JP2003292696A - ノンハロゲン難燃性樹脂組成物および難燃性架橋電線・ケーブル - Google Patents

ノンハロゲン難燃性樹脂組成物および難燃性架橋電線・ケーブル

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JP2003292696A
JP2003292696A JP2002099044A JP2002099044A JP2003292696A JP 2003292696 A JP2003292696 A JP 2003292696A JP 2002099044 A JP2002099044 A JP 2002099044A JP 2002099044 A JP2002099044 A JP 2002099044A JP 2003292696 A JP2003292696 A JP 2003292696A
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Seiichi Ukon
誠一 右近
Katsuyoshi Ishida
克義 石田
Tomohisa Watanabe
知久 渡邉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハロゲンを含まないオレフィン系難燃性樹脂
組成物であって、特に電線・ケーブルの被覆材料として
用いた場合に、その表面に白化現象を生ぜず、また目的
とする難燃性、耐熱性と優れた柔軟性(可撓性)を有す
る難燃性架橋電線・ケーブルを提供することにある。 【解決手段】 エチレン系共重合体とスチレン・エチレ
ン・エチレンプロピレン・スチレン共重合体、マレイン
酸変性オレフィン系樹脂およびエチレン・アクリルゴム
から選ばれる2種以上の樹脂混合物100重量部と、特
定の表面処理水酸化マグネシウム220〜260重量部
を配合したノンハロゲン難燃性樹脂組成物を用いること
によって、解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲンを含まず
燃焼時にハロゲンガス等の有害ガスの発生がなく、難燃
性と柔軟性(可撓性)にも優れたノンハロゲン難燃性樹
脂組成物並びに特にそれを電線・ケーブルの被覆材料と
して用いた場合に、特にその表面に白化現象を生じない
難燃性架橋電線・ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来この種ハロゲンフリーの難燃性ポリ
オレフィン系樹脂組成物としては、オレフィン系樹脂、
エチレン系共重合体やハロゲンを含まないゴム系材料に
多量の水酸化マグネシウム等を配合したものが知られて
おり、各種成形品や電線・ケーブルの被覆材料として用
いられている。しかしながらこのような難燃性樹脂組成
物は、水酸化マグネシウムを多量に添加するので、得ら
れた難燃性樹脂組成物が硬くなりすぎて、特に電線・ケ
ーブルの被覆材料として問題があった。さらにまた、こ
のような難燃性樹脂組成物を被覆した電線・ケーブル
は、その表面に傷等が生じるとその部分に白化現象が生
じるという問題もあった。このような現象は、外観が損
なわれるだけでなく、耐アーク性等の電気絶縁特性や機
械的特性の低下にも繋がるもので好ましくない。
【0003】そこで、このような電線・ケーブル表面に
白化現象を生じないようにする提案が、例えば特許第2
825500号公報に見られる。すなわち、オレフィン
系樹脂100重量部に対して、アミノシラン系カップリ
ング剤で表面処理した水酸化マグネシウムを50〜20
0重量部添加した難燃性オレフィン重合体組成物を被覆
するものである。そしてこのような難燃性樹脂組成物
は、燃焼時に有毒なハロゲンガスを発生することがな
く、電線・ケーブルの被覆材として用いても、その表面
が白化することがないとしている。しかしながら、この
ような難燃性オレフィン重合体組成物においては、特に
電線・ケーブルの被覆材料とした場合に、アミノシラン
系カップリング剤の表面処理量が増加すると外傷による
白化現象の問題が生じる。また電線・ケーブルとしての
引っ張り強度等の機械的特性においても、満足できるも
のではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明が解決
しようとする課題は、ハロゲンを含まないオレフィン系
樹脂を主成分とする難燃性樹脂組成物であって、特に電
線・ケーブルの被覆材料として用いた場合に、その表面
に白化現象を生ぜずまた目的とする難燃性や引張り強度
等の機械的特性並びに耐熱性に優れ、また廃棄処理後に
燃焼しても有害ガスを発生しない難燃性架橋電線・ケー
ブルを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めには、請求項1に記載されるようにエチレン系共重合
体とスチレン・エチレン・エチレンプロピレン・スチレ
ン共重合体、マレイン酸変性オレフィン系樹脂およびエ
チレン・アクリルゴムから選ばれる2種以上の樹脂混合
物100重量部と、表面処理水酸化マグネシウム220
〜260重量部を配合したノンハロゲン難燃性樹脂組成
物とすることによって、解決される。
【0006】また請求項2に記載されるように、前記樹
脂混合物が前記エチレン系共重合体30〜60重量部と
前記スチレン・エチレン・エチレンプロピレン・スチレ
ン共重合体を30重量部以下、前記マレイン酸変性オレ
フィン系樹脂を5〜30重量部および前記エチレン・ア
クリルゴム5〜60重量部からなる請求項1に記載のノ
ンハロゲン難燃性樹脂組成物とすることによって、解決
される。
【0007】さらに請求項3に記載されるように、前記
表面処理水酸化マグネシウムは、水酸化マグネシウム1
00重量部に対してアミノシラン系カップリング剤0.
