JP2005067386A - 車両の操舵制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 減速比可変機構の各構成部材の摩擦抵抗を低減して操舵力の伝達効率の向上と装置のコンパクト化を図ることのできる車両の操舵制御装置を提供する。
【解決手段】 減速比可変機構7を介して入力軸3と出力軸5との回転位相差を調整する位相差調整機構8とを備えた操舵制御装置であって、減速比可変機構を、ステアリングホイール2の回転運動を軸方向への直線運動に変換するボール螺子式の第1変換機構15と、第1変換機構の直線運動を前記出力軸の回転運動に変換するボール螺子式の第2変換機構16とから構成した。位相差調整機構を、第1変換機構を回転駆動する電動モータ34と、電動モータの回転力を第1変換機構または第2変換機構に伝達する伝達機構35とから構成し、第1変換機構と第2変換機構を同一軸線上に配置した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両の操舵制御装置に関し、例えば、ステアリングホイールと前輪操舵用駆動機構とを分離して減速比を可変とする車両の操舵制御装置に関する。
従来の車両の操舵制御装置としては、例えば以下の特許文献1に記載されたものが知られている。
この車両の操舵制御装置は、ステアリングホイールからの操舵入力によって回転する入力軸と、該入力軸にほぼ同軸上に設けられて、転舵輪を転舵させる出力軸と、該出力軸の外周に軸方向へ直線状に摺動自在に設けられたスライダーと、該スライダーの直線運動を回転運動に変換して出力軸に伝達する変換機構と、前記スライダーを軸方向にストローク移動させる駆動機構と、該駆動機構を少なくとも車速に応じて駆動制御するコントローラとを備えている。
前記駆動機構は、ケーシングの外壁に取り付けられた直流の電動モータと、該電動モータの回転速度を減速する減速機と、前記出力軸にほぼ平行に設けられて、前記減速機によって回転すうリードスクリュー軸と、該リードスクリュー軸と前記スライダーとの間に介装されて、リードスクリュー軸の回転力をスライダーに直線運動として伝達するスライダーアームとを備えている。
そして、例えば、車両の低中速域においてステアリングホイールを一方向へ最大に旋回操作する場合などにおいて、この車速と操舵角等を検知した前記コントローラからの制御電流によって前記電動モータを一方向へ回転させることにより、減速機によってリードスクリュー軸が回転する。これにより、雌雄ねじを介して前記スライダーアームを一方向へ移動させ、これによって該スライダーアームの他端部側したがって、スライダーが同じ方向へ直線状にストローク移動することにより、各ボール螺子機構を介して出力軸に所定速度の回転運動トルクを付与する。
これにより、出力軸は、ステアリングホイールの操舵角変化よりも大きな変化量で一方向に回転して、かかる回転位相差により転舵輪を大きな転舵角で転舵制御するようになっている。
特開2002−255046号公報
しかしながら、前記従来の車両の操舵制御装置にあっては、前述のように、出力軸とリードスクリュー軸が平行に配置されて、この両者間にスライダーアームが跨った状態で設けられていることから、電動モータの回転力によりリードスクリュー軸が回転して、スライダーアームの一端側が直線移動させると同時に、該スライダーアームの他端側でスライダーを同方向へ押圧してストローク移動させるようになっている。
このため、前記スライダーアームの一端部側に軸方向への移動力が作用するのに対して、他端部側ではこれと反対方向の荷重が作用することから、該スライダーアームに軸方向の倒れが発生して、両端部とリードスクリュウー軸及び出力軸との間に大きな摩擦抵抗が発生し易くなる。この結果、スライダーへの駆動力の伝達性が低下する虞がある。
本発明は、前記従来の車両の操舵制御装置の技術的課題に鑑みて案出されたもので、請求項1に記載の発明は、とりわけ、減速比可変機構は、ステアリングホイールの回転運動を軸方向への直線運動に変換する第1変換機構と、前記第1変換機構の直線運動を前記出力軸の回転運動に変換する第2変換機構とを備える一方、位相差調整機構は、前記第1変換機構または第2変換機構を回転駆動する電動機を有し、前記第1変換機構と第2変換機構、同一軸線上に配置したことを特徴としている。
