JP2003306094A - バンパー取付け構造 - Google Patents
バンパー取付け構造Info
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Abstract
ースを結合したバンパー取付部材の先端部の変形を誘起
させて反力の急激な上昇を抑制することにより、衝撃エ
ネルギーを効率的に吸収できるようにしたバンパー取付
け構造を提供する。 【解決手段】 車体前方から比較的大きな荷重が入力し
てバンパーレインフォース2が変形する場合に、このバ
ンパーレインフォース2を結合したフロントサイドメン
バ1の先端部は、開放状態で、しかも、傾斜部10が形
成されていることにより脆弱構造となっているため、こ
の開放先端部の変形によって反力の急激な上昇を伴うこ
となく衝撃エネルギーの吸収を効率的に行うことができ
る。
Description
取付部材にバンパーレインフォースを結合するようにし
たバンパーの取付け構造に関する。
来、例えば特開2000−127873号公報に開示さ
れるものが知られている。
をバンパー取付部材として、このフロントサイドメンバ
の先端部にバンパーアームを介してバンパーレインフォ
ースを結合するようにしており、このバンパーアームは
フロントサイドメンバの先端部を閉塞する構造としてい
る。
側部分には、車体後方に後退する傾斜部を形成してあ
り、この傾斜部によってバンパーレインフォースとの間
に設けられた隙間により、車両低速衝突時にこのバンパ
ーレインフォースが撓んだ場合にフロントサイドメンバ
が損傷するのを防止できるようにしている。
従来のバンパー取付け構造では、フロントサイドメンバ
の先端部をバンパーアームで閉塞しているため、このフ
ロントサイドメンバ先端部の剛性が大きくなる。
れて、バンパーレインフォースが前記傾斜部による隙間
を潰すように変形してバンパーアームの傾斜面に底付き
した場合、バンパーアームおよびフロントサイドメンバ
の反力が高くなるため、フロントサイドメンバの変形に
よる衝撃吸収が効率的に行われなくなってしまう恐れが
ある。
バンパーレインフォースを結合したバンパー取付部材の
先端部の変形を誘起させて反力の急激な上昇を抑制する
ことにより、衝撃エネルギーを効率的に吸収できるよう
にしたバンパー取付け構造を提供することを目的とす
る。
パーレインフォースを、車幅方向両側に前後方向に配設
された閉断面構造のバンパー取付部材の先端部に結合す
る際に、前記バンパー取付部材の先端部を開放した状態
で、その先端部の車幅方向内側部分に車体後方に後退す
る傾斜部を形成しておき、この傾斜部を除くバンパー取
付部材の先端に前記バンパーレインフォースを結合する
ようにしている。
車体前方から比較的大きな荷重が入力してバンパーレイ
ンフォースが変形する場合に、このバンパーレインフォ
ースを結合したバンパー取付部材の先端部は、開放状態
で、しかも、傾斜部が形成されていることにより脆弱構
造となっているため、この開放先端部の変形によって反
力の急激な上昇を伴うことなく衝撃エネルギーの吸収を
効率的に行うことができる。
フォースおよびバンパー取付部材の先端部が変形する
際、前記傾斜部の断面積が小さな先端部から除々に変形
が進行し、前方に平面略弧状となったバンパーレインフ
ォースはバンパー取付部材に対して直角となる方向に変
形するため、前記荷重はバンパー取付部材の軸方向に入
力されるようになり、このバンパー取付部材の軸圧壊を
伴ってエネルギーの吸収効率を高めることができる。
小さな荷重の入力時には、バンパーレインフォースのみ
の変形でエネルギーを吸収できるため、バンパー取付部
材の損傷を極力抑えることができる。
共に詳述する。
付け構造の第1実施形態を示し、図1はバンパー取付部
材としてのフロントサイドメンバとバンパーレインフォ
ースの結合部分を示す要部斜視図、図2はフロントサイ
ドメンバとバンパーレインフォースの結合部分を示す要
部平面図、図3は荷重入力時のフロントサイドメンバと
バンパーレインフォースの変形を(a)〜(c)によっ
