JP2003291382A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2003291382A
JP2003291382A JP2002103756A JP2002103756A JP2003291382A JP 2003291382 A JP2003291382 A JP 2003291382A JP 2002103756 A JP2002103756 A JP 2002103756A JP 2002103756 A JP2002103756 A JP 2002103756A JP 2003291382 A JP2003291382 A JP 2003291382A
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image forming
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JP2002103756A
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Hidetoshi Nishikawa
英利 西川
Kazunobu Shima
和伸 志摩
Masazumi Ishikawa
正純 石川
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Noritsu Koki Co Ltd
Original Assignee
Noritsu Koki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基材とに貼付されたインク受容層とを有する
シート状の記録媒体に昇華性染料を含むインクによって
印字するプリント部と、インク受容層の昇華性染料を昇
華定着するために記録媒体を加熱する加熱定着部とを備
えた画像形成装置において、印字済みの記録媒体を連続
的に定着処理でき、印字される画像の解像度、或いは、
記録媒体の材質などが種々異なっても、加熱定着後に適
切な濃度や解像度の画像が得られるものを提供する。 【解決手段】 加熱定着部F1に記録媒体Mを加熱する
加熱領域を設け、プリント部Pで印字済みの記録媒体M
を加熱領域にて搬送する搬送機構を備えた加熱機構を有
し、加熱領域の記録媒体Mの搬送方向における長さを調
節可能な加熱行程調節機構Lが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基材と前記基材の
面に貼付されたインク受容層とを有するシート状の記録
媒体に昇華性染料を含むインクによって印字するプリン
ト部と、前記インク受容層に担持された昇華性染料を前
記基材面側に昇華させて定着するために前記記録媒体を
加熱する加熱定着部とを備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】このような画像形成に関する技術の例と
して、特開平10−297197号公報に記された金属
装飾体の製造方法に関する発明が知られている。ここに
記された方法では、平板状の金属基材と透明樹脂層とイ
ンクジェット受理層からなる記録媒体のインクジェット
受理層上に、昇華形着色材からなる着色模様をインクジ
ェットプリンタによって噴射形成し、次に、インクジェ
ットプリンタから排出された記録媒体を加熱炉やホット
プレスに持ち込んでここで加熱することによって、この
昇華形着色材の少なくとも一部を昇華させて透明樹脂層
の内部に入り込ませる。次に、インクジェット受理層を
温水で軟化させた後で、布等で拭き取って除去すると、
着色模様が形成された金属装飾体が完成する。
【0003】しかし、この公知の画像形成技術では、イ
ンクジェットプリンタで着色模様を形成された記録媒体
をバッチ処理的に加熱炉やホットプレスに持ち込んで加
熱処理し、さらに、加熱によって昇華段階を終えた記録
媒体を加熱炉やホットプレスから取出して、そのインク
ジェット受理層をやはりバッチ処理的に布等で拭き取っ
て除去する必要があり、煩雑な処理操作が必要であっ
た。
【0004】ところで、上記の種類の記録媒体に昇華性
染料を含むインクによって印字したものを加熱定着部で
加熱して、昇華性染料を前記基材面側に昇華させて定着
する場合、もしも熱量が不足すれば、染料の昇華が十分
に進まず画像の濃度が不十分となる傾向があり、逆に、
もしも熱量が過剰になると、染料の昇華が進み過ぎて画
像の濃度が過多になる、或いは、シート状の基材の表面
側に一体的に形成されている透明保護膜の内部で染料が
拡散して解像度が低下する傾向がある。更に、加熱が急
速であり過ぎると記録媒体を構成する層内に熱による歪
みが生じて記録媒体が変形する虞もある。従って、最終
的に仕上がる記録媒体に、本来の目標通りの画像濃度と
解像度を備えた画像を形成するためには、記録媒体に加
えられる熱量は基本的に一定であることが望ましい。
【0005】他方、プリント部から排出される印字済み
の記録媒体の排出速度は、一般的に、印字される画像の
画質(写真画像かそれとも単なるテキストか、画素が存
在する領域の主走査方向に関する長さはいくらか、或い
は、画像の解像度の高さ、など)に応じて異なる傾向が
ある。さらに、適切な画像を得るために必要な加熱量
が、記録媒体の構成によって異なる(例えば、記録媒体
を構成する基材が標準値より厚ければ、熱をこの基材に
よって奪われ易いので、昇華性染料を所定温度に加熱す
るためには通常より大きな熱量が必要になる等)という
傾向も見られる。
