JP2002042552A - 絶縁樹脂組成物および絶縁電線 - Google Patents

絶縁樹脂組成物および絶縁電線

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JP2002042552A JP2000219729A JP2000219729A JP2002042552A JP 2002042552 A JP2002042552 A JP 2002042552A JP 2000219729 A JP2000219729 A JP 2000219729A JP 2000219729 A JP2000219729 A JP 2000219729A JP 2002042552 A JP2002042552 A JP 2002042552A
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仁 山田
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 家電用絶縁電線に要求される高度の難燃性と
優れた機械特性を有し、任意の色に着色でき、電気特性
を保持する被覆材を有する絶縁電線を提供する。 【解決手段】 エチレン系共重合体90〜30質量%、
アクリルゴム5〜60質量%、並びに、スチレン系エラ
ストマー、側鎖にスチレン系のポリマーを有するポリオ
レフィンおよびエチレン−プロピレンゴムからなる群か
ら選ばれた少なくとも1成分0〜45質量%からなる樹
脂成分100質量部に対し、金属水和物150〜280
質量部およびメラミンシアヌレート化合物0〜70質量
部を含有し、かつ、金属水和物のうち50質量%以上が
シランカップリング剤で表面処理されており、さらに重
合組成で規定されるA(%)が33〜66%である絶縁
樹脂組成物、及び前記絶縁樹脂組成物の架橋体で導体を
被覆した絶縁電線。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、埋立、焼却などの
廃棄時において、重金属化合物の溶出や、多量の煙、腐
食性ガスの発生がない絶縁樹脂組成物、並びに電気・電
子機器の内部および外部配線に使用される絶縁電線に関
する。
【0002】
【従来の技術】電気・電子機器の内部および外部配線に
使用される絶縁電線の被覆材料には、難燃性、引張特
性、耐熱性など種々の特性が要求される。このため、こ
れら絶縁電線の被覆材料として、ポリ塩化ビニル(PV
C)コンパウンドやエチレン系共重合体を主成分とする
ベース樹脂に、分子中に臭素原子や塩素原子を含有する
ハロゲン系難燃剤を配合した、樹脂組成物を使用するこ
とがよく知られている。近年、このような被覆材料を用
いた絶縁電線を適切な処理をせずに廃棄した場合の種々
の問題が提起されている。例えば、埋立により廃棄した
場合には、被覆材料に配合されている可塑剤や重金属安
定剤の溶出、また焼却した場合には、多量の腐食性ガス
の発生、ダイオキシンの発生などという問題が起こる。
このため、有害な重金属やハロゲン系ガスなどの発生が
ないノンハロゲン難燃材料で電線を被覆する技術の検討
が盛んに行われている。従来のノンハロゲン難燃材料
は、ハロゲンを含有しない難燃剤を樹脂に配合すること
で難燃性を発現させたものであり、このような被覆材料
の難燃剤としては、例えば、水酸化マグネシウム、水酸
化アルミニウムなどの金属水和物がある。また、樹脂と
しては、ポリエチレン、エチレン−1−ブテン共重合
体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、
エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体などが用い
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで電子機器内に
使用される電子ワイヤハーネスには、安全性の面から高
い難燃性が要求されており、非常に厳しい難燃性規格
UL1581(Reference Standard
for Electrical Wires,Cab
les, and Flexible Cords)な
どに規定される垂直燃焼試験(Vertical Fl
ame Test)のVW−1規格や水平難燃規格、J
IS C3005に規定される60度傾斜難燃特性をク
リアするものでなければならない。さらに、難燃性以外
の特性についても、ULや電気用品取締規格などで、破
断伸び100%以上、破断抗張力10MPa以上という
高い機械特性が要求されている。
【0004】ノンハロゲン難燃材料を用いた絶縁電線に
おいてこのような高度の難燃性と機械特性を実現するた
めに、以下のような技術が検討されてきた。まず、赤燐
と水酸化マグネシウムを併用した絶縁組成物が検討され
てきたが、赤燐の発色のために電線を白をはじめとする
任意の色に着色できないことや、廃棄する際に赤燐が地
中に流出し湖沼を富養化するおそれがあることなどの問
題がある。また、水酸化マグネシウムを多量に加えた絶
縁組成物が検討されているが、絶縁層の肉厚によっては
燃えてしまうことがあり、また、難燃性が不十分であっ
たり、機械的強度が著しく低下したりするという問題が
ある。特開平2−75642号公報には、ポリオレフィ
ン又はエチレン系共重合体に対して無機難燃剤とメラミ
ンシアヌレート化合物を併用した例が開示されている。
しかしこの組成物を用いた絶縁電線では前記のVW−1
規格に不適合であり、また通常用いられる高級脂肪酸で
表面処理した水酸化マグネシウムを200質量部程度ま
で加えてゆくと機械的強度が著しく低下する。
【0005】機器内用電線には細径電線や薄肉電線が多
く使用されており、これらの電線を垂直難燃性に適合さ
せるためには、絶縁体に非常に高い難燃性が必要とされ
る。さらに電線を保護するシート、チューブは薄肉で垂
直難燃性やUL94のV−0に適合する必要がある。し
かしこれまでの方法ではこのような薄肉、細径電線の難
燃性と力学的強度を両立することができなかった。本発
明は、これらの問題を解決し、家電用絶縁電線に要求さ
れる高度の難燃性と優れた機械特性を有し、任意の色に
着色でき、電気特性を保持し、かつ、廃棄時の埋立によ
