JP2004090857A - 車体構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】車体前部や車体後部に配置したサイドメンバに衝突荷重が入力した場合に、ダッシュパネル等の隔壁のキャビン内方への変位をより確実に防止することができる車体構造の提供を図る。
【解決手段】サイドメンバ1は、サイドメンバ上部11と、傾斜部分12と、サイドメンバ下部13と、を備え、サイドメンバ上部11のストラットタワー3とダッシュパネル2との間における上面部分14に設定した上方連結部P1と、傾斜部分12からサイドメンバ下部13に亘る下面部分15,15aに設定した下方連結部P2とを、略直線状の連結部材20によって連結することにより、衝突荷重Fの入力時に連結部材20が支え棒となって上方連結部P1部分に屈曲部Wを形成しつつ傾斜部分12の後方傾斜を抑制し、ひいてはダッシュパネル2のキャビンC方向への変位を抑える。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の車体構造、とりわけ、車体前部や車体後部の車幅方向両側に配置したサイドメンバの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の前面衝突または後面衝突時の衝突エネルギーを、車体前部または車体後部の車体骨格を成すサイドメンバの変形によって効果的に吸収する構造や方法は従来から各種提案されており、サイドメンバとこれより下方にオフセットしたフロアメンバとを、第1,第2,第3の3つの閉断面部を設けた接続メンバを介して接続して、衝突荷重の入力によってサイドメンバとフロアメンバとの接続部分(接続メンバ)で折れ曲がり変形するのを抑制して、サイドメンバの軸圧壊が形成されるのを促進できるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−30961号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる従来の車体構造では、3つの閉断面部を設けた接続メンバは衝突荷重によって変形するのを抑制できるが、この衝突の程度が更に大きくて大荷重が入力した場合には、先ず、サイドメンバの延長方向に配置した第1の閉断面部が潰れ、その後、第1の閉断面部の車両後方に隣接する第2の閉断面部および第1の閉断面部の下方に位置する第3の閉断面部が潰れる。
【0005】
このように、第2,第3の閉断面部が潰れた際には、フロアメンバとの取付部分を回転中心とする上向きの回転モーメントが発生することが考えられる。
【0006】
そこで、本発明は、車体前部や車体後部に配置したサイドメンバに衝突荷重が入力した場合に、ダッシュパネル等の隔壁のキャビン内方への変位をより確実に防止することができる車体構造を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明にあっては、車体前部および/または車体後部の車幅方向両側に車体前後方向に配置したサイドメンバを、サイドメンバ上部と、このサイドメンバ上部から連続してフロントコンパートメントまたはリヤコンパートメントとキャビンとを隔成する隔壁の斜面に沿ってキャビン方向に向かって斜め下方に配置した傾斜部分と、この傾斜部分から連続してキャビン下方に配置したサイドメンバ下部と、で構成し、サイドメンバ上部には、前記隔壁からサイドメンバの荷重入力方向に適宜距離を隔ててストラットタワーを設けた車体構造において、サイドメンバ上部のストラットタワーと前記隔壁との間における上面部分に設定した上方連結部と、傾斜部分からサイドメンバ下部に亘る下面部分に設定した下方連結部とを、略直線状の連結部材によって連結してある。
【0008】
【発明の効果】
本発明によれば、サイドメンバ上部の上面部分に設定した上方連結部と、傾斜部分からサイドメンバ下部に亘る下面部分に設定した下方連結部とを連結部材で連結したので、衝突荷重がサイドメンバ上部に入力した場合に、サイドメンバ上部とサイドメンバ下部とが上下方向にオフセットしているため、傾斜部分からサイドメンバ下部に至る折曲部分近傍を中心として、この傾斜部分を起立させる方向に曲げ変形を起こすが、このとき、前記連結部材が支え棒となってサイドメンバ上部の前記上方連結部を押し上げて、この押し上げ部分に屈曲部を形成しつつ傾斜部分の後方傾斜を抑制する。