【0006】従って、プリント部から排出される印字済
みの記録媒体を単純にそのプリント部からの排出速度の
まま加熱領域にて搬送させれば、画像の濃度や解像度が
特に副走査方向に沿ってばらついた、欠点のある画像と
なる虞がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、上に例示した従来技術による画像形成装置の持
つ前述した欠点に鑑み、プリント部にて印字された記録
媒体を連続的に定着処理でき、同時に、プリント部にて
記録媒体に印字される画像の解像度や印字幅、或いは、
記録媒体の材質などが種々異なっても、加熱定着後に濃
度や解像度が適切な画像が得られる画像形成装置を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る画像形成装置は、特許請求の範囲の欄
の請求項1から8のいずれかに記された特徴構成を備え
ている。すなわち、本発明の請求項1による画像形成装
置は、基材と前記基材の面に貼付されたインク受容層と
を有するシート状の記録媒体に昇華性染料を含むインク
によって印字するプリント部と、前記インク受容層に担
持された昇華性染料を前記基材面側に昇華させて定着す
るために記録媒体を加熱する加熱定着部とを備えた画像
形成装置であって、前記加熱定着部に記録媒体を加熱す
るための加熱領域が設けられており、前記プリント部で
印字済みの前記記録媒体を前記加熱領域にて搬送する搬
送機構を備えた加熱機構を有し、前記加熱領域の前記記
録媒体の搬送方向における長さを調節可能な加熱行程調
節機構が設けられていることを特徴構成としている。
【0009】このような特徴構成を備えているために、
本発明の特許請求の範囲の請求項1による画像形成装置
では、プリント部にて印字されて排出された記録媒体
は、搬送機構によって加熱定着部の加熱領域を通過させ
られ、ここで連続的に定着処理されるので、上記の従来
技術による画像形成方法に比して、人手を要さず効率的
な画像形成が実現される。しかも、加熱領域の(記録媒
体の搬送方向における)長さを調節可能となっており、
例えば、印字された画像の解像度が基準よりも大きい場
合には、結果的にプリント部からの記録媒体の排出速度
が標準値よりも低下するので、加熱領域の長さを短めに
調節することで、記録媒体が加熱領域から熱を受ける機
会を減らして、記録媒体が単位面積当たりに受ける熱が
過剰にならようにする、逆に、印字された画像の解像度
が基準よりも小さい場合には、結果的にプリント部から
の記録媒体の排出速度が標準値よりも増大するので、加
熱領域を長めに調節することで、記録媒体が加熱領域か
ら熱を受ける機会を増やして、記録媒体が単位面積当た
りに受ける熱が不足しないようにする、等の対応が可能
になり、その結果、プリント部にて記録媒体に印字され
る画像の解像度や印字幅、或いは、記録媒体の材質など
が種々異なっても、加熱定着後に濃度や解像度が適切な
画像が得られる。
【0010】前記加熱機構は、熱源と、前記熱源を外部
空間と仕切って内部に加熱空間を形成する加熱筐体とを
備えており、前記搬送機構は、前記記録媒体を前記加熱
筐体内で前記熱源に対して機械的に非接触状態で加熱し
ながら搬送するように構成されており、前記加熱行程調
節機構は、前記加熱筐体を前記記録媒体の搬送方向に沿
って伸縮させる伸縮機構からなる構成とすることができ
る。このように構成すれば、記録媒体は、加熱筐体内に
形成された加熱空間内で熱源からの輻射熱乃至は熱源に
よって加熱された空気等の流体に基づく雰囲気によって
加熱されるので、記録媒体の各領域が互いに等しい加熱
条件で加熱定着されるため、より均一な濃度及び解像度
に仕上がる。また、加熱行程調節機構としては、加熱筐
体を伸縮させる伸縮機構を設ければ良いので、比較的簡
単に実現できる。伸縮機構を実現する更に具体的な構造
としては、蛇腹式でも望遠鏡式でも良い。
【0011】前記加熱機構は、熱源と、前記熱源に対し
て機械的に接触状態で加熱する支持機構を備えており、
前記加熱行程調節機構は、前記熱源と記録媒体の間の接
触領域の大きさを変更する接触領域調節機構からなる構
成とすることができる。このように構成すれば、記録媒
体の加熱定着は、熱源との機械的な接触に基づいて行わ
れるので、記録媒体を短時間で所定の加熱温度まで昇温
できるので、記録媒体の処理能率を高め易い、或いは、
記録媒体の温度を短時間で迅速に制御できるので、記録
媒体に与える熱量の制御も精度良く実施できるという効
果が得られる。
【0012】より具体的には、前記熱源は、記録媒体が
巻付けられる加熱ローラであり、前記加熱行程調節機構
は、前記加熱ローラに巻付け保持される記録媒体の長さ
を変更する機構からなる構成とすることができる。この
ように構成すれば、熱源から記録媒体への熱の伝達は、
熱源としての加熱ローラとの摩擦を伴わない圧着を介し
て実現できるので、熱伝達が円滑に行われると同時に、
熱源との摩擦などから記録媒体が表面に擦り瑕などの損
傷を被る虞が少ない。
【0013】さらに具体的には、前記加熱行程調節機構
は、一対のローラの間に懸架された無端状ベルトと、前
記無端状ベルトを前記加熱ローラに押付け保持可能なテ
ンションローラと、前記テンションローラの軸芯位置を
移動させることによって、前記無端状ベルトと前記加熱
ローラの間に挟み込まれ、前記加熱ローラに巻き付けら
れた記録媒体の長さを変更する機構とからなる構成とす
ることができる。このように構成すれば、テンションロ
ーラの軸芯位置を移動させるという簡単な操作によっ
