JP7367551B2 - 車両の前部車体構造 - Google Patents
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Description
すなわち、サスペンションハウジングをアルミダイカストにて形成して、軽量化と支持剛性の確保との両立を図るものである。
この発明の一実施態様においては、上記ダッシュパネルの下部には車幅方向に延びるトルクボックスが設けられ、上記第3フレームの後端部は、上記トルクボックスの車幅方向内側に設けられたブラケットに接合されるとともに、上記第4フレームの後端部は、上記トルクボックスの車幅方向外側に設けられたブラケットに接合されたものである。
上記構成によれば、上下のトラス構造による効果的な荷重伝達を図りつつ、各フレームの軽量化を図ることができる。
上記構成によれば、車両衝突時(特に、フルラップ衝突およびオフセット衝突時)の荷重の大半は車両前後方向の傾斜角が相対的に小さい第3フレームに入力される。特許文献1に開示されたものでは、この荷重入力によりボルトに対してせん断応力が作用するが、上記構成により効果的な荷重伝達を図ることができる。
上記構成によれば、上述の第5フレームにてサスペンションハウジングの支持剛性の向上を図ることができる。
上記構成によれば、車両前突時にフレームによる過度の突っ張りを抑制して、衝突エネルギの吸収効果の向上を図ることができる。
上記構成によれば、第2フレームと第4フレームとを鉛直方向に剛性高く連結することができ、車体の捩れを抑制して、車両の挙動の応答性向上を図ることができ、これにより、操縦安定性の向上をも達成することができる。
図面は車両の前部車体構造を示し、図1は当該車両の前部車体構造を示す斜視図、図2は図1から連結部材を取外した状態で示す斜視図、図3は車両の前部車体構造を示す平面図、図4は車両の前部車体構造を示す底面図、図5は前部車体構造を車幅方向外側から見た状態で示す側面図である。
なお、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rは車両後方を示し、矢印INは車幅方向の内方を示し、矢印OUTは車幅方向の外方を示す。
図2、図3に示すように、上述のダッシュパネル1の上部前側には車幅方向に延びるダッシュパネル補強部材4を連結固定している。
このタイヤストッパ7はヒンジピラー6の前部から車両前方に延びるアルミ押出し材から形成された角パイプ8と、角パイプ8の前端に取付けられた前部プレート9と、角パイプ8の外側部に取付けられた側部プレート10と、を備えている。
図1、図2に示すように、上述のタイヤストッパ7の車幅方向内側とダッシュパネル1の前部との間にはジャンクション部材11が連結固定されている。
上述のサイドシルロア15およびサイドシルアッパ16は何れもアルミ合金製の押出し部材にて形成されている。
図3、図4に示すように、車室対応位置のトンネル部2とサイドシル17の前後方向中間部との間には、車幅方向に延びるフロアクロスメンバ19,19が設けられており、このフロアクロスメンバ19と図示しないフロアパネルとの間には、車幅方向に延びる閉断面が形成されている。
そして、上述のダッシュパネル1、ヒンジピラー6、サイドシル17、トルクボックス18等の各要素により車室構成部材20を構成している(図3、図4参照)。
また、上述のサスハウジング30と車室構成部材20との間は、複数のフレーム21~25により連結されている。このフレーム21~25による連結構造については後述する。
このクラッシュボックス40は繊維強化プラスチック(Fiber Reinforced Plastic、いわゆるFRP)により形成されていて、その後方基端部に一体形成されたフランジ部40aが、ボルト、ナット等の締結部材を用いて、セットプレート33およびサスハウジング30に共締め固定されたものである。
また、図5に示すように、上述のサスハウジング30は、上辺部30aの前後方向中間部にサスペンションダンパ支持部34が、上辺部30a前側および後側にアッパアーム支持部35が、下辺部30b前側および後側にロアアーム支持部36が、それぞれ形成されている。
また、上部内側フレーム21の前端部とサスハウジング30とはMIG溶接にて接合固定されており、上部内側フレーム21の後端部とブラケット27とは、同様に、MIG溶接にて接合固定されている。
また、上部外側フレーム22の前端部とサスハウジング30とはMIG溶接にて接合固定されており、上部外側フレーム22の後端部とジャンクション部材11とは、同様に、MIG溶接にて接合固定されている。
また、下部内側フレーム23の前端部とサスハウジング30とはMIG溶接にて接合固定されており、下部内側フレーム23の後端部とブラケット50とは、同様に、MIG溶接にて接合固定されている。
また、下部外側フレーム24の前端部とサスハウジング30とはMIG溶接にて接合固定されており、下部外側フレーム24の後端部とブラケット51とは、同様に、MIG溶接にて接合固定されている。
上述の内折れを達成するために、上部内側フレーム21と上端外側フレーム25との車幅方向外側部には縦方向に延びる折れ促進ビード21a,25aが形成されている(図7参照)。
