JP2001047894A - 交流き電装置及び交流き電装置の制御方法 - Google Patents

交流き電装置及び交流き電装置の制御方法

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JP2001047894A
JP2001047894A JP11221508A JP22150899A JP2001047894A JP 2001047894 A JP2001047894 A JP 2001047894A JP 11221508 A JP11221508 A JP 11221508A JP 22150899 A JP22150899 A JP 22150899A JP 2001047894 A JP2001047894 A JP 2001047894A
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Midori Otsuki
みどり 大槻
Shunichi Tsuruta
俊一 鶴田
Takao Masuyama
隆雄 増山
Kyo Mitsuyoshi
京 三吉
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電力系統側の三相不平衡電流を最小限にし、
安価で信頼性のある電力供給システムを実現する。 【解決手段】 電力系統1側の三相交流電力を単相電力
に変換してき電回路3,4に供給するき電用変圧器2と
並列に、三相交流電力を直流電力に変換し、その直流電
力を単相交流電力に変換する交直変換システム5〜8,
8′を接続することにより、き電用変圧器2で生じた系
統側の不平衡電流を交直変換システムで補償して三相平
衡電流にする。またき電回路3,4が過負荷になった場
合には、定格超過分の電流を交直変換システムに比べて
過電流耐量の大きいき電用変圧器に流すことにより、交
直変換システムが保護停止するの避け、より信頼性の高
い電力供給を行えるようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気車に単相交流電
力を供給するための交流き電装置及び交流き電装置の制
御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電力会社の一般的な電力系統は三相交流
回路であるのに対して、交流電気車は単相負荷である。
この単相負荷に必要な電力を供給するために、スコット
結線変圧器あるいは変形ウッドブリッジ結線変圧器とい
った三相電力を二相電力に変換することのできるき電用
変圧器が用いられている。この三相電力から変換された
二相電力は方面別あるいは上下線別のき電回路へ供給さ
れる。
【0003】図15はき電用変圧器としてスコット結線
変圧器を用いた従来の交流き電装置の構成を示してい
る。この交流き電装置では、三相電力系統1にき電用変
圧器(スコット結線変圧器)2の一次側が接続され、変
圧器の二次側はそれぞれ単相交流回路である、T座き電
回路3、M座き電回路4に接続され、各き電回路の電力
供給範囲内に電車が入ってきた場合に電力を供給する。
【0004】図16は、スコット結線変圧器で成るき電
用変圧器2の構成を示している。変圧器2の一次側、二
次側の電流の間には、次の関係がある。
【0005】
【数1】 ここで、Ir,Is,Itは一次側(系統側)三相電
流、IM,ITは直交する二次側(負荷側)二相電流であ
り、それぞれベクトル量である。負荷側の二相をそれぞ
れM座、T座と呼ぶ。M座とT座の負荷が等しい、すな
わちそれぞれの給電区間に同じ台数の電車が力行で走行
している場合には、IM=jITであり、これを数1式に
代入すると、次の数2式となる。
【0006】
【数2】 これは、大きさが等しく、それぞれ120°ずつの位相
差を持った電流であり、すなわち三相平衡した正相電流
である。一方、M座又はT座の片方のみに負荷がかかっ
た場合について考える。M座のみに負荷がかかった場
合、IT=0を数1式に代入すると、数3式が得られ
る。
【0007】
【数3】Ir= IM Is= 0 It=−IM また、T座のみに負荷がかかった場合、IM=0を数1
式に代入すると、数4式が得られる。
【0008】
【数4】 上記の数3式、数4式の電流は三相不平衡で正相分と同
じ大きさの逆相分を含んでいる。すなわち、従来一般的
に使用されているスコット結線変圧器をき電用変圧器2
として用いた場合、M座とT座に同じ台数の力行負荷
(電車)がある場合には系統側に流れる負荷電流は三相
平衡するが、M座とT座の負荷台数が異なると系統側に
三相不平衡電流が流れる。
【0009】このことは、き電用変圧器2に変形ウッド
ブリッジ結線変圧器を用いた場合も、同様である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、一般
的なき電用変圧器を使用した場合、負荷が片座のみにか
かっている場合に変圧器一次側(電力系統側)に三相不
平衡電流、すなわち逆相分を含んだ電流が流れる。この
逆相電流は電圧の不平衡を生じさせたり、回転機に対し
て過熱やトルク減少などの好ましくない影響を与える。
【0011】これを避けるために、Jian Xie; Rainer S
chmidt; Werner Haut著、「Regelungskonzept fur das
Umrichterwerk Jubek」、Elektrische Bahnen 96 (199
8) H.8、249-256ページ(ドイツ国)には、系統側にG
TOサイリスタ等の半導体素子を用いた三相の交直変換
器、負荷側に単相の交直変換器を設置し、両変換器の直
流回路を接続して、三相交流電力を直電力に変換し、さ
らにそれを単相交流電力に変換してき電回路に供給する
交流き電装置が提案されている。しかしながら、この提
案されている交流き電装置では、一般に交直変換器は変
圧器に比べて高価であり、また過電流耐量が小さいため
に保護停止になりやすい問題点がある。
【0012】本発明はこのような従来の問題点を解決す
るためになされたもので、系統側の三相不平衡電流を最
小限にし、より安価で信頼性のある電力供給システムを
実現する交流き電装置及びその制御方法を提供すること
を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の交流き
電装置は、三相交流電力を2系統の二相交流に変換して
第1き電回路、第2き電回路それぞれに単相交流電力を
供給するき電用変圧器と、前記き電用変圧器と三相交流
側が並列に接続され、前記三相交流電力を直流電力に変
換する三相交直変換器と、前記三相交直変換器の直流側
に接続され、前記三相交直変換器の出力する直流電力を
単相交流に変換して前記第1き電回路に出力する第1単
相交直変換器と、前記三相交直変換器の直流側に接続さ
れ、前記三相交直変換器の出力する直流電力を単相交流
に変換して前記第2き電回路に出力する第2単相交直変
換器とを備えたものである。
【0014】請求項1の発明の交流き電装置では、電力
系統側の三相交流電力を二相交流電力に変換して列車負
荷に単相電力を供給するき電用変圧器と並列に、三相交
流電力を直流電力に変換し、その直流電力を単相交流電
力に変換する交直変換器を接続することにより、き電用
変圧器で生じた系統側の不平衡電流を交直変換器で補償
して三相平衡電流にする制御方法を採用することがで
き、この制御方法を用いることによって、き電用変圧器
で生じた系統側の不平衡電流を交直変換器で補償するこ
とができ、しかも交直変換器の容量は不平衡電流を補償
する分のみでよいのでシステム全体のコストの高騰を避
けることができる。
【0015】また過負荷になった場合には、定格超過分
の電流を交直変換器に比べて過電流耐量の大きいき電用
変圧器に流す制御方法を採用することができ、この制御
方法を採用することにより、交直変換器が保護停止する
の避けることができ、より信頼性の高い電力供給を行え
るようになる。
【0016】請求項2の発明の交流き電装置の制御方法
は、請求項1の交流き電装置に対して、前記第1き電回
路、第2き電回路の前記き電用変圧器からの出力電力量
を監視し、その電力量に差が発生したときにその差分の
電力を融通するように前記第1単相交直変換器及び第2
単相交直変換器を制御するものである。
【0017】請求項2の発明の交流き電装置の制御方法
では、き電用変圧器で生じた系統側の不平衡電流を第1
単相、第2単相交直変換器で補償して三相平衡電流にす
ることができ、しかも交直変換器の容量は不平衡を補償
する分のみでよいので、この制御に用いる交流き電装置
のシステム全体のコストの高騰を避けることができる。
また、過負荷になった場合には、定格超過分の電流は交
直変換器に比べて過電流耐量の大きいき電用変圧器に流
すことにより、交直変換器が保護停止するのを避けるこ
とができ、より信頼性の高い電力供給を行うことができ
る。
【0018】請求項3の発明の交流き電装置は、請求項
1において、前記第1単相交直変換器の交流側と前記第
1き電回路との間に第1スイッチを挿入し、前記第2単
相交直変換器の交流側と前記第2き電回路との間に第2
スイッチを挿入し、前記第1単相交直変換器の交流側と
第2単相交直変換器の交流側との間にバイパススイッチ
を挿入したものである。
【0019】請求項3の発明の交流き電装置では、通常
時には第1スイッチ、第2スイッチを投入状態にし、バ
イパススイッチを開放状態にし、電力系統側の三相交流
電力を二相交流電力に変換して列車負荷に単相電力を供
給するき電用変圧器と並列に、三相交流電力を直流電力
に変換し、その直流電力を単相交流電力に変換する交直
変換器を接続することにより、き電用変圧器で生じた系
統側の不平衡電流を交直変換器で補償して三相平衡電流
にする制御方法を採用することができ、この制御方法に
よって、き電用変圧器で生じた系統側の不平衡電流を交
直変換器で補償することができる。
【0020】またバイパススイッチを投入状態にし、第
1スイッチ、第2スイッチのうちの一方を開放状態、他
方を投入状態にする制御方法を採用することができ、こ
の制御によって第1単相交直変換器、第2単相交直変換
器の両方から1つの交流き電回路へ電力を供給すること
ができ、き電用変圧器やき電回路の故障時により融通性
のある電力供給が行えるようになる。
【0021】請求項4の発明の交流き電装置の制御方法
は、請求項3の交流き電装置に対して、通常時には前記
バイパススイッチを開放状態、前記第1スイッチ及び第
2スイッチを投入状態にし、片座延長き電又は片座2回
路き電の際には前記バイパススイッチを投入状態、前記
第1スイッチ又は第2スイッチのうちの一方を開放状
態、それらのうちの他方を投入状態にして運転を行うよ
う、前記第1スイッチ、第2スイッチ及びバイパススイ
ッチを制御するものである。
【0022】請求項4の発明の交流き電装置の制御方法
では、通常時にはバイパススイッチを開放状態、第1ス
イッチ及び第2スイッチを投入状態にすることにより、
き電用変圧器で生じた系統側の不平衡電流を第1単相、
第2単相交直変換器で補償して三相平衡電流にすること
ができる。
【0023】そして片座延長き電又は片座2回路き電の
際には、バイパススイッチを投入し、片座き電する側の
き電回路と単相交直変換器とを接続するスイッチを開投
入状態に維持し、他方のスイッチは開放することによ
り、き電用変圧器からの電力と2台の単相交直変換器か
らの電力とをその片座き電回路に供給し、隣接するき電
装置の故障時や片座き電回路の故障時にも安定した電力
供給が行える。
【0024】請求項5の発明の交流き電装置の制御方法
は、請求項3の交流き電装置に対して、通常時には前記
