JP2003311196A - 膜パターンの形成方法、膜パターン形成装置、導電膜配線、電気光学装置、電子機器、非接触型カード媒体、圧電体素子、並びにインクジェット式記録ヘッド - Google Patents

膜パターンの形成方法、膜パターン形成装置、導電膜配線、電気光学装置、電子機器、非接触型カード媒体、圧電体素子、並びにインクジェット式記録ヘッド

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JP2003311196A
JP2003311196A JP2002118287A JP2002118287A JP2003311196A JP 2003311196 A JP2003311196 A JP 2003311196A JP 2002118287 A JP2002118287 A JP 2002118287A JP 2002118287 A JP2002118287 A JP 2002118287A JP 2003311196 A JP2003311196 A JP 2003311196A
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film
liquid
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film pattern
forming
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JP2002118287A
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Inventor
Takashi Hashimoto
貴志 橋本
Masaya Ishida
方哉 石田
Mari Sakai
真理 酒井
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェット法により得られるパターニン
グ膜の厚膜化を達成し、かつ、エッジ形状を良好にして
パターニング膜の膜厚を均一にする膜パターン形成方法
を提供する。 【解決手段】 第1の吐出工程により重ね塗り吐出を繰
り返し、所望の膜厚にある程度近づいた段階(図6
(a)中の乾燥膜S5 )で、最終的に膜厚を微調整しエ
ッジ形状を良好なものとするために、第2の吐出工程に
より低濃度の第2の分散液を吐出する(図6(b)〜
(e))。第2の分散液を吐出することにより、基板上
に形成する乾燥膜パターンは、所望の膜厚へと微調整す
ることができ、膜厚も均一化し、エッジ形状も良好なも
のとなる(図6(e))。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電極、アンテナ、
電子回路、集積回路などの配線に使われる導電膜配線
や、シリコン膜パターン、さらには、強誘電体膜パター
ンの膜パターンの形成方法及び形成装置に関し、また、
導電膜配線、電気光学装置、電子機器、非接触型カード
媒体、圧電体素子、並びにインクジェット式記録ヘッド
に関する。
【0002】
【従来の技術】電子回路または集積回路などに使われる
配線の製造には、例えば、リソグラフィー法が用いられ
ている。該リソグラフィー法は、予め導電膜を塗布した
基板上にレジストと呼ばれる感光材を塗布し、回路パタ
ーンを照射して現像し、レジストパターンに応じて導電
膜をエッチングすることで配線を形成するものである。
リソグラフィー法は、真空装置などの大がかりな設備と
複雑な工程を必要とし、また、材料使用効率も数%程度
でそのほとんどを廃棄せざるを得ず、製造コストが高か
った。そこで、リソグラフィー法に替わるプロセスとし
て、機能性材料を含む液体をインクジェットにより基材
に直接パターニングする方法が検討されている。
【0003】例えば、米国特許第5132248号で
は、導電性微粒子を分散させた液体をインクジェット法
にて基板に直接パターン塗布し、その後熱処理やレーザ
ー照射を行って導電膜パターンに変換する方法が提案さ
れている。しかしながら、インクジェット法によるパタ
ーニングでは、基板表面に適当な処理を施さなければ基
板上で液滴(液体)が制御できず、所望の形状を有する
導電膜パターンの作製が困難となるのであるが、本特許
では、吐出パターンの形状制御のための詳細な方法は記
載されていない。また、インクジェット吐出できる液体
の粘度には限界があるため、厚膜のパターン形成には、
同一のパターン形成領域に複数回インクジェット吐出を
行う重ね塗りが必要となるのであるが、本特許では、重
ね塗りに関する記述はない。
【0004】これに対して、本願発明者は、特願200
1−193679および特願2001−323701に
おいて、微細で厚膜の膜パターンを形成するために、撥
液性の基板上に乾燥工程を挟みながら重ね塗り吐出を行
うことを提案した。その中において、重ね塗りを行う前
の最初のラインをインクジェット吐出で形成するための
方法として、特願2001−193679では、吐出す
る液体の接触角が30[deg]以上60[deg]以
下である基板上に、隣り合う液滴同士の重なりを少なく
して吐出しラインを形成するという方法を提案し、また
特願2001−323701では、吐出する液体の接触
角が60[deg]以上である基板上に、1回目の吐出
では液滴を基板上で互いに離して吐出し、液体を乾燥さ
せた後、2回目以降の吐出で1回目の吐出によるドット
の間を埋めてラインを形成するという方法を提案してい
る。これらの方法は、撥液基板上でラインを形成する際
に、液体が基板上で動きやすいことにより発生するバル
ジなどのライン形状乱れを防ぐためのものである。ここ
で、バルジとは、ラインのある部分に液体が集中するこ
とで生じる液溜まりのことである。バルジは、ラインの
断線や他のラインとの短絡の原因となる。特願2001
−193679および特願2001−323701で
は、以上説明した方法によりバルジなどの形状乱れの無
い最初のラインを形成した後、吐出した液滴の液体分を
乾燥除去するための乾燥工程を挟みながらのライン上へ
の重ね塗り吐出を複数回繰り返すことで、ラインの膜厚
を増加させるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術においては、以下のような問題点を有していた。
上記従来技術のように重ね塗り吐出によりラインを形成
する場合、基板上に形成されたラインは、撥液性の基板
に対して相対的に親液性を有することになるので、重ね
塗られた液体は、ライン上に留まり、基板上に流れるこ
とがないのであるが、液体の物性やラインの乾燥状態に
よっては、重ね塗られた液体がライン上でほとんど濡れ
広がらずにドットの形状を有したまま残り、最終的にエ
ッジ形状および膜厚の均一性の好ましくないラインが形
成されるという問題がある。
【0006】これに対して、ラインのエッジ形状を良く
するための方法として、吐出位置を細かく変化させなが
ら複数回繰り返して重ね塗りを行う方法があるが、各吐
出工程間に乾燥工程を設けなければならないので、非常
に手間が掛かるという問題がある。さらに、別の方法と
して、重ね塗りの際にドットピッチを密にして吐出する
という方法があるが、液体の物性やドットピッチによっ
ては、吐出した液量が過多になることにより、バルジが
発生したり、ラインの線幅が増加したりする危険性があ
り、また、膜厚の制御が困難であるという問題がある。
【0007】本発明は、上記事情を鑑みてなされたもの
であり、インクジェット法により得られるパターニング
膜の厚膜化を達成し、かつ、エッジ形状を良好にしてパ
ターニング膜の膜厚を均一にする膜パターンの形成方法
及び形成装置を提供することを目的とする。また、膜厚
が厚く電気伝導に有利で、断線や短絡等の不良が生じに
くい導電膜配線を提供し、さらに、配線部の断線や短絡
等の不良が生じにくく、かつ、小型化、薄型化が可能な
電気光学装置、電子機器、及び非接触型カード媒体を提
供することを目的とする。さらには、強誘電体膜の膜厚
が均一で形状の良い、優れた圧電特性の圧電体素子を提
供し、かつ、効率よくインクを吐出可能なインクジェッ
ト式記録ヘッドを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の膜パターンの形成方法においては、膜形成
成分を含有した液体を、基板上の所定の膜形成領域にイ
ンクジェット法により吐出して膜パターンを形成する膜
パターン形成方法であって、前記液体としては、第1の
液体と、該第1の液体と物性の異なる第2の液体との、
少なくとも2種類の液体が使用され、前記第1の液体を
前記膜形成領域に吐出する第1吐出工程と、前記第2の
液体を前記第1吐出工程で形成された膜上に重ねて吐出
する第2吐出工程と、を有することを特徴としている。
【0009】ここで、「膜形成領域」とは、膜パターン
を形成すべき領域のことで、主として単一または複数の
直線および曲線で構成される。また、「物性の異なる」
とは、液体に含有する溶媒の種類が異なること、該溶媒
の沸点等の物性値が異なること、または、液体の溶質濃
度、粘度、表面張力等の物性値が異なること、液体に含
有する界面活性剤の有無などを意味している。
【0010】上記の方法によれば、膜形成成分を含有し
た液体をインクジェット法によりパターニング吐出する
際、液体としては、それぞれ物性の異なる液体を2種類
以上使用する。例えば、導電膜の膜厚を大きく増加さ
せ、厚膜化をできるだけ効率的に行うための第1の液体
と、導電膜の膜厚の微調整を行い、かつ、膜厚を均一化
しエッジ形状を良好なものとするための第2の液体と
の、2種類の液体を採用するので、少ない重ね塗り回数
で、バルジを生じさせることなく細線化、厚膜化を達成
することができ、膜厚を微調整し、エッジ形状および膜
厚の均一性が良好な膜パターンを形成することが可能と
なる。
【0011】本発明の膜パターンの形成方法において
は、前記第1の液体は、第1の溶媒を含有し、かつ、前
記第2の液体は、第2の溶媒を含有してなり、前記第2
の溶媒は、(1)前記第1の溶媒よりも沸点が高い、
(2)前記第1の溶媒に対して親和性が強い、の(1)
または(2)のどちらかの条件を満たすことを特徴とし
ている。さらに、本発明の膜パターンの形成方法におい
ては、前記第2の液体は、前記第1の液体と比較して、
(1)粘度が低い、(2)溶質濃度が低い、(3)表面
張力が低い、の(1)〜(3)の条件のいずれか1つの
条件を満たすことを特徴としている。
【0012】上記の方法によれば、第1の液体として
は、溶質濃度が大きく、かつ、基板上での液滴の濡れ広
がりができるだけ小さくなるように粘度および表面張力
を高くし、また、分散媒として沸点が低く乾燥が速いも
