JP2003292471A - エステル縮合物の製造方法 - Google Patents

エステル縮合物の製造方法

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JP2003292471A
JP2003292471A JP2002101668A JP2002101668A JP2003292471A JP 2003292471 A JP2003292471 A JP 2003292471A JP 2002101668 A JP2002101668 A JP 2002101668A JP 2002101668 A JP2002101668 A JP 2002101668A JP 2003292471 A JP2003292471 A JP 2003292471A
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zirconium
producing
solvent
carboxylic acid
tetravalent
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JP2002101668A
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Kazuaki Ishihara
一彰 石原
Takashi Yamamoto
尚 山本
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Japan Science and Technology Agency
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Japan Science and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 等モル量のカルボン酸とアルコール又はチオ
ールから触媒的にエステル化反応又はチオエステル化反
応を容易に安価に行なうことができ、グリーンケミスト
リーの観点から大量合成を必要とする工業的方法を提供
し、特に空気等による変質が少なく安定して優れた触媒
活性を維持し入手が容易な触媒を提供し、高効率で安価
にエステルやポリエステル、チオエステルやポリチオエ
ステル等を安定して供給することができるエステル又は
チオエステルの製造方法を提供する。 【解決手段】 水和物難形成性四価のジルコニウム化合
物又は加水分解物未形成〜僅形成性四価のジルコニウム
化合物、特に塩化ジルコニウム(IV)・(THF)2
縮合触媒としてトルエン等の非極性溶媒中で、カルボン
酸と等モル量又は小過剰のアルコール又はチオールから
直接縮合反応を脱酸素雰囲気・加熱還流下に行い単量体
エステル又はチオエステル等を合成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水和物難形成性四
価のジルコニウム化合物又は加水分解物未形成〜僅形成
性四価のジルコニウム化合物を縮合触媒とし、特に塩化
ジルコニウム(IV)・(THF)2を縮合触媒とし、カ
ルボン酸と、アルコール又はチオールを溶媒の存在下に
反応させるエステル又はチオエステル縮合物の製造方法
や、その縮合触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】環境に優しい化学プロセスの開発は現代
の最重要課題であり、グリーンケミストリーの観点から
も国際社会の認めるところである(P. T. Anastas and
J. C.Wamer, Green Chemistry: Theory and Practice(O
xford University Press, Oxford, 1998)。エステル化
反応は有機合成の最も基本的かつ重要な反応である(Tet
rahedron. 36, 2409, 1980)。エステル化反応について
は既に膨大な数の報告例があるが(Tetrahedron . 36,
2409, 1980)、基質に対し1当量以上の縮合剤あるいは
活性化剤を用いるケースが多く、反応後には大量の副生
成物が生じるため煩雑な分離精製操作が必要となる等、
グリーンケミストリー及びアトムエフィシェンシーの観
点からは本来避けられるべきである。一方、等モル量の
カルボン酸とアルコールから直接、触媒的にエステル化
を行うことが出来れば理想的なプロセスとなる。しか
し、大抵の場合、カルボン酸とアルコールのどちらか一
方を過剰に用いなければ効率よくエステルを得ることが
できない(Synthesis. 1978, 929, 1978、Chem. Lett.
1977, 55, 1977、Chem. Lett. 1981, 663, 1981、Synt
hesis. 1972, 628, 1972、Tetrahedron. Lett. 12, 345
3, 1971、Tetrahedron.Lett. 14, 1823, 1973、Bull. C
hem. Soc. Jpn. 54, 1276, 1981、Jpn. PatentAppl. 19
80, No.55-115570、特開昭52−75684号公報、J.
Am. Chem. Soc. 102, 7578, 1980、Tetrahedron. Let
t. 28, 3713, 1987、J. Org. Chem. 56,5307, 1991、Ch
em. Lett. 1981, 1671, 1981、Bull. Chem. Soc. Jpn.
