JP2003289869A - 非定型抗酸菌Mycobacteriumavium検出のためのオリゴヌクレオチドおよび検出法 - Google Patents

非定型抗酸菌Mycobacteriumavium検出のためのオリゴヌクレオチドおよび検出法

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JP2003289869A
JP2003289869A JP2002099840A JP2002099840A JP2003289869A JP 2003289869 A JP2003289869 A JP 2003289869A JP 2002099840 A JP2002099840 A JP 2002099840A JP 2002099840 A JP2002099840 A JP 2002099840A JP 2003289869 A JP2003289869 A JP 2003289869A
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JP2002099840A
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Noriyoshi Masuda
昇佳 益田
Kiyoshi Yasukawa
清 保川
Norihiko Ishiguro
敬彦 石黒
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Tosoh Corp
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Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】非定型抗酸菌Mycobacterium a
vium Pst S−3遺伝子に由来するRNAの特
異的な切断・増幅・検出及び同定を高感度で行なうため
に有用なオリゴヌクレオチド及びそれらを用いたMyc
obacterium avium Pst S−3遺
伝子に由来するRNAの検出法を提供する。 【解決手段】非定型抗酸菌Mycobacterium
avium Pst S−3遺伝子または当該遺伝子
に由来するRNAと特異的に結合可能である、特定の配
列中の少なくとも連続した10塩基以上からなるオリゴ
ヌクレオチド、そして、RNA増幅行程を利用した検出
法において、第一のプライマーとして少なくとも連続し
た10塩基以上からなる特定のオリゴヌクレオチド、第
二のプライマーとして少なくとも連続した10塩基以上
からなり、第一のプライマーとは異なる特定のオリゴヌ
クレオチドを用いることを特徴とする検出法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は臨床検査における非
定型抗酸菌Mycobacterium avium検
出用のオリゴヌクレオチドおよび検出法に関するもので
ある。本発明で提供されるオリゴヌクレオチドはRNA
やDNAの切断、増幅そして検出といった操作を行なう
遺伝子診断用の試薬として、またRNAの逆転写や翻訳
を阻害するための試薬として有効である。
【0002】
【従来の技術】非定型抗酸菌Mycobacteriu
m avium(M.avium)は同じく非定型抗酸
菌であるMycobacterium intrace
llulareとともにMAC(Mycobacter
ium avium complex)と呼ばれる菌種
に属している。MACは肺に基礎疾患を持つ患者に肺結
核類似症を引き起こし、日本では非結核性抗酸菌感染症
の約70%を占めている。また、MACは一般に各種抗
菌剤に対して耐性を持っている。
【0003】従来、M.aviumをはじめとする非定
型抗酸菌の同定は主として培養検査を基本としていた
が、検査が煩雑で同定に3〜4週間という日時を要し、
また同一菌種の中でも定型的な性状を示さない菌株もあ
り、非定型抗酸菌の同定にはある程度の熟練を必要とし
ていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、現在利
用されている検査法は実際の医療現場で必要とされてい
る迅速な検出や治療効果確認のための用途に必ずしも答
えるものではなく、生菌のみを検出するとともに、さら
なる高感度、迅速な検出法の出現が望まれている。ま
た、検査をより簡便にするためには自動化された検査装
置の開発が要求されている。
【0005】高感度な検出法としては標的核酸を増幅す
る方法の利用が可能である。特定RNA配列の増幅法と
しては、逆転写酵素およびRNAポリメラーゼの協奏的
作用によって特定RNA配列を増幅するNASBA法や
3SR法等が知られている。この方法は、標的RNAを
鋳型とし、プロモーター配列を含むプライマー、逆転写
酵素、およびリボヌクレアーゼHにより、プロモーター
配列を含む2本鎖DNAを合成し、該2本鎖DNAを鋳
型としてRNAポリメラーゼにより、標的RNAの特定
塩基配列を含むRNAを合成し、該RNAが引き続きプ
ロモーター配列を含む2本鎖DNA合成の鋳型となる連
鎖反応を行なうものである。
【0006】このようにNASBA法や3SR法は一定
温度での核酸増幅が可能であり、自動化へ適している方
法だと考えられる。しかし、これらの増幅法は比較的低
温(例えば41℃)で反応を行なうために、標的RNA
が分子内構造を形成し、プライマーの結合を阻害し、反
応効率を低下させる可能性が考えられる。したがって、
増幅反応の前に標的RNAの熱変性を行なうことで、標
的RNAの分子内構造を壊し、プライマーの結合効率を
向上させるための操作が必要であった。またさらには、
低温でRNAの検出を行なう場合にも前記のような分子
構造を形成したRNAに対して結合し得るオリゴヌクレ
オチドが必要であった。
【0007】そこで本願発明は、Mycobacter
ium aviumのPst S−3遺伝子に由来する
RNAを比較的低温かつ一定温度(35℃から50℃、
好ましくは41℃)で特異的に切断したり、増幅した