て、加熱ローラに巻き付けられた記録媒体の長さを変更
することが実現できる。
【0014】前記プリント部に装入される記録媒体の種
類を検出する媒体検出手段と、検出された記録媒体の種
類に基づいて前記加熱行程調節機構を自動調節する制御
機構とを設けてある構成とすることができる。このよう
に構成すれば、プリント部に装入されている記録媒体の
種類を作業者が手動で入力する必要がないので、より操
作が簡単で、且つ、作業者による入力ミスの生じ難い画
像形成装置が提供される。
【0015】前記プリント部にて印字される画像の画質
に基づいて前記加熱行程調節機構を自動調節する制御機
構を設けてある構成とすることができる。このように構
成すれば、プリント部にて印字される画像の画質を作業
者が判断して手動で入力する必要がないので、より操作
が簡単で、且つ、作業者による入力ミスの生じ難い画像
形成装置が提供される。
【0016】前記加熱行程調節機構による前記加熱領域
の長さ調節と連動して前記熱源からの発熱量が変更可能
に設けられている構成とすることができる。このように
構成すれば、例えば、前記加熱領域の長さを増大側に調
節しても加熱空間内の温度が下がらないように熱源の温
度を高める、などの制御が可能になり、単に加熱領域の
長さを調節可能なだけの構成に比較して一段と精度の高
い加熱条件の制御と、それに基づく高品位の画像が得ら
れる。
【0017】本発明によるその他の特徴および利点は、
以下図面を用いた実施形態の説明により明らかになるで
あろう。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明による画像形成装置の一実
施形態について図面を参照しながら説明する。図1、図
2、図4及び図5に示す画像形成装置1は、主に、シー
ト状の記録媒体Mに昇華性の染料を含むインクで画像形
成するプリント部Pと、プリント部Pから排出される記
録媒体Mを加熱することによって染料を定着する加熱定
着ユニットF1を有する。プリント部Pの内部に設けら
れた制御部C1は、プリント部P及び加熱定着ユニット
F1の動作を制御する。
【0019】(インクの構成)ここで主に用いられるイ
ンクは、例えば、“黒”、“シアン”、“マゼンタ”、
“イエロー”、“ライトシアン”、“ライトマゼンタ”
の6色の各インクからなり、いずれも、昇華性の染料を
含む基本的に水性のインクである。但し、プリント部P
では、昇華性の染料を含まない通常のインクで印字する
ことも可能である。
【0020】(記録媒体の構成)図3に示すように、こ
こで主に用いられる記録媒体Mは、シート状の基材B
と、基材Bの上面に接着剤層(不図示)等を介して密着
貼付されたインク受容層Rとからなる。基材Bは、PE
T(ポリエチレンテレフタレート)等の合成樹脂材料、
或いは、薄いアルミニウム等の金属材料などで形成され
たベースシートSと、ベースシートSの上面に一体的に
設けられた耐候性の高い5〜10μm程度の保護層Tと
からなる。保護層Tは例えばフッ素樹脂などで形成され
ている。また、インク受容層Rの厚さは数十μm程度で
ある。尚、保護層Tはプリント部Pでの画像形成で使用
する水性のインクとの親和性が低いが、インク受容層R
は、この水性のインクとの親和性が十分に高い。この記
録媒体Mは、後述するように、インク受容層Rに昇華性
の染料を含む水性のインクで印字し、印字後に加熱処理
することで昇華性の染料を記録媒体Mの内部に昇華させ
て定着することを前提に設計されており、ここでは、昇
華型メディアと呼ぶことにする。ここでは、図3に示す
2種類の記録媒体Ma,Mbから一つを選択して使用可
能であるものとする。これらの記録媒体Ma,Mbは、
互いに素材が部分的に異なったり、或る層の厚さが異な
ったりする。図3に示す第1の記録媒体Maは、厚さが
30μmのPET製のベースシートSと、厚さが5μm
のフッ素樹脂製の保護層Pと、厚さが7μmのインク受
容層Rとを有する。他方、図3に示す第2の記録媒体M
bは、厚さが30μmのPET製のベースシートSと、
厚さが10μmのフッ素樹脂製の保護層Pと、厚さが7
μmのインク受容層Rとを有する。このように、第1の
記録媒体Maと第2の記録媒体Mbとでは、フッ素樹脂
製の保護層Pの厚さが異なる。但し、ベースシートSと
インク受容層Rに関しては、材質と厚さが同じものが2
種類の記録媒体Ma,Mbに対して共通に使用されてい
るものとする。また、プリント部Pでは一般的な紙製の
記録媒体(非昇華型メディア)に昇華性の染料を含まな
い通常のインクで印字することも可能である。
【0021】(昇華性の染料の定着について)プリント
部Pでは、主に、昇華性の染料を含む水性のインクが、
記録媒体Mのインク受容層Rの表面付近に常温で載置さ
れる。プリント部Pから排出された記録媒体Mは、加熱
定着ユニットF1で適切な加熱条件で加熱されると、受
容層Rの表面付近に位置するインクから昇華性の染料が
昇華(気化)して、受容層Rの内部に移動し、さらに、
保護層Tを通過し、ベースシートSと保護層Tの界面、
乃至は、ベースシートSの表面近くの内部(例えば図3
に×で記された箇所)まで到達して、ここに定着され
る。尚、このように定着過程が完了すると、定着完了後
の任意の時点で、基材Bからインク受容層Rをシート状
のまま容易に引き剥がすことができる。インク受容層R
を引き剥がした状態では、記録媒体Mの基材B内に定着
された染料は、表面からは耐候性の保護層Tによって、
裏面からはベースシートSによって保護され、同時に、
少なくとも基材Bの上面側からは透明性の高い保護層T