【0009】
このため、前記衝突荷重による傾斜部分のキャビン方向への変位量を、連結部材を設けない場合に比較して抑制することができ、ひいては、サイドメンバ上部のキャビン側端部に結合した隔壁のキャビン方向への変位を抑えることができる。
【0010】
また、前記連結部材を略直線状としたので、入力荷重をこの連結部材の全長に亘って圧縮力として受けて、この連結部材自体の変形を防止若しくは効果的に抑制できるため、前記隔壁の変位量抑制効果を高めることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面と共に詳述する。
【0012】
図1,図2は本発明にかかる車体構造の第1実施形態を示し、図1はサイドメンバの要部側面図、図2はサイドメンバの変形状態を示す要部側面図である。
【0013】
図1は車体前部の車幅方向両側に車体前後方向に配置したサイドメンバ1を示し、このサイドメンバ1は、フロントコンパートメントF・Cに配置したサイドメンバ上部11と、このサイドメンバ上部11から連続して隔壁としてのダッシュパネル2に沿ってキャビンC方向に向かって斜め下方に配置した傾斜部分12と、この傾斜部分12から連続してキャビンC下方に配置したサイドメンバ下部13と、を備えている。
【0014】
前記サイドメンバ1は、サイドメンバ上部11、傾斜部分12およびサイドメンバ下部13全体に亘って矩形状の閉断面構造として形成してあるとともに、傾斜部分12は、サイドメンバ下部13の延長線13eに対して傾斜角θ1をもって傾斜している。
【0015】
また、サイドメンバ上部11には、ダッシュパネル2からサイドメンバ1の荷重入力方向、つまり、本実施形態では車体前方となる図中左方に適宜距離aを隔ててストラットタワー3を設けてある。
【0016】
ここで、本実施形態では図1に示すように、サイドメンバ上部11のストラットタワー3とダッシュパネル2との間における上面部分14に設定した上方連結部P1と、傾斜部分12からサイドメンバ下部13に亘る下面部分15a,15に設定した下方連結部P2とを、略直線状の連結部材20によって連結している。
【0017】
前記連結部材20は、閉断面構造となった傾斜部分12の内方に配置され、その上端部20aを前記上方連結部P1に対応したサイドメンバ上部11の上面11aに結合するとともに、下端部20bを本実施形態では前記下方連結部P2に対応したサイドメンバ下部13の下面15に結合してある。
【0018】
このとき、前記連結部材20は、サイドメンバ下部13の延長線13eに対して角度θ2をもって傾斜しており、この連結部材20の傾斜角度θ2は、前記傾斜部分12がその延長線13eと成す角度θ1よりも小さくなるように設定してある。
【0019】
以上の構成により第1実施形態の車体構造にあっては、図1に示すようにサイドメンバ上部11の上面部分14に設定した上方連結部P1と、サイドメンバ下部13の下面部分15に設けた下方連結部P2とを略直線状の連結部材20で連結したので、図2に示すように前面衝突時の衝突荷重Fがサイドメンバ上部11に入力した場合に、サイドメンバ上部11とサイドメンバ下部13とが上下方向にオフセット(オフセット量Q)しているため、傾斜部分12からサイドメンバ下部13に至る折曲した連設部分B近傍を中心として、この傾斜部分12を起立させる方向に曲げ変形を起こすが、このとき、前記連結部材20が支え棒となってサイドメンバ上部11の前記上方連結部P1を押し上げて、この押し上げ部分に屈曲部Wを形成する。
【0020】
尚、図2中、破線は変形前の形状、一点鎖線は連結部材20を設けない場合の変形後の形状、実線は連結部材20を設けた本実施形態の場合の変形後の形状をそれぞれ示す。
【0021】
従って、前記連結部材20はサイドメンバ上部11に屈曲部Wを形成しつつ、傾斜部分12の折曲部分B近傍を中心とする後方傾斜角を、連結部材20を設けない場合に比較してα分だけ低減して、結果的にサイドメンバ上部11のキャビンC側端部に結合したダッシュパネル2のキャビンC方向への後退量を減少(減少量δ)し、特にサイドメンバ1を車体前部に配置した場合であるため、図外の前席乗員の足元空間の潰れを抑制することができる。
【0022】