バイパススイッチを開放状態、前記第1スイッチ及び第
2スイッチを投入状態にし、前記第1き電回路又は第2
き電回路の一方が故障した時には前記バイパススイッチ
を投入状態、前記第1スイッチ又は第2スイッチのうち
の一方を開放状態、それらのうちの他方を投入状態に
し、前記第1単相交直変換器と第2単相交直変換器との
両方から前記第1き電回路と第2き電回路とのうちの故
障したき電回路に対して必要な電力を供給するように制
御するものである。
【0025】請求項5の発明の交流き電装置の制御方法
では、通常時にはバイパススイッチを開放状態、第1ス
イッチ及び第2スイッチを投入状態にして、第1き電回
路、第2き電回路のき電用変圧器からの出力電力量を監
視し、その電力量に差が発生したときにその差分の電力
を融通するように第1単相交直変換器及び第2単相交直
変換器を制御することにより、き電用変圧器で生じた系
統側の不平衡電流を第1単相、第2単相交直変換器で補
償して三相平衡電流にすることができる。
【0026】そして2つの交流き電回路のうちの片方で
き電用変圧器からの電力供給が行えなくなった場合に、
バイパススイッチを投入し、健全側のき電回路と単相交
直変換器とを接続するスイッチを開放し、他方のスイッ
チは投入状態を維持することにより、き電用変圧器から
電力供給の行えなくなった側のき電回路に対して、2台
の単相交直変換器の両方から電力を供給し、他方、健全
側のき電回路に対してはき電用変圧器から電力供給する
ことができ、き電用変圧器の故障時などにも安定した電
力供給が行える。
【0027】請求項6の発明の交流き電装置の制御方法
は、請求項1の交流き電装置に対して、通常時には前記
第1き電回路、第2き電回路の前記き電用変圧器からの
出力電力量を監視し、その電力量に差が発生したときに
その差分の電力を融通するように前記第1単相交直変換
器及び第2単相交直変換器を制御し、前記き電用変圧器
から電力供給が行えなくなった時には前記第1単相交直
変換器、第2単相交直変換器それぞれが接続されている
前記第1き電回路、第2き電回路それぞれが一定の電圧
値及び周波数を維持するよう制御するものである。
【0028】請求項6の発明の交流き電装置の制御方法
では、通常時には第1き電回路、第2き電回路のき電用
変圧器からの出力電力量を監視し、その電力量に差が発
生したときにその差分の電力を融通するように第1単相
交直変換器及び第2単相交直変換器を制御することによ
り、き電用変圧器で生じた系統側の不平衡電流を第1単
相、第2単相交直変換器で補償して三相平衡電流にする
ことができる。
【0029】そしてき電用変圧器から電力供給が行えな
くなった時には第1単相交直変換器、第2単相交直変換
器それぞれが接続されている第1き電回路、第2き電回
路それぞれが一定の電圧値及び周波数を維持するよう制
御することにより、これらの単相交直変換器のみを介し
て各き電回路に必要な電力を融通することが可能とな
り、より信頼性の高い電力融通を行うことができる。
【0030】請求項7の発明の交流き電装置の制御方法
は、請求項6において、前記第1単相交直変換器、第2
単相交直変換器それぞれの出力電圧の周波数及び位相を
前記三相交流電力の電圧周波数及び位相と同期させるよ
うに制御するものであり、これにより、き電用変圧器が
復帰する場合に交直変換器を停止する必要がなく、復帰
時の動揺を小さくしてより安定な電力供給を行うことが
できる。
【0031】請求項8の発明の交流き電装置の制御方法
は、請求項1又は3の交流き電装置に対して、前記三相
交直変換器によって直流電圧を一定に保つのに必要な有
効電力を直流電力に変換すると同時に、前記三相交流電
力の電圧値を指令値通りに保つように当該三相交直変換
器の無効電力出力の値を制御するものであり、これによ
り、負荷量が変動した場合にも系統側の電圧を維持して
電力系統へ与える影響を小さくできる。
【0032】請求項9の発明の交流き電装置の制御方法
は、請求項2,4〜7のいずれかにおいて、前記三相交
直変換器によって直流電圧を一定に保つのに必要な有効
電力を直流電力に変換すると同時に、前記三相交流電力
の電圧値を指令値通りに保つように当該三相交直変換器
の無効電力出力の値を制御するものであり、これによ
り、負荷量が変動した場合にも系統側の電圧を維持して
電力系統へ与える影響を小さくできる。
【0033】請求項10の発明の交流き電装置の制御方
法は、請求項1又は3の交流き電装置に対して、前記第
1単相交直変換器、第2単相交直変換器それぞれにおい
て、負荷に必要な有効電力を直流電力から交流電力に変
換して前記第1き電回路、第2き電回路それぞれに供給
すると同時に、当該第1き電回路、第2き電回路それぞ
れの電圧の大きさを指令値通りに保つように当該第1単
相交直変換器、第2単相交直変換器それぞれの出力電圧
の大きさを制御するものであり、これにより、負荷量が
変動した場合にも系統側の電圧を維持して電力系統へ与
える影響を小さくできる。
【0034】請求項11の発明の交流き電装置の制御方
法は、請求項2,4,5〜7,9のいずれかにおいて、
前記第1単相交直変換器、第2単相交直変換器それぞれ
において、負荷に必要な有効電力を直流電力から交流電
力に変換して前記第1き電回路、第2き電回路それぞれ
に供給すると同時に、当該第1き電回路、第2き電回路
それぞれの電圧の大きさを指令値通りに保つように当該
第1単相交直変換器、第2単相交直変換器それぞれの出
力電圧の大きさを制御するものであり、これにより、負
荷量が変動した場合にも系統側の電圧を維持して電力系
統へ与える影響を小さくできる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて詳説する。図1は本発明の第1の実施の形態の
交流き電装置の構成を示している。電力会社系統に接続
される三相電力系統1が、ここではスコット結線変圧器
で成るき電用変圧器2を介してT座交流き電回路3及び
M座交流き電回路4に接続されている。一方、IGB
T、GTOサイリスタのような半導体素子を用いた自励
式三相交直変換器5が三相変圧器6を介して三相電力系
統1に接続され、この三相交直変換器5に対して自励式
単相交直変換器7,7′が並列に接続されている。これ
らの単相交直変換器7,7′は単相変圧器8,8′を介
してそれぞれT座交流き電回路3、M座交流き電回路4
それぞれに前記き電用変圧器2の二次側出力と並列にな
るように接続されている。
【0036】三相交直変換器5及び単相交直変換器7,
7′の直流回路側は相互に接続され、この直流回路には
直流電圧を維持するための直流キャパシタ9が設置され
ている。三相交直変換器5は変換器制御装置10によっ
て制御され、単相交直変換器7,7′はそれぞれ変換器
制御装置11,11′により制御されて交流回路との間
で必要な有効電力と無効電力の供給・消費を行う。
【0037】交流電圧検出器36により三相電力系統1
の電圧が検出され、それが位相検出器35に与えられ
る。位相検出器35では電圧位相を検出してパルス発生
器38に与え、パルス発生器38では、与えられた位相
と変換器制御装置10からの信号とに基づいてパルス信
号を発生して三相交直変換器5に与える。三相交直変換
器5はこのパルス信号により三相電力系統1と同期して
運転される。
【0038】同様に、交流電圧検出器16,16′によ
りT座電圧、M座電圧が検出され、それぞれ位相検出器
34,34′により電圧位相が検出されてパルス発生器
37,37′に与えられる。パルス発生器37,37′
では与えられる位相信号と変換器制御装置11,11′
から与えられる信号とに基づいてパルス信号を発生し、
それぞれ単相交直変換器7,7′に与える。単相交直変
換器7,7′はこのパルス信号によりそれぞれT座、M
座の電圧と同期して運転される。
【0039】すなわち、三相電力系統1側では、直流電
圧検出器13により直流回路の電圧を検出し、それを変
換器制御装置10に与えて直流電圧が低下した場合には
交流側から直流回路へ供給する有効電力量が増加するよ
う、直流電圧が上昇した場合には有効電力量を減らすよ
うに三相交直変換器5を制御する。
【0040】他方、単相き電回路3,4側では、交流電
流検出器14,14′によってT座、M座のき電回路
3,4の負荷電流を検出し、また交流電圧検出器16,
16′によってそれらのき電回路3,4の負荷電圧を検
出して共通制御装置12に与え、共通制御装置12では
それらの値から単相交直変換器7,7′による融通が必
要な有効電力、無効電力量を決定し、T座、M座それぞ
れの単相交直変換器11,11′に対して運転指令値と
して与える。単相交直変換器7,7′に対する変換器制
御装置11,11,′それぞれでは、各変換器出力電流
を交流電流検出器15,15′によって検出し、その値
が共通制御装置12から与えれた指令値に追従するよう
に単相交直変換器7,7′を制御する。
【0041】そしてスコット結線変圧器2は、後述する
制御によってT座、M座それぞれのき電回路3,4の負
荷が必要とする有効電力、無効電力量のうち、上記の交
直変換システムにより供給されなかった分を自動的に融
通する。
【0042】上記の単相交直変換器7,7′それぞれの
変換器制御装置11,11′を制御する共通制御装置1
2は、図2の構成である。共通制御装置12に対して、
交流電流検出器14,14′からT座負荷電流IT、M
座負荷電流IMの検出値が入力され、交流電圧検出器1
6,16′からT座負荷電圧VT、M座負荷電圧VMが入
力され、演算回路121,121′に与えられる。演算
回路121,121′では、与えられる電圧値と電流値
からそれぞれT座、M座の有効電力量PT,PMを演算す
る。
【0043】加算器122では、演算回路121からの
T座の有効電力量PTと演算回路121′からのM座の
有効電力量PMとの突き合わせを行い、差分が符号反転
器123及びリミッタ回路124に与えられる。符号反
転器123では入力値の符号を反転してもう1つのリミ
ッタ回路124′に入力する。リミッタ回路124,1
24′の最大リミット値は、それぞれ単相交直変換器
7,7′の定格容量であり、一方、最小リミット値は0
である。このリミッタ回路124,124′それぞれの
出力値が最大値選択回路128,128′それぞれに1
つの選択値として与えられる。
【0044】一方、加算器125には、演算回路121
からのT座の有効電力量PTと演算回路121′からの
M座の有効電力量PMとが正の符号で与えられる。この
加算器125にはまた、き電用変圧器2の最大容量値が
あらかじめ負の符号で与えられている。したがって加算
器125は、演算回路121,121′の出力の合計、
すなわちT座とM座の負荷電力の合計量からき電用変圧
器2の最大容量を差し引いた値を出力する。この加算器
125の出力値はリミッタ回路126を介して増幅器1
27,127′それぞれに与えられ、ここで所定の増幅
率で増幅した後に最大値選択回路128,128′それ
ぞれにもう1つの選択値として与えられる。
【0045】リミッタ回路126の最大リミット値は単
相交直変換器7,7′の定格容量の和、最小リミット値
は0である。増幅器127,127′の増幅率KT,KM
は例えば、0.5,0.5とする。最大値選択回路12
8,128′それぞれでは、入力されるリミッタ回路1
24,124′の出力値と増幅器127,127′の出
力値とのうち大きい方の値を選択し、その結果得られた
値が運転指令値として変換器制御装置11,11′それ
ぞれへ出力される。
【0046】次に、上記構成の第1の実施の形態の交流
き電装置の動作を説明する。
【0047】<両き電回路負荷が等負荷で小容量の場合
>T座、M座にそれぞれ同じ台数の力行運転の電車(負
