JP2003292593A - ポリエステル樹脂 - Google Patents

ポリエステル樹脂

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JP2003292593A JP2002102184A JP2002102184A JP2003292593A JP 2003292593 A JP2003292593 A JP 2003292593A JP 2002102184 A JP2002102184 A JP 2002102184A JP 2002102184 A JP2002102184 A JP 2002102184A JP 2003292593 A JP2003292593 A JP 2003292593A
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章二郎 桑原
剛志 池田
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Mitsubishi Gas Chem Co Inc
三菱瓦斯化学株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス転移温度が高く、結晶性が低く、耐熱
性、透明性に優れ、且つ耐衝撃性に優れるポリエステル
樹脂を提供する。 【解決手段】 環状アセタール骨格を有するポリエステ
ル樹脂であって、下記(1)ないし(3)の性状を有す
るポリエステル樹脂。 (1)示差走査型熱量計で測定されるガラス転移温度が
95℃以上である。 (2)示差走査型熱量計で測定される降温時結晶化ピー
クの熱量が5J/g以下である。 (3)直径100mm、厚さ3.2mmの円盤を直径2
cmの半球形状の錘で、衝撃エネルギー470Jで5回
測定した落錘衝撃破断強度の平均が30kJ/m以上で
あり、且つ破壊形式が5回の測定のうち4回以上延性破
壊である。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はジカルボン酸構成単
位とジオール構成単位とを有するポリエステル樹脂であ
って、ジオール構成単位に環状骨格を有する、耐熱性、
透明性、及び耐衝撃性に優れたポリエステル樹脂に関す
る。 【0002】 【従来の技術】芳香族系飽和ポリエステル樹脂、特にポ
リエチレンテレフタレート(以下「PET」ということ
がある)は機械的性能、耐溶剤性、保香性、耐候性、リ
サイクル性等にバランスのとれた樹脂であり、ボトルや
フィルムなどの用途を中心に大量に用いられている。し
かしながらPETには結晶性、耐熱性に関して欠点が存
在する。すなわち、結晶性に関してはPETは結晶性が
高いため、厚みのある成形体やシートを製造しようとす
ると、結晶化により白化し、透明性が損なわれてしま
う。また、耐熱性に関してはPETのガラス転移温度は
80℃程度であるため、自動車内で使用する製品、輸出
入用の包装材、レトルト処理や電子レンジ加熱を行う食
品包装材等高い耐熱性、透明性が要求される用途には利
用できなかった。 【0003】このため、従来、透明性を必要とする用途
には1,4−シクロヘキサンジメタノールで一部共重合
された変性PETやイソフタル酸で一部変性された変性
PETといった低結晶性ポリエステル樹脂が用いられて
きた。しかし、1,4−シクロヘキサンジメタノールで
一部共重合された変性PETやイソフタル酸で一部変性
された変性PETはそれぞれ透明性はPETに対して改
善されるものの、これらの樹脂のガラス転移温度は80
℃前後であり、耐熱性に劣る。 【0004】また、耐熱性の要求される分野に対しては
ガラス転移温度の高い、ポリエチレン2,6−ナフタレ
ートやポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフ
タレート)等のポリエステル樹脂が用いられてきた。し
かしながら、ポリエチレンナフタレートやポリ(1,4
−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート)も耐熱性
は改善されるものの、結晶性が高く透明性に劣る。 【0005】一方、米国特許2,945,008号公報
では、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキ
シエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ
〔5.5〕ウンデカンを重合したポリエステル樹脂が開
示されている。当該変性PETは、ガラス転移温度が高
く、また結晶性が低いため、耐熱性、透明性を同時に満
たすポリエステル樹脂であるが、特に変性率が50モル
%を越えるような変性率の高い領域では脆く、耐衝撃性
が著しく劣り、用途が制限されていた。 【0006】前記米国特許公報には、3,9−ビス
(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,
4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカ
ンと重合可能な種々のジカルボン酸、並びにグリコール
が例示されているが、耐衝撃性に優れたポリエステル樹
脂は知られていない。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は前記の
如き状況に鑑み、ガラス転移温度が高く、結晶性が低
く、すなわち、耐熱性、透明性に優れ、且つ耐衝撃性に
優れたポリエステル樹脂を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、ジカルボン酸構成単位とジオール構成単位と
を有するポリエステル樹脂であって、ジオール構成単位
の15〜80モル%が環状アセタール骨格を有するジオ
ール単位で、2〜85モル%が脂環式ジオール単位であ
るポリエステル樹脂がガラス転移温度が高く、結晶性が
低く、耐熱性、透明性に優れ、且つ耐衝撃性に優れるこ
とを見出し、本発明に到達した。 【0009】すなわち、本発明は、ジカルボン酸構成単
位とジオール構成単位とを有するポリエステル樹脂であ
って、ジオール構成単位の15〜80モル%が環状アセ
タール骨格を有するジオール単位で、2〜85モルモル
%が脂環式ジオール単位であり、かつ下記(1)ないし
(3)の性状を有するポリエステル樹脂に関する発明で
ある。 (1)示差走査型熱量計で測定されるガラス転移温度が
95℃以上である。 (2)示差走査型熱量計で測定される降温時結晶化ピー
クの熱量が5J/g以下である。 (3)直径100mm、厚さ3.2mmの円盤を直径2
cmの半球形状の錘で、衝撃エネルギー470Jで5回
測定した落錘衝撃破断強度の平均が30kJ/m以上で
あり、且つ破壊形式が5回の測定のうち4回以上延性破
