JP2003287454A - ガスメータ - Google Patents

ガスメータ

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JP2003287454A
JP2003287454A JP2002088636A JP2002088636A JP2003287454A JP 2003287454 A JP2003287454 A JP 2003287454A JP 2002088636 A JP2002088636 A JP 2002088636A JP 2002088636 A JP2002088636 A JP 2002088636A JP 2003287454 A JP2003287454 A JP 2003287454A
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gas meter
gas
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JP2002088636A
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Yasuhiro Fujii
泰宏 藤井
Megumi Iwakawa
恵 岩川
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Osaka Gas Co Ltd
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Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】故障診断機能を有したガスメータを提供する。 【解決手段】ループ状(楕円形状)の軌跡Lを描きなが
ら一定方向に回転運動する永久磁石1の回転運動を2個
のリードスイッチ2A,2Bで検知する。各リードスイ
ッチ2A,2Bの検知信号PA,PBの立ち下がりが立ち
下がり検知部7で検知されて立ち下がり検知信号XA
Bが出力される。正常時には2個のリードスイッチ2
A,2Bから交互に検知信号PA,PBが出力されるた
め、異常判断部11では、何れかのリードスイッチ2
A,2Bから連続して検知信号PA,PBが出力されれ
ば、検知信号PA,PBが出力されないリードスイッチ2
A,2Bに故障や配線の断線等の異常が発生していると
判断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスメータに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に都市ガス(以下、「ガス」と略
す)を各住戸に供給する場合、各住戸にガスの使用量を
計測するガスメータが設置される。このガスメータは、
ガスメータを流れるガスの流量を積算して表示するもの
である。このようなガスメータの一例として、いわゆる
膜式ガスメータがある。この膜式ガスメータは従来周知
であるが、以下、その構造を簡単に説明する。
【0003】図8〜図10は各々上記膜式ガスメータの
正面断面図、側面断面図、平面断面図を示している。こ
の膜式ガスメータは、上ケース20a及び下ケース20
bからなるケース本体20を有し、上ケース20aの上
部にはガス配管(図示せず)を通してガスが流入するガ
ス流入口21と、住戸内へのガス配管(図示せず)にガ
スを流出するガス流出口22とが設けられている。上ケ
ース20aの前面には計測したガス流量の積算結果を表
示する機械式カウンタ23が設けられている。図10に
示すように、ガス流入口21からガス流出口22に至る
ガス通路(図示せず)のうち、下ケース20b内に形成
された2つの室にそれぞれ計量膜24a,24bが配設
され、各計量膜24a,24bで区画された合計4つの
計量室24が形成されている。ここで、計量室24内の
構造や動作については従来周知であるから詳細な説明を
省略するが、各計量室24に順次ガスの流入と流出が繰
り返され、所定体積のガスが流入及び流出する度に2つ
の計量膜24a,24bがそれぞれ他方の計量室24に
近付く向きと離れる向きとに交互に膨張収縮を繰り返し
ている。そして、このような計量膜24a,24bの膨
張収縮動作がリンク機構を介して機械式カウンタ23に
伝達される。
【0004】このリンク機構は、各計量膜24a,24
bに取り付けられてその膨張収縮動作に伴って揺動する
翼25a,25bと、各翼25a,25bに下端部が固
定されケース本体20の内周側面に沿って垂立させた翼
軸26a,26bとを有する。これらの翼軸26a,2
6bは軸回りに回動自在であって、計量膜24a,24
bの膨張収縮動作によって所定の角度範囲内で往復回動
する。また各翼軸26a,26bの上端部にはそれぞれ
大肘金27a,27bの基端部が水平に固定されてお
