JP2005205970A - 電圧補償方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】セクションポスト両側のき電線末端電圧を両方とも所定電圧に維持するとともに、回生エネルギーを有効に利用できるようにする。
【解決手段】単相交流き電線3Aには交流−直流変換器42A、単相交流き電線3Bには交流−直流変換器42Bをそれぞれ接続してき電線末端での電圧変動を補償し、かつ変換器42Aと42Bに共通の直流回路と電力貯蔵要素44との間には直流−直流変換器42Cを接続して、上記き電電圧補償にて生じる有効電力の変動分を補償することにより、掲記課題の解決を図る。
【選択図】図1
【解決手段】単相交流き電線3Aには交流−直流変換器42A、単相交流き電線3Bには交流−直流変換器42Bをそれぞれ接続してき電線末端での電圧変動を補償し、かつ変換器42Aと42Bに共通の直流回路と電力貯蔵要素44との間には直流−直流変換器42Cを接続して、上記き電電圧補償にて生じる有効電力の変動分を補償することにより、掲記課題の解決を図る。
【選択図】図1
Description
この発明は、き電線末端電圧変動の補償、特に交流電気鉄道において、変電所(SS)からき電区分所(SP:セクションポスト)に至る単相回路で、き電区分所両側のき電線末端の電圧変動を補償するための電圧補償方法に関する。
図6は、例えば新幹線の従来の単相交流き電線システムを示す概要図である。同図において、1A,1Bは3相交流電源、2A,2Bは3相交流電源1A,1Bから電力の供給を受けてそれぞれ2つの単相電力に変換するスコット巻線変圧器、3A,3Bは単相電力が供給される単相交流き電線、6は単相交流き電線3A,3B間に設置され、3相交流電源1A,1Bからの電力の供給区間を区分するセクショポスト、5A,5Bは単相交流き電線3A,3Bから電力の供給を受けて走行する電車である。
上記の単相回路では、き電線3の末端で線路インピーダンスの抵抗分やリアクタンス分によって、電車5の力行による電圧降下または回生による電圧上昇が発生し、そのき電線3の末端で所望のき電電圧が得られなくなるという現象が生じる。さらに、走行中の電車から回生した電力にはノイズが含まれているので、3相交流電源1へ回生することは好ましくない。
そこで、き電線末端に無効電力補償装置を設置し、これにより無効電力を補償することで、き電線末端の電圧変動を抑制するものがある。しかし、最近はPWMコンバータ車が増加して、列車の力率がほぼ1のものがあり、無効電力の補償による電圧変動を抑制するだけでは不十分であった。また、無効電力補償のみの方法では、力率が進んでしまうという問題もある。
そこで、き電線末端に無効電力補償装置を設置し、これにより無効電力を補償することで、き電線末端の電圧変動を抑制するものがある。しかし、最近はPWMコンバータ車が増加して、列車の力率がほぼ1のものがあり、無効電力の補償による電圧変動を抑制するだけでは不十分であった。また、無効電力補償のみの方法では、力率が進んでしまうという問題もある。
上記のような問題を解決するために、例えば図7に示すように、セクションポストの両側のき電線にそれぞれ電力を供給する2つの電源の電力消費量を均等にすることにより、セクションポストの両側のき電線末端での電圧差を小さくして電圧変動を補償する方法が、例えば特許文献1で提案されている。
図7の電力演算ブロック100の具体例を図8に示す。図8の参照符号20Aは一方の単相き電線3Aの電圧値VAと、その単相き電線電圧基準値VArefとが入力されて両者の偏差を求める減算器、21Aは減算器20Aからの偏差が入力されてその偏差が小さくなるような無効電力補償分を演算する演算器である。また、22はセクションポストの両側の単相交流き電線3A,3Bの電圧VA,VBが入力されてその偏差を求める減算器、23は減算器22からの電圧偏差が入力されてその偏差が小さくなるような有効電力補償分を演算する演算器である。
図7の電力演算ブロック100の具体例を図8に示す。図8の参照符号20Aは一方の単相き電線3Aの電圧値VAと、その単相き電線電圧基準値VArefとが入力されて両者の偏差を求める減算器、21Aは減算器20Aからの偏差が入力されてその偏差が小さくなるような無効電力補償分を演算する演算器である。また、22はセクションポストの両側の単相交流き電線3A,3Bの電圧VA,VBが入力されてその偏差を求める減算器、23は減算器22からの電圧偏差が入力されてその偏差が小さくなるような有効電力補償分を演算する演算器である。
