JP2003294280A - 空気調節装置 - Google Patents

空気調節装置

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JP2003294280A
JP2003294280A JP2002097877A JP2002097877A JP2003294280A JP 2003294280 A JP2003294280 A JP 2003294280A JP 2002097877 A JP2002097877 A JP 2002097877A JP 2002097877 A JP2002097877 A JP 2002097877A JP 2003294280 A JP2003294280 A JP 2003294280A
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Tsutomu Awata
努 粟田
Jun Nishikori
純 錦古里
Ikuya Idota
育哉 井戸田
Satoshi Takahashi
諭史 高橋
Mamoru Morikawa
守 守川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イオン発生装置から発生したイオンを利用し
てトイレ内を快適にする空気調節装置を提供する。 【解決手段】イオン発生装置を備え、プラスイオンとマ
イナスイオンを発生する殺菌運転モードと、マイナスイ
オンを多く発生するリラクゼーション運転モードとの2
通りの運転モード、あるいはオゾンによる脱臭運転モー
ドを付加した3通りの運転モードと、人の有無を検知す
る人体センサーとの組合わせにより、人が居るときはリ
ラクゼーション運転モードに、人が居ないときは脱臭運
転あるいは殺菌運転モードに切換え、トイレ等の室内の
使用実態に合わせてイオン発生装置の運転を制御して、
使用者にとって快適な環境を作り出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気中にイオンを
発生させるイオン発生装置を備えた空気調節装置に関す
るものである。ここで、「空気調節装置」とは、空気の
物性を変化させて所望の雰囲気をつくり出す機器全般を
いい、例えば、空気調和機、空気清浄機、除湿機、加湿
機、ファンヒータのみならず、トイレ用設備機器も挙げ
ることができる。また、イオン発生装置単体でも空気調
節装置の概念に含まれる。
【0002】
【従来の技術】上記空気調節装置において、例えば、ト
イレ用設備機器では、オゾンにより臭気を分解消去する
オゾン脱臭機能を備えたものが知られている。この種の
トイレ用設備機器は、一般に、ファンによって便槽から
ダクト内へ臭気を吸引し、ダクト内のオゾナイザ放電器
で空気中の酸素をオゾンに変換し、その下流のオゾン分
解触媒により、悪臭成分を吸着し、オゾンを分解して放
出するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなオゾン脱臭
装置は、トイレ用設備機器だけでなく、他の空気調節装
置、例えば、空気清浄機などでも広く利用されている。
このオゾン脱臭装置に関しては、特開平5−11690
6号公報に開示されている。
【0004】また、特開平9−195359号公報に
は、オゾナイザ放電器では、オゾンだけでなく、マイナ
ス及びプラスの空気イオンが生成することも記載されて
いる。
【0005】さらに、イオン発生装置に交流電圧を印加
することにより、マイナスイオンとプラスイオンを交互
に発生させたり、マイナスイオンを多く発生させたりし
て制御する空気清浄機も商品化されている。
【0006】このように、トイレにオゾンやマイナスイ
オンやプラスイオンを発生させて、脱臭を行ったり、殺
菌を行ったり、さらにはマイナスイオンを多く発生させ
る技術は開示されているものの、トイレの使用状態に応
じて、つまり人の有無によってイオン発生状態を変化さ
せ、快適な使用環境を作る技術は全く開示されておら
ず、その出現が望まれているところである。
【0007】本発明は、上記に鑑み、イオン発生装置か
ら発生したイオンを利用してトイレ内を快適にする空気
