JP2004184252A - 流量計測装置およびその動作制御方法 - Google Patents

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Tatsuo Fujimoto
龍雄 藤本
Katsuto Sakai
克人 酒井
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Abstract

【課題】計測対象の流体に実際に過大流量が生じているのか、あるいは超音波伝播時間計測部のような流量センサや流量値演算回路系のような流量値演算手段に故障が生じているのかを判別する。
【解決手段】異常判別制御回路40は、過大流量に対応した流量の信号または演算結果が検出された場合には、遮断弁94を所定の開度にまで閉じて、ガスの流れの有効導通断面積を減少させる動作を行って、その動作の前後での超音波伝播時間計測部20から出力される信号または流量値演算部30で演算される流量値を検出し、その検出された信号または流量値の推移に基づいて、超音波伝播時間計測部20または流量値演算部30に故障が生じているのか、あるいは実際にガスに過大流量が生じているのかを判別する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は流量計測装置およびその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガスメータは、燃料用の可燃ガス(以下、単に「ガス」という。)の流量(消費量)に対応した、いわゆる従量制の料金を算出するために、それらの資源を消費または利用する各ユーザーの住居または店舗ごとに設置されている。近年では、いわゆるマイコン(マイクロコンピュータ)を用いた簡易な制御回路を内蔵して、ガスの流量の計測値の情報を電気信号化してガスメータの内部で記憶処理したり外部の管理会社の中央情報収集システムなどへと通信出力(信号出力)したりすることや、圧力異常、微少流量漏洩または地震発生などの異常が発生した場合に異常を表す情報などをLCD(Liquid Crystal Display;液晶ディスプレイ)装置によって表示することなどの機能を備えた、いわゆるマイコンガスメータ(マイコン内蔵型のガスメータ)が実用化されている。
【0003】
そのようなマイコンガスメータは、より詳細には、例えば、導通路を流れるガスに超音波を伝播させ、それを受信器で受信して、そのときの超音波の伝播時間または伝播速度もしくはシングアラウンド伝播周期を測定し、その測定結果に基づいて、計測対象の流体の流量(または流速)を計測するという、いわゆる超音波伝播方式のものや、ガスの流れに伴う流体発振現象を利用してガスの流量を計測するという、いわゆるフルイディック方式のものなどのような、何らかの電子的な流量センサ装置によってガスの流量に対応した電気信号(あるいは光信号なども可能)を出力し、その電気信号に基づいて、後段の流量演算回路系によってそのときの流量計測値を演算するというガスメータが実用化されている。
【0004】
あるいは、吹子状(あるいはピストン状)の容積流量計を備えており、ガスの流れに対応して容積流量計測器が容積変化し、その容積変化を機械的な回転運動に変換して機械式のカウンタを駆動することで、容積流量計測器の容積変化に機械的に連動して積算流量値を表示するという、いわゆる膜式と呼ばれるガスメータにおいても、容積流量計測器の容積変化に機械的に連動して回転運動するマグネットと、そのマグネットが通過するごとに電気的な接触が継断されるようにマグネットの回転運動の軌跡の近傍に配置されたリードスイッチとを備えることで、ガスの流れに対応した容積流量計測器の容積変化に連動した機械的な運動をマグネットとリードスイッチとによって電気信号に変換して出力することができるようにしたガスメータもある。なお、この場合には、上記のマグネットとリードスイッチとが実質的に流量センサに該当するものとして用いられていることは言うまでもない。
【0005】
このようなガスメータでは一般に、所定の精度での適正な流量計測が可能な最大許容流量値が定まっている。その最大許容流量値を超えた過大流量が生じると、流量センサや流量値演算回路系の計測可能限界を逸脱したことになり、そのときの流量値を計測すること自体が実質的に不可能になる。あるいは、計測動作それ自体は可能であっても、所定の精度で(精確に)流量値の計測を行うことが困難なものとなる。あるいは、過大流量に精確に対応した信号を流量センサが出力できたとしても、それに基づいて後段の流量値演算回路系で正確な流量値を演算することができなくなる場合もある。
【0006】
このため、従来のマイコンガスメータでは、過大流量が発生した場合には、遮断弁を全閉にしてガスの供給を停止すると共に、過大流量が発生した旨または遮断弁を閉じた状態にした旨の情報(警報)を出力するという技術が提案されている。あるいは、当該ガスメータとして計測可能な領域を超えた過大流量の発生を検知して警報することの他にも、ガスメータの下流側での何らかの異常や危険の要因となり得る可能性の高い大流量の発生を検知して警報することなども提案されている。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−41792号公報(第0030段落ないし第0054段落)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来のガスメータでは、流量センサから出力される信号またはそれに基づいて流量値演算回路系で演算された流量値が、過大流量に対応したものであっても、それが本当に過大流量に起因して出力または演算されたものであるのか、あるいは実際には過大流量は生じていないのに流量センサまたは流量値演算回路系の故障や誤動作などに起因して出力または演算されたものであるのかを、判別することができないという問題があった。
【0009】
そして、このように過大流量が本当に発生しているのか、あるいは流量センサや流量値演算回路系に故障や誤動作が発生しているのかを判別することができないことに起因して、例えば、実際には過大流量は生じておらず流量センサ等が故障していると、ユーザーはそれに気付かないので、何度も原因不明の過大流量遮断が発生するように見えることとなり、その度毎にユーザーが戸惑ってしまうという不都合が生じることとなる。あるいはこの場合、何度も過大流量遮断およびその旨の警報が発生したことに基づいて、ユーザーやガスメータの管理者はそのガスメータの下流側でのガス消費機器の使用状態などをチェックしなければならなくなるが、実際には過大流量は発生していないのであるから、そのときの過大流量遮断の原因が見つけられずに無駄な労力を払うことになってしまうという不都合もある。あるいは逆に、例えば上記のように流量センサ等の故障に起因して何度も原因不明の過大流量遮断が続いた後に、実際に過大流量が生じた場合には、たとえ流量センサがそのときの過大流量を検出できてそれに対応した警報等を発することができたとしても、ユーザーがそれまでの多発する原因不明の過大流量に慣れっこになってしまっているので、過大流量の発生を本気で受け止めなくなってしまっている虞がある。あるいは流量センサの故障に起因して、当該ガスメータがその内部ないし下流に生じている過大流量を検知することができなくなっており、しかもそのような検知不能な状態となっていることをユーザーや管理者が気付かないでいる虞もある。
【0010】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、流量センサから出力される信号またはそれに基づいて流量値演算回路系で演算された流量値が、過大流量に対応したものである場合、それが本当に過大流量に起因して出力または演算されたものであるのか、あるいは実際には過大流量は生じていないのに流量センサまたは流量値演算回路系の故障や誤動作などに起因して出力または演算されたものであるのかを判別することを可能とする流量計測装置およびその動作制御方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明による第1の流量計測装置は、計測対象の流体の流量に対応した信号を出力するように設定された流量センサと、前記流量センサから出力された信号に基づいて前記流体の流量値を算出するように設定された流量値演算手段と、前記流体の流れの有効導通断面積を調節するための弁の開度を全閉および全開ならびにその間の開度に調節可能な遮断弁とを有する流量計測装置において、所定の流量値を超えた過大流量に対応した信号が前記流量センサから出力された場合または所定の流量値を超えた流量値が前記流量値演算手段で演算された場合には、前記遮断弁を所定の開度まで閉じて前記流体の流れの有効導通断面積を減少させる動作を行って、その動作の前後での前記流量センサから出力される信号または前記流量値演算手段で演算される流量値を検出し、その検出される信号または流量値の推移に基づいて、前記流量センサまたは前記流量値演算手段に故障が生じているのか、あるいは前記流体に過大流量が生じているのかを判別する異常判別制御手段を備えている。
【0012】
また、本発明による第1の流量計測装置の動作制御方法は、計測対象の流体の流量に対応した信号を出力するように設定された流量センサと、前記流量センサから出力された信号に基づいて前記流体の流量値を算出するように設定された流量値演算手段と、前記流体の流れの有効導通断面積を調節するための弁の開度を全閉および全開ならびにその間の開度に調節可能な遮断弁とを有する流量計測装置の動作制御方法であって、所定の流量値を超えた過大流量に対応した信号が前記流量センサから出力された場合または所定の流量値を超えた流量値が前記流量値演算手段で演算された場合には、前記遮断弁を所定の開度まで閉じて前記流体の流れの有効導通断面積を減少させる動作を行って、その動作の前後での前記流量センサから出力される信号または前記流量値演算手段で演算される流量値を検出し、その検出される信号または流量値の推移に基づいて、前記流量センサまたは前記流量値演算手段に故障が生じているのか、あるいは前記流体に過大流量が生じているのかを判別する、というものである。