て順を追って示す要部平面図、図4はバンパーレインフ
ォースが変形する際の回転中心を示す要部平面図、図5
は車体側に入力される荷重を従来構造と比較して示す特
性図である。
は、図1に示すようにバンパー取付部材としてのフロン
トサイドメンバ1の先端部にバンパーレインフォース2
を結合した結合部分Cを改良したもので、同図では車体
左側の結合部分Cを示している。
車幅方向両側に車体前後方向に延在配設されて、車体前
部の主要な骨格部材を構成しており、このフロントサイ
ドメンバ1に図外のパワーユニットやフロントサスペン
ションを直接若しくは間接的に支持するようにしてい
る。
ロントバンパーの骨格を成し、図2に示すように一般的
に前方に凸となる平面略弧状に湾曲成形され、その車幅
方向両端部が前記フロントサイドメンバ1に結合され
る。
右の側壁1c,1d,1e,1fによって矩形の閉断面
構造となっており、該フロントサイドメンバ1の先端部
1Aを開放した状態で、このフロントサイドメンバ1の
車幅方向略中央部Kから車体内側部分に車体後方に後退
する傾斜部10を形成し、この傾斜部10を除くフロン
トサイドメンバ1の先端に前記バンパーレインフォース
2の結合面(後側面)2aを溶接により結合している。
レインフォース2への結合部1Bは、上,下外側壁1
c,1dの前記中央部Kよりも車幅方向外側の前端部分
と左外側壁1eの前端部分となる。
状に湾曲しているため、フロントサイドメンバ1の先端
部1Aはバンパーレインフォース2に結合するにあたっ
て、バンパーレインフォース2に対して略直角となるよ
うに傾斜した外開き形状としてある。
メンバ1を、アルミ合金などの軽合金を素材として押出
し成形により閉断面構造として形成するようになってい
る。
は、前記傾斜部10の形成始端部10aに位置してフロ
ントサイドメンバ1の上下面1cin,1dinを連結する
縦リブ11を車体前後方向に延設してあり、その先端1
1Aをフロントサイドメンバ1の先端と同様にバンパー
レインフォース2に溶接して結合している。
面内には、前記縦リブ11と同様にフロントサイドメン
バ1の左右側面1ein,1finを連結する横リブ12を
車体前後方向に延設してある。
に示すように縦リブ11と横リブ12とによって略田の
字状の断面形状となり、アルミ合金によりフロントサイ
ドメンバ1を押出し成形する際に、これら縦リブ11と
横リブ12を同時に押出し成形してフロントサイドメン
バ1の全体を形成している。勿論、前記横リブ12はそ
の先端12Aを前記傾斜部10に沿って切除してある。
パー取付け構造では、車両の前面衝突時には図3(a)
〜(c)に示すようにバンパーレインフォース2の変形
を伴いつつ、フロントサイドメンバ1の先端部1Aに衝
突荷重Fを伝達することになる。
物Wに前面衝突すると、バンパーレインフォース2はフ
ロントサイドメンバ1よりも車体内方部分が図中破線に
示すように平坦化される方向に変形する。
ンフォース2は、これを結合したフロントサイドメンバ
1の先端部1A近傍に設定される回転中心Oを中心とし
て回転するように変形し、この変形により回転モーメン
トMが発生する。
に形成した傾斜部10が潰れるまでの衝突初期では、フ
ロントサイドメンバ1とバンパーレインフォース2との
結合部がピン作用を発揮して、このフロントサイドメン
バ1に伝達されるモーメントを小さくすることができる
ため、車体側への衝撃入力を低減することができる。
度の比較的小さな荷重Fの入力時には、バンパーレイン
フォース2のみの変形で衝突エネルギーを吸収できるた
め、フロントサイドメンバ1の損傷を極力抑えることが
できる。
によりバンパーレインフォース2の変形が進行した場合
に、このバンパーレインフォース2を結合したフロント
サイドメンバ1の先端部1Aは、開放状態で傾斜部10
が形成されたことにより脆弱構造となっているため、こ
の脆弱部Rの変形によって反力の急激な上昇を伴うこと
なく前記回転モーメントMの吸収、つまり、衝撃エネル
ギーの吸収を効率的に行うことができる。
ンフォース2およびフロントサイドメンバ1の先端部1
