JP2003301688A - トンネル掘削機及び掘削工法 - Google Patents

トンネル掘削機及び掘削工法

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JP2003301688A
JP2003301688A JP2002106002A JP2002106002A JP2003301688A JP 2003301688 A JP2003301688 A JP 2003301688A JP 2002106002 A JP2002106002 A JP 2002106002A JP 2002106002 A JP2002106002 A JP 2002106002A JP 2003301688 A JP2003301688 A JP 2003301688A
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Japan
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rear body
excavator
tunnel
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end portion
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JP2002106002A
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English (en)
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Masahiko Sugiyama
雅彦 杉山
Shuji Han
修二 繁
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Kumagai Gumi Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Kumagai Gumi Co Ltd
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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トンネル掘削機及び掘削工法において、掘削
機本体の屈曲時であっても適正にセグメントを組立可能
として所望の曲線トンネルを掘削可能とする。 【解決手段】 掘削機本体11を、前胴12と後胴13
とを球面軸受14によって屈曲自在に連結し、且つ、中
折ジャッキ15によって屈曲可能として構成し、この後
胴13を、連結リング31と後胴本体32とを連結リン
グ33の長孔34と連結軸35とシール部材36により
前後方向及び径方向に移動可能に連結して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トンネルボーリン
グマシンやシールドマシンなどのトンネル掘削機並びに
トンネル掘削工法に関する。
【0002】
【従来の技術】図8に従来のシールド掘削機の概略水平
断面を示す。
【0003】従来のシールド掘削機において、図8に示
すように、円筒形状をなす掘削機本体は前胴101と後胴1
02とが球面軸受103を介して屈曲自在に連結され、複数
の中折ジャッキ104により屈曲可能となっている。前胴1
01の前部には円盤形状をなすカッタヘッド105がカッタ
旋回モータ106により駆動回転可能に装着され、このカ
ッタヘッド105に多数のカッタビット106とコピーカッタ
107が取付けられている。後胴102には掘削機本体を前進
させる複数のシールドジャッキ108が装着されると共
に、既設トンネルの内壁面にセグメントSを組み付ける
エレクタ装置(図示略)が装着されている。
【0004】従って、カッタ旋回モータ106によりカッ
タヘッド105を回転させながら、シールドジャッキ108を
伸長させると、既設セグメントSから掘削反力を得て掘
削機本体(前胴101と後胴102)が前進し、各カッタビッ
ト106が前方の地盤を掘削する一方、エレクタ装置が既
設トンネルの内壁面にセグメントSをリング状に組み付
けることで、所定長さのトンネルを構築することができ