り、翼軸26a,26bの回動が各大肘金27a,27
bに伝達される。これら2つの大肘金27a,27bは
互いに交差するように配置され、各大肘金27a,27
bの先端部にそれぞれ小肘金28a,28bの基端部が
ピンによって連結されている。各小肘金28a,28b
の先端部は相互に連結されるとともに、その下方位置に
あるクランク部29に連結されている。すなわち、計量
膜24a,24bの膨張収縮動作によって翼軸26a,
26bが回動すると、翼軸26a,26bを支点として
各大肘金27a,27bが水平面内で回動し、大肘金2
7a,27bの先端部に連結された小肘金28a,28
bが回動することにより、計量膜24a,24bの膨張
収縮動作がクランク部29に伝達される。
【0005】クランク部29のクランク軸29aには水
平に配置されたクランクロッド30a,30bの基端部
が連結され、クランクロッド30a,30bの先端部に
はバルブ軸31a,31bが固定されている。バルブ軸
31a,31bはバルブ32a,32bと一体となって
バルブガイド33a,33bを支点として水平面内で回
動自在に構成されているため、計量膜24a,24bの
膨張収縮動作は、クランク部29並びにクランクロッド
30a,30bを介して、バルブ32a,32bがバル
ブガイド33a、33bを支点として双方向に回動する
運動に変換される。すなわち、計量膜24a,24bの
膨張収縮動作に連動して各バルブ32a,32bが作動
し、各計量室24に順次ガスの流入と流出が繰り返され
ることになる。またクランク部29はウォームギア29
bを具備しており、このウォームギア29bにより計量
膜24a,24bの膨張収縮動作を水平軸ギア34を介
して機械式カウンタ23に連結されたカウンタギア35
に伝達して回転させ、カウンタギア35の回転動作によ
って機械式カウンタ23の表示を切り換えている。
【0006】ここで機械式カウンタ23は主として課金
のための指針値を担保するために設けられており、通常
は、規定値を超える流量に対してガス通路を遮断する機
能や、ガス配管における漏洩発生時に警報する機能など
の保安機能の担保を主な目的としたパルスカウンタが設
けられている。
【0007】このパルスカウンタは、上記リンク機構を
構成する一方の小肘金28bに取り付けられた永久磁石
1と、この永久磁石1の上部近傍に配置される回路基板
15に取り付けられたリードスイッチ2と、リードスイ
ッチ2のオン/オフに応じた検知信号(パルス)に基づ
いて流量を計測する図示しないマイクロコンピュータ
(以下、「マイコン」と略す)とを有し、流量の計測値
に基づいてマイコンが上記保安機能を実現している。
【0008】図11に示すように、2つの計量膜24
a,24bが交互に膨張収縮動作を行うことで2つの大
肘金27a,27bが一端部(翼軸26a,26b)を
支点として双方向に規則的且つ交互に回動し、小肘金2
8bに取り付けられた永久磁石1は図11に点線で示す
楕円形の軌跡Lを描きながら一定方向(図11における
時計回りの方向)に回転運動を行う。また、リードスイ
ッチ2は上記軌跡Lの中央部に対向する位置に配設され
ており、回転運動する永久磁石1との距離が所定の検知
範囲内に入るとオン、検知範囲外に出るとオフする。故
に、永久磁石1が軌跡Lを描きながら1周する間にオン
/オフを2回繰り返すことになるから、マイコンには方
形パルスからなる2つの検知信号が1周毎に入力され、
マイコンでは、これら検知信号の立ち上がり又は立ち下
がりを検知してカウントすることによって流量及びその
積算値を計測している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで近年ではガス
メータの電子化が検討されている。このような電子化ガ
スメータにおいては、機械式カウンタを廃し上記パルス
カウンタのみを備えて、マイコンで計測した流量の積算
値(課金のための指針値)をLCDのような表示デバイ
スからなる表示部に表示する。しかしながら、接点の溶
着や異物の付着などのリードスイッチ2の故障、あるい
はリードスイッチ2をマイコンと接続する配線に断線等
の故障が発生した場合、従来ではパルスカウンタによる
保安機能は担保されないものの少なくとも課金のための
指針値については機械式カウンタによって担保されてい
たが、上記電子化ガスメータにおいては機械式カウンタ
を備えていないために課金のための指針値についても担
保されなくなってしまう。そのため、パルスカウンタの
異常発生を判断する機能、いわゆる故障診断機能の必要
性が高くなっている。
【0010】本発明は上記事情に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、故障診断機能を有したガスメータを
提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、ケースに設けられた計量室内を