荷)が走行していて、かつその台数が少なくて消費電力
の合計がき電用変圧器2の最大容量よりも小さい場合、
共通制御装置12における演算回路121,121′の
出力値が等しいために加算器122の出力は0である。
一方、加算器125の出力は負の値となるため、リミッ
タ回路126を介して増幅器127,127′、さらに
最大値選択回路128,128′に与えられる値は0と
なる。そして最大値選択回路128,128′は、入力
値がすべて0なので、その出力も0になる。
【0048】この最大値選択回路128,128′の出
力は図1に示した変換器制御装置11,11′それぞれ
に運転指令値として入力されるものであり、それらが0
であるので、これらの変換器制御装置11,11′は単
相交直変換器7,7′それぞれをその出力が0になるよ
うに制御する。これにより、T座及びM座のき電回路
3,4には交直変換システムからの電力供給はなく、き
電用変圧器2からの電力のみが供給されることになる。
【0049】ここでは、T座き電回路3、M座き電回路
4の負荷量が等しい場合を想定しているので、数2式で
説明したように三相電力系統1側に流れる電流は三相平
衡電流となる。
【0050】<片座き電回路負荷で、小容量の場合>T
座のみに電力PT(>0)の力行負荷があり、この値が
き電用変圧器2の最大容量より小さい場合、演算回路1
21の出力はPT、演算回路121′の出力は0であ
る。この結果、加算器122及びリミッタ回路124の
出力は正の値、符号反転器123の出力は負の値とな
る。リミッタ回路124′は最小リミット値が0であ
り、符号反転器123からの入力値が負であるためにそ
の出力は0となる。一方、加算器125の出力は負の値
なのでリミッタ回路126、増幅器127,127′の
出力はすべて0となる。そして最大値選択回路128で
は、リミッタ回路124から与えられる正の値PTと増
幅器127から与えられる0とを比較し、正の値PT
出力する。他方、最大値選択回路128′では入力が両
方とも0なので、0を出力する。
【0051】最大値選択回路128,128′のこれら
の出力は変換器制御装置11,11′それぞれの運転指
令値となり、制御装置11,11′はこれに追従するよ
うに単相交直変換器7,7′それぞれを制御するので、
T座き電回路3に接続された単相交直変換器7は電力P
Tを出力するように運転が行われ、一方、M座き電回路
4に接続された単相交直変換器7′は出力が0になるよ
うに運転が行われる。
【0052】これにより、必要な負荷電力はすべて三相
電力系統1から交直変換システムを介して供給され、き
電用変圧器2には電流が流れない。なお、単相負荷の電
力は半サイクル周期で振動する波形であるが、交直変換
システムの直流回路ではこの振動成分を直流キャパシタ
9によって吸収(充電、放電の繰返し)するため、三相
交直変換器5側では三相平衡した負荷電流が流れる。
【0053】逆に、M座のみに電力PM(>0)の力行
負荷があり、この値がき電用変圧器2の最大容量より小
さい場合、演算回路121の出力は0であり、演算回路
121′の出力はPMである。この結果、加算器122
の出力は負(−PM)、符号反転器123の出力及びリ
ミッタ回路124′の出力は正の値(PM)となる。リ
ミッタ回路124は最小リミット値が0であり、入力値
が負であるためにその出力は0となる。一方、加算器1
25の出力は負の値なのでリミッタ回路126、増幅器
127,127′の出力はすべて0となる。これによ
り、最大値選択回路128では入力が両方とも0なの
で、0を出力する。そして最大値選択回路128′で
は、リミッタ回路124′から与えられる正の値PM
増幅器127′から与えられる0とを比較し、正の値P
Mを出力する。
【0054】この結果、上記の場合とは逆に、M座き電
回路4に接続された単相交直変換器7′は電力PMを出
力するように運転が行われ、一方、T座き電回路3に接
続された単相交直変換器7は出力が0になるように運転
が行われる。
【0055】これにより、このM座き電回路4のみの片
座負荷の場合にも、必要な負荷電力はすべて三相電力系
統1から交直変換システムを介して供給され、き電用変
圧器2には電流が流れないため、T座のみに負荷がある
場合と同様、三相交直変換器5側では三相平衡した負荷
電流が流れる。
【0056】<両き電回路負荷が等負荷で大容量の場合
>T座、M座に同じ台数の力行運転の電車(負荷)が走
行していて、かつその台数が多くて消費電力の合計がき
電用変圧器2の最大容量より大きい場合、演算回路12
1,121′の出力値が等しいために加算器122、リ
ミッタ回路124,124′の出力は0である。一方、
加算器125、リミッタ回路126の出力は、負荷合計
電力量(PT+PM)から変圧器の最大容量を差し引いた
正の値であり、これがそれぞれ増幅率KT,KMの増幅器
127,127′に与えられ、さらにそれらの出力が最
大値選択回路128,128′それぞれに与えられる。
【0057】最大値選択回路128,128′に対して
リミッタ回路124,124′から与えられる値が0で
あるのに対して、増幅器127,127′から与えられ
る値は正の値なので、その正の値が選択されて各変換器
制御装置11,11′に運転指令値として与えられる。
すなわち、これらの運転指令値は、それぞれ負荷の電力
量(PT+PM)から変圧器最大容量を差し引いた値を1
/2ずつ分配した値である。
【0058】これにより、T座及びM座のき電回路3,
4の負荷に対して、き電用変圧器2により変圧器の最大
容量の電力が供給され、その足りない分が単相交直変換
器7,7′により半分ずつ供給されることになる。ここ
では、T座とM座の負荷量が等しいと想定しているの
で、き電用変圧器2の一次側(三相電力系統1側)電流
は三相平衡であり、三相交直変換器5の出力電流も三相
平衡しているので、三相電力系統1に注入される電流は
逆相分のない三相平衡電流となる。
【0059】このようにして、第1の実施の形態の交流
き電装置によれば、T座き電回路3とM座き電回路4と
が独立に、負荷が必要とする電力を交直変換システム5
〜8,5〜8′とき電用変圧器2とが分担して供給し、
その電力分担の比率や方法は変換器制御用の共通制御装
置12により決定するようにしたので、三相交流電力系
統1側に流れる電流を三相平衡させることができ、また
単相交直変換器7,7′の容量はT座とM座の負荷の差
分あるいは最大負荷量からき電用変圧器2の容量を差し
引いた分のみでよく、交直変換システムだけで三相交流
電力系統1から単相電力に変換してき電回路3,4に電
力を供給するシステムを採用する場合に比べてシステム
全体のコストを低減することができる。
【0060】次に、本発明の交流き電装置の第2の実施
の形態を図3に基づいて説明する。第2の実施の形態の
特徴は、図1に示した交流き電装置における共通制御装
置12として、図2に示した構成のものに代えて、図3
に示す構成のものを採用した点にある。その他の構成
は、図1に示した第1の実施の形態の交流き電装置と共
通である。
【0061】図3に示す第2の実施の形態における共通
制御装置12は、図2に示した第1の実施の形態の回路
構成に対して、増幅器129,130及び加算器13
1,131′を追加的に備え、符号反転器123及び最
大値選択回路128,128′は備えていない。
【0062】加算器122の出力、すなわちT座電力検
出値PTとM座電力検出値PMの差分は増幅率K=0.5
の増幅器130で増幅され、この増幅後の値が正の符号
で加算器131に、また負の符号で加算器131′に入
力される。また加算器125では、T座電力検出値PT
とM座電力検出値PMとを足した値にき電用変圧器2の
最大容量に対し増幅器129の増幅率Ks(ここでは
0.7にしている)を掛けた値を負の符号で加算する。
加算器125の出力はリミッタ回路126を介して増幅
器127,127′に与えられる。リミッタ回路126
の最小リミット値は0である。増幅器127,127′
それぞれの出力は加算器131,131′それぞれに正
の符号で与えられる。加算器131,131′それぞれ
の出力はリミッタ回路124,124′を介して図1に
示した変換器制御装置11,11′に対して運転指令値
として与えられる。なお、増幅器127,127′の増
幅率KT,KM、リミッタ回路124,124′のリミッ
ト値は図2に示した第1の実施の形態と同じである。
【0063】次に、第2の実施の形態の交流き電装置の
動作を説明する。
【0064】<両き電回路負荷が等負荷で小容量の場合
>T座、M座に同じ台数の力行負荷があり、かつその台
数が少なく消費電力の合計がき電用変圧器2の最大容量
に増幅率Ksを掛けた値よりも小さい場合、加算器12
2、増幅器130の出力は0である。一方、加算器12
5の出力は負の値となるため、リミッタ回路126を介
して増幅器127,127′、さらに加算器131,1
31′に与えられる値は0となる。加算器131,13
1′の入力値がすべて0なので、その出力及びリミッタ
回路124,124′の出力も0である。これが運転指
令値として各単相交直変換器7,7′に対する変換器制
御装置11,11′それぞれに与えられるため、単相交
直変換器7,7′はその出力が0になるように制御され
る。これにより、T座き電回路3、M座き電回路4それ
ぞれの負荷に対しては、き電用変圧器2から電力が供給
される。そしてT座とM座の負荷が等しいため、数2式
で説明したように三相電力系統1側に流れる電流は三相
平衡電流となる。
【0065】<片座き電回路負荷で、小容量の場合>T
座のみに電力PT(>0)の力行負荷があり、この値が
き電用変圧器2の最大容量のKs倍より小さい場合、加
算器122の出力はPT、増幅器130の出力はPT/2
である。一方、加算器125の出力は負の値なのでリミ
ッタ回路126、増幅器127,127′の出力はすべ
て0となる。これにより、加算器131とリミッタ回路
124の出力は+PT/2、加算器131′とリミッタ
回路124′の出力は−PT/2で、これらが各単相交
直変換器7,7′の制御装置11,11′それぞれに対
して指令値として与えられる。
【0066】単相交直変換器7,7′がこれらの運転指
令値に基づいて運転されることにより、T座き電回路3
では単相交直変換器7の出力=+PT/2、き電用変圧
器2の出力=+PT/2、M座き電回路4では単相交直
変換器7′の出力=−PT/2、き電用変圧器2の出力
=+PT/2となる。すなわち、き電用変圧器2の両座
の出力が等しく、三相電力系統1側の三相平衡する。
【0067】上記の場合とは逆に、M座き電回路4に上
記と同程度の負荷がある場合にも同等の動作をする。
【0068】<両き電回路負荷が等負荷で大容量の場合
>T座、M座に同じ台数の力行運転の電車(負荷)が走
行していて、かつその台数が多くて消費電力の合計がき
電用変圧器2の最大容量のKs倍より大きい場合、加算
器122、増幅器130の出力は0である。一方、加算
器125、リミッタ回路126の出力が正の値(PT
M−変圧器2の最大容量×Ks)となる。これがそれ
ぞれ増幅器127,127′でKT倍(ここでは0.5
倍)、KM倍(ここでは0.5倍)され、加算器13
1,131′それぞれに与えられる。
【0069】この加算器131,131′それぞれに増
幅器130から与えられる値は共に0なので、増幅器1
27,127′の出力である(PT+PM−変圧器2の最
大容量×Ks)×0.5という値が最終的な出力として
リミッタ回路124,124′を介して各変換器制御装
置11,11′に運転指令値として与えられる。各単相
交直変換器7,7′は出力がこれらの値に追従するよう
