JP2010000810A - 直流き電系統の給電方式 - Google Patents
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Abstract
【課題】き電線電圧の電圧降下の救済および電力貯蔵装置の小型化、小容量化、電源効率の向上を図ることができる。
【解決手段】き電変電所とき電線末端の間にエアセクション7を設ける。このエアセクションで区分されるき電線の両端に電力貯蔵装置6の入出力端T1,T2を直列に介挿することで、電力貯蔵装置は、き電線末端側のき電線電圧の電圧降下を救済する電圧を、電力貯蔵媒体に重畳させる。
電力貯蔵装置の昇降圧チョッパは、き電線末端側のき電線電圧が設定電圧以上にあるときは電力貯蔵媒体6Bおよびき電変電所側とき電線末端側を導通させ、き電線末端側のき電線電圧が設定値を下回ったときには電力貯蔵媒体の直流電圧を昇圧してき電線末端側に印加することで、き電線末端側のき電線電圧の電圧降下を救済する。
【選択図】図1
【解決手段】き電変電所とき電線末端の間にエアセクション7を設ける。このエアセクションで区分されるき電線の両端に電力貯蔵装置6の入出力端T1,T2を直列に介挿することで、電力貯蔵装置は、き電線末端側のき電線電圧の電圧降下を救済する電圧を、電力貯蔵媒体に重畳させる。
電力貯蔵装置の昇降圧チョッパは、き電線末端側のき電線電圧が設定電圧以上にあるときは電力貯蔵媒体6Bおよびき電変電所側とき電線末端側を導通させ、き電線末端側のき電線電圧が設定値を下回ったときには電力貯蔵媒体の直流電圧を昇圧してき電線末端側に印加することで、き電線末端側のき電線電圧の電圧降下を救済する。
【選択図】図1
Description
本発明は、直流き電系統の給電方式に係り、特にエアセクションによりき電変電所から区分されたき電線電圧の電圧降下対策および回生失効防止対策に関する。
図3は直流き電系統の要部構成例を示す。き電変電所SSは、電力会社から受電する交流電力を変圧器1で降圧し、整流器2で直流に変換し、き電遮断器等を介してき電線3に直流電圧を印加する。電気車4A、4Bは、その力行運転時にはき電線3からパンタグラフを通して直流電力を取り込み、回生運転時にはき電線3側に回生する。なお、き電線3は、トロリー線も含めたものとして以下説明する。
このような直流き電系統において、閑散線区のき電変電所は、その間隔が比較的長い距離を有して設備される。このため、き電変電所から遠隔した地点に位置する電気車4A、4Bでは、その起動時など、大きな電流が流れるときにき電線抵抗によるき電電圧降下が大きくなり、電気車のパンタ点電圧が規定値よりも低くなってしまうことが予測される。
また、閑散線区では、電気車が回生運転状態にあるときに、この回生エネルギーを他の電気車が吸収することが殆どないため、回生失効となり易い。この回生失効では回生エネルギーの有効利用ができなくなる。
図3において、き電線の末端部分にき電変電所が無く、き電線末端部分の電気車にき電変電所から電力供給を行う系統において、電気車のパンタ点電圧は、き電変電所電圧Es、き電変電所内部抵抗Rs、電気車パンタ点電圧Et、電気車負荷電流It、き電線抵抗R1,R2とすると、Et=Es−(Rs+R1+R2)×Itで決定される。
この電気車のパンタ点電圧Etが大きく低下すると電気車走行に影響がでることから、Etを許容電圧以上とする必要がある。この対策として、き電変電所内部抵抗Rsを小さくすること、き電線抵抗R1,R2を小さくすること(き電線を太くする、条数を増加する)、末端部分近くにき電変電所を設けること、などについて検討されてきた。
しかし、き電変電所内部抵抗Rsを小さくする為にはき電変電所機器を大容量とする必要があり高額な費用が必要である。しかも、き電線抵抗による電圧降下に比べて効果は少ない。また、き電線を太いものと張り直す、または条数を多くする事は、き電系統全体の改修を必要とすることから、長期工事となり、費用も高額となる。