る。そして、このトンネル掘削途中で、所定の中折ジャ
ッキ104を伸縮すると、後胴102に対して前胴101を屈曲
することで、掘削機本体の掘進方向を変更し、曲線状の
トンネルTを掘削することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、中折ジャッ
キ104を伸縮することで、後胴102に対して前胴101を屈
曲して曲線トンネルTを掘削するとき、この曲線トンネ
ルTに合わせたセグメントSを用いてリング状を組み付
けていく。ところが、後胴102に対して前胴101が屈曲し
て曲線トンネルを掘削しているとき、曲線トンネルTに
対して後胴102が内側に移動する。そのため、この曲線
トンネルTの内側では後胴102とセグメントSとの間に
十分な隙間が確保されるが、曲線トンネルTの外側では
後胴102とセグメントSとの間に十分な隙間がなく、互
いに接触してしまうこともある。すると、曲線トンネル
Tの外側にセグメントSを組み付けることができず、掘
削機本体の屈曲角度が制限を受け、所望の曲線トンネル
Tを掘削することがでない。
【0006】本発明はこのような問題を解決するもので
あって、掘削機本体の屈曲時であっても適正にセグメン
トを組立可能として所望の曲線トンネルを掘削可能とし
たトンネル掘削機及び掘削工法を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの請求項1の発明のトンネル掘削機は、前胴と後胴が
屈曲自在に連結された掘削機本体と、前記前胴と前記後
胴を屈曲させる中折ジャッキと、前記前胴の前部に駆動
回転可能に装着されたカッタヘッドと、前記掘削機本体
を前進させる推進ジャッキと、前記中折ジャッキにより
前記後胴に対して前記前胴が屈曲したときにその屈曲方
向とは反対側に該後胴を移動させる後胴移動手段とを具
えたことを特徴とするものである。
【0008】従って、前胴の屈曲時に、後胴移動手段に
より後胴を屈曲方向外側に移動させることで、曲線トン
ネルの外側でも後胴とセグメントとの間に十分な隙間が
確保されることとなる。この場合、後胴移動手段は、前
胴と後胴との連結構造として後胴を前胴に追従させるよ
うにしたり、ジャッキなどにより直接後胴を移動させる
ようにしてもよい。
【0009】請求項2の発明のトンネル掘削機では、前
記後胴は、前記前胴の後端部に前記中折ジャッキにより
屈曲自在に連結された連結胴と、該連結胴の後端部に連
結されて前記後胴移動手段により径方向に移動可能な後
胴本体とを有することを特徴としている。
【0010】請求項3の発明のトンネル掘削機では、前
記連結胴の後端部と前記後胴本体の前端部とを嵌合し、
該連結胴と該後胴本体とを長孔と該長孔に係合する連結
軸により互いに掘進方向に沿って相対移動可能に連結す
ると共に、前記連結胴と前記後胴本体との嵌合部に介装
された弾性を有するシール部材により互いに径方向に沿
って相対移動可能に連結することで、前記後胴移動手段
を構成したことを特徴としている。
【0011】請求項4の発明のトンネル掘削機では、前
記後胴移動手段は、前記後胴の外周部に沿って設けられ
て外方の地盤を押圧する複数の地盤押圧ジャッキを有す
ることを特徴としている。
【0012】請求項5の発明のトンネル掘削機では、前
記後胴移動手段は、前記後胴の外周部に沿って設けられ
て外方の地盤に対して水を噴射する水噴射手段を有する
ことを特徴としている。
【0013】請求項6の発明のトンネル掘削機では、前
記後胴は、前記前胴の後端部に前記中折ジャッキにより
屈曲自在に連結された後胴本体と、該後胴本体に形成さ
れた開口を閉塞するように配設されて前記後胴移動手段
により径方向に移動可能な移動壁とを有することを特徴
としている。
【0014】請求項7の発明のトンネル掘削機では、前
記移動壁は、後端部が前記掘削機本体に回動自在に支持
され、前端部が所定量だけ移動可能に支持されたことを
特徴としている。
【0015】また、請求項8の発明のトンネル掘削工法
は、トンネル掘削中に、後胴に対して前胴を屈曲させて
掘削方向を変更するとき、該後胴をその屈曲方向とは反
対側に移動させながら、該後胴の内部でセグメントを組
立てることを特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0017】図1に本発明の第1実施形態に係るトンネ