調節装置の提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る空気調節装置は、プラスイオンとマイ
ナスイオンを発生するイオン発生装置と、室内の人の有
無を検知する人体センサーと、人体センサーからの信号
に基づいて、前記イオン発生装置を、プラスイオンとマ
イナスイオンを発生する殺菌運転モードと、少なくとも
マイナスイオンを発生するリラクゼーション運転モード
とに切換え制御するモード切換え制御手段とを備えるこ
とを特徴としている。
【0009】この構成によると、人の有無により殺菌運
転モードとリラクゼーション運転モードとに切換制御で
きるので、使用環境に応じた快適な空間を形成すること
ができる。
【0010】前記モード切換え制御手段は、人の存在を
判断したときにリラクゼーション運転モードに、人の不
存在を判断したときに殺菌モード運転に切換え制御する
ことができる。
【0011】この構成によると、特に、使用者のリラク
ゼーション効果が高まり、リフレッシュすることができ
る。
【0012】また、前記モード切換え制御手段は、人の
不存在を判断したときに、リラクゼーション運転モード
から前記殺菌運転モードに切換え、前記殺菌運転モード
を一定時間連続する連続運転を行い、それ以後は間欠運
転を実行することができる。
【0013】この構成によると、連続運転後の間欠運転
により、適正なイオン量を供給することができる。
【0014】また、前記モード切換え制御手段は、殺菌
運転モードの実行中に、人の存在を判断したときは、リ
ラクゼーション運転モードに切換え、前記人の不存在を
判断したときは、殺菌運転モードの連続運転又は間欠運
転を再開することができる。
【0015】さらに、前記モード切換え制御手段は、殺
菌運転モードにおける間欠運転中に、人の存在を判断し
たときは、リラクゼーション運転モードに切換え、人の
不存在を判断したときは、リラクゼーション運転モード
終了後に殺菌運転モードにおける間欠運転を再開するよ
うにしてもよい。
【0016】さらに、本発明では、プラスイオン、マイ
ナスイオン、オゾンを発生するイオン発生装置と、室内
の人の有無を検知する人体センサーと、人体センサーか
らの信号に基づいて、イオン発生装置を、プラスイオン
とマイナスイオンを発生する殺菌運転モードと、少なく
ともマイナスイオンを発生するリラクゼーション運転モ
ードと、オゾンを発生する脱臭運転モードとに切換え可
能に制御するモード切換え制御手段とを備えることを特
徴とする空気調節装置も提供することができる。
【0017】この構成によると、殺菌運転モード、リラ
クゼーション運転モード、さらには脱臭運転モードの3
通りの運転モードと人体センサーとの組合わせにより、
より快適な使用環境を実現することができる。
【0018】前記モード切換え制御手段は、人の存在を
判断したときはリラクゼーション運転モードに、人の不
存在を判断したときは、脱臭運転モード又は殺菌運転モ
ードに切換制御することができる。
【0019】また、臭気を検出する臭気センサーを備
え、前記モード切換え制御手段は、脱臭運転モードで臭
気センサーから得られた臭気値が予め設定された第一の
設定値(A)よりも小さくなったときに、脱臭運転モー
ドから殺菌運転モードに切換制御するようにすれば、段
階的に脱臭運転と殺菌運転とを実現することができる。
【0020】さらに、臭気を検出する臭気センサーを備
え、前記モード切換え制御手段は、殺菌運転モードの実
行中に、臭気センサーから得られた臭気値が前記第一の
設定値(A)よりも小さい第二の設定値(B)以下にな
ったときに、イオン発生装置の運転を停止することがで
きる。
【0021】さらにまた、前記モード切換え制御手段
は、脱臭運転モードの後に、殺菌運転モードに切換え制
御することもできる。
【0022】なお、これらの運転モードを実現する空間
は特に限定されるものではないが、室内がトイレ室であ
り、該トイレ室に前記イオン発生装置を設けた構成が好
適である。
【0023】また、前記イオン発生装置や人体センサー
はトイレ用設備機器に付設するのが好適である。
【0024】さらに、人体センサーは、人の有無を検知
