JP2003304798A - 麺類製造用穀粉混練装置 - Google Patents

麺類製造用穀粉混練装置

Info

Publication number
JP2003304798A
JP2003304798A JP2002146944A JP2002146944A JP2003304798A JP 2003304798 A JP2003304798 A JP 2003304798A JP 2002146944 A JP2002146944 A JP 2002146944A JP 2002146944 A JP2002146944 A JP 2002146944A JP 2003304798 A JP2003304798 A JP 2003304798A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flour
water
kneading
stirring
dough
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002146944A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3941044B2 (ja
Inventor
Koji Abe
宏治 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2002146944A priority Critical patent/JP3941044B2/ja
Publication of JP2003304798A publication Critical patent/JP2003304798A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3941044B2 publication Critical patent/JP3941044B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacturing And Processing Devices For Dough (AREA)
  • Noodles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 穀粉に水を加えながら撹拌混合して、麺類
の生地を製造する装置として通常のものは、多数の撹拌
羽根を放射状に植設した撹拌軸を、混合容器内に水平上
に架設し、回転しながら穀粉と水とを混合するように成
したものである。このような撹拌軸では回転の際、羽根
と羽根の隙間(回転間隔)が常に同じ位置に来るので、
粉全体が撹拌されず、最初に水に触れた粉が核となって
団子状の塊に成長する。この塊は加水の少ない部分と加
水の多い部分が混在するいわゆる水むらのある生地の
為、むらをなくする為に撹拌時間を長くせざるを得ず、
これが生地の温度を高めたり、脱気作用により食味を著
しく損なっていた。特にそば粉の場合、そば粉100%
のいわゆる十割そばにおいては、加水むらが麺のつなが
りを妨げる為、繋ぎ材として小麦粉を多く加えなければ
ならなかった。 【解決の手段】 攪拌軸に放射状に植設した撹拌羽根の
外周先端部を攪拌軸に平行にT字状に成して混練容器の
底部全面に亘って撹拌羽根先端が近接するように成した
穀粉混練装置とする。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は麺類を製造するに当
たり、初期工程として穀粉に水を加え撹拌混練して麺の
生地を製造する機械装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来から麺類の生地製造のための撹拌混
練装置は、軸に多数の撹拌羽根を放射状に突出した撹拌
軸を、混練容器内に水平状に軸架し、混練容器内に投入
してある穀粉に対して、水を散布しながら撹拌軸を駆動
させることによって、穀粉と水とを撹拌して混合するよ
うに成しているものである。 【0003】この様な構成の撹拌軸を用いて混合や撹拌
を行う機器としては、麺類の生地製造のみならず、土と
肥料の混合とか、鋸屑と茸菌との混合等の異業種産業に
も多用されているものであって、特に麺類製造のために
オリジナルな技術開発が成されているものは少なく、極
