JP4526476B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

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Description

本発明は、貯蔵室内の脱臭及び除菌を行う冷蔵庫に関する。
従来の冷蔵庫は特許文献1、2に開示されている。特許文献1に開示される冷蔵庫は放電によりオゾンを発生するオゾン発生装置を備えている。貯蔵室内の空気を循環し、循環経路にオゾンを供給して空気中の臭気成分を分解する。これにより、貯蔵室内を脱臭する。また、特許文献2に開示される冷蔵庫は放電によりプラスイオンとマイナスイオンとを発生するイオン発生装置を備えている。貯蔵室内に送出されるプラスイオン及びマイナスイオンは空気中の浮遊菌を取り囲んで破壊する。これにより、貯蔵室内を除菌する。
特許第2668139号(第2頁−第4頁、第1図) 特開2005−221160号公報(第5頁−第7頁、第2図)
上記従来の冷蔵庫によると、オゾンによる脱臭とイオンによる除菌とを行う場合にオゾン発生装置及びイオン発生装置が必要となる。このため、冷蔵庫の内容積が狭くなり、容積効率が低下する問題があった。
本発明は、容積効率が高く脱臭及び除菌を行うことのできる冷蔵庫を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、送風機と、放電によりイオンを発生するイオン発生装置とを有した脱臭ユニットを貯蔵室内に備え、前記イオン発生装置によって発生したオゾンにより前記貯蔵室内の空気を脱臭する脱臭モードと、前記脱臭モードよりも前記イオン発生装置の放電量を少なくして前記イオン発生装置によって発生したイオンにより前記貯蔵室内を除菌する除菌モードとを設け
前記イオン発生装置により発生したオゾンを分解するオゾン触媒と、前記オゾン触媒を配して前記オゾン触媒を通過した空気を前記貯蔵室に導く第1通路と、前記イオン発生装置と前記オゾン触媒との間で第1通路から分岐した空気を前記貯蔵室に導く第2通路と、前記脱臭モード時に空気の流路を第1通路側にして前記除菌モード時に空気の流路を第2通路側にするように切り替えるダンパとを前記脱臭ユニットに設け、
第1通路を通過した空気は前記貯蔵室の内壁に沿う方向に吐出され、第2通路を通過した空気は前記貯蔵室の中央側に向かって吐出され、
前記脱臭モード及び前記除菌モードの運転中に前記貯蔵室の扉を開いた際に、前記送風機を停止することまたは前記送風機の回転数を下げることを特徴としている。
この構成によると、脱臭モード時には送風機によって貯蔵室内の空気は脱臭ユニット内に取り込まれる。イオン発生装置は放電量が多い状態で駆動され、イオン発生装置により発生するオゾンによって脱臭ユニット内に取り込まれた空気に含まれる硫化水素、メチルアミン等の臭気成分を分解する。臭気成分が分解された空気は脱臭ユニットから送出され、貯蔵室内の脱臭が行われる。脱臭後の空気は有害なオゾンを含み、オゾン触媒によりオゾンを分解した後に脱臭ユニットから送出される。
除菌モード時には送風機によって貯蔵室内の空気は脱臭ユニット内に取り込まれる。イオン発生装置は少ない放電量で駆動され、イオン発生装置により発生するイオンが脱臭ユニット内に取り込まれた空気に含まれて脱臭ユニットから送出される。脱臭ユニットから送出されたイオンは貯蔵室内の浮遊菌を破壊し、除菌が行われる。イオン発生装置の放電量は放電回数や印加電圧により可変することができる。
脱臭モード時には送風機の駆動により脱臭ユニットに取り込まれた空気はイオン発生装置によるオゾンを含み、第1通路を流通する。第1通路を流通する空気はオゾン触媒を介して脱臭ユニットから送出される。除菌モード時には送風機の駆動により脱臭ユニットに取り込まれた空気はイオン発生装置によるイオンを含み、ダンパの切り替えにより第2通路を流通して脱臭ユニットから送出される。
また、脱臭モード時または除菌モード時に貯蔵室の扉を開くと送風機の停止もしくは回転数低下が行われる。これにより、貯蔵室内を循環して脱臭ユニットから送出される空気が前面の開口部まで到達することを防止する。
また本発明は、貯蔵物を貯蔵する貯蔵室内の空気を取り込んで前記貯蔵室内に送出する送風機と、放電によりイオンを発生するイオン発生装置とを有した脱臭ユニットを前記貯蔵室内に備え、前記イオン発生装置により発生したオゾンにより前記貯蔵室内の空気を脱臭する脱臭モードと、前記脱臭モードよりも前記イオン発生装置の放電量を少なくして前記イオン発生装置により発生したイオンにより前記貯蔵室内を除菌する除菌モードと、前記貯蔵室の扉の開閉頻度に応じて前記脱臭モードを行う自動運転モードとを設け