また、き電系統の末端付近にき電変電所を設置することは、変電所用地の確保、電力会社等からの交流電源の確保等が難しい。また、末端付近に変電所を設置できない場合がある。
上記のき電電圧降下対策および回生失効防止対策として、図3中に示す電力貯蔵装置5をき電変電所から遠隔した駅近くに設備する方式がある(例えば、特許文献1参照)。電力貯蔵装置5は、電力用コンデンサを電力貯蔵媒体とし、例えば、電気車の発着位置になる駅の近傍に配置し、電気車の制動による回生エネルギーでき電線電圧が上昇したときに電力用コンデンサへの急速充電で回生電力を吸収し、電気車の起動によってき電線電圧が降下したときに電力用コンデンサからの急速放電でき電線電圧の降下を防止する。
5Aは直流電力を蓄積する電力用コンデンサであり、電気二重層キャパシタとする場合もある。5Bはき電線3との間を開閉できる開閉器であり、電磁接触器で構成する場合がある。5Cは電力用コンデンサ5Aとき電線3との間の充放電を制御するコントローラであり、昇降圧チョッパで構成する場合がある。
特開2000−233669号公報
従来の電力貯蔵装置5は、き電変電所から給電するき電線とレールとの間に並列に設置し、電気車の力行運転時のき電線電圧の電圧降下対策には電力貯蔵媒体からき電線側に放電を行い、電気車の回生運転時のき電線電圧の電圧上昇による回生失効防止対策にはき電変電所側から電力貯蔵媒体への充電を行う。
このようなき電線電圧の電圧降下救済や回生失効防止を行う電力貯蔵装置5は、その電力貯蔵媒体には高電圧で大電流を充放電できる高耐圧で大容量のものが必要となる。また、電力貯蔵媒体に対する充放電制御を行うコントローラには、その主回路を構成する半導体スイッチ素子に高耐圧で大電流容量のものを必要とする。
これらの要求から、電力貯蔵装置は大型、高価なものになるし、半導体スイッチ素子での電力損失が大きくなって電源効率を低下させる問題があり、さらには設置できるスペースを確保できない場合も予測される。
本発明の目的は、き電線電圧の電圧降下の救済および電力貯蔵装置の小型化、小容量化、電源効率の向上を図ることができる直流き電系統の給電方式を提供することにある。
本発明は、前記の課題を解決するため、き電変電所側とき電線末端側をエアセクションで区分し、この位置に電力貯蔵装置の入出力端を直列に介挿したもので、以下の方式を特徴とする。
(1)き電変電所からき電線に直流電圧を印加し、き電線から電気車にき電する直流き電系統の給電方式であって、
き電変電所とき電線末端の間にエアセクションを設け、
前記エアセクションによってき電変電所側とき電線末端側に区分されるき電線の両端に電力貯蔵装置の入出力端を直列に介挿し、
前記電力貯蔵装置は、前記き電線末端側のき電線電圧の電圧降下を救済する電圧を、電力貯蔵媒体に重畳させる手段を備えたことを特徴とする。
き電変電所とき電線末端の間にエアセクションを設け、
前記エアセクションによってき電変電所側とき電線末端側に区分されるき電線の両端に電力貯蔵装置の入出力端を直列に介挿し、
前記電力貯蔵装置は、前記き電線末端側のき電線電圧の電圧降下を救済する電圧を、電力貯蔵媒体に重畳させる手段を備えたことを特徴とする。
(2)前記電力貯蔵装置は、
き電変電所側の電圧で常時充電される電力貯蔵媒体と、
き電線末端側のき電線電圧が設定電圧以上にあるときは前記き電変電所側とき電線末端側を導通させ、き電線末端側のき電線電圧が前記設定電圧を下回ったときには前記電力貯蔵媒体の直流電圧を昇圧してき電線末端側に印加することで、き電線末端側のき電線電圧の電圧降下を救済する昇降圧チョッパを備えたことを特徴とする。
き電変電所側の電圧で常時充電される電力貯蔵媒体と、