通過するガスの流量に応じた速度でループ状の軌跡を描
きながら一定方向に回転運動する永久磁石と、永久磁石
の軌跡に沿って互いに離間して配置されて永久磁石の回
転運動を検知する複数個の磁気検知素子と、各磁気検知
素子の検知出力に基づいてガスの流量を演算する演算手
段と、何れかの磁気検知素子から連続して検知出力が得
られないときに異常が発生していると判断する異常判断
手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、異常判断手段は、同一の磁気検知素子から連続して
検知出力が得られなかった回数が所定の閾値を越えた場
合に異常発生と判断することを特徴とする。
【0013】請求項3の発明は、請求項1又は2の発明
において、前記異常判断手段は、使用最大流量に応じた
第1の周波数よりも低い周波数で同一の磁気検知素子か
ら連続して検知出力が得られた場合に異常発生と判断す
ることを特徴とする。
【0014】請求項4の発明は、請求項1又は2又は3
の発明において、前記異常判断手段は、計量下限値に応
じた第2の周波数よりも高い周波数で同一の磁気検知素
子から連続して検知出力が得られた場合に異常発生と判
断することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施形態により詳
細に説明する。なお、本実施形態は従来例で説明した膜
式ガスメータに本発明を適用したものであって、ケース
やリンク機構などの基本構造については従来例と共通で
ある。よって、従来例と共通の基本構造については図示
並びに説明を省略する。
【0016】本実施形態のガスメータは、図1に示すよ
うにループ状(楕円形状)の軌跡Lを描きながら一定方
向に回転運動する永久磁石1と、永久磁石1の回転運動
を検知する2個のリードスイッチ2A,2Bと、各リー
ドスイッチ2A,2Bから出力される検知信号PA,PB
を演算処理してガスの流量並びにその積算値を求めた
り、リードスイッチ2A,2Bやその配線等の異常発生
を判断する演算処理ブロック3と、流量の積算値等を表
示する表示部4と、異常発生を報知するための報知部5
と、演算処理ブロック3、表示部4並びに報知部5に動
作電源を供給する電源部6とを備える。
【0017】永久磁石1は従来例で説明したように、図
1に点線で示す楕円形の軌跡Lを描きながら一定方向
(図1における時計回りの方向)に回転運動を行う。そ
して、2つのリードスイッチ2A,2Bは、回転運動す
る永久磁石1との距離が所定の検知範囲内に入るとオ
ン、検知範囲外に出るとオフするように軌跡Lの近傍で
あって互いに離間した位置に配設される。そして、リー
ドスイッチ2A,2Bのオン、オフに応じて、図2
(a),(b)に示すようにオン時に立ち上がり且つオ
フ時に立ち下がる方形パルスの検知信号PA,PBが演算
処理ブロック3に入力される。すなわち、リードスイッ
チ2A,2Bが正常であれば、永久磁石1の回転運動に
伴って各リードスイッチ2A,2Bが交互にオン・オフ
を繰り返すため、2つの検知信号PA,PBが交互に演算
処理ブロック3に入力されることになる(図2(a),
(b)参照)。
【0018】演算処理ブロック3は、各検知信号PA
Bの立ち下がりを個別に検知してそれぞれの立ち下が
り検知信号XA,XBを出力する立ち下がり検知部7と、
CPU並びにメモリ等の周辺回路で構成され、立ち下が
り検知部7から出力される立ち下がり検知信号XA,XB
に基づいて流量及びその積算値の計測と異常発生の判断
を行うマイコン部8とを備える。またマイコン部8は、
立ち下がり検知部7から出力される立ち下がり検知信号
A,XBの時間間隔を測定する測定用タイマ部9、立ち
下がり検知信号XA,XBが交互に入力される毎に流量の
計測値を積算する積算部10、立ち下がり検知信号
A,XBに基づいて異常発生の判断を行う異常判断部1
1を具備する。但し、マイコン部8では予めメモリに格
納されたプログラムをCPUで実行することによって上
記測定用タイマ部9、積算部10並びに異常判断部11
を実現している。
【0019】表示部4は、例えばLCDパネルのような
表示デバイス、この表示デバイスを駆動する駆動回路な
どで構成され、マイコン部8から与えられるデータに応
じて駆動回路が表示デバイスを駆動することにより、積
算部10で求められた積算値を数値表示するものであ
る。
【0020】また報知部5は、例えば発光ダイオードの
ような発光素子、この発光素子を駆動して発光させる発
光駆動回路などで構成され、異常発生と判断した場合に
異常判断部11から出力される異常発生信号に応じて発
光駆動回路が発光素子を発光駆動することにより、発光
素子の発光によって永久磁石1又はリードスイッチ2
A,2Bの異常発生を外部へ報知するものである。
【0021】而して、上述の永久磁石1を除く各部は、