り、これらの検出および同定を高感度で行なうために有
用なオリゴヌクレオチドおよび好適な組み合わせの提供
を目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
になされた本願請求項1の発明は、Mycobacte
rium aviumのPst S−3遺伝子に由来す
るRNAを切断、検出または増幅するために必要なオリ
ゴヌクレオチドであり、M.aviumのPst S−
3遺伝子DNAまたは当該遺伝子に由来するRNAと特
異的に結合可能な、配列番号1から12に示したいずれ
かの配列中の少なくとも連続した10塩基以上からなる
オリゴヌクレオチドである。
【0009】本願請求項2の発明は、前記請求項1の発
明に係わり、前記オリゴヌクレオチドの一部が当該RN
Aの特定の部位に結合することにより当該特定部位にお
いて当該RNAを切断するためのオリゴヌクレオチドプ
ローブであることを特徴とする。本願請求項3の発明
は、前記請求項1の発明に係わり、前記オリゴヌクレオ
チドがDNA伸長反応のためのオリゴヌクレオチドプラ
イマーであることを特徴とする。本願請求項4の発明
は、前記請求項1の発明に係わり、前記オリゴヌクレオ
チドの一部が修飾され、または検出可能な標識物質によ
り標識されたオリゴヌクレオチドプローブであることを
特徴とする。そして本願請求項5の発明は、前記オリゴ
ヌクレオチドの塩基の一部がオリゴヌクレオチドプロー
ブとしての機能を損なわない範囲で変換された合成オリ
ゴヌクレオチドであることを特徴とする。
【0010】本願請求項6の発明は、M.aviumの
Pst S−3遺伝子に由来するRNAの増幅行程であ
り、試料中に存在するM.aviumのPst S−3
遺伝子に由来するRNAの特定配列を鋳型として、RN
A依存性DNAポリメラーゼによりcDNAを合成し、
リボヌクレアーゼHによってRNA−DNA2本鎖のR
NAを分解して1本鎖DNAを生成し、該1本鎖のDN
Aを鋳型としてDNA依存性DNAポリメラーゼによ
り、前記特定配列または前記特定配列に相補的な配列か
らなるRNAを転写可能なプロモーター配列を有する2
本鎖DNAを生成し、そして該2本鎖DNAがRNAポ
リメラーゼ存在下でRNA転写産物を生成し、該RNA
転写産物が引き続き前記RNA依存性DNAポリメラー
ゼによるcDNA合成の鋳型となるようなRNA増幅行
程において、M.aviumのPst S−3遺伝子に
由来するRNAに相同的な配列を有する配列番号13に
示した配列中の少なくとも連続した10塩基以上からな
る第一のプライマーと、配列番号4に示した配列中の少
なくとも連続した10塩基以上からなる、増幅される
M.aviumのPst S−3遺伝子に由来するRN
A配列の一部と相補的な配列を有する第二のプライマー
(ここで第一または第二のプライマーのいずれか一方
は、その5’側にRNAポリメラーゼのプロモーター配
列を含む)を用いることを特徴とする。
【0011】本願請求項7の発明は、前記請求項6の発
明に係わり、前記RNA増幅行程において、増幅により
生じるRNA転写産物と特異的に結合可能であり、か
つ、インターカレーター性蛍光色素で標識されたオリゴ
ヌクレオチド存在下で実施し、反応液の蛍光特性の変化
を測定することからなる(ただし該標識されたオリゴヌ
クレオチドは、前記第一および第二のプライマーとは異
なる配列である)。本願請求項8の発明は、前記請求項
7の発明に係わり、前記オリゴヌクレオチドが、RNA
転写産物の少なくとも一部の配列と相補結合するように
設計され、複合体を形成していない場合と比較して蛍光
特性が変化するものであることを特徴とする。そして本
願請求項9の発明は、前記請求項8の発明に係わり、前
記オリゴヌクレオチドが、配列番号14に示したいずれ
かの配列中の少なくとも連続した10塩基以上からな
る、またはその相補配列であることを特徴とする。以
下、本発明を詳細に説明する。
【0012】本願発明のオリゴヌクレオチドは、前記し
たRNAの増幅に際して、標的RNAの分子内構造フリ
ーな領域に対して特異的に相補結合を形成するオリゴヌ
クレオチドであり、前記したような熱変性を行なうこと
なしに標的RNAと特異的に結合する。このように本願
発明は、比較的低温かつ一定温度(35℃から50℃、
好ましくは41℃)で、M.aviumのPst S−
3遺伝子に由来するRNAの分子内構造フリー領域に対
して結合するオリゴヌクレオチドであり、M.aviu
mのPst S−3遺伝子に由来するRNAを特異的に
切断、増幅、または検出等するために有用なオリゴヌク
レオチドである。より具体的には、本願発明は前記標的
RNAを特定の位置で切断するためのオリゴヌクレオチ
ドプローブ、PCR法によって前記標的DNAを増幅す
るためのオリゴヌクレオチドプライマー、NASBA法
等によって前記標的RNAを増幅するためのオリゴヌク
レオチドプライマー、そしてかかる増幅なしに、あるい
はかかる増幅の後に標的核酸を検出等するためのオリゴ
ヌクレオチドプローブとして利用することで、迅速かつ
高感度な検出を達成するためのオリゴヌクレオチドであ
る。
【0013】配列番号1から12はM.aviumのP
st S−3遺伝子に由来するRNAを切断、増幅また
は検出等するために有用な本願発明のオリゴヌクレオチ
ドの一例を示すものである。ここで、M.aviumの
Pst S−3遺伝子に由来するRNAとは、これら遺
伝子を鋳型として製造されるRNAをも含む。本願発明
のオリゴヌクレオチドは、配列番号1から12としてそ
れぞれ記載した全塩基配列を含むものであっても良い
が、M.aviumのPst S−3遺伝子に由来する
RNAとの特異的な結合には10塩基程度あれば十分で
あることから、それぞれ記載した塩基配列のうち少なく
とも連続した10塩基以上からなるオリゴヌクレオチド
であれば良い。
【0014】本願発明のオリゴヌクレオチドは、例えば
RNA切断用のプローブとして使用できる。標的RNA
を特定の位置で切断しようとする場合、本願発明のオリ
ゴヌクレオチドを一本鎖の標的RNAとハイブリダイズ