前記イオン発生装置により発生したオゾンを分解するオゾン触媒と、前記オゾン触媒を配して前記オゾン触媒を通過した空気を前記貯蔵室に導く第1通路と、前記イオン発生装置と前記オゾン触媒との間で第1通路から分岐した空気を前記貯蔵室に導く第2通路と、前記脱臭モード時に空気の流路を第1通路側にして前記除菌モード時に空気の流路を第2通路側にするように切り替えるダンパとを前記脱臭ユニットに設け、
第1通路を通過した空気は前記貯蔵室の内壁に沿う方向に吐出され、第2通路を通過した空気は前記貯蔵室の中央側に向かって吐出され、
記自動運転モードは前記扉の開閉頻度が所定量よりも多い時間帯の所定時間前に前記脱臭モードを開始することを特徴としている。
この構成によると、過去の統計等から扉の開閉頻度が多い時間帯を取得し、この時間帯になる前に脱臭モードが自動的に開始される。これにより、貯蔵室内を脱臭した後に高い頻度で扉が開閉される。
また本発明は、上記構成の冷蔵庫において、前記貯蔵室の空気の臭気成分を吸着する低温触媒を前記脱臭ユニットに設けたことを特徴としている。この構成によると、脱臭ユニットに流入した空気に含まれるジメチルジサルファイト、トリメチルアミン、メチルメルカプタン等の臭気成分が低温触媒に吸着される。
また本発明は、上記構成の冷蔵庫において、前記貯蔵室が貯蔵物を冷蔵保存する冷蔵室から成り、前記冷蔵室に連通する野菜室と、貯蔵物を冷凍保存する冷凍室と、冷気を生成する冷却器と、前記冷却器で生成した冷気の通路に配されて閉じた際に該冷気を前記冷凍室に導くとともに開いた際に該冷気を前記冷蔵室及び前記冷凍室に導く冷蔵室ダンパとを備え、前記イオン発生装置を停止して前記冷蔵室ダンパを開いた際に前記送風機を駆動したことを特徴としている。この構成によると、冷蔵室ダンパの開成により冷却器で生成した冷気は冷蔵室に送出され、冷蔵室及び野菜室を流通して冷却器に戻る。冷蔵室内の空気は脱臭ユニットにより循環して低温脱臭触媒により脱臭され、脱臭された空気が冷蔵室から野菜室に流入する。
また本発明は、上記構成の冷蔵庫において、冷却器で生成された冷気を前記貯蔵室に導く冷気通路と、前記貯蔵室内の背面側に配されて前記貯蔵室内に冷熱を放出する冷却板と、前記冷気通路を流通する冷気を前記背面側の略中央部に吐出する吐出口とを備え、前記冷却板は表面に生じた結露による水滴を保持できる凸部を有し、前記吐出口から吐出された冷気は前記冷却板の近傍を通過することを特徴としている
本発明によると、送風機及びイオン発生装置を有する脱臭ユニットを備え、イオン発生装置の放電量を可変してオゾンを発生する脱臭モードとイオンを発生する除菌モードとを設けたので、脱臭ユニットの省スペース化を図り、冷蔵庫の内容積を広くすることができる。従って、容積効率が高く脱臭及び除菌を行う冷蔵庫を提供することができる。また、送風機により貯蔵室内で空気を循環するため、水蒸気が臭気成分を含んで凍結することによる脱臭効果低下を防止することができる。また、脱臭モード及び除菌モードの運転中に貯蔵室の扉を開いた際に送風機の停止または回転数低下が行われるので、脱臭ユニットで除去できなかった臭気成分を貯蔵室の前面開口部まで到達させない。従って、臭気による使用者の不快感を低減することができる。
また本発明によると、扉の開閉頻度の多い時間帯の所定時間前に脱臭モードが開始されるため、開閉頻度の多いときには既に貯蔵室内が脱臭されており使用者の不快感を低減することができる。また、扉の開閉頻度の少ないときに脱臭モードを停止して省電力化を図ることができる。
また本発明によると、イオン発生装置により発生したオゾンを分解するオゾン触媒を脱臭ユニットに設けたので、人体に有毒なオゾンの流出を防止することができる。
また本発明によると、オゾン触媒を配してオゾン触媒を通過した空気を貯蔵室に導く第1通路と、イオン発生装置とオゾン触媒との間で第1通路から分岐した空気を貯蔵室に導く第2通路と、脱臭モード時に空気の流路を第1通路側にして除菌モード時に空気の流路を第2通路側にするように切り替えるダンパとを設けたので、除菌モード時にオゾン触媒との接触によるイオンの消失を防止し、除菌効果の低下を防止することができる。
また本発明によると、貯蔵室の空気の臭気成分を吸着する低温触媒を脱臭ユニットに設けたので、除菌モード時にも脱臭できるとともに、オゾンにより分解できない臭気成分を吸着して脱臭効果を向上することができる。
また本発明によると、イオン発生装置が停止して冷蔵室ダンパを開いたときに送風機を駆動するので、省電力で低温脱臭触媒による冷蔵室の脱臭を行うことができるとともに、脱臭された冷気を野菜室に導いて野菜室の脱臭も行うことができる。
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1、図2は一実施形態の冷蔵庫を示す正面図及び側面断面図である。冷蔵庫1は、上部に冷蔵室2が上部に配され、冷蔵室2の下方には温度切替室3及び製氷室4が左右に並設される。温度切替室3の下方には野菜室5が配され、製氷室4に連通する冷凍室6が製氷室4の下方に配されている。