また、前記連結部材20を略直線状としてあるので、入力荷重Fをこの連結部材20の全長に亘って圧縮力として受けて、この連結部材20自体の変形を防止若しくは効果的に抑制できるため、前記ダッシュパネル2の変位量抑制効果を高めることができる。
【0023】
更に、この第1実施形態では、連結部材20がサイドメンバ下部13の延長線13eと成す角度θ2を、傾斜部分12がこの延長線13eと成す角度θ1よりも小さく設定してあるので、連結部材20の長さLをより長く設定することができ、衝突荷重Fによって傾斜部分12が下方の折曲部分B近傍を中心として後方傾斜する際に、連結部材20の上端部20aの押し上げ量をより増大して屈曲部Wの変形量を大きくし、ひいては、ダッシュパネル2の後退量をより小さくすることができる。
【0024】
図3は本発明の第2実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べる。
【0025】
図3はサイドメンバの要部側面図を示し、この第2実施形態では、下方連結部P2を傾斜部分12の下面部分15aに設定してある。
【0026】
即ち、この第2実施形態では下方連結部P2を傾斜部分12の下面部分15aに設定したことにより、連結部材20の上端部20aは、前記第1実施形態と同様にサイドメンバ上部11の上面部分14に設定した上方連結部P1に結合するのであるが、連結部材20の下端部20bは、この上方連結部P1に近くなった前記下方連結部P2に結合してある。
【0027】
従って、この第2実施形態の車体構造にあっても、衝突荷重Fの入力により連結部材20が支え棒となって前記第1実施形態と同様にダッシュパネル2の後退量を減少するという作用・効果を奏するのは勿論のこと、この連結部材20の長さLを短くできるため車体重量の増加を抑えることができる。
【0028】
図4は本発明の第3実施形態を示し、前記各実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べる。
【0029】
図4はサイドメンバの要部側面図を示し、この第3実施形態の車体構造は、下方連結部P2の設定部分、つまりサイドメンバ下部13の下面部分15や傾斜部分12の下面部分15aに、衝突荷重Fの入力に伴って連結部材20の下端部を結合した状態でキャビンC方向、つまり車体前部に配置したサイドメンバ1では後方に移動する移動手段としての変形部30を設けてある。
【0030】
即ち、前記変形部30は、下方連結部P2を設定したサイドメンバ下部13自体の素材変形を利用したもので、大きな衝突荷重Fによって連結部材20に大きな圧縮荷重が作用した場合、この圧縮荷重が連結部材20の下端部20bからサイドメンバ下部13の下面部分15に入力して、当該部分を車両後方に変形しつつ移動させるようになっている。
【0031】
従って、この第3実施形態の車体構造では、衝突荷重Fの入力により下方連結部P2とともに連結部材20の下端部20bが変形部30を介して後方移動した場合、この連結部材20の上端部20aを結合した上方連結部P1を下方に引張り、サイドメンバ上部11の上面部分14に凹設状の屈曲部W′を形成する。
【0032】
このため、前記屈曲部W′が形成されることにより、図4中実線で示すようにダッシュパネル2は、図中一点鎖線で示した連結部材20を設けていない場合に比較して、そのキャビンC方向への後退量を減少することができる。
【0033】
尚、図4中、破線は図2と同様に変形前の形状、一点鎖線は連結部材20を設けない場合の変形後の形状、実線は連結部材20を設けた本実施形態の場合の変形後の形状を示す。
【0034】
図5〜図7は本発明の第4実施形態を示し、前記各実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べる。
【0035】
図5はサスペンションメンバを取り付けたサイドメンバの要部側面図、図6は衝突荷重入力時の第1の作動状態を示すサイドメンバの要部側面図、図7は衝突荷重入力時の第2の作動状態を示すサイドメンバの要部側面図であり、この第4実施形態の車体構造は、図5に示すようにサイドメンバ下部13にサスペンションメンバ40の取付部41を設け、この取付部41を移動手段として用いている。
【0036】