き電線末端側のき電線電圧が設定電圧以上にあるときは前記き電変電所側とき電線末端側を導通させ、き電線末端側のき電線電圧が前記設定電圧を下回ったときには前記電力貯蔵媒体の直流電圧を昇圧してき電線末端側に印加することで、き電線末端側のき電線電圧の電圧降下を救済する昇降圧チョッパを備えたことを特徴とする。
(3)前記き電変電所側とき電線末端側の導通時は、き電線末端側の電気車が力行負荷の時にはき電変電所側と電力貯蔵媒体の直流電圧をき電線末端側に印加し、き電線末端側の電気車が回生負荷で、き電変電所側および電力貯蔵媒体よりき電線末端側の直流電圧が上昇した時にはき電線末端側の直流電圧をき電変電所側と電力貯蔵媒体に印加することを特徴とする。
以上のとおり、本発明によれば、き電変電所側とき電線末端側をエアセクションで区分し、この位置に電力貯蔵装置の入出力端を直列に介挿したため、以下の効果がある。
(1)き電線の任意の位置に電力貯蔵装置を設置するのみでき電線電圧の電圧降下救済が可能である。
(2)電力貯蔵媒体から負荷に供給する電流は従来の装置に比べて減らすことができ、その小容量化を図ることができる。また、電力貯蔵媒体に対する充放電制御を行う昇降圧チョッパのスイッチ素子は小電流容量のもので済む。
(3)電力貯蔵容量が大きな電力貯蔵媒体を用いた場合には、電力貯蔵媒体による回生電力の貯蔵、および力行電気車への電力供給を行うことができ、回生エネルギーの有効利用が可能となる。
(4)電気車が定電力負荷の場合には、送電損失の低減、き電変電所ピーク電力の低減ができる。
(1)電力貯蔵装置の構成を説明する。図1は、本発明の実施形態を示す直流き電系統の要部構成図である。図3に示す従来の構成では、き電変電所の直流出力端から見て電力貯蔵装置5を並列に設置するのに対し、本実施形態はエアセクションで区分した位置に電力貯蔵装置6の入出力端を直列に介挿する。
き電変電所とき電線末端の間(例えば中間位置)にはエアセクション7を設け、このエアセクション7によってき電変電所側とき電線末端側に区分されるき電線3の両端に電力貯蔵装置6の入出力端子T1、T2を接続することで、電力貯蔵装置6をき電線に直列に介挿した配置にする。電力貯蔵装置6のレール側接地端子T3はレールに接続する。
電力貯蔵装置6は、き電変電所側(端子T1とT3間)に、サージ電圧阻止用リアクトル6Aと、電力貯蔵媒体としての電力用コンデンサ(または電気二重層キャパシタ)6Bの直列回路を設け、電力貯蔵媒体がき電変電所側の電圧で常時充電される。また、電力貯蔵装置6は、負荷側(端子T2とT3間)に、サージ電圧阻止用リアクトル6Cと、平滑用コンデンサ6Dの直列回路を設ける。昇降圧チョッパは、リアクトル6Eと半導体スイッチ素子6F、6Gとダイオード6H,6Iで構成する。
昇降圧チョッパによる昇圧動作は、スイッチ素子6Fのオンでコンデンサ6Bからリアクトル6Eに短絡電流を流して電磁エネルギーとして蓄積し、スイッチ素子6Fのオフでリアクトル6Eからダイオード6Iおよびリアクトル6Cを通してき電末端側の電気車に昇圧した電圧により電力供給する。
(2)図1の構成において、き電線電圧の電圧降下の救済制御を説明する。電力貯蔵装置6の制御装置は、き電線末端側のき電線電圧を監視し、き電線末端側のき電線電圧が設定電圧以上にあるときは、スイッチ素子6Gは連続ON状態とし、き電変電所側とき電線末端側はほぼ導通状態とし、電力貯蔵媒体およびき電変電所側の直流電圧をき電線末端側に印加する。
この状態で、電気車4が力行運転した場合、き電変電所SS→リアクトル6A→リアクトル6E→ダイオード6I→リアクトル6Cの経路で電気車4に電力供給を行う。この時、コンデンサ6Bからも電気車4に電力供給される。
