JP4036809B2 - トンネル掘削機並びに掘削工法 - Google Patents

トンネル掘削機並びに掘削工法 Download PDF

Info

Publication number
JP4036809B2
JP4036809B2 JP2003317796A JP2003317796A JP4036809B2 JP 4036809 B2 JP4036809 B2 JP 4036809B2 JP 2003317796 A JP2003317796 A JP 2003317796A JP 2003317796 A JP2003317796 A JP 2003317796A JP 4036809 B2 JP4036809 B2 JP 4036809B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
excavator
tunnel
child
parent
excavation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003317796A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005083109A (ja
Inventor
淳一 田中
浩史 山田
慶造 三木
清 宮
公明 阪本
洋一 守屋
成卓 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Obayashi Corp
Original Assignee
Obayashi Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Obayashi Corp filed Critical Obayashi Corp
Priority to JP2003317796A priority Critical patent/JP4036809B2/ja
Publication of JP2005083109A publication Critical patent/JP2005083109A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4036809B2 publication Critical patent/JP4036809B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Description

本発明は、地下自動車道路、地下鉄道、共同溝、地下水路などとして利用される分岐部分を有する親子トンネルを掘削するためのトンネル掘削機、並びにトンネル掘削工法に関する。
一般的なシールド掘削機は、筒状の掘削機本体の前部にカッタヘッドが回転自在に装着されると共に、この掘削機本体の後部にシールドジャッキ及びセグメントエレクタが装着されて構成されている。従って、このカッタヘッドを駆動モータによって旋回させながら、シールドジャッキによって掘削機本体を前進させることで、前方の地盤を掘削してトンネルを掘削形成し、エレクタ装置によってこの掘削形成されたトンネルの内壁面にセグメントを組付けてトンネルを構築することができる。
ところで、例えば、地下自動車道路では、本線の親トンネルに対してその入口や出口のための分岐トンネルが必要となる。このような親子の分岐トンネルを一台のトンネル掘削機により掘削するものとして、本出願人は、下記特許文献1のトンネル掘削機を既に提案している。この特許文献1に記載されたトンネル掘削機は、親掘削機の内部に子掘削機を交差するように収容し、親トンネルの掘削途中で、子掘削機を親掘削機の外周面から掘進方向に向けて屈曲掘進して突出し、この状態から子掘削機を直線掘削して親トンネルから分岐した子トンネル(分岐トンネル)を掘削するものである。
特願2002−071368 特開2002−089172公報
ところが、上述した特許文献1のトンネル掘削機にあっては、親掘削機の内部にケースを介して子掘削機を収容しており、このケースを旋回して子掘削機を外方に突出するスペースが必要であることから親掘削機の内部空間が狭くなってしまい、ケースの小型化による親掘削機の内部空間の拡大が望まれている。
なお、上述した特許文献2に記載されたシールド掘削機は、シールド本体の外側部から拡幅方向に出没する拡幅カッタを設け、掘削途中でこの拡幅カッタを突出することで、途中で部分的に拡幅したトンネルを掘削するものであるが、このシールド掘削機では、親トンネルから分岐した子トンネルを掘削することはできない。
