JP2003298975A5 - - Google Patents
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【発明の名称】音響システム並びにそれに用いられるテレビジョン受像機およびアンプ装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】第1音響装置と、この第1音響装置から入力される音声信号を音声出力手段から出力するか否かを切り替える切替手段を備える第2音響装置とによって構成される音響システムであって、
前記切替手段の設定状態の情報を前記第2音響装置から前記第1音響装置に通知し、この情報に基づき、前記第1音響装置において前記第2音響装置とのリンク状態を識別することを特徴とする、音響システム。
【請求項2】前記第1音響装置は、
前記切替手段が前記第1音響装置からの音声信号を前記音声出力手段に出力するように設定されている場合、前記第2音響装置とのリンク状態が確立されていると識別し、
前記切替手段が前記第1音響装置からの音声信号を前記音声出力手段に出力するように設定されていない場合、前記第2音響装置とのリンク状態が解除されていると識別する、請求項1に記載の音響システム。
【請求項3】前記第1音響装置は、
前記第2音響装置とのリンク状態が確立されていると識別した場合、前記音声出力手段と異なる他の音声出力手段への音声出力を切断する、請求項1または2に記載の音響システム。
【請求項4】前記第1音響装置は、映像信号を外部から受信して表示するためのテレビジョン受像機である、請求項1ないし3のいずれかに記載の音響システム。
【請求項5】前記第2音響装置は、前記音声出力手段に音声信号を供給するためのアンプ装置である、請求項1ないし4のいずれかに記載の音響システム。
【請求項6】前記音声出力手段は、サラウンド用の複数のスピーカである、請求項1ないし5のいずれかに記載の音響システム。
【請求項7】外部から入力された音声信号を増幅部を介して外部の音声出力手段に出力するか否かを切り替える切替手段を有するアンプ装置に接続されるテレビジョン受像機であって、
前記切替手段の設定状態の情報に基づいて前記アンプ装置とのリンク状態を識別する識別手段を備えることを特徴とする、テレビジョン受像機。
【請求項8】前記切替手段が外部から入力された音声信号を増幅部を介して外部の前記音声出力手段に出力するように設定されている場合、前記識別手段によって前記アンプ装置とのリンク状態が確立されていると識別し、
前記切替手段が外部から入力された音声信号を増幅部を介して外部の前記音声出力手段に出力するように設定されていない場合、前記識別手段によって前記アンプ装置とのリンク状態が解除されていると識別する、請求項7に記載のテレビジョン受像機。
【請求項9】前記識別手段によって前記アンプ装置とのリンク状態が確立されていると識別した場合、前記音声出力手段と異なる他の音声出力手段への音声出力を切断する切断手段を備える、請求項7または8に記載のテレビジョン受像機。
【請求項10】テレビジョン受像機から入力される音声信号を増幅部を介して音声出力手段から出力するか否かを切り替える切替手段を備えるアンプ装置であって、
前記切替手段の設定状態の情報に基づいて自己とのリンク状態を識別する前記テレビジョン受像機に対して、前記設定状態の情報を通知する通知手段を備えることを特徴とする、アンプ装置。
【請求項11】音声信号を処理する第1の音声処理手段と、この第1の音声処理手段を制御する第1の制御手段と、音声信号を出力する音声信号出力手段とを備える第1音響装置と、
前記音声出力手段から出力される音声信号を含み入力される音声信号を選択する選択手段と、この選択手段で選択された音声信号を処理する第2の音声処理手段と、前記選択手段および前記第2の音声処理手段を制御して動作状態を設定する第2の制御手段とを備える第2音響装置と、
前記第1および第2の制御手段を連結して前記第2音響装置の動作状態に基づいて前記第1音響装置と前記第2音響装置とのリンク状態を決定する手段とを具備したことを特徴とする、音響システム。
【請求項12】前記選択手段の設定に基づいて、前記第1音響装置と前記第2音響装置とのリンク状態が決定される、請求項11に記載の音響システム。
【請求項13】前記選択手段が前記第1音響装置から入力される音声信号を選択する場合に、前記第1音響装置と前記第2音響装置とがリンク確立状態となり、
前記選択手段が前記第1音響装置から入力される音声信号を選択しない場合に、前記第1音響装置と前記第2音響装置とがリンク解除状態となる、請求項12に記載の音響システム。
【請求項14】前記第1音響装置と前記第2音響装置とがリンク確立状態である場合に、前記第1の制御手段が、前記第1音響装置から音声が再生されないよう制御する、請求項13に記載の音響システム。
【請求項15】前記第1音響装置に音量を制御する旨の命令が与えられた場合に、
前記第1音響装置と前記第2音響装置とがリンク確立状態であれば、前記第2の音声処理手段において音量が制御され、
前記第1音響装置と前記第2音響装置とがリンク解除状態であれば、前記第1の音声処理手段において音量が制御される、請求項13または14に記載の音響システム。
【請求項16】音声信号を得る音声入力手段と、前記音声信号を処理する音声処理手段と、この音声処理手段で処理された音声信号を音声として出力する音声信号出力手段と、前記音声信号を外部機器に出力する音声信号出力手段と、前記音声処理手段および前記音声出力手段を制御する制御手段と、前記制御手段を外部機器と連結する連結手段とを備え、
さらに前記制御手段が前記外部機器から前記連結手段を介して供給される、前記外部機器が前記音声信号出力手段からの音声信号を選択していることを示す情報に基づいて前記音声信号の出力を制御するものであることを特徴とするテレビジョン受像機。
【請求項17】前記音声信号出力手段からの音声信号が前記外部機器で選択される場合に、前記外部機器とリンク確立状態となり、
前記音声信号出力手段からの音声信号が前記外部機器で選択されない場合にリンク解除状態となる、請求項16に記載のテレビジョン受像機。
【請求項18】前記外部機器とリンク確立状態である場合に、前記制御手段が、前記音声出力手段から音声を出力しないように制御するものである、請求項17に記載のテレビジョン受像機。
【請求項19】前記制御手段から前記音声信号処理手段に音量を制御する旨の命令が与えられた場合に、
前記外部機器とリンク確立状態であれば、前記連結手段を介して前記外部機器に音量を制御するよう通知を行い、
前記外部機器とリンク解除状態であれば、前記音声出力手段から出力される音量を制御するものである、請求項17または18に記載のテレビジョン受像機。
【請求項20】外部から入力される音声信号を選択する選択手段と、この選択手段から与えられた音声信号の音量を制御する第2の音声処理手段と、前記選択手段と前記第2の音声処理手段とを制御する第2の制御手段とを備え、
音声信号の音量を制御する第1の音声処理手段と、この第1の音声処理手段を制御する第1の制御手段とを備えるテレビジョン受像機とリンク確立が可能であり、
前記選択手段の設定に基づいて、前記テレビジョン受像機とのリンク状態が決定されることを特徴とする、アンプ装置。
【請求項21】前記選択手段が前記テレビジョン受像機から入力される音声信号を選択する場合に、前記テレビジョン受像機とリンク確立状態となり、
前記選択手段が前記テレビジョン受像機から入力される音声信号を選択しない場合に、前記テレビジョン受像機とリンク解除状態となる、請求項20に記載のアンプ装置。
【請求項22】前記テレビジョン受像機に音量を制御する旨の命令が与えられた場合に、
前記テレビジョン受像機とリンク確立状態であれば、前記テレビジョン受像機からの通知にしたがい、前記第2の音声処理手段において音量を制御する、請求項21に記載のアンプ装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば音声信号を異なる形態で外部に出力するテレビジョン受像機とアンプ装置とによって構成される音響システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ユーザの周囲に、複数のスピーカを配置し、ユーザに臨場感のある音場を提供することのできるホームシアターシステムが普及している。ホームシアターシステムは、その一例として、テレビジョン受像機と複数の外付けスピーカを接続したレシーバ(チューナが内蔵されていない場合、「アンプ」と呼称されることもある。)とによって構成される。
【0003】
このようなホームシアターシステムでは、テレビジョン受像機およびレシーバにそれぞれリモコン装置が備えられ、テレビジョン受像機およびレシーバは、これらのリモコン装置によってそれぞれ独立して操作される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、たとえば、テレビジョン受像機において地上波のテレビ番組を視聴した後、外付けスピーカを用いてホームシアターシステムを利用しようとした場合、一旦テレビジョン受像機のリモコン装置によってテレビジョン受像機の内蔵スピーカからの出力がオフになるよう操作し、その後、レシーバのリモコン装置を用いて外付けスピーカから出力される音量の調整等を設定操作する必要があり、操作が面倒であった。
【0005】
そこで、このような面倒な操作を解消するために、たとえば特許第2995029号公報および特開平10−79896号公報には、内蔵スピーカと外付けスピーカとを切替え可能なテレビジョン受像機が提案されている。しかし、前者の公報におけるテレビジョン受像機では、外付けスピーカから出力される音量の調整をすることができず、使い勝手が悪いといった問題点がある。また、後者の公報におけるテレビジョン受像機では、音声信号は、各機器における音声処理回路を通過するため、その調整が困難であるといった問題点がある。
【0006】
【発明の開示】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、たとえばテレビジョン受像機とレシーバとをリンクさせて、それらの機器の操作性の向上を図ることができる音響システムを提供することを、その課題とする。
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
【0008】
本発明の第1の側面によって提供される音響システムは、第1音響装置と、この第1音響装置から入力される音声信号を音声出力手段から出力するか否かを切り替える切替手段を備える第2音響装置とによって構成される音響システムであって、前記切替手段の設定状態の情報を前記第2音響装置から前記第1音響装置に通知し、この情報に基づき、前記第1音響装置において前記第2音響装置とのリンク状態を識別することを特徴としている。
【0009】
好ましい実施の形態によれば、前記第1音響装置は、前記切替手段が前記第1音響装置からの音声信号を前記音声出力手段に出力するように設定されている場合、前記第2音響装置とのリンク状態が確立されていると識別し、前記切替手段が前記第1音響装置からの音声信号を前記音声出力手段に出力するように設定されていない場合、前記第2音響装置とのリンク状態が解除されていると識別する。
【0010】
他の好ましい実施の形態によれば、前記第1音響装置は、前記第2音響装置とのリンク状態が確立されていると識別した場合、前記音声出力手段と異なる他の音声出力手段への音声出力を切断する。
【0011】
他の好ましい実施の形態によれば、前記第1音響装置は、映像信号を外部から受信して表示するためのテレビジョン受像機である。
【0012】
他の好ましい実施の形態によれば、前記第2音響装置は、前記音声出力手段に音声信号を供給するためのアンプ装置である。
【0013】
他の好ましい実施の形態によれば、前記音声出力手段は、サラウンド用の複数のスピーカである。
【0014】
本発明の第2の側面によって提供されるテレビジョン受像機は、外部から入力された音声信号を増幅部を介して外部の音声出力手段に出力するか否かを切り替える切替手段を有するアンプ装置に接続されるテレビジョン受像機であって、前記切替手段の設定状態の情報に基づいて前記アンプ装置とのリンク状態を識別する識別手段を備えることを特徴としている。
【0015】
好ましい実施の形態によれば、前記切替手段が外部から入力された音声信号を増幅部を介して外部の前記音声出力手段に出力するように設定されている場合、前記識別手段によって前記アンプ装置とのリンク状態が確立されていると識別し、前記切替手段が外部から入力された音声信号を増幅部を介して外部の前記音声出力手段に出力するように設定されていない場合、前記識別手段によって前記アンプ装置とのリンク状態が解除されていると識別する。
【0016】
