JP2003300917A - ジメチルカーボネート及びエチレングリコールの製造方法 - Google Patents

ジメチルカーボネート及びエチレングリコールの製造方法

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JP2003300917A JP2002108866A JP2002108866A JP2003300917A JP 2003300917 A JP2003300917 A JP 2003300917A JP 2002108866 A JP2002108866 A JP 2002108866A JP 2002108866 A JP2002108866 A JP 2002108866A JP 2003300917 A JP2003300917 A JP 2003300917A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】エチレンカーボネートとメタノールとのエステ
ル交換反応によりジメチルカーボネート及びエチレング
リコールを製造する方法であって、エステル交換反応に
よって副生するメチルエーテルグリコール(MeGE)
の分離を効率的に行ない得る様に改良された上記の各化
合物の製造方法を提供する。 【解決手段】エステル交換反応液の蒸留の際に高沸点側
でMeGEを回収し、回収した高沸点留分に含まれる未
反応エチレンカーボネートを加水分解し、得られた反応
混合液(加水分解液)を蒸留分離してエチレングリコー
ルを回収する。この際に水と共にMeGEを除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジメチルカーボネ
ート及びエチレングリコールの製造方法に関し、詳しく
は、エチレンカーボネートとメタノールとのエステル交
換反応により上記の各化合物を製造する方法であって、
エステル交換反応によって副生するメチルエーテルグリ
コールの分離を効率的に行ない得る様に改良された上記
の各化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】エチレンカーボネートとメタノールとの
エステル交換反応によりジメチルカーボネート及びエチ
レングリコールを製造する際、メチルエーテルグリコー
ルが副生する。ジメチルカーボネートはメチル化剤やカ
ルボニル化剤として有用な化合物であり、また、非ホス
ゲン法ポリカーボネートの原料としても注目されてい
る。また、エチレングリコールはポリエチレンテレフタ
レート(PET)原料として広く使用されており、いず
れも不純物の混入に厳重な注意が必要である。
【0003】ところで、メチルエーテルグリコール副生
量は少ないため、蒸留手段による単離は困難であるが、
他の成分と共に分離する場合は、如何に簡単な設備する
かが経済的に重要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実情に
鑑みなされたものであり、その目的は、エチレンカーボ
ネートとメタノールとのエステル交換反応によりジメチ
ルカーボネート及びエチレングリコールを製造する方法
であって、エステル交換反応によって副生するメチルエ
ーテルグリコールの分離を効率的に行ない得る様に改良
された上記の各化合物の製造方法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意検討を
重ねた結果、次の様な知見を得た。すなわち、メチルエ
ーテルグリコールの沸点は、ジメチルカーボネートとエ
チレングリコールの中間にあり、しかも、ジメチルカー
ボネートとの沸点差が常圧で34℃ある。従って、メチ
ルエーテルグリコールはエチレングリコールを主成分と
し且つ未反応エチレンカーボネートを含有する高沸点留
分と共に抜き出すことが出来る。更に、メチルエーテル
グリコールは、エチレンカーボネートに比べて加水分解
され難いため、高沸点側で回収した後、未反応エチレン
カーボネートを加水分解し、得られた反応混合液(加水
分解液)を蒸留分離してエチレングリコールを回収する
技術の採用により水と共に効率よく除去できる。
【0006】本発明は、上記の知見に基づき完成された
ものであり、その要旨は、エチレンカーボネートとメタ
ノールとをエステル交換反応させ、メタノール、ジメチ
ルカーボネート、メチルエーテルグリコール、エチレン
グリコール及びエチレンカーボネートを含む反応混合物
を得るエステル交換反応工程、当該エステル交換反応工
程の反応混合物から、メタノール及びジメチルカーボネ
ートを含み且つメチルエーテルグリコール含量が10重
量ppm以下の低沸点留分を分離する第1蒸留工程、当