別の例として、図9に示すようなものも提案されている(特許文献2)。
これは、交流電気鉄道のき電線3Aの末端で、連系変圧器41を介して接続された連系コンバータ42により、き電線3の末端での電圧変動を補償するものである。すなわち、連系コンバータ42の直流側にバッテリ44と直流コンデンサ43とを並列接続し、バッテリ44により有効電力の長周期変動分を補償し、直流コンデンサ43により有効電力の短周期変動分を補償するものである。
特開2001−028887号公報(第4−6頁、図1−4)
特開2000−006693号公報(第2−3頁、図1)
これは、交流電気鉄道のき電線3Aの末端で、連系変圧器41を介して接続された連系コンバータ42により、き電線3の末端での電圧変動を補償するものである。すなわち、連系コンバータ42の直流側にバッテリ44と直流コンデンサ43とを並列接続し、バッテリ44により有効電力の長周期変動分を補償し、直流コンデンサ43により有効電力の短周期変動分を補償するものである。
さて、上記特許文献1に示すものでは、セクションポストの両側の電源電力量消費量を均等にして、両側の電圧差を小さくしている。しかし、セクションポストの両側のき電線末端電圧が同時に電圧降下または電圧上昇すると、有効電力補償による電圧変動の抑制ができなくなる。また、一方の末端電圧が定格基準電圧であっても、隣接のセクションの末端電圧変動補償制御により、逆に電圧変動になってしまうという問題もある。
一方、上記特許文献2に示すものでは、接続されたセクションでの電車の運転状態による末端電圧の変動を、有効電力補償により抑制している。しかし、隣接のセクションでの電車の運転状態を考慮していないので、隣接のき電線末端の電圧変動を有効に利用できていない。そのため、連系コンバータに接続されたバッテリーを頻繁に充放電しなければならないという問題がある。
したがって、この発明の課題は、セクションポストの両側のき電線末端電圧を両方とも定格電圧に維持するとともに、回生エネルギーを有効に利用することにある。
したがって、この発明の課題は、セクションポストの両側のき電線末端電圧を両方とも定格電圧に維持するとともに、回生エネルギーを有効に利用することにある。
このような課題を解決するために、請求項1の発明では、セクションポストで区分された2つの単相交流き電線末端にそれぞれ第1,第2の自励変換器を接続してき電線末端での電圧変動を補償し、前記2つの自励変換器の直流回路と電力貯蔵要素との間に第3の自励変換器を接続してき電電圧変動補償により生じる有効電力の変動分を補償することを特徴とする。この請求項1の発明においては、前記セクションポスト両側のき電線末端電圧を監視し、その末端電圧が両方とも予め定めた或る電圧レベルより高いときは、前記第1,第2の自励変換器がともに有効電力を吸い込み、その吸い込んだ有効電力を前記第3の自励変換器を介して前記電力貯蔵要素へ充電して、き電線末端での電圧変動を補償することができる(請求項2の発明)。
また、請求項1の発明においては、前記セクションポスト両側のき電線末端電圧を監視し、その末端電圧が両方とも予め定めた或る電圧レベルより低いときは、前記第3の自励変換器を介して前記電力貯蔵要素から直流回路へ放電し、前記第1,第2の自励変換器を介して前記セクションポスト両側へ有効電力を出力して、き電線末端での電圧変動を補償することができ(請求項3の発明)、または、前記セクションポスト両側のき電線末端電圧を監視し、そのうちの一方の末端電圧が予め定めた或る電圧レベルより高く、他方の末端電圧が予め定めた或る電圧レベルより低いときは、電圧の高い方から電圧の低いほうへ有効電力を融通し、さらに過不足分を前記第3の自励変換器を介して前記電力貯蔵要素の充放電により補足して、き電線末端での電圧変動を補償することすることができる(請求項4の発明)。
さらに、請求項1の発明においては、前記セクションポスト両側のき電線末端電圧を監視し、その末端電圧が両方とも予め定めた或る電圧レベルになるときは、前記第3の自励変換器を介して前記電力貯蔵要素の残量を予め設定する待機容量値まで小さな電流で充放電することができ(請求項5の発明)、または、前記セクションポスト両側のき電線末端電圧を監視し、その末端電圧が両方とも予め定めた或る電圧レベルにように有効電力の入出力を行なって、残りの変換器容量で無効電力を補償することができる(請求項6の発明)。