従来例で説明した回路基板に実装され、外部より表示部
4の表示並びに報知部5の発光素子の発光が視認できる
ように図示しないケース内に収納される。
【0022】次に本実施形態の動作を説明する。
【0023】図3はマイコン部8の動作状態が立ち下が
り検知信号XA,XBの入力に応じて遷移する様子を表し
た状態遷移図を示しており、一方のリードスイッチ2A
がオンからオフすることにより立ち下がり検知信号XA
が入力される場合の第1演算処理、他方のリードスイッ
チ2Bがオンからオフすることにより立ち下がり検知信
号XBが入力される場合の第2演算処理、異常発生を判
断する異常判断処理、異常判断処理の結果から異常発生
と判断された場合に異常発生を報知する報知処理、とい
う4つの動作状態が存在し、正常時、すなわち2つの立
ち下がり検知信号XA,XBが交互に入力されているとき
は第1演算処理と第2演算処理を交互に実行することに
なる。
【0024】ここで、図4のフローチャートを参照して
第1演算処理の動作説明を行う。例えば、後述するよう
に立ち下がり検知信号の入力によって第2演算処理から
第1演算処理へ動作が移行すると、入力された立ち下が
り検知信号が一方のリードスイッチ2Aに対応した立ち
下がり検知信号XAであるか否かが測定用タイマ部9並
びに異常判断部11においてそれぞれ判断される(ステ
ップ1)。上記リードスイッチ2Aの立ち下がり検知信
号XAであれば、リードスイッチ2Aは正常であると判
断され、測定用タイマ部9は計時カウンタのカウント値
Tをリセットして次の立ち下がり検知信号が入力される
までの時間間隔の計時をスタートし、異常判断部11は
異常判断用カウンタのカウント値Cをリセットする(ス
テップ2)。なお、入力された立ち下がり検知信号が上
記リードスイッチ2Aの立ち下がり検知信号XAでなけ
れば、後述する異常判断処理に移行する(ステップ
6)。また、積算部10では測定用タイマ部9の計時が
スタートした場合にパルスカウントをインクリメントし
て流量の積算値を更新する(ステップ3)。その後、マ
イコン部8は次の立ち下がり検知信号の入力を待って第
2演算処理へ移行する(ステップ4,ステップ5)。
【0025】続いて、図5のフローチャートを参照して
第2演算処理の動作説明を行う。上述のように立ち下が
り検知信号の入力によって第1演算処理から第2演算処
理へ動作が移行すると、入力された立ち下がり検知信号
が他方のリードスイッチ2Bに対応した立ち下がり検知
信号XBであるか否かが測定用タイマ部9並びに異常判
断部11においてそれぞれ判断される(ステップ1)。
上記リードスイッチ2Bの立ち下がり検知信号XBであ
れば、リードスイッチ2Bは正常であると判断され、測
定用タイマ部9は計時カウンタのカウント値Tをリセッ
トして次の立ち下がり検知信号が入力されるまでの時間
間隔の計時をスタートし、異常判断部11は異常判断用
カウンタのカウント値Cをリセットする(ステップ
2)。なお、入力された立ち下がり検知信号が上記リー
ドスイッチ2Bの立ち下がり検知信号XBでなければ、
後述する異常判断処理に移行する(ステップ6)。ま
た、積算部10では測定用タイマ部9の計時がスタート
した場合にパルスカウントをインクリメントして流量の
積算値を更新する(ステップ3)。その後、マイコン部
8は次の立ち下がり検知信号の入力を待って第1演算処
理へ移行する(ステップ4,ステップ5)。
【0026】ところで、上記第1及び第2演算処理から
異常判断処理へ移行するのは、何れか一方のリードスイ
ッチ2A,2Bの検知信号PA,PBが連続して入力され
たときである。このような状況が生じる原因としては、
例えばリードスイッチ2A,2B自体の故障(接点の溶
着や異物の付着など)、リードスイッチ2A,2Bと演
算処理ブロック3を接続する配線の断線や劣化等の異常
発生以外にも、ガス配管内の圧力変動等に起因するリー
ドスイッチ2A,2Bのチャタリング等が考えられる。
このようなリードスイッチ2A,2Bのチャタリングが
生じると、一般的に通常の流量では起こり得ない程度に
多い頻度で検知信号PA,PBが入力される場合が多いの
で、ガスメータの号数に応じた使用最大流量から求めら
れる検知信号PA,PBの周波数以上で何れか一方のリー
ドスイッチ2A,2Bから連続して検知信号PA,PB
入力された場合をチャタリングと判断し、上記周波数以
下で一方のリードスイッチ2A,2Bから連続して検知
信号PA,PBが入力された場合を異常発生と判断するこ
とが望ましい。
【0027】ここで、下記の表1にガスメータの号数と
使用最大流量時の検知信号PA,PBの周波数との関係を
示す。
【0028】
【表1】
【0029】例えば、5号のガスメータならば、使用最
大流量Qの2倍(=2Q)まで考慮しても個々のリード
スイッチ2A,2Bの検知信号PA,PBの周波数が1.