【0013】
本発明による第1の流量計測装置またはその動作制御方法では、例えば当該流量計測装置における正確な計測が可能であるものと予め想定されている所定の流量値を超えた過大流量に対応した信号が流量センサから出力された場合、またはその所定の流量値を超えた流量値が前記流量値演算手段によって演算された場合には、その信号または演算結果の流量値が正常な流量センサや流量値演算手段によって出力された正確なものであるか否かを問わず、まず遮断弁を所定の開度まで閉じて流体の流れの有効導通断面積を減少させる動作を行う。そしてその動作の前後での、流量センサから出力される信号または流量値演算手段で演算される流量値を検出し、その検出された信号または流量値の推移に基づいて、例えばそのときの流量値の推移が遮断弁を所定の開度まで閉じる動作に正しく対応したものである場合には、流量センサや流量値演算手段には故障が生じておらず本当に過大流量が発生しているものと判定し、そのときの流量値の推移が遮断弁を所定の開度まで閉じる動作に正しく対応したものではない場合(換言すれば理論的に想定され得ないものである場合)には、流量センサや流量値演算手段に故障が生じており実際には過大流量が発生していないものと判定する、というようにして、流量センサまたは流量値演算手段に故障が生じているのか、あるいは流体に過大流量が生じているのかを判別する。
【0014】
さらに詳細には、前記遮断弁を閉じる動作を行った以降に、前記信号または前記流量値に変化が無い場合または前記遮断弁を閉じる動作を行う前よりもさらに大きな流量値に対応した信号または演算結果が検出された場合には、前記流量センサまたは前記流量値演算手段のうち少なくともいずれか一つに故障が発生しているものと判定し、前記遮断弁を閉じる以前よりも小さな流量値に対応した信号または演算結果が検出された場合には、前記流体に過大流量が生じていたと判定するようにすることが可能である。
【0015】
すなわち、遮断弁を例えばパーシャルスロットル(いわゆる半開き)状態のような所定の開度まで閉じる動作を行うと、計測対象の流体の有効導通断面積の減少によって流量が低下するから、このとき流量センサや流量値演算手段が正常であれば、それらから出力される信号や流量値は計測対象の流体の流量低下を正常に反映して、遮断弁を所定の開度にまで閉じる動作を行う以前よりも小さな流量値に対応したものとなる筈であることが理論的に想定される。従って、そのように遮断弁を所定の開度にまで閉じた後に、それ以前よりも小さな流量値に対応した信号または流量値が出力された場合には、流量センサや流量値演算手段は正常に機能していて、実際に流体に過大流量が生じていたものと判定することができる。あるいは遮断弁を所定の開度にまで閉じたにも関わらず、流量センサから出力される信号または流量値演算手段から出力される流量値に変化が無い場合またはさらに大きな流量値に対応した信号または流量値が出力された場合には、そのようなことは流量センサや流量値演算手段が正常に機能している場合には理論的に有り得ないことなのであるから、流量センサまたは流量値演算手段のうち少なくともいずれか一つに故障が発生しているものと判定することができる。
【0016】
あるいは、前記遮断弁を所定の開度まで閉じる動作を行ってから所定時間を経過した後に、前記流量センサおよび前記流量値演算手段が正常であると仮定したときの前記遮断弁の開度に対応して想定される所定の流量値以下に対応した信号または流量値の演算結果が検出された場合には、前記遮断弁を閉じる動作を行う以前に前記流体に過大流量が発生していたものと判定し、前記流量センサおよび前記流量値演算手段が正常であると仮定したときの前記遮断弁の開度に対応して想定される所定の流量値を超えた流量値に対応した信号または流量値の演算結果が検出された場合には、前記流量センサまたは前記流量値演算手段のうち少なくともいずれか一つに故障が発生しているものと判定するようにすることも可能である。
【0017】
すなわち、遮断弁を所定の開度にまで閉じると、計測対象の流体の有効導通断面積が絞られて減少するが、流体の供給圧(全圧)が一定であれば(一般に流量計測装置の使用条件としては供給圧が一定である場合が殆どである)、その絞られた有効導通断面積に制約されて、遮断弁を通過可能な流体の最大流量はそのときの有効導通断面積に対応して定まる最大導通可能流量値以下になる。従って、流量センサまたは流量値演算手段が正常であれば、遮断弁を所定の開度にまで閉じた(絞った)後には、上記のように遮断弁の開度に対応して想定される所定の最大導通可能流量値以下に対応した信号または流量値が出力される筈であることが理論的に想定される。よって、遮断弁を所定の開度にまで閉じた後に、流量センサまたは流量値演算手段が正常であると仮定したときの遮断弁の開度に対応して想定される所定の流量値(最大導通可能流量値)以下に対応した信号または流量値の演算結果が検出された場合には、遮断弁を閉じる動作を行う以前に流体に過大流量が発生していたものと判定することができる。あるいはこれと異なり、遮断弁を所定の開度にまで閉じたにも関わらず、それによって絞られた有効導通断面積に対応して定まる最大導通可能流量値を超えた流量値に対応した信号または流量値が出力されたことが検出された場合には、そのような出力は流量センサまたは流量値演算手段が正常であれば理論的には有り得ない筈であることが理論的に想定される。よって、遮断弁を所定の開度まで閉じた後に、流量センサまたは流量値演算手段が正常であると仮定したときの遮断弁の開度に対応して想定される所定の流量値(最大導通可能流量値)を超えた流量値に対応した信号または流量値の演算結果が検出された場合には、流量センサまたは流量値演算手段のうち少なくともいずれか一つに故障が発生しているものと判定することができる。
【0018】
なお、異常判定結果出力手段を備えるなどして、前記流体に過大流量が発生していたものと判定された場合にはその旨の情報を出力し、前記流量センサまたは前記流量値演算手段のうち少なくともいずれか一つに故障が発生しているものと前記異常判別制御手段によって判定された場合にはその旨の情報を出力するようにしてもよい。
【0019】
また、さらには、前記流体に過大流量が発生したものと判定した場合には、その旨の情報(あるいは警報)を出力すると共に、前記遮断弁の開度を前記所定の開度以下に保ちながら前記信号または前記演算結果の検出を継続して、所定時間内に、前記信号または前記演算結果が、前記遮断弁を全開にしたと仮定したときの当該流量計測装置に設定されている適正な計測が可能な最大流量値以下の流量値に対応したものとなった場合には、前記遮断弁を全開に戻すと共に、前記流体に過大流量が発生した旨の情報の出力を停止させるが、前記所定時間内に、前記信号または前記演算結果が前記最大流量値以下に対応したものとならなかった場合には、前記遮断弁を全閉にすると共に、前記流体に過大流量が発生した旨の情報の出力を継続するようにすることなども可能である。
【0020】
本発明による第2の流量計測装置は、計測対象の流体の流量に対応した信号を出力するように設定された流量センサと、前記流量センサから出力された信号に基づいて前記流体の流量値を算出するように設定された流量値演算手段とを有する流量計測装置において、前記流体の圧力を計測する圧力センサと、所定の流量値を超えた過大流量に対応した信号が前記流量センサから出力された場合または所定の流量値を超えた流量値が前記流量値演算手段で演算された場合には、その前後での前記圧力センサから出力される信号を検出し、その検出される信号の推移に基づいて、前記流量センサまたは前記流量値演算手段に故障が生じているのか、あるいは前記流体に過大流量が生じているのかを判別する異常判別制御手段を備えている。
【0021】
また、本発明による第2の流量計測装置の動作制御方法は、計測対象の流体の流量に対応した信号を出力するように設定された流量センサと、前記流量センサから出力された信号に基づいて前記流体の流量値を算出するように設定された流量値演算手段とを有する流量計測装置の動作制御方法であって、当該動作制御が行われる流量計測装置には前記流体の圧力を計測する圧力センサを備えており、所定の流量値を超えた過大流量に対応した信号が前記流量センサから出力された場合または所定の流量値を超えた流量値が前記流量値演算手段で演算された場合には、その前後での前記圧力センサから出力される信号を検出し、その検出される信号の推移に基づいて、前記流量センサまたは前記流量値演算手段に故障が生じているのか、あるいは前記流体に過大流量が生じているのかを判別する、というものである。
【0022】
本発明による第2の流量計測装置またはその動作制御方法では、例えば当該流量計測装置における正確な計測が可能であるものと予め想定されている所定の流量値を超えた過大流量に対応した信号が流量センサから出力された場合、またはその所定の流量値を超えた流量値が流量値演算手段によって演算された(または出力された)場合には、その前後での圧力センサから出力される信号を検出し、その検出される信号の推移に基づいて、例えばそのとき圧力センサから出力される信号が示す圧力値の推移が、流量センサから出力される信号が示す流量値の推移または流量値演算手段によって演算されて出力される流量値の推移に対して流体力学的に理論的な整合性を以して正しく対応したものである場合には、流量センサや流量値演算手段には故障が生じておらず本当に過大流量が発生しているものと判定するが、そのときの圧力値の推移と流量値の推移とが理論的な整合性を以して正しく対応したものでない場合には、流量センサや流量値演算手段に故障が生じており実際には過大流量が発生していないものと判定する、というようにして、流量センサまたは流量値演算手段に故障が生じているのか、あるいは流体に過大流量が生じているのかを判別する。
【0023】