させ、RNA−DNA異核二重鎖部分のRNAのみを切
断する酵素を作用させれば良い。当該酵素としては、通
常リボヌクレアーゼH活性を有するとして知られている
酵素を用いれば良い。
【0015】本願発明のオリゴヌクレオチドは、例えば
核酸増幅用のオリゴヌクレオチドプライマーとして使用
できる。本願発明のオリゴヌクレオチドをプライマーと
して核酸増幅法を実施すれば、標的核酸すなわちM.a
viumのPst S−3遺伝子の核酸のみを増幅可能
である。増幅法としてはPCR法、LCR法、NASB
A法、3SR法等が例示できるが、中でもLCR法、N
ASBA法、3SR法等の一定温度で実施できる核酸増
幅法が好ましい。この増幅産物を様々な方法により検出
等することで、M.aviumの検出が可能となる。こ
の場合、増幅で使用したオリゴヌクレオチド以外の上記
オリゴヌクレオチドをプローブとして使用して良いし、
増幅された特定配列の断片を電気泳動により確認しても
良い。
【0016】本願発明のオリゴヌクレオチドは、例えば
その一部を修飾しまたは検出可能な標識物質により標識
することにより、プローブとして使用することができ
る。標的核酸を検出しようとする場合、検出可能な標識
物質により標識された本願発明のオリゴヌクレオチドを
一本鎖の標的核酸とハイブリダイズさせ、ハイブリダイ
ズしたプローブについて前記標識を検出等すれば良い。
標識の検出等は、標識物質に適した方法を採用すればよ
く、例えば、オリゴヌクレオチドの標識にインターカレ
ーター性蛍光色素を用いた場合には、標的核酸とオリゴ
ヌクレオチドプローブからなる二本鎖核酸にインターカ
レーションすることで蛍光強度が増加する性質の色素等
を用いれば、標的核酸とハイブリダイズしていないプロ
ーブを除去等することなく、ハイブリダイズしたプロー
ブのみを検出することが容易に実施できる。通常の蛍光
色素等を標識として使用した場合には、標的核酸とハイ
ブリダイズしていないプローブを除去等した後に検出す
れば良い。なお、検出にあたっては、試料中の標的核酸
をPCR法、NASBA法、3SR法といった様々な核
酸増幅法により検出可能な量まで増幅させることが望ま
しく、中でもNASBA法、3SR法等の一定温度核酸
増幅法が最も望ましい。他方で、上記オリゴヌクレオチ
ドを標識したプローブを増幅の際に反応液中に共存させ
る場合は、プローブがヌクレオチドプライマーとして機
能しないように、例えば3’末端にグリコール酸を付加
する等の修飾を行なうことが特に望ましい。
【0017】また本発明は、試料中のM.aviumの
Pst S−3遺伝子に由来するRNAを増幅するため
の核酸増幅行程や、核酸増幅行程によって生成したRN
A転写産物の検出法を提供する。本発明の増幅行程は、
PCR法、NASBA法、3SR法を含むが、中でも逆
転写酵素およびRNAポリメラーゼの協奏的作用によっ
て(逆転写酵素およびRNAポリメラーゼが協奏的に作
用するような条件下で反応させ)M.aviumのPs
t S−3遺伝子に由来する特定RNA配列を増幅する
NASBA法、3SR法等の一定温度核酸増幅法が好ま
しい。
【0018】例えばNASBA法は、試料中に存在する
M.aviumのPst S−3遺伝子に由来するRN
Aの特定配列を鋳型として、RNA依存性DNAポリメ
ラーゼによりcDNAを合成し、リボヌクレアーゼHに
よってRNA−DNA2本鎖のRNAを分解して1本鎖
DNAを生成し、該1本鎖DNAを鋳型としてDNA依
存性DNAポリメラーゼにより、前記特定配列または前
記特定配列に相補的な配列からなるRNAを転写可能な
プロモーター配列を有する2本鎖DNAを生成し、そし
て該2本鎖DNAがRNAポリメラーゼ存在下でRNA
転写産物を生成し、該RNA転写産物が引き続き前記R
NA依存性DNAポリメラーゼによるcDNA合成の鋳
型となるようなRNA増幅行程であるが、本発明はM.
aviumのPst S−3遺伝子に由来するRNAに
相同的な配列を有する配列番号13に示した配列中の少
なくとも連続した10塩基以上からなる第一のプライマ
ーと、配列番号4に示した配列中の少なくとも連続した
10塩基以上からなる、増幅されるM.aviumのP
st S−3遺伝子に由来するRNA配列の一部と相補
的な配列を有する第二のプライマー(ここで第一または
第二のプライマーのいずれか一方は、その5’末端側に
RNAポリメラーゼのプロモーター配列を含む)を用い
ることを特徴とする。
【0019】なお、RNA依存性DNAポリメラーゼ、
DNA依存性DNAポリメラーゼ、リボヌクレアーゼH
は特に限定しないが、これらの活性のすべてを有してい
るAMV逆転写酵素が好ましい。また、RNAポリメラ
ーゼについても特に限定するものではないが、T7ファ
ージRNAポリメラーゼ、SP6ファージRNAポリメ
ラーゼが好ましい。
【0020】上記増幅行程では、M.aviumのPs
t S−3遺伝子に由来するRNA配列の中で特定配列
とする領域の5’末領域と重複(1〜10塩基)して隣
接する領域に対し相補的なオリゴヌクレオチドを添加
し、前記M.aviumのPst S−3遺伝子に由来
するRNAを特定配列の5’末領域で切断(リボヌクレ
アーゼHによる)して核酸増幅初期の鋳型とすることに
より、特定配列が5’末端に位置していないM.avi
umのPst S−3遺伝子に由来するRNAをも増幅
することができる。この切断のためには、たとえば、配
列番号1から12のオリゴヌクレオチド(ただし、前記
増幅行程において第二のプライマーとして使用したもの
以外のオリゴヌクレオチド)を使用することができる。
なお、前記切断用オリゴヌクレオチドは、3’末端から
の伸長反応をおさえるために3’末水酸基が化学的に修
飾(たとえばアミノ化)されたものであることが望まし
い。
【0021】以上の核酸増幅方法で得られた増幅産物は
既知の核酸検出方法で検出することができるが、好適な
態様では前記核酸増幅をインターカレーター性蛍光色素
で標識されたオリゴヌクレオチド存在下で実施し、反応
液の蛍光特性の変化を測定することが望ましい。該オリ