また、電気車4が回生運転した場合、き電変電所側および電力貯蔵媒体よりき電線末端側の直流電圧が上昇した時には、き電線末端側の直流電圧をき電変電所側および電力貯蔵媒体に印加する。この状態で、電気車4→リアクトル6C→スイッチ6G→リアクトル6E→リアクトル6Aの経路でき電変電所側の力行中の電気車に回生電力を供給すると共に、コンデンサ6Bにも回生電力が充電される。
次に、き電線末端側のき電線電圧が設定電圧より下回ったときは、昇降圧チョッパを昇圧動作させ、コンデンサ6B→リアクトル6E→スイッチ素子6F→コンデンサ6Bの経路で短絡電流を流し、これによりリアクトル6Eに発生するL・di/dtの電圧をコンデンサ6Bの電圧(き電変電所側電圧)に重畳させることにより、き電線末端側のき電線電圧を昇圧でき、き電線電圧の電圧降下の救済を行う。
(3)本実施形態の効果を説明する。電力貯蔵装置6はき電系統に直列に介挿し、電力貯蔵装置6の制御はき電変電所側のき電線電圧とき電線末端側のき電線電圧の差電圧を制御し、き電線末端側のき電電圧降下を救済するのに必要な電流はき電変電所側とコンデンサ6Bからの電流を併せたものになる。これにより、コンデンサ(電力貯蔵媒体)6Bからき電線末端側に供給する電流は従来の装置に比べて減らすことができ、その小容量化を図ることができる。また、電力貯蔵媒体に対する充放電制御を行うスイッチ素子6Fは小電流容量のもので済み、スイッチ素子6Gは低い耐圧のもので済み、さらにはスイッチ素子6F、6Gでのスイッチングによる電力損失を軽減できる。
また、コンデンサ6Bを電気二重層キャパシタ等の貯蔵容量が大きな電力貯蔵媒体を用いた場合には、該コンデンサ6Bに回生電力の貯蔵、該コンデンサ6Bから力行中の電気車への供給が行われ、回生エネルギーの有効利用が可能となる。
(4)具体的な数値を用いて本実施形態の効果を説明する。図2は電力貯蔵装置6を含めたき電系統の等価回路を示し、簡単の為に、き電系統は単線とし、き電区間には電気車が1台のみ運転されるものとする。き電線の抵抗は0.03Ω/kmとする。整流器2は6000kWとし、総合電圧変動率を8%とする。
図2における各部の電圧、電流等の定数の具体例を説明する。き電変電所無負荷電圧Es=1500×(1+0.08)=1620V、き電変電所等価抵抗Rs=1500V×0.08/4000A=0.03Ω、き電変電所からき電線末端まで8kmと仮定し、電力貯蔵装置6を中間地点(4km地点)に設置する。
(4A)電気車負荷が2000kWで定電力負荷と仮定し、電力貯蔵装置6が無い場合と設置した場合の電力、電圧、電流などの具体例を説明する。
まず、電力貯蔵装置6が無い場合、Et×It=Pt=2000×1000→Et=2000×1000/It、Is=It、Es−(Rs+R1+R2)×It=Et=2000×1000/It、(Rs+R1+R2)×It2−Es×It+2000×1000=0、
各数値を代入すると、
(0.03+0.03×4+0.03×4)×It2−1620×It+2000×1000=0
Itを求めると、
It=[1620−√(16202−4×0.27×2000×1000)]/(2×0.27)
=(1620−681.5)/0,27
=3476A
Et=2000×1000/3476=863V
電力貯蔵装置の設置予定地点電圧=1620−(0.03+0.03×4)×3476=1099V
次に、電力貯蔵装置6を設置した場合、なお、昇降圧チョッパの動作設定電圧を1500Vとする。すなわち、電力貯蔵装置6の負荷側電圧Ecpoが1500V以下であれば、昇降圧チョッパにより1500Vに昇圧して電力供給を行うものとする。
各数値を代入すると、
(0.03+0.03×4+0.03×4)×It2−1620×It+2000×1000=0
Itを求めると、
It=[1620−√(16202−4×0.27×2000×1000)]/(2×0.27)
=(1620−681.5)/0,27
=3476A