壊である。 【0010】 【発明の実施の形態】 【0011】以下に本発明について詳細に説明する。本
発明のポリエステル樹脂のジオール構成単位中の環状ア
セタール骨格を有するジオール単位は一般式(1)また
は一般式(2)で表される化合物に由来する単位が好ま
しい。 【0012】 【化3】 【0013】 【化4】 【0014】一般式(1)と(2)において、R1およ
びR2はそれぞれ独立して、炭素数が1〜10の脂肪族
基、炭素数が3〜10の脂環式基、及び炭素数が6〜1
0の芳香族基からなる群から選ばれる有機基、好ましく
は、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン
基又はこれらの構造異性体、例えば、イソプロピレン
基、イソブチレン基を表す。R3は炭素数が1〜10の
脂肪族基、炭素数が3〜10の脂環式基、及び炭素数が
6〜10の芳香族基からなる群から選ばれる有機基、好
ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、又はこれらの構造異性体、例えば、イソプロピル
基、イソブチル基を表す。一般式(1)及び(2)の化
合物としては、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−
ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサ
スピロ〔5.5〕ウンデカン、5−メチロール−5−エ
チル−2−(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチ
ル)−1,3−ジオキサン等が特に好ましい。 【0015】本発明のポリエステル樹脂のジオール構成
単位中の脂環式ジオール単位は特に限定されるものでは
ないが、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4
−シクロヘキサンジメタノール、1,2−デカヒドロナ
フタレンジメタノール、1,3−デカヒドロナフタレン
ジメタノール、1,4−デカヒドロナフタレンジメタノ
ール、1,5−デカヒドロナフタレンジメタノール、
1,6−デカヒドロナフタレンジメタノール、2,7−
デカヒドロナフタレンジメタノール、テトラリンジメタ
ノール、ノルボルネンジメタノール、トリシクロデカン
ジメタノール、ペンタシクロドデカンジメタノール等の
ジオール単位が挙げられ、1,4−シクロヘキサンジメ
タノール単位、ノルボルネンジメタノール単位、トリシ
クロデカンジメタノール単位、2,6−デカヒドロナフ
タレンジメタノール単位が好ましく、1,4−シクロヘ
キサンジメタノール単位が特に好ましい。 【0016】また、環状アセタール骨格を有するジオー
ル単位、脂環式ジオール単位以外のジオール構成単位と
しては、特に制限はされないが、エチレングリコール、
トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、
1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ネ
オペンチルグリコール等の脂肪族ジオール類;ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチ
レングリコール等のポリエーテル化合物類;4,4’−
(1−メチルエチリデン)ビスフェノール、メチレンビ
スフェノール(ビスフェノールF)、4,4’−シクロ
ヘキシリデンビスフェノール(ビスフェノールZ)、
4,4’−スルホニルビスフェノール(ビスフェノール
S)等のビスフェノール類;前記ビスフェノール類のア
ルキレンオキシド付加物;ヒドロキノン、レゾルシン、
4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジヒド
ロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジ
フェニルベンゾフェノン等の芳香族ジヒドロキシ化合
物;及び前記芳香族ジヒドロキシ化合物のアルキレンオ
キシド付加物等のジオール単位が例示できる。ポリエス
テル樹脂の機械強度、耐熱性、入手の容易さを考慮する
とエチレングリコール単位が特に好ましい。 【0017】本発明のポリエステル樹脂のジカルボン酸
構成単位としては、特に制限はされないが、コハク酸、
グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、ア
ゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、ドデカ
ンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、デカリ
ンジカルボン酸、ノルボルナンジカルボン酸、トリシク
ロデカンジカルボン酸、ペンタシクロドデカンジカルボ
ン酸、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−カルボキ
シエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ
〔5.5〕ウンデカン、5−カルボキシ−5−エチル−
2−(1,1−ジメチル−2−カルボキシエチル)−
1,3−ジオキサン等の脂肪族ジカルボン酸単位;テレ
フタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2−メチルテレフ
タル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナ
フタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン
酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、ビフェニルジカ
ルボン酸、テトラリンジカルボン酸等の芳香族ジカルボ
ン酸単位が例示できる。ポリエステル樹脂の機械強度、
耐熱性、入手の容易さを考慮するとテレフタル酸単位、
イソフタル酸単位、2,6−ナフタレンジカルボン酸単
位が特に好ましい。 【0018】本発明のポリエステル樹脂は、上記の環状
アセタール骨格を有するジオール単位を15〜80モル
%、好ましくは20〜80モル%、特に好ましくは25
〜70モル%の割合で有する。環状アセタール骨格を有
するジオール単位の割合が上記範囲の場合には、ポリエ
ステル樹脂は結晶性が低下し、ガラス転移温度が高くな
るため、高い透明性と耐熱性を有する樹脂となる。 【0019】また、本発明のポリエステル樹脂は、上記
の脂環族ジオール単位を2〜85モル%、好ましくは5
〜80モル%、特に好ましくは5〜60モル%の割合で
有する。脂環族ジオール単位の割合が上記範囲の場合に