ル掘削機の概略水平断面、図2に図1のII−II断面、図
3に本実施形態のトンネル掘削機の屈曲時における概略
水平断面、図4に本実施形態のトンネル掘削機の屈曲時
における前胴と後胴との連結部の断面を示す。
【0018】本実施形態のトンネル掘削機において、図
1及び図2に示すように、掘削機本体11は円筒形状を
なす前胴12と後胴13とが球面軸受14によって屈曲
自在に連結され、複数の中折ジャッキ15によって屈曲
可能となっている。この掘削機本体11の前胴12の前
部にはバルクヘッド16が形成され、このバルクヘッド
16に軸受17を介してカッタヘッド18の回転軸19
が回転自在に支持されている。このカッタヘッド18
は、放射状に設けられた複数のカッタスポークに多数の
カッタビット20が装着されると共に、コピーカッタ2
1が装着されて構成されている。
【0019】一方、このカッタヘッド18の回転軸19
にはリングギア22が固結される一方、前胴12にはカ
ッタ旋回モータ23が取付けられ、この旋回モータ23
の駆動ギア24がこのリングギア22に噛み合ってい
る。従って、旋回モータ23を駆動して駆動ギア24を
回転駆動すると、リングギア22を介してカッタヘッド
18を回転することができる。
【0020】また、前胴12にはカッタヘッド18とバ
ルクヘッド16との間にチャンバ25が形成されてい
る。そして、このチャンバ25には一端がトンネル掘削
機の外部に延設された送泥管26及び排泥管27の他端
が開口しており、排泥管27の開口部分の近傍には掘削
土砂と泥水とを攪拌、混合するアジテータ(図示略)が
装着されている。
【0021】更に、掘削機本体11の後胴13の前部に
はシールドジャッキ28が周方向に沿って複数並設され
ており、このシールドジャッキ28を掘進方向後方に伸
長してスプレッダ29を既設セグメントSに押し付ける
ことで、その反力により掘削機本体11を前進すること
ができる。また、この後胴13の後部には図示しない旋
回リングが旋回自在に支持され、この旋回リングにセグ
メントSを組立てるエレクタ装置30が装着されてい
る。
【0022】ところで、本実施形態では、中折ジャッキ
15によって後胴13に対して前胴12が屈曲したとき
に、この後胴13を前胴12の屈曲とは反対側(屈曲方
向外側)に移動させる後胴移動手段を設けることで、曲
線トンネルの外側でも後胴とセグメントSとの間に十分
な隙間を確保し、セグメント組付作業を容易に行うこと
ができるようにしている。
【0023】即ち、後胴13は連結胴31と後胴本体3
2とからなり、この連結胴31は前端部に球面軸受14
が固定されて前胴12に屈曲自在に連結されると共に、
前述したシールドジャッキ28やエレクタ装置30が装
着されている。一方、後胴本体32の先端部には連結リ
ング33が固定され、この連結リング33には前後方向
に沿った長孔34が周方向に複数形成されており、連結
リング33の先端部が連結胴31の内周側に嵌合し、連
結軸35がこの長孔34に係合して連結胴31に固定さ
れている。そして、連結リング33の先端部と連結胴3
1のの後端部との間には弾性を有するリング状のシール
部材36が介装されている。
【0024】この場合、連結リング33と長孔34と連
結軸35とシール部材36により後胴移動手段が構成さ
れており、長孔34と連結軸35との係合関係により前
胴12に対して後胴13を掘進方向に沿って相対移動可
能であり、シール部材36の弾性変形により前胴12に
対して後胴13を径方向に沿って相対移動となってい
る。従って、中折ジャッキ15によって後胴13に対し
て前胴12が屈曲すると、前胴12が屈曲する側(掘削
機本体11の屈曲内側)では、連結軸35が長孔34内
を後方に移動して後胴13が前胴12に接近する一方、
前胴12が屈曲する反対側(掘削機本体11の屈曲外
側)では、連結軸35が長孔34内を前方に移動して後
胴13が前胴12から離間する。
【0025】また、この前胴12と後胴13との相対前
後移動によりシール部材36が弾性変形して前胴12に
対して後胴13が屈曲方向外側へ移動するため、曲線ト
ンネルの外側(前胴12が屈曲する反対側)にて、後胴
13の内周面とセグメントSの外周面との間に十分な作
業隙間を確保することができる。
【0026】また、後胴本体32の前端部には後胴移動