62, 2353, 1989、Chem. Lett. 1984, 1085, 1984、J. C
hem. Soc.,Perkin Trans./1994,3473, 1994)。
【0003】従来、重合触媒として、スカンジウム、イ
ットリウム、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウムの
群から選ばれた一種以上の金属化合物と、Ar−O−
(Arはアリール基を表す)等の構造を有する化合物か
らなる群より選ばれる一種以上の化合物とからなるポリ
エステル重合触媒(特開2000−154241)や、
触媒活性が高くて、原料である酸とアルカリをほぼ等モ
ルで使用しても高収率でエステルが合成でき、しかも低
温でも高い反応速度が得られ、なおかつ副反応が極めて
少ない優れたエステルの製法として、チタン族金属のハ
ライド類、硝酸塩類、カルボン酸塩類、アルコラート類
およびアセチルアセトン型錯体からなる群から選ばれる
チタン族金属化合物を活性成分の少なくとも一つとして
含有するエステル化触媒を用いるカルボン酸とアルコー
ルとからのエステル製造方法(特開平8−71429号
公報)が知られている。
【0004】また、アルコール又はチオールとカルボン
酸から、温和な条件下で、効率的にカルボン酸エステル
又はカルボン酸チオエステルを製造する方法として、ア
ルコール又はチオール、或いはそのシリル誘導体と、当
量もしくは小過剰のカルボン酸又はカルボン酸シリルエ
ステルを反応させ、カルボン酸エステル又はカルボン酸
チオエステルを製造する際に、一般式(R6CO)2
(式中、R6は置換基を有していてもよいアリール基を
示す)で表されるカルボン酸無水物と触媒量のカチオン
性触媒を共存させる方法(特開平5−286894号公
報)が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、ますます複雑な
構造を持つ不安定な化合物が医薬品等に用いられてお
り、当量のカルボン酸とアルコール又はチオールから円
滑に進行するエステル又はチオエステルの製造方法が医
薬品等の合成上望まれている。本発明の課題は、等モル
量のカルボン酸とアルコールから触媒的にエステル化反
応や、カルボン酸と等モル量又は少し過剰のチオールか
ら触媒的にチオエステル化反応を行うことができ、グリ
ーンケミストリーの観点から大量合成を必要とする工業
的方法として期待することができるエステルやチオエス
テルの製造方法や、エステルやチオエステル合成の縮合
反応における優れた触媒作用を有する縮合触媒を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究し、塩化ハフニウム(IV)、
特に塩化ハフニウム(IV)・(THF)2やハフニウム(I
V)t−ブドキシドに代表される四価のハフニウム化合
物が、等モル量のカルボン酸とアルコール又はカルボン
酸と等モル量若しくは小過剰のチオールからの直接縮合
の触媒として極めて優れた活性を備えていることを見い
出し、かかる触媒が幅広い基質適用範囲を有することを
確認し、四価のハフニウム化合物を触媒とするエステル
縮合物の製造方法について既に発明した(特願2000
−314712号)。四価のハフニウム化合物は、空
気、水等に対する触媒の安定性からしても優れた縮合触
媒活性を有するものであるが、本発明者らは空気、水等
に対して安定であって取扱いが容易であり、且つ入手が
容易な縮合触媒について更に研究を推進し、ある種の四
価のジルコニウム化合物も優れた縮合触媒となり得るこ
とを見い出した。しかしながら、四価のジルコニウム化
合物はエステル縮合触媒活性が低い場合があり、本発明
者らはこの低触媒活性を示す四価のジルコニウム化合物
に着目し、エステル化縮合反応における触媒作用につい
ての研究の過程で、触媒活性の低下した四価のジルコニ
ウム化合物が、その収納容器を開封した直後であれば優
れた触媒活性を有するものの、経時的に触媒活性が消失
していくことを見い出し、この触媒活性の消失が、触媒
活性を有する四価のジルコニウム化合物が同時に空気中
の水分等によって劣化を受けやすく、経時的にその品質
が変化することに起因することを明らかにした。そし
て、四価のジルコニウム化合物がその触媒活性の低減を
抑制し高度に維持するためには、四価のジルコニウム化
合物が空気中の水分によって水和物を経由して加水分解
され、低触媒活性のテトラヒドロキシジルコニウム等の
ジルコニウム(IV)水酸化物に変換され、更に、二酸化
ジルコニウム(IV)等の酸化物へと変化するのを阻止し
得る形態を有することが必要であり、そのために、四価
のジルコニウム化合物を予め錯体とすることにより、水
と四価のジルコニウム化合物との接触を防止し、四価の
ジルコニウム化合物水和物が加水分解されて生成される
水酸化物や、酸化物へと変化するのを抑制することがで
き、経時的なエステル化縮合反応の触媒活性の低減を抑
制できることを確認し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち本発明は、水和物難形成性四価の
ジルコニウム化合物又は加水分解物未形成〜僅形成性四
価のジルコニウム化合物を縮合触媒として、カルボン酸
とアルコールを溶媒の存在下に反応させることを特徴と
するエステル縮合物の製造方法に関し、好ましくは、水
和物難形成性四価のジルコニウム化合物が、ジルコニウ