のを用いた液体が選択される。さらに、第2の液体とし
ては、溶質濃度が小さく、かつ、先に基板上に付与した
第1の液体を乾燥あるいは焼成して形成した膜上での液
滴の濡れ広がりができるだけ大きくなるように粘度およ
び表面張力を低くし、また、分散媒として沸点が高く乾
燥が遅いものを用いた液体が選択されるので、第1の液
体と第2の液体とを適宜使い分け、厚膜化や膜厚調整等
の目的に合致した膜の形成が可能となる。
【0013】本発明の膜パターンの形成方法において
は、前記膜形成成分は、導電性微粒子を含有することを
特徴としている。これにより、膜厚が厚く電気伝導に有
利で、断線や短絡等の不良が生じにくく、しかも微細に
形成可能な導電膜配線を形成することができる。この場
合、前記膜形成成分を、熱処理又は光処理によって導電
膜に変換する工程を有することが好ましい。これによ
り、導電性微粒子の導電性を発現させて、導電性を有す
る膜とすることができる。この熱処理又は光処理は、各
吐出工程の後にその都度行っても良いし、すべての吐出
工程が終了してから、まとめて一度に行ってもよい。な
お、本発明は、シリコン膜パターンの形成や、ポリイミ
ド等の絶縁膜パターンの形成、レジスト膜パターンの形
成等にも好適に使用できる。
【0014】本発明の膜パターン形成方法においては、
前記膜形成成分は、強誘電体の前駆体化合物を含有する
ことを特徴としている。これにより、強誘電体膜の膜厚
が均一で形状の良い、優れた圧電特性の圧電体素子を形
成することができる。この場合、前記膜形成成分を、熱
処理又は光処理によって強誘電体膜に変換する工程を有
することが好ましい。これにより、強誘電体の圧電特性
を発現させて、良好な圧電特性を有する膜とすることが
できる。この熱処理又は光処理は、各吐出工程の後にそ
の都度行っても良いし、すべての吐出工程が終了してか
ら、まとめて一度に行ってもよい。
【0015】本発明の膜パターンの形成方法において
は、前記基板には、前記第1の吐出工程に先立ち、前記
液体に対する接触角が60[deg]以上となるように
表面処理がなされていることを特徴としている。これに
より、重ね塗りを行う前の最初のラインを、より微細か
つ厚膜のラインにできる。また、重ね塗り吐出を行った
時に、ライン上に重ね塗った液体が基板上に流れること
でラインの線幅が増加する危険がより小さくなる。な
お、接触角は、基板側と液体側の相互関係によって決ま
るため、液体側の性状にも依存する。しかし、インクジ
ェット法により吐出する液体の性状には表面張力や粘度
等に制限があるため、液体の性状のみを調整して接触角
を調整することは事実上困難である。したがって、基板
側の表面処理により接触角を調整することが適当であ
る。
【0016】本発明の膜パターン形成装置においては、
膜形成成分を含有した液体を、基板上の所定の膜形成領
域にインクジェット法により吐出して膜パターンを形成
する膜パターン形成装置であって、請求項1から請求項
8のいずれか一項に記載の膜パターン形成方法によって
膜パターンを形成することを特徴としている。本発明に
よれば、簡単な工程で効率よく厚膜化を達成し、細線化
の要請も満たし、しかも、導電膜とした場合に短絡等の
問題を生じず、また、強誘電体膜とした場合に良好な圧
電特性を得ることができる膜パターン形成装置とするこ
とが可能となる。
【0017】本発明は、前記膜形成成分が導電性微粒子
を含有する場合に好適に適用できる。本発明によれば、
膜厚が厚く電気伝導に有利で、断線や短絡等の不良が生
じにくく、しかも微細に形成可能な導電膜配線を形成す
ることができる。この場合、前記膜形成成分を導電膜に
変換する熱処理手段又は光処理手段を備えることが好ま
しい。これにより、導電性微粒子の導電性を発現させ
て、導電性を有する膜とすることができる。
【0018】本発明は、前記膜形成成分が強誘電体の前
駆体化合物を含有する場合に好適に適用できる。本発明
によれば、強誘電体膜の膜厚が均一で形状の良い、優れ
た圧電特性を有し、しかも微細に形成可能な圧電体素子
を形成することができる。この場合、前記膜形成成分を
強誘電体膜に変換する熱処理手段又は光処理手段を備え
ることが好ましい。これにより、圧電素子の圧電特性を
発現させて、良好な圧電特性を有する膜とすることがで
きる。
【0019】本発明の導電膜配線においては、請求項4
または5に記載の膜パターンの形成方法によって形成さ
れたことを特徴としている。本発明によれば、膜厚が厚
く電気伝導に有利で、断線や短絡等の不良が生じにく
く、しかも微細に形成可能な導電膜配線とすることがで
きる。
【0020】本発明の電気光学装置においては、請求項
14に記載された導電膜配線を備えることを特徴として
いる。本発明の電気光学装置としては、例えば、液晶表
示装置、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、プラ
ズマ型表示装置等を挙げることができる。また、本発明
に係る電子機器は、本発明に係る電気光学装置を備える
ことを特徴とする。また、本発明の非接触型カード媒体
は、上記発明に係る導電膜配線をアンテナ回路として備
えることを特徴とする。これらの発明によれば、配線部
やアンテナの断線や短絡等の不良が生じにくく、しか
も、小型化、薄型化が可能な電気光学装置及びこれを用
いた電子機器並びに非接触型カード媒体を提供すること
ができる。
【0021】本発明の圧電体素子においては、請求項6
または7に記載の膜パターン形成方法によって強誘電体
膜が形成されたことを特徴としている。本発明によれ
ば、強誘電体膜の膜厚が均一で形状の良い、優れた圧電
特性を有し、しかも微細に形成可能な圧電体素子とする
ことができる。また、本発明のインクジェット式記録ヘ
ッドは、請求項18に記載された圧電体素子を、インク
が充填される圧力室基板の圧力室に対応させて、当該圧
力室を加圧可能な位置に形成することを特徴としてい
る。本発明によれば、強誘電体膜パターン類の断線や短
絡等の不良が生じにくく、しかも、小型化、薄型化が可
能なインクジェット式記録ヘッドとすることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施形態につ
いて説明する。 〔第1実施形態〕第1実施形態として、本発明の膜パタ
ーンの形成方法の一例である配線形成方法について説明
する。本実施形態に係る配線形成方法は、表面処理工程
と分散液(液体)調製工程と吐出工程と熱処理/光処理
工程とから構成される。以下、各工程について説明す
る。
【0023】(表面処理工程)導電膜配線を形成すべき
基板としては、Siウエハー、石英ガラス、ガラス、プ
ラスチックフィルム、金属板など各種のものを用いるこ
とができる。また、これら各種の素材基板の表面に半導
体膜、金属膜、誘電体膜、有機膜などが下地層として形
成されたものを、導電膜配線を形成すべき基板として用
いてもよい。この導電膜配線を形成すべき基板の表面
は、導電性微粒子を含有した液体に対して撥液性を有す
ることが好ましく、具体的には、基板表面に対する液体
の接触角が30[deg]以上であることが好ましく、
60[deg]以上であることがさらに好ましい。この
ように表面の撥液性(濡れ性)を制御するためには、以
下に説明する種々の表面処理方法が採用できる。
【0024】表面処理の方法の一つとして、導電膜配線
を形成すべき基板の表面に、有機分子膜などからなる自
己組織化膜を形成する方法が挙げられる。基板表面を処
理するための有機分子膜は、基板に結合可能な官能基
と、その反対側に親液基あるいは撥液基といった基板の
表面性を改質する(表面エネルギーを制御する)官能基
と、これらの官能基を結ぶ炭素の直鎖あるいは一部分岐
した炭素鎖を備えており、基板に結合して自己組織化し
て分子膜、例えば単分子膜を形成するものである。
【0025】自己組織化膜とは、基板など下地層等構成
原子と反応可能な結合性官能基とそれ以外の直鎖分子と
からなり、該直鎖分子の相互作用により極めて高い配向
性を有する化合物を配向させて形成された膜である。自
己組織化膜は、単分子を配向させて形成されているの
で、極めて膜厚を薄くすることができ、しかも、分子レ
ベルで均一な膜となる。即ち、膜の表面に同じ分子が位
置するため、膜の表面に均一でしかも優れた撥液性や親
液性を付与することができる。
【0026】上記の高い配向性を有する化合物として、
例えばフルオロアルキルシランを用いた場合には、膜の
表面にフルオロアルキル基が位置するように各化合物が
配向されて自己組織化膜が形成されるので、膜の表面に
均一な撥液性が付与される。
【0027】このような自己組織化膜を形成する化合物
としては、ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2テトラ
ヒドロデシルトリエトキシシラン、ヘプタデカフルオロ
−1,1,2,2テトラヒドロデシルトリメトキシシラ
ン、ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロ
デシルトリクロロシラン、トリデカフルオロ−1,1,
2,2テトラヒドロオクチルトリエトキシシラン、トリ
デカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロオクチルト
リメトキシシラン、トリデカフルオロ−1,1,2,2
テトラヒドロオクチルトリクロロシラン、トリフルオロ
プロピルトリメトキシシラン等のフルオロアルキルシラ
ン(以下「FAS」と表記する)を挙げることができ
る。使用に際しては、一つの化合物を単独で用いるのも
好ましいが、2種以上の化合物を組合せて使用しても、
本発明の所期の目的を損なわなければ制限されない。ま
た、本発明においては、前記の自己組織化膜を形成する
化合物として、前記FASを用いるのが、基板との密着
性及び良好な撥液性を付与する上で好ましい。
【0028】FASは、一般的に構造式RnSiX
(4-n)で表される。ここで、nは1以上3以下の整数を
表し、Xはメトキシ基、エトキシ基、ハロゲン原子など
の加水分解基である。またRはフルオロアルキル基であ
り、(CF3)(CF2)x(CH 2yの(ここでxは0
以上10以下の整数を、yは0以上4以下の整数を表
す)構造を持ち、複数個のR又はXがSiに結合してい
る場合には、R又はXはそれぞれすべて同じでも良い
し、異なっていてもよい。Xで表される加水分解基は加
水分解によりシラノールを形成して、基板(ガラス、シ
リコン)等の下地のヒドロキシル基と反応してシロキサ
ン結合で基板と結合する。一方、Rは表面に(CF3
等のフルオロ基を有するため、基板等の下地表面を濡れ
ない(表面エネルギーが低い)表面に改質する。
【0029】有機分子膜などからなる自己組織化膜は、