めて部分的な改良にとどまっているだけである。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】撹拌軸に突設する撹拌
羽根軸の太さと数の粗蜜度によって水と穀粉とがきめ細
かく混じりあう状態が異なり、穀粉の湿度分布の片寄り
が生じて、活性化に要する時間に差異が現れるものであ
る。例えば羽根軸の間隔を広くして、羽根の本数を少な
く植設した撹拌軸の場合は、撹拌斑が生じて団子状の大
きな塊が大量に発生する。又これとは逆に、櫛の如く細
かい羽根を多数植設した撹拌軸を用いた場合は、理論上
細かい状態で混ざり合い、かなり良質の麺生地を作れる
が、生地を取り出そうとしても手も入らない状態では実
用性から見て非現実的なものになってしまう。 【0005】 理想的な麺の生地としては穀粉の一粒一
粒に適度の水分が浸透して顆粒状の均一な膠質粒の界面
間隙に空気の相の有る、網目状組織となされることが望
ましいものである。しかしながら公知の混合撹拌機で水
の浸透斑を無くしようとすれば、長時間、混合撹拌しな
ければならず、練りすぎて空気が抜け、固い麺になって
しまうものである。昔から手打ち麺が美味だと言われて
いる理由は、適宣の水分を含む穀粉の膠質相と気相とを
混然一体の組織と成した、蕎麦打ち職人の[水まわしが
全ての基本とされる]知恵と昔から受け継がれた技能の
所産であって、いまだ機械の及ばないものであった。 【0006】つまり攪拌軸に放射状に撹拌羽根を植設し
た撹拌軸による混練では、回転したときの羽根の隙間
(回転間隔)が常に同じ位置にくるから、この位置に存
在する穀粉と水とは撹拌され難く、塊状に成長するもの
が多くなるので、水斑をなくす為に撹拌時間を長く掛け
る必要があった。従って前記したように、空気が抜けて
固くなったり、蕎麦の場合にはつなぎ材としての小麦粉
を多く投入しないと圧延中に破断してしまい、後工程の
圧延の機械化が不能となる。本願はこうした課題を解決
すべく、数多くの試作品と幾多の実験を繰り返してきた
結果、均一に加水される混練斑のない麺類の生地を作る
ことの可能な装置を提供することができた。 【007】 【課題を解決するための手段】本発明は撹拌軸に放射状
に植設した撹拌羽根の外周先端部を攪拌軸に平行にT字
状になし、撹拌軸を回転せしめた時、擬似円筒形とな
り、混練容器の底部全面に亘って撹拌羽根が近接して回
転することを特徴とする麺類製造時穀粉混練装置を要旨
としている。 【0008】即ち混練容器内に横設した混練車は従来か
ら使用されている放射状に疎植した櫛歯状撹拌軸と異な
り、外周先端部が混練容器底部全面に亘って撹拌羽根を
構成することから、混練容器内の粉を全量掻きあげるの
で、そこに水を加えると顆粒状あるいはそぼろ状に混ざ
り合う。さらに混ざった原料を舞い上げてはほぐす(解
す)という作用を繰り返すことによって穀粉の一粒々々
に適度な水分を浸透させ、良好な加水が行われるもので
ある。 【0009】 【発明の実施の形態】本発明の一実施例を示す図面を参
照して説明する。図1は本発明に係る装置を具備する穀
粉混練装置全体の正断面図。図2は図1A部の実施例。
図3は図1の側断面図。図4は従来の撹拌軸を示す正断
面図である。は撹拌軸で混練容器Bの側壁12a、1
2bを貫通し、機枠9に固定した軸受4a,4bに支持
されており、撹拌軸1の外端部には歯車6が固着されて
いる。 【0010】攪拌軸1には放射状に複数の撹拌羽根2を
植設し、撹拌羽根2の先端部Aを撹拌 実施例である。 【0011】混練容器Bの側断面はU字状を構成し、こ
の混練容器B上部の混練容器周壁3の立ち上がり面を高
く成し、混練容器周壁3の底部と混練羽根2の先端部A
の間はできる限り狭い隙間と成す。又、混練容器Bの上
端開口部には蓋10を設け、この蓋10の頂部に水受箱
11を設け、水受箱11の底には多数の噴出孔11aを
開口し、この噴出孔11aは混練容器Bの室内に連通す
るように成してある。 【0012】又、混練容器Bを支持する撹拌軸1は混練
容器Bの側壁12a,12bに回転可能に装着し、さら
に軸受箱4a,4bに回転可能に装着されているから、
混練容器Bは軸受箱4a,4bを中心として回転させて
製品の取り出しを容易にすると共に混練容器B内の清掃
が容易にできるようになされている。 【0013】撹拌軸1に固着した歯車6は中間歯車7を
仲介として機枠9内に設置されたモーター5の軸に固着
されたモーター歯車8に噛み合わされている。 【0014】こうした構成により成る穀粉混練装置を用