ゴヌクレオチドは、オリゴヌクレオチド中のリンにリン
カーを介してインターカレーター性蛍光色素を結合させ
たもので、標的核酸(相補的核酸)と2本鎖を形成する
とインターカレーター部分が2本鎖部分にインターカレ
ートして蛍光特性が変化するため、分離分析を必要とし
ないことを特徴とする(Ishiguro,T.ら(1
996)Nucleic AcidsRes.24(2
4)4992−4997)。
【0022】該オリゴヌクレオチドの配列は、増幅産物
の少なくとも一部に対して相補的な配列を有すれば特に
限定しないが、配列番号14に示した配列中の少なくと
も連続した10塩基からなる配列、あるいはその相補配
列であることが好ましい。また、該オリゴヌクレオチド
をプライマーとした伸長反応を抑えるために該オリゴヌ
クレオチドの3’末の水酸基は化学的に修飾(たとえば
グリコール酸付加)することが望ましい。
【0023】これにより、M.aviumのPst S
−3遺伝子に由来するRNAの中の特定配列と同じ配列
からなるRNAを、一チューブ内、一定温度、一段階で
増幅し、検出することが可能となり、自動化への適用も
容易となる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本願発明を実施例により詳
細に説明するが、本発明はこれら実施例により限定され
るものではない。 実施例 1 非定型抗酸菌Mycobacterium avium
のPst S−3遺伝子に由来するRNAに対して41
℃で特異的に結合するオリゴヌクレオチドを選択した。
【0025】(1)M.aviumの塩基配列のうち、
Pst S−3遺伝子に由来する領域を含む標準RNA
(1264塩基、配列番号15)を260nmの紫外部
吸収により定量後、RNA希釈液(10mM Tris
−塩酸緩衝液(pH8.0)、1mM EDTA、1m
M DTT、0.5U/μL RNase inhib
itor(宝酒造(株)製))を用い0.844pmo
l/μLとなるよう希釈した。
【0026】(2)以下の組成の反応液14μLをPC
R用チューブ(容量0.5mL;GeneAmp Th
in−Walled Reaction Tube、パ
ーキンエルマー製)に分注した。
【0027】反応液の組成(各濃度は最終反応液量15
μLにおける濃度) 60mM Tris−塩酸緩衝液(pH8.6) 17mM 塩化マグネシウム 90mM 塩化カリウム 6U RNase inhibitor(宝酒造(株)
製) 1mM DTT 0.066μM 標準RNA 0.2μM オリゴヌクレオチド(以下のオリゴヌクレ
オチドのうち、いずれか1つを使用した。なお塩基番号
はM.aviumのPst S−3領域遺伝子の開始位
置(配列番号15の101番目の塩基)を1としてい
る。) MAP−1R(Pst S−3遺伝子の塩基番号54か
ら73に相補的なオリゴヌクレオチド、配列番号1) MAP−2R(Pst S−3遺伝子の塩基番号129
から148に相補的なオリゴヌクレオチド、配列番号1
6) MAP−3R(Pst S−3遺伝子の塩基番号176
から195に相補的なオリゴヌクレオチド、配列番号
2) MAP−4R(Pst S−3遺伝子の塩基番号190
から212に相補的なオリゴヌクレオチド、配列番号
3) MAP−5R(Pst S−3遺伝子の塩基番号230
から249に相補的なオリゴヌクレオチド、配列番号1
7) MAP−6R(Pst S−3遺伝子の塩基番号292
から311に相補的なオリゴヌクレオチド、配列番号
4) MAP−7R(Pst S−3遺伝子の塩基番号355
から374に相補的なオリゴヌクレオチド、配列番号
5) MAP−8R(Pst S−3遺伝子の塩基番号392
から411に相補的なオリゴヌクレオチド、配列番号1
8) MAP−9R(Pst S−3遺伝子の塩基番号493
から512に相補的なオリゴヌクレオチド、配列番号1
9) MAP−10R(Pst S−3遺伝子の塩基番号54
0から559に相補的なオリゴヌクレオチド、配列番号
6) MAP−11R(Pst S−3遺伝子の塩基番号57
7から596に相補的なオリゴヌクレオチド、配列番号
7) MAP−12R(Pst S−3遺伝子の塩基番号61
0から629に相補的なオリゴヌクレオチド、配列番号
20) MAP−13R(Pst S−3遺伝子の塩基番号66
6から685に相補的なオリゴヌクレオチド、配列番号
21) MAP−14R(Pst S−3遺伝子の塩基番号71
2から731に相補的なオリゴヌクレオチド、配列番号
22) MAP−15R(Pst S−3遺伝子の塩基番号74
7から766に相補的なオリゴヌクレオチド、配列番号
8) MAP−16R(Pst S−3遺伝子の塩基番号79
3から812に相補的なオリゴヌクレオチド、配列番号
9) MAP−17R(Pst S−3遺伝子の塩基番号86
2から881に相補的なオリゴヌクレオチド、配列番号
10) MAP−18R(Pst S−3遺伝子の塩基番号88
9から908に相補的なオリゴヌクレオチド、配列番号
23) MAP−19R(Pst S−3遺伝子の塩基番号95
5から974に相補的なオリゴヌクレオチド、配列番号
11) MAP−20R(Pst S−3遺伝子の塩基番号10
52から1073に相補的なオリゴヌクレオチド、配列
番号12) 容量調整用蒸留水 (3)上記の反応液を41℃で5分間保温後8U/μL
のAMV逆転写酵素(宝酒造(株)製、本酵素はDNA
/RNA二本鎖のRNAを切断する酵素である)を含む
溶液を1μL添加した。
【0028】(4)引き続きPCRチューブを41℃で
10分間保温した。
【0029】(5)反応後の切断断片を確認するため、
尿素変性ポリアクリルアミドゲル(アクリルアミド濃度
6%、尿素7M)電気泳動を実施した。電気泳動後の染
色はSYBR Green II(宝酒造(株)製)に
より行なった。標的RNAの特定部位にオリゴヌクレオ
チドが結合すると、AMV逆転写酵素のリボヌクレアー
ゼH活性により、DNA/RNA二本鎖のRNAが切断
され、特定バンドが検出される。
【0030】電気泳動結果を(白黒反転)を図1に示し