冷蔵室2の前面開口部は扉2aにより開閉され、扉2aの開閉状態を検知する扉開閉センサー(不図示)が設けられている。また、冷蔵室2の下部にはチルド室23が隔離して設けられる。
冷凍室6の後方には冷気通路31が設けられ、冷気通路31内に圧縮機(不図示)に接続した冷却器17が配される。冷却器17は圧縮機の駆動によって冷凍サイクルの低温側となり、冷気を生成する。冷却器17の上方には冷凍室送風機18が配され、冷凍室送風機18の上方に冷蔵室ダンパ27が設けられる。
冷凍室6の下部には冷凍室6から冷気が流出する戻り口22が設けられる。戻り口22から流出した冷気は冷気通路31を介して冷却器17に戻る。また、冷気通路31は上部で分岐し、温度切替室吐出ダンパ13を介して温度切替室3に冷気を導くとともに、チルド室ダンパ25を介してチルド室23に冷気を導く。
冷蔵室2内には貯蔵物を載置する複数の載置棚41が配される。冷蔵室2の下部には冷蔵室2内の臭いを検知する臭いセンサ73が設けられる。冷蔵室2の後方には冷蔵室ダンパ27を介して冷気通路31と連通する略U字型の冷気通路32が設けられる。冷気通路32の下部には冷蔵室送風機28が配される。冷気通路31を流通する冷気は冷蔵室ダンパ27を開いて冷蔵室送風機28を駆動することにより、冷気通路32に導かれる。
図3は冷蔵室2の上面断面図を示している。冷蔵室2の背面は冷気通路32を覆う冷却板42が配される。図4は冷却板42を示す斜視図である。冷却板42はアルミニウムやステンレス等の金属板をプレス加工して形成され、中央部に後方に凹む段部42bが左右の冷気通路32に沿って形成される。
冷気通路32の側壁には複数の吐出口32aが設けられ、段部42bには吐出口32aに重なる吐出口42aが開口する。冷気通路32を流通する冷気は図3で矢印に示すように吐出口42a及び左右端の吐出口32aから冷蔵室2内に吐出される。また、冷却板42から冷気通路32を流通する冷気の冷熱が冷蔵室2内に放出される。これにより、冷蔵室2内を均一に冷却することができる。
冷却板42の左右の段部42bの間には更に後方に凹む凹部42cが上下に延びて形成される。凹部42aは冷蔵室2内を照明する照明灯50が配され、透明な樹脂製の照明灯カバー51により覆われる。照明灯50の後方に金属製の冷却板42が配されるため、照明灯50の光を反射して少ない消費電力で冷蔵室2内を明るくすることができる。
また、冷却板42の表面には水平に延びる凸部42d(図4参照)が形成される。冷蔵室2の扉を開いて高温の空気が流入した際に冷却板42に生じた結露による水滴は凸部42dの上面で保持される。これにより、冷蔵室2の下部に流下した水滴が集まって貯蔵物が濡れることを防止する。凸部42dで保持された水滴は扉を閉じて冷蔵室2を冷却すると乾燥する。
照明灯カバー51には、各載置棚41に対応する位置に複数の開口部51a(図1参照)が形成されている。冷蔵室2の背面に接した上部には脱臭ユニット60が配される。冷却板42の凹部42cと照明灯カバー51との間には、冷蔵室2内の各載置棚41上を流通する冷気を開口部51aから取り込んで脱臭ユニット60に導く循環通路52が形成される。詳細を後述するように、循環経路52を流通する冷気は脱臭ユニット60を通過して冷蔵室2内に吐出される。これにより、冷蔵室2内で冷気が循環する。
図1、図2において、冷蔵室2の下部及び野菜室5の上部には開口部(不図示)が設けられ、これらを連結する連通路を介して冷蔵室2と野菜室5とが連通している。野菜室5の後方には戻りダクト19が設けられ、野菜室5には戻りダクト19に臨む流出口(不図示)が形成される。
温度切替室3には開いた際に戻りダクト19に連通する温度切替室戻りダクト20が設けられる。戻りダクト19は冷気通路31に連通し、戻りダクト19及び冷気通路31を介して野菜室5及び温度切替室3から冷却器17に冷気を戻す。また、温度切替室3内にはヒータ15及び温度切替室送風機14が設けられる。
上記構成の冷蔵庫1において、冷却器17で生成された冷気は冷凍室送風機18の駆動により冷気通路31を流通して冷凍室6及び製氷室4に送出される。該冷気は冷凍室6及び製氷室4を流通して戻り口22から流出し、冷却器17に戻る。これにより、冷凍室6及び製氷室4は約−18℃に保持され、貯蔵物及び氷を冷凍保存する。また、冷気通路31の上部で分岐した冷気はチルド室ダンパ25を介してチルド室23に流入し、チルド室23を例えば、0℃に冷却する。
冷蔵室送風機28の駆動により冷気通路31を流通する冷気の一部は冷気通路32に導かれ、吐出口32a、42aから冷蔵室2に送出される。これにより、冷蔵室2は約3℃に保持され、貯蔵物を冷蔵保存する。冷蔵室2を流通した冷気はチルド室23から流出した冷気と合流し、連通路(不図示)を介して野菜室5に流入する。該冷気は野菜室5を流通して戻りダクト19を介して冷却器17に戻る。これにより、野菜室5は約8℃に保持され、野菜を冷蔵保存する。