に制御装置11,11′によって制御されるので、T座
き電回路3に接続された変換器7とM座き電回路4に接
続された変換器7′の出力はそれぞれ等しく、またその
出力の和は(負荷電力−変圧器2の最大容量×Ks)と
なる。
【0070】これにより、必要な負荷電力のうち、変圧
器最大容量×Ksだけがき電用変圧器2によって供給さ
れ、残りが交直変換システム5〜8,5〜8′により供
給される。この場合、増幅器129の増幅率Ksの設定
の仕方によって交直変換システムとき電用変圧器2の負
荷分担を変えることができ、例えばKs=1であれば最
大容量を超えない範囲でできるだけ多くの電力をき電用
変圧器2側から融通するように動作させることができ、
逆にKs=0に設定すれば、できるだけ多くを交直変換
システム5〜8,5〜8′側で融通するように動作させ
ることができる。
【0071】こうして第2の実施の形態によれば、負荷
の状態にかかわらず三相電力系統1側に流れる電流の逆
相成分を除去し、三相平衡させることができる。また交
直変換システム側の各交直変換器5,7,7′の容量
は、このシステムだけで電力供給を行う場合のシステム
に比べて小さくすることができ、システム全体のコスト
を低減することができる。
【0072】次に、本発明の交流き電装置の第3の実施
の形態を、図4及び図5に基づいて説明する。図4に示
す第3の実施の形態の交流き電装置は、図1に示した第
1の実施の形態の交流き電装置に対して、単相交直変換
器7用の単相変圧器8とT座き電回路3を接続する遮断
器17、変換器7′用の単相変圧器8′とM座き電回路
4を接続する遮断器17′、そしてこれらの単相変圧器
8,8′の出力端子側を相互に接続する遮断器18を追
加的に備えた構成を特徴としている。その他の構成は、
図1に示した第1の実施の形態と共通する。また、共通
制御装置12には図2に示した第1の実施の形態で採用
されているもの、あるいは図3に示した第2の実施の形
態で採用されているもののいずれかが用いられる。
【0073】そしてこれらの遮断器17,17′,18
の動作を制御するロジック回路は図5に示す構成であ
る。このロジック回路はき電用変圧器2の運転状態、つ
まり、T座作動・停止、M座作動・停止の状態信号を監
視し、T座き電回路3側に故障が発生して変圧器2から
の受電が行われなくなった場合に対応する「T座停止」
信号、M座き電回路4側に故障が発生して変圧器2から
の受電が行われなくなった場合に対応する「M座停止」
信号それぞれを、AND回路19とNOT回路20′及
びAND回路19′とNOT回路20に入力する。そし
てNOT回路20,20′の出力はAND回路19,1
9′にもう一方の入力信号として与えられる。
【0074】AND回路19,19′の出力はそれぞれ
遮断器17,17′に対する開放指令信号となる。遮断
器17,17′それぞれはこのAND回路19,19′
から信号が与えられない場合には投入状態にあり、信号
が与えられると開放状態になる。
【0075】AND回路19,19′の出力はまた、O
R回路22の各入力とされ、このOR回路22の出力は
遮断器18に対する投入指令信号となる。遮断器18は
このOR回路22から信号が与えられない場合には開放
状態にあり、信号が与えられると投入状態になる。した
がって、遮断器17,17′のいずれか一方が開放され
た時には遮断器18は必ず投入されることになる。
【0076】次に、第3の実施の形態の交流き電装置の
動作を説明する。図4において、通常運転時には、単相
交直変換器7,7′と各き電回路3,4を接続する遮断
器17,17′が投入状態、変換器7,7′の出力端子
相互を接続する遮断器18が開放状態で運転され、この
場合には、図1に示した第1の実施の形態と同様に動作
する。
【0077】一方、T座き電回路3と単相交直変換器7
とを接続する遮断器17を開放し、M座き電回路4と単
相交直変換器7′とを接続する遮断器17′及び変換器
7,7′の出力端子間を接続する遮断器18を投入状態
にすることにより、M座き電回路4に対して変換器シス
テムから通常の2倍の電力供給が可能なシステム構成と
なる。また逆に、M座き電回路4と単相交直変換器7′
とを接続する遮断器17′を開放し、T座き電回路3と
単相交直変換器7とを接続する遮断器17及び変換器
7,7′の出力端子間を接続する遮断器18を投入状態
にすることにより、T座き電回路3に対して変換器シス
テムから通常の2倍の電力供給が可能なシステム構成と
なる。
【0078】そこで、図5に示したロジック回路によっ
て次のようにこれらの遮断器17,17′,18を制御
してき電用変圧器2の電力不足を変換器システム側の電
力によって融通する。
【0079】通常は、「T座停止」信号、「M座停止」
信号共に0であるので、AND回路19,19′、OR
回路22の出力はすべて0である。これにより、図4の
き電回路3,4において、遮断器17,17′は投入状
態、遮断器18は開放状態になり、単相交直変換器7が
T座き電回路3に、また単相交直変換器7′がM座き電
回路4に接続される構成となる。そして隣接するき電用
変圧器2からT座き電回路3、M座き電回路4それぞれ
に電力が供給される。
【0080】いま、き電用変圧器2のT座で故障が発生
し、T座き電回路3と切り離された場合、図5における
「T座停止」信号が1となる。一方、「M座停止」信号
は0のままである。したがって、AND回路19の出力
が1、AND回路19′の出力が0、OR回路22の出
力が1となる。これにより、遮断器17,18が投入状
態、遮断器17′が開放状態となり、単相交直変換器7
及び7′の両方がT座き電回路3に接続される構成とな
る。この結果、き電用変圧器2のT座は、き電回路3か
ら切り離されているので、このT座き電回路3に対して
は交直変換システム5〜8,5〜8′から電力が供給さ
れ、一方、健全なM座き電回路4にはき電用変圧器2の
M座から電力が引き続き供給されることになる。
【0081】またき電用変圧器2のM座で故障が発生
し、M座き電回路4と切り離された場合、図5における
「M座停止」信号が1となる。一方、「T座停止」信号
は0のままである。したがって、AND回路19′の出
力が1、AND回路19の出力が0、OR回路22の出
力が1となる。これにより、遮断器17′,18が投入
状態、遮断器17が開放状態となり、単相交直変換器7
及び7′の両方がM座き電回路4に接続される構成とな
る。この結果、き電用変圧器2のM座は、き電回路4か
ら切り離されているので、M座き電回路4に対して交直
変換システム5〜8,5〜8′から電力が供給され、健
全なT座き電回路3にはき電用変圧器2のT座から電力
が引き続き供給されることになる。
【0082】次に、き電用変圧器2の両座が同時に故障
して停止した場合、図5における「T座停止」信号、
「M座停止」信号が共に1になり、NOT回路20,2
0′の出力信号が0となってそれぞれAND回路19,
19′に与えられるため、AND回路19,19′の出
力は両方共に0、OR回路22の出力も0となる。これ
により、遮断器17,17′が投入、遮断器18が開放
状態となり、通常状態と同様に単相交直変換器7からT
座き電回路3に、また単相交直変換器7′からM座き電
回路4にそれぞれ接続される。そしてこの状態では、き
電回路3,4それぞれの負荷に対する電力はすべて交直
変換システム5〜8,5〜8′によって賄われることに
なる。
【0083】このようにして、第3の実施の形態によれ
ば、通常の運転時には第1の実施の形態と同様に三相交
流電力系統1側に流れる電流を三相平衡させ、逆相分の
発生を防止することができる。また、き電用変圧器2に
故障が発生してこの変圧器による電力供給が片座のみと
なった場合には、交直変換システムの2台の単相交直変
換器7,7′を両方とも変圧器2が故障した側の同じき
電回路に接続することにより、負荷への供給電力不足が
発生する確率を下げることができ、電車の不要な減速運
転を防止することができる。
【0084】次に、本発明の交流き電装置の第4の実施
の形態を、図6及び図7に基づいて説明する。第4の実
施の形態の交流き電装置の特徴は、図4に示した第3の
実施の形態と同様の回路構成において、遮断器17,1
7′,18に対する動作の制御ロジック回路を図6の構
成にした点にある。この図6に示すロジック回路では、
図5に示した第3の実施の形態で利用したき電用変圧器
2の運転状態信号に代えて、T座、M座それぞれのき電
回路3,4の運転状態信号を使用する。またこの第4の
実施の形態でも、共通制御装置12には図2に示した第
1の実施の形態で採用されているもの、あるいは図3に
示した第2の実施の形態で採用されているもののいずれ
かが用いられる。
【0085】図7には一般的な交流き電回路の構成を示
している。変電所Aが図4に示す交流き電装置に相当す
る。T座き電回路3、M座き電回路4がそれぞれ遮断器
27,27′,28,28′を介して上り線、下り線に
接続される。また上り線と下り線それぞれにセクション
31,31′が設けられており、必要に応じてこの両端
が接続されたり切り離されたりする。隣接する変電所B
も同様の構成である。また変電所A,B間にはセクショ
ン33,33′が設けられており、必要に応じてこの両
端が接続されたり切り離されたりする。なお、この中の
各遮断器27,27′〜30,30′、セクション3
1,31′〜33,33′はき電方式に応じて開閉状態
が決められている。
【0086】この図7を用いて、代表的なき電方式であ
る方面別き電について説明する。方面別き電方式では、
遮断器27,27′〜30,30′はすべて投入され、
セクション31,31′〜33,33′はすべて開放状
態で運転される。これにより、セクション31,31′
からセクション33,33′までの間の上下線に対して
は、変電所AのT座き電回路3から電力が供給され、セ
クション32,32′からセクション33,33′まで
の間の上下線に対しては、変電所BからM座き電回路
4′から電力が供給される。
【0087】ここで、例えば、変電所Bが停止状態にな
ると、セクション33,33′を接続状態とし、セクシ
ョン32,32′まで変電所AのT座から電力供給を行
う方式(延長き電)がとられる。また変電所A内のT座
き電回路3で故障が発生した場合には、変電所Bからの
延長き電によりセクション31,31′までの電力供給
を行う方法の他に、遮断器27,27′を開放、セクシ
ョン31,31′を接続して、変電所Aからの両方向に
対してM座き電回路4により電力供給を行う方法が考え
られる。
【0088】図6における状態信号「T座延長き電」、
「M座延長き電」は、上で説明した延長き電が行われて
いる場合、「T座により2回路き電」、「M座により2
回路き電」は上で説明した変電所の両方向を片座でき電
している場合に相当する。
【0089】「T座延長き電」信号はNOT回路26及
びAND回路25′に、「M座延長き電」信号はNOT
回路26′及びAND回路25に入力される。NOT回
路26,26′の出力はそれぞれAND回路25,2
5′にもう一方の入力信号として与えられる。さらに、
OR回路24に対してこのAND回路25の出力信号と
「M座により2回路き電」信号が入力され、OR条件が
成立すると1を出力する。一方、OR回路24′に対し
ては、AND回路25′の出力信号と「T座により2回
路き電」信号が入力され、OR条件が成立すると1を出
力する。これらのOR回路24及び24′の出力はOR
回路22に入力される。
【0090】OR回路24,24′の出力がそれぞれ遮
断器17′,17に対する開放指令信号となる。遮断器
17,17′はこのOR回路24,24′からの開放指
令信号が与えられない場合には投入状態を維持してい