上記の原料化合物と基板とを同一の密閉容器中に入れて
おき、室温の場合は2〜3日程度の間放置すると基板上
に形成される。また、密閉容器全体を100℃に保持す
ることにより、3時間程度で基板上に形成される。以上
に述べたのは、気相からの形成法であるが、液相からも
自己組織化膜は形成可能である。例えば、原料化合物を
含む溶液中に基板を浸積し、洗浄、乾燥することで基板
上に自己組織化膜が得られる。なお、自己組織化膜を形
成する前に、基板表面に紫外光を照射したり、溶媒によ
り洗浄したりするなどの前処理を施すことが望ましい。
【0030】表面処理の他の方法として、常圧又は真空
中でプラズマ照射する方法が挙げられる。プラズマ処理
に用いるガス種は、導電膜配線を形成すべき基板の表面
材質等を考慮して種々選択できる。たとえば、4フッ化
メタン、パーフルオロヘキサン、パーフルオロデカン等
を処理ガスとして使用できる。
【0031】表面処理は、所望の撥液性を有するフィル
ム、例えば、4フッ化エチレン加工されたポリイミドフ
ィルム等を基板表面に貼着することによっても行うこと
ができる。なお、ポリイミドフィルムをそのまま基板と
して用いてもよい。また、基板表面が所望の撥液性より
も高い撥液性を有する場合、それを親液化する方法とし
て、170〜400nmの紫外光を照射する方法や、基
板をオゾン雰囲気に曝す方法が挙げられる。
【0032】(分散液調製工程)次に、表面処理後の基
板上に吐出する導電性微粒子を含有する液体について説
明する。導電性微粒子を含有する液体としては、導電性
微粒子を分散媒に分散させた分散液を用いる。ここで用
いられる導電性微粒子は、金、銀、銅、パラジウム、ニ
ッケルのいずれかを含有する金属微粒子の他、導電性ポ
リマーや超電導体の微粒子などが用いられる。
【0033】導電性微粒子は、分散性を向上させるため
に表面に有機物などをコーティングして使うこともでき
る。導電性微粒子の表面にコーティングするコーティン
グ材としては、例えば、キシレン、トルエン等の有機溶
剤やクエン酸等が挙げられる。導電性微粒子の粒径は5
nm以上0.1μm以下であることが好ましい。0.1
μmより大きいと、ノズルの目詰まりが起こりやすく、
インクジェット法による吐出が困難になるからである。
また、5nmより小さいと、導電性微粒子に対するコー
ティング材の体積比が大きくなり、得られる膜中の有機
物の割合が過多となるからである。
【0034】導電性微粒子を含有する液体の分散媒とし
ては、室温での蒸気圧が0.001mmHg以上200
mmHg以下(約0.133Pa以上26600Pa以
下)であるものが好ましい。蒸気圧が200mmHgよ
り高い場合には、吐出後に分散媒が急激に蒸発してしま
い、良好な膜を形成することが困難となるためである。
また、分散媒の蒸気圧は0.001mmHg以上50m
mHg以下(約0.133Pa以上6650Pa以下)
であることがより好ましい。蒸気圧が50mmHgより
高い場合には、インクジェット法で液滴を吐出する際に
乾燥によるノズル詰まりが起こり易く、安定な吐出が困
難となるためである。一方、室温での蒸気圧が0.00
1mmHgより低い分散媒の場合、乾燥が遅くなり膜中
に分散媒が残留しやすくなり、後工程の熱および/また
は光処理後に良質の導電膜が得られにくい。
【0035】使用する分散媒としては、上記の導電性微
粒子を分散できるもので、凝集を起こさないものであれ
ば特に限定されないが、水の他に、メタノール、エタノ
ール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類、
n−ヘプタン、n−オクタン、デカン、トルエン、キシ
レン、シメン、デュレン、インデン、ジペンテン、テト
ラヒドロナフタレン、デカヒドロナフタレン、シクロヘ
キシルベンゼンなどの炭化水素系化合物、またエチレン
グリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエ
チルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコール
メチルエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、ビ
ス(2−メトキシエチル)エーテル、p−ジオキサンな
どのエーテル系化合物、更にプロピレンカーボネート、
γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、シクロヘ
キサノンなどの極性化合物を挙げることができる。これ
らのうち、微粒子の分散性と分散液の安定性、またイン
クジェット法への適用のし易さの点で、水、アルコール
類、炭化水素系化合物、エーテル系化合物が好ましく、
更に好ましい分散媒としては水、炭化水素系化合物を挙
げることができる。これらの分散媒は、単独でも、ある
いは2種以上の混合物としても使用できる。
【0036】上記導電性微粒子を分散媒に分散する場合
の分散質濃度は、1質量%以上80質量%以下であり、
所望の導電膜の膜厚に応じて調整することができる。8
0質量%を超えると凝集をおこしやすくなり、均一な膜
が得にくい。
【0037】上記導電性微粒子の分散液の表面張力は、
0.02N/m以上0.07N/m以下の範囲に入るこ
とが好ましい。インクジェット法にて液体を吐出する
際、表面張力が0.02N/m未満であると、インク組
成物のノズル面に対する濡れ性が増大するため飛行曲り
が生じ易くなり、0.07N/mを超えるとノズル先端
でのメニスカスの形状が安定しないため吐出量、吐出タ
イミングの制御が困難になるためである。
【0038】表面張力を調整するため、上記分散液に
は、基板との接触角を不当に低下させない範囲で、フッ
素系、シリコン系、ノニオン系などの表面張力調節剤を
微量添加することができる。ノニオン系表面張力調節剤
は、液体の基板への濡れ性を良好化し、膜のレベリング
性を改良し、塗膜のぶつぶつの発生、ゆず肌の発生など
の防止に役立つものである。上記分散液は、必要に応じ
て、アルコール、エーテル、エステル、ケトン等の有機
化合物を含んでいても差し支えない。
【0039】上記分散液の粘度は、1mPa・s以上5
0mPa・s以下であることが好ましい。インクジェッ
ト法にて吐出する際、粘度が1mPa・sより小さい場
合にはノズル周辺部がインクの流出により汚染されやす
く、また粘度が50mPa・sより大きい場合は、ノズ
ル孔での目詰まり頻度が高くなり円滑な液滴の吐出が困
難となるためである。
【0040】(吐出工程)次に、調整した導電性微粒子
の分散液を、インクジェット法によりパターニング吐出
する。導電性微粒子の分散液としては、それぞれ物性の
異なる分散液を2種類以上使用する。本実施形態では、
導電膜の膜厚を大きく増加させ、厚膜化をできるだけ効
率的に行うための第1の分散液(液体)と、導電膜の膜
厚の微調整を行い、かつ、膜厚を均一化しエッジ形状を
良好なものとするための第2の分散液(液体)との、2
種類の分散液を採用する。
【0041】第1の分散液は、溶質濃度が大きく、か
つ、基板上での液滴の濡れ広がりができるだけ小さくな
るように粘度および表面張力を高くし、また、分散媒と
して沸点が低く乾燥が速いものを用いた分散液である。
また、第2の分散液は、溶質濃度が小さく、かつ、先に
基板上に付与した第1の分散液を乾燥あるいは焼成して
形成した膜上での液滴の濡れ広がりができるだけ大きく
なるように粘度および表面張力を低くし、また、分散媒
として沸点が高く乾燥が遅いものを用いた分散液であ
る。
【0042】本吐出工程においては、導電膜パターンの
膜厚が所望の膜厚にある程度近くなるまでは高濃度であ
る第1の分散液を使用し(第1吐出工程)、最後に導電
膜パターンの膜厚を微調整し、均一化し、かつエッジ形
状を整えるために低濃度である分散液を使用する(第2
吐出工程)。
【0043】以下に、本吐出工程の作用について詳細に
説明する。まず、第1及び第2の各吐出工程による重ね
塗りを行う前に、基板上に最初のライン(初期ライン)を
形成する際に吐出による液量が過多になりバルジ等の問
題が発生するのを避けるために、第1の前吐出処理、も
しくは、第2の前吐出処理を施す。
【0044】第1の前吐出処理は、基板の撥液性が分散
液の接触角にして30[deg]以上60[deg]以
下程度である場合に適用される処理であり、互いに隣り
合う液滴の重なりが、基板に着弾した後の液滴の直径の
1〜10%程度となるようなドットピッチで吐出を行う
ものである。本工程によって、図1に示すように、エッ
ジ形状はドット跡により波線状であるものの、バルジの
発生が無く、かつ、着弾位置精度誤差により断線部が生
じることの無い初期ラインを形成することができる。
【0045】第2の前吐出処理は、基板の撥液性が分散
液の接触角にして60[deg]以上である場合に適用
される処理であり、図2に示すように、液滴L1 は、該
液滴L1 が基板Wに着弾した後の直径D1 よりも大きい
ピッチP1 で吐出される。即ち、液滴L1 は、基板W上
で互いに接しないように、一定の間隔をおいて吐出され
る。
【0046】第2の前吐出処理にて液滴L1 を吐出した
後、分散媒の除去を行うため、必要に応じて乾燥処理を
行う。乾燥処理は、例えば、基板Wを加熱する通常のホ
ットプレート、電気炉などによる処理の他、ランプアニ
ールによって行うこともできる。ランプアニールに使用
する光の光源としては、特に限定されないが、赤外線ラ
ンプ、キセノンランプ、YAGレーザー、アルゴンレー
ザー、炭酸ガスレーザー、XeF、XeCl、XeB
r、KrF、KrCl、ArF、ArClなどのエキシ
マレーザーなどを光源として使用することができる。光
源は、一般には、出力10W以上5000W以下の範囲
のものが用いられるが、本実施形態では100W以上1
000W以下の範囲のものを用いる。
【0047】なお、第2の前吐出処理において、分散媒
の除去だけでなく、分散液を導電膜に変換するまでの
間、加熱や光照射の度合いを高めても良いが、導電膜の
変換は、全ての吐出工程が終了した後に実施する熱処理
/光処理工程においてまとめて行うことができるので、
本吐出工程では、分散媒をある程度除去できれば良い。
したがって、熱処理の場合は、通常、100℃程度の加
熱を数分行えば良い。
【0048】また、乾燥処理は、吐出と平行して同時に
進行させることも可能である。例えば、加熱した基板W
に吐出したり、インクジェットヘッドを冷却して、沸点
の低い分散媒を使用したりすることにより、基板Wへの
液滴L1 の着弾直後から乾燥を進行させることができ
る。
【0049】乾燥処理後、液滴L1 は、乾燥膜S1 とな
る。図3に示すように、乾燥膜S1の体積は、分散媒の