手段としての複数の地盤押圧ジャッキを37が周方向に
沿ってほぼ均等間隔で設けられており、後胴本体32の
外周面に位置する押圧部38が外方の地盤を押圧するこ
とができる。
【0027】更に、後胴本体32の前端部には各地盤押
圧ジャッキを37の間に位置して、後胴移動手段として
の水噴射装置39が周方向に沿ってほぼ均等間隔で設け
られており、図示しない給水ポンプから水噴射装置39
に送給された水を、後胴本体32に形成された多数の噴
射孔40から外方の地盤に対して噴射することで、この
地盤の一部を削り取ることができる。
【0028】従って、中折ジャッキ15によって後胴1
3に対して前胴12が屈曲するとき、掘削機本体11の
屈曲する内側では、地盤押圧ジャッキを37を伸長して
押圧部38により外方の地盤を押圧する一方、掘削機本
体11の屈曲する外側では、水噴射装置39を作動して
各噴射孔40から外方の地盤に噴射することでその一部
を削り取ると、前胴12に対して後胴13を屈曲方向外
側へ移動することができる。
【0029】ここで、このように構成された本実施形態
のトンネル掘削機によるトンネル掘削作業について説明
する。
【0030】図1に示すように、カッタ旋回モータ23
によりカッタヘッド18を回転しながら、複数のシール
ドジャッキ28を伸長してスプレッダ29を既設セグメ
ントSへ押し付け、その反力によって掘削機本体11を
前進させる。すると、カッタヘッド18のカッタビット
20が前方の地盤を掘削し、掘削土砂がチャンバ25内
に取り込まれ、送泥管26から供給された送水とアジテ
ータにより混合され、排泥管27によって外部に排出さ
れる。一方、エレクタ装置30では、既設トンネル内に
搬入されたセグメントSを把持してトンネル内壁面に沿
って移動し、把持したセグメントSを所定の位置に固定
し、リング状に組み立てていく。
【0031】このようなトンネル掘削機による直線トン
ネルの掘削から掘削機本体11を屈曲して曲線直線トン
ネルを掘削するには、カッタヘッド18を回転しながら
各シールドジャッキ28を伸長して掘削機本体11を前
進させるとき、屈曲する外側の中折ジャッキ15のみを
伸長して後胴13に対して前胴12を屈曲させる。する
と、図3に示すように、掘削機本体11が所定の方向に
屈曲し、カッタヘッド18が前方の地盤を掘削すること
で、曲線トンネルを掘削することができる。
【0032】また、このように後胴13に対して前胴1
2を屈曲して曲線トンネルを掘削するとき、後胴13は
連結リング31に対して後胴本体32が掘進方向及び径
方向に相対移動可能であるため、掘削機本体11の屈曲
する内側では、図4(a)に示すように、連結リング31
と後胴本体32が接近し、掘削機本体11の屈曲する外
側では、図4(b)に示すように、連結リング31と後胴
本体32が離間し、また、連結リング31に対して後胴
本体32が屈曲方向外側へ移動する。
【0033】更に、このとき、掘削機本体11の屈曲す
る内側にて、地盤押圧ジャッキを37を伸長して押圧部
38により外方の地盤を押圧する一方、掘削機本体11
の屈曲する外側にて、水噴射装置39により各噴射孔4
0から外方の地盤に水を噴射して削り取るため、前述の
動作を補助するように、連結リング31に対して後胴本
体32を屈曲方向外側へ移動することができる。
【0034】このように後胴13に対して前胴12が所
定の方向に屈曲するとき、後胴13が屈曲する外側、つ
まり、屈曲方向とは逆方向に移動することとなり、曲線
トンネルの外側にて、後胴13の内周面とセグメントS
の外周面との間に十分な作業隙間を確保することができ
る。
【0035】従って、この曲線トンネルを掘削する場合
であっても、直線トンネルと同様に、エレクタ装置30
は既設トンネル内に搬入された曲線トンネル用のセグメ
ントSを把持してトンネル内壁面に沿って移動し、把持
したセグメントSを所定の位置に固定し、リング状に組
み立てていく。
【0036】このように本実施形態のトンネル掘削機に
あっては、掘削機本体11を、前胴12と後胴13とを
球面軸受14によって屈曲自在に連結し、且つ、中折ジ
ャッキ15によって屈曲可能として構成し、この後胴1
3を、連結リング31と後胴本体32とを連結リング3
3の長孔34と連結軸35とシール部材36により前後