該第1蒸留工程から回収され、且つ、メチルエーテルグ
リコール、エチレングリコール及びエチレンカーボネー
トを含む高沸点留分に当該高沸点留分中のエチレンカー
ボネートに対して過剰モル量の水を添加してエチレンカ
ーボネートをエチレングリコールと二酸化炭素とに加水
分解する加水分解工程、当該加水分解工程の反応混合物
から二酸化炭素を分離する二酸化炭素分離工程、当該二
酸化炭素分離工程から回収され、且つ、水、メチルエー
テルグリコール、エチレングリコール及びジエチレング
リコールを含む混合物から、水およびメチルエーテルグ
リコールを含む低沸点留分と、ジエチレングリコールを
含む高沸点留分とを分離し、エチレングリコール留分を
回収する第2蒸留工程を順次に包含することを特徴とす
るジメチルカーボネート及びエチレングリコールの製造
方法に存する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に基づい
て詳細に説明する。図1は、本発明の好ましい態様の一
例を示すプロセス説明図、図2は、本発明の好ましい態
様の他の一例を示すプロセス説明図である。
【0008】本発明の製造方法は、(A)エステル交換
反応工程、(B)第1蒸留工程、(C)加水分解工程、
(D)二酸化炭素分離工程、(E)第2蒸留工程を包含
する。なお、以下の説明においては次の表1に示す略号
を使用することがある。
【0009】
【表1】
【0010】(A)エステル交換反応工程においては、
ECとMeOHとをエステル交換反応させ、MeOH、
DMC、MeGE、EG及びECを含む反応混合物を得
る。エステル交換反応は以下の化学反応式(1)で示さ
れ、MeGEの副生反応は以下の化学反応式(2)で示
される。
【0011】
【化1】
【0012】通常、上記のエステル交換反応は触媒の存
在下に行なわれる。触媒としては、カーボネート類のエ
ステル交換触媒として一般的に使用されているものを制
限なく使用するすることが出来る。具体的には、均一系
触媒として、トリエチルアミン等のアミン類、ナトリウ
ム等のアルカリ金属、クロロ酢酸ナトリウム、ナトリウ
ムメチラート等のアルカリ金属化合物、タリウム化合物
などが挙げられ、不均一系触媒として、官能基により変
性したイオン交換樹脂、アルカリ金属またはアルカリ土
類金属の珪酸塩を含浸した無定型シリカ類、アンモニウ
ム交換Y型ゼオライト、コバルトとニッケルとの混合酸
化物などが挙げられる。
【0013】反応器の形式は、特に限定されないが、図
示した様に、固定床式反応器(1)を使用するのが好ま
しい。図示した例の場合は、EC及びMeOHは反応器
(1)の頂部のライン(L1)及びライン(L2)から
供給され、反応液は底部のライン(L3)から取り出さ
れている。ECに対するMeOHの使用割合(モル比)
は通常2〜20であり、反応温度は通常50〜180
℃、反応圧力は通常100〜2000KPa、反応時間
は通常0.5〜5時間である。
【0014】上記のエステル交換反応は平衡反応であ
り、反応液中には必ず未反応の原料成分が存在する。す
なわち、反応液中には、目的生成物のDMC及びEGの
他に、原料のEC及びMeOHが含まれ、更に、副生し
たMeGE等が含まれている。
【0015】(B)第1蒸留工程においては、上記のエ
ステル交換反応工程の反応混合物から、MeOH及びD
MCを含み且つMeGE含量が10重量ppm以下の低
沸点留分を分離する。すなわち、本発明において、Me
GEの分離は高沸点留分側から行なうため、第1蒸留工
程の低沸点留分側には可及的に持ち込まない様にする必
要がある。
【0016】第1蒸留工程の蒸留塔(2)は、塔底部に
リボイラー(3)、塔頂部に凝縮器(4)を備え、当該
凝縮器(4)の気相部はエジェクター等の真空装置(図
示せず)に連結されている。反応液はライン(L3)か
ら蒸留塔(2)の供給段に導入され、MeOH及びDM
Cを含み且つMeGE含量が10重量ppm以下の低沸
点留分はライン(L5)から凝縮器(4)に導入され、
MeGE、EG及びECを含む高沸点留分はライン(L
4)から抜出される。
【0017】(C)加水分解工程においては、第1蒸留
工程から回収され、且つ、EC、EG及びMeGEを含
む高沸点留分に当該高沸点留分中のECに対して過剰モ
ル量の水を添加してECをEGと二酸化炭素(CO2
とに加水分解する。ECの加水分解は以下の化学反応式
(3)で示される。なお、この加水分解工程において
は、生成したEGからDEGが副生し、更に、TEG、
PEG等が生成することもある。
【0018】
【化2】
【0019】通常、上記の加水分解は触媒の存在下に行
なわれる。触媒としては、活性アルミナが好適に使用さ
れる。反応器の形式は、特に限定されないが、図示した