を介して良く透視できる形になる。
【0022】(記録媒体の種類と最適な加熱定着条件の
関係)前述のように、第1の記録媒体Maと第2の記録
媒体Mbとでは、フッ素樹脂製の保護層Pの厚さが異な
る。実際には、加熱定着が完了し、インク受容層Rを引
き剥がした状態で記録媒体Mに最適な画像濃度と解像度
を持たせるために記録媒体Mに対して施すべき加熱条件
は、記録媒体Mを構成する各層の詳細な種別と厚さの
他、使用されるインクの種類、プリント部で形成された
時点での画像の濃度、気象条件などによっても異なる場
合が考えられる。ここでは、本発明の骨子を理解し易く
するために、一般に、保護層Pの厚さが大きいほど適切
な昇華に必要な熱量は増大する傾向があることから、2
種類の記録媒体Ma,Mbに対する最適な加熱定着条件
を下記の表1に示す通りとする。
【0023】
【表1】
【0024】表1から判るように、例えば、同じインク
を用いた場合、第1の記録媒体Maは、180℃×2m
inの加熱定着を施した時に最も適切な解像度を示し、
第2の記録媒体Mbは、180℃×3minの加熱定着
を施した時に最も適切な解像度を示す。
【0025】(プリント部の構成)図1及び図4に示す
ように、プリント部Pは、上方が開放されたケース状の
本体2aを有し、本体2aの上方は、ヒンジ2c周りで
揺動開閉自在なカバー2bによって覆われている。ま
た、本体2aの底部に備えたベースフレーム2dには接
地脚部2eが備えられており、本体2aを比較的高い位
置に支持している。また、プリントされた記録媒体Mを
送り出す側の本体2aの端部には断面形状が環状の連結
部2f(または排出部2f)が備わっている。プリント
部Pの本体2aには、ロール状の連続した記録媒体Mを
回転自在に支持可能な貯留部3と、この貯留部3から記
録媒体Mを引き出して副走査方向に搬送する搬送機構4
と、搬送機構4によって副走査方向に搬送される記録媒
体Mに対して、前記副走査方向と直行する主走査方向に
往復移動しながらインクで画像を形成するインクジェッ
ト型のプリントヘッド5とが設けられている。貯留部3
は、ロール状に巻かれた記録媒体Mを、その筒状の芯を
介して回転自在に支持する支持ロッド3aを有する。ま
た、プリント部Pには、貯留部3にセットされた記録媒
体Mが2種類の記録媒体Ma,Mbのいずれであるか
を、例えば記録媒体Mの巻き芯乃至は余白などに貼付さ
れたバーコード等から検出する検出機構Dが設けられて
いる。プリントヘッド5は、記録媒体Mの幅方向に直線
状に延びたガイドロッド6,6によって往復移動可能に
支持されており、ステッピングモータ型の走査モータ
(不図示)によって、タイミングベルトや螺軸等の作動
系(不図示)を介してガイドロッド6に沿って往復駆動
される。プリントヘッド5には、ピエゾ素子等からなる
吐出ノズル5aが設けられており、同時に、昇華性の染
料を含むインクのインクカートリッジ5bが取付けられ
ている。尚、プリントヘッド5には、必要に応じて制御
部C1を介して出される信号に基づいて下降し、プリン
トヘッド5の主走査方向の移動に基づいて記録媒体Mを
切断するカッターNが設けられている。
【0026】搬送機構4は、貯留部3から記録媒体Mを
引き出す引き出しローラ対4aと、プリントヘッド5の
吐出ノズル5aから一定の距離に記録媒体Mを保持する
ための印字ローラ4bと、画像形成された記録媒体Mを
プリント部Pから排出する排出ローラ対4cと、これら
のローラ対4a,4b,4cをタイミングベルト等を介
して駆動するステッピングモータE1とを備えている。
プリント部Pの制御部C1はマイクロプロセッサ(不図
示)を内蔵しており、後述する画像処理システムGのコ
ンピュータ16から転送されるプリントデータおよび検
出機構Dによる検出信号を入力するデータ入力系を形成
している。さらに、制御部C1は、プリント部Pの搬送
機構4、プリントヘッド5のインク吐出機構と走査モー
タ、搬送機構4のステッピングモータE1等に対して制
御信号を出力する信号系を備えている。
【0027】搬送機構4は、常にプリントヘッド5のス
キャン作動に同期して記録媒体を副走査方向に搬送す
る。具体的には、次のような構成になっている。すなわ
ち、プリントヘッド5がガイドロッド6上を摺動に基づ
いて往復移動するストロークの一方の端部には、プリン
トヘッド5のためのホームポジション(不図示)が設定
されている。そして、プリントヘッド5は搬送機構4が
停止している間にホームポジションと他方の端部の間を
主走査方向に往復移動して印字制御するように構成され
ている。他方、搬送機構4は、プリントヘッド5がこの
ホームポジションに戻って静止している短い時間中に1
ピッチだけ記録媒体を送る。尚、プリント部Pからの搬
送機構4による記録媒体Mの排出速度は、記録媒体Mに
印字される画像の内容によって種々異なるが、ここで
は、発明の本質を理解し易くするために、画像の内容は
テキストと写真画像の2種類とし、テキストの場合には
写真画像の1.5倍の速度で排出されるものとする。因
みに、プリントヘッド5に設けられたカッターNによる
記録媒体Mの切断操作もまた、搬送機構4が停止してい
る間にホームポジションから他方の端部へ移動しながら
実施される。
【0028】(加熱定着部の構成)加熱定着ユニットF
1は、金属製などの加熱筐体Haを有する。加熱筐体H
aは、図示されない断熱層によって上下左右前後の全面
から実質的に閉鎖されており、この加熱筐体Haの内部
が記録媒体Mを加熱するための加熱領域Qとなってい
