JP2003292455A - 血管新生阻害剤 - Google Patents

血管新生阻害剤

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JP2003292455A
JP2003292455A JP2003025335A JP2003025335A JP2003292455A JP 2003292455 A JP2003292455 A JP 2003292455A JP 2003025335 A JP2003025335 A JP 2003025335A JP 2003025335 A JP2003025335 A JP 2003025335A JP 2003292455 A JP2003292455 A JP 2003292455A
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JP2003025335A
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Tetsuya Otaki
徹也 大瀧
Yasushi Masuda
安司 増田
Yoshihiro Takatsu
吉広 高津
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】血管新生阻害剤の提供 【解決手段】新規蛋白質等の活性を促進または阻害する
化合物またはその塩のスクリーニング方法/スクリーニ
ング用キット、該スクリーニングによって得られる化合
物またはその塩、該化合物またはその塩を含有してなる
医薬など。 【効果】本発明のスクリーニングで得られる化合物また
はその塩は、例えば、血管新生阻害剤などとして、癌、
卵巣疾患、炎症性疾患、糖尿病性網膜症などの予防・治
療に使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、(1)(i)配列
番号:21、配列番号:81、配列番号:82、配列番
号:109、配列番号:138、配列番号:19もしく
は配列番号:39で表わされるアミノ酸配列と同一また
は実質的に同一のアミノ酸配列を含有するペプチドまた
はその塩、および(ii)オーファンレセプター蛋白質で
ある配列番号:1、配列番号:44、配列番号:51、
配列番号:52、配列番号:53、配列番号:54、配
列番号:171もしくは配列番号:173で表わされる
アミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列
を含有する蛋白質またはその塩とを用いる血管新生阻害
剤として有用な化合物またはその塩などのスクリーニン
グ方法/キット、(2)配列番号:1、配列番号:4
4、配列番号:51、配列番号:52、配列番号:5
3、配列番号:54、配列番号:171もしくは配列番
号:173で表わされるアミノ酸配列と同一または実質
的に同一のアミノ酸配列を含有する蛋白質またはその塩
の活性を阻害する血管新生阻害剤、(3)配列番号:1
71もしくは配列番号:173で表わされるアミノ酸配
列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有する
蛋白質またはその塩、その製造法および用途などに関す
る。
【0002】
【従来の技術】各種の分泌蛋白質を集めたライブラリー
からウシ副腎毛細血管内皮細胞に対する新たな増殖因子
が見出された(非特許文献1 Nature、412巻、877-884
頁、2001年)。上記物質は、既知の血管内皮細胞増殖因
子VEGFとは異なり、内分泌性組織由来の内皮細胞に特異
的な増殖因子であり、この性質からEG-VEGFと名づけら
れた。EG-VEGFは生理的には内分泌組織を特徴づける透
過性の高い内皮構造(fenestrate)の形成に関与するこ
とが示唆されている。また、その遺伝子の転写制御領域
には低酸素下での発現誘導に関わるhypoxia-inducible
factor-1(HIF-1)の認識部位が存在し、実際に副腎由
来の癌細胞では、低酸素下でのEG-VEGF遺伝子発現誘導
が確認された。さらに、ヒト多嚢胞性卵巣症候群(poly
cystic ovarysyndrome)ではEG-VEGFの強発現が認めら
れたとの記載がなされている。一方、EG-VEGF(ZAQリガ
ンドペプチドとも記載する)はオーファン受容体である
ZAQに結合し、ZAQを活性化する(特許文献1 WO 01/163
09号公報)。回腸収縮活性を有するZAQリガンドペプチド
(WO 02/6483号公報)はヘビから単離されたMIT1(FEBS
Letters 461巻、183-188頁、1999年)に配列上の類似
性が高く、その哺乳類型ペプチドであり、ヒト型ZAQリ
ガンドペプチドのみならず、ヘビ毒MIT1およびそのヒト
型ホモログペプチドもZAQに結合し、これを活性化す
る。
【非特許文献1】Nature、412巻、877-884頁、2001年
【特許文献1】WO 01/16309号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】現在、VEGF受容体の作
用を抑制する化合物が、その血管新生阻害作用に基づい
て抗癌剤として開発されつつあるものの、EG-VEGFが発
見されて以来、VEGF作用の遮断のみでは、十分な血管新
生阻害効果が現れない症例もあり得ると考えられるよう
になってきている。また、今後の医学研究の進展によっ
ては、VEGFよりはむしろEG-VEGFが病態の増悪因子とし
て作用している症例が見出される可能性があり、そのよ
うな場合にはEG-VEGF阻害剤が単体として使用されるこ
とも期待される。これまでの研究では、EG-VEGFが内皮
細胞の増殖を引き起こす過程においてもZAQなどの受容
体が関与しているのかどうか、または、全く異なる受容
体が関与しているのか、といった点について全く明らか
にされていなかった。しかしながら、EG-VEGF拮抗薬の
開発には、拮抗薬探索法の簡便化および作用メカニズム
の記述などの点から、その受容体について明らかにする
ことが必須である。また、安全で、優れた癌の血管新生
阻害剤も望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ウシ副腎
毛細血管内皮細胞(BACE)を用いて研究を行い、BACEに
は、ZAQおよびその類縁受容体であるI5Eが発現されてい
ることを見出した。さらに、BACEがヒト型ZAQリガンド
ペプチド、ヘビ毒MIT1およびそのヒト型ホモログ(ヒト
Bv8ペプチド)に応答して細胞内カルシウムイオンの上
昇、MAPキナーゼの活性化、チミジン取り込み量の増
大、細胞増殖能の増大を起こすことも見出した。これら
の検討結果より、ヒト型ZAQリガンドペプチドの内皮細
胞増殖因子活性は、ZAQおよび(または)I5Eを介して引
き起こされるものと結論した。このような知見に基づい
て、本発明者らは、ZAQまたはI5Eの作用を遮断する化合
物がEG-VEGFまたはBv8ペプチドの阻害剤となり、かつEG
-VEGFまたはBv8ペプチドの阻害剤の簡便な探索法を提供
することを見出し、鋭意研究を重ねた結果、本発明を完
成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、(1) 配列番号:
81、配列番号:82、配列番号:109、配列番号:
138、配列番号:19もしくは配列番号:39で表わ
されるアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ
酸配列を含有するペプチドまたはその塩の活性を阻害す
る化合物またはその塩を含有してなる血管新生阻害剤、
(1a) 配列番号:81、配列番号:82、配列番
号:109もしくは配列番号:138で表わされるアミ
ノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含
有するペプチドまたはその塩の活性を阻害する化合物ま
たはその塩を含有してなる血管新生阻害剤、(1b)
配列番号:19もしくは配列番号:39で表わされるア
ミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を
含有するペプチドまたはその塩の活性を阻害する化合物
またはその塩を含有してなる血管新生阻害剤、(2)
配列番号:1、配列番号:44、配列番号:51、配列
番号:52、配列番号:53、配列番号:54、配列番
号:171もしくは配列番号:173で表わされるアミ
ノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含
有する蛋白質またはその塩の活性を阻害する化合物また
はその塩を含有してなる血管新生阻害剤、(3)
(a)配列番号:21、配列番号:81、配列番号:8
2、配列番号:109、配列番号:138、配列番号:
19もしくは配列番号:39で表わされるアミノ酸配列
と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有するペ
プチドまたはその塩と(b)配列番号:1、配列番号:
44、配列番号:51、配列番号:52、配列番号:5
3、配列番号:54、配列番号:171もしくは配列番
号:173で表わされるアミノ酸配列と同一または実質
的に同一のアミノ酸配列を含有する蛋白質またはその塩
との結合を阻害する化合物またはその塩を含有してなる
血管新生阻害剤、(3a) (a)配列番号:21で表
わされるアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミ
ノ酸配列を含有するペプチドまたはその塩と(b)配列
番号:1、配列番号:44、配列番号:51、配列番
号:52、配列番号:53、配列番号:54、配列番
号:171もしくは配列番号:173で表わされるアミ
ノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含
有する蛋白質またはその塩との結合を阻害する化合物ま
たはその塩を含有してなる血管新生阻害剤、(3b)
(a)配列番号:81、配列番号:82、配列番号:1
09もしくは配列番号:138で表わされるアミノ酸配
列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有する
ペプチドまたはその塩と(b)配列番号:1、配列番
号:44、配列番号:51、配列番号:52、配列番
号:53、配列番号:54、配列番号:171もしくは
配列番号:173で表わされるアミノ酸配列と同一また
は実質的に同一のアミノ酸配列を含有する蛋白質または
その塩との結合を阻害する化合物またはその塩を含有し
てなる血管新生阻害剤、(3c) (a)配列番号:1
9もしくは配列番号:39で表わされるアミノ酸配列と
同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有するペプ
チドまたはその塩と(b)配列番号:1、配列番号:4
4、配列番号:51、配列番号:52、配列番号:5
3、配列番号:54、配列番号:171もしくは配列番
号:173で表わされるアミノ酸配列と同一または実質
的に同一のアミノ酸配列を含有する蛋白質またはその塩
との結合を阻害する化合物またはその塩を含有してなる
血管新生阻害剤、(4) 配列番号:21、配列番号:
81、配列番号:82、配列番号:109、配列番号:
138、配列番号:19もしくは配列番号:39で表わ
されるアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ
酸配列を含有するペプチドまたはその塩の、配列番号:
1、配列番号:44、配列番号:51、配列番号:5
2、配列番号:53、配列番号:54、配列番号:17
1もしくは配列番号:173で表わされるアミノ酸配列
と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有する蛋
白質またはその塩の活性化作用を阻害する化合物または
その塩を含有してなる血管新生阻害剤、(4a) 配列
番号:21で表わされるアミノ酸配列と同一または実質
的に同一のアミノ酸配列を含有するペプチドまたはその
塩の、配列番号:1、配列番号:44、配列番号:5
1、配列番号:52、配列番号:53、配列番号:5
4、配列番号:171もしくは配列番号:173で表わ
されるアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ
酸配列を含有する蛋白質またはその塩の活性化作用を阻
害する化合物またはその塩を含有してなる血管新生阻害
剤、(4b) 配列番号:81、配列番号:82、配列
番号:109もしくは配列番号:138で表わされるア
ミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を
含有するペプチドまたはその塩の、配列番号:1、配列
番号:44、配列番号:51、配列番号:52、配列番
号:53、配列番号:54、配列番号:171もしくは
配列番号:173で表わされるアミノ酸配列と同一また
は実質的に同一のアミノ酸配列を含有する蛋白質または
その塩の活性化作用を阻害する化合物またはその塩を含
有してなる血管新生阻害剤、(4c) 配列番号:19
もしくは配列番号:39で表わされるアミノ酸配列と同
一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有するペプチ
ドまたはその塩の、配列番号:1、配列番号:44、配
列番号:51、配列番号:52、配列番号:53、配列
番号:54、配列番号:171もしくは配列番号:17
3で表わされるアミノ酸配列と同一または実質的に同一
のアミノ酸配列を含有する蛋白質またはその塩の活性化
作用を阻害する化合物またはその塩を含有してなる血管
新生阻害剤、(5) 配列番号:81、配列番号:8
2、配列番号:109、配列番号:138、配列番号:
19もしくは配列番号:39で表わされるアミノ酸配列
と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有するペ
プチドまたはその部分ペプチドをコードするDNAの塩
基配列に相補的もしくは実質的に相補的な塩基配列また
はその一部を含有するアンチセンスヌクレオチドを含有
してなる血管新生阻害剤、(6) 配列番号:81、配
列番号:82、配列番号:109、配列番号:138、
配列番号:19もしくは配列番号:39で表わされるア
ミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を
含有するペプチドまたはその部分ペプチドまたはその塩
に対する抗体を含有してなる血管新生阻害剤、(7)
配列番号:1、配列番号:44、配列番号:51、配列
番号:52、配列番号:53、配列番号:54、配列番
号:171もしくは配列番号:173で表わされるアミ
ノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含
有する蛋白質またはその部分ペプチドをコードするDN
Aの塩基配列に相補的もしくは実質的に相補的な塩基配
列またはその一部を含有するアンチセンスヌクレオチド
を含有してなる血管新生阻害剤、(8) 配列番号:
1、配列番号:44、配列番号:51、配列番号:5
2、配列番号:53、配列番号:54、配列番号:17
1もしくは配列番号:173で表わされるアミノ酸配列
と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有する蛋
白質またはその部分ペプチドまたはその塩に対する抗体
を含有してなる血管新生阻害剤、(9) 癌、多嚢胞性
卵巣症候群または卵巣過剰刺激症候群の予防・治療剤で
ある上記(1)〜(8)記載のいずれかの血管新生阻害
剤、(9a) 癌が、内分泌組織の癌である上記(9)
記載の血管新生阻害剤、(9b) 多嚢胞性卵巣症候群
の予防・治療剤である上記(1)〜(8)記載のいずれ
かの血管新生阻害剤、(10) (a)配列番号:8
1、配列番号:82、配列番号:109、配列番号:1
38、配列番号:19もしくは配列番号:39で表わさ
れるアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸
配列を含有するペプチドまたはその塩をコードするポリ
ヌクレオチド、または(b)配列番号:1、配列番号:
44、配列番号:51、配列番号:52、配列番号:5
3、配列番号:54、配列番号:171もしくは配列番
号:173で表わされるアミノ酸配列と同一または実質
的に同一のアミノ酸配列を含有する蛋白質またはその塩
をコードするポリヌクレオチドを含有してなる癌、多嚢
胞性卵巣症候群または卵巣過剰刺激症候群の診断薬、
(11) 内皮細胞を用いることを特徴とする、配列番
号:1、配列番号:44、配列番号:51、配列番号:
52、配列番号:53、配列番号:54、配列番号:1
71もしくは配列番号:173で表わされるアミノ酸配
列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有する
蛋白質またはその塩の活性を阻害する化合物またはその
塩のスクリーニング方法、(12) 上記(11)記載
のスクリーニング方法で得られる化合物またはその塩を
含有してなる血管新生阻害剤、(13) (a)配列番
号:21、配列番号:81、配列番号:82、配列番
号:109、配列番号:138、配列番号:19もしく
は配列番号:39で表わされるアミノ酸配列と同一また
は実質的に同一のアミノ酸配列を含有するペプチドまた
はその塩、および(または)(b)配列番号:1、配列
番号:44、配列番号:51、配列番号:52、配列番
号:53、配列番号:54、配列番号:171もしくは
配列番号:173で表わされるアミノ酸配列と同一また
は実質的に同一のアミノ酸配列を含有する蛋白質または
その塩を用いることを特徴とする血管新生阻害剤のスク
リーニング方法、(13a) (a)配列番号:21で
表わされるアミノ酸配列と同一または実質的に同一のア
ミノ酸配列を含有するペプチドまたはその塩、および
(または)(b)配列番号:1、配列番号:44、配列
番号:51、配列番号:52、配列番号:53、配列番
号:54、配列番号:171もしくは配列番号:173
で表わされるアミノ酸配列と同一または実質的に同一の
アミノ酸配列を含有する蛋白質またはその塩を用いるこ
とを特徴とする血管新生阻害剤のスクリーニング方法、
(13b) (a)配列番号:81、配列番号:82、
配列番号:109もしくは配列番号:138で表わされ
るアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配
列を含有するペプチドまたはその塩、および(または)
(b)配列番号:1、配列番号:44、配列番号:5
1、配列番号:52、配列番号:53、配列番号:5
4、配列番号:171もしくは配列番号:173で表わ
されるアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ
酸配列を含有する蛋白質またはその塩を用いることを特
徴とする血管新生阻害剤のスクリーニング方法、(13
c) (a)配列番号:19もしくは配列番号:39で
表わされるアミノ酸配列と同一または実質的に同一のア
ミノ酸配列を含有するペプチドまたはその塩、および
(または)(b)配列番号:1、配列番号:44、配列
番号:51、配列番号:52、配列番号:53、配列番
号:54、配列番号:171もしくは配列番号:173
で表わされるアミノ酸配列と同一または実質的に同一の
アミノ酸配列を含有する蛋白質またはその塩を用いるこ
とを特徴とする血管新生阻害剤のスクリーニング方法、
(14) (a)配列番号:21、配列番号:81、配
列番号:82、配列番号:109、配列番号:138、
配列番号:19もしくは配列番号:39で表わされるア
ミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を
含有するペプチドまたはその塩、および(または)
(b)配列番号:1、配列番号:44、配列番号:5
1、配列番号:52、配列番号:53、配列番号:5
4、配列番号:171もしくは配列番号:173で表わ
されるアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ
酸配列を含有する蛋白質またはその塩を含有することを
特徴とする血管新生阻害剤のスクリーニング用キット、
(15) (a)配列番号:81、配列番号:82、配
列番号:109、配列番号:138、配列番号:19も
しくは配列番号:39で表わされるアミノ酸配列と同一
または実質的に同一のアミノ酸配列を含有するペプチド
またはその塩をコードするポリヌクレオチド、および
(または)(b)配列番号:1、配列番号:44、配列
番号:51、配列番号:52、配列番号:53、配列番
号:54、配列番号:171もしくは配列番号:173
で表わされるアミノ酸配列と同一または実質的に同一の
アミノ酸配列を含有する蛋白質またはその塩をコードす
るポリヌクレオチドを用いることを特徴とする血管新生
阻害剤のスクリーニング方法、(15a) (a)配列
番号:81、配列番号:82、配列番号:109もしく
は配列番号:138で表わされるアミノ酸配列と同一ま
たは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するペプチドま
たはその塩をコードするポリヌクレオチド、および(ま
たは)(b)配列番号:1、配列番号:44、配列番
号:51、配列番号:52、配列番号:53、配列番
号:54、配列番号:171もしくは配列番号:173
で表わされるアミノ酸配列と同一または実質的に同一の
アミノ酸配列を含有する蛋白質またはその塩をコードす
るポリヌクレオチドを用いることを特徴とする血管新生
阻害剤のスクリーニング方法、(15b) (a)配列
番号:19もしくは配列番号:39で表わされるアミノ
酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有
するペプチドまたはその塩をコードするポリヌクレオチ
ド、および(または)(b)配列番号:1、配列番号:
44、配列番号:51、配列番号:52、配列番号:5
3、配列番号:54、配列番号:171もしくは配列番
号:173で表わされるアミノ酸配列と同一または実質
的に同一のアミノ酸配列を含有する蛋白質またはその塩
をコードするポリヌクレオチドを用いることを特徴とす
る血管新生阻害剤のスクリーニング方法、(16)
(a)配列番号:21、配列番号:81、配列番号:8
2、配列番号:109、配列番号:138、配列番号:
19もしくは配列番号:39で表わされるアミノ酸配列
と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有するペ
プチドまたはその部分ペプチドまたはその塩に対する抗
体、および(または)(b)配列番号:1、配列番号:
44、配列番号:51、配列番号:52、配列番号:5
3、配列番号:54、配列番号:171もしくは配列番
号:173で表わされるアミノ酸配列と同一または実質
的に同一のアミノ酸配列を含有する蛋白質またはその部
分ペプチドまたはその塩に対する抗体を用いることを特
徴とする血管新生阻害剤のスクリーニング方法、(1
7) 上記(13)、(15)もしくは(16)記載の
スクリーニング方法または上記(14)記載のスクリー
ニング用キットを用いて得られる血管新生阻害剤、(1
8) 内皮細胞増殖阻害作用を有する化合物またはその
塩を含有してなる血管新生阻害剤、(19) 配列番
号:171もしくは配列番号:137で表わされるアミ
ノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含
有することを特徴とする蛋白質またはその塩、(20)
配列番号:171で表わされるアミノ酸配列からなる
蛋白質またはその塩、(21) 配列番号:137で表
わされるアミノ酸配列からなる蛋白質またはその塩、
(22) 上記(19)記載の蛋白質の部分ペプチドま
たはその塩、(23) 上記(19)記載の蛋白質をコ
ードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチ
ド、(24) DNAである上記(23)記載のポリヌ
クレオチド、(25) 配列番号:172または配列番
号:174で表される塩基配列からなるポリヌクレオチ
ド、(26) 上記(24)記載のポリヌクレオチドを
含有する組換えベクター、(27) 上記(26)記載
の組換えベクターで形質転換された形質転換体、(2
8) 上記(27)記載の形質転換体を培養し、上記
(19)記載の蛋白質を生成・蓄積せしめることを特徴
とする上記(19)記載の蛋白質またはその塩の製造
法、(29) 上記(19)記載の蛋白質もしくはその
部分ペプチドまたはその塩に対する抗体、(30) 上
記(29)記載の抗体を含有してなる医薬、(31)
上記(29)記載の抗体を含有してなる診断薬、(3
2) 上記(19)記載の蛋白質もしくはその部分ペプ
チドまたはその塩を用いることを特徴とする、上記(1
9)記載の蛋白質またはその塩の活性を促進または阻害
する化合物またはその塩のスクリーニング方法、(3
3) 上記(19)記載の蛋白質もしくはその部分ペプ
チドまたはその塩を含有することを特徴とする、上記
(19)記載の蛋白質またはその塩の活性を促進または
阻害する化合物またはその塩のスクリーニング用キッ
ト、(34) 上記(32)記載のスクリーニング方法
または上記(33)記載のスクリーニング用キットを用
いて得られる、上記(19)記載の蛋白質またはその塩
の活性を促進または阻害する化合物またはその塩、(3
5) 上記(34)記載の化合物またはその塩を含有し
てなる医薬、(36) 哺乳動物に対して、配列番号:
1、配列番号:44、配列番号:51、配列番号:5
2、配列番号:53、配列番号:54、配列番号:17
1もしくは配列番号:173で表わされるアミノ酸配列
と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有する蛋
白質またはその塩の活性を阻害する化合物またはその塩
の有効量を投与することを特徴とする血管新生阻害方
法、(37) 血管新生阻害剤を製造するための、配列
番号:1、配列番号:44、配列番号:51、配列番
号:52、配列番号:53、配列番号:54、配列番
号:171もしくは配列番号:173で表わされるアミ
ノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含
有する蛋白質またはその塩の活性を阻害する化合物また
はその塩の使用、(38) 哺乳動物に対して、配列番
号:1、配列番号:44、配列番号:51、配列番号:
52、配列番号:53、配列番号:54、配列番号:1
71もしくは配列番号:173で表わされるアミノ酸配
列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有する
蛋白質またはその塩の活性を阻害する化合物またはその
塩の有効量を投与することを特徴とする癌、多嚢胞性卵
巣症候群または卵巣過剰刺激症候群の予防・治療方法、
(39) 癌、多嚢胞性卵巣症候群または卵巣過剰刺激
症候群の予防・治療剤を製造するための、配列番号:
1、配列番号:44、配列番号:51、配列番号:5
2、配列番号:53、配列番号:54、配列番号:17
1もしくは配列番号:173で表わされるアミノ酸配列
と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有する蛋
白質またはその塩の活性を阻害する化合物またはその塩
の使用などを提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】配列番号:81、配列番号:8
2、配列番号:109、配列番号:138、配列番号:
19もしくは配列番号:39で表わされるアミノ酸配列
と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有するペ
プチドまたはその塩(以下、本発明のペプチドと略記す
ることがある)は、配列番号:1、配列番号:44、配
列番号:51、配列番号:52、配列番号:53、配列
番号:54、配列番号:171もしくは配列番号:17
3で表わされるアミノ酸配列と同一または実質的に同一
のアミノ酸配列を含有する蛋白質またはその塩(以下、
本発明の蛋白質と略記することがある)と結合する能力
を有するペプチドまたはその塩であり、本発明の蛋白質
と結合し、本発明の蛋白質を活性化する能力を有するペ
プチドまたはその塩である。本発明のペプチドの本発明
の蛋白質と結合する能力および本発明の蛋白質を活性化
する能力は、後述の方法により測定することができる。
【0007】本発明のペプチドは、例えば、ヒトや哺乳
動物(例えば、モルモット、ラット、マウス、ウサギ、
ブタ、ヒツジ、ウシ、サルなど)のあらゆる細胞(例え
ば、脾細胞、神経細胞、グリア細胞、膵臓β細胞、骨髄
細胞、メサンギウム細胞、ランゲルハンス細胞、表皮細
胞、上皮細胞、内皮細胞、繊維芽細胞、繊維細胞、筋細
胞、脂肪細胞、免疫細胞(例、マクロファージ、T細
胞、B細胞、ナチュラルキラー細胞、肥満細胞、好中
球、好塩基球、好酸球、単球)、巨核球、滑膜細胞、軟
骨細胞、骨細胞、骨芽細胞、破骨細胞、乳腺細胞、肝細
胞もしくは間質細胞、またはこれら細胞の前駆細胞、幹
細胞もしくはガン細胞など)や血球系の細胞(例えば、
MEL、M1、CTLL-2、HT-2、WEHI-3、HL-60、JOSK-1、K56
2、ML-1、MOLT-3、MOLT-4、MOLT-10、CCRF-CEM、TALL-
1、Jurkat、CCRT-HSB-2、KE-37、SKW-3、HUT-78、HUT-1
02、H9、U937、THP-1、HEL、JK-1、CMK、KO-812、MEG-0
1など)、またはそれらの細胞が存在するあらゆる組
織、例えば、脳、脳の各部位(例、嗅球、扁頭核、大脳
基底球、海馬、視床、視床下部、視床下核、大脳皮質、
延髄、小脳、後頭葉、前頭葉、側頭葉、被殻、尾状核、
脳染、黒質)、脊髄、下垂体、胃、膵臓、腎臓、肝臓、
生殖腺、甲状腺、胆のう、骨髄、副腎、皮膚、筋肉、
肺、消化管(例、大腸、小腸)、血管、心臓、胸腺、脾
臓、顎下腺、末梢血、末梢血球、前立腺、睾丸、精巣、
卵巣、胎盤、子宮、骨、関節、骨格筋など(特に、脳や
脳の各部位)に由来するペプチドであってもよく、また
合成ペプチドであってもよい。本発明のペプチドがシグ
ナル配列を有している場合は、該ペプチドを効率良く細
胞外に分泌させることができる。
【0008】配列番号:81または配列番号:82で表
わされるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列と
しては、例えば、配列番号:81または配列番号:82
で表されるアミノ酸配列と約60%以上(好ましくは約
70%以上、さらに好ましくは約80%以上、より好ま
しくは約85%以上、特に好ましくは約90%以上、最
も好ましくは約95%以上)の相同性を有するアミノ酸
配列などが挙げられる。配列番号:81または配列番
号:82で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一のア
ミノ酸配列を含有するペプチドとしては、例えば、配列
番号:81または配列番号:82で表わされるアミノ酸
配列と実質的に同一のアミノ酸配列を含有し、配列番
号:81または配列番号:82で表わされるアミノ酸配
列を含有するペプチドと実質的に同質の性質を有するペ
プチドなどが好ましい。以下、配列番号:81または配
列番号:82で表わされるアミノ酸配列を含有するペプ
チドをヒト型ZAQリガンド成熟体ペプチドと記載する
ことがある。
【0009】配列番号:81または配列番号:82で表
わされるアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミ
ノ酸配列を含有するペプチドとしては、例えば、配列番
号:81または配列番号:82で表わされるアミノ酸配
列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有し、
配列番号:81または配列番号:82で表わされるアミ
ノ酸配列を含有するペプチドと実質的に同質の活性を有
するペプチドなどが好ましく、具体的には配列番号:8
1、配列番号:82、配列番号:83または配列番号:
84で表わされるアミノ酸配列を含有するペプチド等が
挙げられる。以下、配列番号:83または配列番号:8
4で表わされるアミノ酸配列を含有するペプチドをヒト
型ZAQリガンド前駆体ペプチドと記載することがあ
る。
【0010】配列番号:109で表わされるアミノ酸配
列と実質的に同一のアミノ酸配列としては、例えば、配
列番号:109で表されるアミノ酸配列と95%以上
(好ましくは約97%以上、さらに好ましくは約99%
以上)の相同性を有するアミノ酸配列などが挙げられ
る。配列番号:109で表わされるアミノ酸配列と実質
的に同一のアミノ酸配列を含有するペプチドとしては、
例えば、配列番号:109で表わされるアミノ酸配列と
実質的に同一のアミノ酸配列を含有し、配列番号:10
9で表わされるアミノ酸配列を有するペプチドと実質的
に同質の活性を有するペプチドなどが好ましい。以下、
配列番号:109で表わされるアミノ酸配列を有するペ
プチドをマウス型ZAQリガンド成熟体ペプチドと記載
することがある。
【0011】配列番号:109で表わされるアミノ酸配
列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有する
ペプチドとしては、例えば、配列番号:109で表わさ
れるアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸
配列を含有し、配列番号:109で表わされるアミノ酸
配列を有するペプチドと実質的に同質の活性を有するペ
プチドなどが好ましく、具体的には配列番号:109ま
たは配列番号:107で表わされるアミノ酸配列を有す
るペプチド等が挙げられる。以下、配列番号:107で
表わされるアミノ酸配列を有するペプチドをマウス型Z
AQリガンド前駆体ペプチドと記載することがある。
【0012】配列番号:138で表わされるアミノ酸配
列と実質的に同一のアミノ酸配列としては、例えば、配
列番号:138で表されるアミノ酸配列と95%以上
(好ましくは約97%以上、さらに好ましくは約99%
以上)の相同性を有するアミノ酸配列などが挙げられ
る。配列番号:138で表わされるアミノ酸配列と実質
的に同一のアミノ酸配列を含有するペプチドとしては、
例えば、配列番号:138で表わされるアミノ酸配列と
実質的に同一のアミノ酸配列を含有し、配列番号:13
8で表わされるアミノ酸配列を有するペプチドと実質的
に同質の活性を有するペプチドなどが好ましい。配列番
号:138で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一の
アミノ酸配列を含有するペプチドとして具体的には、配
列番号:140で表されるアミノ酸配列を含有するペプ
チド、配列番号:142で表されるアミノ酸配列を含有
するペプチドなどが挙げられる。以下、配列番号:13
8、配列番号:140または配列番号:142で表わさ
れるアミノ酸配列を有するペプチドをラット型ZAQリ
ガンド成熟体ペプチドと記載することがある。
【0013】配列番号:138で表わされるアミノ酸配
列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有する
ペプチドとして具体的には配列番号:132、配列番
号:134または配列番号:136で表わされるアミノ
酸配列を有するペプチド等も挙げられる。以下、配列番
号:132、配列番号:134または配列番号:136
で表わされるアミノ酸配列を有するペプチドをラット型
ZAQリガンド前駆体ペプチドと記載することがある。
【0014】配列番号:19または配列番号:39で表
わされるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列と
しては、例えば、配列番号:19または配列番号:39
で表されるアミノ酸配列と約60%以上(好ましくは約
70%以上、さらに好ましくは約80%以上、より好ま
しくは約85%以上、特に好ましくは約90%以上、最
も好ましくは約95%以上)の相同性を有するアミノ酸
配列などが挙げられる。配列番号:19または配列番
号:39で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一のア
ミノ酸配列を含有するペプチドとしては、例えば、配列
番号:19または配列番号:39で表わされるアミノ酸
配列と実質的に同一のアミノ酸配列を含有し、配列番
号:19または配列番号:39で表わされるアミノ酸配
列を有するペプチドと実質的に同質の活性を有するペプ
チドなどが好ましい。以下、配列番号:19で表わされ
るアミノ酸配列を有するペプチドをヒト型Bv8成熟体
ペプチド、配列番号:39で表わされるアミノ酸配列を
有するペプチドをラット型Bv8成熟体ペプチドまたは
マウス型Bv8成熟体ペプチドと記載することがある。
【0015】配列番号:19で表わされるアミノ酸配列
と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有するペ
プチドとしては、例えば、配列番号:19で表わされる
アミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列
を含有し、配列番号:19で表わされるアミノ酸配列を
有するペプチドと実質的に同質の活性を有するペプチド
などが好ましく、具体的には配列番号:17または配列
番号:19で表わされるアミノ酸配列を有するペプチド
等が挙げられる。配列番号:39で表わされるアミノ酸
配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有す
るペプチドとしては、例えば、配列番号:39で表わさ
れるアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸
配列を含有し、配列番号:39で表わされるアミノ酸配
列を有するペプチドと実質的に同質の活性を有するペプ
チドなどが好ましく、具体的には配列番号:37、配列
番号:39または配列番号:55で表わされるアミノ酸
配列を有するペプチド等が挙げられる。以下、配列番
号:17で表わされるアミノ酸配列を有するペプチドを
ヒト型Bv8前駆体ペプチドと記載することがある。配
列番号:37で表わされるアミノ酸配列を有するペプチ
ドをラット型Bv8前駆体ペプチドと記載することがあ
る。配列番号:55で表わされるアミノ酸配列を有する
ペプチドをマウス型Bv8前駆体ペプチドと記載するこ
とがある。配列番号:21で表わされるアミノ酸配列と
実質的に同一のアミノ酸配列としては、例えば、配列番
号:21で表されるアミノ酸配列と約60%以上(好ま
しくは約70%以上、さらに好ましくは約80%以上、
より好ましくは約85%以上、特に好ましくは約90%
以上、最も好ましくは約95%以上)の相同性を有する
アミノ酸配列などが挙げられる。配列番号:21で表わ
されるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を含
有するペプチドとしては、例えば、配列番号:21で表
わされるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を
含有し、配列番号:21で表わされるアミノ酸配列を有
するペプチドと実質的に同質の活性を有するペプチドな
どが好ましい。以下、配列番号:21で表わされるアミ
ノ酸配列を有するペプチドをMIT1と記載することが
ある。
【0016】実質的に同質の活性としては、例えば、本
発明の蛋白質に対する結合活性、本発明の蛋白質を介す
るシグナル情報伝達作用などが挙げられる。実質的に同
質とは、それらの活性が性質的に同質であることを示
す。したがって、本発明の蛋白質に対する結合活性、本
発明の蛋白質を介するシグナル情報伝達作用などの活性
が同等(例、約0.5〜2倍)であることが好ましい
が、これらの活性の程度やペプチドの分子量などの量的
要素は異なっていてもよい。これらの活性の測定は、自
体公知の方法に準じて行なうことができるが、例えば、
後述するスクリーニング方法などに従って測定すること
ができる。
【0017】また、本発明のペプチドとしては、(i)
配列番号:81、配列番号:82、配列番号:109、
配列番号:138、配列番号:19または配列番号:3
9で表されるアミノ酸配列中の1または2個以上(好ま
しくは、1〜30個程度、より好ましくは1〜20個程
度)のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、(ii)配列番
号:81、配列番号:82、配列番号:109、配列番
号:138、配列番号:19または配列番号:39で表
されるアミノ酸配列に1または2個以上(好ましくは、
1〜40個程度、より好ましくは1〜30個程度、なか
でも好ましくは1〜20個程度)のアミノ酸が付加した
アミノ酸配列、(iii)配列番号:81、配列番号:8
2、配列番号:109、配列番号:138、配列番号:
19または配列番号:39で表されるアミノ酸配列中の
1または2個以上(好ましくは、1〜40個程度、より
好ましくは1〜30個程度、なかでも好ましくは1〜2
0個程度)のアミノ酸が他のアミノ酸で置換されたアミ
ノ酸配列、または(iv)それらを組み合わせたアミノ酸
配列を含有するペプチドなども用いられる。本発明のペ
プチドの具体例としては、例えば、配列番号:81で表
わされるアミノ酸配列を含有するヒト由来のペプチド、
配列番号:82で表わされるアミノ酸配列を含有するヒ
ト由来のペプチド、配列番号:109で表わされるアミ
ノ酸配列を含有するマウス由来のペプチド、配列番号:
138で表わされるアミノ酸配列を含有するラット由来
のペプチド、配列番号:140で表わされるアミノ酸配
列を含有するラット由来のペプチド、配列番号:142
で表わされるアミノ酸配列を含有するラット由来のペプ
チド、配列番号:19で表わされるアミノ酸配列を含有
するヒト由来のペプチド、配列番号:39で表わされる
アミノ酸配列を含有するラット由来またはマウス由来の
ペプチドなどがあげられる。
【0018】本発明のペプチドの部分ペプチドとして
は、後述の医薬等のスクリーニング方法に用いることの
できるものであれば、いかなるものであってもよく、本
発明のペプチドと実質的に同質の活性を有していればよ
い。該部分ペプチドのアミノ酸の数は、本発明のペプチ
ドの構成アミノ酸配列のうち少なくとも10個以上、好
ましくは20個以上のアミノ酸配列を有するペプチドな
どが好ましい。ここで、「実質的に同質の活性」とは、
上記と同意義を示す。「実質的に同質の活性」の測定は
上記と同様に行なうことができる。該部分ペプチドとし
ては、(i)上記アミノ酸配列中の1または2個以上
(好ましくは数個(1〜4個))のアミノ酸が欠失し、
(ii)上記アミノ酸配列に1または2個以上(好ましく
は、1〜20個程度、より好ましくは1〜10個程度、
さらに好ましくは数個(1〜5個))のアミノ酸が付加
し、または(iii)上記アミノ酸配列中の1または2個
以上(好ましくは数個(1〜4個))のアミノ酸が他の
アミノ酸で置換されていてもよい。以下、本発明のペプ
チドとの本発明のペプチドの部分ペプチドとをまとめて
本発明のペプチドと称することがある。
【0019】本発明の蛋白質は、例えば、ヒトや哺乳動
物(例えば、モルモット、ラット、マウス、ウサギ、ブ
タ、ヒツジ、ウシ、サルなど)のあらゆる細胞(例え
ば、脾細胞、神経細胞、グリア細胞、膵臓β細胞、骨髄
細胞、メサンギウム細胞、ランゲルハンス細胞、表皮細
胞、上皮細胞、内皮細胞、繊維芽細胞、繊維細胞、筋細
胞、脂肪細胞、免疫細胞(例、マクロファージ、T細
胞、B細胞、ナチュラルキラー細胞、肥満細胞、好中
球、好塩基球、好酸球、単球)、巨核球、滑膜細胞、軟
骨細胞、骨細胞、骨芽細胞、破骨細胞、乳腺細胞、肝細
胞もしくは間質細胞、またはこれら細胞の前駆細胞、幹
細胞もしくはガン細胞など)や血球系の細胞(例えば、
MEL、M1、CTLL-2、HT-2、WEHI-3、HL-60、JOSK-1、K56
2、ML-1、MOLT-3、MOLT-4、MOLT-10、CCRF-CEM、TALL-
1、Jurkat、CCRT-HSB-2、KE-37、SKW-3、HUT-78、HUT-1
02、H9、U937、THP-1、HEL、JK-1、CMK、KO-812、MEG-0
1など)、またはそれらの細胞が存在するあらゆる組
織、例えば、脳、脳の各部位(例、嗅球、扁頭核、大脳
基底球、海馬、視床、視床下部、視床下核、大脳皮質、
延髄、小脳、後頭葉、前頭葉、側頭葉、被殻、尾状核、
脳染、黒質)、脊髄、下垂体、胃、膵臓、腎臓、肝臓、
生殖腺、甲状腺、胆のう、骨髄、副腎、皮膚、筋肉、
肺、消化管(例、大腸、小腸)、血管、心臓、胸腺、脾
臓、顎下腺、末梢血、末梢血球、前立腺、睾丸、精巣、
卵巣、胎盤、子宮、骨、関節、骨格筋など(特に、脳や
脳の各部位)に由来する蛋白質であってもよく、また合
成蛋白質であってもよい。本発明の蛋白質がシグナル配
列を有している場合は該ペプチドまたは蛋白質を効率良
く細胞外に分泌させることができる。
【0020】配列番号:1で表わされるアミノ酸配列と
実質的に同一のアミノ酸配列としては、例えば、配列番
号:1で表わされるアミノ酸配列と約90%以上、好ま
しくは約95%以上、より好ましくは約98%以上の相
同性を有するアミノ酸配列などが挙げられる。配列番
号:1で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一のアミ
ノ酸配列を含有する蛋白質としては、例えば、配列番
号:1で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一のアミ
ノ酸配列を含有し、配列番号:1で表わされるアミノ酸
配列を有する蛋白質と実質的に同質の活性を有する蛋白
質などが好ましい。本発明の配列番号:1で表わされる
アミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列
を含有する蛋白質としては、例えば、配列番号:1で表
わされるアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミ
ノ酸配列を含有し、配列番号:1で表わされるアミノ酸
配列と実質的に同質の活性を有する蛋白質などが好まし
い。具体的にはWO 01/16309に記載の蛋白質
などが挙げられる。以下、配列番号:1で表わされるア
ミノ酸配列を有する蛋白質をZAQまたはヒトZAQと
記載することがある。
【0021】配列番号:44で表わされるアミノ酸配列
と実質的に同一のアミノ酸配列としては、例えば、配列
番号:44で表わされるアミノ酸配列と約97%以上、
好ましくは約98%以上、より好ましくは約99%以
上、最も好ましくは約99.5%以上の相同性を有する
アミノ酸配列などが挙げられる。配列番号:44で表わ
されるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を有
する蛋白質としては、例えば、配列番号:44で表わさ
れるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を有
し、配列番号:44で表わされるアミノ酸配列を有する
蛋白質と実質的に同質の活性を有する蛋白質などが好ま
しい。配列番号:44で表わされるアミノ酸配列と同一
または実質的に同一のアミノ酸配列を含有する蛋白質と
しては、例えば、配列番号:44で表わされるアミノ酸
配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有
し、配列番号:44で表わされるアミノ酸配列と実質的
に同質の活性を有する蛋白質などが好ましい。配列番
号:51で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一のア
ミノ酸配列としては、例えば、配列番号:51で表わさ
れるアミノ酸配列と約95%以上、好ましくは約96%
以上、より好ましくは約97%以上、最も好ましくは約
98%以上の相同性を有するアミノ酸配列などが挙げら
れる。配列番号:51で表わされるアミノ酸配列と実質
的に同一のアミノ酸配列を有する蛋白質としては、例え
ば、配列番号:51で表わされるアミノ酸配列と実質的
に同一のアミノ酸配列を有し、配列番号:51で表わさ
れるアミノ酸配列を有する蛋白質と実質的に同質の活性
を有する蛋白質などが好ましい。配列番号:51で表わ
されるアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ
酸配列を含有する蛋白質としては、例えば、配列番号:
51で表わされるアミノ酸配列と同一または実質的に同
一のアミノ酸配列を含有し、配列番号:51で表わされ
るアミノ酸配列と実質的に同質の活性を有する蛋白質な
どが好ましい。
【0022】配列番号:52で表わされるアミノ酸配列
と実質的に同一のアミノ酸配列としては、例えば、配列
番号:52で表わされるアミノ酸配列と約90%以上、
好ましくは約95%以上、より好ましくは約98%以上
の相同性を有するアミノ酸配列などが挙げられる。配列
番号:52で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一の
アミノ酸配列を有する蛋白質としては、例えば、配列番
号:52で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一のア
ミノ酸配列を有し、配列番号:52で表わされるアミノ
酸配列を有する蛋白質と実質的に同質の活性を有する蛋
白質などが好ましい。配列番号:52で表わされるアミ
ノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含
有する蛋白質としては、例えば、配列番号:52で表わ
されるアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ
酸配列を含有し、配列番号:52で表わされるアミノ酸
配列と実質的に同質の活性を有する蛋白質などが好まし
く、具体的にはWO 98/46620に記載の蛋白質
などが挙げられる。以下、配列番号:52で表わされる
アミノ酸配列を有する蛋白質をI5Eまたはヒト型I5
Eなどと記載することがある。
【0023】配列番号:53で表わされるアミノ酸配列
と実質的に同一のアミノ酸配列としては、例えば、配列
番号:53で表わされるアミノ酸配列と約95%以上、
好ましくは約96%以上、より好ましくは約97%以
上、最も好ましくは約98%以上の相同性を有するアミ
ノ酸配列などが挙げられる。配列番号:53で表わされ
るアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を有する
蛋白質としては、例えば、配列番号:53で表わされる
アミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を有し、配
列番号:53で表わされるアミノ酸配列を有する蛋白質
と実質的に同質の活性を有する蛋白質などが好ましい。
配列番号:53で表わされるアミノ酸配列と同一または
実質的に同一のアミノ酸配列を含有する蛋白質として
は、例えば、配列番号:53で表わされるアミノ酸配列
と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有し、配
列番号:53で表わされるアミノ酸配列と実質的に同質
の活性を有する蛋白質などが好ましく、具体的には、Bi
ochem. Biophys. Acta, 1491巻, 369-375頁, 2000年に
記載の蛋白質などが挙げられる。配列番号:54で表わ
されるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列とし
ては、例えば、配列番号:54で表わされるアミノ酸配
列と約95%以上、好ましくは約96%以上、より好ま
しくは約97%以上、最も好ましくは約98%以上の相
同性を有するアミノ酸配列などが挙げられる。配列番
号:54で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一のア
ミノ酸配列を有する蛋白質としては、例えば、配列番
号:54で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一のア
ミノ酸配列を有し、配列番号:54で表わされるアミノ
酸配列を有する蛋白質と実質的に同質の活性を有する蛋
白質などが好ましい。配列番号:54で表わされるアミ
ノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含
有する蛋白質としては、例えば、配列番号:54で表わ
されるアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ
酸配列を含有し、配列番号:54で表わされるアミノ酸
配列と実質的に同質の活性を有する蛋白質などが好まし
く、具体的にはWO 98/46620に記載の蛋白質
などが挙げられる。
【0024】配列番号:171で表わされるアミノ酸配
列と実質的に同一のアミノ酸配列としては、例えば、配
列番号:171で表わされるアミノ酸配列と95%以
上、好ましくは約97%以上、より好ましくは約99%
以上の相同性を有するアミノ酸配列などが挙げられる。
配列番号:171で表わされるアミノ酸配列と実質的に
同一のアミノ酸配列を含有する蛋白質としては、例え
ば、配列番号:171で表わされるアミノ酸配列と実質
的に同一のアミノ酸配列を含有し、配列番号:171で
表わされるアミノ酸配列を有する蛋白質と実質的に同質
の活性を有する蛋白質などが好ましい。本発明の配列番
号:171で表わされるアミノ酸配列と同一または実質
的に同一のアミノ酸配列を含有する蛋白質としては、例
えば、配列番号:171で表わされるアミノ酸配列と同
一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有し、配列番
号:171で表わされるアミノ酸配列と実質的に同質の
活性を有する蛋白質などが好ましい。以下、配列番号:
171で表わされるアミノ酸配列を有する蛋白質をウシ
型ZAQと記載することがある。
【0025】配列番号:173で表わされるアミノ酸配
列と実質的に同一のアミノ酸配列としては、例えば、配
列番号:173で表わされるアミノ酸配列と95%以
上、好ましくは約97%以上、より好ましくは約99%
以上の相同性を有するアミノ酸配列などが挙げられる。
配列番号:173で表わされるアミノ酸配列と実質的に
同一のアミノ酸配列を含有する蛋白質としては、例え
ば、配列番号:173で表わされるアミノ酸配列と実質
的に同一のアミノ酸配列を含有し、配列番号:173で
表わされるアミノ酸配列を有する蛋白質と実質的に同質
の活性を有する蛋白質などが好ましい。本発明の配列番
号:173で表わされるアミノ酸配列と同一または実質
的に同一のアミノ酸配列を含有する蛋白質としては、例
えば、配列番号:173で表わされるアミノ酸配列と同
一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有し、配列番
号:173で表わされるアミノ酸配列と実質的に同質の
活性を有する蛋白質などが好ましい。以下、配列番号:
173で表わされるアミノ酸配列を有する蛋白質をウシ
型I5Eと記載することがある。
【0026】実質的に同質の活性としては、例えば、本
発明のペプチドに対する結合活性、シグナル情報伝達作
用などが挙げられる。実質的に同質とは、それらの活性
が性質的に同質であることを示す。したがって、本発明
のペプチドに対する結合活性やシグナル情報伝達作用な
どの活性が同等(例、約0.5〜2倍)であることが好
ましいが、これらの活性の程度や蛋白質の分子量などの
量的要素は異なっていてもよい。結合活性やシグナル情
報伝達作用などの活性の測定は、自体公知の方法に準じ
て行なうことができる。
【0027】さらに、本発明の蛋白質としては、(i)
配列番号:1、配列番号:44、配列番号:51、配列
番号:52、配列番号:53、配列番号:54、配列番
号:171または配列番号:173で表わされるアミノ
酸配列中の1または2個以上(好ましくは、1〜30個
程度、より好ましくは1〜10個程度、さらに好ましく
は数個(1または2個))のアミノ酸が欠失したアミノ
酸配列、(ii)配列番号:1、配列番号:44、配列番
号:51、配列番号:52、配列番号:53、配列番
号:54、配列番号:171または配列番号:173で
表わされるアミノ酸配列に1または2個以上(好ましく
は、1〜30個程度、より好ましくは1〜10個程度、
さらに好ましくは数個(1または2個))のアミノ酸が
付加したアミノ酸配列、(iii)配列番号:1、配列番
号:44、配列番号:51、配列番号:52、配列番
号:53、配列番号:54、配列番号:171または配
列番号:173で表わされるアミノ酸配列中の1または
2個以上(好ましくは、1〜30個程度、より好ましく
は1〜10個程度、さらに好ましくは数個(1または2
個))のアミノ酸が他のアミノ酸で置換されたアミノ酸
配列、または(iv)それらを組み合わせたアミノ酸配列
を含有する蛋白質なども用いられる。
【0028】本発明の蛋白質の具体例としては、例え
ば、配列番号:1または配列番号:52で表わされるア
ミノ酸配列を含有するヒト由来(より好ましくはヒト脳
由来)の蛋白質、配列番号:44または配列番号:51
で表わされるアミノ酸配列を含有するラット由来の蛋白
質、配列番号:53または配列番号:54で表わされる
アミノ酸配列を含有するマウス由来の蛋白質、配列番
号:171または配列番号:173で表されるアミノ酸
配列を含有するウシ由来の蛋白質などがあげられる。
【0029】本発明の蛋白質の部分ペプチド(以下、本
発明の部分ペプチドと略記する場合がある)としては、
前記した本発明の蛋白質の部分ペプチドであれば何れの
ものであってもよいが、例えば、本発明の蛋白質分子の
うち、細胞膜の外に露出している部位であって、実質的
に同質のリガンド結合活性を有するものなどが用いられ
る。具体例として、本発明の蛋白質の部分ペプチドとし
ては、疎水性プロット解析において細胞外領域(親水性
(hydrophilic)部位)であると分析された部分を含む
ペプチドである。また、疎水性(hydrophobic)部位を
一部に含むペプチドも同様に用いることができる。個々
のドメインを個別に含むペプチドも用い得るが、複数の
ドメインを同時に含む部分のペプチドでも良い。本発明
の部分ペプチドのアミノ酸の数は、前記した本発明の蛋
白質の構成アミノ酸配列のうち少なくとも20個以上、
好ましくは50個以上、より好ましくは100個以上の
アミノ酸配列を有するペプチドなどが好ましい。実質的
に同一のアミノ酸配列とは、これらアミノ酸配列と約5
0%以上、好ましくは約70%以上、より好ましくは約
80%以上、さらに好ましくは約90%以上、最も好ま
しくは約95%以上の相同性を有するアミノ酸配列を示
す。ここで、「実質的に同質のリガンド結合活性」と
は、前記と同意義を示す。「実質的に同質のリガンド結
合活性」の測定は自体公知の方法に準じて行なうことが
できる。
【0030】また、本発明の部分ペプチドは、配列番
号:1、配列番号:44、配列番号:51、配列番号:
52、配列番号:53、配列番号:54、配列番号:1
71または配列番号:173で表わされるアミノ酸配列
中の1または2個以上(好ましくは、1〜10個程度、
さらに好ましくは数個(1または2個))のアミノ酸が
欠失し、または、そのアミノ酸配列に1または2個以上
(好ましくは、1〜20個程度、より好ましくは1〜1
0個程度、さらに好ましくは数個(1または2個))の
アミノ酸が付加し、または、そのアミノ酸配列中の1ま
たは2個以上(好ましくは、1〜10個程度、より好ま
しくは1〜5個程度、さらに好ましくは数個(1または
2個))のアミノ酸が他のアミノ酸で置換されていても
よい。
【0031】本発明のペプチドまたは本発明の蛋白質も
しくはその部分ペプチドの塩としては、とりわけ生理学
的に許容される酸付加塩が好ましい。この様な塩として
は、例えば無機酸(例えば、塩酸、リン酸、臭化水素
酸、硫酸)との塩、あるいは有機酸(例えば、酢酸、ギ
酸、プロピオン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、
酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、蓚酸、安息香酸、メタン
スルホン酸、ベンゼンスルホン酸)との塩などが用いら
れる。
【0032】本明細書におけるペプチドおよび蛋白質
は、ペプチド標記の慣例に従って左端がN末端(アミノ
末端)、右端がC末端(カルボキシル末端)である。配
列番号:47で表わされるアミノ酸配列を含有する蛋白
質をはじめとする本発明の蛋白質は、C末端がカルボキ
シル基(-COOH)、カルボキシレート(-COO-)、アミド
(-CONH2)またはエステル(-COOR)であってもよい。
ここでエステルにおけるRとしては、例えば、メチル、
エチル、n−プロピル、イソプロピルもしくはn−ブチ
ルなどのC1-6アルキル基、例えば、シクロペンチル、
シクロヘキシルなどのC3−8シクロアルキル基、例え
ば、フェニル、α−ナフチルなどのC6−12アリール
基、例えば、ベンジル、フェネチルなどのフェニル−C
1−2アルキル基もしくはα−ナフチルメチルなどのα
−ナフチル−C1−2アルキル基などのC7−14アラ
ルキル基のほか、経口用エステルとして汎用されるピバ
ロイルオキシメチル基などが用いられる。本発明のペプ
チドおよび本発明の蛋白質(本発明のペプチド・蛋白
質)がC末端以外にカルボキシル基(またはカルボキシ
レート)を有している場合、カルボキシル基がアミド化
またはエステル化されているものも本発明のペプチド・
蛋白質に含まれる。この場合のエステルとしては、例え
ば上記したC末端のエステルなどが用いられる。さら
に、本発明のペプチド・蛋白質には、上記したペプチド
・蛋白質において、N末端のメチオニン残基のアミノ基
が保護基(例えば、ホルミル基、アセチル基などのC
2-6アルカノイル基などのC1-6アシル基など)で保護さ
れているもの、N端側が生体内で切断され生成したグル
タミル基がピログルタミン酸化したもの、分子内のアミ
ノ酸の側鎖上の置換基(例えば、−OH、−SH、アミ
ノ基、イミダゾール基、インドール基、グアニジノ基な
ど)が適当な保護基(例えば、ホルミル基、アセチル基
などのC2-6アルカノイル基などのC1-6アシル基など)
で保護されているもの、あるいは糖鎖が結合したいわゆ
る糖ペプチド・糖蛋白質などの複合ペプチド・複合蛋白
質なども含まれる。また、本発明の部分ペプチドはC末
端が、カルボキシル基(-COOH)、カルボキシレート(-
COO-)、アミド(-CONH2)またはエステル(-COOR)で
あってもよい。本発明の部分ペプチドがC末端以外にカ
ルボキシル基(またはカルボキシレート)を有している
場合、カルボキシル基がアミド化またはエステル化され
ているものも本発明の部分ペプチドに含まれる。この場
合のエステルとしては、例えば上記したC末端のエステ
ルなどが用いられる。さらに、本発明の部分ペプチドに
は、前記した本発明の蛋白質と同様に、N末端のメチオ
ニン残基のアミノ基が保護基で保護されているもの、N
端側が生体内で切断され生成したGlnがピログルタミ
ン酸化したもの、分子内のアミノ酸の側鎖上の置換基が
適当な保護基で保護されているもの、あるいは糖鎖が結
合したいわゆる糖ペプチドなどの複合ペプチドなども含
まれる。
【0033】本発明のペプチドもしくは蛋白質またはそ
の塩は、前述したヒトや哺乳動物の細胞または組織から
自体公知のペプチド・蛋白質の精製方法によって製造す