この発明によれば、ステアリングホイールを回転操作すると、第1変換機構が回転すると同時に軸方向の直線移動に変換されて、この軸方向の直線移動力により第2変換機構を同一の軸方向へ直線移動させる。この第2変換機構は、かかる直線移動に伴って回転運動に変換されて、この回転力を出力軸に伝達される。
このとき、位相差調整機構の電動機によって例えば第1変換機構を回転制御すると、該第1変換機構の第1スライダーが回転しつつ直線移動して、第2変換機構の第2スライダーを一緒に軸方向へ直線移動させる。この第2スライダーは、かかる直線移動に伴って該回転力を出力軸に伝達するが、この回転位相が入力軸の回転位相とずれを生じさせている。つまり、例えば各変換機構の各軸の外周面に形成された螺旋溝などのリード角を互いに異ならせることによって、両変換機構の回転位相を、それぞれ異ならせることにより、入力軸と出力軸との回転位相差(減速比)を変化させることができるのである。これによって、入力軸と出力軸との回転位相差を調整させることにより、両転舵輪を所望の転舵角に制御することができる。
また、第1変換機構と第2変換機構とを、同一軸線上に配置したことから、第1変換機構と第2変換機構との間に発生する軸方向の伝達力は、両変換機構の同一直線上に生じることになる。したがって、従来のようなスライダーアームの倒れなどによる大きな摩擦抵抗の発生が抑制されて、前記第1変換機構と第2変換機構との間の力の伝達効率が向上する。
請求項2に記載の発明は、前記第1変換機構と第2変換機構を、ボール螺子機構によって構成したことを特徴としている。
両変換機構をボール螺子機構によって構成したことから、回転運動から直線運動へ、あるいは直線運動から回転運動への滑らかな変換を行うことができる。
以下、本発明にかかる車両の操舵制御装置の各実施形態を図面に基づいて詳述する。
図1は第1の実施形態における操舵制御装置の概略を示し、車体に固定されたステアリングコラム1と、一端部がステアリングホィール2に連結され、他端部が前記ステアリングコラム1内に挿通された操舵軸である入力軸3と、該入力軸3と軸方向から連係されて、先端部が左右前輪FL、FRの操舵用の作動機構であるラック・ピニオン機構4に連係した出力軸5と、前記入力軸3の操舵角に応じて前記ラック・ピニオン機構4を駆動させる操舵手段6と、前記入力軸3から出力軸5に伝達される回転を所定の減速比に変換する減速比可変機構7と、入力軸3と出力軸5との間の回転位相差を前記減速比可変機構7を介して調整する位相差調整機構8と、前記入力軸3の操舵角に応じて前記操舵手段6と前記位相差調整機構8とを制御する電子コントローラ9とから構成されている。
前記ステアリングコラム1は、ほぼ円筒状に形成されて、ステアリングホイール2側のリアコラム部1aと、ラック・ピニオン機構4側のフロントコラム部1bと、該両コラム部1a、1b間に配置されて、比較的大径なセンターコラム部1cとから構成されており、前記センターコラム部1cの外側部に前記位相差調整機構8の一部である電動モータ34を内部に保持するモータハウジング1dが設けられている。
前記入力軸3は、リアコラム部1aに位置する先端部がボールベアリング10によって回転自在に支持されており、また、ステアリングホイール2の操舵角であるこの入力軸3の回転角が操舵角センサ11によって検出されるようになっている。
前記出力軸5は、フロントコラム部1bに位置する後端部がボールベアリング12によって回転自在に支持されており、また、この出力軸5の回転角が実転舵角センサ13によって検出されるようになっている。
前記ラック・ピニオン機構4は、図1に示すように、左右に前輪FL、FRにタイロッドT、Tと図外のナックルアームを介して連係した図外のラックバーと、該ラックバーに係合するピニオンギアとから構成されている。
前記操舵手段6は、前記ラック・ピニオン機構4のピニオンギアに正逆回転力を付与する図外のウォーム歯車と、該ウォーム歯車に正逆回転力を付与するいわゆる可逆式の駆動モータ14とから構成されている。この駆動モータ14は、前記電子コントローラ9からの制御信号に基づいて正逆回転制御されている。