る。加熱領域Qでは、記録媒体Mは水平方向に搬送され
る。また、加熱筐体Haは、記録媒体Mの搬送方向に沿
って並んだ4つの加熱セクションH1,H2,H3,H
4と、隣接する各加熱セクションH1,H2,H3,H
4どうしを互いの間隔を変更可能に連結するベローズ状
のジョイント部Jとからなる。ジョイント部Jは、20
0℃以上の耐熱温度を備えた可撓性の膜状部材(例えば
シリコンゴム製)からなる。尚、加熱筐体Hの下には一
対のL字型支持部材32が配置されており、各加熱セク
ションH1,H2,H3,H4は、その下端の左右に固
定されたランナー33を介して、このL字型支持部材3
2の水平レール部32a上に記録媒体Mの搬送方向に沿
って摺動自在に支持されている。
【0029】そして、加熱筐体Hとプリント部Pの本体
2aの間には、加熱筐体Hを伸縮させる伸縮機構L(加
熱行程調節機構の一例)が設けられている。伸縮機構L
は、最も下流側の加熱セクションH4の両側面に設けら
れたステッピングモータE2,E2と、ステッピングモ
ータE2から上流側に向かって水平に延びた螺軸22
と、螺軸22の雄ネジ部と螺合した状態でプリント部P
の本体2aの両側面に設けられた雌ネジ部23とからな
る。ステッピングモータE2,E2を同時に回動操作す
ることによって、加熱筐体H、及び、その内部に位置す
る加熱領域Qの長さを、図1と図4に示す最短状態と、
図2と図5の最長状態との間で無段階に調節可能であ
る。ここでは、最短状態における加熱領域Qの長さは約
30cm、最長状態では最短状態の1.5倍の約45c
mである。
【0030】加熱筐体H内の加熱領域Qは、記録媒体M
の搬送面を挟む上下の加熱空間Q1,Q2に分割されて
いる。各加熱セクションH1,H2,H3,H4の上方
の加熱空間Q1には、ニクロム線式などのヒータ7(熱
源の一例)と、記録媒体Mをヒータ7からの輻射熱から
保護するための断熱板8と、加熱空間Q1内の空気を混
合することによって加熱空間Q1内に可及的に均一な温
度分布を形成するためのファン9とが配置されている。
ヒータ7は、プリント部Pで画像形成された記録媒体M
を、主に高温空気との接触によって加熱し、インクに含
まれる昇華性染料を定着する機能を有する。加熱筐体H
は、ヒータ7を外部空間と仕切って内部に加熱空間Qを
形成していることになる。また、下方の加熱領域Q2に
は、支持案内部材10上に支持された記録媒体Mの表面
温度を検出するための温度センサ12(例えば放射温度
計)が配置されている。温度センサ12は、加熱領域Q
内に送り込まれた直後における記録媒体Mの表面温度か
ら、加熱領域Qを抜け出る直前における記録媒体Mの表
面温度まで、各加熱セクションH1,H2,H3,H4
にに配置されている。また、図示されないが、各加熱セ
クションH1,H2,H3,H4には、複数の温度セン
サ12が記録媒体Mの巾方向に並べられている。後に詳
述する補助制御部C2は、これらの温度センサ12によ
る記録媒体Mの温度の検出結果に基づいて、記録媒体M
の各部位が加熱領域Q内に送り込まれてから抜け出るま
でに、所定の加熱履歴(ここでは「180℃×2mi
n」または「180℃×3min」)を受けるようにヒ
ータ7の温度と伸縮機構Lを制御する。
【0031】また、各加熱セクションH1,H2,H
3,H4の加熱領域Qには、プリント部Pの搬送機構4
によって送り込まれる記録媒体Mを水平な状態で支持
し、ヒータ7から一定の距離に保持するための支持案内
部材10が設けられている。図6に示すように、支持案
内部材10は、記録媒体Mの幅方向で互いに離間配置さ
れた複数のロッドからなる。各ロッドは、各加熱セクシ
ョンH1,H2,H3,H4の底部から上方に延びた脚
部10aと、脚部10aの上端から記録媒体Mの搬送方
向に沿って延びた水平案内部10bとからなり、これら
の水平案内部10bどうしは、グリル状に集合すること
によって平坦な単一の案内面を形成している。
【0032】そして、加熱筐体Hが最短状態と最長状態
のいずれであっても支持案内部材10が記録媒体Mを水
平に支持案内できるように、各支持案内部材10の案内
部は、その脚部10aが立設された加熱セクション(H
1,H2,H3,H4)から、記録媒体の搬送方向に隣
接する他の各加熱セクション(H1,H2,H3,H
4)まで延びている。その結果、例えば、プリント部P
から2番目の加熱セクションH2の底部に脚部10aが
立設された支持案内部材10の案内部10bと、3番目
の加熱セクションH3の底部に脚部10aが立設された
支持案内部材10の案内部10bとは、加熱筐体Hの最
長状態(図6(a)に示す)と最短状態(図6(b)に
示す)のいずれにおいても、互いに接触することなく加
熱筐体Hの側面視で重複している。従って、記録媒体M
は、加熱筐体Hの最長状態と最短状態のいずれにあって
も、副走査方向に関する任意の位置において必ずいずれ
かの支持案内部材10の案内部に支持されており、下方
に落下することがない。また、これらの支持案内部材1
0を介して移動する記録媒体の各部位が、ヒータ7によ
って高温になった支持案内部材10との接触に基づいて
記録媒体Mが受ける熱履歴が記録媒体Mの幅方向におい
て均等になるように、平面視では、全ての支持案内部材
10の案内部10bが記録媒体Mの搬送方向に対して一
定の角度(例えば約20°〜60°などで良い)で傾斜
配置されている。
【0033】外部筐体Haの下部には、ヒータ7、ファ
ン9の夫々に対する出力系と、各温度センサ12からの
信号を入力する入力系とを形成する補助制御部C2が配