本発明はこのような問題点を解決するものであって、親トンネルとこの親トンネルから分岐した子トンネルを連続して掘削可能とすると共に小型化を図ったトンネル掘削機並びにトンネル掘削工法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するための請求項1の発明のトンネル掘削機は、親掘削機の内部に子掘削機を交差して収容し、該子掘削機を前記親掘削機内で前進可能とすると共に、該子掘削機を前記親掘削機の外周面から掘進方向に向けて旋回突出可能としたことを特徴とするものである。
請求項2の発明のトンネル掘削機では、前記親掘削機または前記子掘削機のいずれか一方に該子掘削機の前後方向に沿った長孔を設ける一方、前記他方に該長孔に係合する支持軸を設け、前記子掘削機は前記長孔及び前記支持軸により前進可能で、且つ、旋回可能に支持されたことを特徴としている。
請求項3の発明のトンネル掘削機では、前記親掘削機内に収容ケースが前記長孔及び前記支持軸により前進可能で、且つ、旋回可能に支持され、該収容ケース内に前記子掘削機が離脱可能に収容されたことを特徴としている。
請求項4の発明のトンネル掘削機では、前記収容ケースは前方となる前記親掘削機の外周部側が開口した扇形中空形状をなし、該収容ケースの前端部に前記子掘削機のカッタヘッドに隣接して補助カッタが装着されたことを特徴としている。
請求項5の発明のトンネル掘削機では、前記親掘削機の外側部に開口部が形成され、該開口部を閉塞すると共に前記子掘削機が掘削可能な仮壁部が設けられたことを特徴としている。
また、請求項6の発明のトンネル掘削工法は、親掘削機による親トンネルの掘削途中で、内装した子掘削機を前記親掘削機の外周面から外方に向けて前進し、該子掘削機を該前進位置から掘進方向に向けて屈曲掘進してから直線掘削し、前記親トンネルとほぼ平行をなす子トンネルを掘削することを特徴とするものである。
請求項7の発明のトンネル掘削工法では、前記親掘削機の収容ケース内に前記子掘削機が外方を向いて収容され、前記親トンネルの掘削途中で、前記子掘削機のカッタヘッド及び前記収容ケースの補助カッタを駆動し、まず、該子掘削機及び該収容ケースを前進掘削し、続いて屈曲掘進し、その後、前記子掘削機のみを直線掘削することを特徴としている。
請求項1の発明のトンネル掘削機によれば、親掘削機の内部に子掘削機を交差して収容し、子掘削機を親掘削機内で前進可能とすると共に、子掘削機を親掘削機の外周面から掘進方向に向けて旋回突出可能としたので、親掘削機が掘削した親トンネルに対して子掘削機を側方に移動してから旋回突出し、子トンネルを掘削する一方、親掘削機は継続して親トンネルを掘削することとなり、一台のトンネル掘削機により親トンネルとこの親トンネルから分岐した子トンネルを容易に形成することができ、また、親掘削機内に子掘削機を効率良く収容することで、複雑な機構等が不要となって構造を簡素化することができると共に、子掘削機を前進してから旋回させるために子掘削機を支持部に近接して配設することができ、この子掘削機を小型化することができる。
請求項2の発明のトンネル掘削機によれば、親掘削機または子掘削機のいずれか一方に子掘削機の前後方向に沿った長孔を設ける一方、他方に長孔に係合する支持軸を設け、子掘削機を長孔及び支持軸により前進可能で、且つ、旋回可能に支持したので、長孔及び支持軸により子掘削機を前進及び旋回可能としたことで、構造を簡素化することができる。
請求項3の発明のトンネル掘削機によれば、親掘削機内に収容ケースを長孔及び支持軸により前進可能で、且つ、旋回可能に支持し、収容ケース内に子掘削機を離脱可能に収容したので、親掘削機内に子掘削機を容易に収容して確実に旋回突出することができ、装置の信頼性を向上することができる。
請求項4の発明のトンネル掘削機によれば、収容ケースを前方となる親掘削機の外周部側が開口した扇形中空形状とし、収容ケースの前端部に子掘削機のカッタヘッドに隣接して補助カッタを装着したので、子掘削機の機長に拘らずこの子掘削機を確実に旋回突出することができると共に、親掘削機と収容ケースとの旋回支持を簡素化でき、且つ、十分な強度を容易に確保することができる。
請求項5の発明のトンネル掘削機によれば、親掘削機の外側部に開口部を形成し、開口部を閉塞すると共に子掘削機が掘削可能な仮壁部を設けたので、親掘削機による地盤の掘削時に開口部は仮壁部に閉塞されることで親掘削機は適正に親トンネルを掘削することができる一方、子掘削機はこの仮壁部を掘削することで容易に外方に突出することができる。
また、請求項6の発明のトンネル掘削工法によれば、親掘削機による親トンネルの掘削途中で、内装した子掘削機を親掘削機の外周面から外方に向けて前進し、子掘削機を前進位置から掘進方向に向けて屈曲掘進してから直線掘削し、親トンネルとほぼ平行をなす子トンネルを掘削するようにしたので、一台のトンネル掘削機により親トンネルとこの親トンネルから分岐した子トンネルを容易に形成することができる。