ム(IV)錯体であることを特徴とする請求項1記載のエ
ステル縮合物の製造方法(請求項2)や、ジルコニウム
(IV)錯体が、ジルコニウム(IV)ハロゲン化物のエー
テル配位錯体であることを特徴とする請求項2記載のエ
ステル縮合物の製造方法(請求項3)や、ジルコニウム
(IV)ハロゲン化物のエーテル配位錯体が、塩化ジルコ
ニウム(IV)・(THF)2であることを特徴とする請
求項3記載のエステル縮合物の製造方法(請求項4)
や、カルボン酸とアルコールとして、多価カルボン酸と
多価アルコール、あるいはヒドロキシカルボン酸を用い
てポリエステルを合成することを特徴とする請求項1〜
4のいずれか記載のエステル縮合物の製造方法(請求項
5)や、溶媒を用いて加熱還流を行い、共沸する水を反
応系から除去することを特徴とする請求項1〜5のいず
れか記載のエステル縮合物の製造方法(請求項6)や、
溶媒として、非極性溶媒又は低極性溶媒を用いることを
特徴とする請求項1〜6のいずれか記載のエステル縮合
物の製造方法(請求項7)や、非極性溶媒又は低極性溶
媒が、トルエン、キシレン、メシチレンから選ばれる1
又は2以上の溶媒であることを特徴とする請求項6記載
のエステル縮合物の製造方法(請求項8)や、反応が、
乾燥不活性ガス雰囲気下で行われることを特徴とする請
求項1〜8のいずれか記載のエステル縮合物の製造方法
(請求項9)に関する。
【0008】また、本発明は、水和物難形成性四価のジ
ルコニウム化合物又は加水分解物未形成〜僅形成性四価
のジルコニウム化合物を縮合触媒として、カルボン酸と
チオールを溶媒の存在下に反応させることを特徴とする
チオエステル縮合物の製造方法(請求項10)に関し、
好ましくは、水和物難形成性四価のジルコニウム化合物
が、ジルコニウム(IV)錯体であることを特徴とする請
求項10記載のチオエステル縮合物の製造方法(請求項
11)や、ジルコニウム(IV)錯体が、ジルコニウム
(IV)ハロゲン化物のエーテル配位錯体であることを特
徴とする請求項11記載のチオエステル縮合物の製造方
法(請求項12)や、ジルコニウム(IV)ハロゲン化物
のエーテル配位錯体が、塩化ジルコニウム(IV)・(T
HF)2であることを特徴とする請求項12記載のチオ
エステル縮合物の製造方法(請求項13)や、カルボン
酸とチオールとして、多価カルボン酸と多価チオールを
用いてポリチオエステルを合成することを特徴とする請
求項10〜13のいずれか記載のチオエステル縮合物の
製造方法(請求項14)や、溶媒を用いて加熱還流を行
い、共沸する水を反応系から除去することを特徴とする
請求項10〜14のいずれか記載のチオエステル縮合物
の製造方法(請求項15)や、溶媒として、非極性溶媒又
は低極性溶媒を用いることを特徴とする請求項10〜1
5のいずれか記載のチオエステル縮合物の製造方法(請
求項16)や、非極性溶媒又は低極性溶媒が、トルエ
ン、キシレン、メシチレンから選ばれる1又は2以上の
溶媒であることを特徴とする請求項16記載のチオエス
テル縮合物の製造方法(請求項17)や、反応が、乾燥
不活性ガス雰囲気下で行われることを特徴とする請求項
10〜17のいずれか記載のチオエステル縮合物の製造
方法(請求項18)や、水和物難形成性四価のジルコニ
ウム化合物又は加水分解物未形成〜僅形成性四価のジル
コニウム化合物を有効成分として含有するエステル化又
はチオエステル化縮合触媒(請求項19)に関する。
【0009】また、本発明は、水和物難形成性四価のジ
ルコニウム化合物が、ジルコニウム(IV)錯体であるこ
とを特徴とする請求項19記載のエステル化又はチオエ
ステル化縮合触媒(請求項20)に関し、好ましくは、
ジルコニウム(IV)錯体が、ジルコニウム(IV)ハロゲ
ン化物のエーテル配位錯体であることを特徴とする請求
項20記載のエステル化又はチオエステル化縮合触媒
(請求項21)や、ジルコニウム(IV)ハロゲン化物の
エーテル配位錯体が、塩化ジルコニウム(IV)・(TH
F)2であることを特徴とする請求項21記載のエステ
ル化又はチオエステル化縮合触媒(請求項22)に関す
る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のエステル縮合物の製造方
法としては、水和物難形成性四価のジルコニウム化合物
又は加水分解物未形成〜僅形成性四価のジルコニウム化
合物を縮合触媒として、カルボン酸とアルコールを溶媒
の存在下に反応させる方法であれば特に制限されるもの
ではなく、ここで水和物難形成性四価のジルコニウム化
合物とは、水和物の形成が抑制される分子構造を有する
四価のジルコニウム化合物をいい、かかる水和物難形成
性四価のジルコニウム化合物としてジルコニウム(IV)
錯体を好適に挙げることができる。また、加水分解物未
形成〜僅形成性四価のジルコニウム化合物とは、ジルコ
ニウム(IV)水酸化物や、ジルコニウム(IV)酸化物が
形成されていない四価のジルコニウム化合物や、ジルコ
ニウム(IV)水酸化物や、ジルコニウム(IV)酸化物の
占める割合が僅少である四価のジルコニウム化合物をい
い、かかる加水分解物僅形成性四価のジルコニウム化合
物として、加水分解物未形成四価のジルコニウム化合物
の縮合触媒活性の90%以上の縮合触媒活性を有する四
価のジルコニウム化合物を好適に挙げることができる。
【0011】かかる水和物難形成性四価のジルコニウム