他の好ましい実施の形態によれば、前記識別手段によって前記アンプ装置とのリンク状態が確立されていると識別した場合、前記音声出力手段と異なる他の音声出力手段への音声出力を切断する切断手段を備える。
【0017】
本発明の第3の側面によって提供されるアンプ装置は、テレビジョン受像機から入力される音声信号を増幅部を介して音声出力手段から出力するか否かを切り替える切替手段を備えるアンプ装置であって、前記切替手段の設定状態の情報に基づいて自己とのリンク状態を識別する前記テレビジョン受像機に対して、前記設定状態の情報を通知する通知手段を備えることを特徴としている。
【0018】
上記の構成によれば、第2音響装置(たとえばアンプ装置)における切替手段の状態を、第1音響装置(たとえばテレビジョン受像機)が把握することにより、リンク状態を識別することができる。そのため、テレビジョン受像機とアンプ装置とがリンク確立状態とされれば、たとえばテレビジョン受像機のリモコン装置を用いて、アンプ装置に接続された音声出力手段から出力される音声の音量調整や消音制御を容易に行うことができるので、操作性の向上を図ることができる。
【0019】
本発明の第4の側面によって提供される音響システムは、音声信号を処理する第1の音声処理手段と、この第1の音声処理手段を制御する第1の制御手段と、音声信号を出力する音声信号出力手段とを備える第1音響装置と、前記音声出力手段から出力される音声信号を含み入力される音声信号を選択する選択手段と、この選択手段で選択された音声信号を処理する第2の音声処理手段と、前記選択手段および前記第2の音声処理手段を制御して動作状態を設定する第2の制御手段とを備える第2音響装置と、前記第1および第2の制御手段を連結して前記第2音響装置の動作状態に基づいて前記第1音響装置と前記第2音響装置とのリンク状態を決定する手段とを具備したことを特徴としている。
【0020】
好ましい実施の形態によれば、前記選択手段の設定に基づいて、前記第1音響装置と前記第2音響装置とのリンク状態が決定される。
【0021】
他の好ましい実施の形態によれば、前記選択手段が前記第1音響装置から入力される音声信号を選択する場合に、前記第1音響装置と前記第2音響装置とがリンク確立状態となり、前記選択手段が前記第1音響装置から入力される音声信号を選択しない場合に、前記第1音響装置と前記第2音響装置とがリンク解除状態となる。
【0022】
他の好ましい実施の形態によれば、前記第1音響装置と前記第2音響装置とがリンク確立状態である場合に、前記第1の制御手段が、前記第1音響装置から音声が再生されないよう制御する。
【0023】
他の好ましい実施の形態によれば、前記第1音響装置に音量を制御する旨の命令が与えられた場合に、前記第1音響装置と前記第2音響装置とがリンク確立状態であれば、前記第2の音声処理手段において音量が制御され、前記第1音響装置と前記第2音響装置とがリンク解除状態であれば、前記第1の音声処理手段において音量が制御される。
【0024】
本発明の第5の側面によって提供されるテレビジョン受像機は、音声信号を得る音声入力手段と、前記音声信号を処理する音声処理手段と、この音声処理手段で処理された音声信号を音声として出力する音声信号出力手段と、前記音声信号を外部機器に出力する音声信号出力手段と、前記音声処理手段および前記音声出力手段を制御する制御手段と、前記制御手段を外部機器と連結する連結手段とを備え、さらに前記制御手段が前記外部機器から前記連結手段を介して供給される、前記外部機器が前記音声信号出力手段からの音声信号を選択していることを示す情報に基づいて前記音声信号の出力を制御するものであることを特徴としている。
【0025】
好ましい実施の形態によれば、前記音声信号出力手段からの音声信号が前記外部機器で選択される場合に、前記外部機器とリンク確立状態となり、前記音声信号出力手段からの音声信号が前記外部機器で選択されない場合にリンク解除状態となる。
【0026】
他の好ましい実施の形態によれば、前記外部機器とリンク確立状態である場合に、前記制御手段が、前記音声出力手段から音声を出力しないように制御するものである。
【0027】
他の好ましい実施の形態によれば、前記制御手段から前記音声信号処理手段に音量を制御する旨の命令が与えられた場合に、前記外部機器とリンク確立状態であれば、前記連結手段を介して前記外部機器に音量を制御するよう通知を行い、前記外部機器とリンク解除状態であれば、前記音声出力手段から出力される音量を制御するものである。
【0028】
本発明の第6の側面によって提供されるアンプ装置は、外部から入力される音声信号を選択する選択手段と、この選択手段から与えられた音声信号の音量を制御する第2の音声処理手段と、前記選択手段と前記第2の音声処理手段とを制御する第2の制御手段とを備え、音声信号の音量を制御する第1の音声処理手段と、この第1の音声処理手段を制御する第1の制御手段とを備えるテレビジョン受像機とリンク確立が可能であり、前記選択手段の設定に基づいて、前記テレビジョン受像機とのリンク状態が決定されることを特徴としている。
【0029】
好ましい実施の形態によれば、前記選択手段が前記テレビジョン受像機から入力される音声信号を選択する場合に、前記テレビジョン受像機とリンク確立状態となり、前記選択手段が前記テレビジョン受像機から入力される音声信号を選択しない場合に、前記テレビジョン受像機とリンク解除状態となる。
【0030】
他の好ましい実施の形態によれば、前記テレビジョン受像機に音量を制御する旨の命令が与えられた場合に、前記テレビジョン受像機とリンク確立状態であれば、前記テレビジョン受像機からの通知にしたがい、前記第2の音声処理手段において音量を制御する。
【0031】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
【0033】
図1は、本発明に係る音響システムの一例を示すブロック構成図である。この音響システムは、リモコン装置4が接続可能とされたテレビジョン受像機1と、レシーバ2と、レシーバ2に接続された複数のスピーカからなるスピーカシステム3とを備えて構成されている。なお、レシーバ2は、図示しないチューナが搭載されていない状態で「アンプ」と呼称される場合もある。
【0034】
テレビジョン受像機1は、外部から映像信号を受信して表示するためのものであり、画像を表示するブラウン管11と、ブラウン管11に接続されたOSD(on screen display)重畳回路12と、OSD重畳回路12に接続された映像処理回路13と、映像処理回路13に接続された映像切替スイッチ14と、音声を出力するための一対のスピーカ15R,15Lと、これら一対のスピーカ15R,15Lに接続された第1および第2スイッチ16A,16Bと、これら第2スイッチ16A,16Bに接続された第1の音声処理手段(たとえば、音声処理回路)17と、音声処理回路17に接続された音声切替スイッチ18と、チューナ回路19と、第1の制御手段(たとえば、テレビ側CPU)20と、第1外部入力端子21と、第2外部入力端子22と、ディジタル出力端子23と、アナログ出力端子24と、制御信号用入出力端子25と、リモコン受光部26とを備えて構成されている。
【0035】
第1外部入力端子21は、たとえばビデオレコーダ等の接続用端子として用いられ、映像端子および音声端子を有している。これらの各端子は、映像切替スイッチ14および音声切替スイッチ18の第1入力端子14a,18aにそれぞれ接続されている。
【0036】
第2外部入力端子22は、たとえばゲーム機等の接続用端子として用いられ、映像端子および音声端子を有している。これらの各端子は、映像切替スイッチ14および音声切替スイッチ18の第2入力端子14b,18bにそれぞれ接続されている。
【0037】
映像切替スイッチ14および音声切替スイッチ18の第3入力端子14c,18cには、チューナ回路19が接続されており、チューナ回路19から映像信号および音声信号が入力される。
【0038】
映像切替スイッチ14および音声切替スイッチ18の各出力端子14d,18dには、映像処理回路13および音声処理回路17がそれぞれ接続されている。すなわち、映像切替スイッチ14は、第1外部入力端子21、第2外部入力端子22およびチューナ回路19からの映像信号を切り替えて映像処理回路13に出力する。一方、音声切替スイッチ18は、第1外部入力端子21、第2外部入力端子22およびチューナ回路19からの音声信号を切り替えて音声処理回路17に出力する。映像切替スイッチ14および音声切替スイッチ18は、テレビ側CPU20からの指令信号によって連動して切り替えられる。
【0039】
映像処理回路13は、映像切替スイッチ14から供給された映像信号をブラウン管11に表示させるための映像信号に変換するためのものであり、テレビ側CPU20によって制御される。
【0040】
OSD重畳回路12は、映像処理回路13から出力された映像信号に動作案内表示(たとえば音量調整中である旨の表示)を重畳させるものである。
【0041】
音声処理回路17は、音声切替スイッチ18から供給された音声信号を、右用スピーカ15Rおよび左用スピーカ15Lからそれぞれ出力させるために、増幅処理および音量の制御を行うものであり、テレビ側CPU20によって制御される。
【0042】
第1および第2スイッチ16A,16Bは、音声処理回路17と一対のスピーカ15R,15Lとの間にそれぞれ介装され、音声処理回路17から出力された音声信号を一対のスピーカ15R,15Lに出力するか否かをテレビ側CPU20からの指令信号により切り替える。
【0043】
チューナ回路19は、各テレビ局から送られる電波信号を受信するためのものであり、受信された映像信号は映像切替スイッチ14に出力され、受信されたアナログ信号としての音声信号は、音声切替スイッチ18に出力される。この音声信号は、アナログ出力端子24を介してレシーバ2に向けて出力される。また、チューナ回路19は、ディジタル信号としての音声信号を出力し、この音声信号は、ディジタル出力端子23を介してレシーバ2に向けて出力される。
【0044】
テレビ側CPU20は、テレビジョン受像機1の全体制御を司るものであり、図示しないROMおよびRAM等のメモリを有している。テレビ側CPU20は、たとえばROMに記憶されている実行プログラムに基づいて各回路の制御を行う。テレビ側CPU20は、制御信号用入出力端子25を介してレシーバ2と制御信号のやり取りを行う。
【0045】
リモコン受光部26は、リモコン装置4からの信号を受光するものであり、受光した光信号を電気信号に変換してテレビ側CPU20に伝達する。
【0046】
一方、レシーバ2は、第2の制御手段(たとえば、レシーバ側CPU)31と、第2の音声処理手段(たとえば、音声処理回路)32と、映像信号を切り替えるための映像切替スイッチ33と、選択手段(たとえば、アナログの音声信号を切り替えるためのアナログ切替スイッチ34および/またはディジタルの音声信号を切り替えるためのディジタル切替スイッチ35)と、第3外部入力端子36と、第4外部入力端子37と、映像外部出力端子38と、ディジタル入力端子39と、アナログ入力端子40と、映像入力端子41と、制御信号用入出力端子42とを備えている。
【0047】
第3外部入力端子36は、たとえばDVD(digital versatile disc)プレーヤ等の接続用端子として用いられ、映像端子、アナログの音声端子、およびディジタルの音声端子を有している。これらの各端子は、映像切替スイッチ33、アナログ切替スイッチ34およびディジタル切替スイッチ35の各第2入力端子33b,34b,35bに接続されている。
【0048】
第4外部入力端子37は、たとえばビデオデッキ等の接続用端子として用いられ、映像端子、アナログの音声端子、およびディジタルの音声端子を有している。これらの各端子は、映像切替スイッチ33、アナログ切替スイッチ34およびディジタル切替スイッチ35の各第3入力端子33c,34c,35cに接続されている。
【0049】
映像切替スイッチ33は、映像信号を切り替えるためのものであり、テレビジョン受像機1からアナログ入力端子41を介して第1入力端子33aに送られる映像信号、第3外部入力端子36から入力される映像信号、および第4外部入力端子37から入力される映像信号を切替え、出力端子33dを介して映像外部出力端子38から出力させる。
【0050】
アナログ切替スイッチ34は、アナログの音声信号を切り替えるためのものであり、テレビジョン受像機1からアナログ入力端子40を介して第1入力端子34aに送られるアナログの音声信号、第3外部入力端子36から入力される音声信号、および第4外部入力端子37から入力される音声信号を切替え、出力端子34dから音声処理回路32に出力させる。
【0051】