6[Hz]よりも高ければチャタリングが発生している
と判断できる。言い換えると、検知信号PA,PBが出力
される時間間隔、すなわち、立ち下がり検知信号XA
Bが出力される時間間隔(測定用タイマ部9の計時カ
ウンタのカウント値T)が0.625秒(≒1/1.
6)よりも短い場合をチャタリングの発生と判断できる
ことになる。
【0030】一方、非常に緩慢なガス圧の変動によっ
て、極端に低い周波数でリードスイッチ2A,2Bにチ
ャタリングが生じる可能性もあるので、計量すべき流量
の下限値に基づいて求められる検知信号PA,PBの周波
数以下で何れか一方のリードスイッチ2A,2Bから連
続して検知信号PA,PBが入力された場合をチャタリン
グと判断し、上記周波数以上で一方のリードスイッチ2
A,2Bから連続して検知信号PA,PBが入力された場
合を異常発生と判断することが望ましい。
【0031】ここで、下記の表2に各号数のガスメータ
と上記下限値及び検知信号PA,PBの周波数との関係を
示す。
【0032】
【表2】
【0033】使用するガスメータの号数を決める使用最
大流量の差は、現在法的に使用最大流量の20分の1、
法定度量衡国際機構(OIML:International Organi
zationof Legal Metrology)の国際基準では160分の
1と定められているので、例えば、5号のガスメータな
らば、250[L(リットル)/h]以下の流量を計量
する必要はなく、250[L/h]が計量下限値とな
る。故に、検知信号PA,PBの周波数が、上記計量下限
値に対応した値(0.04[Hz])よりも低ければガ
ス圧の変動によるチャタリングが発生していると判断で
きる。言い換えると、立ち下がり検知信号XA,XBが出
力される時間間隔Tが25秒(≒1/0.04)よりも
長い場合をチャタリングの発生と判断できることにな
る。
【0034】従って、本実施形態においては、測定用タ
イマ部9のカウント値Tが0.625<T<25となる
場合を異常(リードスイッチ2A,2Bや配線の故障)
の発生と判断する。但し、これは5号のガスメータの場
合であって、号数に応じて上記閾値(0.625,2
5)が変わることはいうまでもない。
【0035】次に、図6のフローチャートを参照して異
常判断処理について説明する。既に説明したように一方
のリードスイッチ2A,2Bから連続して検知信号
A,PBが入力されると第1又は第2演算処理から異常
判断処理に移行し、測定用タイマ部9が計時カウンタの
カウント値Tをメモリに待避してT’とした後にリセッ
トし、再度計時をスタートする(ステップ1)。そし
て、異常判断部12がメモリに待避したカウント値T’
(連続して入力された立ち下がり検知信号XA又はXB
時間間隔)が0.625<T’<25の範囲内に収まる
か否かを判定する(ステップ2)。つまり、上記範囲内
に収まらなければチャタリングが原因であると判断でき
るので、元の状態、すなわち、第1演算処理から移行し
てきた場合には第1演算処理へ、第2演算処理から移行
してきた場合には第2演算処理へとそれぞれ戻る(ステ
ップ4)。なお、この場合には積算部10における積算
値の更新並びに異常判断部12における異常判断カウン
タのカウントアップ(インクリメント)は行われない。
【0036】一方、カウント値T’が上記範囲内に収ま
る場合、チャタリングではなくて異常発生が原因である
と判断し、異常判断部12は異常判断カウンタのカウン
ト値Cをインクリメント(ステップ3)した後、上記カ
ウント値Cが所定の閾値(例えば、10)に達している
か否かを判定する(ステップ5)。つまり、計時カウン
タのカウント値T’が0.625<T’<25の範囲内
に収まる立ち下がり検知信号XA,XBの入力が1回発生
しただけで直ちに異常発生と断定することは危険である
ので、異常判断カウンタのカウント値Cが所定の閾値
(本実施形態では10)を下回るときには異常発生信号
の出力を行わずに元の状態、すなわち、第1演算処理か