ることもできるし、配列番号:81、配列番号:82、
配列番号:109、配列番号:138、配列番号:14
0、配列番号:142、配列番号:19、配列番号:3
9、配列番号:1、配列番号:44、配列番号:51、
配列番号:52、配列番号:53、配列番号:54、配
列番号:171または配列番号:173で表されるアミ
ノ酸配列を含有する蛋白質をコードするDNAを含有す
る形質転換体を培養することによっても製造することが
できる。また、後述のペプチド・蛋白質合成法またはこ
れに準じて製造することもできる。さらに、配列番号:
53で表されるアミノ酸配列を有する蛋白質またはその
塩は、Biochem. Biophys. Acta,1491巻, 369-375頁, 20
00年に記載の方法に準じて製造できる。配列番号:52
または配列番号:54で表されるアミノ酸配列を有する
蛋白質またはその塩は、WO 98/46620に記載の方法に準
じて製造できる。ヒトや哺乳動物の組織または細胞から
製造する場合、ヒトや哺乳動物の組織または細胞をホモ
ジナイズした後、酸などで抽出を行ない、該抽出液を逆
相クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー
などのクロマトグラフィーを組み合わせることにより精
製単離することができる。
【0034】本発明のペプチドまたは本発明の蛋白質も
しくはその部分ペプチドまたはそれらのアミド体または
それらの塩の合成には、通常市販のペプチド・蛋白質合
成用樹脂を用いることができる。そのような樹脂として
は、例えば、クロロメチル樹脂、ヒドロキシメチル樹
脂、ベンズヒドリルアミン樹脂、アミノメチル樹脂、4
−ベンジルオキシベンジルアルコール樹脂、4−メチル
ベンズヒドリルアミン樹脂、PAM樹脂、4−ヒドロキ
シメチルメチルフェニルアセトアミドメチル樹脂、ポリ
アクリルアミド樹脂、4−(2',4'−ジメトキシフェ
ニル−ヒドロキシメチル)フェノキシ樹脂、4−
(2',4'−ジメトキシフェニル−Fmocアミノエチ
ル)フェノキシ樹脂などを挙げることができる。このよ
うな樹脂を用い、α−アミノ基と側鎖官能基を適当に保
護したアミノ酸を、目的とするペプチド・蛋白質の配列
通りに、自体公知の各種縮合方法に従い、樹脂上で縮合
させる。反応の最後に樹脂からペプチド・蛋白質を切り
出すと同時に各種保護基を除去し、さらに高希釈溶液中
で分子内ジスルフィド結合形成反応を実施し、目的のペ
プチド・蛋白質またはそれらのアミド体を取得する。上
記した保護アミノ酸の縮合に関しては、ペプチド・蛋白
質合成に使用できる各種活性化試薬を用いることができ
るが、特に、カルボジイミド類がよい。カルボジイミド
類としては、DCC、N,N'−ジイソプロピルカルボ
ジイミド、N−エチル−N'−(3−ジメチルアミノプ
ロリル)カルボジイミドなどが用いられる。これらによ
る活性化にはラセミ化抑制添加剤(例えば、HOBt,
HOOBt)とともに保護アミノ酸を直接樹脂に添加す
るかまたは、対称酸無水物またはHOBtエステルある
いはHOOBtエステルとしてあらかじめ保護アミノ酸
の活性化を行なった後に樹脂に添加することができる。
【0035】保護アミノ酸の活性化や樹脂との縮合に用
いられる溶媒としては、ペプチド・蛋白質縮合反応に使
用しうることが知られている溶媒から適宜選択されう
る。例えば、N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−
ジメチルアセトアミド,N−メチルピロリドンなどの酸
アミド類、塩化メチレン,クロロホルムなどのハロゲン
化炭化水素類、トリフルオロエタノールなどのアルコー
ル類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、ピ
リジン,ジオキサン,テトラヒドロフランなどのエーテ
ル類、アセトニトリル,プロピオニトリルなどのニトリ
ル類、酢酸メチル,酢酸エチルなどのエステル類あるい
はこれらの適宜の混合物などが用いられる。反応温度は
蛋白質結合形成反応に使用され得ることが知られている
範囲から適宜選択され、通常約−20℃〜50℃の範囲
から適宜選択される。活性化されたアミノ酸誘導体は通
常1.5〜4倍過剰で用いられる。ニンヒドリン反応を
用いたテストの結果、縮合が不十分な場合には保護基の
脱離を行うことなく縮合反応を繰り返すことにより十分
な縮合を行なうことができる。反応を繰り返しても十分
な縮合が得られないときには、無水酢酸またはアセチル
イミダゾールを用いて未反応アミノ酸をアセチル化する
ことができる。
【0036】原料のアミノ基の保護基としては、例え
ば、Z、Boc、ターシャリーペンチルオキシカルボニ
ル、イソボルニルオキシカルボニル、4−メトキシベン
ジルオキシカルボニル、Cl−Z、Br−Z、アダマン
チルオキシカルボニル、トリフルオロアセチル、フタロ
イル、ホルミル、2−ニトロフェニルスルフェニル、ジ
フェニルホスフィノチオイル、Fmocなどが用いられ
る。カルボキシル基は、例えば、アルキルエステル化
(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ターシ
ャリーブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シク
ロヘプチル、シクロオクチル、2−アダマンチルなどの
直鎖状、分枝状もしくは環状アルキルエステル化)、ア
ラルキルエステル化(例えば、ベンジルエステル、4−
ニトロベンジルエステル、4−メトキシベンジルエステ
ル、4−クロロベンジルエステル、ベンズヒドリルエス
テル化)、フェナシルエステル化、ベンジルオキシカル
ボニルヒドラジド化、ターシャリーブトキシカルボニル
ヒドラジド化、トリチルヒドラジド化などによって保護
することができる。セリンの水酸基は、例えば、エステ
ル化またはエーテル化によって保護することができる。
このエステル化に適する基としては、例えば、アセチル
基などの低級アルカノイル基、ベンゾイル基などのアロ
イル基、ベンジルオキシカルボニル基、エトキシカルボ
ニル基などの炭酸から誘導される基などが用いられる。
また、エーテル化に適する基としては、例えば、ベンジ
ル基、テトラヒドロピラニル基、t-ブチル基などであ
る。チロシンのフェノール性水酸基の保護基としては、
例えば、Bzl、Cl−Bzl、2−ニトロベンジ
ル、Br−Z、ターシャリーブチルなどが用いられる。
ヒスチジンのイミダゾールの保護基としては、例えば、
Tos、4−メトキシ−2,3,6−トリメチルベンゼ
ンスルホニル、DNP、ベンジルオキシメチル、Bu
m、Boc、Trt、Fmocなどが用いられる。
【0037】原料のカルボキシル基の活性化されたもの
としては、例えば、対応する酸無水物、アジド、活性エ
ステル〔アルコール(例えば、ペンタクロロフェノー
ル、2,4,5−トリクロロフェノール、2,4−ジニ
トロフェノール、シアノメチルアルコール、パラニトロ
フェノール、HONB、N−ヒドロキシスクシミド、N
−ヒドロキシフタルイミド、HOBt)とのエステル〕
などが用いられる。原料のアミノ基の活性化されたもの
としては、例えば、対応するリン酸アミドが用いられ
る。保護基の除去(脱離)方法としては、例えば、Pd
−黒あるいはPd−炭素などの触媒の存在下での水素気
流中での接触還元や、また、無水フッ化水素、メタンス
ルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオ
ロ酢酸あるいはこれらの混合液などによる酸処理や、ジ
イソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、ピペリ
ジン、ピペラジンなどによる塩基処理、また液体アンモ
ニア中ナトリウムによる還元なども用いられる。上記酸
処理による脱離反応は、一般に約−20℃〜40℃の温
度で行なわれるが、酸処理においては、例えば、アニソ
ール、フェノール、チオアニソール、メタクレゾール、
パラクレゾール、ジメチルスルフィド、1,4-ブタンジチ
オール、1,2−エタンジチオールなどのようなカチオ
ン捕捉剤の添加が有効である。また、ヒスチジンのイミ
ダゾール保護基として用いられる2,4−ジニトロフェ
ニル基はチオフェノール処理により除去され、トリプト
ファンのインドール保護基として用いられるホルミル基
は上記の1,2−エタンジチオール、1,4−ブタンジ
チオールなどの存在下の酸処理による脱保護以外に、希
水酸化ナトリウム溶液、希アンモニアなどによるアルカ
リ処理によっても除去される。
【0038】原料の反応に関与すべきでない官能基の保
護ならびに保護基、およびその保護基の脱離、反応に関
与する官能基の活性化などは公知の基または公知の手段
から適宜選択しうる。ペプチド・蛋白質のアミド体を得
る別の方法としては、例えば、まず、カルボキシ末端ア
ミノ酸のα−カルボキシル基をアミド化して保護した
後、アミノ基側にペプチド鎖を所望の鎖長まで延ばした
後、該ペプチド鎖のN末端のα−アミノ基の保護基のみ
を除いたペプチド・蛋白質とC末端のカルボキシル基の
保護基のみを除去したペプチド・蛋白質とを製造し、こ
の両ペプチド・両蛋白質を上記したような混合溶媒中で
縮合させる。縮合反応の詳細については上記と同様であ
る。縮合により得られた保護ペプチド・保護蛋白質を精
製した後、上記方法によりすべての保護基を除去し、所
望の粗ペプチド・粗蛋白質を得ることができる。この粗
ペプチド・粗蛋白質は既知の各種精製手段を駆使して精
製し、主要画分を凍結乾燥することで所望のペプチド・
蛋白質のアミド体を得ることができる。ペプチド・蛋白
質のエステル体を得るには、例えば、カルボキシ末端ア
ミノ酸のα−カルボキシル基を所望のアルコール類と縮
合しアミノ酸エステルとした後、ペプチド・蛋白質のア
ミド体と同様にして、所望のペプチド・蛋白質のエステ
ル体を得ることができる。
【0039】本発明のペプチドおよび本発明の蛋白質
は、自体公知のペプチドの合成法に従って製造すること
ができる。また、本発明の蛋白質の部分ペプチドまたは
その塩は、自体公知のペプチドの合成法に従って、ある
いは本発明の蛋白質を適当なペプチダーゼで切断するこ
とによって製造することができる。ペプチドの合成法と
しては、例えば、固相合成法、液相合成法のいずれによ
っても良い。すなわち、本発明のペプチドもしくは本発
明の蛋白質を構成し得る部分ペプチドまたはアミノ酸と
残余部分とを縮合させ、生成物が保護基を有する場合は
保護基を脱離することにより目的のペプチドを製造する
ことができる。公知の縮合方法や保護基の脱離として
は、例えば、以下の(i)〜(v)に記載された方法が挙
げられる。 (i)M. Bodanszky および M.A. Ondetti、ペプチド シ
ンセシス (Peptide Synthesis), Interscience Publish
ers, New York (1966年) (ii)SchroederおよびLuebke、ザ ペプチド(The Pepti
de), Academic Press, New York (1965年) (iii)泉屋信夫他、ペプチド合成の基礎と実験、 丸善
(株) (1975年) (iv)矢島治明 および榊原俊平、生化学実験講座 1、
蛋白質の化学IV、 205、(1977年) (v)矢島治明監修、続医薬品の開発 第14巻 ペプチド
合成 広川書店 また、反応後は通常の精製法、たとえば、溶媒抽出・蒸
留・カラムクロマトグラフィー・液体クロマトグラフィ
ー・再結晶などを組み合わせて本発明のペプチドまたは
本発明の部分ペプチドを精製単離することができる。上
記方法で得られるペプチドまたは部分ペプチドが遊離体
である場合は、公知の方法によって適当な塩に変換する
ことができるし、逆に塩で得られた場合は、公知の方法
によって遊離体に変換することができる。
【0040】本発明のペプチドまたは本発明の蛋白質を
コードするポリヌクレオチドとしては、前述した本発明
のペプチドまたは本発明の蛋白質をコードする塩基配列
を含有するものであればいかなるものであってもよい。
好ましくはDNAである。DNAとしては、ゲノムDN
A、ゲノムDNAライブラリー、前記した細胞・組織由
来のcDNA、前記した細胞・組織由来のcDNAライ
ブラリー、合成DNAのいずれでもよい。ライブラリー
に使用するベクターは、バクテリオファージ、プラスミ
ド、コスミド、ファージミドなどいずれであってもよ
い。また、前記した細胞・組織よりtotal RNA
またはmRNA画分を調製したものを用いて直接 Rever
se Transcriptase Polymerase Chain Reaction(以下、
RT−PCR法と略称する)によって増幅することもで
きる。
【0041】具体的には、配列番号:81で表されるア
ミノ酸配列を含有するペプチドをコードするDNAとし
ては、例えば、配列番号:87で表わされる塩基配列を
含有するDNA、または配列番号:87で表わされる塩
基配列を有するDNAとハイストリンジェントな条件下
でハイブリダイズするDNAを有し、配列番号:81で
表されるアミノ酸配列を含有するペプチドと実質的に同
質の活性(例、本発明の蛋白質に対する結合活性、本発
明の蛋白質を介するシグナル情報伝達作用など)を有す
るペプチドをコードするDNAであれば何れのものでも
よい。配列番号:87で表わされる塩基配列を含有する
DNAとしては、配列番号:87または配列番号:89
で表わされる塩基配列を含有するDNA等が挙げられ
る。配列番号:87で表わされる塩基配列を有するDN
Aとハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズす
るDNAとしては、例えば、配列番号:87で表わされ
る塩基配列と約60%以上、好ましくは約70%以上、
より好ましくは約80%以上の相同性を有する塩基配列
を含有するDNAなどが用いられる。
【0042】具体的には、配列番号:82で表されるア
ミノ酸配列を含有するペプチドをコードするDNAとし
ては、例えば、配列番号:88で表わされる塩基配列を
含有するDNA、または配列番号:88で表わされる塩
基配列を有するDNAとハイストリンジェントな条件下
でハイブリダイズするDNAを有し、配列番号:82で
表されるアミノ酸配列を含有するペプチドと実質的に同
質の活性(例、本発明の蛋白質に対する結合活性、本発
明の蛋白質を介するシグナル情報伝達作用など)を有す
るペプチドをコードするDNAであれば何れのものでも
よい。配列番号:88で表わされる塩基配列を含有する
DNAとしては、配列番号:88または配列番号:90
で表わされる塩基配列を含有するDNA等が挙げられ
る。配列番号:88で表わされる塩基配列を有するDN
Aとハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズす
るDNAとしては、例えば、配列番号:88で表わされ
る塩基配列と約60%以上、好ましくは約70%以上、
より好ましくは約80%以上の相同性を有する塩基配列
を含有するDNAなどが用いられる。
【0043】具体的には、配列番号:109で表される
アミノ酸配列を含有するペプチドをコードするDNAと
しては、例えば、配列番号:110で表わされる塩基配
列を含有するDNA、または配列番号:110で表わさ
れる塩基配列を有するDNAとハイストリンジェントな
条件下でハイブリダイズするDNAを有し、配列番号:
109で表されるアミノ酸配列を含有するペプチドと実
質的に同質の活性(例、本発明の蛋白質に対する結合活
性、本発明の蛋白質を介するシグナル情報伝達作用な
ど)を有するペプチドをコードするDNAであれば何れ
のものでもよい。配列番号:110で表わされる塩基配
列を含有するDNAとしては、配列番号:110または
配列番号:108で表わされる塩基配列を含有するDN
A等が挙げられる。配列番号:110で表わされる塩基
配列を有するDNAとハイストリンジェントな条件下で
ハイブリダイズするDNAとしては、例えば、配列番
号:110で表わされる塩基配列と95%以上、好まし
くは約97%以上、より好ましくは約99%以上の相同
性を有する塩基配列を含有するDNAなどが用いられ
る。
【0044】具体的には、配列番号:138、配列番
号:140または配列番号:142で表されるアミノ酸
配列を含有するペプチドをコードするDNAとしては、
例えば、配列番号:139、配列番号:141または配
列番号:143で表わされる塩基配列を含有するDN
A、または配列番号:139、配列番号:141または
配列番号:143で表わされる塩基配列を有するDNA
とハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズする
DNAを有し、配列番号:138、配列番号:140ま
たは配列番号:142で表されるアミノ酸配列を含有す
るペプチドと実質的に同質の活性(例、本発明の蛋白質
に対する結合活性、本発明の蛋白質を介するシグナル情
報伝達作用など)を有するペプチドをコードするDNA
であれば何れのものでもよい。配列番号:139、配列
番号:141または配列番号:143で表わされる塩基
配列を含有するDNAとしては、配列番号:133、配
列番号:135、配列番号:137、配列番号:13
9、配列番号:141または配列番号:143で表わさ
れる塩基配列を含有するDNA等が挙げられる。配列番
号:139、配列番号:141または配列番号:143
で表わされる塩基配列を含有するDNAとハイストリン
ジェントな条件下でハイブリダイズするDNAとして
は、例えば、配列番号:139、配列番号:141また
は配列番号:143で表わされる塩基配列と95%以
上、好ましくは約97%以上、より好ましくは約99%
以上の相同性を有する塩基配列を含有するDNAなどが
用いられる。
【0045】具体的には、配列番号:19で表されるア
ミノ酸配列を含有するペプチドをコードするDNAとし
ては、例えば、配列番号:20で表わされる塩基配列を
含有するDNA、または配列番号:20で表わされる塩
基配列を有するDNAとハイストリンジェントな条件下
でハイブリダイズするDNAを有し、配列番号:19で
表されるアミノ酸配列を含有するペプチドと実質的に同
質の活性(例、本発明の蛋白質に対する結合活性、本発
明の蛋白質を介するシグナル情報伝達作用など)を有す
るペプチドをコードするDNAであれば何れのものでも
よい。配列番号:20で表わされる塩基配列を含有する
DNAとしては、配列番号:20または配列番号:18
で表わされる塩基配列を含有するDNA等が挙げられ
る。配列番号:20で表わされる塩基配列を有するDN
Aとハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズす
るDNAとしては、例えば、配列番号:20で表わされ
る塩基配列と95%以上、好ましくは約97%以上、よ
り好ましくは約99%以上の相同性を有する塩基配列を
含有するDNAなどが用いられる。具体的には、配列番
号:39で表されるアミノ酸配列を含有するペプチドを
コードするDNAとしては、例えば、配列番号:40ま
たは配列番号:57で表わされる塩基配列を含有するD
NA、または配列番号:40または配列番号:57で表
わされる塩基配列を有するDNAとハイストリンジェン
トな条件下でハイブリダイズするDNAを有し、配列番
号:39で表されるアミノ酸配列を含有するペプチドと
実質的に同質の活性(例、本発明の蛋白質に対する結合
活性、本発明の蛋白質を介するシグナル情報伝達作用な
ど)を有するペプチドをコードするDNAであれば何れ
のものでもよい。配列番号:40または配列番号:57
で表わされる塩基配列を含有するDNAとしては、配列
番号:38、配列番号:40、配列番号:56または配
列番号:57で表わされる塩基配列を含有するDNA等
が挙げられる。配列番号:40または配列番号:57で
表わされる塩基配列を有するDNAとハイストリンジェ
ントな条件下でハイブリダイズするDNAとしては、例
えば、配列番号:40または配列番号:57で表わされ
る塩基配列と95%以上、好ましくは約97%以上、よ
り好ましくは約99%以上の相同性を有する塩基配列を
含有するDNAなどが用いられる。
【0046】また、配列番号:1で表されるアミノ酸配
列を含有する蛋白質をコードするDNAとしては、例え
ば、配列番号:2または配列番号:3で表わされる塩基
配列を含有するDNA、または配列番号:2または配列
番号:3で表わされる塩基配列を有するDNAとハイス
トリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAを
有し、配列番号:1で表されるアミノ酸配列を含有する
蛋白質と実質的に同質の活性(例、リガンド結合活性、
シグナル情報伝達作用など)を有する蛋白質をコードす
るDNAであれば何れのものでもよい。配列番号:2ま
たは配列番号:3で表わされる塩基配列を含有するDN
Aとハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズす
るDNAとしては、例えば、配列番号:2または配列番
号:3で表わされる塩基配列と約90%以上、好ましく
は約95%以上、より好ましくは約98%以上の相同性
を有する塩基配列を含有するDNAなどが用いられる。
配列番号:44で表されるアミノ酸配列を含有する蛋白
質をコードするDNAとしては、例えば、配列番号:4
3で表わされる塩基配列を含有するDNA、または配列
番号:43で表わされる塩基配列を有するDNAとハイ
ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNA
を有し、配列番号:44で表されるアミノ酸配列を含有
する蛋白質と実質的に同質の活性(例、本発明のペプチ
ドに対する結合活性、シグナル情報伝達作用など)を有
する蛋白質をコードするDNAであれば何れのものでも
よい。配列番号:43で表わされる塩基配列を含有する
DNAとハイストリンジェントな条件下でハイブリダイ
ズするDNAとしては、例えば、配列番号:43で表わ
される塩基配列と約90%以上、好ましくは約95%以
上、より好ましくは約98%以上の相同性を有する塩基
配列を含有するDNAなどが用いられる。配列番号:5
1で表されるアミノ酸配列を含有する蛋白質をコードす
るDNAとしては、例えば、配列番号:50で表わされ
る塩基配列を含有するDNA、または配列番号:50で
表わされる塩基配列を有するDNAとハイストリンジェ
ントな条件下でハイブリダイズするDNAを有し、配列
番号:51で表されるアミノ酸配列を含有する蛋白質と
実質的に同質の活性(例、本発明のペプチドに対する結
合活性、シグナル情報伝達作用など)を有する蛋白質を
コードするDNAであれば何れのものでもよい。
【0047】配列番号:50で表わされる塩基配列を含
有するDNAとハイストリンジェントな条件下でハイブ
リダイズするDNAとしては、例えば、配列番号:50
で表わされる塩基配列と約90%以上、好ましくは約9
5%以上、より好ましくは約98%以上の相同性を有す
る塩基配列を含有するDNAなどが用いられる。配列番
号:52で表されるアミノ酸配列を含有する蛋白質をコ
ードするDNAとしては、例えば、配列番号:6で表わ
される塩基配列を含有するDNA、または配列番号:6
で表わされる塩基配列を有するDNAとハイストリンジ
ェントな条件下でハイブリダイズするDNAを有し、配
列番号:6で表されるアミノ酸配列を含有する蛋白質と
実質的に同質の活性(例、本発明のペプチドに対する結
合活性、シグナル情報伝達作用など)を有する蛋白質を
コードするDNAであれば何れのものでもよい。配列番
号:6で表わされる塩基配列を含有するDNAとハイス
トリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAと
しては、例えば、配列番号:6で表わされる塩基配列と
約90%以上、好ましくは約95%以上、より好ましく
は約98%以上の相同性を有する塩基配列を含有するD
NAなどが用いられる。配列番号:53で表されるアミ
ノ酸配列を含有する蛋白質をコードするDNAとして
は、例えば、配列番号:63で表わされる塩基配列を含
有するDNA、または配列番号:63で表わされる塩基
配列を有するDNAとハイストリンジェントな条件下で
ハイブリダイズするDNAを有し、配列番号:63で表
されるアミノ酸配列を有する蛋白質と実質的に同質の活
性(例、本発明のペプチドに対する結合活性、シグナル
情報伝達作用など)を有する蛋白質をコードするDNA
であれば何れのものでもよい。配列番号:63で表わさ
れる塩基配列を含有するDNAとハイストリンジェント
な条件下でハイブリダイズするDNAとしては、例え
ば、配列番号:63で表わされる塩基配列と約95%以
上、好ましくは約97%以上、より好ましくは約98%
以上の相同性を有する塩基配列を含有するDNAなどが
用いられる。配列番号:54で表されるアミノ酸配列を
含有する蛋白質をコードするDNAとしては、例えば、
配列番号:64で表わされる塩基配列を含有するDN
A、または配列番号:64で表わされる塩基配列を有す
るDNAとハイストリンジェントな条件下でハイブリダ
イズするDNAを有し、配列番号:64で表されるアミ
ノ酸配列を含有する蛋白質と実質的に同質の活性(例、
本発明のペプチドに対する結合活性、シグナル情報伝達
作用など)を有する蛋白質をコードするDNAであれば
何れのものでもよい。配列番号:64で表わされる塩基
配列を含有するDNAとハイストリンジェントな条件下
でハイブリダイズするDNAとしては、例えば、配列番
号:64で表わされる塩基配列と約95%以上、好まし
くは約97%以上、より好ましくは約98%以上の相同
性を有する塩基配列を含有するDNAなどが用いられ
る。
【0048】配列番号:171で表されるアミノ酸配列
を含有する蛋白質をコードするDNAとしては、例え
ば、配列番号:172で表わされる塩基配列を含有する
DNA、または配列番号:172で表わされる塩基配列
を有するDNAとハイストリンジェントな条件下でハイ
ブリダイズするDNAを有し、配列番号:171で表さ
れるアミノ酸配列を含有する蛋白質と実質的に同質の活
性(例、本発明のペプチドに対する結合活性、シグナル
情報伝達作用など)を有する蛋白質をコードするDNA
であれば何れのものでもよい。配列番号:172で表わ
される塩基配列を含有するDNAとハイストリンジェン
トな条件下でハイブリダイズするDNAとしては、例え
ば、配列番号:172で表わされる塩基配列と95%以
上、好ましくは約97%以上、より好ましくは約99%
以上の相同性を有する塩基配列を含有するDNAなどが
用いられる。配列番号:173で表されるアミノ酸配列
を含有する蛋白質をコードするDNAとしては、例え
ば、配列番号:174で表わされる塩基配列を含有する
DNA、または配列番号:174で表わされる塩基配列
を有するDNAとハイストリンジェントな条件下でハイ
ブリダイズするDNAを有し、配列番号:173で表さ
れるアミノ酸配列を含有する蛋白質と実質的に同質の活
性(例、本発明のペプチドに対する結合活性、シグナル
情報伝達作用など)を有する蛋白質をコードするDNA
であれば何れのものでもよい。配列番号:174で表わ
される塩基配列を含有するDNAとハイストリンジェン
トな条件下でハイブリダイズするDNAとしては、例え
ば、配列番号:174で表わされる塩基配列と95%以
上、好ましくは約97%以上、より好ましくは約99%
以上の相同性を有する塩基配列を含有するDNAなどが
用いられる。
【0049】ハイブリダイゼーションは、自体公知の方
法あるいはそれに準じる方法、例えば、モレキュラー・
クローニング(Molecular Cloning)2nd(J. Sambro
ok et al., Cold Spring Harbor Lab. Press, 1989)に
記載の方法などに従って行なうことができる。また、市
販のライブラリーを使用する場合、添付の使用説明書に
記載の方法に従って行なうことができる。より好ましく
は、ハイストリンジェントな条件に従って行なうことが
できる。ハイストリンジェントな条件とは、例えば、ナ
トリウム濃度が約19〜40mM、好ましくは約19〜
20mMで、温度が約50〜70℃、好ましくは約60
〜65℃の条件を示す。特に、ナトリウム濃度が約19
mMで温度が約65℃の場合が最も好ましい。
【0050】より具体的には、配列番号:81で表わさ
れるアミノ酸配列を含有するペプチドをコードするDN
Aとしては、配列番号:87で表わされる塩基配列を含
有するDNAがあげられ、配列番号:82で表わされる
アミノ酸配列を含有するペプチドをコードするDNAと
しては、配列番号:88で表わされる塩基配列を含有す
るDNAがあげられ、配列番号:83で表わされるアミ
ノ酸配列を含有するペプチドをコードするDNAとして
は、配列番号:89で表わされる塩基配列を含有するD
NAがあげられ、配列番号:84で表わされるアミノ酸
配列を含有するペプチドをコードするDNAとしては、
配列番号:90で表わされる塩基配列を含有するDNA
があげられ、配列番号:109で表わされるアミノ酸配
列を含有するペプチドをコードするDNAとしては、配
列番号:110で表わされる塩基配列を含有するDNA
があげられ、配列番号:107で表わされるアミノ酸配
列を含有するペプチドをコードするDNAとしては、配
列番号:108で表わされる塩基配列を含有するDNA
があげられ、配列番号:138で表わされるアミノ酸配
列を含有するペプチドをコードするDNAとしては、配
列番号:139で表わされる塩基配列を含有するDNA
があげられ、配列番号:140で表わされるアミノ酸配
列を含有するペプチドをコードするDNAとしては、配
列番号:141で表わされる塩基配列を含有するDNA
があげられ、配列番号:142で表わされるアミノ酸配
列を含有するペプチドをコードするDNAとしては、配
列番号:143で表わされる塩基配列を含有するDNA
があげられ、配列番号:132で表わされるアミノ酸配
列を含有するペプチドをコードするDNAとしては、配
列番号:133で表わされる塩基配列を含有するDNA
があげられ、配列番号:134で表わされるアミノ酸配
列を含有するペプチドをコードするDNAとしては、配
列番号:135で表わされる塩基配列を含有するDNA
があげられ、配列番号:136で表わされるアミノ酸配
列を含有するペプチドをコードするDNAとしては、配
列番号:137で表わされる塩基配列を含有するDNA
があげられ、配列番号:19で表わされるアミノ酸配列
を含有するペプチドをコードするDNAとしては、配列
番号:20で表わされる塩基配列を含有するDNAがあ
げられ、配列番号:17で表わされるアミノ酸配列を含
有するペプチドをコードするDNAとしては、配列番
号:18で表わされる塩基配列を含有するDNAがあげ
られ、配列番号:39で表わされるアミノ酸配列を含有
するペプチドをコードするDNAとしては、配列番号:
40または配列番号:57で表わされる塩基配列を含有
するDNAがあげられ、配列番号:37で表わされるア
ミノ酸配列を含有するペプチドをコードするDNAとし
ては、配列番号:38で表わされる塩基配列を含有する
DNAがあげられ、配列番号:55で表わされるアミノ
酸配列を含有するペプチドをコードするDNAとして
は、配列番号:56で表わされる塩基配列を含有するD
NAがあげられる。
【0051】また、配列番号:1で表わされるアミノ酸
配列を含有する蛋白質をコードするDNAとしては、配
列番号:2または配列番号:3で表わされる塩基配列を
含有するDNAがあげられ、配列番号:44で表わされ
るアミノ酸配列を含有する蛋白質をコードするDNAと
しては、配列番号:43で表わされる塩基配列を含有す
るDNAがあげられ、配列番号:51で表わされるアミ
ノ酸配列を含有する蛋白質をコードするDNAとして
は、配列番号:50で表わされる塩基配列を含有するD
NAがあげられ、配列番号:52で表わされるアミノ酸
配列を含有する蛋白質をコードするDNAとしては、配
列番号:6で表わされる塩基配列を含有するDNAがあ
げられ、配列番号:53で表わされるアミノ酸配列を含
有する蛋白質をコードするDNAとしては、配列番号:
63で表わされる塩基配列を含有するDNAがあげら
れ、配列番号:54で表わされるアミノ酸配列を含有す
る蛋白質をコードするDNAとしては、配列番号:64
で表わされる塩基配列を含有するDNAがあげられ、配
列番号:171で表わされるアミノ酸配列を含有する蛋
白質をコードするDNAとしては、配列番号:172で
表わされる塩基配列を含有するDNAがあげられ、配列
番号:173で表わされるアミノ酸配列を含有する蛋白
質をコードするDNAとしては、配列番号:174で表
わされる塩基配列を含有するDNAがあげられる。
【0052】本発明のペプチドをコードするDNAの塩
基配列と相補的な塩基配列またはその一部を含有してな
るヌクレオチド(オリゴヌクレオチド)とは、本発明の
ペプチドをコードするDNAを包含するだけではなく、
RNAをも包含する意味で用いられる。本発明に従え
ば、本発明のペプチドの遺伝子の複製又は発現を阻害す
ることのできるアンチセンス・(オリゴ)ヌクレオチド
(核酸)を、クローン化したあるいは決定されたペプチ
ドをコードするDNAの塩基配列の塩基配列情報に基づ
き設計し、合成しうる。そうした(オリゴ)ヌクレオチ
ド(核酸)は、本発明のペプチドの遺伝子のRNAとハ
イブリダイズすることができ、該RNAの合成又は機能
を阻害することができるか、あるいは本発明のペプチド
関連RNAとの相互作用を介して本発明のペプチドの遺
伝子の発現を調節・制御することができる。本発明のペ
プチド関連RNAの選択された配列に相補的な(オリ
ゴ)ヌクレオチド、及び本発明のペプチド関連RNAと
特異的にハイブリダイズすることができる(オリゴ)ヌ
クレオチドは、生体内及び生体外で本発明のペプチドの
遺伝子の発現を調節・制御するのに有用であり、また病
気などの治療又は診断に有用である。用語「対応する」
とは、遺伝子を含めたヌクレオチド、塩基配列又は核酸
の特定の配列に相同性を有するあるいは相補的であるこ
とを意味する。ヌクレオチド、塩基配列又は核酸とペプ
チドとの間で「対応する」とは、ヌクレオチド(核酸)
の配列又はその相補体から誘導される指令にあるペプチ
ドのアミノ酸を通常指している。本発明のペプチドの遺
伝子の5’端ヘアピンループ、5’端6−ベースペア・
リピート、5’端非翻訳領域、ポリペプチド翻訳開始コ
ドン、蛋白質コード領域、ORF翻訳終止コドン、3’
端非翻訳領域、3’端パリンドローム領域、及び3’端
ヘアピンループは好ましい対象領域として選択しうる
が、本発明のペプチドの遺伝子内の如何なる領域も対象
として選択しうる。
【0053】目的核酸と、対象領域の少なくとも一部に
相補的な(オリゴ)ヌクレオチドとの関係は、対象物と
ハイブリダイズすることができる(オリゴ)ヌクレオチ
ドとの関係は、「アンチセンス」であるということがで
きる。アンチセンス・(オリゴ)ヌクレオチドは、2−
デオキシ−D−リボースを含有しているポリデオキシヌ
クレオチド、D−リボースを含有しているポリデオキシ
ヌクレオチド、プリン又はピリミジン塩基のN−グリコ
シドであるその他のタイプのポリヌクレオチド、あるい
は非ヌクレオチド骨格を有するその他のポリマー(例え
ば、市販の蛋白質核酸及び合成配列特異的な核酸ポリマ
ー)又は特殊な結合を含有するその他のポリマー(但
し、該ポリマーはDNAやRNA中に見出されるような
塩基のペアリナグや塩基の付着を許容する配置をもつヌ
クレオチドを含有する)などが挙げられる。それらは、
2本鎖DNA、1本鎖DNA、2本鎖RNA、1本鎖R
NA、さらにDNA:RNAハイブリッドであることが
でき、さらに非修飾ポリヌクレオチド又は非修飾オリゴ
ヌクレオチド、さらには公知の修飾の付加されたもの、
例えば当該分野で知られた標識のあるもの、キャップの
付いたもの、メチル化されたもの、1個以上の天然のヌ
クレオチドを類縁物で置換したもの、分子内ヌクレオチ
ド修飾のされたもの、例えば非荷電結合(例えば、メチ
ルホスホネート、ホスホトリエステル、ホスホルアミデ
ート、カルバメートなど)を持つもの、電荷を有する結
合又は硫黄含有結合(例えば、ホスホロチオエート、ホ
スホロジチオエートなど)を持つもの、例えば蛋白質
(ヌクレアーゼ、ヌクレアーゼ・インヒビター、トキシ
ン、抗体、シグナルペプチド、ポリ−L−リジンなど)
や糖(例えば、モノサッカライドなど)などの側鎖基を
有しているもの、インターカレント化合物(例えば、ア
クリジン、プソラレンなど)を持つもの、キレート化合
物(例えば、金属、放射活性をもつ金属、ホウ素、酸化
性の金属など)を含有するもの、アルキル化剤を含有す
るもの、修飾された結合を持つもの(例えば、αアノマ
ー型の核酸など)であってもよい。ここで「ヌクレオシ
ド」、「ヌクレオチド」及び「核酸」とは、プリン及び
ピリミジン塩基を含有するのみでなく、修飾されたその
他の複素環型塩基をもつようなものを含んでいて良い。
こうした修飾物は、メチル化されたプリン及びピリミジ
ン、アシル化されたプリン及びピリミジン、あるいはそ
の他の複素環を含むものであってよい。修飾されたヌク
レオチド及び修飾されたヌクレオチドはまた糖部分が修
飾されていてよく、例えば1個以上の水酸基がハロゲン
とか、脂肪族基などで置換されていたり、あるいはエー
テル、アミンなどの官能基に変換されていてよい。
【0054】本発明のアンチセンス核酸は、RNA、D
NA、あるいは修飾された核酸である。修飾された核酸
の具体例としては核酸の硫黄誘導体やチオホスフェート
誘導体、そしてポリヌクレオシドアミドやオリゴヌクレ
オシドアミドの分解に抵抗性のものが挙げられるが、そ
れに限定されるものではない。本発明のアンチセンス核
酸は次のような方針で好ましく設計されうる。すなわ
ち、細胞内でのアンチセンス核酸をより安定なものにす
る、アンチセンス核酸の細胞透過性をより高める、目標
とするセンス鎖に対する親和性をより大きなものにす
る、そしてもし毒性があるならアンチセンス核酸の毒性
をより小さなものにする。こうして修飾は当該分野で数
多く知られており、例えば J. Kawakami et al.,Pharm
Tech Japan, Vol. 8, pp.247, 1992; Vol. 8, pp.395,
1992; S. T. Crooke et al. ed., Antisense Research
and Applications, CRC Press, 1993 などに開示があ
る。本発明のアンチセンス核酸は、変化せしめられた
り、修飾された糖、塩基、結合を含有していて良く、リ
ポゾーム、ミクロスフェアのような特殊な形態で供与さ
れたり、遺伝子治療により適用されたり、付加された形
態で与えられることができうる。こうして付加形態で用
いられるものとしては、リン酸基骨格の電荷を中和する
ように働くポリリジンのようなポリカチオン体、細胞膜
との相互作用を高めたり、核酸の取込みを増大せしめる
ような脂質(例えば、ホスホリピッド、コレステロール
など)といった粗水性のものが挙げられる。付加するに
好ましい脂質としては、コレステロールやその誘導体
(例えば、コレステリルクロロホルメート、コール酸な
ど)が挙げられる。こうしたものは、核酸の3’端ある
いは5’端に付着させることができ、塩基、糖、分子内
ヌクレオシド結合を介して付着させることができうる。
その他の基としては、核酸の3’端あるいは5’端に特
異的に配置されたキャップ用の基で、エキソヌクレアー
ゼ、RNaseなどのヌクレアーゼによる分解を阻止す
るためのものが挙げられる。こうしたキャップ用の基と
しては、ポリエチレングリコール、テトラエチレングリ
コールなどのグリコールをはじめとした当該分野で知ら
れた水酸基の保護基が挙げられるが、それに限定される
ものではない。アンチセンス核酸の阻害活性は、本発明
の形質転換体、本発明の生体内や生体外の遺伝子発現
系、あるいは蛋白質の生体内や生体外の翻訳系を用いて
調べることができる。該核酸それ自体公知の各種の方法
で細胞に適用できる。
【0055】本発明の部分ペプチドをコードするDNA
としては、前述した本発明の部分ペプチドをコードする
塩基配列を含有するものであればいかなるものであって
もよい。また、ゲノムDNA、ゲノムDNAライブラリ
ー、前記した細胞・組織由来のcDNA、前記した細胞
・組織由来のcDNAライブラリー、合成DNAのいず
れでもよい。ライブラリーに使用するベクターは、バク
テリオファージ、プラスミド、コスミド、ファージミド
などいずれであってもよい。また、前記した細胞・組織
よりmRNA画分を調製したものを用いて直接 Reverse
TranscriptasePolymerase Chain Reactionによって増
幅することもできる。具体的には、本発明の部分ペプチ
ドをコードするDNAとしては、例えば、配列番号:
2、配列番号:3、配列番号:43、配列番号:50、
配列番号:6、配列番号:63、配列番号:64、配列
番号:172または配列番号:174で表わされる塩基
配列を含有するDNAの部分塩基配列を有するDNA、
または(ii)配列番号:2、配列番号:3、配列番号:
43、配列番号:50、配列番号:6、配列番号:6
3、配列番号:64、配列番号:172または配列番
号:174で表わされる塩基配列を含有するDNAとハ
イストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDN
Aを有し、本発明の蛋白質と実質的に同質の活性(例、
本発明のペプチドに対する結合活性、シグナル情報伝達
作用など)を有する蛋白質をコードするDNAの部分塩
基配列を有するDNAなどが用いられる。配列番号:
2、配列番号:3、配列番号:43、配列番号:50、
配列番号:6、配列番号:63、配列番号:64、配列
番号:172または配列番号:174で表わされる塩基
配列を有するDNAとハイストリンジェントな条件下で
ハイブリダイズするDNAとしては、例えば、配列番
号:2、配列番号:3、配列番号:43、配列番号:5
0、配列番号:6、配列番号:63、配列番号:64、
配列番号:172または配列番号:174で表わされる
塩基配列と約90%以上、好ましくは約95%以上、よ
り好ましくは約98%以上の相同性を有する塩基配列を
含有するDNAなどが用いられる。
【0056】本発明のペプチドを完全にコードするDN
Aのクローニングの手段としては、本発明のペプチドを
コードするDNAの塩基配列の部分塩基配列を有する合
成DNAプライマーを用いてPCR法によって増幅する
か、または適当なベクターに組み込んだDNAを本発明
のペプチドの一部あるいは全領域をコードするDNA断
片もしくは合成DNAを用いて標識したものとのハイブ
リダイゼーションによって選別することができる。ハイ
ブリダイゼーションの方法は、例えば、モレキュラー・
クローニング(Molecular Cloning)2nd(J. Sambro
ok et al., Cold Spring Harbor Lab. Press, 1989)に
記載の方法などに従って行なうことができる。また、市
販のライブラリーを使用する場合、添付の使用説明書に
記載の方法に従って行なうことができる。本発明の蛋白
質またはその部分ペプチド(以下、本発明の蛋白質と略
記する)を完全にコードするDNAのクローニングも本
発明のペプチドを完全にコードするDNAのクローニン
グと同様にして行うことができる。
【0057】DNAの塩基配列の変換は、PCRや公知
のキット、例えば、MutanTM-superExpress Km(宝酒造
(株))、MutanTM-K(宝酒造(株))等を用いて、ODA
-LAPCR法、Gupped duplex法、Kunkel法等の自体公知の
方法あるいはそれらに準じる方法に従って行なうことが
できる。クローン化されたペプチド・蛋白質をコードす
るDNAは目的によりそのまま、または所望により制限
酵素で消化したり、リンカーを付加したりして使用する
ことができる。該DNAはその5’末端側に翻訳開始コ
ドンとしてのATGを有し、また3’末端側には翻訳終
止コドンとしてのTAA、TGAまたはTAGを有して
いてもよい。これらの翻訳開始コドンや翻訳終止コドン
は、適当な合成DNAアダプターを用いて付加すること
もできる。本発明のペプチド・蛋白質の発現ベクター
は、例えば、(イ)本発明のペプチド・蛋白質をコード
するDNAから目的とするDNA断片を切り出し、
(ロ)該DNA断片を適当な発現ベクター中のプロモー
ターの下流に連結することにより製造することができ
る。
【0058】ベクターとしては、大腸菌由来のプラスミ
ド(例、pBR322,pBR325,pUC12,p
UC13)、枯草菌由来のプラスミド(例、pUB11
0,pTP5,pC194)、酵母由来プラスミド
(例、pSH19,pSH15)、λファージなどのバ
クテリオファージ、レトロウイルス,ワクシニアウイル
ス,バキュロウイルスなどの動物ウイルスなどの他、p
A1−11、pXT1、pRc/CMV、pRc/RS
V、pcDNAI/Neo、pcDNA3.1、pRc
/CMV2、pRc/RSV(Invitrogen社)などが用
いられる。本発明で用いられるプロモーターとしては、
遺伝子の発現に用いる宿主に対応して適切なプロモータ
ーであればいかなるものでもよい。例えば、動物細胞を
宿主として用いる場合は、SRαプロモーター、SV4
0プロモーター、HIV-LTRプロモーター、CMV
プロモーター、HSV-TKプロモーターなどが挙げら
れる。これらのうち、CMVプロモーター、SRαプロ
モーターなどを用いるのが好ましい。宿主がエシェリヒ
ア属菌である場合は、trpプロモーター、lacプロ
モーター、recAプロモーター、λPプロモータ
ー、lppプロモーターなどが、宿主がバチルス属菌で
ある場合は、SPO1プロモーター、SPO2プロモー
ター、penPプロモーターなど、宿主が酵母である場
合は、PHO5プロモーター、PGKプロモーター、G
APプロモーター、ADHプロモーターなどが好まし
い。宿主が昆虫細胞である場合は、ポリヘドリンプロモ
ーター、P10プロモーターなどが好ましい。
【0059】発現ベクターには、以上の他に、所望によ
りエンハンサー、スプライシングシグナル、ポリA付加
シグナル、選択マーカー、SV40複製オリジン(以
下、SV40oriと略称する場合がある)などを含有
しているものを用いることができる。選択マーカーとし
ては、例えば、ジヒドロ葉酸還元酵素(以下、dhfr
と略称する場合がある)遺伝子〔メソトレキセート(M
TX)耐性〕、アンピシリン耐性遺伝子(以下、Amp
と略称する場合がある)、ネオマイシン耐性遺伝子
(以下、Neoと略称する場合がある、G418耐
性)等が挙げられる。特に、CHO(dhfr)細胞
を用いてdhfr遺伝子を選択マーカーとして使用する
場合、目的遺伝子をチミジンを含まない培地によっても
選択できる。また、必要に応じて、宿主に合ったシグナ
ル配列を、本発明の蛋白質のN端末側に付加する。宿主
がエシェリヒア属菌である場合は、PhoA・シグナル
配列、OmpA・シグナル配列などが、宿主がバチルス
属菌である場合は、α−アミラーゼ・シグナル配列、サ
ブチリシン・シグナル配列などが、宿主が酵母である場
合は、MFα・シグナル配列、SUC2・シグナル配列
など、宿主が動物細胞である場合には、インシュリン・
シグナル配列、α−インターフェロン・シグナル配列、
抗体分子・シグナル配列などがそれぞれ利用できる。こ
のようにして構築された本発明のペプチド・蛋白質をコ
ードするDNAを含有するベクターを用いて、形質転換
体を製造することができる。
【0060】宿主としては、例えば、エシェリヒア属
菌、バチルス属菌、酵母、昆虫細胞、昆虫、動物細胞な
どが用いられる。エシェリヒア属菌の具体例としては、
エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)K12・DH
1〔プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデ
ミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエー
(Proc. Natl. Acad. . Sci. USA),60巻,160
(1968)〕,JM103〔ヌクイレック・アシッズ・
リサーチ(Nucleic Acids Research),9巻,309
(1981)〕,JA221〔ジャーナル・オブ・モレキ
ュラー・バイオロジー(Journal of Molecular Biolog
y),120巻,517(1978) 〕,HB101〔ジ
ャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー,41
巻,459(1969)〕,C600〔ジェネティックス
(Genetics),39巻,440(1954)〕などが用い
られる。バチルス属菌としては、例えば、バチルス・サ
チルス(Bacillus subtilis)MI114〔ジーン,2
4巻,255(1983)〕,207−21〔ジャーナル
・オブ・バイオケミストリー(Journal of Biochemistr
y),95巻,87(1984)〕などが用いられる。酵
母としては、例えば、サッカロマイセス セレビシエ
(Saccharomyces cerevisiae)AH22,AH22
,NA87−11A,DKD−5D,20B−1
2、シゾサッカロマイセス ポンベ(Schizosaccharomy
ces pombe)NCYC1913,NCYC2036、ピ
キア パストリス(Pichia pastoris)などが用いられ
る。
【0061】昆虫細胞としては、例えば、ウイルスがA
cNPVの場合は、夜盗蛾の幼虫由来株化細胞(Spodop
tera frugiperda cell;Sf細胞)、Trichoplusia ni
の中腸由来のMG1細胞、Trichoplusia niの卵由来のH
igh FiveTM細胞、Mamestra brassicae由来の細胞または
Estigmena acrea由来の細胞などが用いられる。ウイル
スがBmNPVの場合は、蚕由来株化細胞(Bombyx mor
i N;BmN細胞)などが用いられる。該Sf細胞とし
ては、例えば、Sf9細胞(ATCC CRL1711)、Sf21
細胞(以上、Vaughn, J.L.ら、イン・ヴィボ(In Viv
o),13, 213-217,(1977))などが用いられる。昆虫とし
ては、例えば、カイコの幼虫などが用いられる〔前田
ら、ネイチャー(Nature),315巻,592(198
5)〕。動物細胞としては、例えば、サル細胞COS−
7,Vero,チャイニーズハムスター細胞CHO(以
下、CHO細胞と略記),dhfr遺伝子欠損チャイニ
ーズハムスター細胞CHO(以下、CHO(dhf
)細胞と略記),マウスL細胞,マウスAtT−2
0,マウスミエローマ細胞,ラットGH3,ヒトFL細
胞などが用いられる。
【0062】エシェリヒア属菌を形質転換するには、例
えば、プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカ
デミー・オブ・サイエンジイズ・オブ・ザ・ユーエスエ
ー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),69巻,2110
(1972)やジーン(Gene),17巻,107(198
2)などに記載の方法に従って行なうことができる。バ
チルス属菌を形質転換するには、例えば、モレキュラー
・アンド・ジェネラル・ジェネティックス(Molecular
& General Genetics),168巻,111(1979)
などに記載の方法に従って行なうことができる。酵母を
形質転換するには、例えば、メッソズ・イン・エンザイ
モロジー(Methods in Enzymology),194巻,18
2−187(1991)、プロシージングズ・オブ・ザ
・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシイズ・オ
ブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sci. US
A),75巻,1929(1978)などに記載の方法に
従って行なうことができる。昆虫細胞または昆虫を形質
転換するには、例えば、バイオ/テクノロジー(Bio/Te
chnology),6, 47-55(1988)などに記載の方法に従って
行なうことができる。動物細胞を形質転換するには、例
えば、細胞工学別冊8 新 細胞工学実験プロトコー
ル.2632-67(1995)(秀潤社発行)、ヴィロ
ロジー(Virology),52巻,456(1973)に記載
の方法に従って行なうことができる。このようにして、
G蛋白質共役型蛋白質をコードするDNAを含有する発
現ベクターで形質転換された形質転換体が得られる。宿
主がエシェリヒア属菌、バチルス属菌である形質転換体
を培養する際、培養に使用される培地としては液体培地
が適当であり、その中には該形質転換体の生育に必要な
炭素源、窒素源、無機物その他が含有せしめられる。炭
素源としては、例えば、グルコース、デキストリン、可
溶性澱粉、ショ糖など、窒素源としては、例えば、アン
モニウム塩類、硝酸塩類、コーンスチープ・リカー、ペ
プトン、カゼイン、肉エキス、大豆粕、バレイショ抽出
液などの無機または有機物質、無機物としては、例え
ば、塩化カルシウム、リン酸二水素ナトリウム、塩化マ
グネシウムなどが挙げられる。また、酵母エキス、ビタ
ミン類、生長促進因子などを添加してもよい。培地のp
Hは約5〜8が望ましい。
【0063】エシェリヒア属菌を培養する際の培地とし
ては、例えば、グルコース、カザミノ酸を含むM9培地
〔ミラー(Miller),ジャーナル・オブ・エクスペリメ
ンツ・イン・モレキュラー・ジェネティックス(Journa
l of Experiments in Molecular Genetics),431−
433,Cold Spring Harbor Laboratory, New York1
972〕が好ましい。ここに必要によりプロモーターを
効率よく働かせるために、例えば、3β−インドリル
アクリル酸のような薬剤を加えることができる。 宿主
がエシェリヒア属菌の場合、培養は通常約15〜43℃
で約3〜24時間行ない、必要により、通気や撹拌を加
えることもできる。宿主がバチルス属菌の場合、培養は
通常約30〜40℃で約6〜24時間行ない、必要によ
り通気や撹拌を加えることもできる。宿主が酵母である
形質転換体を培養する際、培地としては、例えば、バー
クホールダー(Burkholder)最小培地〔Bostian, K. L.
ら、プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカ
デミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエ
ー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),77巻,4505
(1980)〕や0.5%カザミノ酸を含有するSD培地
〔Bitter, G. A. ら、プロシージングズ・オブ・ザ・ナ
ショナル・アカデミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・
ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad. . Sci. USA),
81巻,5330(1984)〕が挙げられる。培地の
pHは約5〜8に調整するのが好ましい。培養は通常約
20℃〜35℃で約24〜72時間行ない、必要に応じ
て通気や撹拌を加える。
【0064】宿主が昆虫細胞または昆虫である形質転換
体を培養する際、培地としては、Grace's Insect Mediu
m(Grace, T.C.C.,ネイチャー(Nature),195,788(196
2))に非動化した10%ウシ血清等の添加物を適宜加え
たものなどが用いられる。培地のpHは約6.2〜6.
4に調整するのが好ましい。培養は通常約27℃で約3
〜5日間行ない、必要に応じて通気や撹拌を加える。宿
主が動物細胞である形質転換体を培養する際、培地とし
ては、例えば、約5〜20%の胎児牛血清を含むMEM
培地〔サイエンス(Science),122巻,501(19
52)〕,DMEM培地〔ヴィロロジー(Virology),
8巻,396(1959)〕,RPMI 1640培地
〔ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・メディカル・ア
ソシエーション(The Journal of the American Medica
l Association)199巻,519(1967)〕,19
9培地〔プロシージング・オブ・ザ・ソサイエティ・フ
ォー・ザ・バイオロジカル・メディスン(Proceeding o
fthe Society for the Biological Medicine),73
巻,1(1950)〕などが用いられる。pHは約6〜8
であるのが好ましい。培養は通常約30〜40℃で約1
5〜60時間行ない、必要に応じて通気や撹拌を加え
る。以上のようにして、形質転換体の細胞内、細胞膜ま
たは細胞外に本発明のペプチド・蛋白質を生成せしめる
ことができる。
【0065】上記培養物から本発明のペプチド・蛋白質
を分離精製するには、例えば、下記の方法により行なう
ことができる。本発明のペプチド・蛋白質を培養菌体あ
るいは細胞から抽出するに際しては、培養後、公知の方
法で菌体あるいは細胞を集め、これを適当な緩衝液に懸
濁し、超音波、リゾチームおよび/または凍結融解など
によって菌体あるいは細胞を破壊したのち、遠心分離や
ろ過により蛋白質の粗抽出液を得る方法などが適宜用い
られる。緩衝液の中に尿素や塩酸グアニジンなどの蛋白
質変性剤や、トリトンX−100TMなどの界面活性剤
が含まれていてもよい。培養液中にペプチド・蛋白質が
分泌される場合には、培養終了後、それ自体公知の方法
で菌体あるいは細胞と上清とを分離し、上清を集める。
このようにして得られた培養上清、あるいは抽出液中に
含まれるペプチド・蛋白質の精製は、自体公知の分離・
精製法を適切に組み合わせて行なうことができる。これ
らの公知の分離、精製法としては、塩析や溶媒沈澱法な
どの溶解度を利用する方法、透析法、限外ろ過法、ゲル
ろ過法、およびSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳
動法などの主として分子量の差を利用する方法、イオン
交換クロマトグラフィーなどの荷電の差を利用する方
法、アフィニティークロマトグラフィーなどの特異的親
和性を利用する方法、逆相高速液体クロマトグラフィー
などの疎水性の差を利用する方法、等電点電気泳動法な
どの等電点の差を利用する方法などが用いられる。
【0066】かくして得られるペプチド・蛋白質が遊離
体で得られた場合には、自体公知の方法あるいはそれに
準じる方法によって塩に変換することができ、逆に塩で
得られた場合には自体公知の方法あるいはそれに準じる
方法により、遊離体または他の塩に変換することができ
る。なお、組換え体が産生するペプチド・蛋白質を、精
製前または精製後に適当な蛋白修飾酵素を作用させるこ
とにより、任意に修飾を加えたり、ペプチド・ポリペプ
チドを部分的に除去することもできる。蛋白修飾酵素と
しては、例えば、トリプシン、キモトリプシン、アルギ
ニルエンドペプチダーゼ、プロテインキナーゼ、グリコ
シダーゼなどが用いられる。かくして生成する本発明の
ペプチドの活性は、標識した本発明のペプチドと本発明
の蛋白質との結合実験および特異抗体を用いたエンザイ
ムイムノアッセイなどにより測定することができる。ま
た、生成する本発明の蛋白質の活性は、標識した本発明
のペプチドとの結合実験および特異抗体を用いたエンザ
イムイムノアッセイなどにより測定することができる。
【0067】また、本発明のペプチドは、遺伝子工学的
に原核細胞宿主中で発現させ、レドックスバッファー中
でリフォールディングして活性型のペプチドとして製造
してもよい。詳細を以下に述べる。本発明のペプチドが
宿主原核細胞中で不溶成分(封入体)を形成する場合に
は、培養後、遠心分離等の方法により集菌した後、細胞
を破砕し、封入体を変性剤を用いて可溶化することによ
って、本発明のペプチドを抽出することができる。細胞
の破砕は、常法で、たとえば超音波処理により実施でき
る。懸濁媒体として中性付近のpH値(pH6.5〜
7.5)に調整した好適な緩衝液(例えばリン酸緩衝液
等)を用いることが好ましい。この際、細胞の破砕を促
進させるためEDTAを添加してもよい。このようにし
て細胞を破砕した後に、不溶成分(封入体)を任意の方
法で、遠心分離するか、濾過することにより分取する。
原核細胞由来の蛋白質をできる限り除去するため、たと
えば水、リン酸緩衝液を用いて洗浄することが好ましい
が、場合により4M程度の尿素で洗浄してもよい。得ら
れた沈殿(ペレット)を変性剤を用いて可溶化する際の
変性剤としては、公知の変性剤、特にグアニジンまたは
尿素等を使用することができる。変性剤は通常水溶液と
して用いられ、水溶液中の変性剤の濃度は、グアニジン
では4〜8モル/リットル、好ましくは約6〜7モル/
リットル、尿素では5〜9モル/リットル、好ましくは
約8モル/リットルである。グアニジンは通常グアニジ
ン塩酸塩等のグアニジンの酸付加塩として用いられる。
【0068】本発明のペプチドが宿主原核細胞中で封入
体を形成しない場合には、培養後、遠心分離等の方法に
より集菌した後、細胞を変性剤を用いて可溶化するか、
あるいは細胞を破砕後変性剤で可溶化することによって
本発明のペプチドを抽出することができる。集菌した細
胞の可溶化に用いられる変性剤としては、例えばグアニ
ジンまたは尿素などが挙げられる。変性剤は通常水溶液
として用いられ、水溶液中の変性剤の濃度は、グアニジ
ンでは通常4〜8モル/リットル、好ましくは約6〜7
モル/リットルである。グアニジンは通常グアニジン塩
酸塩等のグアニジンの酸付加塩として用いられる。細胞
の破砕は、常法で、たとえば超音波処理、フレンチ・プ
レスにより実施できる。破砕された細胞の可溶化に用い
られる変性剤としては、公知の変性剤を使用してよく、
好ましくは、グアニジンまたは尿素などを使用する。変
性剤は通常、水溶液として用いられ、水溶液中の変性剤
の濃度は、グアニジンでは4〜8モル/リットル、好ま
しくは約6〜7モル/リットル、尿素では5〜9モル/
リットル、好ましくは約8モル/リットルである。グア
ニジンは通常グアニジン塩酸塩等のグアニジンの酸付加
塩として用いられる。
【0069】上記のようにして封入体の可溶化を行う
か、菌体を変性剤で直接可溶化するか、または細胞を破
砕後変性剤で可溶化した後、遠心分離等で不純物を除去
し、得られた上澄液を必要により精製工程に付した後、
本発明のペプチドのリフォールディング(活性化、再生
化)を行う。リフォールディングは、精製した本発明の
ペプチドにレドックスバッファーを添加するか、または
本発明のペプチドを含有する上澄液をレドックスバッフ
ァーで希釈することにより行われる。レドックスバッフ
ァーとしては、酸化型グルタチオン(GSSG)および
還元型グルタチオン(GSH)を含有する緩衝液、シス
テインおよびシスチンを含有する緩衝液、システアミン
およびシスタミンを含有する緩衝液などが挙げられる。
中でもGSSGおよびGSHを含有する緩衝液が好まし
い。上記緩衝液としては、例えば、トリス緩衝液、リン
酸緩衝液、酢酸緩衝液、クエン酸緩衝液等が挙げられ、
中でもトリス緩衝液等が好ましい。レドックスバッファ
ー中の酸化剤(酸化型物質)および還元剤(還元型物
質)の濃度は、例えば、それぞれ0.01〜100ミリ
モル/リットルおよび0.01〜100ミリモル/リッ
トルである。より具体的には、GSSGおよびGSHを
用いる場合、レドックスバッファー中のGSSGの濃度
は0.01〜100ミリモル/リットル、好ましくは
0.1〜10ミリモル/リットル、好ましくは0.1〜
1.0ミリモル/リットルが用いられ、GSHの濃度は
0.01〜100ミリモル/リットル、好ましくは0.
1〜10ミリモル/リットル、好ましくは0.2〜2.