る重金属化合物やリン化合物の溶出や、焼却による多量
の煙、腐食性ガスの発生などの問題のない絶縁樹脂組成
物及びこの組成物を被覆材とする絶縁電線を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題は以下の発明に
より達成された。 (1)エチレン系共重合体90〜30質量%、アクリル
ゴム5〜60質量%、並びに、スチレン系エラストマ
ー、側鎖にスチレン系のポリマーを有するポリオレフィ
ンおよびエチレン−プロピレンゴムからなる群から選ば
れた少なくとも1成分0〜45質量%からなる樹脂成分
100質量部に対し、金属水和物150〜280質量部
およびメラミンシアヌレート化合物0〜70質量部を含
有し、かつ、金属水和物のうち50質量%以上がシラン
カップリング剤で表面処理されており、さらに下記式
(I)で規定されるA(%)が33〜66%であること
を特徴とする絶縁樹脂組成物。
【0007】式(I)
【数2】
【0008】(式中、nはエチレン系共重合体の種類数
を表わし、Viは樹脂成分全体に対するi番目の種類の
エチレン系重合体の含有量(質量%)、Riはi番目の
種類のエチレン系重合体中の共重合成分含有量(質量
%)、Uは樹脂成分中のアクリルゴム含有量の総和(質
量%)を表わす。) (2)エチレン系共重合体のうち、共重合成分の含有量
が70質量%以上のエチレン系共重合体が樹脂成分の2
0質量%以下であることを特徴とする(1)項に記載の
絶縁樹脂組成物。 (3)(1)又は(2)項に記載の絶縁樹脂組成物の架
橋体で導体を被覆したことを特徴とする絶縁電線。
【0009】なお、上記(1)、(2)項の好ましい態
様として、以下の(4)、(5)項があげられる。 (4)樹脂成分100質量部に対し、ジエステル(メ
タ)アクリレートを1〜16質量部含有していることを
特徴とする(1)又は(2)項に記載の絶縁樹脂組成
物。 (5)下記式(A)で表わされるジエステル(メタ)ア
クリレートを含有することを特徴とする(1)、(2)
又は(4)項に記載の絶縁組成物。
【0010】式(A)
【化1】 (式中、nは1〜14の整数を表わし、Rは水素原子又
はメチル基を表わす。)
【0011】
【発明の実施の形態】本発明においては、エチレン系共
重合体およびアクリルゴムをベース樹脂とし、反応性シ
ランカップリング剤で表面処理された金属水和物を使用
することにより、機械特性、難燃性(垂直難燃性など)
および皮むき性が優れた難燃性絶縁樹脂組成物が得られ
る。特にエチレン系共重合体とアクリルゴムの割合を特
定の範囲に制御することにより、薄肉細径電線や薄肉チ
ューブ等の垂直難燃性を保つことができる。本発明の絶
縁樹脂組成物においては、アクリルゴムを配合すること
により、皮むきの際にひげ状に被覆層を伸ばすことがな
く皮むき性が良好になるとともに、さらに難燃性を向上
させることが可能になる。さらにエチレン系共重合体と
アクリルゴムを併用することにより、難燃性を保つだけ
でなく、絶縁特性と機械的強度を高いレベルに維持する
ことができる。さらに必要に応じ、スチレン系エラスト
マー、側鎖にスチレン系のポリマーを有するポリオレフ
ィンおよびエチレン−プロピレンゴムからなる群から選
ばれた少なくとも1種を配合することにより、電線の皮
むき性を低下させることなく絶縁抵抗を向上させること
が可能になり、浸水させた場合や高温高湿下に保持した
場合でも絶縁抵抗を大きく低下させることなく高いレベ
ルに維持することが可能になる。スチレン系エラストマ
ー、側鎖にスチレン系のポリマーを有するポリオレフィ
ンおよびエチレン−プロピレンゴムから選ばれる成分が
含まれる、含まれないにかかわらず、エチレン系共重合
体とアクリルゴムの割合を下記式(I)で規定されるA
(%)が33〜66%となるようにすることにより、細
径薄肉電線の難燃性を保つことができ、しかも低温性
(低温でも良好に巻き付け等が行える特性)も確保する
ことができる。
【0012】式(I)
【数3】
【0013】(式中、nはエチレン系共重合体の種類数
を表わし、Viは樹脂成分全体に対するi番目の種類の
エチレン系重合体の含有量(質量%)、Riはi番目の
種類のエチレン系重合体中の共重合成分含有量(質量
%)、Uは樹脂成分中のアクリルゴム含有量の総和(質
量%)を表わす。) さらに共重合成分含有量が70質量%以上のエチレン系
共重合体を、樹脂成分の20質量%以下とすることによ
り、より優れた低温性を確保することが可能となる。さ
らに架橋助剤としてジエステルアクリレート及び/又は
ジエステルメタクリレート(本発明においてはジエステ
ル(メタ)アクリレートという)を使用して架橋させる
ことにより、伸びを低下させず要求される絶縁電気特性
を維持した絶縁組成物及び絶縁電線を得ることができ
る。
【0014】アクリルゴムとして、特にエチレンとアク
リル酸アルキルとカルボキシル基を側鎖に有する不飽和
炭化水素との3元系共重合体アクリルゴムを使用するこ
とにより、燃焼時に表面に炭化層を形成し、難燃性がさ
らに高くなる。さらにエチレンとアクリル酸アルキルと
の2元系アクリルゴムと併用することにより、燃焼時に
内部に発泡層が生じ、表面に3元系アクリルゴムによる
と思われる炭化層が形成されるため、難燃性はさらに向
上する。さらにエチレンとアクリル酸アルキルとカルボ
キシル基を側鎖に有する不飽和炭化水素との3元系共重
合体アクリルゴムを使用することにより強度が強固とな
り、機械的強度が向上するとともに、水に浸漬した際や
高温多湿下に放置された際の絶縁抵抗の低下を抑えるこ
とが可能となる。
【0015】また不飽和カルボン酸で変性されたポリオ
レフィン樹脂は、スチレン系エラストマーや側鎖にスチ
レン系のポリマーを有するポリオレフィンと共に加える
ことにより、湿熱を加えたり、浸水させた後においても
さらに絶縁抵抗を高く保つことが可能となる。さらに難
燃性を向上させる手法として、メラミンシアヌレートを
併用すればよい。これは燃焼したときに金属水和物が水
を発生しつつ表面に殻を形成したうえで、メラミンシア
ヌレート化合物が内部からガスを発生することにより完
全に消火できるため、非常に高い難燃性を有すると考え
られる。