請求項7の発明のトンネル掘削工法によれば、親掘削機の収容ケース内に子掘削機を外方を向いて収容し、親トンネルの掘削途中で、子掘削機のカッタヘッド及び収容ケースの補助カッタを駆動し、まず、子掘削機及び収容ケースを前進掘削し、続いて屈曲掘進し、その後、子掘削機のみを直線掘削するようにしたので、親掘削機内に子掘削機を容易に収容して確実に旋回突出することができ、装置の信頼性を向上することができる。
本発明のトンネル掘削機並びに掘削工法を実施するための最良の形態は、親掘削機内に子掘削機を交差して収容し、この子掘削機を親掘削機内で前進させてから旋回突出させ、この状態で親トンネルから分岐した子トンネルを掘削するものであり、以下に、本発明の実施例を図面を用いて詳細に説明する。
図1に本発明の一実施例に係るトンネル掘削機の水平断面、図2に本実施例のトンネル掘削機の縦断面、図3乃至図5に本実施例のトンネル掘削機による親子トンネルの掘削作業を表す概略を示す。
本実施例のトンネル掘削機において、図1及び図2に示すように、親掘削機11の掘削機本体12は円筒形状をなし、前部にカッタヘッド13が回転自在に装着されている。このカッタヘッド13は円板形状をなし、前面に多数のカッタビット14が装着されると共に、コピーカッタ15が装着されている。このカッタヘッド13の後部にはリングギア16が固定される一方、掘削機本体12には複数のカッタ旋回モータ17が取付けられ、各旋回モータ17の駆動ギア18がこのリングギア16に噛み合っている。従って、旋回モータ17を駆動して駆動ギア18を回転駆動すると、リングギア16を介してカッタヘッド13を回転することができる。
また、掘削機本体12にはカッタヘッド13の後方に位置してバルクヘッド19が取付けられており、カッタヘッド13とこのバルクヘッド19との間にチャンバ20が設けられている。そして、このチャンバ20には一端がトンネル掘削機の外部に延設された送泥管21及び排泥管22の他端が開口しており、排泥管22の開口部分の近傍には掘削土砂と泥水とを攪拌、混合するアジテータ23が装着されている。
更に、掘削機本体12の後部にはシールドジャッキ24が周方向に沿って複数並設されており、このシールドジャッキ24を掘進方向後方に伸長して既設セグメントSAに押し付けることで、その反力により掘削機本体12を前進することができる。また、掘削機本体12には支持部材25によって旋回リング26が旋回自在に支持され、駆動モータ27により旋回可能となっており、この旋回リング26にセグメントSAをリング状に組立てるエレクタ装置28が装着されている。
そして、親掘削機11の中央部には平面視が扇形中空形状をなす収容ケース29が配設され、この収容ケース29内には子掘削機51が親掘削機11と水平に交差する方向、つまり、掘削機本体12の外周面を向いて収容されると共に、この収容ケース29が子掘削機51を伴って親掘削機11の掘削機本体12の側面部に前進可能であると共に、この前進位置から外方へ、且つ、掘進方向前方へ向けて旋回突出可能となっている。
即ち、親掘削機11の掘削機本体12には、その中央の一側部に矩形の開口部30が形成されている。一方、掘削機本体12内に配設された収容ケース29には、この開口部30に対応して若干幅の狭い矩形の開口部31が形成されており、掘削機本体12の開口部30におけるフランジ30aの内周面に収容ケース29の開口部31の外周面が図示しないシール部材を介して嵌合している。そして、収容ケース29における右側の平坦な側面部29aにて、その前端部に前後方向に沿った長孔32を有する上下一対の水平なブラケット33が固定される一方、掘削機本体12における開口部30のフランジ30aにて、その前端部に鉛直な支持軸34を有する上下一対のブラケット35が固定されており、各支持軸34が対応する長孔32に係合している。この場合、収容ケース29が掘削機本体12内に収納された状態では、各長孔32の前方に各支持軸34が位置しており、収容ケース29はこの長孔32のストローク分だけ、収容した子掘削機51の前方に向けて前進可能に支持されると共に、収容ケース29の前進位置でこの支持軸34を支点として回動可能に支持されている。
