホウ酸アルミニウムウイス
カーからなる樹脂組成物は、特許公報第2830124
号および特許公報第3074696号により公知であ
る。しかし、これらの特許の実施例等に具体的に記載さ
れた液晶ポリエステルは、いずれも液晶開始温度が40
0℃以下であり、ホウ酸アルミニウムウイスカーとの組
成物は曲げ弾性率の向上が十分ではなく、2次共振点に
おけるゲイン幅を大きくすることはできない。さらに、
高い曲げ弾性率を実現するために、ホウ酸アルミニウム
ウイスカーの充填量を増やすと、その比重が大きくなり
光ピックアップの駆動感度が低下するという問題が生じ
るものであった。
【0007】また、曲げ弾性率を向上させる充填剤とし
ては、ガラスファーバーやカーボンファイバーが代表的
なものであるが、これらを剛性の高い分子構造を有する
液晶ポリエステルに充填すると、光ピックアップ部材の
2次共振点は高周波側にシフトするものの、2次共振点
のピークが高くなりゲイン幅が大きくならないという問
題点が生じ、情報の大容量化、高速化に伴った高性能光
ピックアップを得ることは困難であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、近年のデジ
タルディスク駆動装置の扱う情報の大容量化、高速化に
対応可能で、従来の液晶ポリエステルとホウ酸アルミニ
ウムウイスカーからなる樹脂組成物ではなし得なかった
高性能な光ピックアップ部材用の樹脂組成物および外樹
脂組成物を構成部材とする光ピックアップ部材を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、このよう
な課題を達成するために鋭意研究を行い、特定の2種類
の全芳香族液晶ポリエステルとホウ酸アルミニウムウイ
スカーからなる樹脂組成物が光ピックアップ部材に適し
ていることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち本発明の第1は、p−ヒドロキシ
安息香酸、テレフタル酸および4,4’−ジヒドロキシ
ビフェニル(これらの誘導体を含む)を95〜100モ
ル%と、これら以外の芳香族ジオール、芳香族ヒドロキ
シカルボン酸および芳香族ジカルボン酸(これらの誘導
体を含む)からなる群から選ばれる芳香族化合物を0〜
5モル%(両者を合わせて100モル%とする。)とを
重縮合してなる融点が400℃以上、融点+20℃の見
かけ粘度が1000ポアズ以上、液晶開始温度が400
℃以上の全芳香族液晶ポリエステル(1)70〜95重
量部および融点が250〜380℃、液晶開始温度が4
00℃以下、融点+20℃の見かけ粘度が全芳香族液晶
ポリエステル(1)の見かけ粘度の0.1〜3.0倍で
ある全芳香族液晶ポリエステル(2)5〜30重量部
(ここで(1)と(2)を合わせて100重量部とす
る。)およびホウ酸アルミニウムウイスカー20〜10
0重量部からなる全芳香族液晶ポリエステル樹脂組成物
に関するものである。
【0011】本発明の第2は、p−ヒドロキシ安息香
酸、テレフタル酸および4,4’−ジヒドロキシビフェ
ニル(これらの誘導体を含む)を95〜99モル%と、
6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、イソフタル酸および
ヒドロキノン(これらの誘導体を含む)からなる群から
選ばれる少なくとも1種を1〜5モル%(両者を合わせ
て100モル%とする。)とを重縮合してなる融点が4
00℃以上、融点+20℃の見かけ粘度が1000ポア
ズ以上、液晶開始温度が400℃以上の全芳香族液晶ポ
リエステル(1)70〜95重量部および融点が250
〜380℃、液晶開始温度が400℃以下、融点+20
℃の見かけ粘度が全芳香族液晶ポリエステル(1)の見
かけ粘度の0.1〜3.0倍である全芳香族液晶ポリエ
ステル(2)5〜30重量部(ここで(1)と(2)を
合わせて100重量部である。)およびホウ酸アルミニ
ウムウイスカー20〜100重量部からなる全芳香族液
晶ポリエステル樹脂組成物に関するものである。
【0012】本発明の第3は、本発明の第1または第2
のいずれかにおいて、全芳香族液晶ポリエステル(2)
がp−ヒドロキシ安息香酸、テレフタル酸および4,
4’−ジヒドロキシビフェニル(これらの誘導体を含
む)を85〜95モル%と、6−ヒドロキシ−2−ナフ
トエ酸、イソフタル酸およびヒドロキノン(これらの誘
導体を含む)から選ばれる少なくとも1種を5〜15モ
ル%(両者を合わせて100モル%とする。)とを重縮
合してなる全芳香族ポリエステルであることを特徴とす
る全芳香族液晶ポリエステル樹脂組成物に関するもので
ある。
【0013】本発明の第4は、本発明の第1または第2
のいずれかにおいて、全芳香族液晶ポリエステル(2)
がp−ヒドロキシ安息香酸50〜90モル%、6−ヒド
ロキシ−2−ナフトエ酸10〜50モル%(両者を合わ
せて100モル%とする。)とを重縮合してなる全芳香
族ポリエステルであることを特徴とする全芳香族液晶ポ
リエステル樹脂組成物に関するものである。
【0014】本発明の第5は、本発明の第1〜第4の全
芳香族液晶ポリエステル樹脂組成物を構成材料とする光
ピックアップ部品に関するものである。
【0015】本発明の第6は、本発明の第1〜第4の全
芳香族液晶ポリエステル樹脂組成物を構成材料とする光
ピックアップ用レンズホルダーに関するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明においては、モノマー、融
点、液晶開始温度の特定により分子構造が規定された2
種類の全芳香族液晶ポリエステルに、ホウ酸アルミニウ
ムウイスカーを配合した組成物の曲げ弾性率の向上およ
びゲイン幅の拡大等の光ピックアップ部材に適した性能
が達成できるのである。
【0017】本発明では2種類の全芳香族液晶ポリエス