また、温度切替室3を低温側に切り替えると温度切替室吐出ダンパ13及び温度切替室戻りダンパ20が開く。冷気通路31の上部で分岐した冷気は温度切替室吐出ダンパ13を介して温度切替室3に流入し、温度切替室戻りダンパ20を介して戻りダンパ19に戻る。これにより、温度切替室3内が貯蔵物を冷却保存する所望の温度に維持される。
温度切替室3を高温側に切り替えると温度切替室吐出ダンパ13及び温度切替室戻りダンパ20が閉じられる。また、ヒータ15に通電され、温度切替室送風機14が駆動される。これにより、温度切替室3内の空気が循環して昇温され、温度切替室3内が加熱物を保温する所望の温度に維持される。
図5、図6は脱臭ユニット60の側面断面図及び分解斜視図である。脱臭ユニット60は各構成部品が収納されたハウジング61が冷蔵室2の天井面に取り付けられる。ハウジング61の後端には下面が開口した吸気口61aが設けられる。吸気口61aは循環経路52(図3参照)内に配され、循環経路52を流通する冷気が脱臭ユニット60内に流入する。
脱臭ユニット60内には吸気口61aから上方に伸びて前方に屈曲する通風路72が形成される。吸気口61aの上方には低温脱臭触媒62が設置される。低温脱臭触媒62は二酸化マンガン、酸化第二銅及びゼオライトを主成分とするコルゲートハニカム状に形成されている。
これにより、低温脱臭触媒62を通過する冷気内に含まれたジメチルジサルファイト、トリメチルアミン、メチルメルカプタン等の臭気成分を吸着する。従って、後述するオゾンにより分解できない臭気成分を吸着して脱臭効果を向上することができる。また、オゾンを発生させない場合であっても冷蔵室2内を脱臭することができる。
低温脱臭触媒62の上方には送風機63が設けられる。送風機63の駆動により吸気口61aから冷気を取り込んで通風路72を該冷気が流通する。送風機63の後段には、通風路72に面してイオン発生装置64が設けられる。イオン発生装置64は高圧電圧の印加によりイオンを発生する電極(不図示)を有している。
イオン発生装置64の電極には交流波形またはインパルス波形から成る電圧が印加される。電極の印加電圧が正電圧の場合は主としてH+(H2O)nから成るプラスイオンを発生し、負電圧の場合は主としてO2 -(H2O)mから成るマイナスイオンを発生する。ここで、n、mは任意の自然数である。H+(H2O)n及びO2 -(H2O)mは空気中の浮遊菌や臭気成分の表面で凝集してこれらを取り囲む。
そして、式(1)〜(3)に示すように、衝突により活性種である[・OH](水酸基ラジカル)やH22(過酸化水素)を微生物等の表面上で凝集生成して浮遊菌や臭気成分を破壊する。ここで、n’、m’は任意の自然数である。従って、プラスイオン及びマイナスイオンを発生して送出することにより冷蔵室2内の殺菌及び脱臭を行うことができる。
+(H2O)n+O2 -(H2O)m→・OH+1/2O2+(n+m)H2O ・・・(1)
+(H2O)n+H+(H2O)n'+O2 -(H2O)m+O2 -(H2O)m' →2・OH+O2+(n+n’+m+m’)H2O ・・・(2)
+(H2O)n+H+(H2O)n'+O2 -(H2O)m+O2 -(H2O)m' →H22+O2+(n+n’+m+m’)H2O ・・・(3)
また、イオン発生装置64の放電によってオゾンを発生する。イオン発生装置64の印加電圧を例えば2kVにし、放電回数を100回/秒にして放電量が多くなるとオゾン濃度が高くなる。これにより、オゾンによって脱臭ユニット60内に取り込まれた冷気に含まれる硫化水素、メチルアミン等の臭気成分を分解するとともにイオンにより浮遊菌を除菌することができる。従って、低温触媒62やイオンによる脱臭よりも強力な脱臭を行うことができる。尚、例えばイオン発生装置64の印加電圧を2kV、放電回数を60回/秒にして放電量を少なくすると、オゾン濃度を日本産業衛生協会の許容濃度である0.1ppmよりも低い0.01ppm以下に減少させることができる。
イオン発生装置64の後段の通風路72内にはモータ69の駆動により軸部65aで回動するダンパ65が配される。ダンパ65は通風路72が分岐した第1、第2通路67、68を択一的に開く。以下の説明において、第1通路67が開いて第2通路68が閉じた場合をダンパ65が閉じた状態という。また、図中、一点鎖線65’で示すように、第2通路68が開いて第1通路67が閉じた場合をダンパ65が開いた状態という。第1通路67は前方へ水平に延び、前端に第1吐出口61bが設けられる。第1吐出口61bには装飾カバー71が設けられている。第2通路68は通風路72から下方に延び、下端に第2吐出口61cが設けられる。