ディジタル切替スイッチ35は、ディジタルの音声信号を切り替えるためのものであり、テレビジョン受像機1からディジタル入力端子39を介して第1入力端子35aに送られるディジタルの音声信号、第3外部入力端子36から入力される音声信号、および第4外部入力端子37から入力される音声信号を切替え、出力端子35dから音声処理回路32に出力させる。
【0052】
これら映像切替スイッチ33、アナログ切替スイッチ34、およびディジタル切替スイッチ35は、レシーバ側CPU31によって連動して切替えられる。
【0053】
レシーバ側CPU31は、レシーバ2の全体制御を司るものであり、図示しないROMおよびRAM等のメモリを有している。レシーバ側CPU31は、たとえばROMに記憶されている実行プログラムに基づいて各回路の制御を行う。レシーバ側CPU31は、制御信号用入出力端子42を介してテレビジョン受像機1と制御信号のやり取りを行う。
【0054】
音声処理回路32は、アナログ切替スイッチ34の出力端子34dから供給された音声信号またはディジタル切替スイッチ35の出力端子35dから供給された音声信号を、増幅処理および音量の制御を行い、かつスピーカシステム3の各スピーカ(後述)に出力させるための音声信号に変換するものであり、レシーバ側CPU31によって制御される。
【0055】
スピーカシステム3は、いわゆる5.1チャンネルのサラウンドシステムを構築するために構成されており、ユーザのほぼ正面に配置され重低音を出力するウーファ46と、ユーザの正面右側に配置される右前用スピーカ47と、ユーザの正面に配置される中央前用スピーカ48と、ユーザの正面左側に配置される左前用スピーカ49と、ユーザの背面右側に配置される右後用スピーカ50と、ユーザの背面左側に配置される左後用スピーカ51とを備えている。
【0056】
ユーザは、これらのスピーカ46〜51によって囲まれるような位置において、サラウンドシステムの音場効果を得ることができる。
【0057】
上記構成における本実施形態の特徴は、レシーバ2の設定状態に基づいて、テレビジョン受像機1とレシーバ2との「リンク状態」が設定される点にある。レシーバ2の設定状態とは、たとえば、電源の状態、テレビジョン受像機1との接続状態、選択手段の設定状態、入力端子の設定状態(入力端子がTV用になっているか)等を含む。好ましくは、アナログ切替スイッチ34、およびディジタル切替スイッチ35の設定状態に基づいて、「リンク状態」が設定される。「リンク状態」とは、テレビジョン受像機1とレシーバ2とがリンクして動作される「リンク確立状態」、およびテレビジョン受像機1とレシーバ2とがそれぞれ独立して動作される「リンク解除状態」とをいう。「リンク確立状態」は、テレビジョン受像機1とレシーバ2との両方が「リンクモード」(すなわち、リンク確立準備が整った旨のフラグが立った状態)に移行した場合に設定される。「リンク解除状態」は、テレビジョン受像機1およびレシーバ2のうち少なくとも一方が、「リンクモード」を解除した場合に設定される。
【0058】
次に、上記音響システムにおけるテレビジョン受像機1とレシーバ2との動作制御について、図2〜図8、図11に示すフローチャートを参照して説明する。なお、図2〜図8、図11において、点線で囲まれた部分は、テレビジョン受像機1における動作処理、実線で囲まれた部分は、レシーバ2における動作処理とする。また、以下の説明においては、テレビジョン受像機1およびレシーバ2は、主電源が切られていないスタンバイ状態(テレビ側CPU20,レシーバ側CPU31は動作中)にあることとし、電源のオン、オフという表現は、スタンバイ状態から実際に動作可能になった状態あるいはその逆の状態をいうこととする。
【0059】
まず、テレビジョン受像機1の電源がオフの場合における、テレビジョン受像機1およびレシーバ2の制御動作について、図2に示すフローチャートを参照して説明する。
【0060】
まず、ユーザによるリモコン装置4の操作により、テレビジョン受像機1の電源がオフからオンにされた場合(S1)、テレビ側CPU20は、レシーバ側CPU31に対して、テレビジョン受像機1の電源がオンされたことを通知する(S2)。
【0061】
レシーバ2では、テレビジョン受像機1で電源がオンされた旨を受信すると、自己の電源がオンであるか否かを判別し(S3)、電源がオンである場合(S3:YES)、レシーバ2の電源もオンであることを、テレビジョン受像機1に対して通知する(S4)。
【0062】
次いで、レシーバ側CPU31は、自己の切替スイッチ33〜35がテレビジョン受像機1側に設定されているかどうかを判別し(S5)、図1に示したように、テレビジョン受像機1側に設定されている場合(S5:YES)、リンクモードに移行する(S12)。すなわち、リンク確立準備が整った旨のフラグが立てられる。そして、リンクモードに移行したことをテレビジョン受像機1に対して通知する(S13)。
【0063】
テレビ側CPU20は、リンクモードに移行したことをレシーバ2から受信すると、リンクモードに移行する(S14)。すなわち、リンク確立準備が整った旨のフラグが立てられる。そのため、テレビジョン受像機1とレシーバ2とは、リンク確立状態となる(S15)。すなわち、テレビジョン受像機1のリモコン装置4による操作によって、テレビジョン受像機1とレシーバ2とが連携して動作される。具体的には、一対のスピーカ15R,15Lから音声信号を出力させないために、第1および第2スイッチ16A,16Bを図1に示す側とは反対側に設定する。これにより、リモコン装置4による操作によって、テレビジョン受像機1から音声信号がレシーバ2に出力され、スピーカシステム3からその音声信号が出力される。
【0064】
一方、ステップS5において、自己の切替スイッチ33〜35がテレビジョン受像機1側に設定されていない場合(S5:NO)、たとえば各切替スイッチ33〜35が第3外部入力端子36または第4外部入力端子37に設定されている場合、リンクモードでないことをテレビジョン受像機1に対して通知する(S6)。
【0065】
テレビ側CPU20は、リンクモードでないことをレシーバ2から受信すると、リンクモードに移行しない(S7)。すなわち、テレビジョン受像機1とレシーバ2とはリンク解除状態であり、第1および第2スイッチ16A,16Bを図1に示す側に設定し、一対のスピーカ15R,15Lから音声信号を出力させるようにする。この場合、テレビジョン受像機1およびレシーバ2は、後述する音量調整や消音制御等がそれぞれ単独で動作可能な状態となる。
【0066】
また、ステップS3において、レシーバ2の電源がオフの場合(S3:NO)、レシーバ2は、自己の電源をオンし(S8)、レシーバ2の電源をオンしたことを、テレビジョン受像機1に対して通知する(S9)。
【0067】
次いで、レシーバ側CPU31は、自己の切替スイッチ33〜35がテレビジョン受像機1側に設定されているかどうかを判別する(S10)。テレビジョン受像機1側に設定されていない場合(S10:NO)、切替スイッチ33〜35をテレビジョン受像機1側に設定し(S11)、リンクモードに移行し(S12)、リンクモードに移行したことをテレビジョン受像機1に対して通知する(S13)。また、テレビジョン受像機1側に設定されている場合も(S10:YES)、リンクモードに移行し(S12)、リンクモードに移行したことをテレビジョン受像機1に対して通知する(S13)。
【0068】
テレビ側CPU20は、リンクモードに移行したことをレシーバ2から受信すると、リンクモードに移行する(S14)。これにより、テレビジョン受像機1とレシーバ2とは、リンク確立状態となり(S15)、連携して動作される状態となる。
【0069】
このように、テレビジョン受像機1の電源がオンされた場合、レシーバ2の電源がオンのとき、切替スイッチ33〜35の状態によってリンク確立状態かあるいはリンク解除状態かが決定される。一方、レシーバ2の電源がオフのときは、自動的に電源がオンされ、リンク確立状態となる。
【0070】
また、上記動作制御によれば、レシーバ2は、電源のオンをテレビジョン受像機1に通知しているので、テレビジョン受像機1では、レシーバ2の状態を把握することができる。
【0071】
次に、テレビジョン受像機1の電源がオンからオフにされた場合を、図3に示すフローチャートを参照して説明する。
【0072】
ユーザのリモコン装置4による操作によって、テレビジョン受像機1の電源がオフにされた場合(S21)、テレビ側CPU20は、リンクモードであるか否かを判別し(S22)、リンクモードでない場合(S22:NO)、処理を終了する(S23)。
【0073】
一方、リンクモードである場合(S22:YES)、テレビジョン受像機1の電源がオフにされたことを、レシーバ2に対して通知する(S24)。
【0074】
レシーバ2では、テレビジョン受像機1の電源がオフされたことを受信すると、レシーバ側CPU31は、レシーバ2の電源がオンであるか否かを判別し(S25)、電源がオフである場合(S25:NO)、レシーバ2の電源がオフであることを、テレビジョン受像機1に通知する(S26)。
【0075】
テレビ側CPU20は、レシーバ2の電源がオフであることを受信すると、リンクモードを解除する(S29)。
【0076】
また、電源がオンである場合(S25:YES)、リンクモードであるか否かを判別し(S27)、リンクモードでない場合(S27:NO)、テレビジョン受像機1側が誤認識しているとして、リンクモードでないことをテレビジョン受像機1に通知する(S28)。
【0077】
テレビ側CPU20は、リンクモードでないことを受信すると、リンクモードを解除する(S29)。
【0078】
ステップS27において、リンクモードである場合(S27:YES)、リンクモードを解除し(S30)、したがって、テレビジョン受像機1とレシーバ2とがリンク解除状態となり(S31)、リンク解除状態であることを、テレビジョン受像機1に通知する(S32)。
【0079】
テレビ側CPU20は、リンク解除状態であることを受信すると、リンクモードを解除する(S33)。
【0080】
次いで、レシーバ2の電源をオフすることをテレビジョン受像機1に通知し(S34)、その後、レシーバ2の電源をオフする(S35)。
【0081】
このように、テレビジョン受像機1の電源がオフされたときには、レシーバ2とのリンク確立状態が解除される。また、レシーバ2の電源がオンのとき、その電源が連動してオフにされる。
【0082】
また、上記動作制御によれば、レシーバ2は、リンク確立中であるか否かをテレビジョン受像機1に通知しているので、テレビジョン受像機1では、レシーバ2の状態を把握することができる。
【0083】
次に、テレビジョン受像機1の電源がオンであり、かつレシーバ2の電源がオフの場合に、レシーバ2の電源がオンされたときの動作制御を、図4に示すフローチャートを参照して説明する。なお、この場合、レシーバ2は、図3に示したように、テレビジョン受像機1のオン動作に連動されないものとする。
【0084】
たとえば、ユーザの操作によりレシーバ2の電源がオンされると(S41)、レシーバ側CPU31は、レシーバ2の電源がオンされたことをテレビジョン受像機1に対して通知する(S42)。次いで、切替スイッチ33〜35がテレビジョン受像機1側に設定されているかどうかを判別し(S43)、テレビジョン受像機1側に設定されていない場合(S43:NO)、リンクモードでないことを、テレビジョン受像機1に通知する(S44)。
【0085】
テレビ側CPU20は、レシーバ2からリンクモードでないことを受信すると、リンクモードに移行しない(S45)。
【0086】
一方、ステップS43において、切替スイッチ33〜35がテレビジョン受像機1側に設定されている場合(S43:YES)、リンクモードに移行し(S46)、リンクモードに移行したことをテレビジョン受像機1に対して通知する(S47)。
【0087】
テレビ側CPU20は、レシーバ2からリンクモードに移行したことを受信すると、リンクモードに移行する(S48)。そして、テレビジョン受像機1とレシーバ2とはリンク確立状態となる(S49)。
【0088】
このように、テレビジョン受像機1の電源がオンの場合に、レシーバ2の電源がオンされたときは、切替スイッチ33〜35の設定に応じてリンクモードに移行するか、またはリンクモードを解除されるかが決定される。
【0089】
次に、テレビジョン受像機1の電源がオンの場合に、レシーバ2の電源がオフされたときの動作制御を、図5に示すフローチャートを参照して説明する。
【0090】
たとえば、ユーザの操作によりレシーバ2の電源がオフされると(S51)、レシーバ側CPU31は、リンクモードであるか否かを判別し(S52)、リンクモードである場合(S52:YES)、リンクモードを解除し(S53)、したがって、テレビジョン受像機1とレシーバ2とがリンク解除状態となり(S54)、テレビジョン受像機1に対して、その旨を通知する(S55)。
【0091】
テレビ側CPU20は、レシーバ2からリンク解除状態となったことを受信すると、リンクモードを解除する(S56)。