テルを使用する。全芳香族液晶ポリエステル(1)は、
融点が400℃以上、液晶開始温度が400℃以上で融
点+20℃における見かけ粘度が1000ポアズ以上の
ものであり、全芳香族液晶ポリエステル(2)は、融点
が250〜380℃、液晶開始温度が400℃以下、融
点+20℃の見かけ粘度がポリエステル(1)の見かけ
粘度の0.1〜3.0倍の範囲に入るものである。融点
とは、示差走査熱量計において吸熱ピークが検出される
ことをいい、具体的な測定方法は、20℃/分で室温か
ら昇温してポリマーを融解させて得られた吸熱ピークを
Tm1とし、10℃/分で150℃まで冷却して、さら
に20℃/分で昇温したときに得られる吸熱ピークをT
m2とし、このTm2を融点とする。融点が400℃以
上とは、400℃以上の領域に吸熱ピークが検出される
ことをいい、400℃未満に別個のピークが検出されて
もよい。融点が250〜380℃とは、250〜380
℃の領域に吸熱ピークが検出されることをいい、この温
度領域範囲外の250℃未満で別個のピークが検出され
てもよい。また、液晶開始温度とは、加熱ステージ上で
液晶ポリエステルを偏光下で観察して異方性溶融相が確
認される温度である。見かけ粘度は、キャピラリーレオ
メーターにより、せん断速度100sec−1で測定さ
れる粘度である。これらの具体的な測定方法は実施例に
記載してある。
【0018】全芳香族液晶ポリエステル(1)は、必須
のモノマーとしてp−ヒドロキシ安息香酸、テレフタル
酸および4,4’−ジヒドロキシビフェニル(これらの
誘導体を含む。)を使用する。これらのモノマーの誘導
体を使用することもできる。誘導体としては、モノマー
中のフェノール性水酸基をアシル化したものを用いるこ
とが好ましい。アシル化の例としては、酢酸または無水
酢酸によるアセチル化物が好ましい。また、モノマー中
のカルボキシル基をフェノール類によりフェニルエステ
ル化したものも使用できる。モノマー組成は、得られる
全芳香族液晶ポリエステル(1)が、400℃以上の融
点、400℃以上の液晶開始温度および融点+20℃に
おける見かけ粘度が1000ポアズ以上を確保できるよ
うにする。p−ヒドロキシ安息香酸もしくはその誘導体
を30〜80モル%とするのが好ましい。特に好ましい
モノマー組成は、p−ヒドロキシ安息香酸40〜70モ
ル%、テレフタル酸15〜30モル%、4,4’−ジヒ
ドロキシビフェニル15〜30モル%(3者を合計して
100モル%とする。)である。
【0019】本発明の全芳香族液晶ポリエステル(1)
は、p−ヒドロキシ安息香酸、テレフタル酸および4,
4’−ジヒドロキシビフェニル(これらの誘導体を含
む)からなる必須モノマー以外に、これらとは異なる芳
香族ジオール、芳香族ヒドロキシカルボン酸および芳香
族ジカルボン酸(これらの誘導体を含む)から選ばれる
芳香族系化合物からなる他のモノマー0〜5モル%(必
須モノマーを合わせて合計100モル%とする。)、好
ましくは1〜5モル%を併用できる。得られる全芳香族
液晶ポリエステル(1)の融点が400℃以上、液晶開
始温度が400℃以上および融点+20℃における見か
け粘度が1000ポズ以上である条件が維持される限
り、これらの芳香族化合物モノマーは限定されないが、
好ましいものは、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、イ
ソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸およびヒ
ドロキノン等(これらの誘導体を含む)である。これら
の芳香族化合物の併用効果を発揮させるには1モル%以
上使用するのが好ましいが5モル%を超えると、成形品
の曲げ弾性率が低下して光ピックアップ部材としての特
性が低下するので好ましくない。
【0020】本発明の全芳香族液晶ポリエステル(2)
は、p−ヒドロキシ安息香酸、テレフタル酸および4,
4’−ジヒドロキシビフェニル(これらの誘導体を含
む。)を85〜95モル%と6−ヒドロキシ−2−ナフ
トエ酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン
酸およびヒドロキノン等(これらの誘導体を含む)から
選ばれた少なくとも1種を5〜15モル%使用する。あ
るいは、p−ヒドロキシ安息香酸50〜90モル%、2
−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸10〜50モル%(これ
らの誘導体を含む)を使用する。これらのモノマーの誘
導体としては、モノマー中のフェノール性水酸基をアシ
ル化したものが好ましい。アシル化の例としては、酢酸
または無水酢酸によるアセチル化物が好ましい。また、
モノマー中のカルボキシル基をフェノール類によりフェ
ニルエステル化したものも使用できる。モノマー組成
は、得られる全芳香族液晶ポリエステル(2)が、25
0〜380℃の融点、400℃以下の液晶開始温度、融
点+20℃の見かけ粘度が全芳香族液晶ポリエステル
(1)の見かけ粘度の0.1〜3.0倍の範囲内を確保
できるようにする。見かけ粘度比が0.1未満の場合
は、曲げ弾性率の低下、ゲイン幅の低下を招き、3.0
を超えると流動性が低下していずれも好ましくない。さ
らに好ましい見かけ粘度比の範囲は0.3〜2.7であ
る。
【0021】本発明では、全芳香族液晶ポリエステル
(1)を70〜95重量部、全芳香族液晶ポリエステル
(2)を5〜30重量部(合計100重量部)の割合で
使用する。この条件を満たすことにより、液晶ポリエス
テル樹脂組成物の基本的耐熱性に加えて良好な成形性が
確保される。全芳香族液晶ポリエステル(1)が70重
量部未満の場合は、ゲイン幅が低下し好ましくない。ま
た、全芳香族液晶ポリエステル(1)が95重量部を超
えると、成形性が十分ではなく好ましくない。さらに好