【0016】また、この金属水和物が反応性シランカッ
プリング剤で表面処理を行ったものであることにより、
組成物を架橋したときにVW−1規格適合レベルの非常
に高い難燃性を発現し、さらに、金属水和物の配合量を
増やしても、要求される高い力学的強度を維持できる。
またエチレン系共重合体やアクリルゴムは難燃性を補助
する働きをしており、これらを所定の割合で用いること
により高い難燃性を維持することが可能となる。
【0017】以下、本発明の絶縁樹脂組成物に含まれる
各成分について説明する。 (A)エチレン系共重合体 本発明の絶縁樹脂組成物は、樹脂の1成分にエチレン系
共重合体を用いる。本発明に用いることのできるエチレ
ン系共重合体として具体的には例えば、エチレン−酢酸
ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸共重
合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EE
A)、エチレン−メタクリレート共重合体(EMA)な
どが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても2種
以上を混合して用いてもよい。難燃性および機械特性向
上の点からは、本発明で用いるエチレン系重合体として
好ましいものはエチレン−酢酸ビニル共重合体である。
また、難燃性を向上させるうえでエチレンに対し共重合
させた共重合成分の含有量(例えばEVAでは酢酸ビニ
ル(VA)含有量、EEAではエチルアクリレート(E
A)含有量)が、23〜80質量%が好ましく、さらに
好ましくは25〜80質量%である。なお、低温性向上
の観点からは、共重合成分がエチレンに対し70質量%
以上のエチレン系共重合体は、樹脂成分の20質量%以
下とするのが好ましい。またエチレン系共重合体の中で
は材料の選択性、強度、伸びの面から、エチレン−酢酸
ビニル共重合体が好ましい。また、エチレン系共重合体
のMFR(メルトフローレイト)は、強度の面、樹脂組
成物の混練り加工性の面から0.2〜20、さらに好ま
しくは0.5〜10程度が好ましい。なお、本発明にお
けるMFRの値は、JIS K7210に従い、一般に
用いられている各材料に適した条件で行ったものであ
る。本発明においてエチレン系共重合体はアクリルゴム
と混合して用いることができるが、このときエチレン系
共重合体の量は樹脂成分中90〜30質量%、好ましく
は85〜35質量%、さらに好ましくは75〜40質量
%で使用される。
【0018】(B)アクリルゴム 本発明においては、樹脂成分100質量部中5〜60質
量%の範囲内でアクリルゴムを使用することができる。
アクリルゴムは単量体成分としてはアクリル酸エチル、
アクリル酸ブチル等のアクリル酸アルキルと各種官能基
を有する単量体を少量共重合させて得られるゴム弾性体
であり、共重合させる単量体としては、2−クロルエチ
ルビニルエーテル、メチルビニルケトン、アクリル酸、
アクリロニトリル、ブタジエン等を適宜使用することが
できる。具体的には、Nipol AR(商品名、日本
ゼオン社製)、JSR AR(商品名、JSR社製)等
を使用することができる。特に単量体成分としてはアク
リル酸メチルを使用するのが好ましく、その場合には、
エチレンとの2元共重合体や、これにさらにカルボキシ
ル基を側鎖に有する不飽和炭化水素をモノマーとして共
重合させた3元共重合体を特に好適に使用することがで
きる。具体的には例えば、2元共重合体の場合にはベイ
マックDやベイマックDLSを、3元共重合体の場合に
はベイマックG、ベイマックHG、ベイマックLS、ベ
イマックGLS(いずれも商品名、三井・デュポンポリ
ケミカル社製)を使用することができる。
【0019】これらのアクリルゴムを配合することによ
り、皮むきの際にひげ状に被覆材を伸ばすことなく皮む
き性が良好になる。またアクリルゴムの配合により著し
く難燃性が向上する。エチレン系共重合体にアクリルゴ
ムを併用することにより、難燃性を保ちつつ、要求され
る絶縁特性を有するものとすることが可能になる。本発
明においてアクリルゴムは、樹脂成分中5〜60質量%
の割合で使用することができ、好ましくは8〜40質量
%である。アクリルゴムの量が5質量%より少ないと、
難燃性、電線の皮むき性に問題が生じ、また60質量%
を越えると電線の押し出し加工性が著しく低下するだけ
ではなく、未架橋時の電線同士の粘着が著しく大きくな
り生産性が大幅に低下するためである。
【0020】またアクリルゴムとして、エチレンとアク
リル酸アルキルとカルボキシル基を側鎖に有する不飽和
炭化水素との3元系共重合体アクリルゴムを使用するこ
とは、難燃性がさらに向上するため好ましい。配合量と
しては樹脂成分に対し3元系アクリルゴムを3質量%以
上が好ましく、さらに好ましくは5質量%以上、さらに
好ましくは10質量%以上である。またこの3元系アク
リルゴムは押し出し負荷を上げる傾向があり、樹脂成分
に対し好ましくは50質量%以下、さらに好ましくは4
0質量%以下、より好ましくは35質量%以下に抑えた
方がよい。さらにエチレンとアクリル酸アルキルとの2
元系アクリルゴムと併用することにより、燃焼時に内部
に発泡層が生じ、表面に3元系アクリルゴムによると思
われる炭化層が形成されるため、難燃性はさらに向上す
る。さらにエチレンとアクリル酸アルキルとカルボキシ
ル基を側鎖に有する不飽和炭化水素との3元系共重合体
アクリルゴムを使用することにより強度が高くなり、力
学的強度が向上するとともに、さらに架橋構造が密にな
ることから、水に浸漬した際や高温多湿下に放置された
際の絶縁抵抗の低下を抑えることが可能となる。これら
は、後述する(G)成分のジエステル(メタ)アクリレ
ートを使用したときに、さらに架橋時の構造が密にな
り、絶縁電気特性を向上させると共に、水に浸漬した際
や高温多湿下に放置された際の絶縁抵抗の低下を抑える
ことを可能とする。
【0021】なお、(A)成分のエチレン共重合体と
(B)成分のアクリルゴムの量は、下記式(I)で規定
されるA(%)が33〜66%となるようにしなければ
ならない。A(%)が33%より小さいと難燃性が著し
く低下し、細径薄肉電線の垂直難燃性や薄肉チューブの