さらに詳細には、前記所定の流量値を超えた過大流量に対応した信号が前記流量センサから出力されたときの前後または所定の流量値を超えた流量値が前記流量値演算手段で演算されたときの前後で、前記圧力センサから出力される信号に変化が無い場合、または前記所定の流量値を超えた過大流量に対応した信号が前記流量センサから出力されたとき以降または所定の流量値を超えた流量値が前記流量値演算手段で演算されたとき以降に、それ以前の圧力値以上の圧力値に対応した信号が前記圧力センサから出力されたことが検出された場合には、前記流量センサまたは前記流量値演算手段のうち少なくともいずれか一つに故障が発生しているものと判定し、前記所定の流量値を超えた過大流量に対応した信号が前記流量センサから出力されたとき以降または所定の流量値を超えた流量値の演算結果が前記流量値演算手段から出力されたとき以降に、それ以前の圧力値未満の(低い)圧力値に対応した信号が前記圧力センサから出力されたことが検出された場合には、前記流体に過大流量が生じていると判定するようにすることが可能である。
【0024】
すなわち、流体の供給圧が一定の場合、言うまでもなくベルヌーイの定理に基づけば流体の流速ヘッドと圧力ヘッドとの総和は一定であるから、流体の流量が増加すると圧力は低下する。従って、流量センサや流量値演算手段が正常であれば、実際に流体に過大流量が発生すると、それを反映して流量センサから出力される信号や流量値演算手段によって演算される流量値は、そのときの過大流量の発生によって、それ以前よりも大幅に増大した流量値に対応したものとなり、他方、そのとき圧力センサから出力される信号は、過大流量の発生によって増大した流量とは逆に、それ以前よりも大幅に減少した圧力値に対応したものとなる筈であることが、理論的に想定される。従って、所定の流量値を超えた過大流量に対応した信号が流量センサから出力されたとき以降または所定の流量値を超えた流量値の演算結果が流量値演算手段から出力されたとき以降に、それ以前の圧力値未満の低い圧力値に対応した信号が圧力センサから出力されたことが検出された場合には、流体に過大流量が生じていると判定することができる。あるいは逆に、所定の流量値を超えた過大流量に対応した信号が流量センサから出力されたときの前後または所定の流量値を超えた流量値が流量値演算手段で演算されたときの前後で、圧力センサから出力される信号に変化が無い場合、またはそれ以前の圧力値以上の圧力値に対応した信号が圧力センサから出力されたことが検出された場合には、流量センサまたは流量値演算手段のうち少なくともいずれか一つに故障が発生しているものと判定することができる。
【0025】
あるいは、前記所定の流量値を超えた過大流量に対応した信号が前記流量センサから出力されたことが検出された後または所定の流量値を超えた流量値の演算結果が前記流量値演算手段から出力されたことが検出された後に、前記圧力センサから出力される信号が、所定の流量値以上の過大流量が流れている状態で想定される圧力値以下の低い圧力値に対応したものとなった場合には、前記流体に過大流量が発生しているものと判定し、前記所定の流量値を超えた過大流量に対応した信号が前記流量センサから出力されたことが検出された後または所定の流量値を超えた流量値の演算結果が前記流量値演算手段から出力されたことが検出された後に、前記圧力センサから出力される信号が、所定の流量値以上の過大流量が流れている状態で想定される圧力値を超えた圧力値に対応したものとなった場合には、前記流量センサまたは前記流量値演算手段のうち少なくともいずれか一つに故障が発生しているものと判定することも可能である。
【0026】
すなわち、流量センサや流量値演算手段が正常であれば、実際に流体に過大流量が発生すると、それを反映して流量センサから出力される信号や流量値演算手段によって演算される流量値は、そのときの過大流量の発生によって、それ以前よりも大幅に増大してなる所定の大流量値に対応したものとなり、他方、そのとき圧力センサから出力される信号は、過大流量の発生によって増大した流量とは逆に、それ以前よりも大幅に減少してなる所定の小圧力値に対応したものとなる筈であることが、理論的に想定される。従って、所定の大流量値を超えた過大流量に対応した信号が流量センサから出力されたとき以降または所定の流量値を超えた流量値の演算結果が流量値演算手段から出力されたとき以降に、それ以前の圧力値未満に低い所定の小圧力値以下に対応した信号が圧力センサから出力されたことが検出された場合には、流体に過大流量が生じていると判定することができる。あるいは逆に、所定の大流量値を超えた過大流量に対応した信号が流量センサから出力されたときの前後または所定の大流量値を超えた流量値が流量値演算手段で演算されたときの前後で、そのような大流量の検出にも関わらず圧力センサから出力される信号に変化が無い場合、またはそれ以前の圧力値以上の圧力値に対応した信号が圧力センサから出力されたことが検出された場合には、そのようなことは流量センサや流量値演算手段が正常であれば理論的には(流体力学的には)あり得ないのであるから、流量センサまたは流量値演算手段のうち少なくともいずれか一つに故障が発生しているものと判定することができる。
【0027】
なお、異常判定結果出力手段を備えるなどして、前記流体に過大流量が発生していたものと判定された場合にはその旨の情報を出力し、前記流量センサまたは前記流量値演算手段もしくは圧力センサのうち少なくともいずれか一つに故障が発生しているものと前記異常判別制御手段によって判定された場合にはその旨の情報を出力するようにしてもよい。
【0028】
ここで、過大流量が発生した場合、流量センサや流量値演算手段は、その過大流量に対応して許容動作範囲を超えたいわゆるオーバーフロー状態となって、故障または誤動作もしくは不正確な動作を引き起こす確率が大幅に増大してしまう虞があるが、圧力値は逆に大幅に減少するのであるから、圧力センサについては過大流量が発生しても許容動作範囲を超えたいわゆるオーバーフロー状態となることは殆どあり得ず、むしろ、より精確な計測が可能となる場合もある。従って、実際に過大流量が発生したときには、圧力センサからの出力に基づいて、上記のような流量センサや流量値演算手段の故障発生かそれとも過大流量発生かの判定を行うことで、より信頼性の高い確実な判定を行うことができる確率を、より高いものとすることができる。
【0029】
また、当該流量計測装置は前記流体の流れの有効導通断面積を調節するための弁の開度を全閉および全開ならびにその間の開度に調節可能な遮断弁を備えており、前記流体に過大流量が発生したと判定した場合には、その旨の情報を出力すると共に、前記遮断弁の開度を所定の開度以下に保って前記流体の流れの有効導通断面積を減少させて流量を抑制しながら、前記圧力センサから出力される信号の検出を継続し、所定時間内に、前記圧力センサから出力される信号が、前記遮断弁を全開にしたと仮定して当該流量計測装置に設定されている適正な計測が可能な最大流量値以下の流量状態のときの圧力値に対応したものとなった場合には、前記遮断弁を全開に戻すと共に、前記流体に過大流量が発生した旨の情報の出力を停止させ、前記所定時間内に、前記圧力センサから出力される信号が、前記最大流量値以下の流量状態のときの圧力値に対応したものにならなかった場合には、前記遮断弁を全閉にすると共に、前記流体に過大流量が発生した旨の情報の出力を継続するようにしてもよい。
【0030】
すなわち、流体に過大流量が発生したと判定された場合には、その旨の情報を出力することは言うまでもないが、それと共に、遮断弁の開度を所定の開度以下に保って前記流体の流れの有効導通断面積を減少させて流量を抑制することで、過大流量が流れている状態をそれ以上は継続させないような処置を実行する。これにより、取り敢えずは、過大流量の発生を例えば当該流量計測装置のユーザーなどに対して警報すると共に、過大流量の発生に起因して想定される危険な事態が起きることを、流体の流量を規制することによって予防することができる。そして、そのようにして過大流量発生を警報すると共に過大流量を規制する処置を継続しているうちに、例えばユーザーが過大流量の発生に気付いてその要因を解消すれば、流体の流量は当該流量計測装置に設定されている適正な計測が可能な最大流量値以下になるので、その場合には、そのような適正な計測が可能な最大流量値以下になったことを自動的に検知して、遮断弁を通常の全開状態に戻す。
しかし例えばユーザーが過大流量の発生に気付かずにいて、その過大流量の要因を解消しないままでいる場合には、流体の流量は所定時間を経過しても当該流量計測装置に設定されている適正な計測が可能な最大流量値以下にはならないので、過大流量に対応した処置を継続する。
【0031】
ここで、上記の所定時間とは、例えば過大流量が発生したことを当該流量計測装置が検知してその旨の警報を発してからユーザーがそれに気付いてそのときの過大流量の要因を取り除くのに必要であることが想定される時間などを一態様として挙げることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0033】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1および第2の実施の形態に係る流量計測装置であるガスメータの概要構成を表したものである。なお、本発明の実施の形態に係る制御方法は、このガスメータに組み込まれて用いられる異常判別制御回路の機能によってその主要なプロセスが具現化されるものであるから、以下、それらを併せて説明する。
【0034】
このガスメータは、ガスを利用可能な一般住宅やビルなどの家屋ごとに設置され、ガスの流量積算値(ガス使用量)の計量(計測)機能、保安機能、自動検針機能などを備えたマイコンメータで、流路21を流れるガスの流量値を計測するために所定の超音波をガスに伝播させる超音波センサ22A,22Bを有する超音波伝播時間計測部20と、流量値演算部30と、流量値積算部50と、流量積算値表示制御部61と、流量積算値表示部62と、基本動作制御部70と、電池80とを、流量計測およびその積算値の演算を行うための主要部として備えている。
【0035】