る。またOR回路22の出力は遮断器18に対する投入
指令信号となる。遮断器18はこのOR回路22からの
投入指令信号が与えられない場合には開放状態を維持し
ている。
【0091】次に、上記の第4の実施の形態の交流き電
装置の動作を説明する。図6のロジック回路において、
通常は「T座延長き電」信号、「M座延長き電」信号は
ともに0、さらに「T座により2回路き電」信号、「M
座により2回路き電」信号もともに0なので、OR回路
24,24′、OR回路22の出力はすべて0である。
これにより、図4の交流き電装置において遮断器17,
17′は投入状態、遮断器18は開放状態となり、単相
交直変換器7がT座き電回路3に、単相交直変換器7′
がM座き電回路4に接続された構成となる。
【0092】いま、図7における隣接変電所Bが停止
し、セクション33,33′が接続されてセクション3
1,31′からセクション32,32′までの間が変電
所AのT座による電力供給区間となった場合、図6のロ
ジック回路において「T座延長き電」信号が1となる。
一方、「M座延長き電」信号、「T座により2回路き
電」信号、「M座により2回路き電」信号は0である。
したがって、AND回路25′、OR回路24′、OR
回路22の出力が1、AND回路25、OR回路24の
出力が0となる。これにより、遮断器17,18が投
入、遮断器17′が開放状態となり、単相交直変換器7
及び7′の両方がT座き電回路3に接続された構成とな
る。
【0093】一方、M座側が同様に延長き電になった場
合には、AND回路25、OR回路24、OR回路22
の出力が1、AND回路25′、OR回路24′の出力
が0となる。これにより、遮断器17′,18が投入さ
れ、遮断器17が開放状態となり、単相交直変換器7及
び7′の両方がM座き電回路4に接続された構成とな
る。
【0094】T座側、M座側の両方が延長き電となった
場合には、NOT回路26,26′の出力が0となるた
め、AND回路25,25′、OR回路24,24′、
OR回路25の出力がすべて0である。これにより、図
4の交流き電装置において、通常状態と同様に、遮断器
17,17′は投入状態、遮断器18は開放状態とな
り、単相交直変換器7がT座き電回路3に、単相交直変
換器7′がM座き電回路4にそれぞれ接続された構成と
する。
【0095】図7において、き電用変圧器2のM座で故
障が発生し、遮断器28,28′が開放されてM座き電
回路4と切り離され、セクション31,31′を接続し
てT座よる電力供給とした場合、図6における「T座に
よる2回路き電」信号が1となり、その他の入力信号は
0である。したがって、AND回路25′、OR回路2
4′、OR回路22の出力が1、AND回路25、OR
回路24の出力が0となる。これにより、遮断器17,
18が投入、遮断器17′が開放状態となり、単相交直
変換器7及び7′の両方がT座き電回路3に接続された
構成となる。
【0096】同様に、き電用変圧器2のT座で故障が発
生し、遮断器27,27′が開放されてT座き電回路3
と切り離され、セクション31,31′を接続してM座
による電力供給とした場合、図6における「M座により
2回路き電」信号が1となり、その他の入力信号は0で
ある。したがって、AND回路25、OR回路24、O
R回路22の出力が1、AND回路25′、OR回路2
4′の出力が0となる。これにより、遮断器17′,1
8が投入、遮断器17が開放状態となり、単相交直変換
器7及び7′の両方がM座き電回路に接続された構成と
なる。
【0097】このように、図6に示すロジック回路によ
って図4に示す交流き電装置の各遮断器17,17′,
18の動作を制御することにより、通常の運転時におい
ては第1の実施の形態のき電装置と同様に三相交流電力
系統1側に流れる電流を三相平衡させ、逆相分の発生を
防止することができる。また、き電回路に故障が発生す
るなどによりき電方式が変更され、片座き電区間が長く
なった場合には、交直変換システム5〜8,5〜8′の
2台の単相交直変換器7,7′を両方向同じき電回路に
接続することにより、負荷に対する供給電力不足が発生
する確率を下げ、電車の不要な減速運転を防止すること
ができる。
【0098】次に、本発明の交流き電装置の第5の実施
の形態を図8に基づいて説明する。第5の実施の形態の
特徴は、図4及び図5に示した第3の実施の形態の交流
き電装置に対して、共通制御装置12に図8に示す構成
のものを採用した点にある。
【0099】図8に示す共通制御装置12は、図2に示
した第1の実施の形態の交流き電装置における共通制御
装置12に対して、スイッチ回路132、加算器13
3、スイッチ回路134、比例積分回路135、演算回
路136そしてスイッチ回路137,137′を追加的
に備えている。したがって、その他の部分の構成は、図
2に示した共通制御装置12と共通である。以下、第5
の実施の形態で採用される共通制御装置12について説
明する。
【0100】T座、M座それぞれの電圧検出値VT,VM
が演算回路121,121′に与えられると同時にスイ
ッチ回路132に入力され、スイッチ回路132は図4
の交流き電装置における遮断器17′の状態信号によっ
て選択信号が切り替えられる。すなわち、遮断器17′
が投入状態の場合にはVMを、開放状態の場合にはVT
選択する。スイッチ回路132の出力は加算器133に
より電圧設定値Vrefと突き合せが行われ、その差分
がスイッチ回路134に入力される。
【0101】スイッチ回路134は図4における遮断器
18の状態信号により開閉が制御される。すなわち、遮
断器18が投入状態の場合には閉、開放状態の場合には
開となる。このスイッチ回路134の出力が比例積分回
路135を介して演算回路136に与えられ、演算回路
136では電圧検出値VTあるいはVMが設定値Vref
に追従するよう、入力信号から各単相交直変換器7,
7′が出力すべき電力値を計算してその結果をスイッチ
回路137,137′に与える。
【0102】スイッチ回路137,137′のもう一方
の入力端子には、図2に示した共通制御装置12と同様
の回路構成により得られた最大値選択回路128,12
8′から与えられる信号が入力され、遮断器18の状態
に信号により信号を選択する。すなわち、遮断器18が
投入状態の場合には、演算回路136から与えられる信
号を選択し、遮断器18が開放状態の場合には、最大値
選択回路128,128′から与えられる信号を選択
し、その結果、得られた値を各変換器制御装置11,1
1′へ運転指令値として与える。
【0103】この第5の実施の形態の交流き電装置は、
次のように動作する。図4に示した構成の交流き電装
置、そして図5に示した遮断器制御ロジック回路に対し
て、図8の構成の共通制御装置12により単相交直変換
器7,7′を制御する。いま遮断器17,17′が投入
で、遮断器18が開放状態の場合、すなわち、単相交直
変換器7がT座き電回路3に、単相交直変換器7′がM
座き電回路4に接続されている場合、共通制御装置12
のスイッチ回路134が開放で、スイッチ回路137,
137′は最大値選択回路128から与えられる信号を
選択する。これにより、第1の実施の形態における共通
制御装置12と同様の動作をする。すなわち、T座き電
回路3とM座き電回路4との負荷量に差がある場合や負
荷の合計量が隣接するき電用変圧器2の容量を超えた場
合に、単相交直変換器7,7′により負荷量の差分や変
圧器容量を超過した分を融通して運転を行う。
【0104】次に、隣接するき電用変圧器2のT座で故
障が発生した場合について説明する。図5に示した第3
の実施の形態の交流き電装置における遮断器17,1
7′,18を制御するロジック回路により遮断器17′
が開放され、遮断器18が投入されて単相交直変換器
7,7′が共にT座に接続された状態になる。一方、図
8の共通制御装置12では、スイッチ回路132におい
てT座電圧検出値VTが選択され、スイッチ回路134
が投入され、スイッチ回路137,137′は演算回路
136から与えられる信号を選択する。
【0105】これにより、変換器制御装置11,11′
に対しては、T座電圧検出値VTが設定値Vrefに追
従するような電力値が運転指令値として与えられる。こ
の結果、図4の交流き電装置において、M座き電回路4
に対してはき電用変圧器2から電力が供給され、T座き
電回路3に対しては三相交流変換器5及び直流回路を介
して単相交直変換器7,7′から電力が供給されるよう
になる。この際、T座電圧が設定値Vref通りになる
よう変換器7,7′が制御されることにより、T座の負
荷量が変化しても自動的に適切な値の電力が交直変換シ
ステムによって供給される。
【0106】次に、隣接するき電変圧器2のM座で故障
が発生して停止した場合について説明する。図5に示し
たロジック回路により遮断器17が開放され、遮断器1
8が投入されて単相交直変換器7,7′は共にM座に接
続された状態となる。一方、図8の共通制御装置12で
は、スイッチ回路132においてM座電圧検出値VM
選択され、スイッチ回路134が投入され、スイッチ回
路137,137′は演算回路136から与えられる信
号を選択する。
【0107】これにより、変換器制御装置11,11′
に対しては、M座電圧検出値VMが設定値Vrefに追
従するような電力値が運転指令値として与えられる。こ
の結果、図4の交流き電装置において、T座き電回路3
に対してはき電用変圧器2から電力が供給され、M座き
電回路4に対しては三相交直変換器5及び直流回路を介
して単相交直変換器7,7′から電力が供給されるよう
になる。この際、M座電圧が設定値Vref通りになる
よう変換器7,7′が制御されることにより、M座の負
荷量が変化しても自動的に適切な値の電力が交直変換シ
ステムにより供給される。
【0108】このようにして、第5の実施の形態の交流
き電装置によれば、き電用変圧器2が健全に運転されて
いる通常の状態では、負荷の状態にかかわらず三相交流
電力系統1側に流れる電流の逆相分を除去し、三相平衡
させることができる。また交直変換システムの容量はT
座とM座の負荷の差分あるいは最大負荷量からき電用変
圧器2の容量を差し引いた差分のみであればよく、交直
変換システムだけで電力供給を行う場合に比べてシステ
ム全体のコストを低減することができる。
【0109】加えて、き電用変圧器2に故障が発生して
片座のみにしか電力供給ができなくなった場合には、交
直変換システムによって故障発生側のき電回路へ適切な
量の電力供給が行えるため、負荷への供給電力不足が発
生する確率を下げ、電車の不要な減速運転を防止するこ
とができる。
【0110】次に、本発明の交流き電装置の第6の実施
の形態を、図9に基づいて説明する。図9では三相交直
変換器5及び単相交直変換器7′の検出装置と制御装置
については省略してあるが、本実施の形態の交流き電装
置における三相交直変換器5の制御・検出装置は図1に
示した第1の実施の形態と同様である。また単相交直変
換器7′の制御・検出装置は、以下に説明する単相交直
変換器7のものと同じ構成であり、同じ動作をするもの
である。
【0111】図9に示す交流き電装置と制御装置は、図
1に示した第1の実施の形態の交流き電装置に対して、
き電用変圧器2の運転状態を監視するための状態監視装
置39、スイッチ回路40,41、位相発振器42、交
流電圧制御回路43を追加したものである。
【0112】状態監視装置39は、き電用変圧器2がT
座き電回路3、M座き電回路4に電力供給を行っている
か否かを監視し、電力供給していない場合にはオン信号
をスイッチ回路40,41に与える。スイッチ回路40