は、ポリエステル樹脂は耐衝撃性に優れた樹脂となる。 【0020】本発明のポリエステル樹脂で特に耐衝撃性
に優れたポリエステル樹脂としては、ジオール構成単位
の15〜50モル%が環状アセタール骨格を有するジオ
ール単位であり、15〜85モル%が脂環式ジオール単
位であるポリエステル樹脂が挙げられる。 【0021】本発明のポリエステル樹脂で特に透明性、
耐熱性、耐衝撃性、機械強度などを考慮するとジカルボ
ン酸構成単位及びジオール構成単位が、ジカルボン酸構
成単位がテレフタル酸単位及び/又は2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸であり、ジオール構成単位の15〜80
モル%が3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロ
キシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ
〔5.5〕ウンデカン単位であり、1,4−シクロヘキ
サンジメタノール単位が2〜85モル%であり、エチレ
ングリコール単位が0〜83モル%であるポリエステル
樹脂が好ましい。更には、ジカルボン酸構成単位がテレ
フタル酸単位及び/又は2,6−ナフタレンジカルボン
酸単位であり、かつジオール構成単位の15〜50モル
%が3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシ
エチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ
〔5.5〕ウンデカン単位であり、15〜85モル%が
1,4−シクロヘキサンジメタノール単位であり、及び
0〜70モル%がエチレングリコール単位である請求項
2に記載のポリエステル樹脂が特に好ましい。 【0022】ポリエステル樹脂には、本発明の目的を損
なわない範囲でブチルアルコール、ヘキシルアルコー
ル、オクチルアルコールなどのモノアルコール単位やト
リメチロールプロパン、グリセリン、1,3,5−ペン
タントリオール、ペンタエリスリトールなどの3価以上
の多価アルコール単位、安息香酸、プロピオン酸、酪酸
などのモノカルボン酸単位、トリメリット酸、ピロメリ
ット酸など多価カルボン酸単位、グリコール酸、乳酸、
ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシイソ酪酸、ヒドロキシ
安息香酸などのオキシ酸単位を含んでもよい。 【0023】本発明のポリエステル樹脂を製造する方法
は特に制限はなく、従来公知の方法を適用することがで
きる。例えばエステル交換法、直接エステル化法等の溶
融重合法、又は溶液重合法等を挙げることができる。エ
ステル交換触媒、エステル化触媒、エーテル化防止剤、
熱安定剤、光安定剤等の各種安定剤、重合調整剤等も従
来既知のものを用いることが出来る。 【0024】本発明に用いるポリエステル樹脂には、酸
化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、可塑剤、増量剤、
艶消し剤、乾燥調節剤、帯電防止剤、沈降防止剤、界面
活性剤、流れ改良剤、乾燥油、ワックス類、フィラー、
着色剤、補強剤、表面平滑剤、レベリング剤、硬化反応
促進剤などの各種添加剤、成形助剤を添加することがで
きる。また、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、
ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリロニト
リル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリアク
リル酸樹脂、ポリメタクリル酸樹脂、ポリスチレン、A
BS樹脂、ポリイミド樹脂、AS樹脂等の樹脂、オリゴ
マーを添加することもできる。 【0025】本発明のポリエステル樹脂のガラス転移温
度は95℃以上であることが好ましく、より好ましくは
100℃以上である。ガラス転移温度が上記範囲内にあ
る場合、本発明のポリエステル樹脂は耐熱性に優れる。
これは、従来PETや1,4−シクロヘキサンジメタノ
ール、イソフタル酸で一部共重合された変性PETの耐
熱性では使用できなかった、自動車内や赤道を通過する
船倉(70〜80℃に達するといわれる)での使用が可
能となり、自動車の内装、自動車内で使用する芳香剤、
目薬などの容器、ブリスターパックなど輸出入に用いる
包装材、電子レンジ加熱やレトルト処理を行う食品包装
材等高い耐熱性が要求される用途の好適に用いることが
できる。 【0026】また、本発明のポリエステル樹脂の降温時
結晶化ピークの熱量は5J/g以下であることが好まし
く、より好ましくは3J/g以下である。降温時結晶化
ピークが上記範囲内にある場合、本発明のポリエステル
樹脂は結晶性が低く、高い透明性が要求される用途の好
適に用いることができる。 【0027】本発明のポリエステル樹脂を射出成形して
得られる厚さ3.2mmの試験片のヘイズは4%以下で
あることが好ましく、より好ましくは3%以下である。
ヘイズが上記範囲にある場合、本発明のポリエステル樹
脂は、高い透明性を示す。 【0028】本発明のポリエステル樹脂の落錘衝撃破断
強度は、直径100mm、厚さ3.2mmの円盤を用
い、直径2cmの半球形状の錘で、衝撃エネルギー47
0Jで5回測定した平均が30kJ/m以上であること
が好ましく、より好ましくは35kJ/m以上である。
また破壊形式は5回の測定のうち4回以上が延性破壊と
なることが好ましく、より好ましくは5回全てで延性破
壊する。本発明において、延性破壊とは、最大応力まで
のエネルギー(WM)を全貫通エネルギー(WT)で除し
た値(WM/WT)が0.7未満となる破壊形式をいう。
落錘衝撃破断強度が上記範囲にある場合、本発明のポリ
エステル樹脂は多くの用途で実用上十分な耐衝撃性を示
す。 【0029】更に、本発明のポリエステル樹脂では、ジ
オール構成単位中の環状アセタール骨格を有するジオー
ル単位と脂環式ジオール単位とをより適当な割合とする
ことにより、特に耐衝撃性に優れたポリエステル樹脂と
なる。具体的には、ジオール構成単位の15〜50モル
%が環状アセタール骨格を有するジオール単位であり、
15〜85モル%が脂環式ジオール単位である場合、耐
衝撃性が特に優れ、ASTM D265に準じて測定さ
れるアイゾット衝撃強度(ノッチ付き)が、好ましくは
30J/m以上となり、より好ましくは35J/m以上
となる。アイゾット衝撃強度(ノッチ付き)が上記範囲
にある場合、本発明のポリエステル樹脂は特に良好な耐
衝撃性を示す。 【0030】本発明に用いるポリエステル樹脂の極限粘
度(フェノールと1,1,2,2−テトラクロロエタン
との質量比6:4の混合溶媒を用いた25℃での測定
値)は用途に応じて適宜選択することができるが、0.