ましくは、全芳香族液晶ポリエステル(1)が75〜9
5重量部、全芳香族液晶ポリエステル(2)が5〜25
重量部である。
【0022】本発明の全芳香族液晶ポリエステル(1)
および(2)の製造は、これらのモノマーを使用して公
知の方法で行うことができる。好ましい製造方法は、次
のような方法である。工業的にはモノマー中の水酸基を
少なくとも一部をアシル化および/またはモノマー中の
カルボキシル基の少なくとも一部をフェニルエステル化
して重縮合するのが好ましい。アシル化、フェニルエス
テル化は、公知の方法で行うことができる。アシル化方
法としては、無水酢酸または酢酸でアセチル化すること
が好ましい。フェニルエステル化は、フェノールまたは
フェノール誘導体を使用して公知の方法で行うことがで
きる。アシル化、フェニルエステ化は重縮合における適
宜の工程で行うことができる。好ましくは、重縮合前
に、アシル化および/またはフェニルエステル化してこ
れを重縮合工程に供する方法で行うことができる。例え
ばp−ヒドロキシ安息香酸のかわりにp―アセトキシ安
息香酸を重縮合工程に供する。また、モノマー、無水酢
酸、必要に応じて触媒、を反応槽に投入した後、重縮合
反応に先立ち、または重縮合反応と併行してアセチル化
を行うことができる。後者の方法が工業的には有利であ
る。重縮合後、固相重合を行い分子量を調節するのが好
ましい。
【0023】本発明の樹脂組成物に用いられるホウ酸ア
ルミニウムウイスカーとしては、9AlO・2B
あるいは2AlO・Bの化学組成のもの
が代表的であり、繊維径0.05〜5μm、繊維長2〜
100μmのものが適している。さらに、ホウ酸アルミ
ニウムウイスカー表面をシランカップリング剤等で表面
処理したものを使用しても良い。
【0024】本発明における樹脂組成物は、全芳香族液
晶ポリエステル(1)および(2)の合計量100重量
部に対してホウ酸アルミニウムウイスカーを20〜10
0重量部配合したものである。ホウ酸アルミニウムウイ
スカーが20重量部未満では曲げ弾性率が低下してゲイ
ン幅が小さくなり光ピックアップ部材としての性能が低
下し、100重量部を超えるとゲイン幅は大きくなる方
向に行くと考えられるが成形性が著しく低下して良好な
成形が困難となり、さらには、比重が大きくなり光ピッ
クアップとしての駆動感度が低下するので好ましくな
い。
【0025】本発明の組成物には、必要に応じてホウ酸
アルミニウムウイスカー以外に他の充填材、着色剤、分
散剤、可塑剤、酸化防止剤、難燃剤等を添加することが
できる。例示すれば、二硫化モリブデン、タルク、マイ
カ、ガラスフレーク、クレー、セリサイト、炭酸カルシ
ウム、珪酸カルシウム、シリカ、アルミナ、水酸化アル
ミニウム、水酸化カルシウム、黒鉛、非晶質炭素、チタ
ン酸カリウム、ガラス繊維、炭素繊維、各種ウィスカー
等が挙げられる。これらは、単独で使用しても2種類以
上使用してもよい。
【0026】本発明の全芳香族液晶ポリエステル樹脂組
成物を調製するには、適宜の方法で各成分を混合するこ
とによって行うことができる。溶融混練方法が好ましい
が、適宜他の公知の方法を用いて行うことができる。例
えば、リボンブレンダー、タンブラーミキサー、ヘンシ
ェルミキサー等の混合機により、全芳香族液晶ポリエス
テルとホウ酸アルミニウムウイスカーを混合し、その混
合物を混練押出機で溶融混練してペレット化する方法、
また混練押出機の主フィーダーから全芳香族液晶ポリエ
ステルを、サイドフィーダーからホウ酸アルミニウムウ
イスカーをそれぞれ投入して溶融混練し、ペレット化す
る方法等が挙げられる。
【0027】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明をさ
らに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定
されるものではない。
【0028】実施例に記載されている物性値は次の方法
で測定した。 (1)融点 示差走査熱量計(セイコー電子工業(株)社製)によ
り、リファレンスとしてα―アルミナを用いて融点測定
を行った。測定温度条件は20℃/分で室温から昇温し
てポリマーを融解させて得られた吸熱ピークをTm1と
し、10℃/分で150℃まで冷却して、さらに20℃
/分で昇温したときに得られる吸熱ピークをTm2と
し、このTm2を融点とした。 (2)曲げ弾性率 ASTMD―790に準拠して行った。 (3)見かけ粘度 キャピラリーレオメーター(インテスコ(株)社製Mo
del2010)を用い、キャピラリーとして径1.0
mm、長さ40mm、流入角90°のものを用い、せん
断速度100sec−1で融点−30℃から+4℃/分
の昇温速度で等速加熱を用いながら見掛け粘度測定を行
い、Tm2+20℃における見かけ粘度を求めた。 (4)液晶開始温度 加熱ステージ上に置かれた液晶ポリエステルを偏光下1
0℃/分で昇温して肉眼観察により行った。なお、静圧
下で完全に溶融しない場合はスプリング圧を利用して加
圧下で行った。 (5)ゲイン幅 図1に示した形状および寸法のレンズホルダーを射出成
形により成形し、対物レンズおよびコイルを装着して光
ピックアップレンズホルダーを作成した。周波数特性分
析器と作成した光ピックアップレンズホルダーをピック
アップ駆動アンプを介して接続し、各周波数における光
ピックアップレンズホルダーの変位をレーザドップラ式
変位計で読み取ることにより周波数特性を測定した。ゲ
イン幅は、2次共振点のピークゲインと0dBの差から求
めた。 (6)光ピックアップの性能 作成した光ピックアップレンズホルダーをCD−ROMが読
み取れるプレーヤーに装着し、10枚のCD‐ROMを読み
取る際の読み取りエラー回数を調査した。その結果、読
み取りエラーが起こらなかったものを○、5回未満の読
み取りエラーが発生したものを△、5回以上の読み取り