の一方の入力端子aには、T座交流電圧の位相を検出す
る位相検出器34の出力、すなわちT座電圧位相が与え
られ、もう一方の入力端子bには位相発振器42の出力
が与えられている。この位相発振器42は一定の周波数
で発振して得られた位相を出力する装置である。そして
スイッチ回路40は、通常は位相検出器34の出力(a
側)を選択しており、状態監視装置39から与えられる
信号がオンになったときには位相発振器44の出力(b
側)を選択する。
【0113】一方、スイッチ回路41の一方の入力端子
aには、共通制御装置12から与えられた運転指令値に
追従するよう制御を行う変換器制御装置11の出力が与
えられており、もう一方の端子bには、交流電圧制御回
路43の出力が与えられている。この交流電圧制御回路
43は交流電圧検出器16によって検出されたT座交流
電圧の値が、例えば定格電圧といったあらかじめ決めら
れた設定値に追従するような制御を行う回路である。す
なわち、検出電圧が設定値よりも大きければ、単相交直
変換器7の出力電圧を下げ、設定値よりも小さければ出
力電圧を上げるような信号を発生する。
【0114】このスイッチ回路41では、通常は変換器
制御装置11の出力(a側)を選択しており、状態監視
装置39から与えられる信号がオンになったときには交
流電圧制御回路43の出力(b側)を選択する。
【0115】次に、上記の第6の実施の形態の交流き電
装置の動作を説明する。図9に示した交流き電装置で
は、き電用変圧器2が健全に運転され、各き電回路3,
4に電力供給を行っている場合、スイッチ回路40では
位相検出器34の出力(a側)が選択され、スイッチ回
路41では変換器制御装置11の出力(a側)が選択さ
れる。これにより、この実施の形態の交流き電装置も、
図1に示した第1の実施の形態の装置と同様に動作す
る。すなわち、負荷が必要とする電力を、き電用変圧器
2と交直変換システムとが分担して供給するように動作
する。そして単相交直変換器7はT座電圧に同期して運
転される。
【0116】いま、き電用変圧器2が故障して交流電力
系統1から切り離され、停止した場合、状態監視装置3
9の出力がオンとなり、各スイッチ回路40,41がa
側端子からb側端子に切り替えられ、スイッチ回路40
では位相発振器42の出力が選択され、スイッチ回路4
1では交流電圧制御回路43の出力が選択される。この
結果、単相交直変換器7は位相発振器42の出力位相に
同期し、かつT座き電回路3の電圧が設定値通りの値と
なるように制御される。
【0117】き電用変圧器2が停止している場合、き電
回路3,4から見ると、単相交直変換器7,7′が唯一
の電源となる。そのため、電圧の大きさと周波数を決め
るのは単相交直変換器7,7′の出力電圧である。位相
発振器42は一定の周波数で発振しており、単相変換器
7がそれに同期して運転され、さらに交流電圧制御回路
43によって検出電圧が設定値に追従するように単相変
換器7の出力電圧の大きさが制御されることにより、負
荷の大きさにかかわらず、T座き電回路3の電圧の大き
さが一定に保たれる。
【0118】この第6の実施の形態の交流き電装置によ
れば、通常時にはき電用変圧器2と交直変換システムと
によって負荷を適切に分担して運転することができ、図
1に示した第1の実施の形態の装置と同様に三相交流電
力系統1側に流れる電流を三相平衡させることができ
る。さらに、き電用変圧器2が故障してき電回路側に電
源がなくなった場合にも、単相交直変換器がき電回路電
圧の大きさと周波数を一定に保つよう制御され、安定し
た電力を負荷に供給することができ、負荷への供給電力
が不足する事態が発生する確率を下げ、電車の不要な減
速運転を防止することができる。
【0119】次に、本発明の交流き電装置の第7の実施
の形態を図10に基づいて説明する。図10では三相交
直変換器5及び単相交直変換器7′の検出装置と制御装
置については省略してあるが、本実施の形態の交流き電
装置における三相交直変換器5の制御・検出装置は図1
に示した第1の実施の形態と同様である。また単相交直
変換器7′の制御・検出装置は、以下に説明する単相交
直変換器7のものと同じ構成であり、同じ動作をする。
【0120】図10に示す交流き電装置と制御装置は、
図9に示した第6の実施の形態の交流き電装置に対し
て、位相発振器42の代わりに位相補正器44を備え、
三相交流電力系統1側の位相検出器35の出力を三相交
直変換器5側のパルス発生器38へ与えると同時に位相
補正器44に対しても与え、位相補正器44では、き電
用変圧器2の結線方式に応じて位相検出器35の出力で
ある位相を選択してシフトさせるようにしている。例え
ば、き電用変圧器2がスコット結線変圧器で、単相交直
変換器7の接続されるき電回路がT座である場合、電圧
位相は三相電力側の基準相と等しいので、その相の位相
を選択する。そして単相交直変換器の接続されるき電回
路がM座であれば、三相基準相に対して90度進み位相
となるため、基準位相に対して90度を加えた値を出力
する。この位相補正器44の出力がスイッチ回路40の
入力端子に与えられる。その他の構成は、図9に示した
第6の実施の形態と同じである。
【0121】次に、この実施の形態の交流き電装置の動
作を説明する。き電用変圧器2が健全に運転され、各座
き電回路3,4に電力供給を行っている場合には、図9
の第6の実施の形態の装置と同様、スイッチ回路40で
は位相検出器34の出力(a側)が選択され、スイッチ
回路41では変換器制御装置11の出力(a側)が選択
される。これにより、図1に示した第1の実施の形態の
装置と同様に動作する。単相交直変換器7はT座電圧に
同期して運転される。
【0122】いま、き電用変圧器2が故障して交流電力
系統1から切り離されて停止している場合、状態監視装
置39の出力がオンとなり、各スイッチ回路40,41
にそのオン信号が与えられる。スイッチ回路40では、
これによって位相補正器44の出力(b側)が選択さ
れ、スイッチ回路41では交流電圧制御回路43の出力
(b側)が選択される。これにより、単相交直変換器7
は位相補正器44の出力位相、すなわち三相交流電力系
統1側の電圧位相に同期し、かつT座き電回路3の電圧
が設定値通りの値となるように制御される。
【0123】ここで、き電用変圧器2が停止している場
合、き電回路3,4から見ると、単相交直変換器7,
7′が唯一の電源となる。そのため、電圧の大きさと周
波数を決めるのは単相交直変換器7,7′の出力電圧で
ある。位相補正器44は三相交流電力系統1と等しい周
波数で発振しており、単相交直変換器7がそれに同期し
て運転され、さらに交流電圧制御回路43によって検出
電圧が設定値に追従するように単相交直変換器7の出力
電圧の大きさが制御されることにより、き電回路3には
安定した電圧が供給されることになる。
【0124】次に、き電用変圧器2が故障から復帰する
場合の動作を考える。復帰に伴い、状態監視装置39の
動作によってスイッチ回路40は位相検出器34の出力
(a側)を選択するように切り替わる。一方、スイッチ
回路41は変換器制御装置11の出力(a側)を選択す
るように切り替わる。ただし、これら切替えは主回路側
の切替え、すなわちき電用変圧器2の併入と完全に同時
に行うのは現実に困難であり、若干の遅れが生じる。
【0125】そのため、図9に示した構成の交流き電装
置の場合には、き電用変圧器2が併入されて制御側の切
替えが行われていない状態では、位相発振器42の出力
周波数及び出力位相は必ずしも三相交流電力系統1側と
一致していないため、単相交直変換器7の出力電圧とき
電用変圧器2を介して与えられる電圧との間に位相差及
び周波数の不一致が生じて安定した運転ができなくなる
可能性がある。そこで、図9の装置を使用する場合に
は、き電用変圧器2の復帰時には、いったん交直変換器
を停止させる必要がある。
【0126】これに対して、本実施の形態の交流き電装
置の場合には、き電用変圧器2が停止している間もき電
回路3の位相が三相交流電力系統1側に同期して運転さ
れているため、き電用変圧器2が復帰して変換器制御装
置11側への切替えが行われるまでの間も安定に運転で
き、また変換器制御装置11側への切替えの際の動揺も
小さく抑えられる。
【0127】このように、第7の実施の形態によれば、
通常時にはき電用変圧器2と交直変換システムとの間で
負荷を適切に分担して運転することができ、第1の実施
の形態の交流き電装置と同様に三相交流電力系統1側に
流れる電流を三相平衡させることができる。き電用変圧
器2が故障して、き電回路側に電源がなくなった場合に
も、単相交直変換器がき電回路電圧の大きさと周波数を
一定に保つよう制御されることにより、安定した電力を
負荷に供給することができ、負荷への供給電力不足が発
生する確率を下げ、電車の不要な減速運転を防止するこ
とができるようになる。さらに、き電用変圧器2が故障
から復帰する際に、いったん交直変換システム側を停止
する必要がなく、負荷に対する電力供給を続けたままの
状態で運転できる。
【0128】次に、本発明の交流き電装置の第8の実施
の形態を、図11及び図12基づいて説明する。第8の
実施の形態の交流き電装置は、交直変換システムにおけ
る三相交直変換器5に対する制御方式に特徴を有する。
図11では、単相交直変換器7,7′に対する検出装置
と制御装置については省略してあるが、本実施の形態で
はこれらの検出装置と制御装置として図1に示した第1
の実施の形態で採用されたもの、図4に示した第3の実
施の形態、図9に示した第6の実施の形態や図10に示
した第7の実施の形態それぞれで採用されたものが適用
される。
【0129】図11に示した交流き電装置は、図1に示
した第1の実施の形態の装置に対して、三相交直変換器
5を制御するための変換器制御装置10の代わりに、実
効値電圧検出器46と、この実効値電圧検出器46の出
力と直流電圧検出器13の出力とを入力信号とする変換
器制御装置45とを設けている。
【0130】実効値電圧検出器46は、交流電圧検出器
36から与えられる三相瞬時電圧値から実効値電圧、す
なわち電圧の大きさVacを検出する装置であり、三相
全波整流方式やデジタルフィルタ方式のものが一般的に
使用される。
【0131】変換器制御装置45の出力はパルス発生器
38に与え、パルス発生器38では、位相検出器35か
ら与えられた位相と制御装置45からの信号とに基づい
てパルス信号を発生して三相交直変換器5の運転を行う
ようにしてある。
【0132】変換器制御装置45の内部構成は図12に
示してある。この変換器制御装置45に対して、直流電
圧検出器13より直流電圧検出値Edが与えられ、実効
値電圧検出器46より交流電圧検出値Vacが与えられ
る。
【0133】直流電圧検出値Edは加算器453で設定
値Edrefと突き合せが行われ、その差分が比例積分
回路454に入力される。比例積分回路454の出力は
変換器出力電圧の遅れ位相量としてパルス発生器38に
与えられる。一方、交流電圧検出値Vacは加算器45
1で設定値Vrefと突き合せが行われ、その差分が比
例積分回路452に入力される。比例積分回路452の
出力は変換器出力電圧の大きさとしてパルス発生器38
に与えられる。
【0134】次に、上記構成の第8の実施の形態の交流
き電装置の動作を説明する。図12に示した変換器制御
装置45において、三相交直変換器5が出力し、直流電
圧検出器13が検出する直流電圧Edが低下すると、比
例積分回路454の出力が大きくなり、変換器出力電圧
の遅れ位相が大きくなるように制御が行われる。三相交
直変換器5と三相交流電力系統1との間にはインダクタ
ンス成分である三相変圧器6があるため、交流電力系統