た。オリゴヌクレオチドが標準RNAに特異的に結合し
た場合、標準RNAはその領域で分解され、特定の鎖長
の分解産物を生じる。表1にはオリゴヌクレオチドが標
準RNAに特異的に結合した場合の位置と期待されるバ
ンドの鎖長を示した。MAP−1R、MAP−3R、M
AP−4R、MAP−6R、MAP−7R、MAP−1
0R、MAP−11R、MAP−15R、MAP−16
R、MAP−17R、MAP−19R、MAP−20R
の場合に特定のバンドが確認された。これから、これら
のオリゴヌクレオチドは41℃一定の状態でM.avi
umのPst S−3遺伝子に由来するRNAに強く結
合していることが示された。なお、表1中の塩基番号は
配列番号15に示した塩基配列のうち、Pst S−3
遺伝子の開始位置(配列番号15の101番目の塩基)
を1とした時の番号である。また表中の丸は特異バンド
のみが認められること、三角は特異バンドが見られるが
非特異バンドも認められること、バツは特異バンドが認
められなかったことをそれぞれ示す。
【0031】
【表1】 実施例 2 M.aviumのPst S−3遺伝子に由来するRN
Aに特異的に結合するオリゴヌクレオチドを用いてRN
A増幅反応を行なった。
【0032】(1)実施例1と同様のM.aviumの
Pst S−3遺伝子標準RNA(配列番号15)を2
60nmの紫外部吸収により定量後、RNA希釈液(1
0mM Tris−塩酸緩衝液(pH8.0)、1mM
EDTA、1mM DTT、0.5U/μL RNa
se inhibitor(宝酒造(株)製))を用
い、103コピー/5μLとなるよう希釈した。コント
ロール試験区(陰性)には希釈液のみを用いた。
【0033】(2)以下の組成の反応液20μLを0.
5mL容PCRチューブ(GeneAmp Thin−
Walled Reaction Tubes、パーキ
ンエルマー製)に分注し、これに上記RNA試料5μL
を添加した。
【0034】反応液の組成(各濃度は最終反応液量30
μLにおける濃度) 60mM Tris−塩酸緩衝液(pH8.6) 17mM 塩化マグネシウム 150mM 塩化カリウム 6U RNase Inhibitor 1mM DTT 各0.25mMのdATP、dCTP、dGTP、dT
TP 3.6mM ITP 各3.0mMのATP、CTP、GTP、UTP 0.16μMの第1オリゴヌクレオチド 1.0μMの第2オリゴヌクレオチド 1.0μMの第3オリゴヌクレオチド 13%DMSO 容量調整用蒸留水 (3)第1、第2、第3オリゴヌクレオチドとして、表
1の説明に示す配列のオリゴヌクレオチドを用いてRN
A増幅反応を行なった。なお、第1、第2、第3オリゴ
ヌクレオチドの組み合わせが表2に示す組み合わせにな
るよう溶液を調製した。
【0035】(4)上記の反応液を41℃で5分間保温
後、以下の組成の酵素液5μLを添加した。
【0036】酵素液の組成(各数値は最終反応液量30
μLにおける値) 2.0% ソルビトール 3.6μg 牛血清アルブミン 142U T7RNAポリメラーゼ(ギブコ製) 8U AMV逆転写酵素(宝酒造製) 容量調整用蒸留水 (5)引き続きPCRチューブを41℃で30分間保温
した。
【0037】(6)反応後のRNA増幅部分を確認する
ため、アガロースゲル(アガロース濃度4%)電気泳動
を実施した。電気泳動後の染色はSYBR Green
II(宝酒造製)により行なった。標的RNAの特定
部位にオリゴヌクレオチドプローブが結合すると第2オ
リゴヌクレオチドと第3オリゴヌクレオチドに挟まれた
部分のRNAが増幅され、特定バンドが観察される。
【0038】電気泳動結果の写真(白黒反転)を図2に
示した。この反応で増幅される特定バンドの鎖長は表2
に示した通りである。これより表2に示したオリゴヌク
レオチドの組み合わせを用いたRNA増幅反応におい
て、組み合わせ(a)にて特定バンドが確認できたた
め、この組み合わせで使用したオリゴヌクレオチドは
M.aviumの検出に有効であることが示された。
【0039】
【表2】 表2は本実験系で用いた第1、第2、第3オリゴヌクレ
オチドの組み合わせ、およびその組み合わせを用いてR
NA増幅反応させたときに増幅される特定バンドの鎖長
を示す。第1オリゴヌクレオチドの塩基配列のうち、
3'末端の水酸基はアミノ化されている。第2オリゴヌ
クレオチドの塩基配列のうち、5'末端第1番目の
「A」から22番目の「A」までの領域はT7プロモー
ター領域であり、それに続く23番目の「G」から28
番目の「A」までの領域はエンハンサー配列である。ま
た塩基番号は配列番号15のうち、Pst S−3遺伝
子の開始位置を1としたときの番号である。
【0040】第1オリゴヌクレオチド MAP−3S(配列番号24、塩基番号172から19
5) MAP−4S(配列番号25、塩基番号189から21
2) MAP−10S(配列番号26、塩基番号537から5
59) MAP−11S(配列番号27、塩基番号573から5
96) MAP−15S(配列番号28、塩基番号743から7
66) 第2オリゴヌクレオチド MAP−3F(配列番号29、塩基番号190から20
7) MAP−4F(配列番号30、塩基番号207から22
9) MAP−10F(配列番号31、塩基番号554から5
76) MAP−11F(配列番号32、塩基番号591から6
13) MAP−15F(配列番号33、塩基番号761から7
83) 第3オリゴヌクレオチド MAP−6R(配列番号4、塩基番号292から31
1) MAP−7R(配列番号5、塩基番号355から37
4) MAP−15R(配列番号8、塩基番号747から76
6) MAP−17R(配列番号10、塩基番号862から8
81) 実施例 3 本願発明によるオリゴヌクレオチドの組み合わせを用い
て、標的M.aviumのPst S−3遺伝子に由来
するRNAの様々な初期コピー数における検出を行なっ
た。
【0041】(1)実施例1と同様のM.aviumの
Pst S−3遺伝子標準RNA(配列番号15)をR
NA希釈液(10mM Tris−HCl(pH8.