ら移行してきた場合には第1演算処理へ、第2演算処理
から移行してきた場合には第2演算処理へとそれぞれ戻
る(ステップ5)。なお、この場合にも積算部10にお
ける積算値の更新並びに異常判断部12における異常判
断カウンタのカウントアップ(インクリメント)は行わ
れない。但し、故障は立ち下がり検知信号が入力されて
こないリードスイッチのみに生じており、連続して立ち
下がり検知信号が入力されてくるリードスイッチは正常
であると考えられるので、図7に示すように積算部10
にてパルスカウントを2つインクリメントして積算値を
更新し、本来入力されるはずの立ち下がり検知信号の分
を補間するようにしてもよい(図7のステップ6参
照)。
【0037】そして、計時カウンタのカウント値T’が
0.625<T’<25の範囲内に収まる立ち下がり検
知信号XA,XBの入力が繰り返し発生して異常判断カウ
ンタのカウント値Cが上記閾値に達した場合、異常判断
部12が異常発生と判断して異常発生信号を報知部5に
出力(ステップ7)した後、異常判断カウンタのカウン
ト値Cをリセットし、積算部10における積算値の更新
を行わずに、元の状態、すなわち、第1演算処理から移
行してきた場合には第1演算処理へ、第2演算処理から
移行してきた場合には第2演算処理へとそれぞれ戻る
(ステップ6)。なお、立ち下がり検知信号XA,XB
交互に入力されて異常発生無しと判断される場合に異常
判断カウンタのカウント値Cをリセットせず、何れか一
方の立ち下がり検知信号XA,XBが連続して入力した回
数の累積値を示すカウント値Cが閾値を越えた場合に異
常発生と判断するようにしてもよい。
【0038】而して、本実施形態によれば、リードスイ
ッチ2A,2B自体の故障や断線等のリードスイッチ2
A,2Bに関わる部分の故障とリードスイッチ2A,2
Bのチャタリングを区別して異常発生の有無を確実に判
断することができ、高精度の故障診断機能を備えたガス
メータが実現できる。また、このような故障診断機能を
備えることによって、課金のための指針値(表示部4に
表示される積算値)と保安機能を担保することができ
て、電子化ガスメータの安全性の向上が図れる。
【0039】なお、本実施形態では永久磁石1の回転運
動をリードスイッチ2A,2Bによって検知している
が、リードスイッチ以外の磁気検知素子、例えば半導体
のホール効果を利用するホールセンサ、外部磁界による
電気抵抗の変化を利用する磁気抵抗(MR)センサ、あ
るいは磁性媒体を通る磁束の総量をコイルで検出するフ
ラックスゲート(FG)センサ等を用いてもよい。但
し、これらの磁気検知素子の中ではリードスイッチが最
も安価且つ低消費電力であるから、通常はリードスイッ
チを使用することが多い。また、マイコン部8の代わり
にフリップフロップ等の論理回路を用い、例えば一方の
リードスイッチ2A(又は2B)からの検知信号P
A(又はPB)が連続して入力されたときに異常発生信号
を出力する構成としても構わない。
【0040】
【発明の効果】請求項1の発明は、ケースに設けられた
計量室内を通過するガスの流量に応じた速度でループ状
の軌跡を描きながら一定方向に回転運動する永久磁石
と、永久磁石の軌跡に沿って互いに離間して配置されて
永久磁石の回転運動を検知する複数個の磁気検知素子
と、各磁気検知素子の検知出力に基づいてガスの流量を
演算する演算手段と、何れかの磁気検知素子から連続し
て検知出力が得られないときに異常が発生していると判
断する異常判断手段とを備えたので、正常時には複数個
の磁気検知素子から順番に検知出力が得られるため、何
れかの磁気検知素子から連続して検知出力が得られない
ときに当該磁気検知素子の故障や配線の断線等の異常が
発生していると判断して故障診断機能が実現できる。
【0041】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、異常判断手段は、同一の磁気検知素子から連続して
検知出力が得られなかった回数が所定の閾値を越えた場
合に異常発生と判断するので、異常発生を誤判断する確