エラーが発生したものを×として評価した。 (7)光ピックアップレンズホルダーの成形性 射出成形機により図1記載の光ピックアップレンズホル
ダーを成形した。射出成形による成形が可能で射出圧力
が比較的低かったものを◎、射出成形による成形が可能
で射出圧力が比較的高かったものを○、射出成形が不
能、または、可能であるが型付着の発生、ショートショ
ットの発生が起こったものを×として評価した。
【0029】全芳香族液晶ポリエステルの製造例を以下
に示す。 液晶ポリエステルA(全芳香族液晶ポリエステル
(1))の製造:SUS316を材質とし、ダブルヘリ
カル攪拌翼を有する6L重合槽(日東高圧社製)にp−
ヒドロキシ安息香酸1105.0g(8.00モル)、
テレフタル酸744.8g(4.00モル)、4,4’
−ジヒドロキシビフェニル664.5g(4.00モル)
を仕込み、重合槽の減圧−窒素注入を2回行なって窒素
置換を行なった後、無水酢酸1731.4g(16.9
6モル)を添加し、攪拌翼の回転数100rpmで15
0℃まで1時間で昇温して還留状態で2時間アセチル化反
応を行なった。アセチル化終了後、酢酸留出状態にして
0.5℃/分で昇温して、330℃において重合物をリ
アクター下部の抜き出し口から取り出した。取り出した
重合体を粉砕機により20メッシュ以下に粉砕し、円筒
型回転式リアクターを有する加熱装置(旭硝工(株)製)
により固相重合を行なった。円筒型回転式リアクターに
粉砕した重合体を投入し、窒素を1リットル/分流通さ
せ、回転数20rpmで280℃まで2時間かけて昇温
して280℃で3時間保持した後、300℃まで30分
で昇温して3時間保持し、320℃まで30分で昇温し
て3時間保持し、さらに、340℃まで30分で昇温し
て2時間保持した後、室温まで1時間で冷却して重合体
を得た。得られた重合体の融点をDSCで測定したとこ
ろ、Tm1は410℃、Tm2は430℃であった。ま
た、見かけ粘度は450℃において2500ポアズであ
った。また、液晶開始温度は425℃であった。
【0030】液晶ポリエステルB(全芳香族液晶ポリエ
ステル(2))の製造(特許第3074696号の参考
例1に相当するもの):SUS316を材質とし、ダブ
ルヘリカル攪拌翼を有する6L重合槽(日東高圧社製)
にp−アセトキシ安息香酸1080g(5.99モ
ル)、イソフタル酸83g(0.50モル)、テレフタ
ル酸249g(1.50モル)、4、4’−ジアセトキ
シビフェニル545g(2.02モル)を仕込み、重合
槽の減圧−窒素注入を2回行なって窒素置換を行なった
後、攪拌翼の回転数50rpmで酢酸留出状態にして1
℃/分で昇温し、330℃で1時間重合させた。その
後、攪拌翼の回転数を150rpmにして重合させた
後、系を徐冷して200℃で反応混合物を系外に取り出
した。取り出した重合体を粉砕機により2。5mm以下
に粉砕し、円筒型回転式リアクターを有する加熱装置
(旭硝工(株)製)により固相重合を行なった。円筒型回
転式リアクターに粉砕した重合体を投入し、窒素を1リ
ットル/分流通させ、回転数20rpmで280℃まで
2時間かけて昇温して280℃で3時間保持した後、室
温まで1時間で冷却して重合体を得た。得られた重合体
の融点をDSCで測定したところ、Tm1は362℃、
Tm2は360℃であった。また、380℃における見
かけ粘度は910ポアズであった。また、液晶開始温度
は340℃であった。
【0031】液晶ポリエステルC(全芳香族液晶ポリエ
ステル(2))の製造(特許第2830124号の参考
例2に相当するもの):SUS316を材質とし、ダブ
ルヘリカル攪拌翼を有する6L重合槽(日東高圧社製)
にp−アセトキシ安息香酸541g(3.00モル)、
4,4’−ジアセトキシビフェニル184g(0.68
モル)、ハイドロキノンジアセテート62g(0.32
モル)およびテレフタル酸124g(0.75モル)、
イソフタル酸42(0.25モル)gを仕込み、重合槽
の減圧−窒素注入を2回行なって窒素置換を行なった
後、攪拌翼の回転数100rpmで250℃まで1時間
で昇温して250℃から360℃まで3時間かけて反応
させたのち、1mmHgに減圧してさらに1時間加熱重
縮合させて液晶ポリエステルCを得た。得られた重合体
の融点をDSCで測定したところ、Tm1は334℃、
Tm2は335℃であった。また、355℃における見
かけ粘度は4800ポアズであった。また、液晶開始温
度は305℃であった。
【0032】液晶ポリエステルDの製造(特許第307
4696号の参考例2に相当):SUS316を材質と
し、ダブルヘリカル攪拌翼を有する6L重合槽(日東高
圧社製)にp−アセトキシ安息香酸810g(4.50
モル)、6−アセトキシ−2−ナフトエ酸690g
(3.00モル)を仕込み、重合槽の減圧−窒素注入を
2回行なって窒素置換を行なった後、攪拌翼の回転数1
00rpmで300℃まで2時間で昇温して、300℃
で30分間、320℃で30分間、そして、8.0to
rrに減圧して320℃で2時間重合させた後、反応混
合物を系外に取り出して粉砕機により20メッシュ以下
に粉砕した。この粉体を円筒型回転式リアクターを有す
る加熱装置(旭硝工(株)製)により固相重合を行なっ
た。円筒型回転式リアクターに粉砕した重合体を投入
し、窒素を1リットル/分流通させ、回転数20rpm
で240℃で5時間処理して液晶ポリエステルDを得
た。得られた重合体の融点をDSCで測定したところ、
Tm1は290℃、Tm2は281℃であった。また、
301℃における見かけ粘度は2100ポアズであっ
た。また、液晶開始温度は320℃であった。
【0033】液晶ポリエステルEの製造:SUS316
を材質とし、ダブルヘリカル攪拌翼を有する6L重合槽
(日東高圧社製)にp−ヒドロキシ安息香酸994.5
g(7.20モル)、p,p’−ビフェノール819.
