JP2003291694A - 交流電気鉄道の電源設備 - Google Patents

交流電気鉄道の電源設備

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JP2003291694A JP2002105020A JP2002105020A JP2003291694A JP 2003291694 A JP2003291694 A JP 2003291694A JP 2002105020 A JP2002105020 A JP 2002105020A JP 2002105020 A JP2002105020 A JP 2002105020A JP 2003291694 A JP2003291694 A JP 2003291694A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中セクションに別電源装置から電力供給する
電源設備において、レール側に電気車の位置を検出する
検出器を設けることを不要にする。 【解決手段】 別電源装置としてインバータ電源装置1
〜11を設け、電気車がM座電源から中セクションに進
入する前および電気車の全車両が中セクションに進入す
るまではM座電源と同等の電圧と位相に制御し、電気車
が中セクションを抜け出す前および電気車の全車両が中
セクションを抜け出すまではT座電源と同等の電圧と位
相に制御するため、インバータ電源装置の負荷の有/無
検出、M座またはT座電源との周波数/位相の違いか
ら、電気車の位置として、中セクションに進入したこ
と、中セクションを通過中、および中セクションを抜け
出したことを検出する。インバータ電源装置の負荷の有
/無検出と異電源による別電源装置への加圧/無加圧状
態検出で電気車の位置を検出することも含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新幹線などの交流
電気鉄道の電源設備に係り、特に電気車が異電源区間を
通過するための電源切替セクションに関する。
【0002】
【従来の技術】新幹線などの交流電気鉄道では、3相電
力系から単相電力を得るのに、3相電圧不平衡を軽減す
るため、3相−2相変換器としてスコットトランスを用
い、二次側に2つの単相(M座とT座)電源を得てい
る。他の方式として、ウッドブリッジトランスを用い、
二次側に2つの単相(A座とB座)電源を得ている。
【0003】このようなトランスを設けた電気鉄道変電
所からトロリー線に電力供給するのに、変電所直下およ
びき電区分所には異電源突き合わせの切替セクションが
設けられる。
【0004】この切替セクション構成を図13に新幹線
用の場合で示す。新幹線では先頭側車両と後尾側車両の
パンタグラフ間をブス引き通し(ケーブル)で接続して
おり、切替セクションは、車両の最大パンタグラフ間隔
以上になる距離(一般に1000m)で設けられるエア
セクションD1,D2の間を中セクションとし、エアセ
クションD1,D2の両端と中セクション間に開閉器
(切替遮断器)SW1,SW2を設けた構成とする。
【0005】この構成により、全車両が中セクション範
囲内に到達するまでは、開閉器SW1を閉、開閉器SW
2を開としておくことで開閉器SW1側の電源から電力
を供給し続け、全車両が中セクションを走行中に開閉器
SW1を開、開閉器SW2を閉と切り替えることで開閉
器SW2側の電源から電力の供給を開始する。これによ
り、開閉器の切換時に瞬時停電はあるが連続した電力供
給を可能にし、新幹線の運転者は、異電源区間の通過を
意識することなく、そのままエアセクションの走行運転
ができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の電源設備では、
切替セクションに適用されている切替遮断器SW1,S
W2は、電気車の通過の度に開閉動作を行うため、寿命
が短く、定期的な設備点検及び設備更新が必要であり、
コスト的に大きな負担となっている。
【0007】また、切替遮断器の開閉サージは、投入位
相等の条件によっては過大な電圧が発生することもあ
り、切替遮断器の極間短絡事故も起きている。
【0008】上記の課題を解決する方法として、半導体
素子をスイッチ手段とする静止形の切替遮断器の開発も
試みられているが、未だ実用化に至っていない。
【0009】これら課題を解決する電源設備を本願出願
人は既に提案している(例えば、特願2002−128
90)。この電源設備は、図14に基本構成を示すよう
に、切替遮断器SW1,SW2に代えて、中セクション
に電力を供給できる別電源装置(インバータなど)PS
を設け、この別電源装置の電圧と位相を制御して、電気
車が中セクションに進入する前および電気車の全車両が
中セクションに進入するまでは「それまで電気車に電力
を供給していた側の電源(M座)」と同等の電圧と位相
に制御し、電気車が中セクションを抜け出す前および電
気車の全車両が中セクションを抜け出すまでは「これか
ら電気車に電力を供給する側の電源(T座)」と同等の
電圧と位相に制御することで、切替遮断器SW1,SW
2およびその開閉制御が不要になる。
【0010】しかし、この電源設備では、電気車が中セ
クションに進入したこと、中セクションを抜け出す前に