05〜3.0重量部で表面処理されたものを用いたノン
ハロゲン難燃性樹脂組成物とすることにより、解決でき
る。
【0008】そして請求項4に記載されるように、前記
請求項1〜3のいずれかに記載のノンハロゲン難燃性樹
脂組成物を、導体上に被覆しかつ前記被覆は電子線照射
架橋された難燃性架橋電線・ケーブルとすることによっ
て、解決される。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳しく説明する。
請求項1に記載される発明は、エチレン系共重合体とス
チレン・エチレン・エチレンプロピレン・スチレン共重
合体、マレイン酸変性オレフィン系樹脂およびエチレン
・アクリルゴムから選ばれる2種以上の樹脂混合物10
0重量部と、表面処理水酸化マグネシウム220〜26
0重量部を配合したノンハロゲン難燃性樹脂組成物に関
するもので、このような樹脂組成物とすることによっ
て、ハロゲンフリーとしても目的とする難燃性が得ら
れ、引張り強度等の機械的特性や耐熱性にも優れ、また
この難燃性樹脂組成物を電線・ケーブルの被覆材料とし
て用いかつこれを電子線照射して架橋しても、その表面
に白化現象を起こすことがなく、これを焼却処分しても
ハロゲンガス等の有害ガスを発生することがなく、環境
問題も生じないものである。
【0010】そして前記ノンハロゲンの樹脂混合物とし
て用いられる樹脂としては、エチレン・酢酸ビニル共重
合体(EVA)、エチレン・エチルアクリレート共重合
体(EEA)、エチレン・プロピレン共重合体(EPD
M)、エチレン・メチルアクリレート共重合体(EM
A)やエチレン・ブチルアクリレート共重合体(EB
A)等のエチレン系共重合体が単独で或いは混合物とし
て用いられる。さらに熱可塑性エラストマーであるスチ
レン・エチレン・エチレンプロピレン・スチレン共重合
体(SEEPS)、また低密度ポリエチレン(LDP
E)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、直鎖状低
密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン(P
P)、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエ
チレン(MDPE)等をマレイン酸で変性したマレイン
酸変性オレフィン系樹脂並びにエチレン・アクリルゴ
ム、好ましくはメチルアクリレート含有量が40%以上
のエチレン・アクリルゴムから選ばれる少なくとも2種
の混合物から構成されるものである。そしてその混合割
合は、エチレン系共重合体が30〜60重量部、スチレ
ン・エチレン・エチレンプロピレン・スチレン共重合体
(SEEPS)が30重量部以下、マレイン酸変性オレ
フィン系樹脂(MPO)が30重量部以下およびエチレ
ン・アクリルゴム60重量部以下の範囲で混合される。
特に前記エチレン系共重合体の配合量が30重量部未満
であると、機械的強度が低下し、また60重量部を越え
ると柔軟性(可撓性)や難燃性が低下するので好ましく
ない。
【0011】以上のような樹脂混合物100重量部に対
して、表面処理した水酸化マグネシウムを220〜26
0重量部添加するものである。そして、前記表面処理水
酸化マグネシウムは、後述するアミノシランカップリン
グ剤によって表面処理したものが好ましく、このような
水酸化マグネシウムを用いて製造した難燃性電線・ケー
ブルの絶縁被覆は、擦り傷等が発生しても白化現象を生
じないものである。また難燃性も、UL規格1581の
垂直燃焼試験VW−1に合格するものである。前記表面
処理水酸化マグネシウムの添加量は、220重量部未満
では難燃性としての目安としたUL規格1581の垂直
燃焼試験VW−1に確実に合格しないものがあり、また
260重量部を越えると引張り強度等の機械的特性の低
下や前記白化現象が顕著になる。なおより好ましくは、
前記表面処理水酸化マグネシウムの配合量を、240重
量部〜260重量部とするのが良い。そしてこのような
配合範囲とすることにより、難燃性はUL規格1581
の垂直燃焼試験に確実に合格するものが得られ、また機
械的特性に関しても引張り強度が10MPa以上の柔軟
性(可撓性)等にも優れたものとなる。さらにまた、前
述した白化現象も全く生じないものとすることができ
る。そしてこのようなノンハロゲン難燃性樹脂組成物
は、これを焼却処分しても燃焼によって有害なハロゲン