化合物又は加水分解物未形成〜僅形成性四価のジルコニ
ウム化合物としては、具体的には、塩化ジルコニウム
(IV)等の四価のジルコニウムのハライド塩類や、ジル
コニウム(IV)アセテート等の四価のジルコニウムのカ
ルボン酸塩類や、硫酸ジルコニウム(IV)等の四価のジ
ルコニウムの硫酸塩類や、ジルコニウム(IV)t−ブト
キシド等の四価のジルコニウムのアルコキシド類や、ジ
シクロペンタジエルジルコニウム(IV)ジクロリド等の
四価のアルキルジルコニウム(IV)化合物類や、上記の
異なる配位子を複数含む四価のジルコニウム(IV)化合
物類や、上記のエーテル錯体物を挙げることができる。
また、加水分解物未形成〜僅形成性四価のジルコニウム
化合物として、上記化合物類の加水分解に至る以前の状
態の上記化合物水和物も挙げることができる。これらの
中で、高収率でエステル変換し、安定性に優れた四価の
ジルコニム化合物としては、ジルコニウム(IV)錯体を
挙げることができ、特に、空気、水等に対して安定であ
り、空気中に長時間放置しても水和物を形成せず、安定
した触媒作用を維持することができる塩化ジルコニウム
(IV)・(THF)2、フッ化ジルコニウム(IV)・(TH
F)2、臭化ジルコニウム(IV)・(THF)2、ヨウ化ジ
ルコニウム(IV)・(THF)2等のジルコニウム(IV)
ハロゲン化物のエーテル配位錯体を、経時的に水和物を
経由して水酸化物(Zr(OH)4等)、酸化物(Cl2
ZrO、ZrO2等)へ順次変化して触媒活性が低下す
る塩化ジルコニウム(IV)と比較して好ましい化合物と
して例示することができる。これら塩化ジルコニウム
(IV)・(THF)2も含めた四価のジルコニウム化合物
は、市販品や常法により合成したものを用いることがで
きる。これら四価のジルコニウム化合物の触媒使用量は
特に制限されるものではないが、カルボン酸とアルコー
ルからエステルを合成する場合、0.1〜1.0mol
%、好ましくは0.1〜0.2mol%を挙げることが
でき、また、カルボン酸とチオールからチオエステルを
合成する場合、1〜20mol%、好ましくは1〜10
mol%を挙げることができる。
【0012】本発明に用いられるカルボン酸としては、
例えば、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリ
ン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オ
レイン酸等のモノカルボン酸類や、マロン酸、コハク
酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、フマー
ル酸、マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタ
ル酸、ジフェニルエーテル−4,4′−ジカルボン酸等
のジカルボン酸類や、ブタン−1,2,4−トリカルボ
ン酸、シクロヘキサン−1,2,3−トリカルボン酸、
ベンゼン−1,2,4−トリカルボン酸、ナフタレン−
1,2,4−トリカルボン酸等のトリカルボン酸類や、
ブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸、シクロブ
タン−1,2,3,4−テトラカルボン酸、ベンゼン−
1,2,4,5−テトラカルボン酸、3,3′,4,
4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3′,
4,4′−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸等のテ
トラカルボン酸類を挙げることができる。
【0013】本発明に用いられるアルコールとしては、
例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタ
ノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、
2−エチルヘキサノール、デカノール、ドデカノール、
ステアリルアルコール等の脂肪族一価アルコール類、シ
クロヘキサノール等の脂環式一価アルコール類、ベンジ
ルアルコール等の芳香族一価アルコール類、エチレング
リコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコ
ール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタ
ン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、
ソルビトール、ポリビニルアルコール等の多価アルコー
ルを挙げることができる。
【0014】本発明に用いられるチオールとしては、例
えば、メタンチオール、エタンチオール、プロパンチオ
ール、ブタンチオール、ヘキサンチオール、ヘプタンチ
オール、オクタンチオール、デカンチオール、ドデカン
チオール、シクロヘキサンチオール等の脂肪族チオール
類、チオフェノール、4−クロロチオフェノール、2−
アニリンチオール等の芳香族チオール類、1,2−エタ
ンジチオール、2,2′−オキシジエタンチオール、
2,2′−チオジエタンチオール、1,3−プロパンジ
チオール、1,4−ブタンジチオール、1,5−ペンタ
ンジチオール、1,6−ヘキサンジチオール、1,9−
ノナンジチオール、ペンタエリスリチオール、1,4−