位置すること、および抜け出したことをそれぞれ検出す
る位置検出器を設け、この検出信号を基に別電源装置へ
の制御切替指令として取り込む手段を必要とする。
【0011】電気車の位置検出器には、切替セクション
の前後位置でレール側に設けた誘導電流方式の電気車検
知器で検出する方法があるが、この検知器は、1つの中
セクション当たり少なくとも3個必要とし、設備全体と
しては大掛かりで高価な設備になる。
【0012】本発明の目的は、電気車の位置検出器を不
要にしながら、上記の各課題を解決した交流電気鉄道の
電源設備を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の課題を
解決するため、前記の別電源装置から中セクションに電
力を供給する方式において、別電源装置の負荷の有/無
検出、異電源による別電源装置への加圧/無加圧状態検
出、別電源装置と異電源の周波数/位相の違いから、電
気車の位置として、中セクションに進入したこと、中セ
クションを通過中、および中セクションを抜け出したこ
とを検出するようにしたものであり、以下の構成を特徴
とする。
【0014】(1)異電源突き合わせ箇所に切替セクシ
ョンを設けた交流電気鉄道の電源設備において、前記切
替セクションは、一対のエアセクションとその間に中セ
クションを設け、前記中セクションに電圧と位相を制御
して電力を供給できる別電源装置を設け、前記別電源装
置は、電気車が前記中セクションに進入する前には「そ
れまで電気車に電力を供給している側の電源」と同期制
御しておく手段と、電気車が中セクションに進入したこ
とを別電源装置の無負荷状態から負荷状態の変化で検出
し、この検出で該電源に対して一定の位相シフト制御ま
たは周波数シフト制御を行う手段と、電気車の全車両が
中セクションに進入したことを前記シフト制御状態から
別電源装置に固有の位相または周波数への変化で検出
し、この検出で「これから電気車に電力を供給する側の
電源」と同等の電圧と位相に同期制御する手段と、電気
車の全車両が中セクションを抜け出したことを別電源装
置の負荷状態から無負荷状態の変化で検出し、この検出
で「それまで電気車に電力を供給している側の電源」と
の同期制御に戻す手段とを備えたことを特徴とする。
【0015】(2)異電源突き合わせ箇所に切替セクシ
ョンを設けた交流電気鉄道の電源設備において、前記切
替セクションは、一対のエアセクションとその間に中セ
クションを設け、前記中セクションに電圧と位相を制御
して電力を供給できる別電源装置を設け、前記別電源装
置は、電気車が前記中セクションに進入する前には別電
源装置の出力端を開放しておく手段と、電気車が中セク
ションに進入したことを「それまで電気車に電力を供給
している側の電源」から電気車を通して前記出力端へ加
圧されたことで検出し、この検出で別電源装置の制御を
開始すると共に、電気車が進入してくる側の電源に対し
て一定の位相シフト制御または周波数シフト制御を行う
手段と、電気車の全車両が中セクションに進入したこと
を前記シフト制御状態から別電源装置に固有の位相また
は周波数への変化で検出し、この検出で「これから電気
車に電力を供給する側の電源」と同等の電圧と位相に同
期制御する手段と、電気車の全車両が中セクションを抜
け出したことを別電源装置の負荷状態から無負荷状態の
変化で検出し、この検出で別電源装置の出力端開放に戻
す手段とを備えたことを特徴とする。
【0016】(3)前記別電源装置は、前記異電源の一
方を電源とし、前記電圧と位相を制御して前記中セクシ
ョンを走行中の電気車に電力を供給できるインバータ電
源装置としたことを特徴とする。
【0017】(4)前記別電源装置は、前記両方の異電
源からそれぞれ電圧変成した出力を得る一対のトランス
と、前記異電源の一方を電源とし、前記一対のトランス
の二次出力の合成電圧に直交しかつ180度回転させる
位相制御をして該一対のトランスの出力と合成して前記
中セクションに電力を供給できるインバータ電源装置と
したことを特徴とする。
【0018】(5)前記別電源装置は、前記異電源の一
方を電源として充電しておく大容量キャパシタを直流電
源とし、前記電圧と位相を制御して前記中セクションを
走行中の電気車に電力を供給できるインバータ電源装置
としたことを特徴とする。
【0019】(6)前記別電源装置は、電気車の上り方
面と下り方面の両切替セクションに対して個別に電力を
供給できる一対のインバータ本体とその制御回路と、前
記異電源の一方を電源として前記インバータ本体に直流
電力を供給できる1台のコンバータとしたことを特徴と
する。
【0020】(7)前記別電源装置は、変電所またはき
電区分所に設備される負荷平衡補償装置の双方向電力変
換器を直流電源とし、前記電圧と位相を制御して前記中
セクションを走行中の電気車に電力を供給できるインバ
ータ電源装置としたことを特徴とする。
【0021】(8)前記インバータ電源装置は、2重系
の負荷平衡補償装置の双方向電力変換器をそれぞれ直流
電源とし、電気車の上り方面と下り方面の両切替セクシ
ョンに対して個別に電力を供給できる双対のインバータ
本体とその制御回路としたことを特徴とする。
【0022】(9)前記別電源装置は、電気車から前記