さらには、異常判別制御回路40と、流路21の下流に配置される感震器91,圧力センサ92および温度センサ93、流路21の上流に配置される遮断弁94およびこの遮断弁94を駆動する遮断弁駆動機構95、ならびにこれらに直接または間接に接続されて所定の保安機能を実行する保安ユニット90と、流量積算値の検針情報やガスメータが遮断状態にある等の情報をガス会社の管理センタとの間で送受信するための通信ユニット100と、一般的なガスメータとしての流量計測や保安機能を果たすための各種制御を行う基本動作制御部70を構成するマイコンの暴走などを監視するマイコン停止検出ユニット110と、このマイコン停止検出ユニット110に接続された起動・リセット部120と、外部に警報を発する警報部140(異常判定結果出力手段に相当)とを備えている。
【0036】
なお、この他も、遮断復帰を実行するための復帰スイッチ、微少漏洩検知装置など(いずれも図示省略)のようなガスメータとして一般に用いられる各種装置も備えていることは言うまでもない。
【0037】
超音波伝播時間計測部20の超音波センサ22A,22Bは、流路21を流れるガスに対して一度の計測デューティ当りに所定の頻度で超音波を上流側から下流側へと伝播させることと、下流側から上流側へと伝播させることとを、交互に所定のタイミングで繰り返すもので、その各々が、送信器としての機能と受信器としての機能とを兼備している。すなわち、超音波センサ22Aが送信器として機能して所定の周波数の超音波を発信するときには、超音波センサ22Bは受信器として機能して所定の周波数帯域の超音波を受信してそれに対応した電気信号を出力するように設定されている。これら超音波センサ22A,22Bは、送受信回路24を介して伝播時間計測・制御部23に接続されている。狭義にはこの超音波センサ22A,22Bが、あるいは広義には超音波センサ22A,22Bを含んだ超音波伝播時間計測部20の全体が、いわゆる流量センサに該当するものであることは言うまでもない。
【0038】
伝播時間計測・制御部23は、超音波センサ22A,22Bから出力された電気信号に基づいて、上流側から下流側へと超音波を伝播させたときの順方向伝播時間t1 と、下流側から上流側へと音波を伝播させたときの逆方向伝播時間t2 とを計測するものである。また、伝播時間計測・制御部23は、超音波の伝播方向の切り替えおよび超音波発信の繰り返しを制御する機能および所定の周波数の超音波の発振を一度のサンプリングタイミング当りに超音波センサ22A,22Bのうちの一方に行わせるための電気信号の発振を行う機能ならびに他方が受信した超音波に対応して出力した電気信号を電圧増幅する機能を備えたものであり、そのような機能を果たすために用いられる計時用のタイマー等(図示せず)をも備えている。この伝播時間計測・制御部23の流量計測のための基本的なハードウェアおよびその制御ロジック等については、従来の一般的なものと同様のものである。
【0039】
流量値演算部30は、伝播時間計測・制御部23によって伝播時間t1 ,t2 が計測されるごとに、その伝播時間t1 ,t2 に基づいてそのときの流速値Vを求め、さらにその流速値Vに対応して(例えば有効断面積を乗算するなどして)そのときの計測デューティにおけるガスの瞬間流量値Qを得るという流量値演算回路系である。この流量値演算部30についても、その流量計測のための基本的なハードウェアおよびその制御ロジック等としては従来の一般的なものを用いることができる。なお、超音波センサ22A,22Bと伝播時間計測・制御部23と送受信回路24とで流量計測手段の計測を物理的に行う実質的な主要部として機能する。
【0040】
流量値積算部50は、流量値演算部30によって複数のサンプリング回数に亘って計測された流量値Qの計測結果に基づいて、積算対象となる平均流量値Qaを求め、その平均流量値Qaのデータを、それまで記憶していた流量積算値ΣQに加算することによって、流量積算値ΣQを得るものである。より具体的には、この流量値積算部50は、例えば平均流量値Qaとして最新の流量値Qnおよびその前回に計測された流量値Qn−1の2回の計測結果の平均値を取るようにすることができる。
【0041】
但し、このような演算方法のみには限定されないことは言うまでもない。例えば、最新の流量値Qnとその前回に計測された流量値Qn−1と前々回に計測された流量値Qn−2との、合計3回分の計測結果の平均値を取ることで平均流量値Qaのデータを算出するようにしてもよい。このように、複数のサンプリング回数に亘って計測された流量値Qn,Qn−1…の計測結果に基づいて流量積算値ΣQを求めるようにすることによって、脈動などの影響を排除して流量積算値ΣQの正確性を確保することができる。
【0042】
流量積算値表示制御部61は、流量値積算部50によって積算された流量積算値ΣQを流量積算値表示部62によって表示させる。流量積算値表示部62は、例えば液晶パネルを用いてなるもので、流量積算値表示制御部61によって制御されて、流量積算値ΣQの値を例えば8セグメント方式で数値表示するように設定されている。
【0043】
基本動作制御部70は、例えばROM(Read Only Memory;図示省略)に格納された、流量値演算部30、流量値積算部50、流量積算値表示制御部61等で実行されるプログラムに基づいて、このガスメータの全体的な流量計測装置としての基本的動作の制御を行う、いわゆるマイコンである。この基本動作制御部70については一般的な超音波伝播方式のマイコンガスメータに用いられるものと同様のものである。
【0044】
電池80は、ガスメータ全体に動作を行うための電力を供給するもので、例えばリチウム電池などのように寿命が7年ないし10年程度のものを好適に用いることができる。
【0045】
感震器91は、所定の強度以上の強い震動の発生を検知して地震が発生したことを判定するものである。
【0046】
圧力センサ92は、流路21中を流れるガスの圧力を計測するものである。この圧力センサ92は、例えば圧力によって生じた歪みに対応した電圧を発生する圧電膜センサなどを含んで構成されている。この圧力センサ92で計測された圧力の情報を担持してなる信号は、保安ユニット90、異常判別制御回路40等へと送出される。
【0047】
温度センサ93は、流路21を流れるガスの温度を計測するものである。この温度センサ93は、例えば流路21の内部に配設されており、熱電式センサ(熱電対)、抵抗式センサ(金属測温抵抗体)、サーミスタ式センサ、半導体センサなどを含んで構成されて、温度に対応した電気信号を出力するように設定されている。この温度センサ93で計測された温度に対応した電気信号は、例えば保安ユニット90に対して送出される。
【0048】
保安ユニット90は、感震器91からの信号、圧力センサ92によって計測された圧力、温度センサ93によって計測された温度などのような、種々の情報に基づいて、ガスの使用状態またはガスメータが設置されている環境が、ガスの利用に際して危険な状態であるものとあらかじめ定められた状態になっているか否かを判定し、危険な状態となっていると判定した場合には、弁駆動信号を出力して遮断弁駆動機構95によって遮断弁94の弁体(図示省略)を閉じてガスの流れを閉止させることでガスの供給を遮断するというような、所定の保安動作を行うための各種の状態検知および危険状態の判定、ならびにその判定結果に基づいて遮断弁94の駆動制御を行うものである。
【0049】
遮断弁94は、弁体の開度を全閉および全開ならびにその間の開度に調節可能で、ガスの流れの有効導通断面積を調節することが可能なものである。
【0050】
通信ユニット100は、例えば電話回線または専用回線等の通信回線(図示せず)を介してガス会社の管理センターとの間で検針データなどの情報を送受信する通信機能を実行するものである。この通信ユニット100は、例えば、図示しないがガスメータ専用に設けられた端末モデム装置であるT−NCU(Terminalnetwork control unit )を含んで構成され、このT−NCUを介して通信回線(図示せず)にアクセスすることができるように設定されている。また、この通信ユニット100は、ガス会社の管理センタ側からガスメータにアクセスし、遮断弁94の開閉動作やガス使用量計測動作などを遠隔操作的に制御したり、ガスメータの状態を監視したりすることなども可能なものとなっている。
【0051】
マイコン停止検出ユニット110は、基本動作制御部70を構成するマイコンの暴走や停止のような不具合の監視を行うものである。起動・リセット部120は、その起動およびリセットを行うものである。
【0052】
警報部140は、例えば発光ダイオード等からなる警告ランプ(図示せず)を備えており、上記の保安ユニット90によって、ガスの使用状態またはガスメータが設置されている環境が例えば地震発生あるいはガス漏洩発生のような危険な状態となっているとの判定が下された場合に、その旨の警報をその危険の種類に応じた所定の点滅パターンで点滅表示を行うように設定されている。また、後述するような異常判別制御回路40によって、このガスメータの計測対象であるガスに過大流量が発生している(換言すればガスの流量が当該ガスメータとして予め設定されている適正な計測が可能である最大流量域を超えた過大流量になっている)ことが判別された場合には、その旨の警報として、上記のような他の種類の危険状態に対応した警報とは異った所定の点滅パターンで区別できるような点滅表示を行い、超音波伝播時間計測部20または流量値演算部30が故障または誤動作していることが判別された場合には、その旨の警報として、過大流量の発生の場合を含めて上記のような他の種類の危険状態に対応した警報とは異った所定の点滅パターンで区別できるような点滅表示を行うように設定されている。なお、この警報部140は、通信ユニット100を介して危険な状態が発生している旨の情報や、遮断弁94等に異常が発生している旨の情報を、ガス事業者の管理センターに送信することができるように設定されていることが望ましい。
【0053】
異常判別制御回路40は、当該ガスメータとして予め設定されている適正な計測が可能である最大流量域を超えた過大流量に対応した信号が超音波伝播時間計測部20から出力された場合、またはその過大流量を超えた流量値が流量値演算部30で演算された場合には、遮断弁94を所定の開度にまで閉じて、ガスの流れの有効導通断面積を減少させる動作を行って、その動作の前後での超音波伝播時間計測部20から出力される信号または流量値演算部30で演算される流量値を検出し、その検出された信号または流量値の推移に基づいて、超音波伝播時間計測部20または流量値演算部30に故障が生じているのか、あるいは実際にガスに過大流量が生じているのかを判別するものである。