除去により著しく減少しており、粘度も上昇しているの
で、配線形成領域の所定の位置に固定されやすくなる。
【0050】図4に示すように、1回目の吐出液滴を乾
燥させた乾燥膜S1 と、該乾燥膜S 1 に隣り合う他の乾
燥膜S1 との中間領域に、1回目の吐出に使用した分散
液と同一の分散液を吐出する。吐出された液滴L2 は、
乾燥膜S1 と接するが、乾燥膜S1 からは既に分散媒が
除去されているので、両者が引き合ってバルジを生じさ
せることはない。液滴L2 を吐出した後、1回目の吐出
と同様に、必要に応じて乾燥処理を施す。図5に示すよ
うに、乾燥後、液滴L2 は、乾燥膜S2 となる。乾燥膜
2 の体積は、分散媒の除去により著しく減少してお
り、粘度も上昇して配線形成領域の所定の位置に固定し
やすくなっている。これにより、バルジの発生のない、
乾燥膜S1 と乾燥膜S2 とが連続した線状の初期ライン
が形成される。なお、必ずしも2回目の吐出で初期ライ
ンを完成させる必要はなく、1回目の吐出のドットピッ
チを大きくし、3回目以降の吐出で初期ラインを完成さ
せても良い。
【0051】次に、第1及び第2の各吐出工程により、
導電膜パターンが所望の膜厚となるまで、上記の乾燥工
程を逐次行いながら、順次ラインの上に分散液を重ね塗
りする。重ね塗りの際には、液量が過多になり線幅が増
加したりバルジが発生したりすることが無い程度に、ド
ットピッチを小さくして吐出を行うと良い。
【0052】図6に示すように、第1の吐出工程により
重ね塗り吐出を繰り返し、所望の膜厚にある程度近づい
た段階(図6(a)中の乾燥膜S5 )で、最終的に膜厚
を微調整しエッジ形状を良好なものとするために、第2
の吐出工程により低濃度の第2の分散液を吐出する(図
6(b)〜(e))。第2の分散液を吐出することによ
り、基板上に形成する乾燥膜パターンは、所望の膜厚へ
と微調整することができ、膜厚も均一化し、エッジ形状
も良好なものとなる(図6(e))。
【0053】第2の分散液の吐出に使用するインクジェ
ットヘッドは、高濃度である第1の分散液に使用したイ
ンクジェットヘッドとは異なるものを使用することが好
ましい。しかしながら、第1の分散液を洗浄することに
より、同一のインクジェットヘッドを使用しても良い。
例えば、膜パターン形成装置に複数のインクジェットヘ
ッドを備えていれば、それぞれの分散液を異なるインク
ジェットヘッドに充填して吐出すれば良い。また、一つ
のインクジェットヘッドに同時に複数のインクが充填可
能なものであれば、第1の分散液と第2の分散液とを同
時に充填して順次吐出を行っても良い。
【0054】低濃度である第2の分散液の吐出は、吐出
した液体が、既に基板上に形成された乾燥膜パターン全
体に濡れ広がり、かつ、線幅が増加したりバルジが発生
したりすることが無い程度のドットピッチで吐出する。
第2の分散液の吐出は、上記の乾燥工程を行いながら複
数回行っても良い。例えば、図6に示すように、第2分
散液の1回目の吐出(図6(b)中の分散液L3 )後、
1回目の乾燥工程(図6(c)中の乾燥膜S6 )を行
い、さらに、第2分散液の2回目の吐出(図6(d)中
の分散液L4 )後、2回目の乾燥工程(図6(e)中の
乾燥膜S7 )を施すことによって、最終的に、所望の膜
厚に調整され、均一な膜厚の膜パターンが得られる。
【0055】(熱処理/光処理工程)吐出工程後の乾燥
膜は、微粒子間の電気的接触をよくするために、分散媒
を完全に除去する必要がある。また、導電性微粒子の表
面に分散性を向上させるために有機物などのコーティン
グ材がコーティングされている場合には、このコーティ
ング材も除去する必要がある。そのため、吐出工程後の
基板には熱処理及び/又は光処理が施される。
【0056】熱処理及び/又は光処理は通常大気中で行
なわれるが、必要に応じて、窒素、アルゴン、ヘリウム
などの不活性ガス雰囲気中で行うこともできる。熱処理
及び/又は光処理の処理温度は、分散媒の沸点(蒸気
圧)、雰囲気ガスの種類や圧力、微粒子の分散性や酸化
性等の熱的挙動、コーティング材の有無や量、基材の耐
熱温度などを考慮して適宜決定される。例えば、有機物
からなるコーティング材を除去するためには、約300
℃で焼成することが必要である。また、プラスチックな
どの基板を使用する場合には、室温以上100℃以下で
行うことが好ましい。
【0057】熱処理及び/又は光処理は、通常のホット
プレート、電気炉などによる処理の他、ランプアニール
によって行うこともできる。ランプアニールに使用する
光の光源としては、特に限定されないが、赤外線ラン
プ、キセノンランプ、YAGレーザー、アルゴンレーザ
ー、炭酸ガスレーザー、XeF、XeCl、XeBr、
KrF、KrCl、ArF、ArClなどのエキシマレ
ーザーなどを光源として使用することができる。光源
は、一般には、出力10W以上5000W以下の範囲の
ものが用いられるが、本実施形態では100W以上10
00W以下の範囲のものを用いる。
【0058】以上の工程により、吐出工程後の乾燥膜
は、微粒子間の電気的接触が確保され、導電膜に変換さ
れる。本実施形態により形成される導電膜は、バルジを
生じさせることなく細線化、厚膜化を達成するととも
に、膜厚が均一化され、エッジ形状が良好となる。した
がって、本実施形態によれば、膜厚が厚く電気伝導に有
利で、断線や短絡等の不良が生じにくく、しかも微細に
形成可能な導電膜配線を形成することができる。
【0059】〔第2実施形態〕第2実施形態として、本
発明の膜パターン形成装置の一例として、上記第1実施
形態の配線形成方法を実施するための配線形成装置につ
いて説明する。
【0060】図7は、本実施形態に係る配線形成装置の
概略斜視図である。図7に示すように、配線形成装置1
00は、インクジェットヘッド群1と、インクジェット
ヘッド群1をX方向に駆動するためのX方向ガイド軸2
と、X方向ガイド軸2を回転させるX方向駆動モータ3
とを備えている。また、基板Wを載置するための載置台
4と、載置台4をY方向に駆動するためのY方向ガイド
軸5と、Y方向ガイド軸5を回転させるY方向駆動モー
タ6とを備えている。また、X方向ガイド軸2とY方向
ガイド軸5とが、各々所定の位置に固定される基台7を
備え、その基台7の下部には、制御装置8を備えてい
る。さらに、クリーニング機構部14およびヒータ15
とを備えている。
【0061】インクジェットヘッド群1は、導電性微粒
子を含有する分散液をノズル(吐出口)から吐出して所
定間隔で基板に付与する複数のインクジェットヘッドを
備えている。そして、これら複数のインクジェットヘッ
ド各々から、制御装置8から供給される吐出電圧に応じ
て個別に分散液を吐出できるようになっている。インク
ジェットヘッド群1はX方向ガイド軸2に固定され、X
方向ガイド軸2には、X方向駆動モータ3が接続されて
いる。X方向駆動モータ3は、ステッピングモータ等で
あり、制御装置8からX軸方向の駆動パルス信号が供給
されると、X方向ガイド軸2を回転させるようになって
いる。そして、X方向ガイド軸2が回転させられると、
インクジェットヘッド群1が基台7に対してX軸方向に
移動するようになっている。
【0062】載置台4は、この配線形成装置100によ
って分散液を付与される基板Wを載置させるもので、こ
の基板Wを基準位置に固定する機構を備えている。載置
台4はY方向ガイド軸5に固定され、Y方向ガイド軸5
には、Y方向駆動モータ6、16が接続されている。Y
方向駆動モータ6、16は、ステッピングモータ等であ
り、制御装置8からY軸方向の駆動パルス信号が供給さ
れると、Y方向ガイド軸5を回転させるようになってい
る。そして、Y方向ガイド軸5が回転させられると、載
置台4が基台7に対してY軸方向に移動するようになっ
ている。
【0063】クリーニング機構部14は、インクジェッ
トヘッド群1をクリーニングする機構を備えている。ク
リーニング機構部14は、Y方向の駆動モータ16によ
ってY方向ガイド軸5に沿って移動するようになってい
る。クリーニング機構部14の移動も、制御装置8によ
って制御されている。
【0064】ヒータ15は、ここではランプアニールに
より基板Wを熱処理する手段であり、基板上に吐出され
た液体の蒸発・乾燥を行うとともに導電膜に変換するた
めの熱処理を行うようになっている。このヒータ15の
電源の投入及び遮断も制御装置8によって制御されるよ
うになっている。
【0065】本実施形態の配線形成装置100におい
て、所定の配線形成領域に分散液を吐出するためには、
制御装置8から所定の駆動パルス信号をX方向駆動モー
タ3及び/又はY方向駆動モータ6とに供給し、インク
ジェットヘッド群1及び/又は載置台4を移動させるこ
とにより、インクジェットヘッド群1と基板W(載置台
4)とを相対移動させる。そして、この相対移動の間に
インクジェットヘッド群1における所定のインクジェッ
トヘッドに制御装置8から吐出電圧を供給し、当該イン
クジェットヘッドから分散液を吐出させる。
【0066】本実施形態の配線形成装置100におい
て、インクジェットヘッド群1の各ヘッドからの液滴の
吐出量は、制御装置8から供給される吐出電圧の大きさ
によって調整できる。また、基板Wに吐出される液滴の
ピッチは、インクジェットヘッド群1と基板W(載置台
4)との相対移動速度及びインクジェットヘッド群1か
らの吐出周波数(吐出電圧供給の周波数)によって決定
される。
【0067】本実施形態の配線形成装置100によれ
ば、バルジを生じさせることなく細線化、厚膜化を達成
するとともに、膜厚が均一化され、エッジ形状が良好な
導電膜を形成することが可能となる。したがって、本実
施形態によれば、膜厚が厚く電気伝導に有利で、断線や
短絡等の不良が生じにくく、しかも微細に形成可能な導
電膜配線を形成することができる。
【0068】〔第3実施形態〕第3実施形態として、本
発明の膜パターン形成方法の一例であるシリコン膜パタ
ーン形成方法について説明する。本実施形態に係るシリ
コン膜パターン形成方法は、表面処理工程と溶液調製工
程と吐出工程と熱処理/光処理工程とから構成される。
以下、各工程について説明する。
【0069】(表面処理工程)シリコン薄膜パターンを
形成すべき基板としては、Siウエハー、石英ガラス、
ガラス、プラスチックフィルム、金属板など各種のもの
を用いることができる。また、これら各種の素材基板の
表面に半導体膜、金属膜、誘電体膜、有機膜などが下地
層として形成されたものをシリコン薄膜パターンを形成
すべき基板として用いてもよい。このシリコン薄膜パタ
ーンを形成すべき基板の表面は、有機ケイ素化合物を含
有した液体に対して撥液性を有することが好ましく、具
体的には、基板表面に対する液体の接触角が30[de
g]以上であることが好ましく、60[deg]以上で