中セクションに回生される電力を吸収する手段を設けた
ことを特徴とする。
【0023】(10)前記切替セクションは、電気車の
進行状態に応じて両異電源と前記中セクション間を接続
できる一対のバックアップ用切替遮断器を設けたことを
特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】(実施形態1)図1は、本発明の
実施形態を示し、図14の別電源装置PSとして、イン
バータ電源装置を用いた場合である。切替セクションの
基本構成は、図14の別電源装置PSと同様に、新幹線
用の切替セクション構成において、切替遮断器SW1,
SW2を省き、中セクションには電圧と位相を制御可能
にした別電源装置PSを設ける。
【0025】この別電源装置PSの電圧と位相制御は、
電気車がM座(又はA座)電源から電力供給されて中セ
クションに進入するときにM座電源のそれに合わせてお
くことで、電気車が中セクションに進入および走行する
際にM座電源と別電源装置との間に同期状態を得る。
【0026】また、電気車が中セクションからT座(又
はB座)電源側に進入するときに、別電源装置の電圧と
位相をT座電源のそれに合わせておくことで、電気車が
T座電源に進入および中セクションから抜け出す際にT
座電源と別電源装置との間に同期状態を得る。
【0027】ここで、本実施形態においては、別電源装
置PSの負荷の有/無検出と別電源装置と異電源の周波
数または位相の違いから、電気車の位置検出を行い、こ
の検出を基にインバータ電源装置を制御することで、従
来の位置検出器を不要にする。この構成と制御を以下に
詳細に説明する。
【0028】インバータ電源装置のインバータ本体1
は、IGBT等の半導体スイッチとフライホイールダイ
オードからなるアームの単相ブリッジ接続で電圧形逆変
換部を構成し、そのスイッチのゲート制御によってコン
バータ2から供給される直流電力を電圧と位相を制御し
た単相交流に変換し、この出力を出力トランス3を介し
て中セクションに供給する。コンバータ2は図示ではT
座電源側から交流電力を取り込む場合を示すがM座電源
側から電力を取り込むことでもよい。
【0029】インバータ電源装置の制御回路4は、切換
部4Aと位相制御部4Bと電圧制御部4Cおよび出力制
御部4Dで構成し、インバータ本体1にM座電源または
T座電源に同期および非同期させた出力を得るための制
御を行う。
【0030】切換部4Aは、選択指令に応じてM座電源
とT座電源を切り換えてその位相と電圧信号をアナログ
信号またはディジタル信号で取得する。これら信号は電
圧変成器(PT)5、6によって適当なレベルに降圧し
たものから得る。
【0031】位相制御部4Bは切換部4Aが選択した入
力信号の位相を検出し、この位相に追従した位相制御信
号を発生する。電圧制御部4Cは切換部4Aが選択した
入力信号の電圧を検出し、この電圧に追従させた電圧制
御信号を発生する。なお、位相制御部4Bによる位相制
御は、後述するように、電気車の位置検出のためにM座
電源の位相とは一定量シフトさせた制御を可能にしてお
く。この位相シフト制御は、例えば、M座電源位相に対
して一定値だけバイアス加算した位相指令を得ること
で、インバータ出力電流に位相シフトを得る。
【0032】インバータ出力制御部4Dは、位相制御部
4Bと電圧制御部4Cからの位相および電圧制御信号に
追従した交流出力を得るのに必要なゲート信号を生成
し、このゲート信号でインバータ本体1の半導体スイッ
チをオン・オフ制御する。なお、ゲート信号としては、
インバータ本体の交流出力に正弦波を得るPWM制御で
きるものが好ましい。
【0033】負荷検出部7は、変流器8で検出するイン
バータ本体1の出力電流から負荷の有無を検出する。位
相検出部9は、変成器10で検出するインバータ本体1
の出力電圧位相と変成器5で検出するM座電源の電圧位
相との位相差を検出する。
【0034】電源切換制御部11は、検出部7、9から
の負荷の有無と位相差を基に、電気車の走行位置を判別
し、この判別を基に切換部4Aの入力切換えと、電源切
換制御部4Bと4Cの位相制御と電圧制御を行う。この
電源切換制御部11は、ソフトウェア構成またはハード
ウェア構成で実現されるが、ソフトウェア構成の場合を
図2にフローチャートで示し、この制御手順を図3を参
照して説明する。
【0035】図2において、電源切換制御部11は、イ
ンバータの電源投入で制御を開始し、まずM座電源側の
検出信号を取り込むよう切換部4Aを切換え(S1)、
位相制御部4Bの位相制御と電圧制御部4Cの電圧制御
によりインバータ電源装置をM座電源と無負荷同期制御
する(S2)。
【0036】この状態で、電源切換制御部11は、負荷
検出部7の検出信号から、負荷の有無を判別し、負荷有
りまでM座電源と同期制御する(S3)。この制御状態
は、図3の(a)に示すように、電気車ECがエアセク
ションD1に達することなくM座電源から電力供給され
る位置にあり、インバータ電源装置は無負荷運転されて
いる。
【0037】次に、負荷検出部7が負荷有りを検出した
とき(S3)、電源切換制御部11は、電気車ECがエ
アセクションD1の位置にあることを判別する。この状
態は、図3の(b)に示すように、電気車ECのうち、
パンタグラフを搭載する先頭車両がエアセクションD1