前記減速比可変機構7は、ステアリングホイールの回転操作力を軸方向への直線運動に変換する第1変換機構15と、第1変換機構15の直線運動を前記出力軸5の回転運動に変換する第2変換機構16とから構成され、この第1変換機構15と第2変換機構16は、ステアリングコラム1内に収容配置されたそれぞれボール螺子機構によって構成され、ステアリングコラム1の内部において軸方向へほぼ同一軸線上に配置されている。
具体的に説明すれば、前記第1変換機構15は、前記入力軸3に軸方向から同軸に一体に連結された第1軸17と、自身の内周面及び第1軸17の外周面との間に形成された摺動用の第1セレーション部18を介して軸方向へ摺動可能な第1スライダー19と、第1スライダー19の外周面に嵌合された第1ボールナット20とを備え、第1スライダー10の外周面と第1ボールナット20の内周面に対向して形成された第1螺旋溝21内に配置された複数のボール22を介して第1スライダー19を直線運動に変換させるようになっている。
前記第1軸17は、前記セレーション部18のセレーション溝が外周面のほぼ全域に形成されていると共に、入力軸3側の一端部の外周に前記ボールベアリング10の内輪に係止して抜け出しを規制する円環状の規制部17aが一体に形成されている一方、小径状に形成された他端部の内部軸方向に円柱穴17bが形成されている。
前記第1スライダー19は、円筒状に形成されて内周面に前記第1セレーション部18を構成するセレーション突起が形成されていると共に、先端部に連結用の大径なフランジ部19aが一体に設けられており、このフランジ部19aの外周面には雌ねじ19bが形成されている。また、外周面には、前記第1螺旋溝21を構成する横断面半割状の螺旋溝部が形成されている。
前記第1ボールナット22は、モータハウジング1d付近のセンターコラム部1cの内周面に固定された左右一対のボールベアリング23a、23bによって回転自在に支持されていると共に、内周面に前記螺旋溝部と共同して前記第1螺旋溝21を構成する螺旋溝部が対向して形成されている。
前記第2変換機構16は、前記出力軸5の軸方向から同軸に一体に結合されて、前記第1軸17に同軸上に相対回転自在に設けられた第2軸24と、自身の内周面と第2軸24の外周面との間に軸方向に沿って形成された第2セレーション部25を介して軸方向へ摺動可能な円筒状の第2スライダー26と、該第2スライダー26の外周面に嵌合された第2ボールナット27とを備え、第2スライダー26の外周面と第2ボールナット27の内周面に対向して形成された第2螺旋溝28内に配置された複数のボール29を介して第2スライダー26を直線運動に変換させるようになっている。
前記第2軸24は、前記第2セレーション部25を構成するセレーション溝が外周面のほぼ全域に形成されていると共に、出力軸5側の一端部に同じくボールベアリング12の内輪に係止して抜け出しを規制する円環状の第2規制部24aが一体に設けられている一方、他端部の内部軸方向に前記円柱穴17bに嵌合してブッシュ30により回転自在に支持された円柱状突起24bが一体に設けられている。
前記第2スライダー26は、円筒状に形成されて、前記第2螺旋溝28が外周面の全域に所定リード角度θ5をもって形成されていると共に、先端部に前記第1フランジ部19aと対峙する連結用の大径な第2フランジ部26aが一体に設けられており、この第2フランジ部26aはその外径が第1フランジ部19aよりも小さく形成されている。また、前記第2螺旋溝28のリード角度θ5は、前記第1螺旋溝21の各隣接するリード角度θ6よりも僅かに大きく設定されている。
前記第2ボールナット27は、前後外周面が前記フロントコラム部1bの内周面に圧入固定されて非回転状態になっている。
さらに、前記第1フランジ部19aと第2フランジ部26aとは、袋ナット状の連結部材31によって連結されていると共に、対向面間に設けられたローラ32及び第2フランジ部26aの背面と連結部材31の底部内面との間に設けられたローラ33によって互いに相対回転自在に連結されている。すなわち、前記連結部材31は、底部の中央に第2スライダー26が挿通する挿通孔31aを有していると共に、環状周壁の内周面に前記第1フランジ部19aの雌ねじ19bに螺着する雄ねじ31bが切られている。そして、両フランジ部19a、26aの間と、第2フランジ部26aと前記底部との間に、それぞれローラ32,33を挟み込んだ状態で、連結部材31を第1フランジ部19aに雌雄ねじ19b、31bを介してねじ込み連結することによって、第1、第2スライダー19,26が互いに相対的に回転自在に連結されるようになっている。