する光センサー、便座への離着座を検出して人の有無を
検知する着座センサー、便蓋の開閉を検出して人の有無
を検知する蓋センサーのいずれかであってもよい。
【0025】
【発明の実施の形態】<第一の実施形態>以下、本発明
の第一実施形態であるトイレ用設備機器について添付図
面に参照して具体的に説明する。図1は本発明の実施形
態であるトイレ用設備機器としての便器一体型温水洗浄
便座の全体を示す側面図である。
【0026】図1に示すように、トイレ用設備機器A
は、陶器製の便器本体1と、局部洗浄機構及び便器洗浄
機構を有する便座・便蓋装置2とを備えている。
【0027】便器本体1は、排泄物を受ける上面開放の
ボール部4と、その背面部に位置する装置取付部5とか
ら構成され、ボール部4の底部に取り付けられたジェッ
トノズルからの洗浄水噴出圧を利用して、排泄物をボー
ル部4の排出口(図示略)から外部に排出するようにな
っている。
【0028】便座・便蓋装置2は、装置取付部5に設置
され上面カバー6によって覆われる装置本体(図示略)
と、後端部が装置本体に回動自在に取り付けられボール
部4の開口上面の周縁部に離着座する便座7と、装置本
体に開閉自在に取り付けられ便座7の上側でボール部4
の開口を覆う便蓋8とを備えている。
【0029】装置本体には、主要部品が上面カバー6に
よって覆われた臀部を温水洗浄するノズルや弁等から構
成される局部洗浄機構(図示略)と、ボール部の底部や
リム部に洗浄水を噴射するノズルや弁から構成される便
器洗浄機構とを備えている。また、局部洗浄機構には温
風乾燥ファンなどを付設してもよい。
【0030】さらに、便器本体1の背面には背面カバー
9が設けられ、この背面カバー9に覆われてイオン発生
装置10が設けられている。このイオン発生装置10
は、上面カバー6の側面に形成された空気吹出口11か
らイオンを側方に放出するためのファン14と、ファン
14の下流側に配置されたイオン発生部15とを備えて
いる。
【0031】図2はトイレ用設備機器のイオン発生装置
10の取付概略断面構成図、図3はイオン発生部15の
概略図を示す。このイオン発生装置10は、ダクト13
内に矢印で示す空気の流れ方向に沿って上流側から順に
ファン14、イオン発生部15が配置された構成となっ
ている。ファン14により矢印aで示すように空気がダ
クト13の吸込口12から吸入され、イオン発生部15
を通過して矢印bで示すようにダクトの吹出口12から
放出される。イオン発生部15では、空気中にイオンを
放出し、吹出口12から矢印bで示す外方に放出するこ
とにより、トイレ室内に浮遊する細菌の除去やマイナス
イオンによるリラクゼーション効果を得ることができ
る。
【0032】図4はイオン発生部15の斜視図、図5は
図4のイオン素子31の斜視図である。イオン発生部1
5は、イオンを発生するイオン素子31と、イオン素子
31を駆動する交流高電圧駆動回路32と、イオン素子
31と交流高電圧駆動回路32を樹脂製ケース33に装
着し覆われている。
【0033】イオン素子31は、図5及び図6に示すよ
うに、セラミックの誘電体35の内部に誘導電極37
と、誘電体35を介して誘導電極37と対向する放電電
極36とを備えており、放電電極36の表面は薄い保護
層38で被覆されている。
【0034】交流高電圧駆動回路32からは、図6に示
すような交流高電圧を誘導電極37に印加され、放電電
極36の周縁部分に位置する保護層38の表面に沿面放
電が発生する。この放電により、プラスイオンとマイナ
スイオンを略同イオン量を発生する殺菌運転モードや、
プラスイオンに比べマイナスイオンの割合を多く発生す
るリラクゼーション運転モードを選択することができ、
2通りの運転モードを形成することができる。
【0035】ここで、リラクゼーション運転モードへの
切換え制御は、交流電圧から正電圧をカットして負電位
の脈流電圧を形成してイオン発生素子31に供給し、マ
イナスイオンをプラスイオンより多く発生することで達
成することができる。
【0036】なお、リラクゼーション運転モードは、プ
ラスイオンに比べマイナスイオンのイオン発生量の割合
を多くする運転であるが、マイナスイオンのみ発生させ
る運転でも構わない。すなわち、リラクゼーション運転