垂直難燃性が不適合となり、またA(%)が66%を越
えると、絶縁電線やチューブの低温性が著しく低下する
ためである。
【0022】式(I)
【数4】
【0023】(式中、nはエチレン系共重合体の種類数
を表わし、Viは樹脂成分全体に対するi番目の種類の
エチレン系重合体の含有量(質量%)、Riはi番目の
種類のエチレン系重合体中の共重合成分含有量(質量
%)、Uは樹脂成分中のアクリルゴム含有量の総和(質
量%)を表わす。)
【0024】(C)スチレン系エラストマー 本発明においては、スチレン系エラストマーを使用する
ことができる。スチレン系エラストマーとしては、スチ
レンの重合体ブロックSと共役ジエン化合物を主体とす
る重合体ブロックBの少なくとも1個とからなるブロッ
ク共重合体又はこれを水素添加して得られるもの、ある
いはこれらの混合物であり、例えば、S−B−S、B−
S−B−S、S−B−S−B−Sなどの構造を有するビ
ニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体
あるいは、これらの水素添加されたもの等を挙げること
ができる。これらの共役ジエン化合物としては、例え
ば、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、
2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンなどのうちから
1種または2種以上が選ばれ、中でもブタジエン、イソ
プレンおよびこれらの組合せが好ましい。上記(水添)
ブロック共重合体の具体例としては、SBS(スチレン
・ブタジエンブロックコポリマー)、SIS(スチレン
・イソプレンブロックコポリマー)、SEBS(水素化
SBS)、SEPS(水素化SIS)等を挙げることが
できる。
【0025】(D)側鎖にスチレン系のポリマーを有す
るポリオレフィン 側鎖にスチレン系のポリマーを有するポリオレフィン
は、ポリオレフィン樹脂やエチレン系共重合体、エチレ
ン系共重合体と不飽和カルボン酸の共重合体に、ポリス
チレン等のスチレン系ポリマーがグラフトされた樹脂で
ある。ポリオレフィン樹脂としては直鎖状ポリエチレ
ン、超低密度ポリエチレンやシングルサイト触媒を用い
て合成されたポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げら
れ、エチレン系共重合体としてはエチレン−酢酸ビニル
共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エ
チレン−メチルアクリレート共重合体等が挙げられる。
スチレン系ポリマーのグラフト量は5〜50質量%程度
である。商品名としてはモディパーAシリーズ(日本油
脂(株))等が挙げられる。
【0026】(E)エチレン−プロピレンゴム エチレン−プロピレンゴムとしては、エチレンとプロピ
レンだけからなるEPM(エチレン−プロピレン共重合
ゴム)、さらに非共役ジエンを少量共重合させた3元系
共重合体EPDM(エチレン−プロピレンターポリマ
ー)が使用できる。EPDMに使用される非共役ジエン
としては、ジシクロペンタジエン、5−エチリデンノル
ボルネン、1,4−ヘキサジエン等を使用したものを使
用することができる。本発明において(C)スチレン系
エラストマー、(D)側鎖にスチレン系のポリマーを有
するポリオレフィンおよび(E)エチレン−プロピレン
ゴムからなる群から選ばれた少なくとも1成分は、樹脂
成分中0〜45質量%の割合で使用することができる。
この成分を用いてより絶縁抵抗を向上させる為には、樹
脂成分中少なくとも3質量%使用することが好ましく、
より好ましくは7質量%以上、さらに好ましくは10質
量%以上である。またこの量が45質量%を越えると難
燃性が低下するだけでなく、被覆材の抗張力が低下す
る。
【0027】以上(C)〜(E)のスチレン系エラスト
マー、スチレン系樹脂を側鎖に有するポリオレフィンお
よびエチレン−プロピレンゴムから選ばれる成分は、絶
縁抵抗を著しく向上させる働きがあり、電線の皮むき性
を低下させることなく絶縁抵抗を向上させることが可能
で、浸水させた場合や高温高湿下に保持した場合でも絶
縁抵抗を大きく低下させることなく高いレベルに維持す
ることが可能になる。これらの中でもスチレン系エラス
トマーは浸水、高温・高湿下における絶縁抵抗の保持の
点や機械的強度の保持の面でより好ましい。
【0028】(F)不飽和カルボン酸で変性されたポリ
オレフィン 不飽和カルボン酸で変性されたポリオレフィンとは、直
鎖状ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、高密度ポリ
エチレン、ポリプロピレンやエチレン−酢酸ビニル(V
A)共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレ
ン−エチルアクリレート(EA)共重合体、エチレン−
メタクリレート共重合体等のエチレン系共重合体、不飽
和カルボン酸やその誘導体で変性された樹脂のことであ
り、変性に用いられる不飽和カルボン酸としては、例え
ば、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸等が挙げられ、
不飽和カルボン酸の誘導体としては、マレイン酸モノエ
ステル、マレイン酸ジエステル、無水マレイン酸、イタ
コン酸モノエステル、イタコン酸ジエステル、無水イタ
コン酸、フマル酸モノエステル、フマル酸ジエステル、
無水フマル酸などがある。ポリオレフィンの変性は、例
えば、ポリオレフィンと不飽和カルボン酸等を有機パー
オキサイドの存在下に溶融、混練することにより行うこ
とができる。マレイン酸の変性量は通常0.5〜7質量
%程度である。不飽和カルボン酸で変性されたポリオレ
フィンは樹脂とフィラーの接着、エチレン系共重合体と
スチレン系エラストマー、スチレン系樹脂を側鎖に有す
るポリオレフィン、エチレンプロピレンゴムの相溶化剤
としての効果があり、電気特性の向上や浸水させたとき
の絶縁抵抗の低下を抑える効果やコンパウンドの強度を
高める効果がある。
【0029】配合量はポリマー成分100質量%中のう