前記位相差調整機構8は、前記電動モータ34と、伝達機構であるウォーム歯車機構35とから構成され、前記電動モータ34は、直流型の正逆回転可能な可逆式であって、前記第1スライダー19に対して直交する方向に配置され、伝達機構であるウォーム歯車機構35を介してモータ軸34aの回転力を前記第1ボールナット20に伝達するようになっていると共に、前記電子コントローラ9によって回転制御されるようになっている。
前記ウォーム歯車機構35は、電動モータ34のモータ軸34aに固定されたウォームホイール35aと、前記第1スライダー20の外周面に一体に固定されて、前記ウォームホイール35aに噛合するウォームギア35bとから構成されており、このウォームギア35bは、前記一対のボールベアリング23a、23bの間に回転自在に挟持されている。
なお、前記出力軸5とラック・ピニオン機構4との間には、トーションバー36が設けられていると共に、該トーションバー36の捻りトルクを検出するトルクセンサ37が設けられている。
前記電子コントローラ9は、マイクロコンピュータが内蔵され、基本的な制御としては、図2に示すように、図外の車速センサから出力された現在の車速信号Vと、前記操舵角センサ11からの操舵角θとを入力して、実転舵角目標値δ1及び操舵反力目標値T1を演算あるいは予め設定されたマップによって決定する目標値決定回路40と、該目標値決定回路40から出力された目標実舵角信号δ1と、実転舵角センサ13からの実舵角信号δ(フィードバック)及びトルクセンサ37からの捻りトルク信号T及び転舵輪FL、FRからの転舵反力などに基づいてラック・ピニオン機構4を介して転舵輪FL、FRの転舵角(転舵位置)を変更する転舵角変更回路41とを備えている。
そして、転舵角変更回路41から出力された変更信号(実舵角制御量信号δ2)によって前記操舵手段6の駆動モータ14にフィードバック制御信号を出力して、図外のギア機構を介してラック・ピニオン機構3により前記転舵輪FL、FRの転舵角を制御するようになっている。
また、電子コントローラ9は、前記目標値決定回路40からの操舵反力目標値信号T1と、前記操舵角センサ7からの操舵角信号θと、トルクセンサ37からの捻りトルク信号Tに基づいて前記電動モータ34の回転角目標値ω3を演算する回転角目標決定回路42と、この回転角目標決定回路42から出力された回転角目標値ω3と、操舵角センサ11からの現在の操舵角信号θとによって出力軸5の回転角度θ2を演算して、この回転角度信号θ2を電動モータ34にフィードバック制御信号を出力するモータ制御回路43とを備えている。
そして、前記モータ制御回路43は、前記出力軸5の回転角度信号θ2を前記実舵角制御信号δに追従させながら操舵反力の制御を行うようになっている。
したがって、この実施形態によれば、例えば、車両の低速走行中に、ステアリングホイール2を一方向に回転操作すると、入力軸3が所定量回転するが、このとき、電子コントローラ9は、前記転舵角変更回路41からの制御信号によって前記駆動モータ14を回転制御すると共に、操舵角センサ11やモータ制御回路43からの制御信号によって電動モータ34を回転制御する。このため、ラック・ピニオン機構4は、基本的に駆動モータ14の回転力によってラック・ピニオン機構4を作動させて転舵輪FL、FRを所望の転舵角に制御する。
一方、電動モータ34の回転に伴いウォーム歯車機構35を介して第1ボールナット20が回転する。これによって、第1スライダー19は、第1ボールナット20との間の各ボール22が転動することにより、回転しながら第1軸17上を第1セレーション部18を介して図1中、左軸方向へ直線移動する。
この第1スライダー19が、軸方向へ移動すると連結部材31を介して第2スライダー26が第2軸24上を第2セレーション部25を介して同方向へ直線移動すると、この直線移動に伴って、今度は第2スライダー26が第2螺旋溝28内の各ボール29の転動作用を得て、直線運動から第1スライダー19とは独立した回転運動に変換される。すなわち、第2スライダー26は、各ローラ32,33を介して第1スライダー19とは互いに自由に相対回転可能になっていることから、独立した回転を行う。