0ミリモル/リットルが用いられる。この際、たとえば
メルカプト基を有さないアミノ酸などをレドックスバッ
ファーにさらに含有させておくことが好ましい。本発明
のペプチドを含有する上澄液をレドックスバッファーで
希釈する場合、変性剤の濃度を活性化に適した中性pH
において不作用濃度まで希釈することが好ましい。たと
えば変性剤としてグアジニンを使用する場合、希釈液中
のグアニジンの濃度を0〜2.0モル/リットル、好ま
しくは約1モル/リットル以下まで、変性剤として尿素
を使用する場合、希釈液中の尿素の濃度を0〜4.0モ
ル/リットル、好ましくは約2モル/リットル以下まで
希釈することが望ましい。
【0070】上記メルカプト基を有さないアミノ酸とし
ては、例えばアルギニン、アスパラギン酸、バリン、リ
ジン、アラニン、シトルリン等が挙げられる。アルギニ
ン等が収率の点で好ましい。レドックスバッファー中の
該アミノ酸の添加濃度は、0.1〜1.0モル/リット
ル、好ましくは0.2〜0.8モル/リットルである。
上記リフォールディングに当っての温度は0〜30℃、
好ましくは4〜15℃である。pHは7〜9、好ましく
はpH7.5〜8.5である。リフォールディングに要
する時間は通常0.5〜7日間、好ましくは1〜3日
間、さらに好ましくは1〜2日間である。なお、可溶化
後かつリフォールディングの前に、例えば抽出、塩析、
透析、分配、結晶化、再結晶、ゲルろ過、クロマトグラ
フィー等の公知で常用の精製工程を導入することがで
き、好ましくは、たとえば0.1モル/リットル リン
酸緩衝液中セファデックス(Sephadex)G−25(アマ
シャム ファルマシア バイオテク(株))にかけるこ
とにより精製することができる。変性剤の分離は場合に
より0.1モル/リットル リン酸緩衝液に対して透析
することによっても可能である。精製工程はリフォール
ディングに続いて行うこともできる。一般にそのような
精製としては例えば抽出、塩析、透析、分配、結晶化、
再結晶、ゲルろ過、クロマトグラフィー等が挙げられ、
好ましい例として透析や、たとえばSP−セファロース
(アマシャム ファルマシア バイオテク(株))、C
M−5PW(トーソー(株))、DEAE−5PW(ト
ーソー(株))などを介したイオン交換クロマトグラフ
ィー、たとえばC4P−50(昭和電工(株))を用い
た逆相クロマトグラフィー等による精製法が挙げられ
る。
【0071】本発明のペプチドまたは本発明の蛋白質も
しくはその部分ペプチドまたはそれらの塩に対する抗体
は、本発明のペプチドまたは本発明の蛋白質もしくはそ
の部分ペプチドまたはそれらの塩を認識し得る抗体であ
れば、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体の何れ
であってもよい。本発明のペプチドまたは本発明の蛋白
質もしくはその部分ペプチドまたはそれらの塩(以下、
本発明のペプチド・蛋白質と略記することもある)に対
する抗体は、本発明のペプチド・蛋白質を抗原として用
い、自体公知の抗体または抗血清の製造法に従って製造
することができる。
【0072】〔モノクローナル抗体の作製〕 (a)モノクローナル抗体産生細胞の作製 本発明のペプチド・蛋白質は、哺乳動物に対して投与に
より抗体産生が可能な部位にそれ自体あるいは担体、希
釈剤とともに投与される。投与に際して抗体産生能を高
めるため、完全フロイントアジュバントや不完全フロイ
ントアジュバントを投与してもよい。投与は通常2〜6
週毎に1回ずつ、計2〜10回程度行なわれる。用いら
れる哺乳動物としては、例えば、サル、ウサギ、イヌ、
モルモット、マウス、ラット、ヒツジ、ヤギが挙げられ
るが、マウスおよびラットが好ましく用いられる。モノ
クローナル抗体産生細胞の作製に際しては、抗原を免疫
された温血動物、例えば、マウスから抗体価の認められ
た個体を選択し最終免疫の2〜5日後に脾臓またはリン
パ節を採取し、それらに含まれる抗体産生細胞を骨髄腫
細胞と融合させることにより、モノクローナル抗体産生
ハイブリドーマを調製することができる。抗血清中の抗
体価の測定は、例えば、後記の標識化した本発明のペプ
チド・蛋白質と抗血清とを反応させたのち、抗体に結合
した標識剤の活性を測定することにより行なうことがで
きる。融合操作は既知の方法、例えば、ケーラーとミル
スタインの方法〔ネイチャー(Nature)、256巻、4
95頁(1975年)〕に従い実施することができる。
融合促進剤としては、例えば、ポリエチレングリコール
(PEG)やセンダイウィルスなどが挙げられるが、好
ましくはPEGが用いられる。骨髄腫細胞としては、例
えば、NS−1、P3U1、SP2/0などが挙げられ
るが、P3U1が好ましく用いられる。用いられる抗体
産生細胞(脾臓細胞)数と骨髄腫細胞数との好ましい比
率は1:1〜20:1程度であり、PEG(好ましく
は、PEG1000〜PEG6000)が10〜80%
程度の濃度で添加され、約20〜40℃、好ましくは約
30〜37℃で約1〜10分間インキュベートすること
により効率よく細胞融合を実施できる。
【0073】モノクローナル抗体産生ハイブリドーマの
スクリーニングには種々の方法が使用できるが、例え
ば、本発明のペプチド・蛋白質抗原を直接あるいは担体
とともに吸着させた固相(例、マイクロプレート)にハ
イブリドーマ培養上清を添加し、次に放射性物質や酵素
などで標識した抗免疫グロブリン抗体(細胞融合に用い
られる細胞がマウスの場合、抗マウス免疫グロブリン抗
体が用いられる)またはプロテインAを加え、固相に結
合したモノクローナル抗体を検出する方法、抗免疫グロ
ブリン抗体またはプロテインAを吸着させた固相にハイ
ブリドーマ培養上清を添加し、放射性物質や酵素などで
標識した本発明のペプチド・蛋白質を加え、固相に結合
したモノクローナル抗体を検出する方法などが挙げられ
る。モノクローナル抗体の選別は、自体公知あるいはそ
れに準じる方法に従って行なうことができるが、通常は
HAT(ヒポキサンチン、アミノプテリン、チミジン)
を添加した動物細胞用培地などで行なうことができる。
選別および育種用培地としては、ハイブリドーマが生育
できるものならばどのような培地を用いても良い。例え
ば、1〜20%、好ましくは10〜20%の牛胎児血清
を含むRPMI 1640培地、1〜10%の牛胎児血
清を含むGIT培地(和光純薬工業(株))またはハイ
ブリドーマ培養用無血清培地(SFM−101、日水製
薬(株))などを用いることができる。培養温度は、通
常20〜40℃、好ましくは約37℃である。培養時間
は、通常5日〜3週間、好ましくは1週間〜2週間であ
る。培養は、通常5%炭酸ガス下で行なうことができ
る。ハイブリドーマ培養上清の抗体価は、上記の抗血清
中の抗体価の測定と同様にして測定できる。
【0074】(b)モノクローナル抗体の精製 モノクローナル抗体の分離精製は、通常のポリクローナ
ル抗体の分離精製と同様に免疫グロブリンの分離精製法
〔例、塩析法、アルコール沈殿法、等電点沈殿法、電気
泳動法、イオン交換体(例、DEAE)による吸脱着
法、超遠心法、ゲルろ過法、抗原結合固相またはプロテ
インAあるいはプロテインGなどの活性吸着剤により抗
体のみを採取し、結合を解離させて抗体を得る特異的精
製法〕に従って行なうことができる。
【0075】〔ポリクローナル抗体の作製〕本発明のポ
リクローナル抗体は、それ自体公知あるいはそれに準じ
る方法にしたがって製造することができる。例えば、免
疫抗原(本発明のペプチド・蛋白質の抗原)とキャリア
ー蛋白質との複合体をつくり、上記のモノクローナル抗
体の製造法と同様に哺乳動物に免疫を行ない、該免疫動
物から本発明のペプチド・蛋白質に対する抗体含有物を
採取して、抗体の分離精製を行なうことにより製造でき
る。哺乳動物を免疫するために用いられる免疫抗原とキ
ャリアー蛋白質との複合体に関し、キャリアー蛋白質の
種類およびキャリアーとハプテンとの混合比は、キャリ
アーに架橋させて免疫したハプテンに対して抗体が効率
良くできれば、どの様なものをどの様な比率で架橋させ
てもよいが、例えば、ウシ血清アルブミン、ウシサイロ
グロブリン、キーホール・リンペット・ヘモシアニン等
を重量比でハプテン1に対し、約0.1〜20、好まし
くは約1〜5の割合でカプルさせる方法が用いられる。
また、ハプテンとキャリアーのカプリングには、種々の
縮合剤を用いることができるが、グルタルアルデヒドや
カルボジイミド、マレイミド活性エステル、チオール
基、ジチオビリジル基を含有する活性エステル試薬等が
用いられる。縮合生成物は、温血動物に対して、抗体産
生が可能な部位にそれ自体あるいは担体、希釈剤ととも
に投与される。投与に際して抗体産生能を高めるため、
完全フロイントアジュバントや不完全フロイントアジュ
バントを投与してもよい。投与は、通常約2〜6週毎に
1回ずつ、計約3〜10回程度行なうことができる。ポ
リクローナル抗体は、上記の方法で免疫された哺乳動物
の血液、腹水など、好ましくは血液から採取することが
できる。抗血清中のポリクローナル抗体価の測定は、上
記の血清中の抗体価の測定と同様にして測定できる。ポ
リクローナル抗体の分離精製は、上記のモノクローナル
抗体の分離精製と同様の免疫グロブリンの分離精製法に
従って行なうことができる。
【0076】本発明のペプチド、配列番号:21で表わ
されるアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ
酸配列を含有するペプチドまたはその塩(以下、MIT
1類と略記する場合がある)もしくは本発明の蛋白質、
それらをコードするポリヌクレオチドまたはそれらに対
する抗体は、血管新生阻害剤を得るための簡便な探索法
(スクリーニング)に有用である。特に、本発明の蛋白
質のアンタゴニストは、優れた血管新生阻害剤として有
用である。さらに、本発明の蛋白質、本発明の蛋白質を
コードするDNA(以下、本発明のDNAと略記する場
合がある)、本発明のアンチセンスDNAおよび本発明
のペプチドに対する抗体(以下、本発明の抗体と略記す
る場合がある)は、(i)本発明の蛋白質が関与する各
種疾病の予防・治療剤、(ii)本発明のペプチドと本発
明の蛋白質との結合性を変化させる化合物またはその塩
のスクリーニング、(iii)本発明の蛋白質の定量、(i
v)遺伝子診断薬、(v)アンチセンスDNAを含有する
医薬、(vi)本発明の抗体を含有する医薬および診断
薬、(vii)本発明のDNAを有する非ヒト動物の作
製、(viii)構造的に類似したリガンド・レセプターと
の比較にもとづいたドラッグデザインなどの実施のため
に有用である。特に、本発明の組換え蛋白質の発現系を
用いたレセプター結合アッセイ系を用いることによっ
て、ヒトや哺乳動物に特異的な本発明の蛋白質に対する
リガンドの結合性を変化させる化合物(例、ZAQアゴ
ニスト、ZAQアンタゴニストなど)をスクリーニング
することができ、該アゴニストまたはアンタゴニストを
各種疾病の予防・治療剤などとして使用することができ
る。これら用途について、以下に具体的に説明する。
【0077】(1)(i)本発明のペプチドの活性を阻
害する化合物またはその塩、(ii)本発明の蛋白質の活
性を阻害する化合物またはその塩、(iii)本発明のペ
プチドまたはMIT1類と本発明の蛋白質との結合を阻
害する化合物またはその塩、または(iv)本発明のペプ
チドまたはMIT1類の、本発明の蛋白質の活性化作用
を阻害する化合物またはその塩を含有してなる血管新生
阻害剤 (i)本発明のペプチドの活性を阻害する化合物として
は、本発明のペプチドの活性を阻害する化合物であれば
よく、例えば、血管内皮細胞増殖活性、腸管収縮制御活
性、本発明の蛋白質に対する結合活性、本発明の蛋白質
を介するシグナル情報伝達作用などを阻害する化合物な
どが挙げられる。 (ii)本発明の蛋白質の活性を阻害する化合物として
は、本発明の蛋白質の活性を阻害する化合物であればよ
く、例えば、本発明のペプチドに対する結合活性、シグ
ナル情報伝達作用などを阻害する化合物などが挙げられ
る。 (iii)本発明のペプチドまたはMIT1類と本発明の
蛋白質との結合を阻害する化合物としては、本発明のペ
プチドまたはMIT1類と本発明の蛋白質との結合を阻
害する化合物であればよい。 (iv)本発明のペプチドまたはMIT1類の、本発明の
蛋白質の活性化作用を阻害する化合物としては、本発明
のペプチドまたはMIT1類の、本発明の蛋白質の活性
化作用を阻害する化合物であればよく、例えば、本発明
のペプチドまたはMIT1類による、本発明の蛋白質の
本発明のペプチドに対する結合活性、シグナル情報伝達
作用などを阻害する化合物などが挙げられる。 上記(i)〜(iv)の化合物またはその塩は、例えば、
後述の本発明のスクリーニング方法またはスクリーニン
グ用キットを用いることにより得られうる。
【0078】該塩としては、例えば、薬学的に許容可能
な塩などが用いられる。例えば、無機塩基との塩、有機
塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性また
は酸性アミノ酸との塩などがあげられる。無機塩基との
塩の好適な例としては、例えばナトリウム塩、カリウム
塩などのアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム
塩などのアルカリ土類金属塩、ならびにアルミニウム
塩、アンモニウム塩などがあげられる。有機塩基との塩
の好適な例としては、例えばトリメチルアミン、トリエ
チルアミン、ピリジン、ピコリン、2-6−ルチジン、エ
タノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノール
アミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミ
ン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩
などがあげられる。無機酸との塩の好適な例としては、
例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸などとの塩があ
げられる。有機酸との塩の好適な例としては、例えばギ
酸、酢酸、プロピオン酸、フマル酸、シュウ酸、酒石
酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタ
ンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸などとの
塩があげられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例とし
ては、例えばアルギニン、リジン、オルチニンなどとの
塩があげられ、酸性アミノ酸との好適な例としては、例
えばアスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩があげら
れる。上記化合物またはその塩は、血管新生阻害剤とし
て用いられ、例えば、血管新生を伴う疾患〔例、癌
(例、膵臓癌、肺癌、腎臓癌、肝臓癌、非小細胞肺癌、
卵巣癌、前立腺癌、胃癌、膀胱癌、乳癌、子宮頸部癌、
結腸癌、直腸癌、カポジ肉腫など)、卵巣疾患(例、多
嚢胞性卵巣症候群(卵巣多嚢胞症)、卵巣過剰刺激症な
ど)、炎症性疾患(例、関節リューマチなど)、糖尿病
性網膜症など〕等の予防・治療剤などの医薬として安全
に用いられる。このような医薬として使用する場合、後
述の本発明のスクリーニング方法またはスクリーニング
用キットを用いることにより得られる化合物を医薬とし
て実施する場合と同様にして実施することができる。
【0079】(2)本発明のペプチドをコードするDN
Aの塩基配列に相補的もしくは実質的に相補的な塩基配
列またはその一部を含有するアンチセンスヌクレオチド
を含有してなる血管新生阻害剤 上記アンチセンスヌクレオチド(アンチセンスDNA
等)は、生体内における本発明のペプチドまたはそのD
NAの機能を抑制することができるので、血管新生阻害
剤として、例えば、血管新生を伴う疾患〔例、癌(例、
膵臓癌、肺癌、腎臓癌、肝臓癌、非小細胞肺癌、卵巣
癌、前立腺癌、胃癌、膀胱癌、乳癌、子宮頸部癌、結腸
癌、直腸癌、カポジ肉腫など)、卵巣疾患(例、多嚢胞
性卵巣症候群(卵巣多嚢胞症)、卵巣過剰刺激症な
ど)、炎症性疾患(例、関節リューマチなど)、糖尿病
性網膜症など〕等の予防・治療剤などの医薬として安全
に用いられる。例えば、該アンチセンスDNAを単独あ
るいはレトロウイルスベクター、アデノウイルスベクタ
ー、アデノウイルスアソシエーテッドウイルスベクター
等の適当なベクターに挿入した後、常套手段に従って投
与することができる。該アンチセンスDNAは、そのま
まで、あるいは摂取促進のために補助剤等の生理学的に
認められる担体とともに製剤化し、遺伝子銃やハイドロ
ゲルカテーテルのようなカテーテルによって投与でき
る。
【0080】(3)本発明のペプチドに対する抗体また
は本発明の蛋白質に対する抗体を含有してなる血管新生
阻害剤 上記抗体は、例えば、本発明のペプチドまたは本発明の
蛋白質の発現過多に起因する疾患、例えば血管新生阻害
剤として、例えば、血管新生を伴う疾患〔例、癌(例、
膵臓癌、肺癌、腎臓癌、肝臓癌、非小細胞肺癌、卵巣
癌、前立腺癌、胃癌、膀胱癌、乳癌、子宮頸部癌、結腸
癌、直腸癌、カポジ肉腫など)、卵巣疾患(例、多嚢胞
性卵巣症候群(卵巣多嚢胞症)、卵巣過剰刺激症な
ど)、炎症性疾患(例、関節リューマチなど)、糖尿病
性網膜症など〕等の予防・治療剤などの医薬として安全
に用いられる。このような医薬として使用する場合、後
述の本発明の抗体を含有する医薬を実施する場合と同様
にして実施することができる。
【0081】(4)本発明のペプチドまたは本発明の蛋
白質をコードするポリヌクレオチドを含有してなる癌、
卵巣疾患、炎症性疾患、糖尿病性網膜症などの診断薬 上記ポリヌクレオチドは、例えばプローブとして使用す
ることにより、ヒトまたは温血動物(例えば、ラット、
マウス、モルモット、ウサギ、トリ、ヒツジ、ブタ、ウ
シ、ウマ、ネコ、イヌ、サル等)における本発明のペプ
チドまたは本発明の蛋白質をコードするDNAまたはm
RNAの異常(遺伝子異常)を検出することができるの
で、例えば、該DNAまたはmRNAの損傷、突然変異
あるいは発現低下や、該DNAまたはmRNAの増加あ
るいは発現過多等の遺伝子診断薬として有用である。上
記遺伝子診断は、例えば、自体公知のノーザンハイブリ
ダイゼーションやPCR−SSCP法(Genomics,第5
巻,874〜879頁(1989年)、Proceedings ofthe Nation
al Academy of Sciences of the United States of Ame
rica,第86巻,2766〜2770頁(1989年))、 DNAマ
イクロアレイ等により実施することができる。例えば、
ノーザンハイブリダイゼーションやDNAマイクロアレ
イにより発現低下が検出された場合やPCR−SSCP
法やDNAマイクロアレイによりDNAの突然変異が検
出された場合は、例えば、癌(例、膵臓癌、肺癌、腎臓
癌、肝臓癌、非小細胞肺癌、卵巣癌、前立腺癌、胃癌、
膀胱癌、乳癌、子宮頸部癌、結腸癌、直腸癌、カポジ肉
腫など)、卵巣疾患(例、多嚢胞性卵巣症候群(卵巣多
嚢胞症)、卵巣過剰刺激症など)、炎症性疾患(例、関
節リューマチなど)、糖尿病性網膜症などに罹患してい
る可能性が高いと診断することができる。
【0082】(5)本発明のペプチドまたはMIT1類
と本発明の蛋白質とを用いるスクリーニング 本発明のペプチド(その部分ペプチドも含む)またはM
IT1類および本発明の蛋白質(本発明の蛋白質の部分
ペプチドも含む)を用いることを特徴とするスクリーニ
ング方法、または本発明のペプチドまたはMIT1類お
よび本発明の蛋白質を用いることを特徴とするスクリー
ニング用キット(以下、本発明のスクリーニング方法、
本発明のスクリーニング用キットと略記する場合もあ
る)により、例えば、本発明のペプチドまたはMIT1
類と本発明の蛋白質との結合性を変化させる化合物、好
ましくは、(i)本発明のペプチドの活性を阻害する化
合物またはその塩、(ii)本発明の蛋白質の活性を阻害
する化合物またはその塩、(iii)本発明のペプチドま
たはMIT1類と本発明の蛋白質との結合を阻害する化
合物またはその塩、(iv)本発明のペプチドまたはMI
T1類の、本発明の蛋白質の活性化作用を阻害する化合
物またはその塩などが得られる。上記(i)〜(iv)の
化合物またはその塩は、血管新生阻害作用を有してお
り、血管新生阻害剤として有用である。
【0083】本発明のスクリーニング方法または本発明
のスクリーニング用キットについて、以下に詳述する。
本発明の蛋白質を用いるか、または組換え型本発明の蛋
白質の発現系を構築し、該発現系を用いた本発明のペプ
チドとの結合アッセイ系(リガンド・レセプターアッセ
イ系)を用いることによって、本発明のペプチドまたは
MIT1類と本発明の蛋白質との結合性を変化させる化
合物、本発明のペプチドまたはMIT1類と本発明の蛋
白質との結合性を変化させる化合物(例えば、ペプチ
ド、蛋白質、非ペプチド性化合物、合成化合物、発酵生
産物など)またはその塩をスクリーニングすることがで
きる。このような化合物には、本発明の蛋白質を介して
細胞刺激活性(例えば、アラキドン酸遊離、アセチルコ
リン遊離、細胞内Ca2+遊離、細胞内cAMP生成、
細胞内cGMP生成、イノシトールリン酸産生、細胞膜
電位変動、細胞内蛋白質のリン酸化、c−fosの活性
化、pHの低下などを促進する活性または抑制する活性
など)を有する化合物(アゴニスト)と該細胞刺激活性
を有しない化合物(アンタゴニスト)などが含まれる。
「本発明のペプチドと本発明の蛋白質との結合性を変化
させる」とは、本発明のペプチドと本発明の蛋白質との
結合を阻害する場合と促進する場合の両方を包含するも
のである。本発明は、(i)本発明の蛋白質に、本発明
のペプチドを接触させた場合と(ii)上記した本発明の
蛋白質に、本発明のペプチドおよび試験化合物を接触さ
せた場合との比較を行なうことを特徴とする本発明のペ
プチドと本発明の蛋白質との結合性を変化させる化合物
またはその塩のスクリーニング方法を提供する。本スク
リーニングにおいては、MIT1類は、本発明のペプチ
ドと同様に使用すればよい。本発明のスクリーニング方
法においては、(i)上記した本発明の蛋白質に本発明
のペプチドを接触させた場合と(ii)上記した本発明の
蛋白質に本発明のペプチドおよび試験化合物を接触させ
た場合における、例えば該本発明の蛋白質に対する本発
明のペプチドの結合量、細胞刺激活性などを測定して比
較する。
【0084】本発明のスクリーニング方法としての具体
例としては、例えば、(a)本発明のペプチドを本発明
の蛋白質に接触させた場合と、本発明のペプチドおよび
試験化合物を本発明の蛋白質に接触させた場合におけ
る、本発明のペプチドの本発明の蛋白質に対する結合量
を測定し、比較することを特徴とする、本発明のペプチ
ドと本発明の蛋白質との結合性を変化させる化合物また
はその塩のスクリーニング方法、(b)本発明のペプチ
ドを、本発明の蛋白質を含有する細胞または該細胞の膜
画分に接触させた場合と、本発明のペプチドおよび試験
化合物を本発明の蛋白質を含有する細胞または該細胞の
膜画分に接触させた場合における、本発明のペプチドの
該細胞または該膜画分に対する結合量を測定し、比較す
ることを特徴とする、本発明のペプチドと本発明の蛋白
質との結合性を変化させる化合物またはその塩のスクリ
ーニング方法、および(c)本発明の蛋白質が、本発明
の蛋白質をコードするDNAを含有する形質転換体を培
養することによって細胞膜上に発現した本発明の蛋白質
である上記(b)記載のスクリーニング方法、(d)本発
明のペプチドが、標識したペプチドである上記(a)〜
(c)のスクリーニング方法などのレセプター結合アッ
セイ系、(e)本発明のペプチドを本発明の蛋白質に接
触させた場合と、本発明のペプチドおよび試験化合物を
本発明の蛋白質に接触させた場合における、本発明の蛋
白質を介した細胞刺激活性を測定し、比較することを特
徴とする、本発明のペプチドと本発明の蛋白質との結合
性を変化させる化合物またはその塩のスクリーニング方
法、(f)本発明のペプチドを本発明の蛋白質を含有す
る細胞または該細胞の膜画分に接触させた場合と、本発
明のペプチドおよび試験化合物を本発明の蛋白質を含有
する細胞または該細胞の膜画分に接触させた場合におけ
る、本発明の蛋白質を介した細胞刺激活性を測定し、比
較することを特徴とする、本発明のペプチドと本発明の
蛋白質との結合性を変化させる化合物またはその塩のス
クリーニング方法、および(g)本発明の蛋白質が、本
発明の蛋白質をコードするDNAを含有する形質転換体
を培養することによって細胞膜上に発現した本発明の蛋
白質である上記(f)のスクリーニング方法などの細胞
刺激アッセイ系などが挙げられる。
【0085】本発明のスクリーニング方法の具体的な説
明を以下にする。まず、本発明のスクリーニング方法に
用いる本発明の蛋白質としては、上記の本発明の蛋白質
を含有するものであれば何れのものであってもよい。し
かし、特にヒト由来の臓器は入手が極めて困難なことか
ら、スクリーニングに用いられるものとしては、組換え
体を用いて大量発現させた本発明の蛋白質などが適して
いる。また、哺乳動物由来の内皮細胞も使用できる。本
発明の蛋白質を製造するには、前述の方法などが用いら
れる。本発明のスクリーニング方法において、本発明の
蛋白質を含有する細胞あるいは該細胞膜画分などを用い
る場合、後述の調製法に従えばよい。本発明の蛋白質を
含有する細胞を用いる場合、該細胞をグルタルアルデヒ
ド、ホルマリンなどで固定化してもよい。固定化方法は
それ自体公知の方法に従って行うことができる。本発明
の蛋白質を含有する細胞としては、本発明の蛋白質を発
現した宿主細胞をいうが、該宿主細胞としては、前述の
大腸菌、枯草菌、酵母、昆虫細胞、動物細胞などがあげ
られる。膜画分としては、細胞を破砕した後、それ自体
公知の方法で得られる細胞膜が多く含まれる画分のこと
をいう。細胞の破砕方法としては、Potter−Elvehjem型
ホモジナイザーで細胞を押し潰す方法、ワーリングブレ
ンダーやポリトロン(Kinematica社製)による破砕、超
音波による破砕、フレンチプレスなどで加圧しながら細
胞を細いノズルから噴出させることによる破砕などがあ
げられる。細胞膜の分画には、分画遠心分離法や密度勾
配遠心分離法などの遠心力による分画法が主として用い
られる。例えば、細胞破砕液を低速(500〜3000rpm)で
短時間(通常、約1〜10分)遠心し、上清をさらに高速
(15000〜30000rpm)で通常30分〜2時間遠心し、得られ
る沈澱を膜画分とする。該膜画分中には、発現した本発
明の蛋白質と細胞由来のリン脂質や膜蛋白質などの膜成
分が多く含まれる。該本発明の蛋白質を含有する細胞や
膜画分中の本発明の蛋白質の量は、1細胞当たり103〜1
08分子であるのが好ましく、105〜107分子であるのが好
適である。なお、発現量が多いほど膜画分当たりのリガ
ンド結合活性(比活性)が高くなり、高感度なスクリー
ニング系の構築が可能になるばかりでなく、同一ロット
で大量の試料を測定できるようになる。
【0086】上記の哺乳動物由来の内皮細胞としては、
例えば、ヒト、サル、ウシ、ブタ、ラット、マウスなど
の内皮細胞(例、動脈血管内皮細胞、毛細血管内皮細胞
など)が挙げられる。例えば、哺乳動物由来の毛細血管
内皮細胞の一つであるウシ毛細血管内皮細胞は、以下の
方法で調製することができる。また、同様の方法で、哺
乳動物の脳、卵巣などからも毛細血管内皮細胞を調製す
ることができる。先ず、ウシ副腎の表面についている脂
質をはさみで除去後、副腎を20%イソジンを含む生理食
塩水に5分間浸し消毒する。その後、生理食塩水で副腎
を洗浄してから半分に切断し副腎髄質を除去する。残っ
た副腎皮質を内側からメスとはさみで採取し細かく切断
する。続いて、副腎皮質半分を用いて以下の操作を実施
する。すなわち、細片に0.5%コラゲナーゼ(和光純
薬)と0.1% bovine serum albumin (BSA)を含むMinimu
m essential medium(MEM)20 mlを加え、37℃で30分間
インキュベーションする。その後、ピペッティングして
組織塊を崩した後、1〜600 rpmで5分間遠心し、得られ
た沈殿に25% BSAを含むMEMを25 ml添加し再度2,700rpm
で20分間遠心する。得られた沈殿に上述のコラゲナーゼ
を含むMEMを加えて懸濁し37℃で15分間インキュベーシ
ョンした後、コラゲナーゼ消化物をナイロンガーゼ(10
0ミクロン)で濾過し濾液を回収する。この濾液を再度
ナイロンガーゼ(50ミクロン)で濾過し、ガーゼに捕集
されたくずを10% fetal bovineserum (FBS)を含むMEM
を用いてゼラチンコートした6穴プレートに洗いこむ。4
時間後、10% FBS/MEMでプレートを穏やかに洗浄後、2
ng/ml basic fibroblast growth factorと10% FBSを含
むMEMを添加し5%CO2下37℃で培養する。以後、培地は3
日毎に全量交換する。5〜6日後に目的とする細胞のコロ
ニーを残して不要細胞を顕微鏡下でパスツールピペット
を用いて除去する。9〜10日後に目的コロニーにクロー
ニングリングをかけ、トリプシン処理により細胞を回収
し24穴プレートに移して培養する。得られた細胞を適当
なスケールになるまで培養し実験に使用する。
【0087】前記のレセプター結合アッセイ系や細胞刺
激アッセイ系などのスクリーニング方法を実施するため
には、例えば、本発明の蛋白質画分と、本発明のペプチ
ド(例、標識した本発明のペプチド)などが用いられ
る。本発明の蛋白質画分としては、天然型の本発明の蛋
白質画分か、またはそれと同等の活性を有する組換え型
本発明の蛋白質画分などが望ましい。ここで、同等の活
性とは、同等のリガンド結合活性などを示す。標識した
本発明のペプチドとしては、例えば、放射性同位元素
(例、〔125I〕、〔131I〕、〔3H〕、〔14C〕、
32P〕、〔33P〕、〔35S〕など)、蛍光物質〔例、シ
アニン蛍光色素(例、Cy2、Cy3、Cy5、Cy5.5、Cy7(ア
マシャムバイオサイエンス社製)など)、フルオレスカ
ミン、フルオレッセンイソチオシアネートなど〕、酵素
(例、β−ガラクトシダーゼ、β−グルコシダーゼ、ア
ルカリフォスファターゼ、パーオキシダーゼ、リンゴ酸
脱水素酵素など)、発光物質(例、ルミノール、ルミノ
ール誘導体、ルシフェリン、ルシゲニンなど)、ビオチ
ン、ランタニド元素などで標識された本発明のペプチ
ド、好ましくは放射性同位元素で標識された本発明のペ
プチドなどを用いることができる。また、ボルトン−ハ
ンター試薬を用いて公知の方法で調製した本発明のペプ
チドの標識体を利用することもできる。具体的には、本
発明のペプチドと本発明の蛋白質との結合性を変化させ
る化合物のスクリーニングを行うには、まず本発明の蛋
白質を含有する細胞または細胞の膜画分を、スクリーニ
ングに適したバッファーに懸濁することにより本発明の
蛋白質標品を調製する。バッファーには、pH4〜10(望
ましくはpH6〜8)のリン酸バッファー、トリス−塩酸バ
ッファーなどの本発明のペプチドと本発明の蛋白質との
結合を阻害しないバッファーであればいずれでもよい。
また、非特異的結合を低減させる目的で、CHAPS、Tween
-80TM(花王−アトラス社)、ジギトニン、デオキシコ
レートなどの界面活性剤をバッファーに加えることもで
きる。さらに、プロテアーゼによる本発明の蛋白質や本
発明のペプチドの分解を抑える目的でPMSF、ロイペプチ
ン、E-64(ペプチド研究所製)、ペプスタチンなどのプ
ロテアーゼ阻害剤を添加することもできる。0.01〜10ml
の該本発明の蛋白質溶液に、一定量(5000〜500000cp
m)の標識した本発明のペプチドを添加し、同時に10-4
〜10-1μMの試験化合物を共存させる。非特異的結合量
(NSB)を知るために大過剰の未標識の本発明のペプチ
ドを加えた反応チューブも用意する。反応は0〜50℃、
望ましくは4〜37℃で、20分〜24時間、望ましくは30分
〜3時間行う。反応後、ガラス繊維濾紙等で濾過し、適
量の同バッファーで洗浄した後、ガラス繊維濾紙に残存
する放射活性を液体シンチレーションカウンターまたは
γ−カウンターで計測する。拮抗する物質がない場合の
カウント(B0)から非特異的結合量(NSB)を引いたカウ
ント(B0-NSB)を100%とした時、特異的結合量(B-NS
B)が例えば50%以下になる試験化合物を拮抗阻害能力
のある候補物質として選択することができる。
【0088】また、本発明の蛋白質と本発明のペプチド
との結合を測定する方法として、BIAcore(アマシャム
ファルマシア バイオテク社製)を用いることもでき
る。この方法では、本発明のペプチドを装置に添付のプ
ロトコールに従ったアミノカップリング法によってセン
サーチップに固定し、本発明の蛋白質を含有する細胞ま
たは本発明の蛋白質をコードするDNAを含有する形質
変換体から精製した本発明の蛋白質または本発明の蛋白
質を含む膜画分、あるいは精製した本発明の蛋白質また
は本発明の蛋白質を含む膜画分および試験化合物を含む
リン酸バッファーまたはトリスバッファーなどの緩衝液
をセンサーチップ上を毎分2〜20μlの流量で通過させ
る。 センサーチップ上の本発明のペプチドと本発明の
蛋白質とが結合することによって生じる表面プラズモン
共鳴の変化を共存する試験化合物が変化させることを観
察することによって本発明の蛋白質と本発明のペプチド
との結合を変化させる化合物のスクリーニングを行なう
ことができる。この方法は、本発明の蛋白質をセンサー
チップに固定し、本発明のペプチドまたは本発明のペプ
チドおよび試験化合物を含むリン酸バッファーまたはト
リスバッファーなどの緩衝液をセンサーチップ上を通過
させる方法を用いても同様に測定することができる。試
験化合物としては、上記と同様のものなどがあげられ
る。
【0089】前記の細胞刺激アッセイ系のスクリーニン
グ方法を実施するためには、本発明の蛋白質を介する細
胞刺激活性(例えば、アラキドン酸遊離、アセチルコリ
ン遊離、細胞内Ca2+遊離、細胞内cAMP生成、細
胞内cGMP生成、イノシトールリン酸産生、細胞膜電
位変動、細胞内蛋白質のリン酸化、c−fosの活性
化、pHの低下などを促進する活性または抑制する活性
など)を公知の方法または市販の測定用キットを用いて
測定することができる。具体的には、まず、本発明の蛋
白質を含有する細胞をマルチウェルプレート等に培養す
る。スクリーニングを行うにあたっては前もって新鮮な
培地あるいは細胞に毒性を示さない適当なバッファーに
交換し、試験化合物などを添加して一定時間インキュベ
ートした後、細胞を抽出あるいは上清液を回収して、生
成した産物をそれぞれの方法に従って定量する。細胞刺
激活性の指標とする物質(例えば、アラキドン酸など)
の生成が、細胞が含有する分解酵素によって検定困難な
場合は、該分解酵素に対する阻害剤を添加してアッセイ
を行なってもよい。また、cAMP産生抑制などの活性
については、フォルスコリンなどで細胞の基礎的産生量
を増大させておいた細胞に対する産生抑制作用として検
出することができる。
【0090】細胞刺激活性を測定してスクリーニングを
行なうには、適当な本発明の蛋白質を発現した細胞が用
いられる。本発明の蛋白質を発現した細胞としては、前
述の組換え型本発明の蛋白質発現細胞株などが望まし
い。形質転換体である本発明の蛋白質発現細胞は安定発
現株でも一過性発現株でも構わない。また、動物細胞の
種類は上記と同様のものが用いられる。試験化合物とし
ては、例えばペプチド、蛋白質、非ペプチド性化合物、
合成化合物、発酵生産物、細胞抽出液、植物抽出液、動
物組織抽出液などがあげられる。
【0091】上記細胞刺激アッセイ系のスクリーニング
方法について、さらに具体的に以下〔1〕〜〔12〕に
記載する。 〔1〕受容体発現細胞が受容体アゴニストによって刺激
されると細胞内のG蛋白質が活性化されてGTPが結合
する。この現象は受容体発現細胞の膜画分においても観
察される。通常、GTPは加水分解されてGDPへと変
化するが、このとき反応液中にGTPγSを添加してお
くと、GTPγSはGTPと同様にG蛋白質に結合する
が、加水分解されずにG蛋白質を含む細胞膜に結合した
状態が維持される。標識したGTPγSを用いると細胞
膜に残存した標識されたGTPγSを測定することによ
り、受容体アゴニストの受容体発現細胞刺激活性を測定
することができる。この反応を利用して、本発明のペプ
チドの本発明の蛋白質発現細胞に対する刺激活性を測定
することにより、本発明のペプチドと本発明の蛋白質と
の結合性を変化させる化合物をスクリーニングすること
ができる。この方法は、本発明の蛋白質を含む膜画分を
用いて行う。本測定法において本発明の蛋白質膜画分へ
のGTPγS結合促進活性を示す物質はアゴニストであ
る。具体的には、標識したGTPγSの存在下、本発明
のペプチドを本発明の蛋白質細胞膜画分に接触させた場
合と、本発明のペプチドおよび試験化合物を本発明の蛋
白質細胞膜画分に接触させた場合における、本発明の蛋
白質細胞膜画分へのGTPγS結合促進活性を測定し、
比較することにより、本発明のペプチドと本発明の蛋白
質との結合性を変化させる化合物をスクリーニングす
る。本方法において、本発明のペプチドによる本発明の
蛋白質細胞膜画分へのGTPγS結合促進活性を抑制す
る活性を示す試験化合物を、拮抗阻害能力のある候補物
質として選択することができる。一方、試験化合物のみ
を本発明の蛋白質細胞膜画分に接触させ、本発明の蛋白
質細胞膜画分へのGTPγS結合促進活性を測定するこ
とにより、アゴニストのスクリーニングを行なうことも
できる。
【0092】スクリーニング法の一例についてより具体
的に以下に述べる。公知の方法に準じて調製した本発明
の蛋白質を含む細胞膜画分を、膜希釈緩衝液(50mM
Tris、5mM MgCl、150mM NaC
l、1μMGDP、0.1% BSA;pH7.4)で
希釈する。希釈率は、受容体の発現量により異なる。こ
れをFalcon2053に0.2mlずつ分注し、本
発明のペプチドまたは本発明のペプチドおよび試験化合
物を加え、さらに終濃度200pMとなるように[35
S]GTPγSを加える。25℃で1時間保温した後、
氷冷した洗浄用緩衝液(50mM Tris,5mM
MgCl,150mM NaCl,0.1% BS
A,0.05% CHAPS;pH7.4)1.5ml
を加えて、ガラス繊維ろ紙GF/Fでろ過する。65
℃、30分保温して乾燥後、液体シンチレーションカウ
ンターでろ紙上に残った膜画分に結合した[ 35S]G
TPγSの放射活性を測定する。本発明のペプチドのみ
を加えた実験区の放射活性を100%、本発明のペプチ
ドを加えなかった実験区の放射活性を0%とし、本発明
のペプチドによるGTPγS結合促進活性に対する試験
化合物の影響を算出する。GTPγS結合促進活性が例
えば50%以下になる試験化合物を拮抗阻害能力のある
候補物質として選択することができる。
【0093】〔2〕本発明の蛋白質発現細胞は、本発明
のペプチドの刺激により、細胞内cAMPの産生が抑制
される。この反応を利用して、本発明のペプチドの本発
明の蛋白質発現細胞に対する刺激活性を測定することに
より、本発明のペプチドと本発明の蛋白質との結合性を
変化させる化合物をスクリーニングすることができる。
具体的には、細胞内cAMP量を増加させる物質の存在
下、本発明のペプチドを本発明の蛋白質発現細胞に接触
させた場合と、本発明のペプチドおよび試験化合物を本
発明の蛋白質発現細胞に接触させた場合における、該細
胞の細胞内cAMPの産生抑制活性を測定し、比較する
ことにより、本発明のペプチドと本発明の蛋白質との結
合性を変化させる化合物をスクリーニングする。細胞内
cAMP量を増加させる物質としては、例えば、フォル
スコリン、カルシトニンなどが用いられる。本発明の蛋
白質発現細胞内のcAMP産生量は、マウス、ラット、
ウサギ、ヤギ、ウシなどを免疫して得られた抗cAMP
抗体と〔125I〕標識cAMP(ともに市販品)を使
用することによるRIA系、または抗cAMP抗体と標
識cAMPとを組み合わせたEIA系で測定することが
できる。また、抗cAMP抗体を、protein A
または抗cAMP抗体産生に用いた動物のIgGなどに
対する抗体などを使用して固定したシンチラントを含む
ビーズと〔125I〕標識cAMPとを使用するSPA
(Scintillation Proximity Assay)法による定量も可
能である(アマシャムファルマシアバイオテク社製のキ
ットを使用する)。本方法において、本発明のペプチド
による本発明の蛋白質発現細胞のcAMP産生抑制活性
を阻害する活性を示す試験化合物を、拮抗阻害能力のあ
る候補物質として選択することができる。一方、試験化
合物のみを本発明の蛋白質発現細胞に接触させて、cA
MP産生抑制活性を調べることによりアゴニスト活性を
示す化合物のスクリーニングを行なうことができる。
【0094】スクリーニング法の一具体例を以下に述べ
る。本発明の蛋白質発現細胞(例、CHO細胞などの動
物細胞)(ZAQC−B1細胞;後述の参考例2)を2
4穴プレートに5x10cell/wellで播種
し、48時間培養する。細胞を0.2mM 3−イソブ
チル−メチルキサンチン、0.05% BSAおよび2
0mM HEPESを含むハンクスバッファー(pH
7.4)で洗浄する(以下、反応用バッファーと略記す
る)。その後、0.5mlの反応用バッファーを加えて
30分間培養器で保温する。反応用バッファーを除き、
新たに0.25mlの反応用バッファーを細胞に加えた
後、1μMの本発明のペプチドまたは1μMの本発明の
ペプチドおよび試験化合物を添加した2μM フォルス
コリンを含む0.25mlの反応用バッファーを、細胞
に加え、37℃で24分間反応させる。100μlの2
0%過塩素酸を加えて反応を停止させ、その後氷上で1
時間置くことにより細胞内cAMPを抽出する。抽出液
中のcAMP量を、cAMP EIAキット(アマシャ
ムファルマシアバイオテク)を用いて測定する。フォル
スコリンの刺激によって産生されたcAMP量を100
%とし、1μMの本発明のペプチドの添加によって抑制
されたcAMP量を0%として、本発明のペプチドによ
るcAMP産生抑制活性に対する試験化合物の影響を算
出する。本発明のペプチドの活性を阻害して、cAMP
産生活性が例えば50%以上になる試験化合物を、拮抗
阻害能力のある候補物質として選択することができる。
また、本発明のペプチドの刺激により、細胞内cAMP
量が増加する性質を示す本発明の蛋白質発現細胞を使用
する場合、本発明のペプチドを本発明の蛋白質発現細胞
に接触させた場合と、本発明のペプチドおよび試験化合
物を本発明の蛋白質発現細胞に接触させた場合におけ
る、該細胞の細胞内cAMPの産生促進活性を測定し、
比較することにより、本発明のペプチドと本発明の蛋白
質との結合性を変化させる化合物をスクリーニングする
ことができる。本方法において、本発明のペプチドによ
る本発明の蛋白質発現細胞のcAMP産生促進活性を阻
害する活性を示す試験化合物を、拮抗阻害能力のある候
補物質として選択することができる。一方、試験化合物
のみを本発明の蛋白質発現細胞に接触させてcAMP産
生促進活性を調べることによりアゴニスト活性を示す化
合物のスクリーニングを行なうことができる。cAMP
産生促進活性は、上記のスクリーニング法においてフォ
ルスコリンを添加せずに本発明の蛋白質発現細胞(例、
CHO細胞などの動物細胞)に本発明のペプチドまたは
本発明のペプチドおよび試験化合物を添加して産生され
たcAMPを上記の方法で定量して測定する。
【0095】〔3〕CRE−レポーター遺伝子ベクター
を用いて、本発明のペプチドの本発明の蛋白質発現細胞
に対する刺激活性を測定することにより、本発明のペプ
チドと本発明の蛋白質との結合性を変化させる化合物を
スクリーニングすることができる。CRE(cAMP respo
nse element)を含むDNAを、ベクターのレポーター
遺伝子上流に挿入し、CRE−レポーター遺伝子ベクタ
ーを得る。CRE−レポーター遺伝子ベクターを導入し
た本発明の蛋白質発現細胞において、cAMPの上昇を
伴う刺激は、CREを介したレポーター遺伝子発現と、
それに引き続くレポーター遺伝子の遺伝子産物(蛋白
質)の産生を誘導する。つまり、レポーター遺伝子蛋白
質の酵素活性を測定することにより、CRE−レポータ
ー遺伝子ベクター導入細胞内のcAMP量の変動を検出
することができる。具体的には、細胞内cAMP量を増
加させる物質の存在下、本発明のペプチドを、CRE−
レポーター遺伝子ベクター導入本発明の蛋白質発現細胞
に接触させた場合と、本発明のペプチドおよび試験化合
物を、CRE−レポーター遺伝子ベクター導入本発明の
蛋白質発現細胞に接触させた場合における、レポーター
遺伝子蛋白質の酵素活性を測定し、比較することによ
り、本発明のペプチドと本発明の蛋白質との結合性を変
化させる化合物をスクリーニングする。細胞内cAMP
量を増加させる物質としては、例えば、フォルスコリ
ン、カルシトニンなどが用いられる。ベクターとして
は、例えば、ピッカジーン ベイシックベクター、ピッ
カジーン エンハンサーベクター(東洋インキ製造
(株))などが用いられる。CREを含むDNAを、上
記ベクターのレポーター遺伝子、例えばルシフェラーゼ
遺伝子上流のマルチクローニングサイトに挿入し、CR
E−レポーター遺伝子ベクターとする。本方法におい
て、本発明のペプチドによるレポーター遺伝子蛋白質の
酵素活性抑制を回復させる試験化合物を、拮抗阻害能力
のある候補物質として選択することができる。一方、試
験化合物のみを本発明の蛋白質発現細胞に接触させて、
フォルスコリン刺激によって上昇した発光量の本発明の
ペプチドと同様な抑制を測定することによりアゴニスト
のスクリーニングを行なうこともできる。
【0096】レポーター遺伝子として、ルシフェラーゼ
を利用する例を用いて、このスクリーニング方法の具体
例を以下に述べる。CRE−レポーター遺伝子(ルシフ
ェラーゼ)を導入した本発明の蛋白質発現細胞を、24
穴プレートに5x10cell/wellで播種し、
48時間培養する。細胞を0.2mM 3−イソブチル
−メチルキサンチン、0.05%BSAおよび20mM
HEPESを含むハンクスバッファー(pH7.4)
で洗浄する(以下、反応用バッファーと略記する)。そ
の後0.5mlの反応用バッファーを加えて30分間培
養器で保温する。反応用バッファーを除き、新たに0.
25mlの反応用バッファーを細胞に加えた後、1μM
の本発明のペプチドまたは1μMの本発明のペプチドお
よび試験化合物を添加した2μM フォルスコリンを含
む0.25mlの反応用バッファーを、細胞に加え、3
7℃で24分間反応させる。細胞をピッカジーン用細胞
溶解剤(東洋インキ製造(株))で溶かし、溶解液に発
光基質(東洋インキ製造(株))を添加する。ルシフェ
ラーゼによる発光は、ルミノメーター、液体シンチレー
ションカウンターまたはトップカウンターにより測定す
る。本発明のペプチド単独を添加した場合と、1μMの
本発明のペプチドおよび試験化合物を添加した場合のル
シフェラーゼによる発光量を測定して、比較する。本発
明のペプチドは、フォルスコリン刺激に基づくルシフェ
ラーゼによる発光量の増加を抑制する。該抑制を回復さ
せる化合物を拮抗阻害能力のある候補物質として選択す
ることができる。
【0097】レポーター遺伝子として、例えば、アルカ
リフォスファターゼ、クロラムフェニコール・アセチル
トランスフェラーゼ(chloramphenicol acetyltransfer
ase)、β−ガラクトシダーゼなどの遺伝子を用いても
よい。これらのレポーター遺伝子蛋白質の酵素活性は、
公知の方法に従い、または市販の測定キットを用いて測
定する。アルカリフォスファターゼ活性は、例えば和光
純薬製Lumi-Phos 530を用いて、クロラムフェニコール
・アセチルトランスフェラーゼ活性は、例えば和光純薬
製FAST CAT chrolamphenicol Acetyltransferase Assay
KiTを用いて、β−ガラクトシダーゼ活性は、例えば和
光純薬製Aurora Gal-XEを用いて測定する。
【0098】〔4〕本発明の蛋白質発現細胞は、本発明
のペプチドの刺激により、アラキドン酸代謝物を細胞外
に放出する。この反応を利用して、本発明のペプチドの
本発明の蛋白質発現細胞に対する刺激活性を測定するこ
とにより、本発明のペプチドと本発明の蛋白質との結合
性を変化させる化合物をスクリーニングすることができ
る。あらかじめ、標識したアラキドン酸を、本発明の蛋
白質発現細胞に取り込ませておくことによって、アラキ
ドン酸代謝物放出活性を、細胞外に放出された標識され
たアラキドン酸代謝物を測定することによって測定する
ことができる。具体的には、本発明のペプチドを、標識
したアラキドン酸を含有する本発明の蛋白質発現細胞に
接触させた場合と、本発明のペプチドおよび試験化合物
を、標識したアラキドン酸を含有する本発明の蛋白質発
現細胞に接触させた場合における、アラキドン酸代謝物
の放出活性を測定し、比較することにより、本発明のペ
プチドと本発明の蛋白質との結合性を変化させる化合物
をスクリーニングする。本方法において、本発明のペプ
チドによるアラキドン酸代謝物放出活性を阻害する試験
化合物を、拮抗阻害能力のある候補物質として選択する
ことができる。また、試験化合物のみを本発明の蛋白質
発現細胞に接触させ、本発明の蛋白質発現細胞のアラキ
ドン酸代謝物放出活性を公知の方法で調べることにより
アゴニスト活性を示す化合物のスクリーニングを行なう
こともできる。
【0099】スクリーニング法の一具体例を以下に述べ
る。本発明の蛋白質発現細胞を24穴プレートに5x1
cell/wellで播種し、24時間培養後、[
H]アラキドン酸を0.25μCi/wellとなる
よう添加し、16時間後、細胞を0.05% BSAお
よび20mM HEPESを含むハンクスバッファー
(pH7.4)(以下、反応用バッファーと略記する)
で洗浄する。終濃度10μMの本発明のペプチドまたは
終濃度10μMの本発明のペプチドおよび試験化合物を
含む反応用バッファー 500μlを、各wellに添
加する。37℃で60分間インキュベートした後、反応
液400μlをシンチレーターに加え、反応液中に遊離
した[H]アラキドン酸代謝物の量をシンチレーショ
ンカウンターにより測定する。反応用バッファー 50
0μlのみを添加した場合(本発明のペプチド非添加・
試験化合物非添加)の遊離[H]アラキドン酸代謝物
の量を0%、10μMの本発明のペプチドを含む反応用
バッファーを添加した場合(試験化合物非添加)の遊離
H]アラキドン酸代謝物の量を100%として、試
験化合物を添加した場合の遊離[H]アラキドン酸代
謝物の量を算出する。アラキドン酸代謝物放出活性が、
例えば50%以下になる試験化合物を拮抗阻害能力のあ
る候補物質として選択することができる。
【0100】〔5〕本発明の蛋白質発現細胞は、本発明
のペプチドの刺激により、細胞内のCa濃度が上昇す
る。この反応を利用して、本発明のペプチドの本発明の
蛋白質発現細胞に対する刺激活性を測定することによ
り、本発明のペプチドと本発明の蛋白質との結合性を変
化させる化合物をスクリーニングすることができる。具
体的には、本発明のペプチドを、本発明の蛋白質発現細
胞に接触させた場合と、本発明のペプチドおよび試験化
合物を、本発明の蛋白質発現細胞に接触させた場合にお
ける、細胞内カルシウム濃度上昇活性を測定し、比較す
ることにより、本発明のペプチドと本発明の蛋白質との
結合性を変化させる化合物をスクリーニングする。測定
は公知の方法に従って行う。本方法において、本発明の
ペプチドによる細胞内カルシウム濃度の上昇を抑制する
試験化合物を、拮抗阻害能力のある候補物質として選択
することができる。一方、試験化合物のみの添加による
蛍光強度の上昇を測定することによってアゴニストのス
クリーニングを行なうこともできる。スクリーニング法
の一具体例を以下に述べる。本発明の蛋白質発現細胞
を、滅菌した顕微鏡用カバーグラス上に播き、2日後、
培養液を、4mM Fura−2 AM(同仁化学研究
所)を縣濁したHBSSに置換し、室温で2時間30分
おく。HBSSで洗浄した後、キュベットにカバーグラ
スをセットし、本発明のペプチドまたは本発明のペプチ
ドおよび試験化合物を添加し、励起波長340nmおよ
び380nmでの、505nmの蛍光強度の比の上昇を
蛍光測定器で測定し、比較する。また、FLIPR(モ
レキュラーデバイス社製)を使って行ってもよい。本発
明の蛋白質発現細胞縣濁液にFluo−3 AM(同仁
化学研究所製)を添加し、細胞に取り込ませた後、上清
を遠心により数度洗浄後、96穴プレートに細胞を播
く。FLIPR装置にセットし、Fura−2の場合と
同様に、本発明のペプチドまたは本発明のペプチドおよ
び試験化合物を添加し、蛍光強度の比の上昇を蛍光測定
器で測定し、比較する。さらに、本発明の蛋白質発現細
胞に、細胞内Caイオンの上昇によって発光するような
蛋白質の遺伝子(例、aequorinなど)を共発現させてお
き、細胞内Caイオン濃度の上昇によって、該遺伝子蛋
白質(例、aequorinなど)がCa結合型となり発光する
ことを利用して、本発明のペプチドと本発明の蛋白質と
の結合性を変化させる化合物をスクリーニングすること
もできる。細胞内Caイオンの上昇によって発光するよ
うな蛋白質の遺伝子を共発現させた本発明の蛋白質発現
細胞を、96穴プレートに播き、上記と同様に、本発明
のペプチドまたは本発明のペプチドおよび試験化合物を
添加し、蛍光強度の比の上昇を蛍光測定器で測定し、比
較する。本発明のペプチドによる蛍光強度の上昇を、抑
制する試験化合物を拮抗阻害能力のある候補物質として
選択することができる。
【0101】スクリーニング法の一具体例を以下に述べ
る。対照としてETA(エンドセリンAレセプター)発
現CHO細胞24番クローン(以後ETA24細胞と略
称する。Journal of Pharmacology and Experimental T
herapeutics, 279巻、675-685頁、1996年参照)を用
い、アッセイ用サンプルについて、ZAQC−B1細胞
(後述の参考例2)およびETA24細胞における細胞
内Caイオン濃度上昇活性の測定をFLIPR(モレキ
ュラーデバイス社製)を用いて行う。ZAQC−B1細
胞、ETA24細胞共に10%透析処理済ウシ胎児血清
(以後d FBSとする)を加えたDMEMで継代培養
しているものを用いる。ZAQC−B1細胞、ETA2
4細胞をそれぞれ15×104cells/mlとなるように培地(1
0% d FBS-DMEM)に懸濁し、FLIPR用96穴プレー
ト(Black plate clear bottom、Coster社)に分注器を用
いて各ウェルに200 μlずつ植え込み(3.0×104cells/2
00μl/ウェル)、5% CO2インキュベーター中にて37℃
で一晩培養した後用いる(以後、細胞プレートとす
る)。H/HBSS(ニッスイハンクス2(日水製薬株式会
社) 9.8g、炭酸水素ナトリウム 0.35g、HEPES 4.77 g
、水酸化ナトリウム溶液で pH7.4に合わせた後、フィ
ルター滅菌処理)20 ml、250 mM Probenecid 200 μ
l、ウシ胎児血清(FBS) 200 μlを混合する。また、Fluo
3-AM(同仁化学研究所) 2バイアル(50 μg)をジメチ
ルスルフォキサイド 40 μl、20% Pluronic acid(Mol
ecular Probes社) 40 μlに溶解し、これを上記H/HBSS
−Probenecid−FBS に加え、混和後、8連ピペットを用
いて培養液を除いた細胞プレートに各ウェル 100 μlず
つ分注し、5% CO2インキュベーター中にて37℃で1時間
インキュベートする(色素ローディング)。アッセイ用
サンプル(各フラクション)に、2.5 mM Probenecid、
0.1% CHAPSを含むH/HBSS 150 μlを加えて希釈し、F
LIPR用96穴プレート(V-Bottomプレート、Coster
社)へ移す(以後、サンプルプレートとする)。細胞プ
レートの色素ローディング終了後、H/HBSSに2.5 mM Pro
benecidを加えた洗浄バッファーでプレートウォッシャ
ー(Molecular Devices社)を用いて細胞プレートを4回
洗浄し、洗浄後100 μlの洗浄バッファーを残す。この
細胞プレートとサンプルプレートをFLIPRにセットしア
ッセイを行う(FLIPRにより、サンプルプレートから50
μlのサンプルが細胞プレートへと移される)。
【0102】〔6〕受容体を発現する細胞に、受容体ア
ゴニストを添加すると、細胞内イノシトール三リン酸濃
度は上昇する。本発明のペプチドの、本発明の蛋白質発
現細胞における細胞内イノシトール三リン酸産生活性を
利用することにより、本発明のペプチドと本発明の蛋白
質との結合性を変化させる化合物をスクリーニングする
ことができる。具体的には、標識したイノシトールの存
在下、本発明のペプチドを、本発明の蛋白質発現細胞に
接触させた場合と、本発明のペプチドおよび試験化合物
を、本発明の蛋白質発現細胞に接触させた場合におけ
る、イノシトール三リン酸産生活性を測定し、比較する
ことにより、本発明のペプチドと本発明の蛋白質との結
合性を変化させる化合物をスクリーニングする。測定は
公知の方法に従って行う。本方法において、イノシトー
ル三リン酸産生活性を抑制する試験化合物を、拮抗阻害
能力のある候補物質として選択することができる。一
方、試験化合物のみを本発明の蛋白質発現細胞に接触さ
せ、イノシトール三リン酸産生上昇を測定することによ
ってアゴニストのスクリーニングを行なうこともでき
る。
【0103】スクリーニング法の一具体例を以下に述べ
る。本発明の蛋白質発現細胞を24穴プレートに播き、
1日間培養する。その後、myo-[2-3H]inositol(2.5μC
i/well)を添加した培地で1日間培養し、細胞を放射活
性を有するイノシトールを無添加の培地でよく洗浄す
る。本発明のペプチドまたは本発明のペプチドおよび試
験化合物を添加後、10%過塩素酸を加え、反応を止め
る。1.5M 水酸化カリウムおよび60mM HEPE
S溶液で中和し、0.5mlのAG1x8樹脂(Bio-Ra
d)を詰めたカラムに通し、5mM 四ホウ酸ナトリウム
(Na)および60mM ギ酸アンモニウム
で洗浄した後、1M ギ酸アンモニウムおよび0.1M
ギ酸で溶出した放射活性を、液体シンチレーションカウ
ンターで測定する。本発明のペプチドを添加しない場合
の放射活性を0%、本発明のペプチドを添加した場合の
放射活性を100%とし、試験化合物の、本発明のペプ
チドと本発明の蛋白質の結合に対する影響を算出する。
イノシトール三リン酸産生活性が、例えば50%以下に
なる試験化合物を拮抗阻害能力のある候補物質として選
択することができる。
【0104】〔7〕TRE−レポーター遺伝子ベクター
を用いて、本発明のペプチドの本発明の蛋白質発現細胞
に対する刺激活性を測定することにより、本発明のペプ
チドと本発明の蛋白質との結合性を変化させる化合物を
スクリーニングすることができる。TRE(TPA respon
se element)を含むDNAを、ベクターのレポーター遺
伝子上流に挿入し、TRE−レポーター遺伝子ベクター
を得る。TRE−レポーター遺伝子ベクターを導入した
本発明の蛋白質発現細胞において、細胞内カルシウム濃
度の上昇を伴う刺激は、TREを介したレポーター遺伝
子発現と、それに引き続くレポーター遺伝子の遺伝子産
物(蛋白質)の産生を誘導する。つまり、レポーター遺
伝子蛋白質の酵素活性を測定することにより、TRE−
レポーター遺伝子ベクター導入細胞内のカルシウム量の
変動を検出することができる。具体的には、本発明のペ
プチドを、TRE−レポーター遺伝子ベクター導入本発
明の蛋白質発現細胞に接触させた場合と、本発明のペプ
チドおよび試験化合物を、TRE−レポーター遺伝子ベ
クター導入本発明の蛋白質発現細胞に接触させた場合に
おける、レポーター遺伝子蛋白質の酵素活性を測定し、
比較することにより、本発明のペプチドと本発明の蛋白
質との結合性を変化させる化合物をスクリーニングす
る。ベクターとしては、例えば、ピッカジーン ベイシ
ックベクター、ピッカジーン エンハンサーベクター
(東洋インキ製造(株))などが用いられる。TREを
含むDNAを、上記ベクターのレポーター遺伝子、例え
ばルシフェラーゼ遺伝子上流のマルチクローニングサイ
トに挿入し、TRE−レポーター遺伝子ベクターとす
る。本方法において、本発明のペプチドによるレポータ
ー遺伝子蛋白質の酵素活性を抑制する試験化合物を、拮
抗阻害能力のある候補物質として選択することができ
る。一方、試験化合物のみをTRE−レポーター遺伝子
ベクター導入本発明の蛋白質発現細胞に接触させ、本発
明のペプチドと同様な発光量の増加を測定することによ
りアゴニストのスクリーニングを行なうこともできる。
【0105】レポーター遺伝子として、ルシフェラーゼ
を利用する例を用いて、このスクリーニング方法の具体
例を以下に述べる。TRE−レポーター遺伝子(ルシフ
ェラーゼ)を導入した本発明の蛋白質発現細胞を、24
穴プレートに5x10cell/wellで播種し、
48時間培養する。細胞を0.05% BSAおよび2
0mM HEPESを含むハンクスバッファー(pH
7.4)で洗浄した後、10nMの本発明のペプチドま
たは10nMの本発明のペプチドおよび試験化合物を添
加し、37℃で60分間反応させる。細胞をピッカジー
ン用細胞溶解剤(東洋インキ製造(株))で溶かし、溶
解液に発光基質(東洋インキ製造(株))を添加する。
ルシフェラーゼによる発光は、ルミノメーター、液体シ
ンチレーションカウンターまたはトップカウンターによ
り測定する。本発明のペプチドを添加した場合と、10
nMの本発明のペプチドおよび試験化合物を添加した場
合のルシフェラーゼによる発光量を測定して、比較す
る。本発明のペプチドによる細胞内カルシウムの上昇に
よって、ルシフェラーゼによる発光量が増加する。この
増加を抑制する化合物を拮抗阻害能力のある候補物質と
して選択することができる。
【0106】レポーター遺伝子として、例えば、アルカ
リフォスファターゼ、クロラムフェニコール・アセチル
トランスフェラーゼ(chloramphenicol acetyltransfer
ase)、β−ガラクトシダーゼなどの遺伝子を用いても
よい。これらのレポーター遺伝子蛋白質の酵素活性は、
公知の方法に従い、または市販の測定キットを用いて測
定する。アルカリフォスファターゼ活性は、例えば和光
純薬製Lumi-Phos 530を用いて、クロラムフェニコール
・アセチルトランスフェラーゼ活性は、例えば和光純薬
製FAST CAT chrolamphenicol Acetyltransferase Assay
KiTを用いて、β−ガラクトシダーゼ活性は、例えば和
光純薬製Aurora Gal-XEを用いて測定する。
【0107】〔8〕本発明の蛋白質発現細胞は、本発明
のペプチドの刺激により、MAPキナーゼが活性化さ
れ、増殖する。この反応を利用して、本発明のペプチド
の本発明の蛋白質発現細胞に対する刺激活性を測定する
ことにより、本発明のペプチドと本発明の蛋白質との結
合性を変化させる化合物をスクリーニングすることがで
きる。具体的には、本発明のペプチドを、本発明の蛋白
質発現細胞に接触させた場合と、本発明のペプチドおよ
び試験化合物を、本発明の蛋白質発現細胞に接触させた
場合における、細胞増殖を測定し、比較することによ
り、本発明のペプチドと本発明の蛋白質との結合性を変
化させる化合物をスクリーニングする。本発明の蛋白質
発現細胞の増殖は、例えば、MAPキナーゼ活性、チミ
ジン取り込み活性、細胞数などを測定すればよい。具体
例としては、MAPキナーゼ活性については、本発明の
ペプチドまたは本発明のペプチドおよび試験化合物を、
本発明の蛋白質発現細胞に添加した後、細胞溶解液から
抗MAPキナーゼ抗体を用いた免疫沈降によりMAPキ
ナーゼ分画を得た後、公知の方法、例えば和光純薬製MA
P Kinase Assay Kitおよびγ−[ P]−ATPを使
用してMAPキナーゼ活性を測定し、比較する。チミジ
ン取り込み活性については、本発明の蛋白質発現細胞を
24穴プレートに播種し、培養し、本発明のペプチドま
たは本発明のペプチドおよび試験化合物を添加した後、
放射活性により標識したチミジン(例、[methyl-3H]-チ
ミジンなど)を加え、その後、細胞を溶解し、細胞内に
取り込まれたチミジンの放射活性を、液体シンチレーシ
ョンカウンターで計数することにより、チミジン取り込
み活性を測定し、比較する。細胞数の測定については、
本発明の蛋白質発現細胞を24穴プレートに播種し、培
養し、本発明のペプチドまたは本発明のペプチドおよび
試験化合物を添加した後、MTT(3-(4,5-dimethyl-2-
thiazolyl)-2,5-diphenyl-2H-tetrazolium bromide)を
添加する。細胞内に取り込まれてMTTが変化したMT
Tホルマザンを、塩酸にて酸性としたイソプロパノール
水溶液で細胞を溶解した後、570nmの吸収によって
測定し、比較する。本方法において、本発明の蛋白質発
現細胞の増殖を抑制する試験化合物を、拮抗阻害能力の
ある候補物質として選択することができる。一方、試験
化合物のみを本発明の蛋白質発現細胞に接触させ、本発
明のペプチドと同様な細胞増殖活性を測定することによ
りアゴニストのスクリーニングを行なうこともできる。
【0108】チミジン取り込み活性を利用するスクリー
ニング法の一具体例を以下に述べる。本発明の蛋白質発
現細胞を24穴プレートに5000個/ウェル播き、1
日間培養する。次に血清を含まない培地で2日間培養
し、細胞を飢餓状態にする。本発明のペプチドまたは本
発明のペプチドおよび試験化合物を、細胞に添加して2
4時間培養した後、[methyl-3H]-チミジンをウェル当た
り0.015MBq添加し、6時間培養する。細胞をP
BSで洗った後、メタノールを添加して10分間放置す
る。次に5%トリクロロ酢酸を添加して15分間放置
後、固定された細胞を蒸留水で4回洗う。0.3N水酸
化ナトリウム溶液で細胞を溶解し、溶解液中の放射活性
を液体シンチレーションカウンターで測定する。本発明
のペプチドを添加した場合の放射活性の増加を抑制する
試験化合物を、拮抗阻害能力のある候補物質として選択
することができる。
【0109】
〔9〕本発明の蛋白質発現細胞は、本発明
のペプチドの刺激により、カリウムチャネルが活性化
し、細胞内にあるKイオンが、細胞外に流出する。この
反応を利用して、本発明のペプチドの本発明の蛋白質発
現細胞に対する刺激活性を測定することにより、本発明
のペプチドと本発明の蛋白質との結合性を変化させる化
合物をスクリーニングすることができる。Kイオンと同
族元素であるRbイオン(ルビジウムイオン)は、Kイ
オンと区別無く、カリウムチャネルを通って細胞外に流
出する。よって、本発明の蛋白質発現細胞に、放射活性
同位体であるRb([86Rb])を取り込ませておい
た後、本発明のペプチドの刺激によって流出する86
bの流れ(流出活性)を測定することにより、本発明の
ペプチドの本発明の蛋白質発現細胞に対する刺激活性を
測定する。具体的には、86Rbの存在下、本発明のペ
プチドを、本発明の蛋白質発現細胞に接触させた場合
と、本発明のペプチドおよび試験化合物を、本発明の蛋
白質発現細胞に接触させた場合における、86Rbの流
出活性を測定し、比較することにより、本発明のペプチ
ドと本発明の蛋白質との結合性を変化させる化合物をス
クリーニングする。本方法において、本発明のペプチド
刺激による86Rbの流出活性の上昇を抑制する試験化
合物を、拮抗阻害能力のある候補物質として選択するこ
とができる。一方、試験化合物のみを本発明の蛋白質発
現細胞に接触させ、本発明のペプチドと同様な86Rb
の流出活性の上昇を測定することによりアゴニストのス
クリーニングを行なうこともできる。
【0110】スクリーニング法の一具体例を以下に述べ
る。本発明の蛋白質発現細胞を24穴プレートに播き、
2日間培養する。その後、1mCi/mlの86RbC
lを含む培地中で2時間保温する。細胞を培地でよく洗
浄し、外液中の86RbClを完全に除く。本発明のペ
プチドまたは本発明のペプチドおよび試験化合物を細胞
に添加し、30分後外液を回収し、γカウンターで放射
活性を測定し、比較する。本発明のペプチド刺激による
86Rbの流出活性の上昇を抑制する試験化合物を、拮
抗阻害能力のある候補物質として選択することができ
る。
【0111】〔10〕本発明の蛋白質発現細胞が本発明
のペプチドに反応し、細胞外のpHが変化する。この反
応を利用して、本発明のペプチドの本発明の蛋白質発現
細胞に対する刺激活性を測定することにより、本発明の
ペプチドと本発明の蛋白質との結合性を変化させる化合
物をスクリーニングすることができる。具体的には、本
発明のペプチドを、本発明の蛋白質発現細胞に接触させ
た場合と、本発明のペプチドおよび試験化合物を、本発
明の蛋白質発現細胞に接触させた場合における、細胞外
のpH変化を測定し、比較することにより、本発明のペ
プチドと本発明の蛋白質との結合性を変化させる化合物
をスクリーニングする。細胞外pH変化は、例えば、C
ytosensor装置(モレキュラーデバイス社)を
使用して測定する。本方法において、本発明のペプチド
による細胞外pH変化を抑制する試験化合物を、拮抗阻
害能力のある候補物質として選択することができる。一
方、試験化合物のみを本発明の蛋白質発現細胞に接触さ
せ、本発明のペプチドと同様な細胞外pH変化を測定す
ることによりアゴニストのスクリーニングを行なうこと
もできる。
【0112】スクリーニング法の一具体例を以下に述べ
る。本発明の蛋白質発現細胞をCytosensor装
置用のカプセル内で終夜培養し、装置のチャンバーにセ
ットして細胞外pHが安定するまで約2時間、0.1%
BSAを含むRPMI1640培地(モレキュラーデ
バイス社製)を灌流させる。pHが安定した後、本発明
のペプチドまたは本発明のペプチドおよび試験化合物を
含む培地を細胞上に灌流させる。灌流によって生じた培
地のpH変化を測定し、比較する。本発明のペプチドに
よる細胞外pH変化を抑制する化合物を拮抗阻害能力の
ある候補物質として選択することができる。
【0113】〔11〕酵母(Saccharomyces cerevisia
e)のhaploidα-mating Type (MATα) の性フェロモン
受容体STe2は、G蛋白質Gpa1と共役しており、
性フェロモンα-mating factorに応答してMAPキナー
ゼを活性化し、これに引き続き、Far1(cell-cycle
arrest)および転写活性化因子Ste12が活性化さ
れる。Ste12は、種々の蛋白質(例えば、接合に関
与するFUS1)の発現を誘導する。一方、制御因子S
st2は上記の過程に抑制的に機能する。この系におい
て、受容体遺伝子を導入した酵母を作製し、受容体アゴ
ニストの刺激により酵母細胞内のシグナル伝達系を活性
化し、その結果生じる増殖などを指標として用いる、受
容体アゴニストと受容体との反応の測定系の試みが行な
われている(Trends in Biotechnology, 15巻, 487-494
頁, 1997年)。上記の受容体遺伝子導入酵母の系を利用
して、本発明のペプチドと本発明の蛋白質との結合性を
変化させる化合物をスクリーニングすることができる。
【0114】具体例を以下に示す。MATα酵母のSt
e2およびGpa1をコードする遺伝子を除去し、代わ
りに、本発明の蛋白質遺伝子およびGpa1−Gai2
融合蛋白質をコードする遺伝子を導入する。Farをコ
ードする遺伝子を除去してcell-cycle arrestが生じな
いようにし、また、Sstをコードする遺伝子を除去し
て本発明のペプチドに対する応答の感度を向上させてお
く。さらに、FUS1にヒスチジン生合成遺伝子HIS
3を結合したFUS1−HIS3遺伝子を導入する。こ
の遺伝子組換え操作は、例えば、Molecular and Cellul
ar Biology, 15巻, 6188-6195頁, 1995年に記載の方法
において、ソマトスタチン受容体タイプ2(SSTR2)遺
伝子を、本発明の蛋白質に置き換えて実施することがで
きる。このように構築された形質変換酵母は、本発明の
ペプチドに高感度で反応し、その結果、MAPキナーゼ
の活性化が起き、ヒスチジン生合成酵素が合成されるよ
うになり、ヒスチジン欠乏培地で生育可能になる。従っ
て、上記の本発明の蛋白質発現酵母(Ste2遺伝子お
よびGpa1遺伝子が除去され、本発明の蛋白質遺伝子
およびGpa1−Gai2融合蛋白質コード遺伝子が導
入され、Far遺伝子およびSst遺伝子が除去され、
FUS1−HIS3遺伝子が導入されたMATα酵母)
を、ヒスチジン欠乏培地で培養し、本発明のペプチドま
たは本発明のペプチドおよび試験化合物を接触させ、該
酵母の生育を測定し、比較することにより、本発明のペ
プチドと本発明の蛋白質との結合性を変化させる化合物
をスクリーニングすることができる。本方法において、
該酵母の生育を抑制する試験化合物を、拮抗阻害能力の
ある候補物質として選択することができる。一方、試験
化合物のみを上記の本発明の蛋白質発現酵母に接触さ
せ、本発明のペプチドと同様な酵母の生育を測定するこ
とによりアゴニストのスクリーニングを行なうこともで
きる。
【0115】スクリーニング法の一具体例を以下に述べ
る。上記の本発明の蛋白質発現酵母を完全合成培地の液
体培地で終夜培養し、その後、ヒスチジンを除去した溶
解寒天培地に、2x10cell/mlの濃度になる
ように加える。ついで、9x9cmの角形シャーレに播
く。寒天が固化した後、本発明のペプチドまたは本発明
のペプチドおよび試験化合物をしみこませた滅菌濾紙を
寒天表面におき、30℃で3日間培養する。試験化合物
の影響は、濾紙の周囲の酵母の生育を、本発明のペプチ
ドのみをしみこませた滅菌濾紙を用いた場合と比較す
る。また、あらかじめ、ヒスチジンを除去した寒天培地
に本発明のペプチドを添加しておき、滅菌濾紙に試験化
合物のみをしみこませて酵母を培養し、シャーレ全面で
の酵母の生育が濾紙の周囲で影響を受けることを観察し
てもよい。酵母の生育を抑制する化合物を拮抗阻害能力
のある候補物質として選択することができる。
【0116】〔12〕本発明の蛋白質遺伝子RNAをア
フリカツメガエル卵母細胞に注入し、本発明のペプチド
によって刺激すると細胞カルシウム濃度が上昇して、ca
lcium-activated chloride currentが生じる。これは、
膜電位の変化としてとらえることができる(Kイオン濃
度勾配に変化がある場合も同様)。本発明のペプチドに
よって生じる本発明の蛋白質導入アフリカツメガエル卵
母細胞における上記反応を利用して、本発明のペプチド
の本発明の蛋白質発現細胞に対する刺激活性を測定する
ことにより、本発明のペプチドと本発明の蛋白質との結
合性を変化させる化合物をスクリーニングすることがで
きる。具体的には、本発明のペプチドを、本発明の蛋白
質遺伝子RNA導入アフリカツメガエル卵母細胞に接触
させた場合と、本発明のペプチドおよび試験化合物を、
本発明の蛋白質遺伝子RNA導入アフリカツメガエル卵
母細胞に接触させた場合における、細胞膜電位の変化を
測定し、比較することにより、本発明のペプチドと本発
明の蛋白質との結合性を変化させる化合物をスクリーニ
ングする。本方法において、細胞膜電位変化を抑制する
試験化合物を、拮抗阻害能力のある候補物質として選択
することができる。一方、試験化合物のみを本発明の蛋
白質遺伝子RNA導入アフリカツメガエル卵母細胞に接
触させ、本発明のペプチドと同様な細胞膜電位変化を測
定することによりアゴニストのスクリーニングを行なう
こともできる。
【0117】スクリーニング法の一具体例を以下に述べ
る。氷冷して動けなくなった雌のアフリカツメガエルか
ら取り出した、卵母細胞塊を、MBS液(88mM NaCl, 1
mM KCl, 0.41mM CaCl2, 0.33mM Ca(NO3)2, 0.82mMMgS
O4, 2.4mM NaHCO3, 10mM HEPES; pH7.4)に溶かしたコ
ラゲナーゼ(0.5mg/ml)で卵塊がほぐれるまで
19℃、1〜6時間、150rpmで処理する。外液を
MBS液に置換することで3度洗浄し、マイクロマニピ
ュレーターで本発明の蛋白質遺伝子poly A付加c
RNA(50ng/50nl)を卵母細胞にマイクロイ
ンジェクションする。本発明の蛋白質遺伝子mRNA
は、組織や細胞から調製してもよく、プラスミドからin
vitroで転写してもよい。本発明の蛋白質遺伝子mRN
AをMBS液中で20℃で3日培養し、これをRinger液
を流しているvoltage clamp装置のくぼみに置き、電位
固定用ガラス微小電極および電位測定用ガラス微小電極
を細胞内に刺入し、(−)極は細胞外に置く。電位が安
定したら、本発明のペプチドまたは本発明のペプチドお
よび試験化合物を含むRinger液を流して電位変化を記録
する。試験化合物の影響は、本発明の蛋白質遺伝子RN
A導入アフリカツメガエル卵母細胞の細胞膜電位変化
を、本発明のペプチドのみ含むRinger液を流した場合と
比較することによって測定することができる。細胞膜電
位変化を抑制する化合物を拮抗阻害能力のある候補物質
として選択することができる。上記の系において、電位
の変化量を増大させると、測定しやすくなるため、各種
のG蛋白質遺伝子のpoly A付加RNAを導入して
もよい。また、カルシウム存在下で発光を生じるような
蛋白質(例、aequorinなど)の遺伝子のpoly A付
加RNAを共インジェクションすることにより、膜電位
変化ではなく発光量を測定することもできる。
【0118】さらに、哺乳動物由来の内皮細胞を使用し
たスクリーニング方法について、以下に述べる。哺乳動
物由来の血管内皮細胞、好ましくは大動脈血管内皮細
胞、より好ましくは毛細血管内皮細胞、さらに好ましく
はの内分泌組織(例、副腎、卵巣、精巣など)由来の毛
細血管内皮細胞を用いて以下の方法などにより血管新生
阻害作用を有する化合物をスクリーニングすることがで
きる。 1)試験化合物の存在下および非存在下、培養用プレー
トに培養した内皮細胞または内皮細胞由来の膜画分に、
本発明のペプチドまたはMIT1類の放射性ヨード標識
体を接触させ、放射性ヨード標識体の内皮細胞または膜
画分への結合を測定し、比較することにより、放射性ヨ
ード標識体の内皮細胞または膜画分への結合を阻害する
化合物をスクリーニングする。 2)試験化合物の存在下および非存在下、本発明のペプ
チドまたはMIT類で内皮細胞刺激し、細胞内カルシウ
ムイオン濃度の上昇反応を測定し、比較することによ
り、本発明のペプチドまたはMIT1類に依存した細胞
内カルシウムイオン濃度上昇を抑制する化合物をスクリ
ーニングする。 3)試験化合物の存在下および非存在下、本発明のペプ
チドまたはMIT類で内皮細胞を刺激し、MAPキナー
ゼ量、チミジン取り込み反応量または細胞増殖速度を測
定し、比較することにより、本発明のペプチドあるいは
MITに依存したMAPキナーゼ量、チミジン取り込み
反応量または細胞増殖速度上昇を抑制する化合物ををス
クリーニングする。 血管新生阻害剤をスクリーニングするには、直接上記
3)の方法を実施してもよく、上記1)、2)、3)の
順に従い、または上記2)、3)の順に従い実施しても
よい。上記1)、2)、3)の順、または上記2)、3)
の順で実施すると、効率的にスクリーニングを行うこと
ができる。
【0119】本発明のスクリーニング用キットは、本発
明の蛋白質、本発明の蛋白質を含有する細胞、本発明の
蛋白質を含有する細胞の膜画分、または哺乳動物(例、
ヒト、サル、ウシ、ブタ、ラット、マウスなど)由来の
内皮細胞および本発明のペプチドを含有するものであ
る。本発明のスクリーニング用キットの例としては、次
のものがあげられる。 1.スクリーニング用試薬 (i)測定用緩衝液および洗浄用緩衝液 Hanks' Balanced Salt Solution(ギブコ社製)に、0.