【0092】
ステップS52においてリンクモードでない場合(S52:NO)、レシーバ2の電源をオフすることをテレビジョン受像機1に通知し(S57)、その後、レシーバ2の電源をオフする(S58)。
【0093】
このように、レシーバ2の電源がオフされたときには、リンクモードを解除するように制御される。
【0094】
次に、レシーバ2の切替スイッチ33〜35を切り替える場合の制御動作について、図6および図7に示すフローチャートを参照して説明する。切替スイッチ33〜35は、レシーバ2自体の制御によって切り替えられる場合と、テレビジョン受像機1による要求によって切り替えられる場合とがある。
【0095】
レシーバ2自体の制御によって切り替えられる場合では、図6に示すように、レシーバ側CPU31は、切替スイッチ33〜35をいずれかの接続に切り替えると(S61)、次いで、切替スイッチ33〜35がテレビジョン受像機1側に設定されているかどうかを判別する(S62)。テレビジョン受像機1側に設定されていない場合(S62:NO)、リンクモードに移行せず(または、リンクモードを解除し)(S63)、したがって、テレビジョン受像機1とレシーバ2とはリンク解除状態となり(S64)、リンク解除状態であることを、テレビジョン受像機1に通知する(S65)。
【0096】
テレビ側CPU20は、レシーバ2からリンク解除状態となったことを受信すると、リンクモードを解除する(または、リンクモードに移行しない)(S66)。
【0097】
一方、切替スイッチ33〜35がテレビジョン受像機1側に設定されている場合(S62:YES)、リンクモードに移行し(S67)、リンクモードに移行したことをテレビジョン受像機1に対して通知する(S68)。
【0098】
テレビ側CPU20は、レシーバ2からリンクモードとなったことを受信すると、リンクモードに移行する(S69)。したがって、テレビジョン受像機1とレシーバ2とはリンク確立状態となる(S70)。
【0099】
また、テレビジョン受像機1による要求によって、レシーバ2の切替スイッチ33〜35を切り替える場合では、図7に示すように、テレビジョン受像機1は、レシーバ2に対して、切替スイッチ33〜35の切替要求を送ると(S71)、レシーバ側CPU31は、レシーバ2の電源がオンであるか否かを判別し(S72)、電源がオフである場合(S72:NO)、レシーバ2の電源がオフであることを、テレビジョン受像機1に通知する(S73)。
【0100】
テレビ側CPU20は、レシーバ2の電源がオフであること受信すると、リンクモードには移行しない(S74)。
【0101】
また、ステップS72において、電源がオンである場合(S72:YES)、レシーバ側CPU31は、自己の切替スイッチ33〜35がテレビジョン受像機1側に設定されているかどうかを判別し(S75)、テレビジョン受像機1側に設定されていない場合(S75:NO)、切替スイッチ33〜35をテレビジョン受像機1側に設定し(S76)、リンクモードに移行し(S77)、リンクモードに移行したことをテレビジョン受像機1に対して通知する(S78)。また、テレビジョン受像機1側に設定されている場合も(S75:YES)、リンクモードに移行し(S77)、リンクモードであることをテレビジョン受像機1に対して通知する(S78)。
【0102】
テレビ側CPU20は、リンクモードであることをレシーバ2から受信すると、リンクモードに移行する(S79)。したがって、テレビジョン受像機1とレシーバ2とはリンク確立状態となる(S80)。
【0103】
次に、テレビジョン受像機1およびレシーバ2における音量調整および消音制御について、図8に示すフローチャートを参照して説明する。
【0104】
テレビジョン受像機1のテレビ側CPU20は、ユーザのリモコンによる操作によって、音量調整が行われると(S81)、リンクモードであるか否かを判別する(S82)。リンクモードでない場合(S82:NO)、テレビジョン受像機1自体の音量調整が行われる(S83)。
【0105】
一方、リンクモードである場合(S82:YES)、レシーバ2に対して音量調整を行う旨を通知し(S84)、たとえば図9および図10に示すようなOSD表示を行う(S85)。
【0106】
レシーバ側CPU31は、テレビジョン受像機1から音量調整を行う旨の通知がされると、レシーバ2の電源がオンであるか否かを判別し(S86)、電源がオフである場合(S86:NO)、レシーバ2の電源がオフであることを、テレビジョン受像機1に通知する(S87)。
【0107】
テレビ側CPU20は、レシーバ2の電源がオフであること受信すると、リンクモードを解除する(S90)。
【0108】
レシーバ側CPU31は、電源がオンである場合(S86:YES)、リンクモードであるか否かを判別し(S88)、リンクモードでない場合(S88:NO)、テレビジョン受像機1側が誤認識しているとして、リンクモードでないことをテレビジョン受像機1に通知する(S89)。
【0109】
テレビ側CPU20は、リンクモードでないこと受信すると、リンクモードを解除する(S90)。
【0110】
また、レシーバ側CPU31は、ステップS88において、リンクモードである場合(S88:YES)、ミュート(消音制御)がオンされているか否かを判別し(S91)、ミュートがオンされている場合(S91:YES)、ミュートを解除するように実行する(S92)。
【0111】
その後、テレビジョン受像機1から送られた制御信号に基づいて、音量調整を行う(S93)。
【0112】
このように、テレビジョン受像機1のリモコン装置4によって音量調整が行われる場合、リンクが確立していないときは、テレビジョン受像機1単独で音量調整が行われ、リンクが確立されかつレシーバ2側の電源がオンのときは、レシーバ2における音量調整が行われる。なお、上記では、テレビジョン受像機1のリモコン装置4からの音量調整について説明したが、レシーバ2の図示しないリモコン装置からテレビジョン受像機1の音量が調整されるようにしてもよい。
【0113】
次に、テレビジョン受像機1およびレシーバ2における消音(ミュート)制御について、図11に示すフローチャートを参照して説明する。
【0114】
テレビジョン受像機1のテレビ側CPU20は、ユーザのリモコンによる操作によって、ミュート調整が行われると(T1)、リンクモードであるか否かを判別する(T2)。リンクモードでない場合(T2:NO)、テレビジョン受像機1自体のミュート調整が行われる(T3)。
【0115】
一方、リンクモードである場合(T2:YES)、レシーバ2に対してミュート調整を行う旨を通知する(T4)。この場合、たとえば図12に示すようなOSD表示を行うようにしてもよい。
【0116】
レシーバ側CPU31は、テレビジョン受像機1からミュート調整を行う旨の通知がされると、レシーバ2の電源がオンであるか否かを判別し(T5)、電源がオフである場合(T5:NO)、レシーバ2の電源がオフであることを、テレビジョン受像機1に通知する(T6)。
【0117】
テレビ側CPU20は、レシーバ2の電源がオフであること受信すると、リンクモードを解除する(T9)。
【0118】
レシーバ側CPU31は、電源がオンである場合(T5:YES)、リンクモードであるか否かを判別し(T7)、リンクモードでない場合(T7:NO)、テレビジョン受像機1側が誤認識しているとして、リンクモードでないことをテレビジョン受像機1に通知する(T8)。
【0119】
テレビ側CPU20は、リンク解除状態であることを受信すると、リンクモードを解除する(S9)。
【0120】
また、レシーバ側CPU31は、ステップT7において、リンクモードである場合(T7:YES)、ミュート(消音制御)制御を行う(T10)。次いで、テレビ側CPU20に対して、ミュート制御されていることを通知する(T11)。
【0121】
テレビ側CPU20は、ミュート制御されていることを通知されると、ミュート状態(たとえばオン、オフ)をブラウン管11に表示させる(T12)。
【0122】
このように、テレビジョン受像機1のリモコン装置4によってミュート調整が行われる場合、リンクが確立していないときは、テレビジョン受像機1単独でミュート調整が行われ、リンクが確立されかつレシーバ2側の電源がオンのときは、レシーバ2においてミュート調整が行われる。
【0123】
もちろん、この発明の範囲は上述した実施の形態に限定されるものではない。たとえば、上記実施形態では、主にリモコン装置4の操作による制御について説明したが、レシーバ2に接続されたリモコン装置による操作によって、上記した音量調整や消音制御を行うようにしてもよい。
【0124】
また、レシーバ2は、テレビジョン受像機1とのリンク確立が可能か否かを設定可能とすることができる。すなわち、入力端子39および40が、たとえば、テレビ用、CD用、CDR用またはMD用等に設定できるようになっている場合、入力端子がテレビ用に設定されているときのみ、リンク確立することができる。図13は、この動作を、レシーバの電源をオンにした場合を例にして示したものである。ステップS50を追加したこと以外については、図4のフローチャートと同じであるので説明を省略する。ステップS50において、入力端子39および40がテレビ用に設定されているかを判断する。テレビ用であれば、S46へと進み、テレビ以外であればS44へと進む。
【0125】
また、レシーバ2は、リンク確立状態において、一部の制御についてテレビジョン受像機1とリンク動作をさせないようにしてもよい。すなわち、リンク確立状態において、一部の制御について、テレビジョン受像機1からの制御信号を無視するようにしてもよい。たとえば、電源のオン、オフのみリンク動作させないようにしてもよいし、音量調整のみリンク動作させないようにしてもよい。
【0126】
たとえば、レシーバ2において、テレビジョン受像機1とリンク確立状態であり、かつCDプレーヤとMDプレーヤとが接続されて録音が行われている場合(この場合、スイッチ34,35以外にも切替スイッチが存在する)、テレビジョン受像機1とリンク動作されて、たとえば、電源がオフされると、録音動作が行われなくなる。そのため、録音動作が行われている際には、テレビジョン受像機1からの電源をオフするための信号を無視するようにする。図14は、この動作を示すフローチャートであり、ステップS36〜S40を追加したこと以外は、図3のフローチャートと同じであるので、説明を省略する。S36において、電源をオフしても問題ないかどうかを判断する。問題がなければ、S30へと進む。録音中等により問題があれば、リンクモードを解除し(S37)、リンク解除状態となり(S38)、その旨をテレビジョン受像機1に通知し(S39)、テレビジョン受像機1がリンクモードを解除し、レシーバ2の電源をオフすることなく終了する。
【0127】
また、リンク確立中である場合、レシーバ2のリモコン装置による操作によって、レシーバ2のチューナからの音声信号をテレビジョン受像機1の一対のスピーカ15R,15Lから出力させるようにしてもよく、その場合、音量調整や消音制御等が行われるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る音響システムが適用されるブロック構成図である。
【図2】テレビジョン受像機およびレシーバにおける動作制御を示すフローチャートである。
【図3】テレビジョン受像機およびレシーバにおける動作制御を示すフローチャートである。
【図4】テレビジョン受像機およびレシーバにおける動作制御を示すフローチャートである。
【図5】テレビジョン受像機およびレシーバにおける動作制御を示すフローチャートである。
【図6】テレビジョン受像機およびレシーバにおける動作制御を示すフローチャートである。
【図7】テレビジョン受像機およびレシーバにおける動作制御を示すフローチャートである。
【図8】テレビジョン受像機およびレシーバにおける動作制御を示すフローチャートである。
【図9】テレビジョン受像機における表示画面の一例を示す図である。
【図10】テレビジョン受像機における表示画面の一例を示す図である。
【図11】テレビジョン受像機およびレシーバにおける動作制御を示すフローチャートである。
【図12】テレビジョン受像機における表示画面の一例を示す図である。
【図13】テレビジョン受像機およびレシーバにおける動作制御を示すフローチャートである。
【図14】テレビジョン受像機およびレシーバにおける動作制御を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 テレビジョン受像機
2 レシーバ
3 スピーカシステム
4 リモコン装置
12 OCD重畳回路
15R,15L スピーカ(テレビジョン受像機の)
17 音声処理回路(テレビジョン受像機の)
20 テレビ側CPU
31 レシーバ側CPU