位置に達し、電気車ECのブス引き通し(ケーブル)を
介してM座電源と中セクションが短絡され、この短絡に
よりM座電源とインバータ電源装置が並列運転で電気車
ECに電力を供給する状態である。
【0038】次に、電源切換制御部11は、M座電源と
インバータ電源装置との並列運転状態で、インバータ電
源装置の位相シフト制御を行い(S4)、この非同期制
御状態でインバータ電源装置の出力が位相シフト制御さ
せた固有の位相になったか否かを位相判別部9の出力で
判別する(S5)。この位相シフト制御状態から固有の
位相になったか否かの判別により、電気車ECの最後尾
のパンタグラフがエアセクションD1を越えて中セクシ
ョンに進入した位置にあるか否かを判別するもので、図
3の(c)に示すように、電気車ECが完全に中セクシ
ョンに進入するとインバータ電源装置に設定する固有の
位相になる。このとき、インバータ電源装置が並列運転
から単独運転に移行する。
【0039】次に、電源切換制御部11は、インバータ
電源装置の単独運転で、切換部4Aへの入力をT座電源
からの検出信号に切換え(S6)、位相制御部4Bと電
圧制御部4Cに対して、T座電源との同期制御を開始し
(S7)、この同期制御状態をインバータ電源装置の負
荷無しの判別まで続ける(S8)。この負荷無しの状態
は、図3の(d)に示すように、電気車ECがエアセク
ションD2位置を通過してその最後尾のパンタグラフが
エアセクションD2を完全に抜け出した状態であり、負
荷無し状態の検出で電気車ECが中セクションを抜け出
した位置にあることを検出する。このとき、インバータ
電源装置は単独運転に戻る。
【0040】最後に、電源切換制御部11は、単独運転
状態で、切換部4Aを再びM座電源側に切換え(S
1)、M座電源との無負荷同期制御状態にし、次の電気
車ECがエアセクションD1に達してそれに電源供給す
るための待機状態に戻る。
【0041】以上の構成および制御になる本実施形態に
よれば、電気車がM座電源側から中セクションに進入す
る前および全車両が中セクションに進入するまでは、イ
ンバータ電源装置の運転をM座電源と同期制御しておく
ことで、電気車が中セクションに進入開始時および全車
両が中セクションを通過中には、電気車には瞬時停電な
くかつM座電源と同期した電力をインバータ電源装置か
ら供給することができる。
【0042】このとき、インバータ電源装置の負荷の有
無検出により、電気車ECがエアセクションD1に進入
したこと、つまり電気車ECが中セクション位置に達し
たことを検出できる。
【0043】また、M座電源と並列運転状態では、イン
バータ電源装置の位相シフト制御を行い、M座電源とイ
ンバータ電源装置の位相差検出により、電気車ECが完
全に中セクション内に位置したことを検出できる。
【0044】また、電気車ECが中セクションを抜け出
す前および全車両が中セクションを抜け出すまでは、イ
ンバータ電源装置の運転をT座電源と同等の電圧と位相
に制御しておくことで、電気車が中セクションから抜け
出すとき及び全車両がT座電源側に進入するまでは、電
気車には瞬時停電なくかつT座電源と同期した電力をイ
ンバータ電源装置から供給することができる。
【0045】このとき、インバータ電源装置の負荷の有
無検出により、電気車ECがエアセクションD2を完全
に抜け出したこと、つまり電気車ECがT座電源位置に
達したことを検出できる。
【0046】したがって、本実施形態によれば、従来の
誘導電流方式の電気車検知器を不要にして電気車の位置
検出ができ、この位置検出により異電源間のセクション
切替が可能となる。
【0047】(実施形態2)図4は、本発明の実施形態
を示し、図1と同等の部分は同一符号で示し、以下には
図1と異なる部分の構成と制御手順を説明する。
【0048】加圧検出部12は、変成器10の変成電圧
から中セクションへの加圧(電圧印加)の有無を検出す
る。ゲート信号制御部13は、電源切換制御部11によ
り出力制御部4Dからのゲート信号をブロックまたはブ
ロック解除を制御する。
【0049】位相検出部9は、変成器10の検出位相と
変成器5または6のM座電源またはT座電源の検出位相
との位相差を検出する。
【0050】図5は、電源切換制御部11の制御手順を
示す。電源切換制御部11は、電源投入による制御開始
で、ゲート信号制御部13をゲートブロック状態にして
おく(S11)。このゲートブロック処理により、出力
制御部4Dからのゲート出力を阻止し、インバータ本体
1の出力端を開放し、中セクションを無電圧状態にして
おく。
【0051】この状態で、電源切換制御部11は、中セ
クションへの加圧検出を待つ(S12)。この加圧検出
は、例えば図3の(b)に示す状態で、電気車ECの先
頭パンタグラフが中セクションに接触し、M座電源また
はT座電源が中セクションに印加されたことを意味し、
加圧の有無で電気車ECが中セクション位置に達したこ
とを検出する。
【0052】次に、中セクションの加圧検出により、電
源切換制御部11は、位相検出部9の位相差検出の大小
から、電気車ECがM座電源またはT座電源のいずれの
電源側から中セクションに進入したかの電源方向を検出
する(S13)。
【0053】次に、電源切換制御部11は、切換部4A