率が低くなる。
【0042】請求項3の発明は、請求項1又は2の発明
において、前記異常判断手段は、使用最大流量に応じた
第1の周波数よりも低い周波数で同一の磁気検知素子か
ら連続して検知出力が得られた場合に異常発生と判断す
るので、リードスイッチのチャタリングと故障を的確に
判別して故障診断の精度が向上できる。
【0043】請求項4の発明は、請求項1又は2又は3
の発明において、前記異常判断手段は、計量下限値に応
じた第2の周波数よりも高い周波数で同一の磁気検知素
子から連続して検知出力が得られた場合に異常発生と判
断するので、非常に緩慢なガス圧の変動によってリード
スイッチに生じた極端に低い周波数のチャタリングと故
障を的確に判別して故障診断の精度が向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示すブロック図である。
【図2】同上におけるリードスイッチから出力される検
知信号PA,PBのタイムチャートである。
【図3】同上におけるマイコン部の状態遷移図である。
【図4】同上における第1演算処理を説明するフローチ
ャートである。
【図5】同上における第2演算処理を説明するフローチ
ャートである。
【図6】同上における異常判断処理を説明するフローチ
ャートである。
【図7】同上における異常判断処理を説明する他のフロ
ーチャートである。
【図8】従来の膜式ガスメータを示す正面断面図であ
る。
【図9】同上の平面断面図である。
【図10】同上の側面断面図である。
【図11】同上の動作説明図である。
【符号の説明】
1 永久磁石 2A,2B リードスイッチ 3 演算処理ブロック 4 表示部 5 報知部 7 立ち下がり検知部 8 マイコン部 9 測定用タイマ部 10 積算部 11 異常判断部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケースに設けられた計量室内を通過する
    ガスの流量に応じた速度でループ状の軌跡を描きながら
    一定方向に回転運動する永久磁石と、永久磁石の軌跡に
    沿って互いに離間して配置されて永久磁石の回転運動を
    検知する複数個の磁気検知素子と、各磁気検知素子の検
    知出力に基づいてガスの流量を演算する演算手段と、何
    れかの磁気検知素子から連続して検知出力が得られない
    ときに異常が発生していると判断する異常判断手段とを
    備えたことを特徴とするガスメータ。
  2. 【請求項2】 異常判断手段は、同一の磁気検知素子か
    ら連続して検知出力が得られなかった回数が所定の閾値
    を越えた場合に異常発生と判断することを特徴とする請
    求項1記載のガスメータ。
  3. 【請求項3】 前記異常判断手段は、使用最大流量に応
    じた第1の周波数よりも低い周波数で同一の磁気検知素
    子から連続して検知出力が得られた場合に異常発生と判
    断することを特徴とする請求項1又は2記載のガスメー
    タ。
  4. 【請求項4】 前記異常判断手段は、計量下限値に応じ
    た第2の周波数よりも高い周波数で同一の磁気検知素子
    から連続して検知出力が得られた場合に異常発生と判断
    することを特徴とする請求項1又は2又は3記載のガス
    メータ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009222434A (ja) * 2008-03-13 2009-10-01 Tokiko Techno Kk 流量計測装置
JP2021001838A (ja) * 2019-06-24 2021-01-07 パナソニック株式会社 ガスメータ
JP2021113702A (ja) * 2020-01-17 2021-08-05 東京瓦斯株式会社 メータおよび検針システム

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