あることがさらに好ましい。このように表面の撥液性
(濡れ性)を制御する方法は、第1実施形態と同様なの
で、その説明を省略する。
【0070】(溶液調製工程)次に、表面処理後の基板
上に吐出する有機ケイ素化合物を含有する液体について
説明する。有機ケイ素化合物を含有する液体としては、
有機ケイ素化合物を溶媒に溶解させた溶液を用いる。こ
こで用いられる有機ケイ素化合物は、一般式Sin
m(ここで、Xは水素原子および/またはハロゲン原子
を表し、nは3以上の整数を表し、mはnまたは2n−
2または2nまたは2n+2の整数を表す)で表される
環系を有するシラン化合物であることを特徴とする。こ
こでnは3以上であるが、熱力学的安定性、溶解性、精
製の容易性などの点でnは5〜20程度、特に5あるい
は6の環状シラン化合物が好ましい。5より小さい場合
にはシラン化合物自体が環による歪みにより不安定にな
るため取り扱いに難点が生じる。またnが20より大き
い場合にはシラン化合物の凝集力に起因する溶解性の低
下が認められ使用する溶媒の選択が狭まる。
【0071】また、本発明に使用するシラン化合物の一
般式Sinm中のXは、水素原子および/またはハロゲ
ン原子である。これらのシラン化合物は、シリコン膜へ
の前駆体化合物であるため、熱処理および/または光処
理で最終的にはアモルファス或いは多結晶状シリコンに
する必要があり、ケイ素−水素結合、ケイ素−ハロゲン
結合は、上記の処理で開裂し、新たにケイ素−ケイ素結
合が生じ、最終的にシリコンへと変化されるものであ
る。ハロゲン原子としては、通常フッ素原子、塩素原
子、臭素原子、沃素原子であり、上記結合開裂の点で塩
素、臭素が好ましい。Xは、水素原子単独またはハロゲ
ン原子単独でもよいし、水素原子とハロゲン原子の総和
がmとなるような部分ハロゲン化シラン化合物でもよ
い。
【0072】有機ケイ素化合物を含有する液体の溶媒と
しては、室温での蒸気圧が0.001mmHg以上20
0mmHg以下(約0.133Pa以上26600Pa
以下)であるものが好ましい。蒸気圧が200mmHg
より高い場合には、吐出後に溶媒が急激に蒸発してしま
い、良好な膜を形成することが困難となるためである。
また、溶媒の蒸気圧は0.001mmHg以上50mm
Hg以下(約0.133Pa以上6650Pa以下)で
あることがより好ましい。蒸気圧が50mmHgより高
い場合には、インクジェット法で液滴を吐出する際に乾
燥によるノズル詰まりが起こり易く、安定な吐出が困難
となるためである。一方、室温での蒸気圧が0.001
mmHgより低い溶媒の場合、乾燥が遅くなり膜中に溶
媒が残留しやすくなり、後工程の熱および/または光処
理後に良質の導電膜が得られにくい。
【0073】使用する溶媒としては、上記の有機ケイ素
化合物を溶解できるものであれば特に限定されないが、
n−ヘプタン、n−オクタン、デカン、トルエン、キシ
レン、シメン、デュレン、インデン、ジペンテン、テト
ラヒドロナフタレン、デカヒドロナフタレン、シクロへ
キシルベンゼンなどの炭化水素系溶媒の他、エチレング
リコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチ
ルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコール
メチルエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、ビ
ス(2−メトキシエチル)エーテル、p−ジオキサンな
どのエーテル系溶、さらにプロピレンカーボネート、γ
−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメ
チルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、シクロヘキ
サノンなどの極性溶媒を挙げることができる。これらの
内、有機ケイ素化合物の溶解性と該溶液の安定性の点で
炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒が好ましく、さらに好
ましい溶媒としては炭化水素系溶媒を挙げることができ
る。これらの溶媒は、単独でも、或いは2種以上の混合
物としても使用できる。
【0074】上記有機ケイ素化合物を溶媒に溶解する場
合の溶解質濃度は、1質量%以上80質量%以下であ
り、所望のシリコン膜厚に応じて調整することができ
る。80質量%を超えると凝集をおこしやすくなり、均
一な膜が得にくい。
【0075】上記有機ケイ素化合物の溶液の表面張力
は、0.02N/m以上0.07N/m以下の範囲に入
ることが好ましい。インクジェット法にて液体を吐出す
る際、表面張力が0.02N/m未満であると、インク
組成物のノズル面に対する濡れ性が増大するため飛行曲
りが生じ易くなり、0.07N/mを超えるとノズル先
端でのメニスカスの形状が安定しないため吐出量、吐出
タイミングの制御が困難になるためである。
【0076】表面張力を調整するため、上記溶液には、
基板との接触角を不当に低下させない範囲で、フッ素
系、シリコン系、ノニオン系などの表面張力調節剤を微
量添加することができる。ノニオン系表面張力調節剤
は、液体の基板への濡れ性を良好化し、膜のレベリング
性を改良し、塗膜のぶつぶつの発生、ゆず肌の発生など
の防止に役立つものである。上記溶液には、必要に応じ
て、アルコール、エーテル、ケトン等の有機化合物等を
含んでいても差し支えない。
【0077】上記溶液の粘度は、1mPa・s以上50
mPa・s以下であることが好ましい。インクジェット
法にて吐出する際、粘度が1mPa・sより小さい場合
にはノズル周辺部がインクの流出により汚染されやす
く、また粘度が50mPa・sより大きい場合は、ノズ
ル孔での目詰まり頻度が高くなり円滑な液滴の吐出が困
難となるためである。
【0078】(吐出工程)吐出工程は、第1実施形態と
同様の形態で行う。なお、本吐出工程は、一般に室温以
上100℃以下の温度で行われる。室温以下の温度では
有機ケイ素化合物の溶解性が低下し、一部析出する場合
があるからである。また、吐出する場合の雰囲気は、窒
素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガス中で行うこと
が好ましい。さらには、必要に応じて水素などの還元性
ガスを混入したものが好ましい。また、乾燥処理の方法
や条件は、不活性ガス雰囲気中で行うことが望ましいと
いう以外は、第1実施形態と同様なのでその説明を省略
する。
【0079】(熱処理/光処理工程)吐出工程後の溶液
は、溶媒を除去すると共に有機ケイ素化合物をアモルフ
ァスあるいは多結晶シリコンに変換する必要がある。そ
のため、吐出工程後の基板には熱処理及び/又は光処理
が施される。
【0080】熱処理及び/又は光処理は、窒素、アルゴ
ン、ヘリウムなどの不活性ガス雰囲気中で行うこともで
きる。熱処理及び/又は光処理の処理温度は、分散媒の
沸点(蒸気圧)、雰囲気ガスの種類や圧力、微粒子の分
散性や酸化性等の熱的挙動、コーティング材の有無や
量、基材の耐熱温度などを考慮して適宜決定される。
【0081】熱処理及び/又は光処理は、通常、アルゴ
ン雰囲気中あるいは水素を含有したアルゴン中において
100〜800℃程度で、好ましくは200〜600℃
程度で、さらに好ましくは300〜500℃程度で処理
され、一般に到達温度が約550℃以下の温度ではアモ
ルファス状、それ以上の温度では多結晶状のシリコン膜
が得られる。到達温度が300℃未満の場合は、有機ケ
イ素化合物の熱分解が十分に進行せず、十分な厚さのシ
リコン膜を形成できない場合がある。多結晶状のシリコ
ン膜を得たい場合は、上記で得られたアモルファス状シ
リコン膜のレーザーアニールによって多結晶シリコン膜
に変換することができる。上記レーザーアニールを行う
場合の雰囲気も、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガ
ス、もしくはそれらに水素などの還元性ガスを混入した
ものが好ましい。
【0082】熱処理及び/又は光処理を行う処理機器に
ついては、第1実施形態と同様なので、その説明を省略
する。
【0083】以上の工程により吐出工程後の溶液は、ア
モルファスあるいは多結晶のシリコン膜に変換される。
したがって、本実施形態によれば、バルジを生じさせる
ことなく細線化、厚膜化を達成することができ、膜厚が
均一化し、エッジ形状が良好なシリコン膜パターンを形
成することが可能となる。
【0084】〔第4実施形態〕第4実施形態として、本
発明の膜パターンの形成方法の一例である強誘電体膜パ
ターンの形成方法について説明する。本実施形態に係る
強誘電体膜パターンの形成方法は、表面処理工程と分散
液調製工程と吐出工程と熱処理/光処理工程とから構成
される。以下、各工程について説明する。
【0085】(表面処理工程)強誘電体膜パターンを形
成すべき基板としては、Siウエハー、石英ガラス、ガ
ラス、プラスチックフィルム、金属板など各種のものを
用いることができる。また、これら各種の素材基板の表
面に半導体膜、金属膜、誘電体膜、有機膜などが下地層
として形成されたものを、強誘電体膜パターンを形成す
べき基板として用いてもよい。この強誘電体膜パターン
を形成すべき基板の表面は、強誘電体の前駆体化合物を
含有した液体に対して撥液性を有することが好ましく、
具体的には、基板表面に対する液体の接触角が30[d
eg]以上であることが好ましく、60[deg]以上
であることがさらに好ましい。このように表面の撥液性
(濡れ性)を制御する方法は、第1実施形態と同様なの
で、その説明を省略する。
【0086】(分散液調製工程)次に、表面処理後の基
板上に吐出する強誘電体の前駆体化合物を含有する液体
について説明する。強誘電体の前駆体化合物を含有する
液体としては、強誘電体の前駆体化合物のゾル液を用い
る。強誘電体の種類は、特に限定されないが、例えば、
ジルコニウム酸チタン酸鉛(Pb(Zr、Ti)O3:PZT)が
好ましい。
【0087】以下に、PZTの前駆体化合物のゾル液の
製法の一例を述べる。有機系の溶媒として、化学式CH
3(CH2)3OCH2CH2OHで示される2−n−ブトキシエタノー
ルを用いる。これに、PZTの原料成分である、酢酸
鉛:Pb(CH3COO)2・H2O、ジルコニウムアセチルアセトナ
ート:Zr(CH3COCHCOCH3)4、チタニウムテトライソプロ
ポキシド:Ti[(CH3)2CHO]4を混合して溶かしたものをゾ
ルとする。酢酸鉛、ジルコニウムアセチルアセトナー
ト、チタニウムテトライソプロポキシドの混合比率は、
100:52:48とする。また、添加剤として、0.