ガス等の発生がなく、環境問題を生じないものである。
【0012】つぎに請求項2に記載されるノンハロゲン
難燃性樹脂組成物について述べると、この発明は前記樹
脂混合物が、エチレン系共重合体30〜60重量部と前
記スチレン・エチレン・エチレンプロピレン・スチレン
共重合体(SEEPS)を30重量部以下、前記マレイ
ン酸変性オレフィン系樹脂を5〜30重量部および前記
エチレン・アクリルゴム5〜60重量部からなるもの
で、このような樹脂混合物100重量部に対して、前記
表面処理水酸化マグネシウムを220〜260重量部、
好ましくは240〜260重量部配合するものである。
このようして得られたノンハロゲン難燃性樹脂組成物
は、本発明が目的とする特性を十分に有するもので、こ
れを用いた難燃性電線・ケーブルもまた好ましいもので
ある。つぎに前記樹脂混合物の配合割合について述べる
と、前記エチレン系共重合体が30重量部未満である
と、機械的強度が損なわれ、また60重量部を越えると
柔軟性(可撓性)や難燃性が低下して好ましくなくな
る。また前記SEEPSの配合量が30重量部を越える
と、柔軟性(可撓性)が損なわれたり成形加工性が悪く
なるので好ましくない。さらに前記マレイン酸変性オレ
フィン系樹脂が5重量部未満であると、機械的強度が不
足し、また30重量部を超えて配合すると柔軟性(可撓
性)が損なわれて好ましくない。さらにまた、エチレン
・アクリルゴムの添加量が5重量部未満であると、難燃
性が不足し、60重量部を越えると機械的強度が不足し
て好ましくない。よって前記のような組成割合とするこ
とにより、ハロゲンフリーであり、引張り強度等の機械
的特性の優れたノンハロゲン樹脂混合物とすることがで
きる。そしてこのような樹脂混合物をベースポリマーと
するノンハロゲン難燃性樹脂組成物を、電線・ケーブル
の被覆材料として用いたものは、ハロゲンフリーの機械
的特性に優れた柔軟性(可撓性)の良好な電線・ケーブ
ルとすることができる。なお前記エチレン・アクリルゴ
ムを配合することにより、引張り強度や硬度等の機械的
特性を容易に調整でき、さらに加工性も向上させること
ができるようになる。
【0013】つぎに難燃剤としての前記表面処理水酸化
マグネシウムについて述べると、その配合量は前述のよ
うに220〜260重量部、好ましくは240〜260
重量部とすることにより、目的とする難燃性等が得られ
る。すなわち添加量が220重量部未満であると、UL
規格1581の垂直燃焼試験VW−1に確実に合格せ
ず、目的とする難燃性が得られない。また260重量部
を越えると、得られる難燃性樹脂組成物の流動性が低下
し、成形品の剛性、寸法安定性や衝撃強度等の低下が見
られ、電線・ケーブルの被覆材料としての機械的特性が
問題となる。さらにまた、前述の白化現象も顕著になる
ためである。このような白化現象を生じさせないために
は、請求項3に記載されるような特定の表面処理水酸化
マグネシウムを用いることが好ましい。
【0014】すなわち、前記水酸化マグネシウム100
重量部に対してアミノシラン系カップリング剤0.05
〜3.0重量部の範囲で表面処理されたものを用いる。
このような処理を施すことによって、前記樹脂等との密
着性が向上し、表面白化性が改善でき、あわせて引張り
強度も向上できる。そして前記表面処理剤としてのアミ
ノシラン系のカップリング剤は、その処理量が0.05
重量部未満であると水酸化マグネシウムの処理面積が不
足して好ましくなく、また3.0重量部を越えると処理
の効果は飽和し、コストアップになるので前記範囲とす
べきである。さらに前記水酸化マグネシウムとしては、
その平均粒径が0.5〜1.5μmであり、BET法に
より測定した比表面積が1〜20m/gであるものを
用いることがより好ましい。これは、前記表面処理水酸
化マグネシウムの品質を一定に保つために好ましいもの
である。
【0015】そして、上記のようなノンハロゲン難燃性
樹脂組成物が導体上に被覆され、かつ前記被覆は電子線
照射架橋された難燃性架橋電線・ケーブルとすることに
よって、耐熱性の向上した難燃性架橋電線・ケーブルと
することができると共に、機械的特性としての引張り強
度等も十分満足できるものとなる。なお前記電子線照射
架橋は、通常5〜50mA程度の照射量によって架橋が
行われる。また前記被覆は、通常0.2〜2mm程度の
厚さに設けられる。このようにして得られた本発明の難
燃性架橋電線・ケーブルは、基本的にハロゲンフリーで