ち2〜20質量%、さらに好ましくは5〜15質量%で
使用することができる。この成分が2質量%より少ない
と実質的に効果がなく、また20質量%を越えると端末
加工性が低下する。
【0030】(G)ジエステル(メタ)アクリレート ジエステルアクリレート及び/又はジエステルメタクリ
レートを架橋助剤として使用することにより、特に大き
く伸びを低下させずに架橋度を向上させることができ
る。これは緩やかに架橋反応を形成することが可能であ
るからである。高い酸含有量を有するエチレン系共重合
体やアクリルゴムをベース材料として使用すると、絶縁
抵抗が低くなる。3元系のアクリルゴムの使用やスチレ
ン系エラストマーの導入などで絶縁抵抗の改善や浸水後
における絶縁抵抗の低下を抑えることは可能であるが、
これらのポリマーを大量に導入すると押し出し負荷が著
しく高くなったり、難燃性が低下したりする問題が生じ
る。これらの架橋助剤を導入することにより押し出し時
の負荷を抑え、架橋を行うことにより難燃性を保持しつ
つ絶縁抵抗を向上させ、また浸水後の絶縁抵抗の低下を
抑えることができる。さらにこれらの架橋助剤を加える
ことにより、耐油特性を著しく向上させることができ
る。また架橋助剤としてトリエステルメタクリレート、
トリエステルメタクリレートを加えると、絶縁抵抗を改
善することができる。しかしこれらの架橋助剤は架橋反
応が急激に生ずるため伸びの低下が大きい。しかし非架
橋時に伸びに余裕のある場合においては架橋構造が密に
なるこれらの架橋助剤の方が絶縁抵抗の改善が大きいた
め、これらを使用しても良い。加えても大きな伸びを低
下させず、しかも絶縁抵抗を改善できるジエステル(メ
タ)アクリレートとしては下記式(A)で表わされる化
合物が好ましい。
【0031】式(A)
【化2】
【0032】(式中、nは1〜14の整数を表わし、R
は水素原子又はメチル基を表わす。) 式(A)におけるnが14より大きいと、架橋構造が弱
くなり絶縁電気特性の向上にほとんど効果がなくなり、
強度の向上においてもほとんど効果がなくなる。さらに
好ましくはnは2〜10である。ジエステル(メタ)ア
クリレートの使用量は、樹脂成分100質量部に対し1
〜16質量部が好ましく、3〜12質量部がさらに好ま
しい。
【0033】(H)金属水和物 本発明において用いることのできる金属水和物の種類は
特に制限はないが、例えば、水酸化アルミニウム、水酸
化マグネシウム、水和珪酸アルミニウム、水和珪酸マグ
ネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、オルト珪酸アルミ
ニウム、ハイドロタルサイドなどの水酸基あるいは結晶
水を有する金属化合物があげられ、1種単独でも、2種
以上を組み合わせて用いてもよい。これらの金属水和物
のうち、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムが好
ましい。上記金属水和物の表面処理に用いられるシラン
カップリング剤としては、例えば、末端にアルキル基、
アルコキシ基、アミノ基、ビニル基、エポキシ基を有す
るものが挙げられる。これらのシランカップリング剤は
単独でも2種以上併用してもよい。その中でも末端にア
ミノ基、ビニル基、エポキシ基等を有する反応性のシラ
ンカップリング剤を用いることが好ましく、さらにその
中でもビニル基またはエポキシ基を有するものをその一
成分として用いることが好ましく、例えば、ビニルトリ
メトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン、グリシドキシプロピ
ルトリエトキシシラン、グリシドキシプロピルメチルジ
メトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン、メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、
メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等が挙
げられる。これらの末端に反応性基を有するシランカッ
プリング剤は1種単独でも、2種以上併用して使用して
もよい。これらのシランカップリング剤は全シランカッ
プリング剤中の少なくとも20質量%以上、好ましくは
40質量%以上、さらに好ましくは60質量%以上であ
る。
【0034】本発明で用いることができるシランカップ
リング剤表面処理水酸化アルミニウムとしては、表面未
処理の水酸化アルミニウム(ハイジライトH42M(商
品名、昭和電工社製)など)を上記の末端に反応性基を
有するシランカップリング剤により表面処理したものな
どがあげられる。また、本発明で用いることができるシ
ランカップリング剤表面処理水酸化マグネシウムとして
は、末端に反応性基を有するシランカップリング剤によ
りすでに表面処理された水酸化マグネシウムの市販品
(キスマ5LH、キスマ5PH(いずれも商品名、協和
化学社製)など)のほか、表面無処理のもの(市販品と
しては、キスマ5(商品名、協和化学社製)など)、ス
テアリン酸、オレイン酸などの脂肪酸で表面処理された
もの(キスマ5A(商品名、協和化学社製)など)、リ
ン酸エステル処理されたものなどを上記の末端に反応性
を有するシランカップリング剤により表面処理したもの
がある。また、上記以外にも、予め脂肪酸やリン酸エス
テルなどで部分的に表面処理した水酸化マグネシウムや
水酸化アルミニウムに追加的に末端に反応性の有するシ
ランカップリング剤を用い表面処理を行った金属水和物
なども用いることができる。
【0035】金属水和物をシランカップリング剤で処理
する場合には、未処理又は部分表面処理金属水和物に予
め又は混練りの際シランカップリング剤をブレンドして
行うことができる。このときのシランカップリング剤
は、処理に十分な量が適宜加えられるが、具体的には金
属水和物に対し0.1〜3.0質量%が好ましく、より
好ましくは0.15〜2.5質量%、さらに好ましくは
0.2〜1.5質量%である。本発明においては、ビニ
ル基又はエポキシ基を末端に有するシランカップリング
剤で表面処理された金属水和物は、絶縁体としたときの