この発明によれば、セクションポストの両側のき電線末端での電圧変動を補償し、き電線末端での電圧をそれぞれ予め定めた或る電圧レベルに維持することができる。セクションポストの両側の電圧変動抑制制御を独立に行ない、過不足分を電力貯蔵要素の充放電により補足することで、有効電力制御による電圧変動抑制制御は、隣接のセクションポストに影響を与えない。
請求項2の発明によれば、セクションポストの両側のき電電圧が予め定めた或る電圧レベルより高いとき、つまりA系統,B系統とも回生電車があるときは、電車から回生したエネルギーを電力貯蔵要素に貯蔵することにより、き電電圧の変動を同時に補償することができる。また、電車からのノイズを含むエネルギーを、電源系統に回生するという不都合を回避できる。
請求項2の発明によれば、セクションポストの両側のき電電圧が予め定めた或る電圧レベルより高いとき、つまりA系統,B系統とも回生電車があるときは、電車から回生したエネルギーを電力貯蔵要素に貯蔵することにより、き電電圧の変動を同時に補償することができる。また、電車からのノイズを含むエネルギーを、電源系統に回生するという不都合を回避できる。
請求項3の発明によれば、セクションポストの両側のき電電圧が予め定めた或る電圧レベルより低いときは、電力貯蔵要素に貯蔵されたエネルギーを放出することにより、き電電圧の変動を同時に補償することができる。
請求項4の発明によれば、一方の変換器は有効電流を出力する必要があり、他方の変換器は有効電流を入力する必要がある場合、つまり、一方の系統には回生電車があり、他方の系統には力行電車があるときは、回生電車がある系統から力行電車がある系統へ回生したエネルギーを融通して、セクションポストの両側のき電電圧補償を同時に行なう。これにより、回生エネルギーを有効に利用でき、電車の運転性能が向上する。
請求項4の発明によれば、一方の変換器は有効電流を出力する必要があり、他方の変換器は有効電流を入力する必要がある場合、つまり、一方の系統には回生電車があり、他方の系統には力行電車があるときは、回生電車がある系統から力行電車がある系統へ回生したエネルギーを融通して、セクションポストの両側のき電電圧補償を同時に行なう。これにより、回生エネルギーを有効に利用でき、電車の運転性能が向上する。
請求項5の発明によれば、セクションポストの両側のき電電圧が予め定めた或る電圧レベルのとき、スロー充放電により電力貯蔵要素の残量を予め設定した待機容量値までもっていって、いつでも充電,放電ができるようにしておくことで、装置全体の利用率を向上できる。
請求項6の発明によれば、変換器の容量と有効電流とから決まる無効電流リミッタ値の範囲内に無効電力補償を行なうことで、有効電力によるき電電圧補償に加えて、変換器の容量を超えることなく無効電力補償の制御もできる。
請求項6の発明によれば、変換器の容量と有効電流とから決まる無効電流リミッタ値の範囲内に無効電力補償を行なうことで、有効電力によるき電電圧補償に加えて、変換器の容量を超えることなく無効電力補償の制御もできる。
図1はこの発明の第1の実施の形態を示す構成図である。
同図において、1A,1BはそれぞれA系統,B系統の3相交流電源であり、44は電力貯蔵要素である。ここで、図1のA系統に関連する部分にはAが、B系統に関連する部分にはBが、また電力貯蔵要素に関連する部分にはCがそれぞれ付されている。2A,2Bは3相交流電源1A,1Bから電力の供給を受けてそれぞれ2つの単相電力に変換するスコット巻線変圧器、3A,3Bは単相電力が供給される単相交流き電線で、お互いに位相または周波数が異なっている。6は単相交流き電線3A,3B間に設置され、3相交流電源1A,1Bから電力の供給区間を区分するセクションポストであり、5A,5Bは単相交流き電線3A,3Bから電力の供給を受けて走行する車両である。