即ち、この第4実施形態では図5に示すように、サイドメンバ1の傾斜部分12からサイドメンバ下部13に至る折曲部分Bの閉断面内に、サスペンションメンバ40の後方端部40aを取付ける取付部41を一体に結合してあり、この取付部41の下方前端部に形成した凹設部41aに、サスペンションメンバ40の後方端部40aをボルト42,ナット42aを介して取付けてある。
【0037】
そして、前記取付部41の凹設部41aの前端部に下方連結部P2を設定し、この下方連結部P2とサイドメンバ上部11の上方連結部P1とを連結部材20によって連結している。
【0038】
従って、この第4実施形態の車体構造では、前面衝突時にサイドメンバ1に荷重F1が入力するとともに、サスペンションメンバ40に荷重F2が入力した場合に、図6に示すように取付部41をサスペンションメンバ40が折曲することなく入力荷重F2で後方に押圧する第1の作動状態と、図7に示すようにサスペンションメンバ40の折曲を伴って取付部41に図中反時計回り方向のモーメントMを発生させる第2の作動状態とが起こる。
【0039】
図6に示す第1の作動状態では、サスペンションメンバ40に入力した荷重F2によって取付部41は後方に移動し、図4に示した第3実施形態の場合と同様に連結部材20の下端部20bを後方移動しつつ上端部20aで上方連結部P1を下方に引っ張るため、サイドメンバ上部11の上面部分14に凹設状の屈曲部W′を形成して、ダッシュパネル2の後退量を減少することができる。
【0040】
図7に示す第2の作動状態では、入力荷重F2によってサスペンションメンバ40が途中から下折れ(下折れ点K)した場合に、取付部41にはモーメントMによって取付部41の略前端部を支点として下方に回転し、ひいては下方連結P2を下方かつ後方に移動させて連結部材20を引張り、前記第1の作動状態と同様にサイドメンバ上部11の上面部分14に凹設状の屈曲部W′を形成して、ダッシュパネル2の後退量を減少することができる。
【0041】
図8〜図10は本発明の第5実施形態を示し、前記各実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べる。
【0042】
図8はサイドメンバの要部側面図、図9はサイドメンバを上方から見た要部斜視図、図10は作動状態を示すサイドメンバの要部側面図であり、この第5実施形態の車体構造では、サイドメンバ上部11の上方連結部P1若しくはその近傍に、衝突荷重Fの入力により屈曲部W′の形成を促進する脆弱部としての凹設ビード50を形成してある。
【0043】
前記凹設ビード50は図9にも示すように、サイドメンバ上部11の上面部分14の上方連結部P1の直前に車幅方向に形成してある。
【0044】
従って、この第5実施形態の車体構造では、図10に示すように衝突荷重Fの入力により連結部材20の下端部20bが下方連結部20bの後方移動して、サイドメンバ上部11の上面部分14に屈曲部W′を形成する際に、前記凹設ビード50に応力集中して屈曲し易くなるため、屈曲部W′を容易に形成することができる。
【0045】
図11はこの第5実施形態の変形例を示し、脆弱部として上方に凸となる屈曲部51を上方連結部P1上に形成したもので、この場合は第1実施形態の図2に示したように屈曲部Wが上方に突出して形成される場合に有効となる。
【0046】
図12,図13は本発明の第6実施形態を示し、前記各実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べる。
【0047】
図12はサイドメンバの要部斜視図、図13は図12中A−A線に沿った断面図であり、この第6実施形態の車体構造は、これら図12,図13に示すように傾斜部分12の上面12aおよび下面12bと、この傾斜部分12の閉断面内に配置した連結部材20に、曲げ剛性を増大する補強部分としてのビード60,61,62を設けている。
【0048】
この実施形態のサイドメンバ1は板材(例えば鋼板)によって閉断面構造として構成し、また、連結部材20は帯状の板材(同様に鋼板)によって形成してあり、このように板材で形成した場合に前記ビード60,61,62を、傾斜部分12の上面12aおよび下面12bと連結部材20との長さ方向に沿い、かつ、幅方向に複数本を並設してある。
【0049】