32 音声処理回路(レシーバの)
33 映像切替スイッチ
34 アナログ切替スイッチ
35 ディジタル切替スイッチ
【特許請求の範囲】
【請求項1】第1音響装置と、この第1音響装置から入力される音声信号を音声出力手段から出力するか否かを切り替える切替手段を備える第2音響装置とによって構成される音響システムであって、
前記切替手段の設定状態の情報を前記第2音響装置から前記第1音響装置に通知し、この情報に基づき、前記第1音響装置において前記第2音響装置とのリンク状態を識別することを特徴とする、音響システム。
【請求項2】前記第1音響装置は、
前記切替手段が前記第1音響装置からの音声信号を前記音声出力手段に出力するように設定されている場合、前記第2音響装置とのリンク状態が確立されていると識別し、
前記切替手段が前記第1音響装置からの音声信号を前記音声出力手段に出力するように設定されていない場合、前記第2音響装置とのリンク状態が解除されていると識別する、請求項1に記載の音響システム。
【請求項3】前記第1音響装置は、
前記第2音響装置とのリンク状態が確立されていると識別した場合、前記音声出力手段と異なる他の音声出力手段への音声出力を切断する、請求項1または2に記載の音響システム。
【請求項4】前記第1音響装置は、映像信号を外部から受信して表示するためのテレビジョン受像機である、請求項1ないし3のいずれかに記載の音響システム。
【請求項5】前記第2音響装置は、前記音声出力手段に音声信号を供給するためのアンプ装置である、請求項1ないし4のいずれかに記載の音響システム。
【請求項6】前記音声出力手段は、サラウンド用の複数のスピーカである、請求項1ないし5のいずれかに記載の音響システム。
【請求項7】外部から入力された音声信号を増幅部を介して外部の音声出力手段に出力するか否かを切り替える切替手段を有するアンプ装置に接続されるテレビジョン受像機であって、
前記切替手段の設定状態の情報に基づいて前記アンプ装置とのリンク状態を識別する識別手段を備えることを特徴とする、テレビジョン受像機。
【請求項8】前記切替手段が外部から入力された音声信号を増幅部を介して外部の前記音声出力手段に出力するように設定されている場合、前記識別手段によって前記アンプ装置とのリンク状態が確立されていると識別し、
前記切替手段が外部から入力された音声信号を増幅部を介して外部の前記音声出力手段に出力するように設定されていない場合、前記識別手段によって前記アンプ装置とのリンク状態が解除されていると識別する、請求項7に記載のテレビジョン受像機。
【請求項9】前記識別手段によって前記アンプ装置とのリンク状態が確立されていると識別した場合、前記音声出力手段と異なる他の音声出力手段への音声出力を切断する切断手段を備える、請求項7または8に記載のテレビジョン受像機。
【請求項10】テレビジョン受像機から入力される音声信号を増幅部を介して音声出力手段から出力するか否かを切り替える切替手段を備えるアンプ装置であって、
前記切替手段の設定状態の情報に基づいて自己とのリンク状態を識別する前記テレビジョン受像機に対して、前記設定状態の情報を通知する通知手段を備えることを特徴とする、アンプ装置。
【請求項11】音声信号を処理する第1の音声処理手段と、この第1の音声処理手段を制御する第1の制御手段と、音声信号を出力する音声信号出力手段とを備える第1音響装置と、
前記音声出力手段から出力される音声信号を含み入力される音声信号を選択する選択手段と、この選択手段で選択された音声信号を処理する第2の音声処理手段と、前記選択手段および前記第2の音声処理手段を制御して動作状態を設定する第2の制御手段とを備える第2音響装置と、
前記第1および第2の制御手段を連結して前記第2音響装置の動作状態に基づいて前記第1音響装置と前記第2音響装置とのリンク状態を決定する手段とを具備したことを特徴とする、音響システム。
【請求項12】前記選択手段の設定に基づいて、前記第1音響装置と前記第2音響装置とのリンク状態が決定される、請求項11に記載の音響システム。
【請求項13】前記選択手段が前記第1音響装置から入力される音声信号を選択する場合に、前記第1音響装置と前記第2音響装置とがリンク確立状態となり、
前記選択手段が前記第1音響装置から入力される音声信号を選択しない場合に、前記第1音響装置と前記第2音響装置とがリンク解除状態となる、請求項12に記載の音響システム。
【請求項14】前記第1音響装置と前記第2音響装置とがリンク確立状態である場合に、前記第1の制御手段が、前記第1音響装置から音声が再生されないよう制御する、請求項13に記載の音響システム。
【請求項15】前記第1音響装置に音量を制御する旨の命令が与えられた場合に、
前記第1音響装置と前記第2音響装置とがリンク確立状態であれば、前記第2の音声処理手段において音量が制御され、
前記第1音響装置と前記第2音響装置とがリンク解除状態であれば、前記第1の音声処理手段において音量が制御される、請求項13または14に記載の音響システム。
【請求項16】音声信号を得る音声入力手段と、前記音声信号を処理する音声処理手段と、この音声処理手段で処理された音声信号を音声として出力する音声信号出力手段と、前記音声信号を外部機器に出力する音声信号出力手段と、前記音声処理手段および前記音声出力手段を制御する制御手段と、前記制御手段を外部機器と連結する連結手段とを備え、
さらに前記制御手段が前記外部機器から前記連結手段を介して供給される、前記外部機器が前記音声信号出力手段からの音声信号を選択していることを示す情報に基づいて前記音声信号の出力を制御するものであることを特徴とするテレビジョン受像機。
【請求項17】前記音声信号出力手段からの音声信号が前記外部機器で選択される場合に、前記外部機器とリンク確立状態となり、
前記音声信号出力手段からの音声信号が前記外部機器で選択されない場合にリンク解除状態となる、請求項16に記載のテレビジョン受像機。
【請求項18】前記外部機器とリンク確立状態である場合に、前記制御手段が、前記音声出力手段から音声を出力しないように制御するものである、請求項17に記載のテレビジョン受像機。
【請求項19】前記制御手段から前記音声信号処理手段に音量を制御する旨の命令が与えられた場合に、
前記外部機器とリンク確立状態であれば、前記連結手段を介して前記外部機器に音量を制御するよう通知を行い、
前記外部機器とリンク解除状態であれば、前記音声出力手段から出力される音量を制御するものである、請求項17または18に記載のテレビジョン受像機。
【請求項20】外部から入力される音声信号を選択する選択手段と、この選択手段から与えられた音声信号の音量を制御する第2の音声処理手段と、前記選択手段と前記第2の音声処理手段とを制御する第2の制御手段とを備え、
音声信号の音量を制御する第1の音声処理手段と、この第1の音声処理手段を制御する第1の制御手段とを備えるテレビジョン受像機とリンク確立が可能であり、
前記選択手段の設定に基づいて、前記テレビジョン受像機とのリンク状態が決定されることを特徴とする、アンプ装置。
【請求項21】前記選択手段が前記テレビジョン受像機から入力される音声信号を選択する場合に、前記テレビジョン受像機とリンク確立状態となり、
前記選択手段が前記テレビジョン受像機から入力される音声信号を選択しない場合に、前記テレビジョン受像機とリンク解除状態となる、請求項20に記載のアンプ装置。
【請求項22】前記テレビジョン受像機に音量を制御する旨の命令が与えられた場合に、
前記テレビジョン受像機とリンク確立状態であれば、前記テレビジョン受像機からの通知にしたがい、前記第2の音声処理手段において音量を制御する、請求項21に記載のアンプ装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば音声信号を異なる形態で外部に出力するテレビジョン受像機とアンプ装置とによって構成される音響システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ユーザの周囲に、複数のスピーカを配置し、ユーザに臨場感のある音場を提供することのできるホームシアターシステムが普及している。ホームシアターシステムは、その一例として、テレビジョン受像機と複数の外付けスピーカを接続したレシーバ(チューナが内蔵されていない場合、「アンプ」と呼称されることもある。)とによって構成される。
【0003】
このようなホームシアターシステムでは、テレビジョン受像機およびレシーバにそれぞれリモコン装置が備えられ、テレビジョン受像機およびレシーバは、これらのリモコン装置によってそれぞれ独立して操作される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、たとえば、テレビジョン受像機において地上波のテレビ番組を視聴した後、外付けスピーカを用いてホームシアターシステムを利用しようとした場合、一旦テレビジョン受像機のリモコン装置によってテレビジョン受像機の内蔵スピーカからの出力がオフになるよう操作し、その後、レシーバのリモコン装置を用いて外付けスピーカから出力される音量の調整等を設定操作する必要があり、操作が面倒であった。
【0005】
そこで、このような面倒な操作を解消するために、たとえば特許第2995029号公報および特開平10−79896号公報には、内蔵スピーカと外付けスピーカとを切替え可能なテレビジョン受像機が提案されている。しかし、前者の公報におけるテレビジョン受像機では、外付けスピーカから出力される音量の調整をすることができず、使い勝手が悪いといった問題点がある。また、後者の公報におけるテレビジョン受像機では、音声信号は、各機器における音声処理回路を通過するため、その調整が困難であるといった問題点がある。
【0006】
【発明の開示】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、たとえばテレビジョン受像機とレシーバとをリンクさせて、それらの機器の操作性の向上を図ることができる音響システムを提供することを、その課題とする。
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
【0008】
本発明の第1の側面によって提供される音響システムは、第1音響装置と、この第1音響装置から入力される音声信号を音声出力手段から出力するか否かを切り替える切替手段を備える第2音響装置とによって構成される音響システムであって、前記切替手段の設定状態の情報を前記第2音響装置から前記第1音響装置に通知し、この情報に基づき、前記第1音響装置において前記第2音響装置とのリンク状態を識別することを特徴としている。
【0009】
好ましい実施の形態によれば、前記第1音響装置は、前記切替手段が前記第1音響装置からの音声信号を前記音声出力手段に出力するように設定されている場合、前記第2音響装置とのリンク状態が確立されていると識別し、前記切替手段が前記第1音響装置からの音声信号を前記音声出力手段に出力するように設定されていない場合、前記第2音響装置とのリンク状態が解除されていると識別する。
【0010】
他の好ましい実施の形態によれば、前記第1音響装置は、前記第2音響装置とのリンク状態が確立されていると識別した場合、前記音声出力手段と異なる他の音声出力手段への音声出力を切断する。
【0011】
他の好ましい実施の形態によれば、前記第1音響装置は、映像信号を外部から受信して表示するためのテレビジョン受像機である。
【0012】
他の好ましい実施の形態によれば、前記第2音響装置は、前記音声出力手段に音声信号を供給するためのアンプ装置である。
【0013】
他の好ましい実施の形態によれば、前記音声出力手段は、サラウンド用の複数のスピーカである。
【0014】
本発明の第2の側面によって提供されるテレビジョン受像機は、外部から入力された音声信号を増幅部を介して外部の音声出力手段に出力するか否かを切り替える切替手段を有するアンプ装置に接続されるテレビジョン受像機であって、前記切替手段の設定状態の情報に基づいて前記アンプ装置とのリンク状態を識別する識別手段を備えることを特徴としている。
【0015】
好ましい実施の形態によれば、前記切替手段が外部から入力された音声信号を増幅部を介して外部の前記音声出力手段に出力するように設定されている場合、前記識別手段によって前記アンプ装置とのリンク状態が確立されていると識別し、前記切替手段が外部から入力された音声信号を増幅部を介して外部の前記音声出力手段に出力するように設定されていない場合、前記識別手段によって前記アンプ装置とのリンク状態が解除されていると識別する。
【0016】
他の好ましい実施の形態によれば、前記識別手段によって前記アンプ装置とのリンク状態が確立されていると識別した場合、前記音声出力手段と異なる他の音声出力手段への音声出力を切断する切断手段を備える。
【0017】