の切換えによって、判別された電源側の検出電圧を取り
込み、同時にゲート信号制御部13のゲートブロック解
除を行うことで、インバータ電源装置を起動する(S1
4)。この処理により、インバータ電源装置は電気車E
Cが中セクションに進入してきた側の電源と並列運転を
開始する。
【0054】以下の制御は、図2と同様に、インバータ
電源装置の位相シフト制御(S4)と、固有位相の判別
(S5)と、切換部4Aの切換(S6)と、同期制御
(S7)および負荷無しの検出(S8)を行い、ゲート
ブロック(S11)に戻り、次の電気車ECが中セクシ
ョンに進入してそれに電源供給するための待機状態に戻
る。
【0055】以上のように、本実施形態においては、中
セクションの加圧の有無検出により、電気車ECが一方
のエアセクション位置に達したことを検出でき、また、
M座電源またはT座電源と並列運転状態では、インバー
タ電源装置の位相シフト制御を行うことにより、電気車
ECが完全に中セクション内に位置したことを検出で
き、さらに、インバータ電源装置の負荷の有無検出によ
り、電気車ECがT座電源またはM座電源位置に達した
ことを検出できる。
【0056】したがって、本実施形態によれば、実施形
態1と同様に、従来の誘導電流方式の電気車検知器を不
要にして電気車の位置検出ができ、この位置検出により
異電源間のセクション切替が可能となる。
【0057】これに加えて、本実施形態では、中セクシ
ョンの加圧の有無で電気車がエアセクション位置に達し
たことを検出するため、電気車ECがM座電源またはT
座電源のいずれの方向から進入する場合も電気車の進入
方向と位置検出が可能になり、電気鉄道運用の自由度を
高めることができる。例えば、上り線を一時的に下り線
に切り替えて運用する場合や、上りと下りで単線運用す
る場合に適用可能となる。
【0058】なお、以上までの実施形態1、2におい
て、インバータ電源装置の電圧制御と位相制御は、電気
車の制御との兼ね合いで急激に制御すると互いに干渉し
あうため、電気車が中セクションを通過する時間から割
り出して数秒間に亙って徐々に変化させるのが好まし
い。
【0059】また、実施形態では、インバータ電源装置
の位相シフト制御を行う場合を示すが、これは制御回路
4に周波数制御部を設け、インバータの制御周波数をシ
フト制御し、インバータ電源装置に固有の周波数になっ
たか否かで検出することができる。
【0060】また、実施形態では、M座電源とT座電源
という異電源を設備する交流電気鉄道に適用した場合を
示すが、これらはA座電源とB座電源という異電源設
備、50Hzと60Hzという異電源設備、中セクショ
ンの両端電源が非同期の電源設備の場合に適用して同等
の作用効果を得ることができる。
【0061】さらに、電気車が新幹線など複数のパンタ
グラフをブス引き通し(ケーブル)接続する場合で示す
が、ブス引き通しのない一般編成電車のセクション切替
に適用できる。
【0062】また、以上までの実施形態においては、図
14の別電源装置PSとして、インバータ電源装置とす
る場合を示すが、特許2002−12890に開示され
る別電源装置を利用して同等の作用効果を得ることがで
きる。これらを以下に説明する。
【0063】(A)図6の(a)は、別電源装置PSと
して、インバータ電源装置とトランスを用いた場合を示
す。
【0064】インバータ電源装置21は、図1または図
4の場合と同様のインバータ電源装置を有して単相出力
を得、出力トランス22の二次側に出力する。トランス
23はM座電源を一次入力とし、二次側にM座電源と同
じ位相で電圧変成した出力を得る。同様に、トランス2
3はT座電源を一次入力とし、二次側にT座電源と同じ
位相で電圧変成した出力を得る。各トランス22〜24
の二次出力は直列接続で合成して中セクションへ電力を
供給する。
【0065】この構成において、トランス23と24の
二次出力には、それぞれM座電源とT座電源とは異相で
電圧値が1/√2のものを得る。これにより、これらの
合成出力には、図6の(b)に示すように、直交するM
座電圧とT座電圧に対して電気角45度の電圧Vmtを
得ることができる。
【0066】一方、インバータ電源装置21は、M座電
源またはT座電源の電圧を基準位相とし、電圧が1/√
2で、位相が電圧Vmtに直交しかつ選択指令で180
度回転できる電圧Vinvを得る。
【0067】この電圧Vinvをトランス22に得るこ
とで、トランス22〜24の合成出力は、図6の(b)
に示すように、上記のVmtとVinvとの合成にな
る。これにより、中セクションに供給する交流出力に
は、電気車が中セクションに進入してしまうまでは、イ
ンバータ電源装置の制御によって、電圧および位相をM
座電源またはT座電源のそれに同期制御できる。
【0068】この別電源装置では、中セクションへ供給
する電力のうち、インバータ電源装置の出力容量を少な
くすることができ、インバータ電源装置の小型化、コス
トダウン、信頼性向上を図ることができる。
【0069】(B)図7は、別電源装置PSとして、イ
ンバータ電源装置と大容量キャパシタを用いた場合を示
す。
【0070】インバータ電源装置は、図1の場合と同様
にインバータ本体1とコンバータ2や制御回路4〜13
等からなる制御部25を有する。大容量キャパシタ26