高い力学的強度を維持するだけでなく、燃焼時に殻形成
を促進する。この金属水和物とメラミンシアヌレート化
合物を併用すると、難燃性が飛躍的に向上する。本発明
においてこの金属水和物の配合量は、エチレン系共重合
体及びアクリルゴムの合計100質量部に対して、15
0質量部〜280質量部、好ましくは170〜260質
量部である。この金属水和物の配合量が少なすぎると要
求される難燃性が確保できず、また多すぎると力学的強
度が著しく低下する。
【0036】また金属水和物の50質量%以上をシラン
カップリング剤で表面処理された金属水和物とし、全金
属水和物の好ましくは50質量%以上、さらに好ましく
は70質量%以上が末端に反応性基を有するシランカッ
プリング剤で表面処理された金属水和物となるようにす
る。本発明においては必要に応じ、上記の金属水和物の
分散性を向上するため、亜鉛、マグネシウム、カルシウ
ムから選ばれる少なくとも1種の脂肪酸金属塩を配合す
ることができる。脂肪酸金属塩の脂肪酸としては、例え
ば、オレイン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチ
ン酸、ステアリン酸などがあり、ステアリン酸が好まし
い。
【0037】なお、本発明の絶縁樹脂組成物のベース樹
脂は(A)エチレン系共重合体および(B)アクリルゴ
ムを必須成分とし、必要に応じて、(C)スチレン系エ
ラストマー、(D)側鎖にスチレン系のポリマーを有す
るポリオレフィンおよび(E)エチレン−プロピレンゴ
ムからなる群から選ばれた少なくとも1種を含有する
が、本発明の目的を損なわない範囲で他の樹脂成分を加
えてもよい。
【0038】本発明において難燃性をより向上させるた
め、メラミンシアヌレート化合物を添加しても良い。メ
ラミンシアヌレート化合物は、粒径が細かい物が好まし
い。本発明で用いるメラミンシアヌレート化合物の平均
粒径は好ましくは10μm以下、より好ましくは7μm
以下、さらに好ましくは5μm以下である。また、分散
性の面から表面処理されたメラミンシアヌレート化合物
が好ましく用いられる。本発明で用いることのできるメ
ラミンシアヌレート化合物としては、例えばMCA−
0、MCA−1(いずれも商品名、三菱化学社製)や、
Chemie Linz Gmbhより上市されているものがある。ま
た脂肪酸で表面処理したメラミンシアヌレート化合物、
シラン表面処理したメラミンシアヌレート化合物として
は、MC610、MC640(いずれも商品名、日産化
学社製)などがある。本発明で用いることのできるメラ
ミンシアヌレート化合物として、例えば以下のような構
造のメラミンシアヌレートがある。
【0039】
【化3】
【0040】本発明においてメラミンシアヌレート化合
物の配合量は、樹脂成分100質量部に対して0〜70
質量部、好ましくは0〜60質量部である。メラミンシ
アヌレート化合物が多すぎると力学的強度、特に伸びが
低下し、電線としたときの外観が著しく悪くなる。メラ
ミンシアヌレート化合物はアクリルゴムとの相乗効果に
より難燃性を大幅に向上させる効果があるため、高難燃
性が必要な場合には加えるのが望ましい。本発明の絶縁
樹脂組成物には、必要に応じスズ酸亜鉛、ヒドロキシス
ズ酸亜鉛及びホウ酸亜鉛から選ばれる少なくとも1種を
配合することができ、さらに難燃性を向上することがで
きる。これらの化合物を用いることにより、燃焼時の殻
形成の速度が増大し、殻形成がより強固になる。従っ
て、燃焼時に内部よりガスを発生するメラミンシアヌレ
ート化合物とともに、難燃性を飛躍的に向上させること
ができる。本発明で用いるホウ酸亜鉛、ヒドロキシスズ
酸亜鉛、スズ酸亜鉛は平均粒子径が5μm以下が好まし
く、3μm以下がさらに好ましい。本発明で用いること
のできるホウ酸亜鉛として、具体的には例えば、アルカ
ネックスFRC−500(2ZnO/3B2 3 ・3.
5H2 O)、FRC−600(いずれも商品名、水澤化
学社製)などがある。またスズ酸亜鉛(ZnSn
3 )、ヒドロキシスズ酸亜鉛(ZnSn(OH)6
として、アルカネックスZS、アルカネックスZHS
(いずれも商品名、水澤化学社製)などがある。
【0041】本発明の絶縁樹脂組成物には、電線・ケ−
ブルにおいて、一般的に使用されている各種の添加剤、
例えば、酸化防止剤、金属不活性剤、難燃(助)剤、充
填剤、滑剤などを本発明の目的を損なわない範囲で適宜
配合することができる。酸化防止剤としては、4, 4’
−ジオクチル・ジフェニルアミン、N, N’−ジフェニ
ル−p−フェニレンジアミン、2, 2, 4−トリメチル
−1, 2−ジヒドロキノリンの重合物などのアミン系酸
化防止剤、ペンタエリスリチル−テトラキス(3−
(3, 5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート)、オクタデシル−3−(3, 5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト、1, 3, 5−トリメチル−2, 4, 6−トリス
(3, 5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
ベンゼン等のフェノール系酸化防止剤、ビス(2−メチ
ル−4−(3−n−アルキルチオプロピオニルオキシ)
−5−t−ブチルフェニル)スルフィド、2−メルカプ
トベンゾイミダゾールおよびその亜鉛塩、ペンタエリス
リトール−テトラキス(3−ラウリル−チオプロピオネ
ート)などのイオウ系酸化防止剤、などがあげられる。
【0042】金属不活性剤としては、N, N’−ビス
(3−(3, 5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオニル)ヒドラジン、3−(N−サリチロ
イル)アミノ−1, 2, 4−トリアゾール、2, 2' −
オキサミドビス−(エチル3−(3, 5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)などが
あげられる。難燃(助)剤、充填剤としては、カーボ
ン、クレー、酸化亜鉛、酸化錫、酸化チタン、酸化マグ
ネシウム、酸化モリブデン、三酸化アンチモン、シリコ