5〜1.5dl/gの範囲であることが好ましく、より
好ましくは0.6〜1.2dl/gであり、更に好まし
くは0.7〜1.0dl/gである。極限粘度がこの範
囲にある場合、ポリエステル樹脂の成形性及び機械的性
能が優れる。 【0031】本発明のポリエステル樹脂は、種々の用途
に用いることができる。例えば、射出成形体、シート、
フィルム、パイプ等の押し出し成形体、ボトル、発泡
体、粘着材、接着剤、塗料等に用いることができる。更
に詳しく述べるとすれば、シートは単層でも多層でもよ
く、フィルムも単層でも多層でもよく、また未延伸のも
のでも、一方向、又は二方向に延伸されたものでもよ
く、鋼板などに積層してもよい。ボトルはダイレクトブ
ローボトルでもインジェクションブローボトルでもよ
く、射出成型されたものでもよい。発泡体は、ビーズ発
泡体でも押し出し発泡体でもよい。特に自動車内で使用
する製品、輸出入用の包装材、レトルト処理や電子レン
ジ加熱を行う食品包装材等高い耐熱性が要求される用途
に好適に用いることができる。 【0032】 【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく
説明するが、本発明はこれらの実施例によりその範囲を
限定されるものではない。 【0033】〔評価方法〕本実施例及び比較例中のポリ
エステル樹脂の評価方法は以下の通りである。 (1)環状アセタール骨格を有するジオール単位、脂環
式ジオール単位の割合 ポリエステル樹脂中の環状アセタール骨格を有するジオ
ール単位並びに脂環式ジオールの割合は、1H−NMR
測定にて算出した。測定装置は日本電子(株)製、核磁
気共鳴分光装置(型式:JNM−AL400)を使用し
て、400MHzで測定した。溶媒には重クロロホルム
を用いた。 【0034】(2)ガラス転移温度、降温時結晶化発熱
ピーク ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tgm)は、
(株)島津製作所製、示査走査型熱量計(型式:DSC
/TA−50WS)を使用し、試料約10mgをアルミ
ニウム製非密封容器に入れ、窒素ガス(30ml/mi
n)気流中昇温速度20℃/minで測定し、DSC曲
線の転移前後における基線の差の1/2だけ変化した温
度をガラス転移温度とした。降温時結晶化発熱ピークは
上記ガラス転移温度を測定後、280℃で1分間保持し
た後、10℃/分間の降温速度で降温した際に現れる発
熱ピークの面積から測定した。 【0035】(3)ヘイズ ヘイズは、JIS−K−7105、ASTM D100
3に準じて測定した。ポリエステル樹脂の射出成形で得
られた直径50mm、厚さ3.2mmの円盤を48時間
調湿後、23℃、相対湿度50%の雰囲気下で測定し
た。使用した測定装置は、日本電色工業社製の曇価測定
装置(型式:COH−300A)である。 【0036】(4)落錘衝撃破断強度 射出成形で得られた直径100mm、厚さ3.2mmの
円盤を測定試料とした。測定装置は、パーカーコーポレ
ーション社製、落錘衝撃測定試験機を用い、錘の形状は
直径2cmの半球、衝撃エネルギーは470Jで落錘衝
撃破断強度の測定を行った。また、1つのサンプルにつ
き5回の測定を行い、延性破壊と脆性破壊の回数の割合
で脆さを評価した。本発明において、延性破壊とは、最
大応力までのエネルギー(WM)を全貫通エネルギー
(WT)で除した値(WM/WT)が0.7未満となる破
壊形式である。 【0037】(5)アイゾット衝撃強度(ノッチ付き) 射出成形して得られた厚さ3.2mmの試験片を測定試
料とし、ASTM D265に準じて測定した。測定装
置は、上島製作所製、衝撃強度測定装置(U−F IM
PACT TESTER)を用いた。 【0038】(6)極限粘度 極限粘度測定の試料はポリエステル樹脂0.5gをフェ
ノールと1,1,2,2−テトラクロロエタンの混合溶
媒(質量比=6:4)120gに加熱溶解し、濾過後、
25℃まで冷却して調製した。装置は(株)柴山科学機
械製作所製、毛細管粘度計自動測定装置(型式:SS−
300−L1)を用い、温度25℃で測定を行った。 【0039】〔原料樹脂〕比較例中で使用した樹脂を以
下に記す。 (1)ポリエチレンテレフタレート(PET):日本ユ
ニペット(株)製、商品名:UNIPET RT553
C (2)1,4−シクロヘキサンジメタノール変性ポリエ
チレンテレフタレート(PETG): イーストマン社
製、商品名:Eastar PETG 6763 (3)ポリエチレンナフタレート(PEN):東洋紡績
(株)製、商品名:PN−510 【0040】実施例1〜6、比較例1〜5 〔ポリエステル樹脂の合成〕充填塔式精留塔、分縮器、
全縮器、コールドトラップ、撹拌機、加熱装置、窒素導
入管を備えた150リットル(L)ポリエステル製造装
置に表1〜3及び5に記載の原料モノマーを仕込み、ジ
カルボン酸成分に対し酢酸マンガン四水和物0.03モ
ル%の存在下、窒素雰囲気下で200℃迄昇温してエス
テル交換反応を行った。ジカルボン酸成分の反応転化率
を90%以上とした後、ジカルボン酸成分に対して、酸
化アンチモン(III)0.02モル%とトリフェニルホス
フェート0.06モル%を加え、昇温と減圧を徐々に行
い、最終的に280℃、0.1kPa以下で重縮合を行
った。適度な溶融粘度になった時点で反応を終了し、ポ
リエステル樹脂を得た。 【0041】尚、表中の略記の意味は下記の通りであ
る。 DMT:ジメチルテレフタレート NDCM:2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル DMI:ジメチルイソフタレート EG:エチレングリコール SPG:3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロ
キシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ
〔5.5〕ウンデカン DOG:5−メチロール−5−エチル−2−(1,1−
ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−1,3−ジオキサ
ン CHDM:1,4−シクロヘキサンジメタノール tDDM:トランス−2,6−デカヒドロナフタレンジ
メタノール 【0042】〔ポリエステル樹脂の射出成形〕ヘイズ、
落錘衝撃破断強度及びアイゾット衝撃強度(ノッチ付
き)の測定のため、各ポリエステル樹脂を射出成形し