05%のウシ血清アルブミン(シグマ社製)を加えたも
の。孔径0.45μmのフィルターで濾過滅菌し、4℃
で保存するか、あるいは用時調製しても良い。 (ii)本発明の蛋白質の標品 本発明の蛋白質を発現させたCHO細胞、または哺乳動
物(例、ヒト、サル、ウシ、ブタ、ラット、マウスな
ど)由来の内皮細胞を、12穴プレートに5×10
/穴で継代し、37℃、5%CO、95%airで2
日間培養したもの。 (iii)標識リガンド 〔H〕、〔125I〕、〔14C〕、〔35S〕など
で標識した本発明のペプチド。適当な溶媒または緩衝液
に溶解したものを4℃あるいは−20℃にて保存し、用
時に測定用緩衝液にて1μMに希釈する。 (iv)リガンド標準液 本発明のペプチドを0.1%ウシ血清アルブミン(シグ
マ社製)を含むPBSで1mMとなるように溶解し、−
20℃で保存する。 2.測定法 (i)12穴組織培養用プレートにて培養した本発明の
蛋白質を発現させた細胞または哺乳動物(例、ヒト、サ
ル、ウシ、ブタ、ラット、マウスなど)由来の内皮細胞
を、測定用緩衝液1mlで2回洗浄した後、490μl
の測定用緩衝液を各穴に加える。 (ii)10−3〜10−10Mの試験化合物溶液を5μ
l加えた後、標識した本発明のペプチドを5μl加え、
室温にて1時間反応させる。非特異的結合量を知るため
には試験化合物のかわりに10−3Mの本発明のペプチ
ドを5μl加えておく。 (iii)反応液を除去し、1mlの洗浄用緩衝液で3回
洗浄する。細胞に結合した標識した本発明のペプチドを
0.2N NaOH−1%SDSで溶解し、4mlの液
体シンチレーターA(和光純薬製)と混合する。 (iv)液体シンチレーションカウンター(ベックマン社
製)を用いて放射活性を測定し、Percent Maximum Bind
ing(PMB)を次の式で求める。 PMB=[(B−NSB)/(B−NSB)]×10
0 PMB:Percent Maximum Binding B :検体を加えた時の値 NSB:Non-specific Binding(非特異的結合量) B :最大結合量
【0120】本発明のスクリーニング方法またはスクリ
ーニング用キットを用いて得られる化合物またはその塩
は、本発明のペプチドと本発明の蛋白質との結合を変化
させる(結合を阻害または促進する)化合物であり、具
体的には本発明の蛋白質を介して細胞刺激活性を有する
化合物またはその塩(いわゆる本発明の蛋白質のアゴニ
スト)、または該刺激活性を有しない化合物(いわゆる
本発明の蛋白質のアンタゴニスト)などである。該化合
物としては、ペプチド、蛋白質、非ペプチド性化合物、
合成化合物、発酵生産物などがあげられ、これら化合物
は新規な化合物であってもよいし、公知の化合物であっ
てもよい。上記の化合物が、本発明の蛋白質のアゴニス
トであるか、アンタゴニストであるかの具体的な評価方
法は、例えば以下の(A)または(B)に従えばよい。 (A)前記のスクリーニング方法で示されるバインディ
ング・アッセイを行い、本発明のペプチドと本発明の蛋
白質との結合性を変化させる(特に、結合を阻害する)
化合物を得た後、該化合物が上記した本発明の蛋白質を
介する細胞刺激活性を有しているか否かを測定する。細
胞刺激活性を有する化合物またはその塩は本発明の蛋白
質のアゴニストであり、該活性を有しない化合物または
その塩は本発明の蛋白質のアンタゴニストである。 (B)(a)試験化合物を本発明の蛋白質を含有する細胞
に接触させ、上記本発明の蛋白質を介した細胞刺激活性
を測定する。細胞刺激活性を有する化合物またはその塩
は本発明の蛋白質のアゴニストである。 (b) 本発明の蛋白質を活性化する化合物を本発明の蛋白
質を含有する細胞に接触させた場合と、本発明の蛋白質
を活性化する化合物および試験化合物を本発明の蛋白質
を含有する細胞に接触させた場合における、本発明の蛋
白質を介した細胞刺激活性を測定し、比較する。本発明
の蛋白質を活性化する化合物による細胞刺激活性を減少
させ得る化合物またはその塩は本発明の蛋白質のアンタ
ゴニストである。 該本発明の蛋白質のアゴニストは、本発明の蛋白質に対
する本発明のペプチドが有する生理活性と同様の作用を
有しているので、本発明のペプチドと同様に安全で低毒
性な医薬として有用である。本発明の蛋白質アンタゴニ
ストは、 本発明の蛋白質に対する本発明のペプチドが
有する生理活性を抑制することができるので、該受容体
活性を抑制する安全で低毒性な医薬として有用である。
本発明の蛋白質アンタゴニストとして、例えば、本発明
のペプチドまたはMIT1類と本発明の蛋白質との結合
性を変化させる化合物、好ましくは、(i)本発明のペ
プチドの活性を阻害する化合物またはその塩、(ii)本
発明の蛋白質の活性を阻害する化合物またはその塩、
(iii)本発明のペプチドまたはMIT1類と本発明の
蛋白質との結合を阻害する化合物またはその塩、(iv)
本発明のペプチドまたはMIT1類の、本発明の蛋白質
の活性化作用を阻害する化合物またはその塩などが挙げ
られる。
【0121】本発明のペプチドは血管内皮細胞の増殖な
どを制御する活性などを有するため、例えば、本発明の
蛋白質のアゴニストは、例えば、血管造成剤などの医薬
として用いることができる。また、本発明の蛋白質のア
ンタゴニストは、血管新生阻害剤として、例えば血管新
生を伴う疾患〔例、癌(例、膵臓癌、肺癌、腎臓癌、肝
臓癌、非小細胞肺癌、卵巣癌、前立腺癌、胃癌、膀胱
癌、乳癌、子宮頸部癌、結腸癌、直腸癌、カポジ肉腫な
ど)、卵巣疾患(例、多嚢胞性卵巣症候群(卵巣多嚢胞
症)、卵巣過剰刺激症など)、炎症性疾患(例、関節リ
ューマチなど)、糖尿病性網膜症など〕などの予防・治
療剤などの医薬として用いることができる。上記の化合
物の塩としては、例えば、薬学的に許容可能な塩などが
用いられる。例えば、無機塩基との塩、有機塩基との
塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性ア
ミノ酸との塩などがあげられる。無機塩基との塩の好適
な例としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩などの
アルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などの
アルカリ土類金属塩、ならびにアルミニウム塩、アンモ
ニウム塩などがあげられる。有機塩基との塩の好適な例
としては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミ
ン、ピリジン、ピコリン、2,6−ルチジン、エタノール
アミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、
シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,
N’−ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩などがあ
げられる。無機酸との塩の好適な例としては、例えば塩
酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸などとの塩があげられ
る。有機酸との塩の好適な例としては、例えばギ酸、酢
酸、プロピオン酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレ
イン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホ
ン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸などとの塩があげ
られる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例
えばアルギニン、リジン、オルチニンなどとの塩があげ
られ、酸性アミノ酸との好適な例としては、例えばアス
パラギン酸、グルタミン酸などとの塩があげられる。
【0122】本発明のスクリーニング方法またはスクリ
ーニング用キットを用いて得られる化合物またはその塩
を上述の医薬として使用する場合、常套手段に従って実
施することができる。例えば、必要に応じて糖衣や腸溶
性被膜を施した錠剤、カプセル剤、エリキシル剤、マイ
クロカプセル剤などとして経口的に、あるいは水もしく
はそれ以外の薬学的に許容し得る液との無菌性溶液、ま
たは懸濁液剤などの注射剤の形で非経口的に使用でき
る。例えば、該化合物またはその塩を生理学的に認めら
れる担体、香味剤、賦形剤、ベヒクル、防腐剤、安定
剤、結合剤などとともに一般に認められた単位用量形態
で混和することによって製造することができる。これら
製剤における有効成分量は指示された範囲の適当な用量
が得られるようにするものである。錠剤、カプセル剤な
どに混和することができる添加剤としては、例えばゼラ
チン、コーンスターチ、トラガントガム、アラビアゴム
のような結合剤、結晶性セルロースのような賦形剤、コ
ーンスターチ、ゼラチン、アルギン酸などのような膨化
剤、ステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤、ショ
糖、乳糖またはサッカリンのような甘味剤、ペパーミン
ト、アカモノ油またはチェリーのような香味剤などが用
いられる。調剤単位形態がカプセルである場合には、前
記タイプの材料にさらに油脂のような液状担体を含有す
ることができる。注射のための無菌組成物は注射用水の
ようなベヒクル中の活性物質、胡麻油、椰子油などのよ
うな天然産出植物油などを溶解または懸濁させるなどの
通常の製剤実施にしたがって処方することができる。注
射用の水性液としては、例えば、生理食塩水、ブドウ糖
やその他の補助薬を含む等張液(例えば、D−ソルビト
ール、D−マンニトール、塩化ナトリウムなど)などが
あげられ、適当な溶解補助剤、たとえばアルコール(た
とえばエタノール)、ポリアルコール(たとえばプロピ
レングリコール、ポリエチレングリコール)、非イオン
性界面活性剤(たとえばポリソルベート80TM、HC
O−50)などと併用してもよい。油性液としてはゴマ
油、大豆油などがあげられ、溶解補助剤として安息香酸
ベンジル、ベンジルアルコールなどと併用してもよい。
また、緩衝剤(例えば、リン酸塩緩衝液、酢酸ナトリウ
ム緩衝液)、無痛化剤(例えば、塩化ベンザルコニウ
ム、塩酸プロカインなど)、安定剤(例えば、ヒト血清
アルブミン、ポリエチレングリコールなど)、保存剤
(例えば、ベンジルアルコール、フェノールなど)、酸
化防止剤などと配合してもよい。調製された注射液は通
常、適当なアンプルに充填される。
【0123】このようにして得られる製剤は安全で低毒
性であるので、例えば哺乳動物(例えば、ヒト、マウ
ス、ラット、モルモット、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウ
シ、ネコ、イヌ、サル、チンパンジーなど)に対して投
与することができる。本発明のスクリーニング方法また
はスクリーニング用キットを用いて得られる化合物また
はその塩の投与量は、症状などにより差異はあるが、経
口投与の場合、一般的に成人(体重60kgとして)に
おいては、一日につき約0.1〜1000mg、好ましくは約1.0
〜300mg、より好ましくは約3.0〜50mgである。非経口的
に投与する場合は、その1回投与量は投与対象、対象臓
器、症状、投与方法などによっても異なるが、たとえば
注射剤の形では成人の癌患者(体重60kgとして)への投
与においては、一日につき約0.01〜30mg、好ましくは約
0.1〜20mg、より好ましくは約0.1〜10mgを静脈注射によ
り投与する。他の動物の場合も、60kg当たりに換算した
量を投与することができる。本発明のスクリーニング方
法またはスクリーニング用キットを用いて得られる化合
物またはその塩は、他の薬剤、例えば化学療法剤〔例、
イホスファミド(Ifosfamide)、UTF、アドリアマイ
シン(Adriamycin)、ペプロマイシン(Peplomycin)、
シスプラチン(Cisplatin)、シクロフォスファミド(C
yclophosphamide)、5−FU、UFT、メトレキセー
ト(Methotrexate)、マイトマイシンC(Mitomycin
C)、マイトキサントロン(Mitoxantrone)など〕など
と併用してもよい。
【0124】(6)本発明のペプチドをコードするポリ
ヌクレオチド、または本発明の蛋白質をコードするポリ
ヌクレオチドを用いる血管新生阻害剤のスクリーニング
方法 具体的には、例えば、(a)本発明のペプチドまたは本
発明の蛋白質を産生する能力を有する細胞を培養した場
合と(iv)本発明のペプチドまたは本発明の蛋白質を産
生する能力を有する細胞と試験化合物の混合物を培養し
た場合との比較を行い、血管新生阻害剤をスクリーニン
グする。上記スクリーニング方法においては、例えば、
(a)と(b)の場合における、本発明のペプチドまたは
本発明の蛋白質の遺伝子の発現量(具体的には、蛋白質
量または該蛋白質をコードするmRNA量)を測定し
て、比較する。試験化合物としては、例えば、ペプチ
ド、蛋白質、非ペプチド性化合物、合成化合物、発酵生
産物、細胞抽出液、植物抽出液、動物組織抽出液などが
挙げられ、これら化合物は新規な化合物であってもよい
し、公知の化合物であってもよい。本スクリーニング方
法を実施するには、本発明のペプチドまたは本発明の蛋
白質を産生する能力を有する細胞をスクリーニングに適
したバッファーに浮遊して調製する。バッファーには、
pH約4〜10(望ましくは、pH約6〜8)のリン酸バッファ
ー、ほう酸バッファーなどが用いられる。本発明のペプ
チドまたは本発明の蛋白質を産生する能力を有する細胞
としては、例えば、前述した本発明のペプチドまたは本
発明の蛋白質をコードするDNAを含有するベクターで
形質転換された宿主(形質転換体)が用いられる。宿主
としては、例えば、CHO細胞などの動物細胞が好まし
く用いられる。該スクリーニングには、例えば、前述の
方法で培養することによって、本発明のペプチドまたは
本発明の蛋白質を発現させた形質転換体が好ましく用い
られる。本発明のペプチドまたは本発明の蛋白質の蛋白
量の測定は、公知の方法、例えば、本発明のペプチドま
たは本発明の蛋白質を認識する抗体を用いて、細胞抽出
液中などに存在する前記蛋白質を、ウェスタン解析、EL
ISA法などの方法またはそれに準じる方法に従い測定す
ることができる。本発明のペプチドまたは本発明の蛋白
質の遺伝子発現量は、自体公知の方法、例えば、ノーザ
ンブロッティングやReverse transcription-polymerase
chain reaction(RT−PCR)、リアルタイムPC
R解析システム(ABI社製、TaqManpolymerase chain re
action)などの方法あるいはそれに準じる方法にしたが
って測定することができる。例えば、上記(b)の場合
における蛋白質の遺伝子発現量を、上記(a)の場合に
比べて、約20%以上、好ましくは30%以上、より好
ましくは約50%以上阻害する試験化合物を、血管新生
阻害剤として選択することができる。
【0125】(7)本発明のペプチド、MIT1類また
は本発明の蛋白質に対する抗体を用いる血管新生阻害剤
のスクリーニング方法 具体的には、例えば、(a)本発明のペプチド、MIT
1類または本発明の蛋白質を産生する能力を有する細胞
を培養した場合と(b)本発明のペプチド、MIT1類
または本発明の蛋白質を産生する能力を有する細胞と試
験化合物の混合物を培養した場合との比較を、本発明の
ペプチド、MIT1類または本発明の蛋白質に対する抗
体を用いて行い、血管新生阻害剤をスクリーニングす
る。上記スクリーニング方法においては、例えば、
(a)と(b)の場合における、本発明のペプチド、MI
T1類または本発明の蛋白質の発現量(具体的には、蛋
白質量)を上記抗体を用いて測定して、比較する。試験
化合物としては、例えば、ペプチド、蛋白質、非ペプチ
ド性化合物、合成化合物、発酵生産物、細胞抽出液、植
物抽出液、動物組織抽出液などが挙げられ、これら化合
物は新規な化合物であってもよいし、公知の化合物であ
ってもよい。本スクリーニング方法を実施するには、本
発明のペプチド、MIT1類または本発明の蛋白質を産
生する能力を有する細胞をスクリーニングに適したバッ
ファーに浮遊して調製する。バッファーには、pH約4〜1
0(望ましくは、pH約6〜8)のリン酸バッファー、ほう
酸バッファーなどが用いられる。本発明のペプチド、M
IT1類または本発明の蛋白質を産生する能力を有する
細胞としては、例えば、前述した本発明のペプチド、M
IT1類または本発明の蛋白質をコードするDNAを含
有するベクターで形質転換された宿主(形質転換体)が
用いられる。宿主としては、例えば、CHO細胞などの
動物細胞が好ましく用いられる。該スクリーニングに
は、例えば、前述の方法で培養することによって、本発
明のペプチド、MIT1類または本発明の蛋白質を発現
させた形質転換体が好ましく用いられる。例えば、上記
(b)の場合における蛋白質の発現量を、上記(a)の場
合に比べて、約20%以上、好ましくは30%以上、よ
り好ましくは約50%以上阻害する試験化合物を、血管
新生阻害剤として選択することができる。
【0126】(8)内皮細胞増殖阻害作用を有する化合
物またはその塩を含有してなる血管新生阻害剤。 内皮細胞増殖阻害作用を有する化合物またはその塩とし
ては、内皮細胞増殖阻害作用を有する化合物またはその
塩であれば、いずれのものでもよい。該化合物またはそ
の塩は、血管新生阻害剤として用いられ、例えば、血管
新生を伴う疾患〔例、癌(例、膵臓癌、肺癌、腎臓癌、
肝臓癌、非小細胞肺癌、卵巣癌、前立腺癌、胃癌、膀胱
癌、乳癌、子宮頸部癌、結腸癌、直腸癌、カポジ肉腫な
ど)、卵巣疾患(例、多嚢胞性卵巣症候群(卵巣多嚢胞
症)、卵巣過剰刺激症など)、炎症性疾患(例、関節リ
ューマチなど)、糖尿病性網膜症など〕等の予防・治療
剤などの医薬として安全に用いられる。このような医薬
として使用する場合、前述の本発明のスクリーニング方
法またはスクリーニング用キットを用いることにより得
られる化合物を医薬として実施する場合と同様にして実
施することができる。
【0127】(9)本発明の蛋白質または本発明のペプ
チドの定量 本発明の抗体は、本発明の蛋白質を特異的に認識するこ
とができるので、被検液中の本発明の蛋白質または本発
明のペプチド(以下、(9)項では本発明の蛋白質と略
記する)の定量、特にサンドイッチ免疫測定法による定
量等に使用することができる。すなわち、本発明は、
(i)本発明の抗体と、被検液および標識化された本発
明の蛋白質とを競合的に反応させ、該抗体に結合した標
識化された本発明の蛋白質の割合を測定することを特徴
とする被検液中の本発明の蛋白質の定量法、および(i
i)被検液と担体上に不溶化した本発明の抗体および標
識化された本発明の別の抗体とを同時あるいは連続的に
反応させたのち、不溶化担体上の標識剤の活性を測定す
ることを特徴とする被検液中の本発明の蛋白質の定量法
を提供する。
【0128】また、本発明の蛋白質に対するモノクロー
ナル抗体(以下、本発明のモノクローナル抗体と称する
場合がある)を用いて本発明の蛋白質の定量を行なえる
ほか、組織染色等による検出を行なうこともできる。こ
れらの目的には、抗体分子そのものを用いてもよく、ま
た、抗体分子のF(ab')2 、Fab'またはFab画分を用いて
もよい。本発明の抗体を用いる本発明の蛋白質の定量法
は、特に制限されるべきものではなく、被測定液中の抗
原量(例えば、本発明のペプチド量)に対応した抗体、
抗原もしくは抗体−抗原複合体の量を化学的または物理
的手段により検出し、これを既知量の抗原を含む標準液
を用いて作製した標準曲線より算出する測定法であれ
ば、いずれの測定法を用いてもよい。例えば、ネフロメ
トリー、競合法、イムノメトリック法およびサンドイッ
チ法が好適に用いられるが、感度、特異性の点で、後述
するサンドイッチ法を用いるのが特に好ましい。標識物
質を用いる測定法に用いられる標識剤としては、例え
ば、放射性同位元素、酵素、蛍光物質、発光物質、ラン
タニド元素等が用いられる。放射性同位元素としては、
例えば、〔125I〕、〔131I〕、〔3H〕、〔14C〕、
32P〕、〔33P〕、〔35S〕等が用いられる。上記酵素
としては、安定で比活性の大きなものが好ましく、例え
ば、β−ガラクトシダーゼ、β−グルコシダーゼ、アル
カリフォスファターゼ、パーオキシダーゼ、リンゴ酸脱
水素酵素等が用いられる。蛍光物質としては、例えば、
シアニン蛍光色素(例、Cy2、Cy3、Cy5、Cy5.5、Cy7
(アマシャムバイオサイエンス社製)など)、フルオレ
スカミン、フルオレッセンイソチオシアネート等が用い
られる。発光物質としては、例えば、ルミノール、ルミ
ノール誘導体、ルシフェリン、ルシゲニン等が用いられ
る。さらに、抗体あるいは抗原と標識剤との結合にビオ
チン−アビジン系を用いることもできる。
【0129】抗原あるいは抗体の不溶化にあたっては、
物理吸着を用いてもよく、また通常ペプチドあるいは酵
素等を不溶化、固定化するのに用いられる化学結合を用
いる方法でもよい。担体としては、アガロース、デキス
トラン、セルロース等の不溶性多糖類、ポリスチレン、
ポリアクリルアミド、シリコン等の合成樹脂、あるいは
ガラス等が挙げられる。サンドイッチ法においては不溶
化した本発明のモノクローナル抗体に被検液を反応させ
(1次反応)、さらに標識化した別の本発明のモノクロ
ーナル抗体を反応させ(2次反応)たのち、不溶化担体
上の標識剤の活性を測定することにより被検液中の本発
明のペプチド量を定量することができる。1次反応と2
次反応は逆の順序に行っても、また、同時に行なっても
よいし時間をずらして行なってもよい。標識化剤および
不溶化の方法は前記のそれらに準じることができる。ま
た、サンドイッチ法による免疫測定法において、固相用
抗体あるいは標識用抗体に用いられる抗体は必ずしも1
種類である必要はなく、測定感度を向上させる等の目的
で2種類以上の抗体の混合物を用いてもよい。本発明の
サンドイッチ法による本発明のペプチドの測定法におい
ては、1次反応と2次反応に用いられる本発明のモノク
ローナル抗体は、本発明のペプチドの結合する部位が相
異なる抗体が好ましく用いられる。すなわち、1次反応
および2次反応に用いられる抗体は、例えば、2次反応
で用いられる抗体が、本発明のペプチドのC端部を認識
する場合、1次反応で用いられる抗体は、好ましくはC
端部以外、例えばN端部を認識する抗体が用いられる。
【0130】本発明のモノクローナル抗体をサンドイッ
チ法以外の測定システム、例えば、競合法、イムノメト
リック法あるいはネフロメトリー等に用いることができ
る。競合法では、被検液中の抗原と標識抗原とを抗体に
対して競合的に反応させたのち、未反応の標識抗原
(F)と、抗体と結合した標識抗原(B)とを分離し
(B/F分離)、B,Fいずれかの標識量を測定し、被
検液中の抗原量を定量する。本反応法には、抗体として
可溶性抗体を用い、B/F分離をポリエチレングリコー
ル、前記抗体に対する第2抗体等を用いる液相法、およ
び、第1抗体として固相化抗体を用いるか、あるいは、
第1抗体は可溶性のものを用い第2抗体として固相化抗
体を用いる固相化法とが用いられる。イムノメトリック
法では、被検液中の抗原と固相化抗原とを一定量の標識
化抗体に対して競合反応させた後固相と液相を分離する
か、あるいは、被検液中の抗原と過剰量の標識化抗体と
を反応させ、次に固相化抗原を加え未反応の標識化抗体
を固相に結合させたのち、固相と液相を分離する。次
に、いずれかの相の標識量を測定し被検液中の抗原量を
定量する。また、ネフロメトリーでは、ゲル内あるいは
溶液中で抗原抗体反応の結果生じた不溶性の沈降物の量
を測定する。被検液中の抗原量が僅かであり、少量の沈
降物しか得られない場合にもレーザーの散乱を利用する
レーザーネフロメトリー等が好適に用いられる。
【0131】これら個々の免疫学的測定法を本発明の定
量方法に適用するにあたっては、特別の条件、操作等の
設定は必要とされない。それぞれの方法における通常の
条件、操作法に当業者の通常の技術的配慮を加えて本発
明の蛋白質の測定系を構築すればよい。これらの一般的
な技術手段の詳細については、総説、成書等を参照する
ことができる。例えば、入江 寛編「ラジオイムノアッ
セイ」(講談社、昭和49年発行)、入江 寛編「続ラジ
オイムノアッセイ」(講談社、昭和54年発行)、石川栄
治ら編「酵素免疫測定法」(医学書院、昭和53年発
行)、石川栄治ら編「酵素免疫測定法」(第2版)(医
学書院、昭和57年発行)、石川栄治ら編「酵素免疫測定
法」(第3版)(医学書院、昭和62年発行)、「Methods
in ENZYMOLOGY」 Vol. 70(Immunochemical Techniques
(Part A))、同書 Vol. 73(Immunochemical Techniques
(Part B))、 同書 Vol. 74(Immunochemical Techniques
(Part C))、 同書 Vol.84(Immunochemical Techniques
(Part D:Selected Immunoassays))、 同書 Vol.92(Immu
nochemical Techniques(Part E:Monoclonal Antibodies
and General Immunoassay Methods))、 同書 Vol. 121
(Immunochemical Techniques(Part I:Hybridoma Techno
logy and Monoclonal Antibodies))(以上、アカデミッ
クプレス社発行)等を参照することができる。以上のよ
うにして、本発明の抗体を用いることによって、本発明
の蛋白質を感度良く定量することができる。さらには、
本発明の抗体を用いて本発明の蛋白質の濃度を定量する
ことによって、本蛋白質は卵巣や精巣などの毛細血管内
皮細胞に発現量が高いため、本発明の蛋白質の濃度の増
多が検出された場合、これらの臓器での毛細血管内皮細
胞の増殖を伴う疾患、例えば、癌(例、膵臓癌、肺癌、
腎臓癌、肝臓癌、非小細胞肺癌、卵巣癌、前立腺癌、胃
癌、膀胱癌、乳癌、子宮頸部癌、結腸癌、直腸癌、カポ
ジ肉腫など)、卵巣疾患(例、多嚢胞性卵巣症候群(卵
巣多嚢胞症)、卵巣過剰刺激症など)、炎症性疾患
(例、関節リューマチなど)、糖尿病性網膜症などに罹
患している、または将来罹患する可能性が高いと診断す
ることができる。また、本発明の抗体は、体液や組織等
の被検体中に存在する本発明の蛋白質を検出するために
使用することができる。また、本発明の蛋白質を精製す
るために使用する抗体カラムの作製、精製時の各分画中
の本発明の蛋白質の検出、被検細胞内における本発明の
蛋白質の挙動の分析等のために使用することができる。
【0132】(10)遺伝子診断薬 本発明のDNAは、例えば、プローブとして使用するこ
とにより、ヒトまたは温血動物(例えば、ラット、マウ
ス、モルモット、ウサギ、トリ、ヒツジ、ブタ、ウシ、
ウマ、ネコ、イヌ、サル等)における本発明の蛋白質ま
たは本発明のペプチド(以下、(10)項では本発明の
蛋白質と略記する)をコードするDNAまたはmRNA
の異常(遺伝子異常)を検出することができるので、例
えば、該DNAまたはmRNAの損傷、突然変異あるい
は発現低下や、該DNAまたはmRNAの増加あるいは
発現過多等の遺伝子診断薬として有用である。本発明の
DNAを用いる上記の遺伝子診断は、例えば、自体公知
のノーザンハイブリダイゼーションやPCR−SSCP
法(Genomics,第5巻,874〜879頁,1989年)、Proceedi
ngs of the National Academy of Sciences of the Uni
ted States of America),第86巻,2766〜2770頁,1989
年)、DNAマイクロアレイ等により実施することがで
きる。本発明の蛋白質は卵巣や精巣などの毛細血管内皮
細胞に発現量が高いため、例えば、ノーザンハイブリダ
イゼーションやDNAマイクロアレイにより発現増大が
検出された場合やPCR−SSCP法やDNAマイクロ
アレイによりDNAの突然変異が検出された場合は、例
えば、毛細血管内皮細胞の増殖を伴う疾患、例えば、癌
(例、膵臓癌、肺癌、腎臓癌、肝臓癌、非小細胞肺癌、
卵巣癌、前立腺癌、胃癌、膀胱癌、乳癌、子宮頸部癌、
結腸癌、直腸癌、カポジ肉腫など)、卵巣疾患(例、多
嚢胞性卵巣症候群(卵巣多嚢胞症)、卵巣過剰刺激症な
ど)、炎症性疾患(例、関節リューマチなど)、糖尿病
性網膜症などに罹患している可能性が高いと診断するこ
とができる。
【0133】(11)アンチセンスDNAを含有する医
薬 本発明のDNAに相補的に結合し、該DNAの発現を抑
制することができるアンチセンスDNAは、生体内にお
ける本発明の蛋白質もしくは本発明のペプチド(以下、
(11)項では本発明の蛋白質と略記する)または本発
明のDNAの機能を抑制することができるので、例え
ば、本発明の蛋白質の発現過多に起因する疾患、例えば
癌(例、膵臓癌、肺癌、腎臓癌、肝臓癌、非小細胞肺
癌、卵巣癌、前立腺癌、胃癌、膀胱癌、乳癌、子宮頸部
癌、結腸癌、直腸癌、カポジ肉腫など)、卵巣疾患
(例、多嚢胞性卵巣症候群(卵巣多嚢胞症)、卵巣過剰
刺激症など)、炎症性疾患(例、関節リューマチな
ど)、糖尿病性網膜症などの予防・治療剤として使用す
ることができる。上記アンチセンスDNAを上記の予防
・治療剤として、前記した本発明のDNAを含有する各
種疾病の予防・治療剤と同様に使用することができる。
例えば、該アンチセンスDNAを単独あるいはレトロウ
イルスベクター、アデノウイルスベクター、アデノウイ
ルスアソシエーテッドウイルスベクター等の適当なベク
ターに挿入した後、常套手段に従って投与することがで
きる。該アンチセンスDNAは、そのままで、あるいは
摂取促進のために補助剤等の生理学的に認められる担体
とともに製剤化し、遺伝子銃やハイドロゲルカテーテル
のようなカテーテルによって投与できる。さらに、該ア
ンチセンスDNAは、組織や細胞における本発明のDN
Aの存在やその発現状況を調べるための診断用オリゴヌ
クレオチドプローブとして使用することもできる。
【0134】さらに、本発明は、(i)本発明の蛋白質
をコードするRNAの一部を含有する二重鎖RNA、
(ii)前記二重鎖RNAを含有してなる医薬、(iii)
本発明の蛋白質をコードするRNAの一部を含有するリ
ボザイム、(iv)前記リボザイムを含有してなる医薬も
提供する。上記アンチセンスヌクレオチドと同様に、二
重鎖RNA(RNAi;RNA interference法)、リボザイム
なども、本発明の蛋白質をコードするポリヌクレオチド
(例、DNA)の発現を抑制することができ、生体内に
おける本発明の蛋白質またはDNAの機能、およびそれ
に依存した本発明のペプチドの機能を抑制することがで
きるので、例えば、癌(例、膵臓癌、肺癌、腎臓癌、肝
臓癌、非小細胞肺癌、卵巣癌、前立腺癌、胃癌、膀胱
癌、乳癌、子宮頸部癌、結腸癌、直腸癌、カポジ肉腫な
ど)、卵巣疾患(例、多嚢胞性卵巣症候群(卵巣多嚢胞
症)、卵巣過剰刺激症など)、炎症性疾患(例、関節リ
ューマチなど)、糖尿病性網膜症などの予防・治療剤な
どとして使用することができる。二重鎖RNAは、公知
の方法(例、Nature, 411巻, 494頁, 2001年)に準じ
て、本発明のポリヌクレオチドの配列を基に設計して製
造することができる。リボザイムは、公知の方法(例、
TRENDS in Molecular Medicine, 7巻, 221頁, 2001年)
に準じて、本発明のポリヌクレオチドの配列を基に設計
して製造することができる。例えば、本発明の蛋白質を
コードするRNAの一部に公知のリボザイムを連結する
ことによって製造することができる。本発明の蛋白質を
コードするRNAの一部としては、公知のリボザイムに
よって切断され得る本発明のRNA上の切断部位に近接
した部分(RNA断片)が挙げられる。上記の二重鎖R
NAまたはリボザイムを上記予防・治療剤として使用す
る場合、アンチセンスポリヌクレオチドと同様にして製
剤化し、投与することができる。
【0135】(12)本発明の抗体を含有する医薬およ
び診断薬 本発明の蛋白質または本発明のペプチド(以下、(1
2)項では本発明の蛋白質と略記する)の活性を中和す
る作用を有する本発明の抗体は、例えば、本発明の蛋白
質の発現過多に起因する疾患、例えば、癌(例、膵臓
癌、肺癌、腎臓癌、肝臓癌、非小細胞肺癌、卵巣癌、前
立腺癌、胃癌、膀胱癌、乳癌、子宮頸部癌、結腸癌、直
腸癌、カポジ肉腫など)、卵巣疾患(例、多嚢胞性卵巣
症候群(卵巣多嚢胞症)、卵巣過剰刺激症など)、炎症
性疾患(例、関節リューマチなど)、糖尿病性網膜症な
どの予防・治療剤等の医薬として、あるいは本発明の蛋
白質を発現する内皮細胞の増殖を伴う疾患、例えば、多
嚢胞性卵巣症候群、卵巣過剰刺激症候群などの診断薬と
して使用することができる。本発明の抗体を含有する上
記疾患の予防・治療剤は、そのまま液剤として、または
適当な剤型の医薬組成物として、ヒトまたは哺乳動物
(例、ラット、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ネコ、イ
ヌ、サル等)に対して経口的または非経口的に投与する
ことができる。投与量は、投与対象、対象疾患、症状、
投与ルート等によっても異なるが、例えば、癌治療の目
的で本発明の抗体を1回量として、通常0.01〜20mg/kg
体重程度、好ましくは0.1〜10mg/kg体重程度、さらに好
ましくは0.1〜5mg/kg体重程度を、1日1〜5回程度、好ま
しくは1日1〜3回程度、静脈注射により投与するのが好
都合である。他の非経口投与および経口投与の場合もこ
れに準ずる量を投与することができる。症状が特に重い
場合には、その症状に応じて増量してもよい。本発明の
抗体は、それ自体または適当な医薬組成物として投与す
ることができる。上記投与に用いられる医薬組成物は、
上記またはその塩と薬理学的に許容され得る担体、希釈
剤もしくは賦形剤とを含むものである。かかる組成物
は、経口または非経口投与に適する剤形として提供され
る。すなわち、例えば、経口投与のための組成物として
は、固体または液体の剤形、具体的には錠剤(糖衣錠、
フィルムコーティング錠を含む)、丸剤、顆粒剤、散
剤、カプセル剤(ソフトカプセル剤を含む)、シロップ
剤、乳剤、懸濁剤等があげられる。かかる組成物は自体
公知の方法によって製造され、製剤分野において通常用
いられる担体、希釈剤もしくは賦形剤を含有するもので
ある。例えば、錠剤用の担体、賦形剤としては、乳糖、
でんぷん、蔗糖、ステアリン酸マグネシウム等が用いら
れる。
【0136】非経口投与のための組成物としては、例え
ば、注射剤、坐剤等が用いられ、注射剤は静脈注射剤、
皮下注射剤、皮内注射剤、筋肉注射剤、点滴注射剤等の
剤形を包含する。かかる注射剤は、自体公知の方法に従
って、例えば、上記抗体またはその塩を通常注射剤に用
いられる無菌の水性もしくは油性液に溶解、懸濁または
乳化することによって調製する。注射用の水性液として
は、例えば、生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助薬を
含む等張液等が用いられ、適当な溶解補助剤、例えば、
アルコール(例、エタノール)、ポリアルコール(例、
プロピレングリコール、ポリエチレングリコール)、非
イオン界面活性剤〔例、ポリソルベート80、HCO−
50(polyoxyethylene(50mol)adduct of hydrogenat
ed castor oil)〕等と併用してもよい。油性液として
は、例えば、ゴマ油、大豆油等が用いられ、溶解補助剤
として安息香酸ベンジル、ベンジルアルコール等を併用
してもよい。調製された注射液は、通常、適当なアンプ
ルに充填される。直腸投与に用いられる坐剤は、上記抗
体またはその塩を通常の坐薬用基剤に混合することによ
って調製される。上記の経口用または非経口用医薬組成
物は、活性成分の投与量に適合するような投薬単位の剤
形に調製されることが好都合である。かかる投薬単位の
剤形としては、錠剤、丸剤、カプセル剤、注射剤(アン
プル)、坐剤等が例示され、それぞれの投薬単位剤形当
たり通常5〜500mg程度、とりわけ注射剤では5〜100mg程
度、その他の剤形では10〜250mg程度の上記抗体が含有
されていることが好ましい。なお前記した各組成物は、
上記抗体との配合により好ましくない相互作用を生じな
い限り他の活性成分を含有してもよい。例えば、前記し
た各血管新生阻害剤は、例えば化学療法剤(例、イホス
ファミド(Ifosfamide)、アドリアマイシン(Adriamyc
in)、ペプロマイシン(Peplomycin)、シスプラチン
(Cisplatin)、シクロフォスファミド(Cyclophospham
ide)、5−FU、UFT、メトレキセート(Methotrex
ate)、マイトマイシンC(Mitomycin C)、マイトキサ
ントロン(Mitoxantrone)など)などと併用してもよ
い。
【0137】(13)本発明のDNAを有する非ヒト動
物の作製 本発明のDNAを用いて、本発明の蛋白質または本発明
のペプチドを発現するトランスジェニック非ヒト動物を
作製することができる。非ヒト動物としては、哺乳動物
(例えば、ラット、マウス、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウ
シ、ネコ、イヌ、サルなど)など(以下、動物と略記す
る)が挙げられるが、特に、マウス、ウサギなどが好適
である。本発明のDNAを対象動物に転移させるにあた
っては、該DNAを動物細胞で発現させうるプロモータ
ーの下流に結合した遺伝子コンストラクトとして用いる
のが一般に有利である。例えば、ウサギ由来の本発明の
DNAを転移させる場合、これと相同性が高い動物由来
の本発明のDNAを動物細胞で発現させうる各種プロモ
ーターの下流に結合した遺伝子コンストラクトを、例え
ば、ウサギ受精卵へマイクロインジェクションすること
によって本発明の蛋白質または本発明のペプチドを高産
生するDNA転移動物を作出できる。このプロモーター
としては、例えば、ウイルス由来プロモーター、メタロ
チオネイン等のユビキアスな発現プロモーターも使用し
うるが、好ましくは脳で特異的に発現するNGF遺伝子
プロモーターやエノラーゼ遺伝子プロモーターなどが用
いられる。
【0138】受精卵細胞段階における本発明のDNAの
転移は、対象動物の胚芽細胞および体細胞の全てに存在
するように確保される。DNA転移後の作出動物の胚芽
細胞において本発明の蛋白質等が存在することは、作出
動物の子孫が全てその胚芽細胞及び体細胞の全てに本発
明の蛋白質または本発明のペプチドを有することを意味
する。遺伝子を受け継いだこの種の動物の子孫はその胚
芽細胞および体細胞の全てに本発明の蛋白質または本発
明のペプチドを有する。本発明のDNA転移動物は、交
配により遺伝子を安定に保持することを確認して、該D
NA保有動物として通常の飼育環境で飼育継代を行うこ
とができる。さらに、目的DNAを保有する雌雄の動物
を交配することにより、導入遺伝子を相同染色体の両方
に持つホモザイゴート動物を取得し、この雌雄の動物を
交配することによりすべての子孫が該DNAを有するよ
うに繁殖継代することができる。本発明のDNAが転移
された動物は、本発明の蛋白質または本発明のペプチド
が高発現させられているので、本発明の蛋白質に対する
アゴニストまたはアンタゴニスト、本発明のペプチドの
活性を阻害する化合物のスクリーニング用の動物などと
して有用である。本発明のDNA転移動物を、組織培養
のための細胞源として使用することもできる。例えば、
本発明のDNA転移マウスの組織中のDNAもしくはR
NAを直接分析するか、あるいは遺伝子により発現され
た本発明の蛋白質または本発明のペプチドが存在する組
織を分析することにより、本発明の蛋白質について分析
することができる。本発明の蛋白質または本発明のペプ
チドを有する組織の細胞を標準組織培養技術により培養
し、これらを使用して、例えば、脳や末梢組織由来のよ
うな一般に培養困難な組織からの細胞の機能を研究する
ことができる。また、その細胞を用いることにより、例
えば、各種組織の機能を高めるような医薬の選択も可能
である。また、高発現細胞株があれば、そこから、本発
明の蛋白質または本発明のペプチドを単離精製すること
も可能である。
【0139】本明細書および図面において、塩基やアミ
ノ酸などを略号で表示する場合、IUPAC−IUB
Commission on Biochemical Nomenclature による略号
あるいは当該分野における慣用略号に基づくものであ
り、その例を下記する。またアミノ酸に関し光学異性体
があり得る場合は、特に明示しなければL体を示すもの
とする。 DNA :デオキシリボ核酸 cDNA :相補的デオキシリボ核酸 A :アデニン T :チミン G :グアニン C :シトシン Y :チミンまたはシトシン N :チミン、シトシン、アデニンまたはグアニン R :アデニンまたはグアニン M :シトシンまたはアデニン W :チミンまたはアデニン S :シトシンまたはグアニン B :グアニン、チミンまたはシトシン RNA :リボ核酸 mRNA :メッセンジャーリボ核酸 dATP :デオキシアデノシン三リン酸 dTTP :デオキシチミジン三リン酸 dGTP :デオキシグアノシン三リン酸 dCTP :デオキシシチジン三リン酸 ATP :アデノシン三リン酸 GlyまたはG :グリシン AlaまたはA :アラニン ValまたはV :バリン LeuまたはL :ロイシン IleまたはI :イソロイシン SerまたはS :セリン ThrまたはT :スレオニン CysまたはC :システイン MetまたはM :メチオニン GluまたはE :グルタミン酸 AspまたはD :アスパラギン酸 LysまたはK :リジン ArgまたはR :アルギニン HisまたはH :ヒスチジン PheまたはF :フェニルアラニン TyrまたはY :チロシン TrpまたはW :トリプトファン ProまたはP :プロリン AsnまたはN :アスパラギン GlnまたはQ :グルタミン pGlu :ピログルタミン酸 Xaa :未同定アミノ酸残基
【0140】また、本明細書中で繁用される置換基、保
護基および試薬等を下記の記号で表記する。 Me :メチル基 Et :エチル基 Bu :ブチル基 Ph :フェニル基 Ac :アセチル基 TC :チアゾリジン−4(R)−カルボキサミド基 Bom :ベンジルオキシメチル Bzl :ベンジル Z :ベンジルオキシカルボニル Br−Z :2−ブロモベンジルオキシカルボニル Cl−Z :2−クロルベンジルオキシカルボニル ClBzl :2-6−ジクロロベンジル Boc :t−ブチルオキシカルボニル HOBt :1−ヒドロキシベンズトリアゾール HOOBt :3,4−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−4−オキソ− 1,2,3−ベンゾトリアジン PAM :フェニルアセトアミドメチル Tos :p−トルエンスルフォニル Fmoc :N−9−フルオレニルメトキシカルボニル DNP :ジニトロフェニル Bum :ターシャリーブトキシメチル Trt :トリチル Bom :ベンジルオキシメチル Z :ベンジルオキシカルボニル MeBzl :4−メチルベンジル DCC :N,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド HONB :1-ヒドロキシ-5-ノルボルネン-2,3-ジカルボキシイミド NMP :N−メチルピロリドン HONB :N−ヒドロキシ−5−ノルボルネンー2,3−ジカルボ キシイミド NMP :N−メチルピロリドン TFA :トリフルオロ酢酸 CHAPS :3−[(3−コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]− 1−プロパンスルホナート PMSF :フェニルメチルスルホニルフルオリド GDP :グアノシン−5'−二リン酸 Fura−2AM :1−[6−アミノ−2−(5−カルボキシ−2−オキサ ゾリル)−5−ベンゾフラニロキシ]−2−(2−アミ ノ−5メチルフェノキシ)−エタン−N,N,N',N' −四酢酸ペンタアセトキシメチルエステル Fluo−3AM :1−[2−アミノ−5−(2,7−ジクロロ−6−ヒド ロキシ−3−オキシ−9−キサンテニル)フェノキシ] −2−(2−アミノ−5−メチルフェノキシ)エタン− N,N,N',N'−四酢酸ペンタアセトキシメチルエス テル HEPES :2−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニ ル]エタンスルホン酸 EDTA :エチレンジアミン四酢酸 SDS :ドデシル硫酸ナトリウム BSA :ウシ血清アルブミン HBSS :ハンクス平衡塩液 EIA :エンザイムイムノアッセイ CHAPS :3-[(3-cholamidopropyl)dimethylamino]-1- propanesulfate
【0141】本明細書の配列表の配列番号は、以下の配
列を示す。 〔配列番号:1〕ヒト脳由来蛋白質ZAQのアミノ酸配
列を示す。 〔配列番号:2〕ヒト脳由来蛋白質ZAQをコードする
DNAの塩基配列を示す(ZAQC)。 〔配列番号:3〕ヒト脳由来蛋白質ZAQをコードする
DNAの塩基配列を示す(ZAQT)。 〔配列番号:4〕後述の参考例3で用いられたプライマ
ー1の塩基配列を示す。 〔配列番号:5〕後述の参考例3で用いられたプライマ
ー2の塩基配列を示す。 〔配列番号:6〕ヒト型I5Eレセプター蛋白質をコー
ドするDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:7〕後述の参考例3で用いられたプライマ
ーhBv8−F1の塩基配列を示す。 〔配列番号:8〕後述の参考例3で用いられたプライマ
ーhBv8−R1の塩基配列を示す。 〔配列番号:9〕後述の参考例3で得られたDNA断片
の塩基配列を示す。 〔配列番号:10〕後述の参考例3で用いられたプライ
マーhBv8−R2の塩基配列を示す。 〔配列番号:11〕後述の参考例3で得られたヒト型B
v8ペプチドをコードするDNAの5’端塩基配列を示
す。 〔配列番号:12〕後述の参考例3で用いられたプライ
マーhBv8−WFの塩基配列を示す。 〔配列番号:13〕後述の参考例3で用いられたプライ
マーhBv8−WRの塩基配列を示す。 〔配列番号:14〕後述の参考例3で用いられたプライ
マーhBv8−CFの塩基配列を示す。 〔配列番号:15〕後述の参考例3で用いられたプライ
マーhBv8−SRの塩基配列を示す。 〔配列番号:16〕後述の参考例3で得られたDNA断
片の塩基配列を示す。 〔配列番号:17〕ヒト型Bv8前駆体ペプチドのアミ
ノ酸配列を示す。 〔配列番号:18〕ヒト型Bv8前駆体ペプチドをコー
ドするDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:19〕ヒト型Bv8成熟体ペプチドのアミ
ノ酸配列を示す。 〔配列番号:20〕ヒト型Bv8成熟体ペプチドをコー
ドするDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:21〕ヘビ毒MIT1のアミノ酸配列を示
す。 〔配列番号:22〕ヒト型Bv8成熟体ペプチドのC末
端のLys欠損体のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:23〕後述の参考例5で用いられたプライ
マーBF2の塩基配列を示す。 〔配列番号:24〕後述の参考例5で用いられたプライ
マーBR1の塩基配列を示す。 〔配列番号:25〕後述の参考例5で得られたDNA断
片の塩基配列を示す。 〔配列番号:26〕後述の参考例5で用いられたプライ
マーRB5−1の塩基配列を示す。 〔配列番号:27〕後述の参考例5で用いられたプライ
マーRB5−3の塩基配列を示す。 〔配列番号:28〕後述の参考例5で得られたラット型
Bv8をコードするDNAの5’端塩基配列を示す。 〔配列番号:29〕後述の参考例5で用いられたプライ
マーRB3−1の塩基配列を示す。 〔配列番号:30〕後述の参考例5で用いられたプライ
マーRB3−2の塩基配列を示す。 〔配列番号:31〕後述の参考例5で得られたラット型
Bv8をコードするDNAの3’端塩基配列を示す。 〔配列番号:32〕後述の参考例5で用いられたプライ
マーRBv8−WF1の塩基配列を示す。 〔配列番号:33〕後述の参考例5で用いられたプライ
マーRBv8−WF2の塩基配列を示す。 〔配列番号:34〕後述の参考例5で用いられたプライ
マーRBv8−WR1の塩基配列を示す。 〔配列番号:35〕後述の参考例5で用いられたプライ
マーRBv8−WR2の塩基配列を示す。 〔配列番号:36〕後述の参考例5で得られたDNA断
片の塩基配列を示す。 〔配列番号:37〕ラット型Bv8前駆体ペプチドのア
ミノ酸配列を示す。 〔配列番号:38〕ラット型Bv8前駆体ペプチドをコ
ードするDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:39〕ラット型Bv8成熟体ペプチドおよ
びマウス型Bv8成熟体ペプチドのアミノ酸配列を示
す。 〔配列番号:40〕ラット型Bv8成熟体ペプチドをコ
ードするDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:41〕後述の参考例6で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:42〕後述の参考例6で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:43〕新規G蛋白質共役型レセプター蛋白
質(rZAQ1)をコードするcDNAの塩基配列を示
す。 〔配列番号:44〕新規G蛋白質共役型レセプター蛋白
質(rZAQ1)のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:45〕後述の参考例7で用いられたプロー
ブの塩基配列を示す。 〔配列番号:46〕後述の参考例7で用いられたプロー
ブの塩基配列を示す。 〔配列番号:47〕後述の参考例7で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:48〕後述の参考例7で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:49〕後述の参考例7で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:50〕新規G蛋白質共役型レセプター蛋白
質(rZAQ2)をコードするcDNAの塩基配列を示
す。
【0142】〔配列番号:51〕新規G蛋白質共役型レ
セプター蛋白質(rZAQ2)のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:52〕ヒト型I5Eレセプター蛋白質のア
ミノ酸配列を示す。 〔配列番号:53〕マウス由来G蛋白質共役型レセプタ
ー蛋白質(GPR73)のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:54〕マウス由来G蛋白質共役型レセプタ
ー蛋白質(mI5E)のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:55〕マウス型Bv8前駆体ペプチドのア
ミノ酸配列を示す。 〔配列番号:56〕マウス型Bv8前駆体ペプチドをコ
ードするDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:57〕マウス型Bv8成熟体ペプチドをコ
ードするDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:58〕後述の参考例1で用いられたプライ
マー3の塩基配列を示す。 〔配列番号:59〕後述の参考例1で用いられたプライ
マー4の塩基配列を示す。 〔配列番号:60〕後述の参考例1で用いられたZAQ
probeの塩基配列を示す。 〔配列番号:61〕後述の参考例1で用いられたプライ
マーZAQC Salの塩基配列を示す。 〔配列番号:62〕後述の参考例4で用いられたプライ
マーZAQC Speの塩基配列を示す。 〔配列番号:63〕マウス由来G蛋白質共役型レセプタ
ー蛋白質(GPR73)をコードする塩基配列を示す。 〔配列番号:64〕マウス由来G蛋白質共役型レセプタ
ー蛋白質(mI5E)をコードする塩基配列を示す。 〔配列番号:65〕参考例8で用いられたDNA断片#
1の塩基配列を示す。 〔配列番号:66〕 参考例8で用いられたDNA断片#2の塩基配列を示
す。〔配列番号:67〕参考例8で用いられたDNA断
片#3の塩基配列を示す。 〔配列番号:68〕参考例8で用いられたDNA断片#
4の塩基配列を示す。 〔配列番号:69〕参考例8で用いられたDNA断片#
5の塩基配列を示す。 〔配列番号:70〕参考例8で用いられたDNA断片#
6の塩基配列を示す。 〔配列番号:71〕配列番号:30で表わされるヒト型
Bv8をコードする合成DNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:72〕後述の参考例9(8)で精製された
ZAQ活性化ペプチドのN末端のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:73〕後述の参考例9(II)で用いられた
プライマーZF1の塩基配列を示す。 〔配列番号:74〕後述の参考例9(II)で用いられた
プライマーZF2の塩基配列を示す。 〔配列番号:75〕後述の参考例9(II)で用いられた
プライマーZF3の塩基配列を示す。 〔配列番号:76〕後述の参考例9(II)で得られたヒ
ト型ZAQリガンドペプチドをコードするDNAの3’
端塩基配列を示す。 〔配列番号:77〕後述の参考例9(II)で用いられた
プライマーZAQL−CFの塩基配列を示す。 〔配列番号:78〕後述の参考例9(II)で用いられた
プライマーZAQL−XR1の塩基配列を示す。 〔配列番号:79〕後述の参考例9(II)で得られたD
NA断片の塩基配列を示す。 〔配列番号:80〕後述の参考例9(II)で得られたD
NA断片の塩基配列を示す。 〔配列番号:81〕ヒト型ZAQリガンド成熟体ペプチ
ドのアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:82〕ヒト型ZAQリガンド成熟体ペプチ
ドのアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:83〕ヒト型ZAQリガンド前駆体ペプチ
ドのアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:84〕ヒト型ZAQリガンド前駆体ペプチ
ドのアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:85〕配列番号:89で表わされるヒト型
ZAQリガンド前駆体ペプチドをコードするDNAを含
有するDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:86〕配列番号:90で表わされるヒト型
ZAQリガンド前駆体ペプチドをコードするDNAを含
有するDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:87〕配列番号:81で表わされるヒト型
ZAQリガンド成熟体ペプチドをコードするDNAの塩
基配列を示す。 〔配列番号:88〕配列番号:82で表わされるヒト型
ZAQリガンド成熟ペプチドをコードするDNAの塩基
配列を示す。 〔配列番号:89〕配列番号:83で表わされるヒト型
ZAQリガンド前駆体ペプチドをコードするDNAの塩
基配列を示す。 〔配列番号:90〕配列番号:84で表わされるヒト型
ZAQリガンド前駆体ペプチドをコードするDNAの塩
基配列を示す。 〔配列番号:91〕後述の参考例10(1)で用いられ
たDNA断片の塩基配列を示す。 〔配列番号:92〕後述の参考例11(2)で分析され
た、ヒト型ZAQリガンドペプチドのN末端アミノ酸配
列を示す。 〔配列番号:93〕後述の参考例12で用いられたプラ
イマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:94〕後述の参考例12で用いられたプラ
イマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:95〕参考例1で用いられたDNA断片#
1の塩基配列を示す。 〔配列番号:96〕参考例1で用いられたDNA断片#
2の塩基配列を示す。 〔配列番号:97〕参考例1で用いられたDNA断片#
3の塩基配列を示す。 〔配列番号:98〕参考例1で用いられたDNA断片#
4の塩基配列を示す。 〔配列番号:99〕参考例1で用いられたDNA断片#
5の塩基配列を示す。 〔配列番号:100〕参考例1で用いられたDNA断片
#6の塩基配列を示す。
【0143】〔配列番号:101〕配列番号:82で表
わされるヒト型ZAQリガンドをコードする合成DNA
の塩基配列を示す。 〔配列番号:102〕後述の参考例15で用いられたプ
ライマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:103〕後述の参考例15で用いられたプ
ライマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:104〕後述の参考例15で用いられたプ
ライマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:105〕後述の参考例15で用いられたプ
ライマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:106〕後述の参考例15で得られたDN
A断片の塩基配列を示す。 〔配列番号:107〕マウス型ZAQリガンド前駆体ぺ
プチドのアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:108〕マウス型ZAQリガンド前駆体ペ
プチドをコードするDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:109〕マウス型ZAQリガンド成熟体ぺ
プチドのアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:110〕マウス型ZAQリガンド成熟体ペ
プチドをコードするDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:111〕マウス型ZAQリガンド前駆体ペ
プチドをコードするDNAを含有するDNAの塩基配列
を示す。 〔配列番号:112〕後述の参考例16で用いられたプ
ライマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:113〕後述の参考例16で用いられたプ
ライマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:114〕後述の参考例16で用いられたプ
ライマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:115〕後述の参考例16で用いられたプ
ライマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:116〕後述の参考例16で得られたDN
A断片の塩基配列を示す。 〔配列番号:117〕後述の参考例16で得られたDN
A断片の塩基配列を示す。 〔配列番号:118〕後述の参考例16で用いられたプ
ライマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:119〕後述の参考例16で用いられたプ
ライマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:120〕後述の参考例16で用いられたプ
ライマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:121〕後述の参考例16で得られたラッ
ト型ZAQリガンドペプチドをコードするDNAの5’
端塩基配列を示す。 〔配列番号:122〕後述の参考例16で用いられたプ
ライマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:123〕後述の参考例16で用いられたプ
ライマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:124〕後述の参考例16で得られたラッ
ト型ZAQリガンドペプチドをコードするDNAの5’
端塩基配列を示す。 〔配列番号:125〕後述の参考例16で用いられたプ
ライマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:126〕後述の参考例16で用いられたプ
ライマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:127〕後述の参考例16で用いられたプ
ライマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:128〕後述の参考例16で用いられたプ
ライマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:129〕後述の参考例16で得られたDN
A断片の塩基配列を示す(ノーマルタイプ)。 〔配列番号:130〕後述の参考例16で得られたDN
A断片の塩基配列を示す(Yタイプ)。 〔配列番号:131〕後述の参考例16で得られたDN
A断片の塩基配列を示す(Qタイプ)。 〔配列番号:132〕ラット型ZAQリガンド前駆体ぺ
プチド(ノーマルタイプ)のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:133〕ラット型ZAQリガンド前駆体ぺ
プチド(ノーマルタイプ)をコードするDNAの塩基配
列を示す。 〔配列番号:134〕ラット型ZAQリガンド前駆体ぺ
プチド(Yタイプ)のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:135〕ラット型ZAQリガンド前駆体ぺ
プチド(Yタイプ)をコードするDNAの塩基配列を示
す。 〔配列番号:136〕ラット型ZAQリガンド前駆体ぺ
プチド(Qタイプ)のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:137〕ラット型ZAQリガンド前駆体ぺ
プチド(Qタイプ)をコードするDNAの塩基配列を示
す。 〔配列番号:138〕ラット型ZAQリガンド成熟体ぺ
プチド(ノーマルタイプ)のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:139〕ラット型ZAQリガンド成熟体ぺ
プチド(ノーマルタイプ)をコードするDNAの塩基配
列を示す。 〔配列番号:140〕ラット型ZAQリガンド成熟体ぺ
プチド(Yタイプ)のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:141〕ラット型ZAQリガンド成熟体ぺ
プチド(Yタイプ)をコードするDNAの塩基配列を示
す。 〔配列番号:142〕ラット型ZAQリガンド成熟体ぺ
プチド(Qタイプ)のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:143〕ラット型ZAQリガンド成熟体ぺ
プチド(Qタイプ)をコードするDNAの塩基配列を示
す。 〔配列番号:144〕後述の実施例1で用いられたプラ
イマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:145〕後述の実施例1で用いられたプラ
イマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:146〕後述の実施例1で得られたウシ型
ZAQの部分配列の塩基配列を示す。 〔配列番号:147〕後述の実施例1で得られたウシ型
I5Eの部分配列の塩基配列を示す。 〔配列番号:148〕後述の実施例1で用いられたプラ
イマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:149〕後述の実施例1で用いられたプラ
イマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:150〕後述の実施例1で得られたウシ型
ZAQの5’部分配列(type1)の塩基配列を示
す。
【0144】〔配列番号:151〕後述の実施例1で得
られたウシ型ZAQの5’部分配列(type2)の塩
基配列を示す。 〔配列番号:152〕後述の実施例1で用いられたプラ
イマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:153〕後述の実施例1で用いられたプラ
イマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:154〕後述の実施例1で得られたウシ型
ZAQの3’部分配列(type2)の塩基配列を示
す。 〔配列番号:155〕後述の実施例1で用いられたプラ
イマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:156〕後述の実施例1で用いられたプラ
イマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:157〕後述の実施例1で用いられたプラ
イマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:158〕後述の実施例1で用いられたプラ
イマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:159〕後述の実施例1で得られたウシ型
ZAQ全長をコードする2038bpのDNA断片の塩
基配列を示す。 〔配列番号:160〕後述の実施例1で用いられたプラ
イマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:161〕後述の実施例1で用いられたプラ
イマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:162〕後述の実施例1で得られたウシ型
I5Eの5’部分配列の塩基配列を示す。 〔配列番号:163〕後述の実施例1で用いられたプラ
イマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:164〕後述の実施例1で用いられたプラ
イマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:165〕後述の実施例1で得られたウシ型
I5Eの3’部分配列の塩基配列を示す。 〔配列番号:166〕後述の実施例1で用いられたプラ
イマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:167〕後述の実施例1で用いられたプラ
イマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:168〕後述の実施例1で用いられたプラ
イマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:169〕後述の実施例1で用いられたプラ
イマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:170〕後述の実施例1で得られたウシ型
I5E全長をコードする1623bpのDNA断片の塩
基配列を示す。 〔配列番号:171〕後述の実施例1で得られたウシ型
ZAQのアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:172〕ウシ型ZAQをコードするDNA
の塩基配列を示す。 〔配列番号:173〕後述の実施例1で得られたウシ型
I5Eのアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:174〕ウシ型I5EをコードするDNA
の塩基配列を示す。 〔配列番号:175〕後述の実施例2で用いられたプラ
イマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:176〕後述の実施例2で用いられたプラ
イマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:177〕後述の実施例2で用いられたプラ
イマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:178〕後述の実施例2で用いられたプラ
イマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:179〕後述の実施例2で用いられたプロ
ーブの塩基配列を示す。配列中、FAMは、6-carboxyf
luoresceinを、TAMRAは6-carboxy-tetramethylrho
damineをそれぞれ示す。) 〔配列番号:180〕後述の実施例2で用いられたプラ
イマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:181〕後述の実施例2で用いられたプラ
イマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:182〕後述の実施例2で用いられたプラ
イマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:183〕後述の実施例2で用いられたプラ
イマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:184〕後述の実施例2で用いられたプロ
ーブの塩基配列を示す。配列中、FAMは、6-carboxyfluo
resceinを、TAMRAは6-carboxy-tetramethylrhodamineを
それぞれ示す。)
【0145】後述の実施例1で得られた形質転換体大腸
菌(Escherichia coli)DH5α/pBZAQは、平成14(2002)
年1月9日から、日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1 中
央第6(郵便番号305-8566)独立行政法人産業技術総合
研究所 特許生物寄託センターに受託番号FERM BP-7845
として、2001年12月18日から、日本国大阪府大阪市淀川
区十三本町2丁目17番85号(郵便番号532-8686)財団法
人・発酵研究所(IFO)に受託番号IFO 16740として寄託
されている。後述の実施例1で得られた形質転換体大腸
菌(Escherichia coli)TOP10/pBI5Eは、平成14(2002)
年1月9日から、独立行政法人産業技術総合研究所 特許
生物寄託センターに受託番号FERM BP-7844として、2001
年12月18日から、財団法人・発酵研究所(IFO)に受託
番号IFO 16739として寄託されている。後述の参考例1
で得られた形質転換体エシェリヒア コリ(Escherichi
a coli)DH5α/pCR2.1-ZAQCは、平成11(1999)年8月23
日から、独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄
託センター(旧NIBH)に受託番号FERM BP-6855として、
平成11(1999)年8月4日から、財団法人・発酵研究所
(IFO)に受託番号IFO 16301として寄託されている。後
述の参考例1で得られた形質転換体エシェリヒア コリ
(Escherichia coli) DH5α/pCR2.1-ZAQTは、平成11(1
999)年8月23日から独立行政法人産業技術総合研究所
特許生物寄託センター(旧NIBH)に受託番号FERM BP-68
56として、平成11(1999)年8月4日から財団法人・発酵
研究所(IFO)に受託番号IFO 16302として寄託されてい
る。後述の参考例5で得られた形質転換体エシェリヒア
コリ(Escherichia coli) TOP10/pRBvは、平成13(20
01)年1月11日から独立行政法人産業技術総合研究所 特
許生物寄託センター(旧NIBH)に受託番号FERM BP-7427
として、2000年12月22日から財団法人・発酵研究所(IF
O)に受託番号IFO 16522として寄託されている。後述の
参考例6で得られた形質転換体エシェリヒア コリ(Es
cherichia coli)DH5α/pCR2.1-rZAQ1は、平成12(200
0)年8月21日から独立行政法人産業技術総合研究所 特
許生物寄託センター(旧NIBH)に受託番号FERM BP-7275
として、平成12(2000)年8月1日から財団法人・発酵研
究所(IFO)に受託番号IFO 16459として寄託されてい
る。後述の参考例7で得られた形質転換体エシェリヒア
コリ(Escherichia coli)DH10B/pCMV-rZAQ2は、平成
12(2000)年8月21日から独立行政法人産業技術総合研
究所 特許生物寄託センター(旧NIBH)に受託番号FERM
BP-7276として、平成12(2000)年8月1日から財団法人
・発酵研究所(IFO)に受託番号IFO 16460として寄託さ
れている。後述の参考例8で得られたエシェリヒア コ
リ(Escherichia coli)MM294(DE3)/pTCh2ZAQは、平成1
3(2001)年4月27日から独立行政法人産業技術総合研究
所特許生物寄託センターに受託番号FERM BP-7572とし
て、2001年3月15日から財団法人発酵研究所(IFO)に受
託番号IFO 16587として寄託されている。後述の参考例
9で得られた形質転換体エシェリヒア・コリ(Escheric
hia coli)TOP10/pHMITAは、平成12(2000)年7月13日
から独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託セ
ンター(旧NIBH)に寄託番号FERM BP-7219として、平成
12年5月26日から財団法人・発酵研究所(IFO)に寄託番
号IFO 16440として寄託されている。後述の参考例9で
得られた形質転換体エシェリヒア・コリ(Escherichia
coli)TOP10/pHMITGは、平成12(2000)年7月13日から
独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センタ
ー(旧NIBH)に寄託番号FERM BP-7220として、平成12
(2000)年5月26日から財団法人・発酵研究所(IFO)に
寄託番号IFO 16441として寄託されている。後述の参考
例14で取得されたエシェリヒア・コリ(Escherichia
coli)MM294(DE3)/pTCh1ZAQは、平成13(2001)年4月27
日から、独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄
託センターに寄託番号FERM BP-7571として、2001年1月1
6日から、財団法人発酵研究所(IFO)に受託番号IFO 16
527として寄託されている。後述の参考例15で得られ
た形質転換体エシェリヒア コリ(Escherichia coli)
TOP10/pMMITは、平成13(2001)年1月11日から、独立行
政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センター(旧
NIBH)に受託番号FERM BP-7425として、2000年12月22日
から、財団法人・発酵研究所(IFO)に受託番号IFO 165
20として寄託されている。後述の参考例16で得られた
形質転換体エシェリヒア コリ(Escherichia coli) TO
P10/pRMITは、平成13(2001)年1月11日から、独立行政
法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センター(旧NI
BH)に受託番号FERM BP-7426として、2000年12月22日か
ら、財団法人・発酵研究所(IFO)に受託番号IFO 16521
として寄託されている。
【0146】
【実施例】以下に実施例および参考例を示して、本発明
をより詳細に説明するが、これらは本発明の範囲を限定
するものではない。なお、大腸菌を用いての遺伝子操作
法は、モレキュラー・クローニング(Molecular clonin
g)に記載されている方法に従った。
【0147】実施例1 ウシ型ZAQおよびウシ型I5
EレセプターcDNAのクローニングウシ副腎毛細血管
内皮細胞(BACE) およびウシ大動脈血管内皮細胞(BA
E)より、RNeasy Mini Kit (QIAGEN社) を用いて添付の
マニュアルに記載された方法に従ってBACE 由来total R
NA(BACE tRNA)およびBAE由来total RNA(BAE tRNA)を取
得した。これを鋳型として、SUPERSCRIPT First-Strand
Synthesis System for RT-PCR Kit (GIBCO BRL社) を
用いて添付のマニュアルに記載された方法に従ってBACE
由来cDNA(BACE cDNA)およびBAE 由来cDNA(BAE cDNA)を
取得した。続いてBACE cDNAを鋳型としてヒトZAQ、マウ
スZAQ、ラットZAQ、ヒトI5E、マウスI5EおよびGPR73の
情報よりdegenerateプライマー ZAQ-B1F(配列番号:1
44)、ZAQ-B1R(配列番号:145)を作成し、以下
に記したPCR反応を実施した。 ZAQ-B1F: 5'-ATYGTSTGCTGCCCCTTYGAGATG-3' (配列番
号:144) ZAQ-B1R: 5'-TAGTAGAGCTGCTGRTCCACBGRCC-3' (配列
番号:145) PCR反応液はAmpliTaq Gold (Applied Biosystems社)を
0.5 μl、添付の10x PCR buffer II (100 mM Tris-HCl,
500 mM KCl)を5μl、25 mM MgCl2を4μl、dNTPmixture
(2.0 mM each, Applied Biosystems社)を5μl、12.5μ
M プライマーZAQ-B1FおよびZAQ-B1Rを 2.5μl、鋳型cDN
Aを1μl、および蒸留水を29.5 μlを混合して作製し
た。反応条件は、95℃・10分の初期変性後、95℃・20秒-6
6℃・30秒のサイクル反応を35回、および66℃・10分の最
終伸長反応とした。得られたDNA断片をTOPO TA Cloning
Kit (Invitrogen社)を用いて添付のマニュアルに記載
された方法に従ってクローニングした。クローニングさ
れたDNA配列をABI3100 DNA sequencerを用いて解読し、
ウシ型ZAQの部分配列(配列番号:146)およびウ
シ型I5Eの部分配列(配列番号:147)の塩基配列
を得た。ウシ副腎毛細血管内皮細胞(BACE)より、TRIz
ol Reagent (GIBCO BRL社) を用いて添付のマニュアル
に記載された方法に従ってBACE 由来total RNA(BACE tR
NA)を取得した。これを鋳型として、mRNA Purification
Kit (Amersham pharmacia biotech社) を用いて添付の
マニュアルに記載された方法に従ってBACE 由来mRNA(BA
CE mRNA)を取得した。BACE mRNAを鋳型として、Maratho
n cDNA Amplification Kit (CLONTECH社) を用いて添付
のマニュアルに記載された方法に従ってBACE 由来Libra
ry of adaptor-ligated ds cDNA(BACE AL ds cDNA)を作
成した。配列番号:146の情報より、プライマー bZA
Q5-2(配列番号:148)とbZAQ5-3(配列番号:14
9)を作成し、BACE AL ds cDNAを鋳型として以下に記
した5'RACE実験を実施した。 bZAQ5-2: 5'-GGCCAGCAGGGCGTTGGTGGAGA-3' (配列番
号:148) bZAQ5-3: 5'-GTGCGCAGGTAGTTGACAGAGGCGCACA-3' (配
列番号:149) 5'RACEのPCR反応液は50X Advantage-GC 2 Polymerase M
ix (CLONTECH社)を0.5μl、添付の5x Advantage-GC 2 P
CR buffer (200 mM Tricine-KOH, 75 mM KOAc,17.5 mM
Mg(OAc)2, 25% Dimethyl Sulfoxide, 18.75μg/ml BS
A, 0.025%Tween-20, 0.025% Nonidet-P40)を5μl、dN
TP mixture (2.5 mM each, 宝酒造)を2μl、10μMプラ
イマーbZAQ5-2を 0.5μl、10μMプライマーAP1(プライ
マーAP1はCLONTECH社のMarathon-Ready cDNA Kitに添付
のもの)を0.5μl、鋳型cDNA(BACEAL ds cDNAの50倍希
釈液)を2.5μl、および蒸留水を14μlを混合して作製
した。反応条件は94℃・30秒の初期変性後、94℃・5秒-72
℃・4分のサイクル反応を5回、94℃・5秒-70℃・4分のサイ
クル反応を5回、94℃・5秒-68℃・4分のサイクル反応を25
回行った。続いて、該PCR反応の反応液を鋳型としてnes
ted PCRを実施した。反応液は50XAdvantage-GC 2 Polym
erase Mix (CLONTECH社)を0.5μl、添付の5x Advantage
-GC 2 PCR buffer (200 mM Tricine-KOH, 75 mM KOAc,
17.5 mM Mg(OAc)2, 25%Dimethyl Sulfoxide,18.75μg/
ml BSA, 0.025%Tween-20, 0.025% Nonidet-P40)を5μ
l、dNTP mixture (2.5 mM each, 宝酒造)を2.0μl、10
μMプライマーbZAQ5-3を 0.5μl、10μMプライマーAP2
(プライマーAP2はCLONTECH社のMarathon-Ready cDNA K
itに添付のもの)を0.5 μl、鋳型DNA(該PCR反応液50
倍希釈液)を2.5μl、および蒸留水を14μlを混合して
作製した。反応条件は94℃・30秒の初期変性後、94℃・5
秒-72℃・4分のサイクル反応を5回、94℃・5秒-70℃・4分
のサイクル反応を5回、94℃・5秒-68℃・4分のサイクル反
応を25回行った。得られたDNA断片をTOPO TA Cloning K
it (Invitrogen社)を用いて添付のマニュアルに記載さ
れた方法に従ってクローニングした。クローニングされ
たDNA配列をABI3100 DNA sequencerを用いて解読し、2
種類のウシZAQの5'部分配列 (type1:配列番号:15
0;type2:配列番号:151)の配列を得た。配列番
号:150の情報より、プライマー bZAQa-F1(配列番
号:152)とbZAQa-F2 (配列番号:153)を作成
し、以下に記した3'RACE実験を実施した。 bZAQa-F1: 5'-TCATCAGCCCGACCGCCCACTCTGGC-3' (配
列番号:152) bZAQa-F2: 5'-TAGGATGAAGCTTGGATTCTGGACGCCA-3'
(配列番号:153) 3'RACEのPCR反応液は、PfuTurbo DNA polymerase (Stra
tagene社)を1μl、添付の10x PCR bufferを5μl、dNTP
mixture (2.5 mM each, 宝酒造)を4μl、10μMプライマ
ーbZAQa-F1および10μMプライマーAP1(プライマーAP1
はCLONTECH社のMarathon-Ready cDNA Kitに添付のも
の)を各2.5μl 、鋳型cDNA(BACE AL ds cDNAの50倍希
釈液)を1μl、および蒸留水を34μlを混合して作製し
た。反応条件は94℃・30秒の初期変性後、94℃・5秒-72℃
・4分のサイクル反応を5回、94℃・5秒-70℃・4分のサイク
ル反応を5回、94℃・5秒-68℃・4分のサイクル反応を25回
行った。続いて、該PCR反応の反応液を蒸留水で50倍に
希釈したものをを鋳型としてnested PCRを行った。PCR
反応液は、PfuTurbo DNA polymerase (Stratagene社)を
1μl、添付の10x PCR bufferを5μl、dNTP mixture (2.
5 mM each, 宝酒造)を4μl、10μMプライマーbZAQa-F2
および10μMプライマーAP1(プライマーAP2はCLONTECH
社のMarathon-Ready cDNA Kitに添付のもの)を各2.5μ
l 、鋳型DNAを1μl、および蒸留水を34μlを混合して作
製した。反応条件は94℃・30秒の初期変性後、94℃・5秒-
72℃・4分のサイクル反応を5回、94℃・5秒-70℃・4分のサ
イクル反応を5回、94℃・5秒-68℃・4分のサイクル反応を
25回行った。得られたDNA断片をZaro Blunt TOPO PCR C
loning Kit (Invitrogen社)を用いて添付のマニュアル
に記載された方法に従ってクローニングした。クローニ
ングされたDNA配列をABI3100 DNA sequencerを用いて解
読し、ウシZAQの3'端の塩基配列(配列番号:154)
を得た。5'RACEおよび3'RACEの情報より、プライマーbZ
AQa-EF1(配列番号:155)、bZAQa-IF1 (配列番
号:156)、bZAQa-IR1(配列番号:157)およびb
ZAQa-ER1 (配列番号:158)を作成し、BACE AL ds
cDNAの50倍希釈液を鋳型として、以下に記したPCR反応
を実施した。 bZAQa-EF1: 5'-TTTGAGTCGCTCCCAGTGTGTCCT-3' (配列番
号:155) bZAQa-IF1: 5'-GCTCCTCCCGGTTCTTTGAAATC-3' (配列番
号:156) bZAQa-IR1: 5'-TGTAGTCTCTGAATCTCACTGGTGCC-3' (配列
番号:157) bZAQa-ER1: 5'-GGTGGATTAAAAAGGCCCTCAATAAGCC-3'(配列
番号:158) PCR反応液はPfuTurbo DNA polymerase(Stratagene社)を
1 μl、添付の10x PCR bufferを5μl、2.5 mM dNTP mix
tureを4μl、10μMプライマーbZAQa-EF1およびbZAQa-ER
1を各2.5μl 、鋳型DNAを1μl、および蒸留水を34μlを
混合して作製した。反応条件は95℃・1分の初期変性後、
95℃・30秒-60℃・30秒-72℃・3分のサイクル反応を35回、
および72℃・10分の最終伸長反応とした。続いて、該PCR
反応の反応液を蒸留水で50倍に希釈したものを鋳型とし
てnested PCRを行った。PCR反応液はPfuTurbo DNA poly
merase (Stratagene社)を1μl、添付の10x PCR buffer
を5μl、2.5 mM dNTP mixtureを4μl、10μMプライマー
bZAQa-IF1およびbZAQa-IR1を各2.5μl 、鋳型DNAを1μ
l、および蒸留水を34 μlを混合して作製した。反応条
件は95℃・1分の初期変性後、95℃・30秒-60℃・30秒-72℃
・3分のサイクル反応を35回、および72℃・10分の最終伸
長反応とした。得られたDNA断片をZaro Blunt TOPO PCR
Cloning Kit (Invitrogen社)を用いて添付のマニュア
ルに記載された方法に従ってクローニングした。クロー
ニングされたDNA配列をABI3100 DNA sequencerを用いて
解読し、ウシ型ZAQ全長をコードする2038 bpのDNA断
片(配列番号:159)を有するpBZAQを得ること
ができた。該プラスミドによりトランスフォームさせた
大腸菌DH5αを、大腸菌DH5α/pBZAQと命名
した。配列番号:159で表される塩基配列を有するc
DNA断片には、393個のアミノ酸配列(配列番号:
171)がコードされており(配列番号:172)、該
アミノ酸配列を有する蛋白質をウシ型ZAQと命名し
た。
【0148】配列番号:147の情報より、プライマー
bI5E5-1(配列番号160)およびbI5E5-3(配列番
号:161)を作成し、BACE AL ds cDNAを鋳型として
以下に記した5'RACE実験を実施した。 bI5E5-1: 5'-GTAGGCTGATGGGATGGAGATGAGAATGGA-3'
(配列番号:160) bI5E5-3: 5'-GCAGGTAGTTGATACAGGCACAGAGCACAT-3'
(配列番号:161) 5’RACEのPCR反応液は50X Advantage-GC 2 Polymerase
Mix (CLONTECH社)を0.5μl、添付の5x Advantage-GC 2
PCR buffer (200 mM Tricine-KOH, 75 mM KOAc, 17.5 m
M Mg(OAc)2, 25% Dimethyl Sulfoxide, 18.75μg/ml B
SA, 0.025%Tween-20, 0.025% Nonidet-P40)を5μl、d
NTP mixture (2.5 mM each, 宝酒造)を2μl、10μMプラ
イマーbI5E5-1を 0.5μl、10μMプライマーAP1(プライ
マーAP1はCLONTECH社のMarathon-Ready cDNA Kitに添付
のもの)を0.5μl、鋳型cDNA(BACE AL ds cDNAの50倍
希釈液)を2.5μl、および蒸留水を14μlを混合して作
製した。反応条件は94℃・30秒の初期変性後、94℃・5秒-
72℃・4分のサイクル反応を5回、94℃・5秒-70℃・4分のサ
イクル反応を5回、94℃・5秒-68℃・4分のサイクル反応を
25回行った。続いて、該PCR反応の反応液を鋳型としてn
ested PCRを実施した。反応液は50XAdvantage-GC 2 Pol
ymerase Mix (CLONTECH社)を0.5μl、添付の5x Advanta
ge-GC 2 PCR buffer (200 mM Tricine-KOH, 75 mM KOA
c, 17.5 mM Mg(OAc)2, 25%Dimethyl Sulfoxide, 18.75
μg/ml BSA, 0.025%Tween-20, 0.025% Nonidet-P40)
を5μl、dNTP mixture (2.5 mM each, 宝酒造)を2.0μ
l、10μMプライマーbI5E5-3を 0.5μl、10μMプライマ
ーAP2(プライマーAP2はCLONTECH社のMarathon-Ready c
DNA Kitに添付のもの)を0.5μl、鋳型DNA(該PCR反応
液50倍希釈液)を2.5μl、および蒸留水を14μlを混合
して作製した。反応条件は94℃・30秒の初期変性後、94
℃・5秒-72℃・4分のサイクル反応を5回、94℃・5秒-70℃・
4分のサイクル反応を5回、94℃・5秒-68℃・4分のサイク
ル反応を25回行った。得られたDNA断片をTOPO TA Cloni
ng Kit (Invitrogen社)を用いて添付のマニュアルに記
載された方法に従ってクローニングした。クローニング
されたDNA配列をABI3100 DNA sequencerを用いて解読
し、ウシI5Eの5'部分配列(配列番号:162)を得
た。配列番号:147の情報より、プライマーbI5E3-1
(配列番号:163)およびbI5E3-3(配列番号:16
4)を作成し、以下に記した3'RACE実験を実施した。 bI5E3-1: 5'-AGCCTCCTTCCTGATCGCTCTGGTCTG-3' (配
列番号:163) bI5E3-3: 5'-CCCATCAGCCTACTTCACAAAGGAAACCG-3'
(配列番号:164) 3'RACEのPCR反応液は50X Advantage-GC 2 Polymerase M
ix (CLONTECH社)を0.5μl、添付の5x Advantage-GC 2 P
CR buffer (200 mM Tricine-KOH, 75 mM KOAc, 17.5 mM
Mg(OAc)2, 25% Dimethyl Sulfoxide, 18.75μg/ml BS
A, 0.025%Tween-20, 0.025% Nonidet-P40)を5μl、dN
TP mixture (2.5 mM each, 宝酒造)を2μl、10μMプラ
イマーbI5E3-1を 0.5μl、10μMプライマーAP1(プライ
マーAP1はCLONTECH社のMarathon-Ready cDNA Kitに添付
のもの)を0.5μl、鋳型cDNA(BACEAL ds cDNAの50倍希
釈液)を2.5μl、および蒸留水を14μlを混合して作製
した。反応条件は94℃・30秒の初期変性後、94℃・5秒-72
℃・4分のサイクル反応を5回、94℃・5秒-70℃・4分のサイ
クル反応を5回、94℃・5秒-68℃・4分のサイクル反応を25
回行った。続いて、該PCR反応の反応液を鋳型としてnes
ted PCRを実施した。反応液は50X Advantage-GC 2 Poly
merase Mix (CLONTECH社)を0.5μl、添付の5x Advantag
e-GC2 PCR buffer (200 mM Tricine-KOH, 75 mM KOAc,
17.5 mM Mg(OAc)2, 25% Dimethyl Sulfoxide, 18.75μ
g/ml BSA, 0.025%Tween-20, 0.025% Nonidet-P40)を5
μl、dNTP mixture (2.5 mM each, 宝酒造)を2.0μl、1
0μMプライマーbI5E3-3を 0.5μl、10μMプライマーAP2
(プライマーAP2はCLONTECH社のMarathon-Ready cDNA K
itに添付のもの)を0.5μl、鋳型DNA(該PCR反応液50倍
希釈液)を2.5μl、および蒸留水を14μlを混合して作
製した。反応条件は94℃・30秒の初期変性後、94℃・5秒-
72℃・4分のサイクル反応を5回、94℃・5秒-70℃・4分のサ
イクル反応を5回、94℃・5秒-68℃・4分のサイクル反応を
25回行った。得られたDNA断片をTOPO TA Cloning Kit
(Invitrogen社)を用いて添付のマニュアルに記載された
方法に従ってクローニングした。クローニングされたDN
A配列をABI3100 DNA sequencerを用いて解読し、ウシI5
Eの3'部分配列 (配列番号1-65)を得た。5'RACEおよ
び3'RACEの情報より、プライマーbZAQb-F(配列番号:
166)、bZAQb-F2(配列番号:167)、bZAQb-R
(配列番号:168)およびbZAQb-R2(配列番号:16
9)を作成し、BACE AL ds cDNAの50倍希釈液を鋳型と
して、以下に記したPCR反応を実施した。 bZAQb-F: 5'-CCATCCTAATACGACTCACTATAGGGC-3' (配列
番号:166) bZAQb-F2: 5'-GCTGGGTGAGAAGGAATAGGGA-3' (配列番
号:167) bZAQb-R: 5'-GCAGGTGCCAATTCATTTTGC-3' (配列番号:
168) bZAQb-R2: 5'-TGCTCTTTAATCTCGCTGGTGGT-3' (配列番
号:169) PCR反応液はPfuTurbo DNA polymerase(Stratagene社)を
1μl、添付の10x PCR bufferを5μl、2.5 mM dNTP mixt
ureを4μl、10μMプライマーbZAQb-FおよびbZAQb-Rを各
2.5μl 、鋳型DNAを1μl、および蒸留水を34μlを混合
して作製した。反応条件は95℃・1分の初期変性後、95℃
・30秒-58℃・30秒-72℃・3分のサイクル反応を40回、およ
び72℃・10分の最終伸長反応とした。続いて、該PCR反応
の反応液を蒸留水で50倍に希釈したものを鋳型としてne
sted PCRを行った。PCR反応液はPfuTurbo DNA polymera
se (Stratagene社)を1 μl、添付の10x PCR bufferを5
μl、2.5 mM dNTP mixtureを4μl、10μMプライマーbZA
Qb-F2およびbZAQb-R2を各2.5μl 、鋳型DNAを1μl、お
よび蒸留水を34μlを混合して作製した。反応条件は95
℃・1分の初期変性後、95℃・30秒-58℃・30秒-72℃・3分の
サイクル反応を40回、および72℃・10分の最終伸長反応
とした。得られたDNA断片をZaro Blunt TOPO PCR Cloni
ng Kit (Invitrogen社)を用いて添付のマニュアルに記
載された方法に従ってクローニングした。クローニング
されたDNA配列をABI3100 DNA sequencerを用いて解読
し、ウシ型I5E全長をコードする1623 bpのDNA断片
(配列番号:170)を有するpBI5Eを得ることが
できた。該プラスミドによりトランスフォームさせた大
腸菌TOP10を、大腸菌TOP10/pBI5Eと命
名した。配列番号:170で表される塩基配列を有する
cDNA断片には、384個のアミノ酸配列(配列番
号:173)がコードされており(配列番号:17
4)、該アミノ酸配列を有する蛋白質をウシ型I5Eと
命名した。
【0149】実施例2 ウシ副腎毛細血管内皮細胞(B
ACE)およびウシ大動脈血管内皮細胞(BAE)に発
現しているウシ型ZAQおよびウシ型I5Eレセプター
の同定pBZAQを鋳型としてウシ型ZAQの情報より、プライ
マー bZAQa-IF1(配列番号:175)およびbZAQa-temp
IR(配列番号:176)を作成し、以下に記した方法で
ZAQ用標準DNA断片を作製した。 bZAQa-IF1: 5'-GCTCCTCCCGGTTCTTTGAAATC-3' (配列番
号:175) bZAQa-tempIR: 5'-TGGTGAGGTTGCGTAGCTTCTTG-3'
(配列番号:176) PCR反応液はPfuTurbo hotstart DNA polymerase (Strat
agene社)を4μl、添付の10x PCR bufferを20μl、dNTP
mixture (2.5 mM each, 宝酒造)を16μl、10μMプライ
マーbZAQa-IF1およびbZAQa-tempIRを各10μl 、鋳型cDN
A(pBZAQ)を4μl、および蒸留水を136μlを混合して作
製した。反応条件は95℃・1分の初期変性後、95℃・30秒-
60℃・30秒-72℃・1分のサイクル反応を40回行った。得ら
れたDNA断片をウシ型ZAQ用標準DNA断片とした。ウシ型Z
AQの情報よりPrimer Expressソフトウェアを用いて、ウ
シ型ZAQ用forwardおよびreverse TaqMan primer、bZAQa
-taqF(配列番号:177)およびbZAQa-taqR(配列番
号:178)、ウシ型ZAQ用TaqMan probe、bZAQa-probe
(配列番号:179)を作製した。 bZAQa-taqF: 5'-AACCAACTATTTCCCTCTGCTTGAC-3' (配
列番号:177) bZAQa-taqR: 5'-TCACCGTAGCTGAAGTTGAAGG-3' (配列
番号:178) bZAQa-probe: 5’ -FAM-CCTCGGAGCCCAAGCTGCTTCTTT-TAM
RA-3' (配列番号:179) ウシ型ZAQ遺伝子に対するTaqMan ProbeとTaqMan Primer
との組合せで、BACE由来cDNA(BACE cDNA)およびBAE 由
来cDNA(BAE cDNA)を鋳型としてTaqMan PCR解析によるウ
シ型ZAQ遺伝子転写産物の定量を行った。反応液は2xTaq
Man PCR Master Mix 12.5μl、5μMプライマーbZAQa-ta
qFおよびbZAQa-taqRを各1.5μl 、5μMプローブbZAQa-p
robeを各1μl 、希釈濃度の異なるウシ型ZAQ用標準DNA
断片あるいは鋳型cDNAを4μl (200ng tRNA由来)、およ
び蒸留水を4.5μlを混合して作製した。TaqMan PCR反応
は、50℃・2分95℃・10分の初期反応、95℃・15秒-60℃・1
分のサイクル反応を50回という条件で、SDS7700(Seque
nce Detection System、ABI)を用いて行った。 反応終
了後、ソフトウェア上で各希釈濃度の標準DNA断片に対
する蛍光強度より標準曲線をプロットし、鋳型cDNAサン
プル中のウシ型ZAQ遺伝子転写産物を定量した。
【0150】pBI5Eを鋳型としてウシ型I5Eの情報よりプ
ライマー bZAQb-F2(配列番号:180)およびbZAQb-t
empIR(配列番号:181)を作成し、以下に記した方
法でZAQ用標準DNA断片を作製した。 bZAQb-F2: 5’-GCTGGGTGAGAAGGAATAGGGA-3’ (配列番
号:180) bZAQb-tempIR: 5’-GGAGAGCTGATGCACCACATAGTAG-3’
(配列番号:181) PCR反応液はPfuTurbo hotstart DNA polymerase (Strat
agene社)を4μl、添付の10x PCR bufferを20μl、dNTP
mixture (2.5 mM each, 宝酒造)を16μl、10μMプライ
マーbZAQb-F2およびbZAQb-tempIRを各10μl 、鋳型cDNA
(pBI5E)を4μl、および蒸留水を136μlを混合して作
製した。反応条件は95℃・1分の初期変性後、95℃・30秒-
60℃・30秒-72℃・1分のサイクル反応を40回行った。得ら
れたDNA断片をウシ型I5E用標準DNA断片とした。ウシ型I
5Eの情報よりPrimer Expressソフトウェアを用いて、ウ
シ型I5E用forwardおよびreverse TaqMan primer、bZAQb
-taqF(配列番号:182)およびbZAQb-taqR(配列番
号:183)、ウシ型I5E用TaqMan probe、bZAQb-probe
(配列番号:184)を作製した。 bZAQb-taqF: 5’-TCATGAGAGCAGAAGGTCTGGA-3’ (配列
番号:182) bZAQb-taqR: 5’ -TGGCTGGAAAACTAGCATTTCC-3’ (配
列番号:183) bZAQb-probe: 5’-FAM-CACACACCGCTCACTGGAAAGCTTCA-TA
MRA-3’ (配列番号:184) ウシ型I5E遺伝子に対するTaqMan ProbeとTaqMan Primer
との組合せで、BACE由来cDNA(BACE cDNA)およびBAE 由
来cDNA(BAE cDNA)を鋳型としてTaqMan PCR解析によるウ
シ型I5E遺伝子転写産物の定量を行った。反応液は2xTaq
Man PCR Master Mix 12.5μl、5μMプライマーbZAQb-ta
qFおよびbZAQb-taqRを各1.5μl 、5μMプローブbZAQb-p
robeを各1μl 、希釈濃度の異なるウシ型I5E用標準DNA
断片あるいは鋳型cDNAを4μl (200ng tRNA由来)、およ
び蒸留水を4.5μlを混合して作製した。TaqMan PCR反応
は、50℃・2分95℃・10分の初期反応、95℃・15秒-60℃・1
分のサイクル反応を50回という条件で、SDS7700(Seque
nce Detection System、ABI)を用いて行った。 反応終
了後、ソフトウェア上で各希釈濃度の標準DNA断片に対
する蛍光強度より標準曲線をプロットし、鋳型cDNAサン
プル中のウシ型I5E遺伝子転写産物を定量した。結果を
〔図6〕に示す。これより、ウシ副腎毛細血管内皮細胞
にはウシ型ZAQおよびウシ型I5Eが発現されている
ことがわかる。また、ウシ大動脈血管内皮細胞にはウシ
型I5Eが発現されていることがわかる。
【0151】実施例3 (1)ウシ副腎毛細血管内皮細胞(BACE)を用いた
FLIPRによる細胞内カルシウムイオン濃度上昇活性
の測定 BACEはGospodarowicz等が報告している方法を用いて単
離した(Journal of Cellular Physiology 127, 121-13
6, 1986)。増殖用培地(10% ウシ胎児血清(FBS)、10
0 units/ml Penicillin、100 μg/ml Streptomycinを含
むDMEM)に分散したBACEを3×104cells/200 μl/wellに
なるようにFLIPR用96穴プレート(Blackplate clear bot
tom、Coster社)に播種し、5% CO2インキュベーター中
にて37℃で一晩培養後実験に用いた(以後細胞プレート
とする)。FLIPRアッセイバッファー(ニッスイハンクス
2(日水製薬株式会社) 9.8 g、炭酸水素ナトリウム
0.35 g、HEPES 4.77 g 、6 M水酸化ナトリウム溶液で p
H 7.4に合わせた後、1リットルにフィルアップ後フィル
ター滅菌)10 ml、250 mM Probenecid 100 μl、FBS 10
0 μlを混合した。また、Fluo 3-AM(同人化学研究所)
1バイアル(25 μg)にdimethyl sulfoxideを20 μlと20
% Pluronic acid(Molecular Probes社) 20 μlを添
加し溶解後、これを上記Hanks'/HBSS−Probenecid−FBS
に加え、培養上清を除いた細胞プレートに各ウエル100
μlずつ分注し、5% CO2インキュベーター中にて37℃
で1時間インキュベートした。一方、参考例14、8お
よび13に示した方法で調製したヒト型ZAQリガンド
ペプチド、ヒト型Bv8ペプチドまたはヘビ毒MIT1
を、2.5 mM Probenecid、0.2% bovine serum albumin
(BSA), 0.1% CHAPSを含むHanks'/HBSSで希釈し、96穴
プレートに分注した(サンプルプレート)。細胞プレート
の色素ローディング終了後、細胞プレートを2.5 mM Pro
benecidを含むFLIPRアッセイバッファ−(洗浄用バッフ
ァー)でプレートウォッシャー(Molecular Devices社)
を用いて4回洗浄後、100 μlの洗浄バッファーを残し
た。この細胞プレートとサンプルプレートをFLIPRにセ
ットしアッセイを行った(FLIPRにより、サンプルプレ
ートから50 μlのサンプルが細胞プレートへと移され
る)。結果を〔図7〕に示す。これより、ウシ毛細血管
内皮細胞(BACE)はヒト型ZAQリガンドペプチ
ド、ヒト型Bv8ペプチドおよびヘビ毒MIT1に応答
して細胞内カルシウムイオンの上昇を起こすことが明ら
かである。従って、試験化合物の存在下または非存在
下、ヒト型ZAQリガンドペプチド、ヒト型Bv8ペプ
チドおよびヘビ毒MIT1などの本発明のペプチドを用
いてウシ毛細血管内皮細胞を刺激することにより、試験
化合物にZAQまたはI5Eのシグナル情報伝達を阻害
する活性があるのか否かを知ることができ、血管新生阻
害剤を得ることができる。
【0152】(2)リン酸化p42 MAPキナーゼお
よびリン酸化p44 MAPキナーゼのウエスタンブロ
ッティンブによる検出 増殖用培地に分散したBACEを2×105 cells/ml/wellにな
るように12穴プレートに播種し一晩5% CO2、37℃で培
養後実験に用いた。10 nM、100 nM、1,000 nMのリガン
ド溶液を10 μl添加し37℃で5分間インキュベーション
した。このリガンド溶液として、参考例14、8および
13に示した方法で調製したヒト型ZAQリガンドペプ
チド、ヒト型Bv8ペプチドまたはヘビ毒MIT1を、
0.2% BSAと0.1% CHAPSを含むH/HBSSに溶解したものを
用いた。その後、培養上清を除去しLysis Buffer(50 m
M Tris、150 mM NaCl、1 mM EDTA、2 mM Na3VO4、50 mM
NaF、4 mM Na4P2O7、1% NP 40、1 mM phenylmethylsu
lfonyl fluoride (PMSF)、20 μg/ml、leupeptin、10
μg/ml pepstatin A、pH7.4)を100 μl添加した。氷上
で30分間放置後、上清を15,000 rpmで10分間遠心し得ら
れた上清にSDS-PAGE用サンプルバッファー(300 mM Tri
s、10% sodium dodesylsulfate、0.025% bromophenol
blue、50% glycerol、pH 6.8)を20 μl添加し3分間煮
沸した。このうち18 μlを12.5%のゲル(BIO-RAD社)
を用いてSDS-PAGEで分離した。電気泳動後、ゲルをトラ
ンスファー用バッファー(25 mM Tris、192 mM Glycin
e、10% MeOH)中で15分間しんとうした後、ゲル中の蛋
白をPVDF膜(MiniProBlot、Applied Biosystems)にト
ランスファーした。トランスファーした膜(ブロット)
をブロッキングバッファー(50 mM Tris、150 mM NaC
l、0.1% Tween 20、1% BSA、pH 7.4)を用いて一晩4
℃でブロッキングした。この後、ブロットに一次抗体溶
液(Cell Signaling TECHNOLOGY社のPhospho p42/44MAP
Kinase Antibodyを前述のブロッキングバッファ−で5,
000倍希釈したもの)を30 ml添加し室温で2時間インキ
ュベートした。この後、ブロットを洗浄用バッファー
(50 mM Tris、150 mM NaCl、0.1% Tween 20、pH 7.
4)で洗浄後(20分間×3)、ブロットに二次抗体溶液
(KPL社のAnti Rabbit IgG HRP-linked (Goat)を前述の
ブロッキングバッファーで1,000倍希釈したもの)30 ml
添加し室温で1時間反応させた。この後、ブロットを洗
浄用バッファーで洗浄し(20分間×3)、さらにバッフ
ァー(50 mM Tris、150 mM NaCl、pH 7.4)で洗浄後(2
分間×2)、ECL Plus (Amersham Pharmacia Biotech)を
用いてリン酸化p42/44 MAP Kinaseを検出した。結果を
〔図8〕に示す。図8より、リガンドを添加しないコン
トロールに比べ、ヒト型ZAQリガンドペプチド、ヒト
型Bv8ペプチドまたはヘビ毒MIT1を添加した場合
にはリン酸化されたMAPキナーゼ(MAPK−P)の
バンドの染色強度が増強していることを読み取ることが
できる。また、ヘビ毒MIT1は0.1nMという低濃
度からこの増強効果を現すことができ、ヒト型Bv8ペ
プチドは1nM から、ヒト型ZAQリガンドペプチド
は10 nMからこの効果を現した。ウシ毛細血管内皮
細胞(BACE)はヒト型ZAQリガンドペプチド、ヒ
ト型Bv8ペプチドおよびヘビ毒MIT1などのペプチ
ドの添加によりMAPキナーゼの活性化が起こることが
明らかである。従って、試験化合物の存在下または非存
在下、ヒト型ZAQリガンドペプチド、ヒト型Bv8ペ
プチドおよびヘビ毒MIT1などの本発明のペプチドを
用いてウシ毛細血管内皮細胞を刺激することにより、試
験化合物にZAQまたはI5Eのシグナル情報伝達を阻
害する活性を有しているのか否かを知ることができ、血
管新生阻害剤を得ることができる。
【0153】(3)リン酸化p38 MAPキナーゼの
ウエスタンブロッティングによる検出増殖用培地に分散
したBACEを2×105 cells/ml/wellになるように12穴プレ
ートに播種し一晩5% CO2、37℃で培養後実験に用い
た。10 nM、100 nM、1,000 nMのリガンド溶液を10 μl
添加し37℃で5分間インキュベーションした。このリガ
ンド溶液は、参考例14、8および13に示した方法で
調製したヒト型ZAQリガンドペプチド、ヒト型Bv8
ペプチドまたはヘビ毒MIT1を、0.2% BSAと0.1% C
HAPSを含むH/HBSS に溶解したものを用いた。その後、
培養上清を除去しLysis Buffer(50 mM Tris、150 mM N
aCl、1 mM EDTA、2 mM Na3VO4、50 mM NaF、4 mM Na4P2
O7、1% NP 40、1 mM PMSF、20 μg/ml、leupeptin、10
μg/ml pepstatin A、pH 7.4)を100 μl添加した。氷
上で30分間放置後、上清を15,000 rpmで10分間遠心し得
られた上清にSDS-PAGE用サンプルバッファー20μl添加
し3分間煮沸した。このうち18 μlを12.5%のゲル(BIO
-RAD社)を用いてSDS-PAGEで分離した。電気泳動後、ゲ
ルをトランスファー用バッファー(25 mM Tris、192 mM
Glycine、10% MeOH)中で15分間しんとうした後、ゲ
ル中の蛋白をPVDF膜(MiniProBlot、Applied Biosystem
s)にトランスファーした。トランスファーした膜(ブ
ロット)をブロッキングバッファー(50 mM Tris、150
mM NaCl、0.1% Tween 20、1% BSA、pH 7.4)を用いて
室温で1時間ブロッキングした。この後、ブロットに一
次抗体溶液(Cell Signaling TECHNOLOGY社のPhospho p
38 MAP Kinase (Thr180/Tyr182) Antibodyを前述のブロ
ッキング溶液で1,000倍希釈したもの)を30 ml添加し4
℃で一晩インキュベートした。この後、ブロットを洗浄
用バッファーで洗浄後(20分間×3)、ブロットに二次
抗体溶液(Cell Signaling TECHNOLOGY社のAnti Rabbit
IgG, HRP-linked Antibodyを前述のブロッキングバッ
ファーで1,000倍希釈したもの)30 ml添加し室温で1時
間反応させた。この後、ブロットを洗浄用バッファー
(50 mM Tris、150mM NaCl、0.1% Tween 20、pH 7.4)
で洗浄し(20分間×3)、さらにバッファー(50 mM Tri
s、150 mM NaCl、pH 7.4)で洗浄後(2分間×2)、ECL
Plus (Amersham Pharmacia Biotech)を用いてリン酸化p
38 MAP Kinaseを検出した。結果を〔図9〕に示す。図
9より、リガンドを添加しないコントロールに比べてヒ
ト型ZAQリガンドペプチド、ヒト型Bv8ペプチドま
たはヘビ毒MIT1などのペプチドを添加した場合には
リン酸化されたP38 MAPキナーゼ(p38 MA
PK−P)のバンドの染色強度が増強していることを読
み取ることができる。また、ヘビ毒MIT1は0.1n
Mという低濃度からこの増強効果を現すことができ、ヒ
ト型Bv8ペプチドは1nMから、ヒト型ZAQリガン
ドペプチドは10nMからこの効果を現した。ウシ毛細
血管内皮細胞(BACE)はヒト型ZAQリガンドペプ
チド、ヒト型Bv8ペプチドおよびヘビ毒MIT1など
のペプチドの添加により p38 MAPキナーゼの活性
化が起こることが明らかである。従って、試験化合物の
存在下または非存在下、ヒト型ZAQリガンドペプチ
ド、ヒト型Bv8ペプチドおよびヘビ毒MIT1などの
本発明のペプチドを用いてウシ毛細血管内皮細胞を刺激
することにより、試験化合物にZAQまたはI5Eのシ
グナル情報伝達を阻害する活性を有しているのか否かを
知ることができ、血管新生阻害剤を得ることができる。
【0154】(4)[H]チミジン取り込みアッセイ 増殖用培地に分散したBACEを1.5×104 cells/200 μl/w
ellになるように48ウエルプレートに播種し一晩培養
後、培養上清を除去しアッセイバッファー(0.5% BS
A、0.1% FBSを含むDMEM)495 μlとリガンド溶液5 μl
を添加し、さらに15-18時間培養した。このリガンド溶
液としては、参考例14、8および13に示した方法で
調製したヒト型ZAQリガンドペプチド、ヒト型Bv8
ペプチドまたはヘビ毒MIT1を、0.2% BSAと0.1% C
HAPSを含むH/HBSS に溶解したものを用いた。その後、
各ウエルに[3H]Thymidine溶液(NEN社、NET-027を血清
不含DMEMで100倍希釈したもの)を50 μl添加しさらに6
時間培養した。この後、培養上清を除去し各ウエルに洗
浄バッファー500 μlを添加し洗浄後、メタノール500
μlを添加し氷上で15分間放置した。その後、各ウエル
の上清を除去し5%トリクロロ酢酸(TCA)500 μlを添
加し氷上で15分間放置後、TCAを除去し水500 μlを添加
し洗浄した。最後に0.3 M NaOHを200μl添加し溶解後、
液体シンチレーターを3 ml添加し放射活性を液体シンチ
レーションカウンターで測定した。結果を〔図10〕に
示す。図10より、リガンドを添加しないコントロール
に比べてヒト型ZAQリガンドペプチド、ヒト型Bv8
ペプチドまたはヘビ毒MIT1を添加した場合にはウシ
副腎毛細血管内皮細胞の[H]チミジン取り込み量が
増加していることがわかる。従って、試験化合物の存在
下または非存在下、ヒト型ZAQリガンドペプチド、ヒ
ト型Bv8ペプチドおよびヘビ毒MIT1などの本発明
のペプチドを用いてウシ毛細血管内皮細胞を刺激するこ
とにより、試験化合物にZAQまたはI5Eのシグナル
情報伝達を阻害する活性を有しているのか否かを知るこ
とができ、血管新生阻害剤を得ることができる。
【0155】(5)細胞増殖アッセイ 増殖用培地に分散したBACEを5×103 cells/ml/wellにな
るように24穴プレートに播種し一晩培養した後、参考例
14および8に示した方法で調製したヒト型ZAQリガ
ンドペプチドまたはヒト型Bv8ペプチドを、0.2% BS
Aと0.1% CHAPSを含むH/HBSS に溶解したものを10 μl
添加し、さらに4-5日間培養した。その後、培養上清を
除去しPBS1mlをウエルに添加し細胞を洗浄後、トリプシ
ン溶液200μlを添加し細胞をピペッティングで回収し、
細胞数を血球計算版で測定した。結果を〔図11〕に示
す。図11より、上記ペプチドを添加しないコントロー
ルに比べてヒト型ZAQリガンドペプチドまたはヒト型
Bv8ペプチドを添加した場合にはウシ副腎毛細血管内
皮細胞の細胞数が増加していることがわかる。従って、
試験化合物の存在下または非存在下、ヒト型ZAQリガ
ンドペプチドおよびヒト型Bv8ペプチドなどの本発明
のペプチドを用いてウシ毛細血管内皮細胞を刺激するこ
とにより、試験化合物にZAQまたはI5Eのシグナル
情報伝達を阻害する活性を有しているのか否かを知るこ
とができ、血管新生阻害剤を得ることができる。
【0156】参考例1 G蛋白質共役型レセプター蛋白
質ZAQをコードするcDNAのクローニングと塩基配
列の決定およびZAQの発現分布の解析 (1)G蛋白質共役型レセプター蛋白質ZAQをコード
するcDNAのクローニングと塩基配列の決定 ヒト脳下垂体cDNA(CLONTECH社)を鋳型とし、2個
のプライマー、プライマー1(5'- GTC GAC ATG GA
G ACC ACC ATG GGG TTC ATG G -3';配列番
号:4)及びプライマー2(5'- ACT AGT TTA TTT
TAG TCT GATGCA GTC CAC CTC TTC -3';配列
番号:5)を用いてPCR反応を行った。該反応におけ
る反応液の組成は上記cDNAの10分の1量を鋳型と
して使用し、Advantage2 Polymerase Mix(CLONTECH
社)1/50量、プライマー1及びプライマー2を各0.