いて、その一例としてうどんの生地を作る場合の作用を
説明する。混練容器Bのほぼ軸心以下のレベルになる量
の小麦粉を混練容器B内に投入し、モーター5を駆動す
れば、撹拌軸1が回転し植設された撹拌羽根2も回転す
る。その時,撹拌羽根2の先端A部の撹拌軸と平行部分
により混練容器B内の底部にある小麦粉が混練容器Bの
上方の空間部に舞い上げられる。混練容器Bの蓋10の
水受箱11の底に設けた噴出孔11aよりの噴出水は、
舞い上がった小麦粉に降り注ぎ、水を含んだ小麦粉は付
着しあい顆粒状となりながら落下する。落下した顆粒は
次から次に回転してくるA部によって舞い上げられ塊粒
状になろうとするが、常に舞い上がり、落下を繰り返す
為ほぐされて大きな塊に成長することなく顆粒状で活性
化する。 【0015】こうした作用により、小さな粒状で水が浸
透するため活性化が早いばかりでなく、グルテンの網目
形成が均一に行われ、良質の生地を提供することができ
る。 【0016】幾多の実験から攪拌軸1に放射状に植設し
た撹拌羽根2の密度が粗い場合は混練時間が15〜20
分を必要とするが、細かければ細かい程、混練された塊
が小さく、塊が小さければ小さい程活性化する時間が7
〜9分に短縮されることが明らかになった。その上塊が
小さければ小さい程水斑が少ない為加水量を多くして
も、手打ちあるいは機械打ちの作業において伸びすぎる
とか、べとつく等の支障なしに行われることも明らかに
なった。 【0017】本発明の如く撹拌羽根2と撹拌羽根2の間
隙が撹拌軸と平行なT字状に構成されている場合は、小
麦粉の場合で50%加水でも常にほぐされるため、塊状
になることなく顆粒状又はそぼろ状に維持されるので1
〜2分で活性化されるし、更に加水量を多くすることが
できるものである。 【発明の効果】以上、詳細で説明したところから明らか
なように本発明の麺類製造時の穀粉混練装置は単に撹拌
羽根を放射状に植設した撹拌軸を用いた従来の方式に比
べて粉全部が混練容器内で舞い上がるため均一に水と接
触、塊になることなく常にほぐされながら更に加水が均
一化された顆粒状あるいはそぼろ状の麺生地となる。更
に、ほぐされることにより、空気が包含され弾力性のあ
るいわゆるコシがあってソフトな食感の麺生地を作る事
ができる。又そばにおいても加水が万偏なく均一にいき
わたるので繋ぎ粉を入れない、いわゆる十割そばも簡単
にできるようになった。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係る装置を具備する穀粉混練装置全体
の正断面図である。 【図2】図1のA部の実施例 【図3】穀粉混練装置における図1の側断面図である。 【図4】通常の公知の撹拌軸を示すための正断面図であ
る。 【符号の説明】 A 混練羽根先端部 B 混練容器 1 撹拌軸 2 撹拌羽根 3 混練容器周壁 4a 軸受箱 4b 〃 5 モーター 6 歯車 7 中間歯車 8 モーター歯車 9 機枠 10 蓋 11 水受箱 11a 噴出口 12a 混練容器側壁 12b 〃
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】 【提出日】平成14年8月8日(2002.8.8) 【手続補正1】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】全文 【補正方法】変更 【補正内容】 【書類名】 明細書 【発明の名称】 麺類製造用穀粉混練装置 【特許請求の範囲】 【請求項1】 底部が半円形状に湾曲した周壁を成す混
練容器の両側壁を貫通して、水平状に攪拌軸を架設し、
この攪拌軸には円周に対して等分割で攪拌軸の長手方向
には粗植した櫛歯状に並列させて放射状方向に攪拌羽根
を植設し、この攪拌羽根の夫々の頭部先端には、攪拌軸
と平行状の頂部を有する補助羽根を固着し、この補助羽
根の頂部と混練容器の湾曲状の周壁とは、回転時に接触
しない程度に接近させて設けたことを特徴とする麺類製
造用穀粉混練装置。 【請求項2】 補助羽根は直径1、5mm乃至6mmの
硬質金属線を用い、T字状又は逆L字状及び了字状等に
折曲又は溶接等によって形成し、補助羽根の垂直状の柄
の下端部を、攪拌羽根の頭部先端に穿設した穴に挿入し
て固着し、水平状の頂部によって、底部の穀粉を掬いな
がら回動させて、穀粉を上方に放擲するように成したこ
とを特徴とする請求項1記載の麺類製造用穀粉混練装