これにより、かかる回転力が出力軸5に伝達されて、該出力軸5が所定量回転し、この回転力と前記駆動モータ14による回転力と相俟ってラック・ピニオン機構4を作動させる。
そして、前記出力軸5の回転量は、前記第1、第2螺旋溝21,28のリード角度θ5,θ6の相違によって、入力軸3の回転量に対して大きくすることが可能になる。この結果、ステアリングホイール2の少ない回転操作量で、各転舵輪FL、FRの転舵角度を大きく制御することが可能になる。
換言すれば、各螺旋溝21,28のリード角度θ5,θ6を互いに異ならせることによって、入力軸3と出力軸5との減速比を可変にすることができると共に、電動モータ34の回転によって両軸3,5の回転位相差を変化(調整)することができるのである。これによって、両転舵輪FL、FRを所望の転舵角に制御することができる。
しかも、この実施形態では、第1変換機構15と第2変換機構16とを、同一軸線上に配置したことから、第1変換機構15と第2変換機構16との間に発生する軸方向の伝達力は、両変換機構の同一直線上に生じることになる。
したがって、従来のようなスライダーアームの倒れなどによる大きな摩擦抵抗の発生が抑制されて、前記第1変換機構15と第2変換機構16との間の力の伝達効率が向上する。
また、第1、第2変換機構15、16は、円筒状のステアリングコラム1内にコンパクトに収容されていることから、径方向への拡大化を抑制することができ、運転者の足下のスペースを大きく取ることができる。
また、前記第1、第2変換機構15,16を、ボール螺子機構によって構成したことから、回転運動から直線運動へ、あるいは直線運動から回転運動への滑らかかつ効率の良い変換を行うことができる。
さらに、減速比可変機構7内で生じる軸方向の圧縮力や引っ張り力は第1スライダー19と第2スライダー26との間にのみ発生して、第1軸17や第2軸24との間には殆ど発生しないため、入、出力軸3,5を支持する各ボールベアリング10,12などに圧縮、引っ張り力の影響を及ぼさない。この結果、これらボールベアリング10,12の耐久性の向上が図れる。
なお、ステアリングホイール2を反対に回転操作すると、今度は第1スライダー19と第2スライダー26が連結部材31を介して図中右方向へストローク移動しながら互いに独自に相対回転して、出力軸5に掛かる回転力を伝達するようになっている。
図3は本発明の第2の実施形態を示し、各第1軸17と第2軸24の外周面及び第1、第2スライダー19,26の内周面との間に、ボール22、29を転動自在に保持する第1螺旋溝21と第2螺旋溝28が形成されて、各スライダー19,26がボールナットとして機能するように形成されている。また、前記各第1,第2スライダー19,26の各外周面及び各ボールナット20,27に、軸方向に沿った第1、第2セレーション部18,25が形成されている。
また、前記第1スライダー19の先端壁19cに形成された挿通孔19d内に、前記第2スライダー26の一端部に形成された突部26bが挿通されていると共に、該突部26bの外周面に形成された雄ねじにナット38が螺着されて、両スライダー19,26が連結されている。また、前記ナット38と第1スライダー19の先端壁19cの内面との間、及び該先端壁19cの外面と第2スライダー26の一端部段差面との間にそれぞれ挟持状態に保持されたローラ32、33によって両スライダー19,26が互いに相対回転自在に連結されている。
また、前記第1ボールナット20は、ウォーム歯車機構35を介して電動モータ34によって回転駆動されるようになっている。なお、入力軸3側の端部及び出力軸5側の端部がそれぞれナット50,51と等に保持されたローラベアリング52,53によって回転自在に支持されていると共に、該各端部に一体に形成されたフランジ部54,55によって抜け止めされている。また、前記第1、第2螺旋溝21、28のリード角度θ5,θ6は、互いに相違するように形成されている。
したがって、この実施形態では、第1の実施形態とほぼ同様な動作を行い、ステアリングホイール2の回転操作により入力軸3が回転すると、電動モータ34によって第1ボールナット20が回転し、第1スライダー19がボール22の転動作用によって回転しながら第1セレーション部18を介して直線移動する。
これにより、第2スライダー26が同じく直線移動すると同時に、各ボール29の転動作用によって回転し、入力軸3と回転位相が異なるこの回転力を出力軸5に伝達する。