Et=2000×1000/3476=863V
電力貯蔵装置の設置予定地点電圧=1620−(0.03+0.03×4)×3476=1099V
次に、電力貯蔵装置6を設置した場合、なお、昇降圧チョッパの動作設定電圧を1500Vとする。すなわち、電力貯蔵装置6の負荷側電圧Ecpoが1500V以下であれば、昇降圧チョッパにより1500Vに昇圧して電力供給を行うものとする。
Et’×It’=Pt=2000×1000、Ecpo−R2×It’=Et’=2000×1000/It’、R2×(It’)2−Ecpo×It’+2000×1000=0
各数値を代入すると、
0.03×4×(It’)2−1500×It’+2000×1000=0
It’を求めると、
It’=[1500−√(15002−4×0.12×2000×1000]/(2×0.12)
=(1500−1136)/0.24
=1517A
Et’=2000×1000/1517=1318V
電力貯蔵装置6の入力電流Is’、入力側電圧Ecpiとすると、
Ecpi×Is’=Ecpo×It’=1500×1517=2275500
Es−(Rs+R1)×Is’=Ecpi=2275500/Is’
(Rs+R1)×(Is’)2−Es×Is’+2275500=0
各数値を代入すると、
(0.03+0.03×4)×(Is’)2−1620×Is’+2275500=0
It’を求めると、
It’=[1620−√(16202−4×0.15×2275500)]/(2×0.15)
=(1620−1122)/0.3
=1660A
Ecpi=2275500/1660=1371V
送電電力を比較すると、電力貯蔵装置6が無い場合の送電損失Ploss=(1620−863)×3476=2631kWとなる。一方、電力貯蔵装置6を設置した場合の送電損失Ploss=(1500−1318)×1517+(1620−1371)×1660=689kW、昇降圧チョッパの損失が5%とすると、2000×0.05=100kW、したがって、送電損失Plossの合計は789kWとなる。
各数値を代入すると、
0.03×4×(It’)2−1500×It’+2000×1000=0
It’を求めると、
It’=[1500−√(15002−4×0.12×2000×1000]/(2×0.12)
=(1500−1136)/0.24
=1517A
Et’=2000×1000/1517=1318V
電力貯蔵装置6の入力電流Is’、入力側電圧Ecpiとすると、
Ecpi×Is’=Ecpo×It’=1500×1517=2275500
Es−(Rs+R1)×Is’=Ecpi=2275500/Is’
(Rs+R1)×(Is’)2−Es×Is’+2275500=0
各数値を代入すると、
(0.03+0.03×4)×(Is’)2−1620×Is’+2275500=0
It’を求めると、
It’=[1620−√(16202−4×0.15×2275500)]/(2×0.15)
=(1620−1122)/0.3
=1660A
Ecpi=2275500/1660=1371V
送電電力を比較すると、電力貯蔵装置6が無い場合の送電損失Ploss=(1620−863)×3476=2631kWとなる。一方、電力貯蔵装置6を設置した場合の送電損失Ploss=(1500−1318)×1517+(1620−1371)×1660=689kW、昇降圧チョッパの損失が5%とすると、2000×0.05=100kW、したがって、送電損失Plossの合計は789kWとなる。
また、パンタ点電圧は863V→1318V、送電損失は2631kW→789kW、変電所ピーク電流は3476A→1660Aとなり、き電損失の低減、変電所ピーク電力の低減で大きな効果が得られる。
(4B)電気車負荷が2000Aの定電流負荷と仮定し、電力貯蔵装置6が無い場合と設置した場合の電力、電圧、電流などの具体例を説明する。