2μM, dNTPs 200μM、及び酵素に添付のバッファーを
加え、25μlの液量とした。PCR反応は、94℃・2
分の後、94℃・20秒、72℃・100秒のサイクル
を3回、94℃・20秒、68℃・100秒のサイクル
を3回、94℃・20秒、64℃・20秒、68℃・1
00秒のサイクルを38回繰り返し、最後に68℃・7
分の伸長反応を行った。該PCR反応後の反応産物をT
Aクローニングキット(Invitrogen社)の処方に従いプ
ラスミドベクターpCR2.1(Invitrogen社)へサブクロー
ニングした。これを大腸菌DH5αに導入し、cDNA
をもつクローンをアンピシリンを含むLB寒天培地中で
選択した後、個々のクローンの配列を解析した結果、新
規G蛋白質共役型レセプター蛋白質をコードする2種類
のcDNA配列ZAQC(配列番号:2)及びZAQT
(配列番号:3)を得た。このcDNAより導き出され
るアミノ酸配列を有する蛋白質はいずれも同一配列(配
列番号:1)を有したためZAQと命名し、配列番号:
2で表されるDNAを含有する形質転換体を大腸菌(Es
cherichia coli)DH5α/pCR2.1−ZAQC
と、配列番号:3で表されるDNAを含有する形質転換
体を大腸菌DH5α/pCR2.1−ZAQTと命名し
た。
【0157】(2)Taqman PCRによるZAQ
の発現分布の解析 Taqman PCRに用いるプライマーおよびプローブは、Prim
er Express ver.1.0( PEバイオシステムスジャパン)を
用いて検索し、プライマー3( 5'- TCATGTTGCTCCACTGGA
AGG - 3'(配列番号:58)),プライマー4(5'-CCAA
TTGTCTTGAGGTCCAGG-3'(配列番号:29)), ZAQprobe
(5' - TTCTTACAATGGCGGTAAGTCCAGTGCAG - 3'(配列番
号:60))を選択した。プローブのリポーター色素と
して、FAM(6-carboxyfluorescein )を付加した。スタ
ンダードDNAとして、pAK−ZAQCを鋳型に、プライマーZA
QC Sal(5'- GTCGACATGGAGACCACCATGGGGTTCATGG- 3'
(配列番号:61))およびZAQC Spe( 5'-ACTAGTTTATT
TTAGTCTGATGCAGTCCACCTCTTC - 3' (配列番号:62))
を用いて増幅したPCR断片を、CHROMA SPIN200( CLONTE
CH Laboratories, Inc.( CA,USA ))を用いて精
製し、10−10コピ−/ μlに調整して使用した。各
組識のcDNAソースとして、Human Multiple Tissue cDNA
Panel IおよびPanel II(CLONTECH Laboratories, In
c.)を 使用した。プライマー、プローブ、鋳型に、Ta
qman Universal PCR Master Mix(PEバイオシステムス
ジャパン)を添付書類記載の規定量加え、ABI PRISM 77
00 Sequence Detection System(PEバイオシステムズジ
ャパン)でPCR反応および解析をおこなった。結果を表
1に示す。主に精巣、ついで肺、脳等の部位でZAQの発
現がみられた。
【表1】
【0158】参考例2 レセプター安定発現CHO細胞
の作製 (2−1)ZAQ安定発現細胞株の作製 ZAQ安定発現細胞株は以下のようにして調製した。すな
わち、参考例1で得たDH5α/pCR2.1−ZAQCの1クロー
ンを、アンピシリンを含むLB培地で振とう培養し、プラ
スミドpCR2.1−ZAQCを得た。これを制限酵素Sal Iおよ
びSpe Iで処理し、ZAQCをコードするインサート部分を
切り出した。同様に制限酵素Sal IおよびSpeIで処理し
たpAKKO−1.11H(Biochemica et Biophysica Acta 1219
(1994) 251-259)と、該インサート部分をLigation Ex
press Kit (CLONTECH Laboratories, Inc.(CA,US
A))を用いて連結し、大腸菌DH10Bにエレクトロポーレ
ーション法にて導入した。得られたクローンの有するプ
ラスミドの構造を、制限酵素処理ならびに配列解析で確
認し、正しい構築のものをCHO細胞発現用プラスミドpAK
−ZAQCとして使用した。このプラスミドpAK−ZAQCをCHO
/dhfr-細胞(American Type Culture Collection)にCe
llPhect Transfection kit(Amersham Pharmacia Biote
ch社)を用いて形質導入することにより取得した。ま
ず、蒸留水120 μlに溶解したプラスミドDNA 4 μgに対
してBuffer A(CellPhect Transfection Kitに添付)12
0 μlを添加し、撹拌し、10分間静置後、Buffer B(Cel
lPhect Transfection Kitに添付)240 μlを添加し、激
しく撹拌し該DNAを含有するDNA−リン酸カルシウム
複合体を形成させた。 5 x 105個のCHO/ dhfr- 細胞を6
0 mmシャーレに播き、10%のウシ胎児血清(BIO WHITTA
KER 社)を含む Ham's F-12培地(日水製薬株式会社)
中で37℃、5%炭酸ガス中で1日間培養した後、該DN
A−リン酸カルシウム複合体の懸濁液480 μl をシャー
レの該細胞上に滴下させた。これを、37℃、5%炭酸ガ
ス中にて6時間培養した後、血清を含まない Ham's F-1
2培地で2回細胞を洗浄し、シャーレの該細胞上に15%
グリセロールを含む緩衝液(140 mM NaCl, 25 mM HEPE
S, 1.4 mM Na2PO4, pH7.1) 1.2mlを添加し2分間処理し
た。これを、再度、血清を含まないHam's F-12培地で2
回洗浄した後、10%のウシ胎児血清を含む Ham's F-12
培地中で37℃、5%炭酸ガス中で一晩培養した。該細胞
をトリプシン処理により分散させてシャーレから回収
し、2 x 104 個ずつ6-well plateに植え込み、透析済み
10%ウシ胎児血清(JRH BIOSCIENCES 社)、1 mM MEM非
必須アミノ酸溶液(大日本製薬株式会社)、100 units/
ml Penicillin、100 μg/ml Streptomycinを含む Dulbe
cco's modified Eagle medium (DMEM) 培地(日水製薬
株式会社)中にて37℃、5%炭酸ガス中にて培養を開始
した。プラスミドの導入された形質転換CHO細胞は該培
地中で生育するが、非導入細胞は次第に死滅していくの
で、培養開始1日目、および2日目に培地を交換して死
滅細胞を除去した。培養開始8−10日後に生育してき
た形質転換CHO細胞のコロニーを約21個選んだ。 それぞ
れ選択された細胞からRNAを市販のRNA単離用キットを用
いて回収し、以降、公知のRT−PCR法によりZAQを
高発現するZAQ発現CHO細胞B-1番クローン(以後、ZAQC-
B1細胞と略称する)を選別した。
【0159】(2−2)I5E安定発現細胞株の作製 ヒトI5EレセプターcDNA(配列番号:6)を公知のPC
R法によりクローニングし、pAKKO1.11H発現ベクターに
組み込んだ。該発現ベクターを(2−1)に記載した方
法によりCHO/dhfr-細胞(American Type Culture Colle
ction)に形質導入した。培養開始10−14日後に生
育してきた形質転換CHO細胞のコロニーを約20個選ん
だ。 選択した細胞を3×104個/wellで96穴プレートに植
え込み、ヘビ毒MIT1(配列番号:21)に対する反応性
を、後述の(2−3)に記載する試験方法により検討
し、反応性の良いI5E発現CHO細胞4番クローン(以後、I
5E-4細胞と略称する)を選別した。
【0160】(2−3)受容体活性化作用の測定 上記(2−1)で得られたZAQC-B1細胞、および上記
(2−2)で得られたI5E-4細胞を、それぞれ15×104ce
lls/mlとなるように培地(10% d FBS-DMEM)に懸濁
し、FLIPR用96穴プレート(Black plate clear bottom、
Coster社)に分注器を用いて各ウェルに200 μlずつ植え
込み(3.0×104cells/200μl/ウェル)、5%CO2インキ
ュベーター中にて37℃で一晩培養した後用いた(以後、
細胞プレートとする)。H/HBSS(ニッスイハンクス2
(日水製薬株式会社) 9.8g、炭酸水素ナトリウム 0.35
g、HEPES 4.77 g、6 M水酸化ナトリウム溶液で pH7.4に
合わせた後、フィルター滅菌処理)20 ml、250 mM Prob
enecid 200 μl、ウシ胎児血清(FBS) 200 μlを混合し
た。また、Fluo 3-AM(同仁化学研究所)2バイアル(50
μg)をジメチルスルフォキサイド 40 μl、20% Plur
onic acid(MolecularProbes社) 40 μlに溶解し、こ
れを上記H/HBSS−Probenecid−FBS に加え、混和後、8
連ピペットを用いて培養液を除いた細胞プレートに各ウ
ェル 100 μlずつ分注し、5% CO2インキュベーター中
にて37℃で1時間インキュベートした(色素ローディン
グ)。ヘビ毒MIT1を2.5 mM Probenecid、0.2% BSAを含
むH/HBSS 150 μlを加えて希釈し、FLIPR用96穴プレー
ト(V-Bottomプレート、Coster社)へ移した(以後、サン
プルプレートとする)。細胞プレートの色素ローディン
グ終了後、H/HBSSに2.5 mM Probenecidを加えた洗浄バ
ッファーでプレートウォッシャー(Molecular Devices
社)を用いて細胞プレートを4回洗浄し、洗浄後100 μl
の洗浄バッファーを残した。この細胞プレートとサンプ
ルプレートをFLIPRにセットし(FLIPRにより、サンプル
プレートから50 μlのサンプルが細胞プレートへと移さ
れる)、蛍光強度変化を継時的に測定することにより、
細胞内Caイオン濃度上昇活性を測定した。
【0161】参考例3 ヒト型Bv8ペプチドの作製 (3−1)ヒト型Bv8ペプチド cDNAのクローニ
ング ヒト精巣Marathon-Ready cDNA (CLONTECH社)を鋳型とし
て、プライマー hBv8-F1(配列番号:7)及びプライマ
ー hBv8-R1(配列番号:8)を作成し、以下に記したP
CR反応を実施した。 hBv8-F1: 5'-CTACTTCTGCTGCTGCCGCTGCTGTT-3' (配列
番号:7) hBv8-R1: 5'-TTGGAAAGTTGAGGAAGCAAGAGCATTT-3' (配列
番号:8) PCR反応液は50X Advantage 2 Polymerase Mix (CLONTEC
H社)を1μl、添付の10x Advantage 2 PCR buffer (400
mM Tricine-KOH, 150 mM KOAc, 35 mM Mg(OAc) 2, 37.5
μg/ml BSA, 0.05% Tween-20, 0.05% Nonidet-P40)を
5μl、dNTP mixture (2.5 mM each, 宝酒造)を4μl、10
μMプライマーhBv8-F1及びhBv8-R1を 1μl、鋳型cDNAを
5μl、及び蒸留水を33μlを混合して作製した。反応条
件は95℃・1分の初期変性後、95℃・30秒-68℃・1分のサイ
クル反応を35回、および68℃・1分の最終伸長反応とし
た。得られたDNA断片を、TOPO TA Cloning Kit (Invitr
ogen社)を用いて添付のマニュアルに記載された方法に
従ってクローニングした。クローニングされたDNAの塩
基配列をABI377DNA sequencerを用いて解読し、配列番
号:9で表される配列を得た。
【0162】ヒト精巣Marathon-Ready cDNA (CLONTECH
社)を鋳型として、プライマー hBv8-R2(配列番号:1
0)を作成し、以下に記した5'RACE実験を実施した。 hBv8-R2: 5' -TGTCTCCCAGTTTGCCCATAGGTGTGC-3'
(配列番号:10) 5'RACEのPCR反応液は50X Advantage-GC 2 Polymerase M
ix (CLONTECH社)を1μl、添付の5x Advantage-GC 2 PCR
buffer (200 mM Tricine-KOH, 75 mM KOAc,17.5 mM Mg
(OAc)2, 25% Dimethyl Sulfoxide, 18.75μg/ml BSA,
0.025%Tween-20, 0.025% Nonidet-P40)を10 μl、dNT
P mixture (2.5 mM each, 宝酒造)を4 μl、10 μMプラ
イマーhBv8-R1を 1 μl、10 μMプライマーAP1(プライ
マーAP1はCLONTECH社のMarathon-Ready cDNA Kitに添付
のもの)を1 μl、鋳型cDNA(CLONTECH社、ヒト精巣Mar
athon-Ready cDNA)を5 μl、及び蒸留水を28 μlを混
合して作製した。反応条件は94℃・1分の初期変性後、94
℃・30秒-72℃・3分のサイクル反応を10回、94℃・30秒-70
℃・3分のサイクル反応を5回、94℃・30秒-68℃・3分のサ
イクル反応を25回行った。続いて、該PCR反応の反応液
を鋳型としてnested PCRを実施した。反応液は50XAdvan
tage-GC 2 Polymerase Mix(CLONTECH社)を1 μl、添
付の5xAdvantage-GC 2 PCR buffer(200 mM Tricine-KO
H, 75 mM KOAc, 17.5 mM Mg(OAc)2, 25% Dimethyl Sul
foxide, 18.75μg/ml BSA, 0.025%Tween-20, 0.025%
Nonidet-P40)を10 μl、dNTP mixture(2.5 mM each,
宝酒造)を4 μl、10 μMプライマーhBv8-R2を 1 μl、
10 μMプライマーAP2(プライマーAP2はCLONTECH社のMa
rathon-Ready cDNA Kitに添付のもの)を1 μl、鋳型DN
A(該PCR反応液50倍希釈液)を5 μl、及び蒸留水を28
μlを混合して作製した。反応条件は94℃・1分の初期変
性後、94℃・30秒-68℃・3分のサイクル反応を35回行っ
た。得られたDNA断片を、TOPO TA Cloning Kit (Invitr
ogen社)を用いて添付のマニュアルに記載された方法に
従ってクローニングした。クローニングされたDNAの塩
基配列をABI377DNA sequencerを用いて解読し、5'端の
配列(配列番号:11)を得た。
【0163】得られた配列番号:9及び配列番号:11
の情報より、プライマー hBv8-WF(配列番号:12)、
プライマー hBv8-WR(配列番号:13)、プライマー h
Bv8-CF(配列番号:14)及びプライマー hBv8-SR(配
列番号:15)を作成し、以下に記したPCR反応を実施
した。 hBv8-WF: 5'-CCATGAGGAGCCTGTGCTGCGCC-3'
(配列番号:12) hBv8-WR: 5'-CTATTCACATTTGGTTTCTACTC-3'
(配列番号:13) hBv8-CF: 5'-GTCGACCACCATGAGGAGCCTGTGCTGCG-3' (配
列番号:14) hBv8-SR: 5'-ACTAGTCGATTACTTTTGGGCTAAAC-3' (配
列番号:15) PCR反応液はPfuTurbo DNA polymerase(Stratagene社)を
1 μl、添付の10x PCRbufferを5 μl、2.5 mM dNTP mix
tureを4 μl、10 μMプライマーhBv8-WF及びhBv8-WRを
各2.5 μl 、鋳型DNA(ヒト精巣Marathon-Ready cDNA、
CLONTECH社)を鋳型として5μl、及び蒸留水を30 μlを
混合して作製した。反応条件は95℃・1分の初期変性後、
95℃1分-65℃・1分-72℃・1分のサイクル反応を35回、お
よび72℃・5分の最終伸長反応とした。続いて、該PCR反
応の反応液を鋳型としてnested PCRを行った。PCR反応
液はPfuTurbo DNA polymerase (Stratagene社)を1 μ
l、添付の10x PCR bufferを5 μl、2.5 mM dNTP mixtur
eを4 μl、10 μMプライマーhBv8-CF及びhBv8-SRを各2.
5μl 、鋳型DNAを1μl、及び蒸留水を34 μlを混合して
作製した。反応条件は95℃・1分の初期変性後、95℃・1分
-65℃・1分-72℃・1分のサイクル反応を35回、および72℃
・5分の最終伸長反応とした。得られたDNA断片をTOPO TA
Cloning Kit (Invitrogen社)を用いて添付のマニュア
ルに記載された方法に従ってクローニングした。クロー
ニングされたDNAの塩基配列をABI377DNA sequencerを用
いて解読し、配列番号:16で表される346bpの塩基配
列を有していることが明らかとなった。配列番号:16
で表わされる塩基配列を有するDNA断片を有するプラス
ミドをpHBvと命名した。プラスミドpHBvにより大腸菌
(Escherichia coli)をトランスフォームさせ、エシェ
リヒアコリ(Escherichia coli)TOP10/pHBvと命名し
た。このDNA断片の塩基配列を解析した結果、配列番号1
-6で表わされるDNA断片は、配列番号:17で表わされ
るヒト型Bv8前駆体ペプチド(108アミノ酸残基)をコ
ードするDNA(配列番号:18)を含んでいることが明
らかとなった。また、配列番号:18で表わされる塩基
配列は典型的なシグナル配列を有しており、配列番号:
18で表わされる塩基配列を有するDNAは、配列番号:
19で表わされるヒト型Bv8成熟体ペプチド(81アミ
ノ酸残基)をコードする243塩基対からなるDNA(配列番
号:20)を含んでいることが明らかとなった。
【0164】(3−2)ヒト型Bv8ペプチド発現CH
O細胞の樹立 上記(3−1)に記載したプラスミドpHBvから、インサ
ートcDNAをSal I及びSpe I制限酵素を用いて切り出しpA
KKO1.11H発現ベクターに組み込んだ。該プラスミドをCH
O/dhFr-細胞(American Type Culture Collection)にC
ellPhect Transfection kit(Amersham Pharmacia Biot
ech社)を用いて形質導入することにより取得した。は
じめに、蒸留水300 μlに溶解したプラスミドDNA 10 μ
gに対してBuffer A(CellPhect Transfection Kitに添
付)120 μlを添加後撹拌した。10分間静置後、Buffer
B(CellPhect Transfection Kitに添付)240 μlを添加
し、激しく撹拌し該DNAを含有するDNA−リン酸カルシウ
ム複合体を形成させた。 4x 105個のCHO/ dhFr- 細胞を
60 mmシャーレに植え込み、10%のウシ胎児血清(BIO W
HITTAKER 社)とMEM用非必須アミノ酸を含む Ham's F-1
2培地(日水製薬株式会社)中で37℃、5%炭酸ガス中で
1日間培養した後、該複合体をシャーレの該細胞上に滴
下させた。これを、37℃、5%炭酸ガス中にて7時間培養
した後、血清を含まない Ham's F-12培地で2回細胞を
洗浄し、シャーレの該細胞上に15%グリセロール3 mlを
添加し2分間処理した。これを、再度、血清を含まないH
am'sF-12培地で2回洗浄した後、10%のウシ胎児血清を
含む Ham's F-12培地中で37℃、5%炭酸ガス中で15時間
培養した。該細胞をトリプシン処理により分散させてシ
ャーレから回収し、1.25 x 104個ずつ6穴プレートに植
え込み、透析済み10%ウシ胎児血清(JRH BIOSCIENCES
社)、1 mM MEM非必須アミノ酸溶液、100 units/ml Pen
icillin、100 μg/ml Streptomycinを含む Dulbecco's
Modified Eagle Medium (DMEM) 培地(日水製薬株式会
社)中にて37℃、5%炭酸ガス中にて培養を開始した。
プラスミドの導入された形質転換CHO細胞は該培地中で
生育するが、非導入細胞は次第に死滅していくので、2
日毎に培地を交換して死滅細胞を除去した。培養開始10
-14日後に生育してきた形質転換CHO細胞のコロニーを29
個選択した。それぞれ選択された細胞を24穴プレートに
植え込み、細胞がコンフルエントになった後、培地を10
%ウシ胎児血清(JRH BIOSCIENCES 社)、1 mM MEM非必
須アミノ酸溶液、100 units/ml Penicillin、100 μg/m
l Streptomycinを含む Dulbecco's modified Eagle med
ium 培地(Phenol Red不含、GIBCO社)に交換し3日間培
養した。その後、培養上清を回収し、上記(2−3)の
方法に従って、ZAQ発現CHO細胞でFLIPRによるカルシウ
ムアッセイでZAQ活性化能を測定した。これによりヒト
型Bv8を高発現するZAQL-2発現CHO細胞クローンNo.2(以
後、ZAQL-2/CHO No.4と略称する)を選別した。
【0165】(3−3)ヒト型Bv8ペプチド発現CH
O細胞無血清培養上清の調製 透析済み10%ウシ胎児血清(JRH BIOSCIENCES 社)、1
mM MEM非必須アミノ酸溶液、100 units/ml Penicilli
n、100 μg/ml Streptomycinを含む Dulbecco'sModifie
d Eagle Medium (DMEM) 培地(日水製薬株式会社)でSi
ngle Tray(Nunc社)4枚コンフルエントまで培養した ZAQ
L-2/CHO No.4をトリプシン処理して分散後、遠心して回
収した。上記Single Tray 1枚分の細胞を上記培地 1.5
Lに懸濁後、Cell Factories 10(Nunc社)に植え込み、
4基のCell Factories 10について37℃で5%炭酸ガス中
にて3日間培養した。培養上清を除いた後、前述のH/HBS
S1 Lで 1基のCell Factories 10の細胞を洗浄した。H/H
BSSを除いた後、1基のCell Factories 10あたり2 Lの無
血清培地(1 mM MEM非必須アミノ酸溶液、100 units/ml
Penicillin、100 μg/ml Streptomycinを含む Dulbecc
o's Modified Eagle Medium培地)を加えさらに2日間培
養した。回収した培養上清を日立高速遠心機で1,000 rp
mで10分間遠心後、ガーゼを用いてろ過し、清澄な上清
を得た。これに酢酸を最終濃度1 Mになるように添加
し、以下の操作を行った。
【0166】(3−4)ヒト型Bv8ペプチド発現CH
O細胞無血清培養上清のオクタドデシル逆相クロマトグ
ラフィーによる粗分画 オクタドデシル基を固定したシリカゲルを充填したPrep
C18(Waters社)をメタノールで膨潤後、ガラス製カラ
ムに充填した(BioRad社製;内径5cm,高さ10cm)。そ
の後、1 M 酢酸で平衡化したカラムに、上記(3−3)
で調製した抽出液を添着した。次にこのカラムを800 m
lの1 M 酢酸で洗浄した。次に、このカラムに1000 mlの
60% アセトニトリル/0.1% トリフルオロ酢酸を流し、
目的とする粗ペプチド成分を溶出した。得られた溶出液
を、エバポレーターを用いて濃縮した後、凍結乾燥機
(12EL; VirTis社)にて凍結乾燥した。
【0167】(3−5)Wakosil−II 5C1
8HG Prep逆相高速液体クロマトグラフィーによ
る分離 Wakosil-II 5C18HG Prep逆相高速液体クロマトグラフィ
ー用カラム(和光純薬、20mm×250mm)を、40℃にて、
流速 5 ml/minでA液(0.1% トリフルオロ酢酸/蒸留
水)容量91.7%/B液(0.1% トリフルオロ酢酸/60%
アセトニトリル)容量8.3%を流し平衡化した。上記
(3−4)で得られた凍結乾燥物についてクロマトグラ
フィー操作を行った。即ち、凍結乾燥物を1 M 酢酸36 m
lを加えて溶解し遠心後、その内の1/3を該カラムに添着
した後、流速 5 ml/minで、1分間かけてA液容量66.7%
/B液容量33.3% まで上昇させ、次いで120分間かけて
A液容量16.7%/B液容量83.3%まで、B液濃度を直線
的グラジエントで上昇させた。溶出液を5 mlずつフラ
クション番号をつけて分取した。この操作を3回実施
し、上記(3−4)の凍結乾燥物を処理した。分取フラ
クションより各3 μl を0.2% BSA 150 μl と混合し、
凍結乾燥機(12EL; VirTis社)で凍結乾燥した。この
乾燥物に、アッセイバッファー〔H/HBSS(ニッスイハン
クス2(日水製薬株式会社) 9.8g、炭酸水素ナトリウ
ム 0.35g、HEPES 4.77 g 、水酸化ナトリウム溶液で pH
7.4に合わせた後、フィルター滅菌処理)に、2.5 mM Pr
obenecid および0.1% CHAPS を添加したもの〕150 μl
を加えて溶解し、この溶液50 μl を用いて上記(2−
3)の方法に準じ、ZAQ受容体活性化作用を測定した。
その結果、目的とするZAQ受容体活性化作用を有する成
分は、主としてフラクションNo.73-74に溶出されている
ことが判明した。
【0168】(3−6)TSKgel CM−2SWイ
オン交換高速液体クロマトグラフィーによる分離 TSKgel CM-2SWイオン交換高速液体クロマトグラフィー
用カラム(東ソー、4.6mm×250 mm)を25℃にて、流速
1 ml/minでA液(4 Mギ酸アンモニウム:蒸留水:アセ
トニトリル = 1 : 299 : 100)容量100%、B液(4 Mギ
酸アンモニウム:蒸留水:アセトニトリル = 1 : 2 :
1)容量0%を流し平衡化した。上記(3−5)で得られ
たフラクションNo.73-74を凍結乾燥したものをA液4 ml
に溶解し、TSKgel CM-2SWイオン交換カラムに添着した
後、流速 2 ml/minで120分間かけてA液容量25%/B液
容量75%まで直線的グラジエントで上昇させ溶出液を回
収した。溶出液を2 mlずつフラクション番号をつけて分
取し、分取フラクションより各2 μl を0.2% BSA 100
μl と混合し凍結乾燥機(12EL; VirTis社)で凍結乾
燥した。この乾燥物に上記アッセイバッファー 100 μl
を加えて溶解しこれをさらに同バッファーで100倍希釈
し、上記(2−3)の方法に準じ、ZAQ受容体活性化作
用を測定した。その結果、目的とするZAQ受容体活性化
作用を有する成分はフラクションNo.83-85に溶出されて
いることが判明した。
【0169】(3−7)TSKgel ODS−80T
s逆相高速液体クロマトグラフィーによる精製 TSKgel ODS-80Ts逆相高速液体クロマトグラフィー用カ
ラム(東ソー、4.6 mmx 100 mm)を、40℃にて、流速 1
ml/minでA液(0.1% トリフルオロ酢酸/蒸留水)容量
91.7%/B液(0.1% トリフルオロ酢酸/60% アセトニ
トリル)容量8.3%を流し平衡化した。上記(3−6)
で得られたフラクションNo.83-85の凍結乾燥物について
クロマトグラフィー操作を行った。即ち、凍結乾燥物を
1 M酢酸 2mlを加えて溶解し該カラムに添着した後、流
速 1 ml/minで、1分間かけてA液容量75%/B液容量25
% まで上昇させ、次いで60分間かけてA液容量25%/B
液容量75%までB液濃度を直線的グラジエントで上昇さ
せ溶出液を回収した。溶出液を0.5 mlずつフラクション
番号をつけて分取した。フラクションNo.121-130につい
て各1μlを採取し、上記アッセイバッファーで100倍希
釈し、上記(2−3)の方法に準じ、ZAQ受容体活性化
作用を測定した。その結果、目的とするZAQ受容体活性
化作用を有する成分はフラクションNo.123-125に溶出さ
れていることが判明した。
【0170】(3−8)TSKgel Super−P
henyl逆相高速液体クロマトグラフィーによる精製 TSKgel Super-Phenyl逆相高速液体クロマトグラフィー
用カラム(東ソー、4.6mm x 100 mm)を、40℃にて、流
速 1 ml/minでA液(0.1% トリフルオロ酢酸/蒸留水)
容量91.7%/B液(0.1% トリフルオロ酢酸/60% アセ
トニトリル)容量8.3%を流し平衡化した。上記(3−
7)で得られたフラクションNo.123-125についてクロマ
トグラフィー操作を行った。即ち、フラクション溶液を
直接ロードし、該カラムに添着した後、流速 1 ml/min
で、1分間かけてA液容量75%/B液容量25% まで上昇
させ、次いで60分間かけてA液容量25%/B液容量75%
までB液濃度を直線的グラジエントで上昇させ溶出液を
回収した。溶出液を0.5 mlずつフラクション番号をつけ
て分取した。フラクションNo.91-100について各1μlを
採取し、上記アッセイバッファーで100倍希釈し、上記
(2−3)の方法に準じ、ZAQ受容体活性化作用を測定
した。その結果、目的とするZAQ受容体活性化作用を有
する成分はフラクションNo.97-98に溶出されていること
が判明した。
【0171】(3−9)TSKgel Super−P
henyl逆相高速液体クロマトグラフィーによる再精
製 TSKgel Super-Phenyl逆相高速液体クロマトグラフィー
用カラム(東ソー、4.6mm x 100 mm)を、40℃にて、流
速 1 ml/minでA液(0.1% トリフルオロ酢酸/蒸留水)
容量91.7%/B液(0.1% トリフルオロ酢酸/60% アセ
トニトリル)容量8.3%を流し平衡化した。上記(3−
8)で得られたフラクションNo.97-98についてクロマト
グラフィー操作を行った。即ち、フラクション溶液を直
接ロードし該カラムに添着した後、流速 1 ml/minで、1
分間かけてA液容量75%/B液容量25% まで上昇させ、
次いで60分間かけてA液容量25%/B液容量75%までB
液濃度を直線的グラジエントで上昇させ溶出液を回収し
た。その結果、目的とするZAQ受容体活性化作用を有す
る成分は単一なピークとして溶出された。
【0172】(3−10)精製されたヒト型Bv8ペプ
チドの構造解析 上記(3−9)で得られたZAQ活性化主成分について、
以下の方法で構造決定を実施した。精製したヒト型Bv
8ペプチドを凍結乾燥機(12EL;VirTis社)にて凍結乾
燥した。得られたペプチド凍結乾燥物を、DMSO(ジ
メチルスルフォキシド)に溶解した。この溶液の一部を
プロテインシークエンサー(パーキンエルマー社、PE Bi
osystems Procise 491cLC)を用いたN末端からのアミノ
酸配列解析に供した。その結果、予想されるヒト型Bv
8成熟体ペプチド、配列番号:19で表されるアミノ酸
配列と一致するN端アミノ酸配列を得た。また、Finnig
an LCQ LC/MS装置を用いて、エレクトロンスプレーイオ
ン化法により質量分析を行い、分子量が8664.34である
と算定した。本測定値はヒト型Bv8成熟体ペプチド
(配列番号:19)の理論値8792.54に比べて128.2小さ
な値となっており、成熟体ペプチドからさらにC末端の
Lys残基が脱落したペプチド(配列番号:22)が取得
できたことが確認された。
【0173】参考例4 ヒト型Bv8ペプチドの反応性
の測定 参考例3で得られた精製ヒト型Bv8ペプチドの、ZA
Q及びI5E受容体活性化作用を、上記(2−3)に記
載した方法に準じ、測定した。その結果、ZAQレセプ
ター発現CHO細胞及びI5Eレセプター発現CHO細
胞において、ヒト型Bv8ペプチドは濃度依存的に細胞
内カルシウム濃度の上昇を惹起した。また、ヘビ毒MI
T1は、ヒト型Bv8ペプチドに比べて10倍程度低い
濃度よりI5E受容体活性化作用を現した。結果を〔図
1〕および〔図2〕に示す。
【0174】参考例5 ラット型Bv8ペプチド cD
NAのクローニング ラット精巣Marathon-Ready cDNA (CLONTECH社)を鋳型と
して、degenerateプライマー BF2(配列番号:23)と
プライマー BR1(配列番号:24)を作成し、以下に記
したPCR反応を実施した。 BF2: 5'-GCTTGYGACAAGGACTCYCA-3' (配列番号:2
3) BR1: 5'-GTTYCTACTYCAGAGYGAT-3' (配列番号:2
4) PCR反応液は50X Advantage 2 Polymerase Mix (CLONTEC
H社)を0.4 μl、添付の10x Advantage 2 PCR buffer (4
00 mM Tricine-KOH, 150 mM KOAc, 35 mM Mg(OAc)2, 3
7.5μg/ml BSA, 0.05%Tween-20, 0.05% Nonidet-P40)
を2μl、dNTP mixture (2.5 mM each, 宝酒造)を1-6μ
l、10μMプライマーBF2及びBR1を 0.4μl、鋳型cDNAを2
μl、及び蒸留水を13.2μlを混合して作製した。反応条
件は95℃・1分の初期変性後、95℃・30秒-55℃・1分-68℃・
1分のサイクル反応を40回、および68℃・5分の最終伸長
反応とした。得られたDNA断片をTOPO TA Cloning Kit
(Invitrogen社)を用いて添付のマニュアルに記載された
方法に従ってクローニングした。クローニングされたDN
Aの塩基配列をABI377DNA sequencerを用いて解読し、配
列番号:25で表される部分配列を得た。この配列情報
よりプライマー RB5-1(配列番号:26) とプライマ
ー RB5-3(配列番号:27)を作成し、以下に記した5'
RACE実験を実施した。 RB5-1: 5'-GTGCATCCTCCGCCCCCAAAATGGAA-3' (配列
番号:26) RB5-3: 5'-GACAGCGCAGCACATTCCTCCTCCACAC-3' (配列
番号:27) 5'RACEのPCR反応液は50X Advantage 2 Polymerase Mix
(CLONTECH社)を1μl、添付の10x Advantage 2 PCR buff
er (400 mM Tricine-KOH, 150 mM KOAc, 35 mMMg(OA
c)2, 37.5 μg/ml BSA, 0.05%Tween-20, 0.05% Nonid
et-P40)を5 μl、dNTP mixture (2.5 mM each, 宝酒造)
を4 μl、10 μMプライマーRB5-1を 1 μl、10μMプラ
イマーAP1(プライマーAP1はCLONTECH社のMarathon-Rea
dy cDNA Kitに添付のもの)を1 μl、鋳型cDNA(CLONTE
CH社、ラット精巣Marathon-Ready cDNA)を5 μl、及び
蒸留水を33 μlを混合して作製した。反応条件は94℃・1
分の初期変性後、94℃・30秒-72℃・3分のサイクル反応を
5回、94℃・30秒-70℃・3分のサイクル反応を5回、94℃・3
0秒-68℃・3分のサイクル反応を25回行った。続いて、該
PCR反応の反応液を鋳型としてnested PCRを実施した。
反応液は50XAdvantage 2 Polymerase Mix (CLONTECH社)
を1μl、添付の10x Advantage 2 PCR buffer (400 mM T
ricine-KOH, 150 mM KOAc, 35 mM Mg(OAc)2, 37.5μg/m
l BSA, 0.05%Tween-20, 0.05% Nonidet-P40)を5 μ
l、dNTP mixture (2.5 mM each, 宝酒造)を4 μl、10
μMプライマーRB5-3を 1 μl、10μMプライマーAP2(プ
ライマーAP2はCLONTECH社のMarathon-Ready cDNA Kitに
添付のもの)を1 μl、鋳型cDNA(該PCR反応液50倍希釈
液)を5 μl、及び蒸留水を33 μlを混合して作製し
た。反応条件は94℃・1分の初期変性後、94℃・30秒-68℃
・3分のサイクル反応を35回行った。得られたDNA断片をT
OPO TA Cloning Kit (Invitrogen社)を用いて添付のマ
ニュアルに記載された方法に従ってクローニングした。
クローニングされたDNAの塩基配列をABI377DNA sequenc
erを用いて解読し、5'端の配列(配列番号:28)を得
た。
【0175】配列番号:25の情報より、プライマー R
B3-1(配列番号:29)とプライマーRB3-2(配列番
号:30)を作成し、以下に記した3'RACE実験を実施し
た。 RB3-1: 5'-GAGACAGCTGCCACCCCCTGACTCGGAA-3' (配
列番号:29) RB3-2: 5'-GGCGGAGGATGCACCACACTTGTCCCTG-3' (配
列番号:30) 3' RACEのPCR反応液は50X Advantage 2 Polymerase Mix
(CLONTECH社)を1 μl、添付の10x Advantage 2 PCR bu
ffer (400 mM Tricine-KOH, 150 mM KOAc, 35mM Mg(OA
c)2, 37.5 μg/ml BSA, 0.05%Tween-20, 0.05% Nonid
et-P40)を5 μl、dNTP mixture (2.5 mM each, 宝酒造)
を4 μl、10 μMプライマーRB3-1を 1μl、10 μMプラ
イマーAP1(プライマーAP1はCLONTECH社のMarathon-Rea
dy cDNAKitに添付のもの)を1 μl、鋳型cDNA(CLONTEC
H社、ラット精巣Marathon-Ready cDNA)を5 μl、及び
蒸留水を33 μlを混合して作製した。反応条件は94℃・1
分の初期変性後、94℃・30秒-72℃・3分のサイクル反応を
5回、94℃・30秒-70℃・3分のサイクル反応を5回、94℃・3
0秒-68℃・3分のサイクル反応を25回行った。続いて、該
PCR反応の反応液を鋳型としてnested PCRを実施した。
反応液は50XAdvantage 2 Polymerase Mix (CLONTECH社)
を1μl、添付の10x Advantage 2 PCR buffer (400 mM T
ricine-KOH, 150 mM KOAc, 35 mM Mg(OAc)2, 37.5μg/m
l BSA, 0.05%Tween-20, 0.05% Nonidet-P40)を5 μ
l、dNTP mixture (2.5 mM each, 宝酒造)を4 μl、10
μMプライマーRB3-2を 1 μl、10 μMプライマーAP2
(プライマーAP2はCLONTECH社のMarathon-Ready cDNA K
itに添付のもの)を1 μl、鋳型cDNA(該PCR反応液50倍
希釈液)を5 μl、及び蒸留水を33 μlを混合して作製
した。反応条件は94℃・1分の初期変性後、94℃・30秒-68
℃・3分のサイクル反応を35回行った。得られたDNA断片
をTOPO TA Cloning Kit (Invitrogen社)を用いて添付の
マニュアルに記載された方法に従ってクローニングし
た。クローニングされたDNAの塩基配列をABI377DNA seq
uencerを用いて解読し、3'端の配列(配列番号:31)
を得た。
【0176】ラット脳Marathon-Ready cDNA (CLONTECH
社)を鋳型として、上記5'RACE及び3'RACEの情報より、
プライマーRBv8-WF1(配列番号:32)、プライマー RB
v8-WF2(配列番号:33)、プライマー RBv8-WR1 (配
列番号:34)およびプライマー RBv8-WR2 (配列番
号:35)を作成し、以下に記したPCR反応を実施し
た。 RBv8-WF1: 5'-TAACCGCCACCGCCTCCT-3' (配
列番号:32) RBv8-WF2: 5'-GGGACGCCATGGAGGAC-3' (配列
番号:33) RBv8-WR1: 5'-CGAGACTTGACAGACATTGTTCAGTG-3' (配
列番号:34) RBv8-WR2: 5'-TTTCCAGCTCCTGCTTCAGA-3' (配
列番号:35) PCR反応液はPfuTurbo DNA polymerase(Stratagene社)を
0.6 μl、添付の10x PCR bufferを3 μl、2.5 mM dNTP
mixtureを2.4 μl、10 μMプライマーRBv8-WF1及びRBv8
-WR1を各1.5 μl 、鋳型DNAを3μl、及び蒸留水を18 μ
lを混合して作製した。反応条件は95℃・1分の初期変性
後、95℃・30秒-55℃・30秒-72℃・1分のサイクル反応を35
回、および72℃・5分の最終伸長反応とした。続いて、該
PCR反応の反応液を蒸留水で50倍に希釈したものをを鋳
型としてnested PCRを行った。PCR反応液はPfuTurbo DN
A polymerase (Stratagene社)を0.6μl、添付の10x PCR
bufferを3 μl、2.5 mM dNTP mixtureを2.4 μl、10
μMプライマーRBv8-WF2及びRBv8-WR2を各1.5 μl 、鋳
型DNAを3 μl、及び蒸留水を18μlを混合して作製し
た。反応条件は95℃・1分の初期変性後、95℃・30秒-55℃
・30秒-72℃・1分のサイクル反応を35回、および72℃・5分
の最終伸長反応とした。得られたDNA断片をZero Blunt
TOPO PCR Cloning Kit (Invitrogen社)を用いて添付の
マニュアルに記載された方法に従ってクローニングし
た。クローニングされたDNAの塩基配列をABI377DNA seq
uencerを用いて解読し、配列番号:36で表される356b
pの塩基配列を有していることが明らかとなった。配列
番号:36で表わされる塩基配列を有するDNA断片を有
するプラスミドをpRBvと命名した。プラスミドpRBvによ
り大腸菌(Escherichia coli)をトランスフォームさ
せ、エシェリヒア コリ(Escherichia coli)TOP10/ p
RBvと命名した。このDNA断片の塩基配列を解析した結
果、配列番号:36で表わされるDNA断片は、配列番
号:37で表わされるラット型Bv8前駆体ペプチド(1
07アミノ酸残基)をコードするDNA(配列番号:38)
を含んでいることが明らかとなった。また、配列番号:
38で表わされる塩基配列は典型的なシグナル配列を有
しており、配列番号:38で表わされる塩基配列を有す
るDNAは、配列番号:39で表わされるラット型Bv8
成熟体ペプチド(81アミノ酸残基)をコードする243塩
基対からなるDNA(配列番号:40)を含んでいること
が明らかとなった。
【0177】参考例6 ラット脳cDNA由来新規G蛋
白質共役型レセプター蛋白質(rZAQ1)をコードす
るcDNAのクローニングと塩基配列の決定 ラット全脳cDNAライブラリー(CLONTECH社)を鋳型と
し、2種類のプライマー(配列番号:41および配列番
号:42)を用いてPCR反応を行った。該反応におけ
る反応液の組成は上記cDNAを10分の1量鋳型として使用
し、 Advantage-2cDNApolymerase Mix (CLONTECH社)1
/50量、プライマー各0.2μM、dNTPs 200μM、および酵
素に添付のバッファーを加え、25μlの液量とした。PC
R反応は、(i)94℃・2分の後、(ii)94℃・20秒、72℃
・1分30秒のサイクルを3回、(iii)94℃・20秒、68℃
・1分30秒のサイクルを3回、(iv)94℃・20秒、62℃・2
0秒、68℃1分のサイクルを36回繰り返し、最後に68℃
・7分の伸長反応を行った。該PCR反応後の反応産物
をTOPO−TAクローニングキット(Invitrogen社)の処方
に従いプラスミドベクターpCR2.1‐TOPO(Invitrogen
社)へサブクローニングした。これを大腸菌DH5αに導
入し、cDNAを持つクローンを,アンピシリンを含むLB寒
天培地中で選択した。個々のクローンの配列を解析した
結果、新規G蛋白質共役型レセプター蛋白質をコードす
るcDNA(配列番号:43)を得た。該cDNAの塩基配列か
ら導き出されるアミノ酸配列(配列番号:44)には、
配列番号:1で表されるアミノ酸配列と83.7%の相同性
がみられた。このアミノ酸配列を含有する新規G蛋白質
共役型レセプター蛋白質をrZAQ1と命名した。また配列
番号:43で表わされる塩基配列を有するDNAを含有す
る形質転換体(大腸菌)については、エシェリヒア コ
リ ( Escherichia coli )DH5α / pCR2.1‐rZAQ1と命名
した。
【0178】参考例7 ラット脳cDNA由来 新規G
蛋白質共役型レセプター蛋白質(rZAQ2)をコード
するcDNAのクローニングと塩基配列の決定 rZAQ2をコードするクローンは、genetrapper法で取得し
た。すなわち、プローブ(配列番号:45および配列番
号:46)をビオチン化したのち、一本鎖にしたラット
全脳cDNAライブラリー(GIBCO−BRL社)とハイブリダイ
ゼーションし、得られた一本鎖遺伝子をプライマー(配
列番号:47および配列番号:48)を用いて二本鎖に
修復した。この遺伝子を大腸菌DH10Bにエレクトロポー
レーションし、アンピシリン耐性を指標として形質転換
体を得た。さらに、プローブ(配列番号:45)とプラ
イマー(配列番号:49)を用いたコロニーPCRで、目
的とする塩基配列をコードするクローンを選択した。こ
のクローンの塩基配列から予測されるORF(open readin
g frame)の塩基配列(配列番号:50)より導き出さ
れるアミノ酸配列(配列番号:51)は、rZAQ1と80.6
%の相同性がみられた。このアミノ酸配列を有する新規
G蛋白質共役型レセプター蛋白質をrZAQ2と命名した。
また、このgenetrapper法で取得した形質転換体(大腸
菌)を、エシェリヒア コリ (Escherichia coli)DH10
B /pCMV-rZAQ2と命名した。
【0179】参考例8 大腸菌でのヒト型Bv8ペプチ
ド(配列番号:19)の製造 (1)大腸菌でのヒト型Bv8ペプチド発現プラスミド
の構築 (a)ヒト型Bv8の構造遺伝子の調製 6種のDNA断片#1〜#6(配列番号:65〜配列番
号:70)を用いて、ヒト型Bv8の構造遺伝子を調製
した。 (b)DNAオリゴマーのリン酸化 5’側になるべき上記#1および#6を除いた4種のD
NAオリゴマー(#2〜#5)各々を、25μlのリン
酸化反応液〔DNAオリゴマー10μg,50mM Tris
−HCl,pH7.6, 10mM MgCl, 1mMスペル
ミジン,10mM ジチオスレイトール(以後DTTと
略記),0.1mg/mlウシ血清アルブミン(以後B
SAと略記),1mM ATP,10ユニットT4ポリ
ヌクレオチドキナーゼ(宝酒造)〕中で37℃・1時間
反応させ、各オリゴマーの5'末端をリン酸化した。フ
ェノール処理を行った後、2倍量のエタノールを加え、
−70℃に冷却した後、遠心でDNAを沈殿させた。 (c)DNAフラグメントの連結 上記(b)で得られたDNAフラグメントと上記#1およ
び#6を合わせ、120μlとした。この混合液を90
℃で10分間保持した後、室温まで徐冷しアニーリング
を行った後、TaKaRa DNA Ligation Kit ver.2(宝酒
造)を用いてライゲーション反応を行った。アニーリン
グ液30μlにキットに付属のII液30μlを加え、
よく混合した後、キットに付属のI液60μlを加え、
37℃・1時間反応させ、ライゲーションを行った。そ
の後、フェノール処理を行ない、水層を回収して2倍量
のエタノールを加え、−70℃に冷却した後、遠心でD
NAを沈殿させた。この様にして得られたDNAフラグ
メントをT4ポリヌクレオチドキナーゼ(宝酒造)によ
るリン酸化を行った後、以下の工程(d)に供した。 (d) ヒト型Bv8発現ベクターの構築 発現用ベクターとしてはpTCII(特開2000-178297
号公報に記載)をNdeIおよびBamHI(宝酒造)
で37℃・2時間消化した後、1%アガロースゲル電気
泳動により4.3kbのDNA断片をQIAquick Gel Extrac
tion Kit(キアゲン社)を用いて抽出し、25μlのT
E緩衝液に溶解した。このpTCIIのNdeI、Ba
mHI断片と上記により調製したヒト型Bv8の構造遺
伝子(配列番号:71)をTaKaRa DNA ligation kit ve
r.2 (宝酒造)を用いてライゲーション反応を行った。
この反応液を10μl用いて大腸菌JM109コンピテ
ントセル(東洋紡)を形質転換し、10μg/mlのテ
トラサイクリンを含むLB寒天培地上に播き、37℃で
1晩培養し、生じたテトラサイクリン耐性コロニー選ん
だ。この形質転換体をLB培地で一晩培養し、QIAprep8
Miniprep Kit(キアゲン社)を用いてプラスミドpTC
h2ZAQを調製した。このヒト型Bv8DNAの塩基
配列をアプライドバイオシステムズ社モデル377DN
Aシーケンサーを用いて確認した。プラスミドpTCh
2ZAQを大腸菌(Escherichia coli)MM294(D
E3)に形質転換し、ヒト型Bv8発現株Escherichia
coliMM294(DE3)/ pTCh2ZAQを得た。
【0180】(2)ヒト型Bv8ペプチドの製造 上記のEscherichia coli MM294(DE3)/ pTCh2ZAQを5.
0mg/Lのテトラサイクリンを含むLB培地・1L
(1%ペプトン、0.5%酵母エキス、0.5%塩化ナ
トリウム)を用いて2L容フラスコ中で37℃、8時間
振とう培養した。得られた培養液を19Lの主発酵培地
(1-68%リン酸1水素ナトリウム、0.3%リン酸2水
素カリウム、0.1%塩化アンモニウム、0.05%塩
化ナトリウム、0.05%硫酸マグネシウム、0.02
%消泡剤、0.00025%硫酸第1鉄、0.0005
%塩酸チアミン、1.5%ブドウ糖、1.5%ハイケー
スアミノ)を仕込んだ50L容発酵槽へ移植して、30
℃で通気攪拌を開始した。培養液の濁度が500クレッ
ト単位になったところで、イソプロピル−β−D−チオ
ガラクトピラノシドの最終濃度が12mg/Lになるよ
うに添加し、さらに4時間培養を行った。培養終了後、
培養液を遠心分離し、約500gの湿菌体を取得し、−
80℃で保存した。 (3)ヒト型Bv8ペプチドの活性化 上記(2)で得られた菌体400gに、200mMトリ
ス/HCl、7Mグアニジン塩酸塩(pH8.0)80
0mlを加えて菌体を溶解した後、遠心分離(1000
0rpm、1時間)を行った。上澄液に0.4Mアルギ
ニン、50mMトリス/HCl、0.2mM GSSG
(酸化型グルタチオン)、1mM GSH(還元型グル
タチオン)(pH8.0)20リットルを加えて、4℃
で一晩活性化を行った。 (4)ヒト型Bv8ペプチドの精製 上記(3)で活性化の終了した再生液をpH6.0に調
整し、50mMリン酸緩衝液(pH6.0)で平衡化し
たSP−セファロースカラム(11.3cm×15c
m)に吸着させた後、600mM NaCl/50mM
リン酸緩衝液(pH6.0)で溶出し、ヒト型Bv8を
含むフラクションをプールした。この画分を50mM
リン酸緩衝液(pH6.0)で平衡化したSP−5PW
(21.5mm×150mmL)に通液し、吸着、洗浄
した後、0−100%B(B=50mM リン酸緩衝液
+1M NaCl、pH6.05)の段階勾配(60分)
で溶出を行いヒト型Bv8画分(溶出時間約40分)を
得た。この画分を、さらに0.1%トリフルオロ酢酸で
平衡化したC4P−50(21.5mmID×300m
mL、昭和電工)に通液し、吸着、洗浄した後、25−
50%B(B:80%アセトニトリル/ 0.1%トリフ
ルオロ酢酸)の段階勾配(60分)で溶出を行い、ヒト
型Bv8画分(溶出時間約30分)をプールした後、凍
結乾燥を行い、ヒト型Bv8凍結乾燥粉末約25mgを
得た。
【0181】(5)ヒト型Bv8ペプチドの特徴決定 (a)SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動を用いた
分析 上記(4)で得られたヒト型Bv8を100mM DT
Tを添加したSample buffer[Laemmli, Nature, 227, 6
80 (1979)]に懸濁し、95℃で1分間加熱した後、マ
ルチゲル15/25(第一化学薬品)で電気泳動を行っ
た。泳動後のゲルをクーマシー・ブリリアント・ブルー
(Coomassie brilliant blue)で染色した結果、9kD
aの位置に単一の蛋白バンドが認められた。このことか
ら、上記(4)で得られた大腸菌由来の組換え型ヒト型
Bv8の標品は極めて高純度であることが分かった。 (b)アミノ酸組成分析 アミノ酸組成をアミノ酸分析計(日立L−8500A
Amino Acid Analyzer)を用いて決定した。その結果、
ヒト型Bv8(配列番号:19で表されるアミノ酸配列
からなるペプチド)のDNAの塩基配列から推定される
アミノ酸組成と一致した(表2)。
【表2】 (c)N末端アミノ酸配列分析 N末端アミノ酸配列を気相プロテインシーケンサー(P
Eアプライドバイオシステムズ モデル492)を用い
て決定した。その結果、得られたヒト型Bv8のDNA
の塩基配列から推定されたヒト型Bv8のN末端アミノ
酸配列と一致した(表3)。
【表3】 (d)C末端アミノ酸分析 C末端アミノ酸をアミノ酸分析計(日立L−8500A
Amino Acid Analyzer)を用いて決定した。得られた
ヒト型Bv8はDNAの塩基配列から推定されたC末端
アミノ酸と一致した(表4)。
【表4】
【0182】(6)ヒト型Bv8ペプチドの活性測定
(FLIPRを用いた細胞内Caイオン濃度上昇活性の
測定) 上記(4)で得られた純化された大腸菌由来の組換え型
ヒト型Bv8標品を参考例2(2−3)の方法を用い
て、活性測定(FLIPRを用いた細胞内Caイオン濃
度上昇活性の測定)を行った。その結果、CHO細胞由
来の組換え型標品(ヒト型Bv8の精製品:参考例3)
と同等の活性を有していた。
【0183】参考例9 ヒト型ZAQリガンドぺプチド
のcDNAのクローニング (I)ZAQを活性化するペプチドの単離 (1)牛乳抽出液の調製 市販の低温殺菌牛乳を用いて、以下の操作を行い抽出液
を調製した。牛乳2 literを高速遠心機(CR26H、R10A型
ローター:日立株式会社)を用いて、10,000 rpm、15
分間、4℃で遠心し、得られた上清をガーゼでろ過し、
脂質片を取り除いた。上清に最終濃度1 Mになるように
酢酸を加え、4℃にて30分間攪拌し、次いで高速遠心
機(CR26H、R10A型ローター:日立株式会社)を用いて1
0,000 rpm、15分間遠心し上清をガーゼでろ過し不溶
物を除去した。上清に撹拌しながら2倍容のアセトンを
加え4℃にて3時間攪拌した。次いで高速遠心機(CR26
H、R10A型ローター:日立株式会社)を用いて10,000 rp
m、15分間遠心後、得られた上清をガーゼでろ過し不
溶物を除去した。得られた上清をロータリーエバポレー
ターにかけ、アセトンを除去し、最終的に1350ml
まで濃縮した。得られた濃縮液を、675mlごとに3
38mlのジエチルエーテルと混合し、分液ロート中に
て激しく混和し、2相分離後、水相を得た。得られた水
相について同じ操作をさらに1回繰り返し、清澄な水相
を得た。得られた水相を、ロータリーエバポレーターを
用いて800mlまで濃縮し、最終的な抽出液を得た。 (2)牛乳抽出液のC18逆相クロマトグラフィーによ
る粗分画 オクタデシル基を固定したシリカゲルを充填したカラム
Sep-Pak C18(Waters社)10gをメタノールで膨潤
後、1 M 酢酸で平衡化した。このカラムに、上記(1)
で調製した抽出液(牛乳2 liter分)を添着した。続い
て、このカラムに、100mlの1 M 酢酸を流しゲルを
洗浄した。次に、このカラムに200mlの60%アセ
トニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸を流し、目的と
する粗ペプチド成分を溶出した。得られた溶出液を、エ
バポレーターを用いて濃縮した後、凍結乾燥機(12EL;
VirTis社)にて凍結乾燥した。
【0184】(3)牛乳抽出液のスルホプロピルイオン
交換クロマトグラフィーによる粗分画 ポリプロピレン製のカラムに100 mM塩酸中で膨潤させた
SP Sephadex C-25(Amersham Pharmacia Biotech 社)
を、容量が2mlになるよう充填し、蒸留水及び2 M ギ
酸アンモニウム(pH 4.0)で洗浄した後、I液(2 M ギ酸
アンモニウム:アセトニトリル:水=1:25:74)で平衡
化した。上記(2)で得られた凍結乾燥物をI液20m
lに溶解し、SP Sephadex C-25 2 mlにロードした。I
液10mlで洗浄後、II液(2 M ギ酸アンモニウム:
アセトニトリル:水=1:2.5:6.5)、III液(2 M ギ
酸アンモニウム:アセトニトリル:水=1:1:2)、IV
液(2 M ギ酸アンモニウム:アセトニトリル:水=1:0.
5:0.5)各10mlで順次溶出した。得られたI液から
IV液を、それぞれ凍結乾燥機(12EL; VirTis社)に
て凍結乾燥した。 (4)牛乳抽出液のTSKgel ODS80Ts逆相
高速液体クロマトグラフィーによる分画 TSKgel ODS-80Ts逆相高速液体クロマトグラフィー用カ
ラム(東ソー株式会社、4.6 mm x 25 cm)を、40℃に
て、流速1ml/minでA液(0.1% トリフルオロ酢
酸/蒸留水)容量91.7%/B液(0.1%トリフルオロ酢酸/
60%アセトニトリル)容量8.3%を流し、平衡化した。
上記(3)で得られたI液からIV液の凍結乾燥物を、
それぞれ1 M 酢酸4mlに溶解しクロマトグラフィー操
作に処した。即ち、凍結乾燥物の溶液4mlを当該カラ
ムに添着した後、流速1ml/minで、1分間かけて
A液容量67%/B液容量33%まで上昇させ、次いで
40分間かけてA液容量67%/B液容量33%からA
液容量0%/B液容量100%まで、B液濃度を直線的
グラジエントで上昇させた。溶出液を、1mlずつフラ
クション番号をつけて分取し、各フラクション2 μlを1
50 μl の0.2% Bovine Serum Albumin(BSA)/蒸留水
と混合し凍結乾燥した。この乾燥物を後述の(5)に記
した細胞内Ca2+イオン濃度上昇活性測定用のアッセ
イ用サンプルとした。
【0185】(5)FLIPRを用いた細胞内Ca2+
イオン濃度上昇活性の測定 ZAQ安定発現細胞株は以下のようにして調製した。す
なわち、実施例1で得たDH5α/pCR2.1−ZAQCの1クロ
ーンを、アンピシリンを含むLB培地で振とう培養し、
プラスミドpCR2.1−ZAQCを得た。これを制限酵素Sal
IおよびSpeIで処理し、ZAQCをコードするイン
サート部分を切り出した。同様に制限酵素SalIおよ
びSpeIで処理したpAKKO−1.11H(Biochemica et Bi
ophysicaActa 1219 (1994) 251-259)と、当該インサー
ト部分をLigation Express Kit(CLONTECH Laboratori
es, Inc.(CA, USA ))を用いて連結し、大腸菌D
H10Bにエレクトロポーレーション法にて導入した。
得られたクローンの有するプラスミドの構造を、制限酵
素処理ならびに配列解析で確認し、正しい構築のものを
CHO細胞発現用プラスミドpAK−ZAQCとして使用し
た。このプラスミドpAK−ZAQCをCHO/dhfr-細胞(Americ
an Type Culture Collection)にCellPhect Transfecti
on kit(Amersham Pharmacia Biotech社)を用いて形質
導入することにより取得した。まず、蒸留水120 μlに
溶解したプラスミドDNA 4 μgに対してBuffer A(Ce
llPhect Transfection Kitに添付)120 μlを添加し、
撹拌し、10分間静置後、Buffer B(CellPhect Transf
ection Kitに添付)240 μlを添加し、激しく撹拌し当
該DNAを含有するDNA−リン酸カルシウム複合体を
形成させた。 5 x 105個のCHO/ dhfr- 細胞を60mm
シャーレに播き、10%のウシ胎児血清(BIO WHITTAKE
R 社)を含むHam's F-12培地(日水製薬株式会社)中で
37℃、5%炭酸ガス中で1日間培養した後、当該DN
A−リン酸カルシウム複合体の懸濁液480 μl をシャー
レの当該細胞上に滴下させた。これを、37℃、5%炭
酸ガス中にて6時間培養した後、血清を含まないHam's
F-12培地で2回細胞を洗浄し、シャーレの当該細胞上に
15%グリセロールを含む緩衝液(140 mM NaCl, 25 mM
HEPES, 1.4 mM Na2HPO4, pH7.1) 1.2mlを添加し2分間
処理した。これを、再度、血清を含まないHam's F-12培
地で2回洗浄した後、10%のウシ胎児血清を含むHam'
s F-12培地中で37℃、5%炭酸ガス中で一晩培養し
た。当該細胞をトリプシン処理により分散させてシャー
レから回収し、2 x 104 個ずつ6-well plateに植え込
み、透析済み10%ウシ胎児血清(JRH BIOSCIENCES
社)、1 mM MEM非必須アミノ酸溶液(大日本製薬株式会
社)、100 units/ml Penicillin、100 μg/ml Streptom
ycinを含むDulbecco's modified Eagle medium(DME
M)培地(日水製薬株式会社)中にて37℃、5%炭酸
ガス中にて培養を開始した。プラスミドの導入された形
質転換CHO細胞は当該培地中で生育するが、非導入細
胞は次第に死滅していくので、培養開始後2日毎に培地
を交換して死滅細胞を除去した。培養開始8−10日後
に生育してきた形質転換CHO細胞のコロニーを約21
個選んだ。それぞれ選択された細胞からRNAを市販の
RNA単離用キットを用いて回収し、以降公知のRT−
PCR法によりZAQを高発現するZAQ発現CHO細
胞B−1番クローン(以後、ZAQC−B1細胞と略称
する)を選別した。また、対照としてETA(エンドセ
リンA受容体)発現CHO細胞24番クローン(以後E
TA24細胞と略称する。Journal of Pharmacology an
d Experimental Therapeutics, 279巻、675-685頁、199
6年参照)を用いた。上記(4)で得られたアッセイ用
サンプルについて、ZAQC−B1細胞及びETA24
細胞における細胞内Ca2+イオン濃度上昇活性の測定
をFLIPR(Molecular Devices社)を用いて行った。
ZAQC−B1細胞、ETA24細胞共に10%透析処
理済ウシ胎児血清(以後d FBSとする)を加えたDMEM
で継代培養しているものを用いた。ZAQC−B1細
胞、ETA24細胞をそれぞれ15×104cells/mlとなる
ように培地(10% d FBS-DMEM)に懸濁し、FLIPR用9
6穴プレート(Black plate clear bottom、Coster社)に
分注器を用いて各ウェルに200 μlずつ植え込み(3.0×1
04cells/200μl/ウェル)、5% CO2インキュベーター中
にて37℃で一晩培養した後用いた(以後細胞プレート
とする)。H/HBSS(ニッスイハンクス2(日水製薬株式
会社) 9.8g、炭酸水素ナトリウム 0.35g、HEPES4.77 g
、水酸化ナトリウム溶液で pH7.4に合わせた後、フィ
ルター滅菌処理)20 ml、250 mM Probenecid 200 μ
l、ウシ胎児血清(FBS) 200 μlを混合した。また、Fluo
3-AM(同仁化学研究所)2バイアル(50 μg)をジメチ
ルスルフォキサイド 40 μl、20% Pluronic acid(Mol
ecular Probes社) 40 μlに溶解し、これを上記H/HBSS
−Probenecid−FBS に加え、混和後、8連ピペットを用
いて培養液を除いた細胞プレートに各ウェル 100 μlず
つ分注し、5% CO2インキュベーター中にて37℃で1
時間インキュベートした(色素ローディング)。上記
(4)で得られたアッセイ用サンプルについて、各フラ
クションに、2.5 mM Probenecid、0.1% CHAPSを含むH/
HBSS 150 μlを加えて希釈し、FLIPR用96穴プレ
ート(V-Bottomプレート、Coster社)へ移した(以後、サ
ンプルプレートとする)。細胞プレートの色素ローディ
ング終了後、H/HBSSに2.5 mM Probenecidを加えた洗浄
バッファーでプレートウォッシャー(Molecular Devices
社)を用いて細胞プレートを4回洗浄し、洗浄後100 μl
の洗浄バッファーを残した。この細胞プレートとサンプ
ルプレートをFLIPRにセットしアッセイを行った
(FLIPRにより、サンプルプレートから50 μlのサ
ンプルが細胞プレートへと移される)。その結果、上記
(3)IV液を上記(4)逆相高速液体クロマトグラフィ
ー分離して得られたフラクションNo.53にZAQC−B
1細胞に特異的な細胞内Ca イオン濃度上昇活性が
見られた。
【0186】(6)TSKgel Super−Phe
nyl逆相高速液体クロマトグラフィーによる精製 TSKgel Super-Phenyl逆相高速液体クロマトグラフィー
用カラム(東ソー株式会社、 0.46 cm x 10 cm)を、4
0℃にて、流速1ml/minでA液(0.1%トリフル
オロ酢酸/蒸留水)容量91.7%/B液(0.1% トリフルオ
ロ酢酸/60% アセトニトリル)容量8.3%を流し平衡化
した。上記(4)で得られたフラクションNo.53につい
てクロマトグラフィー操作を行った。即ち、フラクショ
ンNo.53の溶液1mlを当該カラムに添着した後、流速
1ml/minで、1分間かけてA液容量75%/B液
容量25%まで上昇させ、次いで75分間かけてA液容
量67%/B液容量33%まで、B液濃度を直線的グラ
ジエントで上昇させた。溶出液を、500 μlずつフラク
ションNo.をつけて分取した。分取フラクションより各2
5 μlづつ0.2% BSA 150 μlと混合し凍結乾燥機(12E
L; VirTis社)で凍結乾燥させた。この乾燥物に、2.5
mM Probenecid、 0.1% CHAPSを含むH/HBSS 150 μl を
加えて溶解し、この溶液50 μlを用いて上記(5)の試
験法により、細胞内Ca2+イオン濃度上昇活性を測定
することにより、ZAQC−B1細胞に対する受容体活
性化作用を測定した。その結果、目的とするZAQC−
B1細胞に対する受容体活性化作用を有する成分、すな
わち、ZAQ活性化成分は、主としてフラクションNo.1
03-105に溶出されていることが判明した。 (7)μRPC C2/C18 ST 4.6/100逆
相高速液体クロマトグラフィーによる精製 μRPC C2/C18 ST 4.6/100逆相高速液体クロマトグラフ
ィー用カラム(Amersham Pharmacia Biotech社、 0.46
cm x 10 cm)を、40℃にて、流速1ml/minでA
液(ヘプタフルオロ酪酸/蒸留水)容量95%/B液(0.