【0054】
さらに詳細には、ガスメータにおける正確な計測が可能であるものと予め想定されている所定の流量値を超えた過大流量に対応した信号が超音波伝播時間計測部20から出力された場合、またはその所定の流量値を超えた流量値が流量値演算部30によって演算された場合には、その信号または演算結果の流量値が超音波伝播時間計測部20や流量値演算部30の正常な動作によって出力された正確なものであるか否かを問わず、まず遮断弁94を所定の開度まで閉じて(絞って)流体の流れの有効導通断面積を減少させる動作を行う。このように遮断弁94を閉じる処置を行うことで、ガスメータの機能およびガスの使用に関する安全性を確保できるというメリットを得ることができ、かつ遮断弁94を所定の開度にまで閉じたことに起因した不都合は生じないから、実際に過大流量が生じていたとしても、あるいは実際には超音波伝播時間計測部20や流量値演算部30が故障していて過大流量は生じていなかったとしても、実際にはどちらが事実であるかはこの時点では判明していなくとも、遮断弁94を絞るという処置を行うことは妥当な処置である。
【0055】
このように遮断弁94を絞る動作を行って、その動作の前後での、超音波伝播時間計測部20から出力される信号または流量値演算部30で演算される流量値を検出する。そしてその検出された信号または流量値の推移が、遮断弁94を所定の開度まで閉じる動作に正しく対応したものである場合には、超音波伝播時間計測部20または流量値演算部30には故障が生じておらず本当に過大流量が発生しているものと判定するが、そのときの流量値の推移が遮断弁94を所定の開度まで閉じる動作を行ったときには理論的に想定され得ない(実際上あり得ない)ものである場合には、超音波伝播時間計測部20または流量値演算部30(あるいはその両方)に故障が生じており実際には過大流量が発生していないものと判定する。
【0056】
より具体的には、この第1の実施の形態に係るガスメータでは、遮断弁94を閉じる動作を行った以降に、超音波伝播時間計測部20から出力される信号または流量値演算部30で演算される流量値に変化が無い場合、または遮断弁94を閉じる動作を行う前よりもさらに大きな流量値に対応した信号または演算結果が検出された場合には、遮断弁94を絞ってガスの流れの有効導通断面積を減少させて流れを規制しているにも関わらず流量値に変化がなかったりむしろ増大していたりするということは現実的には有り得ないことなのであるから、このとき超音波伝播時間計測部20または流量値演算部30のうち少なくともいずれか一つに故障が発生しているものと判定することができる。あるいは、遮断弁94を閉じる以前よりも小さな流量値に対応した信号または演算結果が検出された場合には(換言すれば、信号または演算結果が示す流量値が減少方向に変化した場合には)、それは遮断弁94を例えばパーシャルスロットル状態のような所定の開度まで閉じる動作を行ってガスの流量を規制したことを超音波伝播時間計測部20や流量値演算部30が正しく計測した結果の正常な方向の反応であると考えられるから、このとき超音波伝播時間計測部20や流量値演算部30は故障しておらず実際にガスに過大流量が生じていたともの判定することができる。
【0057】
このようにして、異常判別制御回路40では、ガスに実際に過大流量が生じているのか、あるいは超音波伝播時間計測部20または流量値演算部30に故障が生じているのかを判別することができる。
【0058】
ここで、上記の警報部140が出力する警報の具体的な態様としては、例えばLEDのような表示灯を上記のような過大流量または故障が生じた旨を示す所定のシグナル(点滅方法)で点滅させるようにすることの他にも、ドットマトリックス表示方式の液晶表示パネルの画面に「過大な流量のガスが流れています」または「ガスメータ内部の装置に故障が生じています」といった文字情報を表示すること、またはその旨を視認しやすい画像で表示することなどが可能である。あるいは、「過大流量が発生している」旨およびその過大流量が発生しているガスメータの識別番号の文字情報を信号化してなる電気信号を、当該ガスメータに接続された通信ユニット100および通信網等(図示省略)を介して外部のガス管理会社などに出力することなども可能である。
【0059】
次に、本発明の第1の実施の形態に係るガスメータの動作について、特に異常判別制御回路40の動作を中心として説明する。なお、その他の流量計測機能などの一般的な動作については、一般的なガスメータにおけるものと同様であるから、それらの詳細な説明は省略する。
【0060】
異常判別制御回路40は、図2にその動作の主要な流れを示したように、常に超音波伝播時間計測部20から出力される信号および流量値演算部30で演算される流量値を監視(検出)しているが、ガスメータにおける正確な計測が可能であるものと予め想定されている所定の流量値を超えたいわゆる過大流量に対応した信号が超音波伝播時間計測部20から出力されたとき、またはその所定の流量値を超えた流量値が流量値演算部30によって演算されたとき、もしくはそれら両方が検出されたときには(S1)、まず遮断弁94を所定の開度にまで閉じてガスの有効導通断面積を絞っていわゆるパーシャルスロットル状態にする動作を行う(S2)。
【0061】
そしてその遮断弁94をパーシャルスロットル状態にする動作を行った以降に、流量値の信号または演算結果の流量値に変化が無い場合(S3のY)、またはその動作を行う前よりもさらに大きな流量値に対応した信号または演算結果が検出された場合には(S3のN〜S4のY)、超音波伝播時間計測部20または流量値演算部30のうち少なくともいずれか一つに故障が発生しているものと判定する(S5)。
【0062】
しかし遮断弁94を閉じる以前よりも小さな流量値に対応した信号または演算結果が検出された場合には(S3のN〜S4のN)、ガスに過大流量が生じていると判定する(S6)。
【0063】
このようにして、超音波伝播時間計測部20または流量値演算部30のうち少なくともいずれか一つに故障が発生しているのか、それともガスに実際に過大流量が発生しているのかを、判別することができる。
【0064】
そして、超音波伝播時間計測部20または流量値演算部30のうち少なくともいずれか一つに故障が発生しているものと判定された場合には(S3のYまたはS4のY〜S5)、故障発生の旨を示す警報を、警報部140によって出力する(S7)。あるいはガスに過大流量が発生しているものと判定された場合には(S3のN〜4のN〜S6)、過大流量発生の旨を示す警報を、警報部140によって出力する(S8)。
【0065】
さらには、図3に主要な流れを示したように、ガスに過大流量が発生したものと判定された場合、その旨の警報を出力すると共に遮断弁94の開度を所定の開度以下に保ちながら、超音波伝播時間計測部20から出力される信号または流量値演算部30による演算結果の流量値の検出を継続して、例えば安全確保のための猶予時間として予め定められた所定時間内に、超音波伝播時間計測部20からの信号または流量値演算部30による演算結果が、このとき遮断弁94を全開にしたと仮定して、ガスに設定されている適正な計測が可能な最大流量値以下の流量値に対応したしきい値にまで絞られて低下した場合には(S9のY)、遮断弁94を全開にしても過大流量が流れることはないものと想定されるから、遮断弁94を全開に戻すと共に(S10)、ガスに過大流量が発生した旨の情報の出力を停止させる(S11)。あるいはこのとき、前述の所定時間内に流量に対応した信号または演算結果が前述の最大流量値以下に対応したものとはならなかった場合(例えば過大流量のままである場合など)には(S9のN)、過大流量のガスが流れている状態がまだ継続されているということであるから、安全の確保および流量計測の正確さを確保するために、遮断弁94を全閉にしてガスの供給を停止すると共に(S12)、過大流量が継続しているものとして、過大流量が発生している旨の警報の出力を継続する(S9〜S12〜S8)。
【0066】
以上のようにして、本発明の第1の実施の形態に係るガスメータまたはその制御方法では、ガスに実際に過大流量が生じているのか、あるいは超音波伝播時間計測部20または流量値演算部30に故障が生じているのかを、自己診断的に判別することができる。また、所定時間を経過しても過大流量のガスが流れ続けているか否かを自動的に判別して、過大流量が継続している場合には遮断弁94を全閉にして安全および正確な流量計測を確保し、あるいは例えば下流側での適切な処置などによって過大流量状態が解消された場合には、遮断弁94を全開に復帰させて通常のガスの供給を再開することができる。
【0067】
ここで、遮断弁94を絞った状態にすることに起因してガスの流れに生じる流体力学的な局所的乱れなどが超音波伝播時間計測部20の流量計測機能に悪影響を与えることがないように、遮断弁94が配置されている位置と超音波伝播時間計測部20が配置されている位置との間の距離を十分に長く設定しておくことが望ましいことは言うまでもない。
【0068】
なお、過大流量発生か故障発生かを判別するロジックとしては、上記のような態様のみには限定されない。その他にも、例えば図4の流れ図に一例を示したように、過大流量に対応した信号または演算結果が検出されると(S41のY)、遮断弁94を所定の開度まで絞る動作を行い(S42)、所定時間を経過した後に、超音波伝播時間計測部20および流量値演算部30が正常であると仮定したときの遮断弁94の開度に対応して想定される所定の流量値(Qth)以下に対応した信号または流量値の演算結果(Qs≦Qth)が検出された場合には(S43のY)、遮断弁94を絞る動作を行う以前にガスに過大流量が発生していたものと判定し(S44)、その旨の警報を出力する(S45)。しかし超音波伝播時間計測部20および流量値演算部30が正常であると仮定したときの遮断弁94の開度に対応して想定される所定の流量値を超えた流量値に対応した信号または流量値の演算結果(Qs>Qth)が検出された場合には(S43のN)、超音波伝播時間計測部20または流量値演算部30のうち少なくともいずれか一つに故障が発生しているものと判定して(S46)その旨の警報を出力する(S47)ようにしてもよい。
