JP2003290704A - 処理液体の塗布方法及び塗布装置 - Google Patents

処理液体の塗布方法及び塗布装置

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JP2003290704A
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Keisuke Takada
敬介 高田
Koichi Urano
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高歩留り、かつ、環境にやさしいスピンコー
ティング方式による処理液体の塗布方法及び塗布装置を
提供する。 【解決手段】 スピンコーティングする直前に被塗布物
に付着した水を除去する方法として、静止又は回転して
いる被塗布物に対して圧縮空気を吹き付け、さらに回転
することで、付着した水を振り切る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、処理液体の塗布方
法及び塗布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コーティングは、被塗布物を保護し、被
塗布物に外観性能を与える方法として、また、被塗布物
に高機能をもたらし、高付加価値を与える方法として、
様々な産業分野に用いられている。
【0003】光学関連分野、例えば、プラスチックレン
ズ製造業においては、プラスチックレンズの表面にプラ
イマー加工、ハードコート加工等のコーティング加工を
施し、性能・機能の向上を図ることが一般に行われてい
る。
【0004】特にハードコート加工は、プラスチックレ
ンズ表面の耐久性向上、反射防止膜との密着性向上等の
機能を付与する加工として不可欠であり、ハードコーテ
ィング用組成物をプラスチックレンズ表面に塗布した
後、加熱硬化処理する方法が広く用いられている。
【0005】これら処理液体の塗布方式としては、主に
浸漬方式やスピンコーティング方式が広く用いられてい
る。
【0006】中でも、プラスチックレンズの表面にハー
ドコーティング用組成物を吐出し、回転してコーティン
グ膜を形成するスピンコーティング方式は、均一、か
つ、高品質なコーティング膜が得られる上に、加工スピ
ードが速く、装置がコンパクトなため、広く用いられる
ようになった。
【0007】従来のスピンコーティング方式は、プラス
チックレンズの片面毎にハードコーティング用組成物を
塗布し、加熱硬化する方式が一般的であったが、近年、
より高速化、コンパクト化を狙い、特開平09−945
19号公報に記載されているように、プラスチックレン
ズの両面に、同時にハードコーティング用組成物を塗布
し、加熱硬化する方式も用いられるようになってきた。
【0008】また、スピンコーティング方式において
は、プラスチックレンズを把持・回転する把持・回転部
材で把持した後、ハードコーティング用組成物をプラス
チックレンズに吐出する直前に、回転しているプラスチ
ックレンズ表面にイソプロピルアルコール(以下、IP
Aと略称する)等の低沸点溶剤を吐出し、約2000r
pmの回転で振り切ることによって、プラスチックレン
ズを清浄化・乾燥する方法が一般に行われていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
スピンコーティング方式では、次のような問題があっ
た。
【0010】つまり、スピンコーティング方式によるハ
ードコーティングを行うと、プラスチックレンズを把持
・回転する把持・回転部材や、振り切ったコーティング
液を受け止めるスピンコーティング槽の壁面に、ハード
コーティング用組成物が付着し、徐々に粘度が増してく
る。さらに、枚葉処理で連続したスピンコーティングを
行うと、付着したハードコーティング用組成物が堆積し
てくる。このようにして堆積したハードコーティング用
組成物に、プラスチックレンズの清浄化・乾燥を行うた
めに用いたIPAが降りかかると、IPAに対して溶け
やすい成分は溶解して流れるが、溶けにくい又は溶けな
い成分は乾燥し、粉状になって析出する。さらに、析出
した粉状の成分は、回転による振り切り工程等によって
コーティング槽内に飛散し、プラスチックレンズに付着
し、外観不良が発生する。コーティング環境の湿度を高
めれば、このような粉状の成分の析出をある程度抑える