Aが変形する際、前記傾斜部10の断面積が小さな先端
部から除々に変形が進行し、前方に弧状となったバンパ
ーレインフォース2はフロントサイドメンバ1に対して
直角となる方向に変形し、これによって、前記荷重Fは
フロントサイドメンバ1の軸方向に入力されるようにな
り、このフロントサイドメンバ1の軸圧壊を伴ってエネ
ルギーの吸収効率を高めることができる。
ドメンバ1の先端部1Aが前記図3(b)の状態から図
3(c)に示すように傾斜部10が潰れる際に、この傾
斜部10が車体後方に後退するように傾斜されているた
め、断面積が小さな先端から除々に潰れることになり、
図5に示すように従来構造で発生していた衝突初期のピ
ーク荷重Pを低減することができる。
ー取付け構造による荷重特性(ア)、破線が従来構造の
荷重特性(イ)をそれぞれ示しており、本実施形態の場
合では横軸に図3(a),(b),(c)の状態に対応
した時間変化を取り、縦軸に車体側に入力される荷重を
取って示してある。
り変形するバンパーレインフォースがバンパー取付部材
に底付きすることにより、急激に荷重が立ち上がって前
記ピーク荷重Pが現れるが、本実施形態では図3
(a),(b),(c)に示した変形状態に応じて段階
的に荷重が増大するため、衝突初期に顕著な荷重のピー
クを形成することがなく車体側に入力される衝撃を効率
的に吸収することができる。
ャビンの補強を合理化できるため、その補強部材を削減
した分だけ車体の軽量化を達成でき、特に、本実施形態
ではフロントサイドメンバ1がアルミ合金による押出し
成形で形成されたことにより更なる軽量化を図ることが
でき、燃費や走行性能などを向上することができる。
を発揮できるにもかかわらず、その構成はバンパーレイ
ンフォース2を結合するフロントサイドメンバ1の開放
した先端部1Aを、単に斜めに切断して傾斜部10を形
成するのみでよく、そのフロントサイドメンバ1の加工
が著しく容易となる。
バ1の閉断面内に縦リブ11を設けて、この縦リブ11
を傾斜部10の形成始端部10aに位置させてあるの
で、傾斜部10の脆弱性を損なうことなくフロントサイ
ドメンバ1とバンパーレインフォース2との結合剛性を
高めることができる。
面内に横リブ12を設けたことにより、フロントサイド
メンバ1の剛性を向上できるため、フロントサイドメン
バ1の薄肉化を可能にして、更なる軽量化を図ることが
できる。
1および横リブ12を十字状に設けて、フロントサイド
メンバ1を田の字状断面として形成したが、縦リブ11
のみを設けた場合、または横リブ12のみを設けた場
合、若しくはいずれのリブ11,12をも設けない場合
でもよく、いずれの構成によっても軽合金による押出し
成形により簡単に形成できるとともに、傾斜部10を形
成する場合にあっても第1実施形態と同様に先端部1A
を単に切断すればよく、その加工を容易にすることがで
きる。
サイドメンバ1を軽合金による押出し成形する場合を開
示したが、これに限ることなく図6,図7に示すように
フロントサイドメンバ1をプレス成形し、このフロント
サイドメンバ1を溶接またはボルト13を介してバンパ
ーレインフォース2に結合するようにしてもよい。
イドメンバ1は、各外側壁1c,1d,1e,1fの先
端を内方に折り曲げた折曲げ代14を形成し、この折曲
げ代14が溶接やボルト13による結合部分となってい
る。勿論、このプレス成形される場合にもフロントサイ
ドメンバ1の先端部1Aに傾斜部10が形成される。
し、前記各実施形態と同一構成部分に同一符号を付して
重複する説明を省略して述べる。
レインフォース2の結合部分の分解斜視図、図9はその
結合部分の平面図で、この第2実施形態はバンパーレイ
ンフォース2の結合面2aの上下部に車幅方向に延びる
段差部20aを形成する凸条20を設ける一方、フロン
トサイドメンバ1のバンパーレインフォース2の結合部
に前記凸条20の断面形状に沿った嵌合部21を形成し
ている。
ーレインフォース2の結合面2aの上下中央部に車幅方
向に延設して形成し、この凸条20を設けることによっ
てバンパーレインフォース2は断面凸字状に形成され