モードとは、少なくともマイナスイオンを発生する運転
である。
【0037】図7はイオン発生装置10を制御する制御
ブロック図である。図7に示すように、マイクロコンピ
ュータからなる制御装置40は、その入力側に人の有無
を検知する人体センサー41、電源スイッチ42、及び
リモートコントロールスイッチ(以下リモコンという)
43を有し、出力側にイオン発生装置10及び表示部4
4を有している。この制御装置40は、イオン発生装置
を殺菌運転モードとリラクゼーション運転モードとに切
換え制御するモード切換え制御手段を備えている。
【0038】制御装置40内部には、電源スイッチ42
及びリモコン43からの信号を判定するスイッチ判定手
段46と、人体センサー41からの信号を判定するセン
サー判定手段47と、これらの判定結果に基づいて交流
高電圧駆動回路32を介してイオン発生装置10を制御
し、また、表示部駆動回路48を介して上面カバー6な
どに設けられた表示部44を制御する制御部49とが設
けられている。図7において符号50は計時手段を示
す。
【0039】人体センサー41は、例えば、上面カバー
6に設置された光センサー(例えば赤外線センサー)で
あるが、これに限るものではなく、便座7の裏面に設置
された感圧センサーからなる着座センサーや、便蓋8の
開閉を検知するマイクロスイッチ等を利用してもよい。
【0040】図8はイオン発生装置の制御フローチャー
トである。この図に基づいてトイレ用設備機器の運転制
御動作を説明する。トイレ用設備機器に装着してイオン
発生装置10は、電源スイッチ42の「入」状態で、リモ
コン43の操作でイオン発生装置10をON状態とすれ
ば、運転を開始し、人体センサー41が人を検知した
ら、リラクゼーション運転モードとなり、また、人がい
なくなればリラクゼーション運転モードから殺菌運転モ
ードに切換えて運転する。
【0041】その制御フローは、まず、制御部49にお
いて、電源スイッチを「入」にして運転をスタートすれ
ば、イオン発生装置10がON状態か否かを判断する
(S101)。イオン発生装置10がOFFのときは、
ONされるまで待機する。
【0042】イオン発生装置10のON/OFFはリモ
コン43で操作され、イオン発生装置10がON状態の
ときは、次の人体センサー41が人の有無を確認するス
テップに移行する(S102)。ステップ103で人が
居ることを確認したならば(S103:YES)、次に
イオン発生装置10をリラクゼーション運転モードとし
(S104)、表示部44に緑色のランプを点灯表示を
する。リラクゼーション運転モードでは、マイナスイオ
ンの発生量を多くするように交流高電圧駆動回路32に
指令が出され、その印加電圧を変更する。
【0043】また、人の有無を判断して(S103)、
人がいないとき、あるいは人が居なくなったときには殺
菌運転モードに切換わる(S105)。殺菌運転モード
では、プラスイオンとマイナスイオンとを略同イオン量
を発生し、空気中の浮遊細菌を除去する。このとき、表
示部44には青色のランプを点灯表示する信号が出力さ
れる。
【0044】リラクゼーション運転モードは、トイレ室
に人がいなくなるまで継続され、比較的多くのマイナス
イオンを発生するので、リフレッシュ効果が期待でき
る。
【0045】一方、殺菌運転モードは、プラスイオンと
マイナスイオンとを略同イオン量を発生する運転モード
であるが、このようにプラスイオンとマイナスイオンと
を発生する場合には、イオン量が増大するので、イオン
量を適正にするために、一定時間(例えば60分)を連
続して行う連続運転と、それ以後の間欠運転とを組合わ
せて実行するようにしている。
【0046】図9はイオン発生装置10の運転を開始し
たときからトイレ室に人がいない場合の運転モードを示
すタイミングチャートである。イオン発生装置10の運
転を開始したときからトイレ室に人がいない場合は、殺
菌運転モードを一定時間のみ連続運転し、その後は間欠
運転に切替わる運転モードとなっている。
【0047】ここで、間欠運転とは、図9に示すよう
に、一定時間(例えば60分)のうち、前半の所定時間
(例えば50分)を停止し、後半の残り時間(例えば1