3g(4.40モル)、テレフタル酸691.1g
(4.16モル)、イソフタル酸39.9g(0.24モ
ル)を仕込み、重合槽の減圧−窒素注入を2回行なって
窒素置換を行なった後、無水酢酸1731.4g(1
6.96モル)を添加し、攪拌翼の回転数100rpm
で150℃まで1時間で昇温して還留状態で2時間アセチ
ル化反応を行なった。アセチル化終了後、酢酸留出状態
にして0.5℃/分で昇温して、330℃において重合
物をリアクター下部の抜き出し口から取り出した。取り
出した重合体を粉砕機により20メッシュ以下に粉砕
し、円筒型回転式リアクターを有する加熱装置(旭硝工
(株)製)により固相重合を行なった。円筒型回転式リア
クターに粉砕した重合体を投入し、窒素を1リットル/
分流通させ、回転数20rpmで280℃まで2時間か
けて昇温して280℃で3時間保持した後、300℃ま
で30分で昇温して3時間保持し、320℃まで30分
で昇温して3時間保持し、さらに、340℃まで30分
で昇温して2時間保持した後、室温まで1時間で冷却し
て重合体を得た。得られた重合体の融点をDSCで測定
したところ、Tm1は411℃、Tm2は425℃であ
った。また、見かけ粘度は445℃において1800ポ
アズであった。また、液晶開始温度は415℃であっ
た。
【0034】以下の実施例および比較例で使用した充填
剤を示す。 (1)ホウ酸アルミニウムウイスカー:四国化成(株)
製、アルボレックスY) (2)チョップドガラスファイバー:平均繊維径10μ
m、平均繊維長さ3.5mm(旭ファイバーグラス
(株)製、PX−1) (3)チョップドカーボンファイバー:平均繊維径7μ
m、平均繊維長さ6.0mm(東洋テナックス(株)
製、HTA−C6−N)
【0035】<実施例1>液晶ポリエステルA81.4
重量部と液晶ポリエステルB18.6重量およびホウ
酸アルミニウムウイスカー42.8重量部を2軸押出機
(池貝鉄鋼(株)製)によりシリンダーの最高温度43
0℃で溶融混練してペレットを得た。得られたペレット
を射出成形機(住友重機械工業(株)製SG−25)を
用いて、シリンダー温度410℃において試験片および
光ピックアップレンズホルダーを成形し試験を行った。
【0036】<実施例2>液晶ポリエステルA85.7
重量部と液晶ポリエステルC14.3重量部およびホウ
酸アルミニウムウイスカー42.8重量部を実施例1と
同様に溶融混練してペレットを得て、試験片および光ピ
ックアップレンズホルダーを成形し試験を行った。
【0037】<実施例3>液晶ポリエステルA92.9
重量部と液晶ポリエステルD7.1重量部およびホウ酸
アルミニウムウイスカー42.8重量部を実施例1と同
様に溶融混練してペレットを得て、試験片および光ピッ
クアップレンズホルダーを成形し試験を行った。
【0038】<実施例4>液晶ポリエステルE85.7
重量部と液晶ポリエステルB14.3重量部およびホウ
酸アルミニウムウイスカー42.8重量部を実施例1と
同様に溶融混練してペレットを得て、試験片および光ピ
ックアップレンズホルダーを成形し試験を行った。
【0039】<比較例1>液晶ポリエステルA100重
量部とホウ酸アルミニウムウイスカー42.8重量部を
実施例1と同様に溶融混練してペレットを得て、420
℃において試験片および光ピックアップレンズホルダー
を成形し試験を行った。
【0040】<比較例2>液晶ポリエステルB100重
量部とホウ酸アルミニウムウイスカー42.8重量部を
実施例1と同様の押出機にて最高温度370℃で溶融混
練してペレットを得た。得られたペレットを射出成形機
(住友重機械工業(株)製SG−25)を用いて、シリ
ンダー温度350℃において試験片および光ピックアッ
プレンズホルダーを成形し試験を行った。
【0041】<比較例3>液晶ポリエステルC100重
量部とホウ酸アルミニウムウイスカー42.8重量部を
実施例1と同様の押出機にて最高温度350℃でに溶融
混練してペレットを得た。得られたペレットを射出成形
機(住友重機械工業(株)製SG−25)を用いて、シ
リンダー温度350℃において試験片および光ピックア
ップレンズホルダーを成形し試験を行った。
【0042】<比較例4>液晶ポリエステルD100重
量部とホウ酸アルミニウムウイスカー42.8重量部を
実施例1と同様の押出機にて最高温度330℃でに溶融
混練してペレットを得た。得られたペレットを射出成形
機(住友重機械工業(株)製SG−25)を用いて、シ
リンダー温度300℃において試験片および光ピックア
ップレンズホルダーを成形し試験を行った。
【0043】<比較例5>液晶ポリエステルA81.4
重量部と液晶ポリエステルB18.6重量部およびチョ
ップドガラスファイバー42.8重量部を実施例1と同
様に溶融混練してペレットを得て、試験片および光ピッ
クアップレンズホルダーを成形し試験を行った。
【0044】<比較例6>液晶ポリエステルA81.4
重量部と液晶ポリエステルB18.6重量部およびチョ
ップドカーボンファイバー42.8重量部を実施例1と
同様に溶融混練してペレットを得て、試験片および光ピ
ックアップレンズホルダーを成形し試験を行った。
【0045】表−1に実施例および比較例の組成比を、
表2に実施例および比較例の評価結果を示した。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】表−2より、本発明に従って製造された液
晶ポリエステル樹脂組成物(実施例)は、良好な成形性
を示し、かつ、ピックアップとしてのゲイン幅が大き
く、その性能に優れていた。それに対し、比較例1にお
いては、光ピックアップ部材としての性能は良好なもの
の、実施例より10℃成形温度が高いにもかかわらず成
形性に劣っており、また比較例2,3、4のように1種
類の液晶ポリエステルによる組成物では、曲げ弾性率も