【0069】
すなわち、遮断弁を所定の開度にまで閉じると、計測対象の流体の有効導通断面積が絞られて減少するが、ガスの供給圧(全圧)はほぼ一定に調節されているので、その絞られた有効導通断面積に制約されて、遮断弁94を通過可能な流体の最大流量はそのときの有効導通断面積に対応して定まる最大導通可能流量値(Qth)以下になる。従って、超音波伝播時間計測部20または流量値演算部30が正常であれば、遮断弁94を所定の開度にまで絞った後には、上記のように遮断弁の開度に対応して想定される所定の最大導通可能流量値以下に対応した信号または流量値が出力される筈であることが理論的に想定される。よって、遮断弁94を所定の開度にまで閉じた後に、超音波伝播時間計測部20または流量値演算部30が正常であると仮定したときの遮断弁94の開度に対応して想定される所定の流量値(最大導通可能流量値:Qth)以下に対応した信号または流量値の演算結果が検出された場合には、遮断弁94を閉じる動作を行う以前にガスに過大流量が発生していたものと判定することができる。あるいはこれと異なり、遮断弁94を所定の開度にまで閉じたにも関わらず、それによって絞られた有効導通断面積に対応して定まる最大導通可能流量値(Qth)を超えた流量値に対応した信号または流量値が出力されたことが検出された場合には、そのような出力は超音波伝播時間計測部20や流量値演算部30が正常であれば理論的には有り得ない筈であるのだから、この場合には超音波伝播時間計測部20や流量値演算部30のうち少なくともいずれか一つに故障が発生しているものと判定することができる。
【0070】
ここで、上記の「所定時間を経過した後に」の「所定時間」とは、例えば遮断弁94を所定の開度にまで絞ってからガスの流量値が低下して落ち着くまでの流体的な状態の過渡時間等を意味しているものであることは言うまでもない。すなわち、遮断弁94を絞ってパーシャルスロットル状態にする動作を行った場合、ガスの流れの様相はその絞られて制約された有効導通断面積に対応した流量値にまで瞬時に低下することは少なく、実際には流量が低下して落ち着くまでには多少の過渡時間を要する。このため、この過渡時間が経過するよりも早いタイミングにて超音波伝播時間計測部20から出力される信号または流量値演算部30から出力される演算結果を検出すると、不確かな判定あるいは誤った判定を下す虞がある。従って、有効導通断面積を絞る動作を行った後に流量値が落ち着くまでの過渡時間を見込んで判定材料となる信号や流量値の検出を行うようにすることが望ましい。
【0071】
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態に係るガスメータについて説明する。なお、以下の説明では、第1の実施の形態とは異なった構成および動作を中心として詳述し、第1の実施の形態と同様の構成および動作については、説明の簡潔化を図るために、必要な事項のみを簡略に説明して、その詳述は省略する。
【0072】
この第2の実施の形態に係るガスメータでは、例えばガスメータとしての適正な流量計測が可能である最大流量値のような所定の流量値を超えた過大流量に対応した信号または演算結果が流量値演算部30で演算されたとき以降に、圧力センサ92から出力される信号に変化が無い場合、またはそのような過大流量に対応した信号の出力や演算結果の出力が検出される以前よりも高い圧力値に対応した信号が圧力センサ92から出力されたことが検出された場合には、超音波伝播時間計測部20または流量値演算部30のうち少なくともいずれか一つに故障が発生しているものと判定し、過大流量に対応した信号の出力や演算結果の出力が検出されたとき以降に、それ以前の圧力値よりも低い(未満の)圧力値に対応した信号が圧力センサ92から出力されたことが検出された場合には、ガスに過大流量が生じていると判定する。
【0073】
すなわち、一般にガスの供給圧は圧力調整器(図示省略)などによってほぼ一定に調節されているから、超音波伝播時間計測部20および流量値演算部30が正常であれば、実際にガスに過大流量が発生すると、それを反映して超音波伝播時間計測部20から出力される信号および流量値演算部30によって演算される流量値は、そのときの過大流量の発生によって、それ以前よりも大幅に増大した流量値に対応したものとなると共に、そのとき圧力センサ92から出力される信号は、過大流量の発生によって大幅に増大した流量とは裏腹にそれ以前よりも大幅に減少した圧力値に対応したものとなる筈である。従って、そのように圧力センサ92から出力される信号がそれ以前よりも低下した圧力値に対応したものとなった場合には、超音波伝播時間計測部20および流量値演算部30は正常に機能しており、実際に過大流量が発生したものと判定することができる。しかしそのようにならなかった場合、換言すれば過大流量に対応して大幅に増大した流量値に対応した信号または演算結果が検出されているのに圧力センサから出力される信号には変化がない場合またはむしろ以前よりも増大した圧力値に対応した信号となっている場合には、超音波伝播時間計測部20または流量値演算部30あるいはその両者よりも一般に蓋然性は低いが圧力センサ92のうち、少なくともいずれか一つに故障が発生しているものと判定することができる。
【0074】
ここで、過大流量が発生した場合、ガスの供給圧が一定であるから圧力値は低下するので、圧力センサは故障または誤動作もしくは不正確な動作を引き起こす確率は極めて低く、むしろ、より精確な計測が可能となる可能性さえある。従って、実際に過大流量が発生したときには、圧力センサからの出力に基づいて上記のような故障発生かそれとも過大流量発生かの判定を行うことで、より信頼性の高い確実な判定を行うことができるというメリットがある。
【0075】
次に、本発明の第2の実施の形態に係るガスメータの動作について、特に異常判別制御回路40の動作を中心として説明する。
【0076】
異常判別制御回路40は、図5にその動作の主要な流れを示したように、常に超音波伝播時間計測部20から出力される信号および流量値演算部30で演算される流量値を監視(検出)すると共にそれと並行して圧力センサ92から出力される信号についても監視しているが、ガスメータにおける正確な計測が可能であるものと予め想定されている所定の流量値を超えたいわゆる過大流量に対応した信号が超音波伝播時間計測部20から出力されたとき、またはその過大流量の演算結果が流量値演算部30によって演算されたとき、もしくはそれら両方が検出されたときには(S21)、その前後での圧力センサ92から出力される信号をモニタリングする(S22)。
【0077】
その過大流量に対応した信号または演算結果が検出された以降に圧力センサ92から出力された信号が、それ以前の圧力値よりも有意に低い圧力値に対応したものに変化している場合には(S23のY)、ガスに過大流量が生じていると判定する(S24)。そしてその旨の警報を出力する(S26)。あるいはそれと異なり、過大流量に対応した信号または演算結果が検出された以降に圧力センサ92から出力された信号に変化が無い場合、またはそれ以前の圧力値以上の圧力値に対応した信号が圧力センサから出力されたことが検出された場合には(S23のN)、超音波伝播時間計測部20または流量値演算部30のうち少なくともいずれか一つに故障が発生しているものと判定し(S25)、その旨の警報を出力する(S27)。なお、異常判別制御回路40による上記のような動作を完了した後には、その判定結果が過大流量発生であっても故障発生であっても、いずれにしてもガスメータとしての動作およびガスの供給を続行することは安全性の確保または適正な流量計測の確保の点で望ましくないので、遮断弁94を全閉にしてガスの供給を停止することが望ましい。あるいは、第1の実施の形態で図3に基づいて説明したように自動的に過大流量が解消されたことを検知して遮断弁94を自動復帰するようにしてもよい。
【0078】
このようにして、この第2の実施の形態に係るガスメータでは、実際に過大流量が生じているのか、あるいは超音波伝播時間計測部20または流量値演算部30のうち少なくともいずれか一方に故障が生じているのかを、自己診断的に判別することができる。
【0079】
ここで、過大流量発生か故障発生かを圧力センサ92から出力される信号に基づいて判別するロジックとしては、上記のような過大流量に対応した信号または演算結果が検出された前後での圧力値が低下する方向に変化したか否か(換言すれば圧力の変位がマイナス方向であるか否か)に基づいて判別を行うという態様のみには限定されない。その他にも、過大流量に対応した信号または演算結果が検出された後に、圧力センサ92から出力される信号が、所定の流量値以上の過大流量が流れている状態で想定される圧力値以下の低い圧力値に対応したものとなった場合には、過大流量が発生しているものと判定し、所定の流量値以上の過大流量が流れている状態で想定される圧力値を超えた圧力値に対応したものとなった場合には、超音波伝播時間計測部20または流量値演算部30のうち少なくともいずれか一つに故障が発生しているものと判定する、というロジックとすることなども可能である。
【0080】
なお、上記の異常判別制御回路40は、マイコンメータのようなガスメータに内蔵されてその動作制御を行うための専用LSI(図示省略)またはそれをプリント配線基板上に実装してなるプリント配線回路(図示省略)等からなる制御回路などのように、そのマイコンメータ本体とは別に、それとは独立した工業製品として作製されてマイコンメータ本体に後付けされる制御回路とすることなども可能であることは言うまでもない。
【0081】