また、親掘削機11の掘削機本体12と収容ケース29との間には複数の駆動ジャッキ36,37が着脱自在に架設されている。第1駆動ジャッキ36は、図1に示すように、掘削機本体12の内壁面に取付けられた取付部38と、収容ケース29における左側の湾曲した側面部29bの取付部39との間に架設されるものであり、この第1駆動ジャッキ36の伸長により、収容ケース29を図1に示す収納位置から図3に示す前進位置に長孔32のストローク分だけ移動することができる。一方、第2駆動ジャッキ37は、図3に示すように、掘削機本体内に設けられた架台40と収容ケース29の各取付部39との間に架設されるものであり、この第2駆動ジャッキ37の伸長動作及び取付位置の変更操作の繰り返しにより、収容ケース29を図3に示す前進位置から図4に示す突出位置に移動することができる。なお、収容ケース29は、掘削機本体12内にて図示しないロック機構により収容位置に位置決め規制されおり、また、旋回途中で長孔32に沿って後退しないように位置決め規制されている。
子掘削機51は収容ケース29内に開口部31側を向いて配置されており、円筒形状をなす掘削機本体52の前部にカッタヘッド53が回転自在に装着されている。このカッタヘッド53は円板形状をなし、前面に多数のカッタビット54が装着されると共に、コピーカッタ55が装着されている。このカッタヘッド53の後部にはリングギア56が固定される一方、掘削機本体52には複数のカッタ旋回モータ57が取付けられ、各旋回モータ57の駆動ギア58がこのリングギア56に噛み合っている。従って、旋回モータ57を駆動して駆動ギア58を回転駆動すると、リングギア56を介してカッタヘッド53を回転することができる。
また、掘削機本体52にはカッタヘッド53の後方に位置してバルクヘッド59が取付けられており、カッタヘッド53とこのバルクヘッド59との間にチャンバ60が設けられている。そして、このチャンバ60には一端がトンネル掘削機の外部に延設された送泥管61及び排泥管62の他端が開口しており、排泥管62の開口部分の近傍には掘削土砂と泥水とを攪拌、混合するアジテータ63が装着されている。なお、親掘削機11による親トンネルの掘削時に、子掘削機51は作動していないため、送泥管61及び排泥管62の後端部は必要時に連結可能となっている。
更に、掘削機本体52の後部にはシールドジャッキ64が周方向に沿って複数並設されており、このシールドジャッキ64を掘進方向後方に伸長して既設セグメントSBに押し付けることで、その反力により掘削機本体52を前進することができる。また、掘削機本体52には支持部材65によって旋回リング66が旋回自在に支持され、駆動モータ67により旋回可能となっており、この旋回リング66にセグメントSBをリング状に組立てるエレクタ装置68が装着されている。
また、収容ケース29の前部(開口部31)には、子掘削機51の掘削機本体52の外周面に嵌合するバルクヘッド41が形成されており、このバルクヘッド41には、カッタヘッド53の左右両側に隣接した位置に4つの補助カッタ42,43が旋回モータ44,45により駆動回転可能に設けられており、この補助カッタ42,43には図示しないコピーカッタが設けられている。なお、収容ケース29内にて、子掘削機51は図示しない支持架台に支持されて位置決め規制されると共に、子掘削機41の後方には掘進開始時の反力を得るための反力架台46が配置されている。
また、親掘削機11の掘削機本体12内に子掘削機51を収容した収容ケース29を収納した状態で、掘削機本体12の開口部30に収容ケース29及び子掘削機51の前部が位置しており、これらが外部に露出して親掘削機11の掘削抵抗となる可能性がある。そこで、この開口部30における無駄な空間部にモルタルなどの掘削可能な仮壁部47を形成することで、親掘削機11は掘削機本体12の外周面に凹凸がなくなり、親トンネルの掘削時に開口部30が掘削抵抗となることはなく、また、収容ケース29及び子掘削機51が前進するときには、補助カッタ42,43やカッタヘッド53がこの仮壁部47を掘削することで前進することができる。なお、図2では、収容ケース29及び子掘削機51の前部構造を表すために仮壁部47は省略している。
ここで、このように構成された本実施例のトンネル掘削機による親子トンネルの掘削工法について説明する。
図1及び図2に示すように、親掘削機11内に収納ケース29及び子掘削機51を収納した状態で、カッタ旋回モータ17によりカッタヘッド13を回転させながら、複数のシールドジャッキ24を伸長して既設セグメントSAへ押し付け、その反力によって親掘削機11を前進させる。すると、カッタヘッド13が前方の地盤を掘削してトンネルを掘削することができる。このとき、発生した掘削土砂はチャンバ20に取り込まれ、送泥管21から供給された送水とアジテータ23により混合され、排泥管22によって外部に排出される。一方、エレクタ装置28では、機内に搬入されたセグメントSAを把持してトンネル内壁面に沿って移動し、セグメントSAを所定の位置に固定してリング状に組み立てることで親トンネルTAを構築する。