本発明の第3の側面によって提供されるアンプ装置は、テレビジョン受像機から入力される音声信号を増幅部を介して音声出力手段から出力するか否かを切り替える切替手段を備えるアンプ装置であって、前記切替手段の設定状態の情報に基づいて自己とのリンク状態を識別する前記テレビジョン受像機に対して、前記設定状態の情報を通知する通知手段を備えることを特徴としている。
【0018】
上記の構成によれば、第2音響装置(たとえばアンプ装置)における切替手段の状態を、第1音響装置(たとえばテレビジョン受像機)が把握することにより、リンク状態を識別することができる。そのため、テレビジョン受像機とアンプ装置とがリンク確立状態とされれば、たとえばテレビジョン受像機のリモコン装置を用いて、アンプ装置に接続された音声出力手段から出力される音声の音量調整や消音制御を容易に行うことができるので、操作性の向上を図ることができる。
【0019】
本発明の第4の側面によって提供される音響システムは、音声信号を処理する第1の音声処理手段と、この第1の音声処理手段を制御する第1の制御手段と、音声信号を出力する音声信号出力手段とを備える第1音響装置と、前記音声出力手段から出力される音声信号を含み入力される音声信号を選択する選択手段と、この選択手段で選択された音声信号を処理する第2の音声処理手段と、前記選択手段および前記第2の音声処理手段を制御して動作状態を設定する第2の制御手段とを備える第2音響装置と、前記第1および第2の制御手段を連結して前記第2音響装置の動作状態に基づいて前記第1音響装置と前記第2音響装置とのリンク状態を決定する手段とを具備したことを特徴としている。
【0020】
好ましい実施の形態によれば、前記選択手段の設定に基づいて、前記第1音響装置と前記第2音響装置とのリンク状態が決定される。
【0021】
他の好ましい実施の形態によれば、前記選択手段が前記第1音響装置から入力される音声信号を選択する場合に、前記第1音響装置と前記第2音響装置とがリンク確立状態となり、前記選択手段が前記第1音響装置から入力される音声信号を選択しない場合に、前記第1音響装置と前記第2音響装置とがリンク解除状態となる。
【0022】
他の好ましい実施の形態によれば、前記第1音響装置と前記第2音響装置とがリンク確立状態である場合に、前記第1の制御手段が、前記第1音響装置から音声が再生されないよう制御する。
【0023】
他の好ましい実施の形態によれば、前記第1音響装置に音量を制御する旨の命令が与えられた場合に、前記第1音響装置と前記第2音響装置とがリンク確立状態であれば、前記第2の音声処理手段において音量が制御され、前記第1音響装置と前記第2音響装置とがリンク解除状態であれば、前記第1の音声処理手段において音量が制御される。
【0024】
本発明の第5の側面によって提供されるテレビジョン受像機は、音声信号を得る音声入力手段と、前記音声信号を処理する音声処理手段と、この音声処理手段で処理された音声信号を音声として出力する音声信号出力手段と、前記音声信号を外部機器に出力する音声信号出力手段と、前記音声処理手段および前記音声出力手段を制御する制御手段と、前記制御手段を外部機器と連結する連結手段とを備え、さらに前記制御手段が前記外部機器から前記連結手段を介して供給される、前記外部機器が前記音声信号出力手段からの音声信号を選択していることを示す情報に基づいて前記音声信号の出力を制御するものであることを特徴としている。
【0025】
好ましい実施の形態によれば、前記音声信号出力手段からの音声信号が前記外部機器で選択される場合に、前記外部機器とリンク確立状態となり、前記音声信号出力手段からの音声信号が前記外部機器で選択されない場合にリンク解除状態となる。
【0026】
他の好ましい実施の形態によれば、前記外部機器とリンク確立状態である場合に、前記制御手段が、前記音声出力手段から音声を出力しないように制御するものである。
【0027】
他の好ましい実施の形態によれば、前記制御手段から前記音声信号処理手段に音量を制御する旨の命令が与えられた場合に、前記外部機器とリンク確立状態であれば、前記連結手段を介して前記外部機器に音量を制御するよう通知を行い、前記外部機器とリンク解除状態であれば、前記音声出力手段から出力される音量を制御するものである。
【0028】
本発明の第6の側面によって提供されるアンプ装置は、外部から入力される音声信号を選択する選択手段と、この選択手段から与えられた音声信号の音量を制御する第2の音声処理手段と、前記選択手段と前記第2の音声処理手段とを制御する第2の制御手段とを備え、音声信号の音量を制御する第1の音声処理手段と、この第1の音声処理手段を制御する第1の制御手段とを備えるテレビジョン受像機とリンク確立が可能であり、前記選択手段の設定に基づいて、前記テレビジョン受像機とのリンク状態が決定されることを特徴としている。
【0029】
好ましい実施の形態によれば、前記選択手段が前記テレビジョン受像機から入力される音声信号を選択する場合に、前記テレビジョン受像機とリンク確立状態となり、前記選択手段が前記テレビジョン受像機から入力される音声信号を選択しない場合に、前記テレビジョン受像機とリンク解除状態となる。
【0030】
他の好ましい実施の形態によれば、前記テレビジョン受像機に音量を制御する旨の命令が与えられた場合に、前記テレビジョン受像機とリンク確立状態であれば、前記テレビジョン受像機からの通知にしたがい、前記第2の音声処理手段において音量を制御する。
【0031】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
【0033】
図1は、本発明に係る音響システムの一例を示すブロック構成図である。この音響システムは、リモコン装置4が接続可能とされたテレビジョン受像機1と、レシーバ2と、レシーバ2に接続された複数のスピーカからなるスピーカシステム3とを備えて構成されている。なお、レシーバ2は、図示しないチューナが搭載されていない状態で「アンプ」と呼称される場合もある。
【0034】
テレビジョン受像機1は、外部から映像信号を受信して表示するためのものであり、画像を表示するブラウン管11と、ブラウン管11に接続されたOSD(on screen display)重畳回路12と、OSD重畳回路12に接続された映像処理回路13と、映像処理回路13に接続された映像切替スイッチ14と、音声を出力するための一対のスピーカ15R,15Lと、これら一対のスピーカ15R,15Lに接続された第1および第2スイッチ16A,16Bと、これら第2スイッチ16A,16Bに接続された第1の音声処理手段(たとえば、音声処理回路)17と、音声処理回路17に接続された音声切替スイッチ18と、チューナ回路19と、第1の制御手段(たとえば、テレビ側CPU)20と、第1外部入力端子21と、第2外部入力端子22と、ディジタル出力端子23と、アナログ出力端子24と、制御信号用入出力端子25と、リモコン受光部26とを備えて構成されている。
【0035】
第1外部入力端子21は、たとえばビデオレコーダ等の接続用端子として用いられ、映像端子および音声端子を有している。これらの各端子は、映像切替スイッチ14および音声切替スイッチ18の第1入力端子14a,18aにそれぞれ接続されている。
【0036】
第2外部入力端子22は、たとえばゲーム機等の接続用端子として用いられ、映像端子および音声端子を有している。これらの各端子は、映像切替スイッチ14および音声切替スイッチ18の第2入力端子14b,18bにそれぞれ接続されている。
【0037】
映像切替スイッチ14および音声切替スイッチ18の第3入力端子14c,18cには、チューナ回路19が接続されており、チューナ回路19から映像信号および音声信号が入力される。
【0038】
映像切替スイッチ14および音声切替スイッチ18の各出力端子14d,18dには、映像処理回路13および音声処理回路17がそれぞれ接続されている。すなわち、映像切替スイッチ14は、第1外部入力端子21、第2外部入力端子22およびチューナ回路19からの映像信号を切り替えて映像処理回路13に出力する。一方、音声切替スイッチ18は、第1外部入力端子21、第2外部入力端子22およびチューナ回路19からの音声信号を切り替えて音声処理回路17に出力する。映像切替スイッチ14および音声切替スイッチ18は、テレビ側CPU20からの指令信号によって連動して切り替えられる。
【0039】
映像処理回路13は、映像切替スイッチ14から供給された映像信号をブラウン管11に表示させるための映像信号に変換するためのものであり、テレビ側CPU20によって制御される。
【0040】
OSD重畳回路12は、映像処理回路13から出力された映像信号に動作案内表示(たとえば音量調整中である旨の表示)を重畳させるものである。
【0041】
音声処理回路17は、音声切替スイッチ18から供給された音声信号を、右用スピーカ15Rおよび左用スピーカ15Lからそれぞれ出力させるために、増幅処理および音量の制御を行うものであり、テレビ側CPU20によって制御される。
【0042】
第1および第2スイッチ16A,16Bは、音声処理回路17と一対のスピーカ15R,15Lとの間にそれぞれ介装され、音声処理回路17から出力された音声信号を一対のスピーカ15R,15Lに出力するか否かをテレビ側CPU20からの指令信号により切り替える。
【0043】
チューナ回路19は、各テレビ局から送られる電波信号を受信するためのものであり、受信された映像信号は映像切替スイッチ14に出力され、受信されたアナログ信号としての音声信号は、音声切替スイッチ18に出力される。この音声信号は、アナログ出力端子24を介してレシーバ2に向けて出力される。また、チューナ回路19は、ディジタル信号としての音声信号を出力し、この音声信号は、ディジタル出力端子23を介してレシーバ2に向けて出力される。
【0044】
テレビ側CPU20は、テレビジョン受像機1の全体制御を司るものであり、図示しないROMおよびRAM等のメモリを有している。テレビ側CPU20は、たとえばROMに記憶されている実行プログラムに基づいて各回路の制御を行う。テレビ側CPU20は、制御信号用入出力端子25を介してレシーバ2と制御信号のやり取りを行う。
【0045】
リモコン受光部26は、リモコン装置4からの信号を受光するものであり、受光した光信号を電気信号に変換してテレビ側CPU20に伝達する。
【0046】
一方、レシーバ2は、第2の制御手段(たとえば、レシーバ側CPU)31と、第2の音声処理手段(たとえば、音声処理回路)32と、映像信号を切り替えるための映像切替スイッチ33と、選択手段(たとえば、アナログの音声信号を切り替えるためのアナログ切替スイッチ34および/またはディジタルの音声信号を切り替えるためのディジタル切替スイッチ35)と、第3外部入力端子36と、第4外部入力端子37と、映像外部出力端子38と、ディジタル入力端子39と、アナログ入力端子40と、映像入力端子41と、制御信号用入出力端子42とを備えている。
【0047】
第3外部入力端子36は、たとえばDVD(digital versatile disc)プレーヤ等の接続用端子として用いられ、映像端子、アナログの音声端子、およびディジタルの音声端子を有している。これらの各端子は、映像切替スイッチ33、アナログ切替スイッチ34およびディジタル切替スイッチ35の各第2入力端子33b,34b,35bに接続されている。
【0048】
第4外部入力端子37は、たとえばビデオデッキ等の接続用端子として用いられ、映像端子、アナログの音声端子、およびディジタルの音声端子を有している。これらの各端子は、映像切替スイッチ33、アナログ切替スイッチ34およびディジタル切替スイッチ35の各第3入力端子33c,34c,35cに接続されている。
【0049】
映像切替スイッチ33は、映像信号を切り替えるためのものであり、テレビジョン受像機1からアナログ入力端子41を介して第1入力端子33aに送られる映像信号、第3外部入力端子36から入力される映像信号、および第4外部入力端子37から入力される映像信号を切替え、出力端子33dを介して映像外部出力端子38から出力させる。
【0050】
アナログ切替スイッチ34は、アナログの音声信号を切り替えるためのものであり、テレビジョン受像機1からアナログ入力端子40を介して第1入力端子34aに送られるアナログの音声信号、第3外部入力端子36から入力される音声信号、および第4外部入力端子37から入力される音声信号を切替え、出力端子34dから音声処理回路32に出力させる。
【0051】
ディジタル切替スイッチ35は、ディジタルの音声信号を切り替えるためのものであり、テレビジョン受像機1からディジタル入力端子39を介して第1入力端子35aに送られるディジタルの音声信号、第3外部入力端子36から入力される音声信号、および第4外部入力端子37から入力される音声信号を切替え、出力端子35dから音声処理回路32に出力させる。
【0052】