シクロヘキサンジチオール、1,4−ベンゼンジチオー
ル、2,4−トルエンジチオール、α,α′−o−キシ
リレンジチオール、α,α′−m−キシリレンジチオー
ル、α,α′−p−キシリレンジチオール、1,2,6
−ヘキサントリチオール等の多価チオールを挙げること
ができる。
【0015】本発明のエステル縮合物の製造方法におい
ては、等モルのカルボン酸とアルコールを用いればよ
く、かかるカルボン酸とアルコールとして、それぞれ一
価のカルボン酸とアルコールを用いると、単量体エステ
ルが得られ、α,ω−脂肪族ジカルボン酸等の多価カル
ボン酸と、α,ω−脂肪族ジオール等の多価アルコール
とを用いると、ポリエステルを合成することができる。
また、カルボン酸とアルコールとして、1分子内に水酸
基とカルボキシ基とを両末端にそれぞれ有するω−ヒド
ロキシカルボン酸を用いてもポリエステルを合成するこ
とができ、かかるω−ヒドロキシカルボン酸として、ω
−ヒドロキシウンデカン酸、ヒドロキシドデカン酸、p
−ヒドロキシ安息香酸、m−ヒドロキシ安息香酸、6−
ヒドロキシナフタレン−2−カルボン酸、4−(p−ヒ
ドロキシフェノキシ)安息香酸、3−(p−ヒドロキシ
フェノキシ)安息香酸、4−(m−ヒドロキシフェノキ
シ)安息香酸、3−(m−ヒドロキシフェノキシ)安息
香酸等を例示することができる。本発明のチオエステル
縮合物の製造方法においては、カルボン酸と等モル量又
は少し過剰のチオールを用いればよく、かかるカルボン
酸とチオールとして、それぞれ一価のカルボン酸とチオ
ールを用いると、単量体チオエステルが得られ、上記多
価カルボン酸と多価チオールとを用いると、ポリチオエ
ステルを合成することができる。
【0016】本発明に用いられる溶媒としては特に制限
されるものではなく、極性溶媒あるいは極性溶媒と非極
性溶媒との混合溶媒、非極性溶媒を例示することができ
るが、非極性溶媒がエステル化又はチオエステル化反応
により生成する水の反応系外への除去の容易さから好ま
しい。すなわち、トルエン等の非極性溶媒を用いて加熱
還流を行い、共沸する水を反応系から簡便に除去するこ
とが好ましく、かかる水の除去方法としては、カルシウ
ムヒドリドやモレキュラーシーブス等の公知の脱水剤を
用いる方法を例示することができるがこれらに限定され
るものではない。上記非極性溶媒としては、トルエン、
キシレン、メシチレン、ペンタメチルベンゼン、m−タ
ーフェニル、ベンゼン、エチルベンゼン、1,3,5−
トリイソプロピルベンゼン、o−ジクロロベンゼン、
1,2,4−トリクロロベンゼン、ナフタレン、1,
2,3,4−テトラヒドロナフタレン(テトラリン)を
例示することができ、また、極性溶媒としては、アニソ
ール、THF、1,4−ジオキサン等のエーテル類の
他、N−メチル−2−ピロリジノン(N−メチル−2−
ピロリドン)、N−ブチル−2−ピロリジノン(N−ブ
チル−2−ピロリドン)、N−エチル−2−ピロリド
ン、1,3−ジメチル−2−ピロリドン、クレゾール、
N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、ヘキサメチルホスホルアミド、ジメチルスルホキシ
ド、ジフェニルスルホン、ニトロベンゼン、ベンゾニト
リル、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、γ−
ブチロラクトン、フェノール等を例示することができ
る。また、メタノール等の揮発性のアルコールを基質と
して用いる場合は、かかるアルコールは溶媒としての作
用も合わせ有するので、他の溶媒を用いなくてもよい。
【0017】本発明のエステル又はチオエステル縮合物
の製造方法における縮合反応は、乾燥不活性ガス雰囲気
下、例えば、アルゴン又は窒素雰囲気下で行うことが好
ましい。アルゴン雰囲気は、アルゴンを流下しながら縮
合反応を行うことが好ましく、反応中アルゴン雰囲気と
することで、脱水と脱酸素雰囲気が同時に達成できる。
また、一価のカルボン酸と一価のアルコールとを縮合す
る縮合反応や、脂肪族多価カルボン酸と脂肪族多価アル
コールとを重縮合する重縮合反応等のエステル縮合反応
や、一価のカルボン酸と一価のチオールとを縮合する縮
合反応や、脂肪族多価カルボン酸と脂肪族多価チオール
とを重縮合する重縮合反応等のチオエステル縮合反応に
おいては、加熱還流下100〜200℃、特に120〜
160℃で1〜24時間反応を行うことが好ましく、他
方、芳香族カルボン酸と芳香族アルコール又は芳香族チ
オールとを縮合する縮合反応や、重縮合する重縮合反応
においては、加熱還流下120〜250℃、特に150
〜200℃で24〜72時間反応を行うことが好まし
い。これらの縮合反応や重縮合反応によって得られる単
量体エステルやポリエステル、又は単量体チオエステル
やポリチオエステルの精製は、従来公知の方法で行うこ
とができる。また、本発明によると、等モルのカルボン
酸とアルコール、又はカルボン酸と少し過剰のチオール
を用い、副反応が生じていないことから、従来法に比し
てその精製が非常に容易である。
【0018】
【実施例】以下に、実施例を挙げてこの発明を更に具体
的に説明するが、この発明の技術的範囲はこれらの実施
例に限定されるものではない。 実施例1[触媒活性の評価] 4−フェニルブタン酸1mmolとベンジルアルコール
1mmolをトルエン溶媒5mLに溶かし、各種金属化