また、上記の実施の形態で説明したようなガスに超音波を伝播させて流量計測を行う方式の超音波伝播時間計測部20の他にも、超音波センサ22A,22Bの間で一方から発せられた超音波を他方で受信すると、その受信に基づいて折り返し超音波を発信するということを繰り返すように設定されており、その超音波の折り返しの送受の周期がガスの流量に対応して変化することを利用して、その超音波の折り返しの送受の周期であるシングアラウンド伝播周期を測定し、そのシングアラウンド伝播周期に基づいて、そのときの計測対象のガスの流量を計測するという、いわゆるシングアラウンド伝播方式の流量計測装置などにも適用可能であることは言うまでもない。
【0082】
また、計測対象のガスの流量に対応した信号を出力する流量センサの種類としては、上記のような超音波伝播時間計測部20のみには限定されない。その他にも、例えば膜式の容量計量器とその機械的な動きを回転運動に変換してマグネットを所定の円周軌道上で運動させて、その円周運動によってリードスイッチを継断させることによって、流量値に対応したパルス状の信号を出力する方式の、広義の流量センサを備えたガスメータなどにも、上記の実施の形態で説明した異常判別制御回路40やそれによって具現化される判別方法(動作制御方法)を適用することが可能である。
【0083】
また、上記の各実施の形態では、異常判別制御回路40の動作の説明のために、所定のシーケンシャルを繰り返すようなループ状の流れ図を示して説明したが、これはループ状以外にも、例えば一連の制御および動作が完了したら、その都度、異常判別制御回路40動作を停止するような手順にすることなども可能であることは言うまでもない。
【0084】
また、上記の各実施の形態では、本発明に係る流量計測装置およびその制御方法の技術をガスメータに適用した場合について説明したが、これのみには限定されないことは言うまでもなく、その他にも、例えば一定の供給圧力で供給される液体燃料などのような液相状の流体の流量を計測するための液体燃料流量メータなどにも本発明は適用可能であることは言うまでもない。
【0085】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1ないし10のいずれかに記載の流量計測装置または請求項11ないし20のいずれかに記載の流量計測装置の動作制御方法によれば、実際に過大流量が生じているのか、あるいは装置内部の流量センサや流量演算手段に故障が生じているのかを、自己診断的に判別することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1および第2の実施の形態に係るガスメータの主要部の構成を表した図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るガスメータにおける異常判別制御回路による制御およびそれに対応した動作の主要な流れを表した図である。
【図3】図2に引き続いての、本発明の第1の実施の形態に係るガスメータにおける異常判別制御回路による制御およびそれに対応した動作の主要な流れを表した図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るガスメータにおける異常判別制御回路で採用可能である判別ロジックのバリエーションの一例を表した図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るガスメータにおける異常判別制御回路による制御およびそれに対応した動作の主要な流れを表した図である。
【符号の説明】
20…超音波伝播時間計測部、22A,22B…超音波センサ、30…流量値演算部、40…異常判別制御回路、50…流量値積算部、61…流量積算値表示制御部、62…流量積算値表示部、70…基本動作制御部、80…電池、100…通信ユニット、140…警報部

Claims (20)

  1. 計測対象の流体の流量に対応した信号を出力するように設定された流量センサと、前記流量センサから出力された信号に基づいて前記流体の流量値を算出するように設定された流量値演算手段と、前記流体の流れの有効導通断面積を調節するための弁の開度を全閉および全開ならびにその間の開度に調節可能な遮断弁とを有する流量計測装置において、
    所定の流量値を超えた過大流量に対応した信号が前記流量センサから出力された場合または所定の流量値を超えた流量値が前記流量値演算手段で演算された場合には、前記遮断弁を所定の開度まで閉じて前記流体の流れの有効導通断面積を減少させる動作を行って、その動作の前後での前記流量センサから出力される信号または前記流量値演算手段で演算される流量値を検出し、その検出される信号または流量値の推移に基づいて、前記流量センサまたは前記流量値演算手段に故障が生じているのか、あるいは前記流体に過大流量が生じているのかを判別する異常判別制御手段を備えた
    ことを特徴とする流量計測装置。
  2. 前記異常判別制御手段は、前記遮断弁を閉じる動作を行った以降に、前記信号または前記流量値に変化が無い場合または前記遮断弁を閉じる動作を行う前よりもさらに大きな流量値に対応した信号または演算結果が検出された場合には、前記流量センサまたは前記流量値演算手段のうち少なくともいずれか一つに故障が発生しているものと判定し、前記遮断弁を閉じる以前よりも小さな流量値に対応した信号または演算結果が検出された場合には、前記流体に過大流量が生じていたと判定する
    ことを特徴とする請求項1記載の流量計測装置。
  3. 前記異常判別制御手段は、前記遮断弁を所定の開度まで閉じる動作を行ってから所定時間を経過した後に、前記流量センサおよび前記流量値演算手段が正常であると仮定したときの前記遮断弁の開度に対応して想定される所定の流量値以下に対応した信号または流量値の演算結果が検出された場合には、前記遮断弁を閉じる動作を行う以前に前記流体に過大流量が発生していたものと判定し、前記流量センサおよび前記流量値演算手段が正常であると仮定したときの前記遮断弁の開度に対応して想定される所定の流量値を超えた流量値に対応した信号または流量値の演算結果が検出された場合には、前記流量センサまたは前記流量値演算手段のうち少なくともいずれか一つに故障が発生しているものと判定する
    ことを特徴とする請求項1記載の流量計測装置。
  4. 前記流体に過大流量が発生していたものと前記異常判別制御手段によって判定された場合にはその旨の情報を出力し、前記流量センサまたは前記流量値演算手段のうち少なくともいずれか一つに故障が発生しているものと前記異常判別制御手段によって判定された場合にはその旨の情報を出力する異常判定結果出力手段を備えた
    ことを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか一つの項に記載の流量計測装置。
  5. 前記異常判別制御手段は、前記流体に過大流量が発生したものと判定した場合には、その旨の情報を前記異常判定結果出力手段によって出力させると共に、前記遮断弁の開度を前記所定の開度以下に保ちながら前記信号または前記演算結果の検出を継続して、所定時間内に、前記信号または前記演算結果が、前記遮断弁を全開にしたと仮定したときの当該流量計測装置に設定されている適正な計測が可能な最大流量値以下の流量値に対応したものとなった場合には、前記遮断弁を全開に戻すと共に、前記流体に過大流量が発生した旨の情報の出力を停止させるが、前記所定時間内に、前記信号または前記演算結果が前記最大流量値以下に対応したものとならなかった場合には、前記遮断弁を全閉にすると共に、前記流体に過大流量が発生した旨の情報の出力を継続する
    ことを特徴とする請求項4記載の流量計測装置。
  6. 計測対象の流体の流量に対応した信号を出力するように設定された流量センサと、前記流量センサから出力された信号に基づいて前記流体の流量値を算出するように設定された流量値演算手段とを有する流量計測装置において、
    前記流体の圧力を計測する圧力センサと、
    所定の流量値を超えた過大流量に対応した信号が前記流量センサから出力された場合または所定の流量値を超えた流量値が前記流量値演算手段で演算された場合には、その前後での前記圧力センサから出力される信号を検出し、その検出される信号の推移に基づいて、前記流量センサまたは前記流量値演算手段に故障が生じているのか、あるいは前記流体に過大流量が生じているのかを判別する異常判別制御手段を備えた
    ことを特徴とする流量計測装置。
  7. 前記異常判別制御手段は、前記所定の流量値を超えた過大流量に対応した信号が前記流量センサから出力されたときの前後または所定の流量値を超えた流量値が前記流量値演算手段で演算されたときの前後で、前記圧力センサから出力される信号に変化が無い場合、または前記所定の流量値を超えた過大流量に対応した信号が前記流量センサから出力されたとき以降または所定の流量値を超えた流量値が前記流量値演算手段で演算されたとき以降に、それ以前の圧力値以上の圧力値に対応した前記圧力センサからの信号が検出された場合には、前記流量センサまたは前記流量値演算手段のうち少なくともいずれか一つに故障が発生しているものと判定し、前記所定の流量値を超えた過大流量に対応した信号が前記流量センサから出力されたとき以降または所定の流量値を超えた流量値の演算結果が前記流量値演算手段から出力されたとき以降に、それ以前の圧力値未満の低い圧力値に対応した前記圧力センサからの信号が検出された場合には、前記流体に過大流量が生じていると判定する
    ことを特徴とする請求項6記載の流量計測装置。
  8. 前記異常判別制御手段は、前記所定の流量値を超えた過大流量に対応した信号が前記流量センサから出力されたことが検出された後または所定の流量値を超えた流量値の演算結果が前記流量値演算手段から出力されたことが検出された後に、前記圧力センサから出力される信号が、所定の流量値以上の過大流量が流れている状態で想定される圧力値以下の低い圧力値に対応したものとなった場合には、前記流体に過大流量が発生しているものと判定し、前記所定の流量値を超えた過大流量に対応した信号が前記流量センサから出力されたことが検出された後または所定の流量値を超えた流量値の演算結果が前記流量値演算手段から出力されたことが検出された後に、前記圧力センサから出力される信号が、所定の流量値以上の過大流量が流れている状態で想定される圧力値を超えた圧力値に対応したものとなった場合には、前記流量センサまたは前記流量値演算手段のうち少なくともいずれか一つに故障が発生しているものと判定する