た。射出成形にはファナック(株)製、射出成形機(型
式:ファナックAS100B)を用い、シリンダー温度
240〜280℃、金型温度35℃の条件で成形した。 【0043】 表1実施例番号 実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 モノマー仕込量(モル) ジカルボン酸成分(モル) DMT 217.2 219.6 179.6 220.0 ジオール成分(モル) EG 344.4 335.6 314.4 356.4 SPG 67.2 37.7 135.6 61.6 CHDM 24.0 65.9 28.8 22.0 ポリエステル樹脂の評価結果 環状アセタール骨格を有するジオール単位の割合(モル%) 31 15 73 26 脂環式ジオール単位の割合(モル%) 12 30 16 10 ガラス転移温度(℃) 105 95 131 101 降温時結晶化発熱ピーク(kJ/g) 0.0 0.0 0.0 0.1 ヘイズ(%) 1.5 1.4 1.2 1.9 落錘衝撃破断強度(kJ/m) 44.6 48.3 36.8 46.3 延性破壊回数/試験回数 5/5 5/5 4/5 5/5 アイゾット衝撃強度(ノッチ付き;J/m) 22.5 45.3 12.2 25.5 極限粘度(dl/g) 0.71 0.70 0.73 0.76 【0044】 表2実施例番号 実施例5 実施例6 実施例7 実施例8 モノマー仕込量(モル) ジカルボン酸成分(モル) DMT 220.1 179.9 − 79.9 NDCM − − 140.1 80.2 ジオール成分(モル) EG 358.3 278.9 328.4 249.7 SPG 77.4 62.8 44.9 51.3 CHDM 4.4 108.2 18.0 19.1 ポリエステル樹脂の評価結果 環状アセタール骨格を有するジオール単位の割合(モル%) 32 32 30 31 脂環式ジオール単位の割合(モル%) 2 60 13 12 ガラス転移温度(℃) 102 108 146 124 降温時結晶化発熱ピーク(kJ/g) 0.0 0.0 0.0 0.0 ヘイズ(%) 1.6 2.1 2.3 2.2 落錘衝撃破断強度(kJ/m) 30.9 50.0 41.1 47.4 延性破壊回数/試験回数 4/5 5/5 5/5 5/5 アイゾット衝撃強度(ノッチ付き;J/m) 18.1 50.6 28.0 26.3 極限粘度(dl/g) 0.71 0.68 0.77 0.73 【0045】 表3実施例番号 実施例9 実施例10 実施例11 モノマー仕込量(モル) ジカルボン酸成分(モル) DMT 149.6 219.8 218.2 DMI 26.4 − − ジオール成分(モル) EG 341.7 336.5 337.6 SPG 80.7 − 69.6 DOG − 70.4 − CHDM 17.8 32.8 − tDDM − − 32.8 ポリエステル樹脂の評価結果 環状アセタール骨格を有するジオール単位の割合(モル%) 44 30 30 脂環式ジオール単位の割合(モル%) 10 15 15 ガラス転移温度(℃) 100 96 115 降温時結晶化発熱ピーク(kJ/g) 0.0 0.0 0.0 ヘイズ(%) 1.3 1.8 1.6 落錘衝撃破断強度(kJ/m) 48.1 45.0 42.7 延性破壊回数/試験回数 5/5 5/5 5/5 アイゾット衝撃強度(ノッチ付き;J/m) 19.9 30.2 18.7 極限粘度(dl/g) 0.73 0.75 0.74 【0046】 表4比較例番号 比較例1 比較例2 比較例3 使用ポリエステル樹脂 PET PETG PEN ポリエステル樹脂の評価結果 環状アセタール骨格を有するジオール単位の割合(モル%) 0 0 0 脂環式ジオール単位の割合(モル%) 0 33 0 ガラス転移温度(℃) 82 85 120 降温時結晶化発熱ピーク(kJ/g) 62.9 0.0 52.2 ヘイズ(%) 6.3 1.6 5.4 落錘衝撃破断強度(kJ/m) 41.0 40.7 43.1 延性破壊回数/試験回数 5/5 5/5 5/5 アイゾット衝撃強度(ノッチ付き;J/m) 20.0 63.9 22.1 極限粘度(dl/g) 0.75 0.75 0.67 【0047】 表5比較例番号 比較例4 比較例5 モノマー仕込量(モル) ジカルボン酸成分(モル) DMT 224.5 200.6 ジオール成分(モル) EG 401.9 385.2 SPG 69.6 116.3 ポリエステル樹脂の評価結果 環状アセタール骨格を有するジオール単位の割合(モル%) 30 55 脂環式ジオール単位の割合(モル%) 0 0 ガラス転移温度(℃) 103 116 降温時結晶化発熱ピーク(kJ/g) 0.0 0.0 ヘイズ(%) 2.3 1.7 落錘衝撃破断強度(kJ/m) 41.5 3.9 延性破壊回数/試験回数 3/5 0/5 アイゾット衝撃強度(ノッチ付き;J/m) 13.5 7.8 極限粘度(dl/g) 0.72 0.69 【0048】実施例12、13、比較例6、7 〔シート及びシート成形品の製造〕二軸押出機(スクリ
ュー径:20mmφ、L/D:25)を用い、ポリエス
テル樹脂から、Tダイ法によりシリンダー温度245〜
265℃、Tダイ温度240〜260℃、スクリュー回
転数50rpm、冷却ロール温度70〜80℃の作製条
件で、厚さ0.8mmのシートを作製した。各種評価は
以下に示す方法により行った。 【0049】〔シートの評価方法〕 (1)全光線透過率 全光線透過率は、JIS−K−7105、ASTM D
1003に準じて0.8mm厚のシートを測定した。使
用した測定装置は、日本電色工業社製の曇価測定装置
(型式:COH−300A)である。 【0050】(2)打ち抜き性 厚さ0.8mmのシートをプレス機((株)アマダ製、
型式:トルク−バックプレス、打ち抜き穴:19mm
φ、刃:トムソン刃)を使用して評価を行った。打ち抜
き性に関する評価は以下に示す基準で行った。A:完全
に抜き打ち出来、かつ、破断面にひげ(削りかす)がな
い。B:打ち抜きできるものの、ひげが生じている。
C:抜き打ち困難 【0051】(3)溶剤接着性 0.8mm厚のシートを5cm角に切り取った試験片を
以下の条件により接着した。 接着剤:THF、塩化メチレン 接着時間:10秒 接着加工性に関する評価は以下に示す基準で行った。 A:完全に接着 B:接着したものの、接着面が白化 C:接着性不良、かつ白化 【0052】(4)成形加工性 得られたシートから、真空圧空成形法により絞り比2.