第1通路67内にはオゾン触媒66が設けられる。オゾン触媒66は二酸化マンガン、酸化アルミニウム、酸化ケイ素を主成分とするコルゲートハニカム状に形成されている。これにより、オゾン触媒66を通過する冷気内に含まれたオゾンを吸着する。尚、送風機63、イオン発生装置64、ダンパ65及びモータ69はホルダー70に取り付けられ、一体化してハウジング61に設置される。
脱臭ユニット60は使用者による操作パネル(不図示)の操作によって動作モードを設定して駆動される。動作モードとして、循環モード、脱臭モード及び除菌モードが設けられる。循環モードは低温脱臭触媒62による脱臭を行う。脱臭モードは低温脱臭触媒62及びイオン発生装置64から発生するオゾンによる脱臭を行う。除菌モードは低温脱臭触媒62による脱臭及びイオン発生装置64から発生するイオンによる除菌及び脱臭を行う。
図7は脱臭ユニット60の動作を示すフローチャートである。冷蔵庫1の運転を開始すると、ステップ#11でダンパ65を閉じて第2通路68が閉じられる。ステップ#12では脱臭ユニット60の動作を停止する操作が行われた否かが判断される。脱臭ユニット60の動作を停止する操作が行われた場合はステップ#13に移行する。ステップ#13ではイオン発生装置64が停止され、ステップ#14で送風機63が停止される。ステップ#15では動作モードの切り替え操作が行われるまで待機する。動作モードの切り替え操作が行われると、ステップ#12に戻る。
脱臭ユニット60の動作を停止する操作が行われていない場合はステップ#16に移行する。ステップ#16では循環モードを指示する操作が行われた否かが判断される。循環モードを指示する操作が行われた場合はステップ#17に移行する。ステップ#17では図8に示す循環モードの処理が呼び出される。
循環モードのステップ#21では冷蔵室ダンパ27が開いているか否かが判断される。冷蔵室ダンパ27が閉じている場合は図7のステップ#12に戻る。冷蔵室ダンパ27が開いている場合はステップ#22で送風機63が駆動され、ステップ#23でイオン発生装置64が停止される。ステップ#24では動作モードの切り替え操作が行われるまで待機し、動作モードの切り替え操作が行われると図7のステップ#12に戻る。
これにより、冷蔵室2内の冷気は循環経路52を介して吸気口61aから脱臭ユニット60に流入する。脱臭ユニット60に流入した冷気は低温脱臭触媒62を通過し、通風路72の第1通路67を通ってオゾン触媒66を通過する。そして、第1吐出口61bから冷蔵室2内に吐出される。これにより、冷蔵庫2内の冷気は省電力で低温脱臭触媒62により脱臭される。
また、冷蔵室ダンパ27が開いているため、冷蔵室2の冷気は野菜室5に流入して野菜室5内を流通し、冷却器17に戻る。従って、野菜室5内も低温脱臭触媒62により脱臭される。尚、冷蔵室ダンパ27が閉じている際にも冷蔵庫2内の冷気を循環させて低温脱臭触媒62により脱臭してもよい。
また、脱臭ユニット60の停止時及び循環モード時にダンパ65が閉じられるので、イオン発生装置64の異常動作によりオゾンが発生しても冷気がオゾン触媒66を通過するためオゾンの流出を防止することができる。
図7において、循環モードを指示する操作が行われていない場合はステップ#18に移行する。ステップ#18では脱臭モードを指示する操作が行われたか否かが判断される。脱臭モードを指示する操作が行われた場合はステップ#19に移行する。ステップ#19では図9に示す脱臭モードの処理が呼び出される。
脱臭モードのステップ#31では脱臭モードを自動で行う自動運転モードに設定されているか否かが判断される。自動運転モードに設定されていない場合はステップ#34に移行する。自動運転モードに設定されている場合はステップ#32で脱臭モードを開始する時刻になったか否かが判断される。
脱臭モードを開始する時刻になっていない場合はステップ#33で動作モードの切り替え操作が行われたか否かが判断される。動作モードの切り替え操作が行われた場合は図7のステップ#12に戻る。動作モードの切り替え操作が行われていない場合はステップ#31に戻り、ステップ#31〜#33が繰り返し行われる。そして、脱臭モードを開始する時刻になると、ステップ#34に移行する。
本実施形態では、自動運転モード時には冷蔵室2の扉2aの開閉頻度に応じて脱臭モードが行われるようになっている。冷蔵室2の扉2aの開閉は扉開閉センサーにより検知され、所定期間毎の扉2aの開閉回数が計数されている。図12は扉2aの例えば過去1週間の開閉回数を1時間毎の時間帯別に累計した図である。縦軸は開閉頻度を示し、横軸は時刻(単位:時)を示している。