従って、この第6実施形態の車体構造では、傾斜部分12および連結部材20はビード60,61,62によってそれぞれの圧縮および引張り方向の剛性を高めることができるため、サイドメンバ上部11の上面部分14に屈曲部W,W′を確実に形成することができる。
【0050】
尚、この第6実施形態にあって、サイドメンバ1および連結部材20をアルミ等の軽合金による鋳物製とした場合には、前記ビード60,61,62に代えて図外のリブを設けることが望ましい。
【0051】
図14〜図16は本発明の第7実施形態を示し、前記各実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べる。
【0052】
図14はサイドメンバの要部を示す断面側面図、図15はサイドメンバの傾斜部分の下面を示す断面斜視図、図16は図14中B部の拡大断面図であり、この第7実施形態の車体構造では、サイドメンバ1をアルミ等の軽合金で鋳物成形して、上下方向に2分割した上側形成部材1Aと下側形成部材1Bとで構成してある。
【0053】
このように上下分割したサイドメンバ1にあっても、サイドメンバ上部11、傾斜部分12およびサイドメンバ下部13を備えており、サイドメンバ上部11のストラットタワー3とダッシュパネル2との間における上面部分14に上方連結部P1を設定するとともに、傾斜部分12からサイドメンバ下部13に亘る下面部分15,15a(この実施形態ではサイドメンバ下部13の下面部分15)に下方連結部P2を設定している。
【0054】
そして、上方連結部P1と下方連結部P2とを連結する連結部材20は、これら上方連結部P1と下方連結部P2とを結ぶ直線を稜線として、上方部分は上側形成部材1Aの上面部分14から垂設した上方の連結リブ21と、下方部分は下側形成部材1Bの傾斜部分12の下面部分15aから立設した下方の連結リブ22と、によって構成し、これら上方および下方の連結リブ21,22が入れ替わる側の終端21a,22aに、それぞれの先端が互いに突き合わされる上,下仕切壁23,24を形成してある。
【0055】
前記下方の連結リブ22は、図15に示すように傾斜部分12の幅方向に適宜間隔をもって2条設けてあり、また、図示省略したが上方の連結リブ21にあっても下方の連結リブ22の形成位置に対応して2条設けてある。
【0056】
そして、前記上,下仕切壁23,24は、例えば下仕切壁24に示すように(図15参照)、サイドメンバ1の閉断面の幅方向一杯に形成し、上,下仕切壁23,24の互いに突き合わされる先端部は図16に示すように段継されて、上側形成部材1Aと下側形成部材1Bとの間で荷重伝達が行われるのは勿論のこと、上方および下方の連結リブ21,22間の圧縮力を確実に伝達できるようになっている。
【0057】
また、この実施形態の上方の連結リブ21は、上仕切壁23を1辺とする三角形状に形成してその長さは短くなっているが、下方の連結リブ22は傾斜部分12の略全長に亘って形成してあり、その長さは十分に長く設定してあり、この長くなった下方の連結リブ22には、倒れ防止手段としての横リブ25を設けてあり、この横リブ25は連結リブ22の長さ方向に適宜間隔をもって複数(この実施形態では2つ)設けてある。
【0058】
従って、この第7実施形態の車体構造では、衝突荷重Fがサイドメンバ1に入力して、上方および下方の連結リブ21,22で構成した連結部材2に圧縮荷重が作用した場合に、サイドメンバ上部11の上面部分14に屈曲部Wを形成することができるとともに、前記連結リブ21,22によってサイドメンバ1の剛性、特に下方の連結リブ22によって傾斜部分12の剛性を高めることができる。
【0059】
また、下方の連結リブ22に横リブ25を設けたことにより、連結部材2に過大な圧縮荷重が作用した場合にも、この連結リブ22が座屈により倒れるのを防止して圧縮力を確実に伝達することができる。
【0060】
図17は本発明の第8実施形態を示し、前記各実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べる。
【0061】
図17はサスペンションメンバを取り付けたサイドメンバの要部側面図であり、この第8実施形態の車体構造では、前記第7実施形態と同様にサイドメンバ1を、上下方向に2分割した上側形成部材1Aと下側形成部材1Bとで構成して軽合金の鋳物製として形成し、連結部材2を、上方連結部P1と下方連結部P2とを結ぶ直線を稜線として、下側形成部材1Bの傾斜部分12の下面部分15aから立設した連結リブ26によって構成してある。