同図において、1A,1BはそれぞれA系統,B系統の3相交流電源であり、44は電力貯蔵要素である。ここで、図1のA系統に関連する部分にはAが、B系統に関連する部分にはBが、また電力貯蔵要素に関連する部分にはCがそれぞれ付されている。2A,2Bは3相交流電源1A,1Bから電力の供給を受けてそれぞれ2つの単相電力に変換するスコット巻線変圧器、3A,3Bは単相電力が供給される単相交流き電線で、お互いに位相または周波数が異なっている。6は単相交流き電線3A,3B間に設置され、3相交流電源1A,1Bから電力の供給区間を区分するセクションポストであり、5A,5Bは単相交流き電線3A,3Bから電力の供給を受けて走行する車両である。
また、4はセクションポスト6の設置位置に設けられ、2つの単相交流き電線3A,3B末端に接続された自励式変換装置である。41A,41Bは単相交流き電線3A,3Bに接続された変換器用変圧器で、42A,42Bは半導体素子を用いて電力の交直変換を行なう自励式の変換器である。変換器42A,42Bの交流側がそれぞれ変換器用変圧器41A,41Bに接続され、直流側は互いに接続されるとともに、直流コンデンサ43および直流電圧Edを検出する直流電圧検出器14が接続されている。変換器42Aと42Bの直流側に直−直変換する自励式の変換器42Cを介して、電力貯蔵要素44を接続する。変換器用変圧器41A,41B、変換器42A,42B,42C、直流コンデンサ43、電力貯蔵要素44および直流電圧検出器14により自励式変換装置4を形成する。
13A,13B,13Cはそれぞれ変換器42A,42B,42Cの半導体素子点弧信号となるパルスPLSA,PLSB,PLSCを演算して送出する制御パルス演算回路、11A,11Bは変換器42A,42Bの交流側の電流を検出する変換器電流検出器、11Cは変換器42Cの電力貯蔵要素側の電流を検出する変換器電流検出器、10A,10Bは自励式変換装置4の設置位置において、セクションポスト6の両側での単相交流き電線3A,3Bの末端電圧を検出するき電線電圧検出器、10Cは変換器42Cに接続された電力貯蔵要素の電圧を検出する電圧検出器、15A,15Bはセクションポスト6の両側での単相交流き電線3A,3Bに流れている電流を検出するき電線電流検出器である。
100はき電線電圧検出器10A,10Bと電力貯蔵要素電圧検出器10Cの出力VA,VB,EBATが入力されるき電線電圧補償演算部であり、制御パルス演算回路13Aへは変換器42Aの有効電流基準IPAを出力するとともに、制御パルス演算回路13Bへは変換器42Bの有効電流基準IPBおよび制御パルス演算回路13Cへは変換器42Cの電力貯蔵要素充放電電流基準IPCをそれぞれ出力する。
図2は図1に示すき電線電圧補償演算部の詳細構成図である。
図2の20AはA系統の単相交流き電線3Aの電圧値VAとその単相交流き電線基準電圧VArefとが入力されて両者の偏差を算出する減算器、21Aは減算器20AからVA,VArefの偏差が入力されてその偏差が小さくなるように演算し、変換器42Aへ入出力すべき有効電流指令IPA1を出力する制御関数GP(S)である。
20BはB系統の単相交流き電線3Bの電圧値VBとその単相交流き電線基準電圧VBrefとが入力されて両者の偏差を算出する減算器、21Bは減算器20BからVB,VBrefの偏差が入力されてその偏差が小さくなるように演算し、変換器42Bへの入出力すべき有効電流指令IPB1を出力する制御関数GP(S)である。
図2の20AはA系統の単相交流き電線3Aの電圧値VAとその単相交流き電線基準電圧VArefとが入力されて両者の偏差を算出する減算器、21Aは減算器20AからVA,VArefの偏差が入力されてその偏差が小さくなるように演算し、変換器42Aへ入出力すべき有効電流指令IPA1を出力する制御関数GP(S)である。
20BはB系統の単相交流き電線3Bの電圧値VBとその単相交流き電線基準電圧VBrefとが入力されて両者の偏差を算出する減算器、21Bは減算器20BからVB,VBrefの偏差が入力されてその偏差が小さくなるように演算し、変換器42Bへの入出力すべき有効電流指令IPB1を出力する制御関数GP(S)である。
33A,33Bは乗算器で、それぞれ21A,21Bから出力された有効電流指令と系統電圧とを用いて変換器42A,42Bの入出力有効電力量を演算し、その演算した結果を加算して変換器42Cへの電力指令を生成する。34は変換器42Cへの電力指令と電力貯蔵要素の電圧を除算して、電力貯蔵要素44への充放電電流ICH0を算出する除算器である。35は電力貯蔵要素の端電圧と残量を用いて、電力貯蔵要素44への充放電電流の最大値を決める演算回路、36は電力貯蔵要素への充放電電流ICH0を、電力貯蔵要素44への充放電電流の最大値に制限するリミッタ(制限器)である。50は21A,21Bおよびリミッタ36の各出力IPA1,IPB1,ICH1を入力されて、制御パルス演算回路13A〜13Cへの指令値を演算する有効電流指令演算回路である。