様に、固定床式反応器(5)を使用するのが好ましい。
ライン(L4)から抜出された高沸点留分は、ライン
(L6)から水が添加された後に、固定床式反応器
(5)に供給される。ECに対する水の使用割合(モル
比)は通常1〜5であり、反応温度は通常100〜20
0℃、反応圧力は通常100〜3000KPa、反応時
間は通常0.5〜5時間である。
【0020】(D)二酸化炭素分離工程においては、上
記の加水分解工程の反応混合物から二酸化炭素を分離す
る。二酸化炭素の分離手段は特に制限されない。加水分
解工程の反応混合物を常圧の脱炭酸タンク内に供給して
加水分解工程の圧力を開放するだけで二酸化炭素を容易
に分離することが出来る。
【0021】図示した脱炭酸タンク(気液分離器)
(6)は、圧力調節器(図示せず)を備え、更に、二酸
化炭素と共に留出する水蒸気を回収するために凝縮器
(7)を備えている。加水分解工程の反応混合物はライ
ン(L7)から脱炭酸タンク(6)に導入され、二酸化
炭素は、凝縮器(7)の気相部のライン(L8)から抜
出される。
【0022】(E)第2蒸留工程においては、上記の二
酸化炭素分離工程から回収され、且つ、水、MeGE、
EG及びDEGを含む混合物から、水およびMeGEを
含む低沸点留分と、DEGを含む高沸点留分とを分離
し、EG留分を回収する。
【0023】第2蒸留工程の蒸留塔(8)は、塔底部に
リボイラー(9)、塔頂部に二段階の凝縮器(10)及
び(11)を備え、凝縮器(11)の気相部はエジェク
ター等の真空装置(図示せず)に連結されている。すな
わち、後段の凝縮器(11)は所謂ベントコンデンサー
である。二酸化炭素分離工程から回収された混合物はラ
イン(L9)から蒸留塔(8)の供給段に導入され、水
およびMeGEを含む低沸点留分は塔頂のライン(L1
0)から凝縮器(10)に導入され、DEGを含む高沸
点留分は塔底のライン(L11)から抜出される。そし
て、EG留分は、塔中間のライン(L12)からサイド
カットとして回収される。
【0024】前記の蒸留塔(2)及び(8)の形式は、
棚段塔または充填塔の何れの形式であってもよい。棚段
塔としては、シーブトレイ、泡鐘塔などの公知の型式を
使用することが出来る。充填塔における充填物として
は、スルザーパック、メラパック、MCパック等の規則
充填物、IMTP、ラシヒリング等の不規則充填物を使
用することが出来る。
【0025】前記の蒸留塔(2)及び(8)の濃縮段お
よび回収段の段数、操作条件(温度、圧力、還流比な
ど)は、目的とする成分分離が行なわれる様に適宜選択
される。因に、各蒸留塔の理論段数は、通常5〜30
段、好ましくは7〜20段であり、還流比は、通常0.
1〜5、好ましくは0.5〜2である。
【0026】なお、凝縮器(4)、(7)、(10)及
び(11)としては一般的な多管式熱交換器を使用する
ことが出来る。
【0027】本発明の好ましい実施態様においては、第
2蒸留工程で分離された水およびMeGEを含む低沸点
留分からMeGEを分離して水を回収し、加水分解工程
の反応水として使用する。すなわち、図2に示す様に、
蒸留塔(8)の二段階の凝縮器(10)及び(11)の
内、前段のコンデンサー(10)の温度を高め、水は凝
縮するがMeGEは凝縮し難い温度(例えば60℃)と
し、コンデンサー(10)で回収した凝縮水をライン
(L13)によって固定床式反応器(5)に供給する。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。
【0029】実施例1 図1に示すのと同様のプロセスにより、以下に記載した
(1)エステル交換反応工程、(2)第1蒸留工程、
(3)加水分解工程、(4)二酸化炭素分離工程、
(5)第2蒸留工程を行なった。
【0030】(a)エステル交換反応工程:固定床反応
器(1)としては、四級アンモニウム塩構造がスペーサ
ー基を介して架橋ポリスチレン鎖に結合したアニオン交
換樹脂を充填した反応器を使用した。固定床反応器
(1)に、ライン(L1)からEC88重量部、ライン
(L2)からMeOH64重量部を供給し、反応温度:
80℃、反応圧力:200KPa、LHSV:1の条件
で反応させたところ、ライン(L3)から、MeOH2
6重量%、DMC22重量%、EG15重量%、EC3
6重量%の反応液が得られた。反応液中には副生したM
eGEが0.4重量%含まれていた。
【0031】(b)第1蒸留工程:蒸留塔(2)として
は、三菱化学エンジニアリング(株)製「MCパック2
50S」を7mの高さに充填した内径0.2mの充填塔
を使用した。蒸留塔(2)にライン(L3)から上記の
反応液を供給した。反応液の供給は充填部上端から2.