側の電圧に対して変換器出力電圧の位相遅れが大きくな
る程、三相交流電力系統1側から三相交直変換器5側へ
供給される有効電力が大きくなる。
【0135】すなわち、直流電圧Edが低下すると電力
系統1側から有効電力が供給され、直流キャパシタ9が
充電されて直流電圧が上昇し、設定値Edrefに保た
れるように制御される。反対に直流電圧Edが上昇する
と、直流キャパシタ9が放電されて直流電圧が低下する
ように制御される。こうして、き電回路3,4の負荷電
力が変化しても三相交直変換器5側で直流電圧を一定に
保つことにより、安定した有効電力の融通が行える。
【0136】一方、交流電力系統1側の電圧に対して三
相交直変換器5の出力電圧の方が大きな値の場合には、
三相交直変換器5から交流系統に対して無効電力が供給
されて電圧を上昇させる作用がある。逆に交流電力系統
1側の電圧に対して三相交直変換器5の出力電圧の方が
小さくなると、無効電力が消費されて電圧を低下させ
る。
【0137】図12の回路では、交流電圧検出値Vac
が低下すると比例積分回路452の出力が大きくなり、
変換器出力電圧が大きくなるように制御される。これに
より、無効電力が交流電力系統1側に供給されて電圧が
上昇する。反対に交流電圧検出値Vacが大きくなる
と、変換器出力電圧が小さくなるように制御されて、交
流電力系統1側の電圧も低下する。こうして、三相交流
電力系統1の電圧は設定値Vrefに保たれて運転され
る。なお、無効電力に関しては、三相交直変換器5側と
単相交直変換器7,7′側は直流回路で分離されていて
独立に制御される。
【0138】このように、第8の実施の形態の交流き電
装置によれば、第1の実施の形態、あるいは第6の実施
の形態、第7の実施の形態と同様の作用、効果を奏する
上に、三相電力系統1側の電圧を一定に保つことができ
る。特にき電システムの場合には、負荷の変動が激し
く、同じき電区間に複数台の電車がある場合には大きな
負荷電流が流れることによって電圧低下する可能性があ
るが、本実施の形態の装置のように交流電力系統1側の
電圧を維持することにより、交流電力系統1側に対する
負荷変動の影響を小さく抑えることができ、またき電用
変圧器2を介して接続されているき電回路3,4の電圧
低下も防止することができ、安定した電力を負荷に供給
することができるようになる。
【0139】なお、本実施の形態の三相交直変換器5に
対する制御方式は、図1、図4、図9、図10それぞれ
に示した交流き電装置における三相交直変換器5の制御
のために、変換器制御装置10に代えて等しく適用する
ことができる。
【0140】次に、本発明の交流き電装置の第9の実施
の形態を図13及び図14に基づいて説明する。図13
では三相交直変換器5及び単相交直変換器7′の検出装
置と制御装置については省略してあるが、本実施の形態
の交流き電装置における三相交直変換器5の制御・検出
装置は図1に示した構成、あるいは図11に示した構成
のものが採用される。また単相交直変換器7′の制御・
検出装置は、以下に説明する単相交直変換器7のものと
同じ構成であり、同じ動作をする。
【0141】図13に示す本実施の形態の交流き電装置
は、図1に示した装置に対して、共通制御装置12から
与えられる運転指令値と交流電流検出器15の出力を入
力信号とする変換器制御装置11の代わりに、実効値電
圧検出器48、またこの実効値電圧検出器48の出力と
共通制御装置12から与えられる運転指令値と交流電流
検出器15の出力とを入力信号とする変換器制御装置4
7を備えたことを特徴としている。
【0142】変換器制御装置47の出力はパルス発生器
37に与えられ、パルス発生器37では位相検出器34
から与えられた位相と変換器制御装置47から与えられ
た信号とに基づいてパルス信号を発生し、単相交直変換
器7の運転を行う。また実効値電圧検出器48は、交流
電圧検出器16から与えられた瞬時電圧値から実効値電
圧すなわち電圧の大きさVacを検出して変換器制御装
置47に与える。
【0143】変換器制御装置47は、図14に示す回路
構成である。この変換器制御装置47は、共通制御装置
12より運転指令値として、単相交直変換器7が出力す
べき電力値Prefを入力し、交流電流検出器15から
変換器出力電流検出値Iを入力し、実効値電圧検出器4
8から交流電圧検出値Vacを入力する。
【0144】入力される変換器出力電流検出値Iは有効
電力成分分離回路473に与えられ、この有効電力成分
分離回路473では、入力電流値と電圧の位相関係から
有効電力成分Ipを分離して出力し、加算器474に与
える。一方、運転指令値Prefも加算器474に与え
られる。加算器474では有効電力成分Ipと運転指令
値Prefとの突き合せを行い、差分を比例積分回路4
75に入力する。比例積分回路475の出力は変換器出
力電圧の遅れ位相量としてパルス発生回路37に与えら
れる。
【0145】もう1つの入力である交流電圧検出値Va
cは加算器471で設定値Vrefと突き合せが行わ
れ、加算器471の出力する差分が比例積分回路472
に入力される。比例積分回路472の出力は変換器出力
電圧の大きさとしてパルス発生回路37へ与えられる。
【0146】上記の交流き電装置の動作を、次に説明す
る。図14に示す変換器制御装置47において、共通制
御装置12から与えられる運転指令値Prefが増加す
ると、比例積分回路475の出力が大きくなり、変換器
出力電圧の遅れ位相が大きくなるように制御される。単
相交直変換器7とT座き電回路3との間にはインダクタ
ンス成分である単相変圧器8があるので、き電回路3側
の電圧に対して変換器出力電圧の位相遅れが大きくなる
程、単相交直変換器7がき電回路3へ供給する有効電力
が大きくなる。すなわち、運転指令値Prefが大きく
なると単相交直変換器7から供給される運転電力が増え
て、運転指令値に追従するように動作する。
【0147】一方、き電回路3側の電圧に対して変換器
出力電圧の方が大きい場合には、き電回路3に対して無
効電力が供給されて電圧が上昇し、逆に変換器出力電圧
が小さくなると、無効電力が消費されてき電回路3の電
圧が低下する。そこで、本実施の形態における変換器制
御装置47では、T座き電回路3の交流電圧検出値Va
cが低下すると、比例積分回路472の出力が大きくな
り、変換器出力電圧が大きくなるように制御される。こ
れにより、無効電力がき電回路3側に供給されてその電
圧が上昇する。反対に交流電圧検出値Vacが大きくな
ると、変換器出力電圧が小さくなるように制御されて、
き電回路3側の電圧も低下する。この結果、T座き電回
路3の電圧は設定値Vrefに保たれて運転されること
になる。
【0148】このように、この実施の形態の交流き電装
置によれば、第1の実施の形態、あるいは第8の実施の
形態と同様の作用、効果を奏する上に、き電回路の電圧
を一定に保つことができる。き電システムの場合、負荷
の変動が激しく、同じき電区間に複数台の電車がある場
合には大きな負荷電流が流れることによって電圧が低下
する可能性があるが、本実施の形態の装置によればき電
回路の電圧を維持することができるので、安定した電力
を負荷に供給することができ、またき電用変圧器2を介
して接続されている三相交流電力系統1側に与える影響
を小さくすることができる。
【0149】なお、本実施の形態の単相交直変換器7,
7′に対する制御方式は、図1、図4、図9、図10、
図11それぞれに示した交流き電装置における単相交直
変換器7,7′の制御のために、変換器制御装置11,
11′に代えて等しく適用することができる。
【0150】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明の交流き電
装置によれば、電力系統側の三相交流電力を二相交流電
力に変換して列車負荷に単相電力を供給するき電用変圧
器と並列に、三相交流電力を直流電力に変換し、その直
流電力を単相交流電力に変換する交直変換器を接続する
ことにより、き電用変圧器で生じた系統側の不平衡電流
を交直変換器で補償して三相平衡電流にする制御方法を
採用することができ、この制御方法を用いることによっ
て、き電用変圧器で生じた系統側の不平衡電流を交直変
換器で補償することができ、しかも交直変換器の容量は
不平衡電流を補償する分のみでよいのでシステム全体の
コストの高騰を避けることができる。
【0151】また過負荷になった場合には、定格超過分
の電流を交直変換器に比べて過電流耐量の大きいき電用
変圧器に流す制御方法を採用することができ、この制御
方法を採用することにより、交直変換器が保護停止する
の避けることができ、より信頼性の高い電力供給を行え
るようになる。
【0152】請求項2の発明の交流き電装置の制御方法
によれば、き電用変圧器で生じた系統側の不平衡電流を
第1単相、第2単相交直変換器で補償して三相平衡電流
にすることができ、しかも交直変換器の容量は不平衡を
補償する分のみでよいので交流き電装置のシステム全体
のコストの高騰を避けることができる。また、過負荷に
なった場合には、定格超過分の電流は交直変換器に比べ
て過電流耐量の大きいき電用変圧器に流すことにより、
交直変換器が保護停止するのを避けることができ、より
信頼性の高い電力供給を行うことができる。
【0153】請求項3の発明の交流き電装置によれば、
通常時には第1スイッチ、第2スイッチを投入状態に
し、バイパススイッチを開放状態にし、電力系統側の三
相交流電力を二相交流電力に変換して列車負荷に単相電
力を供給するき電用変圧器と並列に、三相交流電力を直
流電力に変換し、その直流電力を単相交流電力に変換す
る交直変換器を接続することにより、き電用変圧器で生
じた系統側の不平衡電流を交直変換器で補償して三相平
衡電流にする制御方法を採用することができ、この制御
方法によって、き電用変圧器で生じた系統側の不平衡電
流を交直変換器で補償することができる。
【0154】またバイパススイッチを投入状態にし、第
1スイッチ、第2スイッチのうちの一方を開放状態、他
方を投入状態にする制御方法を採用することができ、こ
の制御によって第1単相交直変換器、第2単相交直変換
器の両方から1つの交流き電回路へ電力を供給すること
ができ、き電用変圧器やき電回路の故障時により融通性
のある電力供給が行えるようになる。
【0155】請求項4の発明の交流き電装置の制御方法
によれば、通常時にはき電用変圧器で生じた系統側の不
平衡電流を第1単相、第2単相交直変換器で補償して三
相平衡電流にすることができる。そして2つの交流き電
回路のうちの片方でき電用変圧器からの電力供給が行え
なくなった場合や両座のき電区間長に大きな差ができた
場合には、き電用変圧器から電力供給の行えなくなった
側のき電回路あるいはき電区間が長くなり一度に多数の
電車に電力供給を行う必要の生じた側のき電回路に対し
ては、2台の単相交直変換器の両方から電力を供給し、
他方、健全側あるいはき電区間の短くなった側のき電回
路に対してはき電用変圧器から電力供給することがで
き、き電用変圧器の故障時などにも安定した電力供給が
行える。
【0156】請求項5の発明の交流き電装置の制御方法
によれば、通常時にはき電用変圧器で生じた系統側の不
平衡電流を第1単相、第2単相交直変換器で補償して三
相平衡電流にすることができる。そして2つの交流き電
回路のうちの片方でき電用変圧器からの電力供給が行え
なくなった場合や両座のき電区間長に大きな差ができた
場合には、き電用変圧器から電力供給の行えなくなった
側のき電回路あるいはき電区間が長くなり一度に多数の
電車に電力供給を行う必要の生じた側のき電回路に対し
ては、2台の単相交直変換器の両方から電力を供給し、
他方、健全側あるいはき電区間の短くなった側のき電回