1mol%のポタシウムアセテートを加える。ただし、
PZTの前駆体化合物のゾル液の製法は、上記に限定さ
れるものではない。なお、上記のPZTの前駆体化合物
のゾル液等の、強誘電体の前駆体化合物を含有する液体
が取るべき、粘度、溶質濃度、表面張力等の物性値の範
囲は、第1実施形態および第2実施形態と同様なので、
その説明を省略する。
【0088】(吐出工程)調整した強誘電体の前駆体化
合物の分散液を、インクジェット法によりパターニング
吐出する吐出工程については、第1実施形態と同様なの
で、その説明を省略する。
【0089】(熱処理/光処理工程)吐出工程後の溶液
は、溶媒の乾燥および脱脂を経て、最終的に強誘電体膜
に変換する必要がある。そのため、吐出工程後の基板に
は熱処理及び/又は光処理が施される。
【0090】熱処理は、通常大気中で行われるが、必要
に応じて、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガス
雰囲気中で行うこともできる。上記の熱処理の処理温度
は、適宜設定され、特に限定されるものではないが、乾
燥工程は、室温以上200℃以下で行うことが望まし
く、脱脂工程は、300℃以上500以下で行うことが
望ましく、強誘電体膜変換工程は、700℃以上で行う
ことが望ましい。
【0091】熱処理及び/又は光処理を行う処理機器に
ついては、第1実施形態と同様なので、その説明を省略
する。
【0092】以上の工程により吐出工程後の溶液は、強
誘電体膜に変換される。したがって、本実施形態によれ
ば、バルジを生じさせることなく細線化、厚膜化を達成
することができ、膜厚が均一化し、エッジ形状が良好な
強誘電体膜パターンを形成することが可能となる。
【0093】〔第5実施形態〕第5実施形態として、本
発明の電気光学装置の一例である液晶装置について説明
する。図8は、本実施形態に係る液晶装置の第1基板上
の信号電極等の平面レイアウトを示すものである。本実
施形態に係る液晶装置は、この第1基板と、走査電極等
が設けられた第2基板(不図示)と、第1基板と第2基
板との間に封入された液晶(不図示)とから概略構成さ
れている。
【0094】図8に示すように、第1基板300上の画
素領域303には、複数の信号電極310…が多重マト
リクス状に設けられている。特に各信号電極310…
は、各画素に対応して設けられた複数の画素電極部分3
10a…とこれらを多重マトリクス状に接続する信号配
線部分310b…とから構成されており、Y方向に伸延
している。
【0095】符号350は、1チップ構造の液晶駆動回
路であり、該液晶駆動回路350と信号配線部分310
b…の一端側(図中下側)とが第1引き回し配線331
…を介して接続されている。また、符号340…は、上
下導通端子であり、該上下導通端子340…と、不図示
の第2基板上に設けられた端子とが上下導通材341…
によって接続されている。また、上下導通端子340…
と液晶駆動回路350とが第2引き回し配線332…を
介して接続されている。
【0096】本実施形態では、上記第1基板300上に
設けられた信号配線部分310b…、第1引き回し配線
331…、第2引き回し配線332…が、各々第2実施
形態に係る配線形成装置を用いて、第1実施形態に係る
配線形成方法によって形成されている。本実施形態の液
晶装置によれば、上記各配線類の断線や短絡等の不良が
生じにくく、しかも、小型化、薄型化が可能な液晶装置
とすることができる。
【0097】〔第6実施形態〕第6実施形態として、本
発明の電気光学装置の一例であるプラズマ型表示装置に
ついて説明する。図9は、本実施形態のプラズマ型表示
装置500の分解斜視図を示す。プラズマ型表示装置5
00は、互いに対向して配置されたガラス基板501と
ガラス基板502と、これらの間に形成された放電表示
部510とから概略構成される。
【0098】放電表示部510は、複数の放電室516
が集合されてなり、複数の放電室516のうち、赤色放
電室516(R)、緑色放電室516(G)、青色放電
室516(B)の3つの放電室516が対になって1画
素を構成するように配置されている。前記(ガラス)基
板501の上面には所定の間隔でストライプ状にアドレ
ス電極511が形成され、それらアドレス電極511と
基板501の上面とを覆うように誘電体層519が形成
され、更に誘電体層519上においてアドレス電極51
1、511間に位置して各アドレス電極511に沿うよ
うに隔壁515が形成されている。
【0099】なお、隔壁515においてはその長手方向
の所定位置においてアドレス電極511と直交する方向
にも所定の間隔で仕切られており(図示略)、基本的に
はアドレス電極511の幅方向左右両側に隣接する隔壁
と、アドレス電極511と直交する方向に延設された隔
壁により仕切られる長方形状の領域が形成され、これら
長方形状の領域に対応するように放電室516が形成さ
れ、これら長方形状の領域が3つ対になって1画素が構
成される。また、隔壁515で区画される長方形状の領
域の内側には蛍光体517が配置されている。蛍光体5
17は、赤、緑、青の何れかの蛍光を発光するもので、
赤色放電室516(R)の底部には赤色蛍光体517
(R)が、緑色放電室516(G)の底部には緑色蛍光
体517(G)が、青色放電室516(B)の底部には
青色蛍光体517(B)が各々配置されている。
【0100】次に、前記ガラス基板502側には、先の
アドレス電極511と直交する方向に複数のITOから
なる透明表示電極512がストライプ状に所定の間隔で
形成されるとともに、高抵抗のITOを補うために、金
属からなるバス電極512aが形成されている。また、
これらを覆って誘電体層513が形成され、更にMgO
などからなる保護膜514が形成されている。また、前
記基板501とガラス基板502の基板2が、前記アド
レス電極511…と透明表示電極512…を互いに直交
させるように対向させて相互に貼り合わされ、基板50
1と隔壁515とガラス基板502側に形成されている
保護膜514とで囲まれる空間部分を排気して希ガスを
封入することで放電室516が形成されている。なお、
ガラス基板502側に形成される透明表示電極512は
各放電室516に対して2本ずつ配置されるように形成
されている。上記アドレス電極511と透明表示電極5
12は図示略の交流電源に接続され、各電極に通電する
ことで必要な位置の放電表示部510において蛍光体5
17を励起発光させて、カラー表示ができるようになっ
ている。
【0101】本実施形態では、上記アドレス電極511
と透明表示電極512およびバス電極512aが、各々
第2実施形態に係る配線形成装置を用いて、第1実施形
態に係る配線形成方法によって形成されている。本実施
形態の液晶装置によれば、上記各電極の断線や短絡等の
不良が生じにくく、しかも、小型化、薄型化が可能なプ
ラズマ型表示装置とすることができる。
【0102】〔第7実施形態〕第7実施形態として、本
発明の電子機器の具体例について説明する。図10
(a)は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図1
0(a)において、600は携帯電話本体を示し、60
1は第4実施形態の液晶装置を備えた液晶表示部を示し
ている。図10(b)は、ワープロ、パソコンなどの携
帯型情報処理装置の一例を示した斜視図である。図10
(b)において、700は情報処理装置、701はキー
ボードなどの入力部、703は情報処理本体、702は
第4実施形態の液晶装置を備えた液晶表示部を示してい
る。図10(c)は、腕時計型電子機器の一例を示した
斜視図である。図10(c)において、800は時計本
体を示し、801は第4実施形態の液晶装置を備えた液
晶表示部を示している。
【0103】図10(a)〜(c)に示す電子機器は、
上記実施形態の液晶装置を備えているので、配線類の断
線や短絡等の不良が生じにくく、しかも、小型化、薄型
化が可能となる。なお、本実施形態の電子機器は液晶装
置を備えるものとしたが、有機エレクトロルミネッセン
ス表示装置、プラズマ型表示装置等、他の電気光学装置
を備えた電子機器とすることもできる。
【0104】〔第8実施形態〕第8実施形態として、本
発明の非接触型カード媒体の実施形態について説明す
る。図11に示すように、非接触型カード媒体400
は、カード基体402とカードカバー418から成る筐
体内に、半導体集積回路チップ408とアンテナ回路4
12を内蔵し、不図示の外部の送受信機と電磁波または
静電容量結合の少なくとも一方により電力供給あるいは
データ授受の少なくとも一方を行うようになっている。
【0105】本実施形態では、上記アンテナ回路412
が、第2実施形態に係る配線形成装置を用いて、第1実
施形態に係る配線形成方法によって形成されている。本
実施形態の非接触型カード媒体によれば、上記アンテナ
回路412の断線や短絡等の不良が生じにくく、しか
も、小型化、薄型化が可能な非接触型カード媒体とする
ことができる。
【0106】〔第9実施形態〕第9実施形態として、イ
ンクジェット式記録ヘッドの実施形態について説明す
る。図12は、本実施形態に係るインクジェット式記録
ヘッドの分解斜視図であり、また、図13は、インクジ
ェット式記録ヘッドの主要部一部断面図である。図12
に示すように、インクジェット式記録ヘッド900は、
ノズル板910、圧力室基板920、振動板930およ
び筐体925を備えて構成されている。
【0107】図13に示すように、圧力室基板20は、
キャビティ921、側壁922、リザーバ923および
供給口924を備えている。キャビティ921は、圧力
室であってシリコン等の基板をエッチングすることによ
り形成されるものである。側壁922は、キャビティ9
21間を仕切るよう構成され、リザーバ923は、各キ
ャビティ921にインク充填時にインクを供給可能な共
通の流路として構成されている。供給口924は、各キ
ャビティ921にインクを導入可能に構成されている。
【0108】振動板930は圧力室基板920の一方の
面に貼り合わせ可能に構成されている。振動板930に
は圧電体素子940が設けられている。圧電体素子94
0は、振動板930上に所定の形状で形成されて構成さ
れている。
【0109】ノズル板910は、圧力室基板920に複
数設けられたキャビティ(圧力室)921の各々に対応
する位置にそのノズル穴911が配置されるよう、圧力
室基板920に貼り合わせられている。ノズル板910
を貼り合わせた圧力室基板920は、さらに、図12に
示すように、筐体925に填められて、インクジェット
式記録ヘッド900を構成している。
【0110】図14に、圧電体素子940の層構造を説
明する断面図を示す。図14に示すように、振動板93
0は、絶縁膜931および下部電極932を積層して構
成され、圧電体素子940は、圧電体層941および上
部電極942を積層して構成されている。下部電極93
2、圧電体層941および上部電極942によって圧電
体素子として機能させることができる。
【0111】絶縁膜931は、導電性のない材料、例え
ばシリコン基板を熱酸化等して形成された二酸化ケイ素