合物10mol%存在下、アルゴン雰囲気下120℃で
の加熱還流による共沸脱水を1.5時間行い、エステル
への変換率を比較した(反応条件A)。反応によって生
成する水は反応フラスコ上部に連結したソックスレー管
内のカルシウムヒドリドによって取り除いた。その結果
を表1に示す。ハフニウム(IV)塩化物やハフニウム
(IV)アルコキシドに加え、ジルコニウム(IV)塩化物
やジルコニウム(IV)アルコキシドにもこのエステル化
反応に対し同等の触媒活性があることがわかった。既に
エステル化触媒として報告されているチタン(IV)塩
(Jpn. Patent Appl. 1980, No.55-115570、特開昭52
−75684号公報)やスズ(IV)塩(J. Am. Chem. S
oc. 102, 7578, 1980、Tetrahedron. Lett. 28, 3713,
1987、J. Org. Chem. 56, 5307, 1991)についても試し
てみたが、それらの触媒活性はハフニウム(IV)やジル
コニウム(IV)塩に比べると低いことがわかった。他の
様々な金属塩や有機金属化合物、3,4,5−F36
2B(OH)2(J. Org. Chem. 61, 4196, 1996、Macromol
ecules. 33, 3511, 2000)、BCl3(Synthesis. 197
2, 628, 1972、Tetrahedron. Lett.12, 3453, 1971)、
AlCl3(Tetrahedron. Lett. 14, 1823, 1973)、S
iCl4(Bull. Chem. Soc. Jpn. 54, 1276, 1981)、
ScCl3、Sc(OTf)3(The model reaction indic
ated in Table 1 using Sc(OTf)3 as a catalyst gave
α-tetralone as a major product.、J. Am. Chem. So
c. 117, 4413 and 6639(corrections), 1995、J. Org.
Chem. 61, 4560, 1996、Synthesis. Lett. 1996, 265,1
996)、FeCl3、Cocl2、NiCl2、ZnC
2、GaCl3、GeCl 4、SbCl5、LaCl3
PbCl2についても試してみたが、いずれも非常に活
性が低いかあるいは全く活性が見られなかった。
【0019】次に上の実験で触媒活性が認められた金属
塩について、触媒回転数(TOF)が高いものがどれか
を特定するために、1mol%の触媒存在下12時間加
熱還流する条件(反応条件B)で先の反応を行った。そ
の結果、塩化ジルコニウム(IV)・(THF)2とジルコ
ニウム(IV)i−プロプキシド、塩化ハフニウム(IV)
・(THF)2とハフニウム(IV)t−ブドキシドを触媒
として用いた場合に反応は定量的に進行することがわか
った。
【0020】
【表1】
【0021】実施例2[触媒活性の失活] 空気や水に対する安定性を検出するため、湿度50%、
温度20℃の空気中に放置した塩化ジルコニウム(IV)
・(THF)2、塩化ジルコニウム(IV)それぞれについ
て、3mol%存在下、4−フェニルブタン酸とシクロ
ヘキサノールをトルエン2Mに溶かし、120℃で加熱
還流による共沸脱水を3時間行い、エステルへの変換率
を比較した。得られたエステルの収率を表2に示す。空
気に晒すとエステルの収率が著しく低下する塩化ジルコ
ニウム(IV)に対して、塩化ジルコニウム(IV)・(T
HF)2においてはエステルの収率の低下は穏やかであっ
た。このことから塩化ジルコニウム(IV)・(THF)2
は取扱いが容易であるだけでなく、エステル化反応中に
生成する水に対する耐久性の点でも塩化ジルコニウム
(IV)より優れていることがわかった。尚、塩化ハフニ
ウム(IV)、塩化ハフニウム(IV)・(THF) 2につい
ても同様に行なったところ、空気に晒した塩化ハフニウ
ム(IV)は塩化ハフニウム(IV)・(THF)2と比較し
てエステルの収率の低下が顕著であった。
【0022】
【表2】
【0023】実施例3[基質適用範囲] 塩化ジルコニウム(IV)・(THF)2の基質適用範囲に
ついて調べてみた。フッ素樹脂コートのマグネティック
スターラーを入れた5mlのナスフラスコ上部に、コッ
トンプラグとカルシウムヒドリド1gを充填したソック
スレー管を連結し、さらにその上部に冷却管を装着し
た。塩化ジルコニウム(IV)・(THF)20.1mol
%存在下、4−フェニルブタン酸10mmolとベンジ
ルアルコール10mmolをトルエンやキシレン2ml
に溶かし、アルゴン雰囲気で、120℃加熱還流による
共沸脱水を18時間行なった。反応後、混合溶液を直接
シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し(溶
離液 ヘキサン:酢酸エチル=4:1〜8:1)、減圧
下で乾燥させ、1HNMRで検出した。反応式(I)に
示すように化学収率99%で目的のエステルである3−
オキソ−2−オキシ−1,6−ジフェニルヘキサンを得
た。塩化ジルコニウム(IV)・(THF)2を触媒として
等モル量のカルボン酸とアルコールからエステルを容易
に合成することができることがわかった。
【0024】
【化1】