したがって、第1実施形態と同様な作用効果が得られ、特に第1変換機構15と第2変換機構16がほぼ同軸上に配置されていることから、回転伝達効率が向上すると共に、径方向のコンパクト化が図れる。
図4は第3の実施形態を示し、第1変換機構15側は第1実施形態とほぼ同一の構造であるが、スライダーを単一化すると共に、第2変換機構16の構造を変えたものである。
すなわち、スライダー56は、長尺な一本の円筒状に形成され、第1変換機構15側では第1スライダー56a等の構造が第1実施形態と同じに形成され、第2変換機構16側では第2軸24の外周面と、第1スライダー56aと一体に結合された第2スライダー56bの内周面との間に、ボール57を転動自在に保持する第2螺旋溝58が形成されており、第2ボールナットが廃止されている。また、前記第1螺旋溝59のリード角度θ5よりも第2螺旋溝58のリード角度θ6が大きく設定されている。
したがって、この実施形態も、ステアリングホイール2の回転操作に伴い、電動モータ34によって第1スライダー56aが回転しながら直線移動すると、同じく第2スライダー56bも同一方向へ同一回転量で回転するが、各リード角度θ5,θ6が互いに異なっていることから、この異なる量の分だけ入力軸3と出力軸5との回転位相差を発生させることができ、第1実施形態と同様な動作制御が可能になる。
しかも、第2ボールナットの廃止などによって装置全体の構造が簡素化されるため、製造作業能率の向上とコストの低減化が図れる。
図5は第4の実施形態を示し、電動モータ60が入力軸3の先端部に形成されたほぼ円筒状の保持部61内に保持されていると共に、第1変換機構15と第2変換機構16と同軸上に配置されている。前記入力軸3及び保持部61は、図外のステアリングコラムの内部に固定されたボールベアリング62によって回転自在に支持されている。
前記第1変換機構15は、前記保持部61に軸方向から固定された円筒状のガイド部材63内に配置され、電動モータ60のモータ軸60aに軸方向から結合された第1軸64と、該第1軸64の外周面に嵌合した円筒状の長尺なスライダー65とを備え、第1軸64の外周面とスライダー65の内周面との間に形成された第1螺旋溝66に複数のボール67が転動自在に保持されている。また、前記ガイド部材63の内周面とスライダー65の外周面との間にセレーション部68が軸方向に沿って形成されている。
一方、第2変換機構16は、前記スライダー65の出力軸5側の端部内に挿入されて出力軸5と軸方向から一体に結合された第2軸69と、該第2軸69の外周面とスライダー65の端部内周面との間に形成された第2螺旋溝70とを備え、該第2螺旋溝70内に複数のボール71が転動自在に保持されている。
また、前記第1螺旋溝66のリード角度θ5は、第2螺旋溝70のリード角度θ6よりも小さく設定されている。
したがって、この実施形態では、入力軸3の回転によって電動モータ60が回転駆動して、第1軸64が回転すると、各ボール67が第1螺旋溝66内で転動することにより、スライダー65がセレーション部68を介して軸方向へ直線移動する。このスライダー65の軸方向の移動に伴って各ボール71が第2螺旋溝70内を転動して第2軸69に回転力を付与する。この際、前記各螺旋溝66のリード角度θ5、θ6が異なっていることから、入力軸3と出力軸5の回転位相差を発生させることができる。
さらに、この実施形態では、電動モータ60も第1、第2変換機構15,16と同軸上に配置したことから、装置全体の構造がさらにコンパクト化する。また、ボールナットが廃止されたことから、構造が簡素化されて、製造作業能率の向上とコストの低減化が図れる。
図6は第4の実施形態の変形例であって、出力軸5の端部に、ほぼ円筒状の保持部材72が一体に結合されていると共に、一体型の前記スライダー65の端部に拡径部65aが形成され、該拡径部65aの外周面と保持部材71の内周面との間に、ボール71を転動自在に保持する第2螺旋溝73が形成されている。また、保持部材71の先端部の内周面にセレーション部68の一部が形成されている。
また、第1螺旋溝66と第2螺旋溝73のリード角度θ5,θ6は第4実施形態と同様に異なっている。