5mの位置に行なった。そして、還流比0.3で蒸留分
離を行なって、塔頂のライン(L5)からMeOHとD
MCの混合液、塔底のライン(L4)からEGとECの
混合液を得た。操作圧力は塔頂で24KPaとした。塔
頂液組成は、MeOH54重量%、DMC46重量%で
あり、痕跡量のMeGEが検出された。塔底液組成は、
MeGE0.7重量%、EG30重量%、EC69重量
%であり、DMCは10重量ppm未満、MeOH及び
DMEは検出されなかった。
【0032】(c)加水分解工程:固定床式反応器
(5)としては、活性アルミナを充填した反応器を使用
した。ライン(L4)から抜出れた高沸点留分にライン
(L6)から水を添加して固定床式反応器(5)に供給
した。水の添加量は、ECに対し、1.5倍(モル)量
のとした。反応温度:180℃、反応圧力:2500K
Pa、LHSV:0.5で反応を行なった。加水分解後
のEC濃度は10重量ppm未満に低下した。
【0033】(d)二酸化炭素分離工程:ライン(L
7)から上記の反応混合物を脱炭酸タンク(6)に導入
し、反応混合物を常圧まで減圧し、二酸化炭素を分離し
た。反応混合物の液温は、減圧に伴い低下したが、10
0℃を超えているため、二酸化炭素と共に水が留去す
る。そこで、凝縮器(7)により留出ベーパーを50℃
に冷却して凝縮し、得られた凝縮液を脱炭酸タンク
(6)に戻しながら操作を行った。
【0034】(e)第2蒸留工程:蒸留塔(8)として
は、三菱化学エンジニアリング(株)製「MCパック2
50S」を9mの高さに充填した内径0.2mの充填塔
を使用した。蒸留塔(8)にライン(L9)から上記の
混合物を供給した。混合物の供給は充填部上端から4.
5mの位置に行なった。そして、還流比1.2で蒸留分
離を行なって、塔頂のライン(L10)から水とEGの
混合液、塔底のライン(L11)からEGを主成分とし
DEG以上の高分子量エチレングリコールを含む混合液
を得た。そして、充填部下端より2.3mの位置からE
Gベーパーを抜き出した。なお、コンデンサー(10)
における凝縮温度は45℃、コンデンサー(11)にお
ける凝縮温度は10℃とした。その結果、MeGEの9
9.8重量%はコンデンサー(10)、残りの0.2重
量%はコンデンサー(11)でそれぞれ回収された。
【0035】塔頂液組成は、水27重量%、EG70重
量%であり、MeGE3重量%を含有していた。塔底液
組成は、EG82重量%であり、高分子量のエチレング
リコール類18重量%を含有していた。また、側流ベー
パーはDEG含量300重量ppmのEGであった。
【0036】以上の操作により、エステル交換反応にお
いて副生したMeGEの略全量が第2蒸留工程における
EG精製の際に水と共に除去された。この場合、加水分
解工程の固定床式反応器(5)出口におけるMeGE濃
度は0.6重量%であった。また、蒸留塔(8)の側流
ベーパーを凝縮して得られたEGは、MeGEを含ま
ず、一般的なPET原料としての品質規格を満たすもの
であった。
【0037】実施例2 図2に示すのと同様のプロセスを採用した。すなわち、
実施例1において、コンデンサー(10)における凝縮
温度は60℃、コンデンサー(11)における凝縮温度
は10℃とし、コンデンサー(11)にて回収された凝
縮水をライン(L13)によって固定床式反応器(5)
に供給した他は、実施例1と同様に操作した。なお、M
eGEの91重量%はコンデンサー(10)、残りの9
重量%はコンデンサー(11)でそれぞれ回収された。
そして、この場合、固定床式反応器(5)出口における
MeGE濃度は0.6重量%であった。また、蒸留塔
(8)の側流ベーパーを凝縮して得られたEGは、Me
GEを含まず、一般的なPET原料としての品質規格を
満たすものであった。
【0038】比較例1 図3に示すのと同様のプロセスを採用した。すなわち、
実施例1において、第1蒸留工程の蒸留塔(2)におい
て、留出量を若干増加させてMeGEを低沸点成分と共
に抜き出した他は、実施例1と同様に操作した。
【0039】そして、蒸留塔(2)から抜き出した低沸
点留分は、蒸留塔(12)で処理した。蒸留塔(12)
としては、三菱化学エンジニアリング(株)製「MCパ
ック250S」を4.5mの高さに充填した内径0.2
mの充填塔を使用した。蒸留塔(12)は、塔底部にリ
ボイラー(13)、塔頂部に凝縮器(14)を備え、凝
縮器(14)の気相部はエジェクター等の真空装置(図