2のトレイと絞り比3.8のカップを成形した。成形加
工性に関する評価は以下に示す基準で行った。 ○:白化も割れも生じない。 △:割れは無いが、白化が生じた。 ×:割れが生じた。 【0053】(5)耐熱性 成形して得られたトレイに所定温度の熱水を満たし室温
で3時間放置後の99%以上の容積を保持する温度で評
価した。 【0054】 表6実施例、比較例番号 実施例12 実施例13 比較例6 比較例7 使用ポリエステル樹脂 実施例1 実施例2 PET 比較例5 評価結果 全光線透過率(%) 91 89 90 90 打ち抜き性 A A C A 接着性 A A C A 成形加工性 ○ ○ △ × 耐熱性(℃) 95 85 75 98 【0055】実施例14〜16、比較例8 〔フィルムの製造〕二軸押出機(スクリュー径:20m
mφ、L/D:25)を用い、ポリエステル樹脂を、T
ダイ法によりシリンダー温度240〜260℃、Tダイ
温度280℃、スクリュー回転数50rpm、冷却ロー
ル温度70〜80℃の条件下で成膜し、幅120mm、
厚さ約0.3mmの未延伸フィルムを得た。次いで東洋
精機社製の二軸延伸機を用いて、上記の未延伸フィルム
を90〜110℃で10〜30秒間予備加熱した後、線
延伸速度30〜90%/秒、縦、横方向の延伸倍率がそ
れぞれ4.0倍の条件で、縦及び横方向に同時に延伸し
た。比較例8では次いで、延伸したフィルムを緊張状態
に保ったまま235〜240℃の雰囲気中で20秒間熱
処理を行い、厚さ20μmの延伸フィルムを得た。各種
評価は以下に示す方法により行った。 【0056】〔フィルムの評価方法〕 (1)ヘイズ ヘイズは、JIS−K−7105、ASTM D100
3に準じて測定した。フィルムを48時間調湿後、23
℃、相対湿度50%の雰囲気下で測定した。使用した測
定装置は、日本電色工業社製の曇価測定装置(型式:C
OH−300A)である。 【0057】(2)衝撃あなあけ試験 JIS P813,ASTM D781に準じて行っ
た。測定機器は、東洋精機製(パンクチャー テスタ
ー)を使用した。測定条件は、温度23℃、相対湿度5
0%である。尚、測定値の単位はkJ/mである。 【0058】(3)耐ピンホール性 測定機器は、理学工業(株)製、ゲルボーフレックステ
スターを使用した。ゲルボーフレックスの軸方向(延伸
方向)を測定方向とした。ピンホールの測定は、ピンホ
ールテスター(微弱電流放電法)を用いて行った。測定
環境は温度23℃、相対湿度50%である。 【0059】 表7実施例、比較例番号 実施例14 実施例15 実施例16 比較例8 使用ポリエステル樹脂 実施例1 実施例2 実施例3 PET 評価結果 衝撃あなあけ強度 49 53 44 29 曇価(%) 0.2 0.2 0.3 0.1 耐ピンホール性 個/200回 0.0 0.0 0.0 0.3 個/400回 0.0 0.0 0.0 5.3 個/600回 0.7 0.9 1.0 12.7 【0060】実施例17、18、比較例9、10 〔インジェクションブローボトルの製造〕(株)名機製
作所製、射出成形機(型式:M200)を使用し、ポリ
エステル樹脂を原料として、重量30gのプリフォーム
を成形した。次に、クルップ コーポプラスト社(ドイ
ツ)製、ブロー成形機(型式:LB−01)を使用し、
ブロー成形により容積330mLのボトル(耐圧仕様、
ペタロイド底型)を成形した。 【0061】〔インジェクションブローボトルの評価方
法〕 (1)熱水充填試験 85℃、95℃(±1℃)の熱水をボトルに充填後、1
2時間放置し、高さ、容積の保持率により耐熱性を評価
した。評価はそれぞれ5本のサンプルについて行った。 【0062】(2)ヘイズ ボトルの胴部分であって厚み300μm部を切り出して
測定試料とした。48時間調湿後、23℃、相対湿度5
0%の雰囲気下で測定した。測定は、日本電色工業社製
の曇価測定装置(型式:COH−300A)を使用し
て、ASTM D1003に準じて行った。 【0063】(3)落下試験 水を充填したボトルを5℃で12時間保存後、1.5m
の高さからボトルの底を下にして、それぞれ15本のサ
ンプルを自由落下(垂直落下)させた。目視で外観変化
のないものを良好、割れもしくは漏れのあるものを不良
とし、良好であったものの個数で評価した。 【0064】(4)成形性 ボトルを切断し、胴部の厚み約300μm部を周方向に
10mm毎に厚みを11点測定し、その標準偏差(厚み
むら)で成形性を評価した。 【0065】 表8実施例、比較例番号 実施例17 実施例18 比較例9 比較例10 使用ポリエステル樹脂 実施例1 実施例8 PET 比較例5 評価結果 熱水充填試験 熱水温度:85℃ 高さ保持率(%) 99.0 99.5 96.4 99.5 容量保持率(%) 98.0 99.2 89.3 99.1 熱水温度:95℃ 高さ保持率(%) 96.2 99.3 − 99.2 容量保持率(%) 92.8 99.0 − 99.0 ヘイズ(%) 1.1 1.5 3.5 1.4 落下試験 15/15 15/15 15/15 3/15 成形性 24 29 25 36 【0066】実施例19、20、比較例11、12 〔ダイレクトブローボトルの製造〕ポリエステル樹脂を
シリンダー温度が240〜270℃に設定された押し出
し機から押し出し、溶融状態のパリソンを作成し、これ
をブロー金型冷却温度15℃の条件でダイレクトブロー
成形し、容積300mLのボトルを得た。ブロー成形時
にドローダウンは無く、得られたボトルは透明性が良好
で、厚みむらも小さかった。 【0067】〔ダイレクトブローボトルの評価方法〕 (1)ブロー成形性 ブロー成形時のドローダウンの有無、ボトルの厚みむら