したがって、この実施形態によれば、入力軸3の回転に伴い電動モータ60が回転駆動して、第1軸64が回転すると、各ボール67が第1螺旋溝66内で転動することにより、スライダー65がセレーション部68を介して軸方向へ移動する。このスライダー65の軸方向の移動に伴って各ボール71が第2螺旋溝70内を転動して保持部材72を介して出力軸5に回転力を付与する。この際、前記各螺旋溝66、73のリード角度θ5、θ6が異なっていることから、入力軸3と出力軸5の回転位相差を発生させることができる、また装置のコンパクト化が図れるなど、第4の実施形態とほぼ同様な作用効果が得られる。
前記各実施形態から把握できる前記各請求項以外の技術的思想について以下に記載する。
(1)前記第1変換機構は、前記入力軸に軸方向から連結され、外周面に摺動用溝が軸方向に沿って形成された第1軸と、該第1軸の外周に前記摺動用溝を介して軸方向へ摺動可能な円筒状の第1スライダーと、該第1スライダーの外周面に形成された螺旋溝に配置された複数のボールを介して前記第1スライダーを回転自在に支持する第1ボールナットとを備えている一方、
前記第2変換機構は、前記第1軸に同軸上に相対回転自在の設けられて、外周面に摺動用溝が軸方向に沿って形成された第2軸と、該第2軸の外周に前記摺動用溝を介して軸方向へ摺動可能な円筒状の第2スライダーと、該第2スライダーの外周面に形成された螺旋溝に配置された複数のボールを介して前記第2スライダーを回転自在に支持する第2ボールナットとを備え、
前記電動機を伝達機構を介して前記第1ボールナットあるいは第2ボールナットに回転力を伝達することを特徴とする請求項1または2に記載の車両の操舵制御装置。
(2)前記伝達機構は、前記電動機と前記第1ボールナットあるいは第2ボールナットとの間に設けられたウォームギア機構によって構成したことを特徴とする請求項1、2(1)のいずれかに記載の車両の操舵制御装置。
(3)前記電動機を、第1、第2変換機構と同一軸線上に設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の車両の操舵制御装置。
本発明の第1実施形態における車両の操舵制御装置の要部縦断面図である。 本実施形態における電子コントローラの制御ブロック図である。 本発明の第2実施形態における車両の操舵制御装置の要部縦断面図である。 本発明の第3実施形態における車両の操舵制御装置の要部縦断面図である。 本発明の第4実施形態における車両の操舵制御装置の要部縦断面図である。 本発明の第5実施形態における車両の操舵制御装置の要部縦断面図である。
符号の説明
1…ステアリングコラム
2…ステアリングホイール
3…入力軸
4…ラック・ピニオン機構
5…出力軸
6…操舵手段
7…減速比可変機構
8…位相差調整機構
9…電子コントローラ
11…操舵角センサ
13…実転舵角センサ
14…駆動モータ
15…第1変換機構
16…第2変換機構
17…第1軸
34…電動モータ(電動機)
35…ウォーム歯車機構(伝達機構)
FL、FR…転舵輪

Claims (2)

  1. ステアリングホイールに連結された入力軸と、
    該入力軸の操舵角を検出する操舵角検出手段と、
    転舵輪に連係されて、前記入力軸と連係される出力軸と、
    車両の運転状態に基づいて、前記転舵輪に転舵力を付与する操舵手段と、
    前記転舵輪の実転舵角を検出する実転舵角検出手段と、
    前記入力軸から出力軸に伝達される回転を所定の減速比に変換する減速比可変機構と、
    前記操舵角検出手段と実転舵角検出手段からのそれぞれの角度情報信号に基づいて、前記減速比可変機構を介して前記入力軸と出力軸との回転位相差を調整する位相差調整機構とを備えた車両の操舵制御装置において、
    前記減速比可変機構は、前記ステアリングホイールの回転運動を軸方向への直線運動に変換する第1変換機構と、該第1変換機構の直線運動を前記出力軸の回転運動に変換する第2変換機構とを備え、
    一方、前記位相差調整機構は、前記第1変換機構または第2変換機構を回転駆動する電動機を有し、
    前記第1変換機構と第2変換機構を、同一軸線上に配置したことを特徴とする車両の操舵制御装置。
  2. 前記第1変換機構と第2変換機構を、ボール螺子機構によって構成したことを特徴とする請求項1に記載の車両の操舵制御装置。
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