置。 【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は麺類を製造するに当
たり、初期工程として穀粉に水を加え攪拌混練すること
によって、麺生地を製造する機械装置に関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】従来から麺類の生地を製造のための攪拌
混練装置は、図4に示すように多数の攪拌羽根を放射状
に突出してある攪拌軸を混合容器内に水平状に軸架し、
混合容器内に投入した穀粉に対して、水を散布しながら
攪拌軸を回転駆動させることによって、穀粉と水とを攪
拌して万遍なく混合するように成したものである。 【0003】この様な構成の攪拌軸を用いて攪拌混合を
行うものとしては、麺類の生地製造のみに限らず、例え
ば土と肥料の混合とか、鋸屑と茸菌との混合等の他産業
にも多用されているものであって、特に美味な麺類の生
地製造に重点を置いた、力強いオリジナルな技術開発が
付与されているものは見当たらず、作業の便宜性のみを
考慮した、極めて部分的な改良に止どまっているだけに
過ぎない。 【0004】 【発明が解決しょうとする課題】従来からの攪拌混練装
置は、攪拌軸に突設する攪拌羽根の太さと数による粗密
度によって、水と穀粉とがきめ細かく混じり合う状態
(これを業界用語で水まわしと云う)が異なる。例えば
羽根幅を広くして、羽根の本数を少なく植設した攪拌軸
を用いた場合は、穀粉に対する水分の分布が片寄って水
まわしが不良となり、攪拌ムラが生じて団子状の大きな
塊を大量に発生する。又これとは逆に、櫛の如く細い羽
根を多数植設した攪拌軸を用いた場合は、グルテン化し
て粘着性の増加した組織の部分が、幾度も切断される状
態で攪拌されるから、通常腰が無いと呼ばれている歯ご
たえの乏しい不味い麺生地となるものである。 【0005】近年は麺の味に就いての研究が進み、理想
的な麺の生地としては穀粒の一粒々々に適度の水分が浸
透した、均等な水まわしの状態となり、顆粒状の均一の
大きさでグルテン化した夫々の粒界面間に空気の相の有
る、網目状組織となることが望ましいものとされてい
る。しかしながら公知の混合攪拌機で水分のムラを無く
しようとすれば、練り過ぎて空気が抜け、固い麺になっ
てしまうものである。昔から手打ち麺が美味だと言われ
ている理由は、適宜の水分を含む穀粒の膠質相と気相と
がムラなく混然一体のような組織と成した。蕎麦打ち職
人の知恵と昔から受け継がれた伝統技能の所産であっ
て、未だ機械の及ばない分野であった。 【0006】つまり図4に示すように、単なる棒状の羽
根を放射状に植設した攪拌軸による混練では、攪拌羽根
の回転時に生ずる間隔つまり攪拌羽根が回転するときに
羽根と羽根の間に生ずる未作用空間の幅員(回転間隔と
呼ぶ)が常に同じ位置に生ずる。従って回転間隔の位置
に寄せられた穀粉と水とは攪拌されずに塊状に成長した
ものが多く発生するから、ついつい給水量を多くして攪
拌時間を長くするのが普通である。従って前述したよう
に、組織が切り刻まれるので空気が抜けて固くなってし
まう。従来から機械打ちの蕎麦生地の場合には粘着性に
ムラが生ずるので、ツナギ材料として、小麦粉を多く投
入しないと、薄く圧延する際に破断してしまい、後工程
の細長く切断するための機械化が不能となるものであ
る。 【0007】本願はこれまで機械化のできなかった、十
割蕎麦つまりツナギ材料を一切使用しない、蕎麦粉百パ
ーセントの蕎麦打ちの容易な蕎麦生地を作るべく高い目
標を設定し、数多くの試作品と幾多の実験を繰り返して
きた結果、短時間に水まわしができてソボロ状の如くな
り、少ない給水であっても、手打ちのように均一に加水
された麺生地を作ることの可能な穀粉混練装置を提供す
ることができた。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は底部が半円形状
に湾曲した周壁を成す混練容器の両側壁を貫通して水平
状に攪拌軸を枢着し、この攪拌軸には軸の円周に対して
等分割で攪拌軸の長手方向には粗植した櫛歯状に並列さ
せて放射状方向に攪拌羽根を植設し、この攪拌羽根の夫
々の頭部先端には、攪拌軸と平行する水平状の頂部を有
する補助羽根を固着し、この補助羽根の頂部と混練容器
の湾曲状の周壁とは、回転時に接触しない程度に接近さ
せて設けるように成すものである。 【0009】また補助羽根は直径1、5mm乃至6mm