あり、UL規格1581の垂直燃焼試験VW−1に合格
する難燃性のものが得られ、また引張り強度等にも優れ
たもので、柔軟性(可撓性)にも優れたものとなる。さ
らにこの難燃性架橋電線・ケーブルは、前記の表面処理
水酸化マグネシウムを添加したことにより、擦り傷等に
よる白化現象を起こすこともない。また当然に、これを
焼却処分してもハロゲンガス等の有害ガスを発生するこ
とがなく、環境問題を生じることもない。
【0016】
【実施例】エチレン・酢酸ビニル共重合体60重量部、
エチレン・アクリルゴム5重量部、スチレン・エチレン
・エチレンプロピレン・スチレン共重合体15重量部並
びにマレイン酸変性超低密度ポリエチレン(MVLDP
E)15重量部からなる樹脂混合物100重量部に、ア
ミノシランカップリング剤を0.05重量部、1.0重
量部並びに3.0重量部表面処理した水酸化マグネシウ
ムをそれぞれ200、220、230、240、25
0、260、270重量部を添加して、ノンハロゲン難
燃性樹脂組成物を得た。この難燃性樹脂組成物を0.1
3mmの銅導体上に0.4mm厚さに押出し被覆し、
ついでこの難燃性電線に5〜50mAで電子線照射を行
い、難燃性架橋絶縁電線とした。このような前記難燃性
架橋電線に重さ500gの錘をつけ、机の角に摺りなが
ら引張りを5回繰り返す白化試験と難燃性試験としてU
L規格1581の垂直燃焼試験VW−1並びにJIS規
格C3005の引張り強度試験を行った(実験例1〜2
1)。また、表面処理水酸化マグネシウム(アミノシラ
ン処理量1.0重量部)240重量部を前記EVA、前
記SEEPS、前記MVLDPE並びにエチレン・アク
リルゴムからなる樹脂混合物中の組成を種々変えたベー
スポリマー中に配合して得たノンハロゲン難燃性樹脂組
成物を用いて、前述と同様の難燃性架橋絶縁電線を作製
し、前述と同様の試験を行った(実験例22〜35)。
結果を表1に記載した。なおUL規格の垂直燃焼試験に
合格と記したものは、前記難燃性架橋電線5本について
全て60秒以内に自己消火したものである。
【0017】
【表1】
【0018】表1から明らかなように、実験例7、14
および21の難燃性架橋電線の表面には傷つき白化現象
が見られたが、これに対して実験例1〜6、8〜13、
15〜20および22〜35のものには全く白化現象は
見られなかった。また難燃性に関するUL規格1581
の垂直燃焼VW−1試験に関しては、実験例1、8およ
び15以外のものは合格であった。しかしながらその詳
細については、前記5本の難燃性架橋電線の燃焼状態を
詳細に観察すると、実験例4、5、6、7、11、1
2、13、14、18、19、20および21は、20
秒程度で自己消火するのに対して、実験例2、3、9、
10、16および17は、自己消火するのに45秒程度
であった。このように、前記表面処理水酸化マグネシウ
ムの添加量が240〜270重量部のものが、難燃性に
関して信頼性の高い好ましいものと考えられるが、前記
水酸化マグネシウムを270重量部添加する難燃性樹脂
組成物には傷つき白化が発生するので、240〜260
重量部とするのが望ましいものと言える。また前記難燃
性架橋電線について、引張り試験をJIS規格C300
5に基づいて行ったが、引張り強度が10MPa以上と
機械的特性も満足するものであった。
【0019】また前述の樹脂混合物の配合範囲について
は、実験例22〜35から明らかな如くすなわち、エチ
レン系重合体が30〜60重量部、スチレン・エチレン
・エチレンプロピレン・スチレン共重合体が30重量部
以下、マレイン酸変性オレフィン系樹脂が5〜30重量
部およびエチレン・アクリルゴムが10〜50重量部の
範囲が好ましい樹脂混合物であることがわかる。このよ
うなベースポリマーを用いてノンハロゲン難燃性樹脂組
成物とすることによって、得られる難燃性架橋電線には
白化現象が生ぜず、難燃性もUL規格1581の垂直燃
焼試験VW−1に合格するものとなり、耐熱性において
も十分なものであり、また前記難燃性架橋電線は引張り
強度が10MPa以上と機械的特性にも優れたものとな
る。そしてこの難燃性架橋電線は、焼却処分を行っても
有害なハロゲンガス等を発生せず、環境問題もないもの
である。
【0020】
【発明の効果】本発明のノンハロゲン難燃性樹脂組成物
は、エチレン系共重合体とスチレン・エチレン・エチレ
ンプロピレン・スチレン共重合体、マレイン酸変性オレ
フィン系樹脂およびエチレン・アクリルゴムから選ばれ