る。
ンバ1の上,下外側壁1c,1dを前方に延長すること
により形成し、それら上,下延長部21a,21bを前
記段差部20a,20bに嵌合している。
上,下延長部21a,21bを段差部20a,20bに
スポット溶接することにより、フロントサイドメンバ1
とバンパーレインフォース2とを結合している。
長部21a,21bに傾斜部10を形成してあり、この
傾斜部10を形成した車幅方向略中央部Kから車体内方
にはスポット溶接されないようになっている。
となる右外殻壁1fの先端と凸条20との間に所定の隙
間δを設けてある。
によりバンパーレインフォース2が変形した場合に、
上,下延長部21a,21bに形成した傾斜部10と、
右外側壁1fの先端と凸条20との間に形成した隙間δ
とによって、前記第1実施形態と同様の機能を発揮でき
るが、特に、この第2実施形態ではバンパーレインフォ
ース2の凸条20にフロントサイドメンバ1の嵌合部2
1を係合させることができるため、フロントサイドメン
バ1を容易に位置決めすることができる。
分のフロントサイドメンバ1とバンパーレインフォース
2との結合部分を例にとって説明したが、勿論、車両右
側部分の結合部分にあっても同様に構成することができ
る。ただし、この場合は前記各実施形態の説明中で左右
関係を逆に読み代えるものとする。
材をフロントサイドメンバ1として、このフロントサイ
ドメンバ1の先端部1Aにバンパーレインフォース2を
結合する場合を開示したが、フロントサイドメンバ1と
は別に専用のバンパー取付部材を設けて、このバンパー
取付部材にバンパーレインフォース2を結合するように
した構造でもよい。
メンバとバンパーレインフォースの結合部分を示す要部
斜視図。
メンバとバンパーレインフォースの結合部分を示す要部
平面図。
ロントサイドメンバとバンパーレインフォースの変形を
(a)〜(c)によって順を追って示す要部平面図。
フォースが変形する際の回転中心を示す要部平面図。
れる荷重を従来構造と比較して示す特性図。
トサイドメンバとバンパーレインフォースの結合部分を
示す透視斜視図。
トサイドメンバとバンパーレインフォースの結合部分を
示す要部平面図。
メンバとバンパーレインフォースの結合部分の分解斜視
図。
メンバとバンパーレインフォースの結合部分の平面図。
Claims (5)
- 【請求項1】 車幅方向両側に前後方向に配設された閉
断面構造のバンパー取付部材の先端部に、バンパーの骨
格を成すバンパーレインフォースを結合するようにした
バンパー取付け構造において、 前記バンパー取付部材の先端部を開放して、その先端部
の車幅方向内側部分に車体後方に後退する傾斜部を形成
し、この傾斜部を除くバンパー取付部材の先端に前記バ
ンパーレインフォースを結合したことを特徴とするバン
パー取付け構造。 - 【請求項2】 バンパー取付部材の閉断面内に、前記傾
斜部の形成始端部に位置してバンパー取付部材の上下面
を連結し、かつ車体前後方向に延びる縦リブを設け、こ
の縦リブの先端をバンパーレインフォースに結合したこ
とを特徴とする請求項1に記載のバンパー取付け構造。 - 【請求項3】 バンパー取付部材の閉断面内に、バンパ
ー取付部材の左右側面を連結し、かつ車体前後方向に延
びる横リブを設けたことを特徴とする請求項2に記載の
バンパー取付け構造。 - 【請求項4】 バンパーレインフォースのバンパー取付
部材結合面の上下部に車幅方向に延びる段差部を設ける
一方、バンパー取付部材のバンパーレインフォース結合
部に前記段差部の断面形状に沿った嵌合部を形成したこ
とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のバンパ
ー取付け構造。 - 【請求項5】 バンパー取付部材を、軽合金を素材とし
て形成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに
記載のバンパー取付け構造。
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