【0062】
また、前記サイドメンバ1には、傾斜部分12からサイドメンバ下部13に至る折曲部分Bの外側に結合した移動手段としての取付部43に、サスペンションメンバ40の後方端部40aをボルト42,ナット42aを介して取付けてある。
【0063】
そして、前記連結リブ26の上方終端26aに下側形成部材1Bから立設する仕切壁27を形成するとともに、この仕切壁27の上端部27aを上側形成部材1Aのサイドメンバ上部11の上面部分14に、この上面部分14から突出させた状態で結合してある。
【0064】
勿論、前記仕切壁27の上端部27aが上面部分14から突出させる位置は、上方連結部P1若しくはその近傍に設定される。
【0065】
また、前記連結リブ26はサイドメンバ1の傾斜部分12の略全長に亘って形成され、その長さを十分に長く設定してあるため、前記第8実施形態と同様に連結リブ26の長さ方向に適宜間隔をもって複数(この実施形態では2つ)の倒れ防止手段としての横リブ28を設けてある。
【0066】
従って、この第8実施形態の車体構造では、サイドメンバ1およびサスペンションメンバ40に衝突による荷重F1,F2が入力した場合に、サスペンションメンバ40を取り付けた取付部43が、第5実施形態と同様に後方移動し、またはサスペンションメンバ40の下折れによるモーメントMによって取付部43が回転することにより、連結リブ26に引張り力が作用する。
【0067】
すると、連結リブ26の引張り力は仕切壁27の上端部27aを突出して結合した上方連結部P1部分に集中して、この部分に凹設状の屈曲部W′(図6,図7参照)を容易に形成できるようになり、ひいてはダッシュパネル2の後退量を減少することができる。
【0068】
ところで、本発明の車体構造は前記第1〜第8実施形態に例を取って説明したが、勿論、これら各実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他の各種実施形態をとることができる。
【0069】
例えば、前記第1〜第8実施形態では車体前部に配置したサイドメンバ1に本発明を適用した場合をそれぞれ示したが、車体後部に配置したサイドメンバにあっても本発明を適用することができ、この場合、車体前部のサイドメンバ1を前後逆にした場合と略同様の構成となり、この車体後部に配置したサイドメンバでは、前記第1〜第8実施形態に対して車体前方を車体後方、車体後方を車体前方として、また、フロントコンパートメントをリヤコンパートメントとして読み替えることにより同様の機能、つまり、車体後部の隔壁のキャビンC内方(車体前方)への変位量を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態におけるサイドメンバの要部側面図。
【図2】本発明の第1実施形態におけるサイドメンバの変形状態を示す要部側面図。
【図3】本発明の第2実施形態におけるサイドメンバの要部側面図。
【図4】本発明の第3実施形態におけるサイドメンバの要部側面図。
【図5】本発明の第4実施形態におけるサスペンションメンバを取り付けたサイドメンバの要部側面図。
【図6】本発明の第4実施形態における衝突荷重入力時の第1の作動状態を示すサイドメンバの要部側面図。
【図7】本発明の第4実施形態における衝突荷重入力時の第2の作動状態を示すサイドメンバの要部側面図。
【図8】本発明の第5実施形態におけるサイドメンバの要部側面図。
【図9】本発明の第5実施形態におけるサイドメンバを上方から見た要部斜視図。
【図10】本発明の第5実施形態における作動状態を示すサイドメンバの要部側面図。
【図11】本発明の第5実施形態の変形例を示すサイドメンバの要部側面図。
【図12】本発明の第6実施形態におけるサイドメンバの要部斜視図。
【図13】図12中A−A線に沿った断面図。
【図14】本発明の第7実施形態におけるサイドメンバの要部を示す断面側面図。
【図15】本発明の第7実施形態におけるサイドメンバの傾斜部分の下面を示す断面斜視図。
【図16】図14中B部の拡大断面図。
【図17】本発明の第8実施形態におけるサスペンションメンバを取り付けたサイドメンバの要部側面図。
【符号の説明】
1 サイドメンバ
1A 上側形成部材
1B 下側形成部材