低く、光ピックアップ部材としての性能が十分でない結
果となった。さらに、ホウ酸アルミニウムウイスカーの
代わりにガラスファイバーやカーボンファイバーを用い
た場合は(比較例5,6),光ピックアップ部材として
の性能が十分でなく、特にカーボンファイバーを充填し
て曲げ弾性率を向上させても、ゲイン幅の改善効果は認
められなかった。
【0049】
【発明の効果】すなわち、p−ヒドロキシ安息香酸、テ
レフタル酸および4,4’−ジヒドロキシビフェニル
(これらの誘導体を含む)を95〜100モル%と、こ
れら以外の芳香族ジオール、芳香族ヒドロキシカルボン
酸および芳香族ジカルボン酸(これらの誘導体を含む)
からなる群から選ばれる芳香族化合物を0〜5モル%
(両者を合わせて100モル%とする。)とを重縮合し
てなる融点が400℃以上、融点+20℃の見かけ粘度
が1000ポアズ以上、液晶開始温度が400℃以上の
全芳香族液晶ポリエステル70〜95重量部と、融点が
250〜380℃、液晶開始温度が400℃以下、融点
+20℃の見かけ粘度が全芳香族液晶ポリエステル
(1)の見かけ粘度の0.1〜3.0倍である全芳香族
液晶ポリエステル(2)5〜30重量部(両者合計10
0重量部)およびホウ酸アルミニウムウイスカー20〜
100重量部からなる全芳香族液晶ポリエステル樹脂組
成物は、流動性および機械的特性に優れ、光ピックアッ
プ用樹脂組成物として高い性能を発現するものである。
またこの樹脂組成物から成形された光ピックアップ部材
は曲げ弾性率に優れ、かつゲイン幅が大きくデジタル情
報の正確な読み取りが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】性能評価に使用した光ピックアップレンズホル
ダーの形状を示す図面
【符号の説明】
(1):平面図 (2):右側面図 (3):前側面図 a〜eは各部の寸法を示す。a:12.0mm、b:1
0.0mm、c:12.0mm、d:9.0mm、e:
4.2mm。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 CF161 CF162 DK006 FA066 FD010 FD016 GP00 GS00 4J029 AA06 AB01 AC02 AD01 AD06 AD09 AE04 AE05 BB05A BB05B BB10A BB10B CB05A CB06A EB05A EC06A HA01 HA03A HB01 HB04A KB02 5D119 AA01 MA03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 p−ヒドロキシ安息香酸、テレフタル酸
    および4,4’−ジヒドロキシビフェニル(これらの誘
    導体を含む)を95〜100モル%と、これら以外の芳
    香族ジオール、芳香族ヒドロキシカルボン酸および芳香
    族ジカルボン酸(これらの誘導体を含む)からなる群か
    ら選ばれる芳香族化合物を0〜5モル%(両者を合わせ
    て100モル%とする。)とを重縮合してなる融点が4
    00℃以上、融点+20℃の見かけ粘度が1000ポア
    ズ以上、液晶開始温度が400℃以上の全芳香族液晶ポ
    リエステル(1)70〜95重量部および融点が250
    〜380℃、液晶開始温度が400℃以下、融点+20
    ℃の見かけ粘度が全芳香族液晶ポリエステル(1)の見
    かけ粘度の0.1〜3.0倍である全芳香族液晶ポリエ
    ステル(2)5〜30重量部(ここで(1)と(2)を
    合わせて100重量部とする。)およびホウ酸アルミニ
    ウムウイスカー20〜100重量部からなる全芳香族液
    晶ポリエステル樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 p−ヒドロキシ安息香酸、テレフタル酸
    および4,4’−ジヒドロキシビフェニル(これらの誘
    導体を含む)を95〜99モル%と、6−ヒドロキシ−
    2−ナフトエ酸、イソフタル酸およびヒドロキノン(こ
    れらの誘導体を含む)からなる群から選ばれる少なくと
    も1種を1〜5モル%(両者を合わせて100モル%と
    する。)とを重縮合してなる融点が400℃以上、融点
    +20℃の見かけ粘度が1000ポアズ以上、液晶開始
    温度が400℃以上の全芳香族液晶ポリエステル(1)
    70〜95重量部および融点が250〜380℃、液晶
    開始温度が400℃以下、融点+20℃の見かけ粘度が
    全芳香族液晶ポリエステル(1)の見かけ粘度の0.1
    〜3.0倍である全芳香族液晶ポリエステル(2)5〜
    30重量部(ここで(1)と(2)を合わせて100重
    量部である。)およびホウ酸アルミニウムウイスカー2
    0〜100重量部からなる全芳香族液晶ポリエステル樹
    脂組成物。
  3. 【請求項3】 全芳香族液晶ポリエステル(2)がp−
    ヒドロキシ安息香酸、テレフタル酸および4,4’−ジ
    ヒドロキシビフェニル(これらの誘導体を含む)を85
    〜95モル%と、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、イ
    ソフタル酸およびヒドロキノン(これらの誘導体を含
    む)から選ばれる少なくとも1種を5〜15モル%(両
    者を合わせて100モル%とする。)とを重縮合してな
    る全芳香族ポリエステルである請求項1あるいは請求項
    2記載の全芳香族液晶ポリエステル樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 全芳香族液晶ポリエステル(2)がp−
    ヒドロキシ安息香酸50〜90モル%、6−ヒドロキシ