まず、電力貯蔵装置6が無い場合、各数値を代入すると、
Et=Es−(Rs+R1+R2)×2000=1620−(0.03+0.03×4+0.03×4)×2000=1080V
電力貯蔵装置6がある場合、各数値を代入すると、
Et’=Ecpo−R2×2000=1500−0.03×4×2000=1260V、
Ecpi×Is’=Ecpo×2000=1500×2000=3000×1000
Es−(Rs+R1)×Is’=Ecpi=3000×1000/Is’
1620−(0.03+0.03×4)×Is’=3000×1000/Is’
0.15×(Is’)2−1620×Is’+3000×1000=0
Is’=(1620−908)/0.3=2373A
Icpi=1620−0.15×2373=1264V
以上より、パンタ点電圧は1080V→1264Vとなり、き電電圧の電圧降下の救済ができる。
Et=Es−(Rs+R1+R2)×2000=1620−(0.03+0.03×4+0.03×4)×2000=1080V
電力貯蔵装置6がある場合、各数値を代入すると、
Et’=Ecpo−R2×2000=1500−0.03×4×2000=1260V、
Ecpi×Is’=Ecpo×2000=1500×2000=3000×1000
Es−(Rs+R1)×Is’=Ecpi=3000×1000/Is’
1620−(0.03+0.03×4)×Is’=3000×1000/Is’
0.15×(Is’)2−1620×Is’+3000×1000=0
Is’=(1620−908)/0.3=2373A
Icpi=1620−0.15×2373=1264V
以上より、パンタ点電圧は1080V→1264Vとなり、き電電圧の電圧降下の救済ができる。
(4C)電気車特性との関係を説明する。
近年のVVVF車では最終ノッチまでは定電流特性、最終ノッチからは定電力特性と言われている。したがって、力行当初は(4B)で述べたようにき電電圧の電圧降下は救済され、最終ノッチに達した後は定電力特性となり、(4A)で述べたように電圧降下救済、送電損失、ピーク電流が減少する。
1 変圧器
2 整流器
3 き電線
4、4A、4B 電気車
5、6 電力貯蔵装置
2 整流器
3 き電線
4、4A、4B 電気車
5、6 電力貯蔵装置
Claims (3)
- き電変電所からき電線に直流電圧を印加し、き電線から電気車にき電する直流き電系統の給電方式であって、
き電変電所とき電線末端の間にエアセクションを設け、
前記エアセクションによってき電変電所側とき電線末端側に区分されるき電線の両端に電力貯蔵装置の入出力端を直列に介挿し、
前記電力貯蔵装置は、前記き電線末端側のき電線電圧の電圧降下を救済する電圧を、電力貯蔵媒体に重畳させる手段を備えたことを特徴とする直流き電系統の給電方式。 - 前記電力貯蔵装置は、
き電変電所側の電圧で常時充電される電力貯蔵媒体と、
き電線末端側のき電線電圧が設定電圧以上にあるときは前記き電変電所側とき電線末端側を導通させ、き電線末端側のき電線電圧が前記設定電圧を下回ったときには前記電力貯蔵媒体の直流電圧を昇圧してき電線末端側に印加することで、き電線末端側のき電線電圧の電圧降下を救済する昇降圧チョッパを備えたことを特徴とする請求項1に記載の直流き電系統の給電方式。 - 前記き電変電所側とき電線末端側の導通時は、き電線末端側の電気車が力行負荷の時にはき電変電所側と電力貯蔵媒体の直流電圧をき電線末端側に印加し、き電線末端側の電気車が回生負荷で、き電変電所側および電力貯蔵媒体よりき電線末端側の直流電圧が上昇した時にはき電線末端側の直流電圧をき電変電所側と電力貯蔵媒体に印加することを特徴とする請求項2に記載の直流き電系統の給電方式。
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