示せず)に連結されている。蒸留塔(12)にライン
(L14)から上記の低沸点留分を供給した。低沸点留
分の供給は充填部上端から1mの位置に行なった。そし
て、還流比1.0で蒸留分離を行なって、塔頂のライン
(L15)からMeOHとDMCの混合液、塔底のライ
ン(L16)からMeOH、DMC及びMeGEの混合
液を得た。塔頂留分中のMeGEが10重量ppm未満
となる様に操作した。
【0040】エステル交換反応液の蒸留の際に低沸点側
でMeGEを回収する上記の様な方法では、この蒸留分
離のために必要な熱量が約2%増加する他、その後にM
eGEの蒸留分離が必要となるため、消費エネルギーが
実施例1の53%増となった。
【0041】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、エチレン
カーボネートとメタノールとのエステル交換反応により
ジメチルカーボネート及びエチレングリコールを製造す
る方法であって、エステル交換反応によって副生するメ
チルエーテルグリコールの分離を効率的に行ない得る様
に改良された上記の各化合物の製造方法が提供され、本
発明の工業的価値は顕著である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい態様の一例を示すプロセス説
明図
【図2】本発明の好ましい態様の他の一例を示すプロセ
ス説明図
【図3】比較例1のプロセス説明図
【符号の説明】
1:固定床式反応器(エステル交換反応工程) 2:蒸留塔 3:リボイラー 4:凝縮器 5:固定床式反応器(加水分解工程) 6:脱炭酸タンク(気液分離器) 7:凝縮器 8:蒸留塔 9:リボイラー 10:凝縮器 11:凝縮器 12:蒸留塔 13:リボイラー 14:凝縮器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 69/96 C07C 69/96 Z // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 Fターム(参考) 4D076 AA16 AA22 BB11 FA02 FA04 FA12 FA31 4H006 AA02 AC41 AC48 AD11 BA09 BA30 BA72 BB14 BC10 BC11 BC19 BC50 BD60 BD84 FE11 FG24 KA58 4H039 CA60 CA66 CE10 CE20

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレンカーボネートとメタノールとを
    エステル交換反応させ、メタノール、ジメチルカーボネ
    ート、メチルエーテルグリコール、エチレングリコール
    及びエチレンカーボネートを含む反応混合物を得るエス
    テル交換反応工程、当該エステル交換反応工程の反応混
    合物から、メタノール及びジメチルカーボネートを含み
    且つメチルエーテルグリコール含量が10重量ppm以
    下の低沸点留分を分離する第1蒸留工程、当該第1蒸留
    工程から回収され、且つ、メチルエーテルグリコール、
    エチレングリコール及びエチレンカーボネートを含む高
    沸点留分に当該高沸点留分中のエチレンカーボネートに
    対して過剰モル量の水を添加してエチレンカーボネート
    をエチレングリコールと二酸化炭素とに加水分解する加
    水分解工程、当該加水分解工程の反応混合物から二酸化
    炭素を分離する二酸化炭素分離工程、当該二酸化炭素分
    離工程から回収され、且つ、水、メチルエーテルグリコ
    ール、エチレングリコール及びジエチレングリコールを
    含む混合物から、水およびメチルエーテルグリコールを
    含む低沸点留分と、ジエチレングリコールを含む高沸点
    留分とを分離し、エチレングリコール留分を回収する第
    2蒸留工程を順次に包含することを特徴とするジメチル
    カーボネート及びエチレングリコールの製造方法。
  2. 【請求項2】 第2蒸留工程で分離された水およびメチ
    ルエーテルグリコールを含む低沸点留分からメチルエー
    テルグリコールを分離して水を回収し、加水分解工程の
    反応水として使用する請求項1に記載の製造方法。
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