この親掘削機11が親トンネルTAを構築して予め設定されたトンネル分岐位置に到達すると、親掘削機11のカッタヘッド13及びシールドジャッキ24を停止し、この親掘削機11をこのトンネル分岐位置に停止させる。ここで、掘削機本体12と収容ケース29との間に第1駆動ジャッキ36を架設し、子掘削機51のカッタヘッド53を駆動回転すると共に各補助カッタ42,43を駆動回転しながら、第1駆動ジャッキ36を伸長して親掘削機11からの反力によって子掘削機51を収容した収容ケース29を前進させる。すると、収容ケース29は、掘削機本体12における開口部30のフランジ30aに嵌合した状態で、長孔32が支持軸34にガイドされながら前進する。そして、カッタヘッド53及び補助カッタ42,43が仮壁部47を掘削しながら、収容ケース29が親掘削機11の側部に向かって前進し、発生した掘削土砂はチャンバ60内に取り込まれる。
そして、図3に示すように、収容ケース29が親掘削機11内の収納位置から前進位置まで移動すると、第1駆動ジャッキ36の伸長駆動を停止し、この第1駆動ジャック36を取り外す。続いて、掘削機本体12の架台40と収容ケース29の取付部39との間に第2駆動ジャッキ37を架設し、子掘削機51のカッタヘッド53を駆動回転すると共に各補助カッタ42,43を駆動回転しながら、第2駆動ジャッキ37を伸長して親掘削機11からの反力によって収容ケース29を回動する。この場合、第2駆動ジャッキ37が伸長したら、収容ケース29の取付部39との連結を解除して収縮し、再び、収容ケース29の別の取付部39と連結して伸長することで、短いストロークの第2駆動ジャッキ37により収容ケース29を所望の角度まで回動することができる。
この第2駆動ジャッキ37の伸長により収容ケース29に推進力が付与されると、この収容ケース29は親掘削機11の開口部30から地盤に向かって突出すると共に、支持軸34を支点として親掘削機11の掘進方向前方に向かって回動する。このとき、図4に示すように、子掘削機51のカッタヘッド53と収容ケース29の補助カッタ42,43が仮壁部47に続いて側方地盤を屈曲掘削し、分岐空間部Fを掘削することができる。なお、掘削前に、子掘削機51における送泥管61の後端部を親掘削機11の送泥管21に連結すると共に、子掘削機51における排泥管62の後端部を親掘削機11の排泥管22に連結しておき、発生した掘削土砂をチャンバ60に取り込んでから、送泥管61から供給された送水とアジテータ63により混合し、排泥管62によって外部に排出する。
この収容ケース29が分岐空間部Fを掘削してほぼ90度回動して子掘削機51が親掘削機11とほぼ平行となる旋回位置に到達すると、第2駆動ジャッキ37の伸長駆動を停止すると共に、収容ケース29の補助ヘッド42,43の回転を停止し、この収容ケース29をこの旋回位置で停止する。ここで、収容ケース29に対する子掘削機51の規制を解除し、子掘削機51のカッタヘッド53を駆動回転しながらシールドジャッキ64を伸長し、収容ケース29の反力架台46からの反力によって子掘削機51のみを前進する。すると、図5に示すように、子掘削機51のカッタヘッド53が前方地盤を直線掘削することができる。そして、発生した掘削土砂はチャンバ60内に取り込まれ、前述と同様に外部に排出される一方、エレクタ装置68では、機内に搬入されたセグメントSBを把持してトンネル内壁面に沿って移動し、セグメントSBを所定の位置に固定してリング状に組み立てることで、親トンネルTAとほぼ平行をなして分岐した子トンネルTBを掘削することができる。
収容ケース29から子掘削機51が掘進して離脱したら、収容ケース29(分岐空間部F)の外方の地盤に薬液を注入して固化し、親掘削機11の掘削機本体12と収容ケース29との連結部を解体して分離し、掘削機本体12の開口部30に図示しない蓋板を溶接により固定してこの開口部30を閉塞する。そして、カッタヘッド13を回転させながら各シールドジャッキ24を伸長して既設セグメントSAへの押し付け反力により親掘削機11を前進させ、親トンネルTAを継続して掘削する。
その後、親掘削機11により親トンネルTAが連続して掘削され、子掘削機51によりこの親トンネルTAに沿った子トンネルTBが所定長さ掘削されると、子掘削機51の掘進方向を変更し、親トンネルTAから離間して屈曲する子トンネルTBを掘削する。
なお、親トンネルTAと子トンネルTBとを連結する分岐空間部Fでは、収容ケース29から補助カッタ42,43や旋回モータ44,45等の機材を解体搬出すると共に、収容ケース29を解体搬出し、親トンネルTAと子トンネルTBとが連通するように、分岐空間部Fを土木作業して親トンネルTAのセグメントSAと子トンネルTBのセグメントSBとを連結する。