置されている。尚、補助制御部C2は、制御ケーブル3
0、及び、分離自在なコネクタ31を介してプリント部
Pの制御部C1と接続されることで、信号のアクセス系
が形成されている。図4に示すように、外部筐体Haの
上流側の端部には、プリント部Pの連結部2fに外嵌可
能な環状の被連結部Hcが設けられている。加熱定着ユ
ニットF1は、この被連結部Hcを介して、プリント部
Pに連結された状態と連結解除された状態の間で切り換
え可能に構成されている。
【0034】(画像処理システムの構成)図1に示すよ
うに、画像形成装置1の近くには、汎用のコンピュータ
16、モニター17、キーボード18、マウス19、並
びに、現像済みの写真フィルムPfの画像情報を光電変
換するフィルムスキャナー20等を備えた画像処理シス
テムGが設置されている。この画像処理システムGは、
画像形成装置1の制御部C1と連結されて用いられる。
コンピュータ16には、CD(CD−R)、MO、コン
パクトフラッシュ(登録商標)カードなど、種々の電子
データ記録メディアから画像データ(ここでは当初画像
データと呼ぶ)のファイルを取り出すメディアドライブ
16aが付設されている。したがって、電子データ記録
メディア内に格納された当初画像データを、この画像処
理システムGで処理して、必要なプリントデータを作成
し、画像形成装置1の制御部C1に転送すれば、この転
送されたプリントデータに含まれる前記当初画像データ
に基づく画像を記録媒体M上に形成することができる。
【0035】(画像形成の流れ)上記の画像形成装置1
で昇華性染料を含むインクによって記録媒体M上に画像
を形成し、定着させる場合に実行される概略工程の一例
を時系列に沿って説明すると次のようになる。先ず、画
像処理システムGで作成されたプリントデータがプリン
ト部Pの制御部C1に転送される。制御部C1は、搬送
機構4を制御して記録媒体Mの搬送を行い、プリントヘ
ッド5を制御してインクカートリッジ5b内のインクを
記録媒体Mのインク受容層Rに吹き付けて画像(ここで
はテキスト文書も画像の一種と考える)に印字(ここで
は写真画像も印字対象の一種と考える)するプリント処
理を実行する。このプリント処理の進行に応じて、プリ
ント部Pから排出される記録媒体Mは、プリント部Pの
搬送機構4の搬送力によって加熱定着ユニットF1に送
り込まれる。尚、1つの画像ファイルに基づくプリント
データが印字完了した段階では、記録媒体Mは必要に応
じてプリントヘッド5のカッターNによって画像の余白
部分にて副走査方向に沿って切断される。また、プリン
トヘッド5のカッターNによって記録媒体Mを切断後、
引き続き後続の記録媒体Mをプリントヘッド5で印字し
ない場合に、印字されていない白紙の記録媒体Mが加熱
定着ユニットF1に送り込まれることがないように、プ
リント部Pの搬送機構4の引き出しローラ対4aは、圧
着解除自在に設けられている。
【0036】加熱定着ユニットF1では、検出機構Dに
よって第1の記録媒体Maが検出された場合、補助制御
部C2が、記録媒体Maが加熱定着ユニットF1の加熱
領域Qに進入して加熱領域Qから抜け出る迄に180℃
×2minの加熱履歴を受けるように各ヒータ7の発熱
量と伸縮機構Lを制御する。仮に、プリント部Pで印字
される画像が写真画像であれば記録媒体Maはプリント
部Pから前記低速で排出されるので、伸縮機構Lが加熱
筐体H(加熱領域Q)を最短の30cmに調節すれば、
記録媒体Maは180℃×2minの加熱履歴を受ける
ことになる。他方、テキストを印字する場合は記録媒体
Maはプリント部Pから前記高速で排出されるので、伸
縮機構Lが加熱筐体H(加熱領域Q)を最長の45cm
に調節した時に記録媒体Mは180℃×2minの加熱
履歴を受けることができる。尚、プリント部Pで印字さ
れる画像が写真画像であるかテキストであるかは、画像
処理システムGのコンピュータ16から制御部C1に送
られるプリントデータに含まれる情報によって判定され
る。
【0037】次に、検出機構Dによって第2の記録媒体
Mbが検出された場合、補助制御部C2は、記録媒体M
bが加熱定着ユニットF1の加熱領域Qに進入して加熱
領域Qから抜け出る迄に180℃×3minの加熱履歴
を受けるようにヒータ7の発熱量と伸縮機構Lを制御す
る。すなわち、プリント部Pで写真画像が印字される場
合は、記録媒体Mbは低速でプリント部Pから排出さ
れ、伸縮機構Lが加熱領域Qを最長の45cmに調節し
た時、記録媒体Mbは180℃×3minの加熱履歴を
受ける。尚、第2の記録媒体Mbにテキストが印字され
る場合には、記録媒体Mbは原則的にプリント部Pから
高速で排出されるが、他方、伸縮機構Lは加熱筐体Hを
45cm以上に伸ばすことができないので、記録媒体M
bに180℃×3min未満の加熱履歴しか与えること
ができない。そこで、この場合は、次の2つの方法のい
ずれかを用いる。すなわち、最初の方法は、通常の高速
印字で排出させながら加熱条件を変えて、第2の最適条
件としての「185℃×3min」の加熱履歴を与える
ことで記録媒体Mbを加熱定着する方法である。2番目
の方法は、故意に写真画像と同じ低速でテキストを印字
させながら、第1の最適条件としての「180℃×3m
in」の加熱履歴を与えることで記録媒体Mbを加熱定
着する方法である。
【0038】以上の説明から理解されるように、制御部
C1は、伸縮機構Lによる加熱領域Qの長さ調節と連動
して、ヒータ7からの発熱量が自動的に変更されるよう
に構成されている。例えば、加熱領域Qが長くなり、加