方向及び径方向に移動可能に連結して構成している。
【0037】従って、曲線トンネルを掘削するために、
中折ジャッキ15により後胴13に対して前胴12を所
定の方向に屈曲するとき、この前胴12の屈曲方向とは
反対側に後胴13を移動することとなり、曲線トンネル
の外側にて後胴13の内周面とセグメントSの外周面と
の間に十分な作業隙間を確保することができ、適正にセ
グメントを組み立てることができる。
【0038】また、後胴本体32の前端部に地盤押圧ジ
ャッキを37と水噴射装置39とを周方向に沿って複数
設けている。従って、後胴13に対して前胴12を所定
の方向に屈曲するとき、掘削機本体11の屈曲する内側
で地盤押圧ジャッキを37により外方の地盤を押圧する
一方、掘削機本体11の屈曲する外側で水噴射装置39
により外方の地盤に水を噴射して削り取るため、後胴1
3の外側への移動を補助することができ、曲線トンネル
の外側にセグメント組立作業に必要な作業隙間を確実に
確保することができる。
【0039】なお、上述した実施形態では、長孔34と
連結軸35とシール部材36により後胴移動手段を構成
したが、直線トンネルを掘削するとき、連結リング31
と後胴本体32とのがたつきを防止するために、長孔3
4に対して係止駒を係脱自在に設けて連結軸35の移動
を拘束するようにしてもよい。また、後胴13を連結リ
ング31と後胴本体32で構成して両者を相対移動可能
としたが、長孔34と連結軸35とシール部材36を前
胴12と後胴13との連結部に直接設けてもよい。
【0040】図5に本発明の第2実施形態に係るトンネ
ル掘削機の概略、図6に図5のVI−VI断面、図7に本実
施形態のトンネル掘削機の屈曲時における要部断面を示
す。
【0041】本実施形態のトンネル掘削機において、図
5及び図6に示すように、掘削機本体41は前胴42と
後胴43とが屈曲自在に連結され、図示しない中折ジャ
ッキ15によって屈曲可能となっている。そして、前胴
12の前部には多数のカッタビットやコピーカッタを有
するカッタヘッド44が回転自在に支持されており、前
胴42内に装着されたカッタ旋回モータにより駆動回転
可能となっている。なお、図示しないが、掘削機本体4
1には複数のシールドジャッキ及びエレクタ装置が設け
られている。
【0042】この後胴43は後胴本体45と移動壁46
からなり、この後胴本体45は前端部が前胴42の後端
部に屈曲自在に連結されると共に、前述したシールドジ
ャッキやエレクタ装置が装着されている。この後胴本体
45の左右側壁には開口部47が形成されており、この
開口部47を閉塞するように移動壁46が配設されてい
る。この移動壁46は後端部が回動軸48により回動自
在に支持され、前端部が所定量だけ外方に回動できるよ
うに一対のストッパ49,50が形成されている。ま
た、開口部47の端面には全周にわたって移動壁46の
外周部が摺接するシール部材51,52が装着されてい
る。
【0043】そして、エレクタ装置はセグメントSを保
持したままこの移動壁46を内側から押圧することで、
移動壁46を外側へ移動することができ、移動壁46に
取付けられた図示しないフックを引くことで内側へ移動
することができる。
【0044】従って、中折ジャッキによって後胴43に
対して前胴42が屈曲するとき、掘削機本体41の外側
(前胴42が屈曲する反対側)では、エレクタ装置が移
動壁46を押圧することで、この移動壁46が外側に移
動することとなり、曲線トンネルの外側にて、後胴43
の内周面とセグメントSの外周面との間に十分な作業隙
間を確保することができる。そのため、この曲線トンネ
ルを掘削する場合であっても、直線トンネルと同様に、
エレクタ装置は曲線トンネル用のセグメントSを所定の
位置に組み立てることができる。
【0045】なお、上述した各実施形態では、掘削機本
体11が左方あるいは右方に屈曲するとき、前胴12,
42の屈曲方向とは反対方向に後胴13あるいは移動壁
46を移動して、曲線トンネルの外側にて後胴13,4
3とセグメントSとの間に十分な作業隙間を確保するよ
うにしたが、掘削機本体11が上方あるいは下方に屈曲
するとき、前胴12,42の屈曲方向とは反対方向に後
胴13あるいは移動壁46を移動して、曲線トンネルの
外側にて後胴13,43とセグメントSとの間に十分な
作業隙間を確保することもできる。