ことも可能であるが、加湿によって外観品質や耐久性能
に悪影響を与える恐れがある。
【0011】また、このIPAによる清浄化・乾燥工程
では、プラスチックレンズ1枚毎に上下方向からIPA
を吐出しており、一度用いたIPAはそのまま廃棄して
いる。この廃棄したIPAの回収、再利用も考えられる
が、不純物の混入や回収設備の設置による装置コスト上
昇等の問題がある。したがって、低沸点溶剤の消費量が
多大になると共に、繁雑な日常の溶剤補充が必要とな
る。さらに、作業環境や地球環境の上からも好ましくな
い。
【0012】本発明は、このような問題点を解決するも
ので、その目的とするところは、高歩留り、かつ、環境
にやさしいスピンコーティング方式による処理液体の塗
布方法及び塗布装置を提供するところにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意努力を重ねた結果、被塗布物を水
で清浄化し、把持・回転部材で把持し、静止又は回転し
ている被塗布物に圧縮空気を吹き付けた後さらに回転し
て付着した水を振り切り、静止又は回転している被塗布
物に処理液体を吐出した後さらに回転して塗膜を形成す
る処理液体の塗布方法が、外観不良を低減し、かつ、低
沸点溶剤の使用量を抑制する方法として有効であること
を知見した。
【0014】つまり、この方法によれば、静止又は回転
している被塗布物に圧縮空気を吹き付け、さらに回転す
るだけで被塗布物に付着した水を除去することが可能で
ある。従って、従来のように、被塗布物を乾燥するため
に低沸点溶剤を用いる必要がない。そのため、把持・回
転部材やスピンコーティング槽に付着・堆積している処
理液体に低沸点溶剤が降りかかり、乾燥して粉状の成分
が析出するのを、未然に防ぐことが可能になる。
【0015】また、被塗布物に付着した水を回転によっ
て振り切る場合、外周部においては、振り切りの速度が
速いために有効に振り切ることが可能であるが、中心部
においては、振り切りの速度が遅いために水を振り切る
ことが難しい。しかし、圧縮空気を被塗布物の中心部に
吹き付け、付着した水を被塗布物の外周方向に吹き飛ば
してから回転することで、被塗布物全体において、付着
した水を有効に除去することが可能になる。
【0016】従って、目的を達成するために、請求項1
記載の発明は、被塗布物を水で清浄化する工程と、前記
被塗布物を把持・回転部材で把持する工程と、静止又は
回転している前記被塗布物に圧縮空気を吹き付けた後さ
らに回転して付着した水を振り切る工程と、静止又は回
転している前記被塗布物に処理液体を吐出した後さらに
回転して塗膜を形成する工程とからなることを特徴とす
る処理液体の塗布方法を提供する。
【0017】また、請求項2記載の発明は、前記被塗布
物が、プラスチックレンズであることを特徴とする請求
項1に記載の処理液体の塗布方法を提供する。
【0018】請求項3記載の発明は、前記処理液体が、
ハードコーティング用組成物であることを特徴とする請
求項1に記載の処理液体の塗布方法を提供する。
【0019】請求項4記載の発明は、被塗布物を水で清
浄化する手段と、前記被塗布物を把持・回転部材で把持
する手段と、静止又は回転している前記被塗布物に圧縮
空気を吹き付けた後さらに回転して付着した水を振り切
る手段と、静止又は回転している前記被塗布物に処理液
体を吐出した後さらに回転して塗膜を形成する手段とを
具備することを特徴とする処理液体の塗布装置を提供す
る。
【0020】請求項5記載の発明は、前記被塗布物が、
プラスチックレンズであることを特徴とする請求項4に
記載の処理液体の塗布装置を提供する。
【0021】請求項6記載の発明は、前記処理液体が、
ハードコーティング用組成物であることを特徴とする請
求項4に記載の処理液体の塗布装置を提供する。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の処理液体の塗布装置は、
被塗布物を水で清浄化し、把持・回転部材で把持し、静
止又は回転している被塗布物に圧縮空気を吹き付けた後
さらに回転して付着した水を振り切り、静止又は回転し
ている被塗布物に処理液体を吐出した後さらに回転して
塗膜を形成するものである。
【0023】本発明の処理液体の塗布装置が用いられる
産業分野としては、コーティングが必要な工程を有する
全ての分野に適用可能であり、例えば精密機械製造業、
一般機械製造業、電気機械製造業、輸送用機械製造業、