熱空間の容積が増大するほど、加熱領域Qを180℃に
保持するための熱量も増大するため、ヒータ7からの発
熱量が自動的に増やされる。これらの条件で昇華性染料
の昇華定着が施された記録媒体Maまたは記録媒体Mb
は画像形成装置1外に排出される。画像形成装置1外に
排出された記録媒体Mは、記録媒体Mの使用形態などに
応じて、排出直後、取次店または顧客への出荷直前、或
いは、最終消費者における使用時などを含む任意の段階
でインク受容層Rが剥離される。インク受容層Rが剥離
されると、最終的な完成した記録媒体Mとなる。尚、プ
リント部Pに非昇華型メディアが設置されていることが
検出機構Dによって検出された場合には、ヒータ7への
通電が補助制御部C2を介して自動的に完全に停止され
る構成としても良い。
【0039】〔別実施形態〕 <1>伸縮機構Lを実現するための構成は、上記のベロ
ーズを用いた機構に限られず、例えば、断面がいずれも
矩形で外径が互いに異なる複数の筒どうしをスライド自
在に組合わせて長さを変更可能に設けた望遠鏡式の構成
でも良い。
【0040】<2>熱源は下方の加熱領域Q2に設けて
も良く、或いはまた、上下の2つの加熱領域Q1、Q2
の双方に熱源を設けることも可能である。
【0041】<3>加熱筐体Hの前後などに、プリント
部Pからの記録媒体Mの排出速度と同期した速度で記録
媒体Mを搬送する補助搬送機構を設けても良い。この補
助搬送機構は、例えば、記録媒体Mを上下の両面から挟
持する補助ローラ対と、加熱定着ユニットをプリント部
Pと接続する操作に応じてプリント部Pの搬送機構4と
自動的に連結されて、搬送機構4の駆動力をこの補助ロ
ーラ対に伝える伝動機構とによって実現することができ
る。
【0042】<4>加熱定着ユニットの加熱機構は、熱
源と、熱源に対して機械的に接触状態で加熱する支持機
構を備えており、加熱行程調節機構は、熱源と記録媒体
の間の接触領域の大きさを変更する接触領域調節機構か
らなる構成としても良い。図7と図8に示された画像形
成装置101は、前述した画像形成装置1と共通のプリ
ント部Pを備えており、この画像形成装置101の付近
にも画像処理システムGが設置されている。
【0043】画像形成装置101の加熱定着ユニットF
2は、筐体H2と、筐体H2内に遊転自在に支持された
加熱ローラ107(熱源の一例)と、記録媒体Mを加熱
ローラ107の周面に巻付けるための補助搬送機構10
9とを有する。補助搬送機構109は、筐体H2の上流
側の端部付近と下流側の端部付近とに配置された第1搬
送ローラ対110、筐体H2の出口付近に設けられた第
2搬送ローラ対111、変位可能な変位板112pに支
持されたシフトローラ対112、及び、第1搬送ローラ
110の下方側のローラ110aとシフトローラ対11
2の下方側のローラ112aとの間に巻き回された無端
状のゴムベルト113を有する。加熱定着ユニットF2
の側面には、オペレータ等による加熱定着ユニットF2
のプリント部Pへの接続操作に応じて、第1搬送ローラ
110対と第2搬送ローラ対111をプリント部Pの搬
送機構4に自動的に連動連結させるための、主に複数の
ギヤで構成された伝動機構(不図示)が設けられてい
る。変位板112pに支持されたシフトローラ対112
は、図7の下方位置と図8の上方位置の間でモータE3
によって変位操作可能に構成されている。また、ゴムベ
ルト113の一部は常に加熱ローラ107の周面に押付
けられている。ゴムベルト113の内面側に接している
2つのローラ114,115のうち、下流側のローラ1
14は固定された転動ローラであり、上流側のローラ1
15は、シフトローラ対112の位置に関わらずゴムベ
ルト113に適度な張力を与え続けるために、コイルス
プリング117によって常に下方向きに付勢されている
テンションローラとして機能する。また、加熱ローラ1
07の内部にはヒータ107aが設けられており、加熱
ローラ107の周面を所定の温度(例えば190℃)に
制御することができる。ヒータ107aの加熱温度は、
加熱ローラ107の表面温度を検出している温度センサ
120からの検出信号に基づいて制御される。温度セン
サ120は、放射温度計などで構成すれば良い。筐体H
2の下部には、ヒータ107a、変位板112p用のモ
ータE3の夫々に対する出力系と、温度センサ120か
らの信号を入力する入力系とを形成する補助制御部C3
が配置されている。尚、補助制御部C3は、制御ケーブ
ル30、及び、分離自在なコネクタ31を介してプリン
ト部Pの制御部C1と接続されることで、信号のアクセ
ス系が形成されている。
【0044】プリント部Pから排出された印字済みの記
録媒体Mは、第1搬送ローラ対110に挟着された後、
プリント部Pからの排出速度のまま、加熱ローラ107
の周面とゴムベルト113の間に導かれ、ゴムベルト1
13によって加熱ローラ107の周面に押付けられつつ
次第に抜け出し、シフトローラ対112を経て、第2搬
送ローラ対111によって外部に排出される。シフトロ
ーラ対112が図7の下方位置にある状態では、記録媒
体Mは約6cmの長さで加熱ローラ107に巻付け保持
されるので、例えば、プリント部Pで印字される画像が
標準的な写真画像で、記録媒体Mが低速で排出される場
合、加熱ローラ107から抜け出す迄に加熱ローラ10
7から190℃×10secの加熱履歴を受ける。他
方、シフトローラ対112が図8の上方位置にある状態
では、記録媒体Mは約9cmの長さで加熱ローラ107
に巻付け保持されるので、加熱ローラ107から抜け出