ーン化合物、石英、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグ
ネシウム、ホワイトカーボンなどがあげられる。
【0043】滑剤としては、炭化水素系、脂肪酸系、脂
肪酸アミド系、エステル系、アルコール系、金属石けん
系などがあげられ、なかでも、ワックスE、ワックスO
P(いずれも商品名、Hoechst社製)などの内部
滑性と外部滑性を同時に示すエステル系、アルコール
系、金属石けん系などが挙げられる。その中でもステア
リン酸亜鉛やステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸
カルシウムは、絶縁抵抗の向上の効果があり、ステアリ
ン酸亜鉛やステアリン酸マグネシウムは、目やにを防ぐ
効果がある。さらに滑剤として脂肪酸アミドを併用する
ことにより、簡単に導体との密着性を制御することが可
能となる。
【0044】本発明の絶縁樹脂組成物は、上記の各成分
を、二軸混練押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、
ロールなど、通常用いられる混練装置で溶融混練して得
ることができる。
【0045】次に本発明の絶縁電線について説明する。
本発明の絶縁電線は、導体が、上記の本発明の絶縁樹脂
組成物の架橋体により被覆されたものであり、本発明の
絶縁樹脂組成物を通常の電線製造用押出成形機を用いて
導体周囲に押出被覆し、その後、その被覆層を架橋する
ことにより製造することができる。被覆層を架橋体とす
ることにより、耐熱性の向上のみならず、難燃性も向上
する。架橋の方法は特に制限はなく、電子線架橋法や化
学架橋法で行うことができる。電子線架橋法で行う場
合、電子線の線量は1〜30Mradが適当である。化
学架橋法の場合は樹脂組成物に、ヒドロペルオキシド、
ジアルキルペルオキシド、ジアシルペルオキシド、ペル
オキシエステル、ケトンペルオキシエステル、ケトンペ
ルオキシドなどの有機過酸化物を架橋剤として配合し、
押出成形被覆後に加熱処理により架橋を行う。本発明の
絶縁電線の導体径や導体の材質などは特に制限はなく、
用途に応じて適宜定められる。導体の周りに形成される
絶縁樹脂組成物の被覆層の肉厚も特に制限はないが、
0.15〜1mmが好ましい。また、絶縁層が多層構造で
あってもよく、本発明の絶縁樹脂組成物で形成した被覆
層のほかに中間層などを有するものでもよい。
【0046】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明する。 実施例1〜9及び比較例1〜5 まず、表に示す各成分を室温にてドライブレンドし、バ
ンバリーミキサーを用いて溶融混練して、各絶縁樹脂組
成物を製造した。次に、電線製造用の押出被覆装置を用
いて、導体(導体径0.48mmφの錫メッキ軟銅撚線
構成:7本/0. 16mmφ)上に、予め溶融混練し
た絶縁樹脂組成物を押し出し法により被覆して、各々絶
縁電線を製造した。外径は1.32mm(被覆層の肉厚
0.42mm)とし、被覆後、10Mradで電子線照
射して架橋を行った。また一部の組成については、電線
製造用の押出被覆装置を用いて、導体(導体径0.48
mmφの錫メッキ軟銅撚線 構成:7本/0. 16mm
φ)上に、予め溶融混練した絶縁樹脂組成物を押し出し
法により被覆して、各々絶縁電線を製造した。外径は
0.98mm(被覆層の肉厚0.25mm)とし、被覆
後、10Mradで電子線照射して架橋を行った。また
一部の組成についてはチューブ作成用押し出し装置を用
いて、外径3.5mm、肉厚0.4mmのチューブを作成し
た。なお、表に示す各成分は下記のものを使用した。
【0047】(01)エチレン−酢酸ビニル共重合体 EV170(商品名、三井デュポンポリケミカル社製) VA含有量 33質量% (02)エチレン−酢酸ビニル共重合体 EV−40LX(商品名、三井デュポンポリケミカル社
製) VA含有量 28質量% (03)エチレン−酢酸ビニル共重合体 レバプレン600HV(商品名、三井デュポンポリケミ
カル社製) VA含有量 60質量% (04)エチレン−酢酸ビニル共重合体 レバプレン700HV(商品名、三井デュポンポリケミ
カル社製) VA含有量 70質量% (05)エチレン−酢酸ビニル共重合体 レバプレン800HV(商品名、三井デュポンポリケミ
カル社製) VA含有量 80質量%
【0048】(06)三元共重合体アクリルゴム ベイマックGLS(商品名、三井デュポンポリケミカル
社製) (07)二元共重合体アクリルゴム ベイマックDLS(商品名、三井デュポンポリケミカル
社製) (08)スチレン系エラストマー SEPS(水素化スチレン・ブタジエンブロックコポリ
マー) セプトン2007(商品名、クラレ社製) (09)エチレン−プロピレン−ブタジエンゴム EP57P(商品名、JSR社製) (10)マレイン酸変性LLDPE L−6100M(商品名、JPO社製) (11)末端にビニル基を有するシランカップリング剤
表面処理水酸化マグネシウム キスマ5PH(商品名、協和化学社製) (12)脂肪酸処理水酸化マグネシウム キスマ5B(商品名、協和化学社製) (13)ヒンダートフェノール系老化防止剤 イルガノックス1010(商品名、チバガイギー社製) (14)TMPTM(トリメチロールプロパントリメタ
クリレート) オグモントT−200(商品名、新中村化学社製) (15)ジエステルメタクリレート NKエステル 3G(商品名、新中村化学社製) (16)ジエステルアクリレート NKエステル APG−200(商品名、新中村化学社
製) (17)ステアリン酸亜鉛 粉末ステアリン酸亜鉛(日本油脂)
【0049】得られた各絶縁電線について、以下の試験
を行った。結果を表1〜3に示した。 1)伸び、抗張力 各絶縁電線の伸び(%)と被覆層の抗張力(MPa)
を、標線間25mm、引張速度500mm/分の条件で
測定した。伸びおよび抗張力の要求特性はそれぞれ、各
々100%以上、10MPa以上である。 2)難燃性 各絶縁電線、チューブについて、UL1581の Ve
rtical Flame Test を行い、合格数