図3に、有効電流指令演算回路の詳細構成を示す。
同図の符号51は入力されたIPA1,IPB1,ICH1の正負,大小関係で電流演算回路の選択ルールを作成する演算部である。すなわち、A系統とB系統のき電電圧補償で、両方とも入出力有効電流が零でかつ電力貯蔵要素の残量が予め設定した待機容量前後ではないときはスロー充放電演算部52を選択し、有効電流指令を出力する。A系統とB系統のき電電圧補償で、両方とも有効電流を入力または出力する必要があるときは、電力貯蔵要素の充放電によりき電電圧を補償する演算部53を選択し、き電電圧の補償電流指令を出力する。き電電圧補償で、一方の変換器は有効電流を出力する必要があり、他方の変換器は有効電流を入力する必要があるときは、電力融通によりき電電圧を補償する演算部54または55を選択し、有効電流の入力の方から有効電流の出力の方へ有効電力を融通し、さらに、過不足分は電力貯蔵要素の充放電によって、き電電圧補償電流指令を出力する。
同図の符号51は入力されたIPA1,IPB1,ICH1の正負,大小関係で電流演算回路の選択ルールを作成する演算部である。すなわち、A系統とB系統のき電電圧補償で、両方とも入出力有効電流が零でかつ電力貯蔵要素の残量が予め設定した待機容量前後ではないときはスロー充放電演算部52を選択し、有効電流指令を出力する。A系統とB系統のき電電圧補償で、両方とも有効電流を入力または出力する必要があるときは、電力貯蔵要素の充放電によりき電電圧を補償する演算部53を選択し、き電電圧の補償電流指令を出力する。き電電圧補償で、一方の変換器は有効電流を出力する必要があり、他方の変換器は有効電流を入力する必要があるときは、電力融通によりき電電圧を補償する演算部54または55を選択し、有効電流の入力の方から有効電流の出力の方へ有効電力を融通し、さらに、過不足分は電力貯蔵要素の充放電によって、き電電圧補償電流指令を出力する。
図4は制御パルス演算回路13Aの具体例を示す構成図である。
同図において、変換器42Aの容量をIAとすると、有効電力補償後の残り変換器容量は√(IA 2−IPA 2)となる。残り変換器容量内で、無効電力補償を行なう。図4はき電線末端力率補償の1つの実施例であり、37はき電線電流検出器15Aからの出力を入力して、き電線に流れている無効電流成分を演算する演算回路、21Aはそのき電線無効電流成分が零になるよう演算する無効電力制御関数GQ(S)である。き電電圧補償演算部100から入力された有効電流基準IPAと21Aからの無効電流基準を、それぞれ変換器の容量と無効電流のリミッタをかけてパルス生成部38へ入力し、変換器42Aのゲートパルスを生成する。
同図において、変換器42Aの容量をIAとすると、有効電力補償後の残り変換器容量は√(IA 2−IPA 2)となる。残り変換器容量内で、無効電力補償を行なう。図4はき電線末端力率補償の1つの実施例であり、37はき電線電流検出器15Aからの出力を入力して、き電線に流れている無効電流成分を演算する演算回路、21Aはそのき電線無効電流成分が零になるよう演算する無効電力制御関数GQ(S)である。き電電圧補償演算部100から入力された有効電流基準IPAと21Aからの無効電流基準を、それぞれ変換器の容量と無効電流のリミッタをかけてパルス生成部38へ入力し、変換器42Aのゲートパルスを生成する。
図5に図3の変形例を示す。
図3と比較すれば明らかなように、演算部511をセクションポスト両側のき電電圧VA,VBの大小関係で、電流演算回路の選択ルールを作成するようにした点にある。したがって、A系統とB系統のき電電圧が両方とも予め定めた或る電圧レベルで、かつ電力貯蔵要素の残量が予め設定した待機容量前後ではないときはスロー充放電演算部52を選択し、有効電流指令を出力する。A系統とB系統のき電電圧が両方とも予め定めた或る電圧レベルより高いかまたは低いときは、電力貯蔵要素の充放電によるき電電圧を補償する演算部53を選択し、き電電圧の補償電流指令を出力する。セクションポスト両側で、一方の電圧が予め定めた或る電圧レベルより高く、他方の電圧が予め定めた或る電圧レベルより低いときは、電力融通によりき電電圧を補償する演算部54または55を選択し、電圧の高い方から電圧の低い方へ有効電力を融通し、さらに、過不足分は電力貯蔵要素の充放電によって、き電電圧補償電流指令を出力する。