は、電解コンデンサまたは電気二重層キャパシタなど、
電気車の走行に必要な電力程度の直流電力を放電できる
容量を有し、インバータ本体1に対してコンバータ2と
併用して直流電力を供給する。
【0071】この別電源装置では、インバータ電源装置
から中セクションを通して電気車に電力を供給すると
き、その電力の大部分を大容量キャパシタ26の放電で
賄うことができる。そして、電気車が中セクションを抜
け出した後には、コンバータ2から大容量キャパシタ2
6に小電流で充電しておくことができる。
【0072】そして、インバータ電源装置が中セクショ
ンに電力を供給する時間は短時間(一般には数秒)にな
るため、その直流電源として大容量キャパシタ26を利
用することで、コンバータ2の容量を小さく、かつ安価
にできる。
【0073】なお、この構成は、図6に示すインバータ
電源装置21に適用することができる。
【0074】(C)図8は、別電源装置PSとして、電
気車の上り方面と下り方面の2種系統のき電構成に適用
するためのインバータ電源装置を示す。
【0075】図8に示すインバータ電源装置は、上り方
面のき電線と下り方面のき電線に対して、それぞれ出力
トランス3A,3Bと、インバータ本体1A,1Bおよ
び制御回路25A,25Bを設け、コンバータ2は上り
方面のT座を電源として両インバータ本体1A,1Bに
直流電力を供給する共用方式とする。
【0076】この別電源装置において、インバータ本体
1A,1Bの制御は前記までの実施形態と同様にされ、
電圧と位相を切換制御して中セクションを通過する電気
車に必要な電力を供給する。
【0077】この構成の場合のメリットは、コンバータ
2の容量が増加する可能性があるが、その台数を半減さ
せることができる。容量増加に対しては、数秒間の短時
間定格のため、さらに上下両方面に電気車が位置する可
能性が少ないため、コストアップや寸法等にあまり影響
を及ぼすことはない。
【0078】なお、コンバータ2の電源は、片方面のき
電異常も有り得るため、切換スイッチ等によってき電線
切換え可能としておくのが好ましい。
【0079】また、インバータ電源装置としては、図6
または図7の構成を適用できる。
【0080】(D)図9は、別電源装置PSとして、負
荷平衡補償装置(RPC)を直流電源として利用したイ
ンバータ電源装置の構成を示す。
【0081】負荷平衡補償装置は、電鉄用変電所に設け
られるスコットトランス27のM座,T座間の負荷を平
衡化させ、電源の三相平衡化と電圧変動を抑制する。こ
の装置構成は、スコットトランス27のM座側とT座側
に、それぞれトランス28A,28Bと双方向電力変換
器29A,29Bとを設け、電力変換器29A,29B
の直流側を互いに接続しておき、電力変換器29A,2
9Bの順/逆電力変換制御を可能にした制御装置30を
設けておく。
【0082】この構成により、電気車AがM座電源側を
力行中で、スコットトランス27のM座電源側の負荷が
大きく、T座電源側の負荷が小さくなる場合、電力変換
器29Bから電力変換器29Aに電力融通を行うこと
で、M,T座間の負荷の平衡化と電圧変動を抑制する。
逆に、電気車AがT座側を力行中には、電力変換器29
Aから電力変換器29Bに電力融通を行い、M,T座間
の負荷の平衡化と電圧変動を抑制する。
【0083】この構成において、負荷平衡補償装置の電
力変換器29A,29Bの直流側が互いに接続され、両
電力変換器29A,29Bから直流電力を取り出せるこ
とを利用し、これを直流電源とすることで図1等におけ
るコンバータ2を不要にしたものである。
【0084】図9において、電気車Aが中セクションを
通過中には、電力変換器29A,29Bを通してインバ
ータ本体1に直流電力を供給し、図1等の場合と同様の
制御回路4等によりインバータ本体1の電圧と位相制御
をし、インバータ本体1からM座電源またはT座電源と
同期した交流電力をトランス3を通して電気車に供給す
る。
【0085】したがって、インバータ電源装置として
は、負荷平衡補償装置をコンバータとして利用でき、装
置のコストダウンを図ることができる。
【0086】また、電力変換器29A,29Bからイン
バータ本体1に供給する電力は、電気車が中セクション
内を通過中のみであり、しかも電力変換器29A,29
Bで負荷分散されるため、負荷平衡補償装置はその補償
電力容量を高めることなく、既存のものをそのまま利用
することができる。
【0087】また、負荷平衡補償装置は、多数の電気車
がM座電源側またはT座電源側の一方のみを走行中とい
う最大の不平衡状態にも対応できるよう電力容量が設計
されており、このような運行状態は実際には殆どなく、
通常には低い補償電力容量領域で運用されているため、
高価な装置ではあるがその稼働率が低いものであった。
これに対して、負荷平衡補償装置をコンバータとして利
用するため、負荷平衡補償装置自体を有効利用し、その
コストパフォーマンスを高めることができる。
【0088】図10は、変電所に設置される負荷平衡補
償装置を利用した場合の具体例を示す。負荷平衡補償装
置は、通常、鉄道の上り線と下り線にそれぞれ設備した
2重系構成にされるため、一対のインバータ本体1A,
1Bから上り線と下り線の中セクションにそれぞれ電力