食料品製造業、繊維工業、衣服・その他繊維製品製造
業、染色整理業、木材・木製品製造業、家具・装備品製
造業、パルプ・紙・紙加工品製造業、出版・印刷関連産
業、化学工業、石油製品・石炭製品製造業、ゴム製品製
造業、皮革製品製造業、窯業、土石製品製造業、鉄鋼
業、非鉄金属製造業、金属製品製造業等が挙げられる。
【0024】以下、本発明の実施例を、プラスチックレ
ンズのハードコーティングを例に、図面に基づいて説明
するが、これらに限定されるものではない。
【0025】コーティングの対象となるプラスチックレ
ンズとしては、特に制限されず、例えばメガネレンズ、
調光用レンズ、サングラス、カメラレンズ、望遠鏡レン
ズ、拡大鏡レンズ、プロジェクターレンズ、ピックアッ
プレンズ、マイクロレンズ等が挙げられる。
【0026】プラスチックレンズの材質としては、アク
リル系樹脂、ウレタン系樹脂、チオウレタン系樹脂、エ
ポキシ系樹脂、チオエポキシ系樹脂、アリルカーボネー
ト系樹脂、アリルイタコネート系樹脂、ポリカーボネー
ト系樹脂、ABS樹脂等が挙げられる。
【0027】コーティングに用いる処理液体としては、
特に制限されず、例えばプライマー用組成物、ハードコ
ーティング用組成物、反射防止膜用組成物等が挙げられ
る。
【0028】ハードコーティング用組成物としては、メ
ラミン樹脂系、ウレタン樹脂系、アルキッド樹脂系、ア
クリル樹脂系などの有機材料系、オルガノアルコキシシ
ランあるいはその加水分解縮合物を主体としたシリコー
ン系、及び有機材料とシリカなどの微粒子をブレンドし
た有機無機ハイブリッド系などが挙げられる。
【0029】図1は、本発明によるプラスチックレンズ
コーティング装置の一例を示す概略図である。水で洗浄
したプラスチックレンズ1を把持・回転部材2により把
持する。プラスチックレンズ1は把持・回転部材2とと
もに、Bを回転軸に、A又はAとは反対方向に回転する
構造になっている。上側吐出ノズル3及び4は、共に内
径4mmのチューブであり、上側吐出ノズル3は圧縮空
気を、また、上側吐出ノズル4はハードコーティング用
組成物を吐出する構造になっている。下側吐出ノズル5
及び6も、共に内径4mmのチューブであり、下側吐出
ノズル5は圧縮空気を、また、下側吐出ノズル6は、ハ
ードコーティング用組成物を吐出する構造になってい
る。下側吐出ノズル5は、C又はCとは反対方向に移動
する構造になっており、圧縮空気を吐出する時だけC方
向に移動する。また、プラスチックレンズ1の中心部か
ら外周部に向かって、Cとは反対方向にスライドさせな
がら、回転しているプラスチックレンズ1に対して圧縮
空気を吐出する方法も可能である。また、下側吐出ノズ
ル6は、ノズル固定部材7によって固定されており、下
側吐出ノズル6及びノズル固定部材7は、把持・回転部
材2が回転しても、回転しない構造になっている。下側
吐出ノズル5及び6の吐出口とプラスチックレンズ1の
下側の面との距離は、20mmに設定してある。また、
圧縮空気中の微粒子等の不純物を取り除き、清浄度を確
保するため、圧縮空気の供給流路中に、エアーフィルタ
ーが設置されている。
【0030】図1では、プラスチックレンズ1の上側及
び下側の両側から圧縮空気及びハードコーティング用組
成物が吐出する構造になっているが、必要に応じて、上
側のみ又は下側のみからの吐出であってもかまわない。
【0031】本実施例では、プラスチックレンズ1に圧
縮空気又はハードコーティング用組成物を吐出する際、
回転しているプラスチックレンズ1に対して圧縮空気又
はハードコーティング用組成物を吐出しているが、回転
しなくても十分に効果や性能が得られる場合には、静止
しているプラスチックレンズ1に対して圧縮空気又はハ
ードコーティング用組成物を吐出してもよい。
【0032】また、図2は、従来のプラスチックレンズ
コーティング装置の一例を示す概略図である。上側吐出
ノズル8及び下側吐出ノズル9は、IPAを吐出する構
造になっており、それ以外は図1と同様の構成になって
いる。
【0033】[実施例1] 1)ハードコーティング用組成物の調整 (1)エポキシメタクリレ−トの合成 温度計、還流器を取り付けたフラスコに、1,6−ヘキ
サンジオールジグリシジルエーテル(ナガセケムテック
ス(株)製;商品名「デナコールEX−212」)60
0g、メタクリル酸189g、ジメチルアミノエチルメ
タクリレート3g、ハイドロキノンメチルエーテル0.