る2種以上の樹脂混合物100重量部に、或いは前記樹
脂混合物がエチレン系共重合体30〜60重量部と前記
スチレン・エチレン・エチレンプロピレン・スチレン共
重合体を30重量部以下、マレイン酸変性オレフィン系
樹脂5〜30重量部およびエチレン・アクリルゴム5〜
60重量部からなる樹脂混合物100重量部に、水酸化
マグネシウム100重量部に対してアミノシラン系カッ
プリング剤0.05〜3.0重量部で表面処理された表
面処理水酸化マグネシウムを220〜260重量部、好
ましくは240〜260重量部を配合したので、ハロゲ
ンフリーの樹脂組成物であっても、難燃性の電線・ケー
ブルとして目的とするUL規格1581の垂直燃焼試験
VW−1に合格する高難燃性を有するものであり、また
引張り強度(MPa)等の機械的特性にも優れた難燃性
の電線・ケーブルであり、また前記被覆は架橋されてい
るので、耐熱性においても十分なものである。そしてさ
らに、前述のようにアミノシラン等により特定の表面処
理した水酸化マグネシウムを難燃剤として用いたので、
電線・ケーブルの被覆材料としても擦り傷等による白化
現象を起こすこともない。また、このノンハロゲン難燃
性樹脂組成物は、電線・ケーブルの押出し加工性等にお
いても何ら問題はないものであった。さらに、このノン
ハロゲン難燃性樹脂組成物は、焼却時等においてはハロ
ゲンガス等の有害ガスを発生しないので、環境問題もな
いものである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01B 3/44 H01B 3/44 P 7/295 C08L 25:08 //(C08L 23/08 23:26 25:08 H01B 7/34 B 23:26) (72)発明者 渡邉 知久 東京都江東区木場1丁目5番1号 株式会 社フジクラ内 Fターム(参考) 4J002 BB04W BB07X BB204 BC043 DE076 FB096 FD146 GQ00 5G303 AA06 BA12 CA09 CA11 CB17 CD03 5G305 AA02 AB25 AB35 AB36 BA13 CA01 CA02 CA42 CA51 CC03 CD06 5G315 CA03 CB02 CC08 CD02 CD03 CD14

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン系共重合体とスチレン・エチレ
    ン・エチレンプロピレン・スチレン共重合体、マレイン
    酸変性オレフィン系樹脂およびエチレン・アクリルゴム
    から選ばれる2種以上の樹脂混合物100重量部と、表
    面処理水酸化マグネシウム220〜260重量部を配合
    したことを特徴とするノンハロゲン難燃性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記樹脂混合物が、エチレン系共重合体
    30〜60重量部と前記スチレン・エチレン・エチレン
    プロピレン・スチレン共重合体を30重量部以下、マレ
    イン酸変性オレフィン系樹脂を5〜30重量部およびエ
    チレン・アクリルゴム5〜60重量部からなることを特
    徴とする請求項1に記載のノンハロゲン難燃性樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】 前記表面処理水酸化マグネシウムは、水
    酸化マグネシウム100重量部に対してアミノシラン系
    カップリング剤0.05〜3.0重量部で表面処理され
    たものであることを特徴とする請求項1または2のいず
    れかに記載のノンハロゲン難燃性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 前記請求項1〜3のいずれかに記載のノ
    ンハロゲン難燃性樹脂組成物を、導体上に被覆しかつ前
    記被覆は電子線照射架橋されていることを特徴とする難
    燃性架橋電線・ケーブル。
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JP2020132817A (ja) * 2019-02-25 2020-08-31 住友電気工業株式会社 樹脂組成物、無機充填剤、直流電力ケーブル、および直流電力ケーブルの製造方法

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