路に対してはき電用変圧器から電力供給することがで
き、き電用変圧器の故障時などにも安定した電力供給が
行える。
【0157】請求項6の発明の交流き電装置の制御方法
によれば、通常時にはき電用変圧器で生じた系統側の不
平衡電流を第1単相、第2単相交直変換器で補償して三
相平衡電流にすることができる。そしてき電用変圧器か
ら電力供給が行えなくなった時には、単相交直変換器の
みを介して各き電回路に必要な電力を融通することが可
能となり、より信頼性の高い電力融通を行うことができ
る。
【0158】請求項7の発明の交流き電装置の制御方法
によれば、請求項6の発明の効果に加えて、第1単相交
直変換器、第2単相交直変換器それぞれの出力電圧の周
波数及び位相を三相交流電力の電圧周波数及び位相と同
期させるように制御するので、き電用変圧器が復帰する
場合に交直変換器を停止する必要がなく、復帰時の動揺
を小さくしてより安定な電力供給を行うことができる。
【0159】請求項8及び9の発明の交流き電装置の制
御方法によれば、三相交直変換器によって直流電圧を一
定に保つのに必要な有効電力を直流電力に変換すると同
時に、三相交流電力の電圧値を指令値通りに保つように
三相交直変換器の無効電力出力の値を制御するので、負
荷量が変動した場合にも系統側の電圧を維持して電力系
統へ与える影響を小さくできる。
【0160】請求項10及び11の発明の交流き電装置
の制御方法によれば、第1単相交直変換器、第2単相交
直変換器それぞれにおいて、負荷に必要な有効電力を直
流電力から交流電力に変換して第1き電回路、第2き電
回路それぞれに供給すると同時に、第1き電回路、第2
き電回路それぞれの電圧の大きさを指令値通りに保つよ
うに第1単相交直変換器、第2単相交直変換器それぞれ
の出力電圧の大きさを制御するので、負荷量が変動した
場合にも系統側の電圧を維持して電力系統へ与える影響
を小さくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の交流き電装置の構
成を示すブロック図。
【図2】上記の実施の形態の交流き電装置における共通
制御装置の構成を示すブロック図。
【図3】本発明の第2の実施の形態の交流き電装置にお
ける共通制御装置の構成を示すブロック図。
【図4】本発明の第3の実施の形態の交流き電装置の構
成を示すブロック図。
【図5】上記の実施の形態の交流き電装置における遮断
器群の制御ロジック回路の構成を示すブロック図。
【図6】本発明の第4の実施の形態の交流き電装置にお
ける遮断器群の制御ロジック回路の構成を示すブロック
図。
【図7】一般的な交流き電システムの構成を示すブロッ
ク図。
【図8】本発明の第5の実施の形態の交流き電装置の構
成を示すブロック図。
【図9】本発明の第6の実施の形態の交流き電装置の構
成を示すブロック図。
【図10】本発明の第7の実施の形態の交流き電装置の
構成を示すブロック図。
【図11】本発明の第8の実施の形態の交流き電装置の
構成を示すブロック図。
【図12】上記の実施の形態の交流き電装置における三
相交直変換器に対する変換器制御装置の構成を示すブロ
ック図。
【図13】本発明の第9の実施の形態の交流き電装置の
構成を示すブロック図。
【図14】上記の実施の形態の交流き電装置における単
相交直変換器に対する変換器制御装置の構成を示すブロ
ック図。
【図15】従来の一般的な三相交流き電システムを示す
ブロック図。
【図16】従来の一般的なき電用変圧器の構成を示すブ
ロック図。
【符号の説明】
1 三相交流電力系統 2 き電用変圧器 3 T座き電回路 4 M座き電回路 5 三相交直変換器 6 三相変圧器 7,7′ 単相交直変換器 8,8′ 単相変圧器 9 直流キャパシタ 10 変換器制御装置 11,11′ 変換器制御装置 12 共通制御装置 14,14′ 電流検出器 15,15′ 電流検出器 16,16′ 電圧検出器 17,17′ 遮断器 18 遮断器 34,34′ 位相検出器 35 位相検出器 36 三相電圧検出器 37,37′ パルス発生器 38 パルス発生器 42 位相発振器 43 交流電圧制御回路 44 位相補正器 45 変換器制御装置 46 実効値電圧検出器 47 変換器制御装置 48 実効値電圧検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02M 7/12 H02M 7/12 M 7/48 7/48 D (72)発明者 増山 隆雄 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 (72)発明者 三吉 京 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 Fターム(参考) 5G066 GC01 5H004 GA16 GB06 GB11 HA14 HB14 JA22 JB08 JB09 KA54 KB02 KB04 KB37 LA18 MA08 5H006 AA02 AA05 BB05 CA05 CA12 CB01 CB07 CC02 DA04 DC05 5H007 AA02 AA06 AA08 AA17 BB06 CA05 CB03 CC03 CC12 CC32 DA03 DA05 DB01 DC02 DC04 5H750 AA03 AA04 BA08 CC04 CC11 DD14 DD17 FF02 FF07 FF10

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 三相交流電力を2系統の二相交流に変換
    して第1き電回路、第2き電回路それぞれに単相交流電
    力を供給するき電用変圧器と、 前記き電用変圧器と三相交流側が並列に接続され、前記
    三相交流電力を直流電力に変換する三相交直変換器と、 前記三相交直変換器の直流側に接続され、前記三相交直
    変換器の出力する直流電力を単相交流に変換して前記第
    1き電回路に出力する第1単相交直変換器と、 前記三相交直変換器の直流側に接続され、前記三相交直
    変換器の出力する直流電力を単相交流に変換して前記第
    2き電回路に出力する第2単相交直変換器とを備えて成
    る交流き電装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の交流き電装置に対し
    て、前記第1き電回路、第2き電回路の前記き電用変圧
    器からの出力電力量を監視し、その電力量に差が発生し
    たときにその差分の電力を融通するように前記第1単相
    交直変換器及び第2単相交直変換器を制御することを特
    徴とする交流き電装置の制御方法。
  3. 【請求項3】 前記第1単相交直変換器の交流側と前記
    第1き電回路との間に第1スイッチを挿入し、前記第2
    単相交直変換器の交流側と前記第2き電回路との間に第
    2スイッチを挿入し、前記第1単相交直変換器の交流側
    と第2単相交直変換器の交流側との間にバイパススイッ
    チを挿入したことを特徴とする請求項1に記載の交流き
    電装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の交流き電装置に対し
    て、通常時には前記バイパススイッチを開放状態、前記
    第1スイッチ及び第2スイッチを投入状態にし、片座延
    長き電又は片座2回路き電の際には前記バイパススイッ
    チを投入状態、前記第1スイッチ又は第2スイッチのう
    ちの一方を開放状態、それらのうちの他方を投入状態に
    して運転を行うよう、前記第1スイッチ、第2スイッチ
    及びバイパススイッチを制御することを特徴とする交流
    き電装置の制御方法。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の交流き電装置に対し
    て、通常時には前記バイパススイッチを開放状態、前記
    第1スイッチ及び第2スイッチを投入状態にし、前記第
    1き電回路又は第2き電回路の一方が故障した時には前
    記バイパススイッチを投入状態、前記第1スイッチ又は
    第2スイッチのうちの一方を開放状態、それらのうちの
    他方を投入状態にし、前記第1単相交直変換器と第2単
    相交直変換器との両方から前記第1き電回路と第2き電
    回路とのうちの故障したき電回路に対して必要な電力を
    供給するように制御することを特徴とする交流き電装置
    の制御方法。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の交流き電装置に対し
    て、通常時には前記第1き電回路、第2き電回路の前記
    き電用変圧器からの出力電力量を監視し、その電力量に
    差が発生したときにその差分の電力を融通するように前
    記第1単相交直変換器及び第2単相交直変換器を制御
    し、前記き電用変圧器から電力供給が行えなくなった時
    には前記第1単相交直変換器、第2単相交直変換器それ
    ぞれが接続されている前記第1き電回路、第2き電回路
    それぞれが一定の電圧値及び周波数を維持するよう制御
    することを特徴とする交流き電装置の制御方法。
  7. 【請求項7】 前記第1単相交直変換器、第2単相交直
    変換器それぞれの出力電圧の周波数及び位相を前記三相
    交流電力の電圧周波数及び位相と同期させるように制御
    することを特徴とする請求項6に記載の交流き電装置の
    制御方法。
  8. 【請求項8】 請求項1又は3に記載の交流き電装置に
    対して、前記三相交直変換器によって直流電圧を一定に
    保つのに必要な有効電力を直流電力に変換すると同時
    に、前記三相交流電力の電圧値を指令値通りに保つよう
    に当該三相交直変換器の無効電力出力の値を制御するこ
    とを特徴とする交流き電装置の制御方法。
  9. 【請求項9】 前記三相交直変換器によって直流電圧を
    一定に保つのに必要な有効電力を直流電力に変換すると
    同時に、前記三相交流電力の電圧値を指令値通りに保つ
    ように当該三相交直変換器の無効電力出力の値を制御す
    ることを特徴とする請求項2,4〜7のいずれかに記載
    の交流き電装置の制御方法。
  10. 【請求項10】 請求項1又は3に記載の交流き電装置
    に対して、前記第1単相交直変換器、第2単相交直変換
    器それぞれにおいて、負荷に必要な有効電力を直流電力
    から交流電力に変換して前記第1き電回路、第2き電回
    路それぞれに供給すると同時に、当該第1き電回路、第
    2き電回路それぞれの電圧の大きさを指令値通りに保つ
    ように当該第1単相交直変換器、第2単相交直変換器そ
    れぞれの出力電圧の大きさを制御することを特徴とする
    交流き電装置の制御方法。
  11. 【請求項11】 前記第1単相交直変換器、第2単相交
    直変換器それぞれにおいて、負荷に必要な有効電力を直
    流電力から交流電力に変換して前記第1き電回路、第2
    き電回路それぞれに供給すると同時に、当該第1き電回
    路、第2き電回路それぞれの電圧の大きさを指令値通り
    に保つように当該第1単相交直変換器、第2単相交直変
    換器それぞれの出力電圧の大きさを制御することを特徴
    とする請求項2,4,5〜7,9のいずれかに記載の交
    流き電装置の制御方法。
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