この場合、収容ケース29は分岐空間部Fを確保するためにそのまま埋設してもよく、また、この収容ケース29から子掘削機51が離脱した後、再び親掘削機11内に引き戻してから掘削機本体12の開口部30を図示しない蓋板により閉塞してもよい。
このように本実施例のトンネル掘削機にあっては、親掘削機11内に扇形中空形状をなす収容ケース29を配設すると共に、この収容ケース29内に子掘削機51を親掘削機11と水平に交差する方向を向いて収容し、この収容ケース29を子掘削機41の前方に向けて移動可能に支持すると共に、親掘削機11の側面部から外方へ、且つ、掘進方向前方へ向けて回動突出可能に支持している。
従って、親掘削機11が掘削した親トンネルTAに対して、収容ケース29の前進動作及び旋回動作により分岐空間部Fを掘削し、この分岐空間部Fに移動した収容ケース29から子掘削機51を発進して子トンネルTBを形成する一方、親掘削機11は継続して親トンネルTAを掘削することとなり、一台のトンネル掘削機により同径の親トンネルTAと、この親トンネルTAから分岐した子トンネルTBを形成することができる。そして、このトンネル掘削機は、親掘削機11内に収容ケース29を介して子掘削機41を収容するだけであり、複雑な拡幅機構等が不要となり、構造を簡素化することができる。
また、親掘削機11に収容ケース29の前端部を長孔32及び支持軸34により支持し、収容ケース29を親掘削機11の開口部31に向かって所定距離前進してから回動して外方に突出するようにしている。従って、収容ケース29を支持軸34に近接して配設することで、この収容ケース29の旋回半径を短縮して小型化を可能とし、親掘削機11内の有効スペースを拡大することができ、また、親掘削機11に対する収容ケース29の支持を簡素化できると共に、十分な強度を容易に確保することができる。
なお、上述の実施例において、親掘削機11の外周部から子掘削機51を旋回突出する場合、この子掘削機11を収容ケース29内に収容し、子掘削機51のカッタヘッド53及び収容ケース29の補助カッタ42,43を用いて旋回突出して屈曲掘削するようにしている。この場合、補助カッタ42,43を子掘削機51のカッタヘッド53の前後に重ねて配設することで、掘削不能箇所を減少して掘削効率を向上することができる。また、親掘削機11の掘削機本体12と収容ケース29との連結を長孔32及び支持軸34による機構に代えて、リンク機構等を用いてもよい。
また、子掘削機51を収容ケース29内に収容した状態で前進させてから旋回突出して屈曲掘削したが、子掘削機51の機長を短縮してオーバーカッタ機能を用いることで、親掘削機11の外周部から子掘削機51を直接旋回して外方に突出し、地盤を屈曲掘削するようにしてもよい。
更に、前述した実施例のように、親掘削機11内に収容した子掘削機51を親掘削機11の側方から突出して掘進方向に向けて旋回しながら掘進することで、地下自動車道路や地下鉄道などにおける本線トンネルと分岐線トンネルを連続して掘削可能であるが、子掘削機51を親掘削機11の上方または下方から突出して掘進方向に向けて旋回しながら掘進することで、共同溝などの分岐溝などを連続して掘削可能である。また、親掘削機11から子掘削機51を90度旋回して親トンネルTAと平行な子トンネルTBを掘削したが、親掘削機11からの子掘削機51の旋回角度を任意に設定することで、親トンネルTAに対する子トンネルTBの分岐角度を所望の角度に設定できる。更に、親掘削機11内に複数の子掘削機51を収容することで、一本の親トンネルTAに対して複数の子トンネルTBを掘削することができる。
本発明に係るトンネル掘削機並びに掘削工法は、親掘削機内に子掘削機を交差して収容し、親トンネルの掘削途中で子掘削機を旋回して突出させてから、親トンネルから分岐した子トンネルを掘削するものであり、トンネル掘削機の形態は、泥水式あるいは泥土圧式シールド掘削機やトンネルボーリングマシンなどいずれの掘削機にも適用することができる。
本発明の一実施例に係るトンネル掘削機の水平断面図である。 本実施例のトンネル掘削機の縦断面図である。 実施例のトンネル掘削機による親子トンネルの掘削作業を表す概略図である。 実施例のトンネル掘削機による親子トンネルの掘削作業を表す概略図である。 本実施例のトンネル掘削機による親子トンネルの掘削作業を表す概略図である。
符号の説明
11 親掘削機
12 掘削機本体
13 カッタヘッド
24 シールドジャッキ
28 エレクタ装置
29 収納ケース
32 長孔
34 支持軸
36,37 駆動ジャッキ
42,43 補助ジャッキ
47 仮壁部
51 子掘削機
52 掘削機本体
53 カッタヘッド
64 シールドジャッキ
68 エレクタ装置
A,SB セグメント
A 親トンネル
B 子トンネル(分岐トンネル)