により構成され、圧電体層の体積変化により変形し、キ
ャビティ921の内部の圧力を瞬間的に高めることが可
能に構成されている。
【0112】下部電極932は、圧電体層に電圧を印加
するための上部電極942と対になる電極であり、導電
性を有する材料、例えば、チタン(Ti)層、白金(P
t)層、チタン(Ti)層を積層して構成されている。
このように複数の層を積層して下部電極を構成するの
は、白金層と圧電体層、白金層と絶縁膜との密着性を高
めるためである。
【0113】圧電体層941は、強誘電体により構成さ
れており、本実施形態では,PZTを用いる。PZT以
外の強誘電体としては、マグネシウムニオブ酸ジルコニ
ウム酸チタン酸鉛(Pb(Mg、Nb)(Zr、Ti)O3:PMN−P
ZT)等が好ましい。
【0114】上部電極膜942は、圧電体層に電圧を印
加するための一方の電極となり、導電性を有する材料、
例えば白金(Pt)で構成されている。
【0115】本実施形態では、上記圧電層941が、各
々第2実施形態に係る配線形成装置を用いて、第4実施
形態に係る強誘電体膜パターン形成方法によって形成さ
れている。本実施形態のインクジェット式記録ヘッドに
よれば、上記強誘電体膜パターン類の断線や短絡等の不
良が生じにくく、しかも、小型化、薄型化が可能なイン
クジェット式記録ヘッドとすることができる。
【0116】
【実施例】〔比較例1〕粒径10nmの金微粒子がトル
エン中に分散した金微粒子分散液(真空冶金社製、商品
名「パーフェクトゴールド」)にキシレンを添加し、溶質
濃度を60質量%、粘度を18cp、表面張力を35N
/mとした液体を調整し、複数のインクジェットヘッド
が搭載可能なインクジェット装置により乾燥工程を挟み
ながら所定のピッチで複数回重ね吐出し、導電膜ライン
を形成した。インクジェットヘッドとしては市販のプリ
ンター(商品名「PM900C」)のヘッドを使用した。
ただし、液体(インク)吸入部がプラスチック製である
ため、有機溶剤に対して溶解しないよう吸入部を金属製
の治具に変更したものを用いた。基板とインクジェット
ヘッドとの相対移動速度は一定とし、ピッチの変更は吐
出周波数のみを調整することで行った。基板には4フッ
化エチレン加工が施されたポリイミドフィルムをガラス
基板に貼り付けたものを用いた。この基板に対する金微
粒子分散液の接触角は,およそ60[deg]であっ
た。吐出は、一つのノズルのみを用い、吐出液滴の体積
が20plとなるヘッド駆動波形およびヘッド駆動電圧
で行った。この条件で吐出した時の基板着弾後の液滴直
径は,およそ55μmであった。まず、第1の実施形態
による吐出工程において、第2の前吐出処理を採用し、
液滴が互いに繋がらないよう、ドットピッチを70μ
m、即ち、液滴間の距離を15μmとして一直線上に1
回目の吐出を行った。その後、乾燥機を用いて100℃
で5分間の乾燥工程を施した。次に、2回目の吐出を行
った。2回目の吐出は、1回目の吐出と同じドットピッ
チ70μmで、1回目の吐出によるドットとドットの中
間位置に着弾するように、即ち、1回目の吐出開始位置
からライン描画方向に沿って35μm離れた位置を吐出
開始位置として吐出した。その結果、1回目の吐出によ
るドット間を2回目の吐出によるドットが埋め、エッジ
形状がドット跡により波状であるものの、バルジおよび
断線の無いラインが形成できた。このラインに乾燥機を
用いて100℃で5分間の乾燥工程を施した。次に、同
様の乾燥工程を挟みながら第1吐出工程を行った。第1
吐出工程は、ラインの膜厚をより増加させるとともに、
エッジ形状をできるだけ直線状にする目的で行った。第
1吐出工程におけるドットピッチは、65μmとし、吐
出開始位置をライン描画方向に沿って3段階に少しずつ
変えながら、第2の前吐出処理により形成したライン上
に重ね塗り吐出を行った。第1吐出工程における3段階
の吐出開始位置は、第2の前吐出処理の開始位置からラ
イン描画方向に沿って、それぞれ10μm(第1処
理)、20μm(第2処理)、30μm(第3処理)離
れた位置とした。第1吐出工程の第3処理後、ラインを
形成した基板にホットプレートにて300℃で30分間
の熱処理を施して、金ラインを得た。
【0117】〔実施例1〕第1吐出工程までを比較例1
と同様の方法で実施し、第1吐出工程後にラインを形成
した基板に乾燥機により100℃で5分間の乾燥処理を
施し、金ラインに焼結する前の乾燥膜ラインを得た。次
に、以下の方法で第2吐出工程を行った。第2吐出工程
は、第2の前吐出処理および第1吐出工程で使用したイ
ンクとは別のインクを用いて行った。第2吐出工程で用
いたインクは、第2の前吐出処理および第1吐出工程で
用いたインクと同様、真空冶金社「パーフェクトゴール
ド」をキシレンで調整したものであるが、キシレンの添
加量を増やし、インクの溶質濃度を10質量%、粘度を
2cp、表面張力を35N/mとした。吐出に用いたイ
ンクジェット装置は、複数のインクジェットヘッド搭載
可能であったので、第2吐出工程のインクは、第1吐出
工程までを行ったインクジェットヘッドとは別のインク
ジェットヘッドに充填して吐出を行った。吐出は、吐出
液滴の体積が20plとなるヘッド駆動波形およびヘッ
ド駆動電圧で行った。本条件で吐出した時の基板着弾後
の液滴直径は、およそ65μmであった。また、吐出
は、ドットピッチ65μmで行った。第2吐出工程の吐
出開始位置は、第2の前吐出処理の吐出開始位置からラ
イン描画方向に沿って15μm離れた位置とした。第2
吐出工程後のラインは、第1吐出工程後のラインに比
べ、エッジ形状がより直線状に近いものであった。第2
吐出工程後のラインを形成した基板にホットプレートに
て300℃で30分間の熱処理を施して、金ラインを得
た。
【0118】〔実施例2〕第1吐出工程までを比較例1
と同様の方法で実施し、第1吐出工程後にラインを形成
した基板に乾燥機により100℃で5分間の乾燥処理を
施し、金ラインに焼結する前の乾燥膜ラインを得た。次
に、以下の方法で第2吐出工程を行った。第2吐出工程
は、第2の前吐出処理および第1吐出工程で使用したイ
ンクとは別のインクを用いて行った。第2吐出工程で用
いたインクは、第2の前吐出処理および第1吐出工程で
用いたインクに、界面活性剤を添加し、溶質濃度および
粘度はほぼそのままで、表面張力のみ22mN/mまで
低減したものとした。実施例1と同様に、第2吐出工程
のインクは、第2の前吐出処理および第1吐出工程を行
ったインクジェットヘッドとは別のインクジェットヘッ
ドに充填して吐出を行った。吐出は、吐出液滴の体積が
20plとなるヘッド駆動波形およびヘッド駆動電圧で
行った。本条件で吐出した時の基板着弾後の液滴直径
は、およそ60μmであった。また、吐出のドットピッ
チおよび吐出開始位置は、実施例1と同様にした。第2
吐出工程後のラインは、第1吐出工程後のラインに比
べ、エッジ形状がより直線状に近いものであった。第2
吐出工程後のラインを形成した基板にホットプレートに
て300℃で30分間の熱処理を施して、金ラインを得
た。
【0119】〔実施例3〕第1吐出工程までを比較例1
と同様の方法で実施し、第1吐出工程後にラインを形成
した基板に乾燥機により100℃で5分間の乾燥処理を
施し、金ラインに焼結する前の乾燥膜ラインを得た。次
に、以下の方法で第2吐出工程を行った。第2吐出工程
は、第2の前吐出処理および第1吐出工程で使用したイ
ンクとは別のインクを用いて行った。第2吐出工程で用
いたインクは、第2の前吐出処理および第1吐出工程で
用いたインクと同様に、真空冶金社「パーフェクトゴー
ルド」を有機溶剤で調整したものであるが、添加した有
機溶剤をキシレンではなく、キシレンよりもより沸点の
高いドデシルベンゼンとした。調整後のインクの物性
は、第2の前吐出処理および第1吐出工程で使用したイ
ンクと同じく、溶質濃度60質量%、粘度18cp、表
面張力35N/mとした。実施例1と同様に、第2吐出
工程のインクは、第2の前吐出処理および第1吐出工程
を行ったインクジェットヘッドとは別のインクジェット
ヘッドに充填して吐出を行った。吐出は、吐出液滴の体
積が20plとなるヘッド駆動波形およびヘッド駆動電
圧で行った。本条件で吐出した時の基板着弾後の液滴直
径は、およそ70μmであった。また、吐出のドットピ
ッチおよび吐出開始位置は、実施例1と同様とした。第
2吐出工程後のラインは、第1吐出工程後のラインに比
べ、エッジ形状がより直線状に近いものであった。第2
吐出工程後のラインを形成した基板にホットプレートに
て300℃で30分間の熱処理を施して、金ラインを得
た。
【0120】〔実施例4〕第1吐出工程までを比較例1
と同様の方法で実施し、第1吐出工程後にラインを形成
した基板に乾燥機により100℃で5分間の乾燥処理を
施し、金ラインに焼結する前の乾燥膜ラインを得た。次
に、以下の方法で第2吐出工程を行った。第2吐出工程
は、第2の前吐出処理および第1吐出工程で使用したイ
ンクとは別のインクを用いて行った。第2吐出工程で用
いたインクは、実施例3の第2吐出工程で用いたインク
同様、真空冶金社「パーフェクトゴールド」をドデシルベ
ンゼンで調整したものであるが、ドデシルベンゼンの添
加量を増やし、インクの溶質濃度を10質量%、粘度を
2cp、表面張力を35N/mとした。実施例1と同様
に、第2吐出工程のインクは、第2の前吐出処理および
第1吐出工程を行ったインクジェットヘッドとは別のイ
ンクジェットヘッドに充填して吐出を行った。吐出は、
吐出液滴の体積が20plとなるヘッド駆動波形および
ヘッド駆動電圧で行った。本条件で吐出した時の基板着
弾後の液滴直径は、およそ80μmであった。また、吐
出のドットピッチおよび吐出開始位置は、実施例1と同
様とした。第2吐出工程後のラインは、第1吐出工程後
のラインに比べ、エッジ形状がより直線状に近いもので
あった。第2吐出工程後のラインを形成した基板にホッ
トプレートにて300℃で30分間の熱処理を施して、
金ラインを得た。
【0121】〔実施例5〕比較例1および実施例1〜実
施例4で得られた金ラインについて、それぞれ任意の1
0個所の線幅および膜厚を測定した。表1に、該測定値
から算出された線幅および膜厚のそれぞれの平均値およ
び標準偏差を示す。表1に示すように、第1吐出工程ま
で実施する比較例1に対して、第2の液体の物性条件を
各種変化させた第2の吐出工程(実施例1〜4)を行う
ことによって、線幅及び膜厚の各標準偏差値が小さな値
となり、本実施形態の膜パターン形成方法によって、膜
厚を微調整することができ、エッジ形状が良好な膜パタ
ーンを形成することが可能であることが確認された。
【0122】 [表1] 線幅 線幅 膜厚 膜厚 平均値 標準偏差 平均値 標準偏差 [μm] [μm] [μm] [μm] 比較例1 53.8 2.80 2.26 0.30 実施例1 54.0 0.90 2.34 0.12 実施例2 54.2 1.42 2.57 0.18 実施例3 55.0 0.53 2.48 0.10 実施例4 55.5 0.18 2.30 0.03
【0123】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の膜パター