    −2−ナフトエ酸10〜50モル%(両者を合わせて1
    00モル%とする。)とを重縮合してなる全芳香族ポリ
    エステルである請求項1あるいは請求項2記載の全芳香
    族液晶ポリエステル樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれかに記載
    の全芳香族液晶ポリエステル樹脂組成物を構成材料とす
    る光ピックアップ部品。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項4のいずれかに記載
    の全芳香族液晶ポリエステル樹脂組成物を構成材料とす
    る光ピックアップ用レンズホルダー。
JP2002123107A 2002-04-24 2002-04-24 全芳香族液晶ポリエステル樹脂組成物および光ピックアップ部品 Pending JP2003313403A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002123107A JP2003313403A (ja) 2002-04-24 2002-04-24 全芳香族液晶ポリエステル樹脂組成物および光ピックアップ部品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002123107A JP2003313403A (ja) 2002-04-24 2002-04-24 全芳香族液晶ポリエステル樹脂組成物および光ピックアップ部品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003313403A true JP2003313403A (ja) 2003-11-06

Family

ID=29538534

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002123107A Pending JP2003313403A (ja) 2002-04-24 2002-04-24 全芳香族液晶ポリエステル樹脂組成物および光ピックアップ部品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003313403A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7014791B2 (en) * 2002-12-18 2006-03-21 E.I. Du Pont De Nemours And Company Liquid crystalline polymer composition
JP2006089714A (ja) * 2004-06-22 2006-04-06 Toray Ind Inc 液晶性樹脂、その製造方法、液晶性樹脂組成物および成形品
JP2007169379A (ja) * 2005-12-20 2007-07-05 Toray Ind Inc 全芳香族液晶性ポリエステルおよびその組成物
US7704408B2 (en) 2004-11-29 2010-04-27 Polyplastics Co., Ltd. Resin-molded component for signal reader and method for molding thereof
JP2012522862A (ja) * 2009-04-06 2012-09-27 サムスン ファイン ケミカルズ カンパニー リミテッド 流動性が向上した全芳香族液晶ポリエステル樹脂コンパウンド及びその製造方法
JP2013508498A (ja) * 2009-10-21 2013-03-07 三星精密化学株式会社 全芳香族液晶ポリエステル樹脂コンパウンド、該樹脂コンパウンドの製造方法、光ピックアップ用部品、及び該部品の製造方法
US8440780B2 (en) 2010-12-27 2013-05-14 Toray Industries, Inc. Wholly aromatic liquid crystalline polyester and method of producing the same
JP6133000B1 (ja) * 2015-10-21 2017-05-24 ポリプラスチックス株式会社 全芳香族ポリエステルアミド及びその製造方法
US9915465B2 (en) 2014-04-10 2018-03-13 Mitsubishi Electric Corporation Heat pump compressor including liquid crystal polymer insulating material
CN115216127A (zh) * 2022-09-15 2022-10-21 金发科技股份有限公司 一种lcp树脂组合物及其制备方法和应用

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7014791B2 (en) * 2002-12-18 2006-03-21 E.I. Du Pont De Nemours And Company Liquid crystalline polymer composition
JP2006089714A (ja) * 2004-06-22 2006-04-06 Toray Ind Inc 液晶性樹脂、その製造方法、液晶性樹脂組成物および成形品
US7704408B2 (en) 2004-11-29 2010-04-27 Polyplastics Co., Ltd. Resin-molded component for signal reader and method for molding thereof
JP2007169379A (ja) * 2005-12-20 2007-07-05 Toray Ind Inc 全芳香族液晶性ポリエステルおよびその組成物