Claims (7)

  1. 親掘削機の内部に子掘削機を交差して収容し、該子掘削機を前記親掘削機内で前進可能とすると共に、該子掘削機を前記親掘削機の外周面から掘進方向に向けて旋回突出可能としたことを特徴とするトンネル掘削機。
  2. 請求項1のトンネル掘削機において、前記親掘削機または前記子掘削機のいずれか一方に該子掘削機の前後方向に沿った長孔を設ける一方、前記他方に該長孔に係合する支持軸を設け、前記子掘削機は前記長孔及び前記支持軸により前進可能で、且つ、旋回可能に支持されたことを特徴とするトンネル掘削機。
  3. 請求項2のトンネル掘削機において、前記親掘削機内に収容ケースが前記長孔及び前記支持軸により前進可能で、且つ、旋回可能に支持され、該収容ケース内に前記子掘削機が離脱可能に収容されたことを特徴とするトンネル掘削機。
  4. 請求項3のトンネル掘削機において、前記収容ケースは前方となる前記親掘削機の外周部側が開口した扇形中空形状をなし、該収容ケースの前端部に前記子掘削機のカッタヘッドに隣接して補助カッタが装着されたことを特徴とするトンネル掘削機。
  5. 請求項1のトンネル掘削機において、前記親掘削機の外側部に開口部が形成され、該開口部を閉塞すると共に前記子掘削機が掘削可能な仮壁部が設けられたことを特徴とするトンネル掘削機。
  6. 親掘削機による親トンネルの掘削途中で、内装した子掘削機を前記親掘削機の外周面から外方に向けて前進し、該子掘削機を該前進位置から掘進方向に向けて屈曲掘進してから直線掘削し、前記親トンネルとほぼ平行をなす子トンネルを掘削することを特徴とするトンネル掘削工法。
  7. 請求項6のトンネル掘削工法において、前記親掘削機の収容ケース内に前記子掘削機が外方を向いて収容され、前記親トンネルの掘削途中で、前記子掘削機のカッタヘッド及び前記収容ケースの補助カッタを駆動し、まず、該子掘削機及び該収容ケースを前進掘削し、続いて屈曲掘進し、その後、前記子掘削機のみを直線掘削することを特徴とするトンネル掘削工法。
JP2003317796A 2003-09-10 2003-09-10 トンネル掘削機並びに掘削工法 Expired - Fee Related JP4036809B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003317796A JP4036809B2 (ja) 2003-09-10 2003-09-10 トンネル掘削機並びに掘削工法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003317796A JP4036809B2 (ja) 2003-09-10 2003-09-10 トンネル掘削機並びに掘削工法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005083109A JP2005083109A (ja) 2005-03-31
JP4036809B2 true JP4036809B2 (ja) 2008-01-23