の硬質金属線を用い、T字状又は逆L字状及び了字状等
に折曲又は溶接等によって形成し、この補助羽根の垂直
状の柄の下部を、攪拌羽根の頭部先端に穿設した穴に挿
入して固着し、水平状の頂部によって、底部の穀粉を掬
いながら回動させて、穀粉を上方に放擲するように成す
ことによって、水と穀粉とをきめ細かく混合するように
成すものである。 【0010】即ち混練容器内に横架する本発明の攪拌軸
は、図4に示すような単なる櫛歯状の攪拌軸と異なり、
攪拌羽根の頭部先端に細い線材で形成した補助羽根を突
出させ、この補助羽根の頂部を攪拌軸に平行状に、且つ
この頂部と混練容器の湾曲状の周壁とは回転時に接触し
ない程度の小さな間隔と成したことによって、従来形の
攪拌羽根の如く、同じ箇所を掻き千切るような攪拌作用
を行うものと比較して、これとは水との混合作用が全然
異なる、湿り気を帯びた原料を舞上げてはホグス(解
す)と云う作用を繰り返すことによって、穀粉の一粒々
々に適度の水分を含ませるように作用し、均等な水まわ
しが行われるものである。 【0011】 【発明の実施の形態】本発明の一実施例を示す図面を参
照して説明する。図1は本発明に係わる装置を具備する
穀粉混練装置全体の正断面図。図2は補助羽根を明示す
るため3種類の実施例の正面図。図3は図1の側断面
図。図4は従来の疎植の櫛歯状攪拌軸を架設した混練容
器の正断面図である。1は攪拌軸で混練容器Bの左右の
側壁12、12を貫通し、この側壁より外方に突出して
いる攪拌軸1は機枠9に固定した軸受筺4、4にて支持
されておる。 【0012】この攪拌軸1は図1、図3に示す如く、軸
1の外周を4等分した長手線上に、粗い櫛歯状に攪拌羽
根2、2…を植設し、この攪拌羽根2、2…の夫々の頂
部には補助羽根aの柄a1の下端部を固着した攪拌体A
より成り。補助羽根aは図2に示す如く、攪拌羽根2よ
り細い硬質の金属線を加工し、T字状及び倒立L字状、
又は了字状を呈しており、垂直部の柄a1に対し、頂部
a2は水平状を構成する。 【0013】混練容器Bの下方の機枠9にモーター5を
止着し、このモーター5の出力軸に装着した歯車8は中
間歯車7に噛合い、この中間歯車7は攪拌軸1の一方の
外端部に固着した歯車6と噛合い、攪拌軸1を回転させ
る。混練容器Bの側断面はU字状を構成し、この混練容
器Bの下方の底部の周壁3に対し、前記補助羽根aの頂
部a2が回転時に接触しない程度にできる限り周壁3に
接近させて配設する。 【0014】混練容器Bの上端開口部には蓋10を設
け、この蓋10の上方部に水受箱11を構成し、この水
受箱11の底板には多数の噴出孔11aを混練容器Bの
室内に連通するように穿設してある。又、混練容器Bを
支持する軸は攪拌軸1と共有し、混練容器Bの側壁1
2、12に対して回転可能に枢着しているから、混練容
器Bは攪拌軸1を中心として回動し、混練容器Bを天地
返しすることにより麺生地の取り出しを容易に成すと共
に、混練容器B内の清掃も容易に行えるようになされて
いる。 【0015】以上のような構成より成る穀粉混練装置を
用いて、その一例としてうどんの生地を作る場合の作用
を説明する。混練容器Bの軸芯以下のレベルに、計量し
た量の小麦粉を投入し、モーター15を駆動すれば、攪
拌軸1と共に攪拌体Aが回転して、補助羽根a、a…の
頂部a2が混練容器Bの底部の周壁3をこするように接
近して回転しているから、底部周壁3上の小麦粉は頂部
a2によって掬われるように底部の周壁3を円弧状に回
動し、補助羽根aの線材料径に積載する薄い層の量だ
け、直立する周壁3付近から混練容器Bの上方の空間部
に舞い上げられる。 【0016】混練容器Bの蓋10の水受箱11には計量
カップで水が注入されており、シャワーの蓮口板状に設
けた噴出孔11aよりの噴出水は、舞い上がった小麦粉
に降り注ぎ、水を含んだ小麦粉同士は付着し合い顆粒状
や小さな塊粒状となりながら落下する。落下の途中で塊
粒は回転する攪拌体Aに衝突したり、底部の周壁3と補
助羽根aの頂部2aとの隙間を潜り抜ける際、又は補助
羽根aの頂部a2によって引きずられる時に転動し、揉
みほぐされて塊粒は砕かれるから、大きな塊に成長する
ことなく顆粒状の大きさに揃った儘、粘性に富むグルテ
ン化が素早く進行する。 【0017】また落下の際に攪拌体Aに触れずに下まで
落ちる塊粒は、補助羽根aによって掬い上げられて放出
されるとき、水を含んで重くなっているから、放出エネ
ルギが大きく、塊粒は蓋13の内面に打ちつけられて砕