扉2aの開閉頻度が閾値Aを超える時間帯は脱臭モードを行い、閾値Aよりも少ない時間帯は脱臭モードを行わないようになっている。閾値Aは全開閉回数に対する割合等により決めることができる。また、開閉回数の多い時間帯の上位いくつかで脱臭モードを行うようにしてもよい。同図の例では、7時〜8時、12時〜13時、17時〜18時、18時〜19時に脱臭モードが行われる。この時、脱臭モードの開始時刻は扉2aの開閉頻度が閾値Aよりも多い時間帯の30分前に設定される。尚、冷蔵庫1の運転初期には扉2aの開閉回数が少なく統計が不正確になるため、例えば8時間毎に脱臭モードが行われる。
図9において、ステップ#34では臭いセンサ73が駆動される。ステップ#35では送風機63が多い回転数で駆動される。ステップ#36ではイオン発生装置64が例えば、印加電圧が2kV、放電回数が100回/秒の条件で放電量が多い状態で駆動される。これにより、所定量のオゾンが発生し、低温脱臭触媒62で除去できない臭気成分がオゾンにより分解される。従って、冷蔵室2内を循環モードよりも更に強力に脱臭することができる。
ステップ#37では脱臭モードの開始から所定時間か経過したか否かが判断される。脱臭モードの開始から所定時間が経過していない場合はステップ#43に移行する。脱臭モードの開始から所定時間が経過すると、ステップ#38に移行する。
ステップ#38では臭いセンサ73の検知によって冷蔵室2内の冷気の臭いが所定値よりも強いか否かが判断される。冷気の臭いが所定値よりも弱い場合はステップ#39に移行し、イオン発生装置64の放電回数が例えば80回/秒に減少する。これにより、イオン発生装置64の放電量が少なくなる。ステップ#40では送風機63の回転数が下げられる。そして、ステップ#43に移行する。
従って、脱臭モード開始時にイオン発生装置64の放電量を多くし、脱臭モード開始から所定時間経過後にイオン発生装置64の放電量を少なくしたので、迅速な脱臭を行えるとともにイオン発生装置64の長寿命化及び省電力化を図ることができる。また、脱臭モード開始から所定時間経過後に送風機63の回転数を少なくしたので、迅速な脱臭を行えるとともに送風機63の長寿命化及び省電力化を図ることができる。
また、冷気の臭いが所定値よりも強くなるとステップ#38の判断でステップ#41に移行し、イオン発生装置64の放電回数が例えば100回/秒に増加する。これにより、イオン発生装置64の放電量が多くなる。ステップ#42では送風機63の回転数が増加される。そして、ステップ#43に移行する。
従って、冷蔵庫2内の臭いが強いときにイオン発生装置64の放電量を多くし、臭いが弱いときにイオン発生装置64の放電量を少なくしてイオン発生装置64の長寿命化及び省電力化を図ることができる。また、臭いが弱いときに送風機63の回転数を少なくしたので、送風機63の長寿命化及び省電力化を図ることができる。
ステップ#43では図11に示す扉連動処理が呼び出される。扉連動処理のステップ#61では扉開閉センサーの検知によって扉2aが開いているか否かが判断される。扉2aが閉じている場合は図9のステップ#44に移行する。扉2aが開いている場合はステップ#62でイオン発生装置64及び送風機63が一時停止される。
ステップ#63では扉2aが閉じられるまで待機し、扉2aが閉じられるとステップ#64に移行する。ステップ#64ではイオン発生装置64及び送風機63の駆動が再開され、図9のステップ#44に移行する。
ステップ#44では、自動運転モードによる脱臭モードの終了時刻になったか否かが判断される。手動による脱臭モード運転の場合にも運転時間を予め設定して同様に終了時刻を判断してもよい。脱臭モードの終了時刻になった場合はステップ#46に移行する。脱臭モードの終了時刻になっていない場合はステップ#45に移行する。ステップ#45では動作モードの切り替え操作が行われたか否かが判断される。
動作モードの切り替え操作が行われていない場合はステップ#37に移行し、脱臭モードの終了時刻または動作モードの切り替え操作の検知までステップ#37〜#45が繰り返し行われる。動作モードの切り替え操作があるとステップ#46に移行する。ステップ#46では臭いセンサ73が停止され、図7のフローチャートのステップ#12に戻る。
図7のステップ#19で脱臭モードを指示する操作が行われていない場合はステップ#20に移行する。ステップ#20では図10に示す除菌モードの処理が呼び出される。除菌モードのステップ#51では送風機63が駆動される。ステップ#52ではイオン発生装置64が例えば、印加電圧が2kV、放電回数が60回/秒の条件で少ない放電量で駆動される。これにより、イオン発生装置によりプラスイオンとマイナスイオンとが発生し、オゾン濃度が0.01ppm以下になる。尚、この時点では脱臭ユニット60を通過する冷気は第1吐出口61aから吐出される。
ステップ#53では直前の動作モードが脱臭モードか否かが判断される。直前の動作モードが脱臭モードでない場合はステップ#55に移行し、直前の動作モードが脱臭モードの場合はステップ#54に移行する。ステップ#54では除菌モード開始から所定時間が経過したか否かが判断される。除菌モード開始から所定時間が経過していない場合はステップ#56に移行し、除菌モード開始から所定時間が経過した場合はステップ#55に移行する。