4g、ブチルセロソルブ338gを入れ、撹拌を行ない
ながら、70℃で2時間、80℃で2時間、続いて90
℃で6時間反応させて、エポキシメタクリレートを得
た。
【0034】(2)ハードコーティング用組成物の調整 撹拌装置を備えたフラスコの中に、イソプロピルセロソ
ルブ184g、シリコーン系界面活性剤(日本ユニカー
(株)製、商品名「L−7604」)のイソプロピルセ
ロソルブ5.88%希釈液3.19g、γ−メタクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン61.4g、γ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン14.6gを撹拌
しつつ順に加え、その後0.1規定塩酸水20.0gを
加え、120分間撹拌し、さらに室温で17時間放置
し、熟成した。熟成後、この液にエポキシメタクリレー
ト43.9g、イソプロピルアルコール分散コロイド状
シリカ(触媒化成工業(株)製、商品名「オスカル14
32A」)、過塩素酸マグネシウム0.44gを加え、
120分撹拌してハードコーティング用組成物とした。
【0035】2)塗布および硬化 図1に示すような装置を用いて、ハードコーティングを
行った。水で洗浄したプラスチックレンズ1を把持・回
転部材2にセットし、その後、1000rpmで回転さ
せながら上側吐出ノズル3および下側吐出ノズル5より
同時に圧縮空気を吐出し、レンズに付着した水を除去
し、続けて2000rpmで5秒回転させ、乾燥した。
その条件は次の通りである。
【0036】(1)圧縮空気吐出条件 (イ)上側吐出ノズル3 ・吐出物 ;圧縮空気 ・吐出圧 ;0.5kg/cm2 ・吐出時間 ;1秒 (ロ)下側吐出ノズル5 ・吐出物 ;圧縮空気 ・吐出圧 ;0.5kg/cm2 ・吐出時間 ;1秒
【0037】乾燥終了後、再び1000rpmに回転数
を落とし、上側吐出ノズル4および下側吐出ノズル6よ
り同時にハードコーティング用組成物を吐出し、上側吐
出ノズル4からの吐出が完了した時点で、1800rp
mで0.3秒回転させ、停止した。条件は次の通りであ
る。
【0038】(2)ハードコーティング用組成物吐出条
件 (イ)上側吐出ノズル4 ・吐出物 ;ハードコーティング用組成物 ・吐出圧 ;0.5kg/cm2 ・吐出時間 ;0.9秒 (ロ)下側吐出ノズル6 ・吐出物 ;ハードコーティング用組成物 ・吐出圧 ;2.0kg/cm2 ・吐出時間 ;0.4秒
【0039】停止後、プラスチックレンズ1を把持・回
転部材2から取り外し、135℃の温風炉で150分間
加熱硬化した。
【0040】以上のプロセスで、連続して50枚のハー
ドコートレンズを作成した。その結果、50枚のハード
コートレンズいずれも粉状のハードコート成分の付着が
見られず、良好な外観であった。
【0041】3)反射防止膜の形成 得られたハードコートレンズにプラズマ処理(アルゴン
プラズマ400w×60秒)した後、基板から大気に向
かって順に、SiO2、ZrO2、SiO2、ZrO2、S
iO2の5層からなる反射防止多層膜を、真空蒸着法
(真空器械工業(株)製;CES−34)にて形成し
た。各層の光学的膜厚は、最初のSiO2層、次のZr
2層とSiO2の等価膜層、及び次のZrO2層、最上
層のSiO2層が、それぞれλ/4となるように形成し
た。なお、設計波長は520nmとした。
【0042】得られた多層膜の反射干渉色は緑色を呈
し、全光透過率は98%だった。
【0043】4)耐久性能試験 (a)耐磨耗性:ボンスター#0000スチールウール
(日本スチールウール(株)製)で1kgの荷重をか
け、10往復表面を摩擦し、傷ついた程度を、目視で1
0段階に分けて評価した。 10:1cm×3cmの範囲に全く傷がつかない 1:表面についた傷のため、平滑な表面が残っていない 評価の結果は、10だった。
【0044】(b)密着性:基材とハードコート膜及び
ハードコート膜と反射防止膜との密着性は、JIS K
5600に準じてクロスカットテープ試験によって行
った。すなわち、ナイフを用いて基材表面に1mm間隔
に切れ目を入れ、1mm2のマス目を100個形成す
る。次に、その上へセロファン粘着テープ(ニチバン
(株)製:商品名「セロテープ(登録商標)」)を強く
押し付けた後、表面から90度方向へすばやく引っ張
り、剥離した後、コート被膜に残っているマス目をもっ
て、密着性指標とした。
【0045】評価の結果は、100個のマス目のいずれ
においても、全くハガレが生じなかった。
【0046】[比較例1]図2に示すような装置及び実
施例1と同じハードコーティング用組成物を用いて、ハ
ードコーティングを行った。水で洗浄したプラスチック
レンズ1を把持・回転部材2にセットし、その後、10
00rpmで回転させながら上側吐出ノズル8および下