ンの形成方法によれば、膜形成成分を含有した液体をイ
ンクジェット法によりパターニング吐出する際、液体と
しては、それぞれ物性の異なる液体を2種類以上使用す
る。例えば、導電膜の膜厚を大きく増加させ、厚膜化を
できるだけ効率的に行うための第1の液体と、導電膜の
膜厚の微調整を行い、かつ、膜厚を均一化しエッジ形状
を良好なものとするための第2の液体との、2種類の液
体を採用するので、少ない重ね塗り回数で、バルジを生
じさせることなく細線化、厚膜化を達成することがで
き、膜厚を微調整し、エッジ形状が良好な膜パターンを
形成することが可能となる。また、本発明の膜パターン
形成装置によれば、簡単な工程で効率よく厚膜化を達成
し、細線化の要請も満たし、しかも、導電膜とした場合
短絡等の問題を生じず、また、強誘電体膜とした場合に
良好な圧電特性を得ることができる。また、発明によれ
ば、配線部やアンテナの断線や短絡等の不良が生じにく
く、しかも、小型化、薄型化が可能な電気光学装置、及
びこれを用いた電子機器、並びに非接触型カード媒体を
提供することができる。さらに、発明によれば、強誘電
体膜の膜厚が均一で形状の良い、優れた圧電特性を有
し、しかも微細に形成可能な圧電体素子、及びこれを用
いたインクジェット式記録ヘッドを提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る膜パターン形成方法
において形成された初期ラインの概略平面図である。
【図2】 本発明の実施形態に係る膜パターン形成方法
における、第2の前吐出処理の工程図である。
【図3】 本発明の実施形態に係る膜パターン形成方法
における、第2の前吐出処理の工程図である。
【図4】 本発明の実施形態に係る膜パターン形成方法
における、第2の前吐出処理の工程図である。
【図5】 本発明の実施形態に係る膜パターン形成方法
における、第2の前吐出処理の工程図である。
【図6】 本発明の実施形態に係る膜パターン形成方法
における、第1及び第2吐出工程の工程図である。
【図7】 本発明の第2実施形態に係る膜パターン形成
装置の斜視図である。
【図8】 本発明の第5実施形態に係る液晶装置の第1
基板上の平面図である。
【図9】 本発明の第6実施形態に係るプラズマ型表示
装置の分解斜視図である。
【図10】 本発明の第7実施形態に係る電子機器であ
り、(a)は第5実施形態の液晶装置を備えた携帯電話
の一例を示す図、(b)は第5実施形態の液晶装置を備
えた携帯型情報処理装置の一例を示す図、(c)は第5
実施形態の液晶装置を備えた腕時計型電子機器の一例を
示す図である。
【図11】 本発明の第8実施形態に係る非接触型カー
ド媒体の分解斜視図である。
【図12】 本発明の第9実施形態に係るインクジェッ
ト式記録ヘッドの分解斜視図である。
【図13】 本発明の第9実施形態に係るインクジェッ
ト式記録ヘッドの主要部一部断面図である。
【図14】 本発明の第9実施形態に係るインクジェッ
ト式記録ヘッドにおける圧電体素子の層構造を説明する
断面図である。
【符号の説明】
100 配線形成装置 400 非接触型カード媒体 412 アンテナ回路 900 インクジェット式記録ヘッド 920 圧力室基板 921 キャビティ(圧力室) 940 圧電体素子 L1,L2,L3,L4 分散液(液体) W 基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B41J 2/045 G02F 1/1335 505 4F042 2/055 G09F 9/00 342Z 4M104 G02F 1/1335 505 H01B 1/20 A 5B035 G06K 19/077 H01J 9/02 F 5C027 G09F 9/00 342 H01L 21/288 Z 5E343 H01B 1/20 H05K 3/10 D 5F033 H01J 9/02 H05B 33/10 5G301 H01L 21/288 33/14 A 5G435 21/3205 H01L 41/22 Z 41/09 41/08 U 41/22 21/88 B H05K 3/10 B41J 3/04 103A // H05B 33/10 G06K 19/00 K 33/14 (72)発明者 酒井 真理 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2C057 AF65 AG12 AG44 AG55 AG94 AP58 BA04 BA14 2H091 FA37X FA37Y FA37Z FC29 GA02 GA14 LA30 3K007 AB18 CC00 DB03 FA01 FA03 4D075 AC06 AC91 AC92 AC96 AE03 AE23 BB24Z BB33Z BB36Z BB37Z BB42Z BB46Z BB48Z CA21 CA22 CA23 CA36 CA48 DA04 DA06 DB01 DB13 DB14 DB31 DC19 DC22 DC24 DC27 EA06 EA07 EA10 EA12 EA45 EB16 EB39 EB43 EB47 EB56 EC07 EC08 EC10 EC30 EC52 EC54 EC60 4F041 AA02 AA05 AA06 AB02 BA10 BA22 BA38 BA56 4F042 AA02 AA06 AA07 AA10 BA15 BA25 DB04 DB18 DB25 DB41 ED02 4M104 BB09 BB36 DD21 DD51 DD78 DD80 DD81 GG09 5B035 AA04 BA03 BB09 CA01 CA08 CA23 5C027 AA02 AA06 AA09 5E343 AA02 AA11 AA38 BB16 BB22 BB72 DD12 EE42 GG08 5F033 GG03 HH13 HH38 PP26 QQ00 QQ73 QQ82 QQ83 VV15 XX33 5G301 DA01 DA42 DD01 DD10 5G435 AA17 BB06 BB12 HH12 HH16 KK05 KK10

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 膜形成成分を含有した液体を、基板上の
    所定の膜形成領域にインクジェット法により吐出して膜
    パターンを形成する膜パターン形成方法であって、 前記液体としては、第1の液体と、該第1の液体と物性
    の異なる第2の液体との、少なくとも2種類の液体が使
    用され、 前記第1の液体を前記膜形成領域に吐出する第1吐出工
    程と、 前記第2の液体を前記第1吐出工程で形成された膜上に
    重ねて吐出する第2吐出工程と、を有することを特徴と
    する膜パターンの形成方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の液体は、第1の溶媒を含有
    し、かつ、前記第2の液体は、第2の溶媒を含有してな
    り、 前記第2の溶媒は、(1)前記第1の溶媒よりも沸点が
    高い、(2)前記第1の溶媒に対して親和性が強い、の
    (1)または(2)のどちらかの条件を満たすことを特
    徴とする請求項1記載の膜パターンの形成方法。
  3. 【請求項3】 前記第2の液体は、前記第1の液体と比
    較して、(1) 粘度が低い、(2) 溶質濃度
    が低い、(3)表面張力が低い、の(1)〜(3)の条
    件のいずれか1つの条件を満たすことを特徴とする請求
    項1記載の膜パターンの形成方法。
  4. 【請求項4】 前記膜形成成分は、導電性微粒子を含有
    することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に
    記載の膜パターンの形成方法。
  5. 【請求項5】 前記膜形成成分を、熱処理または光処理
    によって導電膜に変換する工程を有することを特徴とす
    る請求項4記載の膜パターンの形成方法。
  6. 【請求項6】 前記膜形成成分は、強誘電体の前駆体化
    合物を含有することを特徴とする請求項1から3のいず
    れか一項に記載の膜パターンの形成方法。
  7. 【請求項7】 前記膜形成成分を、熱処理または光処理
    によって強誘電体膜に変換する工程を有することを特徴
    とする請求項6記載の膜パターンの形成方法。
  8. 【請求項8】 前記基板には、前記第1の吐出工程に先
    立ち、前記液体に対する接触角が60[deg]以上と
    なるように表面処理がなされていることを特徴とする請
    求項1から7のいずれか一項に記載の膜パターンの形成
    方法。
  9. 【請求項9】 膜形成成分を含有した液体を、基板上の
    所定の膜形成領域にインクジェット法により吐出して膜
    パターンを形成する膜パターン形成装置であって、 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の膜パター
    ンの形成方法によって膜パターンを形成することを特徴
    とする膜パターン形成装置。
  10. 【請求項10】 前記膜形成成分は、導電性微粒子を含
    有することを特徴とする請求項9記載の膜パターン形成
    装置。
  11. 【請求項11】 前記基板上に吐出された液体を、導電
    膜に変換する熱処理手段または光処理手段を備えること
    を特徴とする請求項10記載の膜パターン形成装置。
  12. 【請求項12】 前記膜形成成分は、強誘電体の前駆体
    化合物を含有することを特徴とする請求項9記載の膜パ
    ターン形成装置。
  13. 【請求項13】 前記基板上に吐出された液体を、強誘
    電体膜に変換する熱処理手段または光処理手段を備える
    ことを特徴とする請求項12記載の膜パターン形成装
    置。
  14. 【請求項14】 請求項4または5に記載の膜パターン
    形成方法によって形成されたことを特徴とする導電膜配
    線。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載された導電膜配線を
    備えることを特徴とする電気光学装置。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載された電気光学装置
    を備えることを特徴とする電子機器。
  17. 【請求項17】 請求項14に記載された導電膜配線を
    アンテナ回路として備えることを特徴とする非接触型カ
    ード媒体。
  18. 【請求項18】 請求項6または7に記載の膜パターン
    形成方法によって強誘電体膜が形成されたことを特徴と
    する圧電体素子。
  19. 【請求項19】 請求項18に記載された圧電体素子
    を、インクが充填される圧力室基板の圧力室に対応させ
    て、当該圧力室を加圧可能な位置に形成することを特徴
    とするインクジェット式記録ヘッド。
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