2 ダッシュパネル(隔壁)
3 ストラットタワー
11 サイドメンバ上部
12 傾斜部分
13 サイドメンバ下部
13e 延長線
14 上面部分
15,15a 下面部分
20 連結部材
21 上方の連結リブ
22 下方の連結リブ
23 上仕切壁
24 下仕切壁
25 横リブ(倒れ防止手段)
26 連結リブ
27 仕切壁
28 横リブ(倒れ防止手段)
30 変形部(移動手段)
40 サスペンションメンバ
41,43 取付部(移動手段)
50 凹設ビード(脆弱部)
51 屈曲部(脆弱部)
60,61,62 ビード(補強部分)
F・C フロントコンパートメント
C キャビン
P1 上方連結部
P2 下方連結部
W,W′ 屈曲部

Claims (10)

  1. 車体前部および/または車体後部の車幅方向両側に車体前後方向に配置したサイドメンバを、
    サイドメンバ上部と、
    このサイドメンバ上部から連続してフロントコンパートメントまたはリヤコンパートメントとキャビンとを隔成する隔壁の斜面に沿ってキャビン方向に向かって斜め下方に配置した傾斜部分と、
    この傾斜部分から連続してキャビン下方に配置したサイドメンバ下部と、で構成し、
    サイドメンバ上部には、前記隔壁からサイドメンバの荷重入力方向に適宜距離を隔ててストラットタワーを設けた車体構造であって、かつ、
    前記サイドメンバ上部のストラットタワーと前記隔壁との間における上面部分に設定した上方連結部と、傾斜部分からサイドメンバ下部に亘る下面部分に設定した下方連結部とを、略直線状の連結部材によって連結したことを特徴とする車体構造。
  2. 下方連結部は、前記傾斜部分の下面部分に設定したことを特徴とする請求項1に記載の車体構造。
  3. 連結部材は、これがサイドメンバ下部の延長線と成す角度θ2を、前記傾斜部分がサイドメンバ下部の延長線と成す角度θ1よりも小さく設定したことを特徴とする請求項1または2に記載の車体構造。
  4. 下方連結部と傾斜部分との連設部分に、衝突荷重の入力に伴って連結部材の下端部を結合した状態でキャビン方向に移動する移動手段を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車体構造。
  5. 移動手段は、サイドメンバ下部に設けたサスペンションメンバの取付部であることを特徴とする請求項4に記載の車体構造。
  6. サイドメンバ上部の上方連結部若しくはその近傍に、衝突荷重の入力により屈曲部の形成を促進する脆弱部を形成したことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の車体構造。
  7. 連結部材および/または傾斜部分に、曲げ剛性を増大する補強部分を設けたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の車体構造。
  8. サイドメンバを、上下方向に2分割した上側形成部材と下側形成部材とで構成し、
    連結部材は、上方連結部と下方連結部とを結ぶ直線を稜線として、上方部分は上側形成部材の上面部分から垂設した上方の連結リブと、下方部分は下側形成部材の下面から立設した下方の連結リブと、によって構成し、
    これら上方および下方の連結リブが入れ替わる側の終端に、それぞれの先端が互いに突き合わされる上,下仕切壁を形成したことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の車体構造。
  9. サイドメンバを、上下方向に2分割した上側形成部材と下側形成部材とで構成し、
    連結部材は、上方連結部と下方連結部とを結ぶ直線を稜線として、下側形成部材の下面から立設した連結リブによって構成し、
    この連結リブの上方終端に下側形成部材から立設する仕切壁を形成するとともに、この仕切壁の上端部を上側形成部材の上面部分に、この上面部分から突出させた状態で結合したことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の車体構造。
  10. 連結リブは、倒れ防止手段を適宜備えたことを特徴とする請求項8または9に記載の車体構造。
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