を次の3段階で評価した。 ○:ドローダウンが無く、厚みむらも小さい △:ドローダウンがある、又は、厚みむらが大きい ×:ドローダウンがある、かつ、厚みむらが大きい 【0068】(2)透明性 ボトルの外観を目視で観察し、次の3段階で評価した。 ○:全体にわたり透明性が良好 △:口部や底部など一部に白化が認められる ×:全体にわたり白化が認められる 【0069】(3)落下試験 水を充填したボトルを5℃で12時間保存後、1.0m
の高さからボトルの底を下にして、それぞれ15本のサ
ンプルを自由落下(垂直落下)させた。目視で外観変化
のないものを良好、割れもしくは漏れのあるものを不良
とし、良好であったものの個数で評価した。 【0070】 表9実施例、比較例番号 実施例19 実施例20 比較例11 比較例12 使用ポリエステル樹脂 実施例1 実施例8 PET 比較例5 評価結果 成形性 ○ ○ × △ 透明性 ○ ○ △ ○ 落下試験 15/15 15/15 14/15 5/15 【0071】実施例21、22、比較例13、14 ポリエステル樹脂100質量部あたり核剤としてタルク
1.5質量部を加え、このものを原料樹脂として、第一
押出機(溶融混練用)に供給した。加熱、溶融、混練し
た後、発泡剤としてイソブタンをポリエステル樹脂10
0質量部当たり1.7質量部を押出機内に圧入して溶融
混練した。次いで当該溶融混練物を第二押出機に供給
し、押出機先端の環状ダイスよりチューブ状の発泡体と
して押出した。チューブ状の発泡体の内面側をマンドレ
ル(円柱状冷却ドラム)表面に接触させると共に発泡体
外面に空気を吹き付けながら内外面を冷却しつつ引き取
り、次いで押出方向に沿って切り開き、発泡シートを得
た。 【0072】〔発泡体の評価方法〕 (1)発泡倍率 発泡シートの発泡倍率は、水没法により測定した体積か
らその密度を求め、かかる密度と用いた未発泡の原料樹
脂の密度の比として算出した。 【0073】(2)独立気泡率 発泡シートの独立気泡率は、ASTM−D2856−7
0に記載されている手順Cに従って、東芝ベックマン
(株)の空気比較式比重計930型を使用して測定(発
泡シートから縦25mm、横25mmに切り出し(厚み
はそのまま)、複数枚を重ねたときに最も25mm厚み
に近づく枚数をサンプルカップ内に収容して測定)され
た発泡シート(複数枚のカットサンプル)の真の体積V
xを用い、次式により独立気泡率S(%)を計算し、N
=3の平均値で求めた。 S(%)=(Vx−W/ρ)×100/(Va−W/
ρ) Vx:上記方法で測定された複数枚の発泡シートの真の
体積(cm3)であり、発泡シートを構成する樹脂の容
積と、発泡シート内の独立気泡部分の気泡全容積との和
に相当する。 Va:測定に使用されたカットサンプルの外寸から計算
されたカットサンプルの見掛け上の体積(cm3)。 W:測定に使用されたカットサンプル全重量(g)。 ρ:発泡シートを構成する樹脂の密度(g/cm3) 【0074】(3)熱成形性 開口部の直径160mm、深さ35mmの丼形状の金型
を用い、単発成形機にて発泡シートを熱成形した。熱成
形性に関する評価は以下に示す基準で行った。 ○:賦形性も良好で、ナキ〔表面の亀裂〕、割れの発生
が無い事。 △:賦形性はあるが、所々ナキ等の発生が見られる。 ×:原反自体に伸びが無く、賦形性が無い。 【0075】(4)耐熱性 発泡体シートから、押出方向を縦、幅方向を横として、
縦、横100mmの正方形試験片を切り出し、この試験
片を5℃刻みのオーブン内で30分加熱し、加熱後の縦
及び横方向の収縮率が10%を越えない最高温度を測定
した。 【0076】 表10実施例番号 実施例21 実施例22 比較例11 使用ポリエステル樹脂 実施例1 実施例2 PET 評価結果 発泡倍率 9.4 8.5 発泡せず 独立気泡率(%) 95 92 − 熱成形性 ○ ○ − 耐熱性(℃) 90 80 − 【0077】 【発明の効果】本発明のポリエステル樹脂は、耐熱性、
透明性、耐衝撃性に優れ、自動車内で使用する製品、輸
出入用の包装材、レトルト処理や電子レンジ加熱を行う
食品包装材等高い耐熱性が要求される用途に好適に用い
ることができ、本発明の工業的意義は大きい。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桑原 章二郎 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三 菱瓦斯化学株式会社平塚研究所内 Fターム(参考) 4F071 AA47 AA86 AA88 AA89 AF23 AF23Y AF30 AF45 AH04 AH05 AH10 AH11 BC01 BC04 4J029 AA03 AB01 AC02 AD01 AD07 AD10 AE01 AE03 BA02 BA03 BA04 BA05 BA08 BA10 BB04A BB05A BB10A BB13A BD00 BD06A BD07A BD09A BD10 BE05A BF09 BF14A BF25 BF26 BF30 BH02 CA02 CA04 CA05 CA06 CB04A CB04B CB05A CB06A CB10A CC05A CC06A CD00 CD03 CD07 CF19 DB13 JE182 KB02

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 ジカルボン酸構成単位とジオール構成単
    位とを有するポリエステル樹脂であって、ジオール構成
    単位の15〜80モル%が環状アセタール骨格を有する