0分)を駆動する周期を繰り返す運転をいう。
【0048】図10は殺菌運転モード中に人体センサー
41が人を検知したときの運転モードを示すタイミング
チャートである。図10に示すように、殺菌運転モード
中であって、間欠運転を実行しているときに、人体セン
サー41が人を検知した場合、イオン発生装置10で
は、殺菌運転モードからリラクゼーション運転モードに
切替わる。そして、人体センサー41により人が居なく
なったことを検出したときは、リラクゼーション運転モ
ードから殺菌運転モードに切換わる。このモード切換え
後の殺菌運転モードにおいて、図10に示すように間欠
運転を行うシーケンスを実行するか、又は、図11に示
すように、殺菌運転モードをリセットし、最初から一定
時間のみ連続して運転する連続運転モードとその後の間
欠運転モードを実行するシーケンスを実行する。
【0049】このように、イオン発生装置10を人体セ
ンサーからの信号に基づいて、プラスイオンとマイナス
イオンを略同イオン量を発生させる殺菌運転モードと、
マイナスイオンを多く発生させるリラクゼーション運転
モードとに切換え制御することで、トイレ内の浮遊細菌
を除去したり、トイレに人が入ったときにはリラクゼー
ション効果が得られ、快適な環境となる。
【0050】<第二の実施形態>図12は本発明の第二
の実施形態を示すトイレ用設備機器の制御ブロック図で
ある。本実施形態のトイレ用設備機器では、イオン発生
装置10は、プラスイオンとマイナスイオンを発生する
殺菌運転モードと、少なくともマイナスイオンを発生す
るリラクゼーション運転モードと、オゾンを発生する脱
臭運転モードとに切換え可能とされ、また、トイレ用設
備機器には、人体の有無を検知する人体センサー41
と、臭気を検出する臭気センサー51とが設けられたこ
とを特徴としている。
【0051】イオン発生装置10において各運転モード
を達成する手法は、図4〜図6に示すイオン発生部15
の印加するピーク電圧の調整並びに交流高電圧駆動回路
32に供給する負電位の脈流電圧の供給により達成する
ことができる。
【0052】すなわち、図4〜図6に示すイオン発生素
子31に対して正負電圧からなるパルス電圧を印加する
と、電極付近にプラスイオンとマイナスイオンとが夫々
発生することになるが、このときパルス形状を正弦波状
として、正電圧と負電圧のピーク電圧(絶対値)を同程
度になるように供給すれば、ほぼ同じ数のプラスイオン
とマイナスイオンとが得られる。このとき、印加するピ
ーク電圧が低いときには主にプラスイオンとマイナスイ
オンとが発生し、電圧を上げるに従ってオゾンの発生量
が急増する。
【0053】従って、ピーク電圧を調整することによ
り、プラスイオンとマイナスイオンが略同イオン量発生
する殺菌運転モードと、オゾンの発生割合を多くする脱
臭運転モードとを選択制御することができる。また、交
流電圧から正電圧をカットして負電位の脈流電圧を形成
してイオン発生素子31に供給すればマイナスイオンを
プラスイオンより多く発生するリラクゼーション運転モ
ードにすることができる。
【0054】上記運転モードを制御するマイクロコンピ
ュータからなる制御装置40は、主として、その入力側
に人体センサー41と臭気センサー51とが設けられ、
また、出力側には交流高電圧駆動回路32を介してイオ
ン発生装置10が接続され、イオン発生装置10を、殺
菌運転モードと、リラクゼーション運転モードと、脱臭
運転モードとに切換え制御するようになっている。
【0055】制御装置40の内部には、入力側のセンサ
ー41、51からの信号を判定する判定手段53と、運
転時間をカウントする計時手段50と、これらからの信
号によりイオン発生装置10を制御する制御部49が設
けられている。その他の構成は図1〜図11に示す第一
の実施形態と同様な構成である。
【0056】図13はイオン発生装置の運転制御フロー
チャートを示す。図に示すように、運転スタート後、人
体センサー41により人がいるか否かを判断する(S1
10)。人が居るときは、イオン発生装置10を駆動し
てマイナスイオンを多く発生するリラクゼーション運転
モードに切り換わる(S111)。人がいないとき、又