0)、1mM EDTA、0.5U/μL RNase
Inhibitor(宝酒造製)、5mM DTT)
を用い、106コピー/5μLから102コピー/5μL
までとなるよう希釈した。コントロール試験区(陰性)
には希釈液のみを用いた。
【0042】(2)以下の組成の反応液20μLをPC
R用チューブ(容量0.5mL;GeneAmp Th
in−Walled Reaction Tubes、
パーキンエルマー製)に分注し、これに上記RNA試料
5μLを添加した。
【0043】反応液の組成(各濃度は最終反応液量30
μLにおける濃度) 60mM Tris−塩酸緩衝液(pH8.6) 17mM 塩化マグネシウム 120mM 塩化カリウム 6U RNase Inhibitor 1mM DTT 各0.25mMのdATP、dCTP、dGTP、dT
TP 3.6mM ITP 各3.0mMのATP、CTP、GTP、UTP 0.16μMの第1オリゴヌクレオチド(MAP−3
S、配列番号24、3'末端の水酸基はアミノ化されて
いる。) 1.0μMの第2オリゴヌクレオチド(MAP−3F、
配列番号29) 1.0μMの第3オリゴヌクレオチド(MAP−6R、
配列番号4) 25nMのインターカレーター性蛍光色素で標識された
オリゴヌクレオチド(YO−avium−S−G、配列
番号14、5’末端から7番目の「T」と8番目の
「T」との間のリンにインターカレーター性蛍光色素が
標識されている。また3'末端の水酸基はグリコール基
で修飾されている。) 13% DMSO 容量調整用蒸留水 (3)上記の反応液を41℃で5分間保温後、以下の組
成で、かつ、あらかじめ41℃で2分間保温した酵素液
5μLを添加した。
【0044】酵素液の組成(各濃度は最終反応液量30
μLにおける濃度) 2.0% ソルビトール 3.6μg 牛血清アルブミン 142U T7RNAポリメラーゼ(ギブコ製) 8U AMV逆転写酵素(宝酒造製) 容量調整用蒸留水(4)引き続きPCRチューブを直接
測定可能な温度調節機能付き蛍光分光光 度計を用い、41℃で保温して、励起波長470nm、
蛍光波長510nmで、反応溶液を経時的に測定した。
【0045】酵素添加時の時刻を0分として、試料の蛍
光強度比(所定時刻の蛍光強度値÷バックグラウンドの
蛍光強度値)の経時変化を図3(A)に示した。また、
初期RNA量の対数値と立ち上がり時間(蛍光増加比が
陰性の平均値に標準偏差の3倍を加えた値:1.2にな
るまでの時間)との関係の結果を図3(B)に示した。
なお、初期RNA量は102コピー/試験から106コピ
ー/試験である。
【0046】図3より、103コピーが30分以内に検
出された。標的RNAの初期濃度に依存した蛍光プロフ
ァイルと検量線が得られ、未知試料中に存在するM.a
viumのPst S−3領域RNAの定量が可能であ
ることが示された。以上より、本法により、M.avi
umの迅速・高感度な検出が可能であることが示され
た。
【0047】
【発明の効果】以上の説明のように、本願発明のオリゴ
ヌクレオチドは、RNAが分子内構造を形成し、プライ
マーやプローブの結合を阻害しかねない、比較的低温か
つ一定温度(35℃から50℃、好ましくは41℃)条
件下でも、M.aviumのPst S−3遺伝子に由
来するRNAと相補的に結合するオリゴヌクレオチドで
ある。よって、標的RNAを熱変性することなく、オリ
ゴヌクレオチドを特異的に結合させることが可能とな
る。このように本願発明のオリゴヌクレオチドは、M.