【0046】
【発明の効果】以上、実施形態において詳細に説明した
ように請求項1の発明のトンネル掘削機によれば、掘削
機本体を構成する前胴と後胴とを中折ジャッキにより屈
曲可能とし、前部に駆動回転可能なカッタヘッドを装着
すると共に、推進ジャッキにより前進可能とし、中折ジ
ャッキにより後胴に対して前胴が屈曲したときにその屈
曲方向とは反対側に後胴を移動させる後胴移動手段を設
けたので、中折ジャッキにより後胴に対して前胴を所定
の方向に屈曲させるとき、後胴移動手段により後胴が屈
曲する方向とは反対の方向に移動することとなり、曲線
トンネルの外側にて後胴の内周面とセグメントの外周面
との間に十分な作業隙間を確保することができ、適正に
セグメントを組み立てることができ、その結果、所望の
角度に屈曲した曲線トンネルを確実に掘削することがで
きる。
【0047】請求項2の発明のトンネル掘削機によれ
ば、後胴を、前胴の後端部に屈曲自在に連結された連結
胴と、連結胴の後端部に連結されて後胴移動手段により
径方向に移動させる後胴本体とで構成したので、前胴と
後胴の連結部に構造的な影響を与えることなく後胴を屈
曲方向外側に移動させることができる。
【0048】請求項3の発明のトンネル掘削機によれ
ば、連結胴の後端部と後胴本体の前端部とを嵌合し、連
結胴と後胴本体とを長孔と長孔に係合する連結軸により
互いに掘進方向に沿って相対移動可能に連結すると共
に、連結胴と後胴本体との嵌合部に介装された弾性を有
するシール部材により互いに径方向に沿って相対移動可
能に連結することで、後胴移動手段を構成したので、長
孔と連結軸とシール部材という簡単な構成で後胴を屈曲
方向と反対側に移動させることができる。
【0049】請求項4の発明のトンネル掘削機によれ
ば、後胴移動手段を、後胴の外周部に沿って設けられて
外方の地盤を押圧する複数の地盤押圧ジャッキとしたの
で、地盤押圧ジャッキにより掘削機本体の屈曲する内側
の地盤を押圧することで、後胴の移動を補助することが
でき、曲線トンネルの外側にセグメント組立作業に必要
な作業隙間を確実に確保することができる。
【0050】請求項5の発明のトンネル掘削機によれ
ば、後胴移動手段を、後胴の外周部に沿って設けられて
外方の地盤に対して水を噴射する水噴射手段としたの
で、水噴射手段により掘削機本体の屈曲する外側の地盤
に水噴射を行うことで、後胴の移動を補助することがで
き、曲線トンネルの外側にセグメント組立作業に必要な
作業隙間を確実に確保することができる。
【0051】請求項6の発明のトンネル掘削機によれ
ば、後胴を、前胴の後端部に屈曲自在に連結された後胴
本体と、後胴本体に形成された開口を閉塞するように配
設されて後胴移動手段により径方向に移動可能な移動壁
とで構成したので、後胴を大幅に改造することなく簡単
な構成で容易に後胴を屈曲方向外側に移動させることが
できる。
【0052】請求項7の発明のトンネル掘削機によれ
ば、移動壁の後端部を掘削機本体に回動自在に支持して
前端部を所定量だけ移動可能に支持したので、確実に後
胴を屈曲方向外側に移動して後胴とセグメントとの間に
十分な作業隙間を確保することができる。
【0053】請求項8の発明のトンネル掘削工法によれ
ば、トンネル掘削中に、後胴に対して前胴を屈曲させて
掘削方向を変更するとき、その屈曲方向とは反対側に後
胴を移動させながら、後胴の内部でセグメントを組立て
るようにしたので、曲線トンネルの外側にて後胴の内周
面とセグメントの外周面との間に十分な作業隙間を確保
することができ、適正にセグメントを組み立てることが
でき、その結果、所望の角度に屈曲した曲線トンネルを
確実に掘削することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るトンネル掘削機の
概略水平断面図である。
【図2】図1のII−II断面図である。
【図3】本実施形態のトンネル掘削機の屈曲時における
概略水平断面図である。
【図4】本実施形態のトンネル掘削機の屈曲時における
前胴と後胴との連結部の断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係るトンネル掘削機の
概略図である。
【図6】図5のVI−VI断面図である。
【図7】本実施形態のトンネル掘削機の屈曲時における
要部断面図である。