1%ヘプタフルオロ酪酸/100% アセトニトリル)容量5
%を流し平衡化した。上記(6)で得られたTSKgel Sup
er-Phenyl逆相高速液体クロマトグラフィー分取フラク
ションのうちフラクションNo.103-105をそのままμRPC
C2/C18 ST 4.6/100逆相カラムに添着した後、流速1m
l/minで1分間でA液(0.1% ヘプタフルオロ酪酸
/蒸留水)容量95%/B液(0.1% ヘプタフルオロ酪
酸/100% アセトニトリル)容量5%からA液容量65
%/B液容量35%まで急速に上昇させ、これを次に、
流速1ml/minで、60分間かけてA液容量50%
/B液容量50%まで直線的グラジエントで上昇させ溶
出液を回収した。溶出液は、210nmの紫外吸収では
単一なピークとして検出された。溶出液を、500 μlず
つフラクション番号をつけて分取し、分取フラクション
より各10 μlづつを0.2% BSA 150 μlと混合し凍結乾
燥機(12EL;VirTis社)で凍結乾燥させた。この乾燥物
に、2.5 mM Probenecid、 0.1% CHAPSを含むH/HBSS 75
μlを加えて溶解し、この溶液50 μlを用いて上記
(5)の試験法により、ZAQC−B1細胞に対する受
容体活性化作用を測定した。その結果、目的とするZA
QC−B1細胞に対する受容体活性化作用を有する成
分、すなわち、ZAQ活性化成分は、フラクションNo.8
2-84に溶出されていることが判明した。この活性ピーク
は、210nmの紫外吸収ピークに完全に一致し、単一
ペプチドにまで精製されたものと判断した。 (8)精製されたZAQ活性化ペプチドの構造解析 上記(7)で得られたZAQ活性化成分について以下の
方法で構造決定を実施した。ZAQ活性化成分精製標品
を凍結乾燥し、得られた凍結乾燥物を溶媒DMSO(ジ
メチルサルフォキシド)に溶解した。この溶液の一部を
プロテインシークエンサー(パーキンエルマー社、PE Bi
osystems Procise 491cLC)を用いたN末端からのアミノ
酸配列解析に供した。その結果、N末端のアミノ酸残基
から16番目のアミノ酸残基のうち、14残基を同定す
ることができた(Ala Val Ile Thr Gly Ala Xaa Glu Ar
g Asp Val Gln Xaa Arg Ala Gly (配列番号:72;Xa
aは未同定残基))。
【0187】(II)ヒト型ZAQリガンドぺプチドのc
DNAのクローニング 上記(I)で得られた牛乳から精製されたZAQを活性
化するペプチドのN末端アミノ酸配列(配列番号:7
2)をクエリーとしてデータベースをBlast検索し
たところ、配列番号:72で表わされるアミノ酸配列を
有するペプチドをコードするDNAの塩基配列と同等な
配列を含むヒトEST(X40467)を見出した。本
配列は完全長のオープンリーディング・フレームを有し
ていなかったので、以下にRACE法により未確定部分
の配列を明らかにし、引き続いて完全長のオープンリー
ディング・フレームを有すcDNAクローンを取得し
た。EST(X40467)の情報よりプライマーZF
1(配列番号:73)、ZF2(配列番号:74)とZ
F3(配列番号:75)を作成し、ヒト精巣Marathon-R
eady cDNA (CLONTECH社)を鋳型として以下に記した3'
RACE実験を実施した。 ZF1: 5'-GGTGCCACGCGAGTCTCAATCATGCTCC-3' (配列番
号:73) ZF2: 5'-GGGGCCTGTGAGCGGGATGTCCAGTGTG-3' (配列番
号:74) ZF3: 5'-CTTCTTCAGGAAACGCAAGCACCACACC-3' (配列番
号:75) 3'RACEのPCR反応液は50 x Advantage 2 Polymerase
Mix (CLONTECH社)を1 μl、添付の10 x Advantage 2
PCR buffer (400 mM Tricine-KOH, 150 mM KOAc, 35 mM
Mg(OAc)2 , 37.5μg/ml BSA, 0.05%Tween-20, 0.05%
Nonidet-P40)を5 μl、dNTP mixture (2.5 mM each,
宝酒造)を4 μl、10 μMプライマーZF1を 1 μl、10 μ
MプライマーAP1(プライマーAP1はCLONTECH社のMaratho
n-ReadycDNA Kitに添付のもの)を1 μl、鋳型cDNA
(CLONTECH社、ヒト精巣Marathon-Ready cDNA)を5 μ
l、及び蒸留水を33 μlを混合して作製した。反応条件
は94℃・60秒の初期変性後、94℃・30秒-72℃・4分のサイ
クル反応を5回、94℃・30秒-70℃・4分のサイクル反応を5
回、94℃・30秒-68℃・44分のサイクル反応を25回行っ
た。続いて、当該PCR反応の反応液を鋳型としてnest
ed PCRを実施した。反応液は50 x Advantage 2 Polymer
ase Mix (CLONTECH社)を1 μl、添付の10 x Advantag
e 2 PCR buffer (400 mM Tricine-KOH, 150 mM KOAc, 3
5 mM Mg(OAc)2, 37.5μg/ml BSA, 0.05%Tween-20, 0.0
5% Nonidet-P40)を5 μl、dNTP mixture (2.5 mM eac
h, 宝酒造)を4 μl、10 μMプライマーZF2を 1 μl、10
μMプライマーAP2(プライマーAP2はCLONTECH社のMara
thon-Ready cDNA Kitに添付のもの)を1 μl、鋳型DN
A(当該PCR反応液50倍希釈液)を5 μl、及び蒸
留水を33 μlを混合して作製した。反応条件は94℃・60
秒の初期変性後、94℃・30秒-72℃・4分のサイクル反応
を5回、94℃・30秒-70℃・4分のサイクル反応を5回、9
4℃・30秒-68℃・44分のサイクル反応を25回行った。さ
らに続いて、当該PCR反応の反応液を鋳型として2回
目のnested PCRを実施した。反応液は50 x Advantage 2
Polymerase Mix (CLONTECH社)を1 μl、添付の10 x
Advantage 2 PCR buffer (400 mM Tricine-KOH, 150 mM
KOAc, 35 mM Mg(OAc)2 , 37.5μg/ml BSA, 0.05%Twee
n-20, 0.05% Nonidet-P40)を5 μl、dNTP mixture (2.
5 mM each, 宝酒造)を4 μl、10 μMプライマーZF3を 1
μl、10 μMプライマーAP2(プライマーAP2はCLONTECH
社のMarathon-Ready cDNA Kitに添付のものを用い
た。)を1 μl、鋳型DNA(当該PCR反応液50倍希
釈液)を5 μl、及び蒸留水を33 μlを混合して作製し
た。反応条件は94℃・60秒の初期変性後、94℃・30秒-72
℃・4分のサイクル反応を5回、94℃・30秒-70℃・4分のサ
イクル反応を5回、94℃・30秒-68℃・44分のサイクル反応
を25回行った。得られたDNA断片をTOPO TA Cloning
Kit (Invitrogen社)を用いて添付のマニュアルに記載さ
れた方法に従ってクローニングした。クローニングされ
たDNAの塩基配列をABI377DNA sequencerを用いて解
読し、3'端配列(配列番号:76)を得た。配列番号:
76で表わされる塩基配列及びEST(X40467)
の情報によりプライマーZAQL-CF(配列番号:77)及
びZAQL-XR1(配列番号:78)を作成した。ヒト精巣Ma
rathon-Ready cDNA (CLONTECH社)を鋳型としてプライ
マーZAQL-CF とZAQL-XR1を用いてPCRを実施した。 ZAQL-CF: 5'-CCACCATGAGAGGTGCCACG-3' (配列番号:
77) ZAQL-XR1: 5'-CTCGAGCTCAGGAAAAGGATGGTG-3' (配列
番号:78) PCR反応液はPfuTurbo DNA polymerase(Stratagene
社)を1 μl、添付の10 xPCR bufferを5 μl、2.5 mM dN
TP mixtureを4 μl、10 μMプライマーZAQL-CF及びZAQL
-XR1を各2.5 μl、鋳型DNAを5μl、及び蒸留水を30
μlを混合して作製した。反応条件は95℃・1分の初期変
性後、95℃・1分-60℃・1分-72℃・1分のサイクル反応を40
回、および72℃・10分の最終伸長反応とした。得られた
DNA断片をTOPO TA Cloning Kit (Invitrogen社)を用
いて添付のマニュアルに記載された方法に従ってクロー
ニングした。クローニングされたDNA断片の塩基配列
をABI 377 DNA sequencerを用いて解読した結果、37
1bpの、それぞれ配列番号:79および配列番号:8
0で表わされる塩基配列を有していることが明らかとな
った。配列番号:79で表わされる塩基配列を含有する
DNA断片を有するプラスミドをpHMITAと、配列番号:
80で表わされる塩基配列を含有するDNA断片を有す
るプラスミドをpHMITGと命名した。プラスミドpHMITA及
びpHMITGにより大腸菌(Escherichia coli)を形質転換
し、それぞれエシェリヒア・コリ(Escherichia coli)
TOP10/pHMITAおよびエシェリヒア・コリ(Escherichia
coli)TOP10/pHMITGと命名した。これらのDNA断片の
塩基配列を解析した結果、配列番号:79で表わされる
DNA断片は、配列番号:83で表わされるヒト型ZA
Qリガンド前駆体ペプチド(Aタイプ、105アミノ酸残基)
をコードするDNA(配列番号:89)を含んでおり、
配列番号:80で表わされるDNA断片は、配列番号:
84で表わされるヒト型ZAQリガンド前駆体ペプチド
(Gタイプ、105アミノ酸残基)をコードするDNA
(配列番号:90)を含んでいることが明らかとなっ
た。また、配列番号:89および配列番号:90で表わ
される塩基配列は典型的なシグナル配列を有しており、
配列番号:89で表わされる塩基配列を含有するDNA
は、配列番号:81で表わされるヒト型ZAQリガンド
成熟体ペプチド(Aタイプ、86アミノ酸残基)をコード
する258塩基対からなるDNA(配列番号:87)を
含んでおり、配列番号:90で表わされる塩基配列を含
有するDNAは、配列番号:82で表わされるヒト型Z
AQリガンド成熟体ペプチド(Gタイプ、86アミノ酸
残基)をコードする258塩基対からなるDNA(配列
番号:88)を含んでいることが明らかとなった。
【0188】参考例10 ヒト型ZAQリガンドペプチ
ドの哺乳動物細胞での産生(1) (1)ヒト型ZAQリガンド前駆体ペプチド哺乳動物細
胞発現ベクターの構築 参考例9(II)において取得したプラスミドpHMITGから
EcoRI、XhoI制限酵素消化によってヒト型ZA
Qリガンド前駆体ペプチドをコードするcDNAを含む
382bpのDNA断片(配列番号:91)を切出し
た。すなわち、プラスミドpHMITGをEcoRIおよびX
hoIで酵素消化し、得られたDNAを1.5%アガロ
ースゲルを用いて電気泳動し、サイバーグリーン染色さ
れる約382bpのバンドを含むゲル片を剃刀で切り取
った。当該ゲル片よりGene Clean spin DNA抽出キット
(BIO 101社)を用いてDNA断片を回収した。得られ
たDNA断片をCMV-IEエンハンサーおよびchicken beta
-actin promoterを発現プロモーターとする哺乳動物細
胞発現ベクターpCAN618に対してEcoRI、XhoI
制限酵素切断部位に定法に従ってクローニングした。ク
ローニングされたDNA断片の塩基配列を前述の方法に
より解読した結果、配列番号:91で表わされる塩基配
列を有していることが確認された。このヒト型ZAQリ
ガンド前駆体ペプチドをコードするDNAを含有する哺
乳動物細胞発現ベクターをpCANZAQLg2と命名した。
【0189】(2)COS7細胞への発現ベクターの導
入 COS7細胞はATCCより購入し、DMEM培地(1
0% FBSを加えたもの)を用いて継代培養しているもの
を用いた。DMEM培地を用いてCOS7細胞を1.5×1
06cells/dishとなるよう10cmシャーレにまき、37
℃、5% CO2インキュベーター中で一晩培養した。ヒト
型ZAQリガンド前駆体ペプチド発現プラスミド(pCAN
ZAQLg2)2μg(2μlのTEバッファーに溶解)にバッファ
ーEC(Effectene transfection reagent、QIAGEN)29
8μlを加え、さらにEnhancer 16μlを加え、1秒間混和
後室温で3分間放置した。さらにEffectene Transfecti
on Reagent 60μlを加え、10秒間混和後室温で10分
間放置した。前日にまいた細胞の上清を除き、DMEM
培地10mlで1回洗浄し、DMEM培地を9mlを加
えた。プラスミド溶液にDMEM培地1mlを加えて混
和後細胞に滴下し、全体を混ぜた後37℃、5% CO2
ンキュベーター中で一晩培養した。DMEM培地10m
lで2回洗浄し、DMEM培地10mlを加え、37
℃、5% CO2インキュベーター中で一晩培養した。2日
後、培養上清を回収した。
【0190】(3)ヒト型ZAQリガンド前駆体ペプチ
ド発現COS7細胞培養上清からのZAQを活性化する
ペプチドの部分精製 (3−1)ヒト型ZAQリガンド前駆体ペプチド発現C
OS7細胞培養上清抽出液の調製 ヒト型ZAQリガンド前駆体ペプチド発現COS7細胞
培養上清を回収し、以下の操作を行い抽出液を調製し
た。先ず、細胞培養上清(約18.5ml)に終濃度が1 Mに
なるように酢酸1.1mlを滴下し、一時間攪拌した。
さらにその2倍容量のアセトンを加え、4℃にて30分
間攪拌し、次いで高速遠心機(CR26H、23型ローター:
日立株式会社)を用いて15,000 rpm、30分間遠心し上
清を得た。得られた上清をエバポレーターにかけ、アセ
トンを除去した後、凍結乾燥機(12EL; VirTis
社)にて凍結乾燥した。 (3−2)ヒト型ZAQリガンド前駆体ペプチド発現C
OS7細胞培養上清のSephadex G50ゲルろ
過クロマトグラフィー及びSepPakカラムクロマト
グラフィー 上記(3−1)で得られた凍結乾燥粉末を1M酢酸2m
lに溶解後、1M酢酸で平衡化したSephadex G15 (直径
3cm、35ml、Pharmacia Biotech 社)カラムに吸着させ
た後、1M酢酸をカラムに流し、溶出液を5mlづつフ
ラクションNo.をつけて分取し、凍結乾燥機(12E
L; VirTis社)で凍結乾燥させた。SepPak C18-5gカラ
ム(10ml)を、メタノールにて膨潤後、0.1% トリフル
オロ酢酸/蒸留水を流し、平衡化した。Sephadex G50ゲ
ルろ過クロマトグラフィー分取フラクションのうちフラ
クションNo.1-16の凍結乾燥品をまとめて0.1%トリフル
オロ酢酸/蒸留水 3mlに溶解し、SepPak C18-5gカラムに
添着した後、0.1%トリフルオロ酢酸/蒸留水 24mlで洗
浄後、0.1% トリフルオロ酢酸/60% アセトニトリル20
mlで溶出した。得られた溶出液をサーバントにかけた。
【0191】(3−3)Super ODS逆相高速液
体クロマトグラフィーによる精製 TSKgel Super ODS逆相高速液体クロマトグラフィー用カ
ラム(東ソー株式会社、 0.46 cm x 10 cm)を、40℃に
て、流速1 ml/minでA液(0.1% トリフルオロ酢酸/蒸
留水)を流し、平衡化した。(5−3−2)で得られた
SepPak C18-5gカラムフラクションをサーバントにかけ
た後、Super ODS逆相高速液体クロマトグラフィーに添
着し、流速 1ml/minで60分間で A液(0.1% トリフル
オロ酢酸/蒸留水)容量100%/B液(0.1% トリフルオ
ロ酢酸/60% アセトニトリル)容量0%からA液容量0%
/B液容量100%まで直線的グラジエントで上昇させ、
溶出液を回収した。溶出液を、1 mlずつフラクションN
o.をつけて分取し、分取フラクション全量を凍結乾燥機
(12EL; VirTis社)で凍結乾燥させた。この乾燥
物にH/HBSSに2.5mM Probenecid 、0.2% BSAを加えたも
の150μlを加えて溶解し、この溶液を用いて下記(3−
4)の試験法により、ZAQC−B1細胞に対する受容
体活性化作用を測定した。 (3−4)FLIPRを用いた細胞内Ca2+イオン濃
度上昇活性の測定 上記(3−3)で得られたサンプルについて、参考例9
(I)(5)で得られたZAQ発現細胞(ZAQC−B
1)における細胞内Ca2+イオン濃度上昇活性の測定
をFLIPRを用いて行った。また、対照としてhOT7T1
75発現細胞(hOT7T175-16;WO00/24890に記
載)を用いた。ZAQC−B1細胞、hOT7T1751-6細胞共
に10%透析処理済ウシ胎児血清(以後d FBSとする)を
加えたDMEMで継代培養しているものを用いた。ZA
QC−B1細胞、hOT7T1751-6細胞をそれぞれ15×104ce
lls/mlとなるように培地(10%dFBS-DMEM)に懸濁し、F
LIPR用96穴プレート(Black plate clear bottom、C
oster社)に分注器を用いて各ウェルに200μlずつ播き
(3.0×104cells/200μl/ウェル)、5% CO2インキュベ
ーター中で37℃で一晩培養した後、用いた(以後細胞
プレートとする)。H/HBSS(HANKS' 9.8g、炭酸水素ナト
リウム 0.35g、HEPES 4.77 g 、水酸化ナトリウムで pH
7.4に合わせた後、フィルター滅菌処理)21ml、250mM Pr
obenecid 210μl、ウシ胎児血清(FBS) 210μlを
混合した。また、Fluo3-AM 2バイアル(50μg)をジメチ
ルスルフォキサイド 42μl、20% Pluronicacid 42μl
に溶解し、これを上記H/HBSS−Probenecid−FBS に加
え、混和後、8連ピペットを用いて培養液を除いた細胞
プレートに各ウェル 100μlずつ分注し、5% CO2イン
キュベーター中で37℃で1時間インキュベートした
(色素ローディング)。上記(5−3−3)で得られたア
ッセイ用サンプルについて、各フラクションにH/HBSSに
2.5mM Probenecid 、0.2% BSAを加えたもの150μlを加
えて溶解し、FLIPR用96穴プレート(V-Bottomプレ
ート、Coster社)へ移した(以後、サンプルプレートとす
る)。細胞プレートの色素ローディング終了後、H/HBSS
に2.5mM Probenecidを加えた洗浄バッファーでプレート
ウォッシャー(Molecular Devices社)を用いて細胞プレ
ートを4回洗浄し、洗浄後100μlの洗浄バッファーを残
した。この細胞プレートとサンプルプレートをFLIP
Rにセットし、アッセイを行った(FLIPRにより、
サンプルプレートから0.05mlのサンプルが細胞プレート
へと移される)。フラクションNo.48-68にZAQC−B
1細胞特異的な細胞内Ca2+イオン濃度上昇活性が見
られた。このことから、目的とするZAQC−B1細胞
に対する受容体活性化作用を有する成分、すなわち、Z
AQ活性化成分は、フラクションNo.48-68に溶出されて
いることが判明した。
【0192】参考例11 ヒト型ZAQリガンドペプチ
ドの哺乳動物細胞での産生(2) (1)培養上清の調製 参考例10に記載した方法でCOS7細胞にヒト型ZA
Qリガンド前駆体ペプチド発現プラスミド(pCANZAQLg
2)を導入した。すなわち、DMEM培地を用いてCO
S7細胞を3.0×106cells/dishとなるよう15cmシャーレ
にまき、37℃、5% CO2インキュベーター中で一晩培
養した。ヒト型ZAQリガンド前駆体ペプチド発現プラ
スミド(pCANZAQLg2)4μg(4μlのTEバッファーに
溶解)にバッファーEC(Effectene transfection rea
gent、QIAGEN)600μlを加え、さらにEnhancer 32μlを
加え、1秒間混和後室温で3分間放置した。さらにEffe
ctene Transfection Reagent 120μlを加え、10秒間
混和後室温で10分間放置した。前日にまいた細胞の上
清を除き、DMEM培地10mlで1回洗浄し、DME
M培地を30mlを加えた。プラスミド溶液にDMEM
培地1mlを加えて混和後細胞に滴下し、全体を混ぜた
後37℃、5% CO2インキュベーター中で一晩培養し
た。DMEM培地10mlで1回洗浄し、DMEM培地
20mlを加え、37℃、5% CO2インキュベーター中
で一晩培養した。1日後、培養上清を回収し、さらにD
MEM培地20mlを加え、37℃、5% CO2インキュ
ベーター中で一晩培養した後培養上清を回収した。 (2)培養上清からのヒト型ZAQリガンドペプチドの
精製 上記(1)に記載した方法で15cmシャーレ80枚分
の培養上清を回収し、これに酢酸を終濃度1Mになるよ
うに添加した。1時間攪拌した後、2倍容のアセトンを
添加し蛋白質を析出させた。4℃にて30分間攪拌し、
次いで高速遠心機(CR26H、RR10A 型ローター:日立株
式会社)を用いて10,000 rpm、30分間遠心し上清を得
た。得られた上清をエバポレーターにかけアセトンを除
去し、あらかじめ0.1%トリフルオロ酢酸/蒸留水で平衡
化した逆相カラム(Waters社C18、100 g)に流した。0.
1%トリフルオロ酢酸/蒸留水 1000ml、次いで0.1%トリ
フルオロ酢酸/20%アセトニトリル1000mlでカラムを洗
浄した後、0.1%トリフルオロ酢酸/60%アセトニトリル
1000mlでペプチドを溶出した。得られた溶出液をエバポ
レーターにかけた後、凍結乾燥器(12EL; VirTis
社)にて凍結乾燥した。TSKgel ODS80TM逆相高速液体ク
ロマトグラフィー用カラム(東ソー株式会社、21.5 mm
x 30 cm)を、40℃にて、流速4ml/minでA液
(0.1%トリフルオロ酢酸/蒸留水)を流し、平衡化し
た。得られた凍結乾燥粉末をA液に溶解した後、当該OD
S80TMカラムに添着し、流速4ml/minで120分
間に A液(0.1%トリフルオロ酢酸/蒸留水)容量60
%/B液(0.1%トリフルオロ酢酸/60%アセトニトリ
ル)容量40%からA液容量0%/B液容量100%ま
で直線的グラジエントで上昇させて、ペプチドを溶出さ
せた。溶出液を、8mlずつフラクションNo.をつけて
分取し、分取フラクションから50 μlを取り凍結乾燥機
(12EL; VirTis社)で凍結乾燥させた。この乾燥
物にH/HBSSに2.5mM Probenecid 、0.2% BSAを加えたも
の200μlを加えて溶解し、この溶液を用いて上記(5−
3−4)の試験法により、ZAQC−B1細胞に対する
受容体活性化作用を測定した。その結果、目的とするZ
AQC−B1細胞に対する受容体活性化作用を有する成
分、すなわち、ZAQ活性化成分は、フラクションNo.
32に溶出されていることが判った。TSKgel CM-2SWイオ
ン交換高速液体クロマトグラフィー用カラム(東ソー株
式会社、4.6 mm x 25 cm)を、25℃にて、流速1ml
/minでA液(10 mMぎ酸アンモニウム/10%アセトニ
トリル)を流し、平衡化した。上記フラクションNo.32
を当該CM-2SWカラムに添着し、流速1ml/minで60
分間にA液(10 mMぎ酸アンモニウム/10% アセトニト
リル)容量100%/B液(1000 mMぎ酸アンモニウム/
10% アセトニトリル)容量0%からA液容量0%/B
液容量100%まで直線的グラジエントで上昇させて、
ペプチドを溶出させた。溶出液を、1mlずつフラクシ
ョンNo.をつけて分取し、分取フラクションから1.5 μl
を取り、これをH/HBSSに2.5mM Probenecid 、0.2% BSA
200μl希釈し、この溶液を用いて上記(5−3−4)
の試験法により、ZAQC−B1細胞に対する受容体活
性化作用を測定した。その結果、目的とするZAQC−
B1細胞に対する受容体活性化作用を有する成分、すな
わち、ZAQ活性化成分は、フラクションNo. 56および
57に溶出されていることが判った。TSKgel Super pheny
l逆相高速液体クロマトグラフィー用カラム(東ソー株
式会社、4.6 mm x 10 cm)を、40℃にて、流速1ml
/minでA液(0.1% トリフルオロ酢酸/蒸留水)を
流し、平衡化した。上記フラクション No.56および57
を当該Super phenylカラムに添着し、流速1ml/mi
nで60分間にA液(0.1% トリフルオロ酢酸/蒸留
水)容量70%/B液(0.1% トリフルオロ酢酸/60%
アセトニトリル)容量30%からA液容量50%/B液
容量50%まで直線的グラジエントで上昇させて、ペプ
チドを溶出させた。溶出液を、1mlずつフラクション
No.をつけて分取し、分取フラクションから1.5 μlを取
り、これをH/HBSSに2.5mM Probenecid 、0.2% BSA 200
μl希釈し、この溶液を用いて参考例10の試験法によ
り、ZAQC−B1細胞に対する受容体活性化作用を測
定した。その結果、目的とするZAQC−B1細胞に対
する受容体活性化作用を有する成分、すなわち、ZAQ
活性化成分は、フラクションNo. 54、 55および56に溶
出されていることが判った。本活性は単一な紫外吸収ピ
ークと一致し、活性成分が単一にまで精製されたものと
判断した。ZAQ活性化成分精製標品中の溶媒を凍結乾
燥して除去し、得られた凍結乾燥物を溶媒DMSO(ジ
メチルサルフォキシド)に溶解した。この溶液の一部
(約7.5 pmol)をプロテインシークエンサー(パーキン
エルマー社、PE Biosystems Procise 491cLC)を用いた
N末端アミノ酸配列解析に供した。その結果、N末端の
アミノ酸残基から10番目のアミノ酸残基のうち、9残
基を同定することができた(Ala Val Ile Thr Gly Ala
Xaa Glu Arg Asp (配列番号:92;Xaaは未同定残
基))。得られたアミノ酸配列は、予想されるヒト型Z
AQリガンド成熟体ペプチドのN端アミノ酸配列と一致
した。また、ZAQ活性化成分精製標品の質量分析を F
innigan LCQ LC/MS装置(Thermoquest, San Jose, CA)を
用いて、エレクトロスプレーイオン化法により実施し、
分子量が9657.6であることを確認した。これは10個の
システイン残基がすべてジスルフィド結合を形成した8
6残基のヒト型ZAQリガンド成熟体ペプチド(配列番
号:82)の理論値9657.3に良く一致し、ZAQ活性化
成分精製標品が、配列番号:82で表わされるアミノ酸
配列を有するヒト型ZAQリガンド成熟体ペプチドを有
していることが確認された。 (3)精製ヒト型ZAQリガンドペプチドのZAQ活性
化作用の測定 上記(2)で精製したヒト型ZAQリガンド成熟体ペプ
チドのZAQC−B1細胞に対する受容体活性化作用を
参考例10の試験法により測定した。その結果、ZAQ
発現CHO細胞(ZAQC−B1細胞)においてヒト型
ZAQリガンド成熟体ペプチドは濃度依存的に細胞内カ
ルシウム濃度の上昇を惹起した。EC 値は96 pM
で、ヒト型ZAQリガンド成熟体ペプチドは非常に強い
アゴニスト活性を示すことが明らかとなった。結果を
〔図3〕に示す。
【0193】参考例12 ヒト型ZAQリガンドペプチ
ドの哺乳動物細胞での産生(3) (1)ヒト型ZAQリガンドペプチド安定発現CHO細
胞株の樹立 参考例9(II)に記載したプラスミドpHMITGを鋳型とし
て下記のプライマー 5'GTCGACCACCATGAGAGGTGCCACGC 3' (配列番号:9
3) 5'ACTAGTCGCAGAACTGGTAGGTATGG 3' (配列番号:9
4) を用いてヒト型ZAQリガンドcDNAをPCR増幅
し、pCR Blunt IIベクター(Invitrogen社)にクローニ
ングした。得られた正しい配列を有するクローンからイ
ンサートcDNAをSalI及びSpeI制限酵素を用
いて切り出し、pAKKO1.11H発現ベクターに組み込んだ。
当該プラスミドをCHO/dhFr細胞(AmericanType Cultu
re Collection)に、参考例9に記載したCellPhect Tra
nsfection kit(Amersham Pharmacia Biotech社)を用
いた方法に従って形質導入した。形質導入株数クローン
から培養上清を回収し、参考例9に記載した試験方法に
より、ZAQC−B1細胞の細胞内Ca2+イオン濃度
を上昇させるZAQリガンド活性を測定した。これによ
りZAQリガンドを高発現するZAQL−1発現CHO
細胞クローンNo.4を選別した。 (2)ヒト型ZAQリガンド(ZAQL−1)発現CH
O細胞無血清培養上清の調製 透析済み10%ウシ胎児血清(JRH BIOSCIENCES 社)、1
mM MEM非必須アミノ酸溶液、100 units/ml Penicilli
n、100 μg/ml Streptomycinを含む Dulbecco'sModifie
d Eagle Medium (DMEM) 培地(日水製薬株式会社)
でSingle Tray(Nunc社)4枚コンフルエントまで培養し
たZAQL−1発現CHO細胞クローンNo.4を、トリプ
シン処理して分散後、遠心して回収した。上記Single T
ray 1枚分の細胞を上記培地1.5 Lに懸濁後Cell Factori
es 10(Nunc社)に植え込み、4基のCell Factories 10
について37℃で5%炭酸ガス中にて3日間培養した。培
養上清を除いた後、前述のH/HBSS 1 Lで1基のCell Fac
tories 10の細胞を洗浄した。H/HBSSを除いた後、1基
のCell Factories 10あたり2 Lの無血清培地(1 mM MEM
非必須アミノ酸溶液、100 units/ml Penicillin、100
μg/ml Streptomycinを含む Dulbecco's Modified Eagl
e Medium培地)を加えさらに2日間培養した。回収した
培養上清を日立高速遠心機で1,000 rpmで10分間遠心
後、ガーゼを用いてろ過し清澄な上清を得た。これに酢
酸を最終濃度1 Mになるように添加し以下の操作を行っ
た。
【0194】(3)ZAQL−1発現CHO細胞無血清
培養上清のオクタドデシル逆相クロマトグラフィーによ
る粗分画 オクタドデシル基を固定したシリカゲルを充填したPrep
C18(Waters社)をメタノールで膨潤後、ガラス製カラ
ムに充填した(50 mm×100 mm)。その後、1 M酢酸で平
衡化したカラムに、参考例11(2)で調製した抽出液
を添着した。次にこのカラムを800mlの1M酢酸で
洗浄した。次に、このカラムに1000mlの60%ア
セトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸を流し、目的
とする粗ペプチド成分を溶出した。得られた溶出液を、
エバポレーターを用いて濃縮した後、凍結乾燥機(12E
L; VirTis社)にて凍結乾燥した。 (4)Wakosil−II 5C18HG Prep逆
相高速液体クロマトグラフィーによる分離 Wakosil-II 5C18HG Prep逆相高速液体クロマトグラフィ
ー用カラム(和光純薬、20mm×250mm)を、40℃に
て、流速5ml/minでA液(0.1%トリフルオロ酢
酸/蒸留水)容量91.7%/B液(0.1%トリフルオロ酢酸
/60%アセトニトリル)容量8.3%を流し平衡化し
た。上記(3)で得られた凍結乾燥物についてクロマト
グラフィー操作を行った。即ち、凍結乾燥物を1M酢酸
36mlを加えて溶解し遠心後、その内の1/3を当該
カラムに添着した後、流速5ml/mlで、1分間かけ
てA液容量66.7%/B液容量33.3% まで上昇させ、次
いで120分間かけてA液容量16.7%B液容量83.3%ま
で、B液濃度を直線的グラジエントで上昇させた。溶出
液を5mlずつフラクション番号をつけて分取した。分
取フラクションより各3 μlづつ0.2% BSA 150 μl と
混合し凍結乾燥機(12EL;VirTis社)で凍結乾燥させ
た。この乾燥物に、アッセイバッファー〔H/HBSS(ニッ
スイハンクス2(日水製薬株式会社) 9.8g、炭酸水素
ナトリウム 0.35g、HEPES 4.77 g 、水酸化ナトリウム
溶液で pH7.4に合わせた後、フィルター滅菌処理)に、
2.5 mM Probenecid および0.1% CHAPS を添加したも
の〕150 μlを加えて溶解し、この溶液50 μl を用いて
参考例9の試験法に従い、ZAQ−B1受容体活性化作
用を測定した。その結果、目的とするZAQ−B1受容
体活性化作用を有する成分は、主としてフラクションN
o.73-75に溶出されていることが判明した。
【0195】(5)TSKgel CM−2SWイオン
交換高速液体クロマトグラフィーによる分離 TSKgel CM-2SWイオン交換高速液体クロマトグラフィー
用カラム(東ソー、7.8×300mm)を25℃にて、流速2 ml
/minでA液(4 Mギ酸アンモニウム:蒸留水:アセトニ
トリル = 1 : 299 : 100)容量100%、B液(4 Mギ酸ア
ンモニウム:蒸留水:アセトニトリル = 1 : 2 : 1)容
量0%を流し平衡化した。上記(4)で得られたWakosil
-II 5C18HG Prep逆相高速液体クロマトグラフィー分取
フラクションのうちフラクションNo.73-75を凍結乾燥し
たものをA液4 mlに溶解しTSKgel CM-2SWイオン交換カ
ラムに添着した後、流速1ml/minで120分間か
けてA液容量25%/B液容量75% まで直線的グラ
ジエントで上昇させ溶出液を回収した。溶出液を2ml
ずつフラクション番号をつけて分取し、分取フラクショ
ンより各10 μlづつを0.2% BSA 100 μl 混合し凍結乾
燥機(12EL; VirTis社)で凍結乾燥させた。この乾燥
物に上記アッセイバッファー100 μl を加えて溶解しこ
れをさらに同バッファーで100倍希釈し上記(3−
5)の試験法に従い、ZAQ受容体活性化作用を測定し
た。その結果、目的とするZAQ受容体活性化作用を有
する成分はフラクションNo.95-100に溶出されているこ
とが判明した。 (6)TSKgel ODS−80Ts逆相高速液体ク
ロマトグラフィーによる精製 TSKgel ODS-80Ts 逆相高速液体クロマトグラフィー用カ
ラム(東ソー、4.6 mmx 100 mm)を、40℃にて、流速
1ml/minでA液(0.1% トリフルオロ酢酸/蒸留
水)容量91.7%/B液(0.1% トリフルオロ酢酸/60%
アセトニトリル)容量8.3%を流し平衡化した。上記
(5)で得られたフラクションNo.95-100の凍結乾燥物
についてクロマトグラフィー操作を行った。即ち、凍結
乾燥物を1 M酢酸4 mlを加えて溶解し当該カラムに添着
した後、流速1ml/minで、1分間かけてA液容量
75%/B液容量25%まで上昇させ、次いで60分間
かけてA液容量25%B液容量75%までB液濃度を直
線的グラジエントで上昇させ溶出液を回収した。溶出液
を1mlずつフラクション番号をつけて分取した。参考
例9に記載した方法に従いZAQリガンド活性を測定
し、当該活性が単一な紫外吸収ピークと一致するフラク
ションに溶出されていることを確認した。これよりZA
Qリガンドが単一に精製されたものと判断した。 (7)精製されたZAQリガンドペプチドの構造解析 上記(6)で得られたZAQリガンドペプチドについて
以下の方法で構造決定を実施した。ZAQ活性化主成分
精製標品中の凍結乾燥機(12EL; VirTis社)にて凍結
乾燥した。得られた凍結乾燥物を溶媒DMSO(ジメチルサ
ルフォキシド)に溶解した。この溶液の一部をプロテイ
ンシークエンサー(パーキンエルマー社、PE Biosystems
Procise 491cLC)を用いたN末端からのアミノ酸配列解
析に供した。その結果、予想されるヒト方ZAQリガン
ドペプチド成熟体(配列番号:82)と一致するN端アミ
ノ酸配列を得た。また、Finnigan LCQ LC/MS装置を用い
て、エレクトロンスプレーイオン化法により質量分析を
行い、分子量が9658.0であると算定した。本測定値はヒ
ト型ZAQリガンド成熟体ペプチド(配列番号:82)の
理論値9657.3にと良く一致し、目的とする配列番号:8
2で表わされるアミノ酸配列を含有するペプチドが取得
できたことが確認された。
【0196】参考例13 ヘビ毒MIT1およびヒト型
ZAQリガンドとZAQおよびI5Eとの反応性 (1)ヘビ毒MIT1の単離 (1−1)Wakosil−II 5C18HG Pre
p逆相高速液体クロマトグラフィーによる分離 Wakosil-II 5C18HG Prep逆相高速液体クロマトグラフィ
ー用カラム(和光純薬、 20mm×250mm)を、40℃にて、
流速5 ml/minでA液(0.1% トリフルオロ酢酸/蒸留
水)容量91.7%/B液(0.1% トリフルオロ酢酸/60%
アセトニトリル)容量8.3%を流し平衡化した。Black M
amba毒液(Sigma社)凍結乾燥品50 mgに1 MAcOH 4 mlを
加え溶解し、15,000 rpmで10分間遠心して得られた上清
についてクロマトグラフィー操作を行った。サンプルを
当該カラムに添着した後、流速5 ml/minで、1分間かけ
てA液容量91.7%/B液容量8.3% まで上昇させ、次い
で120分間かけてA液容量33.4%B液容量66.6%まで、
B液濃度を直線的グラジエントで上昇させた。溶出液を
20分後から10 mlずつフラクション番号をつけて分取し
た。各フラクションから1 μlを採取し、前述のアッセ
イバッファーで10,000倍希釈後、参考例9の試験法に従
い、ZAQ−B1受容体活性化作用を測定した。その結
果、目的とするZAQ-B1受容体活性化作用を有する成分
は、主としてフラクションNo.21-23に溶出されているこ
とが判明した。 (1−2)TSKgel CM−2SWイオン交換高速
液体クロマトグラフィーによる分離 TSKgel CM-2SWイオン交換高速液体クロマトグラフィー
用カラム(東ソー、4.6×250 mm)を25℃にて、流速1 m
l/minでA液(4 Mギ酸アンモニウム:蒸留水:アセトニ
トリル = 1 : 299 : 100)容量100%、B液(4 Mギ酸ア
ンモニウム:蒸留水:アセトニトリル = 1 : 2 : 1)容
量0%を流し平衡化した。参考例12で得られたWakosil
-II 5C18HG Prep逆相高速液体クロマトグラフィー分取
フラクションのうちフラクションNo.21-23を凍結乾燥し
たものをA液4 mlに溶解しTSKgelCM-2SWイオン交換カラ
ムに添着した後、流速 1 ml/minで90分間かけてA液容
量0%/B液容量100%まで直線的グラジエントで上昇さ
せ溶出液を回収した。溶出液を1 mlずつフラクション番
号をつけて分取した。各フラクションから1 μlを採取
し、前述のアッセイバッファーで10,000倍希釈後、参考
例9の試験法に従い、 ZAQ-B1受容体活性化作用を測定
した。その結果、目的とするZAQ-B1受容体活性化作用を
有する成分は、主としてフラクションNo.50-51に溶出さ
れていることが判明した。
【0197】(1−3)Vydac238TP3410
逆相高速液体クロマトグラフィーによる分離 Vydac238TP3410逆相高速液体クロマトグラフィー用カラ
ム(Vydac、 4.6mm×100 mm)を、40℃にて、流速1 ml/
minでA液(0.1% トリフルオロ酢酸/蒸留水)容量91.7
%/B液(0.1% トリフルオロ酢酸/60% アセトニトリ
ル)容量8.3%を流し平衡化した。上記(1−2)で得
られたTSKgel CM-2SWイオン交換高速液体クロマトグラ
フィー分取フラクションのうちフラクションNo.50-51を
直接当該カラムに添着した後、流速1 ml/minで、1分間
かけてA液容量75%/B液容量25%まで上昇させ、次い
で75分間かけてA液容量41.7%B液容量58.3%まで、B
液濃度を直線的グラジエントで上昇させた。溶出液を0.
5 mlずつフラクション番号をつけて分取した。各フラク
ションから1 μlを採取し、前述のアッセイバッファー
で10,000倍希釈後、参考例9の試験法により、ZAQ−
B1受容体活性化作用を測定した。その結果、目的とす
るZAQ−B1受容体活性化作用を有する成分は、主と
してフラクションNo.108-115に溶出されていることが判
明した。 (1−4)精製されたヘビ毒MIT1の構造解析 上記(1−3)で得られたヘビ毒MIT1について以下
の方法で構造決定を実施した。精製したMIT1を凍結
乾燥機(12EL;VirTis社)にて凍結乾燥した。得られた
ペプチド凍結乾燥物を溶媒DMSO(ジメチルサルフォ
キシド)に溶解した。この溶液の一部をプロテインシー
クエンサー(パーキンエルマー社、PE Biosystems Proci
se 491cLC)を用いたN末端からのアミノ酸配列解析に供
した。その結果、予想されるヘビ毒MIT1(配列番
号:21)と一致するN端アミノ酸配列を得た。また、
Finnigan LCQ LC/MS装置を用いて、エレクトロンスプレ
ーイオン化法により質量分析を行い、分子量が8506.8で
あると算定した。本測定値はヘビ毒MIT1の理論値85
06.4に良く一致し、目的とする配列番号:21で表わさ
れるアミノ酸配列を含有するペプチドが取得できたこと
が確認された。
【0198】(2)I5E安定発現細胞株の樹立 ヒト型I5E受容体cDNA(配列番号:6)を公知の
PCR法によりクローニングし、pAKKO1.11H発現ベクタ
ーに組み込んだ。当該発現ベクターを参考例9に記載し
た方法に従い、CHO/dhFr細胞(American Type Cultur
e Collection)に形質導入した。培養開始10-14日後に
生育してきた形質転換CHO細胞のコロニーを約20個選
んだ。 選択した細胞を3×104個/wellで96穴プレートに
植え込み、参考例9に記載した試験法に従い、MIT1
に対する反応性を検討した。反応性の良いI5E発現C
HO細胞4番クローン(I5E−4細胞と略称する)を
選別した。配列番号:6で表される塩基配列がコードす
るアミノ酸配列を配列番号:52に示す。 (3)ヒト型ZAQリガンドペプチドおよびMIT1の
ZAQ受容体およびI5E受容体活性化作用の測定 参考例12に記載した方法で精製したヒト型ZAQリガ
ンドぺプチド、及び上記(1)に記載した方法で精製し
たヘビ毒MIT1について、それらのZAQ受容体活性
化作用、及びI5E受容体活性化作用を参考例9に記載
した方法に従い測定した。結果を〔図4〕および〔図
5〕に示す。その結果、ヒト型ZAQリガンドぺプチド
およびヘビ毒MIT1は濃度依存的に細胞内カルシウム
濃度の上昇を惹起した。ヘビ毒MIT1のZAQ受容体
活性化作用はヒト型ZAQリガンドペプチドのそれに比
べて10倍強かった。また、ヘビ毒MIT1のヒト型I
5E受容体活性化作用はヒト型ZAQリガンドペプチド
のそれに比べて100倍程度強いものであった。
【0199】参考例14 大腸菌でのヒトZAQリガン
ド(配列番号:82)の製造 (1) 大腸菌でのヒトZAQリガンド発現プラスミド
の構築 (a)6種のDNA断片#1〜#6(配列番号:95〜
100)を用いて、ZAQリガンドの構造DNAを調製
した。 (b)DNAオリゴマーのリン酸化 5’側になるべき上記#1および#6を除いた4種のD
NAオリゴマー(#2〜#5)各々を、25μlのリン
酸化反応液〔DNAオリゴマー10μg,50mM Tris
−HCl,pH7.6, 10mM MgCl, 1mMスペルミ
ジン,10mMジチオスレイトール(以後DTTと略
記),0.1mg/mlウシ血清アルブミン(以後BSAと
略記),1mM ATP,10ユニットT4ポリヌクレオ
チドキナーゼ(宝酒造)〕中で37℃・1時間反応さ
せ、各オリゴマーの5’末端をリン酸化した。フェノー
ル処理を行った後、2倍量のエタノールを加え、−70
℃に冷却した後、遠心でDNAを沈殿させた。 (c)DNAフラグメントの連結 上記(b)で得られたDNAフラグメントと上記#1お
よび#6を合わせ、120μlとした。この混合液を9
0℃で10分間保持した後、室温まで徐冷しアニーリン
グを行った後、TaKaRa DNA Ligation Kit ver.2(宝酒
造)を用いてライゲーション反応を行った。アニーリン
グ液30μlにキットに付属のII液30μlを加え、
よく混合した後、キットに付属のI液60μlを加え、
37℃・1時間反応させ、ライゲーションを行った。そ
の後、フェノール処理を行ない、水層を回収して2倍量
のエタノールを加え、−70℃に冷却した後、遠心でD
NAを沈殿させた。この様にして得られたDNAフラグ
メントをT4ポリヌクレオチドキナーゼ(宝酒造)によ
るリン酸化を行った後、以下の工程(d)に供した。 (d) ZAQリガンド発現ベクターの構築 発現用ベクターとしてはpTCII(特開2000-178297
号に記載)をNdeIおよびBamHI(宝酒造)で3
7℃・2時間消化した後、1%アガロースゲル電気泳動
により4.3kbのDNA断片をQIAquick Gel Extraction
Kit (キアゲン社)を用いて抽出し、25μlのTE
緩衝液に溶解した。このpTCIIのNdeI、Bam
HI断片と上記により調製したZAQリガンドの構造遺
伝子(配列番号:101)をTaKaRa DNA ligation kit
ver.2 (宝酒造)を用いてライゲーション反応を行っ
た。この反応液を10μl用いて大腸菌JM109コン
ピテントセル(東洋紡)を形質転換し、10μg/ml
のテトラサイクリンを含むLB寒天培地上に播き、37
℃で1晩培養し、生じたテトラサイクリン耐性コロニー
選んだ。この形質転換体をLB培地で一晩培養し、QIAp
rep8 Miniprep Kit(キアゲン社)を用いてプラスミドp
TCh1ZAQを調製した。このZAQリガンドDNA
の塩基配列をアプライドバイオシステムズ社モデル37
7DNAシーケンサーを用いて確認した。プラスミドp
TCh1ZAQを大腸菌(Escherichiacoli)MM29
4(DE3)に形質転換し、ZAQリガンド発現株Esch
erichiacoli MM294(DE3)/ pTCh1ZAQを得た。
【0200】(2)ZAQリガンドの製造 上記のEscherichia coli MM294(DE3)/ pTCh1ZAQを5.
0mg/Lのテトラサイクリンを含むLB培地・1L
(1%ペプトン、0.5%酵母エキス、0.5%塩化ナ
トリウム)を用いて2L容フラスコ中で37℃、8時間
振とう培養した。得られた培養液を19Lの主発酵培地
(1-68%リン酸1水素ナトリウム、0.3%リン酸2水
素カリウム、0.1%塩化アンモニウム、0.05%塩
化ナトリウム、0.05%硫酸マグネシウム、0.02
%消泡剤、0.00025%硫酸第1鉄、0.0005
%塩酸チアミン、1.5%ブドウ糖、1.5%ハイケー
スアミノ)を仕込んだ50L容発酵槽へ移植して、30
℃で通気攪拌を開始した。培養液の濁度が500クレッ
ト単位になったところで、イソプロピル−β−D−チオ
ガラクトピラノシドの最終濃度が12mg/Lになるよ
うに添加し、さらに4時間培養を行った。培養終了後、
培養液を遠心分離し、約200gの湿菌体を取得し、−
80℃で保存した。この形質転換大腸菌MM294(D
E3)/pTCh1ZAQは、受託番号IFO1-652
7として財団法人発酵研究所(IFO)に寄託されてい
る。 (3)ZAQリガンドの活性化 上記(2)で得られた菌体200gに、200mMトリ
ス/HCl、7Mグアニジン塩酸塩(pH8.0)40
0mlを加えて菌体を溶解した後、遠心分離(1000
0rpm、1時間)を行った。上澄液に0.4Mアルギ
ニン、50mMトリス/HCl、0.2mM GSS
G、1mM GSH(pH8.0)10リットルを加え
て、4℃で一晩活性化を行った。
【0201】(4)ZAQリガンドの精製 上記(3)で活性化の終了した再生液をpH6.0に調
整し、50mMリン酸緩衝液(pH6.0)で平衡化し
たSP−セファロースカラム(11.3cm×15c
m)に吸着させた後、600mM NaCl/50mM
リン酸緩衝液(pH6.0)で溶出し、ZAQリガンド
を含むフラクションをプールした。この画分を50mM
リン酸緩衝液(pH6.0)で平衡化したCM−5P
W(21.5mm×150mmL)に通液し、吸着、洗浄し
た後、0−100%B(B=50mMリン酸緩衝液+1
M NaCl、pH6.05)の段階勾配(60分)で溶出
を行いZAQリガンド画分(溶出時間約40分)を得
た。この画分を、さらに0.1%トリフルオロ酢酸で平
衡化したC4P−50(21.5mmID×300mmL、
昭和電工)に通液し、吸着、洗浄した後、25−50%
B(B:80%アセトニトリル/0.1%トリフルオロ
酢酸)の段階勾配(60分)で溶出を行い、ZAQリガ
ンド画分(溶出時間約40分)をプールした後、凍結乾
燥を行い、ZAQリガンド凍結乾燥粉末約80mgを得
た。 (5)ZAQリガンドの特徴決定 (a)SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動を用いた
分析 上記(4)で得られたZAQリガンドを100mM D
TTを添加したSample buffer[Laemmli,
Nature, 227, 680 (1979)]に懸濁し、95℃で1分間
加熱した後、マルチゲル15/25(第一化学薬品)で
電気泳動を行った。泳動後のゲルをクーマシー・ブリリ
アント・ブルー(Coomassie brilliantblue)で染色し
た結果、参考例10で得られたCOS7細胞由来の組換
え型ZAQリガンド標品と同じ位置に、単一の蛋白質バ
ンドが認められた。このことから、上記(4)で得られ
た大腸菌由来の組換え型ZAQリガンド標品は極めて高
純度であり、COS7細胞から調製した組換え型ZAQ
リガンドと分子量的に同一であることが分かった。 (b)アミノ酸組成分析 アミノ酸組成をアミノ酸分析計(日立L−8500A
Amino Acid Analyzer)を用いて決定した。その結果、
ZAQリガンド(配列番号:82で表されるアミノ酸配
列からなるペプチド)のDNAの塩基配列から推定され
るアミノ酸組成と一致した(表5)。
【表5】 (c)N末端アミノ酸配列分析 N末端アミノ酸配列を気相プロテインシーケンサー(P
Eアプライドバイオシステムズ モデル492)を用い
て決定した。その結果、得られたZAQリガンドのDN
Aの塩基配列から推定されたZAQリガンドのN末端ア
ミノ酸配列と一致した(表6)。
【表6】 (d)C末端アミノ酸分析 C末端アミノ酸をアミノ酸分析計(日立L−8500A
Amino Acid Analyzer)を用いて決定した。得られた
ZAQリガンドはDNAの塩基配列から推定されたC末
端アミノ酸と一致した(表7)。
【表7】 (e)質量分析 質量分析をnanoESIイオン源を装着したLCQイオントラッ
プ質量分析計(サーモクエスト社製)を用いて行った。
その結果、分子量9657.55±0.89が得られ、配列番号:
82の、しかも配列番号:82が含有する10残基のC
ysが5対のジスルフィド結合を形成したZAQリガン
ドの理論分子量(9657.3)と良く一致していた。 (6)ZAQリガンドの活性測定(FLIPRを用いた
細胞内Caイオン濃度上昇活性の測定) 上記(4)で得られた純化された大腸菌由来の組換え型
ZAQリガンド標品を参考例10の方法を用いて、活性
測定(FLIPRを用いた細胞内Caイオン濃度上昇活
性の測定)を行った。その結果、参考例10で得られた
COS7細胞由来の組換え型標品(ZAQリガンドの精
製品)と同等の活性を有していた。
【0202】参考例15 マウス型ZAQリガンドぺプ
チドcDNAのクローニング マウスMultiple Tissue cDNA Panel(CLONTECH社)のbr
ainを鋳型としてプライマーmMIT1-F3(配列番号:10
2)、mMIT1-R3 (配列番号:103)、mMIT1-F4(配
列番号:104)およびmMIT1-R4(配列番号:105)
を作成し、以下に記したPCR反応を実施した。 mMIT1-F3: 5'-CTTGGCCTTCTCGGCTTGTCTAG-3' (配列
番号:102) mMIT1-R3: 5'-GGTGTAAAGCAAGAGGTCACCCAGT-3' (配列
番号:103) mMIT1-F4: 5'-ACAAGGCAGCGCAGAAGGAAGT-3' (配列
番号:104) mMIT1-R4: 5'-GGCTCCAGTACAGAGTCCAGACAA-3' (配列
番号:105) PCR反応液は、50X Advantage-GC 2 Polymerase Mix (CL
ONTECH社)を0.6 μl、添付の5x Advantage-GC 2 PCR bu
ffer (200 mM Tricine-KOH, 75 mM KOAc, 17.5mM Mg(OA
c)2, 25% Dimethyl Sulfoxide, 18.75μg/ml BSA, 0.0
25%Tween-20,0.025% Nonidet-P40)を6 μl、2.5 mM
dNTP mixtureを2.4 μl、10 μMプライマーmMIT1-F3お
よびmMIT1-R3を各0.6 μl 、鋳型DNAを3μl、および蒸
留水を16.8 μlを混合して作製した。反応条件は94℃・3
分の初期変性後、94℃・30秒-68℃・3分のサイクル反応を
35回、および68℃・3分の最終伸長反応とした。続いて、
該PCR反応の反応液を蒸留水で50倍に希釈したものをを
鋳型としてnested PCRを行った。50X Advantage-GC 2 P
olymerase Mix (CLONTECH社)を0.6 μl、添付の5x Adva
ntage-GC 2 PCR buffer (200 mM Tricine-KOH, 75 mM K
OAc, 17.5 mM Mg(OAc)2, 25% Dimethyl Sulfoxide, 1
8.75μg/ml BSA, 0.025%Tween-20, 0.025% Nonidet-P
40)を6 μl、2.5 mM dNTP mixtureを2.4 μl、10 μMプ
ライマーmMIT1-F4およびmMIT1-R4を各0.6 μl 、鋳型DN
Aを3μl、および蒸留水を16.8 μlを混合して作製し
た。反応条件は94℃・3分の初期変性後、94℃・30秒-68℃
・3分のサイクル反応を35回、および68℃・3分の最終伸長
反応とした。得られたDNA断片をTOPO TA Cloning Kit
(Invitrogen社)を用いて添付のマニュアルに記載された
方法に従ってクローニングした。クローニングされたDN
A配列をABI377DNA sequencerを用いて解読し、マウスZA
Qリガンド全長ペプチドをコードする410 bpのDNA断片
(配列番号:106)を有するプラスミドを取得し、こ
れをpMMITと命名した。また、該塩基配列からプライマ
ーにより規定される部分の配列を差し引いた配列をcDNA
塩基配列として確定した(配列番号:111)。該プラス
ミドにより大腸菌(Escherichia coli)TOP10をトラン
スフォームさせ、大腸菌TOP10/pMMITと命名した。このD
NA断片の塩基配列を解析した結果、配列番号:106で
表わされるDNA断片は、配列番号:107で表わされる
マウス型ZAQリガンド前駆体ペプチド(105アミノ酸残
基)をコードするDNA(配列番号:108)を含んでい
ることが明らかとなった。また、配列番号:108で表
わされる塩基配列は典型的なシグナル配列を有してお
り、配列番号:108で表わされる塩基配列を有するDN
Aは、配列番号:109で表わされるマウス型ZAQリ
ガンド成熟体ペプチド(86アミノ酸残基)をコードする
258塩基対からなるDNA(配列番号:110)を含んでい
ることが明らかとなった。
【0203】参考例16 ラット型ZAQリガンドぺプ
チドcDNAのクローニング ラット脳QUICK-clone cDNA (CLONTECH社)を鋳型とし
て、degenerateプライマー MF1(配列番号:112)、M
R1(配列番号:113)、MF2(配列番号:114)およ
びMR2(配列番号:115)を作成し、以下に記したPCR
反応を実施した。 MF1: 5'-TCACCYCAAGTGAYCATGAGAGG-3' (配列番
号:112) MR1: 5'-CTAAAARTTGRYRTTCTTCAAGTCC-3' (配列番
号:113) MF2: 5'-ATCACAGGGGCCTGTGARCG-3' (配列
番号:114) MR2: 5'-AGCAGCGGTACCTGCCGTCC-3' (配列
番号:115) PCR反応液は50X Advantage 2 Polymerase Mix (CLONTEC
H社)を0.6 μl、添付の10x Advantage 2 PCR buffer (4
00 mM Tricine-KOH, 150 mM KOAc, 35 mM Mg(OAc)2, 3
7.5μg/ml BSA, 0.05%Tween-20, 0.05% Nonidet-P40)
を3 μl、dNTPmixture (2.5 mM each, 宝酒造)を2.4
μl、10 μMプライマーMF1およびMR1を0.6 μl、鋳型cD
NAを1 μl、および蒸留水を20.6 μlを混合して作製し
た。反応条件は95℃・1分の初期変性後、95℃・30秒-55℃
・1分-68℃・1分のサイクル反応を35回、および68℃・5分
の最終伸長反応とした。続いて、該PCR反応の反応液を
蒸留水で15倍希釈したものを鋳型としてnestedPCRを実
施した。反応液は50X Advantage 2 Polymerase Mix (CL
ONTECH社)を0.6μl、添付の10x Advantage 2 PCR buffe
r (400 mM Tricine-KOH, 150 mM KOAc,35 mM Mg(OAc)2,
37.5μg/ml BSA, 0.05%Tween-20, 0.05% Nonidet-P4
0)を3μl、dNTP mixture (2.5 mM each, 宝酒造)を2.4
μl、10 μMプライマーMF1およびMR1を 0.6 μl、鋳型c
DNAを1 μl、および蒸留水を20.6 μlを混合して作製し
た。反応条件は95℃・1分の初期変性後、95℃・30秒-55℃
・1分-68℃・1分のサイクル反応を35回、および68℃・5分
の最終伸長反応とした。得られたDNA断片をZaro Blunt
TOPO PCR Cloning Kit (Invitrogen社)を用いて添付の
マニュアルに記載された方法に従ってクローニングし
た。クローニングされたDNA配列をABI377DNA sequencer
を用いて解読し、配列番号:116(Tタイプ)および
配列番号:117(Cタイプ)で表される部分配列を得
た。
【0204】上記配列の情報よりプライマー RM3-1(配
列番号:118)、RM3-2(配列番号:119)およびR
M3-3(配列番号:120)を作成し、以下に記した5'RA
CE実験を実施した。 RM3-1: 5'-GTGGCACTCCTCTCCTTCCCGCCCCAGA-3' (配
列番号:118) RM3-2: 5'-CAGGCCCCGCAGCCACAGGCTGATAGCA-3' (配
列番号:119) RM3-3: 5'-AGCAGGTGCCAGCCCCACACTGGACATC-3' (配
列番号:120) 5'RACEのPCR反応液は50X Advantage-GC 2 Polymerase M
ix (CLONTECH社)を0.6μl、添付の5x Advantage-GC 2 P
CR buffer (200 mM Tricine-KOH, 75 mM KOAc, 17.5 mM
Mg(OAc)2, 25% Dimethyl Sulfoxide, 18.75μg/ml BS
A, 0.025%Tween-20, 0.025% Nonidet-P40)を6 μl、d
NTP mixture (2.5 mM each, 宝酒造)を2.4 μl、10 μM
プライマーRM3-1を 0.6 μl、10 μMプライマーAP1(プ
ライマーAP1はCLONTECH社のMarathon-Ready cDNA Kitに
添付のもの)を0.6 μl、鋳型cDNA(CLONTECH社、ラッ
ト脳Marathon-Ready cDNA)を3 μl、および蒸留水を1
6.8 μlを混合して作製した。反応条件は94℃・30秒の初
期変性後、94℃・5秒-72℃・3分のサイクル反応を5回、94
℃・5秒-70℃・3分のサイクル反応を5回、94℃・5秒-68℃・
3分のサイクル反応を25回行った。続いて、該PCR反応の
反応液を鋳型としてnested PCRを実施した。反応液は50
XAdvantage-GC 2 Polymerase Mix (CLONTECH社)を0.6
μl、添付の5x Advantage-GC 2 PCR buffer (200 mM Tr
icine-KOH, 75 mM KOAc, 17.5 mM Mg(OAc)2, 25%Dimet
hyl Sulfoxide, 18.75μg/ml BSA, 0.025%Tween-20,
0.025% Nonidet-P40)を6 μl、dNTP mixture (2.5 mM
each, 宝酒造)を2.4 μl、10 μMプライマーRM3-2また
はRM3-3を0.6 μl、10 μMプライマーAP2(プライマーA
P2はCLONTECH社のMarathon-Ready cDNA Kitに添付のも
の)を0.6 μl、鋳型DNA(該PCR反応液50倍希釈液)を3
μl、および蒸留水を16.8 μlを混合して作製した。反
応条件は94℃・30秒の初期変性後、94℃・5秒-68℃・3分の
サイクル反応を30回行った。
【0205】得られたDNA断片をTOPO TA Cloning Kit
(Invitrogen社)を用いて添付のマニュアルに記載された
方法に従ってクローニングした。クローニングされたDN
A配列をABI377DNA sequencerを用いて解読し、5'端の配
列(配列番号:121)を得た。配列番号:116およ
び配列番号:117の情報よりプライマー RM5-1(配列
番号:122)とRM5-4(配列番号:123)を作成し、
以下に記した3'RACE実験を実施した。 RM5-1: 5'-GGAAGGAGAGGAGTGCCACCCTGGAAG-3' (配
列番号:122) RM5-4: 5'-ACCATACCTGTCCCTGTTCACCCAGCCT-3' (配列
番号:123) 3'RACEのPCR反応液は50X Advantage-GC 2 Polymerase M
ix (CLONTECH社)を0.6μl、添付の5x Advantage-GC 2 P
CR buffer (200 mM Tricine-KOH, 75 mM KOAc, 17.5 mM
Mg(OAc)2, 25% Dimethyl Sulfoxide, 18.75μg/ml BS
A, 0.025%Tween-20, 0.025% Nonidet-P40)を6 μl、d
NTP mixture (2.5 mM each, 宝酒造)を2.4 μl、10 μM
プライマーRM5-1を 0.6 μl、10 μMプライマーAP1(プ
ライマーAP1はCLONTECH社のMarathon-Ready cDNA Kitに
添付のもの)を0.6 μl、鋳型cDNA(CLONTECH社、ラッ
ト脳Marathon-Ready cDNA)を3 μl、および蒸留水を1
6.8 μlを混合して作製した。反応条件は94℃・1分の初
期変性後、94℃・30秒-72℃・3分のサイクル反応を5回、9
4℃・30秒-70℃・3分のサイクル反応を5回、94℃・30秒-68
℃・3分のサイクル反応を25回、および68℃・3分の最終伸
長反応とした。続いて、該PCR反応の反応液を鋳型とし
てnested PCRを実施した。反応液は50XAdvantage-GC 2
Polymerase Mix (CLONTECH社)を0.6 μl、添付の5x Adv
antage-GC 2 PCR buffer (200 mM Tricine-KOH, 75 mM
KOAc, 17.5 mM Mg(OAc)2, 25%Dimethyl Sulfoxide, 1
8.75μg/ml BSA, 0.025%Tween-20, 0.025% Nonidet-P
40)を6 μl、dNTP mixture (2.5 mM each, 宝酒造)を2.