【0025】実施例4[基質の選択的適用範囲] 塩化ジルコニウム(IV)・(THF)20.02mol%
存在下において、第1級アルコールと、第2級アルコー
ル、第3級アルコール又はフェノール類共存下、種々の
カルボン酸をトルエンに溶かし、同様に反応を行ない、
エステルを得た。得られたエステルの合計の収率及び、
各エステルの収率比を表3に示す。表3からもわかるよ
うに、塩化ジルコニウム(IV)・(THF)2は第2級、
第3級アルコール又はフェノール類共存下で、第1級ア
ルコールの選択エステル化反応の触媒として有効であっ
た。また、カルボン酸としては嵩高いアダマンタンカル
ボン酸が選択的エステル化に特に有効であった。
【0026】
【表3】
【0027】実施例5[ジルコニウム(IV)とチタン
(IV)の触媒作用] チタン(IV)化合物はエステルとアルコールのエステル
交換反応の触媒としても有効であることが知られている
(J. Polym. Sci., PartA, Polym. Chem. 26,2199, 198
8)。そこで、ジルコニウム(IV)とチタン(IV)の触
媒作用を下記の反応式に示されるエステル交換反応によ
り調べてみた。塩化チタン(IV)は収率98%でエステ
ル交換反応を起こしたが、興味深いことに塩化ジルコニ
ウム(IV)・(THF)2においては同反応条件下でエステ
ル交換反応の収率2%であった。このことはジルコニウ
ム(IV)とチタン(IV)は本質的に触媒作用が異なるこ
とを示唆している(J. Polym. Sci., PartA, Polym. Ch
em. 26, 2199, 1988)。両者の違いはエステル化反応の
活性中間体がジルコニウム(IV)カルボキシラートとチ
タン(IV)アルコキシドの違いによるものと考えること
により説明できるが、詳細については明らかではない。
【0028】
【化2】
【0029】実施例6[塩化ジルコニウム(IV)・(T
HF)2の触媒を用いたチオエステル合成] 塩化ジルコニウム(IV)・(THF)2の触媒を利用し
て、カルボン酸とチオールからのチオエステル合成反応
について調べてみた。フッ素樹脂コートのマグネティッ
クスターラーを入れた5mlのナスフラスコ上部に、コ
ットンプラグとカルシウムヒドリド1.5gを充填した
ソックスレー管を連結し、さらにその上部に冷却管を装
着した。下記反応式に示されるように、ラウリン酸10
mmolとラウリルチオール10mmolにトルエン溶
媒2mlを加え、5mol%の塩化ジルコニウム(IV)
・(THF)2の存在下にて、アルゴン中で120℃で加
熱還流を24時間行なった。反応後、混合溶液を直接シ
リカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し(溶離
液 ヘキサン:酢酸エチル=40:1)、減圧下で乾燥
させた。塩化ジルコニウム(IV)・(THF)2の存在下
において93%の収率でチオエステルを得た。同様にし
てカルボン酸とチオールからチオエステルを合成した。
結果を表4に示す。塩化ジルコニウム(IV)・(THF)
2は、チオエステル合成反応用触媒として有用であるこ
とがわかった。
【0030】
【表4】
【0031】
【発明の効果】本発明によると、水和物難形成性四価の
ジルコニウム化合物又は加水分解物未形成〜僅形成性四
価のジルコニウム化合物を用いて、非極性溶媒中で直接
縮合によるエステル又はチオエステル反応を行うこと
で、反応副生成物が生じることなく、エステル又はチオ
エステルの分離精製操作が容易であり、大量スケールの
反応に特に適している。特に湿気等に安定な塩化ジルコ
ニウム(IV)・(THF)2は空気等による変質が生じな
いため、触媒活性を維持することができ、経時的に安定
して優れた触媒活性を有し、且つ安価であり入手が容易
であるため、エステル又はチオエステルを高効率で得る
ことができ、エステルやポリチオエステル等を安定して
供給することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 327/22 C07C 327/22 C08G 63/85 C08G 63/85 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC48 AC60 BA10 BA11 BA30 BA32 BA37 BA47 BB11 BB42 BB43 BB61 BC10 BJ20 BJ50 KA03 KA06 4H039 CA66 CD10 CD30 CD90 CL25 4J029 AA02 AA03 AB04 EA02 EB04A EB05A EC01 JA061 JF321 JF331 JF341 KA01 KB05 KB06 KB26 KD02 KD07 KE09

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水和物難形成性四価のジルコニウム化合
    物又は加水分解物未形成〜僅形成性四価のジルコニウム
    化合物を縮合触媒として、カルボン酸とアルコールを溶
    媒の存在下に反応させることを特徴とするエステル縮合
    物の製造方法。
  2. 【請求項2】 水和物難形成性四価のジルコニウム化合
    物が、ジルコニウム(IV)錯体であることを特徴とする
    請求項1記載のエステル縮合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 ジルコニウム(IV)錯体が、ジルコニウ