【図8】従来のシールド掘削機の概略水平断面図であ
る。
【符号の説明】
11,41 掘削機本体 12,42 前胴 13,43 後胴 14 球面軸受 15 中折ジャッキ 18,44 カッタヘッド 22 カッタ旋回モータ 27 シールドジャッキ(推進ジャッキ) 29 エレクタ装置 31 連結胴 32 後胴本体 33 連結リング 34 長孔(後胴移動手段) 35 連結軸(後胴移動手段) 36 シール部材(後胴移動手段) 37 地盤押圧ジャッキ(後胴移動手段) 38 押圧部 39 水噴射装置(後胴移動手段) 40 噴射孔 45 掘削機本体 46 移動壁 S セグメント
フロントページの続き (72)発明者 繁 修二 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会社 熊谷組東京本社内 Fターム(参考) 2D054 AA02 AC02 AD03 AD16

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前胴と後胴が屈曲自在に連結された掘削
    機本体と、前記前胴と前記後胴を屈曲させる中折ジャッ
    キと、前記前胴の前部に駆動回転可能に装着されたカッ
    タヘッドと、前記掘削機本体を前進させる推進ジャッキ
    と、前記中折ジャッキにより前記後胴に対して前記前胴
    が屈曲したときにその屈曲方向とは反対側に該後胴を移
    動させる後胴移動手段とを具えたことを特徴とするトン
    ネル掘削機。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記後胴は、前記前
    胴の後端部に前記中折ジャッキにより屈曲自在に連結さ
    れた連結胴と、該連結胴の後端部に連結されて前記後胴
    移動手段により径方向に移動可能な後胴本体とを有する
    ことを特徴とするトンネル掘削機。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記連結胴の後端部
    と前記後胴本体の前端部とを嵌合し、該連結胴と該後胴
    本体とを長孔と該長孔に係合する連結軸により互いに掘
    進方向に沿って相対移動可能に連結すると共に、前記連
    結胴と前記後胴本体との嵌合部に介装された弾性を有す
    るシール部材により互いに径方向に沿って相対移動可能
    に連結することで、前記後胴移動手段を構成したことを
    特徴とするトンネル掘削機。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記後胴移動手段
    は、前記後胴の外周部に沿って設けられて外方の地盤を
    押圧する複数の地盤押圧ジャッキを有することを特徴と
    するトンネル掘削機。
  5. 【請求項5】 請求項1において、前記後胴移動手段
    は、前記後胴の外周部に沿って設けられて外方の地盤に
    対して水を噴射する水噴射手段を有することを特徴とす
    るトンネル掘削機。
  6. 【請求項6】 請求項1において、前記後胴は、前記前
    胴の後端部に前記中折ジャッキにより屈曲自在に連結さ
    れた後胴本体と、該後胴本体に形成された開口を閉塞す
    るように配設されて前記後胴移動手段により径方向に移
    動可能な移動壁とを有することを特徴とするトンネル掘
    削機。
  7. 【請求項7】 請求項6において、前記移動壁は、後端
    部が前記掘削機本体に回動自在に支持され、前端部が所
    定量だけ移動可能に支持されたことを特徴とするトンネ
    ル掘削機。
  8. 【請求項8】 トンネル掘削中に、後胴に対して前胴を
    屈曲させて掘削方向を変更するとき、該後胴をその屈曲
    方向とは反対側に移動させながら、該後胴の内部でセグ
    メントを組立てることを特徴とするトンネル掘削工法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015101910A (ja) * 2013-11-27 2015-06-04 株式会社奥村組 シールド掘進機およびシールド掘進方法

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