4 μl、10 μMプライマーRM5-4またはRM3-3を0.6 μl、
10 μMプライマーAP2(プライマーAP2はCLONTECH社のMa
rathon-Ready cDNA Kitに添付のもの)を0.6 μl、鋳型
DNA(該PCR反応液50倍希釈液)を3 μl、および蒸留水
を16.8 μlを混合して作製した。反応条件は94℃・1分の
初期変性後、94℃・30秒-68℃・3分のサイクル反応を35
回、および68℃・3分の最終伸長反応とした。得られたDN
A断片をTOPO TA Cloning Kit (Invitrogen社)を用いて
添付のマニュアルに記載された方法に従ってクローニン
グした。クローニングされたDNA配列をABI377DNA seque
ncerを用いて解読し、3'端の配列(配列番号:124)
を得た。
【0206】ラット脳QUICK-clone cDNA (CLONTECH社)
またはラット脳cDNA (Wistar rat)を鋳型として5'RACE
および3'RACEの情報よりプライマーRBv8-WF1(配列番
号:125)、RBv8-WF2 (配列番号:126)、RBv8-WR
1 (配列番号:127)およびRBv8-WR2(配列番号:1
28)を作成し、以下に記したPCR反応を実施した。 RMIT-WF1: 5'-ATTCCAGAGTGGACAGTGTTTGCCTTCACC-3'
(配列番号:125) RMIT-WF2: 5'-GATCATGAGAGGTGCTGTGCAAGTCTTC-3'
(配列番号:126) RMIT-WR1: 5'-CTCTCTGCACGCTGCTGGACTGTTCC-3'
(配列番号:127) RMIT-WR2: 5'-CAGATGTAACACAAGAGGTCACCCAGTAGG-3'
(配列番号:128) PCR反応液はPfuTurbo DNA polymerase(Stratagene社)を
0.6 μl、添付の10x PCR bufferを3 μl、2.5 mM dNTP
mixtureを2.4 μl、10 μMプライマーRMIT-WF1およびRM
IT-WR1を各1.5 μl 、鋳型DNAを1μl、および蒸留水を2
0 μlを混合して作製した。反応条件は95℃・1分の初期
変性後、95℃・30秒-55℃・30秒-72℃・1分のサイクル反応
を35回、および72℃・5分の最終伸長反応とした。続い
て、該PCR反応の反応液を蒸留水で50倍に希釈したもの
をを鋳型としてnested PCRを行った。PCR反応液はPfuTu
rbo DNA polymerase (Stratagene社)を0.6μl、添付の1
0x PCR bufferを3 μl、2.5 mM dNTP mixtureを2.4 μ
l、10 μMプライマーRMIT-WF2およびRMIT-WR2を各1.5
μl 、鋳型DNAを3μl、および蒸留水を18 μlを混合し
て作製した。反応条件は95℃・1分の初期変性後、95℃・3
0秒-55℃・30秒-72℃・1分のサイクル反応を35回、および
72℃・5分の最終伸長反応とした。得られたDNA断片をZar
o Blunt TOPO PCR Cloning Kit (Invitrogen社)を用い
て添付のマニュアルに記載された方法に従ってクローニ
ングした。クローニングされたDNA配列をABI377DNA seq
uencerを用いて解読し、ラットZAQリガンド全長ペプチ
ドをコードする3種の375bpのDNA断片(配列番号:12
9、配列番号:130および配列番号:131;塩基置
換が起こっているそれぞれをノーマルタイプ、Yタイ
プ、Qタイプとする)を有するプラスミドを、pRMIT、p
RMITYおよびpHMITQとそれぞれ命名した。該プラスミド
により大腸菌(Escherichia coli )TOP10をトランスフ
ォームさせ、大腸菌TOP10/pRMIT、大腸菌TOP10/pRMITY
および大腸菌TOP10/pRMITQとそれぞれ命名した。
【0207】これらのDNA断片の塩基配列を解析した結
果、配列番号:129で表わされるDNA断片は、配列番
号:132で表わされるラット型ZAQリガンド前駆体
ペプチド(105アミノ酸残基)をコードするDNA(配列番
号:133)を含んでいることが、配列番号:130で
表わされるDNA断片は、配列番号:134で表わされる
ラット型ZAQリガンド前駆体ペプチド(105アミノ酸残
基)をコードするDNA(配列番号:135)を含んでい
ることが、配列番号:131で表わされるDNA断片は、
配列番号:136で表わされるラット型ZAQリガンド
前駆体ペプチド(105アミノ酸残基)をコードするDNA
(配列番号:137)を含んでいることが明らかとなっ
た。また、配列番号:132、配列番号:134または
配列番号:136で表わされる塩基配列は典型的なシグ
ナル配列を有しており、配列番号:132で表わされる
塩基配列を有するDNAは、配列番号:138で表わされ
るラット型ZAQリガンド成熟体ペプチド(86アミノ酸
残基)をコードする258塩基対からなるDNA(配列番号:
139)を含んでいることが、配列番号:134で表わ
される塩基配列を有するDNAは、配列番号:140で表
わされるラット型ZAQリガンド成熟体ペプチド(86ア
ミノ酸残基)をコードする258塩基対からなるDNA(配列
番号:141)を含んでいることが、配列番号:136
で表わされる塩基配列を有するDNAは、配列番号:14
2で表わされるラット型ZAQリガンド成熟体ペプチド
(86アミノ酸残基)をコードする258塩基対からなるDNA
(配列番号:143)を含んでいることが明らかとなっ
た。配列番号:138のアミノ酸配列において、配列番
号:140では46番目のHisがTyrに、配列番
号:142では36番目のArgがGlnにそれぞれ置
換されている。
【0208】
【発明の効果】本発明のペプチド、MIT1類または本
発明の蛋白質、それらに対する抗体、および本発明のペ
プチドまたは本発明の蛋白質をコードするポリヌクレオ
チドは、血管新生阻害剤を得るための簡便な探索法(ス
クリーニング)に有用である。特に、本発明の蛋白質の
アンタゴニストは、優れた血管新生阻害剤として有用で
ある。また、本発明のスクリーニング方法は、哺乳動物
由来の内皮細胞を用いて行うことにより、より生理的な
条件下での血管新生阻害剤のスクリーニングが可能とな
る。さらに、本発明の蛋白質、本発明のDNA、本発明
のアンチセンスDNAおよび本発明の抗体は、(i)本
発明の蛋白質が関与する各種疾病の予防・治療剤、(i
i)本発明のペプチドと本発明の蛋白質との結合性を変
化させる化合物またはその塩のスクリーニング、(ii
i)本発明の蛋白質の定量、(iv)遺伝子診断薬、(v)
アンチセンスDNAを含有する医薬、(vi)本発明の抗
体を含有する医薬および診断薬、(vii)本発明のDN
Aを有する非ヒト動物の作製、(viii)構造的に類似し
たリガンド・レセプターとの比較にもとづいたドラッグ
デザインなどの実施のために有用である。特に、本発明
の組換え蛋白質の発現系を用いたレセプター結合アッセ
イ系を用いることによって、ヒトや哺乳動物に特異的な
本発明の蛋白質に対するリガンドの結合性を変化させる
化合物(例、アゴニスト、アンタゴニストなど)をスク
リーニングすることができ、該アゴニストまたはアンタ
ゴニストを各種疾病、例えば血管新生を伴う疾患〔例、
癌(例、膵臓癌、肺癌、腎臓癌、肝臓癌、非小細胞肺
癌、卵巣癌、前立腺癌、胃癌、膀胱癌、乳癌、子宮頸部
癌、結腸癌、直腸癌、カポジ肉腫など)、卵巣疾患
(例、多嚢胞性卵巣症候群(卵巣多嚢胞症)、卵巣過剰
刺激症など)、炎症性疾患(例、関節リューマチな
ど)、糖尿病性網膜症など〕等の予防・治療剤などとし
て安全に使用することができる。
【0209】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Takeda Chemical Industries, Ltd. <120> Anti-angiogenesis agent <130> B03031 <150> JP2002-27299 <151> 2002-2-4 <160> 184 <210> 1 <211> 393 <212> PRT <213> Human <400> 1 Met Glu Thr Thr Met Gly Phe Met Asp Asp Asn Ala Thr Asn Thr Ser 5 10 15 Thr Ser Phe Leu Ser Val Leu Asn Pro His Gly Ala His Ala Thr Ser 20 25 30 Phe Pro Phe Asn Phe Ser Tyr Ser Asp Tyr Asp Met Pro Leu Asp Glu 35 40 45 Asp Glu Asp Val Thr Asn Ser Arg Thr Phe Phe Ala Ala Lys Ile Val 50 55 60 Ile Gly Met Ala Leu Val Gly Ile Met Leu Val Cys Gly Ile Gly Asn 65 70 75 80 Phe Ile Phe Ile Ala Ala Leu Val Arg Tyr Lys Lys Leu Arg Asn Leu 85 90 95 Thr Asn Leu Leu Ile Ala Asn Leu Ala Ile Ser Asp Phe Leu Val Ala 100 105 110 Ile Val Cys Cys Pro Phe Glu Met Asp Tyr Tyr Val Val Arg Gln Leu 115 120 125 Ser Trp Glu His Gly His Val Leu Cys Thr Ser Val Asn Tyr Leu Arg 130 135 140 Thr Val Ser Leu Tyr Val Ser Thr Asn Ala Leu Leu Ala Ile Ala Ile 145 150 155 160 Asp Arg Tyr Leu Ala Ile Val His Pro Leu Arg Pro Arg Met Lys Cys 165 170 175 Gln Thr Ala Thr Gly Leu Ile Ala Leu Val Trp Thr Val Ser Ile Leu 180 185 190 Ile Ala Ile Pro Ser Ala Tyr Phe Thr Thr Glu Thr Val Leu Val Ile 195 200 205 Val Lys Ser Gln Glu Lys Ile Phe Cys Gly Gln Ile Trp Pro Val Asp 210 215 220 Gln Gln Leu Tyr Tyr Lys Ser Tyr Phe Leu Phe Ile Phe Gly Ile Glu 225 230 235 240 Phe Val Gly Pro Val Val Thr Met Thr Leu Cys Tyr Ala Arg Ile Ser 245 250 255 Arg Glu Leu Trp Phe Lys Ala Val Pro Gly Phe Gln Thr Glu Gln Ile 260 265 270 Arg Lys Arg Leu Arg Cys Arg Arg Lys Thr Val Leu Val Leu Met Cys 275 280 285 Ile Leu Thr Ala Tyr Val Leu Cys Trp Ala Pro Phe Tyr Gly Phe Thr 290 295 300 Ile Val Arg Asp Phe Phe Pro Thr Val Phe Val Lys Glu Lys His Tyr 305 310 315 320 Leu Thr Ala Phe Tyr Ile Val Glu Cys Ile Ala Met Ser Asn Ser Met 325 330 335 Ile Asn Thr Leu Cys Phe Val Thr Val Lys Asn Asp Thr Val Lys Tyr 340 345 350 Phe Lys Lys Ile Met Leu Leu His Trp Lys Ala Ser Tyr Asn Gly Gly 355 360 365 Lys Ser Ser Ala Asp Leu Asp Leu Lys Thr Ile Gly Met Pro Ala Thr 370 375 380 Glu Glu Val Asp Cys Ile Arg Leu Lys 385 390 <210> 2 <211> 1179 <212> DNA <213> Human <400> 2 atggagacca ccatggggtt catggatgac aatgccacca acacttccac cagcttcctt 60 tctgtgctca accctcatgg agcccatgcc acttccttcc cattcaactt cagctacagc 120 gactatgata tgcctttgga tgaagatgag gatgtgacca attccaggac gttctttgct 180 gccaagattg tcattgggat ggccctggtg ggcatcatgc tggtctgcgg cattggaaac 240 ttcatcttta tcgctgccct ggtccgctac aagaaactgc gcaacctcac caacctgctc 300 atcgccaacc tggccatctc tgacttcctg gtggccattg tctgctgccc ctttgagatg 360 gactactatg tggtgcgcca gctctcctgg gagcacggcc acgtcctgtg cacctctgtc 420 aactacctgc gcactgtctc tctctatgtc tccaccaatg ccctgctggc catcgccatt 480 gacaggtatc tggctattgt ccatccgctg agaccacgga tgaagtgcca aacagccact 540 ggcctgattg ccttggtgtg gacggtgtcc atcctgatcg ccatcccttc cgcctacttc 600 accaccgaga cggtcctcgt cattgtcaag agccaggaaa agatcttctg cggccagatc 660 tggcctgtgg accagcagct ctactacaag tcctacttcc tctttatctt tggcatagaa 720 ttcgtgggcc ccgtggtcac catgaccctg tgctatgcca ggatctcccg ggagctctgg 780 ttcaaggcgg tccctggatt ccagacagag cagatccgca agaggctgcg ctgccgcagg 840 aagacggtcc tggtgctcat gtgcatcctc accgcctacg tgctatgctg ggcgcccttc 900 tacggcttca ccatcgtgcg cgacttcttc cccaccgtgt tcgtgaagga gaagcactac 960 ctcactgcct tctacatcgt cgagtgcatc gccatgagca acagcatgat caacactctg 1020 tgcttcgtga ccgtcaagaa cgacaccgtc aagtacttca aaaagatcat gttgctccac 1080 tggaaggctt cttacaatgg cggtaagtcc agtgcagacc tggacctcaa gacaattggg 1140 atgcctgcca ccgaagaggt ggactgcatc agactaaaa 1179 <210> 3 <211> 1179 <212> DNA <213> Human <400> 3 atggagacca ccatggggtt catggatgac aatgccacca acacttccac cagcttcctt 60 tctgtgctca accctcatgg agcccatgcc acttccttcc cattcaactt cagctacagc 120 gactatgata tgcctttgga tgaagatgag gatgtgacca attccaggac gttctttgct 180 gccaagattg tcattgggat ggccctggtg ggcatcatgc tggtctgcgg cattggaaac 240 ttcatcttta tcgctgccct ggtccgctac aagaaactgc gcaacctcac caacctgctc 300 atcgccaacc tggccatctc tgacttcctg gtggccattg tctgctgccc ctttgagatg 360 gactactatg tggtgcgcca gctctcctgg gagcacggcc acgtcctgtg cacctctgtc 420 aactacctgc gcactgtctc tctctatgtc tccaccaatg ccctgctggc catcgccatt 480 gacaggtatc tggctattgt ccatccgctg agaccacgga tgaagtgcca aacagccact 540 ggcctgattg ccttggtgtg gacggtgtcc atcctgatcg ccatcccttc cgcctacttc 600 accaccgaga cggtcctcgt cattgtcaag agccaggaaa agatcttctg cggccagatc 660 tggcctgtgg accagcagct ctactacaag tcctacttcc tctttatctt tggcatagaa 720 ttcgtgggcc ccgtggtcac catgaccctg tgctatgcca ggatctcccg ggagctctgg 780 ttcaaggcgg tccctggatt ccagacagag cagatccgca agaggctgcg ctgccgcagg 840 aagacggtcc tggtgctcat gtgcatcctc accgcctacg tgctatgctg ggcgcccttc 900 tacggcttca ccatcgtgcg cgacttcttc cccaccgtgt ttgtgaagga gaagcactac 960 ctcactgcct tctacatcgt cgagtgcatc gccatgagca acagcatgat caacactctg 1020 tgcttcgtga ccgtcaagaa cgacaccgtc aagtacttca aaaagatcat gttgctccac 1080 tggaaggctt cttacaatgg cggtaagtcc agtgcagacc tggacctcaa gacaattggg 1140 atgcctgcca ccgaagaggt ggactgcatc agactaaaa 1179 <210> 4 <211> 31 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 4 gtcgacatgg agaccaccat ggggttcatg g 31 <210> 5 <211> 36 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 5 actagtttat tttagtctga tgcagtccac ctcttc 36 <210> 6 <211> 1152 <212> DNA <213> Human <400> 6 atggcagccc agaatggaaa caccagtttc acacccaact ttaatccacc ccaagaccat 60 gcctcctccc tctcctttaa cttcagttat ggtgattatg acctccctat ggatgaggat 120 gaggacatga ccaagacccg gaccttcttc gcagccaaga tcgtcattgg cattgcactg 180 gcaggcatca tgctggtctg cggcatcggt aactttgtct ttatcgctgc cctcacccgc 240 tataagaagt tgcgcaacct caccaatctg ctcattgcca acctggccat ctccgacttc 300 ctggtggcca tcatctgctg ccccttcgag atggactact acgtggtacg gcagctctcc 360 tgggagcatg gccacgtgct ctgtgcctcc gtcaactacc tgcgcaccgt ctccctctac 420 gtctccacca atgccttgct ggccattgcc attgacagat atctcgccat cgttcacccc 480 ttgaaaccac ggatgaatta tcaaacggcc tccttcctga tcgccttggt ctggatggtg 540 tccattctca ttgccatccc atcggcttac tttgcaacag aaaccgtcct ctttattgtc 600 aagagccagg agaagatctt ctgtggccag atctggcctg tggatcagca gctctactac 660 aagtcctact tcctcttcat ctttggtgtc gagttcgtgg gccctgtggt caccatgacc 720 ctgtgctatg ccaggatctc ccgggagctc tggttcaagg cagtccctgg gttccagacg 780 gagcagattc gcaagcggct gcgctgccgc aggaagacgg tcctggtgct catgtgcatt 840 ctcacggcct atgtgctgtg ctgggcaccc ttctacggtt tcaccatcgt tcgtgacttc 900 ttccccactg tgttcgtgaa ggaaaagcac tacctcactg ccttctacgt ggtcgagtgc 960 atcgccatga gcaacagcat gatcaacacc gtgtgcttcg tgacggtcaa gaacaacacc 1020 atgaagtact tcaagaagat gatgctgctg cactggcgtc cctcccagcg ggggagcaag 1080 tccagtgctg accttgacct cagaaccaac ggggtgccca ccacagaaga agtggactgt 1140 atcaggctga ag 1152 <210> 7 <211> 26 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 7 ctacttctgc tgctgccgct gctgtt 26 <210> 8 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 8 ttggaaagtt gaggaagcaa gagcattt 28 <210> 9 <211> 359 <212> DNA <213> Human <400> 9 cacgccccgc gctggggacg ccgccgtgat caccggggct tgtgacaagg actcccaatg 60 tggtggaggc atgtgctgtg ctgtcagtat ctgggtcaag agcataagga tttgcacacc 120 tatgggcaaa ctgggagaca gctgccatcc 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tacaatggca gcaagtccag tggggacctt gacctcaaaa ccacgggggt 1380 gcctgccact gaagaggtgg actgcatcgg gctgaaataa ctccagaaca ggacctttgg 1440 gcccctgaca atgtgcttaa gcccacacta tcaaccaaga actctaggtt tgccacatag 1500 ggcaaaagaa atggacaaat atgtcagtgc tgtgttcagg gagctcagaa tctctaaaac 1560 tggtgtgacc acaccatcac cagtggccga cattcaatga acatctaatt tgtgcaaagt 1620 gtaggcactg gtgatatctg tatctgttga tgatatttga ttggcagaaa gaaataggga 1680 ttaaacaaac acaaaaaaat gatgggacat agtgtggaat gatgggtttt ccagaaggga 1740 gcctgagtag tcacctaaaa ctgtggtcta tatgtttgta gggtgaagtt ctctctggat 1800 catctcagct actcatcaga cactgagata acctgtctct gggattgttc ttaggcttga 1860 gttcactcct aacacttgct ggcctggggc aagaatacaa agcaggttcc tggctctttc 1920 tgcaatcttc ccttctatcc ctggttctga ctctcaccct gggcacccag gaaagaaaga 1980 aacatacaaa taggcggtgg ggggtggggg ttggcaccag tgagattcag agactaca 2038 <210> 160 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 160 gtaggctgat gggatggaga tgagaatgga 30 <210> 161 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 161 gcaggtagtt gatacaggca cagagcacat 30 <210> 162 <211> 368 <212> DNA <213> Bovine <400> 162 ccatcctaat acgactcact atagggctcg agcggccgcc cgggcaggtg ggaagggcgc 60 tgggtgagaa ggaataggga cacctccttc gaagcgcaag tccgggttcc cgggaccgct 120 ggtggggaga gcgcggaagc cggatcgagg atggcctgtt gactccccaa ggatgtgggc 180 agggtgctag gatctntgac ctcatgagag caggaggtct ggaccctanc tcanagtctg 240 cggaccctgg aatctcccac acaccgctca ctggaaagct tcaccatggc agtccanaat 300 ggaaatgcta gttttccagc caacttcagt ataccccaag aacatgcctn ctccctcccc 360 ttcaactt 368 <210> 163 <211> 27 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 163 agcctccttc ctgatcgctc tggtctg 27 <210> 164 <211> 29 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 164 cccatcagcc tacttcacaa aggaaaccg 29 <210> 165 <211> 911 <212> DNA <213> Bovine <400> 165 tcctcttcat tgtcaaaaac cagaaaaaga tcttctgcgg ccaggtctgg ccagtggacc 60 agcarctcta ctataaatcc tacttcctct ttgtctttgg catcgagttc ctgggccccg 120 tgttcwccat gaccctgtgc tatgccagga tctcccgaga gctctggttc aaagcggtcc 180 cgggtttcca gactgagcaa atccggaaga ggctgcgctg ccgccggaag acggtactgg 240 tactcatgtg tatcctcacg gcctatgttc tgtgctgggc gcccttctat ggcctcacaa 300 tcgtgcgcga cttcttcccc actgtgttcg tgaaggaaaa acattacctc acagcctttt 360 atgttgtgga gtgcatcgcc atgagcaaca gcatgatcaa caccgtgtgc ttcgtgacag 420 tgaagaacag yaccatgaag tacttcaaga agatgctgct gctccattgg cggccctctc 480 accacgggag taagtccagt gccgacctcg acctcaaaac cagccgcctg ycagccacgg 540 aggaggtgga ttgtatcagg ctgaagtgac ccactggtac ttcacaatgg aaaacccaaa 600 agccagtact tggcgcacag tttatcaata accaagttca caggctgcat ggggaaaggg 660 caacagtttt cacacttcgc tgctgtcaag gagctggatg cttctgcagt cataaatgca 720 gtgtgacttg acacaaacca cagcagccaa catttactga tacgtgctcr acgtactgtg 780 cacaacacca ccagcgagat taaagagcaa caggagctga catttactga ttacctactg 840 tgtgtaaaaa tatttaaata gcaaaatgaa ttggcacctg cccgggcggc cgctcgagcc 900 ctatagtgag t 911 <210> 166 <211> 27 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 166 ccatcctaat acgactcact atagggc 27 <210> 167 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 167 gctgggtgag aaggaatagg ga 22 <210> 168 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 168 gcaggtgcca attcattttg c 21 <210> 169 <211> 23 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 169 tgctctttaa tctcgctggt ggt 23 <210> 170 <211> 1623 <212> DNA <213> Bovine <400> 170 gctgggtgag aaggaatagg gacacctcct tcgaagcgca agtccgggtt cccgagaccg 60 ctggtgggga gagcgcggaa gccggatcga ggatggcctg ttgactcccc aaggatgtgg 120 gcagggtgct aggatctctg acctcatgag agcagaaggt ctggacccta gctcagagtc 180 tgcagaccct ggaatctccc acacaccgct cactggaaag cttcaccatg gcagcccaga 240 atggaaatgc tagttttcca gccaacttca gtatacccca agaacatgcc tcctccctcc 300 ccttcaactt cagttatgat gattatgacc tccctctgga tgaggatgag gatatgacca 360 agactcagac cttctttgca gccaagattg ttatcggggt ggcacttgtg ggtatcatgc 420 tgacttgtgg tattggcaac tttgtcttta tcactgccct cacccgctat aaaaagctgc 480 gcaacctcac caacctgctc attgctaacc tggccatctc cgacttcctg gtagccatca 540 tctgctgccc ctttgagatg gactactatg tggtgcatca gctctcctgg gagcatggcc 600 atgtgctctg tgcctgtatc aactacctgc gtaccgtctc actctacgtc tccaccaatg 660 ccctgctggc cattgctatt gacagatatc tcgctatcgt tcaccccttg aaaccacgaa 720 tgaattatca aacagcctcc ttcctgatcg ctctggtctg gatggtatcc attctcatct 780 ccatcccatc agcctacttc acaaaggaaa ccgtcctctt cattgtcaaa aaccagaaaa 840 agatcttctg cggccaggtc tggccagtgg accagcagct ctactataaa tcctacttcc 900 tctttgtctt tggcatcgag ttcctgggcc ccgtgttcac catgaccctg tgctatgcca 960 ggatctcccg agagctctgg ttcaaagcgg tcccgggttt ccagactgag caaatccgga 1020 agaggctgcg ctgccgccgg aagacggtac tggtactcat gtgtatcctc acggcctatg 1080 ttctgtgctg ggcgcccttc tatggcttca caatcgtgcg cgacttcttc cccactgtgt 1140 tcgtgaagga aaaacattac ctcacagcct tttatgttgt ggagtgcatc gccatgagca 1200 acagcatgat caacaccgtg tgcttcgtga cagtgaagaa cagcaccatg aagtacttca 1260 agaagatgct gctgctccat tggcggccct ctcaccacgg gagtaagtcc agtgctgacc 1320 tcgacctcaa aaccagccgc ctgccagcca cggaggaggt ggattgtatc aggctgaagt 1380 gacccactgg tacttcacaa tggaaaaccc aaaagccagt acttggcgca cagtttatca 1440 ataaccaagt tcacaggctg catggggaaa gggcaacagt tttcacactt cgctgctgtc 1500 aaggagctgg atgcttctgc agtcataaaa tgcagtgtga cttgacacaa accacagcag 1560 ctaacattta ctgatacgtg ctcaacgtac tgtgcacaac accaccagcg agattaaaga 1620 gca 1623 <210> 171 <211> 393 <212> PRT <213> Bovine <400> 171 Met Glu Ile Thr Met Gly Val Met Asp Glu Asn Ala Thr Asn Thr Ser 5 10 15 Thr Asn Tyr Phe Pro Leu Leu Asp Pro Leu Gly Ala Gln Ala Ala Ser 20 25 30 Phe Pro Phe Asn Phe Ser Tyr Gly Asp Tyr Asp Met Pro Leu Asp Glu 35 40 45 Asp Glu Asp Met Thr Asn Ser Arg Thr Phe Phe Ala Ala Lys Ile Val 50 55 60 Ile Gly Met Ala Leu Val Gly Ile Met Leu Val Cys Gly Ile Gly Asn 65 70 75 80 Phe Ile Phe Ile Ala Ala Leu Ala Arg Tyr Lys Lys Leu Arg Asn Leu 85 90 95 Thr Asn Leu Leu Ile Ala Asn Leu Ala Ile Ser Asp Phe Leu Val Ala 100 105 110 Ile Val Cys Cys Pro Phe Glu Met Asp Tyr Tyr Val Val Arg Gln Leu 115 120 125 Ser Trp Glu His Gly His Val Leu Cys Ala Ser Val Asn Tyr Leu Arg 130 135 140 Thr Val Ser Leu Tyr Val Ser Thr Asn Ala Leu Leu Ala Ile Ala Ile 145 150 155 160 Asp Arg Tyr Leu Ala Ile Val His Pro Leu Arg Pro Arg Met Lys Tyr 165 170 175 Gln Thr Ala Thr Gly Leu Ile Ala Leu Val Trp Val Val Ser Ile Leu 180 185 190 Val Ala Ile Pro Ser Ala Tyr Phe Thr Thr Glu Thr Val Leu Val Ile 195 200 205 Val Lys Ser Gln Glu Lys Ile Phe Cys Gly Gln Ile Trp Pro Val Asp 210 215 220 Gln Gln Ile Tyr Tyr Lys Ser Tyr Phe Leu Phe Ile Phe Gly Ile Glu 225 230 235 240 Phe Val Gly Pro Val Val Thr Met Thr Leu Cys Tyr Ala Arg Ile Ser 245 250 255 Arg Glu Leu Trp Phe Lys Ala Val Pro Gly Phe Gln Thr Glu Gln Ile 260 265 270 Arg Lys Arg Leu Arg Cys Arg Arg Lys Thr Val Leu Val Leu Met Cys 275 280 285 Ile Leu Thr Ala Tyr Val Leu Cys Trp Ala Pro Phe Tyr Gly Phe Ala 290 295 300 Ile Val Arg Asp Phe Phe Pro Thr Val Phe Val Lys Glu Lys His Tyr 305 310 315 320 Leu Thr Ala Phe Tyr Val Val Glu Cys Ile Ala Met Ser Asn Ser Met 325 330 335 Ile Asn Thr Val Cys Phe Val Thr Val Lys Asn Asn Thr Ile Lys Tyr 340 345 350 Phe Lys Lys Ile Met Leu Leu His Trp Lys Ala Ser Tyr Asn Gly Ser 355 360 365 Lys Ser Ser Gly Asp Leu Asp Leu Lys Thr Thr Gly Val Pro Ala Thr 370 375 380 Glu Glu Val Asp Cys Ile Gly Leu Lys 385 390 <210> 172 <211> 1179 <212> PRT <213> Bovine <400> 172 atggagatca ccatgggggt catggatgag aatgccacca atacgtcaac caactatttc 60 cctctgcttg accccctcgg agcccaagct gcttctttcc ccttcaactt cagctacggt 120 gactatgata tgcccttgga tgaagatgag gatatgacca attcccggac cttctttgcc 180 gccaagattg tcattggcat ggcgctggtg ggtattatgc tggtctgtgg tatcggcaac 240 ttcatcttca tcgctgccct ggcccgctac aagaagctac gcaacctcac caatctgctc 300 atcgccaacc tggccatctc tgatttcctg gtggccattg tctgctgccc cttcgagatg 360 gactactacg tggtgcgcca gctctcctgg gagcacggcc acgtgctgtg cgcctctgtc 420 aactacctgc gcacggtctc tctctacgtc tccaccaacg ccctgctggc catcgccatc 480 gacagatatc tggccattgt ccacccgctg agaccccgga tgaagtacca aacagccacg 540 ggcttgattg ccttggtgtg ggtggtgtcc attcttgttg ccataccgtc agcctacttc 600 accactgaaa cggtcctcgt cattgtcaag agccaggaga agattttctg tggccagatc 660 tggccagtag accagcagat ctactacaag tcctacttcc tcttcatctt tggcatcgag 720 ttcgtgggcc cagtggtcac catgacccta tgctatgcca ggatctcccg agagctctgg 780 ttcaaggccg tccctggttt ccagacggag cagatccgga agcgactgcg ctgtcgccgg 840 aagaccgtcc tggtgctcat gtgcatcctc acggcgtacg tgctgtgctg ggcgcccttc 900 tacggcttcg ccatcgtgcg ggacttcttc cccacagtgt ttgtgaagga gaaacactat 960 ctcacggcct tctacgtggt cgagtgcatt gccatgagca acagcatgat caacaccgtg 1020 tgcttcgtga ctgtcaagaa taacaccatc aagtacttca agaagattat gctgctccac 1080 tggaaggctt cttacaatgg cagcaagtcc agtggggacc ttgacctcaa aaccacgggg 1140 gtgcctgcca ctgaagaggt ggactgcatc gggctgaaa 1179 <210> 173 <211> 384 <212> PRT <213> Bovine <400> 173 Met Ala Ala Gln Asn Gly Asn Ala Ser Phe Pro Ala Asn Phe Ser Ile 5 10 15 Pro Gln Glu His Ala Ser Ser Leu Pro Phe Asn Phe Ser Tyr Asp Asp 20 25 30 Tyr Asp Leu Pro Leu Asp Glu Asp Glu Asp Met Thr Lys Thr Gln Thr 35 40 45 Phe Phe Ala Ala Lys Ile Val Ile Gly Val Ala Leu Val Gly Ile Met 50 55 60 Leu Thr Cys Gly Ile Gly Asn Phe Val Phe Ile Thr Ala Leu Thr Arg 65 70 75 80 Tyr Lys Lys Leu Arg Asn Leu Thr Asn Leu Leu Ile Ala Asn Leu Ala 85 90 95 Ile Ser Asp Phe Leu Val Ala Ile Ile Cys Cys Pro Phe Glu Met Asp 100 105 110 Tyr Tyr Val Val His Gln Leu Ser Trp Glu His Gly His Val Leu Cys 115 120 125 Ala Cys Ile Asn Tyr Leu Arg Thr Val Ser Leu Tyr Val Ser Thr Asn 130 135 140 Ala Leu Leu Ala Ile Ala Ile Asp Arg Tyr Leu Ala Ile Val His Pro 145 150 155 160 Leu Lys Pro Arg Met Asn Tyr Gln Thr Ala Ser Phe Leu Ile Ala Leu 165 170 175 Val Trp Met Val Ser Ile Leu Ile Ser Ile Pro Ser Ala Tyr Phe Thr 180 185 190 Lys Glu Thr Val Leu Phe Ile Val Lys Asn Gln Lys Lys Ile Phe Cys 195 200 205 Gly Gln Val Trp Pro Val Asp Gln Gln Leu Tyr Tyr Lys Ser Tyr Phe 210 215 220 Leu Phe Val Phe Gly Ile Glu Phe Leu Gly Pro Val Phe Thr Met Thr 225 230 235 240 Leu Cys Tyr Ala Arg Ile Ser Arg Glu Leu Trp Phe Lys Ala Val Pro 245 250 255 Gly Phe Gln Thr Glu Gln Ile Arg Lys Arg Leu Arg Cys Arg Arg Lys 260 265 270 Thr Val Leu Val Leu Met Cys Ile Leu Thr Ala Tyr Val Leu Cys Trp 275 280 285 Ala Pro Phe Tyr Gly Phe Thr Ile Val Arg Asp Phe Phe Pro Thr Val 290 295 300 Phe Val Lys Glu Lys His Tyr Leu Thr Ala Phe Tyr Val Val Glu Cys 305 310 315 320 Ile Ala Met Ser Asn Ser Met Ile Asn Thr Val Cys Phe Val Thr Val 325 330 335 Lys Asn Ser Thr Met Lys Tyr Phe Lys Lys Met Leu Leu Leu His Trp 340 345 350 Arg Pro Ser His His Gly Ser Lys Ser Ser Ala Asp Leu Asp Leu Lys 355 360 365 Thr Ser Arg Leu Pro Ala Thr Glu Glu Val Asp Cys Ile Arg Leu Lys 370 375 380 <210> 174 <211> 1152 <212> DNA <213> Bovine <400> 174 atggcagccc agaatggaaa tgctagtttt ccagccaact tcagtatacc ccaagaacat 60 gcctcctccc tccccttcaa cttcagttat gatgattatg acctccctct ggatgaggat 120 gaggatatga ccaagactca gaccttcttt gcagccaaga ttgttatcgg ggtggcactt 180 gtgggtatca tgctgacttg tggtattggc aactttgtct ttatcactgc cctcacccgc 240 tataaaaagc tgcgcaacct caccaacctg ctcattgcta acctggccat ctccgacttc 300 ctggtagcca tcatctgctg cccctttgag atggactact atgtggtgca tcagctctcc 360 tgggagcatg gccatgtgct ctgtgcctgt atcaactacc tgcgtaccgt ctcactctac 420 gtctccacca atgccctgct ggccattgct attgacagat atctcgctat cgttcacccc 480 ttgaaaccac gaatgaatta tcaaacagcc tccttcctga tcgctctggt ctggatggta 540 tccattctca tctccatccc atcagcctac ttcacaaagg aaaccgtcct cttcattgtc 600 aaaaaccaga aaaagatctt ctgcggccag gtctggccag tggaccagca gctctactat 660 aaatcctact tcctctttgt ctttggcatc gagttcctgg gccccgtgtt caccatgacc 720 ctgtgctatg ccaggatctc ccgagagctc tggttcaaag cggtcccggg tttccagact 780 gagcaaatcc ggaagaggct gcgctgccgc cggaagacgg tactggtact catgtgtatc 840 ctcacggcct atgttctgtg ctgggcgccc ttctatggct tcacaatcgt gcgcgacttc 900 ttccccactg tgttcgtgaa ggaaaaacat tacctcacag ccttttatgt tgtggagtgc 960 atcgccatga gcaacagcat gatcaacacc gtgtgcttcg tgacagtgaa gaacagcacc 1020 atgaagtact tcaagaagat gctgctgctc cattggcggc cctctcacca cgggagtaag 1080 tccagtgctg acctcgacct caaaaccagc cgcctgccag ccacggagga ggtggattgt 1140 atcaggctga ag 1152 <210> 175 <211> 23 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 175 gctcctcccg gttctttgaa atc 23 <210> 176 <211> 23 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 176 tggtgaggtt gcgtagcttc ttg 23 <210> 177 <211> 25 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 177 aaccaactat ttccctctgc ttgac 25 <210> 178 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 178 tcaccgtagc tgaagttgaa gg 22 <210> 179 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Probe <400> 179 cctcggagcc caagctgctt cttt 24 <210> 180 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 180 gctgggtgag aaggaatagg ga 22 <210> 181 <211> 25 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 181 ggagagctga tgcaccacat agtag 25 <210> 182 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 182 tcatgagagc agaaggtctg ga 22 <210> 183 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 183 tggctggaaa actagcattt cc 22 <210> 184 <211> 26 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Probe <400> 184 cacacaccgc tcactggaaa gcttca 26
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例4で行われたヒト型Bv8ペプチドおよ
びMIT1のZAQ受容体活性化作用の測定結果を示す。図
中、−○−はヒト型Bv8ペプチドを、−●−はMIT1を示
す。
【図2】 参考例4で行われたヒト型Bv8ペプチドおよ
びMIT1のI5E受容体活性化作用の測定結果を示す。図
中、−○−はヒト型Bv8ペプチドを、−●−はMIT1を示
す。
【図3】 参考例11(3)で行われた、精製ZAQリガ
ンドペプチドのZAQ活性化作用の測定結果を示す。
【図4】 参考例13(3)で行われたヒト型ZAQリガ
ンドペプチドおよびMIT1のZAQ受容体活性化作用の測定
結果を示す。図中、−○−はヒト型ZAQリガンドペプチ
ドを、−●−はMIT1を示す。
【図5】 参考例13(3)で行われたヒト型ZAQリガ
ンドペプチドおよびMIT1のI5E受容体活性化作用の測定
結果を示す。図中、−○−はヒト型ZAQリガンドペプチ
ドを、−●−はMIT1を示す。
【図6】 実施例2で行われたウシ副腎毛細血管内皮細
胞(BACE)およびウシ大動脈血管内皮細胞(BAE)にお
けるウシ型ZAQおよびウシ型I5E mRNAのTaqMan PCR法に
よる定量結果を示す。図中、□はtotal RNA 1 ngあた
りのウシ型ZAQ mRNAのコピー数を、また、■は同様にウ
シ型I5E mRNAのコピー数を示す。
【図7】 実施例3で行われたBACEを用いたFLIPRによ
る細胞内カルシウムイオン濃度上昇活性の測定の結果を
示す。図中、−●−は、ヒト型ZAQリガンドペプチド
を、−▲−はヒト型Bv8ペプチドを、−■−はMIT1を示
す。
【図8】 実施例3で行われたBACEにおけるp42 MAPキ
ナーゼおよびp44 MAPキナーゼの活性化に及ぼすZAQ関連
ペプチドの用量反応性の結果を示す。図中、Cはリガン
ド(溶液)を投与しないコントロールを、MはMIT1を、L
1はヒト型ZAQリガンドペプチドを、L2はヒト型Bv8ペプ
チドをそれぞれ図中に示した濃度で添加したことを示
す。また、p44 MAPK-Pはリン酸化されたp44 MAPキナー
ゼのバンドを、またp42 MAPK-Pはリン酸化されたp42 MA
Pキナーゼのバンドを示す。
【図9】 実施例3で行われたBACEにおけるp38 MAPキ
ナーゼの活性化に及ぼすZAQ関連ペプチドの用量反応性
の結果を示す。図中、Cはリガンド(溶液)を投与しな
いコントロールを、MはMIT1を、L1はヒト型ZAQリガンド
ペプチドを、L2はヒト型Bv8ペプチドをそれぞれ図中に
示した濃度で添加したことを示す。また、p38MAPK-Pは
リン酸化されたp38 MAPキナーゼのバンドを示す。
【図10】 BACEにおける[3H]チミジン取り込みに及ぼ
すペプチドの用量反応性の結果を示す。図中、−●−
は、ヒト型ZAQリガンドペプチドを、−▲−はヒト型Bv8
ペプチドを、−■−はMIT1を示す。
【図11】 BACEの増殖に及ぼすヒト型ZAQリガンドペ
プチドおよびヒト型Bv8ペプチドの影響を示す。縦軸
は、1ウエルあたりのBACEの細胞数を示す。横軸のZAQL
-1は、ヒト型ZAQリガンドペプチドを、ZAQL-2は、ヒト
型Bv8ペプチドを示す。*は Student's t test 検定か
ら得られたp値が0.05より小さいことを、**は同様
に、p値が0.001より小さいことを示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 48/00 A61P 9/10 4C084 A61P 9/10 15/00 4C085 15/00 27/02 4C086 27/02 29/00 4H045 29/00 35/00 35/00 43/00 105 43/00 105 C07K 14/47 C07K 14/47 16/18 16/18 C12N 1/15 C12N 1/15 1/19 1/19 1/21 1/21 C12P 21/02 C 5/10 C12Q 1/68 A 15/09 G01N 33/15 Z C12P 21/02 33/50 Z C12Q 1/68 A61K 37/02 ZNA G01N 33/15 C12N 15/00 A 33/50 5/00 A (72)発明者 高津 吉広 茨城県つくば市竹園1丁目6番地2 つく ば・さくら団地905−505 Fターム(参考) 2G045 AA25 AA40 BB03 BB20 CB01 CB21 DA12 DA13 DA14 DA36 DA37 DA77 FB02 FB04 FB05 FB06 4B024 AA01 AA11 BA43 BA80 CA01 GA11 HA12 4B063 QA18 QA20 QQ79 QQ91 QQ96 QR48 QS33 QX01 4B064 AG01 AG27 CA19 CC24 DA05 DA14 4B065 AA90Y AB01 AC14 BA02 CA24 CA25 CA44 CA60 4C084 AA02 AA06 AA07 AA13 AA17 BA01 BA08 BA20 BA21 BA22 BA23 MA01 NA14 ZA332 ZA402 ZA812 ZB112 ZB212 ZB262 4C085 AA13 AA14 CC32 EE01 GG01 4C086 AA01 AA02 AA03 AA04 EA16 MA01 MA04 NA14 ZA33 ZA40 ZA81 ZB21 ZB26 4H045 AA10 AA11 AA20 AA30 BA10 CA40 DA76 EA28 EA51 FA74

Claims (39)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号:81、配列番号:82、配列
    番号:109、配列番号:138、配列番号:19もし
    くは配列番号:39で表わされるアミノ酸配列と同一ま
    たは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するペプチドま
    たはその塩の活性を阻害する化合物またはその塩を含有
    してなる血管新生阻害剤。
  2. 【請求項2】 配列番号:1、配列番号:44、配列番
    号:51、配列番号:52、配列番号:53、配列番
    号:54、配列番号:171もしくは配列番号:173
    で表わされるアミノ酸配列と同一または実質的に同一の
    アミノ酸配列を含有する蛋白質またはその塩の活性を阻
    害する化合物またはその塩を含有してなる血管新生阻害
    剤。
  3. 【請求項3】 (a)配列番号:21、配列番号:8
    1、配列番号:82、配列番号:109、配列番号:1
    38、配列番号:19もしくは配列番号:39で表わさ
    れるアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸
    配列を含有するペプチドまたはその塩と(b)配列番
    号:1、配列番号:44、配列番号:51、配列番号:
    52、配列番号:53、配列番号:54、配列番号:1
    71もしくは配列番号:173で表わされるアミノ酸配
    列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有する
    蛋白質またはその塩との結合を阻害する化合物またはそ
    の塩を含有してなる血管新生阻害剤。
  4. 【請求項4】 配列番号:21、配列番号:81、配列
    番号:82、配列番号:109、配列番号:138、配
    列番号:19もしくは配列番号:39で表わされるアミ
    ノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含
    有するペプチドまたはその塩の、配列番号:1、配列番
    号:44、配列番号:51、配列番号:52、配列番
    号:53、配列番号:54、配列番号:171もしくは
    配列番号:173で表わされるアミノ酸配列と同一また
    は実質的に同一のアミノ酸配列を含有する蛋白質または
    その塩の活性化作用を阻害する化合物またはその塩を含
    有してなる血管新生阻害剤。
  5. 【請求項5】 配列番号:81、配列番号:82、配列
    番号:109、配列番号:138、配列番号:19もし
    くは配列番号:39で表わされるアミノ酸配列と同一ま
    たは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するペプチドま
    たはその部分ペプチドをコードするDNAの塩基配列に
    相補的もしくは実質的に相補的な塩基配列またはその一
    部を含有するアンチセンスヌクレオチドを含有してなる
    血管新生阻害剤。
  6. 【請求項6】 配列番号:81、配列番号:82、配列
    番号:109、配列番号:138、配列番号:19もし
    くは配列番号:39で表わされるアミノ酸配列と同一ま
    たは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するペプチドま
    たはその部分ペプチドまたはその塩に対する抗体を含有
    してなる血管新生阻害剤。
  7. 【請求項7】 配列番号:1、配列番号:44、配列番
    号:51、配列番号:52、配列番号:53、配列番
    号:54、配列番号:171もしくは配列番号:173
    で表わされるアミノ酸配列と同一または実質的に同一の
    アミノ酸配列を含有する蛋白質またはその部分ペプチド
    をコードするDNAの塩基配列に相補的もしくは実質的
    に相補的な塩基配列またはその一部を含有するアンチセ
    ンスヌクレオチドを含有してなる血管新生阻害剤。
  8. 【請求項8】 配列番号:1、配列番号:44、配列番
    号:51、配列番号:52、配列番号:53、配列番
    号:54、配列番号:171もしくは配列番号:173
    で表わされるアミノ酸配列と同一または実質的に同一の
    アミノ酸配列を含有する蛋白質またはその部分ペプチド
    またはその塩に対する抗体を含有してなる血管新生阻害
    剤。
  9. 【請求項9】 癌、多嚢胞性卵巣症候群または卵巣過剰
    刺激症候群の予防・治療剤である請求項1〜8記載のい
    ずれかの血管新生阻害剤。
  10. 【請求項10】 (a)配列番号:81、配列番号:8
    2、配列番号:109、配列番号:138、配列番号:
    19もしくは配列番号:39で表わされるアミノ酸配列
    と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有するペ
    プチドまたはその塩をコードするポリヌクレオチド、ま
    たは(b)配列番号:1、配列番号:44、配列番号:
    51、配列番号:52、配列番号:53、配列番号:5
    4、配列番号:171もしくは配列番号:173で表わ
    されるアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ
    酸配列を含有する蛋白質またはその塩をコードするポリ
    ヌクレオチドを含有してなる癌、多嚢胞性卵巣症候群ま
    たは卵巣過剰刺激症候群の診断薬。
  11. 【請求項11】 内皮細胞を用いることを特徴とする、
    配列番号:1、配列番号:44、配列番号:51、配列
    番号:52、配列番号:53、配列番号:54、配列番
    号:171もしくは配列番号:173で表わされるアミ
    ノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含
    有する蛋白質またはその塩の活性を阻害する化合物また
    はその塩のスクリーニング方法。
  12. 【請求項12】 請求項11記載のスクリーニング方法
    で得られる化合物またはその塩を含有してなる血管新生
    阻害剤。
  13. 【請求項13】 (a)配列番号:21、配列番号:8
    1、配列番号:82、配列番号:109、配列番号:1
    38、配列番号:19もしくは配列番号:39で表わさ
    れるアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸
    配列を含有するペプチドまたはその塩、および(また
    は)(b)配列番号:1、配列番号:44、配列番号:
    51、配列番号:52、配列番号:53、配列番号:5
    4、配列番号:171もしくは配列番号:173で表わ
    されるアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ
    酸配列を含有する蛋白質またはその塩を用いることを特
    徴とする血管新生阻害剤のスクリーニング方法。
  14. 【請求項14】 (a)配列番号:21、配列番号:8
    1、配列番号:82、配列番号:109、配列番号:1
    38、配列番号:19もしくは配列番号:39で表わさ
    れるアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸
    配列を含有するペプチドまたはその塩、および(また
    は)(b)配列番号:1、配列番号:44、配列番号:
    51、配列番号:52、配列番号:53、配列番号:5
    4、配列番号:171もしくは配列番号:173で表わ
    されるアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ
    酸配列を含有する蛋白質またはその塩を含有することを
    特徴とする血管新生阻害剤のスクリーニング用キット。
  15. 【請求項15】 (a)配列番号:81、配列番号:8
    2、配列番号:109、配列番号:138、配列番号:
    19もしくは配列番号:39で表わされるアミノ酸配列
    と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有するペ
    プチドまたはその塩をコードするポリヌクレオチド、お
    よび(または)(b)配列番号:1、配列番号:44、
    配列番号:51、配列番号:52、配列番号:53、配
    列番号:54、配列番号:171もしくは配列番号:1
    73で表わされるアミノ酸配列と同一または実質的に同
    一のアミノ酸配列を含有する蛋白質またはその塩をコー
    ドするポリヌクレオチドを用いることを特徴とする血管
    新生阻害剤のスクリーニング方法。
  16. 【請求項16】 (a)配列番号:21、配列番号:8
    1、配列番号:82、配列番号:109、配列番号:1
    38、配列番号:19もしくは配列番号:39で表わさ
    れるアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸
    配列を含有するペプチドまたはその部分ペプチドまたは
    その塩に対する抗体、および(または)(b)配列番
    号:1、配列番号:44、配列番号:51、配列番号:
    52、配列番号:53、配列番号:54、配列番号:1
    71もしくは配列番号:173で表わされるアミノ酸配
    列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有する
    蛋白質またはその部分ペプチドまたはその塩に対する抗
    体を用いることを特徴とする血管新生阻害剤のスクリー
    ニング方法。
  17. 【請求項17】 請求項13、15もしくは16記載の
    スクリーニング方法または請求項14記載のスクリーニ
    ング用キットを用いて得られる血管新生阻害剤。
  18. 【請求項18】 内皮細胞増殖阻害作用を有する化合物
    またはその塩を含有してなる血管新生阻害剤。
  19. 【請求項19】 配列番号:171もしくは配列番号:
    137で表わされるアミノ酸配列と同一または実質的に
    同一のアミノ酸配列を含有することを特徴とする蛋白質
    またはその塩。
  20. 【請求項20】 配列番号:171で表わされるアミノ
    酸配列からなる蛋白質またはその塩。
  21. 【請求項21】 配列番号:137で表わされるアミノ
    酸配列からなる蛋白質またはその塩。
  22. 【請求項22】 請求項19記載の蛋白質の部分ペプチ
    ドまたはその塩。
  23. 【請求項23】 請求項19記載の蛋白質をコードする
    ポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド。
  24. 【請求項24】 DNAである請求項23記載のポリヌ
    クレオチド。
  25. 【請求項25】 配列番号:172または配列番号:1
    74で表される塩基配列からなるポリヌクレオチド。
  26. 【請求項26】 請求項24記載のポリヌクレオチドを
    含有する組換えベクター。
  27. 【請求項27】 請求項26記載の組換えベクターで形
    質転換された形質転換体。
  28. 【請求項28】 請求項27記載の形質転換体を培養
    し、請求項19記載の蛋白質を生成・蓄積せしめること
    を特徴とする請求項19記載の蛋白質またはその塩の製
    造法。
  29. 【請求項29】 請求項19記載の蛋白質もしくはその
    部分ペプチドまたはその塩に対する抗体。
  30. 【請求項30】 請求項29記載の抗体を含有してなる
    医薬。
  31. 【請求項31】 請求項29記載の抗体を含有してなる
    診断薬。
  32. 【請求項32】 請求項19記載の蛋白質もしくはその
    部分ペプチドまたはその塩を用いることを特徴とする、
    請求項19記載の蛋白質またはその塩の活性を促進また
    は阻害する化合物またはその塩のスクリーニング方法。
  33. 【請求項33】 請求項19記載の蛋白質もしくはその
    部分ペプチドまたはその塩を含有することを特徴とす
    る、請求項19記載の蛋白質またはその塩の活性を促進
    または阻害する化合物またはその塩のスクリーニング用
    キット。
  34. 【請求項34】 請求項32記載のスクリーニング方法
    または請求項33記載のスクリーニング用キットを用い
    て得られる、請求項19記載の蛋白質またはその塩の活
    性を促進または阻害する化合物またはその塩。
  35. 【請求項35】 請求項34記載の化合物またはその塩
    を含有してなる医薬。
  36. 【請求項36】 哺乳動物に対して、配列番号:1、配
    列番号:44、配列番号:51、配列番号:52、配列
    番号:53、配列番号:54、配列番号:171もしく
    は配列番号:173で表わされるアミノ酸配列と同一ま
    たは実質的に同一のアミノ酸配列を含有する蛋白質また
    はその塩の活性を阻害する化合物またはその塩の有効量
    を投与することを特徴とする血管新生阻害方法。
  37. 【請求項37】 血管新生阻害剤を製造するための、配
    列番号:1、配列番号:44、配列番号:51、配列番
    号:52、配列番号:53、配列番号:54、配列番
    号:171もしくは配列番号:173で表わされるアミ
    ノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含
    有する蛋白質またはその塩の活性を阻害する化合物また
    はその塩の使用。
  38. 【請求項38】 哺乳動物に対して、配列番号:1、配
    列番号:44、配列番号:51、配列番号:52、配列
    番号:53、配列番号:54、配列番号:171もしく
    は配列番号:173で表わされるアミノ酸配列と同一ま
    たは実質的に同一のアミノ酸配列を含有する蛋白質また
    はその塩の活性を阻害する化合物またはその塩の有効量
    を投与することを特徴とする癌、多嚢胞性卵巣症候群ま
    たは卵巣過剰刺激症候群の予防・治療方法。
  39. 【請求項39】 癌、多嚢胞性卵巣症候群または卵巣過
    剰刺激症候群の予防・治療剤を製造するための、配列番
    号:1、配列番号:44、配列番号:51、配列番号:
    52、配列番号:53、配列番号:54、配列番号:1
    71もしくは配列番号:173で表わされるアミノ酸配
    列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有する
    蛋白質またはその塩の活性を阻害する化合物またはその
    塩の使用。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006073052A1 (ja) * 2005-01-05 2006-07-13 Shionogi & Co., Ltd. 新規血管新生抑制因子
JP2015127308A (ja) * 2013-12-27 2015-07-09 国立大学法人福井大学 抗prok1抗体及び抗vegf抗体併用による大腸癌の治療
CN113185595A (zh) * 2020-12-11 2021-07-30 兆科(广州)眼科药物有限公司 一种具有抑制新生血管生长及抑制炎症反应活性的蛋白质及其制备方法

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