    ことを特徴とする請求項6記載の流量計測装置。
  9. 前記流体に過大流量が発生していたものと前記異常判別制御手段によって判定された場合にはその旨の情報を出力し、前記流量センサまたは前記流量値演算手段のうち少なくともいずれか一つに故障が発生しているものと前記異常判別制御手段によって判定された場合にはその旨の情報を出力する異常判定結果出力手段を備えた
    ことを特徴とする請求項6ないし8のうちいずれか一つの項に記載の流量計測装置。
  10. 前記流体の流れの有効導通断面積を調節するための弁の開度を全閉および全開ならびにその間の開度に調節可能な遮断弁を備えており、
    前記異常判別制御手段は、前記流体に過大流量が発生したと判定した場合には、前記流体に過大流量が発生した旨の情報を前記異常判定結果出力手段によって出力させると共に、前記遮断弁の開度を所定の開度以下に保って前記流体の流れの有効導通断面積を減少させて流量を抑制しながら、前記圧力センサから出力される信号の検出を継続し、所定時間内に、前記圧力センサから出力される信号が、前記遮断弁を全開にしたと仮定して当該流量計測装置に設定されている適正な計測が可能な最大流量値以下の流量状態のときの圧力値に対応したものとなった場合には、前記遮断弁を全開に戻すと共に、前記流体に過大流量が発生した旨の情報の出力を停止させ、前記所定時間内に、前記圧力センサから出力される信号が、前記最大流量値以下の流量状態のときの圧力値に対応したものにならなかった場合には、前記遮断弁を全閉にすると共に、前記流体に過大流量が発生した旨の情報の出力を継続する
    ことを特徴とする請求項9記載の流量計測装置。
  11. 計測対象の流体の流量に対応した信号を出力するように設定された流量センサと、前記流量センサから出力された信号に基づいて前記流体の流量値を算出するように設定された流量値演算手段と、前記流体の流れの有効導通断面積を調節するための弁の開度を全閉および全開ならびにその間の開度に調節可能な遮断弁とを有する流量計測装置の動作制御方法であって、
    所定の流量値を超えた過大流量に対応した信号が前記流量センサから出力された場合または所定の流量値を超えた流量値が前記流量値演算手段で演算された場合には、前記遮断弁を所定の開度まで閉じて前記流体の流れの有効導通断面積を減少させる動作を行って、その動作の前後での前記流量センサから出力される信号または前記流量値演算手段で演算される流量値を検出し、その検出される信号または流量値の推移に基づいて、前記流量センサまたは前記流量値演算手段に故障が生じているのか、あるいは前記流体に過大流量が生じているのかを判別する
    ことを特徴とする流量計測装置の動作制御方法。
  12. 前記遮断弁を閉じる動作を行った以降に、前記信号または前記流量値に変化が無い場合または前記遮断弁を閉じる動作を行う前よりもさらに大きな流量値に対応した信号または演算結果が検出された場合には、前記流量センサまたは前記流量値演算手段のうち少なくともいずれか一つに故障が発生しているものと判定し、前記遮断弁を閉じる以前よりも小さな流量値に対応した信号または演算結果が検出された場合には、前記流体に過大流量が生じていたと判定する
    ことを特徴とする請求項11記載の流量計測装置の動作制御方法。
  13. 前記遮断弁を所定の開度まで閉じる動作を行ってから所定時間を経過した後に、前記流量センサおよび前記流量値演算手段が正常であると仮定したときの前記遮断弁の開度に対応して想定される所定の流量値以下に対応した信号または流量値の演算結果が検出された場合には、前記遮断弁を閉じる動作を行う以前に前記流体に過大流量が発生していたものと判定し、前記流量センサおよび前記流量値演算手段が正常であると仮定したときの前記遮断弁の開度に対応して想定される所定の流量値を超えた流量値に対応した信号または流量値の演算結果が検出された場合には、前記流量センサまたは前記流量値演算手段のうち少なくともいずれか一つに故障が発生しているものと判定する
    ことを特徴とする請求項11記載の流量計測装置の動作制御方法。
  14. 前記流体に過大流量が発生していたものと判定した場合にはその旨の情報を出力し、前記流量センサまたは前記流量値演算手段のうち少なくともいずれか一つに故障が発生しているものと判定した場合にはその旨の情報を表示出力または印刷出力もしくは信号出力する
    ことを特徴とする請求項11ないし13のうちいずれか一つの項に記載の流量計測装置の動作制御方法。
  15. 前記流体に過大流量が発生したものと判定した場合には、その旨の情報を出力すると共に、前記遮断弁の開度を前記所定の開度以下に保ちながら前記信号または前記演算結果の検出を継続して、所定時間内に、前記信号または前記演算結果が、前記遮断弁を全開にしたと仮定したときの当該流量計測装置に設定されている適正な計測が可能な最大流量値以下の流量値に対応したものとなった場合には、前記遮断弁を全開に戻すと共に、前記流体に過大流量が発生した旨の情報の出力を停止させるが、前記所定時間内に、前記信号または前記演算結果が前記最大流量値以下に対応したものとならなかった場合には、前記遮断弁を全閉にすると共に、前記流体に過大流量が発生した旨の情報の出力を継続する
    ことを特徴とする請求項14記載の流量計測装置の動作制御方法。
  16. 計測対象の流体の流量に対応した信号を出力するように設定された流量センサと、前記流量センサから出力された信号に基づいて前記流体の流量値を算出するように設定された流量値演算手段とを有する流量計測装置の動作制御方法であって、
    当該動作制御が行われる流量計測装置には前記流体の圧力を計測する圧力センサを備えており、
    かつ所定の流量値を超えた過大流量に対応した信号が前記流量センサから出力された場合または所定の流量値を超えた流量値が前記流量値演算手段で演算された場合には、その前後での前記圧力センサから出力される信号を検出し、その検出される信号の推移に基づいて、前記流量センサまたは前記流量値演算手段に故障が生じているのか、あるいは前記流体に過大流量が生じているのかを判別することを特徴とする流量計測装置の動作制御方法。
  17. 前記所定の流量値を超えた過大流量に対応した信号が前記流量センサから出力されたときの前後または所定の流量値を超えた流量値が前記流量値演算手段で演算されたときの前後で、前記圧力センサから出力される信号に変化が無い場合、または前記所定の流量値を超えた過大流量に対応した信号が前記流量センサから出力されたとき以降または所定の流量値を超えた流量値が前記流量値演算手段で演算されたとき以降に、それ以前の圧力値以上の圧力値に対応した前記圧力センサからの信号が検出された場合には、前記流量センサまたは前記流量値演算手段のうち少なくともいずれか一つに故障が発生しているものと判定し、前記所定の流量値を超えた過大流量に対応した信号が前記流量センサから出力されたとき以降または所定の流量値を超えた流量値の演算結果が前記流量値演算手段から出力されたとき以降に、それ以前の圧力値未満の低い圧力値に対応した前記圧力センサからの信号が検出された場合には、前記流体に過大流量が生じていると判定する
    ことを特徴とする請求項16記載の流量計測装置の動作制御方法。
  18. 前記所定の流量値を超えた過大流量に対応した信号が前記流量センサから出力されたことが検出された後または所定の流量値を超えた流量値の演算結果が前記流量値演算手段から出力されたことが検出された後に、前記圧力センサから出力される信号が、所定の流量値以上の過大流量が流れている状態で想定される圧力値以下の低い圧力値に対応したものとなった場合には、前記流体に過大流量が発生しているものと判定し、前記所定の流量値を超えた過大流量に対応した信号が前記流量センサから出力されたことが検出された後または所定の流量値を超えた流量値の演算結果が前記流量値演算手段から出力されたことが検出された後に、前記圧力センサから出力される信号が、所定の流量値以上の過大流量が流れている状態で想定される圧力値を超えた圧力値に対応したものとなった場合には、前記流量センサまたは前記流量値演算手段もしくは圧力センサのうち少なくともいずれか一つに故障が発生しているものと判定する
    ことを特徴とする請求項16記載の流量計測装置の動作制御方法。
  19. 前記流体に過大流量が発生していたものと判定した場合にはその旨の情報を出力し、前記流量センサまたは前記流量値演算手段のうち少なくともいずれか一つに故障が発生しているものと判定した場合にはその旨の情報を表示出力または印刷出力もしくは信号出力する
    ことを特徴とする請求項16ないし18のうちいずれか一つの項に記載の流量計測装置の動作制御方法。
  20. 当該動作制御が行われる流量計測装置には前記流体の流れの有効導通断面積を調節するための弁の開度を全閉および全開ならびにその間の開度に調節可能な遮断弁を備えており、
    前記流体に過大流量が発生したと判定した場合には、前記流体に過大流量が発生した旨の情報を出力すると共に、前記遮断弁の開度を所定の開度以下に保って前記流体の流れの有効導通断面積を減少させて流量を抑制しながら、前記圧力センサから出力される信号の検出を継続し、所定時間内に、前記圧力センサから出力される信号が、前記遮断弁を全開にしたと仮定して当該流量計測装置に設定されている適正な計測が可能な最大流量値以下の流量状態のときの圧力値に対応したものとなった場合には、前記遮断弁を全開に戻すと共に、前記流体に過大流量が発生した旨の情報の出力を停止させ、前記所定時間内に、前記圧力センサから出力される信号が、前記最大流量値以下の流量状態のときの圧力値に対応したものにならなかった場合には、前記遮断弁を全閉にすると共に、前記流体に過大流量が発生した旨の情報の出力を継続する
    ことを特徴とする請求項19記載の流量計測装置の動作制御方法。
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