かれるものである。こうした作用を繰り返し受けた小麦
粉は大きな塊に成長すること無く、また練り込まれる事
も無く、空気を含み込んだ顆粒状の大きさで好適な加水
状態に素早く進行して活性化した生地となる。即ちグル
テンが気相と混じり合って、網目状の組織を形成するか
ら、いわゆるコシのある弾力に富んだ麺の生地となるも
のである。 【0018】水受箱11には計量カップで計測された規
定の水量が供給されているものであるから過湿になら
ず。穀粒の一粒々々が適度に加水した生地は、一見サラ
サラした顆粒状で繋がり難い感じに見受けられるが、小
粒とは云え粉内の水分は結晶水として飽和状態となっ
て、活性化されているものであるから、この活性化によ
って粒同士の親和力は非常に高い状態となっている。従
って次工程で行われる延伸作業において、極力薄くなる
まで圧延しても、圧延中に破れたり切断したりする恐れ
も少なく、安心して延伸作業を行うことの可能な麺生地
が得られる。 【0019】 【実施例】本発明の要部である補助羽根aは穀粉の攪拌
機能の能力の大小に関する型式に応じて、1、5mmか
ら6mm程度の太さの硬質金属線を用い、T字状又は逆
L字状及び了字状等に折曲又は溶接等によって形成した
ものを使用している。 【0020】 【発明の効果】以上、詳細に説明したところから明らか
なように、本発明の麺類製造用穀粉混練装置は、攪拌羽
根を放射状に植設した攪拌軸を用いた従来の方式に較べ
て、組織を切断しながら穀粒と水を混練するものと異な
り、穀粉を薄く僅かずつ舞い上げながら、一粒々々に適
度に加水を施すことによって、活性化された麺生地と成
したものであるから、グルテンの相と空気の相とが混然
一体となった網目状の組織と成すことができたものであ
るから、弾力性いわゆるコシの有る麺の製造が可能とな
り、また蕎麦においても、活性化された麺生地と成すこ
とができるから、繋ぎとしての小麦粉の少ない美味な蕎
麦の製造に対して機械化することができる等、本発によ
れば既述した従来の問題点は良好に解決できる。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係わる装置を具備する穀粉混練装置全
体の正断面図である。 【図2】補助羽根の実施例の3種類の拡大正面図であ
る。 【図3】図1の側断面図である。 【図4】従来の穀粉混練装置要部の正断面図である。 【符号の説明】 A…混練車、a…補助羽根、a1…補助羽根の柄、a2
…補助羽根の頂部。 B…混練容器。 1…攪拌軸、2…攪拌羽根。 3…混練容器の周壁。 4…軸受筺。 5…モーター。 6…攪拌軸の歯車、7…中間歯車、8…モーターの出力
軸の歯車。 9…機枠。 10…混練容器の蓋。 11…水受箱、11a…水受箱の噴出孔。 【手続補正2】 【補正対象書類名】図面 【補正対象項目名】図1 【補正方法】変更 【補正内容】 【図1】【手続補正3】 【補正対象書類名】図面 【補正対象項目名】図2 【補正方法】変更 【補正内容】 【図2】 【手続補正4】 【補正対象書類名】図面 【補正対象項目名】図3 【補正方法】変更 【補正内容】 【図3】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】撹拌軸に対し、放射状に植設した撹拌羽根
    の外周先端部を撹拌軸に平行にT字状になしたことを特
    徴とする麺類製造機の穀粉混練装置。
JP2002146944A 2002-04-11 2002-04-11 麺類製造用穀粉混練装置 Expired - Lifetime JP3941044B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002146944A JP3941044B2 (ja) 2002-04-11 2002-04-11 麺類製造用穀粉混練装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002146944A JP3941044B2 (ja) 2002-04-11 2002-04-11 麺類製造用穀粉混練装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003304798A true JP2003304798A (ja) 2003-10-28
JP3941044B2 JP3941044B2 (ja) 2007-07-04