は人が居なくなったときには、脱臭運転モード(S11
2)又は殺菌運転モード(S113)に切換制御され
る。
【0057】これらのモードでは、まず、臭気センサー
51でトイレの臭気を検出する(S114)。臭気セン
サー51から得られた臭気値が予め設定された第一の設
定値(A)以上か否か判断され(S116)、設定値
(A)以上のときにはオゾンを発生する脱臭運転モード
に切り換わる(S112)。
【0058】臭気センサー51では、トイレ内の臭気を
連続して検出し続け、臭気値が第一の設定値(A)未満
になったときには(S116:NO)、脱臭運転モード
から次の運転モードに切換えるために、臭気値が予め設
定した第一の設定値(A)よりも低い第二の設定値
(B)以下か否かを判断する(S117)。この判断で
臭気値が第一の設定値(A)未満で第二の設定値(B)
よりも大きい場合、臭気がまだ残っていると判断してプ
ラスイオンとマイナスイオンとの略同量を発生する殺菌
運転モードに切換えられる(S113)。
【0059】この殺菌運転モード中においては、上記脱
臭運転モード時と同様に臭気センサー51がトイレ内の
臭気を検出し続けており、その臭気値が第二の設定値
(B)以下になったとき、消臭されたものと判断して次
にトイレ内に人が入ってくるまでイオン発生装置10の
運転を停止しておく(S118)。
【0060】これらの脱臭運転中及び殺菌運転中にも人
体センサー41によりトイレ室の人の有無を検知し、人
が入ってきた場合にリラクゼーション運転に切換えられ
る(S110)。
【0061】また、上記実施形態では、脱臭センサー5
1を使用した例を示したが、脱臭センサーを用いること
なく、時間の制御により脱臭運転モードと殺菌運転モー
ドとを切換えるようにしてもよい。
【0062】図14は時間の制御により脱臭運転モード
と殺菌運転モードとを切換える運転制御フローチャート
である。図に示すように、この例では、人体の有無を検
知する人体センサー41を備え、人体センサー41が人
を検知したときはリラクゼーション運転モードに、さら
に、人体センサーが人を検知しなくなったときには、脱
臭運転モードを一定時間継続し、その後は、殺菌運転モ
ードに切換え制御するようになっている。
【0063】すなわち、図14に示すように、運転スタ
ート後、人体センサー41により人がいるか否かを判断
する(S120)。人が居るときは、イオン発生装置1
0を駆動してマイナスイオンを多く発生するリラクゼー
ション運転モードに切換える(S121)。人が居ない
とき、又は人が居なくなったときには、まず、脱臭運転
モードに入り(S122)、人が居るか否かを判断しつ
つ(S123)、居ないときは脱臭運転モードを一定時
間実行する(S124)。この脱臭運転モードで人が居
ることを検出したときには(S123:YES)、リラ
クゼーション運転モードに切換えられる(S121)。
【0064】そして、脱臭運転を一定時間行った後(S
124:YES)は、次に殺菌運転モードに移行する
(S125)。殺菌運転モードでは、人が居るか否かを
判断しつつ(S126)、居ないときは殺菌運転モード
を一定時間実行する(S127)。この殺菌運転モード
において、人が居ることを検出したときには(S12
6:YES)、リラクゼーション運転モードに切換えら
れる(S121)。殺菌運転モードを一定時間実行した
ならば、運転を停止する(S128)。
【0065】<その他の実施形態>なお、本発明は上記
実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で
修正・変更を加えることができるのは勿論である。例え
ば、上記実施形態では、イオン発生装置を付設するトイ
レ用設備機器として便器一体型温水洗浄便座を例示した
が、これに限らず、トイレ用設備機器としては、便器単
体であってもよく、また、便座、暖房便座、若しくは便
座型温水洗浄便座であってもよい。さらに、トイレ用設
備機器は、便器・便座に後付けする暖房装置、小便器自
動洗浄装置、大便器自動洗浄装置、若しくはトイレ室に
設置される音声発生装置であってもよい。
【0066】さらに、空気調節装置としては、上記トイ
レ用設備機器に限らず、空気調和機、空気清浄機、除湿