これら映像切替スイッチ33、アナログ切替スイッチ34、およびディジタル切替スイッチ35は、レシーバ側CPU31によって連動して切替えられる。
【0053】
レシーバ側CPU31は、レシーバ2の全体制御を司るものであり、図示しないROMおよびRAM等のメモリを有している。レシーバ側CPU31は、たとえばROMに記憶されている実行プログラムに基づいて各回路の制御を行う。レシーバ側CPU31は、制御信号用入出力端子42を介してテレビジョン受像機1と制御信号のやり取りを行う。
【0054】
音声処理回路32は、アナログ切替スイッチ34の出力端子34dから供給された音声信号またはディジタル切替スイッチ35の出力端子35dから供給された音声信号を、増幅処理および音量の制御を行い、かつスピーカシステム3の各スピーカ(後述)に出力させるための音声信号に変換するものであり、レシーバ側CPU31によって制御される。
【0055】
スピーカシステム3は、いわゆる5.1チャンネルのサラウンドシステムを構築するために構成されており、ユーザのほぼ正面に配置され重低音を出力するウーファ46と、ユーザの正面右側に配置される右前用スピーカ47と、ユーザの正面に配置される中央前用スピーカ48と、ユーザの正面左側に配置される左前用スピーカ49と、ユーザの背面右側に配置される右後用スピーカ50と、ユーザの背面左側に配置される左後用スピーカ51とを備えている。
【0056】
ユーザは、これらのスピーカ46〜51によって囲まれるような位置において、サラウンドシステムの音場効果を得ることができる。
【0057】
上記構成における本実施形態の特徴は、レシーバ2の設定状態に基づいて、テレビジョン受像機1とレシーバ2との「リンク状態」が設定される点にある。レシーバ2の設定状態とは、たとえば、電源の状態、テレビジョン受像機1との接続状態、選択手段の設定状態、入力端子の設定状態(入力端子がTV用になっているか)等を含む。好ましくは、アナログ切替スイッチ34、およびディジタル切替スイッチ35の設定状態に基づいて、「リンク状態」が設定される。「リンク状態」とは、テレビジョン受像機1とレシーバ2とがリンクして動作される「リンク確立状態」、およびテレビジョン受像機1とレシーバ2とがそれぞれ独立して動作される「リンク解除状態」とをいう。「リンク確立状態」は、テレビジョン受像機1とレシーバ2との両方が「リンクモード」(すなわち、リンク確立準備が整った旨のフラグが立った状態)に移行した場合に設定される。「リンク解除状態」は、テレビジョン受像機1およびレシーバ2のうち少なくとも一方が、「リンクモード」を解除した場合に設定される。
【0058】
次に、上記音響システムにおけるテレビジョン受像機1とレシーバ2との動作制御について、図2〜図8、図11に示すフローチャートを参照して説明する。なお、図2〜図8、図11において、点線で囲まれた部分は、テレビジョン受像機1における動作処理、実線で囲まれた部分は、レシーバ2における動作処理とする。また、以下の説明においては、テレビジョン受像機1およびレシーバ2は、主電源が切られていないスタンバイ状態(テレビ側CPU20,レシーバ側CPU31は動作中)にあることとし、電源のオン、オフという表現は、スタンバイ状態から実際に動作可能になった状態あるいはその逆の状態をいうこととする。
【0059】
まず、テレビジョン受像機1の電源がオフの場合における、テレビジョン受像機1およびレシーバ2の制御動作について、図2に示すフローチャートを参照して説明する。
【0060】
まず、ユーザによるリモコン装置4の操作により、テレビジョン受像機1の電源がオフからオンにされた場合(S1)、テレビ側CPU20は、レシーバ側CPU31に対して、テレビジョン受像機1の電源がオンされたことを通知する(S2)。
【0061】
レシーバ2では、テレビジョン受像機1で電源がオンされた旨を受信すると、自己の電源がオンであるか否かを判別し(S3)、電源がオンである場合(S3:YES)、レシーバ2の電源もオンであることを、テレビジョン受像機1に対して通知する(S4)。
【0062】
次いで、レシーバ側CPU31は、自己の切替スイッチ33〜35がテレビジョン受像機1側に設定されているかどうかを判別し(S5)、図1に示したように、テレビジョン受像機1側に設定されている場合(S5:YES)、リンクモードに移行する(S12)。すなわち、リンク確立準備が整った旨のフラグが立てられる。そして、リンクモードに移行したことをテレビジョン受像機1に対して通知する(S13)。
【0063】
テレビ側CPU20は、リンクモードに移行したことをレシーバ2から受信すると、リンクモードに移行する(S14)。すなわち、リンク確立準備が整った旨のフラグが立てられる。そのため、テレビジョン受像機1とレシーバ2とは、リンク確立状態となる(S15)。すなわち、テレビジョン受像機1のリモコン装置4による操作によって、テレビジョン受像機1とレシーバ2とが連携して動作される。具体的には、一対のスピーカ15R,15Lから音声信号を出力させないために、第1および第2スイッチ16A,16Bを図1に示す側とは反対側に設定する。これにより、リモコン装置4による操作によって、テレビジョン受像機1から音声信号がレシーバ2に出力され、スピーカシステム3からその音声信号が出力される。
【0064】
一方、ステップS5において、自己の切替スイッチ33〜35がテレビジョン受像機1側に設定されていない場合(S5:NO)、たとえば各切替スイッチ33〜35が第3外部入力端子36または第4外部入力端子37に設定されている場合、リンクモードでないことをテレビジョン受像機1に対して通知する(S6)。
【0065】
テレビ側CPU20は、リンクモードでないことをレシーバ2から受信すると、リンクモードに移行しない(S7)。すなわち、テレビジョン受像機1とレシーバ2とはリンク解除状態であり、第1および第2スイッチ16A,16Bを図1に示す側に設定し、一対のスピーカ15R,15Lから音声信号を出力させるようにする。この場合、テレビジョン受像機1およびレシーバ2は、後述する音量調整や消音制御等がそれぞれ単独で動作可能な状態となる。
【0066】
また、ステップS3において、レシーバ2の電源がオフの場合(S3:NO)、レシーバ2は、自己の電源をオンし(S8)、レシーバ2の電源をオンしたことを、テレビジョン受像機1に対して通知する(S9)。
【0067】
次いで、レシーバ側CPU31は、自己の切替スイッチ33〜35がテレビジョン受像機1側に設定されているかどうかを判別する(S10)。テレビジョン受像機1側に設定されていない場合(S10:NO)、切替スイッチ33〜35をテレビジョン受像機1側に設定し(S11)、リンクモードに移行し(S12)、リンクモードに移行したことをテレビジョン受像機1に対して通知する(S13)。また、テレビジョン受像機1側に設定されている場合も(S10:YES)、リンクモードに移行し(S12)、リンクモードに移行したことをテレビジョン受像機1に対して通知する(S13)。
【0068】
テレビ側CPU20は、リンクモードに移行したことをレシーバ2から受信すると、リンクモードに移行する(S14)。これにより、テレビジョン受像機1とレシーバ2とは、リンク確立状態となり(S15)、連携して動作される状態となる。
【0069】
このように、テレビジョン受像機1の電源がオンされた場合、レシーバ2の電源がオンのとき、切替スイッチ33〜35の状態によってリンク確立状態かあるいはリンク解除状態かが決定される。一方、レシーバ2の電源がオフのときは、自動的に電源がオンされ、リンク確立状態となる。
【0070】
また、上記動作制御によれば、レシーバ2は、電源のオンをテレビジョン受像機1に通知しているので、テレビジョン受像機1では、レシーバ2の状態を把握することができる。
【0071】
次に、テレビジョン受像機1の電源がオンからオフにされた場合を、図3に示すフローチャートを参照して説明する。
【0072】
ユーザのリモコン装置4による操作によって、テレビジョン受像機1の電源がオフにされた場合(S21)、テレビ側CPU20は、リンクモードであるか否かを判別し(S22)、リンクモードでない場合(S22:NO)、処理を終了する(S23)。
【0073】
一方、リンクモードである場合(S22:YES)、テレビジョン受像機1の電源がオフにされたことを、レシーバ2に対して通知する(S24)。
【0074】
レシーバ2では、テレビジョン受像機1の電源がオフされたことを受信すると、レシーバ側CPU31は、レシーバ2の電源がオンであるか否かを判別し(S25)、電源がオフである場合(S25:NO)、レシーバ2の電源がオフであることを、テレビジョン受像機1に通知する(S26)。
【0075】
テレビ側CPU20は、レシーバ2の電源がオフであることを受信すると、リンクモードを解除する(S29)。
【0076】
また、電源がオンである場合(S25:YES)、リンクモードであるか否かを判別し(S27)、リンクモードでない場合(S27:NO)、テレビジョン受像機1側が誤認識しているとして、リンクモードでないことをテレビジョン受像機1に通知する(S28)。
【0077】
テレビ側CPU20は、リンクモードでないことを受信すると、リンクモードを解除する(S29)。
【0078】
ステップS27において、リンクモードである場合(S27:YES)、リンクモードを解除し(S30)、したがって、テレビジョン受像機1とレシーバ2とがリンク解除状態となり(S31)、リンク解除状態であることを、テレビジョン受像機1に通知する(S32)。
【0079】
テレビ側CPU20は、リンク解除状態であることを受信すると、リンクモードを解除する(S33)。
【0080】
次いで、レシーバ2の電源をオフすることをテレビジョン受像機1に通知し(S34)、その後、レシーバ2の電源をオフする(S35)。
【0081】
このように、テレビジョン受像機1の電源がオフされたときには、レシーバ2とのリンク確立状態が解除される。また、レシーバ2の電源がオンのとき、その電源が連動してオフにされる。
【0082】
また、上記動作制御によれば、レシーバ2は、リンク確立中であるか否かをテレビジョン受像機1に通知しているので、テレビジョン受像機1では、レシーバ2の状態を把握することができる。
【0083】
次に、テレビジョン受像機1の電源がオンであり、かつレシーバ2の電源がオフの場合に、レシーバ2の電源がオンされたときの動作制御を、図4に示すフローチャートを参照して説明する。なお、この場合、レシーバ2は、図3に示したように、テレビジョン受像機1のオン動作に連動されないものとする。
【0084】
たとえば、ユーザの操作によりレシーバ2の電源がオンされると(S41)、レシーバ側CPU31は、レシーバ2の電源がオンされたことをテレビジョン受像機1に対して通知する(S42)。次いで、切替スイッチ33〜35がテレビジョン受像機1側に設定されているかどうかを判別し(S43)、テレビジョン受像機1側に設定されていない場合(S43:NO)、リンクモードでないことを、テレビジョン受像機1に通知する(S44)。
【0085】
テレビ側CPU20は、レシーバ2からリンクモードでないことを受信すると、リンクモードに移行しない(S45)。
【0086】
一方、ステップS43において、切替スイッチ33〜35がテレビジョン受像機1側に設定されている場合(S43:YES)、リンクモードに移行し(S46)、リンクモードに移行したことをテレビジョン受像機1に対して通知する(S47)。
【0087】
テレビ側CPU20は、レシーバ2からリンクモードに移行したことを受信すると、リンクモードに移行する(S48)。そして、テレビジョン受像機1とレシーバ2とはリンク確立状態となる(S49)。
【0088】
このように、テレビジョン受像機1の電源がオンの場合に、レシーバ2の電源がオンされたときは、切替スイッチ33〜35の設定に応じてリンクモードに移行するか、またはリンクモードを解除されるかが決定される。
【0089】
次に、テレビジョン受像機1の電源がオンの場合に、レシーバ2の電源がオフされたときの動作制御を、図5に示すフローチャートを参照して説明する。
【0090】
たとえば、ユーザの操作によりレシーバ2の電源がオフされると(S51)、レシーバ側CPU31は、リンクモードであるか否かを判別し(S52)、リンクモードである場合(S52:YES)、リンクモードを解除し(S53)、したがって、テレビジョン受像機1とレシーバ2とがリンク解除状態となり(S54)、テレビジョン受像機1に対して、その旨を通知する(S55)。
【0091】
テレビ側CPU20は、レシーバ2からリンク解除状態となったことを受信すると、リンクモードを解除する(S56)。
【0092】
ステップS52においてリンクモードでない場合(S52:NO)、レシーバ2の電源をオフすることをテレビジョン受像機1に通知し(S57)、その後、レシーバ2の電源をオフする(S58)。