Family

ID=29397817

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002146944A Expired - Lifetime JP3941044B2 (ja) 2002-04-11 2002-04-11 麺類製造用穀粉混練装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3941044B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011188763A (ja) * 2010-03-12 2011-09-29 Yamato Seisakusho:Kk 麺生地用ミキサ装置
CN107042153A (zh) * 2017-06-23 2017-08-15 四川雄健实业有限公司 面条湿碎头回收系统

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110623019A (zh) * 2019-10-12 2019-12-31 山东天龙炊具机械有限公司 和面机

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011188763A (ja) * 2010-03-12 2011-09-29 Yamato Seisakusho:Kk 麺生地用ミキサ装置
CN107042153A (zh) * 2017-06-23 2017-08-15 四川雄健实业有限公司 面条湿碎头回收系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP3941044B2 (ja) 2007-07-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3693010B2 (ja) 菓子用生地の製造方法および装置
KR20020027465A (ko) 계량 장치를 갖는 반죽기
JP2003304798A (ja) 麺類製造用穀粉混練装置
JP3703640B2 (ja) 再生造粒物の製造装置及びその製造方法
KR102010465B1 (ko) 스팀 반죽교반기
US1937385A (en) Mixing and sifting machine for dry powdered materials
JP2002199839A (ja) 麺類製造時の穀粉混捏装置
JPS6411329B2 (ja)
JP2005027636A (ja) 蕎麦麺の製造装置
JPS632575B2 (ja)
JPH0524B2 (ja)
JP2592770B2 (ja) 手打ち風うどん生地の製造法
JP2003127128A (ja) コンクリートブロック成型機用の材料撹拌装置
US1129440A (en) Method of pebbling starch materials.
JPS5851860A (ja) 製めん生地を連続的に製造する方法および装置
JPH05115241A (ja) ケーキ生地連続製造装置および方法
JPS632574B2 (ja)
JPS6335594Y2 (ja)
JP3166791B2 (ja) コンニャクの製造装置
JPS63258550A (ja) 麺生地等生成の際の加湿方法
JPH0522077Y2 (ja)
JPH06105639A (ja) 小麦粉等の捏練装置
JPH09139A (ja) 加水粉体の製造装置
JPS583652B2 (ja) 加水粉体製造装置
JPH0549463A (ja) たばこ香料用ココアの混練方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050929

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051011

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051109

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060815

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060907

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060907

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070320

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070323

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3941044

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160413

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term