側吐出ノズル9より同時にIPAを吐出してプラスチッ
クレンズ1を洗浄し、上側吐出ノズル8からの吐出が完
了した時点で、2000rpmで5秒回転させ、乾燥し
た。その条件は次の通りである。
【0047】(1)IPA吐出条件 (イ)上側吐出ノズル8 ・吐出物 ;IPA ・吐出圧 ;0.5kg/cm2 ・吐出時間 ;1秒 (ロ)下側吐出ノズル9 ・吐出物 ;IPA ・吐出圧 ;1.5kg/cm2 ・吐出時間 ;0.5秒
【0048】乾燥終了後、再び1000rpmに回転数
を落とし、上側吐出ノズル4および下側吐出ノズル6よ
り同時にハードコーティング用組成物を吐出し、上側吐
出ノズル4からの吐出が完了した時点で、1800rp
mで0.3秒回転させ、停止した。条件は次の通りであ
る。
【0049】(2)ハードコーティング用組成物吐出条
件 (イ)上側吐出ノズル4 ・吐出物 ;ハードコーティング用組成物 ・吐出圧 ;0.5kg/cm2 ・吐出時間 ;0.9秒 (ロ)下側吐出ノズル6 ・吐出物 ;ハードコーティング用組成物 ・吐出圧 ;2.0kg/cm2 ・吐出時間 ;0.4秒
【0050】停止後、プラスチックレンズ1を把持・回
転部材2から取り外し、135℃の温風炉で150分間
加熱硬化した。
【0051】以上のプロセスで、連続して50枚のハー
ドコートレンズを作成した。その結果、9枚のハードコ
ートレンズに粉状のハードコート成分の付着が見られ
た。
【0052】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、高
歩留り、かつ、環境にやさしいスピンコーティング方式
による処理液体の塗布方法及び塗布装置を提供すること
が可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるプラスチックレンズコーティン
グ装置の一例を示す概略図。
【図2】 従来のプラスチックレンズコーティング装置
の一例を示す概略図。
【符号の説明】
1…プラスチックレンズ 2…把持・回転部材 3…上側吐出ノズル(圧縮空気を吐出) 4…上側吐出ノズル(ハードコーティング用組成物を吐
出) 5…下側吐出ノズル(圧縮空気を吐出) 6…下側吐出ノズル(ハードコーティング用組成物を吐
出) 7…ノズル固定部材 8…上側吐出ノズル(IPAを吐出) 9…下側吐出ノズル(IPAを吐出) A…回転方向 B…回転軸(鉛直方向) C…下側吐出ノズル5の移動方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2K009 AA15 BB11 CC09 CC24 CC35 CC42 DD02 DD09 4D075 AC64 AC73 AC78 AE19 AE24 BB24Y BB57Y BB65X CA02 CA13 CB02 DA11 DB35 DB37 DB43 DB47 DB48 DB50 DC24 EA07 EB22 EB32 EB33 EB36 EB38 4F042 AA10 DA01 DA08 EB01 EB08 EB17 EB23

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被塗布物を水で清浄化する工程と、前記
    被塗布物を把持・回転部材で把持する工程と、静止又は
    回転している前記被塗布物に圧縮空気を吹き付けた後さ
    らに回転して付着した水を振り切る工程と、静止又は回
    転している前記被塗布物に処理液体を吐出した後さらに
    回転して塗膜を形成する工程とからなることを特徴とす
    る処理液体の塗布方法。
  2. 【請求項2】 前記被塗布物が、プラスチックレンズで
    あることを特徴とする請求項1に記載の処理液体の塗布
    方法。
  3. 【請求項3】 前記処理液体が、ハードコーティング用
    組成物であることを特徴とする請求項1に記載の処理液
    体の塗布方法。
  4. 【請求項4】 被塗布物を水で清浄化する手段と、前記
    被塗布物を把持・回転部材で把持する手段と、静止又は
    回転している前記被塗布物に圧縮空気を吹き付けた後さ
    らに回転して付着した水を振り切る手段と、静止又は回
    転している前記被塗布物に処理液体を吐出した後さらに
    回転して塗膜を形成する手段とを具備することを特徴と
    する処理液体の塗布装置。
  5. 【請求項5】 前記被塗布物が、プラスチックレンズで
    あることを特徴とする請求項4に記載の処理液体の塗布
    装置。
  6. 【請求項6】 前記処理液体が、ハードコーティング用
    組成物であることを特徴とする請求項4に記載の処理液
    体の塗布装置。
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