aviumのPst S−3遺伝子に由来するRNAを
切断、増幅または検出等するため、すなわちRNAの増
幅で使用するオリゴヌクレオチドプライマーやオリゴヌ
クレオチドプローブとして有用である。
【0048】上記以外にも、本願発明のオリゴヌクレオ
チドは、M.aviumのPstS−3遺伝子を増幅
し、または検出等するためにも有用である。
【0049】本願発明のオリゴヌクレオチドは、配列表
に記載した塩基配列(20塩基から23塩基)の物に限
られず、これら配列中の少なくとも連続した10塩基以
上からなるオリゴヌクレオチドであれば良い。これら
は、比較的低温(好ましくは41℃)条件下で、プライ
マーまたはプローブの標的核酸への特異性を確保するた
めには10塩基程度の塩基配列があれば十分であること
から明らかである。
【0050】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> TOSOH corporation <120> 非定型抗酸菌Mycobacterium avium検出のためのオリ ゴヌクレオチドおよび検出法 <130> PA211-0741 <160> 33 <210> 1 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> MAP−1R <400> 1 ttccgcatcc cgacaacacc 20 <210> 2 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> MAP−3R <400> 2 gaatcgggtc atcgcgttgg 20 <210> 3 <211> 23 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> MAP−4R <400> 3 tgttcgaagg cgttgacgaa tcg 23 <210> 4 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> MAP−6R <400> 4 gagtcggaac caccgaaatc 20 <210> 5 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> MAP−7R <400> 5 agattccagg ccggcgagcc 20 <210> 6 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> MAP−10R <400> 6 tgcggaagac gacgtgaatc 20 <210> 7 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> MAP−11R <400> 7 tatttctgga aattgtcggt 20 <210> 8 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> MAP−15R <400> 8 tgttcagctt ctgcgcctga 20 <210> 9 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> MAP−16R <400> 9 ctgatcgcca ccgcgtccgg 20 <210> 10 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> MAP−17R <400> 10 tcgagcacca gatcgttgcc 20 <210> 11 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> MAP−19R <400> 11 tgggggtcgg ggtacttcga 20 <210> 12 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> MAP−20R <400> 12 ttgaaggcgt cggggatcgg ga 22 <210> 13 <211> 23 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> 23 <223> MAP−3 <400> 13 cgcttcgtca acgccttcga aca 23 <210> 14 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> YO−avium−S−G <400> 14 ttgccgttga attcgctgat 20 <210> 15 <211> 1264 <212> RNA <213> Mycobacterium avium <220> <223> 非定型抗酸菌Mycobacterium aviumのPst S−3 遺伝子に由来する標準RNA <400> 15 gggagaacug uuagcuucgu ggugcgagac gggcuggucg gcacgcgguu gccgguggac 60 cggcggcgaa cauguuucau cccuaccgug aggaagcgaa uugaaacuca accgauuugg 120 ugccgugcug agcgucuuga gcgccggcgc gcugguguug ucgggaugcg gaagcgauaa 180 caacggggcc ggcgccggcg ccggcggcuc gucgucgagc aaggugagcu gcgguggcaa 240 gaaggcccuc aaggccagcg gcucgaccgc ccaggccaac gcgaugaccc gcuucgucaa 300 cgccuucgaa caggccuguc ccggccagac acugaacuac acggccaacg guuccggugc 360 cgggaucagc gaauucaacg gcaagcaaac cgauuucggu gguuccgacu cgccgcuggc 420 gcccagugaa uacgccgcgg cgcagcagcg uugcggcucg ccggccugga aucugccggu 490 gguuuucggc ccgaucgcca ucaccuacaa cgucgccggg cugaacucgc ugaaccugga 540 cggcgcgacc gccgccaaaa ucuucaacgg cgccaucacg acguggaaug acccggggau 600 ccaggcgcuc aaccccggcg uugcccugcc cgccgagccg auucacgucg ucuuccgcaa 660 cgacgaaucc ggcaccaccg acaauuucca gaaauaucuc gaugccgccg ccgacggcgc 720 cuggggcaag ggcgccggca agaccuucaa ggguggcguc ggcgagggag ccaagggcaa 780 cgacggcacc ucagcggcga ucaaggccac cgaagggucc aucaccuaca acgagugguc 840 guucgcucag gcgcagaagc ugaacauggc caagaucauc acgucggccg guccggacgc 900 gguggcgauc agcgccgacu cggugggcaa gacgaucgcg ggagccaaga ucuccggcca 960 gggcaacgau cuggugcucg acacccuguc guucuacaag cccacccagg ccggcucgua 1020 cccgaucgug cuggccaccu acgagaucgu cugcucgaag uaccccgacc cccaggucgg 1080 cacggcgguc aaggcguucc ugcagagcac cgucggcgcc ggccagaacg gucuggccga 1140 caacggcuau aucccgaucc ccgacgccuu caagucgaga cugucugcug ccaucaacgc 1200 gaucaccuaa ccugaggugg ucgugacacg aggaacagca accgcgggua ccgagcucga 1260 auuc 1264 <210> 16 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> MAP−2R <400> 16 gggccttctt gccaccgcag 20 <210> 17 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> MAP−5R <400> 17 gttggccgtg tagttcagtg 20 <210> 18 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> MAP−8R <400> 18 gttgtaggtg atggcgatcg 20 <210> 19 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> MAP−9R <400> 19 ttgagcgcct ggatccccgg 20 <210> 20 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> MAP−12R <400> 20 ttgccccagg cgccgtcggc 20 <210> 21 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> MAP−13R <400> 21 cgtcgttgcc cttggctccc 20 <210> 22 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> MAP−14R <400> 22 ttgtaggtga tggacccttc 20 <210> 23 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> MAP−18R <400> 23 tgggtgggct tgtagaacga 20 <210> 24 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> MAP−3S <400> 24 gaagcgggtc atcgcgttgg cctg 24 <210> 25 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> MAP−4S <400> 25 tgttcgaagg cgttgacgaa gcgg 24 <210> 26 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> MAP−10S <400> 26 tgcggaagac gacgtgaatc ggct 24 <210> 27 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> MAP−11S <400> 27 tatttctgga aattgtcggt ggtg 24 <210> 28 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> MAP−15S <400> 28 tgttcagctt ctgcgcctga gcga 24 <210> 29 <211> 51 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> MAP−3F <400> 29 aattctaata cgactcacta tagggagacg cttcgtcaac gccttcgaac a 51 <210> 30 <211> 51 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> MAP−4F <400> 30 aattctaata cgactcacta tagggagacg aacaggcctg tcccggccag a 51 <210> 31 <211> 51 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> MAP−10F <400> 31 aattctaata cgactcacta tagggagatc cgcaacgacg aatccggcac c 51 <210> 32 <211> 51 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> MAP−11F <400> 32 aattctaata cgactcacta tagggagaga aatatctcga tgccgccgcc g 51 <210> 33 <211> 51 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> MAP−15F <400> 33 aattctaata cgactcacta tagggagatg aacatggcca agatcatcac g 51
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はMAP−1RからMAP−20Rのオリ
ゴヌクレオチドを用いて、41℃でMycobacte
rium aviumのPst S−3遺伝子に由来す
る標準RNAへの結合試験を行なった後の試料の尿素変
性6%ポリアクリルアミド電気泳動写真である(白黒反
転)。矢印で示したものが特異バンドの位置である。レ
ーン1から20がそれぞれMAP−1RからMAP−2
0Rを用いて結合試験を行なった時の結果であり、レー
ンNはNega(オリゴヌクレオチドの代わりに希釈液
を用いたもの)である。また分子量マーカーはRNA
Marker(0.1〜1kbと0.2〜10kb)を
使用した(レーンM1、M2)。
【図2】図2は実施例2で行なった初期RNA量103
コピー/試験において、表2の組み合わせ(a)〜
(j)のオリゴヌクレオチドを用いてRNA増幅反応さ
せた時の電気泳動写真(白黒反転)である。レーン1・
2が組み合わせ(a)、レーン4・5が組み合わせ
(b)、レーン7・8が組み合わせ(c)、レーン10
・11が組み合わせ(d)、レーン13・14が組み合
わせ(e)、レーン16・17が組み合わせ(f)、レ
ーン19・20が組みあわせ(g)、レーン22・23
が組み合わせ(h)、レーン25・26が組み合わせ
(i)、レーン28・29が組み合わせ(j)のそれぞ
れの結果であり、レーン3・6・9・12・18・21
・24・27・30が陰性コントロール(RNA試料の
代わりに希釈液のみを用いたもの)である。また分子量
マーカーはφX174/HaeIIIdigest(M
arker4)を使用した(レーンM)。このうち組み
合わせ(a)を用いたときに特定バンドが確認できた。
【図3】図3は実施例3で行なった初期RNA量102
コピー/試験から106コピー/試験において、反応時
間とRNAの生成とともに増大する蛍光強度比のグラフ
(A)および初期RNA量の対数値と立ち上がり時間と
の間で得られた検量線(B)である。初期コピー数10
3 コピー/試験のRNAが反応30分以内で検出でき、
初期RNA量と立ち上がり時間との間に相関関係のある
ことが示された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/569 C12N 15/00 ZNAA Fターム(参考) 4B024 AA11 CA01 CA04 CA11 HA12 4B063 QA18 QA19 QQ06 QQ42 QQ52 QR08 QR13 QR32 QR42 QR56 QR62 QR66 QS03 QS25 QS34

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非定型抗酸菌Mycobacterium
    aviumのPst S−3遺伝子または該遺伝子に
    由来するRNAを検出するためのオリゴヌクレオチドで
    あって、Mycobacterium aviumの特
    定の部位に結合する、配列番号1から12に示したいず
    れかの配列の少なくとも10塩基以上を含む配列を特徴
    とするオリゴヌクレオチド。
  2. 【請求項2】前記オリゴヌクレオチドは、当該RNAの
    特定の部位に結合することにより、当該特定部位におい
    て当該RNAを切断するためのオリゴヌクレオチドプロ
    ーブである、請求項1のオリゴヌクレオチド。
  3. 【請求項3】前記オリゴヌクレオチドは、DNA伸長反
    応のためのオリゴヌクレオチドプライマーである、請求
    項1のオリゴヌクレオチド。
  4. 【請求項4】前記オリゴヌクレオチドは、その一部が修
    飾されまたは検出可能な標識物質により標識されたオリ
    ゴヌクレオチドプローブである、請求項1のオリゴヌク
    レオチド。
  5. 【請求項5】前記オリゴヌクレオチドは、その塩基の一
    部がオリゴヌクレオチドプローブとしての機能を損なわ
    ない範囲で変換された合成オリゴヌクレオチドである、
    請求項1のオリゴヌクレオチド。
  6. 【請求項6】試料中に存在する非定型抗酸菌Mycob
    acterium aviumのPst S−3遺伝子
    に由来するRNAの特定配列を鋳型として、RNA依存
    性DNAポリメラーゼによりcDNAを合成し、リボヌ
    クレアーゼHによってRNA−DNA2本鎖のRNAを
    分解して1本鎖DNAを生成し、該1本鎖DNAを鋳型
    としてDNA依存性DNAポリメラーゼにより、前記特
    定配列または前記特定配列に相補的な配列からなるRN
    Aを転写可能なプロモーター配列を有する2本鎖DNA
    を生成し、そして該2本鎖DNAがRNAポリメラーゼ
    存在下でRNA転写産物を生成し、該RNA転写産物が
    引き続き前記RNA依存性DNAポリメラーゼによるc
    DNA合成の鋳型となるようなRNA増幅工程を利用し
    た検出法において、配列番号13に示した配列中の少な
    くとも連続した10塩基以上からなる、増幅されるMy
    cobacterium aviumのPst S−3
    遺伝子に由来するRNA配列の一部と相同的な配列を有
    する第一のプライマーと、配列番号4に示した配列中の
    少なくとも連続した10塩基以上からなるMycoba
    cterium aviumのPst S−3遺伝子に
    由来するRNAの配列の一部と相補的な配列を有する第
    二のプライマー(ここで第一または第二のプライマーの
    いずれか一方は、5’側にRNAポリメラーゼのプロモ
    ーター配列を付加した配列を有するプライマーである)
    を用いることを特徴とするMycobacterium
    aviumのPst S−3遺伝子に由来するRNA
    の増幅行程。
  7. 【請求項7】前記RNA増幅工程において、増幅により
    生じるRNA転写産物と特異的に結合可能であり、かつ
    インターカレーター性蛍光色素で標識されたオリゴヌク
    レオチド存在下で実施し、反応液の蛍光特性の変化を測
    定することからなる請求項6に記載の工程(ただし該標
    識されたオリゴヌクレオチドは、前記第一および第二の
    プライマーとは異なる配列である)。
  8. 【請求項8】前記プローブが、RNA転写産物の少なく
    とも一部の配列と相補結合するように設計され、複合体
    を形成していない場合と比較して蛍光特性が変化するも
    のであることを特徴とする請求項7に記載の検出方法。
  9. 【請求項9】前記プローブが、配列番号14に示した配
    列中の少なくとも連続した10塩基からなる配列、ある
    いはその相補配列であることを特徴とする請求項8に記
    載の検出方法。
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