KR101621451B1 (ko) 2009-04-06 2016-05-16 심천 워트 어드밴스드 머티리얼즈 주식회사 유동성이 향상된 전방향족 액정 폴리에스테르 수지 컴파운드 및 그의 제조방법
JP2012522862A (ja) * 2009-04-06 2012-09-27 サムスン ファイン ケミカルズ カンパニー リミテッド 流動性が向上した全芳香族液晶ポリエステル樹脂コンパウンド及びその製造方法
US8603356B2 (en) 2009-04-06 2013-12-10 Samsung Fine Chemicals Co., Ltd. Wholly aromatic liquid crystalline polyester resin compound with enhanced fluidity and method of preparing the same
JP2013508498A (ja) * 2009-10-21 2013-03-07 三星精密化学株式会社 全芳香族液晶ポリエステル樹脂コンパウンド、該樹脂コンパウンドの製造方法、光ピックアップ用部品、及び該部品の製造方法
US8440780B2 (en) 2010-12-27 2013-05-14 Toray Industries, Inc. Wholly aromatic liquid crystalline polyester and method of producing the same
US9915465B2 (en) 2014-04-10 2018-03-13 Mitsubishi Electric Corporation Heat pump compressor including liquid crystal polymer insulating material
JP6133000B1 (ja) * 2015-10-21 2017-05-24 ポリプラスチックス株式会社 全芳香族ポリエステルアミド及びその製造方法
CN115216127A (zh) * 2022-09-15 2022-10-21 金发科技股份有限公司 一种lcp树脂组合物及其制备方法和应用
CN115216127B (zh) * 2022-09-15 2024-02-13 金发科技股份有限公司 一种lcp树脂组合物及其制备方法和应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4150015B2 (ja) 全芳香族液晶ポリエステル樹脂組成物および光ピックアップレンズホルダー
US8043527B2 (en) Liquid crystalline polyester resin composition and molded article thereof
JPS63101448A (ja) 射出成型用組成物
US7790055B2 (en) Wholly aromatic liquid crystal polyester composition and optical pickup lens holder using same
JP2007016071A (ja) 全芳香族液晶ポリエステル樹脂組成物および光ピックアップレンズホルダー
JPS62179780A (ja) 発光素子装置
JP2011093973A (ja) 液晶ポリエステル樹脂組成物、成形体および光ピックアップレンズホルダー
JP2003313403A (ja) 全芳香族液晶ポリエステル樹脂組成物および光ピックアップ部品
JP2001031848A (ja) サーモトロピック液晶コポリエステル樹脂組成物およびそれを用いた加熱器支持体
JP4366156B2 (ja) 全芳香族液晶ポリエステル樹脂組成物を構成材料とする光ピックアップ部材
JP2003313402A (ja) 全芳香族液晶ポリエステル樹脂組成物および光ピックアップ部品
WO2015178500A1 (ja) 全芳香族液晶ポリエステル樹脂、およびその樹脂組成物の射出成形体
JPH04213354A (ja) 液晶ポリエステル樹脂組成物
JP2683337B2 (ja) 光ピツクアツプ
JP3118842B2 (ja) 液晶ポリマ樹脂組成物
JP2004250687A (ja) 高誘電樹脂組成物、高誘電樹脂フィルムおよびコンデンサー
JPH0539410A (ja) 樹脂組成物
JPH055054A (ja) 樹脂組成物
JPH07252406A (ja) 射出成型用組成物
JP2003020385A (ja) 光ピックアップ部品用樹脂組成物
JP3082222B2 (ja) 液晶性ポリエステル樹脂組成物
JP2003342461A (ja) 記憶媒体基板用樹脂組成物、それからなる記憶媒体用基板および記憶媒体
JP3094504B2 (ja) 液晶ポリエステル組成物
JPH02102257A (ja) 樹脂組成物
JPH11185272A (ja) 光ピックアップレンズホルダー用樹脂組成物および光ピックアップレンズホルダー

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050328

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20061020

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20061229

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070419

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20070612

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080108