供給を行い、しかもインバータ本体を双対とした2重系
構成とするのに、それらの直流電力を2重系の負荷平衡
補償装置からそれぞれ供給する構成とする。これによ
り、負荷平衡補償装置またはインバータ本体の一方の系
に不具合が発生した場合にも、中セクションへの電力供
給のための電源確保を確実にし、信頼性を高めることが
できる。
【0089】同様に、図11は、き電区分所に設置され
る負荷平衡補償装置を利用した場合の具体例を示し、こ
の場合にも中セクションへの電力供給のための電源確保
を確実にし、信頼性を高めることができる。
【0090】なお、インバータ電源装置の構成として、
図6または図7の構成とすることができる。
【0091】以上までの実施形態および別電源装置構成
においては、従来の切替遮断器SW1,SW2を省いた
構成を示すが、電気鉄道が公共設備になるため、別電源
装置に不具合が発生したときに電気鉄道の停電と同様の
運行不能を起こす恐れがある。
【0092】この別電源装置PSの機能喪失時の対策と
して、図12に示すように、切替セクションには別電源
装置に加えて、バックアップ用の切替遮断器SW1,S
W2を設けておくこと、もしくは既存の切替セクション
の切替遮断器SW1,SW2を撤去することなく残して
おくことにより、別電源装置の不具合時に切替遮断器S
W1,SW2による電源切替えを可能にする。
【0093】この場合、切替遮断器SW1,SW2は、
バックアップ用のため、その開閉制御の頻度は極めて小
さくなることから、その寿命や開閉サージ等が問題とな
ることはほとんどない。
【0094】また、以上までの別電源装置構成におい
て、電気車がき電線に対して回生制動する機能構成で、
上記のバックアップ用の切替遮断器SW1,SW2を設
けない切替セクション構成では、電気車が中セクション
を通過中に制動運転すると、短時間ではあるがその回生
電力を別電源装置が吸収する必要がある。
【0095】この対策として、インバータ本体1の直流
側に発電制動用の抵抗器とその投入スイッチを設けるこ
と、または大容量キャパシタ26の充電電力とするこ
と、もしくはコンバータ2に双方向電力変換機能を設け
て回生電力をき電線側に回生する構成とする。
【0096】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、別電源
装置から中セクションに電力を供給する方式において、
別電源装置の負荷の有/無検出、異電源による別電源装
置への加圧/無加圧状態検出、別電源装置と異電源の周
波数/位相の違いから、電気車の位置として、中セクシ
ョンに進入したこと、中セクションを通過中、および中
セクションを抜け出したことを検出するようにしたた
め、電気車の位置検出器が不要になり、電源設備の簡略
化とコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を示す交流電気鉄道の電源
設備の構成図。
【図2】実施形態1の制御手順図。
【図3】実施形態1の制御手順を説明するための電気車
と中セクションの位置関係図。
【図4】本発明の実施形態2を示す交流電気鉄道の電源
設備の構成図。
【図5】実施形態2の制御手順図。
【図6】実施形態における別電源装置の構成図(その
1)。
【図7】実施形態における別電源装置の構成図(その
2)。
【図8】実施形態における別電源装置の構成図(その
3)。
【図9】実施形態における別電源装置の構成図(その
4)。
【図10】実施形態における別電源装置を負荷平衡補償
装置とする具体例。
【図11】実施形態における別電源装置を負荷平衡補償
装置とする具体例。
【図12】実施形態における切替セクション変形例の構
成図。
【図13】新幹線用の切替セクションの構成図。
【図14】本発明に係る別電源装置による切替セクショ
ンの基本構成図。
【符号の説明】
PS…別電源装置 SW1,SW2…切替遮断器 1、1A、1B…インバータ本体 2…コンバータ 4、26A、26B…制御回路 7…負荷検出部 9…位相検出部 11…電源切換制御部 12…加圧検出部 13…ゲート信号制御部 21…インバータ電源装置 22〜24…トランス 26…大容量キャパシタ 27…スコットトランス 28A,28B…トランス 29A,29B…インバータ本体 30…負荷平衡補償装置の制御装置

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異電源突き合わせ箇所に切替セクション
    を設けた交流電気鉄道の電源設備において、 前記切替セクションは、一対のエアセクションとその間
    に中セクションを設け、前記中セクションに電圧と位相
    を制御して電力を供給できる別電源装置を設け、 前記別電源装置は、 電気車が前記中セクションに進入する前には「それまで
    電気車に電力を供給している側の電源」と同期制御して
    おく手段と、 電気車が中セクションに進入したことを別電源装置の無
    負荷状態から負荷状態の変化で検出し、この検出で該電
    源に対して一定の位相シフト制御または周波数シフト制
    御を行う手段と、 電気車の全車両が中セクションに進入したことを前記シ
    フト制御状態から別電源装置に固有の位相または周波数