【0093】
このように、レシーバ2の電源がオフされたときには、リンクモードを解除するように制御される。
【0094】
次に、レシーバ2の切替スイッチ33〜35を切り替える場合の制御動作について、図6および図7に示すフローチャートを参照して説明する。切替スイッチ33〜35は、レシーバ2自体の制御によって切り替えられる場合と、テレビジョン受像機1による要求によって切り替えられる場合とがある。
【0095】
レシーバ2自体の制御によって切り替えられる場合では、図6に示すように、レシーバ側CPU31は、切替スイッチ33〜35をいずれかの接続に切り替えると(S61)、次いで、切替スイッチ33〜35がテレビジョン受像機1側に設定されているかどうかを判別する(S62)。テレビジョン受像機1側に設定されていない場合(S62:NO)、リンクモードに移行せず(または、リンクモードを解除し)(S63)、したがって、テレビジョン受像機1とレシーバ2とはリンク解除状態となり(S64)、リンク解除状態であることを、テレビジョン受像機1に通知する(S65)。
【0096】
テレビ側CPU20は、レシーバ2からリンク解除状態となったことを受信すると、リンクモードを解除する(または、リンクモードに移行しない)(S66)。
【0097】
一方、切替スイッチ33〜35がテレビジョン受像機1側に設定されている場合(S62:YES)、リンクモードに移行し(S67)、リンクモードに移行したことをテレビジョン受像機1に対して通知する(S68)。
【0098】
テレビ側CPU20は、レシーバ2からリンクモードとなったことを受信すると、リンクモードに移行する(S69)。したがって、テレビジョン受像機1とレシーバ2とはリンク確立状態となる(S70)。
【0099】
また、テレビジョン受像機1による要求によって、レシーバ2の切替スイッチ33〜35を切り替える場合では、図7に示すように、テレビジョン受像機1は、レシーバ2に対して、切替スイッチ33〜35の切替要求を送ると(S71)、レシーバ側CPU31は、レシーバ2の電源がオンであるか否かを判別し(S72)、電源がオフである場合(S72:NO)、レシーバ2の電源がオフであることを、テレビジョン受像機1に通知する(S73)。
【0100】
テレビ側CPU20は、レシーバ2の電源がオフであること受信すると、リンクモードには移行しない(S74)。
【0101】
また、ステップS72において、電源がオンである場合(S72:YES)、レシーバ側CPU31は、自己の切替スイッチ33〜35がテレビジョン受像機1側に設定されているかどうかを判別し(S75)、テレビジョン受像機1側に設定されていない場合(S75:NO)、切替スイッチ33〜35をテレビジョン受像機1側に設定し(S76)、リンクモードに移行し(S77)、リンクモードに移行したことをテレビジョン受像機1に対して通知する(S78)。また、テレビジョン受像機1側に設定されている場合も(S75:YES)、リンクモードに移行し(S77)、リンクモードであることをテレビジョン受像機1に対して通知する(S78)。
【0102】
テレビ側CPU20は、リンクモードであることをレシーバ2から受信すると、リンクモードに移行する(S79)。したがって、テレビジョン受像機1とレシーバ2とはリンク確立状態となる(S80)。
【0103】
次に、テレビジョン受像機1およびレシーバ2における音量調整および消音制御について、図8に示すフローチャートを参照して説明する。
【0104】
テレビジョン受像機1のテレビ側CPU20は、ユーザのリモコンによる操作によって、音量調整が行われると(S81)、リンクモードであるか否かを判別する(S82)。リンクモードでない場合(S82:NO)、テレビジョン受像機1自体の音量調整が行われる(S83)。
【0105】
一方、リンクモードである場合(S82:YES)、レシーバ2に対して音量調整を行う旨を通知し(S84)、たとえば図9および図10に示すようなOSD表示を行う(S85)。
【0106】
レシーバ側CPU31は、テレビジョン受像機1から音量調整を行う旨の通知がされると、レシーバ2の電源がオンであるか否かを判別し(S86)、電源がオフである場合(S86:NO)、レシーバ2の電源がオフであることを、テレビジョン受像機1に通知する(S87)。
【0107】
テレビ側CPU20は、レシーバ2の電源がオフであること受信すると、リンクモードを解除する(S90)。
【0108】
レシーバ側CPU31は、電源がオンである場合(S86:YES)、リンクモードであるか否かを判別し(S88)、リンクモードでない場合(S88:NO)、テレビジョン受像機1側が誤認識しているとして、リンクモードでないことをテレビジョン受像機1に通知する(S89)。
【0109】
テレビ側CPU20は、リンクモードでないこと受信すると、リンクモードを解除する(S90)。
【0110】
また、レシーバ側CPU31は、ステップS88において、リンクモードである場合(S88:YES)、ミュート(消音制御)がオンされているか否かを判別し(S91)、ミュートがオンされている場合(S91:YES)、ミュートを解除するように実行する(S92)。
【0111】
その後、テレビジョン受像機1から送られた制御信号に基づいて、音量調整を行う(S93)。
【0112】
このように、テレビジョン受像機1のリモコン装置4によって音量調整が行われる場合、リンクが確立していないときは、テレビジョン受像機1単独で音量調整が行われ、リンクが確立されかつレシーバ2側の電源がオンのときは、レシーバ2における音量調整が行われる。なお、上記では、テレビジョン受像機1のリモコン装置4からの音量調整について説明したが、レシーバ2の図示しないリモコン装置からテレビジョン受像機1の音量が調整されるようにしてもよい。
【0113】
次に、テレビジョン受像機1およびレシーバ2における消音(ミュート)制御について、図11に示すフローチャートを参照して説明する。
【0114】
テレビジョン受像機1のテレビ側CPU20は、ユーザのリモコンによる操作によって、ミュート調整が行われると(T1)、リンクモードであるか否かを判別する(T2)。リンクモードでない場合(T2:NO)、テレビジョン受像機1自体のミュート調整が行われる(T3)。
【0115】
一方、リンクモードである場合(T2:YES)、レシーバ2に対してミュート調整を行う旨を通知する(T4)。この場合、たとえば図12に示すようなOSD表示を行うようにしてもよい。
【0116】
レシーバ側CPU31は、テレビジョン受像機1からミュート調整を行う旨の通知がされると、レシーバ2の電源がオンであるか否かを判別し(T5)、電源がオフである場合(T5:NO)、レシーバ2の電源がオフであることを、テレビジョン受像機1に通知する(T6)。
【0117】
テレビ側CPU20は、レシーバ2の電源がオフであること受信すると、リンクモードを解除する(T9)。
【0118】
レシーバ側CPU31は、電源がオンである場合(T5:YES)、リンクモードであるか否かを判別し(T7)、リンクモードでない場合(T7:NO)、テレビジョン受像機1側が誤認識しているとして、リンクモードでないことをテレビジョン受像機1に通知する(T8)。
【0119】
テレビ側CPU20は、リンク解除状態であることを受信すると、リンクモードを解除する(S9)。
【0120】
また、レシーバ側CPU31は、ステップT7において、リンクモードである場合(T7:YES)、ミュート(消音制御)制御を行う(T10)。次いで、テレビ側CPU20に対して、ミュート制御されていることを通知する(T11)。
【0121】
テレビ側CPU20は、ミュート制御されていることを通知されると、ミュート状態(たとえばオン、オフ)をブラウン管11に表示させる(T12)。
【0122】
このように、テレビジョン受像機1のリモコン装置4によってミュート調整が行われる場合、リンクが確立していないときは、テレビジョン受像機1単独でミュート調整が行われ、リンクが確立されかつレシーバ2側の電源がオンのときは、レシーバ2においてミュート調整が行われる。
【0123】
もちろん、この発明の範囲は上述した実施の形態に限定されるものではない。たとえば、上記実施形態では、主にリモコン装置4の操作による制御について説明したが、レシーバ2に接続されたリモコン装置による操作によって、上記した音量調整や消音制御を行うようにしてもよい。
【0124】
また、レシーバ2は、テレビジョン受像機1とのリンク確立が可能か否かを設定可能とすることができる。すなわち、入力端子39および40が、たとえば、テレビ用、CD用、CDR用またはMD用等に設定できるようになっている場合、入力端子がテレビ用に設定されているときのみ、リンク確立することができる。図13は、この動作を、レシーバの電源をオンにした場合を例にして示したものである。ステップS50を追加したこと以外については、図4のフローチャートと同じであるので説明を省略する。ステップS50において、入力端子39および40がテレビ用に設定されているかを判断する。テレビ用であれば、S46へと進み、テレビ以外であればS44へと進む。
【0125】
また、レシーバ2は、リンク確立状態において、一部の制御についてテレビジョン受像機1とリンク動作をさせないようにしてもよい。すなわち、リンク確立状態において、一部の制御について、テレビジョン受像機1からの制御信号を無視するようにしてもよい。たとえば、電源のオン、オフのみリンク動作させないようにしてもよいし、音量調整のみリンク動作させないようにしてもよい。
【0126】
たとえば、レシーバ2において、テレビジョン受像機1とリンク確立状態であり、かつCDプレーヤとMDプレーヤとが接続されて録音が行われている場合(この場合、スイッチ34,35以外にも切替スイッチが存在する)、テレビジョン受像機1とリンク動作されて、たとえば、電源がオフされると、録音動作が行われなくなる。そのため、録音動作が行われている際には、テレビジョン受像機1からの電源をオフするための信号を無視するようにする。図14は、この動作を示すフローチャートであり、ステップS36〜S40を追加したこと以外は、図3のフローチャートと同じであるので、説明を省略する。S36において、電源をオフしても問題ないかどうかを判断する。問題がなければ、S30へと進む。録音中等により問題があれば、リンクモードを解除し(S37)、リンク解除状態となり(S38)、その旨をテレビジョン受像機1に通知し(S39)、テレビジョン受像機1がリンクモードを解除し、レシーバ2の電源をオフすることなく終了する。
【0127】
また、リンク確立中である場合、レシーバ2のリモコン装置による操作によって、レシーバ2のチューナからの音声信号をテレビジョン受像機1の一対のスピーカ15R,15Lから出力させるようにしてもよく、その場合、音量調整や消音制御等が行われるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る音響システムが適用されるブロック構成図である。
【図2】テレビジョン受像機およびレシーバにおける動作制御を示すフローチャートである。
【図3】テレビジョン受像機およびレシーバにおける動作制御を示すフローチャートである。
【図4】テレビジョン受像機およびレシーバにおける動作制御を示すフローチャートである。
【図5】テレビジョン受像機およびレシーバにおける動作制御を示すフローチャートである。
【図6】テレビジョン受像機およびレシーバにおける動作制御を示すフローチャートである。
【図7】テレビジョン受像機およびレシーバにおける動作制御を示すフローチャートである。
【図8】テレビジョン受像機およびレシーバにおける動作制御を示すフローチャートである。
【図9】テレビジョン受像機における表示画面の一例を示す図である。
【図10】テレビジョン受像機における表示画面の一例を示す図である。
【図11】テレビジョン受像機およびレシーバにおける動作制御を示すフローチャートである。
【図12】テレビジョン受像機における表示画面の一例を示す図である。
【図13】テレビジョン受像機およびレシーバにおける動作制御を示すフローチャートである。
【図14】テレビジョン受像機およびレシーバにおける動作制御を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 テレビジョン受像機
2 レシーバ
3 スピーカシステム
4 リモコン装置
12 OCD重畳回路
15R,15L スピーカ(テレビジョン受像機の)
17 音声処理回路(テレビジョン受像機の)
20 テレビ側CPU
31 レシーバ側CPU
32 音声処理回路(レシーバの)
33 映像切替スイッチ
34 アナログ切替スイッチ
35 ディジタル切替スイッチ
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