機、加湿機、あるいはファンヒータのいずれであっても
よい。
【0067】また、イオン発生装置及び人体センサー
は、上記実施形態ではトイレ用設備機器に設置する構成
を例示したが、これに限らず、トイレ室内ならば、いず
れの箇所に設置してもよいことは勿論である。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
イオン発生装置で、殺菌運転モードと、リラクゼーショ
ン運転モードとの2通りの運転モード、あるいはオゾン
による脱臭運転モードを付加した3通りの運転モード
と、人の有無を検知する人体センサーとの組合わせによ
り、トイレ等の室内の使用実態に合わせてイオン発生装
置の運転を制御することができるので、使用者にとって
快適な環境を作り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施形態であるトイレ用設備
機器の全体を示す斜視図
【図2】 図1のイオン発生装置の取付け状態図
【図3】 図2のイオン発生装置の概略図で、(a)は
その正面図、(b)はその側面図
【図4】 図3のイオン発生部の斜視図
【図5】 図4のイオン発生素子の斜視図
【図6】 図5のイオン発生素子とその駆動回路の概略
【図7】 図1の概略制御ブロック図
【図8】 図1の運転制御フローチャート
【図9】 図8のタイミングチャート
【図10】 図9の変形例を示すタイミングチャート
【図11】 図9の変形例を示すタイミングチャート
【図12】 第二の実施形態を示す制御ブロック図
【図13】 図12の運転制御フローチャート
【図14】 図12の変形例を示す制御フローチャート
【符号の説明】
1 便器本体 2 便座・便蓋装置 4 ボール部 5 装置取付部 6 上面カバー 7 便座 8 便蓋 9 背面カバー 10 イオン発生装置 11 空気吹出口 12 吸込口 13 ダクト 14 ファン 15 イオン発生部 31 イオン素子 32 交流高電圧駆動回路 35 誘電体 36 誘導電極 37 放電電極 38 保護層 41 人体センサー 51 臭気センサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B03C 3/68 B03C 3/68 Z E03D 9/04 E03D 9/04 F24F 1/02 F24F 11/02 S 11/02 1/02 381B (72)発明者 粟田 努 愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式 会社イナックス内 (72)発明者 錦古里 純 愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式 会社イナックス内 (72)発明者 井戸田 育哉 愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式 会社イナックス内 (72)発明者 高橋 諭史 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 守川 守 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2D038 BB01 BC01 3L051 BC03 BC10 3L060 AA05 CC11 DD07 EE45 4C080 AA07 BB02 BB05 CC13 HH02 KK02 LL02 MM08 QQ16 4D054 AA20 CA13 EA01 EA20

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラスイオンとマイナスイオンを発生する
    イオン発生装置と、室内の人の有無を検知する人体セン
    サーと、人体センサーからの信号に基づいて、前記イオ
    ン発生装置を、プラスイオンとマイナスイオンを発生す
    る殺菌運転モードと、少なくともマイナスイオンを発生
    するリラクゼーション運転モードとに切換え制御するモ
    ード切換え制御手段とを備えることを特徴とする空気調
    節装置。
  2. 【請求項2】前記モード切換え制御手段は、人の存在を