    ジオール単位で、2〜85モルモル%が脂環式ジオール
    単位であり、かつ下記(1)ないし(3)の性状を有す
    るポリエステル樹脂。 (1)示差走査型熱量計で測定されるガラス転移温度が
    95℃以上である。 (2)示差走査型熱量計で測定される降温時結晶化ピー
    クの熱量が5J/g以下である。 (3)直径100mm、厚さ3.2mmの円盤を直径2
    cmの半球形状の錘で、衝撃エネルギー470Jで5回
    測定した落錘衝撃破断強度の平均が30kJ/m以上で
    あり、且つ破壊形式が5回の測定のうち4回以上延性破
    壊である。 【請求項2】 ジオール構成単位の15〜50モル%が
    環状アセタール骨格を有するジオール単位で、15〜8
    5モル%が脂環式ジオール単位であるポリエステル樹脂
    であり、かつ下記(1)ないし(4)の性状を有する請
    求項1に記載のポリエステル樹脂。 (1)示差走査型熱量計で測定されるガラス転移温度が
    95℃以上である。 (2)示差走査型熱量計で測定される降温時結晶化ピー
    クの熱量が5J/g以下である。 (3)直径100mm、厚さ3.2mmの円盤を直径2
    cmの半球形状の錘で、衝撃エネルギー470Jで5回
    測定した落錘衝撃破断強度の平均が30kJ/m以上で
    あり、且つ破壊形式が5回の測定のうち4回以上延性破
    壊である。 (4)ASTM D265に準じて測定されるアイゾッ
    ト衝撃強度(ノッチ付き)が30J/m以上である。 【請求項3】 環状アセタール骨格を有するジオール単
    位が一般式(1)または一般式(2)で表されるジオー
    ルに由来するジオール単位である請求項1又は2に記載
    のポリエステル樹脂。 【化1】 (式中、R1およびR2はそれぞれ独立して、炭素数が1
    〜10の脂肪族基、炭素数が3〜10の脂環式基、及び
    炭素数が6〜10の芳香族基からなる群から選ばれる有
    機基を表す。) 【化2】 (式中、R1は前記と同様であり、R3は炭素数が1〜1
    0の脂肪族基、炭素数が3〜10の脂環式基、及び炭素
    数が6〜10の芳香族基からなる群から選ばれる有機基
    を表す。) 【請求項4】 環状アセタール骨格を有するジオール単
    位が3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシ
    エチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ
    〔5.5〕ウンデカン単位、または5−メチロール−5
    −エチル−2−(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエ
    チル)−1,3−ジオキサンに由来する構成単位から選
    ばれる一つ以上の単位である請求項1ないし3のいずれ
    かに記載のポリエステル樹脂。 【請求項5】 脂環式ジオール単位が1,4−シクロヘ
    キサンジメタノール単位、ノルボルネンジメタノール単
    位、トリシクロデカンジメタノール単位、2,6−デカ
    ヒドロナフタレンジメタノールに由来する構成単位から
    選ばれる一つ以上の単位である請求項1又は2に記載の
    ポリエステル樹脂。 【請求項6】 ジカルボン酸構成単位がテレフタル酸単
    位、イソフタル酸単位、2,6−ナフタレンジカルボン
    酸単位から選ばれる一つ以上の単位である請求項1又は
    2に記載のポリエステル樹脂。 【請求項7】 ジカルボン酸構成単位がテレフタル酸単
    位及び/又は2,6−ナフタレンジカルボン酸単位であ
    り、かつジオール構成単位の15〜80モル%が3,9
    −ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−
    2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウン
    デカン単位であり、2〜85モル%が1,4−シクロヘ
    キサンジメタノール単位であり、及び0〜83モル%が
    エチレングリコール単位がである請求項1に記載のポリ
    エステル樹脂。 【請求項8】 ジカルボン酸構成単位がテレフタル酸単
    位及び/又は2,6−ナフタレンジカルボン酸単位であ
    り、かつジオール構成単位の15〜50モル%が3,9
    −ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−
    2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウン
    デカン単位であり、15〜85モル%が1,4−シクロ
    ヘキサンジメタノール単位であり、及び0〜70モル%
    がエチレングリコール単位である請求項2に記載のポリ
    エステル樹脂。 【請求項9】 請求項1ないし8に記載のポリエステル
    樹脂を用いたポリエステル系射出成形体。 【請求項10】 請求項1ないし8に記載のポリエステ
    ル樹脂を用いたポリエステル系押し出し成形体。 【請求項11】 請求項1ないし8に記載のポリエステ
    ル樹脂を用いたポリエステル系ボトル。 【請求項12】 請求項1ないし8に記載のポリエステ
    ル樹脂を用いたポリエステル系発泡体。
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