す迄に加熱ローラ107から190℃×15secの加
熱履歴を受ける。したがって、加熱ローラ107、ゴム
ベルト113、及び、シフトローラ対112は、加熱行
程調節機構を構成している。尚、補助制御部C3は、加
熱ローラ107内のヒータ107aの温度を、プリント
部Pに設置された記録媒体Mの種類などに応じて適宜変
更制御することができる。また、プリント部Pに非昇華
型メディアが設置されていることが検出機構Dによって
検出された場合には、ヒータ107aへの通電が補助制
御部C3を介して自動的に完全に停止されるように構成
することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像形成装置の斜視図
【図2】図1の画像形成装置の別の状態における斜視図
【図3】昇華型の記録媒体の断面を示す摸式図
【図4】図1の画像形成装置の要部の断面を示す側面図
【図5】別の状態における図4と同様の側面図
【図6】加熱定着部の支持案内部材の平面図
【図7】別実施形態による画像形成装置の要部断面を示
す側面図
【図8】別の状態における図7と同様の側面図
【符号の説明】 M 記録媒体(昇華型メディア) B 基材 S ベースシート(基材) P 保護層(基材) R インク受容層 D 検出機構 E1 ステッピングモータ E2 ステッピングモータ P プリント部 N カッター F1,F2 加熱定着部 H 加熱筐体 Q 加熱領域 L 伸縮機構(加熱行程調節機構) 4 搬送機構 5 プリントヘッド 7 ヒータ 12 温度センサ 22 螺軸 23 雌ネジ部
フロントページの続き (72)発明者 石川 正純 和歌山県和歌山市梅原579番地の1 ノー リツ鋼機株式会社内 Fターム(参考) 2C065 AB10 AC01 CJ02 CJ03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材と前記基材の面に貼付されたインク
    受容層とを有するシート状の記録媒体に昇華性染料を含
    むインクによって印字するプリント部と、前記インク受
    容層に担持された昇華性染料を前記基材面側に昇華させ
    て定着するために前記記録媒体を加熱する加熱定着部と
    を備えた画像形成装置であって、 前記加熱定着部に前記記録媒体を加熱するための加熱領
    域が設けられており、 前記プリント部で印字済みの前記記録媒体を前記加熱領
    域にて搬送する搬送機構を備えた加熱機構を有し、 前記加熱領域の前記記録媒体の搬送方向における長さを
    調節可能な加熱行程調節機構が設けられている画像形成
    装置。
  2. 【請求項2】 前記加熱機構は、熱源と、前記熱源を外
    部空間と仕切って内部に加熱空間を形成する加熱筐体と
    を備えており、 前記搬送機構は、前記記録媒体を前記加熱筐体内で前記
    熱源に対して機械的に非接触状態で加熱しながら搬送す
    るように構成されており、 前記加熱行程調節機構は、前記加熱筐体を前記記録媒体
    の搬送方向に沿って伸縮させる伸縮機構からなる請求項
    1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記加熱機構は、熱源と、前記熱源に対
    して機械的に接触状態で加熱する支持機構を備えてお
    り、前記加熱行程調節機構は、前記熱源と記録媒体の間
    の接触領域の大きさを変更する接触領域調節機構からな
    る請求項1記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記熱源は、記録媒体が巻付けられる加
    熱ローラであり、前記加熱行程調節機構は、前記加熱ロ
    ーラに巻付け保持される記録媒体の長さを変更する機構
    からなる請求項3記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記加熱行程調節機構は、一対のローラ
    の間に懸架された無端状ベルトと、前記無端状ベルトを
    前記加熱ローラに押付け保持可能なテンションローラ
    と、前記テンションローラの軸芯位置を移動させること
    によって、前記無端状ベルトと前記加熱ローラの間に挟
    み込まれ、前記加熱ローラに巻き付けられた記録媒体の
    長さを変更する機構とからなる請求項4記載の画像形成
    装置。
  6. 【請求項6】 前記プリント部に装入された記録媒体の
    種類を検出する媒体検出手段と、検出された記録媒体の
    種類に基づいて前記加熱行程調節機構を自動調節する制
    御機構とを設けてある請求項1から5のいずれか一項記
    載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記プリント部にて印字される画像の画
    質に基づいて前記加熱行程調節機構を自動調節する制御
    機構を設けてある請求項1から5のいずれか一項記載の
    画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記加熱行程調節機構による前記加熱領
    域の長さ調節と連動して前記熱源からの発熱量が変更可
    能に設けられている請求項2または3記載の画像形成装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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