    への変化で検出し、この検出で「これから電気車に電力
    を供給する側の電源」と同等の電圧と位相に同期制御す
    る手段と、 電気車の全車両が中セクションを抜け出したことを別電
    源装置の負荷状態から無負荷状態の変化で検出し、この
    検出で「それまで電気車に電力を供給している側の電
    源」との同期制御に戻す手段と、を備えたことを特徴と
    する交流電気鉄道の電源設備。
  2. 【請求項2】 異電源突き合わせ箇所に切替セクション
    を設けた交流電気鉄道の電源設備において、 前記切替セクションは、一対のエアセクションとその間
    に中セクションを設け、前記中セクションに電圧と位相
    を制御して電力を供給できる別電源装置を設け、 前記別電源装置は、 電気車が前記中セクションに進入する前には別電源装置
    の出力端を開放しておく手段と、 電気車が中セクションに進入したことを「それまで電気
    車に電力を供給している側の電源」から電気車を通して
    前記出力端へ加圧されたことで検出し、この検出で別電
    源装置の制御を開始すると共に、電気車が進入してくる
    側の電源に対して一定の位相シフト制御または周波数シ
    フト制御を行う手段と、 電気車の全車両が中セクションに進入したことを前記シ
    フト制御状態から別電源装置に固有の位相または周波数
    への変化で検出し、この検出で「これから電気車に電力
    を供給する側の電源」と同等の電圧と位相に同期制御す
    る手段と、 電気車の全車両が中セクションを抜け出したことを別電
    源装置の負荷状態から無負荷状態の変化で検出し、この
    検出で別電源装置の出力端開放に戻す手段と、を備えた
    ことを特徴とする交流電気鉄道の電源設備。
  3. 【請求項3】 前記別電源装置は、前記異電源の一方を
    電源とし、前記電圧と位相を制御して前記中セクション
    を走行中の電気車に電力を供給できるインバータ電源装
    置としたことを特徴とする請求項1または2に記載の交
    流電気鉄道の電源設備。
  4. 【請求項4】 前記別電源装置は、 前記両方の異電源からそれぞれ電圧変成した出力を得る
    一対のトランスと、 前記異電源の一方を電源とし、前記一対のトランスの二
    次出力の合成電圧に直交しかつ180度回転させる位相
    制御をして該一対のトランスの出力と合成して前記中セ
    クションに電力を供給できるインバータ電源装置とした
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の
    交流電気鉄道の電源設備。
  5. 【請求項5】 前記別電源装置は、前記異電源の一方を
    電源として充電しておく大容量キャパシタを直流電源と
    し、前記電圧と位相を制御して前記中セクションを走行
    中の電気車に電力を供給できるインバータ電源装置とし
    たことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載
    の交流電気鉄道の電源設備。
  6. 【請求項6】 前記別電源装置は、 電気車の上り方面と下り方面の両切替セクションに対し
    て個別に電力を供給できる一対のインバータ本体とその
    制御回路と、 前記異電源の一方を電源として前記インバータ本体に直
    流電力を供給できる1台のコンバータとしたことを特徴
    とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の交流電気鉄
    道の電源設備。
  7. 【請求項7】 前記別電源装置は、変電所またはき電区
    分所に設備される負荷平衡補償装置の双方向電力変換器
    を直流電源とし、前記電圧と位相を制御して前記中セク
    ションを走行中の電気車に電力を供給できるインバータ
    電源装置としたことを特徴とする請求項1〜6のいずれ
    か1項に記載の交流電気鉄道の電源設備。
  8. 【請求項8】 前記インバータ電源装置は、2重系の負
    荷平衡補償装置の双方向電力変換器をそれぞれ直流電源
    とし、電気車の上り方面と下り方面の両切替セクション
    に対して個別に電力を供給できる双対のインバータ本体
    とその制御回路としたことを特徴とする請求項7に記載
    の交流電気鉄道の電源設備。
  9. 【請求項9】 前記別電源装置は、電気車から前記中セ
    クションに回生される電力を吸収する手段を設けたこと
    を特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の交流
    電気鉄道の電源設備。
  10. 【請求項10】 前記切替セクションは、電気車の進行
    状態に応じて両異電源と前記中セクション間を接続でき
    る一対のバックアップ用切替遮断器を設けたことを特徴
    とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の交流電気鉄
    道の電源設備。
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