Family

ID=34417250

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003317796A Expired - Fee Related JP4036809B2 (ja) 2003-09-10 2003-09-10 トンネル掘削機並びに掘削工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4036809B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4592565B2 (ja) * 2005-11-14 2010-12-01 株式会社奥村組 拡幅部掘削用シールド掘進機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005083109A (ja) 2005-03-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3692267B2 (ja) カッタヘッド
JP4495114B2 (ja) トンネル掘削機及びトンネル掘削工法
JP4036809B2 (ja) トンネル掘削機並びに掘削工法
JP3785030B2 (ja) トンネル掘削機
JP3739982B2 (ja) トンネル施工方法及びトンネル掘削機
JP4177948B2 (ja) 地中接合式トンネル掘削機及びトンネル接合工法
JP4541266B2 (ja) トンネル掘削機
JP4092265B2 (ja) トンネル施工方法及びトンネル掘削機
JP2003269077A (ja) トンネル掘削機並びに掘削工法
JP3759016B2 (ja) 地中接合式トンネル掘削機
JP4934882B2 (ja) トンネル掘削時の障害物除去方法及び作業者による作業方法
JPH1077780A (ja) トンネル掘削機及び掘削方法
JP4629626B2 (ja) トンネル掘削機及びトンネル掘削工法
JP2002038882A (ja) シールド掘進機の掘削装置および親子シールド掘進機
JP3716093B2 (ja) トンネル掘削機及び掘削方法
JP4334954B2 (ja) 地下空間拡幅方法及び装置
JP2008240269A (ja) ビット切替装置及び切削方法
JP3759015B2 (ja) 地中接合式トンネル掘削機
JP3690855B2 (ja) トンネル掘削方法
JP3716094B2 (ja) トンネル掘削機
JP3676023B2 (ja) 余掘装置
JP2004251042A (ja) トンネル掘削機
JP5139207B2 (ja) 親子シールド掘進機
JP2004068509A (ja) トンネル掘削機及び掘削工法
JP4472462B2 (ja) 拡幅シールド掘進機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060223

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20070614

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20070718

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071012

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071023

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071030

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101109

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101109

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101109

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111109

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111109

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121109

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121109

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131109

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees