JP2003312486A - 車両用操舵装置 - Google Patents

車両用操舵装置

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JP2003312486A
JP2003312486A JP2002122664A JP2002122664A JP2003312486A JP 2003312486 A JP2003312486 A JP 2003312486A JP 2002122664 A JP2002122664 A JP 2002122664A JP 2002122664 A JP2002122664 A JP 2002122664A JP 2003312486 A JP2003312486 A JP 2003312486A
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steering
gear
planetary
shaft
sun
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JP2002122664A
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Masayuki Ueno
眞之 植野
Ryohei Hayama
良平 葉山
Naotake Kanda
尚武 神田
Masayasu Azuma
真康 東
Masaya Segawa
雅也 瀬川
Shingo Maeda
真悟 前田
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Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】遊星ギヤ機構を用いる車両用操舵装置では、ギ
ヤ間のバックラッシが原因で転舵の応答遅れを生じる。
車輪からの外乱を受けるとステアリングホイールが振動
し、操舵フィーリングが悪くなる。 【解決手段】遊星ギヤ機構6の太陽ギヤ16を傘歯車と
し、これに噛み合う傘歯車部18aを持つ遊星ギヤ18
を設ける。太陽ギヤ16を軸方向に変位自在とする。付
勢部材9によって太陽ギヤ16を軸方向に弾力的に付勢
し、遊星ギヤ18側に押し付ける。これにより、太陽ギ
ヤ16と遊星ギヤ18との間のバックラッシを除去す
る。リングギヤ19の内歯19aは遊星ギヤ18の平歯
車部18bに噛み合わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、操舵伝達系に遊星
変速機構を備える車両用操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】遊星ギヤ機構を用いて、操舵部材として
の例えばステアリングホイールに連なる入力軸と舵取り
機構に連なる出力軸との間の減速比を車速等に応じて可
変とする操舵装置(VGRS:Variable Gear Ratio St
eering) が提供されている。この種のVGRSでは、例
えば、低速走行時には、ハンドル操舵に対する車輪の切
れ角を相対的に高めて、速やかな操舵が行えるように
し、また、高速走行時には、ハンドル操舵に対する車輪
の切れ角を相対的に低くして、安定性を高めている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、出力軸の回
転角は、入力軸の検出回転角に応じた目標角になるよう
にフィードバック制御されているが、上記の遊星ギヤ機
構のギヤの噛み合い部分におけるバックラッシが原因
で、応答遅れを生じ易い。このため、例えばドライバが
操舵部材としてのステアリングホイールを非常に軽く握
っていたりするときに車輪側からの逆入力を受けて、操
舵部材としてのステアリングホイールが振動し、操舵フ
ィーリングが悪くなる場合がある。
【0004】特に、フィードバック制御系のゲインが高
く設定されている場合には、車輪からの外乱による振動
が消失しないでいつまでも続いたり、振動の振幅が次第
に大きくなったりする傾向にある。一方、VGRSでな
いタイプの車両用操舵装置においても、操舵補助用の電
動モータの回転を、遊星ギヤ機構を用いて減速して舵取
り機構に伝える場合があるが、上記のVGRSと同様の
課題がある。
【0005】また、遊星ギヤ機構に代えて遊星ローラ機
構を用いる場合には、ギヤの遊びに相当するようなバッ
クラッシはないものの、転動に伴うローラ間の若干の滑
りが原因で応答遅れを生ずるので、遊星ギヤ機構の場合
と同様に操舵フィーリングが悪化するおそれがある。本
発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、遊星変速
機構のバックラッシ等に起因する操舵フィーリングの悪
化を防止することのできる車両用操舵装置を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記目的
を達成するため、請求項1記載の発明は、操舵部材の位
置に応じて転舵輪を目標位置に制御する車両用操舵装置
において、上記操舵部材と舵取り機構との間に介在する
遊星変速機構を備え、この遊星変速機構の太陽部材と遊
星部材の結合部分は互いに逆向きに傾斜するテーパ状と
されており、太陽部材及び遊星部材の少なくとも一方は
軸方向に変位自在に支持され、この変位自在な部材を軸
方向に付勢可能な付勢手段をさらに備えることを特徴と
するものである。
【0007】本発明では、遊星変速機構が遊星ギヤ機構
である場合には、傘歯車状に形成された遊星ギヤと太陽
ギヤとを軸方向に相対付勢することで、両ギヤ間のバッ
クラッシを除去することができる。これにより、転舵の
応答遅れの発生を抑制でき、操舵部材の振動等の発生を
防止することができる。遊星変速機構が遊星ローラ機構
である場合にも、ローラ間の滑りの抑制を通じて、転舵
の応答遅れの発生を抑制し、操舵部材の振動等の発生を
防止することができる。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1におい
て、上記太陽部材及び遊星部材の何れか一方は、他方に
結合する第1の位置と他方との結合を回避する第2の位
置とに軸方向に変位可能であり、この変位可能な部材を
上記第1の位置と第2の位置とに駆動する手段をさらに
備えることを特徴とするものである。本発明では、遊星
部材と太陽部材の結合を解除することで、操舵部材と舵
取り機構との間の機械的な連結を解除し、いわゆるステ
アバイワイヤの機構とすることができる。また、遊星部
材と太陽部材とを結合させることにより、操舵部材と舵
取り機構とを機械的に連結し、これにより、操舵部材の
操作を舵取り機構に機械的に伝達する操舵が可能とな
る。このように機械的伝達による操舵とステアバイワイ
ヤによる操舵を選択的に用いるシステムにおいて、遊星
部材と太陽部材を容易に接離させることができ、しかも
結合された両部材間のバックラッシ等を除去することが
できる。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項2におい
て、上記遊星変速機構の遊星部材のキャリアとリング部
材とを一体回転可能に連結するための解除可能な連結部
材と、上記変位可能な部材が第1の位置に駆動されるに
伴って連結部材を解除させるための連動部材とをさらに
備えることを特徴とするものである。本発明では、例え
ば変位可能な太陽部材の駆動に伴って、トルク伝達経路
を容易に変更することができる。
【0010】さらに、上記遊星部材は太陽部材に結合す
る円錐台状部とリング部材に結合する円柱状部とを一体
に構成することも可能である。このようにすれば、例え
ば、リング部材としてのリングギヤと遊星部材としての
遊星ギヤとの間は通常の平歯車の噛み合わせを用いるこ
とができる。さらに、上記遊星部材の支軸は遊星部材の
公転半径を拡大できるように弾性変形可能に構成するこ
とも可能である。このようにすれば、例えば太陽ギヤと
遊星ギヤが軸方向に相対付勢されるときに、遊星ギヤが
リングギヤに弾性的に押し付けられ、平歯車の噛み合わ
せとなっている遊星ギヤとリングギヤとの間のバックラ
ッシを除去することができる。
【0011】
【発明の好ましい実施の形態】本発明の好ましい実施の
形態を添付図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の
一実施の形態の車両用操舵装置の概略構成を示す模式図
である。図1を参照して、本車両用操舵装置1は、例え
ばステアリングホイール等の操舵部材2に一体回転可能
に連結される操舵軸としての入力軸3と、この入力軸3
と同軸上に設けられラックアンドピニオン機構等の舵取
り機構4に連結される転舵軸としての出力軸5と、入力
軸3と出力軸5とを連結するギヤ比可変(伝達比可変)
の遊星変速機構としての遊星ギヤ機構6と、遊星ギヤ機
構6を介して出力軸5に操舵補助力を付与するための電
動アクチュエータとしての電動モータ7とを備えてい
る。
【0012】本実施の形態では、遊星変速機構が遊星ギ
ヤ機構である場合に則して説明するが、本発明は遊星変
速機構として遊星ローラ機構を用いる場合にも適用する
ことができる。上記の入力軸3及び出力軸5が、回転操
作されるステアリングホイール等の操舵部材2から舵取
り機構4への操舵伝達系Aの入力軸3及び出力軸5とな
っている。本発明では、操舵伝達系Aが、操舵部材2の
回転操作を機械的な伝達機構のみで舵取り機構4に伝達
する場合がある。また、本発明の車両用操舵装置は、操
舵伝達系Aの一部において機械的な連結が解かれてい
る、いわゆるステアバイワイヤとして構成される場合が
ある。
【0013】入力軸3は操舵部材2に一体回転可能に連
結される第1の軸3aと、遊星ギヤ機構6の後述する太
陽ギヤ16の支軸からなる第2の軸3bとを、例えばス
プライン継手等の継手8を介して一体回転可能で且つ軸
方向に相対移動自在に連結してなる。太陽ギヤ16は第
2の軸3bとともに軸方向に移動自在に設けられてお
り、例えば継手8内に設けられる付勢部材9を介して、
軸方向に弾性的に付勢されている。付勢部材9として
は、例えば圧縮コイルばねやガスばね等の弾性部材を用
いることができる。
【0014】舵取り機構4は出力軸5に一体回転するピ
ニオン4aと、このピニオン4aと噛み合い車両の左右
方向に延びるラック軸4bとを備える。ラック軸4bが
軸方向に移動されることにより転舵輪10が操舵され
る。入力軸3には、操舵部材2の操舵位置(操舵角に相
当)を検出するための第1の位置検出手段としての操舵
角センサ11が設けられており、出力軸5には、転舵軸
としての出力軸5の転舵位置(転舵角に相当)を検出す
るための第2の位置検出手段としての転舵角センサ12
が設けられている。
【0015】操舵角センサ11、転舵角センサ12及び
車速センサ13が、CPU、RAM、ROM等で構成さ
れる制御部14に接続されており、各センサ11,1
2,13からの信号が制御部14に入力される。制御部
14は電動モータ7のドライバ15に接続されている。
制御部14では、操舵角センサ11により検出された操
舵角を基に車速等の車両挙動に応じた出力軸5の転舵角
を決定し、転舵角センサ12により検出される転舵角を
目標角に近づけるようにドライバ15を介して電動モー
タ7を駆動制御する。
【0016】遊星ギヤ機構6は、入力軸3の第2の軸3
bの端部に一体回転可能に連結された入力要素としての
太陽ギヤ16と、出力要素としてのキャリア17により
回転自在に保持されて太陽ギヤ16と噛み合う複数の遊
星ギヤ18と、各遊星ギヤ18に噛み合う内歯19aを
内周に持つリングギヤ19とを含む。リングギヤ19
は、ウォーム20に噛み合う外歯19bを形成すること
で、ウォームホイールを構成している。電動モータ7は
ウォーム20を介してウォームホイールとしてのリング
ギヤ19を回転駆動する。
【0017】図1及び図2を参照して、太陽ギヤ16は
傘歯車からなる。遊星ギヤ18は太陽ギヤ16に噛み合
う円錐台状部としての傘歯車部18aと、リングギヤ1
9の内歯19に噛み合う円柱状部としての平歯車部18
bとを同軸上に並べて形成してなる。本実施の形態によ
れば、操舵伝達系Aに遊星ギヤ機構6を含む車両用操舵
装置において、軸方向に変位自在な傘歯車からなる太陽
ギヤ16を付勢部材9によって遊星ギヤ18の傘歯車部
18aに弾性的に押し付けることにより、太陽ギヤ16
と遊星ギヤ18との間のバックラッシを除去することが
できる。その結果、転舵の応答遅れの発生を抑制でき、
操舵部材2の振動等の発生を防止することができる。ま
た、リングギヤ19と遊星ギヤ18との噛み合わせは通
常の平歯車を用いた噛み合わせとすることで、製造し易
い。
【0018】なお、上記の実施の形態では、太陽ギヤ1
6を軸方向に移動自在として、これを軸方向に付勢した
が、図3に示すように、遊星ギヤ18をキャリア17と
共に軸方向に移動自在として、遊星ギヤ18及びキャリ
ア17を軸方向に付勢するようにしても良い。この場
合、出力軸5はキャリア17に一体回転可能で且つ軸方
向に一体移動可能に設けられる第1の軸5aと、舵取り
機構4に連結される第2の軸5bとを、付勢部材9を有
する継手8を介して連結することになる。
【0019】図2における第2の軸3bや図3における
第1の軸5aは、軸受等の支持部材22によって、回転
自在に且つ軸方向に移動自在に支持される。図2及び図
3の例において、遊星ギヤ18を回転自在に支持する支
軸21が遊星ギヤ18の公転半径Dを拡大できるように
弾性変形可能若しくは径方向に移動可能であれば好まし
い。というのは、太陽ギヤ16と遊星ギヤ18が軸方向
に相対付勢されるときに、遊星ギヤの平歯車部18bが
リングギヤ19の内歯19aに弾性的に押し付けられ、
平歯車の噛み合わせとなっている遊星ギヤ18とリング
ギヤ19との間のバックラッシを除去することができる
からである。
【0020】なお、図3の実施の形態において、キャリ
ア17全体を軸方向に移動自在としたが、これに限ら
ず、キャリア17及び支軸21は軸方向に移動不能と
し、図4に示すように各遊星ギヤ18が対応する支軸2
1によって軸方向に移動自在に且つ一体回転可能に支持
されるようにしても良い。次いで、図5は本発明の別の
実施の形態を示している。本車両用操舵装置1Aの特徴
とするところは、太陽ギヤ16を遊星ギヤ18に噛み合
う第1の位置(図6参照)と、遊星ギヤ18から離反し
て噛み合いを回避する第2の位置(図5参照)とに軸方
向に変位可能とされ、この変位可能な太陽ギヤ16を上
記第1の位置と第2の位置とに駆動して、太陽ギヤ16
を遊星ギヤ18から接離させるための駆動する手段を備
える点にある。
【0021】駆動する手段としては、太陽ギヤ16を第
1の位置に弾性付勢する例えば圧縮コイルばね等の弾性
部材からなる付勢部材23と、付勢部材23に抗して太
陽ギヤ16を第2の位置に駆動するための電磁クラッチ
24とを備える。駆動する手段として、油圧シリンダそ
の他のアクチュエータを用いることもできる。本実施の
形態では、遊星ギヤ18は全体が傘歯車に形成されてお
り、これに応じて、リングギヤ19の内歯19aもテー
パ状とされている。
【0022】入力軸3は操舵部材2に一体回転可能に連
結される第1の軸3aと太陽ギヤ16に一体回転可能に
連結される第2の軸3bとを備え、両軸3a,3bはス
プライン等が施された継手25を介して一体回転可能に
且つ軸方向に相対移動可能に連結されている。上記の付
勢部材23は例えば継手25内に設けられる。電磁クラ
ッチ24は第1の軸3aに一体回転可能な第1の円板2
6と、第2の軸3bに一体回転可能な第2の円板27
と、両円板26,27を吸引させるための電磁コイル2
8とを備える。電磁クラッチ24はドライバ50を介し
て電磁コイル28が励磁されることで、第2の円板27
を第1の円板26側に電磁力により吸引し、太陽ギヤ1
6を遊星ギヤ18から離反させる。
【0023】遊星ギヤ18を支軸21を介して回転自在
に支持するキャリア60は、出力軸5に一体回転可能に
連結されている一方、リングギヤ19と解除可能に連結
されるようになっている。具体的には、キャリア60は
支軸21を支持する第1の部材29と第1の部材29の
背面に対向する第2の部材30を有しており、第1及び
第2の部材29,30間にキャリア60の軸方向に移動
自在な可動部材31が設けられている。可動部材31
は、リングギヤ19を一体回転可能に連結することので
きる連結部材としての連結軸32と、太陽ギヤ16に当
接可能な連動部材としての連動軸33とを備える。
【0024】連結軸32及び連動軸33は、第1の部材
29に設けられた対応する挿通孔34,35を通して、
それぞれリングギヤ19側及び太陽ギヤ16側に向けて
進出している。第2の部材30と可動部材31との間に
は、可動部材31を介して連結軸32及び連動軸33を
それぞれリングギヤ19側及び太陽ギヤ16側に付勢す
る、例えば圧縮コイルばね等の弾性部材からなる付勢部
材36が介在している。付勢部材36の付勢力は付勢部
材9の付勢力よりも弱くなるように設定されている。
【0025】太陽ギヤ16が遊星ギヤ18から離反する
状態では、付勢部材36によって付勢された可動部材3
1及び連結軸33が一体的に進出し、進出した連結軸3
3は、リングギヤ19の連結孔37に挿入される状態で
リングギヤ19とキャリア60を一体回転可能に連結す
る。一方、太陽ギヤ16が遊星ギヤ18に噛み合う状態
では、太陽ギヤ16が連動軸33を押すことで、付勢部
材36に抗して連結軸32をリングギヤ19の連結孔3
7から離脱する位置まで後退させる。その結果、リング
ギヤ19とキャリア60との連結が解除され、リングギ
ヤ19とキャリア60との相対回転が許容される。
【0026】図5及び図6において、太陽ギヤ16が連
動軸33に接する部分には、スラスト軸受38が設けら
れ、太陽ギヤ16がスムーズに回転できるようにしてい
る。また、出力軸5の端部から延びる案内軸39が、太
陽ギヤ16に設けられた案内孔40に相対回転自在で且
つ軸方向に相対移動自在に挿通されており、太陽ギヤ1
6の遊星ギヤ18に対する接離がスムーズに行えるよう
にしている。なお、太陽ギヤ16に案内軸39を設け、
出力軸5に案内孔40を設けるようにしても良い。ま
た、図5及び図6において、図1の実施の形態と同様の
構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0027】本実施の形態によれば、図5に示す通常時
は、電磁クラッチ24が励磁されており、太陽ギヤ16
が遊星ギヤ18から離反している。したがって、操舵部
材2と転舵輪10との間の機械的な連結が解かれた、い
わゆるステアバイワイヤのシステムとなり、例えば自動
操舵に適用することができる。すなわち、各種の道路情
報に応じた最適な転舵角を操舵部材2による操作によら
ずに達成するために、制御部14によって出力軸5を目
標角に制御するべく電動モータ7が駆動制御され、電動
モータ7の駆動力はリングギヤ19、連結軸32及びキ
ャリア60を介して出力軸5に伝達される。
【0028】一方、上記のステアバイヤのシステムにお
いて、何らかの原因でシステムへの電源供給が断たれる
等のフェールが発生したときには、図6に示すように、
電磁クラッチ24の励磁が解除されるので、付勢部材9
の働きで太陽ギヤ16が軸方向に移動して遊星ギヤ18
と噛み合う。と同時に連動軸33を押すことにより、付
勢部材36に抗して可動部材31及び連結軸32を後退
させる。これにより、リングギヤ19とキャリア60と
の連結が断たれ、両者の相対回転が許容されることにな
る。
【0029】その結果、電動モータ7と共にリングギヤ
19が停止している(或いは所定の動作抵抗を持ってリ
ングギヤ19の多少の回転が許容される)という条件の
下、太陽ギヤ16の回転に伴ってキャリア60が差動回
転することで、操舵部材2に対するマニュアルの操作ト
ルクが遊星ギヤ6を介して出力軸5に機械的に伝達され
ることになり、フェールセーフを達成できる。システム
がダウンしてもマニュアル操舵が可能であるので、安全
上、好ましい。
【0030】自動操舵とマニュアル操舵との切り換えの
ときに、傘歯車の組み合わせとなる太陽ギヤ16及び遊
星ギヤ18をスムーズに噛み合わせて、マニュアル操舵
を達成することができる。また、太陽ギヤ16を第1及
び第2の位置に移動させるのに連動して連結軸32を移
動することで、トルク伝達経路を容易に変更することが
できる。なお、リングギヤ19に噛み合う電動モータ7
はVGRS用として機能させ、操舵補助用の電動モータ
等のアクチュエータを舵取り機構4に設けるようにして
も良い。また、図5に示すステアバイワイヤの状態にお
いて、操舵部材2に操舵反力を付与するための電動モー
タ等の反力アクチュエータを入力軸3に設け、操舵用の
電動モータ等のアクチュエータを舵取り機構4に設ける
ようにしても良い。
【0031】本発明は上記各実施の形態に限定されるも
のではなく、本発明の特許請求の範囲で種々の変更を施
すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の車両用操舵装置の概略
構成を示す模式図である。
【図2】図1の車両用操舵装置の要部の模式図である。
【図3】本発明の別の実施の形態の車両用操舵装置の要
部の模式図である。
【図4】本発明のさらに別の実施の形態の車両用操舵装
置の要部の模式的断面図である。
【図5】本発明のさらに別の実施の形態の車両用操舵装
置の概略構成を示す模式図であり、ステアバイワイヤと
なる状態を示している。
【図6】図5の車両用操舵装置がマニュアル操舵される
ときの概略構成を示す模式図である。
【符号の説明】
1,1A 車両用操舵装置 A 操舵伝達系 2 操舵部材 3 入力軸 3a 第1の軸 3b 第2の軸 4 舵取り機構 5 出力軸 5a 第1の軸 5b 第2の軸 6 遊星ギヤ機構(遊星変速機構) 7 電動モータ 8 継手 9 付勢部材(付勢手段) 10 転舵輪 11 操舵角センサ 12 転舵角センサ 14 制御部 16 太陽ギヤ(太陽部材) 17,60 キャリア 18 遊星ギヤ(遊星部材) 18a 傘歯車部(円錐台状部) 18b 平歯車部(円柱状部) 19a 内歯 19b 外歯 19 リングギヤ(リング部材、ウォームホイール) 20 ウォーム 21 支軸 D 公転半径 23 付勢部材(駆動する手段) 24 電磁クラッチ(駆動する手段) 28 電磁コイル 31 可動部材 32 連結軸(連結部材) 33 連動軸(連動部材) 36 付勢部材(付勢手段) 37 連結孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神田 尚武 大阪府大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋精工株式会社内 (72)発明者 東 真康 大阪府大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋精工株式会社内 (72)発明者 瀬川 雅也 大阪府大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋精工株式会社内 (72)発明者 前田 真悟 大阪府大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋精工株式会社内 Fターム(参考) 3D030 DC25 DC39 3D033 CA04 CA17

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】操舵部材の位置に応じて転舵輪を目標位置
    に制御する車両用操舵装置において、 上記操舵部材と舵取り機構との間に介在する遊星変速機
    構を備え、 この遊星変速機構の太陽部材と遊星部材の結合部分は互
    いに逆向きに傾斜するテーパ状とされており、 太陽部材及び遊星部材の少なくとも一方は軸方向に変位
    自在に支持され、 この変位自在な部材を軸方向に付勢可能な付勢手段をさ
    らに備えることを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、上記太陽部材及び遊星
    部材の何れか一方は、他方に結合する第1の位置と他方
    との結合を回避する第2の位置とに軸方向に変位可能で
    あり、この変位可能な部材を上記第1の位置と第2の位
    置とに駆動する手段をさらに備えることを特徴とする車
    両用操舵装置。
  3. 【請求項3】請求項2において、上記遊星変速機構の遊
    星部材のキャリアとリング部材とを一体回転可能に連結
    するための解除可能な連結部材と、上記変位可能な部材
    が第1の位置に駆動されるに伴って連結部材を解除させ
    るための連動部材とをさらに備えることを特徴とする車
    両用操舵装置。
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