を示した(合格数/N数)。 3)絶縁抵抗 各絶縁電線について、JIS C 3005に規定され
る絶縁抵抗を測定した。50MΩ・km以上は合格であ
る。 4)低温性 −10℃の恒温層に4時間放置した後に、恒温層内で自
己径に巻き付けを行った。被覆部に全く割れがなかった
ものを合格とした。 5)端末加工性 平刃の端末加工機に電線をセットし、皮むきを行った
後、被覆部の向け状態を確認した。 ○:ひげがほとんど残っていない △:ひげは残っているものの、圧着加工で問題にならな
いレベル ×:ひげが残っており、圧着端子加工で問題になるレベ
ル 6)電線の量産性 電線の量産性を電線の押し出し可能線速、外観、線同士
の粘着性で評価した。 ○:押し出し速度100m/分以上で十分量産性が良
く、しかも外観が良く、未架橋時に絶縁体同士がくっつ
かない。 △:押し出し速度100m/分以上で生産できるが、押
し出し負荷が高かったり、線径の安定性が悪かったり、
未架橋時に絶縁体同士がややくっつきやすい傾向があ
る。 ×:押し出し速度、外観、未架橋時に絶縁体同士の粘着
性のいずれかに問題あり。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】式(I)で求めたA(%)が小さすぎる比
較例1は、電線、チューブとも難燃性が劣り、逆に大き
すぎる比較例3では低温性の試験で不合格であった。ア
クリルゴム成分を使用していない比較例2では端末加工
性が不良となり、難燃性、絶縁抵抗も低い。エチレン系
共重合体成分の含有量が少なすぎる比較例4では、電線
に押出し加工することができなかった。また、金属水和
物のうちのシランカップリング剤で表面処理されたもの
の割合が低すぎる比較例5では、抗張力及び絶縁抵抗が
低かった。これに対し実施例1〜9の樹脂組成物を用い
た薄肉、細径の電線、チューブはいずれもVW−1規格
ですべて合格する難燃性を有し、伸び、抗張力等につい
ても家電用絶縁電線等に要求される特性を満足し、か
つ、低温での巻き付けも良好に行うことができ、端末加
工性と電線の量産性にも優れている。
【0054】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、絶縁電線の被覆
層や電線を保護するシート、チューブなどとして用いる
ことができ、高度の難燃性と力学的強度を有する。ま
た、本発明の樹脂組成物はノンハロゲン難燃材料であっ
てかつリンを含まない材料で構成されており、難燃性等
に優れるだけでなく、埋立や燃焼などの廃棄時におい
て、有害な重金属化合物の溶出や、多量の煙、有害ガス
(腐食性ガス)の発生がない。さらに本発明の樹脂組成
物は低温での巻き付けでも作業性に優れ、特に、共重合
成分の含有量が70質量%以上のエチレン系共重合体の
量を所定の割合より低くすることにより、低温での作業
性をより向上させた樹脂組成物とすることができる。し
たがって上記樹脂組成物を被覆材とした本発明の絶縁電
線は、家電用絶縁電線等に要求される高い難燃性を有
し、薄肉、細径化しても電気特性を保持しつつ優れた機
械特性を有する。また、低温の巻き付け作業環境でも効
率よく製造することができ、電線を任意の色に着色する
ことも可能である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 25/04 C08L 25/04 33/08 33/08 51/00 51/00 H01B 3/28 H01B 3/28 3/44 3/44 F 7/295 7/34 B (72)発明者 橋本 大 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 Fターム(参考) 4J002 BB06W BB07W BB08W BB15Y BC02Y BF02W BG01W BG04X BN06Y DE076 DE146 DE266 DE286 DJ006 EU187 EU197 FB096 FB106 FB136 FB146 FD016 FD070 FD130 FD137 FD150 FD170 FD200 GQ01 5G303 AA06 AB20 BA12 CA01 CA09 CB17 5G305 AA02 AA14 AB15 AB25 AB35 BA15 BA22 BA26 CA01 CA07 CA47 CA51 CA54 CB15 CB19 CB26 CC03 CD06 CD13 5G315 CA03 CB02 CC08 CD02 CD04 CD14

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン系共重合体90〜30質量%、
    アクリルゴム5〜60質量%、並びに、スチレン系エラ
    ストマー、側鎖にスチレン系のポリマーを有するポリオ
    レフィンおよびエチレン−プロピレンゴムからなる群か
    ら選ばれた少なくとも1成分0〜45質量%からなる樹
    脂成分100質量部に対し、金属水和物150〜280
    質量部およびメラミンシアヌレート化合物0〜70質量
    部を含有し、かつ、金属水和物のうち50質量%以上が
    シランカップリング剤で表面処理されており、さらに下
    記式(I)で規定されるA(%)が33〜66%である
    ことを特徴とする絶縁樹脂組成物。 式(I) 【数1】 (式中、nはエチレン系共重合体の種類数を表わし、V
    iは樹脂成分全体に対するi番目の種類のエチレン系重
    合体の含有量(質量%)、Riはi番目の種類のエチレ
    ン系重合体中の共重合成分含有量(質量%)、Uは樹脂
    成分中のアクリルゴム含有量の総和(質量%)を表わ
    す。)
  2. 【請求項2】 エチレン系共重合体のうち、共重合成分
    の含有量が70質量%以上のエチレン系共重合体が樹脂
    成分の20質量%以下であることを特徴とする請求項1
    に記載の絶縁樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の絶縁樹脂組成物
    の架橋体で導体を被覆したことを特徴とする絶縁電線。
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