    判断したときにリラクゼーション運転モードに、人の不
    存在を判断したときに殺菌モード運転に切換え制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の空気調節装置。
  3. 【請求項3】前記モード切換え制御手段は、人の不存在
    を判断したときに、リラクゼーション運転モードから前
    記殺菌運転モードに切換え、前記殺菌運転モードを一定
    時間連続する連続運転を行い、それ以後は間欠運転を実
    行することを特徴とする請求項1又は2に記載の空気調
    節装置。
  4. 【請求項4】前記モード切換え制御手段は、殺菌運転モ
    ードの実行中に、人の存在を判断したときは、リラクゼ
    ーション運転モードに切換え、前記人の不存在を判断し
    たときは、殺菌運転モードの連続運転又は間欠運転を再
    開することを特徴とする請求項3に記載の空気調節装
    置。
  5. 【請求項5】前記モード切換え制御手段は、殺菌運転モ
    ードにおける間欠運転中に、人の存在を判断したとき
    は、リラクゼーション運転モードに切換え、人の不存在
    を判断したときは、リラクゼーション運転モード終了後
    に殺菌運転モードにおける間欠運転を再開することを特
    徴とする請求項3に記載の空気調節装置。
  6. 【請求項6】プラスイオン、マイナスイオン、オゾンを
    発生するイオン発生装置と、室内の人の有無を検知する
    人体センサーと、人体センサーからの信号に基づいて、
    イオン発生装置を、プラスイオンとマイナスイオンを発
    生する殺菌運転モードと、少なくともマイナスイオンを
    発生するリラクゼーション運転モードと、オゾンを発生
    する脱臭運転モードとに切換え可能に制御するモード切
    換え制御手段とを備えることを特徴とする空気調節装
    置。
  7. 【請求項7】前記モード切換え制御手段は、人の存在を
    判断したときはリラクゼーション運転モードに、人の不
    存在を判断したときは、脱臭運転モード又は殺菌運転モ
    ードに切換制御することを特徴とする請求項6に記載の
    空気調節装置。
  8. 【請求項8】臭気を検出する臭気センサーを備え、前記
    モード切換え制御手段は、脱臭運転モードで臭気センサ
    ーから得られた臭気値が予め設定された第一の設定値
    (A)よりも小さくなったときに、脱臭運転モードから
    殺菌運転モードに切換制御することを特徴とする請求項
    6又は7に記載の空気調節装置。
  9. 【請求項9】臭気を検出する臭気センサーを備え、前記
    モード切換え制御手段は、殺菌運転モードの実行中に、
    臭気センサーから得られた臭気値が前記第一の設定値
    (A)よりも小さい第二の設定値(B)以下になったと
    きに、イオン発生装置の運転を停止することを特徴とす
    る請求項8に記載の空気調節装置。
  10. 【請求項10】前記モード切換え制御手段は、脱臭運転
    モードの後に、殺菌運転モードに切換え制御することを
    特徴とする請求項6に記載の空気調節装置。
  11. 【請求項11】室内がトイレ室であり、該トイレ室に前
    記イオン発生装置を設けたことを特徴とする請求項1〜
    10のいずれかに記載の空気調節装置。
  12. 【請求項12】前記イオン発生装置はトイレ用設備機器
    に付設されたことを特徴とする請求項11に記載の空気
    調節装置。
  13. 【請求項13】前記人体センサーがトイレ用設備機器に
    付設されたことを特徴とする請求項11又は12記載の
    空気調節装置。
  14. 【請求項14】人体センサーが、人の有無を検知する光
    センサー、便座への離着座を検出して人の有無を検知す
    る着座センサー、便蓋の開閉を検出して人の有無を検知
    する蓋センサーのいずれかである請求項11、12又は
    13に記載の空気調節装置。
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