ステップ#55ではダンパ65を開き、第1通路67を閉じて第2通路68が開かれる。これにより、オゾン触媒66との接触によるイオンの消失を回避して第2吐出口61cからイオンが吐出される。第2吐出口61cから吐出されたイオンは冷蔵室2内を流通して除菌が行われる。また、脱臭モードから除菌モードに切り替えた際に所定時間が経過するまで第2通路68が開かれない。このため、通風路72内に残留したオゾンが第2吐出口61cから流出することを防止できる。
ステップ#56では前述の図11に示す扉連動処理が呼び出される。即ち、上記と同様に、ステップ#63では扉2aが閉じられるまで待機し、扉2aが閉じられるとステップ#64に移行する。ステップ#64ではイオン発生装置64及び送風機63の駆動が再開され、図10のステップ#57に移行する。
ステップ#57では動作モードの切り替え操作が行われたか否かが判断される。動作モードの切り替え操作が行われていない場合はステップ#53に移行し、ステップ#53〜#57が繰り返し行われる。動作モードの切り替え操作が行われるとステップ#58に移行し、ダンパ65を閉じて図7のフローチャートのステップ#12に戻る。
本実施形態によると、送風機63及びイオン発生装置64を有する脱臭ユニット60を備え、イオン発生装置64の放電量を可変してオゾンを発生して脱臭する脱臭モードと、イオンを送出して除菌する除菌モードとを設けたので、脱臭ユニット60の省スペース化を図り、冷蔵庫1の内容積を広くすることができる。従って、容積効率が高く脱臭及び除菌を行う冷蔵庫1を提供することができる。
また、送風機63により冷蔵室2内で循環する冷気が脱臭ユニット60を通過する。送風機63が設けられずに冷却器17を通る冷気が脱臭ユニット60を通過すると、冷却器17に到達した極低温の冷気中の水蒸気が臭気成分を含んで凍結する。従って、送風機63を設けることにより、臭気成分を含んで水蒸気が凍結することによる脱臭効果低下を防止することができる。加えて、氷点よりも高温の冷蔵室2内に脱臭ユニット60を設けるので、空気中の水蒸気が臭気成分を含んで凍結することによる脱臭効果低下を防止することができる。このため、脱臭ユニット60を野菜室5に設けてもよい。
また、扉連動処理によって脱臭モード及び除菌モードの運転中に冷蔵室2の扉2aを開いた際に送風機63が停止されるので、脱臭ユニット60で除去できなかった臭気成分を冷蔵室2の前面開口部まで到達させない。従って、臭気による使用者の不快感を低減することができる。また、送風機63の停止中にイオン発生装置64を停止することにより、脱臭ユニット60内にオゾンが溜まって高濃度のオゾンが漏洩する危険を防止することができる。
尚、冷蔵室2の扉2aを開いた際に送風機63の回転数を下げ、脱臭ユニット60で除去できなかった臭気成分を冷蔵室2の前面開口部まで到達させないようにしてもよい。また、循環モード時に同様の扉連動処理を行って送風機63の停止または回転数を下げてもよい。
また、扉2aの開閉頻度の多い時間帯の所定時間前(上記例では30分前)に脱臭モードが開始されるため、開閉頻度の多いときには既に冷蔵室2内が脱臭されており使用者の不快感を低減することができる。また、扉2aの開閉頻度の少ないときに脱臭モードを停止して省電力化を図ることができる。尚、時間帯別に計数した扉2aの開閉回数を曜日別に累計し、各曜日別の扉2aの開閉頻度に応じて脱臭モードを行ってもよい。これにより、曜日によって扉2aを開く時期が異なっても使用者の使用状況に的確に対応して冷蔵庫2の利便性をより向上することができる。
本実施形態において、イオン発生装置64の放電量を放電回数によって可変しているが、印加電圧の増減により可変してもよい。また、臭いセンサ73の検知結果に基づいて脱臭モードを開始してもよい。
尚、脱臭モード時と除菌モード時の冷気の通路をダンパ65により可変しているが、共通の通路を設け、該通路内に配されるオゾン触媒66を除菌モード時に退避させてもよい。即ち、オゾン触媒66を通過する第1通風状態と、オゾン触媒66を通過しない第2通風状態とを切り替えられればよい。これにより、脱臭モード時に第1通風状態にして除菌モード時に第2通風状態にすることにより、上記と同様の効果を得ることができる。
本発明によると、貯蔵室内の脱臭及び除菌を行う冷蔵庫に利用することができる。