図3と比較すれば明らかなように、演算部511をセクションポスト両側のき電電圧VA,VBの大小関係で、電流演算回路の選択ルールを作成するようにした点にある。したがって、A系統とB系統のき電電圧が両方とも予め定めた或る電圧レベルで、かつ電力貯蔵要素の残量が予め設定した待機容量前後ではないときはスロー充放電演算部52を選択し、有効電流指令を出力する。A系統とB系統のき電電圧が両方とも予め定めた或る電圧レベルより高いかまたは低いときは、電力貯蔵要素の充放電によるき電電圧を補償する演算部53を選択し、き電電圧の補償電流指令を出力する。セクションポスト両側で、一方の電圧が予め定めた或る電圧レベルより高く、他方の電圧が予め定めた或る電圧レベルより低いときは、電力融通によりき電電圧を補償する演算部54または55を選択し、電圧の高い方から電圧の低い方へ有効電力を融通し、さらに、過不足分は電力貯蔵要素の充放電によって、き電電圧補償電流指令を出力する。
1A,1B…3相交流電源、2A,2B…スコット巻線変圧器、3A,3B…単相交流き電線、4…自励式変換装置、5A,5B…電車、6…セクションポスト、10A,10B,10C,14…電圧検出器、11A,11B,11C,15A,15B…電流検出器、13A,13B…制御パルス演算回路、20A,20B…減算器、21A,21B…制御関数、33A,33B…乗算器、34…除算器、35,37…演算回路、36…リミッタ、38…パルス生成部、41A,41B…変換器用変圧器、42A,42B,42C…変換器、43…直流コンデンサ、44…電力貯蔵要素、50…有効電流指令演算回路、51,52,53,54,55,511…演算部、100…き電電圧補償演算回路。
Claims (6)
- セクションポストで区分された2つの単相交流き電線末端にそれぞれ第1,第2の自励変換器を接続してき電線末端での電圧変動を補償し、前記2つの自励変換器の直流回路と電力貯蔵要素との間に第3の自励変換器を接続してき電電圧変動補償により生じる有効電力の変動分を補償することを特徴とする電圧補償方法。
- 前記セクションポスト両側のき電線末端電圧を監視し、その末端電圧が両方とも予め定めた或る電圧レベルより高いときは、前記第1,第2の自励変換器がともに有効電力を吸い込み、その吸い込んだ有効電力を前記第3の自励変換器を介して前記電力貯蔵要素へ充電して、き電線末端での電圧変動を補償することを特徴とする請求項1に記載の電圧補償方法。
- 前記セクションポスト両側のき電線末端電圧を監視し、その末端電圧が両方とも予め定めた或る電圧レベルより低いときは、前記第3の自励変換器を介して前記電力貯蔵要素から直流回路へ放電し、前記第1,第2の自励変換器を介して前記セクションポスト両側へ有効電力を出力して、き電線末端での電圧変動を補償することを特徴とする請求項1に記載の電圧補償方法。
- 前記セクションポスト両側のき電線末端電圧を監視し、そのうちの一方の末端電圧が予め定めた或る電圧レベルより高く、他方の末端電圧が予め定めた或る電圧レベルより低いときは、電圧の高い方から電圧の低いほうへ有効電力を融通し、さらに過不足分を前記第3の自励変換器を介して前記電力貯蔵要素の充放電により補足して、き電線末端での電圧変動を補償することを特徴とする請求項1に記載の電圧補償方法。
- 前記セクションポスト両側のき電線末端電圧を監視し、その末端電圧が両方とも予め定めた或る電圧レベルになるときは、前記第3の自励変換器を介して前記電力貯蔵要素の残量を予め設定する待機容量値まで小さな電流で充放電することを特徴とする請求項1に記載の電圧補償方法。
- 前記セクションポスト両側のき電線末端電圧を監視し、その末端電圧が両方とも予め定めた或る電圧レベルになるように有効電力の入出力を行なって、残りの変換器容量で無効電力を補償することを特徴とする請求項1に記載の電圧補償方法。
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