これにより、上端外側フレーム25の基端部で入力荷重を受けつつ、基端部よりも前方側で上端外側フレーム25を折ることで、荷重吸収を図るように構成している。
なお、図9、図10において、53はサブフレーム、54はエンジンマウント部材、55はタワーバーである。また、図1、図2において、56はヒンジピラーアウタである。
これにより、斜突時に上述の折れ促進ビード23a,23bを起点として、上記下部内側フレーム23を図9、図10に示すように、Z字状に折ることができ、衝突エネルギの吸収を図るように構成している。
これにより、上述の上端外側フレーム25を、湾曲形状と折れ促進ビード25aとの双方により、車両平面視でZ字状に折って、荷重吸収を図るように構成している。
この構成によれば、上下のトラス構造による効果的な荷重伝達を図りつつ、各フレーム21~24の軽量化を図ることができる。
この構成によれば、車両衝突時(特に、フルラップ衝突およびオフセット衝突時)の荷重の大半は車両前後方向の傾斜角が相対的に小さい第3フレーム(下部内側フレーム23)に入力される。特許文献1に開示されたものでは、この荷重入力によりボルトに対してせん断応力が作用するが、上記構成により効果的な荷重伝達を図ることができる。
この構成によれば、上述の第5フレーム(上端外側フレーム25)にてサスペンションハウジング(サスハウジング30)の支持剛性の向上を図ることができる。
この構成によれば、車両前突時にフレーム21,23,25による過度の突っ張りを抑制して、衝突エネルギの吸収効果の向上を図ることができる。
この構成によれば、第2フレーム(上部外側フレーム22)と第4フレーム(下部外側フレーム24)とを鉛直方向に剛性高く連結することができ、車体の捩れを抑制して、車両の挙動の応答性向上を図ることができ、これにより、操縦安定性の向上をも達成することができる。
この発明のサスペンションハウジングは、実施例のサスハウジング30に対応し、
以下同様に、
第1フレームは、上部内側フレーム21に対応し、
第2フレームは、上部外側フレーム22に対応し、
第3フレームは、下部内側フレーム23に対応し、
第4フレームは、下部外側フレーム24に対応し、
第5フレームは、上端外側フレーム25に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
6…ヒンジピラー
18…トルクボックス
21…上部内側フレーム(第1フレーム)
21a、23a、23b、25a…折れ促進ビード
22…上部外側フレーム(第2フレーム)
23…下部内側フレーム(第3フレーム)
24…下部外側フレーム(第4フレーム)
25…上端外側フレーム(第5フレーム)
30…サスハウジング(サスペンションハウジング)
34…サスペンションダンパ支持部
35…アッパアーム支持部
36…ロアアーム支持部
50,51…ブラケット
52…連結部材
Claims (7)
- エンジンルームと車室とを車両前後方向に仕切るダッシュパネルと、該ダッシュパネルの車幅方向左右両端部に固定されたヒンジピラーと、サスペンションダンパ支持部と、アッパアーム支持部と、ロアアーム支持部と、が形成されるサスペンションハウジングを備えた車両の前部車体構造であって、
上記サスペンションハウジングの上側部とダッシュパネルの車幅方向内側上部とを連結する第1フレームと、
上記サスペンションハウジングの上側部とヒンジピラー前側部とを連結する第2フレームと、
上記サスペンションハウジングの下側部と上部ダッシュパネルの車幅方向内側下部とを連結する第3フレームと、
上記サスペンションハウジングの下側部とヒンジピラー下側部とを連結する第4フレームと、を備え、
上記第3フレームおよび上記第4フレームの各前端部は、上記サスペンションハウジングにおける同じ位置に接合され、
上記第3フレームと上記第4フレームと、上記ヒンジピラーを含む上記ダッシュパネル1とで、平面視でトラス構造が形成された
車両の前部車体構造。 - 上記ダッシュパネルの下部には車幅方向に延びるトルクボックスが設けられ、
上記第3フレームの後端部は、上記トルクボックスの車幅方向内側に設けられたブラケットに接合されるとともに、上記第4フレームの後端部は、上記トルクボックスの車幅方向外側に設けられたブラケットに接合された
請求項1に記載の車両の前部車体構造。 - 上記第1乃至第4の各フレームがアルミ押出し材にて構成された
請求項1または2に記載の車両の前部車体構造。 - 上記第4フレームが上記第3フレームに対し車両前後方向の傾斜角が大きく設定された
請求項1~3の何れか一項に記載の車両の前部車体構造。 - 上記サスペンションハウジングの上端とヒンジピラー上端とを連結する第5フレームを備えた
請求項1~4の何れか一項に記載の車両の前部車体構造。 - 上記複数のフレームのうち何れか一つのフレームには、折れ促進ビードが形成された
請求項1~5の何れか一項に記載の車両の前部車体構造。 - 上記第2フレームと上記第4フレームとの間を鉛直方向に連結する連結部材を備えた
請求項1~6の何れか一項に記載の車両の前部車体構造。
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