本発明の実施形態の冷蔵庫を示す正面図 本発明の実施形態の冷蔵庫を示す側面断面図 本発明の実施形態の冷蔵庫の冷蔵室を示す上面断面図 本発明の実施形態の冷蔵庫の冷却板を示す斜視図 本発明の実施形態の冷蔵庫の脱臭ユニットを示す側面断面図 本発明の実施形態の冷蔵庫の脱臭ユニットを示す分解斜視図 本発明の実施形態の冷蔵庫の脱臭ユニットの動作を示すフローチャート 本発明の実施形態の冷蔵庫の脱臭ユニットの循環モードの動作を示すフローチャート 本発明の実施形態の冷蔵庫の脱臭ユニットの脱臭モードの動作を示すフローチャート 本発明の実施形態の冷蔵庫の脱臭ユニットの除菌モードの動作を示すフローチャート 本発明の実施形態の冷蔵庫の脱臭ユニットの扉連動処理の動作を示すフローチャート 本発明の実施形態の冷蔵庫の冷蔵室の扉の開閉頻度を示す図
符号の説明
1 冷蔵庫
2 冷蔵室
2a 扉
3 温度切替室
4 製氷室
5 野菜室
6 冷凍室
17 冷却器
18 冷凍室送風機
23 チルド室
27 冷蔵室ダンパ
28 冷蔵室送風機
31、32 冷気通路
42 冷却板
50 照明灯
51 照明灯カバー
52 循環通路
60 脱臭ユニット
61 ハウジング
62 低温脱臭触媒
63 送風機
64 イオン発生装置
65 ダンパ
66 オゾン触媒
67 第1通路
68 第2通路
69 モータ
72 通風路
73 臭いセンサ

Claims (5)

  1. 風機と、放電によりイオンを発生するイオン発生装置とを有した脱臭ユニットを貯蔵室内に備え、前記イオン発生装置によって発生したオゾンにより前記貯蔵室内の空気を脱臭する脱臭モードと、前記脱臭モードよりも前記イオン発生装置の放電量を少なくして前記イオン発生装置によって発生したイオンにより前記貯蔵室内を除菌する除菌モードとを設け
    前記イオン発生装置により発生したオゾンを分解するオゾン触媒と、前記オゾン触媒を配して前記オゾン触媒を通過した空気を前記貯蔵室に導く第1通路と、前記イオン発生装置と前記オゾン触媒との間で第1通路から分岐した空気を前記貯蔵室に導く第2通路と、前記脱臭モード時に空気の流路を第1通路側にして前記除菌モード時に空気の流路を第2通路側にするように切り替えるダンパとを前記脱臭ユニットに設け、
    第1通路を通過した空気は前記貯蔵室の内壁に沿う方向に吐出され、第2通路を通過した空気は前記貯蔵室の中央側に向かって吐出され、
    前記脱臭モード及び前記除菌モードの運転中に前記貯蔵室の扉を開いた際に、前記送風機を停止することまたは前記送風機の回転数を下げることを特徴とする冷蔵庫。
  2. 貯蔵物を貯蔵する貯蔵室内の空気を取り込んで前記貯蔵室内に送出する送風機と、放電によりイオンを発生するイオン発生装置とを有した脱臭ユニットを前記貯蔵室内に備え、前記イオン発生装置により発生したオゾンにより前記貯蔵室内の空気を脱臭する脱臭モードと、前記脱臭モードよりも前記イオン発生装置の放電量を少なくして前記イオン発生装置により発生したイオンにより前記貯蔵室内を除菌する除菌モードと、前記貯蔵室の扉の開閉頻度に応じて前記脱臭モードを行う自動運転モードとを設け、
    前記イオン発生装置により発生したオゾンを分解するオゾン触媒と、前記オゾン触媒を配して前記オゾン触媒を通過した空気を前記貯蔵室に導く第1通路と、前記イオン発生装置と前記オゾン触媒との間で第1通路から分岐した空気を前記貯蔵室に導く第2通路と、前記脱臭モード時に空気の流路を第1通路側にして前記除菌モード時に空気の流路を第2通路側にするように切り替えるダンパとを前記脱臭ユニットに設け、
    第1通路を通過した空気は前記貯蔵室の内壁に沿う方向に吐出され、第2通路を通過した空気は前記貯蔵室の中央側に向かって吐出され、
    記自動運転モードは前記扉の開閉頻度が所定量よりも多い時間帯の所定時間前に前記脱臭モードを開始することを特徴とする冷蔵庫。
  3. 前記貯蔵室の空気の臭気成分を吸着する低温触媒を前記脱臭ユニットに設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷蔵庫。
  4. 前記貯蔵室が貯蔵物を冷蔵保存する冷蔵室から成り、前記冷蔵室に連通する野菜室と、貯蔵物を冷凍保存する冷凍室と、冷気を生成する冷却器と、前記冷却器で生成した冷気の通路に配されて閉じた際に該冷気を前記冷凍室に導くとともに開いた際に該冷気を前記冷蔵室及び前記冷凍室に導く冷蔵室ダンパとを備え、
    前記イオン発生装置を停止して前記冷蔵室ダンパを開いた際に前記送風機を駆動したことを特徴とする請求項3に記載の冷蔵庫。
  5. 冷却器で生成された冷気を前記貯蔵室に導く冷気通路と、前記貯蔵室内の背面側に配されて前記貯蔵室内に冷熱を放出する冷却板と、前記冷気通路を流通する冷気を前記背面側の略中央部に吐出する吐出口とを備え、
    前記冷却板は表面に生じた結露による水滴を保持できる凸部を有し、前記吐出口から吐出された冷気は前記冷却板の近傍を通過することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の冷蔵庫。
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