    ム(IV)ハロゲン化物のエーテル配位錯体であることを
    特徴とする請求項2記載のエステル縮合物の製造方法。
  4. 【請求項4】 ジルコニウム(IV)ハロゲン化物のエー
    テル配位錯体が、塩化ジルコニウム(IV)・(THF)
    2であることを特徴とする請求項3記載のエステル縮合
    物の製造方法。
  5. 【請求項5】 カルボン酸とアルコールとして、多価カ
    ルボン酸と多価アルコール、あるいはヒドロキシカルボ
    ン酸を用いてポリエステルを合成することを特徴とする
    請求項1〜4のいずれか記載のエステル縮合物の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 溶媒を用いて加熱還流を行い、共沸する
    水を反応系から除去することを特徴とする請求項1〜5
    のいずれか記載のエステル縮合物の製造方法。
  7. 【請求項7】 溶媒として、非極性溶媒又は低極性溶媒
    を用いることを特徴とする請求項1〜6のいずれか記載
    のエステル縮合物の製造方法。
  8. 【請求項8】 非極性溶媒又は低極性溶媒が、トルエ
    ン、キシレン、メシチレンから選ばれる1又は2以上の
    溶媒であることを特徴とする請求項6記載のエステル縮
    合物の製造方法。
  9. 【請求項9】 反応が、乾燥不活性ガス雰囲気下で行わ
    れることを特徴とする請求項1〜8のいずれか記載のエ
    ステル縮合物の製造方法。
  10. 【請求項10】 水和物難形成性四価のジルコニウム化
    合物又は加水分解物未形成〜僅形成性四価のジルコニウ
    ム化合物を縮合触媒として、カルボン酸とチオールを溶
    媒の存在下に反応させることを特徴とするチオエステル
    縮合物の製造方法。
  11. 【請求項11】 水和物難形成性四価のジルコニウム化
    合物が、ジルコニウム(IV)錯体であることを特徴とす
    る請求項10記載のチオエステル縮合物の製造方法。
  12. 【請求項12】 ジルコニウム(IV)錯体が、ジルコニ
    ウム(IV)ハロゲン化物のエーテル配位錯体であること
    を特徴とする請求項11記載のチオエステル縮合物の製
    造方法。
  13. 【請求項13】 ジルコニウム(IV)ハロゲン化物のエ
    ーテル配位錯体が、塩化ジルコニウム(IV)・(TH
    F)2であることを特徴とする請求項12記載のチオエ
    ステル縮合物の製造方法。
  14. 【請求項14】 カルボン酸とチオールとして、多価カ
    ルボン酸と多価チオールを用いてポリチオエステルを合
    成することを特徴とする請求項10〜13のいずれか記
    載のチオエステル縮合物の製造方法。
  15. 【請求項15】 溶媒を用いて加熱還流を行い、共沸す
    る水を反応系から除去することを特徴とする請求項10
    〜14のいずれか記載のチオエステル縮合物の製造方
    法。
  16. 【請求項16】 溶媒として、非極性溶媒又は低極性溶
    媒を用いることを特徴とする請求項10〜15のいずれ
    か記載のチオエステル縮合物の製造方法。
  17. 【請求項17】 非極性溶媒又は低極性溶媒が、トルエ
    ン、キシレン、メシチレンから選ばれる1又は2以上の
    溶媒であることを特徴とする請求項16記載のチオエス
    テル縮合物の製造方法。
  18. 【請求項18】 反応が、乾燥不活性ガス雰囲気下で行
    われることを特徴とする請求項10〜17のいずれか記
    載のチオエステル縮合物の製造方法。
  19. 【請求項19】 水和物難形成性四価のジルコニウム化
    合物又は加水分解物未形成〜僅形成性四価のジルコニウ
    ム化合物を有効成分として含有するエステル化又はチオ
    エステル化縮合触媒。
  20. 【請求項20】 水和物難形成性四価のジルコニウム化
    合物が、ジルコニウム(IV)錯体であることを特徴とす
    る請求項19記載のエステル化又はチオエステル化縮合
    触媒。
  21. 【請求項21】 ジルコニウム(IV)錯体が、ジルコニ
    ウム(IV)ハロゲン化物のエーテル配位錯体であること
    を特徴とする請求項20記載のエステル化又はチオエス
    テル化縮合触媒。
  22. 【請求項22】 ジルコニウム(IV)ハロゲン化物のエ
    ーテル配位錯体が、塩化ジルコニウム(IV)・(TH
    F)2であることを特徴とする請求項21記載のエステ
    ル化又はチオエステル化縮合触媒。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016135756A (ja) * 2014-12-15 2016-07-28 ローム アンド ハース エレクトロニック マテリアルズ エルエルシーRohm and Haas Electronic Materials LLC 精製方法
CN114585613A (zh) * 2019-10-23 2022-06-03 赢创运营有限公司 制备甘油碳酸酯(甲基)丙烯酸酯的方法

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